社会人なら誰しも「仕事に行きたくない」「家にいたい」と感じる瞬間はあるのではないでしょうか。休み明けや疲労がたまる週半ば、面倒な仕事が待っているときの朝は特にそう思う人が多いかもしれません。
仕事に行きたくないと感じる場合は我慢をしたり自分を責めたりすると、さらにネガティブになってしまいます。そのため、仕事に行きたくないという感情が生まれたら適切な対処法を取りましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、小峰さん、永田さんとともに、仕事に行きたくない、家にいたいと感じる際の対処法を解説するので、仕事に後ろ向きになっている社会人の皆さんはぜひ参考にしてくださいね。
仕事に行きたくない・家にいたいときはフローチャートで対処法を考えよう
仕事に行きたくない、家にいたいと感じても、その気持ちを無理に押さえて会社に行こうとする人は多いかもしれません。もしくは、どうして良いかわからず、突発的に休んでしまう人もいるのではないでしょうか。
そのような行動をとるといずれ後悔することが考えられます。家にいたいと悩んだ人は、この記事で解説するフローチャートで自身の状況を把握し適切な対処法を取りましょう。
この記事では、まず仕事に行きたくないと感じる理由を解説するので、現状を分析しましょう。仕事に行きたくないと感じる原因がわかると自ずと解決策が見つかるかもしれません。
そのうえで、今の状況を変える6つの方法と、仕事前にポジティブになれる4つの工夫を解説します。これを参考にすれば、仕事を負担に思い精神的に塞いでしまっている状況を好転させられます。
さらに、社会人の先輩として、キャリアコンサルタントから仕事に行きたくないと感じた時の対処法を説明してもらいます。リアルな声を参考にこれからの行動を考えて、社会人生活をポジティブに送っていきましょう。
仕事のつらさの解消法は以下の記事でも解説しているので、併せて確認しましょう。
仕事がつらいときに自分を責めないで! 心が楽になる10の対処法
仕事に行きたくない・家にいたいと感じるのはあなたが十分頑張ったから
仕事に行きたくない、家にいたいと感じる人の中には、そのような思いが出てくる自分を責めてしまっている人もいるかもしれません。
しかし、仕事に行きたくないと感じるのはあなたの心が発するSOSの可能性があります。これまで十分頑張ってきたのです。
仕事には理不尽や面倒がつきものですが、責任感を持って誠実に向き合ってきたからこそ「もう仕事に行きたくない」「家にいたい」と感じるのでしょう。仕事に行きたくないと感じる自分を責めてしまっている人は、まずここまで頑張った自分を認めてあげてください。
仕事が大好きな私も、朝起きたときに「仕事に行きたくないなぁ」と思うことはたまにあります。
やりたくない作業があるとか、苦手な人に会うとか、明確な理由がないことがほとんどです。
誰でも義務だとされていて、時間や締め切りが決まっていることにはイヤだと感じるものです。仕事に行きたくないと感じることがおかしいわけではないのだと捉えてくださいね。
仕事に行きたくない・家にいたいと考える理由
仕事に行きたくない・家にいたいと考える理由
- 仕事の条件が自分に合っていない
- 仕事仲間と気が合わない
- 仕事に割ける精神の余裕がない
- そもそも仕事をすることが嫌い
仕事に行きたくないと感じたら、無理して我慢しようとせず、まずなぜ自分が仕事に行きたくないと感じるのかを整理することで、解決策が見えてきます。
ここからは、仕事に行きたくない場合に感じられる原因を解説します。まずはざっと読んで自分に該当しそうな内容を見つけ出し、解決すべきポイントを明確にしましょう。
①仕事の条件が自分に合っていない
仕事に行きたくないと感じる人に多いのは、仕事内容、給料、休日数などの仕事の条件が自分に合っていないことが考えられます。
たとえば場の状況に合わせて臨機応変に対応したり、アイディアを生み出すのが好きな人が、ルールにのっとってルーティンワークをしなければならない仕事に就いていた場合、面白味を見出せず苦痛に感じるのではないでしょうか。
また、体力に自信がない人が、休日返上で働くような体育会系の会社に就職している場合、肉体的にも精神的にも負担を感じ行きたくないと感じてしまいます。このように、働く環境が合っていないケースは仕事に行きたくないと感じる要因になりえます。
働く環境があっていないと仕事に行きたくない、やる気がでない、といったネガティブな考えになってしまいますよね。以下の記事ではやる気がでないときの要因と対処法をまとめているので参考にしてみてください。
「仕事にやる気出ない……」を吹き飛ばす! 要因と対処法を徹底解説
給料について悩みのある人は以下に記事を参考にしてみてください。楽して稼げる仕事と選び方について解説しています。
楽して稼げる仕事25選! 後悔しない選び方を就活のプロが徹底解説
②仕事仲間と気が合わない
仕事の条件と同じくらい重要なのは仕事の人間関係といえます。
どんな仕事でも少なからず他人とかかわる必要がありますが、苦手な人が多かったり、考え方や価値観が合わないと感じる人と長時間コミュニケーションをしなければならない環境はストレスに感じ、仕事に行きたくないと思うでしょう。
特に、一緒に案件を進める人や直属の上司が自分と合わない場合、毎日長時間苦痛を感じることになり、仕事に行くのが億劫になりますよね。
気が合わない人とコミュニケーションすると、役割分担や責任範囲に齟齬が出やすいので、仕事の期限や範囲などに支障が出ることが多いです。
一方、自分にない価値観に触れることができるので、仕事のやり方や考え方の幅が広がり、成長の機会につながることもありますよ。
人間関係で悩みを抱える人は多いと思います。下の記事では一人でできる仕事をまとめているので参考にしてみてください。失敗しない選び方も解説しています。
一人でできる仕事50選|失敗しない仕事選びの3ステップも解説!
苦手な上司がいて仕事に行きたくない……と悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。苦手な上司と上手く付き合うコツをまとめています。
上司が嫌いでも上手く付き合うコツ10選|ストレスをためない対処法
③仕事に割ける精神の余裕がない
仕事に不満はなくとも、精神の余裕がない場合は仕事に頭を使うことができなくなり、家にいたいと思うでしょう。
たとえば家族のトラブルが発生したり、自分のライフプランに大きな変化が発生した場合は、仕事をしている場合ではない、家で頭を整理したいと感じるかもしれません。
もしくは、たとえ大きな問題が発生していなくてもネガティブ思考が基本になっている人は、仕事を進めたり周囲と話す余裕がなくなり、家にいたいと感じるでしょう。
- プライベートで大問題が起きていても仕事をしなければならない社会人って理不尽ですよね。
プライベートがうまくいかないときに仕事が支えになることがある
長く仕事をしていると、プライベートのさまざまな問題に出くわしました。家族が会社でトラブルに巻き込まれ、ひょっとしたらクビかもという出来事があったときに、私は変わらず毎日会社に通っていました。
家で帰りをじっと待ってあれこれ心配するより、仕事で作業や会議に集中していた方がかなり楽だったからです。
また、コトが解決した後家族から「あの時大騒ぎせずなんでもなさそうに毎日会社に通っていたからかえってありがたかった」と言われました。
プライベートで大問題が起きていても、仕事をしていたら案外気がまぎれ、救われることもあります。
④そもそも仕事をすることが嫌い
そもそも仕事をすることが嫌い、面倒、できれば仕事をしたくない人も多いのではないでしょうか。
そのような人は、仕事内容や周囲の人間関係に不満がなくても、仕事に行きたくない、家にいたいと常に後ろ向きになってしまいますよね。
特に、仕事をすることに関心がない、仕事はお金を稼ぐためだけのものという価値観のある人は、仕事がつまらなく、仕事に行きたくない、家にいたいと思うと考えられます。
仕事をしているとストレスを感じて働きたくない・人とかかわりたくないと悩むこともあると思います。以下の記事では働きたくない・人とかかわりたくない悩みの解決策をまとめているので参考にしてみてください。
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働きたくない・人とかかわりたくない人向けの仕事10選&改善策も
働きたくない・人と関わりたくないといった悩みの原因や打開するためのアクションについてキャリアコンサルタントとともに解説していきます。このまま悩み続けたくない人におすすめの人と関わらない仕事も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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どうしても働きたくないという人への悩みの解決法は以下のQ&Aでキャリアコンサルタントが回答しているので、併せてチェックしてくださいね。
人はなぜ仕事をしなければならないのか意味がわからないと不満に思う人は、こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントが納得感のある角度で働く意味を解説しています。
フローチャートで解説! 仕事に行きたくない・家にいたい時の対処法
仕事に行きたくない、家にいたいという思いをいつまでも抱えていると、精神的に大きな負担となり、いつしか精神病などにかかってしまうことも考えられます。そのため、仕事に行きたくないと感じたならまずはその感情に真正面から向き合い、対処していきましょう。
仕事に行きたくないと感じるレベルは人によって異なります。悩みが軽度だと思っている人も、客観的に見ると実は深く悩んでいるかもしれません。
そこで、まずは上のフローチャートを使って、自分の状況に合わせて矢印をたどっていきましょう。そして一番下に記載しているのが今後対応すべき内容になります。
「今の環境・状況を変えよう」という結果になった人は、まずは以下から解説する内容を参考に行動してみましょう。億劫であっても、行動に移すことで視界が開けるかもしれません。
「仕事前にポジティブになる工夫をしよう!」の結果が出た人は、「仕事に行きたくない」という不満はまだ軽度であると感じられます。2つ下の章で解説する「仕事前にポジティブになれる4つの工夫の方法」を参考に前向きになれるよう取り組んでみてください。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
一歩踏み出してみよう! 今の環境・状況を変える6つの方法
一歩踏み出してみよう! 今の環境・状況を変える6つの方法
- 現在の問題点を書き出す
- 理想の姿を描きどのように到達できるか考える
- 第三者に相談し客観的な意見をもらう
- 病院を受診する
- 休職を検討する
- 異動・転職を検討する
フローチャートで「今の環境・状況を変えよう」という結果になった人は、長期的にネガティブなっていたり、一過性の落ち込みではないことから仕事に行きたくない悩みがかなり深いと考えられます。
自覚がない人もいるかもしれませんが、ストレスに無自覚な状態から病気をわずらうなどのケースもあります。まずはここから解説する対処法をチェックしてみてください。
ここで解説する内容を参考にしてみると、仕事に対するネガティブな感情を払拭し、前向きな気持ちで仕事に向き合えると考えられます。
①現在の問題点を書き出す
「仕事に行きたくない」と思うだけの段階では、まだ根本的な問題を見つけられていないかもしれません。そこで、まずは確実に解決に向けて動き出すために、現在の問題点を思いつくままに書き出してみましょう。
おすすめなのはマインドマップです。一つ悩みを考えると、それに付随した悩みも見つけ出しやすくなります。上の画像の通り、関連性のある悩みは線でつないで書き出してみましょう。
マインドマップの作成方法
- 中央に「仕事に行きたくない理由」を置く
- 中央から線でつなぎ原因を思いつくままに書く
- 関連している悩みは線でつなぐ
マインドマップを作成していくと、悩みがどんどん具体的になります。たとえば「人間関係が嫌」と感じる人は、人間関係のどこに不満を感じているのかがわかり、本質的な課題解決につながるのです。
問題点は頭で考えているだけでは漠然としています。視覚的に捉えることで、思考が整理され、解決策を見つけやすいのです。
マインドマップの作り方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
②理想の姿を描きどのように到達できるか考える
仕事に行きたくないと感じている人は、理想の自分とのギャップに苦しんでいる場合もあると考えられます。たとえば自分で裁量権を持ってバリバリ働く人をかっこいい、理想的と考えている人は、裁量権のない決まったルールにのっとった仕事ばかりしなくてはならない場合、現実に面白味を感じにくくなります。
「理想の姿なんてない」と考えている人も、もしかしたら無意識的にも憧れている人がいるかもしれません。自分がどんな人に魅力を感じたり、きらきらした印象を持っているか振り返ってみましょう。
憧れの人は実在しない人でもかまいません。たとえばアニメやドラマのキャラクターでも良いのです。
そのうえで、理想の姿にどうすれば到達できるのか考えてみましょう。たとえば裁量権を持ってバリバリ働きたいのにそれが叶わない人は、そのような仕事を検索したり、そのような働き方が叶う部署を調べたり、今の部署にそのような仕事がないか上司に聞いてみましょう。
③第三者に相談し客観的な意見をもらう
ネガティブな感情に悩まされている時は、視野が狭くなっているケースが多くあります。そのような時は、自分の判断だけで次の行動を決断をするのは危険といえます。悩んでいる時こそ第三者に相談し、客観的な意見をもらうようにしましょう。
たとえば、自分では「仕事に行きたくない、家にいたい」という感情を単なる甘えだと思っていた人が、友人に現状を話してみるとかなり精神的に負担を感じていたことがわかるケースがあるのです。
家族や友人など親しい仲の人であれば、あなたのことをよく知っているため、特徴を捉え自分に合ったアドバイスをくれる可能性があります。一方、キャリアコンサルタントなど専門家に相談するのもおすすめです。たくさんの学生や社会人の悩みを聞いてきた実績があり、より効果のあるアドバイスをくれる可能性があります。
このPORTキャリアでコメントしているキャリアコンサルタントは普段キャリアカウンセリングをしている人も多くいるので、アドバイザー一覧から相談したい人を選んでみるのもおすすめです。
「仕事に行きたくない、家にいたい」と悩む社会人には、私はアドバイスはあまりしません。まず、そんな心境の中相談に来てくれたことに感謝します。
そして、そういう心境になった経緯や今の気持ち、これから求めることをゆっくりと聴きながら、その人の考え方や捉え方を整理していくようにしていますよ。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
④病院を受診する
仕事に行きたくない、家にいたいと感じる人は、多大なストレスをかかえうつ病などの病気をわずらっている可能性があります。
大袈裟に感じるかもしれませんが、自分では気付きにくく、いつのまにか重い病気になっていることがあるので注意しましょう。特に、長期的に「仕事に行きたくない」「家にいたい」と感じている人は精神科の受診も検討してください。
もしいきなり病院に行くのが億劫に感じるのであれば、インターネットで精神病の診断をしてみることもおすすめです。各病院が出している診断サイトがあるので、「うつ病 診断」などで検索して、自分に合いそうなものをまずはやってみましょう。診断結果をもとに、病院を受診すべきか検討してください。
⑤休職を検討する
仕事に行きたくない、家にいたいという感情が強く、仕事に行こうとすると勝手に涙が出たり、体調を壊したりしてしまう人は、体からSOSが出ていると考えられます。体を壊してからだと治療が大変になることから、状況を会社に伝え、休職を検討しましょう。
休むことに抵抗がある人もいるかもしれませんが、誰かが数日休んだくらいで会社はつぶれません。多少休んだ人がいると周囲の人はそのカバーに入って忙しくなりますがそれはお互いさまです。
今日は自分が休んでも、いつか誰かが休んだ時に積極的にカバーをすれば良いのです。
休職することで仕事と距離を取れることから、客観的・俯瞰的に状況を捉え、今の自分に必要なことが見えやすくなります。
いきなり休職するのが不安だと思う人は、1日~数日間有給を取ることから検討しましょう。
仕事を休むことに罪悪感や甘えではないかと気になる人もいると思います。以下の記事では仕事を休むことについて詳しくまとめているので参考にしてみてください。
仕事を休むのは甘えではない! 休む理由と伝え方のいろはを解説
- 休職をするとキャリアに傷がつくのが不安です。
自己認識を前向きにすることが大切
確かに、キャリアを形成するうえで求職期間があるとマイナスイメージを与えてしまうことがあります。
それは相手がどのように考えるかということなので、こちらはどうしてもコントロールできない部分です。しかし、唯一コントロールできる部分としては「自分の考え方」です。
これからもキャリアアップを目指したり、新しいキャリアを歩もうとするのであれば、起きてしまった出来事に対して認識を前向きに書き換えて修正していく必要があると思います。
ある程度体や心に余裕が生まれてきたら、かかりつけの病院などで精神科医の先生に「これからは前向きに過ごしていきたい」という気持ちで一度相談してみると今後の方向性を示してくれますよ。
休職して転職活動をして良いのか気になる人もいるかもしれません。以下の記事で休職中の転職活動の是非について解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
休職中に転職活動をしたいなら? リスクや注意点を徹底解説
⑥異動・転職を検討する
仕事に行きたくないと感じる人は、異動や転職など、状況を変えることも検討しましょう。「環境を変えてもうまくいかないのでは」と不安に感じるかもしれませんが、単純に環境を変えるだけでいきいきと前向きに仕事に取り組めるケースも多くあります。
仕事に行きたくないという感情は、仕事内容や待遇などの条件や、人間関係などの不満により生じることがあると解説しました。どうしても耐えられない場合は、異動・転職などで環境を変化させる必要があります。
ただし、かえって状況が悪化することもあるため、異動・転職先は慎重に見極めなければなりません。環境が変わった後を想像し、自分らしくいられるか、前向きに取り組めるかを考えてみましょう。また、環境が変化した後を想像した際に「ワクワクするか」を感じ取るのも効果的です。
まず仕事に行きたくない理由を明確にすることです。これがぶれているとまた同じ状況に陥るリスクがあります。
さらには仕事に対する価値観ややりがいなど、何を求めたいかについても明確にしておくことです。これがないと仕事へのモチベーションが継続しにくいからです。
第二新卒の転職の方法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
異動・転職をするとしてもやりたいことがわからない……という人は、以下の記事で誰でもやりたいことを見つけられる方法を解説しているので、ぜひ確認してください。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動
少しの変化で良くなる! 仕事前にポジティブになれる4つの工夫の方法
少しの変化で良くなる! 仕事前にポジティブになれる4つの工夫の方法
- 細かいご褒美を設ける
- 何事も楽しむ意識を持つ
- 適度に気分転換を挟む
- ゲーム感覚で取り組む
先ほどのフローチャートで「仕事前にポジティブになる工夫をしよう」という結果になった人は、仕事に行きたくないという悩みは比較的軽い段階であるといえます。しかし、ストレスが蓄積すると大きな悩みになる可能性があるので、小さなストレスも解消していけるよう工夫していきましょう。
ここからは、仕事前にポジティブになれる4つの工夫の方法を解説します。家にいたいという後ろ向きな気持ちから明るく前向きに励める可能性があるので、ぜひトライしてみてください。
①細かいご褒美を設ける
たとえば休日に旅行の予定があると、その前日などは「明日を楽しみに頑張ろう!」とやる気が出る人も多いのではないでしょうか。このように、ご褒美はモチベーションを上げる力があるのです。
休日の予定を楽しみにするのも問題ありませんが、おすすめなのは小さな楽しみをたくさんつくることです。
「カフェの新作を休憩の時に買いにいこう」「〇〇さんをランチに誘ってみよう」「ランチは気になっていた店に行ってみよう」「仕事終わりに友人と電話しよう」など、小さな楽しみがあることで、中だるみせず、定常的にモチベーションを保ちやすくなります。
②何事も楽しむ意識を持つ
もしかすると、「仕事はつまらないもの」という固定観念により、仕事に対してネガティブな感情を抱いているかもしれません。
見方によっては仕事をおもしろくすることができます。たとえば営業の仕事は単に売り上げを上げるものと捉えるのではなく、顧客と二人三脚で課題を解決するチャレンジングな仕事と考えると楽しく思えるかもしれません。
また、日頃から「仕事を楽しむ」という意識を持つだけでもネガティブな思考は抑えられます。意識的に仕事の魅力を探すようになり、ワクワクしながら取り組めるようになるのです。
大きな成果でなくとも「自分で決めた目標」を小さく常に設定していくと良いと思います。ポイントは必ず達成できるギリギリのラインを設定することです。小さな達成感と成功体験を積むことで楽しくなってくると思います。
③適度に気分転換を挟む
仕事に行きたくない、家にいたいと考える人は、責任感が強いことが考えられます。与えられた仕事をこなすために、真面目に取り組まなければならないと根詰めているのかもしれません。
もちろん責任感を持つことは大切ですが、肩の力を抜いた方が上手く進むこともあるので、適度に気分転換を挟みましょう。
罪悪感を感じる人もいるかもしれませんが、たとえば散歩をすることでより良いアイディアが浮かび、仕事に活かせることがあります。気分転換も仕事のうちだと考えてみましょう。
効果的な気分転換の例
- コーヒーブレイクをとる
- 好きな音楽を聴く
- 仮眠をとる
- 甘いものを食べる
- 雑談をする
- 身の回りを整理する
④ゲーム感覚で取り組む
仕事を楽しいものに変えられると、仕事に行きたくないという気持ちがなくなります。その一つの方法として、「仕事=ゲーム」と考える方法もおすすめです。たとえば、仕事を与えられたときに以下の3点に思考を巡らせてみましょう。
仕事を与えられたときの3つの思考
- この仕事のゴールは何か?
- どのような成果であれば相手(=上司・顧客など)は喜ぶのか?
- 最も効率的に終わらせる方法は何か?
このように、3つのポイントを攻略するゲームとして取り組むことで、大きなモンスターを倒すかのように楽しんで仕事に取り組めるのではないでしょうか。
何もやる気が起きない人はとりあえず1日休んで心を整理しよう
「仕事に行きたくない、家にいたい。でも何に悩んでいるのかよくわからない……」とモヤモヤしていて、なかなか解決策まで考えが及ばない人もいるかもしれません。そのような場合は、とりあえず1日休んで心を整理するのもおすすめです。
1日のみであれば、罪悪感も抑えられるでしょう。少し仕事から離れて、自分の時間を取ってみてください。
1日でも自由な時間を過ごすことにより、物事を客観的・俯瞰的に見ることができ、解決策を見つけやすくなります。1日休んで、ノートなどに悩みを書き連ね、自分の状況を客観視してみましょう。
仕事に行きたくないときは、たとえ忙しくなくても心が整理されていないものです。
いったん会社から離れて休息をとる、これからのことをじっくり考えるなどしてみると良いでしょう。
次の休日までと先送りするより、本来なら働いている時間にあれこれ思案するほうが、案外仕事のありがたみなどに気づけるものです。
精神的な余裕がなく、何もしたくないと考える人は、以下の記事でキャリアコンサルタントが無気力から脱却する方法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
「何もしたくない………」無気力でも納得の道を見つける方法
仕事がうまくいかないときの対処法はこちらの記事で解説しています。併せて確認してください。
仕事がうまくいかないあなたに|状況別の対策と心を休めるコツを解説
仕事のやる気がなくなったときは以下の記事を参考にしてみてください。年代別の悩みと対処法をまとめています。
仕事のやる気がなくなったときに必須の要因分析|年代別の悩みと対処法
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仕事に行きたくないときはどうする? キャリアコンサルタントの経験談を紹介!
仕事に行きたくない、家にいたいと悩む社会人は多くいます。解決策を見つけるには、実際に悩んだことのある人の経験談を知るのも効果的です。自分にもできそうだという勇気が湧き、解決に向けて動きやすくなるためです。
ここでは、キャリアコンサルタントの永田さんに、仕事に行きたくない、家にいたいと感じた際の考え方や対処法について、経験談を話してもらいます。参考にして、次の一歩を踏み出しましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る仕事に行きたくないと感じる原因を掘り下げて解決の糸口を見つけた
私も「仕事に行きたくない、家にいたい」と何度も思ったことがあります。おこなっていた対策としては「なぜこのように感じるのか?」ということを掘り下げて考えることです。
行きたくないという気持ちのトリガーになっているものが何なのかが見えてくると、解決につながります。
たとえば「なぜ?」を繰り返し以下のようなプロセスを辿りました。
「今日は大事な会議の中で怒られるだろう」(なぜ? )→「ノルマが達成できていない」(なぜ? )→「新規の開拓がうまくいかなかった」(なぜ? )→「部下が突然辞めた」(なぜ? )→「叱ったことが原因だったかもしれない」
自分の考えの反証を書いていく認知行動療法の取り組みがおすすめ
そこで今度はその明らかになった気持ちに反論してみます。すると「あの時に取った行動は仕方なかった。自分が言わなければならなかったのだ」と反論することができます。
すると自分の考え方にも変化が出て出社することがそれほど怖くなくなってきました。
これは認知行動療法の中での取り組みで実際におこなわれている方法です。頭だけで考えるのは結構難しいので、私は紙やノートに書き出しておこなっていました。
仕事に行きたくない・家にいたい時にやってはいけない3つのこと
仕事に行きたくない・家にいたい時にやってはいけない3つのこと
- 無断欠勤をする
- 突発的な退職をする
- 何も考えず我慢をする
仕事に行きたくない、家にいたいと考える人は、ついやりがちな失敗があります。突発的に行動をとってしまうこともあるかもしれませんが、後悔につながりかねません。
ここからは、仕事に行きたくない、家にいたいと考える人が頭に入れておくべき注意点を、失敗例とともに解説するので、参考にして後悔することのないようにしましょう。
①無断欠勤をする
もっとも避けたいのは無断欠勤をすることです。仕事のストレスでどうしても家にいたい、仕事の人と話したくもないと思うかもしれませんが、無断欠勤を一度することで職場の人との信頼関係が壊れ、仮に復帰した際も居づらくなってしまうかもしれません。
また、無断欠勤により職場の人に心配をかけてしまいます。場合によっては家族に連絡がいくため、より多くの人を心配させてしまうかもしれません。そうなった場合に申し訳なさからさらに精神的に落ち込んでしまうことがあります。
欠勤する際は、どんなに億劫でも連絡をしておきましょう。
- 厳しい上司なので、休みたいというと怒られそうで連絡したくありません。
長期的な視野を持って次の行動を考えよう
厳しい上司だと、できれば連絡したくないですよね。本当は連絡したくないけど、なんとか頑張って連絡できるのであれば勇気を出して連絡しましょう。
連絡する時間はほんの数分です。ただ、その数分を長引かせないためにも休む理由は正直に言った方が良いかもしれませんね。
なお、どうしても連絡したくないといった気持ちの場合は難しいです。
もし連絡をしなかったら、どうなるでしょうか?
もういずれ辞める覚悟があるのであれば、それでも良いかもしれませんね。
ただ、辞めたくない気持ちがまだ少しでもあるのであれば、連絡をしないことで自分に良いことはあまりないようにも思います。長期的な視点で、今どのような選択をすると自分にとって良いのか考えてみましょう。
②突発的に退職をする
長期的に悩んでいるならばまだしも、仕事に行きたくないという感情から突発的に退職するのはよくありません。当然ですが、一度退職してしまえば、その会社に戻ることは難しくなります。
また再就職するのは簡単ではありません。会社を選び、選考を受けて、内定をもらわなければなりません。仕事がない間は経済的な心配も尽きず、より精神的に不安定になってしまう可能性もあります。
熟慮のうえ仕事を辞めるのであれば問題ありませんが、深く考えず突発的に退職をするのはリスクが大きいため控えましょう。
一方、今の会社のことを考えただけで頭痛や吐き気、涙が出てくるなどの身体症状まで出てきてしまうのであれば今すぐ環境を改善する必要があると思います。
このような状態は、気力や精神力で乗り越えることができないレベルまで来てしまっているので早めの対処が必要でしょう。
③何も考えず我慢をする
仕事に行きたくないという感情を自分の甘えだと捉え、何も考えず我慢をするのも危険です。問題は解決せず、小さなストレスがどんどんたまり、いつか精神病にかかるなど大きな問題になってしまうかもしれません。
まずは仕事に行きたくないという正直な感情を受け入れましょう。そのうえで、どのように対処すべきか、この記事で解説した内容も踏まえて考え、少しでも明るく会社生活を送れるように考えてみると、より社会人生活を楽しめるかもしれません。
この記事では、仕事に行きたくない時の対処法をさらに網羅的に解説しているので、ぜひ併せて確認してくださいね。
仕事に行きたくないときの対処法22選|心が軽くなる方法を解説
「仕事に行きたくない」「家にいたい」は誰しも同じ! 自責せず歩みを進めよう
「仕事に行きたくない」「家にいたい」という悩みは誰しも一度は通る道です。まずはそのように感じる自分を責めないようにしてくださいね。
そのうえで、自分の現状をまずは捉えて、解決法を探していきましょう。記事で解説した10の対処法の中から、自分に合う選択をして、少しでも社会人生活を前向きに過ごせるよう応援しています。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る実は仕事をする方が仕事をしないよりもストレスが少ない
仕事に行きたくない、家にいたいと考えたことのない人などどこにもいません。誰もが一度はそう考え、悩んだことがあるでしょう。
その時間に出かけなければならない、やらなくてはならないと思うだけで、なんだか縛られていて窮屈に感じてしまうものなのです。
また仕事をすることでストレスがたまる、仕事さえなければストレスとは無縁なのにと考えがちです。
ところがひとたび仕事をやめて家にひきこもっていると、最初は仕事から解放されたような気分になれますが、時間が経つと「仕事をしていない」という不安に押しつぶされそうになります。
気付かないところで仕事に救われていることがある
私はひきこもりの人の就職支援をしていますが、皆さんが就職してから「働くストレスよりも家でひきこもっていたストレスの方が大きかった」と口をそろえて言うのです。
実は仕事というものは、気づかないところで将来の不安などを軽くしてくれています。しばらく休んでみることで、そのありがたみに気づけたりするものです。
どうしても仕事をしたくないときは数日家にいて、自分としっかり対話をしてみるのも成長のプロセスとして時には必要です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細