ソルジャー採用の実態! 就活のプロが見分け方や避けるべき人を解説

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  • キャリアコンサルタント

    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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    Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍

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  • キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師

    Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事

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この記事のまとめ

  • ソルジャー採用がおこなわれやすい業界や職種がある
  • ソルジャー採用でも活躍できる可能性は十分にある
  • 選考を受ける前にソルジャー採用の見分け方を理解しよう

就活を控えた学生のなかには、「大手企業はソルジャー採用が多いと聞いて不安」「自分の学歴では活躍できないのではないか」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ソルジャー採用にはさまざまな特徴がありますが、それが企業側の戦略なのか、業界の特性によるものなのか、時代の流れによる一時的な状況なのかを見極めることが重要です。そのなかで、ソルジャー採用の実態を正確に理解できれば、自身のキャリアプランに合わせて企業選びをおこない、入社後も活躍できる可能性が高まります。

この記事では、キャリアアドバイザーの高尾さん、板谷さん、吉田さんのアドバイスを交えつつ、ソルジャー採用の実態や対策について解説します。

ソルジャー採用をおこなう企業の見分け方や、そのような企業に入社した場合に活躍するためのポイントを知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

ソルジャー採用の実態と自身の適性を踏まえて選考に進むか考えよう

ソルジャー採用は必ずしもネガティブな側面だけではないため、自身のキャリアプランと企業の採用方針が合致しているかを確認することが大切です。そのため、ソルジャー採用をする企業に応募する際は、企業のリサーチを十分におこなったうえで、自身の適性を見極める必要があります。

この記事ではソルジャー採用とは何かという基本情報や、ソルジャー採用がおこなわれやすい5つの仕事について解説します。まずはソルジャー採用の基礎知識を理解して、業界や企業の特徴を押さえることが重要です。そして自身が選考を受ける企業がソルジャー採用をおこなっているか判断ができるようにしましょう。

また、ソルジャー採用で入社しても活躍できる人やソルジャー採用をする企業を避けるべき人についても解説します。自身の適性を見極めて、ソルジャー採用の企業を受けるべきかどうか判断する材料にしましょう。

記事の後半では、ソルジャー採用をおこなっている企業の見分け方と、ソルジャー社員でも活躍できる人材になるための準備を紹介します。自身のキャリアプランに合わせて、その企業でキャリアを築くべきかどうかを考える際の参考にしてみてください。

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まずはここから! ソルジャー採用の基本情報

まずはここから! ソルジャー採用の基本情報

  • ソルジャー採用とは
  • 一般的な採用との違い
  • 企業側のソルジャー採用の公表の有無

ソルジャー採用にはさまざまな噂があるため、正しく理解していないままでは誤った認識のまま決断を下してしまい、自身のキャリアの可能性を狭めてしまうリスクがあります。

また、ソルジャー採用には大量採用や成果主義の評価など、一般の採用とは異なる特徴があるため、事前にその違いを理解しておくことが必要です。

ここでは、ソルジャー採用の定義や一般採用との違い、企業側の公表姿勢について解説します。これらの基本情報を踏まえることで、その企業がソルジャー採用をおこなっているかどうかが判断できるようになります。

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ソルジャー採用とは

ソルジャー採用は、生涯現場で働いてもらうための人材として、企業が多数の新入社員を採用することです。離職率が高い業界や職種などでおこなわれやすいことで知られています。

特に不動産や証券業界では、営業職を中心にソルジャー採用がおこなわれるケースが多くなっています。これらの業界は、ノルマや業績評価制度があることで離職率が高く、常に一定数の営業社員を確保する必要があるためです

なお、ソルジャー採用は必ずしも悪い採用形態というわけではありません。いわゆるソルジャー採用だったとしても、企業は学生を採用している時点で応募者に活躍してくれることを期待していて、出世できるかどうかは本人の頑張り次第ということがいえるからです。

また、ソルジャー採用は採用人数が多いため、新卒採用で多くのチャンスを提供し、その中から優秀な人材を見い出していくという企業の人材戦略の一つとして考えることもできます。

ソルジャー採用をしている企業を受けるのはやめたほうが良いと言われました……。

板谷 侑香里

プロフィール

ソルジャー採用が一概に悪いというわけではない

ソルジャー採用は、多数の人材を一括採用し、将来性や素質を見極められています。これは、競争原理が働き、組織全体の生産性を向上させるという側面もあります。

成果主義や実力が評価されやすい業界に多いため、切磋琢磨することが好きな人にとっては必ずしも悪いというわけではありません。成果を出せば、それに応じた報酬や待遇が用意されていることもあります。

自分がどのような働き方をしたいのかを再度考えて、採用形態と照らし合わせてみましょう。

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一般的な採用との違い

一般的な採用ソルジャー採用
採用方針職種・部署ごとに必要な人材を厳選多数の人材を一括採用
選考基準即戦力となるスキルや経験、ポテンシャルを重視将来性や素質を重視
配属先内定時点で決定していることが多い入社後の適性判断で決定
育成方針専門性を活かした配置実務経験を通じた育成
ソルジャー採用と一般的な採用の違い

一般的な採用は、職種や部署ごとに必要な人材を厳選して採用する傾向があります。そのため、選考段階で応募者の適性や能力を慎重に見極め、即戦力となる人材を採用するのが特徴です。また、配属先も内定時点で決まっていることが多く、入社後のキャリアパスも明確になっています。

一方、ソルジャー採用では人数規模を重視した採用をおこないます。また、入社後にこれまでの実務経験を通じて適性を判断し、人材を育成していくことを前提としているため、応募時点での知識やスキルよりも、将来性を重視する傾向があるのです

さらに、ソルジャー採用で入社した人は、現場での実務を中心としたキャリアを歩むことになるため、幹部候補として選抜されるような一部の社員を除き、配属後も同じような業務を継続していく可能性が高いといえます。

企業側のソルジャー採用の公表の有無

ソルジャー採用をおこなっている企業のほとんどは、その事実を公表していません。これはソルジャー採用をしていることによって、自社について悪い印象を持たれることを避けたいという企業側の意図があると考えられます。

そのかわりに「実力主義」「成果主義」といった表現を用いて、意欲のある人材に活躍の機会がある事実を強調する傾向があります

また、採用情報などでは、総合職採用やグローバル採用といった一般的な表現を使用し、一見するとソルジャー採用かどうかの判断が難しくなっています。さらに、企業のイメージ戦略として、すべての社員に平等なキャリアアップの機会があることを強調する場合もあるのです。

このように企業は採用形態の名称を工夫することで、ソルジャー採用のネガティブなイメージを払拭しようとする傾向が見受けられます。就活生は表面的な言葉だけではなく、その企業が本当に自分のキャリアプランに合っているか、慎重に見極める必要があります。

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企業がソルジャー採用をする理由

企業がソルジャー採用をする理由

ソルジャー採用をおこなう企業には、それぞれ採用戦略があります。単に大量の人材を集めているだけではなく、企業の人材戦略や業界の特性によって、ソルジャー採用を選択している可能性があるのです。

ここでは、企業がソルジャー採用をする2つの理由を解説します。これらの理由を理解することで、企業の採用戦略を予想したうえで、自身のキャリアプランに合う企業かどうかを判断する材料になります。

離職率が高いため

離職率が高い企業では、欠員を補充するためにソルジャー採用をおこなうケースが多くあります。厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)によると、新規大卒就職者の3年以内の離職率は32.3%です。つまり、100人採用しても30人3年以内に退職するということになります。

企業はこのような状況を踏まえ、ある程度の離職を想定した人員計画を立てています。そのため、即戦力となる人材だけではなく将来性のある人材を幅広く採用し、そのなかから自社に残り、活躍できる人材を育成していく方針を取っているのです

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多くの人材が必要な業種だから

営業職や販売職など、人材を多く必要とする業界では、事業規模の維持・拡大のために、ソルジャー採用が必要不可欠となっています。これらの職種では、一人の社員が担当できる顧客数や商談数に限界があり、売り上げを伸ばすためには人員を増やすことが不可欠となっているからです。

特に大手企業では、全国各地に営業所や支店を展開していて日本中に顧客を抱えているため、それぞれの拠点で一定数の人員を確保する必要があるのです

また、企業の成長戦略として新規出店や事業拡大を計画している場合、それに伴う人材の確保も重要な課題となります。たとえば不動産業界では、新規エリアへの進出や新たな事業部門の立ち上げなどにおいて大量の人材が必要になることがあります。

こうした事業運営上の事情がある企業は、毎年一定数以上の採用を継続する必要があるため、ソルジャー採用をおこなっているのです。

高尾 有沙

プロフィール

事業規模拡大を目的としたソルジャー採用では、新規事業や拡大中の部署で成果を求められる一方、昇進やキャリアのチャンスが得られる可能性があります。

一方で、人員補充がおもな目的である離職対策としての採用では、フォロー不足や厳しい現場環境に置かれることが多いです。企業文化や育成方針をリサーチすると同時に、自身のキャリア目標との合致度を確認しましょう。

就活のプロに聞いた! ソルジャー採用の実態

ソルジャー採用の実態として「自分が知っている情報が正しいのか」「学歴が企業の採用基準に影響するのではないか」とさまざまな不安を抱える人もいるでしょう。

また、一般的な情報だけではなく、実際の採用現場の視点から見た実態まで把握して、より的確な就活の判断材料を得たい人もいるかもしれません。

そこでここでは、多くの就活生を支援し、企業の採用戦略に詳しいキャリアコンサルタントにソルジャー採用の実態について聞きました。プロの視点から見た企業の採用傾向や学歴との関係を参考にして、自身の就活戦略を考えていきましょう。

ソルジャー採用をする企業の傾向

ソルジャー採用をおこなう企業には、成果主義の評価制度を導入していたり、歩合給の比率が高かったりするなど、業界や職種に共通する傾向があります。これらの傾向を理解することは、企業選びにおいて重要な判断材料となります。また、就活のプロから実態を聞いておきたい人も多いのではないでしょうか。

ここではキャリアコンサルタントの吉田さんにソルジャー採用を実施する企業の特徴や、採用の背景にある企業の考え方について詳しく聞きました。選考前に企業研究をする際の参考にしてみましょう。

アドバイザーコメント

業務量が多い・人材不足の業界はソルジャー採用の傾向がある

ソルジャー採用をしている業界や会社は、労働集約型の業界や目標達成が明確に数値化される職種で多く見られる傾向があります。

代表的な業界として、証券会社の営業、SE(システムエンジニア)、不動産会社の営業、大手携帯キャリアの販売職、コールセンタースタッフなどがあり、後ほど詳しく取り上げていきますが、これら以外にもさまざまな職種があります。

たとえば、小売業界の販売スタッフです。特にチェーン展開しているドラッグストアやスーパーの正社員採用では、店舗運営や店舗毎の売上達成が求められ、現場での業務量が多いためソルジャー採用がおこなわれる傾向があります。

次に、飲食業界の店長候補も該当します。人材不足が深刻なため、多くの人材を確保し、早期に現場での即戦力として育成することを目指す採用が一般的です。

さらに、物流業界の配達やドライバーも挙げられます。特に大手物流企業では、ECサイトの普及にともなう需要増加、労働時間が規制された2024年問題に対応するため、大量採用がおこなわれています。

自分の将来像を明確にしてソルジャー採用が合うかどうかを見極めよう

これらの職種を検討する際に考えるべきポイントは、あなた自身がその業界・職種に合っているかを冷静に判断することです。これまでの経験の中で、目標達成に対してどれだけ適正があるか、肉体的・精神的なタフさはどうかなどを改めて自己分析する必要があります。

また、そのキャリアを歩んだ際に、ゴールはどのような姿なのか、その姿に自分が本当になりたいのかといったことも検討する必要があります。

自分に本当に適しているのかどうかを見極めるためには、企業説明会や社会人訪問、インターンシップを活用して実態を調べることが必要不可欠です。

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受けない方がいい職業を診断しよう

就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。

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ソルジャー採用と学歴の関係

「自分の学歴ではソルジャーとして採用されてしまうかもしれない」「学歴で配属や待遇に差が出るのではないか」とソルジャー採用と学歴の関係について、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。

また「学歴がある人は幹部候補でそのほかはソルジャーとして採用される」という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。ただし、近年では学歴より、個人の能力が評価される傾向が広まっています。

ここではキャリアコンサルタントの高尾さんに、ソルジャー採用における学歴の影響について詳しく聞きました。選考に進む前に、実際の採用現場での実態を知っておきましょう。

アドバイザーコメント

学歴が関係ないわけではないが重要なのは入社後に出す成果

ソルジャー採用と学歴の関係については、一定の傾向は否定できないものの、近年では学歴だけで採用や配属が決まることは少なくなっています。

一部の企業では、総合職や幹部候補としての採用枠と、現場での戦力となるソルジャー採用枠が分かれている場合がありますが、この違いは学歴によるものだけでなく、面接や選考プロセスでの評価が大きく影響します。

また、大手企業では高学歴層を幹部候補として採用するケースもありますが、これはあくまで候補としての期待値であり、入社後の活躍次第で評価が変わることが一般的です。

学歴が高くなくても、企業が求める能力やポテンシャルを見せることができれば、働いていくなかで幹部候補としての道が開けることも十分にあります。

なお、業界や職種によっては、学歴によらず成果主義の評価制度を導入している場合があります。たとえば、不動産業界や営業職などでは、学歴ではなく入社後の売上や成果をもとに評価がおこなわれます。そのため、学歴が低い場合でも、キャリアアップのチャンスはたくさんあるのです。

自身の強みや経験を明確にして企業の求める能力を身に付けるのが最重要

重要なのは、学歴という変えられないものを気にしすぎず、自身の強みや経験をアピールし、企業が求める能力に応えられる根拠を示すことです。また、企業研究やインターンを通じて、採用枠の違いやキャリアパスについて具体的に確認することも、納得のいく就職活動につながります。

新卒採用であっても、あくまで学歴は一つの要素に過ぎず、最終的に企業が求めるのは自社で成果を出し、貢献できる人材を採用することです。自身のキャリア目標と企業の方針を照らし合わせ、より納得できるキャリア選択を目指しましょう。

新卒採用と学歴の関係について、理解を深めたい人はこちらの記事をチェックしておきましょう。学歴フィルターは実在するかについて、企業の実態と区切り方の例まで解説しています。

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ソルジャー採用がおこなわれやすい5つの仕事

ソルジャー採用は、特定の業界や職種に限らず、さまざまな分野で見られます。特に人材の流動性が高く、常に一定数の社員を必要とする業界では、ソルジャー採用がおこなわれやすくなっています。

ここでは、ソルジャー採用がおこなわれやすい5つの仕事について解説します。それぞれの仕事の特徴とソルジャー採用が多い理由を理解して、自身のキャリアプランに合う職種なのかを判断する材料にしましょう。

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①証券会社の営業職

証券会社の営業職は、個人投資家や法人に対して、株式や投資信託などの金融商品を提案・販売する仕事です。証券業界では、厳しいノルマや業績評価により離職率が高いため、ソルジャー採用がおこなわれやすい傾向があります

証券会社の営業職の場合、入社後すぐに厳しい目標設定を課されることもあり、新規顧客を開拓するために一日数百件以上の電話営業をすることもあります。また、株式市場の動向や経済情勢によって業績が左右されやすく、精神的なストレス大きいことも、離職率が高い原因の一つです。

そのため、証券会社はソルジャー採用をおこない、そのなかから一部の優秀な人材を見出すという採用戦略を取っていることが多い傾向にあります。

板谷 侑香里

プロフィール

ソルジャー採用だったとしても、顧客と信頼関係を築いて高い営業成績を上げることで、社内研修や外部セミナーへの参加機会など能力開発の機会に恵まれたり、プロジェクトに抜擢されたりと昇進する機会はあります。

入社して数年の段階の社内評価で振り分けられてしまう可能性もあるので、新入社員の頃から早い段階で成果を出すことを意識しましょう。

証券会社への就職を検討している人は、こちらの記事で選考の準備を進めましょう。自分に合った証券会社を選ぶ方法や、職種別の志望動機の例文を解説しています。

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②SE

SEは、顧客の要望に応じてシステムの設計や開発をおこなう仕事です。IT業界では慢性的な人材不足が続いているうえに、プロジェクトの規模や納期によって必要な人員が変動するため、ソルジャー採用がおこなわれやすい傾向があります

特に大手SIerでは、複数のプロジェクトを同時進行で抱えているため、常に多くの人材が必要です。また、IT技術の進歩が速いため、新しい知識やスキルの習得が求められる一方で、納期に追われる環境下で残業が慢性的になっていることも多くあります。

このような環境によって離職率が高くなり、それを補うために企業はソルジャー採用をおこなう必要があるのです。

ただし、SEの仕事には、次々と新しい技術に触れられることや、自身の手がけたシステムが社会に貢献につながることなどのやりがいもあります。

SEを目指している人は、こちらの記事で選考の準備を始めましょう。SEに求められるスキルや志望動機を魅力的に作る方法を解説しています。

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③不動産会社の営業職

不動産会社の営業職は、マンションや戸建て住宅、投資用不動産などの販売をおこなう仕事です。特に大手不動産会社は全国に営業拠点を展開していて、常に一定以上の営業社員が必要となるため、ソルジャー採用がおこなわれやすくなっています

不動産会社の営業職の業務は、新規開拓や物件案内、契約交渉など多岐にわたり、休日出勤や夜間の接客が必要となるケースがあります。また、物件の販売ノルマや業績目標が設定されていて、達成できない場合は評価に大きく影響するのが特徴です。

このように不動産営業は、高額取引を扱う分やりがいは大きいものの、業務負担も大きいため、離職率が高い傾向にあります。そのため、企業側は離職を見込んだうえでソルジャー採用をおこない、必要な人材の確保を目指しています。

吉田 隼人

プロフィール

配属される支店や部署によって、ソルジャー的な扱いに差は出るのが現実でしょう。よく言われる配属ガチャや上司ガチャです。

これに関しては自らコントロールできない要素であるため、ある程度企業の社風やどういった上司が多いかを事前に調べることで、実態を把握することが可能です。

不動産会社の営業職にソルジャー採用が多いと聞いて不安な人は、こちらの記事で自身に適性があるのかをチェックしましょう。不動産営業ならではのやりがいやきついと言われる理由をそれぞれ解説しています。

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④大手企業のコールセンタースタッフ

大手企業のコールセンタースタッフは、電話やメールでの問い合わせ対応、商品案内、苦情処理などをおこなう仕事です。コールセンター業務は、企業の成長に伴って必要な人員が増加する傾向にあるため、ソルジャー採用が多く見られます

業務内容は、マニュアルに沿った対応が基本となりますが、顧客からの予期せぬ要望や苦情への対応も求められ、精神的なストレスがかかりやすいのが特徴です。そのため、離職率が高い傾向にあります。

そして、大手企業では常にコールセンタースタッフに一定数の欠員が発生していて、それを補うためにソルジャー採用がおこなわれているのです。

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⑤大手携帯キャリアの販売職

大手携帯キャリアの販売職は、キャリアショップで携帯電話やスマートフォン、通信サービスの提案・販売をおこなう仕事です。日本全国に店舗があるため、多くの販売スタッフが必要で、新商品の発売や通信サービスの拡大があれば、さらに人材需要が高まる傾向にあります

しかし、大手携帯キャリアの販売職は、販売ノルマや顧客満足度などの数値目標が設定されていて、目標を達成できない場合は評価に影響します。また、土日祝日の勤務も多く、ワークライフバランスが維持しづらいのがデメリットです。

このような環境から、大手キャリアではソルジャー採用をおこない、そのなかから店長や本部スタッフへと育成していく人材戦略を取っています。

なお、全国の店舗のなかでも優秀な成績を上げた人は、早期の昇進や本部への異動も期待できますが、多くは店頭での販売業務が中心となるキャリアを歩むことになります。

適性をチェック! ソルジャー採用でも活躍できる人

ソルジャー採用でも活躍できる人

  • ストレス耐性が高い人
  • 競争環境で力を発揮できる人
  • 成果に応じた評価・報酬を求めたい人

ソルジャー採用で入社した人の中にも、成果を挙げて活躍している人はいます。そして、ソルジャー採用の環境で活躍できる人には、いくつかの共通する特徴があります。

まず重要なのが、高いストレス耐性です。ソルジャー採用をおこなう企業では、厳しいノルマや長時間労働など、プレッシャーの強い環境に置かれることも多いため、それらのストレスに耐えられる精神力が必要不可欠だからです

また、多くの同期がいるなかで競争環境を楽しめる人もソルジャー採用との相性が良いといえます。特に営業職では、売上目標の達成度や新規開拓件数などが可視化され、社員同士が切磋琢磨する環境になりやすいためです。

成果主義の評価制度のもとでは、限られた時間で最大限の結果を出すことが求められるため、成果に応じた評価を求める姿勢も重要です。

自身がこれらの特徴に当てはまるかどうかを見極めて、ソルジャー採用の企業が自分のキャリアにとって適切な選択肢か判断しましょう。

高尾 有沙

プロフィール

ソルジャー採用でも活躍できる人には、高いストレス耐性と競争環境を楽しむ姿勢、そして成果主義を前向きに捉える姿勢などが共通していると思います。

たとえば、人材系営業職でソルジャー採用された友人は、プレッシャーを原動力に変え、顧客対応力を磨き、あらゆる手段を講じて厳しいノルマを達成し、同期の中でもずば抜けた成績を残した結果、3年で主任、5年で課長に昇進しました。

このように向いている人は昇進することも不可能ではないので、適性の見極めがとても重要といえます。

プロに聞いた! ソルジャー採用をする企業を避けるべき人

ソルジャー採用は、自身のキャリアの方向性に合っていない場合は避けたほうが良い採用形態です。特に専門性を高めたい人や、幅広い業務経験を積みたい人にとっては、同じような業務を繰り返す仕事が多いソルジャーとして採用されることが足かせになる可能性があります

「ソルジャー採用で入社して後悔したくない」「このままソルジャー採用を受けて良いか判断がつかない」と悩む人もいるのではないでしょうか。

ここではキャリアコンサルタントの板谷さんに、どのような人がソルジャー採用をする企業を避けるべきか詳しく聞きました。プロの解説を参考にして、自身でソルジャー採用を受けるか判断できるようにしましょう。

アドバイザーコメント

プレッシャーに弱い人やストレス耐性の低い人は避けたほうが良い

「ソルジャー採用でも活躍できる人の項目」で紹介されているとおり、ソルジャー採用を導入している企業は、プレッシャーがかけられやすい環境であることが多いです。

そのため、プレッシャーに弱い人やストレス耐性の低い人は避けたほうが無難です。成果が求められる場面も多いので、成果を出すことや数値目標を達成し続けることへの苦手意識がある人も避けましょう。

主体性の強い人やクリエイティブな思考を持つ人も合わない可能性が高い

また、主体性の強い人も不向きの可能性が高いです。上層部や企業の方針に従って単純な指示に従うだけの業務に力を発揮することができず、早期退職につながってしまう可能性があります。組織への貢献意識や帰属意識の低い人も不向きな可能性が高いでしょう。

最後に、画一的な業務フローであることも多いので、クリエイティブな環境で自由に働きたいという人もストレスを感じる場面が多くなる可能性があります。長期的な視点でキャリアを目指す人にとっても短期的成果を重視するソルジャー採用の企業は不向きで避けるべきかもしれません。

ソルジャー採用をおこなっている企業の見分け方

ソルジャー採用をおこなう企業は、その事実を明確に公表することはほとんどありませんが、採用情報や選考プロセスには特徴的な傾向が見られます。この傾向を理解することで、企業研究の段階からソルジャー採用の可能性を見極めやすくなります。

ここでは、ソルジャー採用をおこなっている企業の見分け方について、リサーチ時と選考時の2つの観点から解説します。ソルジャー採用をする企業の見分けることで、より自身に合った企業を選ぶための判断材料にしましょう。

リサーチ時にできる見分け方

企業のホームページ(HP)や就職情報サイトなど、選考前の企業研究の段階でもソルジャー採用を見分ける方法があります。採用に関する公開情報には、企業の人材戦略や採用方針が反映されているため、注意深く確認することでソルジャー採用の傾向を読み取ることが可能なのです

ここでは、リサーチの段階でソルジャー採用がおこなわれるか見分ける方法ついて解説します。就職活動の初期段階で、これらの情報を意識的に収集し、応募する企業の絞り込みや、選考対策の方針を立てる際の参考にしましょう。

これから業界研究を始める人には、こちらの記事がおすすめです。業界研究のやり方と、効率よく進める方法を解説しています。

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①入社3年以内の離職率を確認する

入社3年以内の離職率は、その企業がソルジャー採用をおこなっているかどうかを判断する重要な指標となります。ソルジャー採用をおこなう企業では若手社員の離職率が高い傾向にあるため、同じ業界の企業と比べて離職率が高い場合、ソルジャー採用をしている可能性が高いといえます

前述のとおり、厚生労働省によると新規大卒就職者の3年以内の離職率は32.3%ですが、ソルジャー採用をおこなう企業ではこれを大きく上回ることも珍しくありません。特に営業職などでは、5割を超えるケースもあるのです。離職率は企業の採用・会社情報のページで確認できるため、必ずチェックしておきましょう。

②既存の社員に対して採用人数が異常に多くないかチェックする

企業の既存社員数に対して、採用人数が異常に多い場合、離職を前提とした採用計画を立てている可能性があります。

たとえば、社員数1,000人規模の企業で毎年100人以上の新卒を採用している場合、一般的な人員増加や定年退職の補充以上の採用をおこなっていると考えられます。このような不自然な採用規模は、ソルジャー採用の特徴の一つです。

既存の社員と新卒社員の比率は、企業の採用ページや就職情報サイトでそれぞれ確認できるため、ソルジャー採用を避けるには採用人数の推移にも注目しましょう。

事業拡大にともなう大量採用と、ソルジャー採用による大量採用はどのように見分けることができますか。

吉田 隼人

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事業戦略の有無やターゲット層の広さを確認しよう

事業拡大による大量採用の場合、採用情報には新規事業や店舗拡大、市場シェア拡大といった具体的な事業戦略が明記されていることが多いです。

一方、ソルジャー採用は、未経験歓迎や学歴不問など幅広い層をターゲットにし、採用人数が異常に多い傾向があります。

求人も抽象的な言葉が多く、離職率や業務負荷のようなネガティブな事柄については触れられていないことが多い点にも注意が必要です。

そういった情報を得るためにも、企業説明会や口コミサイト、社会人訪問で現場の声を確認し、採用目的や職場環境を徹底的に調べることが見極めのポイントです。

③募集要項で実力主義をアピールしているか確認する

採用情報や募集要項で「実力主義」「成果主義」「頑張り次第で早期昇進も可能」といった表現が強調されている場合、ソルジャー採用をおこなっている可能性があります。これらの表現をおこなう企業は、多くの人材を採用して、そのなかから一部の優秀な人材を選抜していく方針を取っているかもしれません。

特に「年功序列ではない」「実績で評価する」といった表現と、大量採用を示唆する情報が併記されている場合は、注意が必要です

このような情報が記載されていると、多くの社員を現場要員として配置しながら、一部の成果を上げた社員のみを幹部候補として選抜する方針を表している可能性があるためです。また、給与体系が歩合制や業績連動型である場合も、ソルジャー採用との関連性が高いといえます。

選考時にできる見分け方

企業の選考プロセスにも、ソルジャー採用を見分けるためのヒントが隠されています。そのヒントは、選考の進め方や面接官の構成、採用形態など、企業の採用に対する姿勢をはじめとする選考時の細かな部分に表れるものです。特に大手企業の場合、選考方法に企業の人材戦略が如実に反映される傾向があります

ここでは、選考時にソルジャー採用か見分ける方法について解説します。これらの情報は、実際に選考を受けてみないとわからない部分も多いため、同じ企業や業界の選考を受けた就活仲間との情報交換や、OB・OG訪問での質問項目としても活用するのがおすすめです。

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①最終面接をおこなう面接官の役職を見る

最終面接での面接官の役職は、ソルジャー採用なのかを判断する材料になる可能性があります。ただし、これはおもに同じ企業内での採用区分の違いを見る際の参考情報となるものです。

たとえば、同じ企業の新卒採用でも、コース別採用をおこなっている場合、総合職やグローバルコースなどは役員クラスが最終面接を担当し、一般職や地域限定社員は部長クラスが担当するといった違いが見られることがあります。

なお、多くの企業では役員面接が一般的な新卒採用の最終面接となっているため、面接官の役職のみでソルジャー採用かどうかを判断することは適切ではありません。企業の採用情報や選考プロセス全体を総合的に見極めることが重要です。

板谷 侑香里

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ソルジャー採用では、上層部や企業の方針に沿った特定の業務や役割を忠実に継続しておこなうことが求められます。

一度決めたことを継続して取り組むことができるかという質問や、チームプレイに関する事柄やストレス耐性に関する質問がされることが多いです。

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②面接回数をチェックする

面接回数は、企業が「一人あたりの応募者にどれだけ時間をかけているか」を判断する重要な指標です。一般的な採用では、エントリーシート選考を含めて3〜5回程度の選考を実施し、段階的に応募者の適性を見極めていきます。

しかし、面接回数が2回以下と少ない場合は、一人ひとりの適性を十分に精査していないため、ソルジャー採用をおこなっている可能性が高いかもしれません

特に大手企業で面接回数が少ない場合、自社に合う人材を採用することよりも、採用する人数の多さを重視している可能性があるといえるでしょう。

③本社採用と各事業所の採用が分かれている

採用形態が本社採用と事業所採用に分かれている場合、事業所採用枠がソルジャー採用である可能性があります。これは、本社では幹部候補生を育成し、各事業所では現場スタッフとして活躍してもらうという採用方針の表れといえます

特に大手企業では、本社採用は将来の経営幹部や専門職としての育成を視野に入れた選考をおこないますが、事業所採用では営業職など現場で不足している人手を補うため、人材を重視する傾向があるのです。

また、事業所採用の場合、本社採用と比べて選考基準が異なったり、面接回数が少なかったりするケースもあります。

すでに内定を持っているのですが、その企業がソルジャー採用だと知りました。辞退すべきでしょうか。

高尾 有沙

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ソルジャー採用の特徴と理想の将来像を明確にして判断しよう

内定先がソルジャー採用の企業だと知ったとしても、辞退するか否かは自身のキャリアプランや自身の性質に照らし、慎重に判断することをおすすめします。

ソルジャー採用では特定業務内でのシビアな成果が求められる反面、実績を上げることで早期昇進や別ポジションへの異動などのチャンスが得られることもあります。

一方、専門性を高めたい、幅広い経験を積みたい、または安定したキャリアを重視したい人には不向きともいえます。

判断材料として、企業の離職率やキャリアパス、現場環境を口コミやOB・OG訪問で調べ、働き方を具体的に把握しましょう。

また、入社後のキャリアプランについて企業に直接確認することも有効です。最終的には自身の目指すキャリアや価値観と照らし合わせ、もし迷いが続く場合は、他の内定先や選考中の企業と比較しながら、納得できる決断に結びつけましょう。

内定をもらった企業がソルジャー採用だと知り、内定を承諾するか迷っている人は以下の記事を参考に判断しましょう。内定承諾の決め手となる基準について解説しています。

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3ステップ! ソルジャー社員でも活躍できる人材になるための準備

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  • 採用人数が多いからこそ自身ならではの強みを考える
  • 強みを活かしてどのように事業に貢献できるか考える
  • 入社後の具体的な目標を考える

ソルジャー採用をする企業への入社を決めた場合、数多くの同期のなかで活躍するために、準備をすることが大切です。ソルジャー採用で入社した場合、入社時点では全員が同じスタートラインに立ちますが、その後のキャリアは個人の努力や戦略によって大きく変わってくるからです。

ここでは、ソルジャー社員でも活躍できる人材になるための準備について、3ステップで解説します。これらのステップは、選考対策だけではなく、入社後のキャリア形成においても重要な指針となります。入社後のキャリアを見据えて、今からできる準備を進めていきましょう。

①採用人数が多いからこそ自身ならではの強みを考える

ソルジャー採用の場合、多くの同期と共に入社することになります。そのため、早い段階から自身の強みを見極め、周囲との差別化を図ることが活躍するために重要です。たとえば、学生時代のリーダー経験や資格取得、アルバイトでの実績など、自身だけが持つ経験や能力を洗い出してみましょう。

特に営業職の場合、商品知識や営業スキルは入社後に身に付けやすいですが、コミュニケーション能力や課題解決力といった基礎的な強みは、それまでの経験から培われやすいため、即戦力として活躍する要素になります。

つまり、ソルジャー採用で入社後に活躍するためには、自身の経験を振り返り、仕事に活かせる要素を具体的に言語化することが大切といえるのです。

また、強みを考える際は、企業や職種が求める人材像も意識しましょう。自身の強みと企業のニーズが合致していれば、入社後に早く成果を出せる可能性が高まります。

吉田 隼人

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多くの同期に差をつけるためには、成果を出すために何をすべきかを常に考え、実行できるようにしていきましょう。成果さえ出せれば、自社でのキャリアアップの道が見えてきます。また、転職でより良い職にキャリアアップも可能です。

実績がなければ何も始まらないため、とにかく成果を出すためにはどうしたら良いのかを考えることから始めてみてください。

自身の強みが見つかっていない人は、こちらの記事を参考に強みを明確にしましょう。自分の強みを見つける方法や、企業が強みを知りたい背景を解説しています。

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②強みを活かしてどのように事業に貢献できるか考える

自身の強みを見出せたら、次はそれをどのように企業の事業に活かせるかを具体的に考えましょう。ソルジャー採用では多くの同期がいるため、意欲的で将来性のある人材として早期に評価されるためには、明確な貢献プランを立てて行動していくことが重要といえるのです

たとえば、SEとして入社するなら「大学でのプログラミング学習で培った技術力を活かし、システムの開発効率化に貢献したい」といった具体的なプランが考えられます。

また「研究室でのチーム開発経験を活かし、プロジェクトの進行管理やメンバー間の円滑なコミュニケーションに貢献したい」など、自身の強みと企業の課題を結び付けた提案をすることも効果的です。

このように、具体的な貢献プランを持つことで、単なるソルジャー採用の一人ではなく、企業に価値をもたらす人材として認識されやすくなります。

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③入社後の具体的な目標を考える

入社後の具体的な目標を設定することは、ソルジャー採用を実施する企業で理想のキャリアを築くために重要な要素となります。特に離職率の高い企業では「継続的に成長・勤務できる人材である」ということを、目標設定を通じてアピールすることが効果的です

たとえば「入社3年以内に営業成績で支店内トップを目指す」「5年後には後輩の育成担当として組織に貢献したい」など、具体的な時期と達成したい内容を明確にします。また、関連する資格を取得する計画を立てたり、スキルアップの道筋も併せて考えたりすることで、より説得力のある目標設定ができます。

このように、明確な目標を持つことで、単に与えられた業務をこなすだけではなく、主体的にキャリアを構築していく意欲をアピールしやすくなります。

入社後の目標を考える際は、以下の記事を参考にしましょう。キャリアビジョンを考える方法や、業界別の回答例文を解説しています。

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ソルジャー採用の企業で新卒入社後、他社の中途採用に応募する際は不利になりますか。

板谷 侑香里

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成果を具体的に示すことができれば有利な転職が可能

入社してから3年以内とはいえ、入社数カ月などの早すぎる転職は、経験の幅やスキルが限られているとみられてしまう可能性もあります。

短期間でも成果を数値化して伝えることや転職理由を前向きに伝えることで、不利な部分をカバーすることができれば、第二新卒として転職する際に不利にはなりません。

ソルジャー採用が悪でないことを理解し自らキャリアを切り開こう

ソルジャー採用の企業を選ぶ際は、事前に企業の採用方針や人材育成の考え方を深く理解したうえで決めることで、採用のミスマッチを避けやすくなります。

ただソルジャー採用という側面だけを見て判断するのではなく、自身のキャリアプランや価値観と照らし合わせて検討することが、より良い就職先を選ぶために重要です。

実際に就職活動を始める際は、この記事で解説したソルジャー採用の特徴や見分け方を意識しながら、企業研究をおこないましょう。そのうえで、自身の適性や目標を踏まえて、その環境下で活躍できる可能性を見極めることが長期的なキャリアを築くにあたって大切です。

ソルジャー採用は必ずしも避けなければいけないものではなく、自らの努力や適性次第で、キャリアを切り開くチャンスにもなり得ることを理解しておきましょう。

アドバイザーコメント

ソルジャー採用の特性を活かせば早期にチャンスをつかむことができる

ソルジャー採用という言葉には、ある意味ネガティブなイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし重要なのは、自分の成長や理想のキャリアにどうつながるかを見極めることです。

ソルジャー採用の環境はたしかに厳しい部分もありますが、それを活かして早い段階で実務経験を積み、スキルを磨けば、将来的に大きなチャンスをつかむことができます。

厳しい環境であるということは、裏を返せばライバルがどんどん退職しやすいため、相対的に自分がキャリアアップしやすい環境となるともいえます。そうすると活躍する場が増え、チャンスをつかむ機会が増えるとポジティブにとらえることもできるのです。

一方で、不安に感じている人は無理に飛び込む必要はありません。採用情報や説明会、社会人訪問を通じて、自分の価値観や将来のビジョンに合う企業かどうかを冷静に判断しましょう。

自分にとって価値かがあるかどうかで入社を検討しよう

「大変そうだからやめる」ではなく、「自分にとって価値があるか」が大切です。最終的には、どのような環境でも周囲との差別化を図り、自分の強みを活かすことが成功のカギです。つらくない環境などどこにもありません。

どのような選択をしたとしても必ず壁にぶつかります。そこでがむしゃらに乗り越えることで、成長していくのです。ソルジャー採用は一つの選択肢に過ぎません。自分らしいキャリアを描き、未来を切り拓いていきましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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