エントリーシートや履歴書の自己PR欄に、何を書いたら良いか迷っている大学生は多いのではないでしょうか。「アピールできることが見つからない」「自己PRをどう書いたら良いのかわからない」という悩みは毎年よく寄せられます。
そもそも自己PRは、入社後に企業で活躍できることをアピールする場です。そのためポイントをしっかり押さえて企業にアピールできれば、「入社後活躍してくれそう」「もっと話を聞いてみたい」など好印象にもつながります。
この記事では、キャリアアドバイザーの富岡さん、遠藤さん、古田さんのアドバイスを交えながら、大学生に向けた自己PRの作り方を解説していきます。就活を控えた大学生の皆さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自己PRで何をアピールするか悩む大学生は多くいる
書類選考や面接で必ずといっても良いほど聞かれる自己PRですが、何をアピールするか悩む大学生は多くいます。
結論からいうと、自己PRは企業に自分の魅力を売り込む項目なので、自分の強みがどのように企業で活かせるのかをアピールすることが重要です。
この記事ではまず自己PRを書くための事前準備や、アピールしやすい強みを解説します。まずは自分自身を深く知り、どの部分が企業にアピールできるのか考えてみてください。
さらに、自己PRをわかりやすく伝える方法も解説します。最後に例文も紹介しているので、ぜひ参考にして自分だけの自己PRを作成してみてくださいね。
そもそも良いエピソードが思い浮かばない……という人は、こちらの記事もおすすめです。
自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
事前準備は必須! 自己PRを書くためにやっておきたいこと
自己PRは書く前に必ず事前準備をしましょう。下準備ができていないまま自己PRを作成してしまうと、アピールに矛盾が生じてしまったり、企業側に自社と合わなさそうと判断されてしまったりする可能性があります。
まずは自分と企業への理解を深め、最適な自己PRができるように準備しましょう。
自己PRで迷ってしまう人は企業がなぜ自己PRを求めいているか把握できていない可能性があります。以下の記事では自己PRについて詳しくまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
自己PRとは? 職種別のおすすめテーマや書き方を解説|例文7選
①自分を知る
まずは自分の強みや適性を理解するために、自己分析をしましょう。自己分析がしっかりできていると、アピールを裏付けるエピソードの選定にも役立ちます。
自己分析の手法は、マインドマップを使う方法や自分史を書く方法などいろいろありますが、まずは幼少期から大学生までの経験を振り返ってみてください。頑張ったことや困難を乗り越えたことを整理して、具体的に起こした行動や周囲に与えた影響を言語化します。そしてその変化の要因を探ることで、自分の強みが見えてくるのです。
もしなかなか強みが見つけられないという人は、他己分析をしてみましょう。自分では見えていなかった強みを知るきっかけになることもありますよ。
それぞれの自己分析の詳しいやり方は、以下の記事も参考にしてみてください。
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説
他己分析
他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
さまざまな方法を組み合わせて自己分析をすると、自分を多角的に分析できるのでおすすめです。上記で紹介した以外にも自己分析の方法はたくさんあるので、以下の記事も併せて確認してみましょう。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
②企業を知る
志望企業と自分の相性を確かめるためにも、企業研究は忘れずにしましょう。まずは志望企業でどのような人材が求められているのかを把握し、自分の強みとの接点を見つけてください。
どんなに素晴らしいアピールポイントがあっても、企業が求める人材とかけ離れていては「自社に合っていない」と判断されてしまう可能性もあるので注意が必要です。
企業の求める人材を知る方法は、以下がおすすめです。これらの方法を積極的に試して、企業研究を深めましょう。
企業の求める人材を知る方法
- 企業の採用ホームページ(HP)を見る
- 就活サイトの募集要項を見る
- 企業理念や社長インタビューから読み取る
- OB・OG訪問やインターンシップに参加する
自己PRを作るときには、企業研究も必ずおこないましょう。どんなに良い自己PRができても、企業が求めている人材に合致しない内容では、選考通過は難しくなってしまいますよ。
また企業研究はミスマッチを早期に防ぐ効果があります。学生のみなさんが就活を効率良く進めるためにも企業研究は重要なのです。
実際に働いている人の話を聞くことで企業への理解はグッと深まります。OB・OG訪問やインターンの活用方法はこちらの記事で解説しているので併せて参考にしてください。
OB・OG訪問
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
インターン
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
まずはAI作成ツールを使って、
自己PRのひな形を作りましょう
『テーマは決まっているのに、文章にするのが難しい…』そんなあなたにおすすめ!
「AI自己PR作成ツール」では、AIがあなたの考えを活かして、わかりやすく魅力的な自己PRを作成してくれるので、文章が苦手な方も安心です。
手間をかけずに効率よく自己PRを完成させて、選考の準備を進めましょう。
大学生の自己PRでアピールできる要素10選
自己分析や企業研究をしても結局何をアピールするか迷ってしまう人や、アピールポイントが決まっていてもどのように表現すれば良いのかわからない人もいるでしょう。
ここからは大学生の自己PRでアピールできる要素を解説します。就活でほかの大学生と差別化できる言い換え例や仕事の活かし方をそれぞれ解説するので、ぜひ自己PR作成の参考にしてくださいね。
自己PRのアピール方法で悩んでいる人は以下の記事を参考にしてください。強み別に例文と言い換えの活用もまとめています。
強み別の自己PR例文17選|63の言い換えも活用して選考突破
①マルチタスク能力
企業が求めるマルチタスク能力とは
効率的に複数の業務を並行して進められる能力のこと
マルチタスク能力がある人は、仕事の優先順位を考えて物事に取り組むことができます。そのため、常に状況に応じた行動ができるので、以下のようにも言い換えることも可能です。
マルチタスク能力の言い換え例
- 臨機応変に対応できる
- 柔軟性がある
マルチタスク能力は仕事の生産性向上にもつながる能力のため、強みとして十分にアピールできますが、「効率を重視してケアレスミスが多いのではないか」「集中力がないのではないか」と捉えられてしまう可能性もあります。
アピールする際は、複数の業務を並行する際に意識しているポイントなどを交えると、懸念点を払拭できますよ。
マルチタスク能力があると、同時に複数の業務を進めることができるため、効率化に力を入れている企業では重宝されます。
根拠となるエピソード次第ではプラスの評価につながるので、自己PRでは具体的なエピソードを盛り込むように心掛けましょう。
臨機応変さや柔軟性に自信がある人は、こちらの記事も参考にしてください。働くうえでの活かし方やアピールするときの注意点を詳しく解説しています。
臨機応変に対応する力
例文8選|「臨機応変に対応する力」の自己PRを作る4ステップ
柔軟性
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
②コミュニケーション能力
企業が求めるコミュニケーション能力とは
相手とスムーズに情報共有や意思の疎通が図れる能力のこと
仕事は一人では完結しないものがほとんどで、ほかの人とコミュニケーションを取らなくては成り立ちません。そのため、スムーズに意思疎通を図り信頼関係を構築できるコミュニケーション能力があることは、どの企業でも求められる能力といえます。
一方でコミュニケーション能力は幅広い意味を持つため、強みが漠然としていると捉えられてしまうこともあります。エピソードに具体性を持たせることを意識して、どのようなコミュニケーション能力を持っていて、どう発揮したいのかを伝えましょう。
以下の言い換え例を参考に、自分自身をよく表現できる言い回しを選んでアピールするのもおすすめですよ。
コミュニケーション能力の言い換え例
- 相手にわかりやすく伝える力がある
- 傾聴力がある
- 周囲を巻き込んで物事を推進する力がある
コミュニケーション能力をアピールしたいと考えている人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
コミュニケーション能力の効果的なアピール方法
例文12選| コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説
ほかの言い換え表現
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
③継続力
企業が求める継続力とは
物事を継続して取り組める能力のこと
継続力がある人は諦めずに努力を続けられるため、「仕事を投げ出さずに責任感を持って働いてくれそう」「自己研鑽に励んで成長してくれそう」といった印象を持たれやすくなります。
しかし、アピールする際のエピソード選びには注意が必要です。継続して当然のことや目標もなくただ継続しただけのことは、入社後の活躍のイメージが持たれにくくアピールになりません。そのため、何を目標にしてどのように工夫したのか、継続して得た結果を交えて仕事への再現性を伝えましょう。
継続力の言い換え例
- 粘り強い
- 真面目に努力できる
- 向上心がある
継続力という言葉からは、コツコツと地道な努力ができる、途中で投げ出したりせず物事を続けられるといった人が想像できます。
仕事はうまくいくことばかりではないので、それでもやる気をなくさず頑張ってくれそうだと期待が持てますね。
継続力のアピール方法や、言い換え表現で紹介した真面目さ、努力家のアピール方法を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
継続力
例文13選|継続力の自己PRはどう伝える? 書き方や注意点を解説
真面目
12例文|真面目さの自己PRでやりがちな3つの失敗パターンと対策
努力家
努力家の自己PRの作り方|努力タイプ別例文で徹底解説
④協調性
企業が求める協調性とは
周囲と連携して物事を進める能力のこと
協調性がある人は状況をきちんと把握し、異なる意見をすり合わせたりときには譲歩したりしながら、利害や立場の異なる人とも目標の達成に向かって力を合わせられるのが特徴です。
仕事は周囲とともに協力しながら進めるものなので、協調性がある人は企業に評価されやすい傾向にあります。
一方で主体性がない、決断力がないと判断されてしまわないように注意が必要です。エピソードの中で、「他人の意見も尊重しつつ、自分の意見も伝わりやすいように主張した」「思いやりを持ちつつ積極的に行動した」などとアピールすることで、マイナスなイメージを払拭できますよ。
また協調性は意味が広い言葉なので、以下のように言い換えるとより自分の強みを伝えやすくなります。
協調性の言い換え例
- 洞察力がある
- 傾聴力がある
- サポート力がある
協調性のアピール方法や、言い換え表現で紹介した傾聴力のアピール方法を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
協調性
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
傾聴力
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
⑤主体性
企業が求める主体性とは
自ら課題や目標を設定し、責任を持って行動する能力のこと
多くの企業は、ただ与えられた仕事をこなすだけではなく自ら現状を分析して行動できる人を求めているため、主体性がある人材は評価されやすいといえます。
実際、マイナビが発表した「2022年卒企業新卒採用予定調査」の選考時に重視する力によると、主体性が最多で、8割以上の企業が重視すると回答しています。
一方で、主体性を強調しすぎて協調性がないと捉えられてしまう可能性もあります。主体性をアピールする際は、周囲の状況を考慮したうえで主体的に行動したこと、その結果物事が良い方向に導かれたことなどを内容に盛り込みましょう。結果は劇的な変化でなくても問題ないので、具体的に採用担当者がイメージしやすいように説明してください。
主体性は以下のように言い換えることも可能なので、自分の強みに一番合う言葉でアピールしましょう。
主体性の言い換え例
- 行動力がある
- 責任感がある
- 問題解決能力がある
- 主体性をアピールする学生は多そうですが、差別化するポイントはありますか?
自分の経験を題材にしたアピールで周囲と差別化しよう
周囲との差別化を図る一番の方法は、唯一無二である自分の経験を題材とすることです。
主体性といっても、どのような能力を持ってして主体的に動けるのかについては個人差があります。唯一無二である自分の経験をしっかりと掘り下げ、個性あるアピールをしましょう。
また、主体性の意味をしっかり理解しておくことも大切です。言葉の意味を正確にとらえて、ずれた回答にならないようにしてくださいね。
主体性の言い換え表現で紹介した責任感や問題解決能力のアピール方法を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
責任感
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
問題解決能力
自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法
⑥リーダーシップ
企業が求めるリーダーシップとは
目標達成のためにチームを率いる能力のこと
多くの企業はチームや部署単位で仕事をしているため、周囲を引っ張る力はいずれ必要になる能力です。そのため企業は、リーダーシップを発揮して周囲に良い影響を与えながら自分自身も成長していけるような人材を求めています。
とはいえ、組織にはさまざまなタイプのリーダーが存在するので、ただ「リーダーシップがある」とアピールするだけでは、認識のズレが生じてしまう可能性があります。そのためリーダーシップをほかの言葉に言い換えたり具体的にエピソードを伝えたりして、採用担当者がイメージしやすいようにアピールしましょう。
リーダーシップの言い換え例
- 統率力がある
- 指導力がある
- 推進力がある
- 責任感がある
リーダーシップをアピールしたいと考えている人は以下の記事も参考にしてください。エピソードの選び方や伝え方を解説しています。
自己PRとして伝える方法
例文17選|自己PRでリーダーシップを最強の強みとして伝える方法
面接での回答方法
面接の回答例12選|リーダーシップを発揮した経験で好印象を狙おう
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
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⑦探究心
企業が求める探究心とは
物事の本質を探り見極める能力のこと
探究心がある人は、課題に対して途中で投げ出さずに粘り強く追求できることが特徴です。そのため、仕事で成果を出しやすく、企業に重宝されやすい傾向にあります。
探究心をアピールする際は、「興味の有無に左右される」「こだわりが強すぎる」といった印象を残さないように注意しましょう。責任感を持って行動できることや、柔軟に対応できることも示すと、ネガティブなイメージを払拭できますよ。
探究心は興味を持ったことに対して追求できる力なので、主体性とも重なる部分があります。以下の言い換え表現から自分に適した言葉を選んでみてくださいね。
探究心の言い換え例
- 行動力がある
- 粘り強い
- 好奇心が強い
未来が読めないVUCA(ブーカ)といわれる今の時代では、何が正解かわからない問いに対して向き合い、行動することが求められています。
そのため探究心を持って主体的に行動できる学生は、会社に良い影響を与えてくれそうだと好印象を抱かれやすいといえます。
探究心のアピール方法や、言い換え表現で紹介した粘り強さや好奇心が強いことのアピール方法を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
探究心
例文9選|探究心の自己PRで面接官の心を掴むコツを徹底解説
粘り強い
例文11選|粘り強い性格の自己PRで知らないと損する注意点
好奇心旺盛
例文12選|自己PRで好奇心旺盛を最高の武器にする考え方4ステップ
⑧向上心
企業が求める向上心とは
より優れたもの、より高いものを目指して努力する能力のこと
向上心がある人は、目標を達成するために諦めずに継続して努力できます。仕事でも現状に満足せずに積極的に行動することが期待できるため、強みとして自己PRでアピールできます。
また向上心は以下のように言い換えることも可能です。より具体的にすることで、面接官にも伝わりやすくなります。
向上心の言い換え例
- ハングリー精神がある
- 粘り強い
- 現状に満足せず努力できる
向上心をアピールする際は、一人よがりな印象を残さないことが重要です。行動の動機や結果の部分で第三者の視点を盛り込むと、協調性もアピールできますよ。
向上心をアピールしたいと考えている人は以下の記事も参考にしてください。エピソードの伝え方に加えて、経験別・職種別の例文も紹介しています。
例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
⑨行動力
企業が求める行動力とは
自ら考えたことを積極的に実行に移せる能力のこと
行動力がある人は、明確な目的意識を持ったうえでひたむきな努力を続けられる特徴があります。
そのため行動力をアピールする学生に対して、企業側は「仕事に積極的に取り組んでくれそう」「与えられた仕事だけでなく自ら考えて行動してくれそう」といったポジティブなイメージを持ちやすくなります。
一方で、行動が先走り慎重さが足りないのではないかと捉えられてしまう可能性もあるので、エピソードの中に計画を立てて行動したことを盛り込み、ネガティブなイメージを払拭しましょう。
行動力の言い換え例
- 主体性がある
- 実行力がある
- 有言実行できる
行動力という言葉からは、部屋に閉じこもって頭で考えているだけでなく、実際にアクションを起こせる人を想像します。
また、行動することで遭遇する可能性のある困難や想定外の出来事も乗り越えていけるような、活発な印象を受けます。
行動力や、言い換え表現で紹介した実行力をアピールしたいと考えている人は、以下の記事も参考にしてください。企業が求めるそれぞれの強みのアピール方法を詳しく解説しています。
行動力
例文30選! 行動力の自己PRは6つのパターンで勝負しよう
実行力
厳選10例文! 実行力の自己PRで簡単に差別化できる3要素
⑩計画性
企業が求める計画性とは
目標に対して必要事項を逆算して計画を立て、実行する能力のこと
多くの仕事は、課題に対して「どのように進めていくか」を計画することから始まります。そのため適切な計画を立て、課題をクリアするために軌道修正しながら進行させられる力は、どんな企業でもアピールできる資質といえるのです。
計画性と一口にいってもそれぞれ得意とする分野は違うので、以下のようにも言い換えられます。
計画性の言い換え例
- リスク管理ができる
- 時間管理が得意である
- 逆算して目標を立てられる
計画性をアピールする際に慎重さばかりを前面に押し出すと、「計画を守るばかりで融通が利かない」「行動力が低い」とマイナスな印象を持たれることもあります。仕事をするうえでは、計画的に遂行することも重要ですが、臨機応変に行動できることも重要です。
そのため計画を柔軟に軌道修正しながら行動したことや、自発的に行動したことをエピソードに盛り込むと、柔軟性や行動力があることまでアピールできます。
計画性をアピールしたいと考えている人は、以下の記事も参考にしてください。ネガティブなイメージを払拭して、周囲の学生と差別化する方法も解説しています。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!
アドバイザーコメント
富岡 順子
プロフィールを見る自己PRでおすすめの強みはファシリテーション力
私が自己PRの要素としておすすめするのはファシリテーションスキルです。ファシリテーションとはコミュニケーションの場を円滑に進め合意を取ることを指しますが、それができる人材は今後ますます必要とされてきます。
仕事は一人でおこなうものではなく、大勢の人がかかわり成り立っています。立場が異なったり、ときには利害関係にある組織・チームで仕事をすることもしばしばです。「みんな違ってみんな良い」という言葉がありますが、仕事をするときはそうもいかないのです。
そこでコミュニケーションを円滑に進めることが必要になり、それが企業の業績や従業員の満足度、エンゲージメント(仕事へのやる気)にもつながっていきます。
異なる意見をまとめていくことができる力が企業から求められている
コミュニケーションを円滑に進めるためには、ものの見方や考え方が違う中で相手の話を傾聴できること、受容すること、みんなで納得のいく合意形成をしていくことが大切です。それがファシリテーションスキルなのです。
大学生活の中でも、主張が食い違うような多様な人がいる環境の中で時間をかけて対話する場を作り、一人ひとりの思いを受け止めながらみんなで一つの目標に向かって行動するという経験をしてきた人は、企業からも一目置かれる存在となるでしょう。
4ステップで誰でもできる! 自己PRをわかりやすく伝える方法
自己PRで何をアピールするか決まっても、自己PRの作成方法がわからずに悩んでしまう人もいますよね。そこでおすすめなのがPREP法を用いて自己PRを作成する方法です。
PREP法とは
Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字をとった、ビジネスの基本的なコミュニケーション法
あなたのアピールポイントが企業で活躍できるものであっても、採用担当者に伝わらなければ評価につながらずに終わってしまいます。コツさえわかれば魅力的な自己PRが作れるので、ここで解説する4つのステップを意識して作成し自己PRを効果的に伝えましょう。
基本的な自己PRの作成方法はこちらの記事も参考にしてください。自己PRの構成について詳しく解説しています。
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
自己PRを1分の動画で提出する企業もあります。対面と違いその場で質問ができないためわかりやすく伝えることがより大切です。以下の記事では自己PR動画について解説しているので参考にしてみてください。
自己PR動画を1分にまとめる方法|誰でも魅力的に映るコツとは
①強みのアピール(結論)
まずは自己PRで伝えたい自分の強みを簡潔に伝えましょう。自己PRの軸になる部分から伝えることで、採用担当者は要点を押さえながらあなたの話を聞けます。
結論がわからないと強みが見えづらくなるだけでなく、「説明が苦手なのかな」などとマイナスの印象になってしまう可能性があるため注意しましょう。
また「強みは向上心です」と伝えるだけでなく、「向上心を持って地道に努力できるところです」のようにどのような強みがあるのかまで伝えるとイメージしやすくなり、採用担当者を冒頭で惹きつけられますよ。
結論の見えない自己PRをされると、「読解力がない」という印象や、「準備や練習が足りていない」「この面接に対して本気度が低いのでは?」といったマイナスな印象を持つ可能性があります。ぜひ第三者を交えて練習しましょう。
自己PRの書き出しを差別化する方法を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしましょう。
自己PRは書き出しで命運が決まる! 人事を惹き込むコツを大解剖
②その強みの根拠(理由)
次は冒頭で述べた結論の理由を述べます。
ただ「強みは〇〇です」と伝えるだけでは説得力がないため、根拠となる強みを発揮したエピソードを伝えることで、人柄をよりリアルにアピールできて納得感がアップします。
次に説明する 「③強みを裏付けるエピソード(具体例)」と明確な境界線はないため、はっきり内容が分かれていなくても問題ありませんが、自己PRでの具体例の立ち位置を明確にするためにも要素としては入れるようにしましょう。
③強み裏付けるエピソード(具体例)
次は 「②その強みの根拠(理由)」で述べたエピソードを具体的に伝えましょう。
エピソードを具体的に伝えることで、アピールする強みを裏付けられます。採用担当者が企業で活躍するイメージを持ちやすいように、「何を意図して」「どのように行動したのか」という過程を重視して伝えましょう。
- どうしてもエピソードが長くなってしまいます。最低限どのような要素を盛り込めば良いのでしょうか?
重要な5要素を軸にしてエピソードを考えるようにしよう
エピソードが長くなってしまうときは、以下の5つの要素を盛り込むようにしましょう。
・どのような課題、問題に取り組んだか
・どうしてそれを課題と思ったか
・何を意図してどんな行動をとったか
・課題がどんな風に変化したか(before、afterで比較)
・この経験から気付いたこと
また具体的に語ることが非常に重要になるため、数字を使える部分は数字を使って定量的に表すようにしてください。
④仕事での活かし方(まとめ)
自己PRはあなたの実績をアピールする場ではなく、あなたを採用すると企業にどのようなメリットがあるのかをアピールする場です。
「この学生は自社で活躍してくれそう」と採用担当者の印象に残るように、強みを活かしてどのように活躍したいのか具体的に伝えましょう。
仕事への活かし方を伝える際は、企業研究をしっかりして企業の特徴と絡めるとさらに入社意欲が伝わりやすくなるためおすすめです。
もし入社後どのように強みを発揮して活躍するのかイメージすることが難しければ、OB・OG訪問やインターンで話を聞いたり、企業のHPで仕事内容を確認したりしてみてください。
自己PRの最後に仕事での活かし方が伝えきれないと、あなたの強みが十分に伝わらない可能性もあります。
たとえばコミュニケーション力をアピールしたい場合、同級生と仲良く活動できたエピソードで終わってしまっては、あまり共通点のない取引先の人や年齢の離れた社員との場合はどうなるか心配になってしまいます。
そのため、入社後も再現性があるということを伝えるのが大切なのです。
自己PRの締め方に迷っている人は以下の記事もおすすめです。必ず盛り込んでほしい3大要素に加えて、使いやすいテンプレも紹介しています。
自己PRの締め方に必須の3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
自己PRを作成する際の3つのポイント
自己PRを作成する際の3つのポイント
- 具体的な内容にする
- 客観的な視点を加える
- 再現性があることをアピールする
4ステップで構成を作成する方法を紹介しましたが、それに加えて少し工夫するだけでより魅力的な自己PRが作成できます。
これから紹介するポイントを盛り込んで、自分らしく説得力のあるアピールをしてくださいね。
こちらの記事では自己PRを簡単に作成するコツをプロが解説しているので併せて参考にしてみてください。
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例文20選|自己PRが簡単に書けるテンプレートで就活準備を効率化
就活中の学生の多くが自己PRを簡単に書き終えたいと思ったことがあるでしょう。効率的に就活を進めるにはテンプレートの活用が重要です。そのうえで周囲との差別化を図るコツをキャリアコンサルタントとともに解説するので、例文と併せて参考にしてください。
記事を読む
①具体的な内容にする
自己PRは、あなたが企業で活躍するイメージをどれだけ明確に持ってもらえるかが重要です。そのためエピソードは具体的に伝えましょう。
採用担当者は、あなたのことを詳しく知らない状態で自己PRを聞きます。だからこそ抽象的なアピールでは人柄が見えてこないため、企業で活躍するイメージも湧かないのです。
具体的な内容にするためには、数字を使うことを意識してみてください。たとえば「野球部のレギュラーになるために、自主練習に励みました」よりも「毎日2時間の自主練習を欠かさずにした結果、部員100人の中からレギュラーに選ばれました」の方が、イメージしやすいですよね。
しっかり数値化して伝えることで、採用担当者と共通認識を持つことができます。規模感や成果など数値化できる部分はないか考えてみましょう。
②客観的な視点を加える
説得力のある自己PRにするためには、自分の主観だけでなく第三者の視点を加える方法もおすすめです。
たとえば「計画性を活かしてチームの練習計画を立てた結果、『あなたの練習メニューのおかげで効率良く練習できた』と言われた」などと客観的な視点を盛り込むことで、強みの説得力が増します。
客観的視点として使えるエピソードの例
- 50人規模のプレゼン大会で優勝した
- 「あなたがいてくれて助かった」と感謝の言葉をもらった
- アンケートで顧客満足度一位を獲得した
③再現性があることをアピールする
自己PRはあなたが企業で活躍できる人材か見極めるものであるため、採用担当者は学生がアピールしている強みが再現性を期待できる強みであるかという点に注目しています。
そのため「何をしたか」よりも、「どのようにしてその成果を得たのか」が重要です。たとえば「野球大会で優勝した」という事実だけアピールしても仕事への再現性は感じられませんが、優勝までのプロセスは仕事に通じる部分があるはずです。
自分の強みを仕事にどのように活かすかまで言及し、採用担当者に「入社後も再現性が高そう」と思ってもらえるようにアピールしましょう。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る数字にできる情報は数字で伝えて具体性を上げよう
繰り返しになりますが、自己PRをわかりやすく伝えるには、数字にできる情報は数字で伝えるようにしましょう。たとえば、同じスポーツに取り組んでいるライバルがいても、何に努力し、どんな結果を得たかは個人で異なります。
以下の例を読んでみてください。
①筋力をつけるために毎日トレーニングをした結果、100メートル走のタイムが良くなった。
②筋力をつけるために毎日2時間トレーニングをした結果、1年間で100メートル走のタイムが0.3秒縮んだ。
②のように「毎日」を「毎日2時間」と変え、結果を得た期間の情報を追記し、「タイムが良くなった」を「0.3秒縮んだ」としただけで、「どれだけの期間」「どのように努力したのか」「どんな結果を得られたのか」がイメージしやすくなります。
具体的な内容にすることで面接官への伝わり方が大きく変わる
上記の例を伝えた際に、もし面接官の中に同じようにスポーツに取り組んだ人がいれば、ただ「タイムが良くなった」よりも、0.3秒縮めるのにどれだけの努力が必要かも伝わりやすくなります。
同じ出来事でも、数字という情報はイメージがしやすいものです。作成した自己PR文の中で、数字にできるものは数字にしてみましょう。
エピソード別! 自己PRの例文10選
エピソード別! 自己PRの例文10選
自己PRの書き方やコツを押さえたところで、最後に例文を確認していきましょう。
ここでは大学生におすすめの題材で自己PRの例文を紹介しています。自分ならどのエピソードが組み込めそうか、どのように表現するかなどを考えながら読んでみてくださいね。
例文①アルバイト×マルチタスク能力
例文①アルバイト×マルチタスク能力
私の強みは、複数の作業を効率良くこなせることです。
大学時代は居酒屋でアルバイトをしていたのですが、少人数で多くの顧客に対応していたため、料理を提供しながら片付けやレジ業務をする必要がありました。
最初はすべて中途半端になってしまいクレームを受けてしまうこともありましたが、複数の仕事を効率良くこなすために業務を細分化して、優先順位を付けるようにしました。
また、一つひとつのスピードを上げられるように事前にできる準備をしたり、メニュー説明やレジ打ちを練習してスキルアップにも努めました。
加えて目の前にある仕事をこなすのではなく、常に広い視野を心掛けて、緊急度や重要性の高いものから対応するようにしました。
その結果、状況に応じて必要な対応ができるようになり、店長からも「シフトに入っているときは安心感があるよ」と頼ってもらい、やりがいを感じました。
御社はさまざまなプロジェクトを同時に進めることが多いと伺ったため、複数の事務処理を並行して担当することになると思います。入社後は強みであるマルチタスク能力を活かして、ミスなく効率的に業務をこなし、貢献したいと考えています。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
例文では居酒屋のアルバイトでの活躍が目に浮かぶうえに、第三者からの評価を上手に使って状況の改善を伝えることができていますね。
採用担当者であれば、以下の4つのポイントは必ずといって良いほど評価をしてくれるでしょう。
①クレームを受けた状況に問題意識を持ったこと
②業務を細分化したこと
③優先順位をつけて取りくんだこと
④事前準備や練習をしスキルアップを図る前向きな姿勢
アルバイト経験を自己PRの題材にしようと考えている人はこちらの記事も参考にしてみてください。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
例文②アルバイト×コミュニケーション能力
例文②アルバイト×コミュニケーション能力
私の強みは相手の状況に応じた伝え方ができることです。特に家電量販店のアルバイトの際にこの力を発揮しました。
家電量販店では商品説明をすることが頻繁にあるのですが、お客様のタイプはさまざまで、ゆっくり丁寧に説明してほしい人もいれば、反対に急いでいて要点のみを求めている人もいます。
接客方法を間違えてしまうとお客様に迷惑をかけてしまったり、購入に至らない場合もあるため、状況や要望を読み取り相手に応じたコミュニケーションを取ることを意識しました。
その結果、顧客アンケートでも店舗で20人中3位の評価が得られ、店長からもお褒めの言葉をいただきました。
御社に入社後も、相手の状況や要望を察知して適切な対応をすることで、クライアント企業と良好なコミュニケーションを取っていければと思います。
例文はPREP法に沿ったわかりやすいアピールの仕方です。結果も数字を交えて具体的に伝えられているところが良いですね。
強みや顧客アンケートの結果が店舗の売上にどう影響したかまであると、さらに良くなるでしょう。
例文③部活動×継続力
例文③部活動×継続力
私の強みは努力を積み重ねられる継続力です。
私は小学生から大学生までバレーボールを続け、常にレギュラーになるために努力を重ねて来ました。特に大学のバレー部は強豪校の出身者も多く、強い選手が揃っていました。
このままではレギュラーになれないと考え、通常の練習に加えて自主練習をしました。自分の弱みを分析し、サーブを強化するために練習後に100本のサーブを打ってから帰宅することを自分に課して、毎日欠かさず練習しました。
その結果、サーブは苦手を克服して自分の強みになり、2年生のときにはピンチサーバーとしてベンチ入りを果たし、3年ではレギュラーに昇格できました。
御社の営業職は新規の顧客に不動産を販売するため、簡単には成果がでず困難なこともあるかと存じます。しかし努力を積み重ねて確実に課題を克服し、安定した成果を上げたいと考えています。
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例文は「継続は力なり」という言葉を感じさせてくれるエピソードですね。「3年間毎日欠かさず続けた」というように具体的な期間の説明があると曖昧さが回避できます。
また、レギュラーに昇格できたという結果の最後に、この経験からの気付きを入れると、経験から学びや気付きを得られる人であることを併せてアピールできますよ。
部活経験を自己PRの題材にしようと考えている人はこちらの記事も参考にしてみてください。
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
例文④部活動×協調性
例文④部活動×協調性
私の強みは吹奏楽部で培われた協調性です。周囲に働きかけて結束力を高めることができます。
大学時代所属していた吹奏楽部では、2年生のときに目標としていたコンクールで金賞を逃し、士気が下がってしまったタイミングがありました。
吹奏楽は、全員が団結していなければ良い演奏はできません。そこで私はまず部員を集めて目標を確認し、次のコンクールまでに何をするべきか話し合いました。目標を失っている部員に対しては自分の目標を参考に一緒に考えて、再度モチベーションを高めてもらえるように働きかけました。
また部員の些細な変化に気を配り、落ち込んでいる部員がいれば励ましたり、一緒に練習したりもしました。
その結果コンクールで金賞を獲得し、目標を達成できました。結果自体もとてもうれしく思いましたが、なによりも自分の働きかけによって、チームを立て直せたことをうれしく思っています。
御社はチーム制を導入していて、メンバー同士の助け合いが必須であるとインターンの際に伺いました。持ち前のチームワーク力を発揮して、チームの結束力を高めて成果を出したいと考えています。
例文では、協調性の効果が「周囲に働きかけて結束力を高めるもの」だとはじめに伝えてあり、エピソードを読んで納得できました。
仕事の現場でも活かせそうで良い印象です。リーダーシップという言葉にも当てはまりそうなエピソードなので、どちらがしっくりくるかも考えてみてくださいね。
チームワーク力についてアピールしたい人は以下の記事を参考にしてみてください。効果的に伝える方法を解説しています。
例文8選|自己PRでチームワーク力の高さを効果的に伝える方法
例文⑤ゼミ×主体性
例文⑤ゼミ×主体性
私は現状をより良くする方法を考え、行動する主体性を持っています。
私は大学3年生の秋に、ゼミ活動の中で「Z世代の消費行動」というテーマで論文発表会に参加する機会がありました。
しかし部活やアルバイトなどで集まる時間が取れず、1カ月前になってもまったく準備が進んでいませんでした。そこで私は、時間が合いそうなメンバー同士でチーム分けをしたうえで担当範囲を細かく割り振り、Webミーティングを中心に準備を進める提案をしました。
周囲も提案に賛同してくれ、チーム別に進捗を共有することで、顔を合わせて準備しなくても密な連携ができる体制が整いました。
その結果オンラインでも一丸となって準備ができ、無事発表に間に合わせられました。ゼミのメンバーからも「あの提案がなければどうなっていたことか」と感謝してもらい、とてもうれしく思いました。
この経験から、「対面での議論」という1つの方法にこだわらず、本質的な課題を解決する方法を見つけることの重要性を実感しました。
御社に入社後も、顧客の本質的な課題を解決するために主体的に行動し、顧客満足度向上に貢献したいと考えています。
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入社後の活躍がイメージしやすく、役に立って嬉しいという部分に好印象を受ける良い自己PRです。
同じ目的を持つ集団で一つの結果を出すための方法を考え、提案や行動できるのは「問題解決能力」ともいえるので、どちらの伝え方が合っているかも考えてみると良いかもしれません。
ゼミ経験を自己PRの題材にしようと考えている人はこちらの記事も参考にしてみてください。
自己PRでゼミはアピール可能? 人事の印象に残る秘訣を解説
例文⑥ゼミ×リーダーシップ
例文⑥ゼミ×リーダーシップ
私の強みはチームの意見をまとめるリーダーシップがあるところです。これはゼミ活動の中で発揮しました。
所属しているゼミで「地域活性化」についてグループで研究する機会があったのですが、まずテーマを決める段階で意見が割れ、出だしからかなり遅れをとった状態のスタートでした。
遅れを巻き返すためにも、私はそれぞれのメンバーの意見を聞き、お互いの懸念点をクリアにできる折衷案を提案しました。テーマ決めの際は、メンバーのやりたいことを尊重しようとしすぎた結果遅れてしまったので、それぞれの意見を否定せず、良いところを合わせることを意識しました。
その結果、全員の理解を得て一丸となって研究に取り組み、期限に間に合いました。
御社での販売職の仕事は、アルバイトスタッフと共に働くことも多いと伺いました。御社に入社後もリーダーシップを発揮し、周囲の意見をしっかり聞き、より良い方法を模索し提案をすることで、スタッフ育成や良い店舗づくりに貢献したいと考えています。
全体的に綺麗にまとまっていますが、「地域活性化」を研究するにあたって個々でどのような意見がでていたのか、良いところを合わせてどんな折衷案を提案したのかを説明するとより良いでしょう。
ここが具体的になるとよりリーダーシップをアピールすることができますよ。
例文⑦インターン×探究心
例文⑦インターン×探究心
私の強みは常に学び成長できる探究心です。この強みはインターンで求人募集中の企業を新規開拓した際に発揮しました。
営業自体初めてだったため、はじめはうまくいかず、質問に上手に答えられなかったりアポイントが取れず落ち込んだりすることも多くありました。
しかしこのままひたすら架電していても成果が出ないと考えた私は、まず同じ失敗を繰り返さないために、答えられなかった質問はすぐに調べてノートにまとめ、なぜうまくいかなかったのかを都度考えるようにしました。また先輩社員が営業している様子を観察し、どこが自分と違うのかを分析しました。
試行錯誤しながらも次第にスムーズに受け答えできるようになり、最終的には3カ月で12社アポイントを獲得し、目標達成率120%でインターンを終えました。
御社でもこの探究心を活かし、常にベストな提案ができるよう学び続け、業績向上に貢献したいと考えています。
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例文から、良い結果が出ないときにその原因を考え、より良いやり方を求めて試行錯誤できていることがわかります。
「どういうときに探求心が発揮されるのか」といった深掘り質問にも答えられるよう、自分でも掘り下げて考えてみてくださいね。
例文⑧インターン×向上心
例文⑧インターン×向上心
私の強みは向上心を持って地道に努力できるところです。
大学3年生の頃、不動産営業の長期インターンに参加したのですが、大学で少し不動産について勉強していたので、正直自分は結果を出せるだろうと思い応募しました。しかし、現場では学んだ知識はまったく通用しないことがわかり、とても落ち込みました。
しかし「インターンは現場のノウハウを学べる絶好のチャンス」と捉え方を変えて、知識を得るためにわからないことは積極的に質問したり、実際に現場に足を運んで周辺環境を確認したりと、知識を得るために行動しました。
その結果、インターン期間中に多くの知識を吸収し、得た知識を営業に活かして、インターン生の中でトップの成績を収められました。
御社でも、日々の努力を積み重ねることで成長し続け、顧客により良い提案をしたいと考えています。
例文は、想像していた仕事と現実のギャップを向上心と努力で埋めることができたことがわかる良い自己PRです。
より良くするためにアドバイスするなら、「トップの成績」の中身を数字を使うなどして具体的にするとより伝わりやすくなりますよ。
例文⑨留学×行動力
例文⑨留学×行動力
私の強みは、目標達成するためにひたむきに努力できる行動力です。
大学のカリキュラムで商社の社員の方にお話を伺った際に、活躍するためにはビジネスレベルの英語力が必須であると痛感し、1年間カナダへ留学に行って勉強することにしました。
正直英語は得意といえるほどではなかったので、留学するのも不安でいっぱいでしたが、積極的に現地の人と交流したり、留学生はあまり受講しないといわれているビジネスに関する授業にも積極的に参加したりと、ビジネスレベルの英語力を身に付けるために行動量をまず増やそうと努力しました。
その結果会話だけでなく英語を使った討論も可能になり、自分の考えを伝えたり交渉したりして結論に導くスキルも得られました。
御社に入社後も目標に向けて積極的に行動できる力を活かし、着実に成果を出していきたいと考えています。そして将来的には語学力を活かして海外に駐在し、海外市場でのビジネス拡大に挑戦したいです。
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留学は思い立ったらすぐ行けるものではないので、例文からは行動を起こすに至った思いの強さがうかがえます。
結びの段落は、2文を1文にまとめて、「行動力と語学力を活かし、海外で挑戦・成果を出したい」とまとめるとすっきりしそうです。
例文⑩資格×計画性
例文⑩資格×計画性
私の強みはやるべきことを明確にして着実に努力できる計画性です。
私は大学2年生のときに簿記2級を取得しました。もともと金融関係の仕事に興味があったので取得を目指したのですが、ゼミ活動やアルバイトなどで限られた学習時間しか取れないことがわかっていたので、あらかじめスケジュールを立てて3カ月前から勉強を始めました。
途中勉強が思うようにいかないこともありましたが、計画に余裕があったため柔軟にスケジュールを修正でき、苦手な分野を重点的に学習できました。その結果、100点中90点で試験に合格しました。
御社は月間営業目標があり、チームで切磋琢磨していると伺いました。入社後も計画性を活かし、目標に対してやるべきことを明確にして着実にこなします。そして成果を出すことで顧客や企業に貢献したいと考えています。
例文からは計画を立てて資格試験に合格することができたことはわかりますが、肝心な計画性のアピールが少し弱い印象を受けました。
3カ月間何に気をつけてどんなスケジュールを立てたのか、工夫した点はどんなところかを具体的に説明してみましょう。
どのような資格がアピールできるのか知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
大学生の自己PRは強みをどのように仕事に活かせるのかを伝えよう
大学生が自己PRを作成する際は、まず自分自身と志望企業への理解を深めることが必須です。準備が不十分だと何をアピールしたら良いのか迷ってしまったり、説得力に欠けるアピールになってしまいます。
自己分析と企業分析を徹底的におこなったら、どのように強みを仕事で活かせるのかをアピールしてください。実績や経験に注力してしまいがちですが、重要なのは自分が企業で活躍できるとアピールすることです。ぜひこの記事を参考に、自分らしい自己PRを作成してくださいね。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る自己PRでは強みの定義を伝えたうえで企業への貢献方法を語ろう
自己PRは自分が仕事で役立つかをアピールするのが目的です。一言で○○力といってもさまざまな解釈があるので、「自分の○○力の特徴は△△です」とわかりやすく補足説明した後で、それを裏付けるエピソードを続けましょう。
エピソードを述べるときには、ガクチカのように成果を出す過程に焦点を当てるというよりは、○○力が発揮された場面を説明することを意識してみてください。
そして、その強みが発揮できそうな実際の仕事の場面を思い浮かべ、入社後も自分の持っている力を発揮して頑張ることが伝えられれば、企業の担当者にあなたの良さが伝わり、期待を持ってもらえますよ。
自己PRでアピールする強みは周りとの比較ではなく自分軸で決めよう
「自分には優れたところがない」「自分よりもっとすごい人がいるので、これは強みとはいえない」と謙虚になりすぎてしまう人もいますが、もっと基準を緩めてみてください。
誰かとの相対比較ではなく、あなた自身の中でどちらかといえばどういう特性が強いのか、同じことをやっている同級生との違いは何か、というところに注目すると、アピールできるところを見つけやすくなります。
あなたの中に仕事に役立つ力はいろいろあるはずなので、自信を持ってアピールしてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Junko Tomioka〇南箕輪村のキャリア教育推進コーディネーターに就任後、独立。現在は地方中高生やベトナム人留学生の就活支援、企業内キャリアコンサル、地方就職のサポートをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
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