この記事のまとめ
近年さまざまな分野で取り入れられているAI(人工知能)ですが、就活で活用される場面も増えてきました。しかしAIはまだまだ発展途上な技術でもあるため、うまく取り入れられなければ返って就活の効率を下げてしまいかねません。
この記事では、キャリアコンサルタントの村谷さん、高尾さん、瀧本さんとともに、AI就活の実態や活用時の注意点などについて解説していきます。AIを使って選考準備をしようと考えている人は参考にして、効率良く就活を進めましょう。
就活でAIを使う場合は性能を過信せずしっかり対策することが重要
就活では、書類の作成や面接の準備、自己分析など時間や手間のかかる作業も多いですよね。そうした準備をAIにサポートしてもらうことで効率的に進めたいと考える人もいるでしょう。
しかし、就活は最終的には自分の意思で選択していかなければいけないからこそ、AIの性能を過信せず、自分の就活力を磨くことも大切です。
そこでこの記事ではまず、学生の就活や企業の採用におけるAIの活用シーンについて解説します。おすすめのAI就活ツールも解説するため、自分の就活でAIをどのように使うことができるのかイメージしてみてください。
次に、就活にAIを取り入れることのメリットとデメリットについても解説していきます。AI就活の良い面だけでなく、活用時の注意点までしっかり理解しておきましょう。
最後は、自分の力だけでもマスターしておきたい2つの就活対策について解説します。AIの活用法だけでなく、自分の力で就活を進める方法も理解したうえで志望企業の内定を目指してくださいね。
就職したときに働くのはAIではなくあなた自身です。AIは便利なツールですが、最終的に就活で熱意やアピールをおこなう責任は自分にあります。
そのことを念頭に置きながら上手に活用することが大切です。
面接が上手くいかないときは、面接回答集を活用してください
面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
そこで、活用したいのが無料の「面接回答例60選」です。この資料があれば、人気企業の面接でよく聞かれるような質問とその答え方60通りが一目でわかります。
どんな質問が来ても確実に回答できるようになれば、面接はもう怖くありません。今すぐ活用し、面接を突破するのに役立てましょう!
そもそもAIとは? 種類や機能について把握しよう
AIは現在、特化型と汎用型の2種類の研究が進められていて、特化型はあらかじめ指定した課題のみを解決できるAIのこと、汎用型とはAI自身が自分の置かれた状況から課題を自発的に理解して解決できるAIのことを指します。
特化型AIには以下のようにさまざまな機能が存在し、近年実用化も進んでいますが、一方の汎用型AIは研究は進められているものの実用化には至っていません。
特化型AIのおもな機能
- 音声認識
- 画像認識
- 自然言語処理
- 機械制御
- 推論
実用化されている特化型AIとは、身近なものではスマートフォンの顔認証機能や車の自動ブレーキ機能、気象予報アプリなどが挙げられます。
このようにAIとは、上記のような特化型の持つ機能をさまざまなものやプログラムと掛け合わせることで、よりそのものの性能を高めることができるものなのです。
あなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
AIは就活にどう使える? 学生側と企業側それぞれ3つの活用シーンがある
AIの機能は日常のさまざまな場面で活用されていますが、就活のさまざまな場面でも効率化をサポートしていて、学生だけでなく企業でもAIを導入した採用活動がおこなわれています。
ここからは、学生側と企業側それぞれの3つのAI活用シーンについて解説していきます。それぞれのシーンでAIが活用されている目的から、今のAI就活の実態を理解していきましょう。
学生側の3つのAI活用シーン
学生側の3つのAI活用シーン
- 自己分析や適職診断をするとき
- エントリーシート(ES)などの就活書類の作成や添削をするとき
- 面接練習をするとき
就活における学生側のAI活用シーンには上記のような3つがあり、就活序盤の準備から面接の対策まで幅広く活用することができます。
ここからは、それぞれ3つの活用シーンについて具体的に解説していきます。各場面でAIのどのような特徴が活用されているのか知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
①自己分析や適職診断をするとき
就職活動、つまり仕事探しをおこなうためには、自分はどんな人なのか、自分のような人に合う仕事は何なのかをまず明確にしなければいけません。
とはいえ、自己分析や適職診断などは、就活をおこなうことになって初めてやるという人も少なくないため、多くの人がつまづきやすいポイントなのです。
そうした際に、AIの診断ツールを活用することで、自分一人では答えを導き出せずにいたようなことを見つけ出すヒントにつなげられるでしょう。
具体的には、AIが過去のあらゆるデータをフル活用して、考え方や特性を引き出す質問をすることにより、その人の能力や行動パターン、考え方などを明確にでき、その特徴をさまざまな仕事の特徴と照らし合わせることで向いている仕事などを分析できます。
このように、AIの質問に答える形で自然と自分について振り返ることができるため、自己分析や自分に合った仕事選びをスムーズにおこなうことができるのです。
自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
自分の長所を分析するなら「自己分析ツール」がオススメ
診断スタート(無料)
・自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
・自分にあった仕事を知りたい人
②エントリーシートなどの就活書類の作成や添削をおこなうとき
就活ではESや履歴書など、たくさんの資料を作成する必要があり大変ですよね。こうした応募書類の作成が大変なことが原因で、応募への意欲や就活そのもののモチベーションが下がってしまうという人もいるのではないでしょうか。
しかし近年ではこうした悩みを解消するために、多くの学生が生成AIの技術を取り入れています。マイナビ 2025年卒 大学生活動実態調査(5月)によると、ChatGPTなどの生成AIを就活で活用したことがある25卒大学生の半数以上がESの推敲など、初期の就活対策にAIを活用しているようです。
生成AIは、指定したお題や課題に対して瞬時に文章や画像を作成することができるため、自己PRや志望動機、ガクチカなどの文章を作成する時間を削減できる活用法と言えるでしょう。
AIを活用したガクチカの書き方はこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
関連記事
ガクチカをAIで書いたらバレる? 就活のプロが適切な活用法を解説
ガクチカを書くときにAIを使おうと考えている学生へ向けて、AIをどう活用すれば質の高いガクチカを書けるのか、企業の目線も学生の立場も知り尽くしたキャリアコンサルタントとともに解説します。AIを使う際のコツや注意点を理解し、あなたが働きたいと思える企業への就職を効率的に目指しましょう。
記事を読む
- 企業側としては学生がAIでESやアピール内容を作成するのはありなんでしょうか?
企業によってはAI利用にポリシーを持っている可能性がある
学生がAIを活用してESや自己PRを作成することに対しては一定の理解と受け入れがある一方で、注意点も存在します。
就職活動におけるAIは、単なる手間を省くための道具としてではなく、自分自身の考えを深めるための補助的なツールとして利用することが望ましいと思います。
AIが生成した自己PRや志望動機をそのまま提出するのではなく、それをもとに自分自身で内容を精査し、修正を加えることで、自分の言葉で表現された文章に仕上げることが重要です。
また、自身の経験を表現することも忘れないでください。AIが生成した文章は一般的であり、ほかの応募者と差別化が難しい場合があります。
企業は応募者の個性や熱意、具体的な経験に基づくエピソードを評価する傾向があるので、最終的に自分自身の経験や考えを反映させることを忘れないようにしましょう。
企業によっては、AI利用に対する明確なポリシーを持っている場合もあるので、それに合わせた対応をするようにしてくださいね。
ESの添削でAIを活用したいと考えている人はこちらの記事を参考にしてみてください。活用するメリットと注意点をまとめています。
関連記事
ES添削でAIを活用する方法|おすすめツールと精度を高めるコツも
「エントリーシート(ES)の提出期限が間近で添削が間に合わない!」と思い、AIを活用しようと思っている人は少なくないのではないでしょうか。 AIをES添削に活用することは効率的に就活を進めることにもつながるため大いに有効 […]
記事を読む
③面接練習をするとき
本番を意識した面接練習は一人ではできないため、キャリアセンターの人にお願いするなど、面接官役を探す必要がありますよね。
とはいえ、キャリアセンターでの面接練習もセンターの運営時間でしかできなかったり、予約が必要だったりと時間や場所の融通を利かせることは難しいでしょう。
しかしAIのツールであればスマホやパソコンなどがあれば時間も場所も気にせずに面接練習をすることができます。
また機械であるAIは、忖度や遠慮などの感情がないため、より正直で客観的に評価をしてもらえるという点もAIを活用した面接練習ならではの特長と言えるでしょう。
AI面接を用いた対策は、一次選考などの初期フェーズに対する練習として活用するのが効果的です。
またAI面接は、応募者の基本的な適性やスキルを迅速に評価できるため、企業の中には最初の選別段階で大量の応募者を効率的に絞り込む際に活用しているところもあります。
初期の選考対策としてAIを活用して面接練習をしつつ、企業側のAI面接の対策もしておくと良いでしょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
企業側の3つのAI活用シーン
企業側の3つのAI活用シーン
- 書類の段階で応募者を絞り込むとき
- 応募者への連絡や問い合わせに対応するとき
- 面接で応募者の具体的な能力を計るとき
学生側と同様に企業にとっても、AI技術は上記のような幅広い採用の場面で活用することができます。
ここからは、企業が採用時においてAIを活用しているのは具体的にどんなときなのか解説していきます。就活を進めるなかで、AI採用を導入している企業に応募する可能性もゼロではないからこそ、企業側のAI活用シーンについても把握しておきましょう。
①書類の段階で応募者を絞り込むとき
企業は多くの応募者のなかから自社にマッチする人材を見つけなければいけません。特に大手や有名企業にはかなりの応募が集まり、それらすべてを丁寧に精査するには膨大な時間と人手が必要です。
対して、AIの情報処理スピードや分析力、取り込むことのできる情報量などは人の能力を大きく上回るため、応募者の書類選考時に活用することで、早い段階で自社の条件に満たない学生を明確に洗い出すことができます。
一部の選考の手間を削減できることで、説明会やインターンの企画運営などそのほかの採用活動に人員や時間を割くことができるため、こうしたAIの活用は企業の人事部門にとってメリットが大きいと言えるでしょう。
- せっかく書いた履歴書やESでもAIにしか見られない場合もあるのでしょうか?
採用の効率や正確性の観点から書類選考をAIに頼る企業もある
残念ながら、履歴書やESをAIで選考する企業はあります。 大企業ではもちろんのこと、今後は中小企業でも導入する会社が増えていくでしょう。
なぜなら、人気企業は大量の応募書類を処理する必要があるため、AIで作業効率化を図ることもあるからです。
また、複数名の担当者がいる場合、同じ視点で採否を決められているかというと難しい場合もあります。
その場合、会社で採用したい人物像を学習させ、選別もAIに任せたほうが、獲得したい人材を確実かつ効率的に見つけられるのです。
②応募者への連絡や問い合わせに対応するとき
自社に興味を持っている学生に対しての対応も、企業にとって重要な採用活動の一つです。
しかし大手や有名企業など就職倍率の高い企業では、学生からの多くの問い合わせに対して、人事が逐一対応するような暇がない場合もあります。
そうした場合に、AIの持つ自然言語処理機能を活用することで、問い合わせに対して瞬時に適切な応答をすることができるのです。
就活は企業同士の人材確保の競争も激しいため、問い合わせなどによって自社に興味を持ってくれた人に対して、スムーズな対応でより自社に魅力を感じてもらわなければいけません。
そうした点からも、コミュニケーションの円滑化をサポートできるAIの技術は注目されていると言えるでしょう。
③面接で応募者の具体的な能力を計るとき
企業の採用担当者は面接で応募者と実際に話をすることで、質問への回答内容や受け答えの仕方などからどのような資質やスキルを持っているのかを見ようとしています。
とはいえ、面接官は高性能なロボットではないため、面接官一人ひとりで判断基準や同じ応募者と話したときに受ける印象が違う場合もあるのです。
その点AIであれば、人が持つ価値観や常識、先入観などがないため、いつどんなタイミングで審査をおこなっても公正な判断をすることができるでしょう。
また、応募者の能力を面接官がどの程度見抜けるかどうかは、その面接官自身の技量や経験などが大きく関係します。しかしAIの場合は、人間では把握しきれないような量のデータを駆使して分析をおこなえるため、より具体的に応募者の特性を見出すことができるのです。
- もし企業がAIを採用に活用している場合、特別に対策しないといけないことはありますか?
さまざまなタイプのAI選考に応じて適切な対策をしよう
企業が採用にAIを活用している場合、いくつかの対策が必要です。
まず、AI面接対策として、自然な言葉の表情や話し方を心掛けましょう。AIは声のトーンや表情を分析するため、リラックスしてはっきりと話すことが重要です。
また、質問の意図を理解し、論理的かつ具体的に回答する練習を積み重ねることが役立ちます。
さらに、ESや履歴書の内容を精査するAIも存在するため、キーワードやフレーズを工夫し、職務に関連するスキルやアピールする経験を明確に記載することが求められるでしょう。
これらの対策をおこなうことで、AIを活用する企業の採用プロセスでも効果的に対応できるようになります。
就活をAIにサポートしてもらおう! おすすめAI就活ツール
ツール名 | 特徴 |
---|---|
AI就活サポたくん | LINEで友達登録することで無料利用が可能。 AIによるESの作成や添削、適性診断などのほか、メッセージで就活相談もおこなえるなどさまざまな就活サポートがある。 |
ES Maker | 約1分ほどでESの質問に対する回答例を作成できる無料ツール。 回答例を作成したい質問も自分で決めることができるため、面接時の質問などへの応用もできる。 |
自己PR作成ツール | キャリアパークが開発したAI就活ツール。 AIからの簡単な質問に答えていくと最短3分で自己PRを作成することができる。字数や話す時間の制限など、目的に応じたボリュームの調整も可能。 |
動画選考練習ツール | マイナビの就活支援ツールの一つで、AIが面接官役となり、面接練習の評価をしてくれる。 話し方や姿勢だけでなく画面の明るさなども評価してもらえるため、対面やオンラインなどさまざまな面接形式の練習ができる。 |
就活に活かせるAIツールには上記のようなものがあります。就活は書類の作成など以外にも、自己分析や適職診断、業界や企業の分析など、形の見えない準備や対策も必要なため、疑問や不安を抱えている人も多いでしょう。
AIツールのなかにはそうした就活に対する疑問を相談できるツールや、学生がつまづきやすい対策それぞれに特化したものもあるため、自分の必要な対策に応じて利用することができます。
多くのツールが無料、もしくは会員登録のみで活用することができるため、就活用AIに興味がある人は積極的に試してみましょう。
手軽なところから始めるとすると、まずはLINEの友だち登録で無料利用でき、総合的な就活サポートを提供している「AI就活サポたくん」を使ってみるのが良いでしょう。
自分に合ったAIの使い方が見えてきたら、細かい指示なども可能な専用ツールを使うことがおすすめです。
たとえば文章の作成にはChatGPTを使用するなどといった、それぞれの特化ツールを使うことで、より生成の精度を高めることが可能です。
動画選考の対策方法についてさらに詳しく知りたい人は以下の記事がおすすめです。さまざまな学生の就活をサポートしてきたキャリアコンサルタントが、動画選考で高評価を狙う秘訣を解説しています。
関連記事
動画選考でライバルと差をつける工夫を伝授|注意点や練習法も解説
動画選考は通常の選考とは異なる対策が必要です。まずは動画選考をおこなう企業の意図を押さえましょう。さらに動画選考の撮影時の注意点やライバルと差をつけるためのコツをキャリアコンサルタントが解説していきます。
記事を読む
Zoom面接の対策法について知りたい人は以下の記事を参考にしてみてくださいね。
関連記事
Zoom面接で失敗しない! 魅力的に伝えるコツや準備を徹底解説
Zoom面接の準備の方法や突破するコツをキャリアアドバイザーと解説します。Zoom面接に苦手意識がある人はぜひチェックしてください。
記事を読む
AI就活はリスクもある? 就活でAIを活用するときのメリット・デメリット
AI就活はリスクもある? 就活でAIを活用するときのメリット・デメリット
就活のAIツールにはさまざまなものがあり、就活を効率的に進めるためにとても便利ですが、使い方次第では就活がうまくいかないという結果につながってしまうかもしれません。
そこでここからは、就活にAIを活用するうえでのメリットとデメリットについて解説していきます。AIを使っておけば就活が楽になると安易に考えずに、活用時の注意点までしっかり理解してから就活対策をおこないましょう。
メリット①:自己分析やアピールポイントを客観的に見つけられる
就活で必須の準備の一つである自己分析は、自分自身がどういう人なのかを俯瞰する必要があります。とはいえ自分の特性というのは、自分だけでは気付けなかったり、具体的にイメージすることが難しかったりすることもあるでしょう。
その点AIは機械であるため、先入観を持つことなくどんな人のことも客観的に分析することができます。
そうした高い公平性と客観性を持って判断された診断を参考にすることで、自己理解を深める作業がやりやすくなるでしょう。
メリット②:時間をかけずに書類作成や回答の準備ができる
就活では、自己分析や業界・企業研究などによって収集したさまざまな情報をもとに、自分のアピールポイントを考えていかなければいけません。しかし就活で必要な書類や面接の準備などで、0から文章を考えていくのは手間も時間もかかります。
AIはそうした書類の作成に必要な情報処理や文章を書き出すスピードが圧倒的に速いため、一つひとつ自分で考えていく手間を大幅にカットすることができるのです。
こうした就活の手間を削減できることで、空いた時間を企業や業界について調べる時間に当てたり、より多くの企業に応募できる余裕ができたりといったことにつながるでしょう。
就活が長くなると、気持ちが落ち込むこともあるでしょう。そんな時、AIの冷静な分析に助けられることもあります。
自分でも気付かない長所や前向きなアドバイスなどを参考にすれば、モチベーションを保ちやすくなるはずですよ。
デメリット①:必ずしも正しい診断かどうかわからない
AI技術の発展でいろいろ便利になってきてるとはいえ、まだ開発途中の技術でもあります。そのため、AIの判断や解決した結果が絶対に正しいとは言い切れません。
適性や適職を診断するような就活AIツールは、膨大な過去のデータをもとに結果を分析しています。つまり、AIに組み込まれたデータに誤りがあったり、どのデータを参考にするかというAIの判断が間違えていたりする可能性も十分にあるのです。
デメリット②:熱意やほかの人との違いを表現するのが難しい
仕事は人とするものであり、就活は企業と自分とのマッチングです。企業の採用担当者も人だからこそ、選考ではそうした人の心に伝わる熱意やアピールが重要になります。
しかしAIには人にとって大切な要素である価値観や心はありません。そのため、AIが作成する文章や説明だけでは熱意や感情の表現が難しい場合もあるのです。
ほかにも、同じように就活をしている学生のニーズや悩みは似ているものも多くあります。そのため、似た強みを持つ学生には同じような言い回しや文章を作成される可能性があり、オリジナリティが出せず自分だけの言葉として企業に伝えることが難しくなるでしょう。
AIの生成データは絶対ではないという点を理解できていないと、適性診断や適職診断の結果に過度に信じてしまいます。
その結果、自分の能力や興味に合わない職種に応募し、ミスマッチが生じて早期退職に至るというリスクにつながるのです。
また、AIに依存した自己PRでは、個々の応募者の個性や熱意が伝わりにくく、ほかに同じAIツールを利用する学生が多い場合、文章や回答が似通ってしまいます。
その結果、ほかの応募者と差別化できず、選考の過程で不利になる危険性もあるでしょう。
さらに、AIツールに頼りすぎると、自分自身での深い自己分析や企業研究が疎かになり、結果として自分自身の言葉で経験や価値観を説明できないリスクもあります。
採用経験者に聞く! AIを使った就活の今後の動向
ここまでで、AIの技術は学生と企業双方の立場からさまざまな用途で活用されていると解説してきましたが、この先のAI就活の実態はどのように変化していくのでしょうか。
ここからは、採用担当者としての経験もあるキャリアコンサルタントの瀧本さんに、今後のAI就活の動向について解説してもらいます。AIの技術が就活分野においてどのように広がっていくのかうまくイメージできない人は、ぜひ参考にしてみてください。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るAIの発展により多くの就活プロセスが自動化されていく可能性がある
AIの進化にともない、就活におけるAIの活用が急速に広がっています。現在、多くの企業がESの選考や自己PRの作成、面接対策などにAIを取り入れているのです。
学生側のAIツールには、自己PRや志望動機の文章作成を支援し、面接練習のサポートもおこなうものもあり、就活の時間や手間を大幅に削減でき、より効率的に就職活動を進めることができるようになってきました。
またその一方で企業側ではAIの活用によって、採用プロセスの公平性が向上することも期待されています。人間の採用担当者の先入観や主観を排除し、客観的な評価をおこなうことで、より公正な採用が実現できるでしょう。
たとえば、ソフトバンクやサッポロビールなどの大手企業は、ESの選考にAIを導入することで、多数の応募者を効率的に処理しています。
AIは活用方法や企業側の取り入れ方などに注意して就活に活かそう
ただ、AIの導入にはいくつかの注意も必要です。まず、AIが生成した文章やアドバイスはあくまでも参考程度として、自身の経験やアピールポイントに基づいた修正を必ずおこなうようにしましょう。
また、AIはまだ人間のような繊細なニュアンスや熱意を完全に理解することができないため、自分自身の言葉で表現して文章を補う作業も重要です。
とはいえ今後は、さらに多くの就活プロセスが自動化され、AIは学生にとってよりいっそう便利で効率的なツールとなるでしょう。AIを上手に活用しつつ、自分自身の魅力をしっかりと伝えることが成功へのカギとなります。
AIに頼り過ぎるのはNG! 自力でもできるようにしておきたい2つの就活対策
前述のとおりAIは便利な一面もありますが、まだ未知数の要素も多いため、すべてを鵜吞みにして就活に取り入れるのは禁物です。
ここからは、AIに頼らなくてもできるようにしておきたい2つの就活対策について解説します。就職後に自分の仕事までAIに頼ることはできないため、就活対策でも何をすべきかをきちんと理解し、自分の力で進められるようにしておきましょう。
①自己分析:自分の言葉で価値観や経験を説明できるまで理解を深める
先で解説したような自己分析のAIツールを活用することで、効率的に自分の特性を見つけ出すヒントを得ることができます。しかし自分がどういう人なのかは、最終的には自分で判断すべきことであり、自分のことを機械であるAIに決めてもらうだけでは自己分析ができたとは言えません。
だからこそ自己分析は、AIの言葉をなぞるのではなく、自分の言葉で価値観や経験などを言語化できるまでやり込むことが大切です。
自分の持つ価値観や考え方を具体的にするには、マインドマップを活用してみましょう。たとえば上記の画像のように、自分を中心に頑張ったことや得意なこと、印象に残っている経験などを書き出していきます。
その経験のなかで自分がどんな行動を取っていたのか、どんな考え方をしてきたのかも思い返してみましょう。そうして自分の行動や考え方が明確になることで、自分にはどんな価値観やスキルがあるのかを見つけることができ、この先のアピールに大きな説得力を持たせられますよ。
マインドマップの作り方についてもっと知りたい人は以下の記事がおすすめです。作成時の注意点や自己分析への活用のコツなどをキャリアコンサルタントが解説しています。
関連記事
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
マインドマップでおこなう自己分析は新しい自分を見つけるための有効的な手段です。記事では、マインドマップを用いた自己分析方法や注意点などを解説します。キャリアアドバイザーの意見を参考に、精度の高い自己分析を実施しましょう。
記事を読む
- 自己分析ツールを活用する場合の自己分析はどのようにおこなえば良いですか?
自分の強みや実際の経験を元に自己分析ツールに落とし込もう
AIの自己分析ツールを使った自己分析は、大きく2つの視点で考えるとスムーズです。
1つは自分の強みや長所、良いところから考えることです。その強みに対して「なぜそう思うのか?」を考えて、「どう会社で活かしていきたいか?」まで考えてみましょう。
それができたら次は、実際の活動実績や経験から自分を振り返ってみてください。学校やサークル、アルバイトやボランティア活動など、自分が実際におこなった努力や工夫などの経験から自己分析をおこなうのがおすすめです。
その経験をしたことによる学びや成長まで書き出せると自己PRにも役立つ自己分析につながります。
また、これらの自己分析は就活を進めていくなかで自分の中に起こる変化を加味したうえで、継続的に見直すことが大切ですよ。
自己分析の対策についてもっと知りたい人は、以下の記事も合わせてチェックしておきましょう。自己理解を深めて内定につなげる自己分析のやり方を、キャリアコンサルタントが徹底解説しています。
関連記事
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
記事を読む
②業界・企業研究:自分が実際に見聞きした情報を集める
ChatGPTのようなAIツールは世の中のさまざまな情報を瞬時に処理してまとめてくれるため、よくわからない企業や業界について調べる際にとても便利です。しかし、前述のとおり高性能のAIと言えど完璧ではありません。
だからこそ、AIの情報だけを信じるのではなく、きちんと自分で正確な情報を集めたうえで業界や企業を選択できることが大切です。
業界・企業研究で調べておきたい項目
- 業界のビジネスモデル
- 業界のトレンドや動向
- 業界・企業の仕事内容
- 企業規模
- 競合企業
- ビジョンや理念
- 待遇や福利厚生
- 求められる人物像
- 企業の強みや課題
業界・企業研究では具体的に上記のような項目について調べておきましょう。説明会やインターン、OB・OG訪問などを積極的に活用し、自分が実際に見聞きした情報を集めることが重要です。
自らで集めた情報だからこそ、自信を持って自分の就活に活用でき、後悔のない選択につながるでしょう。
OB・OG訪問の進め方や対策についてもっと知りたいという人は、以下の記事をチェックしてみてください。就活の専門家であるキャリアコンサルタントが、高評価につながるOB・OG訪問のコツを解説しています。
関連記事
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
OB・OG訪問は質問選びが非常に重要です。事前に聞きたいことを準備しておきましょう。この記事ではOB・OG訪問でのマナーや注意点をキャリアコンサルタントが解説します。また、OB・OG訪問でおすすめの質問100選も併せて紹介します。
記事を読む
業界研究のやり方について自信がない、という人は以下の記事を参考にしてみてください。業界全体を網羅しつつ自分の興味のある分野を掘り下げるコツをキャリアコンサルタントが解説します。
関連記事
業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
「就活を始めたけど、業界研究のやり方がわからない……」という人は多いでしょう。この記事では、業界研究のやり方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。志望業界を見つけるためにも、早めに業界研究をおこなってくださいね。
記事を読む
「企業分析はどうやるのが正解?」と悩んでいる人には以下の記事がおすすめです。多くの学生の就活を支援してきたキャリアコンサルタントが、失敗しない企業分析のやり方を伝授します。
関連記事
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析には自分に合った企業が見つかるなどのメリットが多くあります。また集めた企業情報をうまく活用することで、就活を効率的に進めることができますよ。この記事では、企業分析の正しいやり方から効率化のコツまでキャリアコンサルタントとともに徹底解説します。
記事を読む
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見るAI活用と自分自身の努力とのバランスを取りながら就活を進めよう
AIの技術が進化し便利になるなか、多くの学生がその便利さに頼りたくなる気持ちは理解できます。しかし、AIに過度に依存すると内定が遠ざかるリスクにもつながることを改めて理解しておいてください。
AIを補助ツールとして賢く利用しつつ、自分の考えや行動をもとに就活を進めること、AIと自分自身の努力をバランスよく活用することが重要です。
具体的な対策のコツとして、まず「自己分析」を徹底することが挙げられます。AIツールを使って効率的に自己分析をおこなうことは有益ですが、最終的には自分自身の言葉で価値観や経験を語れるようにすることが必要です。
誰かに自分の分析結果を説明する練習を重ねることで、面接での表現力も向上するのでおすすめですよ。
自己分析や業界・企業研究は自分の言葉で論理的に説明できることが大切
次に、「業界・企業研究」もしっかりとおこないましょう。AIツールを活用して情報を収集することは効率的ですが、実際に企業説明会やインターンシップ、OB・OG訪問などを通じて自分の足で情報を集め、業界のビジネスモデルやトレンド、企業のビジョンや理念、競合企業などまで深く理解し、最終的には自分の言葉で語れるようになることが大切です。
また、AI面接に対する対策も重要です。AI面接は応募者の表情や声のトーン、内容の一貫性などを評価します。過去の経験やエピソードを具体的に整理し、論理的かつ簡潔に述べる練習をおこないましょう。
AI面接を受ける人は必見! AI面接官の質問を突破するための3つの対策
AI面接官の質問を突破するための3つの対策
ここまで、学生が就活時にAIを活用するうえでのメリットや注意点、基本の就活対策について解説してきましたが、企業側が選考でAIを使っていた場合、どのように対策すべきかわからないという人もいるのではないでしょうか。
そこで最後は、AI面接を受けることになった場合にやっておきたい3つの対策について解説します。この対策法は通常の面接のクオリティを大幅にアップさせることもできるため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
①過去の出来事や経験などを棚卸ししておく
一般的な面接では応募者がどのような人なのかを知ったうえで、採用すべき人材かどうかまで面接官が判断するのに対し、AI面接ではAIが合否まで判断するわけではなく、あくまで応募者の特性を明確にするためにおこなわれます。
そのためAI面接官は応募者の持つスキルや特性を理解するために、過去の経験や行動、考え方などに関する質問をしてくる傾向があるのです。
AI面接を受けることになった場合には、こうした自分の過去の経験についての質問の対策として、自分のこれまでの経験を棚卸しし、そこでの自分の行動や結果、学びなどについてをしっかり言語化しておきましょう。
AI面接においては、通常の面接と同様に経験の棚卸しが重要ですが、より徹底した自己分析が求められます。
AI面接では、過去の経験をもとにした質問が多く、深掘りがくり返されるため、具体的で明確な回答が必要です。
言葉遣い、表情や身振りなどの非言語的な要素、問題解決能力と論理的思考能力が評価されます。事前に練習を重ね、自然な表情や適切なペースで話すことを意識しましょう。
過去の経験を棚卸しするには自分史を作成するのもおすすめです。以下の記事では自己理解が深まる自分史の書き方のポイントをキャリアコンサルタントが徹底解説しているため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事
自分史のテンプレ3選! 例文付きで当てはめるだけで自己理解が深まる
自分史を作成することで自己理解が深まり、自分に合った企業の見分け方が明らかになったり、選考での質問にも備えられます。キャリアコンサルタントとともに自分史の作り方や活かし方を徹底解説します。
記事を読む
②あらゆる角度からの深掘り質問への対策をしておく
先でも解説したとおり、AIは面接での質問を通じて応募者の思考や行動のパターン、現在備わっている能力などを分析します。
このことからAI面接では、応募者の回答に応じて、それをさらに深掘りする質問を投げかけられる場合が多いです。
たとえば、自己PRで自分の強みを「周囲を巻き込めるコミュニケーション能力」と答えた場合、なぜそう言い切れるのか、つまり能力を発揮した具体的な経緯やそれが自分の強みだと感じた理由などを掘り下げられる可能性があります。
このようにAI面接の対策時には、基本の質問への表面的な答えだけを用意しておくのではなく、その回答をあらゆる角度から質問されたときにもしっかり答えられるように準備しておきましょう。
- AI面接の深掘り質問への対策をどうやれば良いのかわかりません……。
自分の過去の経験を論理的に他者に伝える力を鍛えよう
AI面接の深掘り質問への対策は、自分の過去の経験をしっかりと整理することで自分自身を深く理解し、それを他者に伝える能力を養うことにほかなりません。
AIは、表面的な回答だけではなく、その背景にある具体的なエピソードや論理的な説明を求めてくるからです。
具体的には、まず過去の経験を具体的に整理しましょう。経験ごとに役割、課題、行動、成果を詳細に記録し、深掘り質問に備えます。
たとえば、「その経験から何を学びましたか?」、「どのように課題を解決しましたか?」などの質問に対する具体的な回答を準備しましょう。PREP法やSTAR法を活用すると、論理的で簡潔な回答が作成できますよ。
また、模擬面接で練習し、フィードバックを受けながら改善を図ることや、録音や録画をして自分の話し方や表情、身振り手振りを確認し、改善を図ることも大切です。
それ以外にも、深掘り質問に対する回答には、論理的思考力が求められるため、ニュース記事やビジネス書を読み、自分なりの意見を持つ習慣をつけるなどの対策が考えられます。
また、自分の価値観や目標を明確にし、それを具体的に説明できるよう準備していきましょう。
AI面接にかかわらず、さまざまな質問への対策がしたい人は以下の記事がおすすめです。面接対策の専門家とも言えるキャリアコンサルタントが、あらゆる質問への答え方のコツをわかりやすく解説しています。
関連記事
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
面接の質問に回答するためには、事前準備が重要です。面接でよく聞かれる質問と回答例に加えて、質問に答えられない時の対処法についてもキャリアコンサルタントが解説します。伝え方を意識して、面接の質問対策をしましょう。
記事を読む
③PREP法やSTAR法を駆使してわかりやすく述べる練習をする
通常の面接でも、文章の構成がわかりにくいと自分のアピールポイントがうまく伝わらず、高評価につなげることはできません。
特にAI面接では機械に話すことになるわけなので、細かい文脈を読み取ってもらうことが難しい可能性があります。
だからこそ、AI面接では通常よりも回答内容のわかりやすさが重要です。PREP法を用いて常に結論を最初に述べることを意識しましょう。エピソードなどを話す場合はSTAR法を用いて起承転結の流れを綺麗にまとめながら、回答に具体性を出してくださいね。
そうすることで、自分の伝えたいことをそのままの形で理解してもらうことができ、あなたの持つ能力を正しく分析してもらえるでしょう。
自己PRの伝え方についてよくわからない人は以下の記事を参考にしてみてください。PREP法やSTAR法を活用して人事を惹き付けるコツを、キャリアコンサルタントが解説しています。
関連記事
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
伝わる自己PRを書くために重要な構成。構成をしっかり考えることで、採用担当者に響く自己PRが作成できます。今回は構成の組み立て方からエピソードの書き方、さらに自己PRを魅力的にするコツまで幅広く解説しています。最後には例文も豊富に紹介しています。
記事を読む
AIは就活サポートの一部として上手に活用して効率的に内定につなげよう
AIとは、さまざまな機能が存在し、就活や採用を含むさまざまな場面で注目が高まっている技術の一つです。しかしAIは、今もなお研究がおこなわれている発展途上な分野であるため、活用の仕方には注意が必要です。
AI技術を就活で取り入れる場合には、便利そうだから、就活が楽になりそうだからといった安易な考えではなく、目的と節度を持って対策に取り入れましょう。
就活というのは、皆さんがこれからどんな環境でどう働くのかを決めるものだからこそ、AIではなく最後は自分自身で考え決めていくべきなのです。自己分析や適職診断では、AIの分析はあくまで参考の一つとして、自分でもしっかり自己理解を深めてくださいね。
自分が社会人になった時、仕事をすべてAIに任せることはできないため、面倒でも自分の力でやるべき準備や対策をしっかりおこない、どんな仕事でも活躍できる人材を目指しましょう。
アドバイザーコメント
村谷 洋子
プロフィールを見るAIは就活サポートの強い味方だが過剰に頼りすぎるとリスクにつながる
今はAIが就活を手伝ってくれる時代になりました。自己分析や企業研究、面接対策などいろいろな場面でAIをうまく使えば、かなり就活が効率化できます。
しかし、AIはたしかに便利ですが、あくまでも道具の一つに過ぎません。就職して働くのはAIではなくあなた自身であるため、AIにすべて任せしてしまうのは危険です。
AI分析は参考程度にという意識で活用しましょう。自分の長所や個性を最大限アピールするためには、AIを上手に使うことが重要なのです。
AIの良さを最大限に活かしつつ自分の人間味もしっかりアピールしよう
企業が求めているのは人間味あふれる魅力的な人材です。最終的には自分の力で本当の自分をアピールしなければいけません。しかし、そこにAIの客観的な分析力や効率の良さを組み合わせれば、理想的な就活ができることは間違いないでしょう。
AIの長所を最大限に活用しながら、人間ならではの魅力をしっかり発揮していきましょう。テクノロジーとヒューマンの力を掛け合わせれば、誰にも負けないあなただけの就活ができるはずです。頑張ってくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/むらや社労士事務所代表
Yoko Muraya〇上場企業を含む民間企業での人事・採用経験約20年。就職支援や転職相談に従事し多くの求職者を支え、セミナー講師も務める。社労士の専門知識を活かし温かい雰囲気で各人に寄り添う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細