この記事のまとめ
- 仕事がつらいのは甘えではなく責任を持って仕事に取り組んでいるから
- 仕事がつらいときは原因とストレスのレベルを明らかにしたうえで対処しよう
- 仕事がつらくても早急に退職や転職を判断せず慎重に見極めるのが重要
- 自己分析ツール
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この記事を読んでいる人におすすめ
毎日頑張って仕事をしても、思い通りにいかないことが続くと会社に行くのが憂鬱になってしまいますよね。特段嫌なことがあったわけではなくても、ストレスが積み重なって、仕事への意欲が段々と湧かなくなってしまっている人もいるでしょう。
「仕事がつらい」「働きたくない」という感情は、あなたの心身が助けを求めているシグナルです。つらい状況でも我慢して耐え忍ぶだけが正しい道ではありません。状況を良くする方法は必ずあるので、一人で抱え込まずに状況に応じた対処法を実践しましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの遠藤さん、隈本さん、柴田さんとともに仕事がつらい原因や対処法を解説します。今の仕事につらさを感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
仕事がつらいのは甘えではない! 冷静に状況と向き合おう
「仕事のつらさに耐えられないのは甘え」「仕事はつらくて当たり前」というように考える人もいます。しかし、「つらい」という感情が甘えからくるという認識は間違いです。
根本的に解決したいのであれば、仕事がつらいと感じる原因を自分の甘さとして漠然としたまま片づけるのではなく、状況を整理して改善すべき点を洗い出す必要があります。
記事ではまず、仕事をつらく感じる原因を解説。そして、自分が抱えているつらさのレベルを図る方法を説明します。その後、対処法についても解説しているので、つらさの原因とレベルに応じた方法を実践しましょう。
記事の最後では、つらくて仕事を辞めたいときの判断ポイントも解説しています。つらい状況が続くと、気持ちが落ち込んで感情のコントロールが効かなくなってしまいがちです。なるべく冷静な気持ちを保つように心掛けましょう。
つらい気持ちの感じ方は人それぞれですが、「嫌だな」「面倒だな」ではなく、「つらい」と思うのは単なる甘えではなく真面目に頑張った結果、心の痛みのように感じる気持ちです。
自分を責めすぎず、状況を立て直す工夫を考えていきましょう。
まずは知ってほしい! 仕事がつらい人が心に留めておくべき2つのこと
まずは知ってほしい! 仕事がつらい人が心に留めておくべき2つのこと
- つらく感じるのは自分の仕事に責任を持っている証拠
- つらくても投げやりにならずに打開策を探すことが大切
状況を改善する前に、仕事がつらいと感じているすべての人に知ってほしいことが2つあります。「つらくて逃げ出したい」「どうして良いのかわからない」というときでも、この2つを必ず心に留めておいて、常に意識するようにしてくださいね。
つらく感じるのは自分の仕事に責任を持っている証拠
先に、仕事がつらいと感じるのは決して甘えではないと解説しました。これは、つらいと感じるのは自分の仕事に責任を持っているからこそ湧いてくる感情だからです。
「仕事を正確にやり遂げたい」「周りに迷惑をかけないようにしよう」と考えられている人は、うまくいかないことが起こると落ち込んでしまったり、悩みこんでしまいます。逆に、仕事に無責任であれば、自分の仕事ぶりや周りへの影響は気にならないのでつらいと感じることもほとんどないでしょう。
責任やプライドを持って仕事に取り組むことは、社会人にとってとても重要な心掛けです。仕事がつらいと感じるのは、社会人としての責任をはたしている証拠と捉えてくださいね。
つらくても投げやりにならずに打開策を探すことが大切
仕事への不満や恐怖が一気に高まると、役割を投げ出したいという考えに行き着く人が多くいます。ときには仕事と距離を置くことも大切ですが、それは自分の状況を冷静に判断したうえでとるべき方法です。早急に退職という選択を選ぶのは避けましょう。
また、仕事をしたくないからといって無断で欠勤したり、勤務時間内に仕事をサボるなどの行動をとると、さらに自分を追い詰めてしまうことになりかねません。つらいときこそ投げやりにならずに、悪い状況を好転させる打開策を探しましょう。
仕事に対するつらい気持ちが募って無断欠勤やサボるといった機会が増えてしまうと、社内での評価が下がってさらに働きにくい環境になります。そうすると、さらに仕事がつらくなるという悪循環に陥るリスクがあります。
「もう働きたくない」「ニートになろうかな」と考えている人もいますよね。こちらの記事でニートとして生活する方法やリスクについて詳しく解説しているので、参考にしてくださいね。
ニートになりたい人必見! 必要な準備や知っておくべきリスクを解説
仕事に不満があり、働きたくない・人とかかわりたくない……と悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。改善策を詳しくまとめています。
働きたくない・人とかかわりたくない人向けの仕事10選&改善策も
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仕事がつらい状況を良くする3ステップ
では、ここからは仕事がつらい状況を改善する方法を解説していきます。仕事がつらいと感じている人にとっては、ここで解説する3ステップが状況好転への道筋です。まずは、各ステップでやるべきことの大枠とステップの順番を押さえましょう。
ステップ①つらく感じる原因を分析する
仕事をつらく感じている人は多くいますが、人間関係にストレスを感じている人もいれば、体力的に限界を感じている人もいるように原因はさまざまです。原因によって適切な対処方法は変わってきます。
そのため、自分が仕事に対して「行きたくない」「働きたくない」というようにネガティブな感情を抱えるようになった経緯や理由を特定する必要があります。
解決の糸口を見つけるために、最初のステップとして仕事をつらく感じる原因を分析しましょう。
ステップ②つらさのレベルを図る
仕事をつらく感じている状況は、耐えるだけが正解ではありません。自分の心身を守るために、一度仕事から離れた方が良い場合もあります。仕事を続けながら改善を試みるか、一度距離を置くべきか見極めるためにつらさのレベルを図る必要があります。
自分では、自分が感じているつらさが社会人であれば誰もが感じる程度のものなのか、心身を損なうほど危険なのか判断がつきませんよね。つらさのレベルを客観的に図る方法は記事後半で解説しているので参考にしてください。
- 仕事がつらいことを家族に相談したら、誰しも最初はつらいことが多くて当たり前だと言われました。
何がつらく感じるかやどれほど負担に感じるかは人それぞれ
確かに家族の言う通り、仕事に慣れないうちは大変だ、つらいと感じることも多いかもしれません。しかし、つらさは他人と同じ指標で測れません。
職場の様子やあなた自身の状況について、もう少し詳しく家族や周りの人に話してみてはいかがでしょうか。
心身に不調をきたすまで我慢しすぎないでくださいね。
ステップ③原因とレベルに応じた対処法を実践する
原因とレベルが把握できたら、両方を踏まえたうえで自分がとるべき行動を判断します。この記事では、つらさを改善する対処法を10個解説しているので、仕事のつらさを解消するために、自分の状況に応じた対処法を実践しましょう。
つらいのはなぜ? 「仕事がつらい」を発生させる10個の原因
つらいのはなぜ? 「仕事がつらい」を発生させる10個の原因
- 上司や先輩に理不尽な態度を取られる
- 職場の雰囲気になじめない
- 顧客と良好な関係が築けない
- 努力しているのに成果が出せない
- ミスを繰り返してしまう
- 職場での自分の必要性を感じられない
- 充分な休みが取れないほど忙しい
- 待遇に不満があって意欲が湧かない
- やりがいが感じられない
- 仕事内容が体力的にハードすぎる
では、まずステップ①として解説したように、解決の糸口を見つけるために、原因の分析から始めましょう。
ここで解説する10個の原因のどれかが生じると、「仕事がつらい」と感じてしまうようになります。自分に当てはまる原因を見つけてくださいね。
①上司や先輩に理不尽な態度を取られる
上司や先輩は仕事において重要な存在です。上司の態度や声かけ、先輩の指導の仕方によって、モチベーションや意欲は大きく左右されるものです。
それにもかかわらず、大声での叱責を繰り返されたり、人格を否定するようなことを言われると、仕事へのやる気が削がれるだけでなく恐怖心を感じながら仕事をしなければなりません。
このようにパワハラと断定できるケースに限らず、相談しても仕事を教えてもらえなかったり、話しかけても冷たい反応をされたり、厳しい指導を受けたりすると、ストレスとして積み重なってしまいます。上司や先輩の厳しい態度は、仕事をつらく感じる原因の一つです。
職場の悩みの大半は人間関係と言われています。また、仕事がはかどらない、思った結果が出ないという悩みも、原因を突き詰めると人間関係の問題が根底にある場合が多いです。
職場の人間関係がうまくいかないと、大きなストレスを引き起こしやすくなります。
苦手な上司がいて悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。上手付き合うコツを解説しています。
上司が嫌いでも上手く付き合うコツ10選|ストレスをためない対処法
②職場の雰囲気になじめない
職場の雰囲気や社風とのミスマッチは、働きにくさにつながってしまいます。パワハラやいじめを受けたわけではないものの、同僚とうまくいっていないと思う人や職場で自分が浮いていると感じている人もいるのではないでしょうか。
この場合、職場の雰囲気や社風が自分とは合っていない可能性が考えられます。時間をかけるうちに適応できる人もいますが、職場になじめていないと感じる期間は仕事に行きたくないと思うほどつらく感じるものです。
職場の雰囲気になじめないと感じる人は、思うことをすんなり口に出すのが苦手だったり、相手の気持ちを推し量ったりする人が多いようです。
「嫌われたくない」「空気を壊したくない」「迷惑を掛けたくない」と周囲に気を遣いすぎると自分自身が疲れてしまいます。
職場の雰囲気で悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。一人でできる仕事と選び方の注意点を解説しています。
一人でできる仕事50選|失敗しない仕事選びの3ステップも解説!
③顧客と良好な関係が築けない
顧客との関係性に悩んでいる人も多くいるでしょう。特に接客や販売、営業の職種に就いている人にとっては、顧客と良好な関係を築くことが重大な役割といえます。
それにもかかわらず、顧客の態度が高圧的で対等な関係になれていなかったり、顧客からの信頼を得られていないと感じると大きな悩みの種になってしまいます。
こちらの記事では営業職が向いてない人の特徴や向いてない人におすすめの職種を解説しています。新卒向けの記事ですが、営業の仕事にストレスを感じている人はぜひ参考にして、自分に合った働き方を見つけてください。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
④努力しているのに成果が出せない
社員一人ひとりに対して、売り上げや対応数など定量的な目標を課している仕事は少なくありません。目標達成を目指して、日々職務に取り組みますが、思うように結果が出ないこともあります。
成果が出せないと、人と比べてしまいがちです。自分より高成績の人と比較して自信を失い、モチベーションを落としてしまう人もいます。「目標を達成したい」「成果を出したい」という強い気持ちを持って仕事に取り組んでいるにもかかわらず、成果が出ないと仕事はつらくなってしまうのです。
努力しても満足いく結果が得られないことにストレスを感じやすい人は、失敗が続くことで自己肯定感を高められないため、自信を持てずにネガティブな意識を持ちやすくなっているといった特徴があります。
⑤ミスを繰り返してしまう
仕事でミスや失敗をすることもありますよね。どんなに気をつけていても、同じようなミスを繰り返してしまうこともあるでしょう。自分のせいで周囲に迷惑をかけるのはつらいですよね。
そうすると、「失敗をしたら上司から怒られてしまう」「もう絶対にミスはできない」というように心理的に自分を追い込んでしまう人が多くいます。追い込まれた状況では、本来のパフォーマンスが発揮できなかったり、萎縮しながら仕事をすることになり、さらにミスを繰り返してしまう事態にもなります。
このように負の連鎖が続いてしまい、仕事がつらいと感じるようになるケースも考えられます。
仕事を覚えられないという悩みを抱えている方はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
仕事を覚えられない8つの原因とは? 状況別の解決策も併せて解説
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既卒の就活では、限られた選択肢の中から、いかに自分に合った仕事を見つけるかが重要です。しかし、自分だけで考え込んでも、なかなか答えは見つからないこともありますよね
そこで活用したいのが「適職診断」。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの個性や強みに最適な仕事がわかります
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⑥職場での自分の必要性を感じられない
入社して日が浅いうちは、周りの先輩社員と比べてできることは限られています。先輩たちが忙しくしていても、自分にできることがないと肩身の狭い思いをしながらその場にいるしかありません。
「自分って必要なのかな」「自分がこの職場にいる意味ってあるのかな」と思うようになると、仕事に対するネガティブな感情が膨らんでしまいます。このように、職場での自分の必要性を感じられる場面が少ないことも、仕事をつらいと思う原因の一つとして考えられます。
「皆の役に立ちたい」「早く活躍したい」とやる気にあふれて入社した人ほど、実際に仕事を始めてみて、自分のできなさや仕事の地味さとのギャップにストレスを感じてしまうようです。
仕事や自分への期待値が高い分、目先の現実がつらくなるのかもしれません。
⑦充分な休みが取れないほど忙しい
疲労を溜めないためにも休みは必要です。残業が続いて睡眠時間が削られてしまったり、リフレッシュの時間が取れないと疲労は溜まる一方です。
どんなに仕事で成果を出せていたり、高い給料をもらえていたとしても、充分な休みが取れないと仕事がつらくなってしまいます。
仕事が終わらず残業が多くなると精神的にも疲労してしまいます。以下の記事では仕事が終わらいときに今すぐやれる行動をまとめているので参考にしてみてください。
仕事が終わらない! 今すぐやれる4つの行動と磨くべき力とは
⑧待遇に不満があって意欲が湧かない
職場での地位や給料のような待遇に不満が生じると、仕事へのモチベーションを保てなくなってしまう人も多くいます。不満の矛先である会社に対して、貢献しよう、利益をもたらそうという気持ちにはなれませんよね。
また、有給休暇の取得が許可されなかったり、残業代が支払われないなど、労働環境が整備されていない会社でも働きたいという気持ちは湧かなくなってしまいます。労働に見合った対価が得られていない状況では、仕事をするのがつらくなるのも当然です。
⑨やりがいが感じられない
「自分の仕事ってやる意味があるのかな」「仕事が全然楽しくない」というように、やりがいを感じられない状況も、仕事がつらくなってしまう原因となります。
仕事は楽しいことばかりではありませんが、充実感や達成感を得られる場面もたくさんあります。そのような仕事に取り組む活力になるような体験がなければ、仕事を続けたくなくなる人もいるのです。
やりがいを感じられない状態が続いて、仕事に飽きてしまった人もいるでしょう。そんな人は次の記事を読んでみてくださいね。
仕事に飽きたときの対処法10選|転職する前にやるべきこととは
仕事が楽しくないと感じている人は以下の記事を参考にしてみてください。解説策をまとめています。
仕事が楽しくないときの解決策14選|健康的に働くためにできる行動
➉仕事内容が体力的にハードすぎる
仕事の中には、長時間の立ち仕事や力仕事など体力を要する仕事もあります。自分の体力が追いつかないと、体への負担は大きくなってしまいます。
体がつらいと気持ちとしてもネガティブになってしまいます。仕事内容が体力的にハードすぎるのも、仕事をつらく感じる原因の一つとして考えられます。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る仕事をつらく感じる原因を分析しよう
仕事がつらいと感じる原因には、上記のほかに以下のようなものがあります。
①働きぶりが正しく評価されていない
売り上げや実績を挙げていたり、何らかの成果を出しているのに正しく評価されていないと仕事がつらいと感じてしまいがちです。
会社というところは案外、客観的な評価軸以外にも成果をアピールすることが重要です。これができずにいると、どんなに頑張っても自分の働き振りを評価してもらえず、仕事がつらいと感じてしまいがちです。
②スキル不足を痛感している
自分の専門性や技術を活かそうと入った職場でも、実際に業務に就いてみるとスキル不足で「ついていけない」と感じることはよくあります。
大抵の場合は時間の経過とともに業務に慣れていくため未熟さも気にならなくなりますが、極端なスキル不足はいつまで経っても慣れることすらできず、かなり仕事がつらくなります。
③価値観を押し付けられる
創業者=社長の企業にありがちなのですが、経営者が心酔する経営コンサルタントや自己啓発系のセミナーなどの考え方に基づいて仕事や行動をさせる、などの価値観の押し付けをされると、窮屈に感じて仕事がつらくなりがちです。
仕事でつらいことが続くと働きたくないと感じることもありますよね。以下の記事では働かないで生きる可能性とリスクについてまとめているので参考にしてみてください。
働かないで生きる時代が来る? 可能性の考察と今できる7つの行動
立ち仕事にはメリット・デメリットがあります。以下の記事ではメリット・デメリットを詳しくまとめているので参考にしてみてください。
立ち仕事28選! メリット・デメリットと長く働くためのケアも解説
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?
そこでおすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの個性や強みに最適な仕事、そして、あなたが就活でアピールできるポイントが分かります。
自分に合った仕事を見つけ、自信を持って就活を進めるためにも、 ぜひ就活を始める前に「適職診断」を試してみてください。
仕事を続けるべき? 「仕事がつらい」のレベルを図る方法
自分の心や体は、仕事以上に大事にしなければならないものです。つらい気持ちのまま仕事を続けた人の中には、心や体を壊してしまった人も多くいます。心や体を壊す前に仕事から離れる必要があります。
今仕事がつらいと感じている人の中には、すでに危険なレベルに達している人もいるかもしれません。「仕事がつらい」のレベルを図って、仕事との距離感を考え直しましょう。
ストレスの度合いをチェックしよう
ストレスの度合いをチェックしよう
- 心や体の変化をセルフチェックする
- ストレスチェックができるサイトを利用する
- 専門家のカウンセリングを受ける
先に仕事をつらく感じる原因について解説しましたが、解説したような状況が起こるとストレスとして積み重なってしまいます。最初は小さな悩みや不安、不満だったとしても積み重なればいつの間にか大きなストレスになってしまい、心身に支障をきたすこともありえます。
ここではストレスの度合いを確認する方法を紹介します。「仕事がつらい」「働くのが苦痛」と感じている人は、自分のストレスをチェックしましょう。
ストレスによる心身の反応は人によって異なり、自分では気づかぬうちに心身の健康に支障をきたしてしまうほどのストレスを蓄積している恐れもあるため、定期的にストレスチェックをすることが大切です。
心や体の変化をセルフチェックする
以下は、厚生労働省が示しているストレスのサインです。該当するサインが表れている人は、ストレスの度合いはかなり高いといえます。
ただ、まだ自分でコントロールできる範囲のストレスの場合もあります。まずは、周囲の人に相談したり、リフレッシュの時間を多めに設けたりして、ストレスをケアするようにしてください。
しかし、ストレス解消法を試しても不安定な状態が数週間続くときは、カウンセラーなどの専門家に相談しましょう。
こころのサイン
- 不安や緊張が高まって、イライラしたり怒りっぽくなる
- ちょっとしたことで驚いたり、急に泣き出したりする
- 気分が落ち込んで、やる気がなくなる
- 人づきあいが面倒になって避けるようになる
体のサイン
- 肩こりや頭痛、腹痛、腰痛などの痛みが出てくる
- 寝つきが悪くなったり、夜中や朝方に目が覚める
- 食欲がなくなって食べられなくなったり、逆に食べすぎてしまう
- 下痢をしたり、便秘しやすくなる
- めまいや耳鳴りがする
ストレス解消法の例
- スポーツ
- 読書
- 映画鑑賞
- 身の周りの人に相談
- 散歩
- ドライブ
仕事をしていると「やる気がなくなった」と感じることもあると思います。以下の記事では年代別の悩みと対処法をまとめているので参考にしてみてください。
仕事のやる気がなくなったときに必須の要因分析|年代別の悩みと対処法
ストレスチェックができるサイトを利用する
厚生労働省が配信しているこころの耳では、メンタルの状況をセルフチェックできるツールを掲載しています。仕事がつらいと感じている人は、5分でできる職場のストレスセルフチェックや、働く人の疲労蓄積度セルフチェックを使ってみてください。
診断結果でストレスの状態が高いかどうかを確認することができます。ストレスの原因や解決策についてアドバイスもあります。ストレスをセルフチェックできるサイトはほかにもあるので、以下の例を参考にしてやりやすいツールを試し、ストレス状態を確認してくださいね。
ただ、サイトでのストレスチェックは受けた時点での気分や体調によっても結果が変わるので、あくまで参考程度という認識にとどめておくべきです。総合的な観点からチェックするには、カウンセラーや医師に相談する必要があります。
ストレスチェックができるサイト
専門家のカウンセリングを受ける
セルフチェックやサイト上でのチェックで、うつ病や適応障害など精神疾患の可能性が出た場合や、個人でストレス解消法を実践しても不安定な状態が続く場合は、心療内科やメンタルクリニックで医師に相談してください。
「まさか自分が」と思う人や、病院に行くことへ抵抗がある人もいるかもしれませんが、仕事でのストレスが原因で病気になってしまうケースは珍しくありません。医師から休職を勧められたり、仕事から離れるように言われた場合は、ストレスは危険レベルに達しているといえます。
また、病院に行くほどではないけど不安定な状態が続いているという人は、カウンセラーに相談してみるのもおすすめです。有料ですが、cotreeのようなサービスを利用すると、オンラインで資格や経験のあるカウンセラーにキャリアや人間関係の悩みを相談できます。
誰かに話を聞いてほしくても、家族や友人には相談しづらいという人もいますよね。まもろうよこころでは、厚生労働省が悩みがある人や困っている人が利用できる相談窓口をまとめて掲載しています。電話だけでなく、チャットからの相談窓口もありますよ。
家族や職場の人に限らず、自分をサポートしてくれる人は存在するということを忘れないでくださいね。
こちらの記事では新卒向けに「他人の意見を聞きたい」「誰かに話を聞いてほしい」と思ったときの相談先を紹介しています。中には社会人も利用できるサービスもあるので、参考にしてくださいね。
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見るまずは原因と症状を自覚しよう
仕事がつらいと感じている人は、その原因を振り返り、心身の不調の自覚症状を確認することをおすすめします。つらさを感じる時が誰といるときか、何を言われたときか、何が不安か。食欲がない、眠れない状況が長く続いている、イライラすることが多いなどの状況はあるかなどを確認しましょう。
こうした確認の手助けをしてくれるのが、上記のサイトなどを利用してのストレスのセルフチェックです。
一人で抱え込むのは厳禁
職場の状況、仕事の内容などについて細かく質問に答えていくと、自分が仕事上で何にストレスを感じているのかが見えてきます。さらには自分の体の様子や周囲の人との関係についての質問に答えていくと、ストレスに心身がどう反応しているのかがわかります。
その結果から専門家に相談することを勧められたら、迷わず相談・受診しましょう。
家族や友人、職場などで周囲に相談できる人がいない状況の人、「自分が少し我慢すれば済む話だ」「ほかの人の方がもっと大変だ」と考えてしまう人、「仕事として引き受けたからには弱音を吐いてはいけない」と思っている人。頑張りすぎて、一人で抱え込まないでくださいね。
自己分析をしてみよう
つらく感じる場面や状況は人によってさまざまです。同じような状況に置かれていても、心を病んでしまうほどつらく感じる人もいれば平気な人もいます。
自己分析をすることで、自分にとってつらいこととつらくないことが明らかになり、置かれている状況でのつらさの度合いを冷静に測ることができます。また、つらくないことがわかるとそれが状況を良くする道筋にもなりますよ。
自己分析のやり方は以下の記事で解説しています。新卒向けの記事ですが、手順は同じなのでぜひ参考にしてくださいね。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
マインドマップやシートを使ったやり方もおすすめです。自分がやりやすい方法を実践してください。
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自己分析シート
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
自分にとって最もつらいことを明らかにする
自分の過去の言動を振り返って、これまでネガティブな感情を抱いた経験を振り返りましょう。つらかったことやしんどかったこと、不快だったことを、仕事を始める以前の経験も含めて書き出します。
書き出したエピソードを見渡して、自分にとって最もつらい状況を明らかにしていきます。たとえば、人間関係で嫌な思いをすることが多かったとわかれば、他人からつらく当たられることに強くストレスを感じると考えられます。
最もつらい状況と現状のつらさを比較して、現状の方が大したものではないと感じるのであれば、つらさのレベルはそれ程高くないといえます。最もつらい状況に匹敵するもしくは上回るほど耐えがたい状況だと思うのであれば、つらさのレベルはかなり高いです。
なるべく客観的な視点で状況と自分の感情を分析するようにしましょう。
普段から自己理解の意識を持ち、自分の強みや特性を把握しておきましょう。うまくいかないときには、それらをどう活かしながら問題を解決していくかを考えます。
物事は「どうせできない」と思っていたらうまくいきません。「こうすればできる」に自分の強みをどう反映させていくかが鍵です。
働くことに向いていないと感じる人は、こちらの記事で原因と対処法を解説しています。既卒・第二新卒向けの記事になりますが、新卒の皆さんも十分参考になりますよ。
働くことに向いていない原因|不安を完全に取り除く考え方・行動
ここまで仕事がつらかったときのレベルを図る方法を解説しました。以下の記事だは仕事がつらい、きついと感じる状況から抜け出す方法をまとめているので参考にしてみてください。
仕事がきつい人必見! きつい状態のまま働くリスクと対処法を解説
仕事を引き続き頑張りたい人必見! 仕事がつらいときの10の対処法
仕事を引き続き頑張りたい人必見! 仕事がつらいときの10の対処法
- 自分が担当する仕事の目的や意義を改めて理解する
- 自己肯定感を高める考え方に切り替える
- 周囲に積極的に助けやアドバイスを求める
- プライベートの時間を充実させる
- 仕事に役立つスキルや知識を身に付ける
- 社内のキャリアパスを知って長期的な目線を持つ
- 視野を広げるために転職を検討してみる
- 副業を始め一つの仕事に依存しないようにする
- 有給を使って仕事からしばらく離れる時間を作る
- 休職を勧められた場合はアドバイスに従ってゆっくり休む
つらさの原因とレベルが押さえられたら、対処法の最後のステップへと進みましょう。各対処法の説明を理解して、自分の原因とレベルに応じた対処法を見つけてくださいね。
①自分が担当する仕事の目的や意義を改めて理解する
主に仕事にやりがいを感じられない人が試すべき対処法として、自分が担当する仕事の目的や意義を改めて理解することが挙げられます。貢献性が低いと感じている仕事も、気づきにくいだけで誰かの役に立っている可能性は非常に高いです。
また、仕事へのモチベーションが下がっている人も、自分の仕事の目的や意義を感じられると仕事に取り組む原動力が湧いてきます。
たとえば、廃棄物をまとめる雑務をつまらないと感じていたとしましょう。しかしその仕事は、社内を整理された状態で保つために欠かせない仕事です。誰もまとめようとしなければデスクの周りに不要なものが置きっぱなしになってしまい、重要な書類を紛失してしまうリスクを高めてしまいます。
このように、普段の仕事の一つひとつに対してその仕事をしなかった場合を仮定して起こり得るリスクを想像してみると、自分の仕事の意義に気づきやすくなりますよ。
自分にとっての「働く意味」を明らかにすることで、納得感を持って仕事に取り組めるようになります。こちらの記事を参考にして、自分にとっての働く意味を見つけましょう。
働く意味ってあるの? 納得して就活を進める考え方を解説
②自己肯定感を高める考え方に切り替える
ミスを繰り返してしまったり、仕事で成果を出せなかったり、自分の必要性を感じられなくて自信を失っている人は考え方を切り替えましょう。うまくいかないことがあると、「なんで自分はできないのだろう」「だめな自分が嫌だ」というように、自分を否定する思考に陥ってしまいます。
そこで、自分の欠点ではなく良い点に目を向けるのです。「ミスをしてしまったけどすぐに上司に報告できたのは良かった」「売上目標は達成できなかったけど顧客から褒めてもらった」というように、悪い状況でも自分の頑張りや良い心掛けを見つけ、認めるようにしてください。
そのような考え方が定着できると、自己肯定感を必要以上に下げずに済むようになり、仕事のつらさを引きずることを減らせるようになります。
ミスを繰り返したことで強いストレスにさらされやすい人には「楽観性が乏しい」「完璧主義」などの特徴があります。学校の勉強と違って仕事には正解が複数あります。
たとえ満点が取れなくても及第点を取っておけば認められることがほとんどです。
思った通りでなくても何となく形になっていれば「まあいいか」と考える楽観性を持ち、完璧でなくても「これで充分」と納得できるようになればストレスも軽減されるでしょう。
③周囲に積極的に助けやアドバイスを求める
職場の人間関係で悩んでいる人は、一度自分から周囲へ積極的に働きかけてみるのが大切です。先輩や上司が冷たいと感じている人にとっては難しく感じるかもしれませんが、もしかすると厳しいイメージの上司も、部下に頼られることをうれしく感じるタイプの人かもしれません。
「どうしたら〇〇さんのようにもっと良くできますか」「資料を作成したので〇〇さんからぜひアドバイスをください」というように、助けやアドバイスを求めると相手を仕事の先輩として尊敬していることの表明にもなります。後輩から尊敬されて悪く思う先輩はいないでしょう。
周囲からの助けやアドバイスによって、仕事の出来も良くなる可能性もあります。成果が出せなくて悩んでいる人やミスを繰り返してしまっている人も、実践してみるのがおすすめです。
④プライベートの時間を充実させる
どんな原因であってもつらさのレベルが高いと、心が不安定な状況に陥ってしまいます。仕事に集中できなくなったり、モチベーションが上がらないなどの弊害も出てきます。そのような状況にある人は、プライベートの時間を充実させましょう。
休日に旅行の予定や友人と遊ぶ予定が入っていると、休日が楽しみでそれまでの仕事を頑張るモチベーションにもなりますよね。また、プライベートが充実していると、もし仕事がうまくいかなくてもメンタルを安定的に保てるようになります。
仕事はあくまでも自分の生活の一部に過ぎません。そのことを自覚するためにも、プライベートの時間を充実させて、仕事と同じぐらい大切なものや重要なことを作りましょう。
- 休日や仕事が終わった後も仕事のことを思い出して、何もする気になれません。
休日に入る前に翌出勤日の準備を終わらせよう
休日に抱く不安の内容は人によって異なるため、一つの案にはなりますが、休日に入る前に翌週におこなう仕事のスケジュールやタスクを整理し、仕事のスイッチをオフにする準備を整えるという方法があります。
休日前におこなった仕事の結果は、基本的に休日明けにしかはっきりしません。たとえ満足のいく仕事ができていなかったとしても、過去に戻って対処することは不可能です。
休日に入る前に休日明けに起こることを想定したうえで対処方法などを考えておくことで、不安を払拭して休日を迎えることができるでしょう。
⑤仕事に役立つスキルや知識を身に付ける
仕事で成果を出せなかったり、自分ができる仕事がなくて悩んでいる人は、休日や仕事が終わった後の時間で仕事に役立つスキルや知識を身に付けると、つらさを解消するきっかけになるかもしれません。
たとえば、営業や販売の売上目標に届かず悩んでいる人は、セールストークに関するビジネス書籍に目を通すと仕事でも活かせるノウハウが身に付けられます。すぐには結果は出づらいですが、知識が増えることで自信になったり仕事がスムーズに進むことも増えていきます。
「努力しているのに成果が出せない」「職場における自分の必要性が感じられない」というつらさは、「仕事で結果を出したい」「頑張って誰かの役に立ちたい」という仕事への意欲が根底にあるからこそ生じるものです。その意欲を活かすためにも、仕事に役立つスキルや知識を積極的に増やすのがおすすめです。
⑥社内のキャリアパスを知って長期的な目線を持つ
待遇に不満があったり、今の仕事が自分に向いていないと感じる人は、転職や退職を検討しがちですが、一度今の会社でのキャリアビジョンを描いてみましょう。つらいのは一時的で、数年経てば今の会社で満足感を持って働けているかもしれません。
多くの会社では、人事が社内のキャリアパスの制度を明らかにしています。もしなければ、上司や先輩に聞いてみましょう。自分の今のポジションからステップアップできるポジションの中で魅力的なものが見つけられれば、仕事に取り組むモチベーションになりますよ。
こちらの記事は新卒向けの記事ですが、キャリア形成の描き方を解説しているので参考にしてくださいね。今の会社での選択肢と、自分の希望を照らし合わせてキャリアを描きましょう。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
⑦視野を広げるために転職を検討してみる
今すぐに転職は考えられない場合、求人を見る程度でも視野が広がって仕事のつらさを過度に感じることが少なくなります。まずは転職サイトで求人を探してみたり、近隣で開催される転職フェアに参加するなどして、さまざまな企業の情報を知りましょう。
多数の企業について理解すると、自分に合いそうな仕事や興味がある仕事が見つかる可能性が高まります。それだけでなく、仕事同士を比較することで今の仕事の良さややりがいに気づきやすくなります。
記事後半でも解説しますが、仕事がつらいからといって勢いで転職してしまうのは危険です。しかし、視野を広げる目的で気軽に転職活動を始めてみるのはメリットが多いですよ。
⑧副業を始め一つの仕事に依存しないようにする
仕事への依存度が高い人ほど、ミスをしたり成果が出ないときに必要以上に落ち込んでしまいがちです。「この仕事ができなければ生活できない」「この会社で居場所がなくなると自分の価値を失ってしまう」というような意識が根底にあるからです。
そこで、副業をして今の仕事以外からの収入源や自分の居場所を作ると、本業に対しての依存度を下げることができます。本業への緊張感を適度なレベルにして仕事に取り組めるようになるだけでなく、新しいスキルや能力を身に付けられ自分のキャリアの可能性を広げることにもつながります。
ただ、社員の副業を禁止している企業も多いため、始める前に就業規則を必ず確認しましょう。副業を探す際は、KROWやクラウドワークスなどのマッチングサイトを利用すると、希望の働き方に合った仕事が見つけやすくなりますよ。
⑨有給を使って仕事からしばらく離れる時間を作る
学校教育では休まないことが美徳とされがちです。多少体調が悪くても、行きたくないと思う日があっても、皆勤賞をとるために頑張って登校した人も多いですよね。そうした経験から休むことへのハードルが高い人は、仕事を休もうという考えにすら行き着くのが難しくなっています。
しかし繰り返しになりますが、仕事以上にあなたの健康が大切です。つらさのレベルが高い場合は、仕事から離れる時間を多めに設けましょう。有給を使って、数日休むのがおすすめです。
仕事を休むことに罪悪感を抱いている人は以下の記事を参考にしてみてください。仕事を休むことについて解説しています。
仕事を休むのは甘えではない! 休む理由と伝え方のいろはを解説
➉休職を勧められた場合はアドバイスに従ってゆっくり休む
仕事のつらさを感じている人が医師や産業医から休職を勧められるケースもあります。それはつらさのレベルが危険値に達していたということです。もし休職を勧められた場合は、アドバイスに従ってゆっくり心身を休めるようにしましょう。
休職と聞くと仕事を諦めるように感じる人もいるかもしれませんが、万全な状態で仕事に取り組むためにも必要な期間になります。繰り返しになりますが、仕事から離れるのもつらさを解消する方法の一つですよ。
- 医師から休職を勧められましたが、上司は厳しい人なので拒否されそうで不安です。うまく伝える方法はありますか。
身近な先輩に相談してみよう
上司に相談しにくいのであれば、まずは職場の身近な先輩に話してみましょう。
どのように伝えれば良いのかアドバイスをもらう、自分が話す前に先輩からまず概要を上司に伝えておいてもらう、または上司に話す機会に先輩にも同席してもらうなどの方法があります。
もしそのような先輩がいなければ、医師やカウンセラーにも相談してみると良いでしょう。
休職のための診断書を医師に出してもらうのはもちろんですが、休職までの手順や対処方法については社内外のキャリアコンサルタントに相談すると教えてくれます。
また、会社指定の産業医がいれば上司に連絡を入れてもらうのも手です。
メンタルが弱いと感じている人は、こちらの記事でメンタルが弱い人向けの仕事やメンタルの弱さを克服する方法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
メンタルが弱い人に合う仕事とは? 無理せず納得の道を見つける方法
仕事が向いていないと感じている人は、こちらの記事で対処方法などを紹介していますので併せて参考にしてみてくださいね。
「仕事が向いていない」と悩む人へ|仕事を辞める前に試すべきこと
仕事がつらくて辞めたい人必見! 転職や退職でつらさを解消した方が良いケース
仕事がつらくて辞めたい人必見! 転職や退職でつらさを解消した方が良いケース
- 改善を試みたが人間関係が良くならなかった
- 疾患があるが休職を拒否された
- 希望の労働条件に合った仕事への転職が決まった
「仕事がつらくて辞めたい」「今の仕事ではつらい状況を打破できる気がしない」という人もいますよね。転職や退職も仕事がつらい状況での対処法の一つです。しかし、慎重に判断しなければ、後々大きな後悔を抱えることにも。
ここでは転職や退職でつらさを解消した方が良いケースを解説するので、判断する際の参考にしてくださいね。
転職活動の進め方はこちらの記事を参考にして進めてくださいね。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
①改善を試みたが人間関係が良くならなかった
人間関係のトラブルはどの会社でも起こり得る問題なので、すぐに辞める判断をせずに一度改善を試みた方が自分にとってもメリットは多いです。
先に対処法として挙げたように、上司や先輩に積極的に助けやアドバイスを求めるなど自分から働きかけてみてください。難しい場合は、部署やチームが異なる人に相談してみるのも良いでしょう。
それでも状況が改善されない場合もあるかもしれません。人間関係は自分一人で解決できる問題ではなく、ましてや上司のように自分より発言力がある人の行動をコントロールすることはできません。
異動の希望を出して通れば新たな人間関係をスタートさせられますが、希望が通らないケースも珍しくありません。改善が見込めない場合は、今の会社に見切りをつけて自分が働きやすい会社を探した方が良いでしょう。
人間関係に悩んでいる場合、今の場所を辞めてもまた同じようなことが起きるかもしれません。また、職場の人はいずれ入れ替わるので、今の人間関係がこの先ずっと続くこともないでしょう。
まずは周囲に相談して、状況改善に向けて働きかけてみてください。
②疾患があるが休職を拒否された
心療内科やメンタルクリニックでうつ病や適応障害などの診断を受けた場合、医師の診断書を職場に提出すれば休職が許可されるのが一般的です。しかし、中には休職制度があるにもかかわらず上司から休職を拒否されるケースもあります。
休職を拒否されたとなると、疾患を抱えながら働き続けるしかなく、さらに病状は悪化してしまいかねません。それは非常に危険です。自分の心と体を守るためにも、退職を検討した方が良いでしょう。
休職させなければならない義務が会社にあるのに拒否される場合は、労働組合や労働基準監督署に相談することになります。
退職した後だと相談に応じられない場合がほとんどなので、どうしても休職が認められなければ急いで退職せず、まずはこれらの機関を訪ねてみましょう。
③希望の労働条件に合った仕事への転職が決まった
転職をするのであれば、現職を退職するのは内定が決まった後にした方がメリットは多くあります。現職の労働条件に不満を持っていたとしても、自分の希望通りの条件がそろった会社があるとは限らず、あったとしても内定を獲得できるかはわかりません。
しかし、現職を続けながら転職活動をしている中で、給与や残業時間、休日数、職種などの条件でより希望に合う会社から内定を獲得できたのであれば、現職を退職しても新しい会社で後悔なく働ける可能性が高いといえます。
転職したくても、仕事を続けながら転職活動を進めるのが大変だという人もいるでしょう。転職エージェントを利用すると、求人の紹介や選考対策のアドバイスなどサポートを受けられます。おすすめは、20代の転職支援に特化したキャリアパーク! For20’sです。
自分に合った働き方や会社を見つける方法は、こちらの記事で解説しています。新卒向けの記事ですが、押さえるべきポイントは同じなのでぜひ参考にしてくださいね。
良い仕事とは? 自分に合う働き方や会社が必ず見つかる3ステップ
仕事に行きたくないと感じる時の対処法はこちらの記事でも詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
仕事に行きたくないときの対処法22選|心が軽くなる方法を解説
仕事に行きたくない・家にいたいときの後悔しない10の対処法
仕事がつらい状況は必ず好転させられる! 自分を大事にして変化を起こそう
社会人生活は長いものです。今20代の人たちは、おおよそ残り40年は労働者として働き続ける生活が続いていきます。「そんなに長い期間つらい思いをしなければならないのか」と悲観的な気持ちになってしまう人もいますよね。
しかし、つらい状況を好転させることは可能です。何より大事な自分の心と体を守ることを最優先にして、つらい状況に変化を起こしましょう。変化を起こす手順は3ステップです。つらさの原因とレベルを明らかにし、それに応じた対処法を実践してくださいね。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るつらいときは自分のキャリアを見直す機会だと捉えよう
仕事がつらいと感じてしまうのにはさまざまな理由があり、ストレスの感じ方も人によって違います。仕事がつらい状況が続いてストレスが蓄積すると、心身の健康を損ねる可能性が高く、結果的に自分の今後のキャリア形成が想定以上に困難になってしまう恐れがあります。
仕事内容や職場環境が自分に合わずにつらいと感じることもあるでしょう。ただ、仕事にはさまざまな選択肢があり、自分がつらさを感じにくいような働き方を選ぶこともできます。今の職場にしか自分が働く場所はないと考えて無理に追い込み続けるのは避けましょう。
今の職場だけがあなたの居場所ではない
自分の仕事への価値観などを見直し、転職はもちろん副業で興味のある仕事をするといった選択肢があることを考慮しておくことで、今の職場で働く気持ちが楽になることもあります。
また、在職しながら転職活動をしてみることで、自分の市場価値を確認できるのはもちろん、自分に足りない経験やスキルを把握することで将来的な転職に向けたスキルアップに取り組む意欲が湧くこともあります。
仕事がつらいと感じることが多くなったときは、仕事だけでなく自分の人生の目的などを見直す機会と捉えて、一度立ち止まって価値観を見直してみましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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