販売職の志望動機を作ろうとして「何をアピールすれば良いのだろう?」「誰でも書けるような内容になってしまう……」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
販売職は仕事が身近でイメージしやすい分、ポイントを押さえないとありきたりな志望動機になってしまい、企業に熱意が伝わらない可能性もあります。しかし、実は簡単に周囲と差別化しつつ高評価を獲得できるコツがあるのです。
この記事では販売職の志望動機で重要な3つのポイントと分野別の11例文をキャリアコンサルタントの秋田さん、遠藤さん、板谷さんとともに解説します。自分らしい志望動機をすぐに作れる方法を解説するので、販売職の志望動機で差別化したい人はぜひ最後まで読んでみてください。
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販売職の志望動機は作りやすいからこそ評価に大きな差が出る
販売職はコンサルや法人営業、バックオフィスなどのほかの職種と比べると学生にとってイメージしやすく、身近な職種です。アルバイトで販売職の経験がある人や、志望企業の店舗で実際に商品を買ったことがあるという人もいるのではないでしょうか。
ただしその分、企業研究や作り込みが甘くなりがちで、周囲と似たり寄ったりの志望動機になってしまう人も多くいます。そうすると選考で印象に残らず、人事の胸に響く志望動機にならないのです。
この記事ではまず販売職の志望動機でやりがちなミスを解説し、そのうえで評価される志望動機のポイントを解説します。販売職の選考で企業が求める力を把握しましょう。
後半では商品別の販売職の志望動機例文を11選解説します。自分で志望動機を簡単に作るステップも解説するので、この記事で魅力的な志望動機を作成して、販売職の選考を勝ち抜いてくださいね。
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NG例から失敗を防ごう! 販売職の志望動機でやりがちなミス
NG例から失敗を防ごう! 販売職の志望動機でやりがちなミス
- ホスピタリティだけをアピールしている
- 商品が好きという気持ちだけをアピールしている
- 日々の仕事内容をイメージできていない
販売職の志望動機は比較的すぐに内容が思い浮かびやすいです。しかし、だからこそ準備やリサーチを十分にしないと企業にすぐばれてしまい、高評価を得る志望動機にはならないという落とし穴があります。
ここではまず販売職の志望動機で特にやりがちなミスを3つ解説するので、最初にNGポイントを把握して、選考での失敗を防いでくださいね。
ホスピタリティだけをアピールしている
販売職には接客の側面もあるため、ホスピタリティが大事だと考える学生は多いです。それは決して間違いではありませんが、販売職の選考でホスピタリティだけをアピールするのは不十分です。
たとえばホテルスタッフや介護スタッフなどをイメージするとわかりやすいでしょう。これらは顧客にサービスを提供して満足してもらうのが目的であり、商品を販売するのが目的ではありません。こうしたサービス業であれば顧客とのかかわりが企業のイメージや新規顧客の獲得に非常に重要になるため、ホスピタリティが重視されますが、販売職は異なります。
販売職の仕事の目的は売り上げを作ることであり、顧客と接することは手段に過ぎないのです。そのため売り上げや商品のことにまったく触れず、ホスピタリティだけを強みとしてアピールすると、サービス業との区別が付いていない、販売職には向いていないという印象を与えかねません。
- 販売職の志望動機でホスピタリティもアピールするなら何に気を付ければ良いですか?
ホスピタリティが売り上げや顧客満足にどうつながるかを明確にしよう
ホスピタリティをアピールする際には、単に優れた接客能力を持っているという点にとどまらず、それが売り上げ向上や顧客満足度の向上にどのように貢献するかを具体的に述べることが重要です。
特に、顧客のニーズを理解し、適切な商品提案に貢献することにホスピタリティがどのようにしてつながるのかを明確にするとが効果的です。
さらにリピーターの増加を促す戦略や、顧客との信頼関係を築くことによる売り上げ増加の可能性にも触れると、より説得力が増します。
販売職以外にも、人とかかわる仕事はさまざまあります。こちらの記事で19選を解説しているので、ホスピタリティを強みとする人はぜひチェックしてみてください。
人とかかわる仕事19選|具体的な仕事内容や注意点まで徹底解説
職種ごとの違いや特徴に自信がない人は、こちらの記事でおさらいしましょう。職種一覧を特徴ごとにグループ分けして、わかりやすく解説しています。
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
商品が好きという気持ちだけをアピールしている
販売職を目指している人なら、志望企業の店舗を利用したり実際に商品を購入したりした経験がある人も多いですよね。だからといってその店舗や商品への愛着ばかりをアピールすると、逆効果になることもあるので注意が必要です。
採用側の立場で考えると、志望者が自社の店舗や商品に興味を持っているのはあくまでも当然のことで、スタートラインに過ぎません。商品が好きという気持ちだけでは顧客としての目線しかなく、売り上げに貢献できないだろうと判断される可能性があるのです。
したがって、商品が好きなうえで「今度は社員としてこういうふうに活躍したい」と考えられる人を企業は求めています。もちろん商品を利用していたエピソードは伝えても問題ないですが、それだけではほかの多くの志望者に埋もれてしまうことを認識しましょう。
企業への愛着には好印象を受けるので、アピールすることに問題はありません。自社ブランドに愛着があると販売意欲にもつながります。
ただ、好印象を受ける一方で、販売職としての適正もきちんと見定めていることを忘れないでください。
日々の仕事内容をイメージできていない
普段、顧客として販売職の人と接する際は、笑顔で丁寧に接してもらえることが多いですよね。その姿を見ていると、入社後は同じように自分の好きな商品に囲まれて、顧客と楽しく会話しながら働けるというように考える人が多いです。
しかし実際の販売職の仕事内容は多岐にわたり、好きな商品や売り場だけを担当できるとは限りません。またシフト制であることが多く、必要最小限の人数で店を運営しています。そのためやりたいことだけに集中できるのではなく、大変な業務も皆で分担しながら忙しく働いているというのが実情です。
販売職のおもな業務内容
- 売り場作り:商品の荷下ろし、品出し、棚整理、掃除など
- 接客:問い合わせ対応、レジ、電話対応、クレーム対応など
- 在庫管理:データチェック、発注、棚卸など
- そのほか:フェアの企画、アルバイトの採用や教育、仕入れ先との打ち合せ、本部研修など
上記のように多数の業務を並行して進めるうえに、立ち仕事が多いこともあり体力を使います。
これを知らずに「商品が好きだから」「人と話すのが楽しいから」のようなイメージだけの志望動機を伝えてしまうと、「なんとなく応募している」「企業研究が甘い」と思われてしまい、不合格になる可能性が高まってしまうのです。
志望動機を作る際は、上記の業務内容を踏まえて認識のずれがないように注意してください。
販売職では、配属によっては必ずしも好きなブランドや商品を扱えるわけではないことを理解しておくことが大切です。
また販売職は多岐にわたる業務を担い、体力を要する立ち仕事が多いため、その大変さを十分に認識することが重要です。
特に新人時代は忙しい業務内容やシフト制の働き方に戸惑うかもしれませんが、これらの挑戦を乗り越えることで、大きく成長できる職種でもありますよ。
立ち仕事に具体的にどのような大変さがあるか気になる人は、こちらの記事がおすすめです。立ち仕事のデメリットや克服するコツを解説しています。
立ち仕事28選! メリット・デメリットと長く働くためのケアも解説
販売職のさらに詳しい仕事内容は、こちらの記事で解説しています。就職のコツも解説しているので併せて確認しましょう。
販売職の仕事内容や魅力を徹底解剖! 就職するために必要な対策とは
アドバイザーコメント
秋田 拓也
プロフィールを見る声掛けのエピソードや商品が好きというアピールにも要注意
販売職の志望動機に盛り込むテーマとして、勘違いしやすいものやもったいないアピールになりがちなものを3つ紹介します。販売職の志望動機で落ちる人の特徴を理解しましょう。
①顧客への声かけ
アルバイトのエピソードでありがちな「顧客への声掛け」ですが、単なる声掛けだけでホスピタリティをアピールする内容になっている志望動機がよくあります。
顧客への声掛けは販売職として当然のことです。中には、声掛けが嫌な人もいます。様子をよく観察して、適切なタイミングで顧客に合わせた声掛けをすることが、真のホスピタリティです。
②商品が好き
商品が好きなことばかりを強調すると、「好印象を与えたいだけではないのか」と受け取られるケースも想定できます。
販売職の選考なので、販売職に必要とされるスキルを持ち合わせているかを判断しているのです。商品が好きなことばかりを強調せずに、「人当たりの良さ」「話しやすさ」「自然な笑顔」などをアピールすべきでしょう。
③販売職としての仕事内容
「自分の好きな商品を販売したい」などは一見、採用担当者に刺さりそうなイメージがあります。しかし販売職は、好きな商品だけを販売するだけではありません。
会社の戦略として売らなくてはならない商品や、好きではない商品も販売する必要があるのです。また販売職は「売る」だけではなく、仕入れや在庫管理、販売企画など、ほかにも携わる業務があるということも理解しておく必要があります。
そのうえで、仕事内容を理解していることをアピールしてください。
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ここが大切! 販売職の志望動機で企業が重視する3大要素
ここが大切! 販売職の志望動機で企業が重視する3大要素
- 臨機応変なコミュニケーション力
- 自ら売り上げに貢献する意欲
- チームで店舗を運営する積極性
「どのような志望動機が販売職の選考で評価されるの?」と気になる人もいますよね。
ここでは販売職の志望動機で企業が特に重視する3つの要素を解説します。販売職で求められる力を理解して、好印象を残す志望動機のコツをつかみましょう。
①臨機応変なコミュニケーション力
企業や店舗にもよりますが、販売職は客層が幅広く、無数の顧客が出入りします。その中では理不尽な要求をされることや、誰かがミスをして怒られるなどのハプニングも付き物です。
比較的客層が狭く穏やかな現場だとしても、先述のように販売職の業務は忙しく、一日に何件もの問い合わせやレジに対応します。そのため単なるサービス精神だけでなく、臨機応変なコミュニケーション力が不可欠です。
トラブルがあっても笑顔で乗り切る力や、実際に接客業のアルバイトなどで困難を切り抜けた経験を伝えると効果的です。接客経験がない場合も、状況に応じた素早い判断力や、さまざまな人とコミュニケーションを取る対応力をアピールするように意識してみてください。
販売職の職場は、売場です。常連客からクレームを抱えた人までさまざまな顧客が来店します。いつも同じメンバーではないこともあります。
どんな状況でも顧客に満足してもらうために、おもてなしの気持ちに加え、臨機応変さも備えておくことが必要です。
コミュニケーション力は、自分らしい表現に言い換えることでさらに差別化できます。こちらの記事ではコミュニケーション力の言い換えを12個解説しているので併せて確認しましょう。
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
臨機応変に対応する力をさらに効果的にアピールする方法は、こちらの記事で解説しています。自己PRも一緒に作りたい人はぜひ参考にしてください。
例文8選|臨機応変に対応する力の自己PRで印象に残す4ステップ
②自ら売り上げに貢献する意欲
販売職に採用された場合、店舗を運営する一員として働くことになります。すると自分の行動一つで店の売り上げが変わるようになり、売り上げに貢献する努力が求められるようになります。
そのため販売職の志望動機ではコミュニケーション力に加えて、売り上げを増やす工夫ができるかという意欲やスキルが見られているのです。
自分のスキルを伝えるためにも、これまでにアルバイトなどで売り上げのために自ら行動した経験や、実際に成果を挙げた経験は積極的に伝えるようにしましょう。後ほど詳しく解説しますが、華々しい実績がない場合でも、なぜ店舗の販売職として商品を売りたいのかという意欲や発揮できる力をしっかり示してくださいね。
- 志望企業はノルマがないことを押し出しているのですが、その場合も売り上げに貢献する意欲は伝えるべきですか?
ノルマがなくても売り上げは必要! 貢献する意欲は伝えよう
ノルマが「ある企業」と「ない企業」なら、どちらに応募しようと思いますか。ノルマがないという押し出しは、応募者を募るためのアピールポイントと受け取る方が良いと思います。
実際、売り上げが上がらないと企業は倒産してしまいます。 ノルマがないから売らなくても良いわけではありません。売り上げに貢献する意欲は伝えるべきです。
売り上げに貢献する意欲と同時に、「ノルマのない企業」をどのように捉えているかを伝えてみてはどうでしょう。
たとえば、売り上げのノルマに捉われないことで「気持ちにゆとりが持てる」「販売に専念できる」など、社員の働きやすい職場環境に魅力を感じていることを伝えても良いと思います。
③チームで店舗を運営する積極性
販売職の特徴として、個人で結果を出すのではなく、店舗のみんなで店を運営するという点が挙げられます。そのため一つのことだけに集中すれば良いわけではなく、店作りに携わる積極性やチームワークが重要です。
ゆくゆくはチームリーダーや店長などに挑戦するためのリーダーシップやマネジメント力も求められます。店舗によっては社員数名とパートやアルバイトで運営していることもあるため、店舗運営への積極性は不可欠なのです。
したがって、自分が成果を挙げたいという気持ちだけでなく、店の一員としてどう働きかけたいか、どのような店舗を作っていきたいかなどのチームに対する姿勢もアピールすることが大切です。
これまで協調性を発揮した経験や、チームで一つのことに取り組んだ経験などから考えてみてください。エピソードの探し方は後ほど詳しく解説します。
- 正直、店長とかには興味がないのですが、店舗運営への積極性はどう伝えれば良いですか?
現場をイメージしてどう貢献したいかという姿勢を伝えよう
店舗スタッフの一員として、自分の強みや個性を活かしてどのように貢献したいかを伝えてみてください。
必ずしも店長というポジションを目指さなくても、店長が不在のときにしっかりと対応する、職歴の浅いスタッフをまとめる、売り上げを上げるための施策を考えるなど、店舗やそこに来店する顧客のためにできることはたくさんあるはずです。
働く現場をイメージして、受け身ではない貢献の仕方ができることを伝えられると良いでしょう。
リーダーシップを発揮した経験の伝え方は、こちらの記事で解説しています。例文12選も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
リーダーシップを発揮した経験が伝わる回答例12選! 作り方も伝授
協調性をアピールするならこちらの記事がおすすめです。簡単に差別化できる8つのポイントと17例文を解説しています。
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
チームワーク力をアピールしたい人は以下の記事を参考にしてみてください。効果的に伝える方法を解説しています。
例文8選|自己PRでチームワーク力の高さを効果的に伝える方法
まだ志望動機で悩んでいる人はAIツールを活用して完成させよう!
「この業界に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか相手により伝わるように説明できないと悩む学生は多いです。
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商品別で解説! 販売職の志望動機の例文11選
商品別で解説! 販売職の志望動機の例文11選
ここからはアパレルや食品などの商品別に、販売職の志望動機を11選紹介します。販売職の志望動機のイメージをさらにつかみましょう。
自分が志望している求人と近いものを特に参考にして、効果的な志望動機の作成に活かしてくださいね。
例文①家具・インテリアの販売職
家具・インテリアの販売職の志望動機
私は家具やインテリアを通じて、お客様の心に豊かさを届けたいと考え、貴社の販売職を志望いたします。
学生時代に家具店のアルバイトに従事しましたが、お客様との対話を通じて、家具が提供する快適な生活空間や温もり、付加価値のあるライフスタイルを提案できることに関心を抱きました。
貴社は単なる商品の販売にとどまらず、お客様のライフスタイルやこだわりに寄り添った提案を大切にされているということをインターンから学びました。
特に洗練されたデザインと高品質な素材の調和により、お客様に長く愛用いただいているため、自信を持っておすすめできると確信しました。
入社後は自己研鑽を怠らず、家具・インテリアの素晴らしさを世の中に広めていくことに注力し、お客様の暮らしに満足と喜びを届けていきたいと考えています。
学生時代の家具店でのアルバイト経験を活かし、企業への深い理解と具体的な志望動機を表明しているのは良い点です。さらに、将来的な貢献についても言及しています。
企業側のニーズや市場動向に対する言及、アルバイト経験から得た成果や学びの具体的なエピソードも加えることで、内容の説得力を高めることができます。
選考でアルバイト経験をうまくアピールするには、ポイントをつかむことが大切です。こちらの記事でアルバイト経験のアピール方法を理解しましょう。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
例文②生活雑貨・日用品の販売職
生活雑貨・日用品の販売職の志望動機
私はお客様の生活に直接かかわりのある生活雑貨・日用品の販売を通じて、お客様のライフスタイルを豊かにする一端を担いたいと思い、貴社の販売職を志望いたします。
昨年、大学の友人との湯布院旅行の最中に通りがかった生活雑貨店で、生活に溶け込みながらも機能的でデザイン性を兼ね備えている生活雑貨に魅了されました。
商品が提供する利便性や品質を追い求める風潮がある中で、貴社はそれだけでなくお客様に寄り添い、ベストマッチな提案も大切にされている姿勢に共感を抱きました。
また、使い勝手とリーゾナブルな価格設定で幅広い層のお客様から支持されている点にも魅力を感じます。
入社後は貴社の価値観を大切にし、柔軟かつ効率的なサービスを提供することで、チーム全体の一体感を高め、お客様にとって心地良いショッピング体験を実現できるように寄与したいと考えています。
エピソードを交えた商品価値の伝え方はとても良いと思います。
注意すべき点は、抽象的な表現だと、競合他社にも共通している部分があるかもしれないということです。
一つの商品にフォーカスした内容にすることで、より好印象な志望動機になると思います。
雑貨屋に興味がある人は以下の記事を参考にしてみてください。志望動機の書き方やアピールできるスキルをまとめています。
例文6選|雑貨屋の採用担当者をうならせる志望動機の書き方を紹介
例文③家電の販売職
家電の販売職の志望動機
私はお客様に商品ではなく、商品の先にある豊かな未来像を提供したいと考え、貴社の販売職を希望いたします。
それは、昨年花粉症を患い、空気清浄機を購入するために訪れた家電専門店のスタッフに憧れの念を抱いたからです。
その方は通常よくある機能説明や操作説明だけでなく、その先にある私の得たい感情を的確に捉えて熱心に語ってくれました。そのため購入後の豊かな生活イメージも実感でき、ワクワクしながら商品を購入した私は、こんな販売員になりたいと思うようになりました。
貴社は家電業界の中でも、お客様がこれまでに体験したことのない快適でスマートな生活商品の提供を目指し、IoTやAIなどの最新技術をいち早く取り入れることで社会問題の解決にも貢献しています。
貴社の商品を通じて、これまでになかった価値を伝えていくことで、お客様に信頼と満足感を提供し、お客様から選ばれる販売員を目指したいと考えています。
単なる機能説明だけではなく、顧客の未来を良いものにしたいという気持ちが伝わります。
深掘り質問として、選ばれる販売員となるために活かせるあなたの強みや、どういう努力をするつもりかを聞いてみたいと思います。
特別な動機がなくても大丈夫!
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「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
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ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
(IT業界の場合)
例文④携帯・通信機器の販売職
携帯・通信機器の販売職の志望動機
私はシニア層が簡単に理解できる携帯・通信機器の販売員を目指し、貴社の販売職を志望いたします。
私は現在、携帯ショップで販売員のアルバイトに従事していますが、ある日スマホに買い換えたいご年配のお客様から「私に使いこなせるか不安」と相談されたことがありました。
スマホの用語は横文字だらけで、説明しても相手は理解できないと思ったので、スマホに慣れていない人でも理解できるように比喩を駆使したり、「スワイプ」を「指先をタッチしたまま横になぞる」と日本語に変換するなど、丁寧に根気強く説明しました。
その結果、「いろいろな店を回ったけど難しくてついていけなかった。あなたの説明で初めてスマホが使えそうな気がした」とお礼を言ってもらえました。
貴社は最新技術をいち早く導入し、お客様のニーズに応えるサービスや商品を提供することで業界ナンバーワンの地位を確立されています。
そんな貴社でなら、あらゆるお客様に対して広く貢献できると確信しています。入社後は専門知識を貪欲に吸収し、デジタルネイティブでない客層からも信頼される販売員を目指します。
個人の経験を活かした具体的なエピソードと企業理解が伝わる点で、良い志望動機の例といえます。
さらに専門知識や技術の向上に関する計画、キャリアプランの提示、そしてより幅広い客層へのアプローチを取り入れることで、志望動機がより説得力を持つものになるでしょう。
例文⑤書籍の販売職
書籍の販売職の志望動機
私はより多くのお客様の人生に彩りを与えたいと思い、貴社の販売職を志望しました。
私は学生時代に図書館でアルバイトをしていましたが、ある日来館者から「何かおすすめの本はありますか?」と相談されたことがありました。
そのときは、各人で趣味嗜好が違うため、その方の興味や好みを伺いながら1冊の本をおすすめしました。後日、その方から「あの本はとても良かった。これまでの人生で特に感銘を受けた本の一つになりました」と感謝され、本を通じてお客様の人生に寄り添えるやりがいを感じました。
貴社は幅広いジャンルの書籍を取り扱っており、販売数も業界1位であることから、より多くのさまざまな嗜好をもったお客様のサポートができると考えました。
そのためにも、入社後はあらゆるジャンルの書籍を読んで知識を蓄えたうえで、丁寧なヒアリングによる接客スキルを磨いて、お客様の人生に良い影響を与えられるような本を提供できる販売員になりたいと考えています。
本当に書籍が好きなことが伝わる内容です。きっかけとなった学生時代のエピソードはとても好印象で良いと思います。
さらに、販売職として「戦略的に拡販させる内容」が盛り込まれているとアピール度も上がります。
接客業を志望している人は以下の記事をチェックしてください。接客業の志望動機の書き方とアピールポイントをまとめています。
接客業の志望動機はどう書く? 効果的なアピールポイント5つを解説
例文⑥アパレルの販売職
アパレルの販売職の志望動機
私はお客様とファッションの最適なマッチングを提供したいと思い、貴社の販売職を志望いたします。
私は学生時代のアルバイトでアパレルショップの販売員をしていましたが、ある日お客様から「この服、私に似合ってますか?」と相談され、お客様の体型とデザインの好みを総合的に勘案し、私なりに最適な一品を提案しました。
すると、鏡合わせをしながら「こんな服が欲しかったんです」ととても喜んでくださり、ファッションの販売はお客様を笑顔にできるやりがいのある仕事だと実感しました。
貴社はファッション・コンシェルジェというポジションを創設され、お客様に行き届くホスピタリティの実現を果たされています。またネットで試着できるサービスをいち早く導入するなど、業界のリーディングカンパニーだと存じ上げています。
そんな貴社の一員として、トレンド情報や商品知識を常にアップデートしつつ、お客様のニーズに沿った商品の提供に尽力し、将来的には店長として売り上げ拡大に貢献したいと考えています。
学生時代にアパレルでアルバイトの経験があり、顧客のことも売り上げのことも考えられる人だということが伝わってきます。
強いていえば、企業・ブランドの世界観への思いや、本部との連携など社員ならではの主体的な働きかけにも触れてみるとさらに良くなります。
アパレル業界の志望動機の作り方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひチェックしてさらなる差別化につなげましょう。
例文11選|アパレル業界の志望動機に必須の準備と書き方を解説
アパレルの販売職に就くなら、志望企業だけでなく業界全体について理解することが重要です。こちらの記事でアパレル業界の動向や特徴をつかんでください。
アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説
例文⑦食品の販売職
食品の販売職の志望動機
私はお客様に最高の食体験を提供し、その中で自身も成長し貢献していきたいという思いから、貴社の販売職を志望いたしました。
学生時代に道の駅でアルバイトを経験し、地元の特産品を通じた地域社会との結びつきやお客様に私の説明で喜んでもらえることにやりがいを感じました。
貴社は地元の農家を応援したり、特産品を使ったメニューを店内に掲示したりと、地域社会との深いかかわりがあり魅力に感じます。
さらに「地域住民に食の安心と楽しさを提供する」という貴社の経営理念と私の価値観が一致している点で、貴社の中で成長できると確信いたしました。
入社後は、商品の特長や生産背景を理解したうえでお客様に情熱的に訴求し、売り上げに貢献してまいります。それにより地域社会との連携を強化しながらお客様に寄り添ったサービスを提供し、貴社のブランド価値向上に寄与したいと考えています。
面接でこの志望動機を話すなら、道の駅でのアルバイト経験で学んだことや、そのほかの過去の経験に関する質問、さらに志望動機に関する具体的な質問などが聞かれるでしょう。
また将来の展望に関する質問、地域社会との連携や貢献に関する質問も聞かれる可能性があります。
食品にかかわる仕事がしたい人は、食品業界全体のポイントを把握しておくとさらに安心です。こちらの記事で食品業界の志望動機で高評価を得るコツを確認しましょう。
例文9選|食品業界の志望動機でやりがちなNG例と高評価のコツ
食品の販売職の中でもスーパーを志望している人はこちらの記事がおすすめです。スーパーの志望動機で差別化する方法と例文8選を紹介しています。
例文8選|スーパーの志望動機で周囲と差別化する4つの秘策
志望動機が思いつかない人は、ツールを使うのが一番オススメ
・業界・職種ごとの志望動機がわからない人
・アルバイトやゼミで忙しい人
例文⑧植物・花の販売職
植物・花の販売職の志望動機
私が貴社の販売職に応募する理由は、自らの緑化文化への情熱と、お客様に心地良い癒しを提供したいためです。
昨年、地元の植物園でのボランティア活動に参加し、植物の育成や花の美しさに感動した経験から、植物と花を通じて人々に喜びや安らぎを届けたいという思いが芽生えました。
貴社は植物のセレクションが多彩なだけでなく、品質を追及し、お客様への説明や購入後のサポートなど、従業員教育にも注力されています。そんな貴社でなら、植物を通じた心が豊かになる生活のサポートが実現できると信じております。
入社後は、お客様との対話を通じた洞察力に磨きをかけ、そのニーズに最適な植物や花を提案することで、心地良い癒しの空間をともに作り上げていけるよう努めてまいります。
「信じております」という表現は、面接官によっては自分の気持ちを押しつけているようにも感じるかもしれません。「魅力に感じています」という表現の方がより好印象です。
中盤の企業の魅力については、納得いく理由として受け取れ、とても良い内容だと思います。
例文⑨化粧品の販売職
化粧品の販売職の志望動機
私が貴社の化粧品の販売職に応募する理由は、お客様に美しさと自信を提供したいという情熱から来ています。
学生時代、美容の専門学校でメイクアーティストとしての技術を学ぶ中で、多くの方の自己表現の手助けができることに喜びを見出しました。
特にお客様がメイクを通じて自分を好きになり、自信を取り戻す瞬間が私の中で最も至福のひとときです。
貴社の化粧品は、最新のトレンドを反映しつつ、持ち前の先進的な技術と品質とを融合し、個々の美しさを引き立てることにフォーカスしています。私は、これらの製品を通じて、お客様に自身の魅力を再発見していただく一助になりたいと考えています。
入社後は、新商品のトレンドをキャッチアップしつつ、お客様の個別の美容ニーズを理解し、最新かつ最適なアイテムを提案することで、貴社のブランド価値向上に貢献したいと考えています。
専門学校で身に付けた技術や顧客への思いがあること、当社製品をよく理解していることも伝わってきます。
欲をいえば、どのような気持ちでメイクをするか、どのように提案するかというところであなたらしさを加えると、ほかの人との違いが明確になります。
化粧品の販売職として、美容部員を目指している人もいますよね。こちらのQ&Aで「美容部員にノルマはある?」という疑問にキャリアコンサルタントが回答しているのでぜひ参考にしてください。
化粧品会社に興味のある人は以下の記事を参考にしてみてください。化粧品会社への就職方法をまとめています。
化粧品会社への就職術! 成功への手順と入社後の活躍法も解説
化粧品会社だけではなく美容に関する仕事に興味がある人は以下の記事もチェックしてください。美容関係の仕事を詳しくまとめています。
美容関係の仕事12選! ベストな仕事の見つけ方や必要な素質も解説
例文⑩ドラッグストアの販売職
ドラッグストアの販売職の志望動機
人生の中で最も大切な健康と元気をサポートするという使命感と、地域社会に貢献できる喜びを享受できることから、貴社の販売職を志望いたします。
以前、地元のコミュニティセンターでのボランティアを通じて、高齢者や慢性疾患患者の方々に医薬品や健康商品に対するアドバイスを提供する機会がありました。
その中で、健康に関する情報が身近にあることの重要性を痛感し、消費者と距離感の近いドラッグストアでの仕事に興味を持ち始めました。
貴社は地域に根ざしたサービス提供に注力しており、多様な健康商品を通じてお客様に利便性と安心感を届けています。私自身、こうした地域社会への貢献が仕事のやりがいにつながり、自らもその一翼を担えることに魅力を感じました。
入社後はスタッフとの密な連携を強化し、地域社会の健康ニーズに応えられるサービスの向上に貢献できるよう努めてまいります。
使命感と地域貢献について明確に示していて、ボランティア経験に基づく関心や企業への理解と入社後の貢献意欲も示されているのが良いですね。
さらに専門知識や地域社会の健康ニーズに応えるための具体的なアイデアや提案、パーソナルスキルについての言及を加えることで、より完成度の高い志望動機にできますよ。
ドラッグストアを志望している人は以下の記事をチェックしてください。ドラッグストアの志望動機の書き方を詳しく解説しています。
例文5選|ドラッグストアの志望動機に深みを持たせて合格する方法
例文⑪自動車の販売職
自動車の販売職の志望動機
私が自動車の販売職を志望する理由は、自動車の進化と変革にかかわりながら、お客様に安心安全と喜びを提供していきたいという思いがあるからです。
私は自動車メーカーでのインターンシップに参加し、顧客との対話を通じてお客様のライフスタイルやニーズを理解することの重要性を学びました。新車を納車した際のお客様のワクワクした表情は、私にとって今でも脳裏から離れない思い出となりました。
貴社は革新的な技術力を駆使して、自動車産業に新しい息吹を吹き込むリーディングカンパニーです。そんなふうにお客様の喜びと快適なカーライフを常に追及する姿勢に強く共感いたしました。
貴社に入社後は新しいモデルやテクノロジーの情報を積極的に学び、お客様に最新かつ最適な選択肢を提供することで、どんなお客様にも信頼される販売員を目指したいと考えています。
この志望動機の場合、面接では「顧客のライフスタイルやニーズを理解することの重要性を学んだ」ことについて深掘りされると思われます。
「何を感じて」「何を学んだのか」「どのような捉え方をする人物なのか」などが気になるところです。
自動車業界は倍率が高いこともあるので、志望動機で周囲に差を付けましょう。自動車業界の販売職を目指している人はこちらの記事を参考にしてくださいね。
自動車業界に特化した志望動機が作れる5ステップ|職種別例文8選
簡単3ステップ! 自分だけの販売職の志望動機を作る準備
簡単3ステップ! 自分だけの販売職の志望動機を作る準備
- 販売職に興味を持った原体験を見つける
- この会社を志望する理由を整理する
- 売り上げにどう貢献できるか考える
ここからは販売職に受かる志望動機を作るために不可欠な準備を解説するので、実際に自分でも作成していきましょう。
この3ステップに沿えば簡単に自分らしい、かつ企業に響く志望動機を作ることができます。販売職の経験がない人でも意欲を伝えられる方法を解説するので、ぜひ順番に読んで実践してみてください。
①販売職に興味を持った原体験を見つける
まずは販売職に興味を持ったきっかけを考えましょう。
自分の経験から考えずに単に企業の魅力を挙げたりネット上の例文を真似したりすると、ありきたりになるだけでなく、選考で深掘り質問をされたときに言葉に詰まってしまう可能性があります。オリジナリティと芯のある志望動機を作るためにも、原体験を振り返ることが重要なのです。
たとえば好きな商品がありもっと多くの人に知ってほしいと思った、販売職のアルバイトをした際にやりがいを感じたなどの小さなエピソードで構いません。
販売職に興味を持った原体験を見つけたら、志望動機の書き出しやエピソードに使うために書き留めておきましょう。
- 条件で選んだ企業なので、これといった原体験がありません……。
自己分析や身近な話から自分と販売職とのつながりを探そう
原体験が浮かばない人でも、販売職に興味を持つ理由を探ることは可能です。
自己分析を通じて、どのような商品やサービスに魅力を感じ、どんな接客や販売経験が感動ややりがいを与えるのかに気づくことができます。
また家族や友人が販売職で働いている経験や、お気に入りのブランドの店員の接客対応など、日常生活の中での身近な例を参考にすると良いでしょう。
たとえばファッションが趣味なら、衣服の販売に興味を持つことがあるかもしれません。重要なのは、自分にとって意味のあるつながりを見つけることです。
過去を振り返る際には、自分史やモチベーショングラフといった自己分析の手法も効果的です。以下の記事を参考に、これまでの経験を書き出してみてください。
自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説
モチベーショングラフ
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
②この会社を志望する理由を整理する
販売職の志望動機では、「なぜこの会社なのか」という企業に対する志望理由も重要です。この企業でないといけない理由を伝えることで、企業への意欲の高さや自分とのマッチ度をアピールできます。
志望企業を選んだ理由を整理するには、企業研究が不可欠です。ここが適当だと準備不足の印象になりやすいので、以下で解説するポイントを参考に、特に力を入れて取り組んでくださいね。
販売職の企業研究で見るべきポイント
企業研究でチェックすべき項目は社風や給料などいろいろありますが、販売職の企業研究では特に上記の項目を理解することが大切です。それぞれの理由は以下のとおりです。
販売職の企業研究で見るべきポイント
- 人の特徴
基本的に店舗で勤務し、周囲と協力して働くことになるためスタッフがどんな雰囲気か、自分がなじめそうかは重要 - 店舗の雰囲気
どの店舗で働くかによって忙しさや客層、扱う商品の数や種類は大きく異なるので自分のイメージと合うかが大切 - 業界内での特色
同業他社とどのように異なるのか、どこにこだわっているのかに着目することで志望企業のより深い理解につながる - キャリア
ずっと一つの店舗にいるのか、店長などに何年で昇格していくのか、店舗以外にも本社などの選択肢はあるのかなど、自分のキャリアプランと環境がマッチするかが重要
これらの4項目は販売職になった後のキャリアや働きやすさ、やりがいに大きくかかわる部分なのです。詳しく調べて、自分のイメージと違う部分がないか確認しましょう。
マッチ度を見極められたら、特にどこに共感するか、どこが自分に合うと思ったかなどをメモしておきましょう。そのポイントが、同業他社ではなくこの企業を志望する理由につながります。
企業研究の方法は、こちらの記事でも詳しく解説しています。ノートにまとめて選考に活かすコツを解説しているのでぜひ活用してみましょう。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
企業理念を志望動機に盛り込むなら、こちらの記事も必見です。差別化して企業に印象付ける秘訣を解説しています。
例文9選|志望動機で企業理念への共感を伝えて唸らせる4ステップ
- 総合職採用なので配属先がわからない場合でも、販売職志望だと伝えても良いですか?
希望がかなうかはわからないが伝えるべき
総合職採用の場合、配属先希望の期待はしないことを前提に応募した方が良いと思います。ただし、販売職を希望していることは伝えておくべきです。
人事異動をおこなう場合、意思表示をしておくと検討材料になると思います。本当に販売職を志望しているのであれば、辞令を待っていてはいけません。販売職になるためにはどうすれば良いかを考えてください。必ずアピール方法があるはずです。
会社のことをよく知っている先輩に相談すると良いでしょう。いつ販売職に配属されてもスタートできるように、日頃から準備をしておくことが重要です。
商品知識であったり、販売方法であったり、こうした準備をしているということが伝われば、販売職に配属される日も近いはずです。
③売り上げにどう貢献できるか考える
売り上げにどう貢献できるか考えるヒント
- 接客や販売の経験
- チームで頑張った経験
- コミュニケーション力を発揮した経験
志望理由を整理できたら、最後に入社後の抱負や意欲を考えてみましょう。この一文を添えることで、企業にとっても活躍のイメージが湧くだけでなく、仕事内容を調べて理解したうえで志望している本気度が伝わります。
その際は単に「頑張ります」と伝えるのではなく、販売職に沿った意気込みを伝えることが重要です。ここで解説する3つのヒントが参考になるので、順に読んで自分の経験からエピソードを見つけてみてください。
会社にどう貢献できるかは、選考でそのまま聞かれることもあります。こちらの記事で答え方を例文付きで解説しているので、悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
例文5選|「会社に貢献できること」を魅力的に伝えて差別化する秘訣
ヒント①接客や販売の経験
接客や販売の経験がある人は、ぜひ志望動機でもその経験から培った力をアピールしましょう。これまで解説したとおり、販売職は日々の仕事内容をイメージできていない人もいるため、業務経験がすでにあることは大きなアドバンテージになります。
接客や販売の経験から考えるヒント
- 顧客の対応を自分なりに工夫して喜んでもらえた経験
- 自分から業務に対する提案をしてほかの社員に感謝された経験
- 何かプラスアルファの行動をして売り上げアップにつなげた経験
単に「販売職を〇年経験した」というだけでなく、上記のように自ら工夫して店に貢献した経験を思い起こしてみましょう。こうした具体的なエピソードを示すことで、入社後の活躍の再現性が伝わり、ほかの応募者と差を付けることができます。
自分の強みや経験を活かして会社に貢献できることを示せば、再現性が伝わり効果的なアピールになります。アピールのコツを知りたい人は、こちらの記事をチェックしましょう。
例文5選|「会社に貢献できること」を魅力的に伝えて差別化する秘訣
販売職で大切な要素の一つに、店・企業のファンを増やすことがあります。
そのためすぐに数字に表れないことでも、店作りや接客、提案などによって、リピートしてくれる顧客を増やしたような経験などがあったらぜひアピールしてください。
販売職には接客の要素もあるため、接客業のやりがいから志望動機を作ろうとしている人もいるかもしれません。こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントがやりがいを解説しているので、気になる人は確認してみましょう。
ヒント②チームで頑張った経験
接客や販売のアルバイト経験がない人でも、入社後に貢献する意欲は伝えられるので安心してください。たとえばチームで何かに取り組んだ経験があると、販売職の志望動機に活かしやすいです。
チームで頑張った経験から考えるヒント
- 部活動やサークルで自ら行動してチームの目標に貢献した経験
- 授業やゼミなどのチームで活動し、自ら役割を見つけて動いた経験
- ボランティアなどに参加してチームで一つの目標を達成した経験
チームで頑張った経験は、上記のようにさまざまな場面から考えられます。ただ「チームで協力した」とするだけでなく、その中で自分はどう考えてどう行動し、その結果チームにどのような良い影響を与えたのかを整理することが大切です。
チームの目標に対して働きかけた経験をアピールすることで、入社後も協調性を発揮して店作りに貢献できる力を示しましょう。
- チームで頑張った経験は見つかりましたが、それを販売職につなげるのが難しいです……。
販売職になった場合の組織やチーム内での立ち位置をイメージしてみよう
あなたはそのチーム経験の中で、どのような役割を果たしたのでしょうか。そこで果たした役割と、販売職として働くときのチーム内の役割を重ね合わせてみるとうまく行きます。
販売職は、現場のプレーヤーです。現場のスタッフの中で、若手、ベテラン、管理職と立ち位置はさまざまですね。
さらにエリアマネージャーや商品開発など、本部の人を含む企業全体をチームと捉えたときには、現場は顧客との接点、最前線という位置づけになります。
このように考えていくと、あなたのチームでの役割が仕事の現場ではどれに当たるか、見えてくるのではないでしょうか。
サークルやボランティアなどの課外活動を選考でアピールする方法は、以下の記事でそれぞれ解説しています。チーム経験をどのように伝えれば良いか、参考にしてください。
課外活動
例文24選! 課外活動のアピールで知らないと損する3つの罠とは
部活動
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
ゼミ
例文8選|ガクチカでゼミ経験を魅力的にアピールする8ステップ
ヒント③コミュニケーション力を発揮した経験
販売職のアルバイト経験がなく、チームでの活動なども特に何もしてこなかったという人もいますよね。その場合は販売職で重要であるコミュニケーション力を切り口として、力を発揮した経験を思い起こしてみましょう。
販売職以外のアルバイトでコミュニケーション力を発揮した例
・塾講師
→生徒への声掛けや指導方法を工夫してモチベーションをアップさせた、保護者とのやり取りを密にして、継続での指名を獲得したなど
・ティッシュ配り
→声掛けの仕方を自分なりに工夫することで時間を短縮することに成功したなど
個人での取り組みでコミュニケーション力を発揮した例
・資格取得
→SNSで勉強記録を発信して仲間を作ったことでモチベーションを保った、同じ資格を目指す人同士でグループチャットを作って質問できる場を設けたなど
・留学
→留学先で積極的にクラスメイトに話しかけて目標以上の友人を作った、街中やカフェで現地の人に声を掛けて直接教えてもらったなど
上記のように、販売職と直接的に関係する経験がなくても、何かの経験から販売職で求められる力をアピールすることはできます。例を参考にして、販売職に活かせるようなコミュニケーション力を発揮した経験を考えてみましょう。
アルバイトの経験がない人は、選考で不利になるのではないかとどうしても不安になりますよね。こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントが悩みに回答しているので、併せてチェックしてみてください。
- コミュニケーション力にはあまり自信がないのですが、販売職の志望動機で求められるのはどのくらいのレベルですか?
企業の雰囲気や扱う商品によって必要なコミュニケーション力は異なる
販売職において求められるコミュニケーション力のレベルは、職場や扱う商品の種類によって異なります。
たとえば高級品を扱う店舗では、専門的な知識と丁寧な接客が特に重視されます。一方で日用品を扱う店舗では、気軽な会話で顧客をリラックスさせる能力がより重要視されることがあります。
志望する職場の特性を理解し、その環境に適したコミュニケーションスキルを身に付けることが大切です。またこれまでに経験したさまざまなシーンでのコミュニケーションを振り返り、それを販売職に応用する方法もあります。
たとえば、留学経験からは異文化コミュニケーションのスキル、塾講師の経験からは説明能力や人間関係の構築の仕方など、販売職に活かせるスキルを見つけ出すことができます。
コミュニケーション力の中には、「相手の立場で考える力」という能力もあります。この力に自信がある人は、こちらの記事で魅力的な伝え方をつかみましょう。
例文5選! 相手の立場に立って考える力を魅力的に伝える3ステップ
販売職では柔軟性も活かせます。選考で柔軟性をアピールするなら、こちらの記事で注意点とポイントを把握してください。
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
熱意が伝わる! 販売職の志望動機の構成
熱意が伝わる! 販売職の志望動機の構成
- 販売職の志望動機の結論
- 理由となる具体的なエピソード
- なぜこの会社を志望するのか
- 入社後の活躍への抱負
販売職の志望動機をいざ作ってみても、うまくまとまらない人や自信を持てない人もいるかもしれません。ここでは販売職の志望動機で熱意を伝えるのに最適な構成を解説するので、順番通りに組み立てて志望動機を完成させましょう。
自分の考えを思いついた順に並べるだけでは、だらだらと長くなってしまったり、筋が通った文章にならずに「論理的思考力がない」と判断されてしまったりすることもあります。必ずポイントを確認して、最大限のアピールにつなげてくださいね。
志望動機の構成はこちらの記事でも詳しく解説しています。販売職以外の選考にも有効なので、ぜひ併せて参考にしてさらに自信を付けましょう。
志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
販売職の志望動機の結論
販売職の志望動機ではまず結論から伝えましょう。結論から端的に示すことで企業の担当者の関心を引きやすく、またその後の話の流れも想像しやすくなるので、自分の伝えたいことを理解してもらいやすくなります。
販売職の志望動機の結論の例
私はあらゆる本の魅力を多くの人に伝えられる書店員になりたいと思い、貴社の販売職を志望しています。
どんな販売職になりたいのかや、販売職を志望したきっかけなどから端的に結論を伝えてください。長くなりすぎると要点がわかりにくいので、上記のように、大事な要素だけを50字前後にまとめるのがおすすめです。
- 販売職を志望する理由はいくつかあるので、「〇つあります」というようにすべて伝えても良いのでしょうか?
長すぎると逆効果! 3つほどに留めて話し方も工夫しよう
志望理由がいくつもあることは悪いわけではありません。しかしすべて伝えてしまうことで、どの志望理由が一番強いのかが伝わらず、ほかの内容がブレてしまう結果にもなります。
担当者の立場なら「5つあります」と聞かされたら、すべて話すのかと思うと正直なところ引いてしまいます。多くても3つくらいまでが適切な範囲ではないでしょうか。
最初に数を言うのではなく、「1つ目は……」「2つ目は……」という伝え方にすることで、担当者の反応を見ながらいくつ伝えるかをその場で決めていく方法もあります。
志望動機の書き出しは難しいですよね。こちらの記事でも差別化するポイントを解説しているので、ぜひ併せて参考にしてください。
例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
理由となる具体的なエピソード
次にその理由となる具体的なエピソードを示します。自分なりの原体験を伝えることで、人柄が伝わり印象に残りやすくなります。またうわべの志望動機ではなく、本心からの気持ちだということが伝わり、高評価につながる可能性も高くなりますよ。
販売職に興味を持った原体験を見つけるで探した、販売職に興味を持ったきっかけや惹かれる理由、思い出深い原体験などを、以下のように具体的に伝えましょう。
理由となる具体的なエピソードの例
きっかけは、私自身、書店員さんにすすめられたことで買うつもりのなかった本が気になって買ってしまい、その結果考え方や行動が変わるほど影響を受けたことです。
それぞれの本の魅力を伝えて、偶然の出会いを提供することで多くの人にさまざまな可能性を与えられる書店員に、憧れるようになりました。
- 具体的なエピソードの部分が、どうしても長くなってしまいます。
今後の抱負が重要なので過去についてすべて語る必要はない
志望動機で重要なのは、販売職を目指したきっかけというよりも、どのような販売員として活躍したいのかということです。
丁寧に説明しようと昔の話から長々と伝えるのではなく、これからのこと、つまり入社後の抱負を端的に伝える方が聞き手のニーズに合っています。
またこれを念頭に置くと、志望動機の結びも考えやすくなります。たとえば例文のように憧れの人物像について触れた場合、その人物像を目指す方向でまとめることもできますね。
なぜこの会社を志望するのか
販売職に興味を持った自分なりの理由を伝えられたら、次にその中でもなぜこの会社なのかという志望理由を伝えます。ここを伝えないと、販売職になれるならほかの会社でも良いのではないかと思われたり、企業に対する興味や意欲が薄いと判断されたりしかねません。
企業に対する志望理由は、販売職の企業研究で見るべきポイントで整理した企業に共感する点や魅力に感じる部分、自分に合うと思った理由などをもとに考えましょう。
なぜこの会社を志望するのかの例
貴社の〇〇店をよく利用していて、スタッフの思いが伝わるPOPや展示が素敵だといつも思っています。行くたびにおもしろいフェアの企画もあり、つい長居してしまいます。
こんな従業員の熱意が伝わる店で私も働きたいと思い、貴社を第一志望として志望しています。
販売職を志望動機で「なぜこの会社を志望するのか」を伝える際は、商品やサービスへの愛着と理解、企業文化への共感、顧客との関係構築能力をアピールすることが重要となります。
また競合との比較でその企業を選んだ理由を明確にすることで、企業への熱意を伝えることができます。
社風を志望理由にする際は、注意すべきポイントがあります。こちらの記事で受かる志望動機のコツをさらにつかんでください。
「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
入社後の活躍への抱負
最後に入社後の抱負や活躍への意欲を伝えましょう。これを添えることで「あなたが企業を志望する理由」だけでなく、「企業があなたを採用するメリット」も示すことができます。もちろんやる気もアピールできるので、どのように活躍したいかはとても重要です。
この抱負は、準備の売り上げにどう貢献できるか考えるステップで見つけたこれまでのアルバイト経験、チームで活動した経験、コミュニケーション力を発揮した経験などが参考になります。
販売職に活かせる強みやスキルを簡単に伝えて、自分が入社後に活躍できる根拠と意欲をアピールしましょう。
入社後の活躍への抱負の例
私はこれまで3年間、スーパーでのアルバイトを経験してきました。そこで培ったさまざまな顧客に合わせて柔軟に対応する力や、自ら仕事を探していつでも顧客を気持ち良く迎えられる売り場を作る行動力が、貴社の業務に活かせると考えています。以上の理由から、貴社の販売職を志望いたします。
- 入社後への抱負が、「顧客に感謝される」などどうしても定型文ぽくなってしまいます。
自分の経験や個性に基づいた力から考えてみよう
定型文に頼らず、自分の特性や経験を踏まえた具体的な抱負を述べることで、応募先に対する熱意と実現可能性を伝えることができます。
定型文から脱却するためには、以下の3つのアプローチが効果的です。
①経験を具体的に活かす方法の提示
過去の経験から得たスキルを、具体的にどのように仕事に活かすかを示します。
②目標や野望を明確にする
将来のビジョンを持ち、それを達成するためにどのように努力するかを伝えることで、抱負をより魅力的に伝えることができます。
③個性や強みをアピールする
自分の個性や強みを活かした活動の方法を伝えることで、自分だけの価値を提供できます。
この3つを意識することで、入社後の抱負がアピールにもつながり、面接官に強い印象を残すことができます。
志望動機の締めくくり方はこちらの記事でも詳しく解説しています。使いやすいテンプレも紹介しているので悩んでいる人はチェックしてみてください。
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
志望動機をまとめようとしても、長すぎたり短すぎたりすることもありますよね。こちらの記事で志望動機の適切な文字数と書き方のコツをつかみましょう。
志望動機のベストな文字数は? 書き方のコツや文字数別の例文も紹介
販売職の志望動機は企業が求める力をアピールして選考を突破しよう
販売職の選考を通過する志望動機を作るには、解説したよくあるNGを把握して、ありきたりな志望動機にしないことが大切です。3つの評価ポイントをもとに、企業が求める力をしっかりアピールしてください。
また記事では、自分らしい販売職の志望動機を作るためのステップと、効果的な組み立て方も解説しました。例文を参考に熱意が伝わる志望動機を作成して、販売職の選考をスムーズに通過しましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る販売職の志望動機では「接客」と「販売」のどちらの要素も必要
販売職には、顧客と接する「接客」の要素と、商品やサービスを提案して買ってもらうという「営業」の要素が求められます。
志望動機を書くために必要なのは、以下の3点です。
➀なぜその業界・企業なのか
企業説明会や企業ホームページ(HP)で研究して、自分が販売するものへの興味や愛情を持つ。商品やサービスの単なるファンではなく、それを顧客に提案し、販売する・広める側になるという意識を持つ。
②なぜ販売職なのか
その企業内で販売職がどういう位置付けや役割、働き方なのかを理解する。
③どのように貢献するか
販売職として自分の強みや持ち味をどう活かすか。どんな販売職になりたいかを考える。
販売職に活かせる自分らしい強みをアピールしよう
販売職にもさまざまなタイプの人がいます。店舗内で店員同士が作り出す雰囲気はあるとしても、店員がすべて同じタイプの人だということはないでしょう。
人対人のコミュニケーションがきちんと取れる、わかりやすく説明できる、おもてなしの気持ちが強い、混んでいても冷静に対応できる、臨機応変に動ける、新商品への勉強を怠らないなど、自分のタイプは何でしょうか。
あなたらしさを添えて、「ぜひこの人に店にいてほしい」と思ってもらえるような志望動機を伝えてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
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