この記事のまとめ
- サークルのガクチカは伝え方次第で企業によっては評価を下げてしまう
- サークルを題材にしたガクチカは4つの手順を押さえて独自性を出そう
- サークル活動のガクチカの例文7選を就活のプロが解説
学生時代に力を入れたこと、いわゆる「ガクチカ」のテーマとしてサークル活動を取り上げようと考えている人は多いかもしれません。
しかしサークルのガクチカは、ただ具体的な活動内容を述べるだけでは評価されないため、ガクチカの本来の目的を理解して対策を進めることが重要です。
この記事では、キャリアコンサルタントの野村さん、遠藤さん、村谷さんとともに、サークルのガクチカを作成する際の注意点やアピールのポイントについて解説していきます。
「サークル活動をガクチカにしたいけど人と被らないか心配」「人気テーマであるサークル活動で高評価のガクチカを作りたい」と思っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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サークルのガクチカは行動のオリジナリティが高評価のカギ
ガクチカのテーマのなかでもサークル活動は人気の題材の一つですが、多くの人がテーマに選ぶからこそ、オリジナリティがなければ評価につなげることが難しくなってしまいます。
そこでこの記事ではまず、ガクチカのテーマにサークル活動を選ぶ際の注意点について解説します。サークル活動というテーマに対して企業が持つイメージなどをしっかり理解したうえで、どうすれば魅力的に伝えられるのか考えていきましょう。
次に、独自性のあるサークルのガクチカを考えるための4つのステップについて解説します。ここでのポイントをしっかりマスターして、自分だけのサークルのエピソードを掘り下げてみてくださいね。
最後は、サークルのガクチカをわかりやすく伝えるための組み立て方を解説します。OK例文とNG例文も併せて紹介するため、自分の伝えたいことや強みが最大限に伝わるような手順をしっかり理解し、高評価のガクチカを作成しましょう。
要点が押さえられていないサークルのガクチカは、企業には「主体性の欠如」「努力不足」といった否定的な印象を与えてしまうかもしれません。
またコミュニケーション力や協調性、リーダーシップなどの資質が不十分だと判断される可能性もあるため、ポイントを押さえることが重要です。
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まずはおさらいしよう! 企業がガクチカを質問する2つの目的
まずはおさらいしよう! 企業がガクチカを質問する2つの目的
- 学生の人柄や行動特性を見るため
- 企業の求める資質やスキルを習得できているのかを見極めるため
選考のさまざまな場面で問われる「学生時代に力を入れたこと」は、ただ自分が力を入れたことのエピソードをそのまま述べれば良いというものではなく、その経験を通して企業にどのようにアピールできるかがカギとなります。
サークル活動のテーマを選ぶ以前に、このガクチカが質問される本来の目的を理解しておかなければ、企業の求めるアピールができない可能性があるのです。
そこでまずは、企業がガクチカを質問する2つの目的について解説します。企業側の意図をしっかり理解し、サークル活動のガクチカでどんなことをアピールすべきなのか考えていきましょう。
①学生の人柄や行動特性を見るため
企業は自社で働いてほしい人材を探すために採用活動をおこなっているわけですが、応募者がどんな人なのか、どんな働き方をしてくれるのかがわからなければ採用すべきか判断できません。
そのため企業は、ガクチカ、つまりは学生時代に力を入れた取り組みを知ることで、皆さんの人間性や行動特性が自社とマッチしているかを見極めようとしているのです。
つまりガクチカは、ただ自分の好きなテーマで述べれば良いのではなく、これからの自分の働きぶりをイメージしてもらえるようにアピールすることが重要になります。
- たとえば、サークルのガクチカからはどんな行動特性がわかるものなのでしょうか?
集団のなかでの他者とのかかわり方や努力の仕方などがわかる
サークル活動は基本的に自分以外の人と一緒に何かをおこなうものなので、「チームの中でどのような役割を果たすタイプか」「ほかの人とどのようにかかわるのか」などがわかります。
またチームワークだけでなく、サークル内の課題を解決するためにさまざまなアイデアを考えて試してみた、レベルアップのために自分なりに工夫して取り組んだ、などのように「自分自身の努力のスタイル」も伝えることができるのです。
②企業の求める資質やスキルを習得できているのかを見極めるため
企業によって、具体的な業務内容や求められる資質・スキルは異なります。そのためそれぞれの企業は、単に能力が高い人材ではなく、入社後にいち早く自社の戦力となってくれそうな人材を求めているのです。
選考ではガクチカを通して、応募者が自社の求める社会人としての資質やスキルをどの程度習得できているのかを企業は見ようとしています。
だからこそガクチカは、ただ自分の過去の経験をわかりやすく伝えるだけでは不十分で、その経験を通じてどのようなスキルを身に付けられたか、そのスキルが入社後にも活かせるものなのかをアピールできるかがカギとなります。
企業が重視しているのは、サークル活動を通じて学生が組織の中でどのような立ち位置で役割を果たし、成果を挙げたかという点です。
集団の中で成果を出す能力やチームワーク、物事に打ち込む姿勢などが評価されます。
「学生時代に力を入れたこと」と「自己PR」の違いがよくわからないという人は、以下の記事も要チェックです。就活の専門家であるキャリアコンサルタントが、自己PRとガクチカの違いをわかりやすく解説しています。
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ガクチカと自己PRの違いは大きく2つに分かれます。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒にガクチカと自己PRの違いを丁寧に解説したあと、違いに沿って回答する方法やより差別化するポイントを紹介しています。ガクチカと自己PRの違いが比較できる例文も参考に、違いを理解していきましょう。
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企業によっては低評価? ガクチカの題材にサークルを選ぶ2つの注意点
ガクチカのさまざまなテーマの中でもサークル活動は、企業によって評価されにくかったり、ほかのテーマと比べて難しいポイントがあったりするため、それらを理解して対策しておかなければ、ガクチカで高評価を得ることが難しくなってしまいます。
そこでここからは、サークル活動のガクチカを作成するうえで知っておきたい2つの注意点について解説します。
「とりあえず一番取り組んだことがサークルだったから」と深く考えずにガクチカにしようとしている人は、特にしっかりチェックしておいてくださいね。
①部活動ほど真剣に取り組んでいない印象を持たれてしまう
学生時代の課外活動には、サークル活動以外に部活動もありますが、企業の中にはサークル活動のほうをあまり評価しないところもあります。
そもそも部活動とサークルには運営形態に違いがあり、活動頻度が多く結果を重視する傾向が高い部活動に対して、サークルでは、活動の頻度や温度感などは運営する学生が自由に決めることができます。
そのため大学の認可のないサークルでの活動は、その自由度の高さから、部活動ほど真剣に取り組んでいないといった印象を企業から持たれてしまう可能性があるのです。
ガクチカでサークル活動を選ぶ場合は、なぜそのほかのテーマではなくサークル活動を選んだのかを明確にしたうえで、真剣に取り組んだ姿勢を示すことが重要です。
- 自分のサークルは緩いほうだと思うのですが、ガクチカの題材にしても問題ないでしょうか?
活動そのものの緩さよりも自分が「力を入れていたか」が大切
サークルの活動頻度が少ないとか、大会を目指すようなレベルではない、兼部の人が多くてメンバーの熱量がバラバラなど、「緩い」にもいろいろありますね。
そうしたさまざまな「緩い」状況のなかで、自分もとりあえず所属してなんとなく顔を出している程度だとしたら、厳しいようですが「力を入れている」とは言いづらいので、学業などほかのテーマをガクチカにしたほうが良いでしょう。
サークルの雰囲気は緩くても、そのなかで自分自身は目標を決めて頑張っているということであれば、自信を持ってガクチカとして伝えてください。
②目に見える形での実績や成果のアピールが難しい
先でも解説したように、サークルは活動の頻度や温度感の自由度が高いため、団体によっては部活動よりも公式戦などのサークル外での活動機会が少ないところもあるといえます。
そのため、部活動のように「〇〇大会 決勝進出」のような目に見える実績や活動成果がない場合には、ガクチカでのアピールが難しくなってしまう可能性があるのです。
ガクチカに限らず、自分の過去のエピソードを述べる際には、当時の状況や結果まで具体的に述べる必要があるため、ただ「こんな活動をしていました」というだけの内容では、インパクトに欠けてしまうかもしれません。
目に見える実績や成果を重視する業界や分野には、営業やマーケティング、コンサルティング、金融業界などがあります。
これらの業界では、数字や結果が直接的な評価基準となるため、具体的な実績が求められる傾向が強いです。
良いガクチカがないために、とりあえずサークル活動を題材にしようと考えてしまっている人には、以下の記事がおすすめです。良いガクチカがないときの見つけ方の秘訣をキャリアコンサルタントが解説しています。
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「ガクチカがない」と悩む就活生に向けて、キャリアコンサルタントがガクチカの見つけ方を解説します。「ガクチカがない」は状況に応じて解決できるので、解説する内容を参考に、企業に響くガクチカを作成しましょう。
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テンプレを活用すれば受かるガクチカが作れます
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就活のプロが解説! サークル活動のガクチカが評価されやすい企業とは
前の段落で、サークル活動のガクチカは企業によっては評価されにくい場合があると解説しましたが、逆にどんな企業でなら高く評価されるのでしょうか。
そこでここからは、就活の専門家であるキャリアコンサルタントの野村さんに、サークル活動のガクチカが評価されやすい企業の特徴について解説してもらいます。
自分のサークル活動のガクチカをしっかりアピールできる企業を見極めたいという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見るサークルのガクチカが評価されやすい業界や職種はさまざま
サークル活動をテーマにしたガクチカが評価されやすい業界や企業として、ベンチャー企業、スタートアップ企業、そしてIT・クリエイティブ系の企業が挙げられます。
これらの業界では、専門性が強く求められます。特に強制力のないサークルという環境で主体的、自主的にスキルを発揮し、課題を見つけて取り組めることは、リーダーシップやチームワーク、柔軟な発想力を示す重要な証拠となり、非常に魅力的な資質とみなされるのです。
集団内での提案力やコミュニケーション能力は評価される資質の一つ
また、広告やマーケティング、イベント企画などの分野の職種では、サークル活動での企画力や発想力、成果に導いたプロセスなど、サークル内での新しい取り組みや工夫がアピール材料となります。
これらのアピールにより、企業は応募者が創造的で実行力のある人物であるかどうかを評価しているのです。
また人材業界や教育、サービス業でも、サークル活動で培った協調性や対人スキルが評価されやすいと思います。
他人との協力や意見調整をしながら取り組めることは、こうしたコミュニケーション能力が求められる業界では特に重視される強みなのです。
野村さんが解説のなかで取り上げた、サークルのガクチカが評価されやすい業界・職種に関して、さらに詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてみてくださいね。
IT業界
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サークルは自由度が高いからこそ独自性のあるアピールが差をつける
サークル活動はガクチカのテーマの中でも人気があるものといえますが、その自由度の高さゆえに、アピールが難しく企業からの評価も分かれてしまう場合があります。
しかしサークル活動の自由度の高さは、逆にいえば同じような分野のサークルであっても団体によって特色が異なり、自分の行動や取り組むことの選択肢が豊富にあるということにもつながるのです。
だからこそ、サークル活動での自分の取り組みを独自性を持ってアピールすることができれば、唯一無二のガクチカを作成することができます。
学生がすべての活動を取りまとめているという点はサークルの強みといえるため、そうした団体の中での行動や考え、熱意を注いできたポイントなどを自分なりの言葉でアピールすることを意識してみましょう。
- 自分がサークルでおこなってきた取り組みに独自性があるかどうかはどうやって判断すれば良いのでしょうか?
自分らしさを活かした取り組みかどうかを軸にエピソードを探そう
自分のサークル活動に独自性があるかどうかを判断するには、まず自分の強みや得意なことを振り返り、サークル内でどのようなポジションでどのような役割を果たしてきたかを考えましょう。
また、成果を出したかどうかも重要です。自分の持ち味を活かして具体的な行動をしたことで結果を出せたエピソードがあれば、それが独自性を示すポイントになります。
独自性とは必ずしもインパクトのある出来事である必要はなく、自分らしさを活かした取り組みであることを忘れないでください。
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ガクチカ作成が進まず、焦っていませんか?ガクチカは、自己PRや志望動機と並ぶ重要なアピールポイントですが、作成に苦戦する人もいます。
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独自性がカギ! サークル活動のガクチカを考えるための4つの手順
独自性がカギ! サークル活動のガクチカを考えるための4つの手順
先にも解説したように、サークル活動のガクチカでは、いかに自分の活動に独自性を出すことができるかがポイントになります。
しかし皆さんの中には、ガクチカを考える際に「ありきたりな内容になってしまう」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、オリジナリティのあるサークル活動のガクチカを考えるための4つの手順について解説します。何もない状態からいきなり書き始めるのではなく、まずはサークルのガクチカに必要な要素を集めていきましょう。
①サークル活動のなかで印象的なエピソードを洗い出す
サークル活動のなかでも、印象に残っている経験や取り組みは一つではないはずです。
いきなりサークル活動全体のことからガクチカを考えてしまうと、いろいろ盛り込みたくなって綺麗にまとめられなかったり、逆に表面的でありきたりな説明になったりしてしまいます。
まずは、サークル活動の各取り組みの中から、自分が印象に残っているエピソードや、大変だった出来事、特に力を入れた経験などを洗い出しましょう。それぞれのエピソードを客観的に比較することで、効率的にエピソード選定を進めることができます。
洗い出すエピソードとしておすすめなのは、以下のような切り口のものです。
・自分一人の取り組み/メンバーと共同でおこなった取り組み
・新入生の頃の活動/幹部としての経験
・組織体制作り
・大会・公演開催などに向けたプロセス
・新歓・合宿イベントなどの運営
②各エピソードでの自分独自の行動や考えを明確にする
前述の通り、サークル活動のガクチカでは、独自性のあるアピールが重要になります。ここでの独自性とは、ユニークな活動をしたエピソードをガクチカで述べるという意味ではありません。
事前に洗い出しておいたサークル活動の各エピソードをさらに掘り下げ、自分独自の行動や考えたポイントを明確にしてみましょう。
たとえば、サークル活動の中でも係の仕事に熱心に取り組んだことがエピソードの一つにあったとします。
そこから「係の仕事を効率的に進めるために計画を立てた」「いつまでに係の仕事を完了しておくとサークル活動が進めやすくなるかを考えて仕事を進めた」というように、自分自身の行動過程や考えの背景などまで具体的にしてみてください。
このように、サークル活動の取り組みの中でも、自ら考えて行動に移したことというのは、エピソードの中でも自分にしか話せない独自性のあるポイントといえるのです。
どんな学びや自己成長につながったのかも考えよう
エピソードを深掘りしていくときは、自分の行動や考えの過程を振り返ることと併せて、そこでの取り組みを通して、自分がどんなスキルを学び、どのように成長できたか考えることも重要になります。
なぜなら先でも解説したように、企業は学生がガクチカを通してどんな資質やスキルを培ってきたのかにも着目しているからです。
サークル活動を通してアピールできるおもな資質やスキルには、たとえば以下のようなものがあります。
サークル活動でアピールできる資質やスキル
- 協調性・チームワーク
- リーダーシップ・主体性
- 向上心・好奇心旺盛さ
- 忍耐力・粘り強さ
- コミュニケーション能力
自分の行動や考え方を明確にアピールすると同時に、そこから得られた結果を客観的にとらえ、学びや培えたスキルを見つけておくことで、自分自身の人間性だけでなく、今の自分のスキルをアピールすることができますよ。
- サークル活動のどのエピソードもあまり良い結果に至ったものがありません……。
結果の良し悪しにかかわらず自己成長につながる要素はある
どんな結果であれ、重要なのはその過程から何を学び、どう成長するかを振り返ることです。 良い結果を見つけようと焦らず、その経験から得た学びや改善点を見つけてみましょう。
うまくいかなかった場合、どのようなことが足りなかったのか、逆にどのようなスキルは発揮できたのかを考えて、次に活かせる学びや自分の強みが見つけてみてください。
どのように対応したか、その継続的に取り組もうとする姿勢や忍耐力も評価されるポイントなのです。
失敗の中にも自己成長の要素は必ず存在します。それを見つけてアピールすることで、企業に対してどのような経験も学びに変えられることを強調し、次への成長を示すことが重要です。
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③企業分析をしてその企業が求める人物像や資質を考える
ここまでの解説をもとに、サークル活動での独自性のある行動や考え方、学びなどを洗い出せたら、今度は企業視点に切り替えて考えていきます。
繰り返しになりますが、企業はガクチカを含むあらゆる質問を通して、学生が自社の求める資質を持った人材かどうかを見ようとしてます。そのため、ただ自分の行動や考え方、学びなどを一方的に述べても、それが企業の求めているスキルとマッチしていなければ、高く評価してもらうことはできません。
だからこそ、応募先企業の分析をしっかりとおこない、各企業でどのような人材が求められているのかを明確にしていきましょう。企業のホームページ(HP)などで情報収集するだけでなく、説明会やOB・OG訪問などに参加して、その企業の社員と交流する機会を積極的に持ってみることがおすすめです。
実際に企業で活躍している人とかかわることで、効率的に企業の求める人材のヒントを得ることができます。
以下の記事では企業説明会やOB・OG訪問で企業理解を深めるためのおすすめの質問について解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
企業説明会
企業説明会で絶対に聞くべき質問30選! 聞かない方が良い質問も
OB・OG訪問
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
④企業の求める人物像や資質に合ったエピソードを選ぶ
企業についての理解も深められたあとは、そこで浮かび上がってきた人物像と、サークルのエピソードの中の自分の姿とを照らし合わせて、どのエピソードがもっともマッチしているのか考えてみましょう。
具体的には、企業分析をおこなった結果、その企業が「主体的な提案や行動ができる人材」を求めていると考えられる場合には、いくつかのサークルのエピソードの中でも、自らが提案した取り組みや、率先しておこなった活動に関するものをガクチカとして選びます。
このように、サークル活動のガクチカの中でも、企業がどのような資質やスキルを重視しているかによって押し出すエピソードを工夫することで、よりマッチ度が高い人材としてアピールすることができるのです。
スポーツ系や文化系など、サークルの内容によって日々の活動内容や成果は違ってきますが、どちらのほうが有利といったことはありません。
活動の内容とそれに対する自分の取り組み方をしっかりアピールできれば、企業はきちんと受け止めてくれます。
もし皆さんの中に、ガクチカをAI(人工知能)の力を借りて作成しようと考えている人がいる場合は、以下の記事もチェックしておきましょう。AIに頼ってガクチカを作成する注意点についてキャリアコンサルタントが解説しています。
関連記事
ガクチカをAIで書いたらバレる? 就活のプロが適切な活用法を解説
ガクチカを書くときにAIを使おうと考えている学生へ向けて、AIをどう活用すれば質の高いガクチカを書けるのか、企業の目線も学生の立場も知り尽くしたキャリアコンサルタントとともに解説します。AIを使う際のコツや注意点を理解し、あなたが働きたいと思える企業への就職を効率的に目指しましょう。
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採用経験者に聞いた! サークル活動のアピールで高評価を得るコツ
サークル活動は多くの人が学生時代に経験していることであり、ガクチカでも人気テーマの一つであるため、きちんと対策しても、人と被らないか心配になっている人もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、人事として長年採用に携わってきた経験のあるキャリアコンサルタントの村谷さんに、サークル活動のアピールで高評価を得るためのコツについて聞いてみました。ライバルと差別化して選考突破を狙いたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
アドバイザーコメント
村谷 洋子
プロフィールを見るサークルで発揮した強みに再現性があることを示すことがカギ
企業はガクチカのエピソードを通じて、その応募者が入社後も同じ強みを活かして活躍できるかを重視しています。
たとえばわかりやすい例だと、「やりたいサークルがなかったので自分で作りました!」という無から有を生み出す経験は、会社での新規事業やプロジェクトでも活かせると期待されるのです。
またリーダーという肩書きがなくても、補佐役にまわり地味と思われるような役割を担って成果を出し、周囲に感謝されたり認められたりしたエピソードなども評価されます。
サークルで培った力を企業で求められる資質に言い換えよう
このように、サークルをテーマにしたガクチカの回答で特に評価されるのは、組織内での役割や成果なのです。
サークルの立ち上げや運営はリーダーシップや企画力の証明になり、チームメンバーと協力してプロジェクトを成功させた経験も企業で働く際のチームワークの証明に効果的です。
さらに、長期にわたる努力や粘り強さは、仕事に対する姿勢を示すポイントとなります。
自分の強みや特徴を活かした具体的なエピソードを語ることで、ほかの学生との差別化が図れ、高い評価につながるでしょう。
ガクチカで悩んだらガクチカ作成ツールがおすすめ!
「ガクチカを書け」と言われても、特に印象的なエピソードがない…そんな悩みを抱える人は多いです。
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実際に作成してみよう! サークル活動のガクチカの構成
実際に作成してみよう! サークル活動のガクチカの構成
- サークルに関する基本情報
- 特に力を入れた活動の具体的なエピソードと結果
- その経験のなかでの自分の行動過程や学び
- 得られた学びや自己成長が企業でどう活かせるか
サークル活動のガクチカを考えるための4つの手順をそれぞれしっかり押さえられたら、実際に作成していくわけですが、話の組み立て方次第では言いたいことが100%伝えられず、もったいない結果に終わってしまうかもしれません。
そこでここからは、サークル活動のガクチカを魅力的に伝えるための構成について解説します。自分のサークル活動での頑張りを余すことなくアピールしたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
①ガクチカがサークル活動であるということ
サークルのガクチカの切り出しは、まず自分が学生時代に力を入れたことがサークル活動であることを述べ、次にどんな取り組みに力を入れたのかを簡潔に述べます。
ガクチカに限らず、選考でのどんな質問でも、聞かれていることに対して答えを的確に示さなければ高評価にはつながりません。特に面接では採用担当者からの質問の仕方に対して臨機応変にコミュニケーションを取る必要があります。
そのため、「学生時代に力を入れたことは何ですか?」と聞かれている場合、「私が学生時代に力を入れたことはサークル活動です。」のように質問に対する回答から先に述べることを意識してください。
②特に力を入れた活動の具体的なエピソードと結果
結論として自分のガクチカがサークル活動であることを示したら、次はどんなサークル活動をおこなってきたのかを具体的なエピソードを交えて伝えていきましょう。
ここでのポイントは、前述の通り、自分が独自に工夫した取り組みや、考えや行動の背景、それによる結果などまで具体的に述べることです。
自分がサークル活動の取り組みの中で、何を感じてどう対処してきたのかを明確にすることで、企業にあなたが組織の中でどのように行動できるのかをしっかりイメージしてもらうことができます。
- サークル活動のエピソードで「幹部を務めていた」といった役職のアピールもしたほうが良いですか?
役職があった場合は具体的な説明とともにアピールしよう
役職のアピールはしたほうが良いですね! ただし、単に「幹部を務めていた」と言うだけでは不十分です。
その役職でどのような責務があり、どのような要素が求められたかを具体的に説明できるようにしましょう。
たとえば、リーダーシップや組織運営のスキルが求められた場合、それに対して自分がどのように対応し、どのような成果を挙げたかを具体的に述べることが大切です。
役職を通じて発揮した能力や達成した成果を具体的な行動とともに伝えることで、より説得力のあるアピールができます。
これにより、企業はあなたの実力やその会社の仕事への適応力をより明確に理解することができるはずです。
③その経験のなかでの自分の成長や学び
自分の独自性のある行動をアピールできたあとは、その行動を含めたエピソード全体を改めて振り返り、自分にどんな学びや成長があったのかを示します。
サークル活動内での自分の取り組みや考えたことというのは、あくまでも過去に起こった事実であるため、それをそのまま述べただけでは、サークルの活動報告に過ぎません。
企業が学生に求めているのは、過去に取り組んだ出来事を自分なりに振り返ったうえで、自ら学び、自分の成長に変えていこうとする姿勢なのです。
社会人ではこうした自ら学び成長していける人材が評価されるからこそ、ガクチカでも自分のおこないを一方的に述べるだけで終わらせず、客観的な視点を持てている人材であることをアピールしましょう。
④得られた学びや自己成長が企業でどう活かせるか
自らの経験から学びや成長点を見出せることまでアピールできたら、企業に対する意欲を伝えて締めくくりましょう。
企業は、学生が自社の求めている資質を持ち合わせているかどうかを重視すると同時に、学生それぞれが自社で働くことをどのようにとらえているかも見ています。
なぜなら企業は、学生自身の働く意欲が低ければ、「採用してもスキルを自社で発揮してもらえないのでは?」「早期離職につながってしまうのでは?」などと考えるからです。
そのため、自分が熱心に取り組んできたサークル活動を通して得た学びやスキルを、企業でどのように活かしていきたいのかを伝えましょう。
そうすることで、自分が学生時代に力を入れた経験から得た学びや成長が、結果的に企業へ貢献することにもつながっていることを示すことができるのです。
入社後に配置が決まる企業では、柔軟性や適応力を強調することが重要です。
サークル活動でのさまざまな役割や経験、そして新しい環境や課題にどのように対処したのかを具体的に伝えましょう。
どんな環境でも柔軟に対応でき、チームワークに気配りできる自身の強みをアピールすることが大切です。
ガクチカの基本の書き方は以下の記事でも詳しく解説しているため、併せて参考にしてみてくださいね。
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ガクチカの書き方は順序が最も重要です。この記事ではガクチカの書き方をキャリアアドバイザーが5ステップで紹介します。また、業界別や職種別のガクチカ例文も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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ガクチカの構成を重点的に対策しておきたい人は、以下の記事がおすすめです。多くの学生のガクチカを見てきたキャリアコンサルタントが、人事に響くガクチカの構成のコツを解説しています。
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就活のプロの解説付き! サークル活動のガクチカのOK&NG例文7選
就活のプロの解説付き! サークル活動のガクチカのOK&NG例文7選
ここまでは、サークル活動のガクチカの考え方から書き起こす際の構成まで解説してきましたが、実際の例を見ておきたいと思う人もいるでしょう。
そこでここでは、サークル活動のガクチカのOK例文とNG例文を合わせて7つ紹介します。良い例と悪い例それぞれを見て、どんな部分に気を付けて作成すべきなのか改めて確認し、高評価のガクチカを作成しましょう。
OK例文①協調性・チームワーク
OK例文①協調性・チームワーク
私が学生時代に力を入れたことは、アカペラサークルでの活動です。
中でも印象に残っている経験として、地元の社会人団体と共同でおこなうアカペライベントの企画運営に参加したことが挙げられます。
学生と社会人という、幅広い年代の人がかかわって運営するということもあり、学生側からなかなか意見を出しづらく、最初はうまく連携を取ることができずに苦戦しました。
せっかく共同でやるからには良い雰囲気で運営したいと思ったため、私は社会人グループを学内ライブに招く企画をサークル内に提案したり、双方のアイデアをまとめた会議資料を作成したりして、社会人と学生の橋渡しとなれるように意識して行動しました。
その結果、企画運営チームの幹部メンバーにはこれまで学生が1人しかいなかったのですが、半分ずつになるように編成が見直され、双方が納得できる形で運営できるようになり、イベントも成功させることができました。
この経験から、相互理解やチームワークの大切さを改めて感じ、自分自身の協調性も高めることができたと思っています。
貴社の営業職に入社できた際には、チームコンディションを高められるような言動を意識して成果につなげていきたいです。
幅広い年齢層とのコミュニケーション能力をアピールしていますが、具体的な発言や行動がやや見えにくい印象があります。
実際にどんな企画や提案書を作成したか、どんな反応があったか等を含めることで、より具体的でイメージしやすい内容になるはずです。
ガクチカだけでなく自己PRでもチームワークをアピールしたいと考えている人は、以下の記事がおすすめです。チームワークを魅力的に伝える自己PRのポイントをキャリアコンサルタントが解説しています。
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OK例文②リーダーシップ・主体性
OK例文②リーダーシップ・主体性
私が学生時代に特に力を入れたことは、大学で所属しているダンスサークルでの活動で、中でも3年生のときに開催した発表会に注力しました。
発表会では、使用する音楽の決定や振付けなどのさまざまな準備が必要になるのですが、当時はメンバー間の意見の食い違いが多々発生し、発表会までに踊りを完璧に仕上げるには程遠い状況でした。
そこで私は、自分を含む企画メンバー数名で発表会の企画案を見直し、サークル全体と目的や方向性を統一することから始めました。その後は、メンバーごとに面談をおこない、各自の希望や不安をしっかりと聞くことにしました。
面談においては、メンバーが自由に意見を言えるよう、機密性をしっかり担保することを説明したことで、これまで議論の和の中にあまり入ってこなかったメンバーからも本音を引き出すことができました。
そして、意見の合わないメンバーの案をサブ企画で取り入れるなど、全員が納得できる状態まで計画を調整することができ、無事に発表会を成功させることができました。
発表会の後には、当初発表会に対してあまり意欲的ではなかったメンバーや、企画に反対の意見を示していた後輩などから、「本当に楽しかった」「来年も引き継いで開催していきたい」などと言ってもらうことができました。
ダンスサークルの発表会を通して、私は常に前向きな姿勢を示して主体的に取り組むことの大切さと、一人ひとりの意見を大切にしながら全員をまとめあげることの難しさを学びました。
ここで経験して培えた主体性やリーダーシップを活かし、御社でもチーム一人ひとりの意見を尊重し合える環境を作る人材として貢献していきたいと考えています。
以下の記事では、リーダーシップを発揮した経験の伝え方をキャリアコンサルタントが解説しています。自分の持つリーダーシップを最大限にアピールしたい人は、併せて読んでみてくださいね。
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OK例文③向上心・好奇心旺盛さ
OK例文③向上心・好奇心旺盛さ
私は現在所属している写真サークルでの活動に特に力を入れており、常に向上心や好奇心を忘れないことをテーマに活動してきました。
私は大学から写真を始めたこともあり、ほかのメンバーの作品を見て、そのレベルに付いていけないと感じることがありました。
そこで、オンラインの写真講座やワークショップに参加し、撮影の技術を学びました。
さらに、週に2回サークルメンバーとテーマを決めて撮影をおこない、各自の作品について意見交換をおこなう撮影会を設けました。
私は写真の構図を考えることが苦手だったのですが、この撮影会を通してほかのメンバーが何を考えて撮影しているのかを知ることで、対策のヒントを得ることができたと思っています。
こうして日々の撮影練習や自主学習に取り組んだ結果、地域のコンテストで入賞を果たすことができました。
このサークル活動を通して、苦手なことや不慣れなことであっても、もっと知りたいという好奇心を持って取り組み、誠実な姿勢で課題と向き合うことで、少しずつ成長につなげられることを学びました。
御社でもこの経験を活かし、新しい業務や新しいプロジェクトであっても、常に向上心や好奇心を忘れずに楽しみながら取り組みたいと考えています。
初心者で写真を始めたところから、レベルを上げるためにさまざまな努力をされたのですね。
一人で学ぶ以外にも、ほかのメンバーを巻き込む力を持っていることも伝わります。好奇心につながる表現が弱いので、向上心だけに絞って伝えてみても良いでしょう。
以下の記事では、向上心や好奇心旺盛さを自己PRで伝える場合のポイントについて詳しく解説しています。ガクチカの例だけでなく自己PRで伝える際の例文も見ておきたい場合は要チェックです。
向上心
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好奇心旺盛さ
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OK例文④忍耐力・粘り強さ
OK例文④忍耐力・粘り強さ
私が学生時代に最も力を入れたことは、大学の水泳サークルでの活動です。
私たちのチームは週に3回練習があり、任意参加の形でしたが、私は最後の夏の大会は絶対にこれまで以上の結果を残したいと思い、すべての練習に欠かさず参加し、練習のない日は市民プールやジムで自主練をおこないました。
練習ではとにかく1本でも多くタイムをキープすることを意識し取り組み、週に1度は練習動画を撮影するなどして、フォームのチェックもおこなうようにしていました。
体力的にきつい瞬間もたくさんありましたが、結果を出したいという思いで、日々黙々と練習をおこなった結果、最後の夏の大会では入賞を果たし、目標としていた1つ上のランクの大会でも自己ベストを出すことができました。
きついときでも粘り強く結果を追い求めてきたサークルでの経験は、この先社会人として壁にぶつかったときでも、強い心の支えとなってくれると思っています。
御社でもサークル活動で培った忍耐力を活かし、どんなときでも諦めることなくやるべきことをやり続け、成果につなげられるよう業務に取り組む所存です。
- サークル活動の一貫として非公式の大会に出ても、評価されないのではないかと不安です……。
実体験の中身ではなくそこから何を得たかが重要
非公式の大会であっても、サークル活動で得た学びや成長について、自身の実体験をエピソードとしてしっかりと伝えることができれば、評価される可能性とインパクトは十分にあります。
そのためにどんな準備をし、どんな困難を乗り越えたか、そして結果として何を学んだのかを明確に伝えることができれば、企業にとって貴重な実体験をもつ優秀な人材として映ります。
最終的に重要なのは、公式か非公式か、順位がどうかという結果だけではなく、その過程での努力や工夫、自己成長をしっかりとアピールすることです。
粘り強い性格を自己PRでアピールする際のポイントは、以下の記事で解説しているため、ガクチカの例文と併せてチェックしてみてください。
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OK例文⑤コミュニケーション能力
OK例文⑤コミュニケーション能力
私は大学のボランティアサークルに所属していて、数あるボランティアのなかでも、高齢者支援の活動に力を入れて取り組みました。
サークルでは定例的に高齢者福祉施設を訪問し交流会を開いているのですが、初めて訪問した際、高齢者の方との会話が思うように進みませんでした。特に、世代が異なるため、共通の話題を見つけるのが難しかったです。
交流会を開き課題が見つかったので、2回目の交流会開催前には、事前に施設のスタッフから、高齢者が好きな話題や趣味を聞いて調べました。
また、ほかのメンバーにも自分の気づきをシェアし、改善点を一緒に考えました。そして、次回の交流会では、笑顔や身振り手振りを交えながら会話を楽しもうと決めました。
その結果、2回目の交流会では多くの方と深いコミュニケーションを取ることができ、交流会自体も盛り上がりました。高齢者の方の話を聞き、さまざまな価値観やとらえ方を学ぶこともできました。
この経験から、コミュニケーションはその人が考えていることを深く知るために欠かせないと改めて感じ、交流会をきっかけに相手を深く知るコミュニケーションを取れるようになりました。
御社でもこの経験を活かし、チームのメンバーやクライアントが本当に何を求めているのか、その人のために自分に何ができるかを考えながらコミュニケーションを取り、業務の円滑化や売り上げに貢献したいと考えています。
自己PRでもコミュニケーション能力を発揮したことをアピールしようと考えている人も多いのではないでしょうか。以下の記事では、コミュニケーション能力の自己PRを作る際のポイントを解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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サークル活動以外に、ゼミなどの学業をテーマにガクチカを作成しようと思っている人は以下の記事がおすすめです。多くの学生を支援するキャリアコンサルタントが、ゼミや学業を題材にしたガクチカの書き方を詳しく解説しています。
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NG例文①エピソードで事実だけを述べている
以下の例文では、一見すると具体的な活動について説明されているように思えるかもしれませんが、事実として活動の概要を述べているだけで、その活動のなかで自分がどのように考え、どう行動したのかがわからず、独自性に欠ける印象を与えてしまいます。
ガクチカで取り上げる活動の数が多ければ良い、活動の規模が大きければ良いというわけではなく、一つのエピソードのなかでの自分の行動や考えを明確にすることが重要です。
NG例文パーツ:NG例文
私が学生時代に力を入れたことは、アカペラサークルでの活動です。
具体的には、地元の社会人団体と共同でおこなうアカペライベントの企画運営に参加し、無事イベントを成功におさめることができました。
またほかにも、18年続く歴史あるサークル初の試みであるバンド対抗ライブなども企画し、そのライブも下の世代に大きな反響を得ることができ、サークル員の絆も深まりました。
貴社の営業職に入社できた際には、これらの経験を活かしてチームコンディションを高められるような行動で成果につなげていきたいです。
この例では、どんな工夫や行動をおこなったことでサークルにどんな影響を与えたかがわかりません。
反響や絆が深まった理由を具体的に説明し、どんな変化があったのかエピソードとして伝える必要があります。
NG例文②サークルで培ったことを企業でどう活かすか述べていない
以下の例文では、サークル活動を通して学びを得ていることはわかりますが、その学びや自己成長を今後どうしていくつもりなのかが述べられていません。
これでは、この例文で応募者がアピールしている向上心の高さや好奇心旺盛さが、企業にも良い影響を与えられる資質なのかどうかが伝わらないため、高評価にはつながりにくいといえます。
また、エピソード全体でも自分が主体的におこなった取り組みがあまり述べられていないため、本当に向上心が高く、好奇心旺盛に行動できる人材なのかも伝わりにくいかもしれません。
NG例文パーツ:NG例文
私は現在所属している写真サークルで、常に向上心や好奇心を忘れないことをテーマに活動してきました。
私は大学から写真を始めたこともあり、そこまで撮影技術が高くなかったため、オンラインの写真講座やワークショップに参加して撮影の技術を学びました。
また、各自の作品について意見交換をおこなう撮影会にも参加し、ほかのメンバーの視点や技術を共有し合うことで、対策のヒントを得ることができました。
こうして日々の撮影練習や自主学習に取り組んだ結果、地域のコンテストで入賞を果たすことができ、努力の大切さと自分の成長を実感することができました。
技術を向上させるために学び、成果を出せたことはわかりますが、参加した先での行動が受け身な印象です。
また、仕事で似たような場面になったときに、向上心や好奇心をどう活かすのかについても触れるとさらに良くなりますね。
ガクチカに関するQ&A! 同じ悩みを持つ人への解説からヒントを得よう
この記事では、サークル活動のガクチカに特化した解説をおこなってきましたが、まだまだガクチカに対する疑問や悩みが浮かんでくる人もいるかもしれません。
そこでここでは、PORTキャリアに寄せられたガクチカに関する質問を集めてみました。皆さんと同じように就活に悩む学生に対して、キャリアコンサルタントがアドバイスしているため、参考にして、悩み解消のヒントを見つけてみてくださいね。
匿名で質問することもできるので、聞きたいことがあれば気軽に相談してみましょう。
サークル活動のガクチカは取り組みに独自性を持たせて高評価を狙おう
学年や学部を超えて自由に活動がおこなうことができるサークルは、自分の取り組み方次第では貴重な経験を積むことができるため、ガクチカとして取り上げるのにぴったりなテーマの一つといえます。
しかし、サークル活動は企業によって評価が異なったり、数値的なアピールが難しい部分があったりといった点をよく理解し、入念に対策をおこなわなければ、高評価にはつながりません。
自由度の高さというサークル活動ならではの特徴を理解して、自分にしか話せないオリジナリティのある取り組みを考えることが大切です。
これからサークル活動をテーマにガクチカを作成しようとしている人は、上記の点をしっかり押さえて、人事を惹き付けるアピールで内定を目指してくださいね。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見るガクチカは自ら課題を設定してどう取り組めたかが重要
ガクチカの定番素材の一つが「サークル活動」です。ガクチカを通して企業が知りたいと思っているのは、あなたが「目標や課題をどのように設定し、それを達成・解決するためにどのように試行錯誤したか」ということです。
なんとなく集まりに顔を出して淡々と活動しているだけでは「力を入れた」と言いづらいかもしれませんね。そういう人こそ、今からでも少し意識を変えてみてください。
「もっとうまくなるにはどうしたら良いか」「後輩が何か困っていないか」「引退してしまったが、次の代に向けてしっかり引き継ぐにはどうすべきか」などと考えていくと、今からでもやれることが見えてきませんか。
活動内容のインパクトに固執せず自分なりの思考や行動をアピールしよう
また、サークル活動によって得られた成果やレベル、影響範囲は一人ひとり異なるため、優勝なら高評価で準優勝や予選敗退の話は使えないというわけではありません。
実際の仕事でも、華やかな成果や実績を手にするのは簡単ではなく、日々の仕事は地道な取り組みの積み重ねです。
無理に実績を盛って表現するのではなく、「こう考えて、こうやってみた。その結果こうなったので、もう一度別のやり方を試した/次があればこうしようと思う」というように、あなたらしい思考や行動の流れをしっかり伝えてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/むらや社労士事務所代表
Yoko Muraya〇上場企業を含む民間企業での人事・採用経験約30年。就職支援や転職相談に従事し多くの求職者を支え、セミナー講師も務める。社労士の専門知識を活かし温かい雰囲気で各人に寄り添う
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