この記事のまとめ
- 美容師の志望動機では成長意欲と熱意をうまく伝えられるかが採用の鍵
- 結論ファーストで志望動機の核心を伝えることが重要
- 自己分析と企業分析を重ね合わせることでより魅力的な志望動機を作成可能
美容学生の就活時期が近づいてきて、就活準備に関するリサーチを始めている人も多いのではないでしょうか。これまで技術向上には取り組んできた一方、面接やエントリーシート(ES)作成に関してはまったく知識がない人も多いでしょう。
この記事では、美容師の志望動機の作り方や魅力的な志望動機の例文、採用される美容学生の志望動機の特徴などを詳しく紹介します。
記事を読めば、まったく知識がなかった人でも志望動機の作成をスムーズに始められるでしょう。採用経験もあるキャリアコンサルタントの谷所さん、加藤さん、桒田さんのアドバイスも交えて解説するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
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美容師の志望動機では成長意欲や熱意を伝えられるかが鍵になる!
美容師の志望動機で特に重視される大きなポイントが、成長意欲や仕事への熱意です。向上心が強く、その美容室で技術面や人間性を磨きたいという姿勢が伝わる志望動機は、採用担当者に魅力的に映るでしょう。
逆にどれだけその美容室に入社したい気持ちが強くても、それを採用担当者に伝えられなければ意味がありません。
記事を最後まで読めば、自分の熱意や経験を相手に効果的に伝える志望動機の作り方がわかります。熱意や経験を十分に伝えられれば、自分の魅力を理解して採用を前向きに検討してもらえる可能性を高められます。
記事後半で紹介する、志望動機の魅力的な例文や避けるべき例もチェックして、採用される志望動機を作り上げましょう。
美容師は強い成長意欲や熱意を持っていないと続けることができない仕事です。技術は努力や教育によって習得できますが、意欲や熱意は教えて身に付くものではありません。
そのため、その人のなかにどの程度強く成長意欲や熱意が存在しているか見極めることが面接官の大きな評価項目の一つなのです。
こちらの記事では志望動機に限らず美容師の履歴書の書き方についてまとめています。履歴書の書き方で悩んでいる人は参考にしてみてください。
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志望動機を書くための基礎! 仕事の全体像の理解を深めよう
志望動機を書くための基礎! 仕事の全体像の理解を深めよう
- 美容師の仕事内容
- 美容師に必要な資格
- 美容師に必要な能力
美容師の志望動機を書く際は、まず美容師という職業の全体像を押さえ、本質を理解することが重要です。仕事内容や必要な能力を、今一度確認しておきましょう。
美容師は髪を切るだけの仕事ではなく、顧客の人生に寄り添い、価値を提供する職業です。
美容師という職業の全体像を理解すれば、より説得力のある志望動機を作成できます。志望動機の準備を始める前に、一度目を通しておきましょう。
美容師の仕事内容
美容師の仕事は、カット、カラー、パーマなどの技術提供だけではありません。顧客一人ひとりの髪質や骨格、ライフスタイルを理解し、最適なヘアスタイルを提案することが求められます。
このように、美容師は技術者であると同時に、接客のプロフェッショナルとしての役割も果たしているのです。
また、近年ではSNSの台頭もあり、美容師の仕事領域はより拡大しています。目の前の顧客への接客はもちろん、SNSで顧客の悩みに答えたり、自分の価値観や考え方を発信するのも仕事にかかわってくるでしょう。
一般的に想像されるイメージよりも多くの領域での活躍を求められるのが、現代の美容師という職業です。
美容師に必要な資格
美容師として働くためには、美容師免許の取得が法律で定められています。美容師免許を取得するには、以下の3つのステップを経る必要があります。
美容師になるために必要な3ステップ
- 厚生労働大臣の指定を受けた美容師養成施設で、2年以上の専門教育を受ける
- 美容師国家試験に合格する
- 免許申請を経て、美容師名簿に登録される
なお美容師免許は、一度取得すれば生涯有効な資格です。
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美容師に必要な能力
美容師として活躍するには、技術力以外にもさまざまな能力が求められます。なかでも採用面接では、以下の能力を中心にチェックされます。
採用面接でチェックされる能力の例
- コミュニケーション能力
- 創造力と感性
- 人一倍努力できる体力
- 向上心や熱意
- 自己管理能力
顧客の要望を正確に理解して適切な提案ができる能力や、サロン内のスタッフとの円滑な意思疎通ができるコミュニケーション能力が、人とかかわるうえで、特に重要です。
それ以外にも、人より勉強やスキル向上に時間と情熱を割きながら、すべきことをきっちりこなす自己管理能力なども求められます。
近年では美容室の哲学やブランディングを重視するオーナーも多く、美容師としての知識だけでなく発信力や個性など評価される項目も増えてきました。
美容師としての能力に加え、それぞれの美容室が何を求めているのかを読み取り、そこに合った自分の魅力をアピールするのも重要な要素です。
技術はもちろん、美容師になる以上、自分自身を表現する一部として自身のヘアスタイルも重要です。
技術だけでなく、顧客の課題や要望を的確にヒアリングできるコミュニケーション能力も求められています。
また、美容師は長い下積み期間もあるため、忍耐力があるかどうかも特にチェックされている能力の一つです。
美容師に求められる能力の自己PR法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せて確認してください。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
向上心
例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
忍耐力
例文17選! 「忍耐力」の自己PRで企業に最大限アピールするコツ
美容師の志望動機で伝えるべき要素とは? 欠かせない6つの要素を紹介
美容師の志望動機で伝えるべき要素とは? 欠かせない6つの要素を紹介
美容師の志望動機では、技術面への意欲に加えて、人としての魅力やサロンとの相性、将来のビジョンまで幅広い要素を伝える必要があります。一方で、定められた文字数では伝えられることに制限があるのが現実です。
この項では、担当者に好印象を与える志望動機に必ず盛り込むべき6つの要素を一つずつ解説します。
まずはこの項をチェックし、志望動機に欠かせない要素を理解しましょう。
①美容師を目指す理由
絶対に盛り込むべき要素の一つ目は「なぜ美容師を目指すのか?」です。美容師を目指す理由や、美容師として成し遂げたいことに説得力が欠けていると、表面的なことばかり言っている印象になります。
「美容が好きだから」などの表面的な理由ではなく、なぜ美容師という職業を選んだのか、その原体験や内面的な動機を掘り下げて伝える必要があります。
美容師を目指す理由の言語化には特に時間をかけてください。説得力のある言葉で相手を引き込み、多くの志望者のなかで印象を残すことを意識しましょう。
美容師を志望する理由を語る際は、具体的なエピソードを交えて説明することも重要です。具体的な出来事や感動体験を、時期や場所、状況とともに詳しく説明し、その体験を通じて気づいた自分の価値観や、美容師という職業に対する思いを率直に語りましょう。
美容師を目指す理由は、自分の情熱と覚悟を示す志望動機の核になります。
②その美容室を選んだ具体的な理由
美容師を目指す理由と並んで最もチェックされるのが、その美容室を選んだ理由です。「なぜそこでなければならないのか?」を明確にし、ほかではなくそこを志望する理由を具体的に説明しましょう。
美容室の特徴や強みを深く理解し、そこで働きたい具体的な理由を明確に示すことで、採用担当者は安心感を抱きます。
美容室について語る際は、以下のようなポイントに着目しましょう。
美容室を見る際のポイント
- 企業理念や大切にしている考え方
- そこで働く美容師や仕事環境
- 美容室の強みや特徴的な部分
ほかの美容室と差別化しているポイントに着目し、そこに対する共鳴や自分の考えを示すことで、志望動機がより魅力的になります。
- 複数の美容室に応募していて、正直「絶対そこでなければいけない」という美容室はありません。
「どの美容室でも良い」という姿勢では内定を勝ち取るのは困難
「絶対そこでなければいけない」という理由がなくても、応募するからには、美容室の特徴や魅力を考えてください。
たとえばカットやパーマだけでなくヘアメイクも積極的におこなっている、着物の着付けができる、スタッフの技術力が高い、接客マナーがしっかりしているなど、美容室の特徴や魅力を、志望動機として伝えれば問題ありません。
どの美容室でも良いという姿勢では、どの美容室にも採用されない可能性があります。
応募するときは、応募する美容室で活躍する自分の姿をイメージして、働きたい意欲を示しましょう。
③自分の強みや仕事に活かせるスキル
志望動機を作成する際は、自分の強みや仕事に活かせるスキルを具体的に伝えましょう。単に性格や特徴を羅列するのではなく、それらがどのように美容師の仕事に活かせるのか、具体的な場面を描写しながら説明することが肝心です。
強みをアピールする際は、技術やスキルに固執せずコミュニケーション能力や学習意欲、努力できるなどの基本的な能力にも目を向けてみましょう。
前述のとおり美容師の仕事は髪を切るだけでなく、対話を通じて顧客のライフスタイルを理解し、最適なスタイルを提案することです。
努力次第で大きく伸ばせる技術やスキルに注目しすぎず、人間的なスキルも織り交ぜて自分をアピールしましょう。
- 美容師としてアピールできる技術も特筆すべきスキルもありません。どうやってアピールしたら良いでしょうか?
第三者の視点を取り入れて自分の気づいていなかった魅力を発見すべし
自分が普段当たり前のようにおこなっていることが、自分の強みであったり特筆すべきスキルであったりすることは珍しくありません。
自分でも気づいていなかった自分の魅力を見つけるには、第三者から見た自分の強みを教えてもらうことが有効です。
先生・親・友達などなど、いろいろな人に自分の魅力を聞いてみましょう。その際、なぜそれが自分の強みなのかの理由も併せて確認すると、より深い自己分析につながります。
④自分を採用するメリット
志望動機では自分の強みやスキルだけでなく、その先のメリットまで示すことが肝心です。自分が貢献している状況を採用担当者にイメージさせることで、より前向きな評価につながる可能性が高まります。
また、仕事を学校のような学びの場ととらえている人も多くいますが、大前提、仕事は利益を生み出すものです。
「学ばせていただきたい」という受け身な姿勢ではなく、積極的に美容室に貢献し、そのなかでスキルや能力を学びとる姿勢を見せましょう。
具体的には「仕事を通じて成長したい」ではなく、以下のように自分が提供できる価値を伝えましょう。
自分を採用するメリットを伝える例
自分が御社に入社することで、ヘアカラーのクオリティを高めてお客様の満足度を高められると考えています。
2年後にはスタイリストとしてカットやパーマも含めた総合的な施術でより多くのお客様のニーズに応えられるように成長します。
具体的な採用のメリットと将来の可能性を明確に示すことで、自分を魅力的な人材だとアピールできます。
⑤美容室をよく調べたことが伝わる文言
採用担当者は、応募者がどれだけ自分たちの美容室を理解しているか、志望動機から読み取ろうとします。志望動機では表面的な情報だけでなく、美容室の特徴や強みを深く理解していることを明確に示しましょう。
具体的には、以下のポイントを意識して文章を組み立てます。
美容室への深いリサーチを示す方法
- 美容室の特徴について言及する
- 理念や価値観への共鳴を明文化する
- 美容室の特徴や強みに対して自分の意見を述べる
イベントや見学会、セミナーに参加したことがある人は、参加した旨とそこから学んだことを併せて述べるのもおすすめです。
入念な下調べに基づいた志望動機を提出すれば、その美容室で働きたいという熱意を自然と伝えられるでしょう。
⑥一貫した自分の価値観
志望動機では一貫した自分の価値観を示し、自分の考え方や特徴を知ってもらう必要があります。事実や情報ばかりではなく、考えや洞察を積極的に示し、自分の価値観を志望動機全体で表現しましょう。
また、志望動機を書く際は「自分の価値観」「美容師を目指す理由」「その美容室を選んだ理由」に一貫性があることも重要です。
たとえば「ヘアカラーを軸にさまざまな選択肢を提供したい」と考えているにもかかわらず、カットを主軸にした施術をウリにする美容室を選んでいると、それだけで自己分析や美容室のリサーチが不十分な印象を与えます。
自分という人間の価値観を志望動機を通して示しつつ、内容にブレがないかも同時にチェックしましょう。
一貫した志望動機を作成できれば、あなたの個性と信念を効果的に伝えられます。
一貫した価値観が示せる学生は、自己理解がきちんとできている印象を面接官に残します。
自分の強みと興味関心の対象を理解してブレなくそれをアピールすることができる人材であれば評価されるでしょう。
それを支えに、自ら進んで努力し成長していける人材と思ってもらえる可能性が高いため、内定が一気に近づきます。
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美容師の志望動機の書き方は状況によって異なる? 条件別のポイントを紹介
美容師の志望動機の書き方は状況によって異なる? 条件別のポイントを紹介
- 専門学校から就職する場合
- アルバイト経験がある場合
- 転職する場合
好印象な志望動機に含めるべき6つのポイントが理解できたら、次は志望動機の書き方をチェックしていきましょう。
美容師を目指す場合、状況や経験に応じて志望動機のアピールポイントを変える必要があります。なぜなら志願者の属性によって評価ポイントも異なるためです。
この項では「専門学校から就職する人」「アルバイト経験がある人」「転職する人」の3パターンに分けて、それぞれ書き方のポイントを解説します。
専門学校から就職する場合
学生の場合、基礎知識と学びへの意欲を特に強調しましょう。多くの美容室は新卒採用の場合、即戦力よりも、将来性や成長意欲のある志願者を重視する傾向にあります。
学生が志望動機を作成する場合のポイントは、以下のとおりです。
学生が志望動機で強調すべきポイント
- 得意分野や学校での学びを具体的に説明する
- 目標に向けて行動し、達成した経験をエピソードとともに語る
- その美容室での成長機会に触れながら、入社後の具体的なビジョンを示す
専門学校を卒業する人は、基礎が身に付いていて、そのうえに着実に技術やスキルを積み上げられる姿勢を残せるかが採用の鍵です。
専門学校で学ぶことは、あくまでも基本的なことなので、技術を誇張してアピールするのではなく、何度も繰り返して練習することで技術を上達していきたいといった貪欲な姿勢のほうがアピールには効果的です。
美容師になるためには、どんな苦労も乗り越えていく強い意志と意欲を志望動機で示すべきです。
アルバイト経験がある場合
美容室でのアルバイト経験がある人は、実践的なスキルや業務フローへの理解などを通じて即戦力としても活躍できるとアピールしましょう。現場への理解度の高さに加えて将来性も示せれば、その優位性はさらに高まります。
また、現場での経験を通じて得た気づきや学びを、志望動機に組み込むこともポイントです。業務に忙殺されるのではなく、そのなかで成長の機会を探していることをアピールできれば、意欲・能力の高い志望者と評価されるでしょう。
なおアルバイト経験がある人は、アルバイト先を選んだ理由まで明確に言語化しておきましょう。そこまで遡って言語化しておけば自分の一貫した価値観をより強くアピールでき、志望動機に説得力を持たせられます。
働く実際の場での経験があることは、大きなアピールポイントになるでしょう。
採用担当者は現場でのアルバイト経験があること自体ではなく、実際に働いて感じたこと・気づいたこと、そこからの学びを聞きたいと考えています。
事前に自身の経験を自己分析で深掘りしておき、相手が聞きたがっている部分をしっかりと伝えましょう。
転職する場合
ほかの美容室から転職する人は、これまでの経験で身に付けたスキルや実績をベースに志望動機を作成しましょう。
特に採用担当者が注目するのは、「美容室にどのように貢献できるのか?」です。新卒の学生より経験がある分、より迅速に、高く美容室に貢献できると示す必要があります。
転職する場合はより具体的な提案やプランを志望動機に組み込み、自分がどのように美容室に良い影響をもたらすのか説明しましょう。
また、転職理由も志望動機の段階で明確にしておく必要があります。志望する美容室に不信感を与えないように転職理由を言語化し、キャリアプランとともに示すのがおすすめです。
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「第一志望以外の志望動機が思い浮かばない……」と感じたことはありませんか?そんな時にぜひ活用してほしいのが「志望動機作成ツール」です。
簡単な質問に答えるだけで、特別な動機がなくても採用したいと思われる志望動機が簡単に作成できます。
志望動機で困ったら、まずはツールを活用してみましょう。
(人材業界の場合)
採用される美容師の志望動機とは? 4ステップの書き方をプロが解説
採用される美容師の志望動機とは? 4ステップの書き方をプロが解説
- 結論ファーストで志望動機を明示する
- 志望動機を補強する具体的なエピソードを織り交ぜる
- 吸収したい部分と貢献できる部分を明示する
- 美容師としての具体的な将来像やキャリアプランを含める
ここまで、志望動機に欠かせない要素や立場別の志望動機の書き方に触れてきました。魅力的な志望動機の条件や人によって強調すべき点が異なることを理解できたのではないでしょうか。
この項では採用される志望動機の作り方を、4つのステップに分けて解説します。就活経験がまったくない人でも自然に志望動機を書き始められるよう、詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
キャリアコンサルタントの見解も交えながら解説するので、自分の志望動機作成に役立ててくださいね。
①結論ファーストで志望動機を明示する
志望動機は最初の一文で、「なぜ美容師になりたいのか」という核心を明確に表現することが大切です。具体的な内容とともに志望動機を簡潔に伝え、自分の熱意を伝えましょう。
また、結論ファーストの書き方には読む相手の負担を減らし、さらに引き込む効果があります。数多くの志望者のなかから採用を勝ち取るには、採用担当者に好意的な印象を抱いてもらうことが不可欠です。
具体的には志望動機の最序盤では、以下を示しましょう。
結論で示すべき内容
- 明確かつ具体的な目標
- その美容室を選んだ理由
上記2点の説明から始めて結論ファーストで語ることで、より採用担当者の印象に残る志望動機を作成できます。
アルバイト経験を軸にした志望動機の結論の例
私は学生時代、美容室で受付や簡単なアシスタント業務を担当するアルバイトをしていました。
美容師がお客様に感動を提供している姿を間近で見て、将来は自ら美容師としてお客様とかかわりたいと強く思うようになりました。
結論ファーストで書くと、最も伝えたい自分の意欲の源をしっかり自覚できていると感じ安心できます。
一方、結論でないことから始まる志望動機は、回りくどく結局何が言いたいのかわからないと思われ、仕事のできない人物という印象を与えます。
②志望動機を補強する具体的なエピソードを織り交ぜる
結論ファーストで志望動機の核心を示したら、原体験や具体的なエピソードを通じて結論を補強しましょう。志望動機に説得力を持たせるには、実体験やその説明が欠かせません。
具体的には、美容師を目指すようになったきっかけから決意を固めたところまでのプロセスを、具体的に言葉で描写します。
「なぜ美容師を志すようになったのか」という原点となる体験や、「どのように決意を固めてきたのか」というプロセスを、具体的に描写することが重要です。プロセスを描写するなかで当時の状況や自分の考え、価値観を明確に言語化してください。
ただし、不要な部分まで具体的に書いていると冗長な印象を与えます。必要な部分のみを具体的に説明し、読んでいて飽きない志望動機に仕上げましょう。
施術を受けた経験を軸にした志望動機のエピソードの例
私は小学生の頃に受けた美容室での接客が理由で、美容師を志しました。
(中略)
〇〇さんは丁寧なカウンセリングやコミュニケーションで私のことを深く理解してくれただけでなく、私のヘアスタイルをガラッと変えることで内気だった性格も一変させてくれました。
③吸収したい部分と貢献できる部分を明示する
志望動機とそれを補強するエピソードが書けたら、より実践的な話に移ります。自分が貢献できる部分と学びたいことを示し、自分がその美容室にどのようにかかわっていくのかを明示しましょう。
サロンの特徴を踏まえて、自分の成長プランと貢献可能な部分を明確に伝えれば、採用担当者に将来性を具体的にイメージさせられます。これにより、より採用担当者を志望動機に引き込めるでしょう。
ここで大切なのが、美容室の徹底的なリサーチです。美容室を深く調べたうえで自分のかかわり方を具体的に伝えれば、自分と美容室をつなぎ合わせ、自分の必要性を効果的にアピールできます。
入念なリサーチで美容室の特徴を的確に把握し、自分のかかわり方を明確にしましょう。
学びと価値提供を軸にした志望動機の例文
(本文)
国内トップクラスの貴社の環境で経験を積みながら、お客様の予想を超える仕上がり・サービスを提供し続けられる美容師になりたいです。
- 美容師の志望動機では、「学びたい」という部分と「貢献できる」という部分は、どのくらいのバランスで表明すべきでしょうか?
どちらもバランスよく伝えたうえで学んだ先にどんな価値を提供できるのかを示すべし
「学びたい」部分と「貢献できる」部分のバランスは50対50、もしくは「貢献できる」部分をやや多めに表明すると良いでしょう。
企業側から考えると、「さまざまなことを学んでほしい」気持ちはもちろんありますが、できるだけ早く一人前に育ち、お客様が喜ぶ施術を提供してほしいと強く考えています。
学びたいことを伝える場合は、「学んだ先で美容室にどんなメリットを提供できるのか?」を併せて伝えましょう。
④美容師としての具体的な将来像やキャリアプランを含める
志望動機後半では、最序盤で触れた将来像やキャリアプランをより詳しく説明します。「将来どんな美容師になりたいか?」「そのためにどう行動するのか?」などの具体的なビジョンを示せば、長期的に美容室で活躍できる人材と思ってもらえるでしょう。
将来像やキャリアプランを描く際は、数量的な指標を併せて提示してください。具体的には「2年後に下積みを終えて美容師として本格的に活動を始める」「3年で自分を指名してくれるお客様を30人作る」などです。
数値目標とそこまでの具体的な工夫や施策を示すことで、志望動機により説得力がでます。
幼少期からの興味を軸にした志望動機の締めの例
(本文)
この体験をもとに培った技術とホスピタリティ精神を活かし、まずは1年以内に自分を指名してくれるお客様を10人作ります。
5年後には一人前のスタイリストとして美容室で一番指名をいただけるヘアスタイリストを目指します。
なお、具体的な将来像やキャリアプランの構想は、自己分析が十分できていなければ不可能です。うまく未来を描けない人は、自己分析が不十分な可能性があります。
事前に自己分析を徹底し、自分の価値観や現状を明確にしたうえで未来に視点を移しましょう。自己分析については、後の項で詳しく紹介しています。
美容師の志望理由別例文5選! 就活のプロのアドバイスを交えて解説
美容師の志望理由別例文5選! 就活のプロのアドバイスを交えて解説
ここまで、志望動機作成のポイントや必須事項などを詳しく解説してきました。志望動機の書き方もチェックして、いざ書き出そうとしている人もいるでしょう。
この項では実際に書き始める前の最終チェック項目として、志望理由別の魅力的な志望動機例を5つ紹介します。キャリアコンサルタントによるポイント解説も交えながら説明するので、ぜひ参考にしてください。
例文をチェックして志望動機作成の具体的なイメージを固めておけば、よりスムーズに書き始められます。
①子どもの頃からヘアメイクやヘアアレンジに興味があった
幼少期からの興味を軸にした志望動機の例文
私は物心ついた頃からヘアメイクやヘアアレンジに興味があり、時間を見つけては母の髪を触る子ども時代でした。中学校に入ってもヘアアレンジに没頭し続けた自分にとって、進路は美容師以外に考えられませんでした。
そんな時、母に連れられて訪れたのがこのお店です。技術だけではなく、コミュニケーションを通じてお客様を笑顔にする接客は、まさに私の理想そのものでした。
私がヘアアレンジに興味を持った理由も、「疲れている母を笑顔にしたいから」という側面があったのだと、その時気づきました。
この体験をもとに培った技術とホスピタリティ精神を活かし、まずは1年以内に自分を指名してくれるお客様を10人作ります。
5年後には一人前のスタイリストとして美容室で一番指名をいただけるヘアスタイリストを目指します。
上記は幼少期からヘアメイクやヘアアレンジが好きだったことや、美容室を選んだ理由が具体的で、採用側の視点からも好感が持てる志望動機です。
実際の志望動機ではヘアメイクやヘアアレンジになぜ興味があったのか、そして周囲からどういった評価を得たかを盛り込むとさらに良くなるでしょう。
②親が美容師で子どもの頃から美容師に憧れていた
美容師の親への憧れを軸にした志望動機の例文
私の父は美容師をしています。小学生の頃から、放課後はいつも美容室でお客様と父のやりとりを見ていました。そこで、どんなに疲れた顔をしたお客様でも父の施術後は満面の笑みで帰っていくのを見て、美容師を志しました。
美容師学校では技術習得はもちろんのこと、「どうすればお客様を笑顔にできるのか?」をテーマに掲げて日々励んでいます。
その結果、サービスまで含めた総合力で競うコンテストでは、総合評価だけでなく接客部門でも上位入賞を果たしました。
貴社は全国の美容室のなかでも、特に接客を通じたお客様の満足度を重視していると感じています。
これまでの経験をもとにまずは接客面を中心に実力を発揮して、多くのお客様から指名をいただけるアシスタントになるのが目標です。
5年後にはお客様に「感動」を与えられる一人前の美容師として、スキルを磨きながら活躍している状態を目指します。
冒頭部分のどのようなことがきっかけで美容師を目指したのかを具体的に書けている部分はとても良いです。
自身の志望動機を作成する際は、きっかけを述べるパートで「そのきっかけからどういう気持ちを抱き美容師を目指そうと考えたのか」も併せて伝えられるとベストです。
③実際に施術を受けて技術やホスピタリティに感動した
施術を受けた経験を軸にした志望動機の例文
私は小学生の頃に受けた美容室での接客が理由で、美容師を志しました。
その頃の私は内気で人とかかわることを避けていました。髪を切るときに美容師と話すことすら避けていたほどです。
そんな私を変えてくれたのが、当時母に連れられて訪れたこの美容室でした。
〇〇さんは丁寧なカウンセリングやコミュニケーションで私のことを深く理解してくれただけでなく、私のヘアスタイルをガラッと変えることで内気だった性格も一変させてくれました。
人生を変えてもらった私はこの美容室に通うなかで、「自分も美容師になって、悩んでいるお客様の人生を支えたい」と思うようになりました。
美容師には髪を切るだけでなく、お客様の人生を変えられる力があると本気で信じています。私もこの美容室でさまざまなお客様とかかわり、お客様の人生に彩りを与えられる一人前の美容師になりたいです。
まずは3年以内にスタイリストになるところを目標に、カット・接客のスキルを磨きます。
自分の実体験を例に、美容師からどんな影響を受けたかわかりやすく示し、将来の目標につなげている点が良いですね。
このようにどんな変化があったのか、それはどんな接客によって生み出されたものなのかを具体的に示し、そこから将来の目指す美容師像へという流れで書くのがポイントです。
④在籍している美容師のもとで学びながら実力を高めたい
学びと価値提供を軸にした志望動機の例文
私はメンズカットの技術を高め、美容室を訪れるお客様に自信を与えられるような美容師を目指しています。そのためにもこの美容室の〇〇さんや〇〇さんのもとで技術を学び、自分の技術を研鑽したいと考えています。
貴社の美容師は自分のイメージだけでなくお客様の要望や、お客様自身も気づいていない欲求まで読み取ったうえでヘアスタイルを創り上げています。この点で、貴社は国内随一の美容室だと考えています。
美容学校では基本的な技術を身に付けながら、メンズカットの大会で上位入賞の成績も収めました。
国内トップクラスの貴社の環境で経験を積みながら、お客様の予想を超える仕上がり・サービスを提供し続けられる美容師になりたいです。
まずは2年以内にスタイリストに昇格し、自分のサービスを直接お客様に届けられる状態を目指します。
志望する美容室の特徴を明確にしているので、効果的に入社意欲をアピールできています。
2年以内にスタイリストに昇格という具体的な目標を伝えていることで、本気で美容師になりたい意志も感じられますね。
学びながら実力を高めたいと伝えるだけでは、「美容室は学校ではない」と感じる採用担当者もいるので、実力を高めてどのように貢献したいかまで伝えるとさらに良いですよ。
⑤学生時代のアルバイトでサロンでの接客に魅力を感じた
アルバイト経験を軸にした志望動機の例文
自分は学生時代、美容室で受付や簡単なアシスタント業務を担当するアルバイトをしていました。美容師がお客様に感動を提供している姿を間近で見て、将来は自ら美容師としてお客様とかかわりたいと強く思うようになりました。
アルバイトでは受付での案内や美容師やスタイリストのサポート、バックオフィス業務も担当しており、美容室での業務は広く理解しています。
「美容師が全力でお客様に向き合えるためのサポート」をモットーにアルバイトに取り組んでまいりました。
貴社には日本でも屈指の美容師やスタイリストが在籍しており、自分の経験値を最大限発揮しながらスキルを伸ばすには理想的な環境だと考えています。
まずはアシスタントとして美容師が一人でも多くのお客様に感動を届けられるよう全力でサポートし、3年後には自らカットを担当できる美容師としてデビューできるように経験を積ませていただきたいです。
アルバイト経験がある人は、なぜアルバイト先ではなくほかの企業へ就職を望んでいるのか必ず記載しましょう。
アルバイト先で就職しなかった理由がマイナスな理由の場合、その理由をそのまま書かないように注意してください。
マイナスの出来事から生じる「前に進もうとする気持ちや思い」を理由として述べ、ポジティブな評価を受けられるように工夫しましょう。
企業に刺さる志望動機は、AI作成ツールを試してください
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面接官の心に響く内容を準備し、次のステップに進む準備を整えましょう!
美容師の志望動機で特に見られているポイントは? キャリアアドバイザーの見解を紹介
ここまで、美容師の志望動機に盛り込むべきポイントや書き方、具体的な例文などを詳しくチェックしてきました。採用担当者に自分の魅力をわかりやすく伝えることが重要なことが理解できたでしょう。
ただ、なかには実際の採用側の視点を知って、より魅力的な志望動機を作りたいと考えている人もいますよね。
ここでは採用担当者の目線から、志望動機のなかで特に見られているポイントを解説します。
貴重な採用側の視点を以下でチェックし、採用担当者に魅力的にアピールできるリアルな志望動機のポイントを押さえておきましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る美容師への強い意志とビジョンを特に見ている! 乗り越える力をアピールしよう
美容師になりたいと考えた理由から、美容師になりたい意志を見極めます。
たとえば素敵な美容師に憧れたということがきっかけでも、その美容師がなぜ素敵なのかを分析して、憧れている美容師に近づくためにどのように努力するのかまで語れる学生であれば、美容師になりたい強い意志を感じます。
美容学校を卒業したからすぐにカットなどに携わるわけではなく、通常はアシスタントとして美容師のヘルプや裏方の仕事をおこないます。
技術を習得するために、店舗の営業終了後に練習をおこなうことも多く、特に入店1年目の負担は大きいでしょう。
美容師になりたい強い意志と美容師としてのビジョンがあれば、仕事が大変でも乗り越えていくことができます。
貪欲に技術を習得して一流の美容師になれる人材であると示すことで、より魅力的な志望者であることをアピールできますよ。
美容室の魅力を自分なりにアピールして長く働く意思も見せよう
私なら、応募する美容室の魅力を具体的に言語化して自分なりに伝えている志望動機を評価します。
どの美容室でも良いという考えで美容室の魅力をしっかり分析していないと、入社しても別の美容室が良く見えて長続きしない可能性があるためです。
魅力のある美容室だからこそ働きたい、という気持ちが伝わってくるかを見極めています。
いざ書き出そう! 美容師の志望動機の作り方をステップごとに詳しく解説
いざ書き出そう! 美容師の志望動機の作り方をステップごとに詳しく解説
- 自己分析でその美容室を志望する理由を明確にする
- 自己分析をもとにその美容室での将来像やキャリア観を明確にする
- 企業分析を通じて自分が提供できる価値を見つける
- ①〜③の内容を整理して志望動機文を作成する
志望動機に関する必要な情報が理解できたら、実際に志望動機の作成に移っていきましょう。ここでは志望動機を作り始めるまでの手順について4つのステップで解説します。
志望動機を作ろうと思っても、いきなり書き始めてはいけません。魅力的な志望動機を作るには、まず自分の思考や価値観を徹底的に深掘り、洞察を得ることが重要です。
その後、美容室について入念にリサーチし、それらをもとに志望動機を書き始めます。
それぞれのステップをチェックしながら、志望動機作成を始めていきましょう。
①自己分析でその美容室を志望する理由を明確にする
志望動機作成の第一歩は、自己分析を軸にその美容室で働きたい理由を明確にしていくことです。表面的な理由ではなく、その美容室の何に魅力を感じているのか、深く掘り下げて考える必要があります。
自分の価値観や考え方、それらに紐づく具体的なエピソードをもとに、その美容室で働きたいと考える理由を明確にしましょう。自己分析は以下のステップでおこなうのがおすすめです。
美容師の志望動機を作るための自己分析のステップ
- 美容師に関連するテーマを一つ決める
- そのテーマに関して、自分自身で決断したシーンを洗い出す
- それぞれの決断に対して「なぜ」を繰り返して、価値観・考え方を明確にする
- 複数のテーマで①~③を繰り返す
- 分析内容を整理して共通点を探す
上記の方法で自己分析をおこなえば、自分ならではのその美容室を志望する理由が見えてくるはずです。
自己分析に関しては、以下の記事を参考にしてみてください。具体的な自己分析の方法を、ステップごとに詳しく解説しています。
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②自己分析をもとにその美容室での将来像やキャリア観を明確にする
前述の通り、採用担当者に魅力的と思われる志望動機を作り上げるためには、その美容室でどのように成長し、キャリアを築くのかを示す具体的なビジョンが不可欠です。
過去や現在の価値観だけでなく、未来まで見すえてその美容室を志望していると明示できれば、より志望動機に説得力が生まれるでしょう。
具体的には、以下のいずれかを具体的に示しながら志望動機を作成するのがおすすめです。
自己分析に盛り込むべき将来像やキャリア観の例
- 短期目標(1〜3年):
基礎技術の習得やスタイリストデビューなど、入社後すぐ設定する目標 - 中期目標(3〜5年):
自分の顧客の獲得や売上目標の達成など、一人前の美容師としての目標 - 長期目標(5〜10年):
将来なりたい姿といった個人目標や店舗運営への参画など
自分が思い描く理想像とタイムスパンを明確に示しながら伝えることで、熱意だけでなく計画性も併せて示せます。
③企業分析を通じて自分が提供できる価値を見つける
自己分析を通じて志望動機の核心や将来像が明確になったら、企業分析に移ります。まずはその美容室の特徴や哲学、強みなどを分析しましょう。
企業分析の3ステップ
- 集めるべき情報(会社概要、事業内容、サービスの特徴、制度など)を明確にする
- 情報を収集して、企業ごとに整理する
- 集めた情報をもとに企業同士を比較して、それぞれの特徴を明確にする
企業分析ができたら自己分析と掛け合わせ、自分が美容室に提供できる価値を探します。
提供できる価値を探す際は、「美容室に貢献できる価値か?」を示すことが肝心です。一般的に価値あるものではなく、その美容室に価値あるものを提供できると示せれば、あなたを雇うメリットを感じてもらえるでしょう。
価値を探す際は、技術やスキル的な要素にとらわれすぎないよう注意が必要です。美容室の求めるものを提供できれば、その価値は技術やスキルに関連していなくても良いといえます。
たとえば技術が不十分な人は、接客スキルや人一倍努力できることを論理的に説明することで好印象を残せる可能性が高まります。
積極的に学び、貢献する姿勢を見せるためにも、自分を雇うメリットは必ず志望動機に盛り込みましょう。
- 学生が志望動機を作成する際、貢献できる部分で、技術的な部分にまったく触れないような構成になってもOKですか?
施術の技術には触れつつ接客面や集客をメインにアピールする方法がおすすめ
美容師は技術を売る仕事なので、店に貢献するなら技術的な面は省くわけにはいきません。
技術はもちろんとしたうえで、特に自分が得意な接客接遇面や集客などに焦点を当て特徴を出すと良いでしょう。
たとえば、以下のような流れで技術面のアピールも織り交ぜるのがおすすめです。
・〇年以内にスタイリストデビューする
・指名顧客を〇〇名以上獲得して店舗売上を〇%以上伸ばす
・そのために得意な接客スキルを駆使して顧客の要望を引き出す
・顧客の要望を実現するために、技術面も磨いていく
技術以外の面が得意であっても、美容師である以上、最終的には施術での価値提供がメインです。いくら接客面が優れていても、施術で満足してもらえなければ美容師として成り立ちません。
だからこそ、志望動機では必ず技術面にも少しは言及する必要があります。
企業分析に取りかかる際は、以下も参考にしてみてください。3ステップで企業分析をマスターする方法を解説しています。
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④①〜③の内容を整理して志望動機文を作成する
①〜③の分析ができたら、実際に志望動機文の作成に移りましょう。構成は以下の流れに沿って、指定文字数にまとめてください。
志望動機文の構成の例
- 志望動機の核心(結論)
- 志望動機を補強する具体的なエピソード
- 学びたいことや自分を採用するメリット
- 具体的な将来像やキャリアプラン
学びたいことや自分を採用するメリット、将来像の順は変えても問題ありません。ただし、結論とそれに関するエピソードは最序盤で説明しましょう。
結論ファーストで志望動機の核心を説明することで、読み手に負担をかけない印象に残る志望動機になります。
志望動機文が完成したら一度自分で読み返し、伝わりづらい部分やわかりにくい表現がないかをチェックしましょう。
友人や家族に読んでもらい、多角的な視点でチェックするのもおすすめです。
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書かないように注意! 美容師の志望動機のNG例を理由とともに解説
書かないように注意! 美容師の志望動機のNG例を理由とともに解説
ここまで、魅力的な志望動機を作る方法を解説してきました。上記の作成手順をもとに、志望動機の作成に取り組み始めている人もいるでしょう。
ただ、実は志望動機には採用担当者からの印象を悪くする、避けるべき要素が存在します。せっかくの情熱や準備が台なしにならないよう、ありがちな志望動機の避けるべき内容の例と解決策を事前にチェックしておきましょう。
避けるべき内容と併せて具体的な解決策をキャリアコンサルタントの見解を交えて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
待遇面のみに触れていて熱意や成長意欲が見られない
待遇面を過度に重視する志望動機は、採用担当者から悪い印象を抱かれます。収入や福利厚生などを一番に重視する学生には、熱意や成長意欲が欠けていると思われるためです。
具体的には、以下のような文章を志望動機に書くのは控えましょう。
志望動機例文で控えるべき文章の例
- 福利厚生が整っているので、長く働ける環境だと思いました
- 休暇が取りやすく、ワークライフバランスを保ちやすいと感じました
- 給料がほかの美容室より良く、魅力的だと感じました
待遇面がその美容室を選ぶ一因であったとしても、熱意を伝える志望動機にそれを含めるのは避けるべきです。
志望動機では自分の価値観や理想をその美容室を選んだ理由と重ね合わせ、自分の熱意が伝わる文章を作りましょう。
その美容室でなくてはならない理由が薄い
採用担当者は志望者の志望動機をチェックする際、「なぜこの美容室を志望するのか?」に特に注目しています。志望動機ではその美容室でなければいけないことを論理的に説明し、説得力のある志望動機に仕上げましょう。
以下のような志望理由では、採用担当者に「別の美容室でも良いのでは?」と思われる可能性があります。
その美容室ではならない理由の避けるべき例
- 有名なサロンなので憧れています
- 〇〇さんと働きたいと思いました
- 自分に合っていると感じました
その美容室でなければならない理由を伝える際は、美容室の特徴や魅力を深く分析したうえで、具体的にどこに惹かれているのかを言語化しましょう。
具体的なエピソードや自分の価値観を交えながら、その美容室でしか実現できない未来を示すことで、採用担当者に好印象を残せる志望動機に仕上げられます。
- その美容室に憧れていて入社したいと思っていますが、家が遠方なので行ったことがありません。その場合、どのようにして熱意を伝えれば良いでしょうか?
その美容室に憧れた理由を明確にしてできる限り情報を集めることが肝心
遠方で行くことが難しい場合は、その美容室に憧れた理由を具体的に考え、できる限り情報を集めてみましょう。
店舗のホームページ(HP)、求人情報、口コミなどから得た美容室の情報をもとに自分なりの考えを整理できていれば、特徴や魅力への共感にも説得力が生まれます。
また専門学校の卒業生や知り合いが美容室にいる場合は、連絡を取って話を聞いてみるのも良いでしょう。
遠方で美容室に行くことが難しいことは理解してもらえますが、それにかまけず情報をしっかり集めましょう。
入手できる情報から自分なりの志望動機を作成して伝えれば、採用される可能性が高まります。
志望理由やキャリアプランが抽象的すぎる
志望理由やキャリアプランが具体的に言語化できていない志望動機は、採用担当者に自己分析や企業分析が不十分だと評価されます。リサーチ・深掘り不足は熱意の低さに結びつけられるため、担当者からの印象も悪くなるのです。
「顧客に喜んでもらえる美容師」「技術を磨いて一流の美容師を目指す」などは具体的な表現とは言えません。志望動機を作る際は以下を盛り込んだ将来像・キャリアプランを設計し、具体的な志望動機に仕上げましょう。
志望動機を具体的にするために盛り込むべき内容
- 具体的な数値目標
- 習得したい技術や自分の活躍したい領域
- 目標達成までのステップや細かなプロセス
入念な自己分析と企業分析に基づいて現実的なキャリアプランを設計できれば、採用担当者に「この美容室での未来をきちんと見すえているな」と思ってもらえるでしょう。
自分の経験やスキルに固執しすぎている(経験者)
実績を並べて自分のスキルや経験を過度にアピールするのは、採用担当者にマイナスな印象を与えかねません。経験やスキルに固執しすぎていると、周りとの不和が生じる可能性を危惧されるためです。
この経験や実績の過度なアピールは、転職者や受賞歴のある学生、アルバイト経験のある学生が特に陥りやすい間違いです。謙虚さを忘れず、まだまだ伸び代があることを見せながら成長意欲を採用担当者に伝えましょう。
自己アピールに終始すると「なぜその美容室を選んだのか?」や「美容室の理念にどう共感しているのか?」 が伝わりません。
経験を活かしつつ、新しい環境での学びや成長への意欲を具体的に示しましょう。
受け身な姿勢で積極性が感じられない(未経験)
経験がない学生や美容師とのスキルの差を理解している学生に多いのが、積極性を打ち出せないパターンです。受け身な姿勢の志望動機からは熱意が感じられないため、採用担当者の印象には残りにくいでしょう。
具体的には、以下の文言を志望動機で繰り返すのは避けましょう。
避けるべき文言の例
- 学ばせていただきたい
- 指導してもらいたい
- また何もできませんが〜
- 未熟者ですが〜
- 美容師に興味がある
特に未経験の学生は「いろいろ学ばせていただきたいので、この美容室を選びました」といった志望理由を伝えがちですが、これは避けるべきです。
未経験だからこそ自分の伸び代や今できることを伝え、少しでも美容室に貢献する姿勢を見せることが重要です。加えて美容師としての明確なビジョンと積極的な成長意欲を伝え、採用担当者に能動的に学ぶ姿勢をアピールしましょう。
諦めずにチャレンジして乗り越えた経験を伝えましょう。
美容学校で最初はできなかったことを、何度も繰り返し練習してできるようになったなど、具体的なエピソードとともに説明するのが効果的です。
「顧客に満足していただける技術を追求して、売り上げを伸ばして貢献していきたい」といった美容室側の視点を盛り込んだアピールができると、より評価されやすいです。
自身の熱意や成長意欲を最大限伝える志望理由で美容師としての道を切り開こう!
この記事では、美容師の志望動機の作り方や具体的な作成手順、魅力的な例文や避けるべき内容の例などを詳しく解説しました。ここまで読んだ人は、自分の魅力と熱意を最大限伝える志望動機を作れる状態になっているでしょう。
文面だけですべてを伝えることはできません。だからこそ、まずは好印象を残すESで書類選考を突破し、それをもとに面接で自分の熱意を存分に伝えましょう。
記事で紹介したポイントを自身でも整理し、魅力的な志望動機作りに取り掛かってみてくださいね。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見る評価する側の視点と型を理解できればスムーズに志望動機を作成できる
志望動機は、どんな職種を選ぶにせよ「ほかのどの会社でもなく、この会社でなくてはならない理由」を述べるものです。
そして、それを証明するために自分の経験やエピソードで補足したり、「だから入社させてもらえたらこんなに頑張って貢献します!」という決意表明をしたりして読む側に納得してもらうものです。
この構成さえわかっていれば書くのはそれほど難しくないでしょう。
自己分析を深めて理想の職場にどのように貢献するかを突き詰めよう
幸い美容室は客としてサービスを体験できます。どんな店なのか、どんなスタッフがいるのかを徹底的に調べたり体験したりして、「こんな店で働きたい!」と思えるところを選ぶことが第一です。
志望先が決まれば、次は自己分析です。自分という人間はどうすれば最も成果を出せるのか(=何が得意でどこに特徴があるのか、どの分野が強いのか)、そして何を目標としてその店にお返ししていくのか(=何年でどれくらいの売り上げを上げられるか)、どんなスタイリストになって顧客を魅了するつもりか(=自分の売りは何か)などを中心に、自己理解を深めましょう。
志望動機とは、店と自分がどちらも幸せになる道を提案する最初の一歩です。
志望動機をこのようにとらえて書いてみると、よりスムーズに魅力的な志望動機を作成できますよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上
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