この記事のまとめ
エントリーシート(ES)の作成を楽にできる「OpenES」を知っていますか。OpenESは作成時間を短縮しつつ書類選考通過率をアップできる、非常に魅力的なシステムです。
OpenESを上手に活用すれば空いた時間をほかの就活対策に充てられ、ほかの学生よりも一歩リードできます。書類選考や志望企業への合格率を高めるためにも、OpenESの活用は大切です。
この記事では、キャリアアドバイザーの若林さん、吉田さん、遠藤さんのアドバイスを交えつつ、OpenESのメリット・デメリットや受かるOpenESを作成するコツを解説します。多くの学生が苦手とするES作成作業の負担を減らしつつ、効率的に就活を進めたい人は、ぜひ参考にしてください。
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OpenESとは書類作成の強い味方! 他の書類との違いを理解しよう
OpenESは、一般的なESにはない特徴やメリットが多数あります。書類の質を高めるだけでなく時間も有効に使えるため、利用しない手はありません。
記事では、まずOpenESとは何か解説します。OpenESというサービスの仕組みや、一般的なES・履歴書との共通点や違いを把握することで、どのようにOpenESを有効活用できるのかイメージをつかめます。
さらに、OpenESのメリット9つとデメリット3つを説明。一般的なESや履歴書との具体的な違いも併せて解説するので、OpenESを利用すべき理由がわかり就活を有利に進められます。
記事の後半で説明するOpenESの実際の記入例やOpenESでの書類選考をアップさせる秘訣も参考にしながら、高品質なOpenESを作成し志望企業への合格をつかみ取ってください。
OpenESとは?
OpenESとは、Web上で作成したESをそのまま提出できる、リクナビが提供するサービスのことです。
当然ながら、OpenESを企業側が利用していなければ、OpenESは受け付けてもらえません。
OpenESを企業が受け付けているかどうかは、リクナビの画面の各企業ページにある「採用情報」から判断できます。「応募・選考時提出書類」欄に「OpenES」と記載があれば、OpenESを提出できるとわかります。
OpenESに対応している企業なら、一度作成したOpenESを使い回せるのが大きな特徴です。
OpenESとは
- Web上でESを作成し書類選考を進められる
- リクナビが提供している
- リクナビ上の画面でOpenESの利用可否を確認できる
書類選考をスムーズに進め就活で最高のスタートを切るには、OpenESについてしっかり理解しておくことが大切です。
以下では、OpenESと一般的なESや履歴書の共通点・違いを解説します。
- OpenESは利用すべきですか?
企業選びの軸を明確にしたうえで活用しよう
ぜひ活用してみてください!
自分が出会えていなかった優良企業に出会えたり、きっかけがなかっただけで案外面白そうな仕事が見つかる可能性があります。
しかし、闇雲にスカウトを出している企業も多いので、しっかりと自分の軸を明確にして利用することが大切です。くれぐれも、内定が出たからすぐ就活を終えるのではなく、しっかりと検討するようにしましょう。
一般的なESとの共通点・違い
OpenESと一般的なESは、基本的な記入項目は同じです。
記入項目 | OpenES | 一般的なES |
---|---|---|
基本情報(氏名・生年月日・住所・学歴) | 〇 | 〇 |
保有資格・スキル | 〇 | 〇 |
趣味・特技 | 〇 | 〇 |
学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容 | 〇 | 〇 |
自己PR | 〇 | 〇 |
学生時代に最も打ち込んだこと | 〇 | 〇 |
志望動機 | 不要 | 〇 |
その他(企業によって異なる) | 不要 | 〇 |
OpenESが一般的なESと異なる点は、以下が挙げられます。
OpenESが一般的なESと異なる点
- 志望動機を記載する必要がない
- 企業独自の質問は含まれない
- 企業によらずWeb上で作成できる
一般的なESでは、志望動機の記載を求められるケースが多いです。ほかにも「最近印象に残ったニュースについて」「入社してチャレンジしたいこと」といった企業独自の項目が含まれる場合もあります。
OpenESなら記入項目は決まっていて、企業ごとに毎回作り直す必要はありません。
また、手書きでのESにこだわる企業も一定数存在しますが、OpenESなら企業によらずWeb上で作成できます。
一般的なESでよく聞かれる志望動機の作り方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
書類選考で落ちてしまう原因の一つに挙げられるのがESです。以下の記事では就活に有利になる一般的なESの書き方をまとめているのでぜひ参考に参考にしてみてください。
就活に有利になる魅力的なESとは|履歴書との違いや例文も解説
「作り直す必要がない」ということは、ESとは違って「使い回し」ができるともいえます。
ESにかける時間が減る分、企業研究や情報収集などにかけられる時間が増えるのもOpenESを使うメリットといえるでしょう。
履歴書との共通点・違い
OpenESと履歴書では、そもそも役割が異なります。以下に比較表をまとめました。
OpenES | 履歴書 | |
---|---|---|
入手方法 | Web上 | 店舗で購入もしくは Web上でダウンロード |
役割・用途 | 選考の合否判断 | 個人情報の管理・本人確認 |
採用担当者の重視ポイント | 個性・人間性 | 基本情報 |
備考 | 履歴書としてみなすケースもある | 別途、OpenESかESの提出が求められる |
OpenESは、自己PRやガクチカをもとに選考の合否を左右する書類です。一方で履歴書は、氏名や経歴といった個人情報の管理や本人確認に用いられる公的書類です。
ただしOpenESにも履歴書と同様に、氏名や経歴といった個人情報の記入欄があるため、OpenESを「ES兼履歴書」として扱う企業もあります。OpenESをESとして扱う企業の場合は、OpenESと履歴書の両方の提出が求められる可能性があります。
OpenES提出画面で、応募先企業がOpenESを「ES兼履歴書」として扱うかどうか判断できるので、しっかり確認しておきましょう。
一般的なESと履歴書の違いはこちらの記事でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
エントリーシートと履歴書の違いがわかる! おすすめのアピール方法も
ESと履歴書両方の提出が必要な場合の対応方法は、以下のQ&Aコンテンツでキャリアコンサルタントが回答しているので、併せてチェックしてください。
ほかにも、OpenESと履歴書の違いとして、主観と客観が挙げられます。OpenESは、主観であなたが感じたことを書く書類です。学生時代に頑張ったことや自己PRはあなた自身が感じていることを伝えます。
一方、履歴書は学歴や個人情報など、誰が見ても一致する客観的な事実を記載するものだと認識しておきましょう。
自己PRが思いつかない人は
ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
そこで活用してほしいのが、「Chat GPT 自己PR作成ツール」です。簡単な質問に答えるだけで、Chat GPTが選考で活用できる自己PRを自動で作成します。
自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
OpenES作成から提出までの流れ
OpenESで書類選考を進める流れは以下の通りです。
OpenES作成から提出までの流れ
- OpenESの文章を作成する(〜2月)
- OpenES対応企業にエントリーする(2月〜)
- OpenES提出依頼メッセージを受け取る(2〜3月)
- OpenESを入力し提出する(3〜5月)
OpenESの提出は2〜3月から求められるケースが多いため、遅くとも2月までにはOpenESの文章作成を終えましょう。並行して、企業へのエントリーも済ませておきます。
2〜3月になると、エントリーした企業からOpenES提出依頼メッセージがメールかリクナビのメッセージ欄に届きます。メッセージに記載のURLから、OpenESの提出ページにアクセスしてください。
提出期限はメッセージに記載されています。1分でも過ぎたら提出できないため、遅れないように注意が必要です。企業によってはOpenESとは別に志望動機などの追加質問の入力を求められる場合もあります。直前になって焦らないよう、余裕を持って進めましょう。
また、一度提出したOpenESは訂正できないケースが多いです。記載内容に間違いがないか提出前にしっかりチェックしておきましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る一度提出すれば変更できないのは通常のESと同じ
OpenESは、一度登録しておくとほかの企業にも同じ内容で提出できる便利なシステムです。一方で、たとえば自己PRの内容を企業ごとに変えたいといった場合には、その都度内容を書き直す必要があるので、企業ごとのESを書く場合と労力はさほど変わらなくなります。
いずれにせよ、一度企業に送信・提出したOpenESは修正することができないので、納得のいくものを準備しましょう。
いつでも提出できるように納得のいくESを作成しておこう
提出までの流れで大切なことは、企業からOpenES提出を求められたらすぐに出せるよう、あらかじめ準備をしておくことです。
自己分析をしっかりとおこない、ガクチカや自己PRの内容を400字以内にまとめ、わかりやすさに気を付けながら書いていきます。企業ごとのES同様に、あなたらしさが伝わるキーワードを選び、エピソードを簡潔にまとめ、学んだものや得たもの、入社後に活かせる強みなどを具体的に述べましょう。
入力し終えたら、誤字脱字がないか声に出して読み返してチェックしてください。重複した言い回しなどにも気づくことができます。
活用しないと損! OpenESのメリット9つ
OpenESのメリット
- 一度作成したOpenESを複数企業に使い回せる
- OpenES限定の企業に応募できる
- あなたを欲しがる企業からスカウトをもらえる
- OB・OGが作成したOpenESを参考にできる
- 自己PRやガクチカを写真で補足できる
- 書類作成の費用を抑えられる
- 簡単に書き直しできる
- 質問に答えるだけで文章の土台を作れる
- 一般的なESの作成にも活用できる
OpenESはリクナビのサービスなので提出できる企業は限られますが、OpenESを積極的に活用するメリットは多いです。
以下では、OpenESを活用する9つのメリットを説明します。これらのメリットによりES作成スキルもアップし、最終的に本命の企業から内定をもらえる確率も高まります。
ChatGPTを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRは就活において必要です!
しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
そんな就活生に活用していただきたいのが、最新の「AI 自己PR作成ツール」です。作成ツールでは、AIが自己PRを自動生成してくれるためネタがなく悩んでいたり、忙しい就活生にはぴったりです!
まずはあなたも作成ツールを活用して自分の強みが存分に伝わる自己PRを完成させましょう!
(リーダーシップが強みの場合)
①一度作成したOpenESを複数企業に使い回せる
OpenESは記入項目が決まっており、企業ごとに文面を作成し直す必要はありません。一度OpenESを作成してしまえば、ほかの企業にも使い回せます。
一般的なESでは、企業ごとに異なる回答を用意する必要があるため、多くの時間がかかります。
たとえば、一枚のESを2時間かけて作成し20社に応募する場合、40時間かかる計算です。しかし、OpenESならたった2時間で渾身の一枚を作成すれば、そのOpenESを複数企業の応募に使えるため、書類応募にかける時間を短縮できます。
空いた時間を使って企業研究や面接対策といったほかの就活対策に時間を充てられるため、内定率の向上も期待できます。
- 複数の企業に同じ内容のOpenESを提出しても企業にはバレないのですか?
そもそも気にしていないので問題ない
バレるバレないというよりは、企業側もある程度OpenESが使い回されている点はわかっているので、気にすることがありません。
ただし、提出する企業の業種によって自己PRなどは何をアピールすべきかが変わってくるので、応募する企業にそぐわない内容になっていないかを確認しましょう。
基本情報・学歴・保有資格などのどの企業に出しても変わらない情報はそのままで構いません。
個人的には保有資格やスキルは企業に合わせて、たとえば企業に合った資格を最初に書くなどアレンジを加えても良いと思いますよ。
②OpenES限定の企業に応募できる
リクナビには、OpenESを経由しなければ応募できない企業もあります。OpenESには自己PRやガクチカといった質問内容が含まれ、学生の個性や人柄を把握できるからです。
OpenES受付のみの企業でも優良企業の可能性があるため、まずはOpenESが提出可能な企業に積極的にエントリーしておきましょう。理想のキャリアにつながる企業と出会える可能性が高まります。
OpenESでのエントリーを受け付けている企業は従業員数1,000人未満の企業が多く、メーカーやサービス業、インフラ業界が多い印象です。
志望動機など詳しいことは面接で聞くという選考になると思われます。
③あなたを欲しがる企業からスカウトをもらえる
リクナビをはじめとする就活サイトには、スカウト機能があります。
スカウト機能とは
企業側からユーザーに選考の案内を送る機能
自ら募集要項などに目を通して応募したい企業を探すのが就活の一般的な進め方であると理解している人は多いと思いますが、就活を効率的に進めるにはスカウト機能も有効です。
企業からのスカウトを承諾すると、次の選考段階に進みます。そのまま面接に進む場合もありますが、追加の提出書類が求められることもあるので、企業からの案内を見逃さないよう注意しましょう。
スカウト機能を利用するかどうかは、OpenES上で選択できます。企業は学生のOpenESを見てスカウトするか判断するケースが多いです。質の高いOpenESを作成しスカウト機能を併用すれば、効率良く就活を進められます。
- OpenESを提出した企業からスカウトが来ましたが、承諾すべきか悩みます。優良な企業かどうか判断する方法はありますか?
あなたにとって「優良とは何か」を明確にしよう
人によって給与の高さ、残業の有無、社風、企業理念、社会貢献度、安定、成長できる環境など会社を選ぶ軸はさまざまです。そのため、あなた自身の「企業選びの軸」が定まっていないと判断することは難しいでしょう。
ただ、この段階では、企業もスカウトをしている手前、面談に進んだとしても具体的な志望動機は深くは聞いてこないことが多いです。
とりあえずスカウトを承諾して一次面接を受けて、企業の雰囲気などをつかんだうえで志望するか辞退するかを決めるのも良いと思いますよ。
④OB・OGが作成したOpenESを参考にできる
自己PRやガクチカをどのように記入したら良いかイメージがわかない人も多いでしょう。
OpenESには、先輩が過去に作成したOpenESを自由に閲覧できるサービスが含まれています。OpenESで完成形のイメージをつかんだうえであれば、質の高いOpenESをスピーディーに作成できると考えられます。
また、OpenESの記入内容は一般的なESを作成する際も参考にできます。一般的なESの質を高めるためにも、OpenESでOB・OGが作成したESを参考にするのは有効です。
OpenESを利用すると、自分と似た経験、スキルがある人はどんなOpenESを書いているのかが見られるので、文章が苦手でも書きやすくなります。
ただし、過去のOpenESをそのままコピペするのは止めましょう。
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?
簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。
作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
⑤自己PRやガクチカを写真で補足できる
OpenESでは、自己PRやガクチカ欄で写真を使いながらアピールできます。写真があるとエピソードの説得力が増し、選考通過率アップを狙えます。
ただし写真の役割は、あくまで文章の内容を補足することです。自己PRやガクチカのエピソードをより明確にイメージできるような写真を使用し、あなたの強みをアピールしましょう。
たとえば部活動でチーム一丸となり結果を出したエピソードなら、大会で活躍し笑顔で写っている自分の写真がおすすめです。写真からあなたの人柄・雰囲気も伝えられるため、「この人なら円滑に他人ともコミュニケーションを取れそうだな」と入社後に活躍できるイメージを伝えられます。
写真の使用は任意のため、載せずに提出する学生も多いです。そこで、あなたらしさをアピールできる一枚の写真を用意しておけば採用担当者の目に留まり、内定に一歩近づけます。
OpenESに載せる証明写真をデータ化する方法や注意点はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
証明写真をデータ化する方法4選! 活用方法や注意点など徹底解説
- OpenESに載せられるような、自分が写った良い写真がない場合はどうすればいいですか?
今から撮影することを検討しよう
ガクチカや自己PRのエピソードに出てくる活動や場面の写真があれば望ましいですが、アルバイト中は写真撮影できないとか、ゼミ仲間との飲み会の写真しかないということもありますね。
写真提出が必須であれば、改めて撮影してみてはいかがでしょうか。
現在も部活動やアルバイトをしているのであれば練習場所やお店の前などで、学業やゼミ活動をアピールしたければ空き教室で教科書を手に持っての撮影でも良いと思います。
⑥書類作成の費用を抑えられる
OpenESはWeb上で作成できるため、購入費や印刷費がかかりません。一方一般的なESや履歴書では、応募企業の数だけ書類の購入や印刷が必要です。
書き損じたときの予備も含めると、書類を入手する費用は決して無視できません。また、証明写真や郵送料も応募企業ごとにかかります。
OpenESの活用によって書類作成の費用を抑えられれば、浮いたお金をSPI対策や面接対策などの教材に回せます。
⑦簡単に書き直しできる
OpenESはWeb上で作成するため、誤字・脱字も簡単に修正できます。一方で、一般的なESや履歴書は手書きでの作成が求められることも多いです。書き損じた場合は最初から書き直す必要があり、時間や労力面の負担は大きくなります。
記入内容をブラッシュアップしたい場合も、OpenESなら後から簡単に文章を変更できます。書類作成をさくっと終わらせてほかの就活対策に注力できるという意味でも、OpenESのメリットは大きいです。
ESを手書きで書く際のポイントや注意点はこちらの記事で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてみてくださいね。
エントリーシートは手書きにすべき? 綺麗に書く5つの方法を解説
⑧質問に答えるだけで文章の土台を作れる
OpenESの自己PRやガクチカは自由記述式です。学生時代に努力してきたことや実績があっても、その強みを言語化できないと悩んでいる人は多いでしょう。OpenESでは、いくつかの質問に答えるだけで文章の案を作成してくれる文章サポートツールが用意されています。
OpenESの文章サポートツールで作成できるのは、自己PRとガクチカの2種類です。たとえば、アルバイト経験を軸にアピールしたい場合は、アルバイトの内容や得たことなどを選択式あるいは簡単な記述式で回答するだけで、文章の土台が完成します。
ただしOpenESの文章サポートツールは、あくまで文章の流れを作成してくれる機能に過ぎません。最終的にはより適切な表現に整えたり、エピソードの深掘りを重ねて質を高める必要があります。
とはいえ、文章のベースができてしまえば、肉付けの作業はかなり楽になります。自己PRやガクチカの作成時間を短縮できる点は、OpenESの大きなメリットです。
アルバイトのエピソードを自己PR欄でアピールするコツはこちらの記事でも解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
サポートツールは便利ですが、一方で他人とポイントが似通ってしまったり、文章が不自然になってしまいます。
何千何万のESを見ている人事は、これくらいはすぐ見抜け、そういった部分を修正することもできない学生なんだと判断されてしまうので気を付けましょう。
ESに悩んでいる就活生は
大手内定者の「ES回答例100選」を活用しよう!
・内定者のESを参考にしたい
・大手志望で就活準備をしている
⑨一般的なESの作成にも活用できる
OpenESの質問項目は一般的なESでも問われるため、一度OpenESで自己PRやガクチカを作成してしまえば、一般的なESにも活用でき作成時間を短縮できます。
ただし、一般的なESは企業ごとの視点から独自の質問が含まれることもあるため、思考停止でOpenESをコピペすると書類選考通過率が低下する可能性があります。
求める人物像からズレていないかしっかり確認し、企業に貢献できる人材であることをアピールしましょう。
OpenESを企業ごとのESに転用するときには、ESの設問をよく読み直してください。
学生時代の経験についての質問であっても、「チームで頑張った経験」「挫折を乗り越えた経験」など、視点が異なることがあります。出題の意図に合っていない場合は新たに書き起こしましょう。
欠点もある! OpenESのデメリット3つ
OpenESのデメリット
- リクナビ以外のサービスでは利用できない
- OpenESに対応している企業が少ない
- 質が低いと全体的な書類通過率が下がる
OpenESと一般的なESには、それぞれ得意不得意があります。OpenESのみに頼っていては、希望する企業からの内定を勝ち取れない可能性もあります。
以下で説明するOpenESの3つのデメリットを理解してOpenESを正しく活用し、書類選考通過率をアップさせましょう。
①リクナビ以外のサービスでは利用できない
OpenESはリクナビが提供するサービスのため、マイナビなど別のサービスでは利用できません。リクナビに登録する予定のない人でも、OpenESを利用したい場合はわざわざリクナビへ登録するひと手間がかかります。
ただし、リクナビ経由のエントリーでなくても、OpenESに対応した企業であれば、OpenESの提出が可能です。リクナビからのエントリー予定がなくても、OpenES作成のためにリクナビに登録しておくと、就活を効率的に進められます。
②OpenESに対応している企業が少ない
リクナビから応募できるすべての企業がOpenESを受け付けているわけではありません。OpenESを提出できる企業は、リクナビ2025に掲載されている約2万社のうちわずか数千社です。
就活で書類作成を効率化するのは大切ですが、最初からOpenES対応の企業に絞ってしまうと自分に合った企業と出会えるチャンスが減ってしまう可能性があります。
OpenESと一般的なESのどちらにも対応できるよう、準備しておくことが大切です。
③質が低いと全体的な書類通過率が下がる
OpenESは、一度作ってしまえば複数の企業に同じOpenESを提出できます。つまり、OpenESの質が低いとせっかく多くの企業に応募しても、全落ちしてしまう可能性があるのです。
複数の企業に使い回せるからこそ、質の高い一枚のOpenESを作成することが大切です。決して手を抜かず、時間をかけて作成しましょう。
OpenESの質を高める際は、以下から解説する作成方法や記入例を参考にしてくださいね。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見るOpenESには落とし穴もあり! 補助的に活用するのがおすすめ
大前提、OpenESからスカウトが来る企業というのは、裏を返せばそうしないと人材を確保できない企業であるケースが多くあります。そのことを理解したうえでOpenESを利用しましょう。
有名企業や大手企業はOpenESを利用してスカウトなどをしないことが多く、なぜならそうしなくても優秀な学生から次々と応募が来るからです。
ただリクナビに掲載しているだけでは応募が少なかったり、優秀な学生が確保できない企業がOpenESを利用してスカウトをおこなう傾向にあります。まずはそのことを理解しましょう。
効率だけを求めてミスマッチを起こさないように注意しよう
また、OpenESを使えば、効率的に就活を進めることができますが、あなたにとってベストな企業に入れるかはわかりません。
内定をもらえたとしても、自分と全然合わない企業に入ってしまって、体調を崩したり、すぐに転職をしてキャリアに傷をつけてしまっては、せっかくの新卒カードを無駄にしてしまいます。
そうならないためにも、内定をゴールにするのではなく、自己分析や企業研究はしっかりとおこなう必要があります。
OpenESはあくまで就活の補助程度の認識にしておき、必要以上に頼ったり依存しないように注意して利用するようにしましょう。
OpenESの作成方法と実際の記入例
OpenESの作成方法と記入例
- 基本情報(氏名・生年月日・住所・学歴)
- 保有資格・スキル
- 趣味・特技
- 学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容
- 自己PR
- 学生時代に最も打ち込んだこと
OpenESの正しい書き方を理解しておくことで、「仕事をミスなくこなせそう」という印象が残ります。
以下では、各項目における記入時の注意点や、実際の記入例を説明します。ささいなミスで内定のチャンスを逃さないためにも、しっかりチェックしておきましょう。
基本情報(氏名・生年月日・住所・学歴)
OpenESの基本情報は、履歴書と同様に個人情報管理の役割を果たします。したがって、略称は用いず正式名称で書きましょう。
たとえば、住所の「丁目」「番地」「号」は省略せずに書くのが正解です。「1−1−1」ではなく「1丁目1番地1号」のように記載しましょう。
また、学歴欄の「高校」は、「高等学校」と正式名称で書くように注意してください。
記入項目 | 記入例 |
---|---|
氏名 | 山田 太郎 |
フリガナ | ヤマダ タロウ |
生年月日 | 2002年4月2日(満21歳) |
性別 | 男 |
自宅電話 | 03-1234-5678 |
現住所 | 〒123−4567 東京都◯◯区1丁目1番地1号 |
休暇中の連絡先 | 同上 |
2015年4月〜2018年3月 | 東京都立◯◯中学校 |
2018年4月〜2021年3月 | 東京都立◯◯高等学校 |
2021年4月〜2025年3月(見込) | ◯◯大学 文学部 文学科 |
略称を用いて記載すると、知らずに書いているのか、知っていて省略したのかわかりません。ですが、どちらにしろ良い印象は持たれないので、社会人マナーとして正式な書類に略称を用いるのは控えましょう。
保有資格・スキル
OpenESの保有資格・スキル欄は、自動車免許や課外活動、TOEICスコアといったあらゆる資格を記載して構いません。
OpenESの保有資格・スキルの記入例
- 普通自動車運転免許
- 実用英語技能検定試験2級 合格
- TOEIC公開テスト 600点取得
応募企業の業務に関連した内容であれば理想ですが、関連性が薄い内容でも気にせず記載しましょう。何かを成し遂げたことをアピールすることで、積極性や継続力の高さを伝えられます。
- OpenESでアピールできそうな立派な資格やスキルが何もない場合は、どうすれば良いですか?
パソコンスキルを記載することも可能
ESは正直に記載しなければならないものなので、保有する資格がなければ空欄とし、ある場合はスコアや等級を正確に記載しましょう。
スキルについては、たとえば大学のレポートをパソコンで作成できるのであれば「Word・Excel使用可」と記載でき、パワーポイントでスライドを作ってプレゼンできるのであればそれもスキルとして追加できます。
就活で有利な資格はこちらの記事で詳しく説明しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
趣味・特技
OpenESの趣味・特技は、人柄や人間性を伝えられる項目です。文字数は120文字以内と指定があります。
短い文字数の中でも自分の個性を表現することで、社風や価値観が合う企業の目に留まりやすくなります。些細な趣味や特技でも自信を持って記載しましょう。
OpenESの趣味・特技欄の記入例
私は、朝5時から散歩やストレッチをするという早起きの習慣があります。
特に、朝散歩をすると一日の始まりをすっきりとした気持ちでスタートでき、大学での勉強内容も頭に入ってきやすいです。早起きのおかげで、授業は無遅刻・無欠席をキープしています。
早起きの習慣が、無遅刻・無欠席という学生生活にまで良い効果が出ていてGOODです。
付け加えるとしたら、毎日なのか週数日なのかといった頻度や、いつから継続できているのかなどが書かれているともっと好印象につながるでしょう。
ESの趣味・特技欄の質を高める方法や例文はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
例文60選|ESの趣味・特技欄で自分らしさをアピールするコツ
「特技がない……」と悩んでいる人は、こちらの記事で特技の見つけ方や具体例を説明しているので、合わせて参考にしてみてくださいね。
特技がない……とっておきの見つけ方7選|一覧や回答例文15選付き
学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容
OpenESの「学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容」は、実際にあなたが取り組んできた内容を詳しく述べましょう。具体的な取り組み内容を述べたうえで、苦労を乗り越えたプロセスや、取り組みに対する関心・やりがいを自分の言葉で表現してみてください。
その体験をもとに、社会人としてどのように活躍していきたいかといった将来のビジョンとリンクさせると、エピソードに説得力を持たせられます。
ただし、この項目は250文字以内の指定があるため、具体的かつ簡潔にまとめるのがポイントです。
OpenESの「学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容」欄の記入例
私は研究室で、環境にやさしいプラスチック材料の開発に取り組んでいます。
国際的にもSDGs推進の流れがある中で、環境面での社会貢献につながる研究に携われたことには非常に強いやりがいを感じています。
国内で知名度の高い学会にも参加し、分野の権威者からも注目を集めました。
社会人になるとよりいっそう社会貢献を意識した取り組みに関与することとなりますが、本研究活動の中でそういった考え方の土台が身に付いたと感じています。
社会貢献につながる研究をしてきたことがわかります。
ただ、研究内容が評価されていることは伝わりますが、「材料の開発」だけでは具体的なイメージが伝わりにくいので、研究開発の状況など、もう一歩踏み込んだ説明があるとより良いと思います。
自己PR
自己PR欄は、OpenESの中でもっとも重要な項目です。ほかの学生と差がつきやすい部分であり、人となりがわかるからです。自己PRは400文字以内と指定されています。文字数ぎりぎりまで記入し、自身の強みを強くアピールしましょう。
また、OpenESの自己PRには写真を載せられます。人柄や人間性を最大限表現し採用担当者の目に留まる書類に仕上げるためにも、自己PR内容にまつわるエピソードを鮮明にイメージさせるような写真を使いましょう。
OpenESの自己PR欄の記入例
私は、一度やると決めたことは達成するまで取り組む粘り強さを持っています。
大学1年生の頃はTOEICスコアが450点しかなく、英語に苦手意識がありました。英語は将来的にも必要なスキルだという認識や危機感を持っていたため、大学3年生までにTOEIC700点を達成するという目標を立てました。
スコアを450点から700点台にアップさせるには、約700時間の勉強時間が必要とのことです。そこで、毎日1時間はTOEIC対策に充て、コツコツと勉強に取り組みました。その結果、大学3年の夏に念願のTOEIC720点を取得し、有言実行できたのです。
この経験により、英語力が飛躍的にアップしただけでなく、英語に対する苦手意識を払拭し自信をつけることができました。
目標に向けてスケジュールを立てて実行する計画力も身に付きました。これらの経験や成長は、社会人になっても役立つと確信しています。
しっかりと文章が書けていて、起承転結もあるので読みやすい文章ですね。自己PRは400文字まで記載できるので、例文のように最低でも8割(320文字)以上書きましょう。
自己PRを補強する意味合いもある写真のセレクトも、わかりやすいのが良いですね。
自己PRできるネタやエピソードがない人のために、こちらの記事では自己PRの見つけ方を詳しく解説しています。併せて参考にしてみてくださいね。
自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
学生時代に最も打ち込んだこと
「学生時代に最も打ち込んだこと」も自己PRと同様に人柄が見えるため、合否に大きくかかわる重要な項目です。文字数も自己PRと同じく、400文字以内と多めに指定されています。
まずは大学生活の中で強調したい題材を1つ決めて、採用担当者が理解できるように題材の背景や経緯を説明してください。その後、苦労したことや力を入れたポイント、成長につながった部分を言語化し、入社後にどう活かしたいか伝えるのがおすすめです。
OpenESの「学生時代に最も打ち込んだこと」欄の記入例
私は大学時代、軽音楽部に所属しており、文化祭でのパフォーマンスに向けて日々練習を重ねました。
しかしある日、バンドメンバーのモチベーションが下がり、メンバー間で温度差が生まれてしまいました。
そこで私は、やる気が低下した原因は何なのか突き止めるためにヒアリングしたところ、自分の演奏の実力が低いことに落ち込んでいるという本音を聞き出すことができました。
早急に話し合いの場をもうけ、「メンバーは互いに仲間だから困ったことがあれば相談してほしい」と寄り添いの気持ちを共有することで全員モチベーションを取り戻し、無事に文化祭を成功させることができました。
演奏が終了した際、観客からの拍手と歓声を浴びた瞬間の喜びと感動は今でも忘れられません。
入社後も他者とコミュニケーションを取りながら目標達成に向かっていく姿勢は共通していると思います。部活動で得た経験が入社後も役立つと感じています。
このガクチカの場合の写真は、演奏中の写真や文化祭での写真などエッジのきいたものが良さそうですね。そういった写真がないのであれば、今から写真を撮っても遅くないでしょう。
魅力的なガクチカを作成する4ステップや例文はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
OpenESの書類選考通過率をアップさせる秘訣
OpenESの設問内容はどの企業にも対応できるよう、自己PRやガクチカといった一般的な項目が中心です。そのためありきたりな内容では企業担当者の目を引かず、あなたの個性や強みが伝わらなくなってしまうのです。
以下では、OpenESの書類選考通過率をアップさせるコツを解説します。OpenESで力を入れるべきポイントを押さえ、効率良く就活を進めましょう。
アピールポイントをまとめておく
ほかの学生と差をつけるには、あなたのアピールポイントを明確にすることが大切です。自身の強みを理解しておかなければ、その内容を言語化しOpenESで表現するのは難しいからです。
アピールポイントをまとめるには、過去の経験や実績を時系列で振り返り、紙に書き出す方法がおすすめです。自分史を活用すると、過去の出来事を抜け漏れなく思い出せます。
自分史で過去の出来事を洗い出していくと、出来事の内容だけでなくそのときの感情や努力したことを思い出せます。自分自身を客観的に見れるため、「人の役に立つのが好きだ」「好きなことに夢中になれる」といった個性に気付ける点が、自分史のメリットです。
強みが思いつかない人は、一度時間を取って自分史を作成し、見つけたエピソードをOpenESの自己PRやガクチカに反映しましょう。
自己分析の具体的な方法はこちらの記事で詳しく解説しています。自己分析を何から始めたら良いかわからない人はぜひ参考にしてみてくださいね。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
マインドマップを用いた自己分析の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自己PR文に全力を注ぐ
OpenESの中でもっとも個性が出やすいのが、自己PRです。採用担当者の中には自己PRから目を通す人もいるため、自己PRの質を高めておくことは重要です。
OpenESの自己PRで押さえておくべきポイントは、具体的なエピソードを用いて企業とのマッチ度をアピールすることです。
たとえば協調性やチームワークを重視する仕事に応募するなら、以下のように自分の特徴が応募先の企業にマッチしていることをエピソードとともに伝えましょう。
OpenESの自己PR例文
サッカー部内で定期的に目標をすり合わせたり、ネガティブな雰囲気を持ち込まず明るく振る舞うことで良い雰囲気を作り、部員のモチベーションを引き上げました。
入社後もチームワーク力を発揮し、自分や周囲の成果を最大化していきたいです。
OpenESの書類選考通過率をアップさせるためにも、自己PR文は時間をかけてブラッシュアップを重ねましょう。
自己PRはOpenESの中でも字数を多く書く項目で、人となりを伝えるところなので、存分にあなたの魅力を伝えてください。
エピソードから仕事で再現できる強みが読み取れるか、一般論になっていないかなど確認してみましょう。
ESで自己PR文の質を高める方法や例文はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
例文15選|エントリーシートの自己PRで人事を惹き込むコツを解説
指定されたスペースや文字数を最大限使用する
自由記述の項目は、指定された文字数を最大限活用し、自分の強みを表現しましょう。具体的には、指定文字数の8割以上は埋めると、採用担当者に意欲や熱意が伝わりやすいです。
項目 | 指定文字数 | 目標文字数 |
---|---|---|
趣味・特技 | 120文字以内 | 100文字以上 |
学業・ゼミ・研究室などで取り組んだ内容 | 250文字以内 | 200文字以上 |
自己PR | 400文字以内 | 320文字以上 |
学生時代に最も打ち込んだこと | 400文字以内 | 320文字以上 |
ただし本当に大切なのは、文字数ではなく中身です。内容を具体的に伝えようとすれば、文字数は自然と増えるはずです。
下書きの段階では文字数がオーバーしても構いません。伝えたい内容を一通り書き出した後、指定文字数に収まるようコンパクトに仕上げるという流れで進めてみてください。
文章があまりにも少ないと「やる気がない」と見られがちです。
学生の中には「短い文章の方が読みやすい」と思う人もいます。確かに短い文章だと簡単に読めますが、OpenESは企業に最初に贈るラブレターのようなもの。
自分の熱意を伝えるためには、しっかりと自分の想いを文章で伝えましょう。
自己PRやガクチカにポジティブな写真を載せる
OpenESの書類選考で採用担当者がまず見るのは、自己PRやガクチカの写真であることが多くあります。応募者多数の場合、採用担当者は全学生のOpenESをすみずみまで見てくれるとは限りません。
そこで知っておくべき心理的な効果が、人は第一印象に影響されやすいという「初頭効果」という心理学上の言葉です。
たとえば、初対面で明るく元気に挨拶してくれる人に対しては、その後も長くポジティブな印象が続きます。一方で、清潔感がなく無愛想な第一印象の場合、その後のおこないが良くてもネガティブな印象が強く残ってしまいます。
OpenESでは初頭効果を意識し、あなたがもっとも伝えたいポジティブな印象の写真を厳選して、ポジティブな人柄・印象を最大限アピールしましょう。
写真を選ぶ際は、ちゃんと質問の意図に合っているか確認しましょう。写真映りが悪いからといって質問の内容と全然違う写真を載せていたりする学生がたまにいます。
「なんでこの写真?」となってしまうので、質問者の知りたい情報を的確に伝えられる写真を選びましょう。
ESで好印象を残すための写真の撮り方や注意点はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
好印象が残せるES用の写真の撮り方|注意すべき身だしなみも解説
大学のキャリアセンターやOB・OGに添削してもらう
OpenESが完成したら、提出前に第三者に読んでもらいましょう。気づきにくい間違いや違和感を自分一人で発見するのは難しいからです。
大学のキャリアセンターは基本的にESの添削を受け付けているため、OpenESも同様にチェックしてもらえることが多いです。志望企業に勤務しているOBやOGの知り合いがいれば、OpenESの添削をお願いできないか頼んでみてください。
逆に、OpenESを家族や友人に見てもらうことは、できるだけ避けましょう。就活のプロや実際に就活を成功させた先輩からの方が、より的確なアドバイスがもらえるからです。
OpenESの質をさらに高めるためにも、就活のエキスパートである大学のキャリアセンターやOB・OGを積極的に頼ってみてください。
OpenESの利用は書類選考通過のカギ! 一般的なESと併用し就活を効率よく進めよう
OpenESとはどういうサービスなのか、キャリアアドバイザーのコメントを交えつつ解説しました。OpenESは、一般的なESや履歴書にはない多くのメリットがあります。
自分に合う企業と出会い納得のいくキャリアを築くためにも、OpenESと一般的なESを併用してみてください。
また、OpenESを用いて選考に応募する際は、記事で解説した記入時の注意点や通過率アップの秘訣を参考にしながら、就活を有利に進めましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見るOpenESを活用して効率的に就活を進めよう
OpenES最大のメリットは、ESにかける時間を大幅に短縮できる点でしょう。
特に同業種の企業に応募する際にはそのまま使い回せ、企業に合わせて少し書き換えるだけで複数社に応募できる点は魅力的です。気になる会社に気軽にエントリーできるメリットもあります。
くれぐれも、記念受験のようになってしまわないように注意しましょう。
OpenESは常にブラッシュアップさせておこう
一方ですべての企業がOpenESを認めているわけではなく、個別ESが必要な企業も多いため、OpenESだけに頼り切るのは危険です。個人的にはOpenESを利用するならこれをベースに、ESを記載する際に企業ごとにアレンジする方法がおすすめですよ。
そのためには日ごろから自己分析などをおこない、OpenESのクオリティを上げるのが必須。特に自己PRやガクチカは自分の長所・やる気を伝える部分なので、何を伝えたいのかが相手に伝わり、かつ企業とマッチした文章を心掛けて作成してください。
ちなみにOpenESはジョブ・カードとの親和性も高く、就活だけでなくキャリアアップや転職の際にも役立ちます。
OpenESを認める企業は年々増えているので、ぜひ上手に活用してくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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