この記事のまとめ
- どの程度を激務と感じるかは人それぞれ
- 激務といわれる業界12選を紹介
- 激務な仕事は業界ごとだけでなく企業ごとにも調べるのが重要
仕事に何を求めるかは人それぞれ。「激務でも良いから高給取りになりたい」「寝る間もなくバリバリ働く社会人に憧れる」という人もいれば、「プライベートを充実させたい」「激務は避けたい」と考える学生も少なくないでしょう。後者の場合、就職先を選ぶときは労働環境を注視する必要があります。
社員が働きやすいように残業を減らしたり、仕事量を調整しようとする動きは幅広い業界に広がっていますが、依然として激務を余儀なくされる仕事も存在するのが現実です。過酷な労働でつらい思いをしないように、就職先は慎重に選びましょう。
この記事ではキャリアアドバイザーの小峰さん、谷所さん、平井さん、社労士の涌井さんのアドバイスを交えつつ、激務な仕事の特徴や激務といわれる業界について解説します。激務でもかまわない人、激務な仕事は避けたい人、どちらにせよ知っておくべき情報なのでぜひ最後まで確認してくださいね。
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激務は避けるべき? 入社後の姿を具体的にイメージして判断しよう
「激務な仕事は嫌だ」という学生は少なくありませんよね。激務といわれる仕事の中には、プライベートの時間を奪ったり、体を酷使しなければならないものがあり、それらの仕事をしたくないと思う学生がいるのは当然といえます。
一方、激務な仕事を進んで希望する学生もいますよね。自分が仕事に何を求めているのかを明らかにし、それぞれの職業に就いて働く姿を具体的にイメージしたうえで、激務でもやっていけるかどうか判断しましょう。
記事ではまず、激務な仕事の特徴を解説し、激務といわれる業界12選を紹介します。激務な仕事かどうかを見極める方法も説明するので、激務な仕事を避けたい人はぜひチェックしてくださいね。
そして記事後半では、激務な仕事に就く学生に向けて、本当に自分が激務な仕事で働くべきなのか判断するポイントを解説します。ミスマッチな環境で苦しむことがないよう、激務な仕事について理解を深めましょう。
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激務な仕事の特徴とは? 許容できないポイントを明確にしよう
激務な仕事の特徴とは? 許容できないポイントを明確にしよう
- 長時間の残業が当たり前になっている
- 実現が難しいノルマを課せられる
- 業務時間外でも拘束されるケースが多い
- 休みが不定期で体を休められない
- 立っている時間や体を動かす時間が多い
激務とは、精神的もしくは肉体的に過度な負担がかかるような非常に忙しい仕事のことを指します。ただ、どんな仕事を激務と感じるかは、人によって違いがあります。働くうえで、何につらさやしんどさを感じるかは人それぞれだからです。
ここでは、激務といわれる仕事の特徴を5つ解説します。この中から自分に合わない働き方や避けたい環境を明らかにしましょう。
「激務は嫌だ」と思う人は、自分にとって許容できない働き方を明確にすることで、就くべきでない仕事が見えてきます。
「激務な仕事でも大丈夫」と考えている人も、もしかすると「この働き方は無理そう」と思う条件があるかもしれません。一つひとつ検討して、自分が許容できないポイントを明確にしてください。
①長時間の残業が当たり前になっている

残業時間が長くなるほどプライベートの時間は短くなり、体を休めたりリフレッシュする時間がなくなってしまいます。プライベートの時間を削ってまで働くのは激務という認識を持つ人が多いでしょう。
厚生労働省は、残業時間が1カ月間でおおむね100時間を超えるか、2〜6カ月の平均がおおよそ80時間を越えると健康障害のリスクが高まるとしています。そもそも時間外労働は月45時間、年360時間を上限とすることが、労働基準法で定められています。
しかし、これらの基準を超える残業時間で働いている人は少なくありません。そのような企業では長時間の残業が当たり前になっていて、定時後の時間外労働だけでなく、休日に出勤して働くケースもあります。
- 極力残業をしたくないのですが、残業0の仕事はめったにないのでしょうか。
スキルアップによって残業0にできることもある
残業0の仕事はたくさんあると思います。ただ特定の業界や業種が一概に残業が少ないわけでなく、同じ企業の中でも、忙しい部門もあれば、マイペースに働ける部門もあります。
また、ある程度自分の裁量で仕事ができるようになれば、ワークライフバランスを実現できる可能性が高まります。
仕事量もペース配分も自分でコントロールできれば、残業しない稼働ペースで計画を立てられるようになり、残業0は達成しやすいでしょう。
そのためには、仕事の目標やプロセスを自分で決めたり、作れるようになるまでスキルアップしなければなりません。
一方、仕事を指示されたり、振られる立場のままだと、仕事量やペース配分も自分でコントロールすることが難しいので、残業0というのも高いハードルになるかと思います。
②実現が難しいノルマを課せられる
最近では「ノルマ」という用語は使わずに、「目標」と言い換える会社が増えてきました。しかし、目標と言っても実質的にはノルマと変わらず、達成できなければ上司から叱責されたり、給料に影響する場合が多くあります。
ノルマを課せられた会社員は、それを達成することを最低ラインとして働きます。しかし、中には実現が難しいノルマを設定するケースもあります。
達成するためには残業や休日出勤をするしかなく、結果としてプライベートの時間が削られることに。また、目標に追われるプレッシャーで精神的に追い詰められる人も少なくありません。
③業務時間外でも拘束されるケースが多い
残業と近いですが、取引先や上司を接待するために業務時間外を拘束されるケースがあります。特に営業職に多く、会食やゴルフ、スポーツ観戦などを退勤後や休日にセッティングし、相手をもてなしながら良好な関係を築いていこうとします。
特にもてなす側であれば、業務時間外とはいえ気は抜けず、プライベートな時間も削られるため、心から楽しめる人は少ないでしょう。労働時間に含まれないので、その時間は給料も発生しません。
このように、業務時間外でも仕事のために行動しなければ成立しないような仕事は激務といえます。
以下のQ&Aでは。企画営業とルート営業について、仕事のつらさや大変さをキャリアコンサルタントが解説しています。
④休みが不定期で体を休められない
土日が休みの固定制の勤務形態は、最長でも5日働けば必ず2日は休めるサイクルになっています。しかしシフト制だと毎週休みの曜日が異なるため、出勤日が続くこともあれば休みが多い週もあります。
大抵の企業では月ごとに休日日数が決まっているため、連勤になったとしてもその分ほかの週に多めに休みが取れます。しかし、出勤日が続くときは体を休められないまま働き続けなければならないケースもあります。そのため、休みが不定期なことで激務と感じる人もいます。
⑤立っている時間や体を動かす時間が多い
労働時間の大半を立ったまま過ごす仕事や体を動かさなければならない仕事は、デスクワークと比較して体力的につらく疲労も溜まりやすいです。そのため、激務と感じる人もいます。
出張などの移動が多い仕事や野外にいる時間が長い仕事も体力を奪われやすいです。仕事内容に満足していたり、拘束時間は長くなくても、体を酷使し続ける仕事であればストレスがたまり、激務だと感じやすくなります。
アドバイザーコメント
涌井 好文
プロフィールを見る激務は労働時間の長さだけでは判断できない
激務というと、長時間労働を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。確かに過労死ラインは、1カ月に80時間超の残業などを基準としていて、長時間労働が健康を損ないかねない激務であることは間違いないでしょう。しかし、激務とは何も長時間労働だけを指すものではありません。
たとえば、著しく気温が高くなった夏季における屋外作業は、その労働時間の長短を問わず激務といえるでしょう。冷凍室内など気温が著しく低下している場所での作業も同様です。
極端な気候だけでなく、粉塵が舞うような場所での作業や有害物質を取り扱うような作業も、健康に影響を及ぼす可能性がほかの仕事より高く、激務といえるのではないでしょうか。
心理的なストレスが労働者を追い詰めることもある
他人の命を預かる医師や、現金や貴重品の運搬作業などは気を抜くことが許されず、常に精神的緊張に晒されています。このような場合には、仮に短時間でかつ作業自体が軽易であったとしても、本人に掛かる精神的負荷は大変大きなものであり、激務といえます。
ほかにも、深夜労働や勤務間インターバルが十分に確保されていない仕事も、労働時間の長短を問わず激務といえるでしょう。
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自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。
激務といわれる業界12選
プライベートの時間を確保できないくらい拘束時間が長い仕事や、プレッシャーのかかる仕事、肉体的なストレスがかかる仕事などが激務の基準になります。同じ業界の企業であれば、拘束時間の長さやストレスの度合いは近い場合が多いので、激務かどうかは業界ごとに判断されがちです。
ここからは、激務といわれる業界11選を解説します。それぞれの業界が、どのような面で激務といわれるのかを知っておきましょう。
ただ、その業界のすべての企業が激務とは限りません。また、同じ企業の中でも部署によって仕事量や環境は異なります。この後解説する入社前に激務かどうかを見極める方法も実践しながら、候補の企業が激務かどうか判断してくださいね。
就活が始まると業界や業種、職種などさまざまな言葉を耳にしますよね。それぞれの定義が曖昧になっている人は、こちらの記事で正しい意味や違いをおさらいしておきましょう。
業界とは?業種・職種・業態との違いを図で解説!
①放送
放送業界とは
音声や映像の情報を無線や有線の通信設備を使用し、多くの人に発信する。大きくテレビ業界とラジオ業界の2つの業種に分類される
テレビ局やラジオ局の仕事に対して、多忙なイメージを持つ人は多いですよね。実際過去に、労働基準監督署から長時間労働について是正勧告を受けたテレビ局は少なくなく、職種によっては激務な日々を過ごすことになります。
深夜や明け方にも放送があるため、不規則な生活になる社員が多くいます。技術職の場合、ロケ撮影になるとカメラや機材を担いで動き回らなければならず、体力的に負担がかかる職種もあります。
こちらの記事で、テレビ局社員の仕事内容や向いている人の特徴をさらに詳しく解説しています。
テレビ局への就職を有利にする6つの方法|志望動機例文も紹介
②新聞
新聞業界とは
新聞を作成して読者に届ける。社会情勢や特定の分野の出来事を解説や批判なども交えて報じる
新聞社で働く社員は主に、「記者」「営業」「総務」「技術」のどれかに属します。新聞社が激務といわれる場合、記者の仕事を指していることがほとんどです。
記者の中でも特に激務とされる部署が政治部や社会部、経済部です。選挙や災害、株価の暴落が起こったときは、連日帰宅する暇もなく取材を続けることもあります。事件に動きがあれば、帰宅後や休日に呼び出されるケースも。一方、比較的スケジュール通りに働けるのが文化部です。
新聞記者には裁量労働制が適用されていて、任された仕事をこなしさえすれば労働時間を調整できるなど、比較的自由に働ける部分もあります。ただ、業務時間とプライベートの時間の境目がないために、激務になりやすい一因でもあるといえます。
- 新聞記者になりたければ、激務は我慢するしかないのでしょうか。
部署によっては激務を避ける工夫ができる
そうですね。新聞記者といってもいろいろな部署があると思います。政治や社会、経済を担当する部署では、外部環境の変動が激しいので、その影響を受けて激務になりやすいでしょう。
一方で外部環境の変動が少ない、割と安定した部署であれば、計画的に仕事をコントロールできるので、激務を避ける工夫もしやすくなります。
そのため、将来のなりたい姿や仕事に対する価値観など、自己理解をしっかり深めたうえで、何を優先し、何を譲るのかについて考えていくと良いと思います。
③出版
出版業界とは
書籍や雑誌、コミックスなどを制作して流通させる。主に出版社、出版取次、書店を指す
出版業界の中でも特に激務といわれるのが出版社の編集者です。出版物を制作するには、多大な費用が必要で、その分売り上げを出して回収しなければなりません。売れ行きは編集者の企画力や取材力にかかっています。そのため、実力主義な会社が多く、編集者には相当のプレッシャーがかかります。
さらに、モデルやインタビュー先などの取材対象の都合に合わせてスケジュールを組むため、休日や時間外に働くことも珍しくありません。締切日間近は特に激務で、残業してでも入稿を間に合わせなければならず、休む暇がないほど忙しいことも。
また、書店の仕事にも激務な側面があります。毎日のように出版物が届くため、その本を店頭に運び込んで陳列し、売れなかった本は箱に詰めて送り返します。重たい荷物の持ち運びがあるため、体力的にきついと感じる書店員も多くいます。
出版社への憧れはあっても激務と聞いて自分に向いているのだろうかと不安に思う人もいますよね。こちらの記事で、出版社に向いている人の特徴や必要なスキルを解説しているので参考にしてください。
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説
④広告
広告業界とは
商品やサービスの認知度を高める広告を制作する。従来はテレビやラジオ、新聞、雑誌を使った広告が主流だったが、近年ではWebを使うケースが増えている
広告業界というと、パンフレットやホームページ(HP)のデザインを手掛けるクリエイティブな仕事をイメージする人が多いのではないでしょうか。
クリエイティブ職は、クライアントが提示した納期までに制作物を完成させなければなりません。依頼日から納期までの期日が短い場合もあり、間に合わせるために残業を余儀なくされるケースがあります。
また、広告代理店の営業職も激務といわれます。営業は、クライアントとクリエイティブ職の間に入って、予算やスケジュールが計画通りに進むように調整します。度重なるクライアントの修正依頼や希望の変更に応えなければならず、激務な環境で働いている人も多くいます。
- 広告代理店は大手と中小だと、どちらが激務なのでしょうか。
仕事観や目指すキャリアによって異なる
どちらが激務かということは、一概にはいえません。納期までに広告主の納得するアウトプットを作ることは共通しています。
そのうえで、大手は比較的担当業務の幅が狭く、専門性の高い働き方になることが多いです。一方中小は、担当業務の幅が広く、担当顧客の面倒を丸ごと見る感じです。
同じ労働時間になっても、プロジェクト全体を理解しつつ、裁量権を持って仕事をしたい人には大手の働き方がストレスフルかもしれません。
一方、プロフェッショナルとしてのキャリアを築きたい人には中小の忙しさが激務なのではないでしょうか。
毎年不動の人気を集める広告業界の選考を突破するには、独自性のある志望動機が欠かせません。こちらの記事で、志望動機を作成するうえで知っておくべき広告業界の特徴やアピールすると効果的なスキルを解説しています。
例文7選|広告業界で勝ち抜く志望動機の書き方と差別化のコツ
あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう
就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。
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⑤証券
証券業界とは
投資家が株式や投資信託、不動産投資信託を購入する際の仲介をおこなう。仲介手数料や、株式の運用で利益を上げる
証券会社が激務といわれる理由の一つにノルマの厳しさが挙げられます。支店に配属された証券会社社員は、個人投資家や中小企業に自社の口座を開設してもらうよう営業するのがメインの業務になります。これをリテール営業といいます。
このリテール営業に対するノルマを非常に厳しく設定している証券会社が多いのです。ノルマを達成できなければ、昇進や報酬に影響するため、残業をしてでもノルマを達成しようとして激務になりがちです。
また、金融商品を取り扱う仕事は学習しなければならないことが多く、これも激務の一因になっています。金融商品の取り扱いには厳しい規制やさまざまなルールが存在するため、正しく取り扱うために多忙な中でも時間を見つけて勉強しなければならないのです。
証券会社が属する金融業界の中で、メガバンクは特に激務といわれています。実際の残業量や仕事量についてキャリアコンサルタントが回答しています。
リテール営業に興味がある人は以下の記事も参考にしてみてください。仕事内容を詳しく解説しています。
リテール営業とは? 仕事内容や5つの必須スキルを専門家と解説
⑥コンサルティング
コンサルティングとは
企業の経営課題を解決するための戦略を立案・提言し、顧客企業の経営成長や業績改善を図る
大手経営コンサルティングファームが社員に違法な残業をさせていたとして書類送検された件がニュースになり、コンサルティング業界の激務なイメージがいっそう世の中に浸透しました。実際、コンサルタントの仕事は激務な側面を持っています。
コンサルティング会社に多額の報酬を支払ってでも解決したい企業の課題は、複雑で難しいものが大半です。知識を身に付けるために勉強しなければならず、アイデアが生まれるまで頭をひねらせる必要があります。
ただ、コンサルティングの仕事は忙しさに波があるのが特徴です。プロジェクトの最中は激務になりがちなものの、プロジェクト終了後は比較的落ち着いており、休暇を取りやすい企業も多くあります。
コンサルティングの仕事が忙しくなりがちなのは、課題解決や目標達成に向けた完成形が最初から定まっているわけではないからだと思います。
特にプロジェクト型であれば、目的達成のために現状分析から課題抽出、目標設定、方策立案など、自分たちで試行錯誤しながら、かつ顧客とも調整しながら、完成形を創っていく必要があります。
そのため、計画通りに進むということは珍しく、右往左往しながら進むことが多いという側面があります。
コンサル業界に興味がある学生は、こちらの記事もぜひ確認してください。コンサル業界の分類や職種を詳しく解説しています。
例文12選|コンサルの志望動機で必須のアピール内容とNG例を解説
コンサルティングの仕事内容をプロが解説! 就活成功のポイントも
⑦IT
IT業界とは
情報技術を活用したサービスを展開する。インターネット・Web、通信、ハードウェア、ソフトウェア、情報処理サービス(SI)の5つに分けられる
情報処理推進機構のDX白書2023によると、IT人材は質も量も不足している状況です。予測によると、2030年の不足人数は448,596人にもなるとされています。
人手が不足すれば一人ひとりに割り当てられる仕事が多くなります。そのうえ質も足りていないということは、自分の実力では難しい仕事を求められることが予想されます。
こうした背景から、業界全体として激務になる傾向があります。ただ、企業としては人材の流出を防ぐ必要もあるため、社員の働きやすさを重視する企業も増えています。
業界の拡大に加えて、技術の進化のスピードが速く、高齢化に伴い能力のある技術者が不足し、一人ひとりに割り当てられる仕事量が増え、IT業界の忙しさの要因になっています。
IT業界の現状や今後の展望についてはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。IT業界を志望する人は、ぜひ確認してくださいね。
IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説
⑧フードサービス
フードサービス業界とは
レストランやファストフード店、喫茶店、居酒屋などの飲食店で食事を提供する
厚生労働省がまとめた平成30年雇用動向調査結果の概要によると、宿泊業、飲食サービス業の離職率は26.9%となっています。全体の離職率が14.6%なため、フードサービス業界はほかの業界と比較して離職率が高いことがわかります。
原因には、人手不足による仕事量の多さや不規則な勤務形態、給与額の低さなどが挙げられます。給料に見合わない激務に不満を抱く人が少なくないのです。
特に店舗スタッフは、長時間営業している店舗を管理しなければなりません。アルバイトが欠席したり店舗でトラブルが発生した場合は、休みであっても呼び出されることも。顧客と直接接する機会が多く、クレームに対応するのも仕事の一つで、精神的なストレスがかかりやすいともいえます。
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就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
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⑨ホテル
ホテル業界とは
利用者に対し宿泊する部屋を提供する。ホテル内でレストランや結婚式場を設置し、各種サービスを提供することもある
平成30年雇用動向調査結果の概要によると、宿泊業、飲食サービス業の離職率は26.9%とほかの業界よりも高いことがわかります。ホテル業界の事業は宿泊業に該当します。ホテル業界の激務にミスマッチを感じて、辞めていく人たちが少なくないのです。
ホテルは24時間稼働しているため、ホテルマンの仕事はシフト制になります。休憩時間を長く取る代わりに朝から夜遅くまで拘束されるケースも多く、仕事中は基本座れないため、体力的にきついと感じる人も多いでしょう。
⑩医療・福祉
医療・福祉業界とは
医療機関や福祉施設、介護施設、そのほかの関連施設などに勤務し、治療が必要な患者や要介護者などのケアをおこなう
入院患者を受け入れている病院や特別養護老人ホーム、有料老人ホームは、患者や介護者に何かあったときはいつでも対応しなければならないため、スタッフはシフト制で働きます。
日勤と夜勤が交互になる場合もあり、不規則な生活になりがちです。また、患者や要介護者の命を預かる責任重大な仕事で、精神的なストレスも大きいです。
医療施設では特に救急病棟が激務だといわれています。救急外来の医師や看護師には、緊急時に備えて自宅で待機するオンコール勤務という形態があり、職場外でも緊張感が続くためにストレスを感じやすいのです。
激務といわれている医療の仕事ですが、人の命を救う仕事に憧れている人もいると思います。以下の記事では看護師の志望動機の書き方と作成の注意点を解説しているので、参考にしてみてください。
新卒で看護師になるための志望動機の極意|避けたいNGワードも解説
⑪教育
教育業界とは
幼稚園、小学校、中学校、高等学校などの教育機関のほか、学習塾・予備校などの学習支援機関を指す。社会人が利用できる資格・語学習得スクールや、企業の社員研修を担う企業も含む
教育業界の激務を象徴しているのが、教員の人手不足です。文部科学省の「教師不足」による実態調査では、2021年の4月時点で不足している教員数は、全国で2,558人とされています。
教員が働く環境に関しては、サービス残業の多さや有給休暇の取りづらさ、保護者からの理不尽なクレーム対応など、過酷な状況が度々話題になっています。
また、学習塾や予備校の仕事も激務といわれています。塾講師は、授業以外にもさまざまな業務をこなさなければなりません。保護者対応や営業販促で時間を取られ、テストの採点や授業で使う資料作成は業務時間外にやるしかないというケースが少なくないのです。
以下の記事では教員の志望動機の書き方と例文を小中高にわけてまとめています。教員を目指している人は参考にしてみてください。
教員の志望動機で自分らしさを出すコツとは? 小中高の例文も紹介
教育業界では教員のほかに養護教諭という児童・生徒が心身ともに健康で過ごせるように保健活動をする仕事があります。養護教諭を志望している人は以下の記事をチェックしてください。志望動機の書き方をまとめています。
理由別6例文|養護教諭の志望動機が誰でも書ける6ステップ!
- 教育業界の激務は改善する見込みはないのでしょうか。
DXによる業務改善に期待できる
教育業界に限りませんが、DXによる業務改善は期待できます。たとえば、採点や集計、保護者連絡などがRPAやAI(人工知能)の活用によって省力化されるでしょう。
その分、生徒一人ひとりへ目配りできる時間が増えると考えられます。また生徒の学習管理もAIを併用することで、テスト結果をもとにそれぞれの生徒の未達内容を学ばせたり、成績の変化を可視化して指導プランを作ったりできるでしょう。
授業準備でも、生成型AIを使ってたたき台を作成したり、ほかの教員の事例などが共有できれば、労働時間の削減につながることが期待できます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
デジタル技術を用いて、企業や行政の業務フローを改善したり、新たなビジネスモデルを創出すること
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは
データ入力や計算、ファイリングなどの事務的作業を人間に代わってAIやソフトウェアロボットが代行する取り組み
⑫官公庁
官公庁とは
国と地方公共団体の役所の総称。中央省庁や裁判所、国会なども含む
官公庁で働くのは、1府12省庁の職員、都道府県庁の職員、警察官などが含まれます。いずれも公務員です。公務員といえば安定していて無理なく働けそうなイメージを持たれがちですが、激務で有名な仕事もあります。
オープンワークはプラットフォームOpenWorkに投稿された官公庁への評価レポートから残業時間を算出し、国家公務員の残業時間ランキングを発表しました。これによると、1位の財務省の平均残業時間は月72.59時間となっていて、労働基準法で定められている45時間を大幅に上回ります。
2位以降は文部科学省、経済産業省と続きますが、残業時間は財務省とほぼ変わりません。省庁の仕事は、国会中は突発的に仕事が発生することが多く特に多忙です。ただ、最近では働き方改革の影響でテレワークが導入されるようになるなど、激務な状況に変化が出始めています。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る激務といわれる4つの業界についても押さえておこう
激務といわれる業界は、上記12選に限りません。そのほかにも多数の仕事が激務な側面を持っているので、ここでは4つの業界を取り上げて紹介します。
①旅行業界
旅行業界の法人営業は、旅行の企画、提案、手配のほか、添乗まで任されることが多く、激務といえます。他社との価格競争も激しく、忙しいわりに給料もそれほど高くありません。また、離職率が高いため仕事量も多くなることも激務の要因になっています。
②物流業界
物流業界は、当日もしくは翌日配送が当たり前になっているインターネット通販の拡大や、24時間営業しているコンビニエンスストアの配送など、年間を通じて休むことなく稼働している業界です。
2024年に働き方改革関連法により、自動車運送業務の時間外労働時間が規制されるので、激務が少しでも改善されることが期待されています。
③不動産業界
特に何千万、何億円という土地や物件を扱う営業職は、顧客を見つけるのが難しい中でノルマが厳しく、激務なことがあります。実績主義の企業では、目標を達成すれば年収が高い反面、目標売上を達成できないと年収が少なくなり、離職していく人も多い業界です。
④製薬業界
新薬の開発では激務が続きます。営業を担当するMRも医者の予定に合わせた営業活動のため、終日病院に待機しなければならないことも多く、提案書や見積書などの作成が夜遅くまでかかることもあり、激務の業界といえるでしょう。
物流業界の労働環境に関しては、こちらの記事でも解説しています。
例文8選|物流業界の志望動機は2つのコツで差別化しよう
医療業界の営業職であるMRは激務といわれる反面、やりがいを感じやすい仕事ともいわれています。興味がある人は、こちらのQ&Aをぜひチェックしてください。
記事内では取り上げていませんが、建設業界も残業や休日出勤といった長時間労働の常態化していて激務といわれます。詳しくは、こちらの記事で解説しています。
建設業界の全貌がわかる! 課題・動向から仕事内容まで徹底解説
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
就きたい仕事は激務? 入社前に見極める方法
就きたい仕事は激務? 入社前に見極める方法
- インターン
- OB・OG訪問
- 就活口コミサイト
激務といわれる業界について解説してきましたが、最初にも述べたように激務かどうかは企業や部署によって異なります。業界内では仕事量や勤務形態などが共通している部分が多いため、忙しさやストレスの大きさを測るうえで一つの指標にはなりますが、例外的な企業も多くあります。
さらに、昨今は働き方改革の影響で社員のワークライフバランスを重視する企業が増えてきました。そのため、就きたい仕事が激務かどうかを調べるときは、属している業界全体の傾向だけでなく、その企業の実情を調べるべきです。
ここからは、志望企業が激務かどうかを入社前に見極める方法を解説します。3つの方法があるので、受けたい企業が決まっている人はぜひ実践してくださいね。
①インターン
採用ページや説明会など、企業が自社をアピールする場では、激務な実態があっても、学生にネガティブな印象を持たれるのを避けるため、詳しくは話さない傾向にあります。
そのため、自分で仕事内容や会社の雰囲気を確かめられるインターンシップがおすすめです。職業体験ができるインターンでは、インターン生に社員と同じような職務が任され、教わりながら業務に取り組んでいきます。
実際に職務に取り組むことで、仕事の大変さがわかってきます。また、現場の社員と直接接する機会も得られるので、社員の様子から仕事の忙しさを確かめられますよ。
激務かどうか確かめるためにも、インターンの質問時間を有効に使いましょう。こちらの記事で質問例を多数紹介しているので、仕事量や内容に関する質問をぜひチェックしてくださいね。
インターンでおすすめの質問70選|深い情報を引き出す5つのコツ
インターンの特徴や選考対策、おすすめのインターンなど、こちらの記事でインターンの情報を網羅的に解説しているので、併せてチェックしてください。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
②OB・OG訪問
OB・OG訪問は、社員から直接話を聞ける貴重な機会です。インターンと比べると企業からのPRの場としての意味合いが弱いので、社員の本音が聞きやすく、仕事の忙しさやストレスのかかり具合を聞くのに向いています。
OB・OGとは大学の先輩や友人、キャリアセンター、企業の採用担当を通してつないでもらうのが一般的です。ビズリーチ・キャンパスなど、就活生とOB・OGをマッチングするネットワークサービスもあります。
OB・OGに激務かどうか質問するときは、不躾にならないように丁寧に質問しましょう。以下の質問リストを参考にしてくださいね。
OB・OGに激務かどうかを質問する例
- 1日の業務の流れについて教えてください。
- どのような目標を設定していますか?
- 目標の達成にはどのくらいの負荷がかかりますか?
- どのようなときに仕事の大変さを感じますか?
- 1カ月の残業はどれくらいありますか?
- 有給消化率はどれくらいですか?
- 休日勤務はありますか?
- 繁忙期や閑散期はありますか? ある場合いつ頃ですか?
- 離職率はどれくらいですか?
質問をするときは、意欲を疑われないように注意しましょう。ただ楽をしたい、休みたいのではなく、自分のライフキャリアプランなどを伝えて、「こんな生き方をしたいから、ここを知りたい」という聞き方が良いと思います。
OB・OG訪問をしたくても、どうすればセッティングできるのかわからない人もいますよね。こちらの記事でOB・OGの探し方や依頼の仕方を詳しく解説していますよ。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
OB・OG訪問では、仕事量や業務内容以外にも、選考を突破するコツや福利厚生についても質問するとより企業理解が深まります。こちらの記事を参考にして、あらかじめ質問を考えておきましょう。
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
③就活口コミサイト
就活会議などの口コミサイトでは、現役の社員や元社員による企業の評価を見ることができます。
「サービス残業を強いられる」「接待で時間外も拘束される」など、採用ページや説明会では紹介されないようなネガティブな実態が書き込まれていることも少なくありません。激務かどうかを調べるうえで参考になるでしょう。
ただ、匿名による書き込みは、話を盛ったり嘘を交えている場合も考えられます。口コミによる情報はあくまで参考程度に留めておきましょう。
- 口コミサイトの残業時間や年収は信じて良いのでしょうか。
あくまで参考程度に留めておくべき
社員や元社員からの口コミサイトの情報は、参考になる情報も多くありますが、あくまでも投稿した人の主観で書かれているため、捉え方により記載内容も違ってきます。
会社に不満を抱き退職した人のコメントなどは、情報が盛られていることや、嘘が書かれていることもあるので、参考程度に留めた方が良いでしょう。
残業や年収などが気になるならば、OBやOGなど働いている社員に直接確認をした方が良いですね。
就職エージェントや大学のキャリアセンター職員が、各企業の内情について詳しい情報を知っている場合があります。そのほか就活で疑問や不明点ができた場合には、以下の記事で紹介している相談先をぜひ利用してください。
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説
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激務の仕事に就くなら覚悟しておくべき注意点
ここまでは主に激務な仕事を避けたい人に向けて、激務な仕事の特徴や見極め方を解説してきましたが、「激務な仕事に憧れる」「仕事内容が希望通りなら激務でも構わない」と考えている人もいますよね。
「自分は激務でもやっていける」と自信を持って激務な仕事に就いた人の中には、「ここまでつらいと思わなかった」と後悔する人も多くいます。そうならないためにも、ここで取り上げる2つの注意点を踏まえたうえで、激務な環境が自分に合っているかどうか判断してくださいね。
年齢を重ねると体力的にきつくなる可能性が高い
若いうちは激務な環境に体が適応できても、年齢を重ねて体力が衰えたときも同じように働けるとは限りません。特に、立ちっぱなしの仕事や重い物を持つ機会が多い仕事、残業を強いられて休む暇がない仕事だと体がついていかなくなるでしょう。
肉体労働では、体を壊してしまえば仕事ができなくなってしまうことも。リスクを避けるには、途中でほかの職種に転職するか、出世して現場を離れるなど歳を重ねたときの体の変化も踏まえてキャリアを描く必要があります。
家族や友人と過ごす時間が少なくなる
覚悟している人も多いかもしれませんが、激務な仕事は家族や友人と過ごす時間を奪ってしまうこともあります。高い給料をもらっていたとしても、大事な人と過ごせる時間がなければ、幸せや生きがいを感じられなくなる人もいるのではないでしょうか。
もし結婚して家庭を持つ場合、育児に参加できない可能性も高いです。そもそも、働き詰めでプライベートな時間がないので、恋人ができても会う時間がなかなか作れません。理解のある相手を探すのは簡単ではないでしょう。
キャリアを積んでいくうえで、激務な仕事を選択する時期があっても、人生における一つの経験として良いとは思います。
ただずっと続けるとなると、その経験から得られたことを振り返ったり、自分を見つめ直したり、ありたい姿に向けて軌道修正するタイミングや機会を失っていくリスクもあるので注意が必要です。
激務が成長につながることはある! ただし自分らしさを発揮できてこそ
放送や広告、証券業界に共通する特徴として、激務であることが周知されているにもかかわらず学生から圧倒的な人気を得ていることが挙げられます。激務でも人材が確保できれば、会社としては働き方を変える必要性が少なくなるのです。
実際、激務といわれる業界では意欲の高い社員が多く、切磋琢磨しながらお互いを高め合っています。そのような環境に身を置きたいと思う学生もいるでしょう。しかし、自分に合っているかどうかはまた別の話です。憧れの業界だとしても、自分を成長させたいと思っていても、自分に合っていない環境で無理をし続けるべきではありません。
激務が原因になって命を落とした人もいます。もしその環境になじめなかったとしても、あなたが劣っているからではありません。自分らしく働ける環境は必ずあります。社会人になっても、このことを決して忘れないでくださいね。
激務の仕事に就くと激務が当たり前といった風潮がありますが、激務の仕事を続けて体調を崩してしまえば、仕事ができなくなってしまいます。
激務の捉え方は人それぞれ違うので、環境に馴染めないと感じたら、無理をせず転職など別の環境を求めましょう。
激務でなくても成長できる! 自分に合った働き方を見つけよう
無理のない仕事量、残業がなく、プライベートの時間を確保できる働き方を選べば、成長を諦めなければならないと思っている人はいませんか。激務でなくても成長できる可能性は十分にありますよ。
仕事選びで大切なのは、自分に合った働き方ができるかどうかです。企業の知名度や業界のイメージだけでなく、激務かどうかも自分とのマッチ度を測るうえで重要なポイントになります。無理をしすぎず、自分らしく働ける環境を見つけてくださいね。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る働く意欲となる「成長」を軸に置いて考えてみよう
激務な仕事は確かにあります。長時間労働、ノルマのプレッシャー、自分の得意を発揮できない、経験の範囲で対応できない、など。何を激務と思うかは人それぞれです。激務を避けるか、激務を選ぶか、どちらを選んでも良いと思います。
ただ一つ考えてほしいのは、「そこに成長はあるのか」ということです。
仕事の意味や目的に納得できるかどうかが重要
ゆるい職場(古屋 星斗・著)という本が話題になっています。ホワイト企業でも短期間で退職してしまう若者は少なくなく、その理由は「ここにいて成長できるか不安だから」。激務な仕事を避けたとしても、将来を不安に思い、悩む若者が多くいるのです。
改めて、今志望している仕事をやり通した後にあなたが得るものは何か考えてみましょう。収入はもちろんです。だけど収入だけで意欲が続くか、厳しいかもしれません。
「それをやり遂げたら自分はこうなっている」と思えること、別の言い方をすれば、仕事の意味づけができること。その仕事を通して自分はどんな経験ができるのか、成長できるのか、3年後はどうなっているのか。
その点が納得できれば、激務を選んでも避けても、その仕事はあなたにとって意味のある仕事です。十分に悩んでください。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
4名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細社労士/涌井社会保険労務士事務所代表
Wakui Yoshifumi〇平成26年に神奈川県で社会保険労務士事務所を開業。企業の人事労務相談や給与計算などを請け負う。また、関与先企業の社員のキャリアプランなどに関してアドバイスをしている
プロフィール詳細