この記事のまとめ
- メーカーには複数の種類がある
- 自分の向き・不向きを見極めてから目指すかどうかを判断しよう
- メーカーの対策方法を把握して志望企業への就職を目指そう
わたしたちの生活が成り立っているのは、メーカーによって製品やものが作られているからといっても過言ではありません。このような生活に必要不可欠なメーカーへの就職を考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、メーカーの具体的な仕事内容や向いている人などがわからず、就職に向けて一歩踏み出せていない人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、キャリアコンサルタントの吉田さん、古田さん、隈本さんと一緒に、メーカーの仕事内容や向いている人の特徴、就職に向けた対策方法などを解説します。
メーカーへの就職に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
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メーカーのリアルな働き方を知ることが後悔のない就職への第一歩
一言でメーカーといっても、さまざまな種類・職種があり、それぞれ働き方が異なります。そのため、リアルな働き方を知らずに就職すると、「思っていたのと違う」と後悔してしまう可能性もあるのです。
そこで、記事前半はでメーカーの基本情報やビジネスモデル、職種など、就職を目指すにあたって前提となる情報を解説します。少しでも就職に興味があれば把握必須な情報であるため、必ず確認しておきましょう。
そして記事後半では、メーカーに就職するメリット・デメリット、向いている人の特徴、就職に向けた選考対策の方法などを解説。採用経験者から、実際の働き方についても解説してもらいます。リアルを知ったうえで、自分に向いているか判断しましょう。
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最初に確認! メーカーの基本情報
メーカーにはさまざまな種類があり、それぞれ仕事内容や働き方が異なりますが、そもそもメーカーはどのような役割を果たす企業なのか、理解できていない人もいるのではないでしょうか。
ここからは、メーカーとは何か、そしてどのような種類があるのか、基本情報を解説します。メーカーを目指すうえで非常に大切な情報であるため、必ず押さえておきましょう。
メーカーとは
メーカーとは、わたしたちの日常生活や仕事において欠かせないものや製品を作り出す企業を指します。第一次産業を営む企業から原材料を仕入れ、それを加工して製品を作り、販売するという流れです。
たとえば、食品や自動車、薬、文房具など、わたしたちの生活に欠かせないもののほとんどは、メーカーによって作られてます。
日本のメーカーの質は世界でもトップクラスといわれており、国際的にも高い評価を得ています。近年はAIなどを活用したデジタル化や、日本の技術を海外で活用する動きも見受けられています。
メーカーの種類
メーカーの種類
- 素材メーカー
- 部品メーカー
- 完成品メーカー
メーカーは、作るものの種類によって大きく3つに分かれます。種類によって仕事内容はもちろん、仕入れ先や納品先も異なります。そのため、違いを把握しておかなければ、就職後のミスマッチにつながる可能性もあるのです。
ここからは、メーカーの3つの種類を解説します。特に漠然とメーカーを志望している人は、種類ごとの違いをよく理解しておきましょう。
素材メーカー
素材メーカーは、製品を作るための素材を製造する企業を指します。金属や紙、繊維、化学物質などを製造する企業が該当します。
製品の素材を製造するため、一般の消費者を顧客にすることは少なく、取引先は対企業であることがほとんどです。
ものを製造する過程では上流工程となり、多くの企業にとってなくてはならない存在といえます。
メーカーによっては一次産業を営んでいるケースもあります。食品、飲料、農業、林業、繊維、製薬、化粧品などさまざまなメーカーが該当します。実際の仕事内容をしっかりと確認して、ミスマッチが起きないようにしましょう。
部品メーカー
部品メーカーは、素材メーカーが製造した素材を使用して、部品やパーツを製造する企業です。たとえば、自動車や家電、精密機器などを作るための部品を製造する企業などがあります。
部品メーカーはものを製造する過程の中流工程であり、おもな取引先は、完成品を組み立てる完成品メーカーとなります。
なお、世界からは「日本は部品に強い」といわれるほど高い評価を得ていて、世界中が認める技術力を持っている企業が多く存在していることが特徴です。
日本の部品が強いといわれるのは、日本の加工技術は世界的にも優れているからです。
戦後の高度経済成長を促した背景として、高い学習意欲や高度な官僚システム、良いものを作りたいという国民性などもあると考えられています。
完成品メーカー
完成品メーカーは、素材メーカーが製造した素材、部品メーカーが製造した部品などを使用して、製品を完成させる企業です。最終仕上げのような役割を担っていて、ものを製造する過程の下流工程にあたります。
たとえば、自動車を出荷できる状態に組み立てたり、食材を加工して食品を製造したりするのが完成品メーカーです。
完成品メーカーや一般の消費者向けに製造した製品を販売することもあります。BtoBまたはBtoCなのかは企業によって異なりますが、より消費者に近い立場で働くことができるメーカーです。
完成品メーカーのなかにも、さまざまな企業が存在します。各企業の詳細や就職方法などを知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
スポーツメーカー
スポーツメーカーへの就職を実現する方法|志望動機例文も紹介
飲料メーカー
飲料メーカーの仕事や魅力を徹底解説! 内定を得るための工夫も紹介
文房具メーカー
文房具メーカーへの就職を勝ち取る方法|職種別に志望動機例文も紹介
ハウスメーカー
例文10選|ハウスメーカーの志望動機で業界への理解度を示す方法
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仕組みを知っておこう! メーカーのビジネスモデル

基本的なメーカーのビジネスモデルは、材料を仕入れて加工し、販売するというものです。ただ、販売先が企業だったり、一般の消費者だったりして、企業によって最終顧客に届くまでの流れが異なります。
ここからはメーカーのビジネスモデルを解説します。ビジネスの仕組みを知って、仕事の全体像をつかみましょう。
BtoBのビジネスモデル
BtoBとは、企業に対して製品やサービスを提供するビジネスモデルをです。3つのメーカーすべてにおいてBtoBの企業が存在します。
BtoBの特徴は、一度に大きな金額が動きやすいことです。一般的な消費者が購入するときよりも、一度に大量の製品を購入するケースが多く、その分取引するお金も膨大になる傾向があります。
ただ、一度に大きな金額が動く分、契約を結ぶ難易度は高くなります。
BtoBのビジネスモデルについてより詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。BtoB企業を志望する人にとって把握必須の情報も解説しています。
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BtoCのビジネスモデル
BtoCとは、一般の消費者に対して製品やサービスを提供するビジネスモデルです。特に、完成品メーカーはBtoCが多い傾向にあります。
近年は小売店から販売されるだけでなく、インターネット上での購買も盛んになってきました。特にインターネット上で購入する際は、多くの製品・サービスを比較することが多いため、自社を選んでもらったり、リピートしてもらったりするための工夫が求められます。
近年は、マーケティング活動に力を入れていたり、キャンペーンを実施したりするBtoCメーカーも見受けられるようになりました。
BtoBとBtoCの違いをよく理解できていない人は、以下の記事を参考にしてください。違いやそれぞれ向いている人の特徴などを解説しています。
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- BtoBとBtoCの企業とでは就活の方法や難易度が変わることがあるのでしょうか。
BtoC企業のほうが入社難易度が高くなる傾向にある
BtoBとBtoCの企業とでは就活の方法が大きく変わることはありません。なぜなら新卒採用の本質的な部分が大きく変わることがないからです。
しかし、企業規模や業界にもよりますが、BtoBよりもBtoCのほうが難易度はやや高くなるケースが多いです。
BtoBで入社が難しいといわれるのは、メーカーやコンサル、商社、IT、広告業界などです。対してBtoCでは食品、化粧品、自動車、保険、不動産業界が難易度が高いといわれます。
とはいえメーカー、コンサル、ITなどの業界は大量採用しているケースも多く、食品や化粧品などの人気BtoC企業に比べて圧倒的に難易度は低いです。
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メーカー業界の現状と今後の展望
就活をするうえで、志望する業界の現状と今後の展望を知っておくことは大切です。業界の動向次第で現在と未来の働き方が大きく変化する可能性があり、将来的にミスマッチが起こる可能性もあるからです。
ここからは、メーカー業界の現状と今後の展望を解説します。「知らなかった」という事態に陥らないよう、現状と今後の展望を把握しておきましょう。
現状:海外企業との競争力が低下傾向にある
日本はものづくり大国といわれるほどの技術力を誇ります。ただ、近年は海外企業が安く、かつ日本製品の質と大きく変わらないものを作れるようになってきました。購入者は同等の質であれば安い方を選ぶ傾向にあるため、海外企業との競争力が低下している傾向にあるのです。
また、日本の技術者不足も問題視されています。以前までは職人や技術者が多い日本でしたが、今は状況が異なります。後継者不足が問題視されていて、メーカーも同様に新しい技術者が不足している傾向にあるのです。
製造業界では、グローバル競争力の低下を背景にデジタル化や自動化の進展が加速し、効率的な生産体制が求められるようになりました。
働き方も研究開発、企画・設計といった非生産分野へのシフトが進み、柔軟な働き方やリモートワークが増えています。
今後の展望:デジタル化や海外進出などの動きが活発的になる
海外企業との競争力が低下傾向にある日本は、今後デジタル化や海外進出などの動きが活発的になると予想されています。
海外に支店を構え、現地で製造から販売までを手がけるという戦略です。そうすることで、販路が広がるだけでなく、人件費や製造コスト、輸送コストを削減できるため、これまでと同等の製品が安く製造できるようになるのです。
また、AIやロボットなどを導入したデジタル化も進められるでしょう。世界中のメーカーが次々とデジタル化を進めているなか、これまで日本は積極的に推進されているわけではありませんでした。
しかし、新型コロナウイルス感染症の流行にともなって、デジタル化が必要不可欠となり、今後も技術を進化させながら推進されると予想されています。
今後海外に進出するメーカーと進出しないメーカーを見極める際、特に信頼できるソースは、会社説明会などで人事や採用担当の人に直接聞くことです。
あるいは、社会人訪問で現場の社員に聞いても良いでしょう。難しければ企業のホームページ(HP)でそのような情報があるかどうか確認しましょう。
メーカーで就職可能な職種
一言でメーカーといっても数多くの職種があり、それぞれ仕事内容が異なります。そのため、メーカーへの就職を検討している人は、どの職種が自分に合っているか、見極める必要があります。
ここからは、就職可能なメーカーの職種を紹介します。どの職種が自分に合うか考えながら確認していきましょう。
営業職
メーカーの営業職は、企業または一般消費者などの顧客に自社の商品を契約・購入してもらえるよう提案する仕事です。会社の売上を立てることが求められます。
メーカーの営業職は新規開拓よりも、既存の顧客をフォローしたり、新しい商品を提案したりするルート営業が多い傾向にあります。そのため、顧客と深い人間関係を築き、対話のなかから抱えている課題を見極めて自社の製品を提案することが必要です。
なお、新規開拓営業もゼロではありません。販路開拓に注力する企業の場合は積極的に新規開拓営業に取り組むことが考えられます。アポを獲得する時点で断られることが多く、心が折れてしまうこともありますが、諦めずに行動し続けることが求められます。
営業職を志望しているものの、まだ業界や企業が決まっていない人は、以下の記事から各営業職の仕事内容を理解しておきましょう。
BtoB営業
BtoB営業ってどんな仕事? 魅力から大変な部分までまるごと解説
反響営業
反響営業とは? 入社後のイメージを膨らませるポイントを徹底解説
代理店営業
代理店営業が丸わかり! 隠れた3つの魅力や適性の見極め方も紹介
不動産営業
不動産営業に向いてる人の6つの特徴|具体的な業務と未経験からなる方法
リテール営業
リテール営業とは? 仕事内容や5つの必須スキルを専門家と解説
IT営業
IT営業の仕事内容や魅力をプロと解説! 業界経験者による生の声も
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
資材調達・購買
メーカーの資材調達・購買は、製品の製造に必要な素材や部品などを仕入れるのがおもな仕事内容です。メーカーが製品を製造するには、素材や部品がなくてはなりません。そのため、資材調達・購買の仕事はなくてはならない職種です。
具体的には、質の良い素材・部品を安く仕入れることが求められます。仕入れ先を比較検討したり、価格を交渉したりなどをします。一見地味な作業ですが、会社に利益をもたらすためにも必要な作業です。
情報収集能力に長けている人や交渉力に自信がある人は、資材調達・購入が向いているでしょう。
商品企画職
商品企画職は、自社の新商品を作り出したり、既存の製品を改良したりするのがおもな仕事内容です。いわば会社の価値を作り出す仕事で、経営の良し悪しをも左右する仕事といえます。
具体的には、市場調査を実施したうえで、自社の理念やビジョンにマッチした商品の企画を考え、社内に提案します。また、社外向けに新商品を提案する際は、営業職に同行して顧客に説明することもあるでしょう。
流行に敏感だったり、アイデアを思い浮かべられたりするだけでなく、根拠に基づいた提案力も求められます。
企画職の仕事内容や向いている人の特徴など、より詳細を知りたい人は以下の記事を参考にしてください。企画職は経験が求められ、新卒からの就職は難しいといわれています。目指す人はよく確認しておきましょう。
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企画職の仕事や適性を徹底解剖! 新卒が企画職を狙うのはハード?
新しく商品やサービスを企画する「企画職」。人気のある職種ですが、新卒で配属するのは難しいと言われています。しかし、新卒でも企画職として働く方法があります。この記事では企画職の概要や新卒が配属されるための方法などを解説します。
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新卒は社会経験が乏しいため、商品企画職で採用される機会は少ないのではないでしょうか。
商品企画職は、その企業やその業界での知識・経験を積んでからでないと務まらないことが多いと考えられるからです。
生産管理職
生産管理職は、市場や顧客の状況に合わせて、製品の生産量を調整したり、そのスケジュールを立てたりするのがおもな仕事内容です。
製品は毎日一定量製造すれば良いわけではありません。多くの製品が必要な状況で生産量が少なければ機会損失となり、あまり必要とされない状況で多くを生産すれば、材料費や在庫管理費などのコストを無駄にしてしまう可能性があるのです。そのため、日々の生産量を管理することが求められます。
また、工場での生産が遅れていたり、不良品が発生したりするケースも考えられます。その際、原因を追求し、スケジュール通りの生産ができるよう働きかけるのも生産管理職の仕事です。
常に広い視野で物事を見られて、論理的に原因を追求できる人は生産管理職に向いているでしょう。
研究開発職
研究開発職は、新製品を開発したり、既存の製品を改良したりする際に、実際に手を動かす人を指します。
自社が取り扱う製品に関して専門的な知識・スキルを持った人が集まり、どうやったら新製品が開発できるか、既存の製品が改良されるにはどうするべきかなどを、日々分析・研究します。
研究開発職の仕事は、ユーザーの安心安全に直結します。実験・分析が不十分なまま製品が世に出された場合、事故によって怪我や病気を負う可能性があるからです。そのため、探究心を持って、細かい部分まで目を配れる人が研究開発職に向いているといえます。
研究職を志望する人は以下の記事も参考にしてください。具体的な仕事内容や効果的な志望動機を作成する方法などを解説しています。
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研究職ってどんな仕事? 狭き門を勝ち抜くための志望動機例も紹介!
研究職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また研究職のメリットデメリットも押さえておきましょう。この記事では研究職に向いている人の特徴や研究職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。志望動機例文も紹介するので参考にしてください。
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製造職
製造職は、工場で製品を作る仕事を指します。
近年は機械やロボットによって製品が作られることが多いですが、規定をクリアしているか、品質に問題がないかなどは必ず点検しなければいけません。その点検をする際に製造職による目視や検査機器を使った点検などをおこない、ユーザーに届けられる状態にしているのです。
また、製造職はチームで取り組むことがほとんどです。そのため、協調性やリーダーシップ力なども求められます。複数人でものづくりをすることが好きな人は、製造職が向いているでしょう。
- 手先の器用さやアイデア力には自信があります。メーカーで職人的な働き方はできないのでしょうか。
プロトタイプやカスタムメイド製品の制作で器用さが活きる
メーカーはさまざまな製品を取り扱っているため、伝統工芸品や精密機器など、高度な手作業や独自の技術を要する製造分野では、手先の器用さやアイデア力が重視されます。
熟練した技術者は、プロトタイプの製作やカスタムメイド製品の開発などで重要な役割を果たせるのです。
また、技術の進化とともに、3Dプリンターや自動化技術を補完する形で職人的な技術が活用されるケースもあります。
一方で、デジタル化や機械化の進展により、手作業だけに依存する職場は減少していることは把握しておきましょう。デザインや開発段階でアイデア力を発揮しながら、最新技術との融合が求められることもあります。
広報
メーカーの広報は、社内外に向けて情報発信をするのがおもな仕事内容です。
新製品が発売されたり、社内の体制が変わったりした際、それを関係者に伝えなければいけません。伝えなければいけない情報をプレスリリースやSNS、CMなどのあらゆる手段を活用して伝えるのが広報の仕事です。
また、企業規模が大きければ社内への発信にも力を入れなくてはいけません。周知しなければ社員から「知らなかった」や「聞いていない」などの声を寄せられる可能性があるからです。
このような仕事内容から、広報は受け手の状況を想像できたり、積極的に情報発信できたりする力が求められます。
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
就活のプロが解説! メーカー就職の難易度
メーカーに就職するには、当然選考を通過しなければいけません。しかし、メーカーは有名企業も多いため、就職の難易度が高いのではないかと不安を抱える人もいるのではないでしょうか。
ここからは、就活のプロであるキャリアコンサルタントの古田さんにメーカーに就職することの難易度を聞いてみました。どちらにせよ入念な対策は必要ですが、心構えをするという意味でも難易度を把握しておきましょう。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見るパンデミックから回復しつつある現在は採用に積極的なメーカーが多い
有効求人倍率などの動向を見てみると、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともない、製造業の業況悪化も影響し、2019年から2020年にかけて有効求人倍率が低下していました。しかし、2024年に入って雇用情勢は緩やかですが持ち直しています。
製造業の新規求人数を見てみると、2023年は年間を通してマイナスで推移しているため、これから就活で製造業に就職しようと考えている人にとっては不安があったかもしれません。しかし、2024年から2025年にかけて不足していた半導体市場も徐々に回復するといわれています。
そのため、半導体不足で生産に影響が出ている自動車産業や家電業界は今後、積極的に人材を採用していくことでしょう。
特に専門的な知識を有する人材はメーカーに採用されやすくなる
製造ラインで活躍してくれそうな人材もそうですが、それらを管理したり、新しい技術を開発したりするための専門知識を持った人材も採用が増えることが見込まれます。
どの部署・ポジションを狙うかによって難易度は変わるため一概にはいえませんが、マンパワーを求めている部署の場合、体力に自信があれば比較的難易度は低いのではないでしょうか。
やりがいや魅力は? メーカーに就職することのメリット
やりがいや魅力は? メーカーに就職することのメリット
- 自分が手がけた商品を多くの人に利用してもらえる
- 企業によってはグローバルで活躍できる
- 経営が安定しているため数年後のキャリアプランを描きやすい
- ほかの業界と比べて給与が高い傾向にある
メーカーには複数の種類があり、企業によって属する業界も異なります。しかし、共通して得られるやりがいや魅力があるのです。
ここからは、メーカーに就職することのメリットを解説します。自身が仕事に求めることとマッチしているかどうかを確かめて、就職する際の判断材料としましょう。
自分が手がけた商品を多くの人に利用してもらえる
メーカーで働く多くの人が、自社製品の開発や製造、販売に携わることになります。自分がかかわった製品を多くの人に利用してもらえると実感できたとき、やりがいを感じられるでしょう。
多くの人に利用されていることは、多くの人の生活を支えていることも指します。なかには、製品が生活に欠かせないものになっている人もいるかもしれません。
このように、メーカーで働くことは、人々の生活の基盤を作っているとも考えられるのです。製品を通じて人々の生活を支えたいと考えている人には向いているといえます。
企業によってはグローバルで活躍できる
グローバル展開しているメーカーも数多くあります。海外に工場を構えて製品の製造・販売をおこなっていたり、日本で製造した製品を海外向けに販売したりなど、進出の方法はさまざまです。
とはいえ、海外で活躍できることには変わりはありません。就職後は海外で働きたい、グローバルで活躍したいと考える人は、メーカーへの就職が向いているといえます。
ただ、グローバル進出しているかどうかは企業によって異なります。選考を受ける前に、その企業がグローバル展開しているかどうか入念に研究することが大切です。
企業分析の方法がわからない人は、以下の記事を参考にしてください。3つのステップで企業の詳細まで把握する方法を解説しています。
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企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析には自分に合った企業が見つかるなどのメリットが多くあります。また集めた企業情報をうまく活用することで、就活を効率的に進めることができますよ。この記事では、企業分析の正しいやり方から効率化のコツまでキャリアコンサルタントとともに徹底解説します。
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メーカーで海外勤務を目指すには、まず社内で経験を積み、語学力や異文化理解を磨くことが重要です。
次に、海外事業に携わる部署への異動や海外事業所での研修機会を得るために積極的にアピールし、管理職や専門職のスキル習得も欠かせません。
経営が安定しているため数年後のキャリアプランを描きやすい
メーカーは経営が安定している傾向にあります。そのため、同じ企業で働き続ける場合は、数年後のキャリアプランが描きやすくなるのです。
メーカーの経営が安定している理由には、同じ部品から数多くの製品を販売していたり、アフターフォローなどにも取り組んでいたりすることも挙げられます。つまり、一つの製品だけでも複数の収入源があるということです。
また、長年の経営から信頼を積み重ねているため、簡単に顧客を失うこともあまり考えられません。このように、真面目、かつ積極的に働き続ければ、会社の売上に貢献することができ、キャリアプランを描けるようになります。
ただ、常に業界の動向を理解しておくことが必要です。外部からの影響によって業界が変化しなければいけないこともあり、それをいち早く察知して行動に移すことが大切だからです。
業界研究のやり方がわからない人は以下の記事を参考にしてください。常に業界の動きを俯瞰的にとらえられるようになりますよ。
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業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
「就活を始めたけど、業界研究のやり方がわからない……」という人は多いでしょう。この記事では、業界研究のやり方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。志望業界を見つけるためにも、早めに業界研究をおこなってくださいね。
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ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
ほかの業界と比べて給与が高い傾向にある
dodaの「2022年9月~2023年8月の1年間にdodaサービスに登録した約63万人の平均年収」によると、業界別年収の比較から、メーカーの平均年収は高い傾向にあることがわかります。
金融 | 469万円 |
メーカー | 466万円 |
総合商社 | 464万円 |
IT/通信 | 446万円 |
建設/プラント/不動産 | 432万円 |
専門商社 | 424万円 |
インターネット/広告/メディア | 423万円 |
メディカル | 408万円 |
サービス | 377万円 |
小売/外食 | 359万円 |
このように、メーカーの平均年収は466万円と、高い水準であることがわかります。
特に歴史ある企業は労働組合の発言力が強いといわれています。
労働組合とは
労働者が主体となって自主的に労働条件の改善や経済的地くらいの向上を目的に組織する団体
つまり、社員の発言が大切にされているということです。そのため、給与やボーナスに関しても社員の声が反映されていて、高い水準となっていることが考えられます。
また、経営も安定している傾向にあるため、大きな問題を起こしたり、大不況に陥らない限り、給料が激減することはあまり考えられないでしょう。
メーカーの給与水準が下がる可能性として考えられるのは、企業の経営状態の悪化、業界全体の縮小などです。また、今後は技術革新やグローバル化の進展なども影響があるかもしれません。
ボーナスの有無が気になる人も多いと思います。以下の記事ではバーナスがない会社についてプロが解説しています。
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ボーナスを支給しない会社と聞くと、年収や業績を心配する人もいるかもしれませんが、実はボーナスがないことで社員が得をすることもあるのです。記事ではボーナスのない会社の本音や、ボーナスを軸にした会社の見極め方をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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やめとけという声も? メーカーに就職することのデメリット
やめとけという声も? メーカーに就職することのデメリット
- 昔ながらの風習が残っている企業が見受けられる
- 必ずしも興味のあるものを取り扱うとは限らない
- 取引先から無理な要求をされることがある
ここまでメーカーのやりがいや魅力を解説しましたが、厳しい一面やデメリットがあるのも事実です。「やめとけ」という声も見受けられ、マイナスの部分を知らずに就職すると「思っていたのと違う」と後悔してしまう可能性があります。
そのため、選考を受けるかどうか判断する前に、デメリットを把握しておくことも大切なのです。
ここからは、メーカーに就職することのデメリットを解説します。就職後のミスマッチを防ぐためにも、事前に把握しておきましょう。
昔ながらの風習が残っている企業が見受けられる
前述のとおり、メーカーは長い歴史を持ち、企業規模が大きい企業が多くあります。しかし、それが逆手となり、簡単に企業体制を変えられず昔ながらの風習が残っている企業もあるのです。
たとえば、年功序列制が残っていたり、上司の意見が最優先とされたり、残業が当たり前とされていたりなどが挙げられます。
とはいえ、近年は働き方改革を進めるメーカーも増え、昔ながらの風習は色褪せつつあります。ただ、まだ時代になじめていない企業もゼロとはいえないため、入念な企業分析が必須です。
令和になったにもかかわらず、いまだに「昭和の古い価値観」を押し付けてくる企業はあります。
仕事帰りに上司に付き合わされて強引にお酒を飲みに連れていかれるというのも今でも見られる光景ではないでしょうか。
必ずしも興味のあるものを取り扱うとは限らない
メーカーには数多くの種類があり、それぞれ取り扱うものが異なります。たとえば、自動車メーカーであれば自動車に関連する部品を扱うことになり、一方で、食品メーカーであれば食材を扱うことになります。
仕事は自分の興味関心がある分野で最も力を発揮しやすいです。一方で、興味関心がない分野のメーカーに就職した場合、仕事が苦痛となってしまいます。
選考を受ける前に自分の興味関心を明確にし、かつ志望先の具体的な仕事内容や取り扱う製品などを明確にしておくことが大切です。
取引先から無理な要求をされることがある
メーカーは仕入れ先と販売先の板挟みになりやすい傾向にあります。どの取引先も自社の利益が重要であるため、無理な要求をされることもしばしばあるのです。
たとえば、仕入れ先からは「〇〇kg以上仕入れてくれないと取引をしない」と要求されることもあるでしょう。また、販売先からは「〇〇円より安くなければ購入しない」などといわれる可能性もあるのです。
このように、各方面の取引先から無理な要求をされて、頭を抱えるケースも考えられます。そのため、取引先を納得させられる提案力や、本音を言い合える関係を築くコミュニケーション能力などが求められます。
そのほかにも、たとえば追加コストなしで予定外の機能の追加を要求されることがあります。
また、急なコスト削減要請にともなう大幅な値引きを求められるケースもあり、これらが製造現場に大きな負担をかけることがあります。
文系・理系どちらも可能! メーカーへの就職が向いている人の特徴
文系・理系どちらも可能! メーカーへの就職が向いている人の特徴
メーカーについて、ものづくりや専門知識・スキルが必要と考えて、「文系の自分にも就職できるのだろうか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。しかし、メーカーは文系・理系どちらでも就職可能です。
ここからは、メーカーへの就職が向いている人の特徴を解説します。就職後のミスマッチを防ぐためにも、自分が向いているかどうか見極めましょう。
想像力が豊かである
ユーザーにとって必要な製品を考えるには、想像力を働かせることが重要です。ユーザーがどのような悩みを抱えていて、それをどう解決したいと考えているのか考えることで、ユーザーにとって必要な製品を作れるようになるからです。
ものづくりに関する想像力を豊かにするには、自身が買いものをするときに「なぜそれを買ったのだろう」と意識して考えることが大切です。ほかの人も自分と同じ理由で買っている可能性があるため、自分が買った理由を明確にすることができれば、多くの人に選ばれる製品を作れるのです。
このように、まずは自分が商品を買う理由を明確にすることを意識して、想像力を膨らませることが大切です。
高い技術力を持っている
特に、製造職には高い技術力が求められます。近年の日本はないものはない世のなかになり、メーカーは技術力で競争する傾向があります。そのため、年々高い技術力を身に付けている人が求められるようになったのです。
大学や高校で志望先で必要な技術を身に付けた人もいるのではないでしょうか。また、基礎を身に付けていて、将来的に高い技術力を身に付けられるポテンシャルを持っている人もいるでしょう。
選考では、これまで培った技術力をアピールしつつ、その技術力を活かしてどう活躍していきたいかを伝えることが大切です。
- 仕事で必要な技術はその企業でしか身に付けられないと思います。必要なスキルを身に付けるために大学生の段階でできることがあれば教えていただきたいです。
どんな人とも意思疎通できるコミュニケーション能力が必要
メーカーの業務内容は製品を作るだけではありません。製品には必ず取扱説明書があり、医薬品製造なら能書、自動車業界や家電業界なら消費者向けのカタログなども作ります。
製造しているものを解説している何かしらの文書が必ず添付されるため、語彙力が求められるのです。
理系なら、電気、機械、情報通信などの分野で実験などを通して知識や経験を積むことができるため、製品の製造や開発にかかわるスキルを身に付けることができ、文系なら語彙力や伝えるスキルを身に付けられるでしょう。
共通して必要なのは誰とでも意思疎通ができるコミュニケーションスキルです。学生のうちに身に付けられるよう、普段の生活のなかで意識してみてください。
チームで仕事ができる協調性がある
メーカーの仕事は、一人で取り組むことはほとんどありません。チームで一つの目的に向かって取り組むことがほとんどです。そのため、どれだけ高いスキルや技術力を持っていても、チームで目的に向かえる協調性がないと務まらないのです。
また、メーカーのビジネスモデルを俯瞰的に見ても、一つの企業で完成品が作られることはほとんどありません。素材メーカーから部品メーカーへ、部品メーカーから完成品メーカーへという流れで完成品が作られています。
そのため、他社を含めたチームで製品を製造しているという意識を持つことが、プロジェクトを円滑に進めるために重視されます。
ものづくりにかかわらず、これまでチームで物事を進めた経験がある人はメーカーでの勤務が向いているでしょう。
自己PRで協調性をアピールしたいと考えている人は、以下の記事も参考にしてください。ほかの就活生と差別化する方法などを解説しています。
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時代の変化や顧客のニーズに柔軟に対応できる
前述のとおり、長い歴史があり規模の大きいメーカーは経営が安定している傾向にあります。しかし、ただ同じものを作り続けていれば良いわけではなく、時代の変化や顧客のニーズに対応した製品を企画・開発し、ユーザーに届けることが大切です。
世の中は変化し続けます。特に新型コロナウイルス感染症によって世界中の在り方が大きく変化し、求められる製品も変わりました。
このような時代の変化や顧客のニーズを即座に読み取り、需要のある製品をすぐに提案できるような柔軟性が求められます。
個人的には、企業は学生に対して業界や仕事のトレンドを把握する能力を期待していないため、無理に把握する必要はないと感じています。
強いていうなら、社会人訪問などをして現場の社員に現在のトレンドや今後の企業の動きを確認しておくと良いでしょう。
グローバルな視点を持っている
日本はものづくり大国といわれてきましたが、近年は必ずしも日本がトップであるわけではなくなりました。世界各国が高い技術力を活かした製品を作り出すようになり、日本が追う立場になっている分野があるのも事実です。
このような現状から、メーカーで働く際はグローバルな視点を持つことが重要です。世界の技術やスキルを把握し、それを自社の製品に活かすことで、国内でも抜きん出た存在になれるでしょう。
また、海外進出をするメーカーも増えているため、今後はさらにグローバル視点を持った人が求められる可能性があります。
後悔しないためにも理解しよう! メーカーへの就職を目指す際の注意点
後悔しないためにも理解しよう! メーカーへの就職を目指す際の注意点
- 年功序列などその企業ならではの風習をリサーチしておく
- 業務範囲の狭さなどからモチベーションを保てるか確認しておく
- 企業規模が大きい場合は全国転勤がある場合もある
ここまでの内容から、「メーカーへの就職が向いていそうだから選考を受けてみよう」と判断した人もいるのではないでしょうか。しかし、応募する前に把握しておくべき注意点があります。
ここからは、メーカーへの就職を目指す際に注意すべきことを解説します。就職後に後悔しないためにも、注意点を把握しておきましょう。
年功序列などその企業ならではの風習をリサーチしておく
前述のとおり、企業によっては年功序列や上司が絶対など、昔ながらの風習が残っている可能性があります。昔ながらの風習のすべてが悪いわけではありませんが、若いうちは挑戦の機会が少なかったり、収入が少なかったりするなど、やりがいを持って働けない可能性があるのです。
しかし、会社の風習に関しては会社のHPや採用サイトに掲載されていることはほとんどありません。そのため、OB・OG訪問をしたり、SNSなどで口コミを検索したりしてリサーチする必要があります。
少し手間のかかる作業にはなりますが、自分に合った働き方をするためにも、その企業ならではの風習はリサーチしておきましょう。
OB・OG訪問の具体的な方法がわからない人は、以下の記事を参考にしてください。理解することで就活を有利に進められるようになるかもしれません。
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業務範囲の狭さなどからモチベーションを保てるか確認しておく
メーカーは素材や部品から製品を製造する仕事です。しかし、自分の仕事がものづくりに直接かかわるとは限りません。
企業規模が大きくなるほど分業制が採用されていて、業務範囲が細かく分けられる傾向にあります。そのため、目の前の仕事が作業となってしまい、モチベーションを保てなくなることも考えられるのです。
メーカーへの就職を目指す際は、業務範囲が狭かったり、毎日同じ作業を繰り返したりしてもモチベーションを保てるかどうか確認しておきましょう。毎日同じことをコツコツ続けられる人は向いている可能性が高いといえます。
- 規模の大きいメーカーに就職した場合、具体的にどのくらい業務範囲が狭くなるのでしょうか。
特定の範囲の設計のみを扱う場合は業務も限定されやすい
規模の大きいメーカーでは、業務が細かく分業化されていて、一つの製品を作り上げる過程で複数の部署が協力して進めます。そのため、個々の従業員は非常に限定された業務に専念することが多くなります。
たとえば、開発職では、全体の製品設計をおこなうのではなく、特定の部品や機能のみを設計する役割に限定されることがあります。
製造職では、製品の一部を組み立てる工程や品質管理の一部分だけを担当することが一般的です。結果として、業務範囲が狭くなる反面、深い専門知識やスキルが求められます。
このような環境では、全体像を把握しにくくなる一方で、特定の分野でのスキル向上が期待されるため、キャリアを長期的に積む際には、自分の専門性を磨くことが重要です。
企業規模が大きい場合は全国転勤がある場合もある
企業規模が大きいメーカーは、全国に支店や工場を構えていることから、全国転勤があるケースもあります。
全国転勤とは
引越しをともなう転勤のこと
全国転勤がある場合は、人事部からの指示に従って指定された地域に転勤しなければいけません。そのため、特定の場所で働き続けたい人にとってはストレスの大きい働き方となってしまうでしょう。
なお、全国転勤がある場合は、採用ページに「全国転勤あり」と記載されていたり、面接で「全国転勤はできますか」と質問されたりします。全国転勤を避けたい場合は、全国転勤がある企業を避けたり、面接で「できない」と回答したりして、自分に合った働き方ができるよう対応しましょう。
全国転勤については以下の記事でより詳しくまとめています。向いている人の特徴も解説しているので参考にしてみてください。
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採用経験者が解説! メーカーのリアルな社風や働き方
ここまでメーカーに就職するメリット・デメリット、向いている人の特徴、注意点などを解説しましたが、具体的にどのような働き方をするのか、どのような社風なのか、イメージが湧いていない人もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、実際に採用の経験があるキャリアコンサルタントの吉田さんに、メーカーでの働き方や仕事内容、社風のリアルについて聞いてみました。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見る業界・会社ごとに異なるがメーカーは総じて堅い雰囲気がある
過去に人材会社で食品、化粧品、自動車メーカーなどの採用支援をおこなっていて、そこで感じたことを伝えます。
まず第一に、当たり前ですが、社風は業界や会社ごとに異なります。さらにいうと、同じ会社内でも事業所や支店ごと、部署内で大きく変わっていることもあり、まさに配属ガチャといえるでしょう。
ただ、あえてまとめていうと、良い意味で堅実、悪い意味で堅い雰囲気です。意思決定のスピードが遅く、変化に対して後手に回りがちです。
社内での孤立を防ぐためにもコミュニケーション能力が必須
また、チームワークやさまざまな人と円滑にコミュニケーションする必要があります。開発部門、製造部門、品質管理、営業部門など、さまざまな部門が連携して一つの製品を作り上げるからです。
また、同じ部署内でも10代~90代まで、正社員、派遣社員、契約社員、アルバイト、そして最近では外国人労働者など大学生の皆さんでは想像つかないほどさまざまな人とかかわっていきます。
円滑にコミュニケーションが取れないと仕事が滞りますし、最悪の場合孤立してしまいます。話が嚙み合わない人や相性が悪い人もいて、そのなかでも業務を遂行することが求められるのです。
どの業界や企業にも良い面、悪い面があり、理想の職場というのはそうあるものではありません。このようなリアルな声を社会人訪問をしていきながら集めていき、自分にとって一番良い選択肢を絞り込んでいきましょう。
就職を目指すなら! メーカーの選考対策の方法
就職を目指すなら! メーカーの選考対策の方法
- なぜメーカーを志望するのか理由や背景を自己分析する
- 企業研究から志望先でなければいけない理由を探す
- メーカーでインターンシップを経験してみる
- メーカーで働く人にOB・OG訪問をする
ここまでの内容から自分がメーカーが向いていると判断して、就職を目指そうと決断した人もいるかもしれません。しかし、当然ながら選考があるため対策が必要です。メーカーは人気業界の一つであるため、入念な対策が求められるのです。
ここからは、メーカーの選考対策の方法を解説します。できることから始めて、メーカーへの就職を実現できるようにしましょう。
なぜメーカーを志望するのか理由や背景を自己分析する
世のなかには数多くの業界が存在します。そのなかから、なぜメーカーを志望するのか理由や背景を明確にすることが大切です。メーカーを志望する理由が明確でないと、志望動機が面接官に刺さらなくなるだけでなく、就職後のミスマッチの原因となってしまうからです。
志望する理由を明確にする際に取り組むべきことは、自己分析です。自分の過去や現在の考え・価値観を深掘りして、メーカーを志望したいと思った理由・背景を言語化します。
ただ、自己分析にはたくさんの方法があり、どんな方法があるのか、また自分にはどの方法が合っているのかわからないと悩む人もいるのではないでしょうか。以下に自己分析について解説している記事をまとめました。気になるものから読んで、自分に合った方法を見つけましょう。
自己分析ノート
自己分析ノートの効果的なやり方4ステップ|就活での活用法も解説
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自己分析シート
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
自分史
自分史のテンプレ3選! 例文付きで当てはめるだけで自己理解が深まる
モチベーショングラフ
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
企業研究から志望先でなければいけない理由を探す
メーカーには数多くの企業が存在します。そして、なかには同じような製品を製造している企業もあります。そのため、なぜその企業でなければいけないのかという理由を明確にしなければいけません。
志望先でなければいけない理由が明確でないまま選考を受けると、「我が社である必要がないのではないか」と判断され、選考に落ちる可能性が高まってしまいます。採用担当者に「この人は我が社で働くことで希望を実現できる」と思ってもらうためにも、その企業でなければいけない理由を探しましょう。
なお、志望理由を考える際は企業分析をすることが重要です。企業分析なしで志望動機を考えてしまうと的外れな回答をしてしまう可能性があるからです。企業分析の方法がわからない人は、以下の記事を読んで実践してみましょう。
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企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析には自分に合った企業が見つかるなどのメリットが多くあります。また集めた企業情報をうまく活用することで、就活を効率的に進めることができますよ。この記事では、企業分析の正しいやり方から効率化のコツまでキャリアコンサルタントとともに徹底解説します。
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また、メーカーの志望動機の書き方がわからない人は、以下の記事を参考にしてください。例文付きで面接官に刺さる志望動機の書き方を解説しています。
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16例文付き! メーカーの志望動機が誰でも作れる5ステップを解説
メーカーの志望動機には、好印象が残る強みを盛り込みましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、メーカーの志望動機を作る方法と業界で活きる強みについて解説しています。メーカーの志望動機を作る際には16例文も参考にしてくださいね。
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- 正直、似た商材を扱うメーカー間の違いが見出せません。どのようにして違いを探すことができますか。
HPの細部まで確認してその企業に共感できる部分を見つけよう
違いを探す方法として、その企業のHPを見ることをおすすめします。
HPには、どのようなスタンスで取り組んでいるのか、コンセプト、社長の挨拶などが掲載されているケースが多いです。社長がその企業の創業者であれば、創業に至った経緯や今後の展望なども語られているかもしれません。
実際に見てみるとわかると思いますが、同じような商材を扱っていても、それらの企業のホームページはどれひとつとして同じものはありません。
社長の挨拶のページに書かれた社長の言葉に共感できたなら、それを伝えることで「この会社で働きたい」といった同業他社には通じない動機になるでしょう。
メーカーでインターンシップを経験してみる
メーカーで働くことが本当に自分に合っているかどうか判断する最も良い方法は、実際に働いてみることです。しかし、大学生が実際に正社員として勤務することはできません。そこでおすすめなのがメーカーのインターンシップに参加することです。
インターンの内容は実際に働くことができたり、先輩社員との座談会に参加することができたりなど、企業によって異なります。ただ、どのような内容でもインターンに参加することでしか得られない情報があるはずです。
インターンで得た情報を活かした志望動機を作成することで、採用担当者から「志望度が高い」と思われ、選考通過の可能性が高まります。
また、実際に仕事に触れてみることで、メーカーで働くことが自分に合っているかどうかも判断できるようになります。
インターンの選び方がわからない人は、以下の記事を参考にしてください。自分が参加すべきインターンを探すことができ、就活に役立てられるようになります。
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インターンの選び方決定版! 5段階で絞り込むコツと学年別の探し方
インターンの選び方に迷う人に向けて、5段階でスムーズに絞り込むコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。数ある情報の中からインターンを探す方法も学年別に紹介。この記事で自分に合うインターンを選び、就活の良いスタートを切りましょう。
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メーカーで働く人にOB・OG訪問をする
各社の社風や具体的な仕事内容、働き方はHPや採用ページに載っていないことがほとんどです。HPや採用ページから把握できないことを知るためも最適な手段は、実際に働いている人から話を聞くことです。
大学の先輩のなかには志望先で働いている人もいるかもしれません。先輩がいる場合はOB・OG訪問をし、志望先に関してHPや採用ページには載っていない情報を聞き出しましょう。
志望先で働く先輩がいない場合は、大学のキャリアセンターに相談してみるのがおすすめです。
メーカーの働き方を網羅的に理解して就職するか判断しよう
誰もが知る有名企業がたくさんあるメーカーですが、有名だからといって自分に合っているとは限りません。実際は自分の性格とは合わない働き方だったり、興味のない分野だったりすることも考えられるのです。
就職後の後悔を避けるためにも、応募前にメーカーに関する情報を網羅的に理解し、リアルな働き方を知っておくことが大切です。メーカーのリアルを知ったうえで自分の向いているかどうか見極め、選考突破に向けて準備しましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るまずはメーカーの種類や仕事内容の理解から始めよう
メーカーには、素材メーカー、部品メーカー、完成品メーカーなどさまざまな業種があり、それぞれの役割や仕事内容が異なります。自動車や家電、食品など自分の興味に合った分野を選ぶことが、就職後の満足度に大きく影響します。
よって、メーカーへの就職を考えている人は、まずメーカーの多様な職種や業界の違いを理解することが大切です。
また、メーカーの仕事内容は、製品の開発や製造にとどまらず、営業、企画、広報、生産管理、研究開発など多岐にわたります。自分の得意分野やスキルを活かせる職種を選びましょう。
メーカーを志望する理由を明確にして説得力のある志望動機を作成しよう
メーカーはグローバルな視点を持つことが求められる業界でもあります。国内市場だけでなく、海外展開を進める企業が多く、語学力や異文化理解がキャリアアップの鍵となります。
就職活動においては、自己分析と企業研究が欠かせません。自分がなぜメーカーを志望するのか、そしてその企業でなければならない理由を明確にし、面接で説得力のある志望動機を述べる準備をしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
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