第二新卒で大手を狙う必勝法! 採用実績のある企業100選も紹介

採用傾向にある会社とは? 第二新卒で大手を狙う3ステップ

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 渡部 俊和

    合同会社渡部俊和事務所代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16029675) SNS:Facebook

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  • 柴田 登子

    libero firm代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16034907)/2級キャリアコンサルティング技能士(第21S17401472号)/公認心理師(登録番号:55348)/トーストマスターズインターナショナル日本語スピーチコンテスト全国1位(2013、2019年) SNS:Facebook

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  • 隈本 稔

    職りんく運営者 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号19041711)/性格応用心理士1級/キャリア・デベロップメント・アドバイザー SNS:Facebook

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この記事のまとめ

  • 第二新卒で大手に転職するためには3ステップでの対策が不可欠
  • 第二新卒で入社できる大手企業100選を紹介
  • そもそも本当に大手が合っている? 大手のメリット・デメリットを把握しよう

第二新卒で転職を考える際、大手企業であることを一つの条件にする人もいると思います。「新卒で大手に入れず、第二新卒で挽回したい」「第二新卒で転職を考えているが、新卒で大手に入社したので転職先も大手企業が良い」。そのような思いを抱えつつ、実際就職が可能なのか、どうすれば就職できるのか、疑問に感じることもあるでしょう。

結論から言えば、第二新卒で大手に就職することは可能です。しかし、新卒同様、もしくはそれ以上にハードなケースがあり、しっかりとした対策が必要です。

記事では、キャリアアドバイザーの渡部さん、柴田さん、隈本さんとともに、第二新卒で大手企業に就職する方法や、エントリーできる企業を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

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目次

第二新卒で大手に転職するなら精度の高い企業選びと対策が不可欠

大手企業に就職したいと考える人は多く、大手企業は新卒の時以上に狭き門になるのが特徴です。また、そもそもすべての大手企業が第二新卒を応募しているわけではないため、まずは精度高く企業選びをおこない、そのうえで、ほかの新卒や中途採用応募者と差別化するアピールが不可欠です。

記事では、まず第二新卒が大手に転職できる可能性が高いケースを解説します。ここで解説する内容に該当する人は選考通過率が高い傾向にありますよ。また、第二新卒を受け入れる傾向にある企業の特徴も説明します。これを参考にすることで、エントリーすべき企業を見つけやすくなります。

さらに、第二新卒を採用する大手企業100選を業界別に紹介します。気になる業界や企業がないか確認し、エントリー企業を見定めましょう。

そして、第二新卒の大手への転職方法を詳細に解説します。自信を持って選考に臨めるようになるので、参考にして大手企業への転職活動に活かしてくださいね。

柴田 登子

プロフィール

大手企業はこれまで画一的な人材を求めていましたが、この複雑な時代を乗り切るために多様な人材を採用する方にシフトしてきました。

そのため、第二新卒だから大手企業は無理、というのは過去の話になりつつあります。回り道をしたからこそ発揮できる自分の強みをアピールし、選考を突破しましょう。

第二新卒の転職の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

第二新卒から大手に転職できる可能性が高いケース

第二新卒から大手に転職できる可能性が高いケース

新卒でも入社が難しい大手企業は、第二新卒ではさらにハードルが上がる傾向にあります。しかし、ある条件を満たしていれば第二新卒でも大手に転職できる可能性が高くなります。

ここからは、第二新卒から大手に転職できる可能性が高いケースを解説します。そもそも自分は大手から内定をもらえる見込みがあるのかを確認し、効率的に転職活動を進めましょう。

ただ、もちろん企業の事情や個人の努力によるところもあるため、ここに該当しなければ必ずしも内定をもらえないというわけではありません。

①企業に関連のある職務経験がある

未経験の業界や職種で大手企業を狙うのは難しい傾向にあります。対してその大手企業に関連のある職務経験を積んでいると、入社後、大手企業が求めるレベルの高いアウトプットを残してくれるのではないかという見込みから、採用されやすくなります

とはいえ、第二新卒は新卒と同様、スキルよりも今後の可能性を重視するポテンシャル採用の傾向にあります。そのため、すべての大手企業が職務経験を重視するわけではないことには注意してください。

渡部 俊和

プロフィール

事業内容そのものが現職と関連性がなくても、社会人として一定の初期教育は受けてきているはずなので、基本的な考え方やマナーのしっかりした人ならば十分新卒とも戦えます。実社会経験を活かして職業理解を深めましょう。

特に3年以上の職務経験がある場合

たとえ企業に関連のある職務経験があったとしても、短期間ではスキルが身に付いているとは見込みにくく、3年以上の職務経験があると有利な傾向にあります。

大手企業の募集要項にも、「3年以上の就労経験」を応募条件として設定しているところも多くあります。

前職の経験を活かすなら、少なくとも2年以上の就労経験があるとアピールになりやすいです

②学生時代企業に関連のある専攻をしていた

前職での経験があることが理想ですが、たとえなくとも、学生時代に業務に関連のある専攻をしていた人も就職しやすい傾向にあります。

たとえば工学部で電池の研究をしていた人は、電池や機器の開発に携わる職種への転職は成功しやすいなどの例があります。

ただ、業務ではより高度で専門的な知識を求められるため、学生時代の専攻も高いレベルが必要になることに注意が必要です

大手企業の総合職採用に応募する場合、入社後何の業務をするかわからないので、前職の経験や専攻などを結び付けにくいです。気にしなくて良いのでしょうか?

柴田 登子

プロフィール

総合職採用でも経験から自分の強みをアピールしよう

前職の経験や大学での専攻がどのように評価され採用に結びつくのか、ジョブ型雇用ではない大手企業の総合職採用などではなかなか把握しづらいです。

なぜなら入社後にどこの部署に採用されるのかわからないからです。しかし、自分の経験や強みを明確にし、それをアピールすることができたら、採用担当者は「この人は〇〇部に向いている」「〇〇エンジニアをやらせると良さそう」などと採用後のイメージがつきやすくなります。

そうなれば内定がより近づくので、総合職採用の場合でも経験や強みはしっかりアピールしておきましょう。

③一定の学歴がある

新卒採用も同様ですが、第二新卒の場合も、大手企業に入社するなら一定の学歴が求められる傾向にあります。

もちろん学歴が高い人が必ずしも企業にマッチするわけではありませんが、高い学歴であるほど入学や単位の取得が難しく、それを乗り越えるための努力ができる、優秀であるなどの証明になることから、一定の学歴以上の人が採用されやすくなるのです

学歴には自信がありませんが、企業の業務に活かせる難関資格を取得しています。この場合大手企業に入社できる可能性は高くなりますか?

相関性が高い難関資格でなければ学歴の代わりにはなりにくい

難関資格の取得自体は評価されますが、単純に難関資格を取得したとしても、業務経験があるわけではないならば学歴と同じほど評価の対象とされるとは限りません。

大手企業は第二新卒を含めた中途入社希望者も多いため、応募者の数や質によっては学歴が一定に満たなければ不採用になることもあります。

前職の業務との関連性の高さなども評価対象になりますが、よほど相関性の高い難関資格でなければ評価されにくいでしょう。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

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第二新卒を受け入れる傾向が強い大手企業の特徴

第二新卒を受け入れる傾向が強い大手企業の特徴

  • BtoB企業
  • 中途採用比率が高い企業
  • 若手退職者数が多い企業

大手企業の中には、新卒、もしくはスキルのある中途人材しか受け入れない企業もあるため注意が必要です。

ここからは、第二新卒を受け入れる傾向が強い大手企業の特徴を解説します。闇雲に企業探しをするのではなく、ここで解説する内容を参考にし、絞って企業検索をすると効率よく転職活動を進められますよ。

BtoB企業

大手企業の中でも、知名度が高くPRが得意な企業は人材が集まりやすく、新卒採用で人員が充足していることが多くあります。特にBtoC企業は、一般消費者になじみが深く、第二新卒を応募しているところは少ない傾向にあります。

対してBtoB企業は、知名度が高くなく、つまり学生からの認知度が低いことから、人材が集まりにくく第二新卒を募集している会社が多くあるのです。

BtoCとは

Business to Consumerの略で、物やサービスを人々に直接提供する会社。B2Cと表記することもある

BtoBとは

Business to Businessの略で、企業間取引企業を表す。メーカーとサプライヤー、卸売業者と小売業者、元請け業者と下請け業者間での取引などを指す。B2Bと表記することもある

BtoB企業の中には業績が高く安定し、福利厚生も充実した大手が多く、対してライバルは少ないためねらい目の会社といえます

渡部 俊和

プロフィール

若年労働者の人手不足感が強まる中、大手でも幅広く採用対象を拡大する傾向にあります。製造系は分野や専門によっても企業ごとに違いがありますが、建設、不動産やエネルギーなど文系総合職の営業系で第二新卒が目立ちます。

BtoB企業の探し方などはこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
BtoB企業とは? BtoCとの違いから企業の探し方まで徹底解説

中途採用比率が高い企業

新卒採用よりも中途採用の比率を高くしている、もしくはこれから高めようとしている企業も、第二新卒が内定を獲得しやすい傾向にあります。

日本では新卒採用が基本ですが、教育コストがかからず、即戦力となる中途採用の比率を増やそうとする企業もあるのです

そのような企業では、社会人としての経験はありつつも、若くて柔軟性がある第二新卒は特に重宝される傾向にあります。

中途採用比率が高い企業は、CSR企業総覧やインターネットで「中途採用比率 高い 企業」などと検索すると調べることができるので、ぜひチェックしてください。

若手退職者数が多い企業

基本は新卒採用をメインでおこなっていても、若手の退職者数が多い場合は、若手人材の補充のため第二新卒採用を積極的に進める企業もあります。そのような企業は「若手 離職率 高い企業」「3年以内離職率 高い企業」などで検索すると見つけられます。

若手退職者数が多い企業にはネガティブな印象があるかもしれませんが、退職理由としては、労働条件が希望を満たさない、労働環境が悪い、といったネガティブな内容から、労働環境は整っていても、仕事内容に適性がなかった、もっと厳しい環境で働きたいなどさまざまです

転職の口コミサイトなどを見ると、退職者の退職理由が掲載されています。匿名情報なのですべて鵜呑みにしないよう気を付ける必要がありますが、参考にしたうえで、自分が許容できる内容であれば入社を考えても良いでしょう。

アドバイザーコメント

第二新卒は難関資格を取得して就活に臨むのもおすすめ

第二新卒で大手企業を狙うなら、新卒時には簡単に取れなかった資格を大学卒業後に取得して挑むという方法もあります。 

公認会計士税理士社会保険労務士行政書士などは学生時代の取得が難しく、その資格を武器に就職活動ができないことがほとんどです。

しかし、卒業してから資格取得に注力したり、働きながら業務知識を得たりして合格に結びつくことが多いため、改めて、それらを武器に携えて大手企業にチャレンジすると良いでしょう。

難関資格により新卒では難しい就職先も合格しやすくなる

たとえば公認会計士の資格を持っていれば、新卒ではとても難易度の高かったコンサルティング会社への入社が比較的簡単になり、社会保険労務士の資格を得たことで、大手企業の総務人事部門に入社できた、という話もたびたび耳にします。

これらの資格を活かしながら大手企業での勤務経験を重ね、人脈を築き上げるとゆくゆくは独立開業も夢ではありません。

企業にしがみつくことなく、雇用に縛られることなくさまざまなキャリアの可能性を見出すことができます。第二新卒で再度就活へのチャレンジを考えている人は、その前に資格取得も検討してみましょう。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

業界別! 第二新卒を歓迎する大手企業一覧

ここからは、業界別に第二新卒を歓迎する大手企業一覧を紹介します。

求人情報を調べられる就活サイトのリクナビ2025で従業員数500人以上、DODAで従業員数1000人以上と表示されている、第二新卒を歓迎する企業です。なお、こちらは2023年1月時点の情報になります。

中小企業庁の中小企業基本法の定義によると、中小企業は以下の特徴を持つため、それ以上の規模の企業が大企業となります。

中小企業の定義

  • 製造業その他……資本金の額または出資の総額が3億円以下、または常に使用する従業員の数が300人以下
  • 卸売業……資本金の額または出資の総額が1億円以下、または常に使用する従業員の数が100人以下
  • 小売業……資本金の額または出資の総額が5千万円以下、または常に使用する従業員の数が50人以下
  • サービス業……資本金の額または出資の総額が5千万円以下、または常に使用する従業員の数が100人以下

企業検索の区分の都合上、上記の従業員数の企業を紹介していますが、自身でも検索条件を変更して調べてみてください。

メーカー

メーカー業界

食品、自動車、電化製品など、モノ(製品)を販売する企業であり、製造業とも呼ばれる

まずは、メーカー業界の大手企業を紹介します。一般消費者になじみのある存在であり、その分志望者も多い傾向にあります

さまざまな種類のメーカー業界が第二新卒を受け入れているので、気になる企業がないかチェックしてみましょう。

第二新卒を歓迎する大手メーカー(2024年2月時点)

メーカーの中でも研究開発職、設備・生産技術職などの技術系の職業は、第二新卒でも積極採用をおこなっています。前職で経験した業界・業種との関連性が高いのはもちろん、学生時代の研究内容との関連性の高さも評価されやすいでしょう。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

商社

商社業界

国内外の企業を対象にし、商品やサービスを売りたい企業と、購入したい企業を結び付ける、仲介業務をする

商社業界は、総合商社、専門商社と分かれていますが、第二新卒であれば専門商社の募集が多いようです。総合商社は新卒を中心に採用している傾向にあると考えられます。

商社では海外との取引が発生するケースが多く、未経験の場合も英語力が求められることが多いため注意しましょう。

第二新卒を歓迎する大手商社(2024年2月時点)

就活で求められる英語力はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説

渡部 俊和

プロフィール

超大手の総合商社だと第二新卒は難しい(即戦力の中途と比べると経歴が不足し見劣りがする)と思います。中堅商社で関連業界から移るのであれば可能性はありますが、積極的に受け入れている企業は少ない印象があります。

5大商社を目指す場合はこちらの記事を参考にしてください。特徴や選考突破の方法を解説しています。
5大商社を徹底比較! 事業や社風の違いから内定への道筋まで解説

商社を志望する場合の志望動機の作り方はこちらの記事で解説しているので、参考にして作ってみましょう。
総合商社・専門商社別の志望動機例文10選|必須の対策4選も解説

小売

小売業界

メーカー業界の商品を仕入れ、管理し、消費者に届ける業界。百貨店、スーパー、コンビニエンスストアなどがある

第二新卒を募集する小売業界の企業はスーパーなどが多いようです。小売業界は、主に接客業を担当することになるので、コミュニケーション能力や相手のニーズを引き出す力に自信がある人に合っているといえます

比較的専門知識を求められるケースは少ないため、未経験から始めやすい業界であることも特徴です。

第二新卒を歓迎する大手商社(2024年2月時点)

スーパーを志望する人は、以下の記事を参考に志望動機を作成しましょう。
例文8選|スーパーの志望動機で周囲と差別化する4つの秘策

金融

金融業界

お金にかかわるさまざまな商品やサービスを提供する業界で、銀行、証券会社、保険などがある。融資や投資、損害の補填などをおこなう

近年では金融業界の第二新卒への門戸は広がり、従来では新卒に絞っていた企業も、既卒や第二新卒を採用するケースが増えています

特に大手保険業界は第二新卒を受け入れる傾向にあります。

金融業界の詳細はこちらの記事で徹底解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖

サービス・インフラ

サービス業界

顧客に対してサービスを提供する業界のことであり、ホテル、旅行、アミューズメント施設、コンサルティングなどがある

インフラ業界

生活や社会の基盤となるサービスを提供する業界で、水道、ガス、エネルギー、鉄道などがある

特にサービス業界では、第二新卒を受け入れる大手企業が多くあります。サービス業界も比較的専門知識などが不要で、未経験から始めやすいためと考えられます

インフラ業界は、陸運や鉄道など、サービス業界としての側面もある大手企業が、第二新卒を受け入れる傾向が強いといえます。

第二新卒を歓迎する大手サービス・インフラ(2024年2月時点)

柴田 登子

プロフィール

サービス業は採用の門戸を幅広く設けているところが多いので、第二新卒でも可能性は大いにあります。

インフラ業界は多岐にわたるため一概には言えませんが、ITインフラは需要が高く、しかも慢性的な人材不足でもあるため特にエンジニア系の募集は少なくありません。

ガス業界を志望する場合は、こちらの記事で志望動機の作り方を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
ガス会社の志望動機は社会貢献では落ちる! 例文付きで作り方も解説

ソフトウェア

ソフトウェア業界

文字入力ソフト、表計算ソフト、法人向けなど、経営管理ソフトなど、IT技術を使った利便性を向上させるツールの開発や管理をするソフトウェア業界や、インターネットや通信などを開発、整備する業界をいう

ソフトウェア業界も第二新卒を求める大手企業が多くあります。プログラマーなどは専門知識が必要になりますが、汎用性が高い知識が求められるため、独学で身に付けることが可能であり、未経験者も始めやすいことが原因として考えられます。

ソフトウェア業界の大手は、エンジニア職の第二新卒採用には積極的です。DX推進などもあってIT系のエンジニアは人手不足が続き、エンジニア経験があって先端系のプログラミング言語に携わっている人は転職しやすいでしょう。

IT業界を志望する人は、こちらの記事で志望動機の作り方をチェックしましょう。
IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介

広告・出版・マスコミ

広告・出版・マスコミ業界

広告業界は、広告を出したい企業と、広告媒体を持つ企業との仲介をおこなう。出版業界は書籍やWEBコンテンツの制作をする。マスコミ業界はインターネットやテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などを通し、情報を伝達する

広告・出版・マスコミ業界は、学生からの人気が高く、採用数が少ないため、新卒でもかなりハイレベルな選考になります。そのため第二新卒の募集は少ない傾向にあり、注意が必要です。

大手企業でなければ募集している企業も多く、中小企業でスキルを積み大手企業に再転職する方法もあるので、併せて検討してみましょう

第二新卒を歓迎する大手広告・出版・マスコミ(2024年2月時点)

広告業界を志望するなら、こちらの記事で志望動機の作り方を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
例文7選|広告業界で勝ち抜く志望動機の書き方と差別化のコツ

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体

官公庁とは、国と地方自治体の役所の総称を言う。公社・団体とは、地方公共団体や、公立の学校、病院などをいい、公的な業務を担当する企業を指す

官公庁・公社・団体は、基本的に既卒や第二新卒を受け入れる企業が多くあります。大手企業として団員数が多いものを紹介していますが、規模の大きさに捉われず探してみると、たくさんの選択肢を見つけられます

第二新卒を歓迎する官公庁・公社・団体(2024年2月時点)

民間企業と公務員の就活を並行して進める方法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
公務員と民間企業の併願で共倒れ? 状況別で両立のコツを解説

第二新卒が大手企業に転職する3ステップ

第二新卒が大手企業に転職する3ステップ

  • 企業に関連のある職務経験がある
  • 学生時代企業に関連のある専攻をしていた
  • 一定の学歴がある

大手企業への転職を希望する人は多いため、入社したいと考えるならしっかりと対策をしなければなりません。

ここからは、第二新卒が大手企業に転職する方法を3ステップに分けて解説します。解説する内容を参考に、まずはスケジュールを立ててみましょう。

①大手企業の採用数が多い時期に合わせて転職活動を始める

まずは、採用数が増える時期を見すえて転職活動をすることが効果的です。具体的には以下の時期がおすすめですよ。

第二新卒が大手を狙うおすすめの時期

  • 1~3月に転職活動し4月入社
    3月での退職者分の人員補充が増える。12月のボーナス支給後の時期になるため、企業側も求職者が増えるとみて、募集を増やす傾向にある。
  • 7~9月に転職活動し10月入社
    異動や転勤が多く、欠員補充や、10月から開始する下半期に向けての人員補充のため募集が増える。また、6月のボーナス支給後の時期になるため、企業側も求職者が増えると考え募集を増やす。

転職活動にかかる期間は1、2カ月ほどです。ただ、未経験の業界や難易度の高い企業であれば半年以上かかることもあるので、転職口コミサイトなどであらかじめ希望の企業への転職活動にかかる期間を調べておき、スケジュールを立てておくと安心です

渡部 俊和

プロフィール

大手への転職という前提では、活動期間を少し長めに取る方が良いでしょう。具体的には4月入社を目指すなら前年の11月頃から接触を持ち、相手はほぼ新卒採用と兼務なので、先方に負担をかけない日程を組みつつ4月入社を目指しましょう。

②転職エージェントに登録する

新卒の際は、一括採用により他の学生と同時に就活を進めたと思いますが、転職活動は1人で進めていかなければなりません。その分、相談できる場所がなかったり、得られる情報が限られるリスクがあります。

そこで重要なのは、転職活動のプロに相談しつつ進めることです。プロに相談すれば、視野を広く持ちつつ、確度の高い情報を得られるため、納得のいく転職先を見つけられます

最もおすすめなのは転職エージェントに登録することです。エージェントには、キャリアアドバイザーという就職活動のプロがいます。転職活動のノウハウや、自己分析や選考対策のサポートを提供してもらえるので、ぜひ活用してみましょう。

おすすめの転職エージェント

③中小企業も含め幅広くエントリーする

企業数の割合

たとえ大手企業が第一志望であっても、中小企業も含めて幅広くエントリーすることがおすすめです。

中小企業庁の日本を支える中小企業によると、大企業の割合は企業全体の0.3%とされています。つまり、大手企業に絞って就活すると、ほかの99.7%の会社と出会える可能性を捨ててしまうことになるのです

中小企業にも自分にマッチする会社はあるかもしれないので、視野を広く持って就活しましょう。

また、中小企業の選考を最初に受けておくことで大手企業の選考の練習にもなります。前職での経験や転職を決めた理由を重点的に聞かれるなど、新卒採用とは勝手が異なる部分も多いので、中小企業の選考でまずは感覚をつかみましょう。

大手企業に転職できなかったら、今の会社に居続けて良いと思っています。その場合わざわざ中小企業を受けるのは無駄ですよね?

転職したい理由にマッチするのならば中小企業も考えよう

自分が転職したい理由を振り返ったうえで考えましょう。

転職活動をするのは、もともと就職したかった会社が別にあったり、今の会社に対して何かしらの不安や不満を感じたりしているからですよね。

不安や不満があるのならば、それらを改善できる中小企業が見つかるかもしれません。

また、大手企業への転職を優先したいならば、第二新卒でなくなればそれだけ経験や実績を求められるようになります。

今のままでも大手企業転職のための経験を積めるならばいいですが、そうでなければ、中小企業であっても自分が目標とする大手企業に関連の深い業界に転職することも考えておきましょう。

選考通過率アップ! 第二新卒の大手への転職必勝法

選考通過率アップ! 第二新卒の大手への転職必勝法

  • なぜその大手企業に転職したいのか明確にする
  • 前職で得た比較的高度なスキルや強み、経験をアピールする
  • 長いスパンで活躍できることをアピールする

新卒でも難関な大手企業は、第二新卒でも同様、ハイレベルな選考になるため、しっかりと対策しなければなりません。

ここからは、第二新卒が大手に転職するための必勝法を解説します。これを参考に準備をして、選考を突破しましょう。

①なぜその大手企業に転職したいのか明確にする

第二新卒の選考では、なぜその企業に転職したいと考えたのか、志望動機を深掘りされることが多くあります。そこで、選考前には具体的に以下の内容を明確にしておきましょう。

志望動機に関連する深掘りすべき内容

  • 転職活動で大切にしている軸
  • 前職で改善したいと考えた事項
  • 前職の経験を踏まえて出したい成果
  • やりたいことや興味のあること

気を付けたいのは「前職で改善したいと考えた事項」です。

給与が低い、休暇がなかったなどの条件面を改善したく転職活動をしている人もいるかもしれませんが、入社希望理由として条件面に言及してしまうと、「条件次第では他の会社に入社するのではないか」「事業内容自体には関心を持っていないのではないか」と懸念されてしまいます。

条件面に終始せず、その会社の仕事内容や社風、企業理念や中期経営計画などを調べたうえで、なぜその大手企業に転職したいのか明確に回答できるようにしましょう

渡部 俊和

プロフィール

第二新卒が志望動機を書く際は、新卒者では書けない内容かレベルにしてください。

少なくとも社会経験を経た自分だから書けること(感じたこと、できること、したいこと)などがあるはずです。そこがないと企業側から見て第二新卒を採用するメリットがありません。

志望動機の作り方、伝え方はこちらの記事で詳しく解説しています。新卒用の内容ですが、第二新卒の転職でも参考になりますよ。

志望動機の基本の作り方
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG

企業理念の志望動機
例文9選|志望動機で企業理念への共感を伝えて唸らせる4ステップ

社風の志望動機
「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授

②前職で得た比較的高度なスキルや強み、経験をアピールする

大手企業では、特に高度なスキルや技術を求められる傾向にあります。すでに大手企業には優秀な人材が多く、匹敵する人材、もしくは将来的に匹敵すると見込まれる人材が選考を通過しやすいのです

そのため、前職で得た高度なスキルや強みがあればそれをアピールすることが効果的です。たとえばIT系の職種では、一つのシステム開発に中心となって携わった経験や、応用情報技術者などの高度な資格を持っていることをアピールすると良いでしょう。

若手なのでほぼ雑用みたいな仕事ばかりしていました。アピールできるような高度なスキルや強みはないのですが、不利になりますか? どうすれば良いのでしょうか?

柴田 登子

プロフィール

洗い出せば必ずアピールできる強みが見つかる

実際に自分が手を動かしていた作業だけが経験ではありません。経験した雑用の中にも仕事の優先順位の付け方やタイムマネジメントなど、仕事の進め方を見出したものがかなりあるはずです。

また、研修や日々の会話などから得たその企業ならではの知識やスキルも、会社や業界が変われば新たなリソースとなる場合もあります。少しずつでもそうしたものを書き出し、整理しておくようにしましょう。

③長いスパンで活躍できることをアピールする

企業は第二新卒に懸念していることがあります。それは早期離職のリスクです。

第二新卒とは、一般的に入社後3年以内に離職した人のことを言いますが、一社目を早期離職した経験から、自社に入社しても何か嫌なことがあるとすぐに辞めてしまうのではないかと懸念されるケースがあるのです。

大手企業は、事業規模の大きさから一つの仕事も長期にわたることが多くあります。また、業務のハイレベルさから、一人前の人材とみなされるのにも5年6年と長期間かかることもあります。そのような大手企業では特に、長期的に活躍できるとアピールすることが重要です。

選考では、5年後、10年後のキャリアビジョンやなりたい姿、それに向けての取り組みを明確にすることで、長期的に活躍したいという熱意をアピールしましょう

志望動機はもちろん、入社後に具体的にどう貢献したいか説明できる人や、転職の主な理由が前職(現職)への不満ではない前向きなものであることも、早期離職しにくいと思われるでしょう。

入社後やりたいことの考え方、伝え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。新卒用の内容ですが、第二新卒の場合も参考になりますよ。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?

継続力を強みに持つ人は、それを自己PRで伝えるのも効果的です。継続力の自己PRの作り方、伝え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
例文13選|「継続力」を魅せる自己PRの鉄則を職種・業界別に解説

アドバイザーコメント

新卒での失敗経験をしっかり受け止め次の行動を考えよう

第二新卒は少なくとも最初の就職には失敗しているわけです。何をアピールするとしてもそこをスルーせず、失敗を自己責任として受け止め、失敗から学んだこと、次はどうするか、を相手に納得してもらうことがコツです。

そこに新卒者との違いも出ます。何をアピールするとしても、その根拠に深みが加わることになるでしょう。

そして、実社会で働いたからこそ職業や会社の見方は学生時代と変わっているはずです。自分が新卒だった頃を思い出して、どう変化したかを考えてみましょう。

経験から学び同じ失敗を繰り返さないようにしよう

俗に「リアリティ・ショック」といわれる言葉があります。これは働いたことがなかった人が働き出して「こんなはずではなかった」と感じるギャップのことですが、経験から学ぼうとしない人は、第二新卒でもこのような「同じミス」を繰り返すことがあります。

企業にとっては最も懸念するところなので、業種、職種に関係なく、対人関係構築やチームワークの部分では「心配ない」と感じてもらえるようなプレゼンテーションをしてくださいね。

そもそも本当に大手を目指すべき? 大手に転職するメリット・デメリット

大手に転職するメリット

・待遇が良い傾向にある
・大規模な仕事にかかわれる
・社会的な信用を得やすい
・周囲のレベルが高い
・研修制度が充実し未経験でも挑戦しやすい

大手に転職するデメリット

・年功序列で給与が一律になりやすい
・裁量権が少ない
・新卒が多くなじみにくいことがある
・意思決定が遅い
・転勤が多いケースがある

人気の高い大手企業ですが、そもそも本当に大手企業に入社することが正解なのでしょうか。

たしかに大手企業にはメリットが多くありますが、デメリットもあります。また、一般的にメリットと言われていることが、あなたにとってもメリットになるとは限りません。

ここからは、大手企業に転職するメリット・デメリットを解説します。これを参考に、本当に大手企業を目指すべきなのかを検討しましょう。

メリット①待遇が良い傾向にある

まずメリットとして考えられるのは、給与や福利厚生などの待遇に恵まれている傾向にあることです。

高い業績を誇る大手企業は、その分従業員に支払う給与が高く、また従業員の生活をサポートする福利厚生が充実していることが多くあります。

もちろん中小企業でも福利厚生が充実している会社もありますが、大手企業の方がその種類が豊富なケースがあります。

退職金や賞与など、基本給以外の金銭面のサポートが充実している傾向にあるのも特徴的です

福利厚生制度の具体例

  • 各種手当(通勤手当、住宅手当、扶養手当、資格手当、資格取得支援、役職手当など、一定の条件を満たした場合に支払われる補助)
  • 慶弔・災害見舞金
  • 社員食堂
  • 社宅・独身寮
  • 産前産後休暇・育児休暇・介護休暇
  • 託児施設
  • 運動施設
  • 保養所
  • 財形貯蓄制度
  • 宿泊施設やレジャー施設などの割引制度

柴田 登子

プロフィール

近年ではリモートワークを導入している企業も増えましたが、大手ではそのために必要な経費の一部、または全額を負担してくれるところが多いです。

インターネットサービスや携帯の通話・利用料、PCなど必要な備品、電気代などを個人で賄うのは大変なので、ありがたい制度です。

メリット②大規模な仕事にかかわれる

大手企業が提供する商品やサービスは、数億円にものぼる巨額な案件であったり、国内外多くの人の手に渡る影響力の大きいケースが多くあります。

そのような大規模な仕事にかかわれるのは、大手企業ならではの魅力といえます。多くの人が自分が携わった商品やサービスを使っていることがわかると、やりがいを感じます

ただ、1人で大規模な仕事にかかわるのではなく、何人かで分業するケースが多いです。そのため、大規模な仕事であればあるほど、自分がかかわった実感を持てずにいる人もいます。

大規模な仕事は、自社の別部署や他企業など多くの人とかかわりながら業務をおこないます。

優秀な人も多く、さまざまな人とのかかわりによって業務遂行力やマネジメント力などの成長を実感でき、成功すれば評価も高まるため、キャリアアップにもつながります。

メリット③社会的な信用を得やすい

知名度がある大手企業は、その分社会的な信用を得やすいです。たとえば事情がない限り不動産や金融関連の申請で苦労することはなく、取引先からも「〇〇社の話なら」と話を聞いてもらえることが多くあります。

もちろん、中小企業であっても顧客などから信頼を得ている企業は多くありますが、大手企業に転職したことで周囲から見られる目が変わったと実感する人も少なくありません

渡部 俊和

プロフィール

大手に所属していると、いろいろな契約をするうえで手間が省けることが多く、見えないところで優遇されることも少なくありません。まったく面識がない人にも、知名度が高い企業の名前だけで一定の信頼感を与えられるのは有利な点です。

メリット④周囲のレベルが高い

大手企業は、数多くの学生の中から優秀な人材が選ばれている傾向にあります。そのため、入社後はレベルの高い人材に囲まれて業務に携わることができます。

周囲のレベルが高いと、高度なスキルや技術を吸収し成長できたり、周囲の人への不満を抱きにくい状況で働けたりというメリットがあります。

尊敬できる優秀な人から、刺激を受けつつ働けることにやりがいを感じる人は多くいるのです

ただ、もちろん中小企業にも優秀な人材は多くいます。特に、あえて少数精鋭の形態をとっている企業では、個々の能力が高いケースが多くあります。OB・OG訪問をして、社員の実績やコミュニケーション能力などを見てみることがおすすめです。

OB・OG訪問のやり方や質問例はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。新卒用の内容ですが、第二新卒も参考になります。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅

柴田 登子

プロフィール

周囲が優秀であれば誰でも焦ります。遅れをとっているのなら頑張って追いつこうと努力します。

そのため、周りの人が優秀であればあるほど焦りは強くなりハードルが上がるため、自分を成長させることができます。

メリット⑤研修制度が充実し未経験でも挑戦しやすい

大手企業は、入社後の研修制度が充実しているのも特徴的です。新入社員は数カ月から1年程度の研修が課されることがあり、中途採用者にも丁寧な研修をするケースが多いです。

また、研修終了後もメンターがつき、一定期間の間は細かくフォローする会社もあります。

そのため、たとえ業界未経験であったとしても挑戦しやすく、転職者は安心して業務に臨むことができるのです

デメリット①年功序列で給与が一律になりやすい

大手企業にはメリットが多いように思うかもしれませんが、デメリットもあります。

まず、日系大手企業は、年功序列制度といい、社員の年齢に合わせて給与が設定される企業が多くあります。そのため、個人の努力が給与に反映されにくいことから、やりがいを感じず、仕事への意欲を失う人もいるのです。

特に成果主義の会社に所属している人は、年功序列制度に物足りなさを感じるかもしれません。

ただ、近年では大手企業も年功序列制度を廃止する動きも出ています。20代で課長への昇進もできるようになるなど、年功序列制度を廃止し個人の成績を役職や給与に反映させようとしているのです。HPやニュースリリースを見て、目指す企業の評価制度を確認しておきましょう。

また、年功序列であることが必ずしもデメリットになるとも限りません。成果を出せなくても確実に給与を上げられることは人によってはメリットともいえるので、自分の価値観に照らして考えてみてください

年功序列の企業の場合、どれだけ優秀な若手でも昇進には一定の年数が必要になるため、年収が上がりにくいのはもちろん、マネジメント層として活躍するのにも時間がかかります。

キャリアプランも長い時間軸で考えざるを得ないというデメリットがあります。

デメリット②裁量権が少ない

一つひとつの仕事の規模が大きいことから、個人の裁量権は少なく、物足りなさを感じる人もいるかもしれません。特に若手のうちは、上司の指示に従って、影響力の少ない業務を担うことが多く、やりがいを感じにくいケースも。

また、仕事の影響力が大きいことから、一つのチームで完結することも少なく、さまざまな部署や他の会社とも連携し、成し遂げる必要があります

そのような、個人の裁量権が少ないことに対して、「自分は何のために会社に所属しているのか」などと悩んでしまう人もいます。

特に前職がベンチャー企業や少数精鋭企業で、主体的に仕事を進められていた人には物足りなさを感じるかもしれません。

デメリット③新卒が多くなじみにくいことがある

大手企業は、新卒採用者が多くの割合を占めます。そのため中途採用として入社すると、周囲となじみにくく、居心地の悪さを感じるかもしれません。

同じ悩みを持ち、共有し合える同期の存在は心強いものです。しかし大手企業では、第二新卒で採用される人が少ないため、同期といえる存在がおらず、心細さを感じるリスクはあります

また、新卒の方が出世しやすい傾向もあります。そのため、中途採用者は自分の実力が評価されにくいという点からもなじみにくさを感じることがあるのです。

デメリット④意思決定が遅い

大手企業が取り扱う仕事の規模は大きく、影響力がある傾向にあることから、長い期間をかけて意思決定がおこなわれます。アイディアを形にしたり、プロジェクトを完了させるまでの期間が長く、成果を出している実感がないことに辟易してしまう人も多いのです

特に、行動力やチャレンジ精神がある人は、物足りなさを感じることもあると考えられます。

また、第二新卒で転職した人は、長期的なプロジェクトに中途参加することになり、仕事を成し遂げた実感を十分に得られず不満に思うかもしれません。

ただ、大手企業の中にも、チャレンジや失敗の大切さを唱える企業も多くあります。企業理念をチェックしたり、OB・OG訪問をしたりして、企業風土をチェックしてみましょう。

渡部 俊和

プロフィール

多くの人がかかわればかかわるほど意思決定は遅くなり、チャンスを逃したり、変化に対応できなかったりすることが多くなります。

一時的な損失は資本の大きさでカバーする、ということなのですが、それに慣れるとそこで働く人も保守的になりがちです。

デメリット⑤転勤が多いケースがある

大手企業は、中小企業と異なり国内外各地に支店を設けていることが多く、意図しない土地に配属になるケースがあります。

また、企業によっては1年に数回など、頻繁に勤務地を変えなければならないこともあります。勤務地が変わると、新たに人間関係を構築したり、その土地の地理や気候、文化に慣れたりする必要があり、人によっては大きなストレスを感じてしまいます。

特に、今まで中小企業にいて勤務地が固定されていたため、働く場所を気にしていなかったという人は、転勤がある企業でも耐えられるか考えてみましょう。

もちろん転勤がない大手企業もたくさんあるので、企業HPなどで転勤の有無を調べてくださいね

勤務地を考慮すべきかわからないという人は、以下のQ&Aコンテンツで、キャリアコンサルタントが勤務地を考慮すべきか回答しているのでぜひ参考にしてください。

アドバイザーコメント

大手企業に転職するとキャリアの可能性が広がりやすい

大手企業に就職することのメリットには、他にも「今後の転職に好影響をもたらす」というのがあります。

たとえば現職と同じ製造業に転職しようと考えているとき、知名度のない企業ではどのような仕事をしてきたのか、イメージが沸きません。

しかし大手企業であればそもそも完成品メーカーなのか、それとも部品を作っているのか一目瞭然で、その規模感や技術力もある程度推し量れます。

そのため、採用担当者から好感触を持たれるケースがとても多いです。また、一度大手企業に就職しておけば、また大手企業に勤めることも、中小に身を転じるのもどちらも可能ですが、中小企業のみの職務経験から大手企業に転身するのはとても難しいです。

今後のキャリア形成で複数回の転職を視野に入れるのであれば、大手企業の勤務経験はその幅を広げてくれるといっても過言ではありません。

大手企業では自分のアイデアで切り拓く機会が少ないことはデメリット

大手企業に勤務することで被るデメリットもあります。

なんといっても、大きな組織単位で物事が動くため、自分のアイデアで新しいことを切り拓く機会はほとんどないといって良いでしょう。

これらのメリットとデメリットを天秤にかけたうえで志望を決めましょう。

落とし穴も! 第二新卒が大手企業に転職する注意点

大手企業に転職する際に陥りがちな注意点があり、これを回避することで選考通過率は格段にアップします。

ここからは、第二新卒が大手企業に転職する際の注意点を解説します。現職が大手企業の人、中小企業の人、それぞれに向けて説明するので、該当するものを参考にして転職活動に臨んでください。

大手企業から大手企業に転職する場合

現職も大手企業である人は、そのプライドからなかなか企業を選べなかったり、入社後もなじみにくさを感じる人もいます。具体的には、以下の注意点が挙げられます。

大手企業から大手企業に転職する場合の注意点

  • 転職先に求める条件が多くなりやすい
  • 大手企業出身であるという油断から対策がおろそかになりやすい
  • 入社後、前職でのやり方を通そうとしやすい

たとえ現職も転職先も大手企業であっても、福利厚生や給与など、条件面に差異はあります。仕事内容においても、前職では魅力に感じていた部分が転職先ではなくなり、不満を感じることもあると考えられます。

そのため、どうしても譲れない企業選びの軸を持って転職活動をすることがおすすめです。転職で解決したいことは何か、一つか二つに絞り、もしくは優先順位を付けて企業を選びましょう。

企業選びの軸が見つからないという人は、こちらの記事で見つけ方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。新卒向けの内容ですが、第二新卒も参考になります。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説

中小企業から大手企業に転職する場合

中小企業から大手企業に転職する場合、安定性や条件面では満足感を得やすいものの、そのほかの部分で不満を感じるケースがあります。たとえば以下の内容です。

中小企業から大手企業に転職する場合の注意点

  • 仕事の裁量権がなく不満を感じやすい
  • 限られた仕事を任されることになり、幅広い経験を積みにくく不満を感じやすい
  • 昇進スピードが遅く不満を感じやすい

大手企業と比較した中小企業のメリットは、スキルの身に付けやすさやスピード感、やりがいを感じやすいことにあります。それらを重視する人は特に、本当に大手企業に転職して後悔しないのか考えてから転職活動しましょう。

アドバイザーコメント

未経験業界の大手企業への転職は注意が必要

第二新卒で大手企業から大手企業に転職する際には、これまでと異なる未経験業界への転職を考えて行動してしまうと、転職先がなかなか決まらなくなる可能性があります。
 
第二新卒で大手企業の在籍経験があっても、転職ではこれまでの業務経験も評価対象になるため、ある程度関連のある業界や職種への転職の方が成功しやすくなります。

「大手」にこだわりすぎるあまり価値観や文化と相違することに注意

中小企業から大手企業に転職する際には、大手企業という括りにこだわり過ぎて、自分の興味関心から遠く、待遇などを優先して企業を選んでしまう恐れがあります。

待遇改善などの目的が達成できても、実業務が働くうえでの価値観から遠ざかってしまうと、満足感を得られなくなって転職を繰り返す事態に陥りかねません。
 
また、大手企業の企業文化が合わないことも少なくありません。中小企業に比べて社内の承認ルートが複雑になるため、想像以上に書類審査などの業務に時間を取られることがあります。

また、多くの部署が関係するプロジェクト業務もあるため、進捗管理が厳しく、業務ではプレッシャーがかかるのはもちろん、自由度の低さがストレスになる可能性もあります。

第二新卒で大手を目指すなら理由を明確にしたうえで対策し成功をつかもう

第二新卒で大手企業に就職することは可能です。しかし、新卒でもハードルが高く、第二新卒の転職活動ではいっそうしっかりと対策をして選考に臨む必要があります。

特に重要なのは、なぜその企業に入社したいのか、軸を明確にすることです。前職の課題は何か、それが転職先で解決できるのか。

しっかり軸を持って転職活動を進めれば、内定を得ることも難しくありません。丹念に準備して成功をつかみましょう。

アドバイザーコメント

仕事内容が魅力的なら機を逃さないよう大手にチャレンジしてみよう

現代は若年労働力が社会全体で不足しています。これは働こうとする人にとって恵まれた環境であることを忘れてはなりません。

第二新卒も基本的には多くの企業に歓迎されやすい希少性の高い人材には違いないのです。

働く場所として必ずしも大手が良いとは限りませんが、チャレンジコストもリスクも史上最低といえる現在、あえて競争率の高い大手にチャレンジしようとするのも合理的な判断かもしれません。

中途でも新卒でもない第二新卒ならではの魅力をアピールしよう

そんな中、企業はどのような人材に魅力を感じるでしょうか。中途採用でもなく新卒でもない第二新卒ですから、それぞれの良い所取りができると良いですね。

社会人としての基礎ができていて、なおかつ中途採用者ほど先入観に染まっていない、という点が魅力ではないかと思います。そのため、大手志向といえどあまり保守的なアプローチにならないことを意識しましょう。

待遇よりも仕事の内容に焦点を当ててください。そして充分な企業研究のもと、将来へのビジョンとチャレンジ精神をより現実的、具体的な形で伝えてほしいと思います。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了
全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-220824001-02942)
国家資格キャリアコンサルタント

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