この記事のまとめ
- ガクチカは4ステップで企業での再現性を伝えることが大切
- タブーとされる4つのNGパターンに注意
- ガクチカ例文13選をエピソード別で紹介
- ChatGPT ガクチカ作成ツール
ChatGPTツールを活用すれば、選考通過率の高いガクチカができます!
この記事を読んでいる人におすすめ
書類選考や面接で必ずといっていいほど聞かれる学生時代最も力を入れたこと、通称ガクチカ。「そもそも何を伝えれば良いのかわからない」「どうすれば周囲と差をつけられるだろう」と、頻出質問だからこそ面接初心者から慣れている学生まで悩む人は多いですよね。面接 結果 一週間後
ガクチカでは、学生時代の経験だけでなく、企業での活躍イメージをアピールできなければ評価を得づらいです。それを伝えるため、何をどう話すか考えることが大切です。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、隈本さん、渡部さんのアドバイスを交えつつ解説します。ガクチカを考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
ガクチカは「再現性」が最重要
ガクチカによくある失敗は、学生時代に頑張ったことをそのまま伝えてしまうというもの。単に経験をアピールするのではなく、「企業での再現性があるエピソード」を伝えることが重要です。
この記事では、まずガクチカを作成する手順を詳細に解説します。この手順に沿うことで、再現性のあるエピソードを作成できます。
さらに通過率を上げるには、「マイナスをなくしプラスを大きくする」工夫が必要です。そのためにやってしまいがちな失敗例やもっと差をつける方法を解説するので、どんな選考でも通過できるガクチカを作成しましょう。
また例文13選も紹介しているので、併せて参考にしてくださいね。
ガクチカを作るための準備や構成を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。企業がガクチカを聞く理由もまとめています。
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ガクチカを企業へ適切に伝えられる構成を、キャリアアドバイザーの意見と併せて解説をしています。 その他にも、魅力的な構成のガクチカを作るための準備なども紹介しています。
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まずは押さえておきたい! 企業がガクチカを聞く目的
「自己PR」や「志望動機」といった頻出質問は、企業が質問する目的がわかりやすいですよね。しかしガクチカは、聞く目的を理解できていない人も多くいます。そのため、実は目的を把握できているかどうかが評価を分けるポイントです。
ここからは、企業がガクチカを聞く目的を解説します。作成する際の前提条件としてしっかりと理解していきましょう。
企業がガクチカを聞く目的を把握していない人の回答は、単なる出来事の羅列だけになっていることが多いです。
企業の目的を把握したうえで、その目的にかなう要素を入れる意識をしていきましょう。
企業で活躍できる人材か知りたい
企業がガクチカを聞く大きな目的は、「企業で活躍できる人材なのか」を知ることです。つまり、ガクチカを通して、「企業でも仕事に打ち込めるのか」を知ろうとしています。
ただ、人によって努力の仕方は異なりますよね。企業でも、皆それぞれの方法で仕事に打ち込んでいます。その方法が企業にフィットするものであれば、成果を出し活躍しているのです。
そのため面接では、企業にフィットする努力ができるのか確認される傾向にあります。
どんな仕事に打ち込めるのか
どんな仕事にモチベーションを感じるかは人によって異なります。そこで学生時代に力を入れた経験からモチベーションの源泉を確認し、それが自社の仕事内容に当てはまるかどうかを見極めています。
つまり、以下のように、学生が何を理由にその活動に打ち込んだかによって、自社の仕事内容とのマッチ度を測っているのです。
どんな仕事に打ち込めるのかを見出す例
- ダンスサークルで何かを表現することが楽しかった
→表現力を求められる仕事に打ち込めそう - ダンスサークルでチームワークを発揮して1つのステージを作ることにやりがいを感じた
→集団で何かを作成する仕事に打ち込めそう - ダンスサークルで他の大学との交流が多いことに楽しさを感じた
→人とのコミュニケーションが多い仕事に打ち込めそう
そのため、たとえばデベロッパーといったコミュニケーションが欠かせない業界で、1人でコツコツと取り組んだ経験をアピールしてしまうと、「自社の仕事には打ち込めないかもしれないな」とミスマッチの懸念を持たれるかもしれません。
力を入れて取り組むきっかけは何か
皆さんの中には、周囲に合わせてなんとなく始めてみたことでも、活動を始めれば全力投球できる人もいると思います。反対に、目標や意義を見出してから始めないと注力できないという人もいるでしょう。
また、活動内容に興味を持って始めた人もいれば、メンバーの人柄に惹かれたという人もいると思います。このように、何かに打ち込むきっかけは人によります。
きっかけは何でも良いのか、それともこだわるのか、何にこだわるのか、を企業側が知ることで、モチベーションを生み出すきっかけが自社の仕事にもあるのか確認しようとしています。
打ち込むきっかけを見出す例
- 活動内容に強い関心を持って始めた
→仕事内容が学生の興味・関心の範囲に入っていることが打ち込むきっかけになりやすい - メンバーの人柄に惹かれて始めた
→社員とマッチしていれば打ち込むきっかけになりやすい
コピペで使えるガクチカがChatGPTでかんたんに作れます
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
どれくらいの情熱で取り組むのか
仕事に向き合う努力の量は人によりさまざまです。ワークライフバランスを重視したい人もいれば、生活や趣味も仕事の一部、と多くの時間を仕事に注ぐ人もいます。
ワークライフバランス
「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」の両方を充実させる働き方・生き方
また、高い目標を掲げて猛進するのか、高いレベルは求めずに自分のペースで従事したいのかなど、同じ活動でも、熱量の多さは人により異なります。
社員の情熱が合う企業でなければ、仕事のレベルや量が合わず、入社後強いストレスを抱えてしまう可能性があります。そうならないよう、「最も力を入れた」内容がどれほどの情熱なのか確認したいのです。
たとえば熱量の強さを重視する企業の例として、ベンチャー企業や、変革を目指す大企業といったものがあります。
大企業の場合、既存のビジネスから脱却し変革を必要としているなどの理由から、それに対応できるバイタリティある学生を探していると考えられますね。
どのように仕事に取り組むのか
同じ仕事でも、それぞれ発揮できる強みは異なります。たとえば周囲の人を巻き込んで成果を出そうとするのか、課題解決能力を活かして1人で成果を出せるのか、といったようにアプローチの仕方が異なるのです。
そのため企業は、目標に対するアプローチの仕方についても、自社で活かせるものなのか確認しようとしています。
たとえば営業職のような人との交渉が必要とされる仕事で、1人でコツコツと打ち込んで取り組んだガクチカを話すと、面接官は自社での活躍イメージを持つことが難しくなってしまいます。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る企業が知りたいのは経験ではなく「人間性のマッチ度」
就活生は、企業に採用されれば同じ職場で一緒に働く仲間となります。企業は、お互いが快適に働けるように、ガクチカを通して「応募者の価値観が企業に合っているか」「他者に配慮をするなど協調性を持っているか」を確認しようとしています。
お互いが気持ちよくいきいきと働けるように、企業とマッチする人間性かどうかをガクチカから判断しているのです。
分析力や課題解決能力も見られる
また、企業にとって自社で活躍できる人材なのかも見極めたいポイントです。そのためにガクチカを通して、仕事をするうえで大切な「分析力」や「課題解決能力」も確認しようとしています。
ガクチカのエピソードを通して「課題を解決できるのか」がわかります。また課題を解決するための「分析する力」も測ることができます。
企業はこれらを知ろうとしているという意識を持ってガクチカを作成すると良いですね。
単なるエピソードではなく企業での「再現性」を伝えよう
このように、企業はガクチカから「入社後活躍できるのか」という判断をしています。そのため、ガクチカでアピールする内容は単なるエピソードではなく、企業での「再現性」を伝えられるエピソードにする必要があるのです。
「採用したい」と思える人材は、志向性、目的意識、成長性や将来性を感じる人です。つまり、「企業で活躍できることが見込まれるか」が大切であり、ガクチカを通してこれを伝える必要があります。
しかし、「再現性」が何か理解できていない人は多いです。たとえば、「飲食店のアルバイトのエピソードを伝えれば、飲食業を受ける場合再現性をアピールできる」と考える人がいるかもしれませんが、そうとは限りません。
ここからは、企業での再現性を伝える方法を解説します。それを前提にガクチカを作成することで効果的なアピールにつなげましょう。
成果よりもプロセスを重点的に伝える
まず「再現性」を伝えられるのは、仕事の成果ではなくプロセスにあることを押さえておきましょう。
たとえば飲食業を志望する場合で、飲食店のアルバイト経験をアピールする時、「売上の15%アップに貢献した」と伝えるとします。これでは、アルバイトでは成果を出しているものの、企業でも成果を出せるかはわからないため、再現性があるエピソードとは言えません。
再現性を伝えるには、成果を出すまでのプロセスと、企業の仕事内容との共通点をアピールすることが大切なのです。たとえば同じ飲食業でも仕事内容が異なれば、以下のようにアピールするプロセスを考えてみましょう。
志望職種とアピールするプロセスの違い
- 企画職として担当エリアの売上アップの提案を求められる仕事を志望する
→アピールするプロセスの例:アルバイトリーダーとして顧客のニーズを察知し、メニューの改善を提案した - 接客のプロとして現場で経験を重ねる仕事を志望する
→アピールするプロセスの例:近隣店舗と差をつけるために接客マニュアルに書いてある以上の声かけをするようにした
上記はアルバイトと同業界を受ける例ですが、経験のない業界を受ける人も多いでしょう。その場合特に、学生時代に出した成果そのもので再現性を伝えるのは難しいです。
だからこそ、プロセスと企業の仕事内容との共通点から再現性を伝えることが大切ですよ。
会社に入社して業務を任されると、さまざまな課題に直面します。企業側は、新入社員のすべての行動をフォローできるわけではありません。そのため、課題に対して自らどう向き合って解決するかという「主体性」も、プロセスから判断したいのです。
企業に合った強みをアピールする
また、「どのような強みを発揮して課題を乗り越えたか」も再現性を伝えるうえで重要です。その強みが企業で活かせるものであれば、「入社後も活躍できる」ということをアピールできます。
たとえば、短期のプロジェクトを任される仕事で「継続力」をアピールしても、活躍しているイメージにはつながりにくくなります。反対に、プロジェクトのスパンが長い企業で「継続力」をアピールすれば活躍イメージにつながりやすくなるでしょう。
企業で活かせる強みを発揮した経験を伝えるという意識を持ってガクチカを作成しましょう。
- 同じく強みをアピールする自己PRとの差別化ができません……。自己PRとガクチカの違いはなんですか?
自己PRは結果、ガクチカは過程を表すもの
自己PRは一言で言えば、現在の自分がどういう強みを持っているか、ということですが、ガクチカはその強みがどのように形成されてきたか、を伝えるものです。
つまり、自己PRは「結果」、ガクチカは「過程」をアピールするものとなります。
時間軸で分けると自己PRは現在のこと、ガクチカは過去のこと、ということになるので、ガクチカは自己PRの根拠としても使われることが多くなります。
そのため、ガクチカと自己PRが上手くつながらない場合は、その内容が本当に「最も力を入れた」ことなのか考える必要があるのです。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るガクチカは「周囲に影響を与えたこと」まで伝えることがコツ
ガクチカを伝える際には「自分が力を入れたことが周囲にどのような影響を与えたか」という視点も添えてみましょう。
自分が力を入れたこと、というのは時として、他人から見ると思い込みが強すぎたり、独断的だったりします。会社とは組織で業務を運営するところなので、周囲の空気を読まずに行動すると迷惑をかけてしまいます。そのような人だと採用担当者に捉えられないようにしましょう。
具体的には以下の内容を盛り込むことをおすすめします。
①共感・賛同された
打ち込んだ内容に対し、周囲が共感してくれたこと、そして「いいね」と賛同してくれた具体例を伝えましょう。
②誰かの行動や考え方を変えた
自分の力を入れたことに対して「自分もやってみよう」と誰かの行動を促したり、これまでの考え方に変革をもたらしたりしたことがあれば、併せて伝えましょう。
これらを示すことができれば、アピールした入社後の業務への再現性に「客観的評価」という説得力を持たせられます。また、コミュニケーション力やリーダーシップのスキルなども併せて示すことができますよ。
ガクチカ作成ツールを活用すれば、受かるガクチカが作れます
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
ガクチカの作成ステップ①学生時代の取り組みを振り返ろう
では実際に、ガクチカを作成していきましょう。まずは学生時代の経験を遡ります。エピソードは複数選び、企業に合わせて使い分けるようにすると良いです。
ここでは、ガクチカの題材にできる学生時代の取り組みについて解説していきます。それぞれを扱うメリットと注意点、特徴やポイントを説明します。企業にどんなことをアピールできるか考えながら題材を検討してみましょう。
企業にアピールするガクチカは立派である必要はなく、自分を端的に表現できるものならばスケールは問いません。まずは、学生時代に取り組んだことを網羅的にピックアップしてみましょう。
部活動
メリット
精神的・肉体的なタフさをアピールでき多くの企業で高評価につながりやすい
注意点
試合や練習など他の学生とエピソードが似る可能性が高い
→自分ならではの強みを発揮したエピソードがないか探す
部活動経験は、チームワークを発揮して高い成果を出すことを求められることが多いですよね。企業も、さまざまな人が協力し合って高い成果を出す必要があります。つまり部活動経験は、企業での活躍イメージを持ってもらいやすいエピソードになります。
ただ、「勝利を目指して活動した」という内容になることが多く、他の学生とエピソードが似てしまう可能性があります。そこで、自分なりに役割やできることを考えたうえで行動した経験を振り返ると良いですよ。
自分ならではの強みを発揮したエピソードを探す例
- 唯一の理系学部生として分析力を活かしチームの課題を見つけて勝利に導いた
- 補欠選手としてチームの練習風景を詳細に観察していたことを活かし個々の課題を見つけた
何となく入った部でも、気が付けば集団の中での役割やチームとしての動きができているのが部活動です。自分には目立つ実績がないと思わずに、活動をしっかり振り返ってみましょう。
サークル活動
メリット
「何に興味があるか」ということが表れる活動であり、モチベーションのきっかけを伝えやすい
注意点
・「好きなことだから打ち込めたのではないのか」と思われる可能性がある
→活動中の困難や課題を明確に伝える
・数字などで成果を出しにくい
→周囲からの客観的な評価や相対的な成果をアピールする
サークル活動にはさまざまな種類がありますよね。大規模なもの、アットホームなもの、成果を求めるもの、協調性を求めるもの……。サークルの特徴から、自分が力を発揮できるコミュニティのタイプもアピールができますよ。
高校生以前に部活動などでやっていた活動を、サークルで続ける人も多いと思います。その場合モチベーションを長期間維持できるという印象を持ってもらうことができます。また、未経験のものを始めた人は、挑戦心や行動力のアピールにつながります。
サークル活動は、多くの学生がアピールします。ここで、過度に成果や役割を伝えて自分が優れていることをアピールするのは控えましょう。自分を深掘りできた、もしくは成長できたサークル活動であれば良い題材となりますよ。
アルバイト
メリット
「仕事をした経験」であり、入社後の活躍をイメージしてもらいやすい
注意点
・仕事としてやって当たり前のエピソードを伝えてしまうと「アルバイトの仕事ができる」というアピールにとどまってしまう
→主体的に行動したエピソードを伝える
・守秘義務のある情報に気を付ける必要がある
→顧客情報や原価、マニュアルの内容などは伝えないようにする
やりたくなくてもやらなければならなかったり、一定以上の品質を求められたり、異なる世代の人とコミュニケーションを取る必要があったりと、仕事にはさまざまな条件が発生します。
そのような、仕事をしている時の人柄を伝えられるアルバイトのエピソードは、「仕事上どのように活躍できるか」を伝えるガクチカに適しています。
アルバイトのガクチカを書くときの注意点や例文集は、こちらの記事も参考にしてみてください。差別化のポイントをまとめています。
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ゼミ活動
メリット
専門知識が問われるレベルの高い内容に注力できることをアピール可能
注意点
専門用語が出てくる場合、面接官が理解できない可能性がある
→一般的な言葉に置き換える、もしくは説明を加える
ゼミ活動は、専門的な内容を取り扱うレベルの高いものです。入社後に活かせるような知識を勉強しているのであれば、即戦力としてアピールできます。
そうでなくても、レベルの高い知識を習得し、かつ応用する過程は、企画職や研究職といった、専門知識を応用する仕事では特に良いアピールと言えます。
また、集団で発表したり研究したりするケースが多いため、集団で成果を出した経験は企業での活躍イメージにつながりやすくなりますよ。
ゼミの経験は、設定したテーマに対して答えを導く「課題解決力」をアピールするのに有効です。それゆえに、成果よりも考え方や取り組んだプロセスを伝えられるエピソードがあると良いですね。
ゼミ経験をガクチカでアピールするときのコツや注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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ゼミで取り組んだことはガクチカや自己アピールになります。履歴書やESで記入する欄がある場合もあります。しかし書き方がわかないと悩んでいる人も多いと思います。以下の記事では「ゼミで取り組んだ内容」の書き方のコツをまとめているので参考にしてみてください。
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留学
メリット
言語や文化の違いといった高い壁を乗り越えた経験になるため印象に残りやすい
注意点
語学習得を目的に行く人が多いため、ただ語学を習得したことを伝えると差別化しにくい
→・人によって異なる「感じたこと」や「学んだこと」を重点的に伝える
・語学を使って何かを達成した、もしくは語学を習得するために人並み以上に努力した経験を伝える
留学は、環境を変えて知識を積み重ねる必要があります。人によっては大きなストレスがかかるでしょう。特に変化を求められる業界では、それを乗り越えられたエピソードは印象に残りやすくなります。
また、企業において語学力は何かを達成する手段です。そのため語学力そのものをアピールするのではなく、身に付けたプロセスを見せることで企業での仕事の取り組み方を伝えられます。
留学生活では、共通の文化的土台がない中で、成長や、新たな視点を得た体験を、独自の経験をもとに伝えることができます。ただし面接官と情報共有しにくく、説明が長くなりがちなので注意しましょう。
長期インターン
長期インターン
有給で約3ヵ月以上実際のビジネスの現場で就業すること
メリット
社員に似た働き方をすることから、社会人として入社後に活躍しているイメージを持ってもらいやすい
注意点
なぜインターン先に就職しないのか疑問に思われる可能性がある
→インターン先と企業を比較して自分にとって魅力的な点を洗い出し、そこに自身の強みを活かせることをアピールする
就職みらい研究所の『就職白書2024』データ集によると、入社予定企業の2カ月以上のインターンに参加した人の2024年卒の割合はわずか1.1%となっています。
つまり、長期インターンの経験は周囲との差別化につながるのです。
また、就業体験をしているということから「働くことに前向きである」というアピールにもなります。
長期インターンの経験は、就労経験はもちろん会社組織の仕組みやマナーの理解度の高さなどをアピールできます。ただし、長期インターンを選んだ理由やそこで学んだ事についても、整理して伝えることを忘れないでくださいね。
学業
メリット
成績で客観的に成果を述べることができる
注意点
個人での努力になるため、チームワークを求められる企業でのアピールには効果が薄い傾向がある
→グループディスカッションやグループワークがあった授業などを選ぶ
学業に励んだことを伝えることで、入社後もコツコツと知識やスキルを積み重ねることができる印象につながります。継続して勉強することが必要な研究職やIT業界、金融業界などでのアピールが特におすすめです。
学業のガクチカについてはこちらの記事で詳しく解説しています。例文や伝え方のコツについても紹介しているので併せて参考にしてみてください。
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専門分野になればなるほど、面接官に学業のレベル感が伝わらない可能性があります。どのような内容、レベルなのかをわかりやすく表現しましょう。しっかり説明できれば学習能力の裏付けとして信頼性を上げられますよ。
趣味・習い事
メリット
関心の対象がわかりやすく人柄をイメージされやすい
注意点
個人プレーかつ「客」としてサービスを受けるものが多くビジネスで活かせる強みを伝えにくい
→期間が長いもの、努力の量が多いものなど、ストイックに励んだエピソードを伝える
趣味や習い事もガクチカの題材にすることは問題ありません。関心を持つものを伝えられるため、人柄が伝わりやすくなります。
ただし、お金を払い、その対価としてそのサービスを受けており、仕事のようなプレッシャーや責任はないことが多いです。
そのため内容によってはアピールにならないことがあります。ガクチカでアピールするためには、人並み以上にストイックに励んだものがないか振り返ってみましょう。
趣味や習いことは、継続的に取り組むことができるというポジティブな人柄をアピールするのに有効です。それゆえに、特に継続的に熱中したものに絞るのが望ましく、あれこれと複数の経験を語るのは控えましょう。
- コロナの影響でこれといって頑張ったことがありません。どうしたら良いですか?
コロナの影響があったからこそできたことを伝えよう
みなさんは現在学生なので、コロナ禍であっても学業には専念してきたはずです。
頑張ったことはなにも特別なことである必要はありません。学生の本分である学業をどのように頑張ってきたかを伝えるのも立派なアピールになります。
それ以外にも、本をたくさん読んだとか、オンライン会議ツールなどを駆使してこれまでとは違った形のコミュニケーションをとれるようになった、などコロナの影響があったからこそできたことを述べるのも良いでしょう。
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記事を読む
ガクチカの作成ステップ②取り組みの中で印象的なエピソードを書き出そう
エピソードの候補
- 一番時間を使った経験
- 思い入れ強く取り組んだ経験
- 苦労して取り組んだ経験
- 役職を務めた経験
- 他の人にはない珍しい経験
- 功績を上げた経験
ガクチカに使う題材をいくつか選んだら、エントリーシート(ES)や面接で伝えられるように、そのエピソードを書き出していきましょう。
具体的には上記のようなエピソードをおすすめします。人柄が出て、アピールにつながりやすくなりますよ。
ここからは、それぞれ具体的にどのような経験なのか説明していきます。選んだ題材の中に該当する経験がないか参考にしてみてくださいね。
書類選考や面接だけではなく就職試験として作文でガクチカなど自分に関することを出題される場合もあります。以下では就職作文の基本の書き方や、800字作文のコツについて詳しく解説しているためぜひ参考にしてみてください。
就職作文の書き方
就職試験の作文で評価される書き方のコツ! テーマごとの例文も紹介
800字の就職作文のポイント
就職試験の800字作文のお手本13例|基本の書き方と注意点
①一番時間を使った経験
長く続けているものは、それだけ経験やスキルが積み重なるため、ガクチカの題材として適しています。まずは長い時間取り組んでいるものを思い出してみましょう。
自分にとっては大したことではなくても、長期間継続するということ自体難しいものであり、それだけでアピールになる場合もあります。
学生時代に大変だったことが思い浮かばない人は、まずは時間を使った経験を思い出してみましょう。
継続力で自己PRを作成したい人はこちらの記事を参考にしてくださいね。効果的に伝える方法を解説しています。
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例文13選|継続力の自己PRはどう伝える? 書き方や注意点を解説
継続力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。企業が求める継続力を見極めてアピールしましょう。求められる継続力の見極め方やアピール方法、留意点をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。
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②思い入れ強く取り組んだ経験
活動を始めた際に強い熱量を持っていたり、活動中に思いが強くなった経験があれば、それをアピールすることも効果的です。思い入れが強い経験には、成果を残そうと人並み以上に試行錯誤する人が多く、それをアピールすることができます。
対価や見返りを考えずに「何かを成し遂げたい」と取り組んだ経験があれば、思い入れ強く取り組んだエピソードと言えますよ。
③苦労して取り組んだ経験
仕事にはトラブルの対応やノルマの達成など、苦労がつきものです。そのため、苦労して取り組んだ経験があればそれをアピールすることも効果的です。たとえば、以下のような経験がないか探してみましょう。
苦労して取り組んだ経験の例
- 周囲から反対意見を言われた経験
- 高い目標を掲げた経験
- 精神的に余裕がない状態で始めた経験
- 周囲とのレベルの差が大きいところからスタートした経験
苦労して取り組むということは、その分工夫してさまざまな強みを発揮している可能性が高いです。企業にとっては「どんな仕事や部署でも活躍できそう」と魅力的に映るでしょう。
特に精神的、肉体的なタフさが求められる仕事やトラブルに巻き込まれやすい仕事では良いアピールになります。
個人的な努力で克服できることなのか、他の誰かが絡んでいるのか、という視点で探してみるのもポイントです。個人的には大したことでなくとも、チームでおこなうことや、他の人に動いてもらうことは何であれ難しいものですよ。
④役職を務めた経験
周囲からの信頼、熱意などにより 組織の役職を務める経験があると思います。また、役職に就いてからは、スキルや責任が問われる活動をすることが多いですよね。
このような、役職に就くまでや、役職に就いてからのエピソードもガクチカに有効です。スキルを積み重ねられる力、信頼を得る力、前向きに臨む力、責任感などをアピールでき、企業で活躍できるイメージにつながります。
⑤他の人にはない珍しい経験
大学生活は自由が利くからこそ、とりあえず人と同じ経験をするという人が多いです。その中で、他の人がしないような経験をした話は印象に残りやすく、かつ行動力や主体性があるという印象を持たれるでしょう。
珍しい経験の例
- 世界一周旅行をした
- 珍しい団体に所属した
- 化石探しに時間を費やした
- YouTubeに動画を上げて短期間で再生回数を伸ばした
- 筋トレをしてボディビルコンテストに出場した
- 起業した
貴重な経験は前例が少ないからこそ労力がかかったり、挫折が多かったりしますよね。そのような苦労も恐れず挑戦できる人材という好印象につながります。
⑥功績を上げた経験
ガクチカは成果ではなくプロセスが重要だと解説しました。もちろん成果を出していない経験でも評価を得ることは可能ですが、成果を出したものであればプロセスに説得力を持たせることができます。
功績を上げた経験の例
- 全国1位になった
- 表彰された
- 難関資格を取得した
- コンクールに出場した
- メディアに取り上げられた
功績を上げるには、周囲から抜きんでるための多くの努力が必要ですよね。また、ただの努力ではなく「何が必要か」を見極めた努力をする必要があります。このようなエピソードからは、企業でも確実に成果を残してくれそうだという印象につながります。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る「長期間続けた」という事実も功績になる
これまでに長期間かけて継続したことがあれば、それも立派な功績といえるでしょう。勉強や運動などは、誰でもやったほうがいい、続けたほうがいい、とわかっていてもなかなか続かないものです。
たとえそれが表彰されたり、評価されたりするような偉業でなかったとしても、目的を持って地道に続けられたのだとしたら、きっとその粘り強さや頑張りは仕事でも役立つはずです。
長続きできた理由や工夫に焦点を当ててみよう
たとえば、筋トレを1日30分、5年続けているでも構いません。目的はダイエットや基礎体力作りでも、自分なりに継続できるように工夫をしているはずです。楽器の練習、月10冊本を読む、なども同様です。
時間やお金を上手に工面したり、仲間を作ったりもしているでしょう。長続きしたことには必ず、その秘訣や意味、そして創意工夫が隠されているものです。続けた時間が長いほど、さまざまな強みを得られているでしょう。
続ける、ということはとても地味で簡単そうに見えますが、案外難しいものです。環境が目まぐるしく変わる学生の間ならなおさらです。自分のこれまでの経験の中から、年単位で長続きしたことを探してみましょう。
時間がない人におすすめ!
ツールを使えば、ガクチカが3分で完成します
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
ガクチカの作成ステップ③企業に合ったエピソードを選ぼう
エピソードを見つけたら、企業での再現性を伝えるために、企業の特徴に合ったものを選びましょう。
企業の特徴とマッチしたエピソードを選ぶと、再現性を伝えられるガクチカになります。つまり、高評価を得るにはこのステップが最も重要です。
ここからは、具体的にどのような企業の特徴をつかんでエピソードを選べば良いのか解説していきます。ここまで考えた学生時代のエピソードと、ここから紹介する企業の特徴を照らし合わせて、マッチするものを選びましょう。
①社風に合ったもの
社風
企業独自の文化や価値観、雰囲気
人にはそれぞれ「親しみやすい」「上品だ」といった人柄がありますよね。「類は友を呼ぶ」というように、人柄が合う人とは過ごしやすさを感じることが多いのではないでしょうか。
就職活動の場合も同じで、社風が合わない企業に就職すると、居心地の悪さを感じる可能性があります。どんなに優秀であっても、社風とのミスマッチを起こすと早期離職につながることも少なくありません。
社員の人柄、評価方法、仕事の進め方などを調べ、企業独自のカラーを確認してみましょう。OB・OG訪問でどのような社風があるか聞いてみたり、企業HPを見るのもおすすめです。そして、マッチするエピソードを選んでみてください。
よくある社風からエピソードを選ぶ例を紹介するので、参考にしてくださいね。
社風からエピソードを選ぶ例
- 風通しが良い
社員数が少ない/上司との距離が近い企業
→上下間の距離が近いサークル活動の経験など - 体育会系
仕事への熱量が多い/ノルマが厳しい企業
→礼儀を重んじられたりタフさが求められる部活動の経験など - 実力主義
仕事量が多い/芯の強い人が多い企業
→実力が評価される学業や長期インターンの経験など - 若手が活躍できる
若手の裁量権が大きい/チャレンジ精神の強い人が多い企業
→挑戦心が必要な留学経験など - プライベートと仕事を両立しやすい
効率性を重視する/和やかな雰囲気の企業
→効率性を重視するアルバイト経験など
比較的歴史の長い企業や老舗店舗などの場合は、「伝統を重視する」といった社風があります。その場合は、ルールや慣習を重視される環境下で柔軟に対応できた経験や、協調性を発揮できた事例を説明できるといいですよ。
②仕事内容に合ったもの
ガクチカを通して、企業でも仕事に打ち込めることを伝えるために、仕事内容に合ったエピソードを選ぶことも大切です。
仕事内容とマッチするエピソードは以下を参考に探してみてくださいね。
仕事内容とマッチするエピソードを選ぶ例
- 事務・管理系の職種(総務・労務・経理・財務・会計など)
職場環境の整備や運営を円滑に進める事務作業をおこなう
→協調性、継続力、柔軟性を発揮したエピソード - 企画系の職種(宣伝・広報、マーケティング、経営企画、商品開発など)
情報を集めて分析しアイディアや企画を立案する
→発想力、分析力、提案力を発揮したエピソード - 営業系の職種(個人営業、法人営業、海外営業など)
企業の売上を上げるために商品の販売やサービスの契約をおこなう
→コミュニケーション能力、論理的思考力、継続力を発揮したエピソード - 技術・研究系の職種(商品開発(理系)、施工管理、品質管理など)
商品のアイディアを形にしたり品質を担保する管理をおこなう
→論理的思考力、慎重さ、計画力を発揮したエピソード - 販売・サービス系の職種(接客、販売スタッフ、店長など)
顧客に対し商品を販売したり、サービスを提供する
→相手の立場になって考える力、忍耐力、判断力を発揮したエピソード - クリエイティブ系の職種(デザイナー、ライター、編集など)
あらゆる媒体にアイディアを表現する
→発想力、計画力、粘り強さを発揮したエピソード
コールセンターや大型ショッピングモールの管理・監督など、大人数のスタッフを取りまとめる職種では、一度の指示ですぐに誰もが動けるようなわかりやすい説明力や、この人についていけば大丈夫、と思わせる巻き込み力が必要です。
そのため、多人数のスポーツチームのキャプテンなどを務めていたエピソードなどがマッチするでしょう。
③企業理念や経営理念に合ったもの
企業理念
企業がビジネスをするうえで根幹となる考え方・価値観
経営理念
企業の根本となる活動方針や企業が最終的に目指す理想像を明文化したもの
企業理念や経営理念に合ったエピソードを選ぶことも大切です。それらにマッチしていないと、「企業との根本的な価値観が合っていない」と判断される可能性があります。
なお、理念はパターンに大別できることが多いです。パターン別に、どのようなエピソードを伝えると効果的か紹介するので参考にしてくださいね。
理念とマッチするエピソードを選ぶ例
- パターン①未来に向けて創造する、もしくは変化させる
例:ファーストリテイリング「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
→発想力、思考力、行動力、提案力、創造力などを発揮したエピソード - パターン②現在あるものや生活を幸せにする
例:クックパッド「毎日の料理を楽しみにする」
→分析力、課題解決能力、発想力などを発揮したエピソード - パターン③企業のこだわりを表明する
例:永谷園「味ひとすじ」
→継続力、集中力、こだわりぬく力などを発揮したエピソード
他にも社会貢献を掲げる企業、人との調和を掲げる企業、などがあります。たとえばサンリオの「みんななかよく」などは人との調和や適応を理念にしていますね。この場合協調性やコミュニケーション能力などを伝えられると良いですよ。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るコーポレートカラーに合ったエピソードを探すのもおすすめ
企業に合ったエピソードを選ぶとき、コーポレートカラーから探すのも良いですね。コーポレートカラーとは、企業を象徴する色のことです。
コーポレートカラーはいずれも何となく色を決めているのではなく、何らかの意味やメッセージを込めています。
また、その色が持つ印象から、取引先や顧客、消費者にどのようなイメージを与えたいのかを知ることもできます。たとえば赤ならエネルギッシュ、青なら爽快感や誠実さ、緑なら安心感などが想起されるとして選ばれています。
たとえばソフトバンクでは「ソフトバンクシルバー」を「他の彩りに影響されずその色自体でリアルに輝くイメージ」として取り入れたそうです。また、デンソーでは「デンソーレッド」を、「社員の明るい情熱」そして「新しい技術への挑戦」を表すものとしています。
コーポレートカラーと自身を重ね合わせてみよう
コーポレートカラーとその由来を調べてみると、よりその企業ではどのような働き方が求められているのかを知ることができます。自分の持つ特性や将来の目標がどうその色にマッチするのかを示せるエピソードを探してみましょう。
ガクチカの作成ステップ④エピソードを組み立てよう
エピソードの組み立て方
- 何に力を入れたのか
- どんな目標や課題があったのか
- 目標や課題に向けて何をしたのか
- どんな結果になったのか
- そこから何を学んだのか・どんな強みがあるといえといえるか
- 入社後どう活かせるか
ガクチカで使用するエピソードを選んだら、ESや面接で伝える順番に組み立てましょう。どんなに良いエピソードを使用していても、見せる順番次第では面接官に理解されなくなってしまいます。
相手に理解してもらえるように話すことは社会人の基本です。基本ができていないと判断されないためにも、理解されやすい情報の見せ方を理解し組み立てていきましょう。
①何に力を入れたのか
「学生時代に最も力を入れたことは何ですか」という質問に対し、結論となる「何に力を入れたのか」を端的に伝えましょう。面接官が最も知りたい情報から伝えることで、その後の詳細な説明も伝わりやすくなります。
具体的には以下のような形で伝えてみましょう。
何に力を入れたのかを伝える例
- 私が学生時代に最も力を入れたことは、陸上競技同好会で関東選手権出場に向けた取り組みです。
- 私はチームワークを発揮したピザ屋のアルバイトに打ち込みました。
- 私が学生時代に最も力を入れたことは、13年間続けたピアノです。
②どんな目標や課題があったのか
次に、その活動でどのような目標や課題があったのかを伝えましょう。
同じ活動をしていたとしても、人によって目標は異なりますよね。何を目標にしたか伝えることで、物事に取り組む意識の高さをアピールできます。
目標や課題を伝える例
- 日本学生陸上競技対校選手権大会への出場を目指しました。
- 忙しい時間帯はプレッシャーを感じ、ミスをする人が多かったことを課題に感じました。
③目標や課題に向けて何をしたのか
企業での再現性を伝えるためには「プロセスを重点的に伝える」ことが大切だと解説しました。課題や目標を達成するために、何をしたのかここで丁寧に伝えるようにしましょう。
以下を含めると、仕事に向き合う際の人柄が具体的に伝わり、企業での活躍イメージを持ってもらいやすくなります。
「目標や課題に向けて何をしたのか」に含めると良い内容
- 何を考えたのか
- どのような行動をしたのか
- その際どのような強みを発揮したのか
「目標や課題に向けて何をしたのか」を伝える例
- 何を考えたのか
→スランプに陥っていたため、今までの固定観念を捨てて先輩後輩かかわらずアドバイスをもらい改善しようとしました。 - どのような行動をしたのか
→1日1回全員にアドバイスをもらうことを自分に課し、改善点をメモしました。 - どのような強みを発揮したのか
→常にプラス思考でいられるという強みを発揮し、厳しいことを言われても、言われたことは前向きに改善することを心掛けました。
社会人に求められる課題解決力には、問題を認識することに始まり、その原因を分析して解決策を練り、実行するというプロセスが必要です。「何をしたのか」は、課題認識と分析力を示すことにもつながります。
企業に合ったストーリーを強みの例63選から伝える
企業での再現性を伝えるためには、特に企業の特徴に合ったストーリーで伝えることが大切です。
具体的には、まずは以下の表を使って、企業の特徴からアピールできる強みを探しましょう。そして、その強みを発揮した際の考え方や行動を思い出しましょう。
企業の特徴 | 強みの種類 | 強み |
---|---|---|
・風通しが良い ・プライベートと仕事を両立しやすい ・事務・管理系の職種 ・企画系の職種 | 周囲と協調する強み | 社交性、傾聴力、育成力、コミュニケーション能力、調整力、縁の下の力持ち、気配り、発信力、思いやり、ホスピタリティ、相手の立場になって考える力、交渉力、臨機応援、柔軟性、笑顔、リーダーシップ、臨機応変、責任感、誠実さ、環境適応能力、謙虚、素直、プラス思考、明るい、提案力、 |
・体育会系 ・実力主義 ・営業系の職種 ・販売・サービス系の職種 | 周囲と競争する強み | 積極性、チャレンジ精神、実行力、行動力、ハングリー精神、粘り強さ、向上心、努力家、競争心、芯が強い |
・若手が活躍できる ・技術・研究系の職種 ・クリエイティブ系の職種 | 一人でも発揮できる強み | 集中力、継続力、探究心、やり遂げる力、追求心、忍耐力、論理的、理解力、発想力、創造力、企画力、分析力、状況把握能力、文章力、工夫力、記憶力、思考力、マーケティング力、帳面、慎重、冷静、忍耐力、情熱、真面目、計画力、判断力、好奇心旺盛、ポジティブ、主体性 |
公共の利益に資するような仕事では、堅実さや公平性、規律性、マネジメント力なども強みになるかもしれません。すでにあるものを守り維持する強みであり、高い倫理観を追求できる力です。
④どんな結果になったのか
次に、その取り組みによって生じた結果を伝えましょう。努力したことの説得力がアップします。
ただ、その結果によって入社後活躍できるかを判断されるわけではありません。なぜならその結果が企業でも求められているとは限らないためです。たとえば部活動で優勝した経験は、仕事に直接活かすことはできません。
ガクチカにおいて結果の重要性は高くないため、簡潔にわかりやすく伝えるようにしましょう。伝え方のコツは次に解説するので参考にしてくださいね。
- あまり良い成果とは言えなくても、力を入れたことであればアピールして問題ないのでしょうか ?
悪い結果でなければ成果が小さくても問題ない
採用する企業側は、基本的に学生がこれまで取り組んだことで得られた成果の程度は問いません。
ただし、取り組んだ結果が悪い結末になったものばかりだと、面接官も入社後に活躍するイメージが湧きにくくなります。
小さい成果でも問題ないので、打ち込んできた中で、できるだけプラスの評価が出た取り組みについて伝えることが好ましいですよ。
定量的・相対的・具体的に伝える
簡潔にわかりやすく伝えるために、客観的な情報を用いるようにしましょう。たとえば「自分ではこれくらいの成果を感じられた」と主観的に伝えるよりも、「〇%の成果を上げた」「メンバーから感謝の気持ちを告げられた」と客観的に伝えた方が簡潔なうえにすぐに成果がわかります。
客観的な情報とは、定量的・相対的・具体的な情報です。以下を参考にイメージしてみてくださいね。
定量的・相対的・具体的に伝える例
- 定量的に伝える→「売上を15%増やして100万円にした」など数字を用いて伝える
- 相対的に伝える→「同じ地域のほかの店舗は売上50万円にとどまったことにに対して自身の店舗は100万円の売り上げを達成した」などと周囲と比較して伝える
- 具体的に伝える→「顧客から『気遣いが感じられるあなたの接客が良かった』と感謝の言葉をもらった」など状況を詳細に伝える
定量・相対的に伝えるのは、具体的な数値が示されているので説得力がありますが、一方で成績至上主義と捉えられかねないので、その実績を獲得できたのは地道な努力や周囲との協力によるもの、などと併せて伝えられると良いですよ。
⑤そこから何を学んだのか・どんな強みがあるといえといえるか
ここまでのエピソードのまとめとして、何を学んだのか、もしくはどんな強みがあるのか簡潔に伝えましょう。それを活かして企業で活躍できることが伝われば、企業での再現性をアピールできます。
何を学んだのか・どんな強みがあるか伝える例
- この経験から、チームで高い成果を出すためにはお互いの本音を聞き合うコミュニケーション能力が大切だと学びました。
- この経験から、自身には周囲と協力して高い目標を達成できる協調性があると感じました。
また、活動の振り返りを伝えることで、「入社後も仕事を振り返り、成長を続けられる人材」という印象にもつながります。
⑥入社後どう活かせるか
最後に、この経験を入社後どう活かすのかを伝えて締めます。企業で再現できる、強みや学びを得たことを直接的にアピールできますよ。
社風、仕事内容、企業理念などと強みや学びがマッチしていることを伝えましょう。
入社後どう活かせるかを伝える例
- 自身の強みである「協調性」を活かして、チームワークを重視されている御社の雰囲気づくりに活かせるのではないかと考えます。
- この経験から学んだ「まずは行動を起こしてから考えること」の重要性を活かして、「千里の道も一歩より」を理念にされている御社に貢献できるのではないかと思います。
入社後も、前の仕事の経験を活かして次の仕事をすることが求められます。「次への活かし方」を理解していることを伝えるためにも、経験をどう活かせるか分析できることを示しましょう。
6つの手順を踏んでガクチカを作成したら、面接で効果的に伝える準備をしましょう。こちらの動画の話すスピードや声のトーン、表情を参考にしてくださいね。
ガクチカでさらに高評価を得るポイント
人気企業や選考の後半のフェーズでは、これまで解説した内容をマスターしている学生は珍しくありません。レベルの高い学生の中で差をつけて内定を得るためには、さらに工夫をする必要があります。
ここでは、その具体的な方法を解説していきます。ガクチカは、他の学生と似たようなエピソードを伝えてしまうことがよくあります。それでも評価に差をつけられるように、解説する内容をチェックしていきましょう。
また、以下の記事でも人事を惹きつけるガクチカの書き方を詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
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エピソードを深掘りしておく
まずは面接官の深掘り質問に対応する方法です。深掘りは面接官がその人の人柄を深く知るためにおこなうものであり、さまざまな角度で質問します。ガクチカの深掘りを通して企業にマッチする人柄を伝えられれば、入社後活躍できる人材として高い評価を得ることができますよ。
どのように準備すれば良いのか、具体的な方法を説明するので参考にしてくださいね。
5W1Hで深掘りする
5W1H
「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の英単語の頭文字を取ったもの
まずは、5W1Hの観点で深掘りをする方法です。すでに伝えたエピソードを細部まで明確化するための方法になります。
面接官はエピソードの詳細を聞くことで、学生がその活動に打ち込んでいたことをイメージしやすくなります。そうすると企業での活躍イメージにつなげやすくなるため、そのチャンスを逃さないようこの観点で分析しておきましょう。
5W1Hで深掘りする例
エピソードの内容:部活動で主将としてリーダーシップを発揮して優勝した
When:いつ→いつから練習を始めたのか、どれくらいの頻度で練習したのか
Where:どこで→どのような環境で練習したのか
What:何を→優勝したとき何を感じたか
Why:なぜ→なぜその練習をしようと思ったのか、なぜ頑張れたのか
How:どのように→どのようにその練習法を生み出したのか、どのように部員の成長を感じたのか
「なぜ」を繰り返して深掘りする
エピソードの考えや行動に対して「なぜそうしたのか」を繰り返し、根底にある価値観を知ることも大切です。
今まで見えていなかった自分の一面を知れる可能性もあります。それについても企業とマッチしていれば、多面的にマッチ度を伝えることができるでしょう。
「なぜ」を繰り返して深掘りする例
エピソードの内容:部活動で主将としてリーダーシップを発揮して優勝した
なぜリーダーシップを発揮できたのか
→メンバーから信頼されていたという自信があったから
なぜそのような自信があったのか
→普段からメンバーから相談を受け心を開かれていると感じるから
なぜ心を開かれているのか
→人の話を聞く姿勢を大切にしているから
⇒リーダーシップの根底には人の話を聞ける強みがあり、それが企業の特徴とマッチしているかを確認する
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る深掘りした内容に対する「自分の感情」も確認しよう
「なぜ」を繰り返して深掘りする際は、深掘りした内容について、それぞれに対する自分の感情はどうなのか、納得のいくものかどうかなどを併せて考えておくと良い良いですよ。
具体的には、深掘りした結果見つけた自分について以下の観点で考えてみましょう。
・その自分をどう思うのか
・それは自分にとって良い状態であると言えるのか
・その自分であることはどんな意味があるのか
・その自分を自身でどう評価するのか
深掘りして見つけた自分に対し抱く「感情」を明らかにしておくのです。
根底にある感情を伝えることで説得力アップにつながる
自分が良い感情を抱くということを根拠に行動を起こしたことを伝えると、説得力のあるエピソードを作成することができます。
たとえば、「〇〇の状態を大変嬉しく思うから〇〇力を培うに至った」と伝えるのです。
面接官は単に事実だけを確認したいのではなく、学生の価値観などについても知りたいと考えています。このような「心」の部分に至る深掘りは、きっと理想的な回答を導き出せるはずです。
評価や資格などで説得力を持たせる
ガクチカに簡潔に加えられる要素として、評価や資格などを伝えることも効果的です。
「努力をした結果〇〇の資格を取得した」と伝えれば、信頼できる成果として伝えることができます。また、「目標を達成するために〇〇の資格を取得した」などと伝えれば、目標達成までのプロセスに説得力が生まれます。
具体的には以下のように伝えると良いですよ。
評価や成績を利用する方法
- 成果として伝える
→苦手な英語を克服するために継続力を発揮して勉強し、TOEICの点数を400点から700点に伸ばした。 - 目標を達成する手段として伝える
→研究で成果を出すために英語の文献を読む必要があったが、英語が苦手であったためまずはTOEICの点数を400点から700点に伸ばす努力をした。
エピソードは具体的な内容と説得力が重要ですが、レベルの高い選考ではさらに面接官の「共感」を引き出すことが必要です。
今の自分の根拠としてガクチカを使いますが、そこにたとえば「〇〇の短所を克服して成長した」など内面的な成長や変化も加味して伝えると、人間らしさが伝わり、共感を得ることができますよ。
資格には就職に有利になるものもあります。どんな資格だと就職に有利になるのか押さえたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。
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就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
就職に有利な資格の種類とアピール方法がわかれば武器になります。就職で有利な資格一覧や効果的にアピールする方法をキャリアコンサルタントが解説します。履歴書やESに記載する際の注意点も併せて紹介するので参考にしてください。
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気を付けるべき落とし穴 ! ガクチカの4つのNGパターン
ここまで評価を得るための方法について解説してきましたが、これをすべてマスターしていても、マイナス評価を得てしまうケースもあります。
ここからは、マイナス評価を得る可能性のある4つのパターンについて解説します。せっかく良い内容であっても、ここで解説する題材を使っていると否応なく低い評価を付けられるリスクがあるので、しっかりチェックしていきましょう。
世間的に良いイメージがないエピソード
企業のカラーによりますが、基本的に世間に良いイメージを抱かれていないエピソードは扱わない方が安心です。具体的には以下のような経験があります。
世間的に良いイメージがないエピソードの例
- 競馬やパチンコなどのギャンブル
- ナンパ
- 金銭をもらう目的のある勧誘
このような経験を伝えることで「企業の風紀を乱すのではないか」「仕事のような真面目なものは頑張れないのではないか」といった印象を残してしまうリスクがあります。
採用面接は、その企業に入社するために自分を売り込む場です。それにもかかわらず、世間的にイメージがよくないことをあえて話す応募者には、社会人としてマナーが備わっておらず、社内外での人間関係構築に不安を覚えてしまいます。
高校以前のエピソード
ガクチカで高校以前のエピソードを伝えると、「大学時代は何もしなかったのか」と思われる可能性があります。
また、現在の人柄を伝えるエピソードとしても、古い話は伝えない方が良いでしょう。
どうしても高校以前のエピソードを伝えたい場合は、大学時代のエピソードを話した後、他のエピソードを求められたときに伝えると良いですね。ただし、中学以前の話は古すぎるため、控えた方が無難です。
- 大学よりも高校のエピソードの方が自信があります。その場合も高校のエピソードを使ってはいけないのでしょうか?
使っても問題はないが大学時代のエピソードが最適
使っていけないことはないのですが、その経験は大学時代にまったく影響していないのでしょうか。
そうなると経験が活かせていないことになり、成長が鈍化している、という印象を与えてしまいます。内容にもよりますが、今の自分を表現するのに適しているのはやはり直近の経験です。
古いエピソードは「まだ過去の栄光をアピールしようとしている」といった寂しいイメージになってしまいますね。
再考して欲しいのは、自信を持って語れる以前のエピソードは、必ず今の自分に何らかの影響を与えているはずではないか、ということです。
自己分析が浅く、まだそれが見いだせていないかもしれない、と考えてください。目立ったことばかりではなく、内面的な変化にも目を向け、行動や考え方も含めて振り返ってみてくださいね。
自己分析は就活においてとても重要です。自己分析のやり方を詳しく押さえたい人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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ガクチカのエピソードは大学時代が最適と解説しましたが、企業によっては「高校で頑張ったこと」をあえて聞く場合もあります。以下の記事では高校時代に頑張ったことの回答のポイントなどをまとめているので参考にしてみてください。
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例文24選|面接の「高校で頑張ったこと」の回答ポイントと見つけ方
就活の面接で「高校で頑張ったこと」を聞かれることがありますが、どう答えたら良いかわからない人もいるでしょう。この記事ではキャリアコンサルタントが「高校で頑張ったこと」の答え方や思い出せない人の対処法などを解説しています。
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実績を残していない趣味のエピソード
皆さんの中には、趣味に最も時間やお金を費やしたという人も多いと思います。しかし、趣味は娯楽であり、「そこで培った力を企業で活かせる」と伝えるのは難しいです。
全国大会出場など努力が見える実績を残していれば有効なアピールになりますが、特に実績がなければ伝えることを控えましょう。
嘘や誇張しすぎた表現
ガクチカにインパクトを残すために、取り組んだ内容に嘘を入れたり、成果を誇張しすぎたりすることも控えた方が良いでしょう。
面接官は何人もの学生を見ているため、話し方や内容から嘘を見抜くことは簡単です。
企業は成果を表すためのプロセスを重視しています。そのため、取り組んだ題材や成果の嘘や誇張はあまり意味がありません。入社後のミスマッチを起こさないようにするという観点からも、嘘や誇張は控えましょう。
定量・相対的に伝えるときに、キリの良い数字に切り上げる程度なら、相手に伝わりやすくするための工夫、とみなされます。しかし、盛り方が明らかに誇張とわかるものであれば、その学生の言うことはあまり信用できない、と話したこと全般を否定的にみられる恐れがあります。
ガクチカの例文13選
では、具体的にどのようにガクチカを作成すれば良いのか、例文を紹介していきます。ESや面接で準備する際の参考にしてくださいね。
例文①部活動
例文①部活動
私が学生時代に最も力を入れたことは、ミュージカル部の活動です。
ミュージカルは、歌、ダンス、演劇すべてをこなす必要があります。元々ミュージカルは好きだったものの、自身が始めたのは大学からであるため、最初は周囲のレベルに追いつけず苦しい思いをしました。
年に2シーズン舞台がありますが、3年生まで舞台に乗る経験はできず、最後は役をもらいたいと考えこれまで以上に練習に励むこととしました。
役をもらえるスキルを身に付けるには、インプットとアウトプットを人並み以上にこなすことが必要だと考えて、以下の通り取り組みました。
①1か月に2回本物の舞台を見に行く
②部活動の時間以外に朝2時間ダンス、夜2時間歌、1時間演劇の練習をおこなう
元々負けず嫌いの性格で自分にも負けたくないと考えていたため、一生懸命打ち込んだところ、その努力の様子を知ったほかの部員がアドバイスをしてくれるようになりました。その結果、4年生の春の舞台には準主役として抜擢してもらうことができました。
この経験から、負けず嫌いさと素直さを発揮することで、最終的には周囲も味方につけレベルアップすることができると学びました。
御社は若手のうちから裁量権を持って働くことのできる土俵があると伺っており、負けず嫌いの私はその土俵で努力し成果を残せるよう頑張りたいです。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
具体的な取り組み事例と結果が記されており、面接官もイメージがしやすいと思います。ただ、急に「素直さ」という、エピソードからは読み取りにくい内容の記載があるため、それを裏付けるような補足があるとなお良いですね。
例文②部活動
例文②部活動
私が学生時代に最も力を入れたことは、大学のサッカー部での、練習メニューを考えるリーダーとしての活動です。
以前は強豪校として知られていたものの、直近の数年間では全国大会に出場できておらず、「〇〇大学は終わった」などとメディアでも取り上げられ悔しい思いをしていました。
全国大会に出場したいという思いが強くなりましたが、実力がある選手は多いため、私ならではの強みを発揮しようと考えました。
そこで、数少ない理系の部員である私は、分析力を活かし、部員それぞれの強み・弱み・弱みの改善方法を考えることとしました。そこで、一人ひとりの癖を発見し、個人練習を課すようにしました。
幹部ではない一部員である私の指示に最初は反発していたメンバーもいましたが、提案を押し付けるのではなく、各メンバーの価値観を尊重したうえで練習内容を決定したため、受け入れてもらうことができました。
練習し、成長度を分析し、練習内容を変更するというスパンを半年繰り返したところ、全国大会出場を果たすことができました。この経験から、分析力と、それを受け入れてもらえる提案力を得ることができました。
志望する御社の営業職では、顧客の課題を分析し、それを受け入れてもらえる高い提案力が求められると伺っており、私の強みを活かして貢献させていただけるのではないかと思います。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
全国大会というレベル感と、幹部ではない部員が行動を起こし目標とする結果も出ているので、具体的な要素が網羅され納得感があります。落ち目の強豪校という悔しい状況で、そのモチベーションに共感要素も感じられ好印象ですね。
例文③サークル
例文③サークル
私が学生時代に最も力を入れたことは、障がい者の生活のサポートをするボランティアサークルです。
私には知的障がいを持った兄がいますが、心優しい兄から学ぶことは非常に多いと感じていました。そこで、障がい者の方の中にはそのような良さを理解されず苦しんでいる人もいるのではないかと感じ、それをくみ取れる存在になりたいと思いボランティアに参加しました。
施設の利用者は約100名いましたが、最初の半年は人数の多さゆえに全員とコミュニケーションを取れる機会はほとんどありませんでした。利用者アンケートの満足度も平均50%と低く、このままでは自分が参加した意味がないのではないかと感じました。
そこで、まず満足度が低いのは職員とのコミュニケーション不足が原因ではないかと考え、1人に1日1回声を掛けるようにしました。そして接触機会が増えたことで心を開いてくれる人が多くなり、それぞれの長所を把握することができました。
さらにそれを障がい者の方自身にも認知してもらいたいと、毎月「取り組み発表会」を設け、私が感じたそれぞれの良さを職員含め全員の前で発表しました。
その結果、ご家族の方から「自己肯定感が高まり家族への当たりが優しくなった」「施設での生活が楽しいといっていた」などと声を掛けてもらいました。また、利用者アンケートの満足度は90%を獲得することができました。
この経験から、「相手を理解しようとする力」は相手の幸福度を上げられると学びました。
「相手を理解しようとする力」は、顧客の課題を理解し寄り添う力を強みとされている御社で発揮できるのではないかと考えています。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
「相手を理解しよう」という対応が状況に変化をもたらし、相手の幸福度を上げ、自身も心優しい人物であるということが伝わってくる内容です。それが応募先の企業の強みにマッチし、すぐにでも役立てられることがアピールできています。
例文④サークル
例文④サークル
私が学生時代に最も力を入れたことは映画研究会の活動です。
映画研究会とは、台本、映像作成など0からすべて自分たちで作成するサークル活動です。若者がショート動画を好み映画離れをしているという記事を読んだことから、映画の良さを伝えたいと思い始めた活動となります。
映画離れをしている原因として、
①映画の長さにつかれてしまう人が多い
②途中で内容に飽きてしまう人が多い
があると考えました。そこで、①を改善する方法として、ブルーライトカットのスクリーンを使用して眼精疲労を低下させ、またなるべく平易な表現を使うようにしました。
②の改善として、「笑い」「リアリティ」あれば飽きることは少ないのではないかと考え、私の大学のリアルな裏話を皮肉やユーモアを交えて台本にしました。
その結果、メディアに取り上げられたことから若者から反響があり、「映画の良さを知った」「これなら何回でも見れる」といった声をSNSでいただきました。
この経験から、ユーザー目線に立った発想力が人々の関心を生じさせることができると学びました。
御社の企画職では、常にユーザー目線に立った発想力が必要とお伺いしました。そこでこの学びが活かせるのではないかと感じています。
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サークル活動を通して、課題設定からその解決プロセスと結果まで示したいい例かと思います。ただ、課題設定に対する改善策が、解決に直接結びつくと捉えにくい部分があるため、もう少し深掘りするとより良いですね。
例文⑤アルバイト
例文⑤アルバイト
私が学生時代に最も力を入れたことは、遊園地スタッフのアルバイトです。
以前は「世界観を壊さない対応が徹底されている」と話題になっていた遊園地ですが、最近はSNSなどでスタッフの対応がおざなりになっているとの評判が流れていました。個人的にこの遊園地のファンであったことから、このイメージを払拭したいと考え、できることを考えました。
そこで、対応がおざなりになっている理由として以下を考えました。
①この遊園地のファンでないスタッフは「世界観を壊さない」という意識が低くなっている
②マニュアルが多すぎて覚えきれていないスタッフがいる
そのため、以下2点を社員に提案しました。
①の対応として、世界観を壊さないため遊園地独自の挨拶の練習を出社の日に義務付ける
②世界観を壊さない程度にマニュアルを統一できるところは統一して簡素化する
この提案を受け入れてもらったことでスタッフの対応が丁寧になり、また、負担が減ったことと挨拶が増えたことから全体の雰囲気も明るくなりました。その結果、SNSで「スタッフの対応に満足した」「昔の〇〇遊園地が帰ってきた」と良い評判をいただきました。
このように良いものをつくるために原因を突き止め解決する力は、「社会の課題を解決する」ことをモットーにされている御社で活かせるのではないかと感じています。
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アルバイトの立場でかなり踏み込んだ提案をしている点は、企業にもよりますが評価されてしかるべき部分です。ファンであったことから内発的動機も感じられ、提案も合理的です。リーダーシップが感じられる良い例ですね。
例文⑥アルバイト
例文⑥アルバイト
私が学生時代に最も力を入れたことは、宅配会社のコールセンターのアルバイトです。
1日に約400件の電話をいただき、それを20名でさばくアルバイトでしたが、マニュアルに載っていない対応も多く、それがクレームにつながっていたことに課題を感じていました。
そこで私は、商品の種類ごとに対応を大別できるのではないかと考えました。そこで、「家電」「楽器」「インテリア」など大別した商品ごとに電話の内容の特徴をメモすると、商品別に共通点があることがわかり、そこから商品ごとの「電話対応フローチャート」を作成することができました。
またそれをアルバイト間で共有したところ、1件あたりの対応時間が平均20%削減され15分以内に収まるようになり、社員からは「業務効率化に貢献してくれた」との言葉をいただきました。
この経験から、私の強みは効率化のための思考力があることだと感じています。
御社は中小企業の業務効率化サービスを提供し業界を牽引する存在であり、私の強みを活かせるのではないかと感じています。
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電話の受け答えが苦手な世代であるにもかかわらず、大量のコールを分析し、業務効率化につなげたことをわかりやすく述べてあります。貢献した内容をアルバイト先の社員の言葉を借りて伝えており、客観性を持たせることもできています。
例文⑦ゼミ活動
例文⑦ゼミ活動
私が学生時代に最も力を入れたことは、マスメディア研究のゼミ活動です。
大学1年生の頃からマスコミ業界を志望しており、このゼミに参加しておりました。そこで、フェイクニュースの影響力についての研究をおこなっていました。
フェイクニュースの影響力を測るためには、リアルなマスメディアを通してしか知りえないこともあると考えました。そこで、自分たちでメディアを立ち上げ、実際の出来事をニュースにしたものとフェイクニュースを作成し、どちらがフェイクニュースだと感じるかSNSでアンケートを取ることにしました。
すると、500名が回答したアンケートで結果は五分五分であり、私たちのような学生でも多くの人々に影響を与えてしまうフェイクニュースを作成できてしまうことを実感し、メディアの怖さや、自分たちも情報に踊らされないためにどうしたら良いか考えさせられることとなりました。
その結果、情報は必ず複数のメディアを見てから引用や拡散すること、根拠がない情報は信じないことなど発信する側の心構えを考えることができました。
このように行動力を持って自分なりの正解を見付けだせる力は私の強みだと思っています。この強みは、御社が大切にされている「百聞は一見に如かず」のモットーの下で活かせるのではないかと考えています。
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ゼミ活動を通しての課題設定力や検証力、入社後にその経験を活かせることをうまく伝えられています。検証期間や検証のための投稿回数なども示して、得られた結果の信頼性を高める検証力があることを示せると、なお良いですね。
例文⑧留学経験
例文⑧留学経験
私が学生時代に最も力を入れたことは、中国への留学経験です。
第二外国語として大学生から学習を始めた言語ですが、中国に旅行した際にその活気に魅了されたこと、中国の料理や文化が好きなことから留学をして中国語を本格的に勉強することに決めました。
ただ、英語が通じない人も多く、中国語もほとんど話せないことから、最初の半年間は言語の壁が辛く孤独な日々を送っていました。そこで早々に言語を習得する必要があると考え、以下の対策をしました。
①同じ日本人で中国語を習得している憧れの芸能人の動画を見て自分を元気づける
②何でも相談できる中国人の友人を1人つくり楽しみながらも自然に身に付けられる環境をつくる
その結果、帰国後は中国語検定の最上級である1級を取得できました。
この経験から、私の強みは辛い状況でも自分にストレスをかけない方法を見つけに実力をつけられることだと感じています。
部署やプロジェクト間の変化が多い御社でも、この強みを生かし活躍させていただけるのではないかと感じています。
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ストレスの対処と苦しい状況での考え方が表現されていて、行動と内面の両方から人間性が感じられる内容になっています。結果の中国語検定1級もレベル感がわかり、いろいろな角度から見て、高く評価できる内容だと思います。
例文⑨留学経験
例文⑨留学経験
私が学生時代に最も力を入れたことは、アメリカでの留学です。
私は苦手な英語を克服するため、1年間アメリカに留学しました。語学力をつけるには人並み以上の努力が必要だと考え、以下に励みました。
①現地のアメリカ人と1日1回は自分から挨拶をする
②毎朝他国のルームメイトを誘ってジョギングをする
①の結果、自ら英語で話しかけることに慣れ、授業でも積極的に質問できるようになるなど、英語でのコミュニケーション能力が上がりました。
また、②の結果、ルームメイトとのチームワークが生まれ、困ったときは助け合ったり雑談を言い合ったりとよりハイレベルな英語力をつけることができました。
その結果、留学前に400点だったTOEICの点数を900点に伸ばすことに成功しました。
この経験から、知識をつけるためにストイックに励むことができる力が私の強みだと感じました。
御社は業界の最先端にかかわることから継続的に勉強することを求められますが、そのような環境で私は活躍できるのではないかと感じています。
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TOEICのスコアを倍以上に引き上げた実績は特筆すべきものです。しかし今や語学力プラスアルファが要求される時代です。さまざまな国籍の学生と英語で日常会話以上の会話や専門的な議論ができていたと伝えられれば、さらに強いアピールになりますよ。
例文⑩長期インターン
例文⑩長期インターン
私が学生時代に最も力を入れたことは、人材業界の長期インターンです。
中途入社を希望する人と企業をつなぐ営業を担当していましたが、最初の1ヶ月はインターン生の中で最下位の成績となっており、危機感を感じていました。
そこで営業成績が低い原因を考えたところ、優柔不断でどう行動するべきか判断に時間がかかっており、すぐに行動力に移せていなかったと気づきました。
そして、午前、午後をそれぞれ3つに分け、合わせて6つの時間の中で1回は電話をすること、また判断に迷ったら社員に相談すれば良いということを念頭に置いたところ、行動に移す意欲が増しました。
その結果半年で20%アポイントメント数を増やすことができ、インターン生20人の中で1位を飾ることができました。
この経験から、行動にすぐに移せる工夫をすることで成果につなげることができると学びました。
営業力を強みにされている御社においても、長期インターンで培った行動の早さを発揮し活躍できるのではないかと考えています。
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長期インターンを通して、学んだことや経験を活かした結果を示したいいアピールだと思います。なぜ人材業界をインターン先に選んだかなど、インターン参加の目的や理由を最初に説明できるといいですね。
例文⑪長期インターン
例文⑪長期インターン
私が学生時代に最も力を入れたことは、マーケティングの長期インターンです。
大学で経営学を学んだ経験から、より実践的なことを知りたいと考えインターンに参加しました。ところが、社内で使われている専門用語を理解できず、その結果何も吸収できずに成果を残せないことを悔しく感じました。
そこで、すぐに実効性のある知識をつける必要があると考えて、自分でインテリア小物を作りSNSを利用して販売し、その中で消費者動向をつかむマーケティング思考を勉強し、合わせて専門用語も習得しました。
その結果、専門用語などの知識に加えマーケティングの経験値もつけることができ、社内の目標数値である売り上げ150万円達成にも貢献することができました。また、インターン生の中で最も活躍した人材として表彰していただくこともできました。
この経験から、能力をつけるために主体的に物事に取り組めることが私の強みなのではないかと感じています。
OB・OG訪問で、社内で最も活躍している人は主体的にキャリアを選択していける人と伺いました。そこでこのような強みがある私は、御社で活躍させていただけるのではないかと思います。
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即戦力性が感じられ、実際に数字を出しているという点で説得力もあります。表彰もされていて企業の方向性と合った強みが表現されていますね。「いささか出来過ぎかな」との印象もありますが、内容としては良くできています。
例文⑫学業
例文⑫学業
私が学生時代に最も力を入れたことは、経済学部においての数学の勉強です。
マクロ経済学やミクロ経済学など、経済学の根幹には数学があり、それを理解していないと経済学をマスターしたとは言えないと考えました。
また、大学受験の際は数学を選択していたことから、他の学部のメンバーよりも数学に強みを感じていました。
この強みを伸ばし、根本的に経済学を理解すれば今後ビジネスでも役立つのではないかと考えました。
そこで、具体的には以下の通り勉強を進めました。
①経済学の教科書にある数学の問題は公式を覚えるのではなく、「なぜこの解き方をするのか」を経済学の知識と関連付けながら覚える
②ビジネスで経済学における数学をどう役立てられるのか理解するために、難関と言われている数学ゼミへの試験に合格する
その結果、①より根本的なところから知識をつけることができ、②のゼミ試験への合格も果たすことができました。また、ゼミでは統計学やリスク管理への活かし方を勉強し、実践レベルの知識をつけつつあります。
この経験から、高度な知識を積み重ねる力が強みだと感じています。
御社の商品開発部門では、高度な数学的知識が必要ですが、私の強みを活かして活躍させていただけるのではないかと思います。
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大学で漠然と勉強するのではなく、どこに重点を置くか、またそれをどのように活かすかを始めに考えたうえで数学に取り組んだことをいきいきと伝えられています。
詳細な勉強法の記述に説得力が見られ、そして最後に入社後の再現性をアピールすることもできていますね。
例文⑬趣味・習い事
例文⑬趣味・習い事
私が学生時代に最も力を入れたことは、小学生から13年続けているゴルフです。
父親の影響で始め、競技そのものの魅力と、多くの社会人と会話できることに楽しさを感じ続けていました。
中学生の時からスコアは2桁を切ったのですが、そこからスランプに陥り、まったくスコアが伸びなくなりました。
そこで、ネガティブな思考になり、周囲からも賞賛の目を受けていたのが、冷たい目を受けている感覚に感じたことから、高校2年生からまったく手をつけられなくなりました。
しかし、ゴルフが好きだという感情がずっと残っていたこと、「辛いときが成長する時だ」と感じたこと、誰にでもスランプはあるから必ず乗り越えられると信じ、大学1年生から再度練習を始めました。
そこで今まで身に付けたものすべてすべてを忘れるつもりで練習方法を変え、週4回練習するようにしました。
結果的に「日刊アマゴルフ」という約500名が参加するアマチュア向けの大会で優勝することができました。このように、壁に当たっても粘り強く試行錯誤を繰り返せることが私の強みだと感じています。
OB・OG訪問で、顧客とのトラブルに巻き込まれやすい面が大変であるというお話を伺いました。困難なことにあたっても試行錯誤をして良い結果を生み出せる私は活躍させていただけるのではないかと思います。
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ゴルフに打ち込んだ経験を通して、自己成長できたことを伝えられていると思います。ただ、ゴルフに再度取り組んだ背景や、粘り強さとの関係性を伝えるために、理由や裏にある気持ちの移り変わりの詳細をもっと伝えられると良いですね。
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「再現性」が伝わるガクチカで圧倒的高評価を得て内定を掴もう
ガクチカはよくある質問だからこそ、しっかりと対策し良い評価を得たいですよね。
企業で再現できるガクチカを伝えることで、入社後も活躍できる人材と思ってもらうことができ、高評価につながります。
多角的な視点から物事に取り組む姿勢をアピールし、それを入社後のイメージにつなげ、内定を獲得できるようしっかり対策していきましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る人柄を知る最大の材料としてガクチカが聞かれる
企業に入社すると、一日の大半をそこで過ごすことになります。そのため採用する側も、仕事におけるパフォーマンスの良さだけではなく、その会社の雰囲気になじめそうな「一緒に仕事をしたいと思える人」を探したいのです。
しかし応募してきた学生がそのような人かどうかを見極めるには、これまでどのような毎日を過ごしてきたのかを詳しく聞き取らなければなりません。採用のプロであっても1人の学生に対応できる時間は限られているので、無限に質問を続けることはできないですよね。
だからこそ聞かれるのがガクチカです。実績や成果だけではなく、それらを手にするに至った動機や姿勢、プロセスなどをまとめて確認することができるのです。
プロセスの丁寧な説明が入社後の活躍をイメージさせる
また、ひとたび社会に出ると評価されるのは常に「結果」ですが、学生時代の経験から、社会でどのような成果を出せるかはアピールしにくいです。
そのため、ガクチカで「プロセス」をアピールし、入社後に期待される「結果」につなげられることを示しましょう。華々しいものでなくても問題ありません。自信を持ってここまでのみなさんのプロセスをアピールしてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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