この記事のまとめ
- 志望動機を書く前に企業が第二新卒に何を求めているかを理解しよう
- 第二新卒の志望動機は3つのポイントを押さえたアピールがカギ
- 状況別で第二新卒の志望動機の例文3選を紹介
第二新卒として転職活動をする際「志望動機の書き方がわからない」「前職での経験をどのようにアピールすれば良いのか」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
第二新卒の志望動機を作る際は、自身の経験や強みを次の職場で活かすことに加えて、前職を早期退職したことを踏まえ「長期的なキャリアを築く」という決意をアピールする必要があります。
前職での経験を振り返り、転職先で実現したいことを明確にすることや、なぜ今度こそ長く働き続けられると感じたのかなど、説得力のある理由を伝えることが重要なのです。
この記事では、キャリアコンサルタントの平井さん、大場さん、隈本さんのアドバイスを交えつつ、第二新卒の志望動機の書き方や企業が求めていること、状況別の志望動機の例文について詳しく解説します。
第二新卒としての自分を効果的にアピールできる志望動機を作成したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
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第二新卒の志望動機は自己理解と学ぶ姿勢を中心に組み立てよう
第二新卒の志望動機は、前職での経験をしっかり振り返ったうえで、それぞれの企業に合わせて作成する必要があります。なぜなら、企業は第二新卒の採用において、前職での経験や学びを自社できちんと活かせる人材を求めているためです。
第二新卒は前職の企業に定着できずに退職している人も多いので、企業側は経験やスキルの不足だけではなく、再度自社でも早期退職されてしまうリスクも懸念しています。そのため、自身が実現したいキャリアと企業が目指す方向性の一致を示すだけではなく、前職での経験を踏まえて確実に成長していく覚悟を伝えることが重要です。
この記事では第二新卒の志望動機の作り方を解説します。まずは企業が第二新卒に求めることや、志望動機でアピールすべきポイントを理解しましょう。
そして第二新卒の志望動機の具体的な作り方を4つのステップで解説します。前職での経験を振り返り、それをもとに転職先を選び、志望動機をまとめていく過程を詳しく説明していきます。
記事の後半では、第二新卒の志望動機の例文を状況別で紹介します。志望動機でどのように自身の経験や今後のキャリアプランをアピールすれば良いか考える際の参考にしてみてください。
自身が目指すキャリアが決まっていない人は、こちらの記事で自己分析をしてから志望動機を考えることがおすすめです。なぜ転職を考えているのか、どんな仕事をしたいのかをじっくりと考えることで、説得力のある志望動機を書くためのヒントを見つけましょう。
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準備不足が伺える志望動機は、ミスマッチが生じることで定着することなく早期退職してしまうのではないかという印象を与えてしまいます。
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事前に理解しよう! 企業が第二新卒に求めていること
事前に理解しよう! 企業が第二新卒に求めていること
第二新卒の採用では、企業が求めることが新卒採用とは異なります。これは第二新卒の人が社会人経験を持っていることで、基本的なビジネススキルや自己理解がより深まっていると期待されているためです。
また一方で、前職を早期退職している点から、定着率や適性を慎重に見極める必要があるとも考えられています。つまり企業は、第二新卒に対して即戦力としての期待と同時に、なぜ前職を辞めることになったのか、今回こそ長く活躍できる人材なのか、という点も重視して採用を検討するのです。
ここでは、企業が第二新卒に求める5つの要素について解説します。これらの要素を理解することで、自身の経験や強みを志望動機により効果的に表現しやすくなります。
また、これらの観点を意識することで、志望動機以外の選考時の受け答えにも説得力が出せるため、採用担当者に自身の価値をより明確に伝えるためにもチェックしておきましょう。
基本的なビジネススキル
企業は、第二新卒の応募者が社会人として、基本的な振る舞いができることを期待しています。
これは時間や締め切りを守る、ビジネスメールの基本的なマナーを理解している、社内外の人とコミュニケーションが取れるなど、新卒入社の研修で最初に教えられるような基礎的なスキルのことです。
前職での経験が1年未満のような短期間であっても、これらの基本的なビジネスマナーは身に付いている人が多いため、入社後すぐに実践できる基礎力として、第二新卒を採用する企業から重要視される要素の一つといえます。
- 前職を数ヵ月で退職したためビジネススキルに自信がありません。志望動機ではどのように対処すれば良いのでしょうか?
短期間のなかでも培えたスキルや経験を工夫して伝えよう
ビジネススキルに自信がない場合でも、志望動機にはその事実を前向きに工夫して表現することが大切です。まず、数ヵ月の経験で得た具体的な気付きや学びを振り返りましょう。
たとえば「上司や同僚とのコミュニケーションを通じて、報連相(報告・連絡・相談)の重要性を学びました」「限られた時間で業務を効率的に進めるための工夫をしました」など、短期間で得たスキルや姿勢を明確に伝えることがポイントです。
また、志望企業の業務に関連するスキルを自主的に学んでいる姿勢をアピールしましょう。
たとえば「前職の経験を踏まえ、業務効率化のためのツール使用方法を自主的に学んでいます」のように、スキル不足を補うための努力を具体的に示します。
志望動機では「現在の学びをさらに深めながら、貴社で実務を通じて確実にスキルを高めたい」という意欲を伝えると、成長の可能性を前向きにアピールできます。
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前職のミスマッチを踏まえた企業理念・文化への理解
企業は第二新卒の応募者に対して、前職の企業に定着せずに退職してしまったことを踏まえ、今回の転職先選びをより慎重におこなっているかを重視しています。なぜなら企業は第二新卒の応募者に対して、「採用後に自社でも早期に退職されてしまうのでは?」という懸念を抱いているためです。
企業は応募者が自社の経営理念や社風、働き方の制度、評価基準などをどこまで理解しているかを注意深く見ています。
たとえば「前職では上司の管理スタイルと合わなかった」という経験があるなら、その教訓を活かして転職先の組織文化をどのように研究し、なぜ自分に合っていると判断したのか、など具体的な理由を説明することが求められる場合があるのです。
このように、応募者が前職の早期退職を教訓として、次は慎重に企業を選び、確実に定着する意思があるかどうかが、企業側の重要な判断基準の一つとなっています。
業界や職種への資質
企業は第二新卒に対して、前職での実務経験を通じて自身の適性を客観視することを求めています。これは第二新卒が新卒とは異なり、実際に社会人経験積んでいることで、企業側は第二新卒が「より現実的な自己理解ができている」と考えるためです。
また企業側は、第二新卒が持つ前職の経験から「なぜその業界・職種が自分に合っていないと判断したのか」「どのような環境であれば最も力を発揮できるのか」といった点についても、知ろうとしています。
前職とは異なる業界や職種への転職を希望する場合でも、「異業種へ転職する」という判断に至った明確な理由と、新しい環境で活躍できる根拠を示せることが重視されます。
このように企業は、第二新卒に対して、前職での経験を通じた客観的な自己理解と、それに基づく適切な職業選択ができているかを採用の判断基準としているのです。
明確な覚悟をともなった自社への貢献意欲
第二新卒の人が就職活動をする際は「今度こそ長く働きたい」という覚悟や「この企業で成長したい」という具体的な意欲が企業から求められやすくなります。特に早期退職を経験している場合、安易な気持ちでの転職ではないことを伝えることが重要です。
第二新卒の採用を検討する企業からすると、第二新卒は前職を早期退職しているため、再び早期退職のリスクがないか慎重に見極める必要があります。
そのため、希望する企業でどのように貢献していきたいのかという意欲に加えて、前職での経験を踏まえて確実に成長していく覚悟があることが求められているのです。
たとえば「前職では業務と自身のキャリア目標が一致しなかったため、改めて目標を見直し、貴社で〇〇のスキルを磨き長期的に活躍したい」など、退職理由を前向きに伝えつつ、長期的に働く覚悟を具体的に示しましょう。
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入社後の具体的なキャリアビジョン
企業は第二新卒の応募者に対して、説得力のあるキャリアビジョンを考えられているかもチェックしています。企業は、現在の会社を簡単に辞めようとする第二新卒に対して、「入社してもまた安易に退職するのではないか」と懸念を抱く可能性があるのです。
そのため企業は、営業職として3年後にはチームリーダーを目指したい、システムエンジニアとして5年後にはプロジェクトマネージャーになりたいなど、自社のなかで具体的なキャリアを見据えて働こうという意思があるかを重視します。
このように企業は、第二新卒の描くキャリアビジョンを知ることで、今回の転職が十分な覚悟を持った決断なのか、自社に定着できる人材なのかを見極めようとしているのです。
- 第二新卒の志望動機を作成する際、具体的にどの程度までキャリアビジョンを考えておけば良いのでしょうか?
社会人経験を活かして長期的なキャリアビジョンを提示しよう
第二新卒の人は一度社会に出ているので、企業は第二新卒に対して、新卒よりも長いスパンで仕事や将来について考えることができている、というイメージを持っている可能性があります。
そのため、キャリアプランが曖昧だと「ミスマッチが生じて定着しないのではないか」と懸念されてしまうかもしれません。
第二新卒は入社して3年以内に離職した人と考えると、少なくとも3年以上のキャリアビジョンを考えておきたいものです。
5年後、10年後までのキャリアビジョンに基づく計画が具体的に描けていれば、将来を真剣に見すえたうえでの志望であり、その企業で長期的なキャリアを形成しながら活躍したいという意欲と覚悟が伝わりやすくなります。以下の記事でキャリアビジョンを描くコツを解説しているので、参考にしてください。
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キャリアビジョンとは|就活のプロが意義と描き方を徹底解説!
キャリアビジョンは自分らしく就活を進めるために考えておく必要があります。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、キャリアビジョンの意味や必要性を解説します。また、キャリアビジョンの描き方や企業への回答方法も説明するので役立ててください。
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第二新卒の志望動機でアピールすべき3つのポイント
第二新卒の志望動機でアピールすべき3つのポイント
- 自分の強みや前職の経験が転職先企業で活かせるか
- 前職で達成した目標や成果
- 前職を転職することになった原因を転職先企業で解決できること
第二新卒の志望動機では、前職での経験を踏まえて、転職への覚悟と決意を効果的に示すことが重要です。単に前職で経験したことを述べるだけでは、その経験をどのように受け止め、次のステップでどう成長していきたいのかが伝わらず、前職に定着せずに転職しようとしている理由に説得力が出せません。
ここでは、第二新卒の志望動機で特にアピールすべき3つのポイントについて解説します。これらのポイントを押さえることで、前職での経験を転職先でどのように活かせるのか、なぜ転職を決意したのかという理由を説得力を持って伝えられるようにしましょう。
第二新卒の志望動機でアピールできることが見つかっていない人は、こちらの記事をチェックしておきましょう。第二新卒のマイナス印象を払拭して、転職活動する方法を解説しています。
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第二新卒はやばい? 好印象へイメージチェンジの秘訣を解説
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特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「第一志望以外の志望動機が思い浮かばない……」と感じたことはありませんか?そんな時にぜひ活用してほしいのが「志望動機作成ツール」です。
簡単な質問に答えるだけで、特別な動機がなくても採用したいと思われる志望動機が簡単に作成できます。
志望動機で困ったら、まずはツールを活用してみましょう。
(人材業界の場合)
①自分の強みや前職の経験が転職先企業で活かせるか
前職での経験は、1年未満などの短期間であっても転職先で活かせる強みとなります。たとえば、営業職で身に付けた基本的な報告・連絡・相談の仕方や、顧客との電話応対の基礎、エンジニアとして学んだ業務の進め方や社内ツールの使用経験など、新卒では持ち得ない実務経験を強みとしてアピールできます。
このように、前職での経験と転職先に貢献する方法を結びつけて説明することで「経験が短いから即戦力にはなれない」という企業の評価を覆すことができるのです。
さらに、その経験をもとにした長期的なキャリアビジョンまで示せれば、安易な気持ちで転職しようとしているわけではないことを証明でき、より採用に前向きな評価を得られる可能性が高まります。
志望動機に記載できそうな自分の強みがわからない人は、こちらの記事で探しましょう。自己分析で自分の強みが必ず見つかる方法を解説しています。
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強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
就活で自分の強みを何て答えれば良いかわからない、そもそも自分の強みが浮かばない人に向けて、キャリアコンサルタントが自分の強みを見つける方法やアピールのコツを解説していきます。強みを伝える例文も紹介するので、参考にしてください。
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②前職で達成した目標や成果
第二新卒として転職する場合、前職で達成した何らかの目標や成果を伝えることで、前職の経験を次のキャリアに活かそうとする姿勢をアピールしやすくなります。
たとえば、営業職なら新規顧客の開拓件数、エンジニアならシステム開発の担当箇所、サポート系の事務職なら部署の業務改善提案など、具体的な数字や事実をもとに自身の成果をアピールしましょう。これらの経験は、自身の入社後の可能性や成長力を証明するポイントとなります。
第二新卒は、早期に転職しようとしている事実だけで、「経験やスキルが足りていない」と思われがちですが、前職で達成した目標や成果を明確に伝えることで、そのイメージをプラスに変換することができるのです。
目標達成までのプロセスや工夫したことまで含めて伝えられれば「問題解決能力がある」「努力を継続できる」といった、企業が求める基本的な素質も証明でき、採用側の評価を大きく左右する要素になるかもしれません。
このように、前職での具体的な成果は、第二新卒が持つ「前の企業に定着できなかった」というハンデを、「短期間でも成長できる」という強みに転換できる可能性があります。
- 新卒入社後、数ヵ月で退職してしまったため志望動機に書けるような達成した目標や成果がありません……。
前職の学びや志望先企業に感じた魅力を志望動機に活用しよう
前職でアピールできるほどの成果をあげていないとしても、ほかのポイントに着目して志望動機を効果的に伝えることはできます。
まず、短期間の経験から得た学びや気付きを整理しましょう。
たとえば「顧客対応を通じて相手の立場に立つコミュニケーションを意識するようになった」「業務を効率的に進めるための時間管理の重要性を実感した」など、自身の成長につながった点を伝えることが大切です。
また、志望企業の業務内容や理念などへの共感を示し、自分の適性や価値観がマッチする部分を伝えます。
「貴社の〇〇な取り組みは私の〇〇という特性に合っていると考え、ぜひ貢献したいと思いました」など、応募先企業に対する具体的な理解と熱意を示しましょう。
③前職を転職することになった原因を転職先企業で解決できること
前職を早期に退職した理由について、単なる不満や批判ではなく、建設的な視点で語ることが重要です。たとえば「成長機会が少なかった」という理由で退職したなら、転職後も同様の不満を持つリスクがあると企業に判断されないように、転職先のどのような点が自分の希望をかなえられるのかを説明する必要があります。
また「企業文化が合わなかった」という理由で退職した場合、なぜ転職先の企業文化に共感できるのかを具体的に説明することが求められます。
このように前職での課題に対して、転職先ではどのように解決できるのかを明確に示すことで、第二新卒として新しいキャリアを進めるうえでの本気度をアピールしやすくなるのです。
こちらのQ&Aでは第二新卒の人はどのように自己PRすれば良いのかについて、キャリアコンサルタントが解説しています。併せてチェックして理解を深めましょう。
第二新卒の自己PRの書き方については以下の記事でも解説しています。書き方のポイントや注意点も紹介しているので、あわせて確認してみてください。
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プロが解説! 第二新卒の自己PRが作れる4ステップと注意点
第二新卒の自己PRは前職で得られた経験から強みを探してアピールすることが重要です。この記事ではキャリアアドバイザーとともに第二新卒なりの自己PRの書き方を解説するため、新卒との違いがわからない人はぜひ参考にしてみてください。
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キャリアのプロに聞いた! 第二新卒の志望動機で企業の心をつかむポイント
第二新卒の志望動機の書き方について、「実際にどのように書けば効果的なのか」と悩んでいる人も多いでしょう。また、前職と同じ業界・業種に転職する場合と、異業種に転職する場合で志望動機の書き方はどう違うのかも、皆さんが気になるポイントなのではないでしょうか。
そこでここでは、多くの人の就職支援を手がけ、企業の採用動向に詳しいキャリアコンサルタントに、状況別の志望動機の書き方のコツについて聞きました。就活のプロが解説する企業視点をとらえた効果的な志望動機の書き方を参考にして、自己アピールの質を高めていきましょう。
企業に刺さる志望動機は、AI作成ツールを試してください
「企業に伝わる志望動機ってどうやって書くの…?」そんな悩みはありませんか?
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面接官の心に響く内容を準備し、次のステップに進む準備を整えましょう!
現職と同じ職種に応募するとき
第二新卒として現職と同じ職種に応募する場合「1年未満の経験しかないのにどこまで経験をアピールして良いのだろうか」「前職を短期で辞めることになった職種にもう一度挑戦する理由をどのように伝えれば良いのだろうか」と悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの大場さんに、同職種での転職における志望動機の効果的な書き方について詳しく聞きました。前職での経験を転職先でどのように活かせるかを志望動機で効果的に表現するために、目を通しておきましょう。
アドバイザーコメント
大場 美由紀
プロフィールを見る転職先が同業か異業種かによって志望動機の内容を工夫しよう
職種は同じでも、同業他社もしくは異なる業界へ転職するかによって、志望動機に含めるべき内容は違ってきます。
①同業界で同職種へ転職するケース
前職で身に付けたスキルや経験がわずかなものであっても、具体的に棚卸してみましょう。抽象的な言葉よりも具体的な中身のほうが説得力をもってアピールできます。ただし、誇張しすぎると信頼性が損なわれるので注意しましょう。
また、退職理由が、前社へのネガティブな不満とならないよう注意が必要です。「より専門性を高めるためのスキルを身に付けるために転職したい」など、同業他社である志望企業の強みとなる特徴をとらえて、高い意識とポジティブな姿勢をアピールしましょう。
②異なる業界で同じ職種へ転職するケース
業界は違っても、業務内容における共通点を見つけて活かせるポイントを示すと、業務のなかでの再現可能性をアピールできます。さらに、業界を変える理由を記載する際は、転職の軸を明確にしておくと伝えやすくなります。
また、前の職場で得たわずかな経験のなかから、職種に対する適合性や意欲などを具体的にアピールできるように棚卸しておきましょう。
未経験の職種に応募するとき
第二新卒として未経験の職種へチャレンジする場合、スキルや経験がないことに不安を感じたり、志望動機で何をアピールすれば良いのか迷ったりしてしまう人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの隈本さんに、第二新卒として未経験職種に応募する際の志望動機の書き方について詳しく聞きました。自身の強みをどのように活かせるか、なぜその未経験職種を志望するのかを説得力を持って伝えるためにも、目を通しておきましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る未経験職種への転職は前職の経験を活かす方法のアピールが肝心
第二新卒として未経験職種に転職する場合、ポテンシャル採用である可能性を意識しつつ、経験や強みをどのように新しい職種に活かせるかをアピールしましょう。以下のポイントを押さえながら、志望動機を作成してみてください。
①現職で培ったスキルや経験を応用する
現職の経験をどのように新職種に活かせるかを具体的に伝えることが大切です。たとえば、「前職での顧客対応スキルを活かし、〇〇職ではチーム内の調整役として貢献します」など、明確な言葉で説明することを意識しましょう。
②学習意欲と成長意識をアピール
志望動機には、新しいことを学ぶことで成果につなげられたエピソードを盛り込むことで、学習意欲と適応力をアピールしやすくなります。「前職で〇〇を担当した際、自主的に〇〇について勉強し、〇〇を達成した経験があります」など、具体的な事例を挙げると説得力が増します。
③長期的なキャリア目標を伝える
企業は、長期的な成長目線を持つ人材を求めています。「〇〇分野でスキルを磨き、将来的にはリーダーシップを発揮してプロジェクトを牽引したい」など、具体的なキャリア目標を示すことが大切です。
4つのステップを押さえよう! 第二新卒の志望動機の作り方
4つのステップを押さえよう! 第二新卒の志望動機の作り方
- 自己分析で転職先に求める条件を明確にする
- 求める条件を実現しやすい企業を見つける
- その企業でなければ実現できない点を考える
- 今の自分のスキルを振り返り企業に貢献する方法を考える
第二新卒の志望動機は、前職での経験を踏まえつつ、転職先でのキャリアプランを具体的に説明する必要があります。
なぜなら第二新卒は、前の企業を早期退職、もしくは就活をやり直そうとしているわけなので「自社でも早期に退職されてしまわないか」という企業の懸念を払拭し、次は確実に定着して成長していける人材だと証明しなければならないからです。
そのために、自身の経験や強み、転職の理由、求める環境などを整理してから、志望動機を作成することが重要です。
ここでは、第二新卒の志望動機を作成するための4つのステップを解説します。これらのステップを順番に進めて、前職での経験を活かしながら、転職先企業に対する熱意も伝えられる、説得力のある志望動機を書きましょう。
これから志望動機を書く人は、こちらの記事をチェックしておきましょう。志望動機の構成や差別化の方法、最適な文字数について解説しています。
志望動機の構成
志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
志望動機の書き方と差別化の方法
志望動機例文35選|基本とプラスアルファで差別化するコツ
志望動機の文字数
志望動機のベストな文字数は? 書き方のコツや文字数別の例文も紹介
①自己分析で転職先に求める条件を明確にする
前職を退職した経験を踏まえて、まずは自身が転職先に求める条件を具体的にリストアップしましょう。「どのような環境で働きたいか」「どんなキャリアを築きたいか」「何を重視して仕事を選びたいか」といった観点から、前職で感じた課題や気付きを整理します。
前職と同じ理由で退職することを避けるためにも、前職でのポジティブな経験だけではなく、ネガティブな経験もすべて次の企業選びの判断材料として活用することが大切なのです。
たとえば「前職の上司の管理スタイルが合わなかった」「残業が多すぎてプライベートが充実しなかった」などの経験は、転職先に求める条件を具体化するヒントとなります。
前の企業での勤務経験から見えてきた、自身の働くうえでの価値観や優先順位を明確にすることで「なぜその企業を志望するのか」「その環境で今度こそ長く働ける理由は何か」といった志望動機の軸となる部分を説得力を持って示しやすくなります。
転職先に求める条件を志望動機に盛り込む際「自分の希望」だけではなく「企業にどのように貢献できるか」を明確に示すことが重要です。
新卒とは違い実務経験をすでに積んでいるのが第二新卒なので、現役生として就活をしたときの仮説が実際に働いてみてどうなったかを伝える必要があります。
②求める条件を実現しやすい企業を見つける
自身が求める条件が明確になったら、その条件に合致する企業を探していきます。企業のホームページ(HP)や求人情報だけではなく、口コミサイトや企業の決算情報、ニュースなども参考にして、多角的な視点から企業研究をおこないましょう。
特に第二新卒の場合、前職での経験を活かして企業の本質を見極めることで「なぜその企業で長く働けると考えているのか」をより説得力を持って志望動機で説明しやすくなります。
たとえば、求人情報に書かれている制度が実際に機能しているか、企業文化が自身の価値観と本当に合っているかなど、表面的な情報だけではなく、実態を把握するようにしましょう。
可能であれば、その企業や同じ業界で働く社員の話を聞いたり、OB・OG訪問したりして、具体的なイメージをつかむことで、自身に合う企業がさらに見つけやすくなります。
自分に合った企業を選ぶためにこれから業界研究やOB・OG訪問をする人は、以下の記事をチェックしておきましょう。OB・OG訪問で効果的な質問を準備する方法や、業界研究のやり方を解説しています。
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業界研究
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③その企業でなければ実現できない点を考える
志望企業を決めたら、なぜその企業でなければならないのかという理由を具体化していきます。たとえば「業界トップクラスの研修制度がある」「自分の目指すキャリアを実現した先輩が多数いる」「独自の技術やサービスを持っている」など、ほかの企業にはない特徴や魅力をリストアップしましょう。
また、それらの特徴が自身のキャリアプランやスキルアップにどのように結びつくのかまで具体的に考えることが重要です。
たとえば「1年目から利用できるメンター制度を活用して、営業の基礎スキルを習得し、新規開拓営業で成果を出したい」のように、企業独自の特徴と自身の成長プランを結びつけることで、より説得力のある志望理由を作りやすくなります。
第二新卒で大手企業に入社したい人には、こちらの記事がおすすめです。第二新卒で大手企業を狙う際の対策や、第二新卒を受け入れる傾向が強い大手企業の特徴を解説しています。
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④今の自分のスキルを振り返り企業に貢献する方法を考える
第二新卒は、新人社員や若手社員として現在進行形で仕事の経験を積んでいる世代に当たるため、転職先の企業からも「まだスキルや経験が不足していて即戦力とまではいえない」という印象を持たれている可能性があります。
そのため志望動機では、即戦力とまではいかなくとも、今の自分の持つスキルが入社後にも発揮でき、かつ企業側にも自分を採用するメリットがあることを示す必要があるのです。そのためには、前職での経験やスキルをリストアップして、転職先企業でどのように貢献できるかを具体的に考えましょう。
たとえば、事務職として1年間働いた場合「基本的な経費精算の手順を理解している」「社内文書の管理方法を把握している」「来客応対の基本的なマナーを身に付けている」など、実務を通じて得た具体的なスキルや経験を書き出していきます。
そのうえで、それらのスキルを今後どのように伸ばし、どんな業務で役立てていくのか、どうやって長期的な貢献につなげたいかなどを具体的にすることで、志望動機の魅力をアップさせることができるのです。
前職で経験した業務を、抽象的な言葉ではなく、数字や固有名詞を使って具体的に表せるよう棚卸しをしましょう。
数字や固有名詞を盛り込むことで、自身のスキルを誇張しすぎたり、過小評価しすぎたりすることなくアピールできます。
第二新卒の書類選考で職務内容をうまくまとめることで、採用担当者に自身の転職理由や背景を理解してもらいやすくなります。こちらの記事で職務内容に書くべき内容を確認しておきましょう。
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職務内容は、自分の持つスキルや実績をわかりやすく伝えるための重要な項目です。職務内容を充実させて採用担当者に「会いたい」と思わせることが選考突破につながります。本記事では、職務内容の書き方や魅力的に見せるポイントをキャリアコンサルタントとともに解説します。
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志望動機を作成したあとは第三者にチェックしてもらおう
志望動機を作成したら、自分では気付かない表現の曖昧さや、伝わりにくい部分を発見するために、第三者に添削してもらうのがおすすめです。特に前職を退職した理由を説明する箇所は、自身では前向きな表現のつもりでも、マイナスに受け取られかねない表現になっていることもあります。
たとえば「前職では専門性を高める機会が少なかったため」という表現は「単に会社の人事や携わる案件に不満があった」という印象を与えてしまう可能性があります。
これを「より専門的なスキルを身に付け、顧客により良いサービスを提供したいと考えるようになった」と表現することで、前向きな印象に改善できるのです。
可能であれば、転職経験者や就職活動の支援経験がある人など、企業目線でアドバイスをくれる人に見てもらいましょう。一度書いた志望動機に固執せず、フィードバックを受けて積極的に改善することで、より説得力のある志望動機を作りやすくなります。
志望動機の添削についてはこちらの記事を参考にしてみてください。添削方法や注意点を詳しく解説しています。
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志望動機の添削方法6選|独自性を出して質を引き上げるポイント
志望動機を作成した後に添削してもらうことが、完成度の高い内容にするためにも重要です。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、志望動機の添削方法を解説します。自分でできる方法も解説しているのでぜひ参考にしてください。
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状況別! 第二新卒の志望動機の例文
状況別! 第二新卒の志望動機の例文
第二新卒の志望動機は、前職からの転職パターンによって、アピールすべきポイントや表現方法が変わってきます。たとえば同じ業界・職種なら経験を直接活かせることをアピールできますが、異業界や未経験職種の場合は、違った角度からの強みの表現が必要です。
ここでは、3つの転職パターン別に第二新卒の志望動機の例文を解説します。自身の状況に近い例文を参考にしながら、経験の活かし方や志望理由の伝え方を検討してみましょう。
同業界・同職種へ転職する場合
同業界・同職種へ転職する場合の例文
私が貴社を志望した理由は、より専門的な知識を身に付けながら、顧客の人生に寄り添える営業として成長したいと考えたためです。
前職では1年間、住宅メーカーの営業職として新規開拓に携わってきました。入社後すぐに2週間の基礎研修を受け、不動産業界の知識や営業スキルの基礎を学びました。
また、先輩社員の商談に同席させていただくなかで、利益優先の営業ではなく、顧客一人ひとりのライフプランに合わせた提案ができる営業がしたいと感じるようになりました。
貴社は「顧客の夢を形にする」という理念のもと、顧客の対応に柔軟に応えられるチーム作りやシステムの構築に力を入れており、顧客満足度も業界トップクラスを誇っています。これは貴社の社員一人ひとりが、顧客のニーズを深く理解しているからこそだと考えています。
貴社にご縁をいただいた際には、前職で学んだ不動産業界の基礎知識とコミュニケーションの基本を活かし、またそれらを実務でさらに高めながら、顧客が最大限満足できる形を提供し続けていきたいです。
退職理由を前向きに伝えることを、特に意識しましょう。たとえば「前職では〇〇を習得しましたが、より幅広い経験が積める環境でチャレンジしたい」「自身の〇〇という強みをもっと活かせる環境で長期的に貢献したい」などです。
同業界・未経験の職種へ転職する場合
同業界・未経験の職種へ転職する場合の例文
私が貴社を志望した理由は、不動産管理のプロフェッショナルとして成長したいと考えたためです。前職の不動産会社での営業アシスタント経験を通じて、不動産は単なる物件管理ではなく、入居者様の生活の質に直結する重要な仕事だと実感しました。
特に貴社は「安心・快適な住環境の提供」を理念に掲げ、管理物件の品質維持に徹底的にこだわっておられます。このような高品質な管理サービスを提供できる企業で、私も不動産管理のプロフェッショナルとして成長していきたいと考えました。
現在はより専門的な知識を身に付けるため、宅地建物取引士の資格取得に向けて勉強を進めており、入社後は基礎知識を活かしながら、実務を通じて管理業務の専門性を高めていきたいと考えています。
この例文は前職の経験や自己研鑽への努力を具体的に示し、未経験の職種への意欲が伝わる点が非常に良いです。
第二新卒で同業界・未経験の職種を目指す際には「前職で培った経験がどのように新職種で活きるか」を具体的にアピールしましょう。
異業界・未経験の職種へ転職する場合
異業界・未経験の職種へ転職する場合の例文
私が貴社を志望した理由は、直接顧客と向き合い、心温まるサービスを提供することで、信頼関係を築ける仕事に携わりたいと考えたためです。
前職ではシステムエンジニアとして金融系システムの開発に携わり、論理的な思考や緻密さを培いました。しかし、顧客と直接かかわる機会がなく、本当にやりがいを感じられる仕事とは何かを考えるようになりました。
そこで、休暇中に利用したホテルでの温かな接客に感銘を受け、人と直接向き合い、顧客の満足を目にできる接客業に挑戦したいと思うようになりました。
特に貴社は、地域に根ざしたおもてなしを大切にし、多くの顧客から信頼を集めている点に魅力を感じました。私もその一員として、顧客一人ひとりに寄り添い、特別な体験を提供できるよう貢献したいと考えています。
現在は接客の基礎を学ぶため、週末に民泊施設でアルバイトに取り組んでいます。貴社に入社後も謙虚に学び続け、フロントスタッフとして成長し、顧客により高い満足を提供できるよう努力していきたいです。
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第二新卒の志望動機を考える際の注意点
第二新卒の志望動機を考える際の注意点
- 転職理由と志望動機を矛盾させない
- 前職の批判をしない
- 受け身な姿勢ととらえられる内容にしない
- 給与や待遇面をおもな志望動機にしない
第二新卒の転職の場合、前職の企業に定着できなかったという印象を持たれやすいため、転職理由の説明や前職についての言及には細心の注意が必要です。
また、待遇面ばかりに触れたり、受け身な姿勢が感じられたりする内容は、自社でも早期退職をする可能性が高いといったネガティブな印象を与えてしまいます。
ここでは、第二新卒の志望動機を書く際の4つの注意点について解説します。これらのポイントを意識して、前職での経験を前向きに活かしつつ、転職への本気度も伝わる志望動機を作成しましょう。
転職理由と志望動機を矛盾させない
転職理由と志望動機の内容に矛盾があると、その場しのぎの転職なのではないかと不信感を抱かれる可能性があります。
たとえば「前職は残業が多くて転職を決意しました」といいながら「御社では誰よりも働いて成果を出したいです」という志望動機では一貫性がありません。転職理由と志望動機は、必ず主張に一貫性を持たせるように意識しましょう。
たとえば「前職では体系的な指導が少なく、基礎からしっかり学べる環境を求めています」という転職理由の場合「御社の教育制度で基礎を固めながら、自主的に学び続けることで確実にスキルアップしていきたい」のように、自身の主張の軸がぶれないようにすることが重要です。
第二新卒の志望動機でうまく転職理由を説明するために、こちらの記事をチェックしておきましょう。 面接官が転職理由から知りたいポイントや納得感がある転職理由を作る5つの鉄則を解説しています。
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前職の批判をしない
前職について否定的な表現を使うことは、採用担当者に悪い印象を与える可能性があります。たとえば「上司の指導が不十分でした」「社風が悪かったです」といった批判的な表現は、転職後も同じように不満を持ち、すぐに退職してしまうのではないかという懸念を抱かせる原因となります。
代わりに、前職での経験を客観的に振り返り、次のステップに活かそうとする姿勢をアピールすることが大切です。
「前職では基礎的なスキルの習得に努めましたが、より専門的な知識を身に付けたいと考えるようになりました」「社内の業務改善は経験できましたが、より事業の中核となる企画業務に挑戦したいと考えました」など、前向きな表現を心掛けましょう。
受け身な姿勢ととらえられる内容にしない
第二新卒の志望動機として「研修制度が充実しているから」「手厚い指導が受けられるから」のような表現を多様してしまうと、仕事をするうえで受け身であると判断されてしまう可能性があります。
そのため、志望動機では「御社の制度を活用しながら、自主的に〇〇の資格取得を目指します」「業界セミナーにも積極的に参加し、専門知識を深めていきます」など、自ら学び成長していく意欲をアピールすることが重要です。
さらに「チームの業務効率を改善したい」「新しい営業手法を提案していきたい」など、具体的な貢献方法を盛り込むことで、より積極的な姿勢をアピールしやすくなります。
志望動機での表現を主体的かつ積極的なものに変換しましょう。
たとえば「学ばせていただきたい」を「新たな知識を習得し、即戦力として貢献します」、「指導を受けたい」を「先輩のアドバイスを業務に活かし、チームの成果向上に貢献します」のように、それぞれ言い換えるのがおすすめです。
給与や待遇面をおもな志望動機にしない
「給与が前職より高いため」や「福利厚生が充実しているから」などの待遇面を志望動機のおもな主張にするのは、好ましくありません。
企業からは、条件ばかりを重視した安易な転職ととらえられ、長期的なキャリア形成への意識や自社の仕事への意欲が低いと判断されてしまうかもしれません。
待遇面に魅力を感じていたとしても、業務内容への興味や、その企業だからこそ実現できることを中心に考えましょう。
なお、志望理由で待遇面に触れることは「その企業でなければならない理由」にはならず、単に条件の良い会社を探しているという印象を与えてしまう可能性があります。
その代わり、企業理念への共感や実現したい目標、携わりたい事業など、その企業固有の魅力を中心に志望動機を組み立てることで、より企業側の納得感の高い志望動機を作りやすくなります。
第二新卒の志望動機は転職先の仕事への覚悟と貢献意欲を示して突破しよう!
企業は第二新卒を採用するうえで「また前の企業と同じように早期退職をしてしまうのではないか」という懸念を持っています。そのため、第二新卒の志望動機は、早期退職したことや十分なスキルや経験がないことを上回るようなモチベーションや貢献意欲の高さをアピールすることが大切です。
記事では企業が第二新卒に求めていることや、第二新卒の志望動機でアピールすべき3つのポイントについて詳しく解説しました。自身が転職したい職種や企業に合わせて、最適な志望動機を作るために参考にしてみてください。
特に第二新卒の志望動機では、企業が早期退職のリスクを懸念している可能性が高いため、自身がその企業で長期的なキャリアを築く覚悟や貢献意欲があることを伝えることが重要です。
状況別の志望動機の例文も参考にしながら、効果的な志望動機を作成して、第二新卒としてキャリアを進めるために内定獲得を目指しましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る前職の経験を次のキャリアに活かす方法を志望動機に盛り込もう
第二新卒の皆さんにとって、志望動機を作成する際の最大のポイントは「初職で得た実務経験を、次のキャリアでどう活かせるか」を具体的に示すことです。新卒で就活をした際は、実務経験がないなかでの仮説的な職業選択だったと思います。
しかし、初職での経験を通じて、実際の職場環境や業務のリアルを体験したことで、自己理解や職業理解が深まり、新たな気付きや課題に出会えたはずです。これを「啓発的経験」としてとらえ、次に進むための貴重な財産としましょう。
志望動機を書く際には、以下の点を意識してください。
①初職で得た学びを具体的に挙げる
たとえば「チームでのコミュニケーションの重要性を実感した」「顧客対応を通じて、相手目線で考える力が身に付いた」など、経験を通じて得たスキルや気付きを具体的に表現します。
②その学びを次の職場でどう活かすかを明示する
「前職で培ったスキルを〇〇の業務で活用し、△△に貢献したい」のように、志望企業の具体的なニーズに合わせたアピールを心掛けましょう。
③次のキャリア選択の軸を明確にする
「なぜその企業なのか」「その業界や職種でなければならない理由」を、自分のキャリアビジョンと紐づけて説明することが重要です。志望企業で長期的にどのように成長し、貢献したいのかを示すことで、覚悟と意欲を伝えやすくなります。
新卒で就活をした際に立てた仮説が実務経験を通じて洗練され、より明確な目標が見えてきた皆さんは、新卒のときよりもさらに説得力のある志望動機を作れるはずです。前職の経験を糧にしつつ、新しいステージでの成長意欲と貢献意識を存分にアピールし、次のキャリアに向けた第一歩を力強く踏み出してください。応援しています!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
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