4大卒とは? ほかの学位との違いや就活を成功させるポイントを解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士

    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

    Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/大学キャリア・アドバイザー

    Hideko Oki〇大学卒業後、都市銀行のマーケット部門で勤務。その後夫の海外赴任に伴って台湾へ。帰国後は外国人留学生の支援に従事。また複数大学のキャリアカウンセラー及びセミナー講師としても活動

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 4大卒は4年制の大学を卒業した人を指す
  • 「4大卒だから」だけでは就活は有利にならない
  • 4大卒がライバルに差をつけて内定を得るための3つの方法

大学生活のなかで、特に就活の時期が近づくと「4大卒」という言葉を耳にすることはないでしょうか。4大卒は4年制の大学を卒業した人を指し、新卒・既卒問わず応募条件を「4大卒以上」としている企業も多いです。

この記事では、キャリアアドバイザーの杉原さん、平井さん、沖さんとともに、4大卒が企業から人気である理由や、4大卒が内定を得る方法について詳しく解説します。4大卒の意味を理解して、4大卒なりの強みを活かした就活を目指しましょう。

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目次

差別化がカギ! 4大卒(学士)を必須条件とする企業は多い

4大卒は企業から求められやすい学位である一方で、文部科学省の令和6年度学校基本調査によると18歳人口の約6割が4年制大学の進学者であり、4大卒の人口が多いことがわかります。

そのため応募条件を4大卒以上としている企業への申し込みが多くなりやすく、内定を得るためにはほかの学生と差を付けられる強みが求められます。

記事の前半では4大卒の割合や需要について解説します。企業が求めている人物像を把握するためには、企業が4大卒を求める理由を知ることがポイントです。

記事の後半では、4大卒とほかの学位との違いや、4大卒ならではの就活の方法について解説します。4大卒の強みを活かして、多くの4大卒の中から内定を勝ち取りましょう。

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4大卒はどんな学位? まずは就活における4大卒の意味を知ろう

就活における4大卒と 「4大卒以上」の意味

4大卒は4年制の大学を卒業したという意味で、卒業すれば学位は学士となります。有名な大学を卒業したなどの要素は不問であり、通信制の大学でも4年制であれば4大卒となりますが、最終学歴が短大や専門学校の人は当てはまりません。

そのため応募条件に「4大卒以上」「大卒以上」とあれば、4年制の大学や大学院を卒業した人が当てはまります。しかし企業によっては短大卒も大卒以上に含んでいることもあるため、応募したい企業が「大卒以上」としている場合は確認が必要です。

なお大学院卒は、高い専門性を身に付けていることが前提となるため、研究職や専門職への就職が一般的です。

短大卒や専門卒も、4大卒と比較すると専門性を活かした働き方がしやすい学位です。学んできた分野で応募する企業を絞りやすく、即戦力として歓迎されることも多いため、専門性の高い分野の就活は、4大卒よりも短大卒や専門卒のほうが有利になるケースもあります。

短大卒や専門卒であるにもかかわらず、学んだ分野と異なる仕事に就職する場合、4大卒よりも就活が不利になりますか?

就職希望先と専門分野が異なっても不利になるとは限らない

業界や職種、景気など、さまざまな要因があるため、学生時代に学んだ専門分野とは異なる仕事への就職を希望したとしても、一概に不利とはいえないかもしれません。

しかし「専門分野と異なる」という条件が付くと、残念ながら不利な面もあるかと思います。4大全入時代といわれて久しく、実際に4大卒の人は年々増えているのが事実です。

そのような状況下で「仕事に直結したこの専門分野が勉強できるから」という強い目的意識を持って専門学校や短大に進学したという理由が、採用側としても欲しいところだと思います。

とはいえ、4大卒と専門学校・短大卒では、それぞれの枠や採用基準があるので、選択の幅は狭まるかもしれませんが、4大卒と比べて何を持って不利とするかは難しいところです。

大学院卒と学部卒の違いはこちらの記事でより詳しく解説しています。それぞれの進路に適した行動もまとめているので参考にしてみてください。

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4大卒は就活市場で求められている? プロが4大卒の需要を解説

ここまで4大卒の意味を解説しましたが、4大卒が企業から求められているのか不安に思う人もいるのではないでしょうか。また、同じ4大卒であっても大学のレベルによって企業からの需要は変わるのかどうか気になる人もいるかもしれません。

ここからは人事に携わる平井さんに、4大卒は企業から求められているのか解説します。プロが考える4大卒の需要を知っておけば、企業が求める人物像に近づきやすくなります。

アドバイザーコメント

4大卒のニーズは高く今後も増加傾向にある

近年、4大卒の割合は増加傾向にありますが、企業からの需要も依然として高い水準を維持しています。特に大手企業は新卒採用の際に「4大卒以上」を応募条件とするケースが多く、4大卒の学歴が基本的な要件となることが一般的です。

人気企業や大企業への就職競争は、4大卒の人口増加にともない激化しています。たとえば「旧帝大」「MARCH」などの呼び方を耳にした人もいると思いますが、これは4大卒が増えたからこそ、そのなかでの競争が激化していることの現れだといえるでしょう。

企業側の視点では、4大卒のなかでも特に「即戦力となる専門知識やスキルを持つ人材」や「高いポテンシャルを備えた人材」を求める傾向があります。

また、グローバル化やデジタル化の進展にともない、語学力やITスキルを持つ人材の需要も高まっています。

4大卒の学歴に加え個々のスキルが重要視される時代が来る

従来企業は新卒採用において、学生の潜在能力、つまりポテンシャルを重視する傾向がありました。

しかし今後、業務内容やスキルを限定して募集をかけるジョブ型人事を導入する企業が増えると、採用時に即戦力を求められるようになり、職種別採用も増えると思われます。

このことから、学歴だけでなく個々の能力や適性、経験がより重視される傾向が強まっているのです。

総じて、4大卒は就職市場で依然として高い需要がありますが、企業の人事制度や人材観の変化により、学歴だけでなく個々のスキルや経験、適性が重要視される時代となっています。

そのため、自身の強みを明確にし企業の求める人物像とマッチさせることが、就職活動を成功させる鍵となるでしょう。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

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4大卒は求人でも人気条件! 企業が4大卒を求める理由3つ

企業が4大卒を求める理由3つ

  • 課題解決能力や持続力が期待できるから
  • 学業以外の活動を経験している人材が多いから
  • 大卒のなかでも短大や専門学校生を除けるから

4大卒が企業から人気である理由は、ただ単に学歴が保証されているからではありません。企業が期待している要素を兼ね備えている人が多いために、4大卒は人気があるのです。

そこで、企業が4大卒に何を期待しているのか知ることで、求められている人材に近づけるように成長したり、面接でより具体的なアピールができたりなど、内定の獲得に一歩近づけます。

就活における4大卒の価値を理解するために、まずは4大卒ならではの強みのなかで企業が着目しているポイントとその理由を詳しく見ていきましょう。

課題解決能力や持続力が期待できるから

4大卒は一般教養の授業に加えて、特定の分野で4年間学びます。ただ授業を受け続けるのでなく、4年間のなかでさまざまな課題や目標を立てて取り組むこともあります。

一つの分野で研究や分析などを重ねている学生は、物事に取り組み続けられる持続力があり問題解決能力が高いと期待されることが、4大卒が人気である理由の一つです

社会人になると、働くうえで難しい課題が出てきても、途中で放り出すことはできません。そのため、学生のころに物事に対して真摯に向き合ってきた姿勢は、就活でも評価されやすいポイントといえます。

就活で求められる課題解決能力や持続力のイメージがわきません……。

経験のなかで得た成長や学びが4大卒の武器になる

大学の授業形態では、教授から与えられた課題に対して自分で調べて発表し、意見を交換し合う形が取られていることが多いです。

また、グループで課題解決に取り組む活動も多く、半年や1年のなかでチームプロジェクトとしての困難さや、達成できたときのやりがいなどを知ることとなります。

その過程で楽しいことだけではなく、つらかったり大変だったりしたことを乗り越える過程で得た課題解決の経験から、必ず何かを学び取り、人として大きく成長しているものです。

持続力とは、さまざまな状況を乗り越え、何かを学び取れる能力ともいえるかもしれません。

学業以外の活動を経験している人材が多いから

4年制の大学は、ほかの学位と比較して自由度が高いことが特徴です。短大や専門学校は専門的な勉強を目的としている一方で、4年制の大学は比較的空き時間が作りやすく、アルバイトやサークル活動など勉学以外のことも挑戦しやすい環境といえます

学校内外の活動を通して得た強みや、自分なりに物事に頑張って取り組んだ経験がある学生は魅力的な人材として、選考でも評価されやすいです。

また在学中にインターンシップやアルバイトなど社会人との接点を持ち、視野を広げている学生が多いことも、企業が4大卒を募集する理由の一つです。

サークル活動はガクチカでも人気の題材です。しかし多くの人がガクチカの題材に選ぶ分、オリジナリティを出さなければ埋もれてしまい、選考で目立たないことも考えられます。サークル活動をガクチカに用いる場合は、考え方の手順や高評価を得るコツを解説しているこちらの記事がおすすめです。

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就活を少しでも有利にしたいと考える人には、インターンの参加も検討してみてください。こちらの記事ではインターンに参加する8つのメリットや、自分に適したインターンの探し方などを詳しく解説しています。

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既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

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大卒のなかでも短大や専門学校生を除けるから

企業は4大卒に対して、専門性よりも意欲やコミュニケーション能力を期待している傾向にあります。

たしかに短大卒のほうが若い年代のリフレッシュ感があり、また専門学校卒は4大卒よりも専門的な知識に強いなどの特徴があるのは事実です。

しかし、新卒の場合は経験や実績が少なくても、人柄や素養、学習意欲などから今後の成長を期待するポテンシャル採用も多いです。

そのため、すでに専門知識を身に付けている短大卒や専門卒よりも、4年制の大学で勉学以外の経験を積もうという意欲や、さまざまな活動を経て課題解決能力を身に付けている4大卒を優先する企業は少なくありません

また4年制の大学の場合は専門分野以外にも、人文科学系や社会科学系など一般教養の授業も履修することと、勉学以外のことにも取り組みやすい環境であることから視野が広く、専門的に学んだ分野以外の業種でも対応しやすいという柔軟性が期待されています。

コミュニケーション能力を就活に活かす場合は、こちらの記事がおすすめです。コミュニケーション能力が特に求められる職種や、単調でありきたりにならない自己PRの言い換え方法について詳しく解説しています。

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平井 厚子

プロフィール

専門学生・短大生は即戦力としての専門知識やスキルが求められる一方で、4大卒はポテンシャルや柔軟性を期待される傾向があります。

4年制大学では、専門分野に加えて幅広い教養や思考力を養う機会が多く、未知の業務にも適応できると企業は考えています。

そのため、4大卒は「自ら学び、考え、成長できる力」をアピールすることが大切です。

より差別化が重要に! 4大卒の割合は年々増加

大学の卒業者4大卒で就職する人の割合
2021年583,518人74.2%
2022年590,137人74.5%
2023年590,162人75.9%
2024年590,487人76.5%
4大卒の割合

文部科学省の令和6年度学校基本調査(確定値)によると、短大や専門学校以外の大学(学部)の卒業者は年々増加傾向にあり、就職した人の割合も同じく増えています。

同時に、高校から大学(学部)に進学する人も、減少・横ばい傾向にある短大や専門学校と比較して、年々増加傾向です。近年では進学先に、4~6年制の大学を選ぶ人が増加傾向にあります

4大卒の卒業者が増えると、4大卒を採用条件とする企業に応募する人数も多くなり、倍率が高くなることも考えられます。多くの4大卒のなかで面接官に覚えてもらうには、自分だけの経験や強みを見つけるといった差別化が重要です。

杉原 美佐子

プロフィール

小泉政権時代の規制緩和で私立大学が増加し、また少子化の影響で学生の確保が難しくなったことから、従来なら大学を目指さなかった層が進学を選択するようになりました。

そこから大学のハードルがぐっと下がり、大学生は増えていると思います。

プロが解説! 企業が4大卒に求める経験やスキルとは

4大卒は企業にとって魅力的な人材ですが、4大卒であることを無条件に就活が有利になることはありません。本人の人柄に加えて、4大卒ならではの魅力を兼ね備えた人材であるかどうかが重要です。

4大卒の選考では、4年間の経験で感じたことや培ってきたスキルなどが評価されます。ここからはキャリアアドバイザーの杉原さんが、特にどのような経験やスキルが評価されやすいのか解説するため、今後の学校生活に取り入れられるか参考にしてみてください。

アドバイザーコメント

貴重な大学時代の過ごし方から4大卒の魅力を見出そう

4大卒の持ち味は、高等教育の成果と経験値にほかなりません。幅広い教養と専門知識に加えて、理系であれば高度な技術力や論理的思考力、文系であれば批判的思考力や多様な視点を持っていることが強調できます。

ゼミやアルバイト、サークル、ボランティアを通じてどれだけ自分磨きをしたかもアピールしてください。貴重なこのモラトリアム期間をどのように過ごしたかが、非常に大事な点です。

4大卒は社会人同等レベルの責任感や向上心が求められる

仕事は問題解決の連続で、正解がないなかで決断を迫られることが多々あります。こうした問題解決能力は、大学時代のイベントやプロジェクト、コミュニティなどに積極的に参加してこそ得られるものです。

そのような場面では、価値観の異なるメンバーとの調整に迫られ、それにより視野も広がります。そこから学びの姿勢になれば成長につながります。このようなたくましさが読み取れると、企業はぜひとも採用したいと考えるでしょう。

また4大卒は大人として扱われ、社会人と同じように責任感や自主・自立性、行動力、向上心が求められます。これらとともに論理的思考や多様な視点をもってアピールすれば、企業には魅力的に映ります。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

就活に活かそう! 4大卒とほかの学位の違い

学位とは、何年間その学問に携わり専門知識を身に付けたかどうかを表す、客観的な基準の一つです。4大卒の「学士」とそれ以外の学位では、就活の立ち位置が異なりますが、学位そのものの違いについても大きな差があります。

4大卒と同じくほかの学位にもメリットとデメリットがあるため、それぞれの違いを4大卒の特徴とともに比べてみましょう。

ほかの学位とのメリットの比較

4大卒以外の学位のメリット

  • 博士:非常に高い専門性から、海外でも評価されやすい
  • 修士:専門的な知識があり、学んだ分野に就職しやすい
  • 学士(4大卒):学業以外の活動も幅広く経験しやすい
  • 短期大学士:短い期間で一般教養と専門知識を学べる
  • 専門士:充実した実習経験をとおして即戦力となれる

4大卒のメリットは、数多くの企業が条件とする「大卒以上」や「4大卒以上」をクリアできることです。就活でも4大卒はほかの学位と比較して、専門的なスキルより社会人としてのマナーややる気など、就活の基礎となる部分が評価されやすい傾向にあります

対して4大卒以外の学位は、専門的な知識の習得や短期間での学校卒業を目的としていて、特に修士や博士まで取得していれば研究職や開発職などの専門分野で有利になる可能性があります。

短大や専門学校は短期間で現場で活用するような知識・技術を得ることが可能です。特に短大は専門知識のみでなく一般教養も同時に学べるため、一般的な知識をしっかり身に付けつつも早期に就職したいという人には向いています。

また厚生労働省の学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率では、大学を卒業した人の平均賃金が36万9,400円、大学院を卒業した人は47万6,700円、高専と短大を卒業した人は29万7,000円と、生涯年収においても大きな差となります。

看護・介護などの医療系や美容・理容系、調理系など、その学校を卒業することで免許や資格を取れたり、もしくは取るための資格要件をクリアできたりする短大や専門学校は強いと思います。

そもそもその仕事に就けたり、自分の意志次第では生涯継続できたり、独立して成功することで高収入を得たりできる点が、4大卒と比較したときの短大や専門学校のメリットでしょう。

新卒の初任給が気になる人は、こちらの記事もおすすめです。大卒や大学院卒など学位の違いや、大企業と中小企業、さらに都道府県別の新卒の年収を詳しく解説しています。高収入を見込める業界8つも解説しているため、今後の就活の参考になる記事です。

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ほかの学位とのデメリットの比較

4大卒以外の学位のデメリット

  • 博士:学費がかかり、就職しやすい分野が限られる
  • 修士:4大卒より新卒時の年齢が高い
  • 学士(4大卒):人口が多く就活での差別化が必要
  • 短期大学士:給与額が平均的に低い
  • 専門士:学校の規模が小さく勉学以外の活動が少なめ

4大卒のデメリットは、ほかの学位と比較して専門性が低くなりやすいことです。学校内外でさまざまなことを学びやすいメリットもありますが、その分大学に進学した目的を見失いやすく、漠然と4年間を過ごしてしまうことも考えられます

博士と修士は、専門的な分野以外での就職で不利になりやすいことが大きなデメリットです。

新卒を募集する企業はフレッシュな若い世代を求めることが多いですが、修士課程は2年、博士は修士課程修了からさらに3年とされていて、最短でも修士を取得できる年齢は24歳、博士は27歳となります。

一方で短大や専門学校では、修士や学士よりも短い期間で専門知識を身に付けられますが、給与額が4大卒以上と比較して低くなりやすいことと、採用条件を4大卒以上としている求人に応募できないことが挙げられます。

このように、企業を選ぶ幅が狭まってしまうことは、就活においてデメリットとなるかもしれません。

4大卒もほかの学位もそれぞれでメリットとデメリットがあるため、一概に「4大卒だからほかの学位より有利!」とはいえないことを知っておきましょう。

杉原 美佐子

プロフィール

4大卒と専門卒・短大卒では専門知識の内容が違うので、4大卒が一概に就活で不利になるとは限りません。

専門学校や短大は特定分野の実践的スキルの修得が目的ですが、4大卒は幅広い教養をベースに専門的学問を追及するところです。また、そもそも企業の期待値が異なります。

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職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみよう!

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目指せ第一志望! 4大卒が内定を得るためにやるべきこと

4大卒が内定を得るためにやるべきこと

  • 選考では4年間学んできたことや経験もアピールする
  • 4年間の学びが求められている業界や業種を考える
  • 専門外の業種に進む場合は資格取得を目指す

就活においては、「4大卒だから」という理由では必ずしも有利にならず、4大卒の学位に加えて自分なりの経験や強みが求められます。大学を卒業した人の多くは4大卒であり、魅力的な要素がなければ面接官の印象にも残りにくいです。

企業から期待されている4大卒の魅力は、4年間のさまざまな経験や今後どのように働いてくれるかといったポテンシャルなどであるため、その魅力が伝わるような就活を心掛けましょう。

第一志望から内定を得るために、ここから解説する3つのことを実践してみてください。

選考では4年間学んできたことや経験もアピールする

企業から見た4大卒の最大の魅力は、4年間の学校内外での経験です。継続的な勉強で優秀な成績を残すことも評価されるポイントの一つですが、勉強するのみであれば専門卒や大学院卒の学生も当てはまるため、4大卒ならではの魅力とは遠ざかります。

大切なのは、学業やほかの活動の経験を通して何を学び、どのような強みを発揮したのかアピールすることです。たとえば学業を題材とする場合、「長期間の学習を継続する方法を考えて実践した」という内容であれば、計画力や継続力、主体性があることが伝わります。

アルバイトの経験でも、「トラブルを解決するために問題の本質を把握して、実行可能な解決策を計画して実践した」というような内容であれば、課題解決能力に加えて責任感や計画力など、さまざまな強みとともに自分の魅力を伝えられます。

4年間の経験で学んだことや、自分の強みとして気付いたことを積極的にアピールして、ただ4年間をだらだら過ごしてきた学生ではないことを示しましょう。

アルバイトで培ったスキルや経験を就活に活かす際は、こちらの記事がおすすめです。ガクチカでアピールしやすいアルバイトの学びや、自己PRに使えるアルバイトの条件などが詳しく解説されています。

アルバイトを題材としたガクチカ
例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ

アルバイトを題材とした自己PR
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説

自己PRに書く強みが見つからない人は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。より効果的に強みを伝える方法など、4大卒でも周囲と差別化できる自己PRを作れるような内容となっています。

問題解決能力を用いた自己PR
自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法

責任感を用いた自己PR
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化

主体性を用いた自己PR
例文9選|主体性を自己PRで伝える4ステップと5つの注意点を解説

継続力を用いた自己PR
例文13選|継続力の自己PRはどう伝える? 書き方や注意点を解説

トラブルに向き合ったというエピソードは鉄板だと思うので、ありきたりなアピールになってしまいそうです……。

平井 厚子

プロフィール

トラブル解決に向き合った際のスキルや工夫に焦点を当てよう

トラブル解決のエピソードは確かに定番ですが、差をつけるには「視点」と「具体性」が鍵になります。

まず、自分の強みをどのように活かして解決したのかを深掘りしましょう。

たとえば、課題解決の方法として「リーダーシップ力」「分析力」「対話力」など、どのスキルを使ったのかを明確にすると個性が出やすくなります。

また、単に「〇〇の問題を解決した」と終わらせるのではなく、「その経験から何を学び、次にどう活かしたのか」まで語ることで、成長ストーリーが伝わりやすくなります。

アルバイトやサークル、ゼミ活動でも、業界や企業と関連する経験を意識し、志望職種との接点を見つけ、より魅力的なアピールにつなげましょう。

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4年間の学びが求められている業界や業種を考える

専門性で考えると一見短大卒や専門卒が有利に思えるかもしれませんが、4大卒も一般教養に加えて4年間専門的な分野を学べます。まずは自分が学んできた分野が、どの業界や業種から求められるのか考えたり調べたりしてみてください。

たとえば経済学部であれば、経済や金融の知識を活かせる銀行や証券会社、コンサルティング業界などから求められています。専門知識のみでなく、柔軟な発想力や臨機応変な対応力など、プラスアルファの強みがどの業界や業種でも大切です

すでに応募したい企業が決まっている場合はホームページ(HP)を探して、どのようなスキルや能力、人柄が求められているか確認してみてください。

自分の勉強してきた分野がどの業界から求められているかわからない人は、業界研究や企業分析がおすすめです。業界研究で適性のある業界を見極めて、さらに企業分析で働きたいと思える企業を見つけましょう。

業界研究のやり方
業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう

企業分析のやり方
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も

自分がどの業界から求められているのかわかりません……。

杉原 美佐子

プロフィール

4大卒は活躍の幅が広いからこそ業界・職種研究が欠かせない

たしかに4大卒は専門性に特化しにくいため、適した業界や業種を見つけるのが難しいと感じるでしょう。しかし、逆をいえば広く職業を選択できるとも考えられます。

たとえば経済学部の知識を活かせる業界は、銀行・証券などの金融系だけでなく、新聞社、マスコミ、商社、公務員などさまざまです。

あるいは文学部なら教育関連や出版・編集業界、文化芸術施設などが挙げられます。

また職種の観点では、広報・マーケティング部門や企画開発など、選択肢は多岐にわたります。

求められることより、自分が活かしたい知識は何かを考えましょう。せっかく4年間かけて最新理論を習ってきたのであれば、それを活かさない手はありません。

専門外の業種に進む場合は資格取得を目指す

自分が学んできた分野とまったく別の道で就職を目指す場合は、知識と技術が客観的に証明される資格を目指すことをおすすめします。

専門的な知識はどうしてもほかの学位が有利になってしまいますが、資格を取得することで知識を持っているのみでなく、やる気のアピールにもつながります

資格取得は自己PRやガクチカにも使いやすいテーマであるため、現時点で勉強している分野以外の業種に進みたいと考えている人は、どのような仕事があって何の資格が活かされるのか、ぜひ調べてみてください。

まだ就職したい業界などは決まっていないけれど、何かしらの資格取得を目指したいという人は、こちらの記事もおすすめです。興味のある資格が見つかれば関連する業種に興味を持てるようになるため、就活にも役立ちます。

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平井 厚子

プロフィール

4大卒で資格があれば、短大や専門学校卒と同様に専門知識の証明となり、未経験の業界でも意欲や適性をアピールできます。

ただし、資格だけで即戦力と見なされるわけではないため、実践的な学習や経験を組み合わせることが重要です。

大学生のうちに取得しておくと汎用性が高い資格としては、TOEIC(英語力)、簿記(財務知識)、ITパスポート(デジタルリテラシー)などがあります。

4大卒なりの魅力をアピールして選考での差別化を図ろう!

学業以外にもアルバイトやサークル活動、留学などさまざまな経験を積みやすい4大卒は、企業からも人気のある学位です。しかし4大卒の人口は多いため、第一志望の内定を狙うのであれば、4大卒なりの魅力を理解したうえで自分の強みを見つけましょう。

特に自己PRやガクチカは、まさに4年間で得たスキルや経験、見つけた強みなどをアピールできる絶好の場です。「志望企業にとって使える人材」であることを強調して、選考の突破を目指しましょう。

アドバイザーコメント

4大卒は自由度が高いからこそ汎用スキルを伸ばせる点が魅力

「4大卒」の募集要件が多いということは、4大卒の人にはより多くのチャンスが広がっているということです。

では、企業は4大卒に何を求めているのでしょうか。簡単な言い方をすれば、「よく学びよく遊んだ」学生です。

まず「よく学び」についてですが、専門性が非常に高い学部は別として、大学で学んだことがそのまますぐに仕事に役立つことは少ないかもしれません。しかし、自分が興味を持った分野を深く探求できるのは、大学生の特権です。

内容もさることながら、もし真剣に取り組めばその研究の過程で課題解決力や持続力、主体性、チームワークなど、さまざまな能力を身に付けることができます。

4大卒はネットワークの広さを活かして価値ある経験を重ねよう

また「よく遊べ」に関してですが、大学生は学業以外のことに取り組む時間があることも最大のメリットの一つです。アルバイトやサークル、推し活でも良いと思います。

大学の同級生だけでなく、学外の仲間、社会人、場合によっては外国人など、より幅広い人々と活動をともにする過程で、多くの問題に直面すると思います。

それは大変な経験かもしれませんが、力を入れて活動した人にだけ与えられる成長のチャンスです。企業は、成長できるポテンシャルを持った人を求めていると思います。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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