この記事のまとめ
教員を目指しているものの、「教員の志望動機って何を書いたら良いんだろう」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
何を書けば良いのかわからない状態で曖昧に志望動機を作成してエントリーシート(ES)の提出、面接に挑んでしまうと、人事には熱い想いが伝わりません。教員を目指すうえで自分の強みをどのように活かせるのかを理解して志望動機を作成することが大切になります。
この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、吉野さん、永田さんとともに教員の志望動機作成のコツを解説するので、ぜひ参考にして魅力的な志望動機の作成に活用してくださいね。
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教員志望の学生必見! 自分の強みを知ることが自分らしい志望動機の作成につながる
教員を目指すにあたって作成を避けられない志望動機ですが、目指したきっかけやエピソードだけでは、教員を目指すほかの学生と差別化できずに自分をアピールしきれない可能性があります。詳しいエピソードに加えて自分の強みもアピールすることで人と被らない魅力的な志望動機の作成につながり、人事の目を引くことができるでしょう。
そこで、まずは教員でどのような強みを活かすことができるのかを解説していきます。活用できる強みを知って、自分と照らし合わせてみましょう。
活かせる強みを把握できた後は、志望動機を作成するために準備するべきことを説明します。準備したことを効果的に伝えるために、志望動機作成時の構成も説明するので参考にしてみてくださいね。
最後に必ず知っておいてほしい注意点も解説しています。注意点を押さえたうえで、学校種別で活かせる強みを用いた例文を参考に、自分らしい志望動機の作成に役立ててみてください。
- 就活で使える自分の強みの見つけ方がわかりません。どういった方法で周りの学生は見つけているのでしょうか。
強みを見つけるには自己分析をしよう
たしかに、自分を客観的に評価する機会がないと強みが見つからずに悩んでしまいますよね。
強みが見つからずに悩むときには、過去のエピソードを振り返ってみましょう。強みは意識せずに活かしていることが多いため、今までの経験を詳しく分析することで見つかりやすくなりますよ。
もし自分で自己分析をして見つからなければ、就活エージェントを活用することをおすすめします。キャリアアドバイザーとの面談を通じて、自分では気付けなかった企業にアピールできる強みを知ることができますよ。
効率的に就活を進めるためには、就活エージェントの活用も検討しましょう。
エントリーシートで受かる志望動機を作成するコツを前提知識として知っておくと、より魅力的な志望動機を作成することにつながります。まずはこちらの記事をチェックしておきましょう。
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
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学校種別で活かせる強みを紹介! 志望動機では自分の強みも伝えよう
一般的に、志望動機で自分の強みをアピールする学生はあまり多くいません。その中で、志望動機で自分の強みを伝えて入職後のポテンシャルをアピールすることは、ほかの学生との差別化につながります。
それだけではなく、具体的なエピソードを添えて入職後に活躍している姿を伝えることで魅力的な人材であるという印象も与えられるでしょう。
一口に教員といっても、小学校・中学校・高校の教員で向いている人の特徴や活かせる強みは、実は異なります。各学校における児童や生徒の成長段階に合わせて適応できる能力が必要になるのです。
学校種別でそれぞれ3つずつアピールできる強みを紹介していきます。志望動機を作成するときに活用できるように、自分が志望する学校にはどの特徴が当てはまるかを確認してみましょう。
小学校教員に活かせる特徴
小学生は成長速度に個人差があり、人間性がまだ確立していません。そのため、小学校教員はこどもの成長に大きくかかわります。
学校は勉強をする場ですが、特に小学校は基礎的な能力を身に付けて人間関係を学ぶ場でもあります。また、小学校教員はほぼ一人ですべての教科を教えることが特徴です。クラスの児童と接する時間が長いので、児童と真摯に向き合う必要があるでしょう。
児童と深くかかわる必要がある小学校教員で活かせる特徴・強みについて解説するので、小学校の教員を目指す場合は、自分の特徴と照らし合わせて志望動機作成に活用できるようにしてみてくださいね。
小学校教員に活かせる特徴
- 包容力
- 何事にも前向きに取り組む力
- 人を引っ張る力
包容力
小学生は1年生から6年生まで、心身ともに成長していきます。人間形成の多くの時間を学校で過ごしていく中で、小学校教員は児童に大きな影響を与えるといえるでしょう。
そのため、すべての児童に対して間違っているときには厳しく、そして優しく包み込み、成長を温かく見守れる力が必要とされます。
何事にも前向きに取り組む力
指導していく中で、問題を起こす児童や授業についていけない児童も出てくる場合があります。一人でほぼすべての授業をこなす小学校教員は大変な日々を過ごして疲れてしまうかもしれませんが、すべての児童に真摯に向き合う力が必要とされます。
どんな場面に遭遇しても、ポジティブに取り組むことが大切なのです。
人を引っ張る指導力
小学生はまだ人間力が確立していなく、日々過ごしていく中で自らの意見を伝えられない児童もいる場合があります。
もちろん指導力はどの教員職にも必要とされています。その中で、小学校教員は成長段階にいる児童に対して温かく、そして明確な指示で指導する、人を引っ張る力が求められます。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る手本となるような姿勢が児童の成長につながる
児童の身近な存在である教員が「包容力」「何事にも前向きに取り組む力」「人を引っ張る指導力」の姿勢を示すことで、児童の成長に大きくつながります。教員生活で活かせる理由を一つずつ説明するので参考にしてみてください。
包容力
やはり包容力の源泉は愛ではないかと思っています。教員の中には教育に対する情熱も人それぞれであり、かかわり方も千差万別です。そういった中で児童に対する優しさや寄り添う力を持っているのはあなたにしかない強みであり生徒たちにとってなくてはならないものになります。
教育現場では適材適所で各教員ごとに場面に応じて役割が異なるので、児童とかかわる際に多いに役立つことでしょう。
何事にも前向きに取り組む力
「何事にも前向きに取り組む力」は、まだ発達段階である子どもたちにとって何より大人が示してあげるべき姿勢だと思います。教師が日常からそういった姿勢を持って何事にも前向きに取り組むことで児童も挑戦してみようという志が芽生える可能性があるため、このような特性は重要になってきます。
人を引っ張る指導力
人を引っ張って指導するということができない教員も当然ながら存在します。そんな中で、非行ややんちゃな行動をする児童を正しい道に引っ張っていくことができる教員もまた必要とされるのです。
学校での集団から私生活に至るまで臆せず指導できる力というのは、必要不可欠なものとなってくることでしょう。
中学校教員に活かせる特徴
中学生は、成長途中で多感な時期の渦中にいます。中学校教員は、授業を教えるだけでなく難しい時期の生徒と寛大な心を持って向き合わなければいけません。
また、中学校は最後の義務教育期間となります。そのため、専門教科を教えるだけでなく、社会常識の指導もする必要があります。小学校の義務教育とは違い、進路指導や部活動の顧問をする場合もあるので、クラス担任、学校行事のサポートなども含め、仕事内容は多岐に渡ります。
このように、必然的に大きな責任感を背負って指導をする中学校教員に活かせる強みを解説していきます。中学校教員を目指す人は、一つずつチェックして志望動機作成に役立てましょう。
中学校教員に活かせる特徴
- 感受性
- 粘り強さ
- 傾聴力
感受性
中学生は、思春期に差し掛かり多感な時期にいる生徒が少なくありません。自分らしさを見つけ出す段階で、うまく自己表現ができないこともあるでしょう。
そういった精神的に不安定な時期にいる生徒に対して、生徒の気持ちを想像できる力を持って、悩んでいる生徒を理解することが求められます。
粘り強さ
中学校には、反抗的な態度を示す生徒もいるでしょう。本人は反抗的な態度を取りたくて取っているのではなく、自分を理解してほしい、受け入れてほしい、という想いから反抗的な態度につながってしまう生徒もいます。
そのため、それぞれが悩みに感じていることに対して、生徒一人ひとりと根気強く向き合う力が求められるのです。
傾聴力
反抗的な態度を表すのではなく、悩みを言語化できないことで自分の殻に閉じこもってしまったり、人とかかわらないようにしてしまったりする生徒もいるでしょう。
そういった生徒に対して、何を悩んでいるのか・不安に感じているのか、どうしてそう思うのかなど、生徒のスピードで話し出せるように導き出す力も必要とされています。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る中学校教員は生徒の心に寄り添うことが大切
思春期・青年前期である中学生は、心身ともに大きな変化が起きる発達段階にいます。第二次反抗期であり、いらだちや反抗行動など、言葉にならない思いをたくさん抱える年頃です。ともすれば、非行行動や、思春期のメンタルヘルス課題にもつながります。
柔軟に対応することで生徒の気持ちを理解できるはず
そういった中学生と対峙していくには、教員の柔軟な対応が必要です。心の揺れ動きに気づく「感受性」があれば、問題行動が顕在化する前に課題に気づくことができるでしょう。
しっかり聞き取る「傾聴力」は、反抗的でもあり、自分の気持ちを語るだけの語彙を持たない思春期の心を理解していくのに役立ちます。
変化の揺れ動きに根気強く付き合う「粘り強さ」は、責任から逃げられない教員にとって大切な能力です。
ほかにも、部活指導などで行動力を発揮できる「フットワークの軽さ」、教員間や家庭・地域とつながりを育むことができる「調整力」、ブレずに冷静な判断ができる「論理的思考力」などの強みもアピールの題材にできるでしょう。
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高校教員に活かせる特徴
高校生はすでに大人に差し掛かっていますが、精神的にはまだ不安定な時期にいる生徒は少なくありません。生徒を精神的にサポートすることに限らず、高校によって特徴や特色が異なるため、学校に合った専門的な知識が必要とされます。
加えて、生徒の卒業後の進路への決断をサポートする必要がある職業でもあります。高校生は、まだ将来のビジョンややりたいことが定まっていない生徒もいるでしょう。その中で、生徒自身が納得のいく答えを導き出せるように支えていかなければなりません。
専門科目に精通した知識を要し、そして生徒の決断を促す高校教員で活かせる強みを解説します。自分の強みと似ている部分がないかを確認し、高校教員になるための志望動機を作成しましょう。
高校教員に活かせる特徴
- 人に寄り添う力
- 自己研鑽のための努力
- 人間観察力
人に寄り添う力
高校では、自己責任の意識をともなう場面が増えてきます。生徒の学習スタイルや課題に対するサポートももちろん大切です。
しかし、生徒自身が部活動やボランティア活動、将来に向けたキャリアについて決断する際に、自分の意思で決定できるよう、寄り添って納得いく答えを導き出せるようにする力が高校教員には必要とされます。
自己研鑽のための努力
高校教員は、小学校・中学校教員と比較して、専門科目に対してよりいっそう深い知識が必要とされます。科目ごとの深い知識を持って、生徒にわかりやすく共有しなければなりません。
また、深い知識を持たずに授業をすることは、生徒の理解度を深めることにつながりません。高い教養や専門知識を得るためにも、日々学びを重ねられる力が求められるのです。
人間観察力
高校の授業は義務教育と違い、各高校の特色を踏まえてより難しい分野に触れることになります。授業をするには、授業内容に限らず、どのような計画で進めていくのかも決める必要があります。
事前に取り決めた授業計画に対して生徒がついてこれているのか、どういった計画であれば取りこぼさないで進められるかを考えるためにも、周りを観察できる力が求められています。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る高校教員は人に寄り添う力が特に活かせる
「高校教員はさまざまな知識を持ち、多方面からアドバイスをすることが求められる」と考えている学生も多いかと思います。たしかに文理の選択や就職先、進学先などのアドバイスをするシーンがあります。
しかし、最も大切なことは「生徒一人ひとりに寄り添うこと」です。もちろんアドバイス力も必要ですが、生徒に寄り添って興味があることや将来のビジョンについて知らないとアドバイスができません。
一方的にアドバイスをしたとしても、聞き入れてもらえずに信頼を失ってしまいかねませんよね。そのため、生徒に対して興味を持って寄り添うことが求められるのです。
意欲的に勉強を重ねる姿勢も忘れないようにしよう
生徒に対してアドバイスをするときには、キャリアだけでなく教科教育においても自己研鑽が必要になります。キャリア選択や教科教育は小学校と中学校に比べて、複雑かつ難易度が高くなります。たとえば、中学生の進路指導は県内の学校進学が多いですが、高校の進路指導は全国かつ就職指導も求められますよね。
このように高校教員は指導力だけでなく人に寄り添ったり自己研鑽のための努力をしたりすることがよりいっそう求められます。このような強みがある学生は、積極的にアピールしましょう。
魅力的な志望動機を作成するために準備するべき3項目
魅力的な志望動機を作成するための準備項目
ここまで解説した強みをそのまま単純に羅列しただけの志望動機では、せっかくの強みもうまくアピールできず、もったいないものになってしまいます。
強みを把握したうえでより効果的に自分の魅力を伝えるために、志望動機作成前に事前準備しておくべき3項目を紹介します。各項目を押さえて、人事や面接官の心を打つ志望動機の作成に役立てましょう。
①教員を目指すようになったきっかけ・エピソードを話せるようにする
志望動機を作成するには、まずはなぜ教員になりたいと考えるようになったのかの根本的な理由を分析しましょう。「先生があこがれだったから」「教育現場に携わりたいから」といった曖昧な理由では具体性に欠け、実際の教育現場で活躍しているイメージを与えられない場合があります。
自分が経験したエピソードの中で、具体的にどのようなことがきっかけで教員を目指すようになったのかを言語化することで、面接官や人事を納得させられるだけでなく、自分自身も納得して教員を目指すことができます。
具体的なきっかけを思い出したり言語化したりするためには、自己分析が効果的です。こちらの記事では自己分析のやり方から活用方法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
- 教員を目指す理由となったエピソードはたくさんあるのですが、字数制限の問題もあり、一つのエピソードに絞りたいです。どのような基準でエピソードを選んだら良いですか?
決められないときは周りに意見を求めてみよう
一番インパクトのあるエピソードを選ぶと良いですね。ただ、インパクトと一言で言っても志望動機にふさわしくない可能性もあるので気をつけなければいけません。
複数のエピソードがあるのであれば一度書き出してみて第三者の視点で意見をもらうと良いかもしれません。
たとえば、5つエピソードがあったとします。それぞれ各エピソードごとに志望動機を作成し、面接官に伝えるには5つのうちどれが適当か他者に判断してもらいます。最低3〜5人くらいには見てもらって、それぞれ印象を聞いてみると自ずと決まってくると思います。
自分の主観だけで判断するより客観的意見も聞けて参考になることでしょう。
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②将来のビジョンを自分の言葉で語れるようにする
教員になってどうしたいか、何をしたいかを言語化せずに教員を目指すと、いざ職に就いたときに「今自分には何ができるかわからない」「何からすれば良いのだろうか」と思い悩んでしまう可能性があります。
目指したい教師像や教師になってやりたいことを明確に自分の言葉で人に伝えられるようにしておくと、志望先の学校に「どうしても教員になりたい」という熱意を伝えられます。また、将来の展望に向けて今やるべきことも明確になるため、迷わず理想の教師像に向かって日々過ごすこともできるでしょう。
「将来のイメージが湧かない」という人もいるかもしれません。こちらの記事では、キャリアプランの考え方と伝え方について解説しています。ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
例文14選|面接で聞かれるキャリアプランを効果的に伝えるコツ4選
教師を目指すきっかけとなった人のことを思い出して、なりたい人物像・ロールモデルから考えていくと具体的なキャリアビジョンが浮かぶでしょう。
理想の人物像やロールモデルを明確にしたうえで「どういった行動をしたら良いか」を考えると、今やるべきことが明確になりますよ。
③応募する学校の教育観・教育方針を確認・理解する
小学校・中学校・高校の学校種別だけでなく、各学校や自治体、私立・公立の違いによって教育観や教育方針・目標、特色は異なります。自身と志望先の学校の教育観がまったく異なる場合は、生徒に対して自分が目指す指導ができない可能性があります。
自分が理想とする教員を目指すためにも、教育観や方針のすり合わせをしておきましょう。各学校のホームページだけでなく、「教育振興基本計画」や「教員育成指標」など自治体の方針や方向性を示したマニュアルにも目を通し、求められる教師像を明確に理解することが大切です。
伝わりやすい文章にしよう! 志望動機の構成4ステップ
志望動機の構成4ステップ
- 教員を志望する理由を端的に伝えよう
- 具体的なエピソードを用いて説明しよう
- 応募先を志望する理由を述べよう
- 入社後の活躍イメージを伝えよう
アピールする強みと事前準備項目をそろえたら、次に志望動機の構成を押さえましょう。アピールしたいことを自分の言葉で伝えるだけではなく、構成を踏まえて文章を作成することで、人に伝わりやすい志望動機が作成できます。
構成といっても、思っているほど複雑なものではありません。4ステップで作成の手順をわかりやすく解説するので、ステップに沿ってよりいっそう魅力を引き立てた志望動機の作成を目指しましょう。
①教員を志望する理由を端的に伝えよう
最初に結論を述べることで、一番大切なところを相手にはっきりと伝えることができます。志望動機を作成する際は、まずは冒頭で教員の志望理由を簡単に伝えましょう。
結論を文章の始めではなく終盤で述べてしまうと、こちらが何を伝えたいのかがよくわからないといった印象を聞き手に与えてしまうことになります。そのため、これからどういったことを伝えたいのかを始めに話しておくことで、わかりやすい文章になるのです。
志望理由例
- 人間力を養う大切な時期に携わって児童の成長を見守りたい
- 自ら決断できる人間になれるように生徒をサポートしたい
- 生徒が楽しみながら学べる環境づくりがしたい
②具体的なエピソードを用いて説明しよう
端的に結論を述べたら、次に結論に至った根拠となるエピソードを具体的に説明します。志望動機の背景に具体性があることで、志望動機の説得力は大きく上がりますよ。
しかし、具体例をやみくもに伝えるだけではうまく説得力を増すことができない可能性があります。自分の性格や価値観を交えたエピソードを用いて、志望理由が生まれた根拠を明確に伝えましょう。
エピソード例
- 教育実習で先輩やほかの先生からフィードバックをもらいながら授業経験を重ね、生徒から「〇〇先生の授業はすごくわかりやすくて楽しい!」といってもらえた
- 勉強が得意だった学生時代に、クラスで行き詰っている友人を手助けして感謝され、教えることの楽しさを知った
- 塾でのアルバイト経験を通して、授業から生徒たちが徐々に理解を示す姿を見てやりがいを感じた
たとえば、教員の志望理由が「生徒のキャリア支援にかかわりたい」であれば、「児童館のアルバイトを通じてキャリア支援の重要性を感じたため」といったエピソードを用いた根拠が挙げられます。
経験が含まれているため、説得力ある根拠として採用担当者にアピールできます。
特別な動機がなくても大丈夫!
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「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
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(IT業界の場合)
③応募先を志望する理由を述べよう
どの学校でも当てはまるような志望動機を作成してしまうと、応募先の学校への熱意が伝わらずに「どこの学校でも良いのではないか」といった印象を与えてしまう可能性があります。そのため、具体的なエピソードで教員の志望理由を述べた後には、応募先を得んだ理由を伝えましょう。
応募先の学校のホームページを確認してそこにしかない強みや特色を押さえたり、ほかの学校と比較してみたりして、学校研究を深めてみてください。
応募先の志望理由例
- ホームページに記載されていた〇〇先生の「生徒の人生に響く授業をしたい」という言葉に心を打たれ、自分もそうなりたいと思った
- グローバル人材の育成に力を入れている〇〇高校で、グローバル環境で豊かな心を持った生徒を育てたいと感じた
- 「生徒自身で考え、決断させる」という教育指針に強く共感した
④入社後の活躍イメージを伝えよう
志望動機では、入社意欲や志望度だけでなく、入社後にどのように活躍してくれるのかも見られています。応募先の学校で、どのように貢献できるのかも最後に伝えることを忘れないようにしましょう。
活躍イメージも曖昧なものではなく具体例を用いて説明することで、よりいっそう好印象を与えられます。どういった業務を通してどのように貢献したいかを自分の言葉で伝えられるように準備してみてください。
活躍イメージ例
- クラスで間違った行動をしてしまった生徒がいても、厳しさの中に愛情を持って指導したい
- 常に勉強していた姿勢を忘れずに、教師になっても自己研鑽を重ねて最新の生きる英語を教えていきたい
- クラスでのコミュニケーションや部活でのチームワークの大切さを、担任教師・部活顧問として教えたい
- 教員になって〇〇がしたい、生徒にどうなってほしい、ということは伝えられるのですが、自分が活躍しているイメージが湧きません。その場合は正直に伝えてしまって良いのでしょうか?
具体的な場面を言葉にしてみるとイメージが湧くはず
「イメージが湧きません」と正直に伝えるだけでは、せっかくの面接がもったいないですね。
ネガティブな場面に遭遇したときにどのように対応したいかを考えてみることで、働くイメージにつながると思います。教員ではどういった困難な場面や問題に向き合うと思うか、対応するときにはどのようなことを大切に行動したいかを考えてみましょう。
たとえば、クラスでいじめが発生したとき、授業で生徒が落ち着きがないとき、家庭で虐待が起きていることに気づいたときなど、困難な場面はたくさん考えられるはずです。
逃げることができない場面で発揮する底力をアピールすることで「活躍している姿」のイメージ付けができるでしょう。
こちらの記事では、志望動機の構成についてより詳しく解説しています。「完成度をもっと高めて差別化したい!」という人はチェックしてみてください。
志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
志望動機作成は、最後の締めくくりで印象を左右することがあります。こちらの記事ではそのまま使えるテンプレを用いて紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
自分の強みや経験を活かして会社に貢献できることを示せばアピールになります。以下の記事ではアピールのコツをまとめているので参考にしてみてください。
例文5選|「会社に貢献できること」を魅力的に伝えて差別化する秘訣
チェック必須! 教員の志望動機作成時の注意点
志望動機作成時に知っておくべき注意点を理解せずに作成すると、構成のコツを踏まえたエピソードでもネガティブなポイントに人事が気が付いてしまい、せっかく作成した志望動機の魅力が半減してしまう可能性があります。志望動機を実際に作成する前に、作成時に陥りがちな注意点も把握しておきましょう。
注意点を一つずつ、なぜ気を付けなければならないのかのポイントも踏まえて解説します。教員職だからこそ知っておきたい注意点を理解して、教員を志望するほかの学生の志望動機との差別化を図りましょう。
教職員の待遇に触れたワードは使わない
公立の学校職員は公務員であるため、比較的安定した収入を得られます。また、私立の学校であれば学校によっては高い収入を得られる可能性もあります。ですが、志望動機では収入面や待遇面に触れた理由は伝えないようにしましょう。
生徒がいてこそ仕事が成り立つ教職員は、特に社会貢献度が求められる職種です。自分の利益にかかわる都合で志望動機を作成してしまうと、教育に対する熱意が感じられないと思う人もいるでしょう。悪い印象を与えてしまわないためにも、待遇や収入に関連した理由は避けましょう。
- 正直、安定した職であればどの職業に就いても良いと思っています。教員は公務員で給料も比較的安定しているので志望しているのですが、どのように効果的にアピールしたら良いですか?
安定性を志望動機にするには「安定した成長や価値提供」に触れよう
たしかに、教員を志望理由として「雇用が安定していること」を魅力に感じる学生もいますよね。このような志望理由の学生は、「安定しているため実現できること」に着目しましょう。
たとえば、同じ仕事を続けられるため自己成長ができることや児童・生徒に価値提供し続けられることが挙げられます。前者であれば、成長意欲がある学生であれば、自然にアピールできますよね。
教員になりたいという前向きな動機を伝えるために、「実現したいことは何か」を考えて志望動機を作成しましょう。
志望動機が思いつかない人は、ツールを使うのが一番オススメ
・業界・職種ごとの志望動機がわからない人
・アルバイトやゼミで忙しい人
他の教育機関でも通じる志望動機にしない
教育機関には、小学校・中学校・高校に限らず、専門学校や高専など、ほかにもさまざまな種類があります。また、それぞれの教育機関では求められる人物像や生徒たちとのかかわり方も異なります。
「教員になりたい」といっても、小学校、中学校、あるいは高校のどの教育機関でも通用してしまう志望理由では、具体性や根拠を感じられません。なぜ小学校・中学校・高校を志望するのか、そこでなければならない理由も具体的な言葉で説明できるようにしましょう。
教育に関心がない印象を与えないようにする
高い社会貢献度が求められる教員は、教育に関する知識や興味を持ち合わせている必要があります。「部活の顧問をやりたいから」「〇〇の科目が得意だから」といった志望動機では、教育に興味がないような印象を残してしまうかもしれません。
教員職は生徒とかかわらなければ仕事は成立しません。一見教育と関係のないような理由であっても、それを通じてどのように生徒とかかわりたいのか、接していきたいのかも併せて伝えられると良いでしょう。
自分のこれまでの経験を踏まえて、人を教育するうえでの覚悟や責任感が伝わるような志望動機を作成してみてくださいね。
教育問題の収集方法や知識の身に付け方について聞かれることがありますが、生徒や保護者とのかかわり方に決まったマニュアルがあるわけではありません。そのため、こればかりは対応していく中で経験値として積み上げていくほかないでしょう。
できることがあるとすれば、全国で起こっている教育問題に関して積極的に調べたり関心を持って考えることが大事ではないでしょうか。
志望学校や自治体の教育方針の丸写しはNG
学校や自治体によって教育方針が異なることを先に説明しましたが、公開されている情報をそのまま志望動機に使用するのはおすすめしません。自分の意見がないというように思われ、マイナスの印象を与えてしまう可能性があります。
自分の教育観や目標を自分の言葉で言語化したうえで志望校・自治体の方針と照らし合わせ、どういった方向性で貢献していきたいのかを伝えましょう。
こちらの記事では、企業理念への共感を伝える方法やコツを4ステップでわかりやすく解説しています。「どのように自分の価値観と照らし合わせて伝えればいいのかわからない」と思っている人はチェックしてみてください。
例文9選|志望動機で企業理念への共感を伝えて唸らせる4ステップ
強みやコツ、構成を見ても、いざ志望動機を作成しようとすると書き出せないという人もいるかもしれません。こちらの記事では志望動機の書き方をより詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「志望動機が書けない」から確実に卒業する3ステップ|例文付き
学校種別と活かせる強み別! 教員の志望動機例文9選
最後に、小学校・中学校・高校のそれぞれで活かせる強み別で、教員の志望動機例文を9つ紹介していきます。
これまで解説した教員の志望動機でアピールできる特徴、作成時のコツや構成、注意点を踏まえたうえで例文を参考に、自分らしい志望動機を作成してみましょう。
紹介した強み以外にも、似ている言葉や意味を持った強みもあります。ぜひ思いつく強みを例文のエピソードや構成を参考にしてアピールしてみましょう。
教員とは少し異なりますが養護教諭を志望している人は以下の記事を参考にしてください。養護教諭の志望動機の書き方をまとめています。
理由別6例文|養護教諭の志望動機が誰でも書ける6ステップ!
小学校教員の志望動機例文
小学校教員の志望動機は、「包容力」「何事にも前向きに取り組む力」「人を引っ張る力」をアピールした例文を紹介します。人の成長に大きくかかわる小学校教員ならではの志望動機を作成するために、詳しい例文を確認してみましょう。
包容力
包容力をアピールした志望動機
私が小学校教員を志望する理由は、児童それぞれの弱みも含めて受け入れ、それぞれが自分らしさを最大限に発揮できる学校生活を送れる環境を作りたいと思ったからです。
私の経験上、大人になってからの性格や立ち振る舞いは小学校でどんな生活を送ったかが影響してくると思っています。
私自身、小学生の頃は勉強ができず、いつも「自分は勉強が苦手だから人に何かお願いしてはいけない」と悩んでいました。しかし、当時の先生が「〇〇さんは確かに勉強が苦手だと感じているかもしれない。でも、運動が得意で体育の時間はみんなを引っ張ってくれるよね」と、弱みを受け入れて、かつ強みを引き出してくれました。
この言葉から、「苦手なことを補いつつも、得意なことを活かして何かに取り組んでもいいんだ」と思えるようになり、自分を変えることができました。
教員になった後はこのような包容力を発揮して、「豊かな個性と創造力を伸長させる」教育方針を掲げた〇〇小学校で、児童自身が各々の弱み・強みを受け入れて自分らしく生活できるようにサポートをしたいと思っています。
「自分を変えることができました」の部分をもっと詳しく書いてみるとより良くなりますよ。
どんな自分に変化し、現在の学生生活、これから教員としてどう活かしていけるのかという未来へのつながりが書けると、具体的に活躍しているイメージを与えられるでしょう。
何事にも前向きに取り組む力
何事にも前向きに取り組む力をアピールした志望動機
私が小学校教員を志望した理由は、児童にとって学びのある環境を作り、卒業後にも活かせる土台を作りたいと思ったからです。
小学校教員は大変なことがたくさんあると思います。先輩教員からは、教員は目の前のことに必死になり、児童の将来にとって良い新しい取り組みを考える時間も確保できないとも聞きました。
しかし、私には何事も前向きに取り組む力があります。この力を活かして、どれだけ大変なことでも「児童の将来のためだから」と努力できると思っています。大学生の頃も、授業やアルバイト、サークルなどで忙しい日々の中で、「絶対に教員になる」と思いながら、毎日教員採用試験の勉強に取り組みました。
貴校で求められている「教育に対する熱意と使命感を持つ教師」は、まさに自分が目指す教師像です。貴校で教員になったら、教育者としての責任を誇りを持って児童の将来を第一に考え、学びのある環境づくりに努めたいと考えています。
より説得力がある志望動機にするためには、なるべく「思う」や「考える」を使わないようにしましょう。
断定表現を使うことで採用担当者は、自信に溢れ、何事にも前向きに取り組んでくれる姿を想像できます。書類だけでなく面接でも言い切り表現を使ってアピールしましょう。
常に物事を前向きに捉えられる強みは、ムードメーカーな人に多い特徴です。ムードメーカーであることを自己PRで効果的にアピールする方法はこちらの記事を確認してみてください。
ムードメーカーを言い換える6つの模範回答|自己PR例文12選
人を引っ張る指導力
人を引っ張る指導力をアピールした志望動機
私が小学校教員を志望した理由は、児童の意見を尊重したうえで、目指したい方向に辿り着けるような指導をしたいと考えているからです。
私は人を引っ張る指導力があると自負しています。しかし、自分にとって都合の良い方向に引っ張るのは違うと考えており、あくまでも児童が目指したいと思う方向に向かう補助的な役割を担いたいと思っています。
私は塾講師のアルバイトをしていました。その際、塾生の意見を尊重し、そのやり方で目的を達成するためのサポートができるように努力をしました。その結果「〇〇先生のおかげで自分のやりたいことを自分のやり方で達成することができた」と感謝を伝えてもらうこともありました。
このような経験から、貴校の「児童の良さや可能性を引き出す」方針に従って人を引っ張る指導力を活かし、児童が目指したいと思う目標を達成させられるように努めたいと考えています。
塾生の意見を尊重しながらも、こちらが指導しながら目標へ導けていることがわかる良い事例だと思います。もう少し具体的に「どのようなサポートをおこなったのか」を簡単で良いので説明を加えるとイメージが湧きやすいですね。
中学校教員の志望動機例文
中学校教員では「感受性」「粘り強さ」「傾聴力」をアピールした志望動機例文を紹介します。思春期を迎える中学生に対して、授業だけではなく社会のマナーも指導する必要のある中学校教員について、志望動機の例を参考に作成してみましょう。
感受性
感受性をアピールした志望動機
私が中学校教員を志望する理由は、生徒一人ひとりの変化をすぐに感じて向き合い、その生徒の将来に本当に活きる経験をしてもらいたいと思ったからです。
中学生は多感な時期で、変化が激しい3年間になると思います。私自身も同様で、中学1年生までは勉強は一切せず、目の前の楽しいことばかりをしていました。当然テストの点数も悪く、「このままでは高校に進学できない」と言われるほどでした。
しかし、当時見ていたアニメで「勉強するとたくさんの良いことがある」と言っているのを見て、少しだけ勉強をしてみることにしました。そのとき、先生が私の変化をすぐに察知して、私が楽しく勉強をできる環境を整えてくれ、県内で進学校と呼ばれる高校に入学できるくらいまで学力を上げることができました。
こういった経験は、貴社が求める豊かな人間性と思いやりのある教師像を目指すために大いに役立つと思っています。中学校教員になった後は、私も生徒の変化にすぐに気づき、さらに良い方向に突き進めるようなサポートができる先生になれるように努めてまいります。
ご自身のエピソードから述べているので、説得力がありますね。自分の変化に気付いてくれた先生がどのような努力・工夫をしていたのか、自分はどのように学力を上げることができたのかをさらに具体的に書けるとより良くなりますよ。
粘り強さ
粘り強さをアピールした志望動機
私が中学校教員を志望する理由は、自分自身の粘り強さを活かして、生徒が直面する悩みや状況に寄り添い、成長できるようにサポートしたいと思ったからです。
中学生の3年間はたくさんの困難や挑戦に直面する大切な時期です。私が中学生の頃も、成績が伸び悩み、志望校合格が危うい時期もありました。そんなときでも先生がずっと親身に寄り添ってくれ、私自身も諦めずに努力した結果、成績が上がり、志望校合格も達成することができました。
一人ひとりが目を輝かせ、学ぶ楽しさや達成感を味わえる学校を目指す貴校で、自身の粘り強さを活かして生徒一人ひとりの可能性を最大限引き出せるようにサポートしていきたいと思います。そして、生徒にも粘り強く取り組むことの大切さも伝えていきたいです。
粘り強さを志望動機のエピソードとしてアピールするためには、「成績が伸び悩んだ時期に諦めずに努力したこと」「先生がずっと親身に寄り添ってくれたこと」をより細かく伝えると説得力が増しますよ。
粘り強さが強みな人は「負けず嫌い」な人に多くある特徴です。こちらの記事では負けず嫌いを効果的にアピールする方法を解説しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
負けず嫌いの自己PRは危険? 例文7選付きで魅力的な伝え方を解説
傾聴力
傾聴力をアピールした志望動機
私が中学校教員を志望する理由は、生徒の話を真摯に聞いて、直面する悩みや希望をよく理解し、それぞれに応じたサポートをしたいと思っているからです。
中学生は感情の起伏が激しい一方で、自己表現に悩むことが多い時期だと思います。私自身も中学生の頃は思春期だったり、両親からの勉強のプレッシャーなどで苦しんだ経験がありました。しかし、そのときに担任の先生が私の話を真摯に聞いてくれて、私も納得のできるアドバイスをしてくれました。そのおかげで、気持ちが楽になりその後の中学校生活を楽しむことができました。
私もこのような中学校教員になりたいと思い、大学ではコーチングを学習し、傾聴力を磨いてきました。生徒一人ひとりを正しく理解して個性を尊重する教育方針を掲げている貴校で、自身の傾聴力で貢献できると感じています。
中学校教員になった後は、傾聴力を活かして生徒が抱える問題を理解し、解決できるようサポートして、成長を促したいと考えています。
傾聴力を持っているのは素晴らしいと思います。しかし、傾聴力というのは他者からみて判断が付きづらく、あくまで「自分がそう思っている」という節が強いのでアピールには少し客観性判断がしづらいところです。
また「アドバイス」と「傾聴」では相反する部分なのでバランスをみてアピールすることが大切です。
「傾聴力を自己PRでアピールしたい!」という人はこちらの記事を参考にしてみてください。
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
高校教員の志望動機例文
高校教員の志望動機は「人に寄り添う力」「自己研鑽のための努力」「人間観察力」をアピールした志望動機を紹介します。より専門的な知識を必要とする高校教員の志望動機例を参考に、自分の得意なことを伝えられるようにしましょう。
人に寄り添う力
人に寄り添う力をアピールした志望動機
私が高校教員を志望する理由は、生徒が抱える悩みや葛藤に寄り添い、それらを乗り越えて成長することを全力でサポートしたいからです。
高校生の3年間は自分の将来について深く考え始める時期だと思います。私自身も、進路やその先の就職などたくさんのことで悩んでいました。その際、先生が私に寄り添って話を聞いてくれて、私の思考を整理してくれたり、アドバイスをしてくれたりしたことがとても大きな支えになったのを今でも覚えています。
このような経験から私も生徒に寄り添って、生徒が成長できるようにサポートできる教員になりたいと思うようになり、大学では教育心理学を専攻することにしました。
教育者としての使命感・責任感・情熱を持った教師を求める貴校で、これまでの経験と大学での学びを活かして、生徒一人ひとりに寄り添い、それぞれが自分らしく成長できる環境を作りたいと考えています。
素敵な志ですね! 教育心理学で学んだ現在、教師として「寄り添う」ために、教科指導、学級担任として、どのような場面で、などの具体的なことを想定して書けると、より説得力が上がります。
こちらのQ&Aでは、誠実さをアピールする方法や例文をキャリアコンサルタントが解説しています。「誠実さや真面目さが強みだ」という人はぜひチェックしてみてくださいね。
自己研鑽のための努力
自己研鑽のための努力をアピールした志望動機
私が高校教員を志望する理由は、自己研鑽を通じて、生徒にとって最善の授業や日常を提供したいと思っているからです。
私は教員にとって常に学び続けることは非常に重要だと思っています。教育の現場は常に変化しており、かつ自分の知らないことに立ち向かわなければいけない場面もあると考えているからです。そのような状況で生徒を指導するには、自分自身も成長し続けなければいけないと思っています。
教育実習の際も、自分の知らないことについて質問されたことがあり、常に自己研鑽し続けることの大切さを感じました。そういった経験から、最近では自分が触れたことのない分野の書籍を読んだり、積極的にあらゆることを体験したりして自己研鑽に努めています。
貴校の生徒と先生がともに学びともに生活するという指針に従って高校教員になった後も自己研鑽を続け、生徒にとって学びの多い学校生活ができる環境づくりに励みたいと思います。
「教員は常に学び続ける必要がある」という自己研鑽の強い意思を感じる良い例文だと思います。
そして自分の得意分野だけでなく触れたことのない分野にも知識を広げていこうとする姿勢が見えて、自身の考えと行動力がともなっていることがよくわかります。
自己研鑽ができる力は「持続力がある」という強みになります。持続力を自己PRでアピールする方法はこちらの記事で解説しているので参考にしてみてください。
持続力の自己PR例文9選! 好印象を残すコツとNGパターンを解説
人間観察力
人間観察力をアピールした志望動機
私が高校教員を志望する理由は、人間観察力を活かして、生徒一人ひとりの個性や特徴に合った最適な成長の機会を与えたいと考えているからです。
高校生の3年間は「自分とはどんな人間なのか」「今後どうしていきたいのか」などを深く考え始める時期だと思います。そのような時期には、客観的な視点からの個性や特徴を伝え、それらを活かした方法で成長してもらうのが良いと考えています。
そして、私は人間観察を通じて、その人の考えていることや特徴を捉えることが得意です。大学時代も自身の人間観察力から友人や後輩の悩みを解決したり、成長したりするためのアドバイスをした経験があります。
高校教員になった後は自身の人間観察力を活かして、個性・学力・技術が個々の進路につながる指導をおこなうといった方針を持った貴校で生徒のさりげない行動や変化を読み取り、それぞれにとって最適な成長の機会を作れるように努めてまいります。そして、生徒の可能性を最大限発揮できるような環境づくりに励みます。
人間観察力をアピールするためには、観察力を活かした具体的なエピソードがあると説得力が生まれます。
例文には人間観察力を活かした経験のエピソードがありますが、どのように活かすことができたのかなどの内容も詳しく盛り込んでみることで、採用担当者があなたの強みをイメージしやすくなると思います。
「志望動機ってどれくらいの量を書けば良いのかわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。こちらの記事では一般的に良いとされる文字数と例文も紹介しています。ぜひ参考にしてください。
志望動機のベストな文字数は? 書き方のコツや文字数別の例文も紹介
志望動機の理想的な長さは、ESや書類と面接で異なる場合があります。こちらの記事では面接の志望動機の長さについて紹介しているので、併せて確認してみてくださいね。
面接の志望動機の最適な長さは? 時間別の例文付きで解説
自分らしさを活かした志望動機作成のコツをつかんで教員を目指そう!
教員の志望動機を作成するには、アピールできる強みと自分の教育観の理解、そして、志望先の学校の教育方針への理解がとても重要になります。
これらの理解を踏まえて、「なぜこの小学校・中学校・高校なのか」に対する理由を深掘りしてみてください。
そういった過程を通しながら作成時のコツ・注意点を押さえた志望動機であれば、ESや書類選考に限らず、面接にも自信を持って自分らしさを交えた志望動機を伝えられるはずです。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見るわからなくなったときはシンプルに考えてみよう
志望動機で何を書いたら正解なのかわからなくなって頭が混乱してくることもあると思います。そんなときは、最初の教師を目指したときのシンプルな気持ちを「ひとこと」で表してみましょう。
いろいろ考えていると理由もたくさんでてきて整理がつかなくなってきたりします。まずは原点に立ち返ってもう一度考えてみましょう。
面接官の気持ちになってみることで見えてくることもある
そもそも、あなたの面接をする際に面接官はどんなことを考えるでしょうか? あなたが逆の立場ならどう思って質問をするでしょうか?
きっと面接官は「どんな教員になりたいんだろう?」「自分がかかわることで子ども達がどんな姿に成長してほしいのだろう?」という問いの答えを知りたいのではないでしょうか。
最初の志望動機はそのようなシンプルな受け答えで良いはずです。そこから質問されれば自分の中にある思いを言葉にして会話をしていけば良いのです。
教員採用試験は、書類の中身よりも面接が重要な役割を果たします。自分の中の道筋をしっかりとたてて、志望理由を説明できるようにしておくことが肝心ですね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
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