この記事のまとめ
- チームワーク力は社会人に必須なスキルで自己PRの題材として効果的
- チームワークの自己PRで高評価を得るには自分の強みを具体化させることが重要
- チームワークの自己PR例文8選を紹介
就活で自己PRを考えるにあたって、「チームワークの経験をアピールしたい」「入社後もチームのために働けることを示したい」など、チームワークを題材にしようとしている人もいますよね。
チームワーク力は社会人にとって欠かせないスキルです。効果的にアピールすれば、どの企業にも刺さる自己PRになります。
この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、秋田さん、谷所さんのアドバイスを交えつつ、チームワークを題材とした自己PRの書き方を徹底解説します。これから自己PRを作成する人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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チームワークは掘り下げが必要! 具体的な内容の自己PRにしよう
自己PRは、自分の強みや特技をアピールして、応募企業で活躍できることを示す機会です。チームワークを題材にするのであれば、企業という新しいチームに属してもあなたが活躍できることを示さなければなりません。そのためにも、過去のチームワーク経験を掘り下げて、説得力のある自己PRを作りましょう。
記事ではまず、チームワークの定義を明確にしたうえでチームワークの自己PRが効果的な理由を説明し、回答の考え方を解説します。アピールの題材となるエピソードの選定や言語化のコツをつかみましょう。
アピールの内容が決まったら、文章に起こしていきます。4ステップを踏めば、的確に伝わる自己PRにできますよ。記事の終盤では、チームワークを題材とした自己PRのOK例文8選を紹介。NG例文も取り上げているので、自己PR作成後の人も該当しないかチェックしてくださいね。
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そもそもチームワークとは
チームワークとは、チームに属するメンバーが共通の目標を達成するために、お互いに協力・連携しながら取り組む作業のことを指します。チームワークがとれている組織では、それぞれが自分の役割をまっとうし、自分以外のメンバーのことを思いやった行動ができています。
こなす役割、チームへの貢献の仕方は、人によって異なります。ムードメーカーのように常にチームの雰囲気を良くする貢献の仕方もあれば、さりげなく周囲をフォローすることでチームの役に立った人もいるでしょう。このように、チームの目標達成に必要なのがメンバーそれぞれのチームワーク力です。
志望企業という新しいチームに貢献できることを示すためには、自分のチームワーク力を明確にする必要があります。
アドバイザーコメント
秋田 拓也
プロフィールを見るチームワークは社会人として多くの学びを得られる機会
チームにはさまざまな役割を担うメンバーが必要です。たとえば、リーダーは注目されがちですが、リーダーが多くては意見がまとまらず、チームワークが乱れてしまいます。
企業におけるチームワークとは、それぞれの立場と役割を認識したメンバーが集まり、それぞれの実力を発揮することで成立します。チームの中で目立つ活躍ができなくても、悲観せず、自分の強みを活かしていきましょう。
チーム全員と同じゴールを見すえられていることが重要
自分の役割を理解するには、チームが目指すゴールについて、メンバー全員と共通の認識を持つ必要があります。認識が共通していれば、目標を達成するために自分が何をやるべきかが見えてくるはずです。
社会人になれば、チームワークから学ぶことは多くあります。メンバーをサポートするだけでなく、サポートされることもあるでしょう。サポートを受ける中で、自分以外の役割の人がどんな行動をとっているのか学ぶことも大事です。
チームワークから多くを学び、自己成長につなげましょう。
チームワークの自己PRが効果的な理由
チームワーク力があることを自己PRで示せると、評価を一気に上げられる可能性があります。チームワーク力はそれほど企業が重視しているスキルなのです。
ここでは、チームワークの自己PRが効果的な理由を解説します。仕事におけるチームワークの重要性を理解すると、どうチームワークをアピールすれば良いのかが見えてきます。企業側の視点を押さえて、自己PR作成に活かしましょう。
社会人基礎力の一つが備わっていることを示せるから
社会人基礎力とされる3つの能力の一つに、チームで働く力があります。
社会人基礎力とは
経済産業省が提唱している、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力。「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から構成されている
チームで働く力とは
多様な人々とともに、目標に向けて協力する力。グループ内の協調性だけにとどまらず、多様な人々とのつながりや協働を生み出す力が求められている
上記の説明からわかるように、「チームで働く力」はチームワーク力とほぼ同義です。3つの基礎的な能力の1つに挙げられるほど、チームワーク力は社会人にとって必要な能力とされています。
自己PRでチームワークができることを示せれば、社会人にとって基礎となる重要な能力が備わっていることをアピールできるのです。
どんな仕事でも活かせるスキルだから
一見個人プレーに見えるような仕事でも、企業や団体といったチームに属しているなら、必ずチームワーク力は求められます。部署内でメンバー同士フォローし合ったり、他部署の人と連携しなければならない場面は、組織に所属する以上必ずあるからです。
そのため企業からすると、どんな部署やグループに配置する人材であっても、チームワークができる人を採用したいと考えます。
自己PRでチームワーク力があると的確にアピールできれば、入社後に配属されたどんな部署でもチームワークを発揮して活躍しているイメージを与えられるのです。
- チームワークのアピールが特に効果的な業界や職種はありますか?
周囲の人との連携が欠かせない仕事
たとえばシステムエンジニアは、プログラマーやテスターなど、メンバー同士のチームワークが欠かせない仕事なので、チームワークのアピールが効果的です。
また飲食、宿泊、ブライダル、介護、医療業界は、一人では完結できない仕事が多く、チームワークが重視されるのでチームワークの経験を積極的にアピールすると良いでしょう。
チームワークが欠かせない仕事に興味がある人は、以下の記事で仕事内容を詳細に解説しているので、ぜひチェックしてください。
システムエンジニア
システムエンジニアとは? 仕事内容から未経験の就職方法まで解説
プログラマー
プログラマー志望は最初に読みたい! 仕事内容から適性まで完全網羅
自己PRに悩んでいる人は、自己PR作成ツールを活用してください
自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?ツールで実際に文章を作成してみてからブラッシュアップする方が効率的に受かりやすい自己PRを作成することができます。
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(チームワーク力が強みの場合)
チームワークの自己PRの考え方
チームワークの自己PRの考え方
- チームで何かを成し遂げようとした経験を書き出す
- 自分がチームに貢献できた経験に絞る
- 貢献した過程で発揮した能力を言語化する
- 求める人物像に合うものを自己PRの題材とする
ではここからは、チームワークを題材とした自己PRの内容を考えていきましょう。チームワーク力と一口にいっても、チームへの貢献の仕方はさまざまです。チームに対してどのような貢献ができるのかで、企業のあなたに対する評価は大きく変わります。
自分の過去とじっくり向き合い、自己PRで取り上げるべきエピソードはどれか、自分のチームワーク力をどうアピールすれば良いのか、一つひとつ決めていきましょう。
①チームで何かを成し遂げようとした経験を書き出す
チームワーク力をアピールしたいのであれば、言うまでもなくチームの一員として何かに取り組んだ経験が根拠となります。これまで複数人でチームを組み、共通の目標に向かって協力した経験を書き出してみましょう。
数十人の部活動で大会優勝を目指した経験、4、5人程度のゼミで研究課題に取り組んだ経験など、さまざまな経験が挙げられるでしょう。
勘違いされがちですが、チームの規模が大きかったり、目標のハードルが高ければ、高評価を得られるわけではありません。この段階では企業からの評価は気にせず、思いつく経験はすべて書き出してくださいね。
チームワーク経験の例
- アルバイト
- 部活動
- ゼミ
- 委員会
- ボランティア
アルバイトや部活動、ゼミでの経験は自己PR以外でもアピールできます。アピールしたい経験がある人は、以下の記事も併せてチェックしてみてください。
アルバイト
例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ
部活動
例文10選|部活動で学んだことの回答で面接をリードするコツ
ゼミ
例文8選|ガクチカでゼミ経験を魅力的にアピールする8ステップ
ボランティア
ボランティアで学んだ事を効果的にアピールする方法|例文付き
自己PRでゼミをアピールするか悩んでる人は以下の記事を参考にしてみてください。人事に印象を残す秘訣をまとめています。
自己PRでゼミはアピール可能? 人事の印象に残る秘訣を解説
自己PRでボランティア経験を題材にしたい人は以下の記事をチェックしてください。例文11選とともに解説しています。
例文11選|ボランティアを題材に自己PRが作れる簡単4ステップ!
- 部活動もゼミも少人数のチームで、目立った功績もありません。自己PRで話して興味を持ってもらえるでしょうか?
重視されるのは実績よりも取り組み方
ほかの就活生と比較して目立った功績がないと、劣等感すら感じますよね。しかし、採用担当者が重視していることは功績ではありません。どんなに素晴らしい実績を持っていても、仕事で活かせなければ魅力的には感じられないのです。
たとえば、少人数のベンチャー企業では「大人数の部活動で協働して全国優勝した経験」は仕事で直接活かせない可能性があります。一方で、少人数の部活動やゼミで協働した経験であれば、直接仕事に活かすことができます。
このように、必ずしも目立つ功績が重視されるわけではありません。取り組んできたことに自信を持って、等身大の自分をアピールしましょう。
②自分がチームに貢献できた経験に絞る
チームワークの経験が書き出せたら、一つひとつ精査して絞っていきます。何を基準に絞るかとういうと、自分がチームに貢献できたかです。
リーダーとして重要な場面で的確な判断が下せた、ほかのメンバーのフォローができた、など自分の言動がチームにプラスの影響をもたらせたのであれば、自己PRに盛り込むエピソードとして効果的です。
一方、「全国大会出場」のようなチームとして素晴らしい功績を残していても、自分がチームにどう貢献できたのかを明確に説明できなければ、企業の担当者には響かないでしょう。チームのことを思い、主体的に行動できたエピソードの方があなたの強みが発揮されていて、企業の担当者にも刺さりますよ。
③貢献した過程で発揮した能力を言語化する
先に回答の伝え方に触れておくと、自己PRの一言目は「私の強みは〇〇です」のように、端的に自分の強みを言い切るのがおすすめです。しかしここで「私の強みはチームワーク力です」というのは、強みが漠然としていて相手に誤解を与えてしまう恐れがあります。
先述したとおり、チームワーク力はチームの目標達成につながる各メンバーの能力の総称です。自分のチームワーク力が何かを特定し、的確な言葉で伝えることで、企業側はあなたが自社で活躍する姿をより鮮明にイメージできるようになるのです。
たとえば、リーダーとして重要な場面で的確な判断が下せたのであれば、リーダーシップ力や決断力。ほかのメンバーのフォローができたなら、柔軟性や観察力と強みを言語化できます。
自分がチームに貢献した過程を細かく思い出し、自分のチームワーク力を端的な言葉で言い表しましょう。
自分のチームワーク力を言い表す言葉が思いつかない人は、こちらの記事の一覧から探してみるのがおすすめです。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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(主体性が強みの場合)
④求める人物像に合うものを自己PRの題材とする
求める人物像とは
企業が採用する人材の基準を明文化したもの。企業の採用ホームページ(HP)や就活サイトの募集要項で発信されている
自己PRのアピール内容と求める人物像が合えば、マッチ度が高く企業で活躍できる見込みがあると判断されやすくなります。
求める人物は通常「創造力がある人材」「主体的に動ける人材」というように、どんな能力が必要かを示しています。チームワークで発揮した能力を言語化したことで、求める人物像との比較がしやすくなったはずです。
求める人物像と大きく乖離した能力をアピールしても、的外れになってしまいます。候補のエピソードがまだ複数あるのであれば、求める人物像に合うものにするのがおすすめです。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る企業がどのようなチームワーク経験を評価するのか知ろう
チームワークの経験であれば、何でも評価してもらえるわけではありません。どのようなエピソードが良いのか、企業側の視点に立って考えてみましょう。
チームとして成果を築いた経験
チームワークを発揮して成果を築く仕事が多いため、チームとして成果を出した経験は効果的なアピール題材になります。成果だけでなく、携わった役割や行動も含めて説明しましょう。
コミュニケーション力を発揮した経験
チームワークを活かすためには、メンバー同士のコミュニケーションが重要になります。自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見を理解し受け入れてチーム力を高めた経験なども採用担当者は好意的に評価します。
リーダーシップ経験
チームのリーダーとして、リーダーシップを発揮してチームをまとめた経験なども評価されやすいです。リーダー経験がなくても、リーダーを補佐した経験があればアピールすると良いですね。
問題を解決した経験
チームで作業を進める過程では、人間関係のトラブルや予期せぬ問題が発生することもあり、その際は適切な対応力が求められます。適切に対応して、チームの問題を解決した経験は、採用担当者の興味を惹きつけるでしょう。
信頼関係を築いた経験
チームワークは、メンバー同士の信頼関係が大切です。学生生活の中で、メンバーとの信頼関係を築いてこれた人は、仕事でも同僚や社外の人と信頼関係が築けると期待してもらえます。
行動例と言い換え表現も解説! チームワークを構成する5つの能力
チームワークを構成する5つの能力
- コミュニケーション能力
- チーム志向能力
- バックアップ能力
- モニタリング能力
- リーダーシップ能力
チームワークはメンバーのチームワーク力によって構成されると先述しましたが、チームワーク力は大きく5つに分けられます。
この5分類を押さえると、メンバーの言動がチームにどのような影響をもたらすのか体系的に把握でき、チームワークのアピールに説得力を持たせられます。
「自分がどうチームに貢献できたのかよくわからない」「貢献した過程で発揮した能力をうまく言語化できない」という人も、5つに切り分けられた能力を一つひとつ押さえることで自分の強みを的確に表す表現が見えてきますよ。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
①コミュニケーション能力
コミュニケーションはチームワークに欠かせない行為です。メンバー一人ひとりのコミュニケーション能力はチームの成果を大きく左右するほど、重要で基盤となる能力です。
ただ、一口にコミュニケーション能力と言っても、話し上手な人と聞き上手な人では、チームへの貢献の仕方は異なりますよね。
コミュニケーション能力の高さをアピールしようとする前に、自分はどのようなコミュニケーションが図れるのかを明らかにして、より的確なアピールの仕方を考えてみましょう。
コミュニケーション能力をアピールするときは、ほかの学生と差がつけづらいため注意が必要です。差をつけるためには、「どのような声をかけたか」や「コミュニケーションをとった結果どうなったか」などを具体的に伝えましょう。
行動例と言い換え表現
コミュニケーション能力をさらに掘り下げると、「解読」「記号化」「主張」の3つの因子に分けられます。該当する行動例があれば、言い換え表現も踏まえて自分のアピール内容を決める際に参考にしてくださいね。
因子 | 行動例 | 言い換え表現 |
---|---|---|
解読 | 話し合いの際、相手の表情のわずかな変化も感じ取れる。 | 観察力がある、気遣いができる |
記号化 | 周囲の人の良いと思った言動を直接褒めたたえる。 | 素直、協調性がある |
主張 | 大多数が賛成する流れでも、良くないと思ったことには異議を唱える。 | 意思が強い、正義感が強い |
チームワーク力を観察力や協調性としてアピールするときは、以下の記事もぜひチェックしてください。
観察力
観察力は必須スキル? ビジネスにおける重要性を徹底解説!
協調性
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
②チーム志向能力
チーム志向能力とは、チームにコミットする能力のことです。 どんなに優秀な人材ばかりが集まったチームでも、チームよりも自分の利益や希望を優先していては、チームワークは成り立ちません。
チーム志向能力が高い人は、常にチームの利益を考え、そのために自分がどう動けば良いのかを判断できます。
社会人になると、年代、出身、性別が異なる多様な背景や価値観を持つ人とチームを組むこともあるでしょう。意見が食い違ったとしても協力しながら目標を達成するために、チーム志向能力は欠かせない能力です。
メンバーの本音を引き出すコミュニケーション能力や、メンバーを主導するリーダーシップ力は大切です。ただ、チームワークはそれだけでは成立しません。
目指す方向性を共有して、チームのために責任を持って取り組むチーム志向能力も欠かせない要素です。
行動例と言い換え表現
チーム志向能力は、「同調」と「調和」の因子に分けられます。チーム志向能力が身に付いている人はチームにとって大切な存在ですが、選考でアピールする際は「主体性がない」「優柔不断」と受け取られないように注意しましょう。
因子 | 行動例 | 言い換え表現 |
---|---|---|
同調 | メンバーの期待に沿うように、空気を読みながら自分の考え方を合わせる。 | 臨機応変な対応力、柔軟性 |
調和 | 自分の感覚だけでなく、メンバーの価値判断を考慮に入れて行動する。 | 合理的な判断ができる |
優柔不断な印象を与えないように柔軟性や臨機応変な対応力をアピールするコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
柔軟性
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
臨機応変な対応力
例文8選|「臨機応変に対応する力」の自己PRを作る4ステップ
まずは自己分析ツールで自分の強み・弱みを確認しよう!
「自己分析って時間がかかるし、正直面倒だな」と思っていませんか。
「自己分析ツール」を使えば、たった3分であなたの強みに合った適職を見つけられます。
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- 自分の強みや弱みが分からない人
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- 自分にあった仕事を知りたい人
③バックアップ能力
バックアップ能力とは、同じチームのメンバーを手助けしたりフォローする能力です。
チームでは目標を達成するために、メンバーそれぞれがやるべきことを分担します。自分に割り振られた仕事を完璧にやり遂げることももちろん大切ですが、中にはイレギュラーが起こって助けを必要とするメンバーや、人間なのでうっかりミスをしてしまう人もいるでしょう。
そこにバックアップ能力が高いメンバーがいると、的確なタイミングで必要なフォローができ、チームとしての損失を抑えたりチームワークが乱れることを防げます。
行動例と言い換え表現
バックアップ能力には、「情緒支援」「情報支援」「手段支援」の3つの因子があります。「バックアップ能力」という言葉を自己PRに使用しても、企業側に伝わらない可能性もあるため、わかりやすく言い換えるか、下記の言い換え表現も参考にしてください。
因子 | 行動例 | 言い換え表現 |
---|---|---|
情緒支援 | 失敗をして落ち込んでいるメンバーをなぐさめる。 | 思いやりがある、気配りができる |
情報支援 | 作業がうまくいかないメンバーがいたらアドバイスする。 | 指導力、問題解決力 |
手段支援 | メンバーが急遽役割を果たせなくなったときは、自分が代わる。 | 臨機応変な対応力、縁の下の力持ち |
「気配りができる」「思いやり」「縁の下の力持ち」などの言い換え表現を参考にして自己PRを作成する際は、以下の記事も併せて参考にしてくださいね。
気配り
自己PRの「気配り」は一工夫が必要! 効果的にアピールする秘訣
思いやり
自己PRで「思いやり」はアリ? 効果アップの言い換えと例文5選
縁の下の力持ち
縁の下の力持ちとは? 魅力が伝わる自己PRのコツと例文15選
④モニタリング能力
モニタリング能力とは、ほかのメンバーの様子を観察しながらチームの現状を把握し、状況に応じて自分の行動を調整していく能力です。
チームに「大会で優勝する」「学園祭を成功させる」などの目標が設定され、そこに向かっていく過程では、何をどんな順番で進めていくのか、ゴールから逆算して決めていかなければなりません。
目標に向かう途中途中で、チームはゴールに確実に近づけているのか、また自分はどう立ち回るのがベストなのか、チーム全体を俯瞰しながら判断できる人が必要なのです。
行動例と言い換え表現
モニタリング能力には、「状況把握」「調整思考」「意見比較」の3つの因子があります。現代は将来何が起こるかが予測しづらく、求められることも目まぐるしく変化していく時代といわれています。
下記の言い換え表現にある状況把握力や柔軟性などは、時代の変化を読み取り適応していく能力です。予測困難な時代でどう活かしていくかを明確にしながら、効果的にアピールしましょう。
因子 | 行動例 | 言い換え表現 |
---|---|---|
状況把握 | チーム全体が計画通りに進んでいるかどうか常に気を配る。 | 状況把握力、調整力、計画性 |
調整思考 | メンバーのアドバイスを取り入れて、自分の進め方をさらに良くする。 | 吸収力、柔軟性 |
意見比較 | リーダーの説明と自分の意見を比べながら聞く。 | 思考力 |
「状況把握力」と聞いて、ピンとこない人も、定義を知ればアピールポイントになるかもしれません。こちらの記事で状況把握力の詳細を確認しましょう。
社会人に必須の状況把握力とは? 鍛え方や自己PRでの伝え方を解説
こちらの記事では、計画性をアピールすると効果的な職種や自己PRでアピールするときの注意点を解説しています。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!
⑤リーダーシップ能力
リーダーシップ能力は、チームのリーダーに必要とされる能力です。メンバー同士の情報交換を促したり、組織の目標を達成できるようほかのメンバーに働きかける能力のことを指します。
名ばかりのリーダーとなってしまう人もいますが、リーダーの言動、判断、指示はチームに多大な影響を与えます。リーダーとなった人が責任の重さを自覚し、リーダーとしても役割をまっとうできるかは、チームの行く末を決めるのです。
ただ、リーダー一人がすべて担うのではなく、リーダー以外のメンバーがリーダーシップ能力を発揮してリーダーの役割を補うことも可能です。そのようにしてリーダーの役割がまっとうされていれば、チームワークがとれている状態といえるでしょう。
行動例と言い換え表現
リーダーシップ能力は、「遂行指導」「関係構築」「公平対応」「問題対処」の因子から構成されます。
リーダーの肩書きは背負ってなくても、以下の行動例に心当たりがある人はいるのではないでしょうか。その場合はチームに大きく貢献しているので、言い換え表現も参考にして、効果的にアピールしてくださいね。
因子 | 行動例 | 言い換え表現 |
---|---|---|
遂行指導 | チームの方針をメンバーにわかりやすく説明する。 | 説明力、指導力 |
関係構築 | メンバー全体がなじめるような雰囲気を作る。 | 協調性 |
公平対応 | メンバー各々のアイデアに耳を傾け、積極的に取り入れる。 | 傾聴力 |
問題対処 | チームの課題に対して、解決方法を導き出す。 | 問題解決力、発想力 |
リーダーシップを強みとしてアピールするのも、選択肢の一つです。注意点や回答の構成については、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文17選|自己PRでリーダーシップを最強の強みとして伝える方法
リーダーシップ能力を傾聴力や行動力と言い換えることを検討している人は、こちらの記事を併せて参考にしてください。
傾聴力
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
行動力
例文30選! 行動力の自己PRは6つのパターンで勝負しよう
- ムードメーカーだとよく言われます。自分の強みをどのように言語化すれば良いでしょうか?
チームが逆境を乗り越えるために必要な強みとしてアピールしよう
「場を明るくすること」や「楽しい雰囲気にすること」などを強調し過ぎると、自分が満足するためにやっているような印象になるので注意が必要です。
しかし、ムードメーカーの人は「周囲の空気を読む力」や「相手の気持ちを理解する力」に優れています。
社会人風に理解すると、チームの現状を良い流れに変えていくことを自分の役割と捉えられます。
「場の空気を変えて嫌なムードを好転させたり、その場を活性化させられることが自分の長けた強みと認識しています」とアピールしてはどうでしょうか。
自己分析で悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
ChatGPTなどの生成AIは、就活準備にも非常に役立ちます。
「就活準備プロンプト集」では、就活のプロが考えた、生成AI用の命令文を豊富に用意していますよ。
このプロンプト集を活用すると、性格と経験を入れるだけで、AIが5つの強みを判断してくれます。プロンプト集で就活準備を効率化しましょう。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
チームワークの自己PRは4ステップで伝えよう
チームワークの自己PRは4ステップで伝えよう
- 自分のアピールポイントを端的に言い切る
- チームにおける自分の役割を述べる
- チームにどのように貢献したのかを述べる
- 仕事への再現性をアピールする
アピール内容が決まったら、自己PR文の作成に取り掛かりましょう。自己PRでは、文章構成はとても重要です。話す順番や表現の仕方によって、相手の理解度が大きく変わるからです。
企業側に確実に伝わる構成は4ステップです。自分のチームワーク力がもっとも的確に伝わる自己PRを作成しましょう。
①自分のアピールポイントを端的に言い切る
自己PRに限らず、面接やエントリーシート(ES)では、結論から述べるのがもっとも適した答え方とされています。1文目は聞き手の記憶に残りやすいため、結論から述べることで、もっとも伝えたいことを確実に伝えられるのです。
自己PRにおいて結論は、アピールしたい自分の強みです。「私は、協調性を活かしてチームに貢献できます」「私の強みはリーダーシップ力です」のように、自分がチームワーク力をアピールしたいことを端的に伝えましょう。
②チームにおける自分の役割を述べる
次に根拠となるチームワークのエピソードを述べていきます。面接官は当然あなたの過去を知らないので、まずはエピソードの概要を説明する必要があります。概要の中で重要なのが、チームにおける自分の役割です。
リーダー、マネージャー、サポート役など、イメージしやすい言葉で伝えると、企業の担当者は入社後にあなたがどのような働きをしてくれそうかを考えやすくなります。
チームにおける自分の役割を述べる例
- 大学では吹奏楽部に所属し、クラリネットパートのリーダーを任されていました。
- 私は現在、部員50人が所属するサッカー部でマネージャーをしています。
- 大学では学園祭実行委員に参加し、3年生のときには副部長を任されました。
③チームにどのように貢献したのかを述べる
役割が伝えられたら、どのようにチームワーク力を発揮したのかを具体的に説明していきます。
企業側は、この説明を聞いてあなたに本当にチームワーク力が備わっているのかを判断します。説得力のあるアピールにするには、自分の言動のみを説明するのではなく、メンバーの反応やチームとしての変化も伝えるのが効果的です。
記事の後半で紹介する例文も参考にしてくださいね。
企業は、自分がどのように貢献すればチームが最高のパフォーマンスを発揮できるのか、それを理解したうえで行動してきた人を評価します。自分らしさを発揮して、その役割をまっとうしたことを伝えましょう。
④仕事への再現性をアピールする
最後は、会社という新しいチームに属したときにも、チームワーク力を発揮する意志を示して自己PRを締めくくります。
単に「入社後もチームワーク力を発揮して働きたいです」と述べるよりは、具体的な業務を挙げながら自分ならではのチームワーク力の活かし方をアピールすれば、業務に対する理解度や適性の高さも伝えられます。
意欲が伝わって、かつ説得力のある締めくくりにしましょう。
仕事への再現性は、志望職種の業務内容を知ると具体的に書けるようになりますよ。こちらの記事を参考にしてください。
業務内容は事業内容や職務内容とは違う? 関係性や具体例を解説
自己PRの最後に好印象を残す文章の締め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
自己PRの締め方に必須の3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
チームワーク力の高さが伝わる! 自己PRのOK例文8選
ここからは、経験×強みごとに、自己PRのOK例文8選を紹介します。以下はチームワークの経験といえば定番のアルバイトやゼミ、部活動、委員会活動を題材にしながら、状況把握力や観察力などそれぞれの強みを効果的にアピールしている例文です。
チームワークをどう伝えているのか注視しながら読んでくださいね。
①アルバイト×状況把握力
アルバイト×状況把握力
私の強みは瞬時に状況を把握してチームに貢献できることです。
私は大学2年生から3年生の2年間、飲食店でアルバイトをしており、アルバイトリーダーを任されていました。
大学3年生のゴールデンウィークの際、アルバイトに入れる人が少ないうえに、お客様がいつもの3倍近く来た日がありました。お店としてはとても嬉しい状況だったのですが、人手が足りず、料理を提供するのに時間がかかってしまうという問題が発生しました。
このとき、私を含めて3人のアルバイトが出勤していましたが、アルバイトリーダーとして「まずは自分の持ち場に専念して、少しでも手が空いたらほかの人の手伝いに入ろう」と指示しました。
その結果、うまくお店が回るようになり、お客様に満足していただけた状態でその日の業務を終えることができました。
貴社に入社後もチームでプロジェクトに取り組む機会が多々あると思います。その際、状況把握力を活かして、プロジェクトのスムーズな進行に貢献したいと考えております。
上記の例文は、数字を使っているため、状況が想像しやすくなっています。さらに、具体的なセリフも書かれているため、強みを活かしたことが伝わります。
より良くするためには、「貴社に入社後も」の部分で企業に合わせて具体的なプロジェクトや仕事内容を書くと熱意が伝わりますよ。
②アルバイト×気配りができる
アルバイト×気配りができる
私の強みは気配りができることです。
私は大学3年生の1年間、塾でアルバイトをしていました。アルバイトが授業を持つこともありますが、メインの業務はすでに答えが用意されているテストの採点です。塾の規模が大きいこともあり、膨大な量の採点をおこなわなければいけませんでした。
アルバイトは私も含めて3名いて、授業が終わった後3人で採点をすることが多々ありました。一人分の枚数は決まっているのですが、あるとき、私ともう一人が先に採点を終えて、もう一人がまだ半分以上残っているという状況がありました。
誰かに負担が偏らない方が良いうえに3名のほうが早く終わると考えて、私は「〇〇さんの採点も手伝って、みんなで早く帰ろう」と提案し、3人で残りの採点を進めました。
予定より早く終わったのはもちろんのこと、その後の作業もお互いに助け合うようになり、より3名の団結力が上がったように感じました。
貴社に入社後も、チームで協力しなければいけない場面があると思います。その際、積極的に気配りをして、チームの成果に貢献できるよう努めてまいります。
結論ファーストでスタートしてエピソードに続く順番は、とても読みやすく、理解しやすい文章になっています。気配りを強調するのであれば、一人だけ仕事が遅くなったとき、その不安に寄り添う気持ちや気遣いの言葉を加えると良いでしょう。
アルバイトは入社後の活躍を連想させやすいため、チームワークの自己PRに効果的な題材です。素材の良さを活かすためには、こちらの記事も併せて参考にしてください。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
③ゼミ×観察力
ゼミ×観察力
私の強みは観察力を活かしてチームのために行動できる点です。
私はゼミでゼミ長を務めていました。ゼミ長になった際、全体を円滑に進めるには、今メンバーがどんなことを考えているのかを観察する必要があると考えました。
そこで話し方や普段の様子に気を配りながら、メンバーが納得した状態で研究課題に取り組めているのかを把握し、必要に応じて1on1で話し合いの場を設けるなどしてゼミの運営を進めてきました。
全員が納得した状態に持っていくことは難しかったですが、この取り組みのおかげで多くの人が私の指示に納得してくれるようになり、皆が協力し合ってゼミ活動に取り組めるようになったと思います。
貴社に入社後も、身近な人とはできる限り話して関係性を深めて、メンバーが納得のいく形でプロジェクトを進められるように努めたいと思います。
ゼミ長としてメンバーが何を考えているか観察する必要があると考え、一人ひとりにヒアリングをおこなったことは評価できます。
全員が納得した状態に持っていくことが難しくても、皆が協力し合って取り組めるようになった理由について、さらに具体的に説明をするとより良くなるでしょう。
ゼミはチームワーク経験をアピールするのに効果的なエピソードですが、ゼミに所属していない就活生もいますよね。こちらのQ&Aでゼミに入っていない学生が知っておくべきことをキャリアアドバイザーがアドバイスしているので、ぜひ確認してくださいね。
④ゼミ×積極性
ゼミ×積極性
私の強みは積極的に提案して、周りの人を巻き込む行動を起こせることです。
私は大学2年生の頃に、ゼミで「〇〇市緑化計画」という周辺地域や行政を巻き込んだプロジェクトを提案しました。〇〇市は自然豊かな地域です。
しかし、緑が枯れたり、逆に乱雑に生い茂っていたりするところが多く、「この状態では観光客は増えない。綺麗な緑でいっぱいの街にしたい」と思い、このプロジェクトを提案しました。
ゼミで許可が降りて、実際に行政や地域の企業にプレゼンしたところ、実施することが決定しました。大学内では完結しない提案だったので、正直難しいと思っていましたが勇気を持って行動して良かったと感じたことを覚えています。
また私が提案したこともあり、プロジェクト責任者も務めさせていただき、約2年間かけて「〇〇市緑化計画」に取り組んできました。
学外の人との連携だったので苦労したこともたくさんありましたが、責任者としてチームに協力を仰いで、できる限りその人の得意なことができるように仕事を割り振ったところ、2年間で10箇所の空き地を綺麗に整備することができました。
貴社に入社後も、この経験を活かして、課題を感じたらすぐに提案・実行に移して、貴社がさらに良くなるよう貢献したいと考えております。
積極性という強みをより効果的にアピールするために、もう少し具体的な行動を盛り込めると良いかと思います。
たとえば、「その人の得意なことができるように仕事を割り振った」の部分は、どんな人にどんな仕事を割り振ったのかを具体的に説明することでイメージが湧きやすくなりますよ。
⑤部活動×リーダーシップ力
部活動×リーダーシップ力
私の強みはリーダーシップ力があるところです。
私は大学で柔道部に所属し、3年生の夏から部長を務めています。そして、チームとして「全国大会3位入賞」という目標を掲げました。昨年は全国大会ベスト16で終えていたので「厳しい」という声もありましたが、高い目標を設定して、それに向けて練習に取り組むことにしました。
自分に何ができるかを考えたときに、部長としての最大の仕事は選手のモチベーションを上げることだと考えました。チームメンバーは素質がある人ばかりですが、その中でこれまで勝てなかったのは、モチベーションによって練習に波があることだと考えたからです。
この仮説を立ててから、全員で毎日目標の確認と、今日やるべきことを明確にしてから練習に取り組むようにしました。そして、同級生にも積極的に協力してもらい、チーム全員で目標達成に向けて厳しい練習を乗り越えました。
結果としてはベスト8でしたが、監督からも「今までで一番チームワークがあった」と言ってもらうことができました。
貴社に入社後も、リーダーを任せていただく機会があるかもしれません。その際はリーダーシップ力を発揮して、プロジェクトの成功に貢献したいと考えております。
目標設定から達成するための課題を見つけ、続いて解決策という構成は、ストーリー性があって良いと思います。エピソードの中に、苦労したことやうまくいかなかったことを付け加え、それをどう乗り越えたのかなどは高い評価になるはずです。
⑥部活動×縁の下の力持ち
部活動×縁の下の力持ち
私の強みは、縁の下の力持ちとして活動できることです。
私は大学のサッカー部のマネージャーを務めていました。元々は選手として入部しましたが、度重なる怪我によって選手ができない状況になり、マネージャーをすることになりました。
最初は選手への未練がありましたが、段々と「選手を支えて成果を出してもらうことが自分がすべきことだ」という想いに変わり、選手が練習や試合に集中できる環境作りに積極的に取り組みました。
たとえば、部活運営に必要な手続きや事務作業は私がおこなったり、練習に必要な道具や水分の準備などもできる限りおこなうようにしました。
結果的にチームは全国大会ベスト8まで進むことができたのですが、大会終了後に「ここまで来れたのは〇〇のおかげ」と胴上げしてもらうことができました。
貴社に入社後も縁の下の力持ちとして、同僚やプロジェクトチームのサポートを積極的におこない、チームとして成果を挙げられればと考えております。
サッカー部のマネージャーとして具体的に取り組んだことや、全国大会ベスト8まで進んだ成果を述べているので、縁の下の力持ちとして評価できます。
たとえば、相手の気持ちを汲み取り相手のために行動できるなど、縁の下の力持ちとしての強みを具体的に伝えるとさらに良いでしょう。
⑦委員会×行動力
委員会×行動力
私の強みは行動力です。
文化祭の実行委員会に所属していた際、年々参加者が減っていることに課題を感じ、「例年と同じことをやっても参加者は増えない」と考えました。そこで新しい取り組みを提案し、そのプロジェクト責任者として活動することになりました。
具体的に実施したことは、サークルや部活対抗のダンスバトルです。サークルや部活間でお互いを認め合えていない雰囲気があると感じたため、互いを知るきっかけを作り、仲間意識を醸成したいと思い、このプロジェクトを実施しました。
初めての取り組みだったため、企画の同意を取ることから日程調整などの細かなすり合わせも含めて、苦労したことがたくさんあります。その中でもプロジェクトチームで協力し合い、常に行動としてアウトプットし続けたことで無事プロジェクトを成功させることができました。
貴社に入社後も、少しでも良いなと思ったことは積極的に提案・行動します。そして、貴社がより良くなるよう貢献したいと考えております。
行動力のアピールが少ないので、具体的にどんな行動をしたのかを伝えられると、より魅力的な自己PRになります。
たとえば、企画の同意を取ることや日程調整などで、どのような行動をしたのか具体的に書きましょう。そうすることで、入社後に行動力を活かしてくれることが伝わりますよ。
⑧委員会×協調性
委員会×協調性
私の強みは協調性に長けていることです。
私は文化祭の実行委員を務めていました。文化祭自体は3日間で終わるものの、準備は約半年かかります。
そして、プロジェクトチームには数多くの人がいるため、それぞれ立場や考え方が異なり、対立することも多々ありました。その中で、私は対立するのではなく、「文化祭を成功させる」という目的を軸にして、相手の立場や考え方を受け入れてより良い案にすることに徹しました。
その結果、話し合いはこれまでの約半分の時間で終わるようになり、作業時間に充てられるようになりました。そして、チーム全員で協力して文化祭の2週間前には準備がほぼ終わっている状況を作ることができました。
貴社に入社後も、さまざまな考え方を持つ人とかかわることになると思います。その際、対立するのではなく、まずは受け入れ、そのうえで最適な解を出したいと考えております。
チームの目的を理解して自分の強みを発揮できた素晴らしいエピソードになっています。良い案になるまでのやりとりや苦労したことなども掘り下げてみてはどうでしょう。協調性だけでなく、乗り越えた経験もアピールできそうです。
チームワークとはいえない? 自己PRのNG例文
チームワークとはいえない? 自己PRのNG例文
- 主観的で説得力に欠ける
- メンバーに対して尊敬が見られない
- ただチームの仲が良いことしか伝わらない
チームワークは効果的な自己PRの題材ですが、書き方を少し間違えてしまうと逆に「チームの輪を乱す人かもしれない」と懸念を抱かれてしまうことも。
ここでは、チームワーク力の自己PRでありがちなNG例文を紹介します。自分で自己PRを作成した後は、下記のように捉えられる余地はないか、今一度見直してみましょう。
主観的で説得力に欠ける
チームワークの自己PRでは、目標に取り組む過程を詳しく説明しなければ本当にチームワークが発揮できるのか企業側は判断できず、「たまたま所属していたチームが良かっただけでは」と思われかねません。
チームとして取り組んだことや自分の感想で終始せず、チームに貢献する過程を具体的に説明し、説得力のある内容にしましょう。
主観的で説得力に欠ける
私の強みはチームで協力できることです。
私は大学でゼミに所属しており、自身の被災地でボランティア活動をしたことがあります。その際、ゼミ長からの指示で任されたところが、歩くことも難しい瓦礫だらけのところでした。
「時間内に終わるはずがない」と思ったのですが、一緒に参加した仲間と協力して、時間内にほとんどの瓦礫を掃除することができました。この経験から、チームで協力することの大切さや偉大さを学び、その後の活動に活かすようにしています。
貴社に入社後もチームワークを大切にして、チームの活躍に貢献したいと考えております。
仲間と協力して掃除ができたという内容では、強みは伝わりません。チームで目標に向かう過程で、どのような強みを発揮したのか考えてみましょう。
終わるはずがないと思った瓦礫の掃除について、チームとして具体的に取り組んだ行動を述べ、チームワークを発揮して目標を達成したと伝えると良いですね。
メンバーに対して尊敬が見られない
社会人のチームワークでは、メンバー全員が協同しながら目標達成に向かうことが重要です。
「メンバーの意見と向き合っていない」「独りよがりな進め方をしていた」と受け取られるような自己PR内容にならないように注意しましょう。
メンバーに対して尊敬が見られない
私の強みはリーダーシップ力です。
私は映画サークルに所属しており、サークル長を務めていました。そして、年に1回サークル全体で1本の映画を制作する機会があるのですが、その際に監督を務めました。
映画制作は監督の指示ですべてが決まると思っているため、とにかく指示出しに徹底しました。「それはできない」や「無理がある」などの声もありましたが、監督として押し通して、なんとか映画を制作することができました
これは、私のリーダーシップによってできた作品だと言っても過言ではありません。
貴社に入社後も、リーダーシップ能力を発揮して、プロジェクトの成功に貢献したいと考えております。
この例文のようにトップダウンなエピソードを書くと、円滑にコミュニケーションができないと判断されてしまいます。
また、コミュニケーションがとれないことで退職する事態も想像されるため、企業にとってマイナスになると思われて不採用になる可能性が高いです。
ただチームの仲が良いことしか伝わらない
チームの仲が良くても、成果が出せなければビジネスの場では通用しません。
ただ、メンバー同士が良好な関係を築けば、チームワークを発揮しやすくなることはたしかです。仲が良かったことをアピールするだけでなく、仲良くなるために自分が起こした行動を具体的に説明し、強みが伝わるアピール内容にしましょう。
ただチームの仲が良いことしか伝わらない
私の強みは気配りができることです。
私は大学で野球部のマネージャーを務めていました。マネージャーは私ともう一人だったのですが、二人で数多くの困難を乗り越えることができました。
もう一人のマネージャーとは、毎日同じ時間に集合して、同じ時間に帰宅する仲です。そして、週に1回以上一緒にご飯も食べに行きます。
このように深い絆で結ばれているため、互いに意思疎通ができており、どちらかが困っているときは必ず助け合うようにしていました。
貴社に入社後も、常に周りを見て困っている人がいればすぐに助けに入って、チームとして成果を挙げられるように貢献したいと考えております。
このエピソードでは、二人の仲を紹介しているだけの内容になっています。気配りの意味を問われることにもなるでしょう。強みとなる言葉の意味を理解したうえで、その根拠となるエピソードを強みとリンクさせるようにしてください。
企業というチームに必要だと思わせる自己PRにして選考を突破しよう
チームワークの自己PRでは、アピールに説得力を持たせるために過去のチームワーク経験を取り上げますが、大事なのは志望企業という新しいチームに属したときも自分がチームワーク力を発揮して活躍できると示すことです。
自分の強みが漠然としたままアピールすると、「たまたま属していたチームが良かったのかな」「結局あなたはチームに何をしたのかな」と企業に懸念を抱かれてしまいます。
自分のチームワーク力をさらに掘り下げて、自分だからこそチームにもたらせる利益は何なのかを明らかにしましょう。記事で紹介している例文も参考にしながら、4ステップで回答を組み立て、堂々と選考でアピールしてくださいね。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見るチームワークの自己PRでほかの学生と差をつけよう
企業に就職して働くということは、必ずチームワークが必要になります。つまり、チームワークを正しくアピールすれば、採用担当者からは「必要な人材」と思ってもらえるのです。
とはいえほかの学生と比較して立派な実績がなく、ほかの強みで自己PRした方が良いと悩んでいるかもしれません。たしかに、学生の中には大規模な部活やインターンの実績がある人もいます。
しかし、大切なのは「企業にとって必要なチームワーク力があるか」です。大きな実績がなかったとしても、あなたの強みが企業から求められている可能性も十分あるのです。
企業というチームにフィットするチームワーク力を示そう
企業から必要だと思ってもらうためには、企業がどのようなチームワークを求めているのかを把握する必要があります。さらに、そのチームワークが仕事でどのように役立つのかを知っていると、あなたの強みが活かせるのかイメージができます。
このように、チームワークを自己PRするためには、企業の情報も欠かせません。アピールできるか不安な人ほど企業分析にも力を入れて、ほかの学生と差をつけて内定獲得を目指しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
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