この記事のまとめ
- 流通業界の基本情報を理解することで志望するか判断しやすくなる
- 流通業界のトレンドや課題からキャリアパスを描く際の参考にしよう
- 流通業界に向いている人と自分を比較すれば適性が明確になる
流通業界とは、小売業や卸売業などの複数の事業が組み合わさることで成り立つ業界です。流通業界は仕事内容の幅が広いからこそ、やりたい仕事を明確にしなければ、ミスマッチにつながる可能性があります。
しかし、流通業界について調べてもどのような仕事内容なのかが理解できず、混乱する人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、流通業界の基本情報や業態をキャリアコンサルタントの渡部さん、谷猪さん、板谷さんと一緒に解説します。流通業界への理解を深めて、志望業界にするかを考えましょう。
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流通業界は事業形態の把握が業界理解の第一歩
一言で流通業界といっても複数の事業が含まれていて、どの仕事を選ぶかによって働き方は大きく異なります。流通業界に興味がある人は、業態ごとの仕事内容を理解しておくことで、自分にあった志望先が見つかりやすくなるのです。
さらに、流通業界のトレンドや抱える課題を理解しておけば、就職先として選んで良いのかが判断しやすくなり、後悔のない就職活動ができます。
そこでこの記事の前半では、流通業界の基本情報や含まれる業態を解説します。始めに流通業界への理解を深めて、その後のトレンドや課題が具体的にイメージできるよう準備しましょう。
その後で、流通業界のトレンドや課題、働くことで得られるやりがいを解説します。記事を最後まで読めば流通業界への知識が得られ、志望業界に定めるか判断しやすくなります。
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認識を正しくしよう!流通業界の基本情報

流通業界は、小売業や卸売業などの複数の業態が組み合わさった業界です。業界に含まれる企業には顧客へ商品を届けるという共通の目的があり、それに向かって協力して業務を進めていきます。流通業界への理解を深めるためには、まず業界の目的を知っておきましょう。
ここからは、流通業界の基本情報を解説します。流通業界の仕事の目的やビジネスモデルを理解して、業界理解を深めて就職するか検討する材料を集めましょうう。
流通業界とは:商品を消費者に届けることが仕事
流通業界は商品を消費者に届けることを目的としていて、そのための製品販売や流通、販売経路の準備などをおこなっています。
たとえば、消費者がコンビニで商品を購入する場合でも、店頭に商品が並ぶまでに、商品開発・製造・運送・店頭への品出しなどの業務が必要です。流通業界は、このような消費者の手元に商品が届くまでの全過程のことをさします。
このことから、メーカーや企画・マーケティングなどの仕事も流通業界に含まれます。
消費者にとって身近な存在では、スーパーやコンビニで働く人たちも流通業界の一員です。ただし、流通業界にはほかにも商品の企画製造や管理をする人材など、直接顧客とかかわらない仕事も数多くあるのです。
- 規模が大きくてどこまでが流通業界なのか判断が難しいです。わかりやすい見分け方はないのでしょうか?
商品管理の仕事がある会社は流通業界に含まれる可能性がある
見分ける方法を一言でいえば、仕事内容に商品管理などの記載があることがあげられます。社会には物が溢れかえっています。
上記でもあげているように、そんな物で溢れかえっている世の中において、商品が生まれてから人のもとに届くには順番があり、企画から開発、製造・運送・店頭に品出しされ、購入に至るまでのプロセスになります。
そのような一連の流れを把握しておくことができれば、判断することはそこまで難しいことではありません。
流通業界に興味があるときは、合わせてメーカーや企画・マーケティングにも理解を深めましょう。下記の記事ではそれぞれの仕事内容を解説しているため、目を通しておきましょう。
メーカー
メーカーへの就職はここから! プロがリアルな風習や働き方を解説
企画職
企画職の仕事や適性を徹底解剖! 新卒が企画職を狙うのはハード?
マーケティング職
新卒でマーケティング職に就くには? 仕事内容から対策まで徹底解説
ビジネスモデル:卸売業から消費者までの商品の動線を用意する
流通業界のビジネスモデルは、卸売業が準備した商品が消費者に届くまでの運送や販売場所などの動線を用意することです。
卸売業者は原価に人件費をはじめとしたコストを上乗せし、自社の利益も踏まえて価格で小売業へと販売します。小売業は、卸売業に支払った仕入れ値に対してさらに自社の利益やコストを上乗せし、消費者に販売するのです。
このことから、同じ流通業界でも卸売業・小売業に勤める場合で販売する相手が異なります。
また、自社で製品の製造・販売をおこなうケースもあります。自社で商品の製造・販売をおこなう場合は消費者に届くまでの間にほかの企業が入らないため、安価に提供できる可能性があるのです。
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違いを理解するとわかりやすい! 流通業界に含まれる業態
流通業界に含まれる業態
- 卸売業
- 小売業
- 製造小売業(SPA)
前述したように、流通業界には数多くの業態が含まれていて、卸売業・小売業どちらに勤めるかだけでも働き方や顧客が異なります。それぞれの業態を理解しておくことで、仕事内容が明確になり、志望先を定めやすくなるのです。
この章では、流通業界に含まれる業態を解説します。どのような違いがあるのかを理解して、興味がある業界を探しましょう。
卸売業
卸売業
メーカーから仕入れた商品を小売業をはじめとしたほかの業態へ販売する業界
卸売業が販売する製品は幅広く、食料品から電子機器など、企業によってさまざまです。たとえば、農家から仕入れた果物や野菜を八百屋やスーパーなどに販売することで、卸売業界は利益を得ています。
卸売業はメーカーと小売店の間に立ち、運送にかかるコストを下げたり、手間を引き受けたりする役目を担っています。
卸売業者は、一般的に仕入れた商品の本質にかかわる加工はしません。メーカーから購入した商品の包装や洗浄など、軽度の加工をおこなうのみです。
卸売業が入る分メーカー側の利益は減少するものの、小売業を一社ずつ対応するよりも、卸売業に一括して販売を任せたほうが手間が少ないことから必要とされています。
流通を川の流れにたとえて、「川上」「川下」という言い方をすることがありますが、業界のなかでも卸売業はメーカー側に近い川上になります。大きな単位で商品を扱うことが多く、販路も幅広いので面白さややりがいにつながりやすいです。
小売業
小売業
卸売業から仕入れた商品を消費者へ販売する業態
小売業は百貨店やコンビニまで幅広い業務形態があり、勤める場所によって働き方は大きく異なります。さらに、小売業は消費者に商品を購入してもらうためにも、ポップを作成したり、セールを実施したりと購入意欲を高める取り組みを考える必要があるのです。
さらに、小売業は実店舗を構える場合もあれば、インターネットのみで販売をおこなうケースもあります。同じ小売業であっても、直接顧客を目の前にして販売をおこなわない可能性もあることを理解しておきましょう。
ここでは、小売業に含まれる業態をさらに細分化して解説します。それぞれがどのように働くのかを整理して、小売業への理解を深めましょう。
百貨店
百貨店は、小売業のなかでも高額な商品を扱うことが多い業態です。数百円から数百万円を超える商品まで幅広く扱うため、多くの顧客が来店します。
百貨店には以下のような職種が存在します。
百貨店の職種
- 販売員
- バイヤー
- 内勤営業
- 外商営業
- 販売企画
特に、近年は円安の傾向もあり、海外からの旅行客がハイブランドの商品を購入するために、百貨店に訪れることが多いです。
また、百貨店の場合は自社で商品を卸売業から購入している場合と、店舗を出すテナント料を徴収することで利益を得ているケースもあります。
なお、メーカーから派遣された販売員は百貨店の従業員ではないため、小売業界には含まれません。
販売職への就職を考えている場合は、扱う商品によって求められる人材が異なるため、志望動機の作成が重要になります。こちらの記事では販売員の志望動機について解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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スーパー
スーパーはほかの業態では販売しにくい生鮮食品も豊富に取り揃えていて、小売業のなかでも消費者の生活に密接している業態の一つです。
スーパーは百貨店よりも顧客のセルフサービスによって商品を購入できるようにしているため、価格を抑えることができます。さらに、セールといった対応は自社で判断するため、店舗によって販売商品の価格が異なる場合もあるのです。
また、スーパーは店舗によって生鮮食品以外にもアパレル用品や生活家電などを取り扱っているケースも多いです。そのため、配属される部署によっては専門的な知識を身に付けることも必要になります。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアは、スーパーよりも多くの店舗数を有していて、より消費者に身近な小売業といえます。また、24時間営業している店舗も多いため、スーパーや百貨店が営業していない時間にも商品の購入が可能です。
コンビニエンスストアは商品数がほかの業態に比べて少ない一方で、価格は高めですが、消費者の利便性が高いことから多くの人に利用されています。
コンビニエンスストアでは、近年はセルフレジの導入やキャッシュレス化によって従業員の負担を減らすように対策が講じられています。さらに、コンビニエンスストアは小規模の土地でも出店できることから、今後も成長していく可能性は大いにあるのです。
家電量販店
小売店のなかでも、専門性の高い販売店として家電量販店が挙げられます。家電量販店は洗濯機や電子レンジなど、消費者の生活に密接した家電を販売する業態です。
家電量販店に勤める場合は、多くの製品から顧客にベストな商品を提案するために知識が欠かせません。また、家電はシーズンごとに新商品が販売されることから、知識のアップデートも必要になります。
さらに、家電量販店のなかでもヨドバシカメラのような店舗は、化粧品をはじめとしや家電以外の商品を数多く取り扱っている可能性があります。家電量販店への就職を考える場合は、希望する企業がどのような製品を扱っているのか確認しておくと安心です。
ドラッグストア
ドラッグストアは、小売業のなかでも医薬品に特化した業態です。販売する商品の多くは医薬品や化粧品、生活用品となっていて、顧客の生活に密接した小売業の一つといえます。
近年では24時間営業のドラッグストアも増えているうえ、飲料品や食料品を購入できる場合もあり、コンビニエンスストアと同じような感覚で消費者に利用される店舗も多いです。
なお、ドラッグストアは店舗によっては、薬剤師が在籍していて調剤薬局を兼ねているケースもあります。薬剤師が在籍している店舗では、第1類医薬品が購入できるため、販売する商品の幅を広げられます。
小売業で働く魅力としては、顧客と直接かかわれるということあります。品出しという商品を店内に出し、その自分が並べた商品が顧客へ買われた際に大きなやりがいにつながるはずです。
製造小売業(SPA)
流通業界のなかでも、自社で製造した商品を販売する業態を製造小売業といいます。自社で原材料の仕入れや製造、販売までワンストップでおこなうため、卸売業者に支払う分の経費が発生せず、その分安価に顧客へ商品が提供できる点が特徴です。
製造小売業では商品の販売を自社でおこなうことから、消費者のニーズを直接商品企画まで届けやすいというメリットがあります。需要の高い製品がわかれば優先的に製造する指示も出せるため、商品を余らせてしまう心配も少なくなり、在庫を抑えることが可能です。
自社以外で商品を製造している小売業に比べて、商品を抱えて赤字になる心配が少ない点が特徴です。
就活は、適職診断からスタートしてください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。
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現状を理解しよう! 流通業界のトレンドや課題
流通業界への理解を深めるためには、業界のトレンドや抱える課題への知識を得ることが大切です。何も知らないまま流通業界を目指してしまうと、業界研究のときに内容が深まらず、志望業界が明確になりません。
ここからは、流通業界のトレンドや課題を解説します。実際に自分が働く姿を照らし合わせて考えて、イメージを膨らませましょう。
①インターネットをはじめとした販売方法の多様化
近年の流通業界は、インターネットを利用した通販サイトの台頭によって、販売方法の多様化が顕著です。オンライン販売を実施することで、店頭へ足を運べない顧客の注文が受けられ、売り上げにつなげられます。
さらに、同じ商品を販売する場合でも、通販サイトだけでなくサブスクリプションによって商品を顧客へ届ける方法があります。サブスクリプションに契約してもらえば、継続的に顧客から注文が入るため、安定した売り上げが実現できるのです。
このように、時代のニーズに合わせて販売方法を用意しておくことで新しい顧客と関係が築ける可能性が高まります。流通業界で働く場合は、既存の考えにとらわれず、新しい取り組みで販売方法の拡充が求められるのです。
- オンライン通販やサブスクリプション以外でも、流通業界の新しい販売方法を解説お願いします。
アフターフォローが必要なサービスもファンを作れる販売方法
人口が減少し経済規模が縮小に向かうなかで、自社のファンやリピーターに対してLTV(顧客生涯価値)を高めていこうとする考え方があります。
サブスクリプションもその一部ですが、たとえばパソコンを売る会社がソフトを売るだけでなく、セキュリティやアフターフォローも継続的にサポートできればLTVは向上します。
車を売る会社も保険を売るだけでなくメンテナンスも継続的におこない、一人の顧客と極力長くつながろうとしています。
複数の業種を持つ会社ではどこかの商品、サービスで獲得した顧客に対し、別の業種の提案ができますし、自社グループでそれができない企業は。他社とタイアップして顧客情報を共有しながらおこなっている企業もあります。
②物価高騰による収益の減少
近年では電化製品や化粧品など、幅広い製品の原材料費が高騰しているため、その結果として物価自体も上がっています。
だからといって、流通業界が商品の販売価格をただ上げてしまえば、顧客の不満が高まる一方です。加えて、なるべく安い店舗を探してほかの企業を利用してしまう可能性があるのです。
この状況を避けること目的に商品の価格を変動させていない企業があったとしても、原材料費が上がっているため収益が減少してしまいます。
しかし、一企業が物価の高騰を抑えることは難しいため、流通業界では人件費をはじめとしたコストの削減をおこない、製品の価格を上げない努力が求められています。
そのため、実際に働き始めた場合は、どのような努力をすれば価格の高騰を抑えられるか考えることが求められるのです。
③国内の人口減少にともなう海外進出
総務省が発表する我が国における総人口の長期的推移によると、2004年の約1億2,000万人をピークに、今後日本の人口は急激に減少していくといわれています。
そのなかで、流通業界では商品を消費者に購入してもらわなければ利益が成り立たないため、近年では国内だけでなく海外への出店をおこない、利益の確保を目指している傾向があるのです。
たとえば、アジアでは台湾にエムアイホールディングスが経営する三越百貨店や株式会社そごう・西武が経営するSOGO百貨店が出店しています。
このように、海外に店舗を構えることで日本の製品を販売できるだけでなく、その国を訪れた人からも利益を得られ、日本国内以外からも売り上げが確保できるのです。
④慢性的な人手不足
流通業界は働く時間帯が一定になりにくいことや人員不足による長時間労働を原因に、慢性的な人手不足の状況です。人手不足の関係で長時間労働が起きてしまい、その結果残業や休日出勤が増えることでさらなる不満を生む状況になっているのです。
さらに、流通業界はスーパーやコンビニエンスストアの店員なども含まれ、社会的な評価が低い職業と考える人も見受けられます。このことから、優秀な人材の確保が難しくなり、より人手不足が悪化しています。
現在流通業界では、セルフサービスで会計が済ませられたり、購入したい商品の場所が検索できる機械などを導入し、なるべく従業員の負担が大きくならないよう配慮をしています。しかし、多くの小売店では人員不足を完全に解決するのは難しい状況となっているのです。
⑤生存競争の激化
昨今はSDGsへの意識が高まり、人間が地球環境を守りつつ豊かに暮らしていくために、限りある資源を大切に使うことを目的として、必要なものだけを購入する消費者が増えています。
SDGs
「持続可能な開発目標」のこと
さらに、インターネットの普及からさまざまな商品を実際に手に取らなくても購入できるようになったことから、物を売ることが難しい状況にもなっています。多くの販売店から商品を購入できるからこそ、流通業界に含まれる企業は製品の質やマーケティング方法にこだわり、自社で買いたいと思われる工夫が必要です。
実店舗がメインだった企業でも、オンライン通販などを導入していかなければ、生存競争に勝てず倒産してしまう可能性もあるのです。
- SDGsには複数の取り組みがありますが、流通業界を志すのであれば、特に知っておくべき取り組みを解説お願いします。
持続可能な消費と生産の促進は特に理解しておくべき
SDGsには以下の4点の取り組みがあります。
・持続可能な消費と生産の促進
・クリーンなエネルギーの利用
・地球温暖化対策
・包摂的な経済成長の促進
流通業界を志すのであれば持続可能な消費と生産の促進は特に知っておいたほうが良いです。流通業界は消費財や商品の供給源ですので、持続可能な消費と生産を促進することが重要になります。
具体的には、省資源化やリサイクルの推進、環境負荷の低減を目指した商品の調達や提供が含まれます。
志望時の参考に! 流通業界のおもな仕事内容
流通業界は卸売業や小売業などの複数の業界から成り立つため、仕入れや物流などのさまざまな職業があります。職業への理解を深めることで、自分がやりたい仕事が明確になります。
この章では、流通業界のおもな仕事内容について解説します。それぞれの仕事を深く理解して、自分に合った職業を見つけましょう。
仕入れ
流通業界では販売する商品を確保するために、メーカーをはじめとした製造元から商品を仕入れる必要があります。仕入れをする職種は、バイヤーと呼ばれることが多いです。
商品を仕入れるときは顧客のニーズがあるのか、どのように販売していくのかを踏まえ、慎重に考えねばなりません。万が一人気のない商品を仕入れてしまえば、在庫を抱えることになり、赤字につながる可能性もあるからです。
また、仕入れの仕事をおこなう際は、消費者のニーズをつかみつつ、納得いく卸値で購入ができるかメーカーと交渉する能力が求められます。良い商品を仕入れたとしても、卸値が高ければ消費者への販売額も高騰し、結果的に売り上げにつながりにくくなるからです。
このような特徴のある仕入れに向いている人は、顧客のトレンドに敏感かつ、利益を出すことができる高い交渉能力を有する人です。
思い入れや愛着を持って商品を仕入れることやメーカーと共により良い商品を世の中に提供していこうという気概が大切だなと思います。原材料費の価格高騰や売れないときの対応など、様々な状況に対応していく力も求められます。
物流
物流とは企業が仕入れた商品を消費者に届けるまでの仕事をさし、具体的には倉庫での管理や運送業者などが挙げられます。
顧客へ商品が届くまでは企業が商品を仕入れ、店頭や自社の倉庫に運ばれます。倉庫に運ばれた商品を管理したり、発注があったものが顧客へ届くよう手配する作業をするスタッフも必要です。
物流の仕事は、運送業者でない限りは顧客と直接かかわる機会は多くありません。しかし、物流の仕事を任せられた人が正しい商品の種類や数量で消費者の手元へ届けなければ、顧客からの信頼を失ってしまう可能性もあるのです。
顔が見えないやりとりだからこそ、企業の信用性を保つためにも、物流の仕事は重要な役割といえます。
物流業界を志す場合は、志望動機の書き方を工夫することで、採用担当者の目に留まる確率が高まります。こちらの記事では物流業界の志望動機の書き方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
マーケティング
流通業界では、顧客のニーズを理解したうえで適切な商品を仕入れ、魅力的にアプローチすることが求められます。そのなかで、マーケティング職は入荷した商品が顧客に購入される仕組みを作る職業です。
具体的には、商品を販売するためのイベントの企画やニーズに合わせた商品の仕入れ指示などです。顧客が興味を持つような戦略を考えれば、仕入れた商品が購入され、売り上げにつながります。
しかし、自社が販売したいものだけを提案しても顧客に購入されるとは限らないため、地域や顧客の層に合わせた分析が必要です。ほかにも、ニーズを理解するためにSNSを活用したWebマーケティングも近年では重要視されています。
マーケティングの仕事に興味がある場合は、仕事内容への理解を深めましょう。こちらの記事ではマーケティング職の仕事内容について解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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マーケティング職に就くには? 仕事内容から対策まで徹底解説
マーケティング職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また、ほかの学生との差別化のコツも押さえておきましょう。この記事ではマーケティング職に向いている人の特徴やマーケティング職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む

販売
販売職は、消費者の手元へ商品を届けるなかでも、直接的に顧客にかかわる存在です。企業の顔といえる存在でもありため、販売員の能力によって売り上げを左右する可能性もあります。
特に、百貨店や家電量販店のような業態では、販売員の持つ知識や顧客への対応によって売り上げを左右する場面が多いです。このように、販売職は顧客からの信頼を勝ち取ることで、実績につなげられ、企業の成長にも役立てます。
また、スーパーやコンビニエンスストアのように単価の低い業態でも販売員の存在が重要視されていないとはいえません。販売員の対応次第で顧客が今後来店するかを左右する可能性もあるため、対応は違えど、真摯な態度で顧客に接する販売員は重要です。
管理
流通業界ではなるべく多くの顧客ニーズを理解するためにも、どのような商品がどのような顧客に購入されたのかをデータで管理する必要があります。管理の仕事は、購買データを集めて、次に商品を仕入れる際の指標を考えることです。
たとえば、20代の女性が化粧品を購入したきっかけに「SNSでバズっていた」というアンケート結果や口コミがあれば、同じ商品をなるべく早く大量に仕入れることで、ほかの小売店が在庫を切らした場合でも自社では販売できるかもしれません。
このように、顧客のデータを管理して販売につなげることは、店舗単体だけでなく企業が成長していくうえでも重要になります。
流通の管理業務は、共通して経営効率の知識は必要です。加えて小売なら在庫管理、卸売や物流であれば工程管理の知識などが要求されます。
国が進めるビジネスキャリア検定、リテールマーケティングなどが取り組みやすいです。
バックオフィス
多くの企業に総務や財務、経理などがあるように、流通業界でも原価や売り上げを管理する部署をはじめとしたバックオフィス部門が存在します。
流通業界は卸業者から仕入れた商品を小売店が販売するといった業務形態を取るため、売り上げの管理以外にも郵送にかかったコストや人件費などを管理しなければなりません。バックオフィス部門が機能していなければ、ほかの職種の社員の業務が増えてしまい、仕事に集中できなくなる可能性があるのです。
バックオフィス部門の仕事は顧客と直接かかわることが少ないため、流通業界のなかでも目立ちにくい職業です。しかし、企業の成長を縁の下から支えることができるため、やりがいを持って働けます。
事務や経理などバックオフィス部門の職業は、人気があるため未経験の新卒では入社が難しい可能性があります。こちらの記事を参考に就活の作戦を立てて、選考突破を目指しましょう。
事務
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経理
新卒で経理職を目指すなら2つの戦略で勝負|必要な資格も解説
事業形態や販売商品はさまざま! 流通業界の大手企業
流通業界への理解を深めるために、どのような企業が含まれるのか知っておきましょう。流通業界に含まれる大企業の多くは身近な店舗を運営している場合が多いため、知っている社名も多いはずです。
ここでは、流通業界の大手企業を解説します。身近な企業がどのようなビジネスモデルで成り立っているのかを理解して、流通業界の姿を具体的に想像しましょう。
セブン&アイ・ホールディングス
セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニエンスストアのセブン-イレブンや、スーパーのイトーヨーカドーを運営する企業です。さらに、小売業だけでなくセブン銀行や電子決済をはじめとした金融事業もおこなっていて、流通業界のなかでも大きな企業といえます。
セブン&アイ・ホールディングスは社員の働きやすい環境に注視していて、福利厚生も充実しています。
ただし、セブン&アイ・ホールディングスはホールディングスでの採用はおこなっておらず、子会社で採用されるため、コンビニエンスストア事業に就きたいのか、スーパー事業に就きたいのかで志望企業が異なるため注意しましょう。
- セブン&アイ・ホールディングスのグループ会社は誰もが知る企業であり、選考の倍率が高くライバルが多そうですが、選考突破を目指す場合にほかの学生に差をつけるコツを教えてください。
セブン&アイ・ホールディングスでしかできない目標を言語化しておこう
コンビニエンスストアのセブン-イレブンでアルバイトしていた経験などがあれば、そこでの経験を踏まえての話を伝えたり、実際の店舗を訪問してどのような分野で貢献することができるかを言語化してみましょう。
また、流通業界の競合他社を踏まえた企業理解を進め、「なぜほかの企業ではなく、セブン&アイ・ホールディングスで働きたいのか」という問いに対して、きちんと言語化できる準備を進めておくと、選考突破の際にほかの学生と差をつけることができますよ。
イオン株式会社
イオン株式会社は、創立から約100年経つ老舗の流通企業です。小売業では、スーパーのイオンやまいばすけっと、コンビニエンスストアのミニストップなどを運営しています。
海外事業にも力を入れていて、中国でイオンモールをオープンした実績もあります。近年では自社製品であるトップバリュの販売に力を入れていて、顧客へ安価に商品を提供している点が特徴です。
イオン株式会社では新卒採用でグループ企業に複数エントリーできるように配慮されていて、自社にマッチする企業を見つけやすくなっています。さらに、幅広い職種で募集がされているため、希望に合わせて応募しましょう。
ファーストリテイリング
流通業界のなかでも、アパレル関係で知名度が高い企業はファーストリテイリングです。
ファーストリテイリングはユニクロやGUなどのブランドを展開していて、消費者の生活に密接しています。ほかにも、百貨店やショッピングセンターでは、プラステやセオリーといった価格帯が高めのブランドも展開しています。
ファーストリテイリングを新卒で目指す場合は全国転勤の可能性があるグローバルリーダー候補か、希望がなければ遠方への転勤がない地域正社員から選ぶことが可能です。
ファーストリテイリングは流通業界に含まれるものの、アパレル企業でもあるため、まずは販売員から経験を積み、希望するキャリアへステップアップする場合が多いです。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、ドン・キホーテやアピタを運営する流通企業です。海外進出も精力的におこなっていて、アジアではシンガポールや台湾などにドン・キホーテの店舗を複数展開しています。
近年は品質の良さや楽しさ・発見といった要素に重きをおいて自社開発商品も販売している点が特徴です。
新卒では、株式会社ドン・キホーテへ入社して、その後にグループ企業へ出向という扱いになります。販売だけでなく企画や事務職も採用活動をおこなっているため、バックオフィス部門で働きたい人も志望しやすくなっています。
私が思うパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスで働ける人のイメージとしては明るく熱意があり、常に物事において工夫して取り組める人が活躍できる印象を持っています。
ヤマダホールディングス
流通業界のなかでも、家電製品に特化した企業を目指したい場合は、ヤマダデンキを展開するヤマダホールディングスが選択肢に挙がります。ヤマダホールディングスでは、小売業界以外にも建築事業や金融事業をおこなっているグループ会社も存在します。
ヤマダホールディングスで流通業界を目指す場合は、ヤマダデンキの選考に参加しましょう。総合職で募集されているため、実際の業務内容は配属されてみなければわかりません。
だからこそ、選考までに自分がやりたい職業を明確にしておき、志望動機や自己PRを作成することで、採用担当者に志望度の高さが伝わる可能性が高まります。
イメージしよう! 流通業界で感じられるやりがい
流通業界で感じられるやりがい
- キャリアプランの選択肢が多い
- 消費者に製品がわたるまでの流れを理解できる
- 消費者の生活に密接した仕事ができる
流通業界には、キャリアプランの選択肢の多さや消費者の生活に密着した仕事ができるなど、数多くのやりがいがあります。やりがいがある仕事に就ければ、働き始めてからのモチベーションも保ちやすく、熱意を持って業務に集中可能です。
この章では、流通業界で感じられるやりがいについて解説します。働き始めてからの自分をイメージして、やりがいに魅力を感じるか考えましょう。
キャリアプランの選択肢が多い
流通業界には消費者に直接かかわる販売職から、企業の運営を支えるバックオフィス部門などの幅広い職種があります。同じ企業内でも部署を異動することで、転職しなくてもさまざまなキャリアの経験が積めるのです。
たとえば、入社直後は販売員として経験を積み、その後に店舗責任者としてステップアップする未来もあれば、現場が合わないと感じた場合はマーケティングや物流へ異動を希望することもできます。
このように、流通業界の職種が幅広いからこそさまざまな選択ができ、自分の可能性を広げられます。今はまだ何が向いているかわからない人でも、流通業界であれば入社してから向き不向きを考え、キャリアプランを考えられるのが魅力の一つです。
百貨店に就職し、最初はベッド・バスなどの生活用品の部署に配属された後、企業から派遣されて1年間服飾の専門学校で学び、婦人服のエリアで働いている人やスーパーマーケットに就職し、社内の新規事業のコンテストで賞を獲り、2年間かけて新規事業の実証実験をしている人などがいます。
消費者に製品がわたるまでの流れを理解できる
流通業界に就職することで、商品が製造された後にどのような流れを経て消費者の手元に届くのかを見ることができ、商品の価格が決定される過程を理解できます。
このような価格決定や商品が手元に届くまでの流れは、ビジネスや社会の基盤です。流通業界の仕事を通してあらゆる業界がどのように成果につなげているのかが理解しやすくなります。
さらに、卸業者の場合は複数のメーカーや小売店と接点ができるため、将来的に独立して事業をやりたいという場合にも、人脈を作れる可能性が高まるのです。
消費者の生活に密接した仕事ができる
流通業界は顧客に直接かかわる仕事でなくても、人々の生活に密接する業務が数多くあります。たとえば、食料品の販売ができなければ、食事の材料が購入できず、消費者の生活に多大な影響が出るのです。
このように、流通業界に勤めることで人の役に立っていることが実感でき、大きなやりがいを感じられます。
ほかにも、小売店であれば顧客に直接商品を提案する場面もあり、目の前で感謝される可能性もあるのです。顧客へ直接接客しない職業であっても、自分の提案したポップやイベントで商品が購入されれば、人々の手に必要なものを届けた実感が得られます。
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適性をチェック! 流通業界に向いている人
流通業界に向いている人
流通業界に興味があっても、自分に向き不向きがあるかわからず、行動に移せないと悩む人もいるのではないでしょうか。向いていない業界に就職すれば、就職後も活躍できず後悔する可能性があります。
ここでは、流通業界に向いている人を解説します。自分の適性を見極めて、流通業界を目指すか決めましょう。
他部署と協力できるチームワークを持って働ける人
流通業界は複数の部署にまたがって商品を販売するルートを確立していくため、所属している部署以外とも協力できる人材は欠かせません。
たとえば、マーケティング担当者の指示に従ってディスプレイを決めたものの、顧客の反応が悪ければ、再度マーケティング担当者へ相談する必要があります。ほかにも、接客担当者が顧客から直接商品の要望を受けた場合は、仕入れ担当者に連携することで、一早く商品を店頭に用意できます。
このように、流通業界では自分の仕事の範囲を区切らず、他部署と協力してチームワークを持って働くことが大切です。だからこそ、部活動やサークル活動などでチームワークを活かした人材は向いているといえます。
流通業界の選考でチームワーク力をアピールするときは伝え方を意識しましょう。こちらの記事ではチームワーク力を効果的に伝える方法を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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- 流通業界に興味があるものの、流通業界で活かせるチームワークを活かしたエピソードが思いつきません……。
チームの視野を広げて挫折経験も踏まえてエピソードを探してもよう
スポーツやアルバイトなどを経験している人は何かしらのエピソードはあると思いますが、何もしてこなかったという人でも、間接的に誰かからの支援を受けたり、誰かのサポートに関わっていることはあるはずです。
チームという概念を広く考えてみてください。共通の目的のもと、自分の意思で参加し、協力して何かをしている集団はチームです。
自分がチームのなかで成果を上げられなかったとしても、その挫折経験を伝えて、異なる立場の視点にも気づいたという経験をもとに、これから頑張っていきたいという話をして好印象を得た学生もいました。
どうしても思いつかないという人は失敗体験のなかにヒントがあるかもしれませんよ。
複数業務を並行して対応できる人
流通業界では、複数の仕事を任せられることが多く、そのような場合でも並行して対応できる人が向いています。
たとえば、販売員であれば品出し中に顧客から話かければ、中断して対応することが求められます。対応後はもとの仕事に戻る必要があるため、瞬時に頭を切り替える必要があるのです。
ほかにも、卸売業であればメーカーからの仕入れに並行して小売店への商品の発送準備をおこなわなければいけません。一つのことに集中してしまえば、流通が滞って納期に遅れてしまう場合もあるのです。
流通業界の仕事は人の生活に密接しているため、滞れば多くの人に迷惑がかかります。だからこそ、複数業務を並行して対応できるようなマルチタスクができる人が求められるのです。
今はマルチタスクが苦手でも、克服することで流通業界を目指せます。下記の記事ではマルチタスクが苦手な人が克服する方法を解説しているため、実践してみましょう。
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人々の生活を支える仕事がしたい人
前述のとおり、流通業界の仕事は人々の生活に密接しています。
流通業界が万が一止まってしまえば、食料品は小売店まで届かず、消費者は食事を作ることができなくなります。同じように、シャンプーやボディソープなどの日用品がなければ社会生活も難しくなるのです。
人々の生活に密接した仕事は、多くの人を支えている実感を持てるため、やりがいを感じやすい傾向があります。だからこそ、人々の生活を支えたい人には流通業界の仕事が向いています。
人の役に立つ仕事をしたい人は、流通業界以外の選択肢も理解することで、より自分に合った業界や企業を見つけやすくなります。こちらの記事を参考に、人の役に立つ仕事を探しましょう。
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新製品やトレンドに敏感な人
流通業界で売り上げを上げる達成するためには、既存の商品に頼るのではなく、世間のトレンドやメーカーの新製品への知識を収集する必要があります。世間のトレンドに敏感であれば、他社よりも早めに仕入れることができ、売り上げにつなげられます。
ほかにも、メーカーの新製品の情報を仕入れていれば、メーカー欠品になる前に入荷できる可能性が高まるのです。
流通業界の売り上げは顧客の購入次第で大きく変わるため、常に人気がありそうな製品に目を光らせておかねばなりません。新製品やトレンドに敏感な人であれば、流通業界に勤めた後も活躍できる確率が高まります。
チャレンジ精神を持っている人
流通業界では新製品でも、人気が出てからではほかの企業に取られてしまうため、チャレンジ精神を持って先に入荷する必要があります。当然、顧客のニーズを踏まえて仕入れやマーケティング方法を検討する必要がありますが、今まで販売実績のない製品を仕入れるのは勇気が必要です。
さらに、仕入れやマーケティングを担当する人は自らの仕事がうまくいかなければ、企業の売り上げを立てられなくなります。このことから、常に仕事をしている間はプレッシャーを感じてしまう人もいるかもしれません。
そのなかでも、諦めずに成功をイメージしてチャレンジしていける人であれば、流通業界に向いているといえます。
チャレンジ精神を自己PRでアピールするときは、注意点を理解しておくことで伝わりやすくなります。下記の記事ではチャレンジ精神をアピールするときの注意点を解説するため、ぜひ参考にしてください。
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語学力に自信がある人
流通業界では、語学力がある人も海外の顧客やメーカーとのやりとりで活躍できる可能性があります。
たとえば、百貨店事業であればインバウンドの影響から海外の顧客が多く来店していて、英語や中国語が話せる人材は重宝されます。顧客に直接かかわる仕事でなくても、海外の工場やメーカーへ連絡を取る場合は、語学力があればやりとりがスムーズに進みやすくなるのです。
特に、流通業界では筆記よりも実践的な英語力が求められる傾向があります。留学経験や海外の人とやりとりした経験がある人は、率先的にアピールしましょう。
- 流通業界へ勤めたいと考えていますが、TOEICでいうと何点あればアピールポイントになりますか?
最低700点以上であれば戦力としてアピール可能
外国人スタッフや海外からの観光客への店舗での対応などであれば700点以上、海外のメーカーと英文でのメールのやりとりなどであれば、750点あればアピールポイントになります。
実際に、海外事業部や海外店舗での勤務を希望してTOEICの英語力をアピールするのであれば、800点以上がアピールポイントになります。
就活のプロが解説! 流通業界に就職するか悩んだときの判断基準
流通業界の知識が深まっても、自分に向いているか判断できず、志望業界に決めきれない人もいるのではないでしょうか。就職活動は人生のなかでも重要な選択だからこそ、後悔したくない人は多くいるはずです。
そこでこの章では、キャリアコンサルタントの谷猪さんに流通業界に就職するか悩んだときの判断基準を解説してもらいます。自分のなかでの基準を明確にして、後悔のない選択をしましょう。
アドバイザーコメント
谷猪 幸司
プロフィールを見る流通業界の仕事内容に楽しさを感じるかどうかを見極めることが大切
流通業界は商品が売れることが重要な業界になります。そのため、品質や生産性などを常に意識しつつ、マーケティングスキルが非常に重要になってきます。
そのような業界を選ぶ際に自分がどのような仕事に楽しさを感じているのか、自分にできることをきちんと考えることが重要になります。
部門によって求められる能力が異なるため入念な企業分析と自己理解が必須
例をあげるとしたら、マーケティングにおいてはコミュニケーションや営業力、マネジメント力などのスキルが非常に必要となります。また、運送部門だと、安全に運転するための危機回避力や時間管理力、企画部門だと提案力やマネジメント力、コミュニケーション力、発想力が必要です。
製造部門においては、品質管理力、スケジュール管理力が必要になるため、そのようなスキルを自分は持っているのか、または身に付けていきたいのかをしっかりと自分と向き合い、後悔しない選択をおこなうことが重要になります。
自分を知っている人として自分が一番だと思います。物事を判断するために自己理解を深めていきましょう。
流通業界の全体像を把握して自分の適性を見極めよう
流通業界に興味を持ったときは、業界の全体像を把握して、自分に適性がある仕事を見極めることが大切です。流通業界の仕事内容は幅広く、目指す方向性を明確にしなければ、的外れな選考対策をしたり入社後に後悔したりする可能性があるからです。
さらに、自分の適性を見極めるためにも職種への理解を深め、魅力を感じる仕事を見つけましょう。
就職活動は人生のなかでも重大な決定だからこそ、後悔しないためにさまざまな業界を比較することが大切です。流通業界に魅力を感じた理由を整理して、志望業界に含めるかを決定しましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る人口や市場の変化によって流通業界は変わり続けている
流通業界を志すうえで過去と大きく違っていることは、国内市場が縮小に向かっているということです。人口が増えて市場が拡大している時期は、過剰な在庫も何とかして売る方法があり、新しい商材を扱って失敗してもどこかで損失を吸収できたり、新しい買い手を探したりすることができました。
しかし、今ではそうした余裕のようなものが国内市場に失われているように感じます。業種や会社によっても状況は異なりますが、限られた市場のなかでどのようにして顧客を獲得、維持していくか、いかにロスを少なく効率良く経営していけるかがこの業界の課題になっています。
ただ、それでもまだ流通業界は変化の大きい業界です。昔に比べてチャレンジできる余裕は少ないかもしれませんが、定型的な業務を行う業界ではない分、制約も少なくアイデア次第でいろいろなことができます。
頭と身体を使わなければならないからこそ若い力を活かせる
顧客という不確定要素が大きく影響する仕事なので、頭も身体も使わなければなりませんが、若いうちから活躍できる業界でもあるので、そういう良い部分を見て、前向きな気持ちで入ってきて欲しいと思います。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Koji Tanii〇大手メーカーで設計、品質管理に従事。キャリアチェンジののち、高校・大学の就職講師として活動。障がい者の就職や恋と仕事の両立を実現させるコンサルティングなど幅広い支援をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
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