この記事のまとめ
- 自己PR写真を選ぶ前に自分らしさを自覚することが重要
- 高評価が期待できる写真を2ステップで選ぼう
- 自己PR写真の説明文は当時の感情や学びも盛り込んで具体的な内容にしよう
- ChatGPT 自己PR作成ツール
ChatGPTツールを活用すれば、選考通過率の高い自己PRができます!
この記事を読んでいる人に
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就活の採用選考では、「あなたらしい写真を貼って、当時の状況を説明してください」と、写真を使った自己PRを求められることがあります。
エントリーシート(ES)で自己PR写真を求められて、「どんな写真を貼れば良いのだろう」「説明文には何を書けば良いのかな」と頭を悩ませている学生もいるのではないでしょうか。
この記事では、キャリアアドバイザーの若林さん、鈴木さん、隈本さんのアドバイスを交えつつ、自己PR写真の選び方や説明文の書き方を解説します。写真を使ったアピールに悩んでいる学生はぜひ参考にしてくださいね。
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自分らしさが伝わり志望企業にも合う自己PR写真を選ぼう
選考では「あなたらしさが表れている写真」や「一番あなたらしい写真」を求められることがあります。提出する写真は当然、選考の評価材料になります。企業の担当者に「興味深い」「詳しく話を聞いてみたい」と思わせるには、自分らしさが伝わってかつ企業にも合っている写真を選ぶ必要があります。
そこでこの記事ではまず、企業が自己PR写真を求める理由を説明します。企業の視点を踏まえたうえで写真の選定に取り掛かりましょう。2ステップで写真を選べる方法とチェック項目を解説しているので、クリアした写真を選べば高評価が期待できますよ。
さらにオリジナリティのある写真の例も紹介しているので、周りと差を付けたい人はぜひ参考にしてください。そして、記事最後で説明文の作り方を解説しています。説明文も評価を決める重要な要素なので、とっておきの1枚と効果的な説明文をセットで用意し、合格に近づきましょう。
- 自己PR写真は評価に影響しますか?
手抜きが見抜かれたら評価を落としかねない
自己PR写真だけで合否が決まるわけではありませんが、写真によってその人の人柄が良いイメージにも悪いイメージにも捉えられることがあります。
学生の中には適当な写真を提出する人もいますが、いくつもの選考書類を見る採用担当には、適当に慌てて提出した写真は見破られてしまい、評価が下がることもあります。
「たかが写真」とは思わずに、写真からも良いイメージが伝えられる、就活にふさわしいものを選びましょう。
まずは押さえたい! 企業が自己PRで写真を求める理由
まずは押さえたい! 企業が自己PRで写真を求める理由
- 対面する前にイメージをつかむため
- アピール内容の裏付けを得るため
- 多面的にほかの応募者と比較するため
証明写真以外の写真を求められて、予想外のことに少し驚いた人もいるのではないでしょうか。「何に使うのだろう」「どんなふうに写真を評価するのだろう」と思った人もいますよね。
ここでは、企業が自己PRで写真を求める理由を解説します。企業が写真を求める理由を押さえれば、自分がどのような写真を提出すれば良いのかが見えてきますよ。
対面する前にイメージをつかむため
写真が求められるのは、面接前の書類選考の段階がほとんどです。この段階ではまだ、企業の担当者は応募者の姿や雰囲気をイメージできていません。履歴書やESの文面から漠然とした人柄は読み取れますが、対面する前にもう少し具体的なイメージを持ちたいと考えています。
写真からは、文面では伝えきれない表情や雰囲気も読み取ることができますよね。具体的なイメージが持てると、採用担当者は面接で質問したい内容や掘り下げたいことをあらかじめ用意できるというメリットがあるのです。
よって学生としては、文面では伝えられない自分の雰囲気や特徴が正しく伝わる写真を選ぶことが重要になります。
アピール内容の裏付けを得るため
自己PRやガクチカでは、企業に自分の魅力をアピールするために、ボランティアへの参加や部活動での成績など過去のエピソードを取り上げますよね。ただ、「県大会で優勝した」のような華々しい実績が述べられていても、文面だけでは事実だと確証することができません。
実際、文章では話を盛ったり、事実を曲げて伝えることが簡単にできてしまいます。そこで、その当時の状況がわかる写真があると、エピソードの裏付けが得られるのです。アピール内容と関連した写真を提出することで、強みの説得力を高めることができますよ。
履歴書やESの自己PR・志望動機の書き方は以下の記事で解説しています。自分の魅力を効果的にアピールするコツを習得しましょう。
自己PR
新卒用履歴書の自己PRを書く極意|例文28選を強み・職種別で紹介
志望動機
例文10選|新卒用履歴書の志望動機の基本と盛り込むべき6要素
長所・短所
例文25選|履歴書の長所・短所の書き方と選考通過に導くポイント
多面的にほかの応募者と比較するため
書類選考では、履歴書やESに記載された経歴や自己PR、ガクチカをもとに、自社での活躍が期待できる人物を合格と判断します。ただ、資格が多い人や文章力がある人の方が優秀で自社に合っているとは決めきれないため、より多くの判断材料が必要になるのです。
そこで写真によるアピールを課すことで、より多面的に学生同士を比較することができます。学歴や文章からは測れない学生の個性を知り、書類選考通過者を決める評価材料の一つとしています。
文章では伝えられないプラスアルファの情報が盛り込まれた写真を選ぶことで、ほかの応募者と比較したときに良い評価を受けやすくなりますよ。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る書類から読み取れない応募者の個性を知るために自己PR写真が必要
企業が応募者のイメージをつかむための手段は、基本的に学歴や志望動機、趣味特技、ガクチカなどの自己アピール文といった文章でまとめられた情報と、履歴書に添付されている証明写真しかありません。
しかしそれだけでは応募者のイメージが湧きにくく、書類選考の最終的な選定材料として物足りません。
就活対策の情報も豊富に出回っており、ガクチカやそのほかの自己アピールの文章が似通った表現になることが多く、文章だけでは応募者の個性や人柄が見えないのです。
自己PR写真からは「自分らしさ」が伝わりやすい
このように自己PR写真がないと、自社の社風などとのマッチ度がわかりにくく、結果的に「取り敢えず会って話してみるか」というあいまいな判断になってしまいます。
しかし採用側も予算は限られているため、候補者の本気度の確認や書類選考の段階で自社との親和性が高い人材を絞り込むことを目的に、自己PR写真という応募者の「自分らしさ」が見えやすい項目を設けています。
最近では履歴書をWebで作成し提出するケースが増えているため、履歴書の証明写真をデータ化しなければならないことが多くなっています。こちらの記事でデータ化の方法を解説しているので参考にしてくださいね。
証明写真をデータ化する方法4選! 活用方法や注意点など徹底解説
履歴書だけでなく、ESでも写真の添付を求められるケースがあります。撮影の方法やコツを解説しているので参考にしてくださいね。
好印象が残せるES用の写真の撮り方|注意すべき身だしなみも解説
なぜ履歴書に写真を貼る必要があるのか疑問に思った人は以下の記事を参考にしてみてください。写真の重要性をまとめています。
履歴書を写真なしで提出すると落ちる? 重要性や4つのリスクを解説
文章を作るのが苦手な人にオススメの自己PR作成方法!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
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自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
そもそも自分らしさとは? 自己PR写真でアピールする強みを決めよう
あなたらしい写真を提出するように指示されても、そもそも自分らしさを自覚できておらず、どの写真を選べば良いのかわからないという人もいるでしょう。自分が活発な人物なのか、社交的な人物なのか、常に冷静な人物なのか……。改めて自分らしさを聞かれると、答えられない人も多いですよね。
自己分析ができていない人は、自分の価値観、強みや弱みを明らかにし、自分らしさを明確な言葉で表すことから始めましょう。しかし自分らしさが一言では表せない人もいますよね。たとえば明るさと冷静さを兼ねそろえていたり、慎重でかつ活発な人もいるかもしれません。この場合、すべてを写真で表現するのは難しくなります。
自分の魅力をすべて盛り込もうとせず、自己PRやガクチカでのアピールとの兼ね合いを考えながら、企業に写真を通してアピールしたい強みを絞りましょう。
自己PR写真では、できるだけ自然な状態のありのままの自分らしさをアピールしましょう。あまりにも写真に凝ってしまうと、あなたの本質を失ってしまいますよ。
自己分析が初めての人は、こちらの記事でやり方を確認してくださいね。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
マインドマップやシートを使った方法もおすすめですよ。
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あなたらしさが伝わる写真とは? 自己PRで使える写真の例
あなたらしさが伝わる写真とは? 自己PRで使える写真の例
- 活発さが伝わる写真
- 誠実さが伝わる写真
- クリエイティブさが伝わる写真
「あなたらしさが表れた写真」と言われても、どんな写真がふさわしいのかまったく思い浮かばない人もいますよね。また写真を見た企業の担当者が、どんな印象を抱くのか想像できない人もいるでしょう。
ここでは、自己PRで使える写真の例を紹介します。それぞれの写真に対して見た人が抱く印象も解説するので、写真を選ぶ際に参考にしてくださいね。
活発さが伝わる写真
スポーツをしている様子やステージに立っている写真など、外向的な活動をしている様子からは、活発さや明るさ、元気の良さが感じられます。加えて、年代の異なる人と話しているなど交流が感じられると、活発なだけでなく社交性の高さもアピールできます。
また、海外での写真や普通の人がしたことないような珍しい経験をしている様子からは、行動的な性格がうかがえます。
活発さが伝わる写真の例
- 明るい表情でスポーツをしている
- 外国で珍しい体験をしている
- 年代の異なる人と親しげに話している
年配の人や子どもなど、年代の異なる人と親しげに話している写真は、活発なことに加えて、異なる世代の人の目線に立って会話ができるコミュニケーション能力の高さも示せますよ。
また、会話をしている様子から、普段の自分の雰囲気を伝える効果もあり、働いている姿も想像してもらいやすいでしょう。
コミュニケーション能力はどんな仕事でも必要とされるスキルです。こちらの記事では、企業がどのように応募者のコミュニケーション能力を見極めているか解説しているのでぜひチェックしてくださいね。
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
誠実さが伝わる写真
誠実さは、表情や身だしなみから感じ取れます。たとえば、真剣な表情で作業に取り組んでいる様子や人前で堂々と発表している姿からは、真面目な人柄や勤勉な性格のイメージにつながりやすいでしょう。
また、そのときの身だしなみもイメージに少なからず影響します。場に適していない派手な髪型や露出度の高い服装は、誠実なイメージからは遠ざかってしまいます。
誠実さが伝わる写真の例
- 真剣な表情で勉強している
- ステージの上で堂々と発表している
- スーツで社会人と話している
上記で例として挙げられている写真であれば、奇抜さを狙わずに誠実さをアピールしている点から、社会人としての基本的なマナーが備わっていると感じます。会社に入社しても、組織に溶け込みやすい人ではないかと評価されるでしょう。
クリエイティブさが伝わる写真
ほかの人が思いつかないようなオリジナリティのある写真だと、創造力がある人だと期待できます。特に、デザイナーなどクリエイティブさが必要な職業を志望しているのであれば、ほかの人と似通らない個性的な写真が効果的です。
後で詳しく解説しますが、カメラを意識していない瞬間を捉えた写真や、人が写っていないものや風景だけの写真は、ほかの学生と差別化できる可能性が高いです。
「突飛で奇抜な写真=クリエイティブな写真」でないということは押さえておいてください。自己PR写真では、信頼できる人物かどうかも見られています。奇抜な写真で目を引くことができたとしても、信頼性に欠けてしまう恐れがあります。
こちらの記事では、クリエイティブさが求められるWebデザイナーの仕事内容を解説しています。
Webデザイナーになるには? 仕事内容から将来性まで徹底解説
2ステップで自分らしい1枚が見つかる! 自己PR写真の選び方
ここからは写真の選定方法を解説します。写真の選び方は2ステップです。まず、アルバムの中からチェック項目を満たす写真を複数ピックアップし、次にピックアップした写真の中から最も自分らしさが伝わる写真1枚を見定めます。
自己PR写真は提出することが目的ではなく、写真を通して自分らしさや企業とのマッチ度をアピールすることが目的です。各チェック項目をクリアできるものを選べば、目的を果たせる1枚が選べますよ。
①アルバムから自己PRに適した写真をピックアップしよう
まずは、普段使用しているスマートフォンの画像フォルダや、写真を保存しているパソコンを立ち上げて、自己PRに適した写真をピックアップしましょう。自己PRに適している写真が何かわからない人は、以下のチェック項目を満たしている写真を選んでみてください。
自己PRに適した写真のチェック項目
- 何をしているのかわかる
- ぱっと見て自分の存在がわかる
- 画質が良い
- 表情がよくわかる
- 必要以上に加工されていない
アピール内容と関連がなさそうな写真でも、見方によっては自分の伝えたい強みが伝わることもあります。まずは自分らしさが伝わるかどうかは気にせず、適した写真を見つけることに集中しましょう。
- 大学生以前の写真は避けた方が良いでしょうか。
「今の自分」との関連性を伝えられるなら問題ない
大学生以前の写真だから評価が下がるというわけではないので、使用しても問題はありません。自己PRの写真は、伝えたいことが確実に伝わる写真を選ぶことが大切です。
大学生以前の写真でも、今の自分の人格形成などにつながっていたり、自分の軸となる部分を表現できたりするような写真ならば問題ありません。
ただし、説明文では大学生以前の写真を選んだ意図性が伝わるように、「今の自分」との関連性がわかるような説明を心掛けましょう。
何をしているのかわかる
説明文でも状況は説明できますが、誤解を与えかねない写真は避けましょう。たとえば、部活動のマネージャーだったのにプレーをしている写真や、表彰されていないのに表彰状を持っている写真は事実に反するイメージを抱かせてしまいます。
説明文で事実を説明したとしても、写真とのギャップが大きければ何をアピールしたいのか伝わらず、自分を偽ろうとしていると思われる可能性もあります。写真を一目見たときに誰が見ても何をしているのかすぐにわかる写真であれば、誤解させてしまう事態は避けられますよ。
ぱっと見て自分の存在がわかる
複数の人物が写っている写真や、遠くから自分を写している写真は、どれが自分か採用担当者が判断しづらいため要注意です。自分よりもほかの人が強調されている写真では、自分らしさは伝わりづらくなります。
これらの写真をすべて避ける必要はありませんが、同じような写真が複数あるのであれば、なるべく自分がはっきり確認できる写真を選びましょう。また、説明文で自分の位置を示すなどして情報を補足するのも有効です。
- 自分以外の人が写っていた場合、顔はモザイク加工をした方が良いですか。
モザイクを施すのがおすすめ
自己PR写真に自分以外の人が写っていた場合は、一般的に顔にモザイク加工を施すことを推奨します。
自己PR写真はあなた自身のPRにのみ使うものであって、他人のプライバシーは保護しておかなければならないからです。
個人情報の扱いに敏感な昨今なので、配慮することができる人物だという評価も得られるかもしれません。
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画質が良い
画質の悪い写真では、表情や周囲の状況が伝わりづらくなってしまいます。
スマホの画面では綺麗に見えても、パソコンなどの大きい画面で見ると画質の悪さが目立ってしまうことがあるため注意が必要です。また、数年前に撮影した写真は思っていた以上に画質が悪い可能性もあります。
明らかに画質が悪くぼやけて見えてしまうような写真は避けてくださいね。
表情がよくわかる
笑顔の写真や真剣な表情の写真など、表情がよくわかる写真は人柄が伝わりやすく自己PRに適しているといえます。表情からそのときの気持ちがよく伝わる写真は多めにピックアップするのがおすすめです。
必要以上に加工されていない
ビジネスシーンで写真を使うときに、目を大きくしたり脚を細くする加工を使うことは基本的にありません。そのため、写真機やスマホのアプリによって過度な加工を施した写真は、選考の場に適しているとは言い難いです。
選考でそのような写真を使っていると、非常識な人物と見なす採用担当者もいるでしょう。また、自分を偽ろうとしていたり、見栄を張ろうとしているようにも思われてしまいます。
アピールポイントを際立たせるために、多少背景をぼかしている写真や違和感のない程度に肌を補正している程度なら問題視しない担当者がほとんどですが、過度な加工には良くない印象を抱かれる可能性が高いため、自己PR写真の候補からは外しましょう。
加工された画像は、「遊びと仕事の違いをわかっているのかな?」と思われてしまうことも。
ビジネスの現場においては、過度な画像補正はあまりしないため、基本的なビジネスマナーがわかっていない(=入社後の教育が大変そう)と思われてしまう可能性があります。
②最も自分らしさが伝わる写真を見定めよう
複数の写真がピックアップできたら、その中から最も自分らしさが的確に伝わる写真を見定めます。
ピックアップした写真一つひとつを、以下の2つの観点からチェックしましょう。両方の条件を十分満たしている写真であれば、アピールしたい自分らしさや企業とのマッチ度が伝わり、高評価につながる可能性が高いですよ。
最も自分らしさが伝わる写真の条件
- アピールしたい内容と関連する
- 志望企業の雰囲気と合っている
アピールしたい内容と関連する
自己PRの内容と写真の関連性は、忘れずに確認しましょう。
たとえば、自己PRでバレー部での経験をアピールしている場合、バレーをしている姿の写真であれば、自己PRに説得力を持たせられます。優秀な選手として表彰されたことを強調したいのであれば、表彰状を持っている写真などが効果的です。
また、コミュニケーション力の高さを強みとしているのであれば、写真でも社交的な人柄が伝わると一貫したアピールになるので、人と会話をしている写真が妥当でしょう。さらに、表情が明るいと活発な印象も与えられます。
このように、アピールしたい内容と関連している写真に絞り込んでいきます。ただし一目で関連性を判断するのは危険です。先に解説したとおり、状況だけでなく、写真の表情や身だしなみでも印象は大きく変わるので、多角的な視点でチェックするようにしてくださいね。
志望企業の雰囲気と合っている
自己PR写真を決めるときには、企業や業界の雰囲気と合わせることも重要です。堅実性を重んじる企業で、飲み会での写真や露出度の高い服を着ている写真を提出すると、企業の雰囲気に沿わないと思われるケースもあります。
これらの行為や写真が悪いわけではありませんが、就活のようなフォーマルな場で取り扱うにはふさわしくないと思う人は一定数います。そのため、マイナスな評価を避けるには、就活マナーが守れていてかつ企業の社風に合う写真を選ぶことが重要です。
ただ、働き方や服装などの自由度が高い企業では、学生らしさや裏表のなさが表れている写真をポジティブに捉える可能性もあります。企業の雰囲気や社風を見極めたうえで、ミスマッチにならない写真を選びましょう。
上記のほかにも、喫煙スペース外での喫煙など社会人としてのマナーに反するものはもちろん、ギャンブルが疑われたり、個人の尊厳や男女平等を無視したりするなど、公序良俗に反する行為が見て取れる写真は控えた方が良いでしょう。
企業の雰囲気を知るためにも企業研究をしましょう。企業研究はノートにまとめながら進めると情報が整理されて、選考で活用しやすくなります。こちらの記事を参考にしてください。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
差別化したい学生必見! オリジナリティのある自己PR写真
毎年応募が殺到するような人気企業では、企業のもとに多くの自己PR写真が届きます。多数の写真に埋もれないためには、オリジナリティのある写真にすることが欠かせません。
また、デザイナーやプランナーなどクリエイティブな職種の場合、写真を通してほかの学生よりも一歩リードしたセンスの良さを示せると、より効果的な自己PRになるでしょう。
ここではオリジナリティのある自己PR写真を2つ紹介するので、周囲と差別化したい学生はぜひ参考にしてくださいね。
カメラを意識していない瞬間の写真
普段写真を撮るときには、カメラ目線で表情やポーズを作ることがほとんどですよね。そのため、カメラを意識していない瞬間を捉えた写真は珍しくて目を惹きやすくなります。
また、カメラを意識した写真だと自然体な姿とはいえないので、笑顔の写真であっても普段から明るい人柄だとは断定しづらいです。その点、カメラを意識していない写真からは自然体に近い素の姿がうかがえます。
目新しさで目を惹くだけでなく、より自分らしさが伝わりやすくもなるので、差別化したい人におすすめです。
物や風景だけの写真
企業からの指示で「本人が写っている」「風景の写真不可」などの条件がない場合は、自分が載っている写真ではなく、物や風景だけの写真でも自分らしさを伝えることは可能です。
説明文と合わせて的確に自分らしさを伝えられれば、オリジナリティも出しながら採用担当者の印象に残る写真になります。
物や風景だけの写真の例
- 故郷の風景
- 使いふるした道具
- 自分で制作した作品
- 趣味のコレクション
自己PR写真を選ぶ際は、就職活動におけるあなた自身のイメージを意識して、一貫性が感じられる写真を使用するようにしてください。企業側はあくまでもあなた自身を知りたいので、統一感がないと違和感が残る学生になってしまいます。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る日常的にノーマルカメラを使う習慣を持とう
スマホで写真を撮るときに、日常的に加工アプリを使って撮影している人はいませんか。
スマホのデフォルトのカメラで撮影した後に加工する人は良いのですが、最初から加工アプリで撮影していると、加工前の写真が少なく、使えそうな写真がほとんどない場合もあります。
そうならないために、就活を始める1年ほど前ぐらいから、スマホのノーマルカメラで撮影する癖をつけて、写真の選択肢を増やしておきましょう。
大学時代の写真がベスト
就活の写真を選ぶサポートをしたときにびっくりしたのが、高校時代の部活の写真を候補に持ってきた学生です。
「高校生のときにダンスの全国大会に出たんです!」とうれしそうに話してくれたのは良いのですが、あまりに古い写真では今の自分と雰囲気が変わっていることもあります。
それに高校時代の写真を出すということは、「大学では特にアピールできることがないのかな」と受け取られかねません。
写真の撮影時期については規定がないことがほとんどですが、最低でも大学時代の写真を選び、今の自分をアピールするようにしてくださいね。
これから撮影する人は押さえたい! 自己PR写真を用意する流れ
これから撮影する人は押さえたい! 自己PR写真を用意する流れ
- 撮影したい写真のイメージを決める
- 家族や友人に撮影してもらうように依頼する
- その場で自己PRに適しているか確認する
アルバムを探しても、自分らしさが伝わりそうな写真がないという人もいますよね。まずは、友人や家族が自分が写っている写真を持っている可能性もあるので、画像データを送ってもらうように依頼しましょう。
それでも自己PRに適した写真が見つからない場合は、提出日までの猶予が少しでもあるなら、新たに撮影して自分らしさが表れた1枚を用意しましょう。
せっかく撮影をするのであれば、これ以上ないくらい自己PRにふさわしい写真を撮りたいですよね。ここからはこれから撮影する人に向けて、自己PR写真を用意する流れを解説します。
①撮影したい写真のイメージを決める
撮影をする前に、写真のイメージを決めます。スポーツをしているときや歌っている時、勉強しているときなど、人によって自分らしさが表れている瞬間と聞いて思い浮かぶイメージはさまざまです。
イメージを決めたうえで撮影を始めましょう。
②家族や友人に撮影してもらうように依頼する
物や風景を撮影するのであれば自分で撮影できますが、自分自身を被写体にしたいときは家族や友人に撮影を依頼する必要があります。
なるべくカメラを意識していない自然体な姿の方が自分らしさは伝わりやすいので、自撮りではなくほかの人に撮影してもらうようにしましょう。
依頼する人にも、最初に決めたイメージを伝えてくださいね。
③その場で自己PRに適しているか確認する
撮影をしたらその場で写真は確認するようにしましょう。ただ撮った写真を見るのではなく、上記で解説したチェック項目を満たしているかまで確認するようにしてください。
締切までの猶予が短いと、後から撮り直したいと思っても、期日が迫っているため不可能な場合も多いです。その場で納得いく写真が撮れるまで撮影を続けましょう。
何でもかんでもいきなり写真を撮ってから選ぶのではなく、先に明確な自己アピールを考えたうえで、それを証明するための構図を決めてから写真を撮影しましょう。
構図を決めたら同じ写真を複数枚連続撮影し、写りが良く相手に伝わりやすい写真を選びましょう。
ここも重要! 自己PR写真の説明文の作り方
ここも重要! 自己PR写真の説明文の作り方
- 状況を説明する
- 当時の感情を盛り込む
- 学びや気づきを述べる
自己PR写真の提出を求められるときは、「その写真を選んだ理由を説明してください」「当時のエピソードを教えてください」というように、説明文も併せて提出しなければならないことがほとんどです。
説明文によって写真では伝えきれない情報を補足することができ、さらに自分の人柄や魅力を具体的に伝えることができます。3ステップを踏めば盛り込むべき情報が網羅できるので、説明文の書き方に悩んでいる人はぜひ実践してくださいね。
①状況を説明する
まずは写真を撮影している当時の状況を説明します。
採用担当者はあなたの過去を知らないので、その写真がいつ、どこで撮影されたものなのか、基本的なことを知りません。また集合写真など複数の人が写っている写真の場合、どれがあなたなのかも判断できません。
そのため、自分のことを知らない人にでも、写真の状況がわかるように説明する必要があります。
状況を説明するのに必要な情報
- 日時
- 場所
- (複数の人が写っている場合)自分の位置
状況を説明する例
大学3年生の夏、吹奏楽部で九州大会に出場したときの写真です。写真の中央でクラリネットを演奏しているのが私です。
②当時の感情を盛り込む
自己PR写真では、当時の感情を言葉でも説明することが重要です。表情がわかる写真なら、感情は見えてきてもその背景や経緯は見えてきません。
そこで、「最初はうまくできなくて悔しい思いをしたけど、継続的に練習してようやくできるようになり、やってて良かったと思った」というように、経緯や当時の感情を述べることで採用担当者も具体的なイメージをつかむことができるのです。
当時の感情を盛り込む例
ソロパートを任され、当日はとても緊張していました。しかしメンバーが「〇〇の演奏は素敵だから自信を持って」と励ましてくれ、練習のとき以上に満足のいく演奏ができました。
③学びや気づきを述べる
最後にそのエピソードから得た学びや気づきを述べると、自分にとって重要な出来事であることが伝えられます。設問はあくまで「自分らしさが表れている写真」なので、そのエピソードが自分の考えや価値観とどのようにリンクしているのかを示すことが重要ですよ。
学びや気づきを述べる例
所属していた吹奏楽部はチームワークを大事にする文化が根付いていました。私自身お互いを励まし合う文化に助けられて、当日は最高のパフォーマンスを発揮することができました。
この経験から、目標を達成できるよう自分自身もチームへ貢献することを意識するようになりました。
写真や説明分の添削をしてもらいたい人は、こちらの記事で紹介している就活の相談先を参考にしてくださいね。
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る自分のことを知らない人が読んでも伝わる文章にしよう
自己PR写真と説明文の書き方についてだけではなく、就活の書類すべてに当てはまることですが、「自分にしかわからない書き方」をしている人がたくさんいます。
たとえば、「バスケットボール部では、仲間たちと毎回最高のパフォーマンスを発揮していました。この経験から、チームワークの大切さ、仲間を思いやることが良い結果につながることがわかりました」といったもの。
これでは、最初の「バスケットボール部では~」の中に、どのようなプロセスで最高のパフォーマンスを発揮できたのかの記載がないので、なぜ「チームワークの大切さ」などに気づけたのかがまったくわからないのです。
就活の文章は就活のプロにチェックしてもらおう
就活の文章は、自分が読むための日記や友人に向けたSNSとは違い、あなたを知らない人が読みます。無意識の思い込みで「書かなくてもわかるだろう」と思っていることこそ、書くべきことの場合が多いのです。
これは文章を書くのが苦手な人でも得意な人でも変わらないので、自分の書いた文章は自分だけでチェックするのではなく、大学のキャリアセンターの職員、大学教員など客観的に判断してくれる人に確認してもらうようにしましょう。
自己PR写真は評価を決める大事な要素! 採用担当者の心をつかんで選考を突破しよう
書類選考の段階で自己PR写真の提出が求められたのであれば、それも経歴や自己PR、ガクチカなどと同様に評価材料の一つになります。自己PRやガクチカを作成するときと同じように、アピールしたい強みや相手の理解しやすさを意識しながら提出する写真を選びましょう。
写真だけでなく説明文も評価を左右する重要な役割を担っています。記事内で解説している作り方を参考にし、写真をより魅力的に見せる文章を作成して内定へと近づきましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る企業の意図を押さえたうえで自己PR写真を選ぼう
これから自己PR写真を提出しようとしている学生の皆さんは、「企業がなぜ自己PR写真を要望しているのか」という点を理解して準備に取り掛かりましょう。
写真というものは、その瞬間を切り抜いたものであり、あなた自身のすべてを語るものではありません。しかしながら企業は、自己PR写真をあなたを知るうえで重要なものとして位置づけています。
まずは自分のイメージに合う写真が何なのかを決めることが必要です。自分のイメージと写真の内容が一致していれば、企業はあなたを信用に足る学生であると評価を付けやすいです。
自己PRにふさわしい適切な写真を選ぼう
また、写真選びについては、適切な写真かどうかも慎重に判断してください。企業の雰囲気に合うかどうかという観点でチェックすれば判断しやすいでしょう。
たった1枚の写真ですが、その写真から企業はあなたのことを推測します。良い写真をたくさん撮影しておき、その中から選ぶことができるように準備に取り掛かりましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細