「天職」は頻繁に使用される言葉ではありませんが、どこかで一度耳にして強く印象に残っている人もいるのではないでしょうか。天職について理解を深めることは、仕事との向き合い方を見直したり、人生設計を描くことにつながります。
「天職って本当の意味はなんだろう」「どれだけの人が天職といえる仕事に就けたのだろう」と、ふと天職について気になった人は、この機会に天職の意味や見つけ方を理解してみてくださいね。
この記事では、キャリアアドバイザーの平井さん、谷所さん、杉原さんのアドバイスを交えつつ、天職の本当の意味や天職だけを追い求めるリスク、天職を見つける方法を解説していきます。
天職の本当の意味を学んで仕事との最適な距離感を見極めよう
普段、自分の才能やセンスを最大限発揮できる仕事は何か考えたり、仕事との向き合い方を見直す機会はあまりないですよね。天職の本当の意味を学ぶことは、自分のキャリアについて考える機会になります。
記事では、「天職」という言葉の意味だけでなく、天職を追い求めるリスクや適職との違いも解説しているので、それらも踏まえて仕事との最適な距離感を見極めましょう。
さらに記事では、天職が近付いているサインや天職を見つける方法についても解説しています。後半では、天職を見つけた人たちの体験談も紹介するので、天職に就きたい人はぜひ最後までチェックしてくださいね。
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天職とは
天職とは、当人の才能やセンスが最大限発揮できる職業のことです。仕事と当人の相性が非常に良いことを表す際に使用されます。
たとえば、仕事にやりがいを感じたときに「私にとってこの仕事は天職だ」と言ったり、素晴らしい成果を出した人を称えるときに「あなたにとってこの仕事が天職に違いない」などの使われ方が一般的です。
実は、天職という概念は近年盛んに研究されていて、言葉の起源や意味の変遷が明らかになりつつあります。天職について深く理解するためにも、歴史的背景や現代の定義を押さえておきましょう。
起源はキリスト教の教えとされる
キリスト教の聖書の中では「calling」という単語がよく使われています。この単語は、日本語では天職と訳されますが、元々は宗教的な意味で神が人間に与えた職業のことを指し、当人の向き不向きや肯定的な意味は含まれていませんでした。
しかし、宗教改革で「calling」の意味が広く捉えられるようになっていきます。改革者であるマルティン・ルターは、世俗的な職業に対して道徳的な意義を持たせるようになります。すなわち、各々が自分の職業に励むことは、社会をより良くすることにつながり、それが神の本意と結びつくということです。
こうして天職の意味は広がりを見せ、さらに日本で使用される際は、宗教的な意味はほとんどなくなっています。
適職の意味で使用されることもある
日本では宗教的な意味で天職を使用することは少ないものの、神が意図して才能を与えたと思えるほど素晴らしい仕事ぶりであったり、一生を捧げたいと思えるほど夢中になれる仕事と出会えた場合など、これ以上にないほど仕事との相性が良いときにのみ使用するのが一般的です。
しかし、最近では単に「向いている職業」「その人の能力に適した仕事」という意味で天職を使うケースも見られます。「向いている職業」「適した仕事」などを表す言葉には、「適職」があります。この適職と天職の使われ方に明確な違いがなくなりつつあるのです。
この記事では、本来の意味に沿い、天職は「当人の才能やセンスが最大限発揮できる職業」、適職は「その人の性格や能力に合った職業」と定義して、それぞれについて解説していきます。
「今の仕事は自分に向いているとは思えない……」「適職ではないのかもしれない」と悩む人は、こちらの記事をチェックしましょう。
「仕事が向いていない」と悩む人へ|仕事を辞める前に試すべきこと
- 天職と適職の違いを教えてください。
天職は満足感が高く適職は能力とのマッチ度が高い
天職は自分が持つ才能や能力を最大限に活かせ、人生の目的とも思える仕事です。
適職は天職ほどの没入感がないけれど、自分に合った仕事です。自分のスキルや性格に合っていて、比較的快適に働けます。
つまり、天職は深い満足感や生きがいを感じられる仕事、適職は能力や性格に合った快適な仕事という違いではないでしょうか。
天職のもとの言葉である「calling」は、「神から呼ばれた仕事」の意味です。天職は自己実現と社会への貢献を通じて、自分が生きる意味を感じられる仕事といえます。
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天職を追い求める人生が幸せとは言い切れない理由
天職の意味を知れば、「自分にも才能や能力をもっと活かせる職業があるのではないか」「自分にとっての天職はなんだろう」と考えずにはいられないですよね。
天職に就ければ、才能を最大限活かして大きな成果が出せたり、多くの場面でやりがいを感じることができ、人生が豊かになるのは間違いないでしょう。
しかし「私にとっての天職があるに違いない」と信じ、天職を追い求めているうちに、幸福から遠ざかってしまうこともあります。天職を追い求めることは、一概に幸せに近付く行為とはいえないのです。
ここでは、天職を追い求める人生が幸せとは言い切れない2つの理由を解説します。
仕事だけに捧げるための人生ではない
「天」という文字が入っていることから、天職には「天からの使命」「天が意図した」などのニュアンスが含まれます。天は人間とは異なる全知全能の存在で、そのような偉大な存在の意向であれば、一生をかけて天職に従事するべきと考える人も少なくないでしょう。
そのような考え方を否定はできませんが、一方ですべての人が仕事に対して一生をかけるほどの熱量で励まなければならないわけではありません。
家族や恋人、友人と過ごしたり、趣味に没頭しているときに幸せを感じる人は多いのではないでしょうか。これらも仕事との優劣をつけられないくらい、人生において大切なことです。
天職を崇高なものと捉えて重視しすぎると、そのほかの幸せを軽視してしまいがちで、結果的に豊かな人生から遠ざかってしまうこともあります。仕事に限定せずに、自分にとって大切なものを総合的に見つめ直したうえで、天職について考えることが大切です。
天職をまっとうしようとして仕事に没頭しすぎると、仕事だけに集中して周囲が見えなくなり、家族や周囲の人との生活が疎かになってしまうことがあります。
仕事だけが人生ではないので、ワークライフバランスなども踏まえて、天職について考えてみましょう。
高すぎる目標が自分を苦しめる可能性もある
天職を目指す場合、自分の才能や能力が最大限発揮できているという実感が持てない限り、「自分にとってこの仕事が天職だ」と満足することはできないでしょう。
そもそも、「才能や能力が最大限発揮できている状態」に対して、どのようなイメージを抱くでしょうか。周りからその仕事ぶりを褒め称えられ、優秀者として表彰されるような状態をイメージした人もいるのではないでしょうか。
そのような高い理想をクリアできる天職は、見つけることも難しく、また見つけたとしてもそのレベルに達するまでに時間を要します。
仕事に懸命に取り組んでも思い描いていたような成果が出せず、「これが本当に自分にとっての天職なのか」「ほかに自分の力がもっと発揮できる仕事があるのでは?」と不安や懸念を抱きながら働き続けるのは苦しい時間になるでしょう。
天職に就くことを目指すのであれば、実現できる可能性や今の自分の能力も考慮して、明確なゴールを設定しましょう。
- どんな状態になれば、「自分にとってこの仕事が天職だ」といえるのでしょうか?
「収入」という形の第三者からの評価がともなってこそ天職といえる
自分のスキルと能力を発揮し、それで生計が成り立っていることが大前提です。天“職”なので、職業です。自分で天職と思っていてもそれが収入につながらず、ほかの仕事で生計を立てているなら、それは天職ではないでしょう。
わかりやすい例としては、アルバイトで生計を立てている音楽家や小説家など。稼げないということは、第三者からの評価が低いということです。
残念ながら才能と収入は必ずしも一致しません。しかし、収入とは社会が認めているその人の労働価値と考えると、自分で天職と思っていても第三者が認めないなら、それは自己満足といえます。
能力とスキルが発揮され、好きだと思え、仕事に満足し、お金になる、それが天職です。
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追い求めるべきは本当に天職? 価値観に合う仕事との距離感を見極めよう
ここまで解説してきたように、天職の捉え方にもよりますが、社会人の誰しもが天職を追い求めるべきとはいえません。天職を目指し、天職に就くことを結果的に幸せに感じられるかどうかは、仕事に対する価値観によって変わるのです。
先に、天職と類似した言葉として適職があると解説しました。価値観によっては、適職を追い求めた方が思い描いている理想に近付ける人もいます。ここでは、天職と適職のそれぞれを追い求めるべき人の特徴を解説していきます。
以下の内容を参考に、自分が追い求めるべきはどちらか判断しましょう。
天職を追い求めるべき人の特徴
先述の通り、この記事では天職を「当人の才能や能力が最大限発揮できる職業」と定義しています。そのうえで、天職を追い求めるべき人の特徴は以下になります。
天職を追い求めるべき人の特徴
- 天職に就いてかなえたいビジョンが明確にある
- 仕事では一つのことを極めて高度な専門性を身に付けたい
- 大変な思いをしてでも成果を出すことにこだわる気概がある
世の中には数えきれない種類の職業があり、その中から自分の才能や能力を最大限発揮できる仕事を見つけ出すのは容易ではありません。それでも天職を追い求め続けるには、自分の描くビジョンが天職に就けばかなうという希望を持ち続けられることが重要です。
自分のビジョンを考えたときに上記に当てはまる人は、天職を目指し、天職に就くことで満足度の高いキャリアを歩めるでしょう。天職に就くための秘訣は記事後半で解説しているので、ぜひチェックしてください。
適職を追い求めるべき人の特徴
適職は、「その人の性格や能力に合った職業」を意味します。才能や能力が最大限発揮される仕事が天職でしたが、最大限とはいえなくても性格や能力に合っている仕事はありますよね。これを適職と定義すると、適職を追い求めるべき人の特徴は以下になります。
適職を追い求めるべき人の特徴
- 仕事よりもプライベートの時間を重視している
- 趣味が充実しているので仕事に生きがいを感じる必要性はそこまで感じていない
- 心理的・身体的負荷やプレッシャーがかかる場面はなるべく避けたい
先に解説した通り、自分の能力が最大限活かされているかを重視しながら仕事をしても、なかなか満足できない人がほとんどでしょう。
理想が高すぎると、「もっとほかに自分の能力が活かせる仕事があるのではないか」と疑いながら仕事に取り組むことになりかねません。「この仕事は自分にとっての適職だから頑張ろう」と割り切って集中して取り組めた方が、満足度の高い生活が送れる人も多くいます。
上記の特徴に当てはまる人は、適職に就くことを目標に仕事と向き合ってみてください。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
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天職に就きたいなら覚悟を決めて「働く」ということと向き合おう
「天職に就けば、自分はきっとすごい仕事ができる」と自分自身に高い期待をしている人は多いのではないでしょうか。たしかに、自分の才能が最大限発揮されるような仕事であれば、最初からスムーズに仕事を進められるかもしれません。
しかし、「働く」ということは、ありのままの才能と能力でずっとやっていけるわけではありません。仕事は何か一つの成果を出せたら終わりではなく、たとえば一つのプロジェクトが完了して大成功を収めたら、次の仕事でも同様もしくはそれ以上の成果を求められます。
自分自身に対する高い期待に加え、周囲からの期待にも応え続けるには、元々のセンスを磨き、成長を続けなければなりません。
「この仕事が自分にとって天職だ」と思う以上、期待に応えられなくてもいいやと仕事を軽く捉えることはできないはずです。天職を目指すのであれば、働くうえで生じる困難にもくじけずに向き合い続ける覚悟を決めましょう。
そのうえで、ここから解説する天職と出会うためのノウハウを実践していってくださいね。
天職に就いたら、やりがいが感じられ幸せになれると思いがちですが、やりがいだけが大事なのでしょうか。志が高くとも低収入となると、仕事として続けることができません。やりがいだけでは生活はできないのです。
選ばれし逸材! 天職と出会える人の4つの特徴
選ばれし逸材! 天職と出会える人の4つの特徴
- チャレンジ精神が旺盛で行動力がある
- 自分よりも人のために行動することに幸福を感じる
- 打たれ強く困難にもめげずに最後までやりきれる
- 自分のミスや弱点を素直に認められる
「今の仕事が自分にとっての天職だ」と言える社会人は決して多くありません。誰もが出会えるわけではない天職に出会った人たちは、どういった特徴を持っているのでしょうか。
ここでは、天職と出会える人の4つの特徴を解説します。もし、「今の自分にはどれも当てはまらない……」となっても諦める必要はありません。今後の行動や考え方でこの4つを意識して実践すれば、天職に近付くことができます。
天職に就きたい人は、ここで解説する4つの特徴を理解して、自分の行動の指針としてくださいね。
①チャレンジ精神が旺盛で行動力がある
世の中にはさまざまな仕事がありますが、はたからなんとなく予想はできても、本当に自分の性格や能力を活かせる仕事かどうかは実際にやってみなければ判断できません。また、「自分には難しそうだな」と思う仕事が、やってみたら案外自分の能力を活かしやすいこともあります。
天職に出会えたという人たちは、最初から「この仕事が自分の天職だ」と確信を持っていた人ばかりではありません。成功する保証がない中チャレンジした先で、天職といえる仕事に出会えたケースも無数にあるのです。
今の仕事が天職ではないと認識しつつも、失敗を恐れて現状を変える行動をしなければ、天職と出会う機会も訪れないでしょう。
ここでいうチャレンジとは、一概に転職を指すわけではありません。社内の新しい仕事を自ら引き受けたり、スキルアップに励んでみるなど、小さなチャレンジから始めてみるのがおすすめですよ。
チャレンジするのが怖くて、転職はなかなか考えられないという人は、まずは怖いと思う原因を分析することから始めましょう。こちらの記事をチェックしてくださいね。
転職が怖い原因17個を徹底分析! 怖さを軽くする方法も解説
②自分よりも人のために行動することに幸福を感じる
人生において何に幸福を感じるかは、人それぞれ少しずつ違います。「おいしいものを食べると幸せな気持ちになれる」「趣味に没頭する時間が何より幸せ」など、幸せを感じる場面にはその人ならではの条件があるはずです。
中には、「人の役に立てたときに生きがいを感じる」「ありがとうと言われると幸せな気持ちになれる」など、人のために行動することに幸福を感じる人もいますよね。
仕事の本質は、人の役に立つことです。どんな仕事でも、成果を出せば必ず誰かの役に立っています。つまり、自分よりも人のために行動することに幸せを感じられる人は、仕事に励むことが自分の幸せにつながるため、常に意欲を維持できます。
仕事に意欲的に取り組めば、能力が磨かれ、成果も出しやすくなります。そうすれば自分の仕事ぶりに自信が持て、「これが自分の天職だ」と確信できるようになるのです。
自分が何のために働くのかを深く考えると、仕事への向き合い方が見直せて意欲を向上させることにつながます。以下は新卒向けの記事ですが、働く意味について本質に迫る考え方を解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
働く意味ってあるの? 納得して就活を進める考え方を解説
③打たれ強く困難にもめげずに最後までやりきれる
社会人としての経験が少ないうちから、仕事の成果に直結するような才能や能力が備わっている人はごく少数です。多くの人は、経験を重ねながら能力を強化し、自分の才能の活かし方を見つけていきます。
仕事をしていたら必ず自分の思い通りに進まなかったり、自分より優秀な人の仕事ぶりを見て引け目を感じることもあるでしょう。しかし、そこでくじけて手を引いてしまえば、一向に成長できません。
思わず逃げ出したくなるようなつらい局面を乗り越えて最後までやりきった人たちは、能力が磨かれ、自分の適性への理解を深めます。そして、これらを武器やヒントにして、天職を見つけていくのです。
困難に直面したことを「啓発的経験」と捉え、自己のスキルや適性を深く理解し、自分と仕事についての仮説を検証してみてください。
自分のやりたいこと、強みについて、困難な経験の前後に変化や新たな気付きはないか考えてみましょう。
④自分のミスや弱点を素直に認められる
強みや才能だけで乗り切れる仕事はまずありません。たとえば、コミュニケーション力が高くても計画性がなければ、取引先との約束を守れずに信頼を損ねてしまいかねません。
また、ミスを極力避けるためにも、自分の苦手な作業をしなくて済む仕事の方が天職の可能性は高いといえます。そのため、自分の強みや長所といったポジティブな面だけでなく、弱点を自覚しておく必要があります。
天職に就きたい人は、これから仕事でミスをしたときや、自分よりも良い成果を出す同僚がいた場合などは、まず自分の改善点や弱点を認めるように心掛けましょう。そのうえで、どう向き合っていくかを判断してくださいね。
天職と永遠にすれ違ってしまうNG行動
天職に近付く行動について解説してきましたが、一方で天職とすれ違いやすくなってしまうNG行動もあります。
ここでは、天職に就きたい人がやってしまいがちなNG行動を解説します。自分の行動を振り返って改善すべき点を見つけ出し、より天職に近付く機会にしてくださいね。
天職が巡ってくるのをじっと待つ
天職と聞くと、宗教的・スピリチュアル的なニュアンスがあり、自分の努力でどうこうするものではないと捉える人もいます。「自分は何もしなくてもいずれ巡ってくる」と無意識に考えている人もいるのではないでしょうか。
たしかに、自分から必死になって動かなくても、たまたま天職といえるほどの仕事に就ける人もいます。しかし、待っている人のところに必ず天職が巡ってくる保証はありません。
一方で、自分から行動を起こし、天職と出会えるチャンスを作っていくことはできます。「天職と出会いたい」と本気で思うなら、自分からアプローチを始めましょう。
早々に「天職じゃない」と見切りをつける
繰り返しになりますが、天職は「自分の才能や能力が最大限発揮できる仕事」です。つまり、才能の活かし方を理解し、能力を磨くことで天職に近付けます。
にもかかわらず、就職して早々に「天職じゃない」と見切りをつけて辞めた場合、才能の活かし方がわかれば活躍できたかもしれないのに、そのチャンスを自分から手放すことになります。また、自分の能力を磨く機会にもなりません。
見切りをつけるときは、自分の改善や成長で仕事との相性が大きく変わる可能性はないかを考慮したうえで、慎重に判断しましょう。
- 今の仕事が天職とは思えないので、転職した方が良いですよね?
まずはやりきったといえるまで現職に打ち込んでみよう
仕事が天職かどうかは、すぐにはわかりません。仕事をしてすぐに才能や能力が発揮できることは少なく、困難を乗り越えて仕事を最後までやり遂げなければ、天職と巡り会うことはできないでしょう。
天職と思えないと考えて、すぐに見切りをつけて転職をしていては、いつまで経っても天職には巡り会えませんし、転職活動でも仕事が続かない求職者と捉えられるリスクがあります。
現職の仕事に打ち込んで成果を築いてからでも、転職は遅くありません。
早々に見切りをつけて退職するリスクについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
専門家が解説|仕事をすぐ辞めることへの迷いを解消する7ステップ
「天職じゃない」という理由で過去に二度、三度と転職をした人もいると思います。以下の記事では仕事が続かない人の特徴と対策法をまとめているので参考にしてみてください。
仕事が続かない人の11の特徴|辞め癖をつけない・なくす方法も解説
今の仕事に興味が持てずに見切りをつけようとしている人もいるのではないでしょうか。こちらのQ&Aでは、仕事に興味を持てないときの対処法をキャリアコンサルタントが解説しています。
見切りをつける前に要チェック! 天職が近付いているサイン
見切りをつける前に要チェック! 天職が近付いているサイン
- 自分の仕事を胸を張って知人に紹介できる
- 自分の強みや特技を活かせる場面が多い
- 自分より優秀な成績の人を見て悔しいと思う
- 自分が必要とされていることを実感できる
早々に見切りをつけるのはNG行動だと解説しましたが、そうはいっても今の仕事が天職だとはどうしても思えず、何を基準に判断したら良いのかわからない人もいますよね。
そこでここでは、天職が近付いているサインについて解説します。目の前の仕事が天職になる可能性を判断するために参考にしてくださいね、
①自分の仕事を胸を張って知人に紹介できる
仕事をしていると、理不尽に感じたり落ち込んだりすることはあるでしょう。しかし、そのような大変な側面も含めて、自分の仕事に「社会のためになくてはならない仕事だ」「誰かを幸せにする仕事だ」と自信を持てるのであれば、つらくても簡単に辞めるべきではないといえます。
なぜなら、知人に胸を張って紹介できるほど、自分の仕事に価値を感じられているのであれば、使命感から「この仕事が自分の天職だ」と感じられる日が来る可能性が高いからです。
目の前の仕事の意義や価値を改めて見つめ直し、胸を張って家族や友人に紹介できるか考えてみてください。
②自分の強みや特技を活かせる場面が多い
強みや特技は、経験や学習を通じて強化していくことができます。もし、強化しても活かせる場面が少ないなら天職になる可能性は低いですが、活かせる場面が多いなら成長したときに天職といえるほど自分の能力を活かした活躍ができるかもしれません。
今の仕事に対して、「自分の強みや特技を活かせているものの、天職とまではいえない」という人も多いのではないでしょうか。今は微々たる成果にしかなっていなくても、自分の能力の向上によって状況が変わる可能性はないか検討しましょう。
- 自分では、自分の強みが仕事に活かせているのかが判断できません……。
客観的根拠に基づいて判断することが重要
活かせている、活かせていない、この判断は何を基準にしているのでしょうか。
なんとなくといったあやふやな考えは、無駄に不安を招き自己肯定感を下げるだけです。客観的根拠に基づいて判断しましょう。
そもそも強みを正しい方向で活かせているかも検討したいところです。
たとえば「粘り強い」は、来客対応や電話対応の場ではどうでしょう。この場合は、礼儀正しさや丁寧さが活きる場面です。粘り強さはまったく関係ありません。市場調査で膨大なデータを分析する業務なら、粘り強さが必要になってくるでしょう。
自分の業務内容と、自分の強みを一覧にしてその関係性を踏まえ、必要な場面で強みをどのくらい発揮できたかをきちんと分析しましょう。
③自分より優秀な成績の人を見て悔しいと思う
「自分にはどうせあの人のような活躍はできない」と諦めていれば、ほかの人の活躍を見て悔しいとは思わないはずです。「自分はもっとやれたはずなのに」「自分だってできるはず」と、自分の可能性を信じているからこそ悔しいと思うのではないでしょうか。
それだけ自分も優秀な成績を出したいと思えるなら、その仕事に熱中できるポテンシャルはあるといえます。
今は大した成果は出せていない人でも、同僚が活躍したり賞賛されているのを見て、羨ましいだけでなく悔しいという感情もあるなら、見切りをつけるべきではないかもしれません。
④自分が必要とされていることを実感できる
天職の本来の意味では、自分が心地良く働けるかどうかというより、当人がその仕事をすれば社会への貢献につながることが重要でした。どんな仕事でも社会貢献にはつながりますが、それを実感できるかどうかは一概に同じではありません。
自分の仕事が社会のためになり、必要とされていると実感できれば、自分自身もやりがいを感じやすくなり、仕事への満足度も高まるでしょう。
また、必要とされていることを実感できるのは、あなたが会社や顧客に貢献していることの表れです。自分の必要性を実感でき、それに喜びややりがいを感じるのであれば、天職の可能性はありますよ。
自分が必要とされていると実感できる仕事が、最も天職の可能性が高いといえるでしょう。
仕事で必要とされていることは、仕事のモチベーションにもつながります。自分の必要性を実感でき、仕事の喜びややりがいを感じるならば、それは天職になる仕事です。
サインを感知したらトライ! 目の前の仕事を天職にする方法
サインを感知したらトライ! 目の前の仕事を天職にする方法
- 仕事に必要なスキルを明らかにする
- レーダーチャートを作ってギャップを可視化する
- 強化するべき項目を見極める
- 期間を決めてスキルの強化に全力を尽くす
天職にアプローチする方法はおもに2つあります。一つ目が「目の前の仕事を天職にする」です。
今は天職といえるほどのやりがいを感じたり、成果が出せていなくても、これから自分の能力を磨いていけば、仕事との相性が大きく変わり天職といえるようになるかもしれません。
目の前の仕事を天職にするために具体的にやるべきことを解説していくので、一つ目から順を追って実践していってくださいね。
天職は結果だと思います。初めから「これこそ私の天職だ」と確信を持って、その仕事に就くわけではありません。疑いながらも試行錯誤、一生懸命にやってみて「これが私の天職かもしれない」と感じるのではないでしょうか。
①仕事に必要なスキルを明らかにする
まずは、目の前の仕事に必要なスキルを明らかにしましょう。普段の一連の業務を振り返り、強みとして発揮できているスキル、不足を感じているスキルを書き出していきましょう。
職種ごとに必要となるスキルの例を紹介するので、以下を参考にして自分の仕事に必要なスキルをまとめてください。
営業職に必要なスキルの例
- 交渉力
- ヒアリング力
- 課題発見力
- 提案力
- プレゼンテーション能力
企画職に必要なスキルの例
- 発想力
- 情報収集力
- 分析力
- プレゼンテーション能力
- 交渉力
事務職に必要なスキルの例
- PCスキル
- スケジュール管理能力
- スピーディーな処理能力
- コミュニケーション力
②レーダーチャートを作ってギャップを可視化する
必要なスキルがまとめられたらレーダーチャートを作成しましょう。レーダーチャートとは、上記の図のように項目の数に合う正多角形を使用したグラフです。中心を0として、外側になるにつれて値が大きくなります。
先に洗い出した必要なスキル数に合った正多角形を用意して項目を書き込み、自分のスキルのレベルを評価してみてください。すると、自分の仕事におけるスキルを総合的かつ客観的に把握することができます。
もし自分を客観的に評価することが難しい場合は、同僚や上司に自分の強みや弱みはどれだと思うか聞いてみるのもおすすめです。
③強化するべき項目を見極める
レーダーチャートにしてみると、いびつな多角形になる人もいれば、バランスのとれた均等な形になる人もいるでしょう。
いびつな形になった場合、「弱点をすぐに克服しなければ」と思いがちですがそうとも限りません。業務に支障をきたさないレベルに達しているのであれば、秀でている項目をさらに伸ばした方が自分ならではの活躍の仕方ができる可能性もあります。
自分にとってどんなレーダーチャートが理想形なのかを考えながら、強化するべき項目を見極めましょう。
- 弱みを克服するべきか、強みを伸ばすべきか、結局どっちが正解なんでしょうか?
天職に就きたいなら強みの強化に力を入れるべき
弱みを弱みのままにしておいても、仕事の結果にさほど影響がないならば、強みを伸ばすことをおすすめします。
人は強みを発揮している方が、心地良いですよね。
天職は「自分の良いところが発揮できる」「その仕事をしているときに表れる自分が好き」という感覚を伴うものだと思うので、強みを伸ばして尖らせる方が、より天職に近付くのではないでしょうか。
④期間を決めてスキルの強化に全力を尽くす
強化するべき項目が決まったら、実際にスキルアップに励みましょう。この際、あらかじめ期間を決めることが重要です。期間を決めた方が集中して取り組め、理想としているレベルに達しているか振り返る機会ができます。
振り返りの際は、レベルアップによって仕事にはどのような影響が出ているかも確認しましょう。
スキルの強化ができたのに、思うような活躍ができなかったり、仕事に活かせる場面が少ない場合などは、天職を探すためにほかの仕事にチャレンジしてみるのも選択肢の一つにしてくださいね。
スキルの強化方法①ビジネス書や新聞で学習する
ここからは、スキルの強化方法を解説していきます。まず一つ目は、ビジネス書や新聞を使った学習です。
普段、あまり活字に触れることがないという人も少なくないでしょう。ただ、ビジネス書や新聞ではさまざまなことが学べます。たとえば、コミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキル、分析力などを高める方法について解説した書籍は多数あります。
また、新聞で各業界の動向やトレンドを押さえておけば、新しい企画のアイデアにつながったり、会話の引き出しが増えて社内外の人とのコミュニケーションの円滑化にもつながります。
文字がびっしり詰まった本は読みづらいという人も、ビジネス書には絵や図を豊富に使った本も多数あるので、ぜひチェックしてくださいね。
20代の皆さんには、キャリア理論のJ・D・クランボルツ著 その幸運は偶然ではないんです!をおすすめします。心の持ちようが変わります。
偶然の出来事や予想外のことが起きても、全力で対応することが大事という、人生の指針となる内容です。
スキルの強化方法②セミナーや講習に参加する
社会人向けのセミナーや講習は全国各地で開催されています。ビジネス文書やマナー、ロジカルシンキング研修などの基本的なテーマから、各業界・業種に特化したセミナーもあります。
まずは、自分の強化したいジャンルのセミナーや講習が近々開催されないか確認してみましょう。中には受講料が高額な場合もあるため、無理のない範囲で参加するようにしてくださいね。
- 天職に就くためのおすすめのスキル強化方法を教えてください!
仕事に関連する資格を取得しよう
天職に就くためのスキル強化方法は、仕事に関連する上位の資格を取得していくことをおすすめします。資格取得はスキルアップだけでなく、周囲に示せるスキルのバロメーターになりますし、仕事の自信にもつながるでしょう。
また本業に打ち込むだけでなく、副業や趣味に携わってみると、本業では気付かない視点で新しいアイデアややるべきことが浮かんできて、本業に活かせるスキルを強化できることがあります。
あなたの強みが羅針盤に! 一から天職を見つける3ステップ
あなたの強みが羅針盤に! 一から天職を見つける3ステップ
- 自分の強みを明らかにする
- 強みを活かせる職種を特定する
- より強みを活かしやすい業界に絞る
天職に近付く2つ目のアプローチ方法は、「一から天職を見つける」です。自分の天職が何かわからず定職に就いていない人や、目の前の仕事に見切りをつけて一から仕事を探したい人は、ここで解説する3ステップに沿って天職を見つけましょう。
天職を見つける際は、あなたの強みがカギとなります。まずは強みを明らかにするところから始めてくださいね。
ステップ①自分の強みを明らかにする
天職は、当人の才能や能力を最大限発揮できる仕事のことでした。つまり、自分の才能や能力を理解し、それとマッチングする仕事を探すという手順で天職を見つけることができます。
まずは、自分にどんな才能や能力が備わっているのかを自覚しましょう。就職活動や業務を進める中で、「これなら自分得意かも」「あんまり努力せずともうまくできた」といったことがあるはずです。
学生時代や社会人生活を振り返って、自分の強みを明らかにしましょう。
こちらは新卒向けの記事ですが、自分の強みが必ず見つかる方法を解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
ステップ②強みを活かせる職種を特定する
強みがわかったら、その強みを活かせる仕事を探していきます。ポイントは、職種から探すことです。活かせる強みは、おおまかにではありますが、職種ごとに整理できます。
まずは、営業職、販売職、企画職、事務職、クリエイター職など、各職種について理解を深め、自分の強みを活かせるかどうかを検討してみましょう。
職種 | 概要 | 活かせる強み |
---|---|---|
営業職 | 自社で扱っている商品やサービスを売り込む | ・コミュニケーション力 ・提案力 ・臨機応変な対応力 ・目標に対するコミット力 |
販売職 | 店頭で商品を販売する | ・コミュニケーション力 ・臨機応変な対応力 ・協調性 ・ホスピタリティ精神 |
企画職 | 自社商品やサービスを企画する | ・発想力 ・リサーチ力 ・分析力 ・プレゼンテーションスキル |
事務職 | データ入力・管理や受発注の管理などの事務作業を担当する | ・計画性 ・視野が広い ・正確かつスピーディーな対応力 ・スケジュール管理能力 |
クリエイター職 | 音楽・デザイン・文章などの各分野で、自身の発想を具現化する | ・独創性 ・論理的思考力 ・責任感 |
以下の記事では、各職種の概要や向いている人の特徴を新卒向けにわかりやすく解説しています。未経験の職種について理解を深めたい人は、ぜひチェックしてくださいね。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
販売職の仕事内容や魅力を徹底解剖! 就職するために必要な対策とは
企画職の仕事や適性を徹底解剖! 新卒が企画職を狙うのはハード?
事務職の仕事内容が丸わかり! 必要なスキルや就職のコツも
- 現在営業職です。営業の仕事は好きですが、成果がなかなか出せずに天職ではないのだろうと思っています。職種を変えた方が良いでしょうか?
好きを原動力に自分の課題と正面から向き合おう
うまくいかないと、自分には向いていないのかな、とつい考えますね。好きだからといって、すべてのことが常にうまくいくとは限りません。
野球が好きでも全員は甲子園で活躍できないし、サッカーが大好きでも全員はプロのサッカー選手になれません。そして、プロになっても目が出ない人もいますね。
でも、それでもみんな一生懸命に続けています。
好きと実力は別もの。営業成績が悪いなら自分にはどのような力が不足しているのか、アプローチが悪いのか、プレゼンが悪いのか、交渉が下手なのか分析する必要があります。
成果が出ないときは逃げずに課題に向き合いましょう。本当に好きなら、諦めることなくそうした努力が続けられるはずです。
ステップ③より強みを活かしやすい業界に絞る
強みを活かせる職種が特定したら、より活かしやすい業界に絞っていきます。同じ営業職でも、食品業界の営業職と化粧品業界の営業職では、強みの活かし方、各項目の求められるレベルが少しずつ変わってきます。
自分のスキルが活かせる職種で、なおかつマッチした業界であれば、意欲的に働くことができ、活躍できる可能性も高いでしょう。
書籍の業界地図や、各業界について解説しているWebメディアの記事を読むと、自分が想定している以上に世の中にはさまざまな業界があることがわかるはずです。まずは、どんな業界があるのかを知り、「強みを活かせそう」「自分に向いていそう」と思った業界をピックアップして詳しく調べていきましょう。
3ステップを踏んでもなかなか天職といえるような仕事が見つからないときは、こちらの記事でさらに詳しく仕事探しのコツを解説しているのでチェックしてくださいね。
仕事が見つからない悩みは脱出できる! プロに聞く4つの突破口
未経験の業界に興味を持った場合、その仕事に就いている人に、聞いてみてはどうでしょう。
あなたの強みをいくつか挙げて、「実際の仕事でこの強みが活かせる場面がありますか」と尋ねてみるのです。それぞれの考え方があるので、複数の人に尋ねる方が良いですね。
仕事を頑張りたい20代必見! 天職を見つけた人たちの体験談
ここからは、天職を見つけた人たちの体験談を紹介します。
「仕事に生きがいを感じるなんて想像できない」「自分が本当に仕事に熱中できるときなんてくるのだろうか」と天職を見つける未来を信じられない人もいるのではないでしょうか。
天職を見つけた人たちの体験談を参考にして、仕事との向き合い方を改めて考えてみましょう。
平井さんが天職と出会うまでの道のり
まずはキャリアコンサルタントの平井さんが、天職と出会うまで歩んできたキャリアを解説します。
平井さんは大学卒業後IT企業で25年にわたり人材育成に携わり、退職後Officeまいとれいやを開業。就職・キャリア相談、研修講師などを務めています。
天職と出会うためのヒントを得て、自分の天職探しに活かしてくださいね。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る目の前の仕事を通して自分と対話を重ねた先で天職が見えた
私は元々は教職志望でした。日本史の面白さを教えたかったのです。教職実習に行って、自分には無理だと思いました。教科指導はできるけど、教師であることに自信が持てなかったです。それでも教育に携わりたい気持ちがあったので、教育産業に就職しました。
27歳で「教育担当者募集」の求人を見つけて応募、採用になりました。そこから25年、ITメーカーで社員教育に取り組みました。楽しくて面白かったです。
今は「可能性を拡げて、納得できる働き方を!」を理念に掲げ、クライアントが次のキャリアを選ぶ意思決定を支援しています。良い仕事に巡り会えたと思いますし、この仕事は自分の良いところが出てると思いますが、結果的にそうなった感があります。
原点はずっと「教育」にあった
私の場合、天職を探してきたわけではなく、ただずっと「教育」から離れられない気持ちに従って、目の前のことを一生懸命にやってきた感じです。
天職に似た言葉に「天命」があります。論語によれば、天命を知るのは50歳ですね。50歳を過ぎてみて、確かにそんな感じだなと思います。天職は探すものではなく、自分と対話しながら仕事に取り組めば、結果的に見えてくるものではないでしょうか。
杉原さんが「これが天職だ」と感じた瞬間
杉原さんは石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わってきました。2年前からは転職支援も手掛けています。さまざまな人たちのキャリア支援をする中で、杉原さんが「これが天職だ」と感じたのはどんな瞬間だったのでしょうか。
仕事に行き詰まって悩んでいる人や、自分はいつになったら天職に出会えるのだろうと不安に思っている人はぜひ参考にしてくださいね。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る好きな仕事を「できている」と感じられたとき
好きな仕事は、何を置いても取り組むし、条件や内容に多少の難があってもお金だけが目的にならないので受け入れられる範囲が広くなります。そして、そこに「自分はできている」と感じられれば、それは天職なのでしょう。
キャリアコンサルタントの仕事は多岐にわたります。キャリア研修、キャリアコンサルティング、面接練習や応募書類の作成支援。どの仕事も好きですが、応募書類の作成支援や、こうした専門家としてのコメント作成は、積極的にやりたいと思う仕事の一つです。
本が大好きで、学生時代から漢字の意味を調べたり、日本語の文法を確認したり、誰かに強制されずとも一人で勉強していました。だからこの仕事がとても楽しいです。
天職はその仕事の職人になること
職人は技の追求に余念がありません。その仕事にどのくらいこだわりを持てるか、これが好きな仕事と天職となる仕事の違いではないでしょうか。
郷ひろみさんは68歳の今も現役アイドルです。きっと彼もアイドルは天職だと思い、だからこそ日々努力を続けているのだと思います。
仕事に生きがいを感じる人生を望むなら覚悟を決めて天職をまっとうしよう
最近ではさまざまな仕事との向き合い方が認められています。仕事に没頭して、仕事から自分が生きている意味を実感するような働き方は小数派になりつつあるかもしれません。
しかし人生において仕事に費やす時間は、決して少なくありません。その少なくない時間の充実度は人生の満足感に大きな影響を与えるでしょう。
仕事に生きがいを望むのであれば、この記事を参考に自分が心からやりがいを感じられる天職に就き、その職務をまっとうしましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る天職に出会いたいならまずは自己分析から始めよう
天職は、何もせず待っているだけでは巡り会えません。また仕事をしてすぐに転職ではないと見切りをつけてしまうようでは、いつまで経っても天職を見つけることはできないでしょう。
自分の才能や能力を最大限発揮できる仕事を見つけることは容易ではありませんが、かなえたいビジョンが明確であり、仕事で一つのことを極めていく意志があり、成果を出すことにこだわりがある人が、天職を追い求めることができます。
天職を見つけるための第一歩は、自己分析をして自分の強みを明らかにして、強みを活かせる職種や業界で仕事をおこなうことです。
適職が天職になることもある
適職は自分に合っている仕事であり、天職は、自分に合っていて、仕事に楽しさややりがいを感じる仕事です。適職が天職になっていくケースが多いので、仕事で自分の能力を発揮できる適職について、スキルや知識を高めていくと良いでしょう。
仕事で強みを活かせる場面が多く、必要とされていると実感できるならば、天職になる可能性があります。天職になる可能性を感じたら、仕事に必要なスキルを明らかにして、よりスキルを強化していくことが大切です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
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