この記事のまとめ
- 他のベンチャー企業や大手企業との違い
- メガベンチャーは就活生に人気だが、向き不向きがある
- 選考倍率が高い企業も多いので念入りな選考対策が必要
- 適職診断
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ベンチャー企業を志望している学生のみならず、就活をしていると耳にすることも多い「メガベンチャー」。メガベンチャーは明確な定義がないため、「どんな企業がメガベンチャーなのかわからない」「ベンチャーとの違いがわからない」と困惑している人もいるのではないでしょうか。
メガベンチャーは大企業と同等の規模ながら、自由でチャレンジングな社風から就活生に人気の業界となっています。そのため、メガベンチャーと他の企業の違いや該当する企業、特徴などを押さえて、選考の対策をしていく必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの三好さん、鈴木さん、横山さんのアドバイスを交えつつ、メガベンチャーの定義やメガベンチャーに向いている人、実際にどんな企業があるかまで解説していきます。
メガベンチャーは人気だからこそ入念な企業理解と対策が必須
メガベンチャーは安定した経営基盤や明確なビジョン、社会への貢献性の高さから毎年就活生に人気の業界となっています。そのため、選考の難易度も高く、事前の対策が必須です。
この記事では、まずメガベンチャーの定義について、大企業や中小企業と比較しながら解説していきます。次にメガベンチャーが人気の理由やメガベンチャーに向いている人・向いていない人について解説します。メガベンチャーを志望する人は自分がどのくらい当てはまっているか、足りていない部分は何かを把握していきましょう。
また、メガベンチャーに該当する企業を紹介するので、気になる企業を探してみてください。さらにメガベンチャーの対策を志望動機例も交えつつ解説するので、メガベンチャー内定までのイメージをつかみましょう。
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他のベンチャー企業や大企業と何が違う? メガベンチャーとは
メガベンチャーに明確な定義はありませんが、ベンチャーとメガベンチャーは一般的に次のように定義されています。
ベンチャー企業とは
新しいビジネスモデルや最先端の技術を用いて、社会に新しい価値をもたらすサービスや商品を提供している企業。
メガベンチャーとは
ベンチャー企業としてはじまった企業が成長し、規模が大きくなった企業。
このようにメガベンチャーはベンチャーが成長した企業を指します。数値上の明確な定義はありませんが、メガベンチャーと呼ばれる企業は従業員数が500人以上で時価総額が500億円をクリアしている企業がほとんどです。
次の記事では、ベンチャー企業についてより詳しく解説しています。ぜひ併せて読んでみてくださいね。
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大企業・中小企業との違い
従業員数や時価総額を見てもメガベンチャーは大企業に匹敵しています。そもそも大企業とは、中小企業基本法という法律で定められている従業員数や資本金など、中小企業の条件に該当しない企業を指します。
中小企業の条件
- 資本金の総額が3億〜5千万円以下の企業
- 従業員数が300〜50人以下の企業
時価総額とは
上場企業の株価に発行済株式を掛け合わせたもの。企業価値や規模、将来性を評価する際の指標。
メガベンチャーは中小企業の条件に該当しない企業のため、大企業の中に含まれているとも言えます。
また、前述の通りメガベンチャーはベンチャー企業から成長した企業を指すため、社風や経営層の考え方として「チャレンジ精神」や「新しいことに寛容」「諦めない」といった、いわゆるベンチャーマインドがあります。そのため、大企業と比較して、メガベンチャー企業では新規事業がいくつも創出されていたり、事業や業務を推進するスピードが早いなどが挙げられます。
アドバイザーコメント
三好 真代
プロフィールを見るチャレンジングな姿勢もメガベンチャーの特徴
メガベンチャーには「新しいビジネスモデルや技術、価値」を提供し続けることで「メガ化」を叶えたという背景があります。それは、これまでの世の中になかった「新しいもの」を産み出す、という、過去の経験だけでは到底導き出せないことにチャレンジしてきたということです。
リリースされ、生き残ってきた1つの成功の影にどれだけの失敗があるか、想像がつきません。「失敗の中から成功が生まれる」といっても過言ではないでしょう。
失敗を恐れずにトライを重ねてきた
それは「やってみなければわからない」というアクション先行型、そして「やりながら考える」というアジャイル型で進めるビジネススタイルです。失敗を恐れている暇はありませんし、失敗という概念がない、という企業もあるでしょう。
ビジネスである以上、「収益を上げること=成功」という1つの明確なゴールが存在することは確かです。それは失敗し続けることにも限度があるということ。メガベンチャーはその許容範囲が広い、という捉え方ができます。
ユニコーン企業との違い
ユニコーン企業とは、設立間もない未上場のベンチャー企業かつ、企業価値の高い企業を指します。
ユニコーン企業は時価総額でいうと大企業やメガベンチャーと同等の規模のため、メガベンチャーの一部として紹介されることがあります。したがって、メガベンチャーの一部としてユニコーン企業があるといえます。
日本のユニコーン企業の例
上場すると株主を意識して経営を進めていく必要があったり、配当を渡していく必要があります。
そのため、ユニコーン企業が上場しない理由として、「経営についての決定権を維持したい」「社員のインセンティブを大きくしたい」という背景があります。
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メガベンチャーに人気が集まる3つの理由
メガベンチャーに人気が集まる3つの理由
- 年功序列や終身雇用制度の崩壊
- 働き方の多様化
- テクノロジーの進化
メガベンチャーは、大企業に匹敵する規模をもち、安定した経営基盤といえるでしょう。そのため、毎年就活生に人気の企業も多くあります。
ですが、規模だけではありません。日本のワークスタイルにおける変化やテクノロジーの発達なども人気の要因となっています。ここでは、メガベンチャーに人気が集まる理由について解説していきます。
年功序列や終身雇用制度の崩壊
日本企業の多くは年齢や勤続年数が高くなるにつれて、賃金や役職が高くなる「年功序列」が一般的でした。また、一つの会社で一生を遂げる「終身雇用」も当たり前とされてきました。
ですが、これらは経済成長が右肩上がりになる場合を前提としていましたが、バブル崩壊やリーマンショックなどの影響から経済成長は右肩下がりとなっていることから、昨今企業が終身雇用や年功序列を維持していくことが難しくなってきています。
したがって、年功序列や終身雇用が当たり前ではなくなりつつある中で、個人としての能力を高める必要があるのです。
メガベンチャーの場合、基本的に実力で評価されます。つまり、大手に匹敵する安定した経営基盤のもと、個人としての能力を高められる環境があるのです。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見るメガベンチャーには大手企業と異なる可能性とリスクがある
一般的な大手企業は、「歴史を持ち、過去に成功した実績があり、それを踏まえた社会的信用や確立された収益モデルに基づいて安定したビジネスをおこなっている」といえます。
その成功体験に固着しすぎると社会の変化に対応できなくなり、一見、安定している大手であっても凋落していくケースも見られます。
一方、メガベンチャーは将来性が期待されており、未来への投資が積極的におこなわれています。限りない可能性にチャレンジしていきたい人、最先端の仕事がしたい人、自分の裁量で活躍したい人にとっては、まさに夢を実現できる場になり得ます。
しかし、常に最先端で時代の変化に敏感でなければならず、常に競合と争わなければならない厳しさがあります。そのため、変化に対応できなかった時のリスクを常に抱えています。
メガベンチャーは「自身の成長」という点で魅力が大きい
とはいえ、メガベンチャーは大きい資金を調達し、社会貢献度の大きな目標を持つことができるので大手企業の側面も有しています。そのため、若いうちにメガベンチャーにチャレンジすることは自身の成長のためにとても大きな利点があります。
自分で目標を定め、それに向けて自己の裁量で邁進でき、周囲に期待される仕事をすることで自己充足感を感じることができるでしょう。
働き方の多様化
メガベンチャーと呼ばれる企業の多くがインターネット・Webを扱う「IT企業」です。
昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークやリモートワークが盛んになってきました。多くの企業がテレワークやリモートワークを導入していく中で、メガベンチャーは新型コロナウイルス感染症以前からリモートワークを導入している会社も多く、場所に捉われない自由な働き方を実践していました。
これまでは出産や介護など、ライフイベントによっては会社を辞めたり、休職したりと両立が難しい状況でしたが、状況に応じて働き方を柔軟に変えることができることもメガベンチャーの人気の1つです。
また、企業によっては副業なども自由におこなわれているため、個人としてさまざまなことに挑戦しやすい環境になっています。
「自由で柔軟な働き方」をするのはなぜか。一見魅力的に感じる働き方だからこそ、「自分の人生」をベースとして「働き方」をマネジメントする社員一人ひとりの意識が重要です。
「働き方」の前に自分の「生き方」に責任を持つ、自律的な考え方が求められますよ。
テクノロジーの進化
最近よく耳にする「DX」や「AI」など、テクノロジーは常に進化を続けています。
将来性が見えづらい世の中において、これらのテクノロジーの進化に合わせた事業をおこなっているのもメガベンチャー企業の特徴です。
また、メガベンチャーの多くは新規事業への投資に積極的で、複数の事業を多角的に展開しています。そのため、現在おこなっているメインの事業が実は最近立ち上がったものだったり創業時の事業はすでに撤退していたりと、時代の変化に合わせ、テクノロジーを活用して、形が変わっているといった場合があります。
このように、規模が大きくなっても、柔軟に変化していきながら会社や事業を成長させていくことができることもメガベンチャーが人気の理由です。
たとえば、皆さんがご存知のUberという会社は、オンラインフード注文・配達サービスを提供するプラットフォームビジネスをおこなっています。
元々存在するニーズに新しい仕組み、モバイル技術を使った購入、活用方法を導入してサービスの市場を一変させました。関連がない事業やニッチ領域を融合させることで大きなニーズを掘り起こすことをUberizeというということもあります。
迷っている人必見! メガベンチャーが向いている人
メガベンチャーが向いている人
- 裁量の大きい仕事をしたい人
- 自ら行動して成果を出したい人
- 若いうちからスキルを身に付けたい人
- 将来的に起業したい人
- 上昇志向が高い人が多い環境で働きたい人
- 社会に変革をもたらす仕事がしたい人
メガベンチャーといえど、設立から間もない会社や創業時の名残から、人や社風などにベンチャー気質な部分が多分にあります。
そのため、大手並みの経営基盤を持ちつつも自由な社風の企業が多く、働き方も特徴的です。したがって、向いている人と向いていない人がはっきりとしています。
向いている人は大きく6つの特徴が挙げられます。
裁量の大きい仕事をしたい人
裁量とは、「自分の意見をもとに行動し、物事を取り扱い処理すること」です。たとえば、予算をどのように分配するかや人員の配置をどうするかなどが挙げられます。
メガベンチャーでは、この「裁量」が大きいので、上司や周りから「これもダメ、あれもダメ」と言われずに自分自身で意思決定することができます。これらには大きな責任を伴いますが、スキルや能力の成長スピードが早く、成果を出せればやりがいや自信を得ることができます。
たとえば、大学時代のアルバイトでバイトリーダーを勤めていたり、ゼミや部活などでリーダーを勤めていて、なおかつリーダーとして責任ある仕事をしていくことが好きだった人などは、向いている環境と言えるでしょう。
- メガベンチャーは1年目から裁量権があるのでしょうか?また、1年目で与えてもらえる裁量はどのくらいのものなのでしょうか?
新卒から大きな裁量を与えてもらえる企業が多い
「わからなくてもまずはやらせてみる」という人材育成方針を持つ企業は多いでしょう。新卒1年目で子会社社長を任されるというケースも実際にあります。
ただし経験が少ない時期から責任を伴う裁量権を持つことは、社員のその後の社会人人生に与える影響が少なくないため、適性の見極めは慎重におこなわれます。
「裁量権」に魅力を感じる人は、自分に適性があるかどうか自己理解を深めておきましょう。
あなたがベンチャーに向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ベンチャーに向いているか確認できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
自ら行動して成果を出したい人
大企業では1つのプロジェクトに対して、何十人もの人が参画します。そのため、自分自身がかかわるのは全体の一部です。
一方で、メガベンチャーではプロジェクト単位の人員が少なく、場合によっては前例のない業務を任される場合があります。したがって、ルールやマニュアルが明確になく、自分達で進めていく必要があります。
そのため、プロジェクトに対して自身がかかわる範囲も広く、自分がやったことをダイレクトに反映することができると言えます。
以上のことから、「自分がやったことを作りたい」「早いうちから自分自身がオーナーとなってプロジェクトを回したい」という人にはおすすめの環境と言えるでしょう。
メガベンチャーは、自分の裁量でどこまで社会に通用するのか、イノベーションを起こせるのかということを追求する側面があるので、「探究心が強い人」や「原体験をもとに社会貢献性の高い事業をやりたいと考えている人」が向いていると思います。
若いうちからスキルを身に付けたい人
大企業などでは、責任のある仕事をするまでに下積み期間がありますが、メガベンチャーは個人の裁量が大きいからこそ、若手のうちからさまざまな経験を積むことができます。そのため、自己成長につなげることができます。
また、プロジェクトの1メンバーとして業務にかかわることができるだけではなく、全体の責任者など主体的にかかわれることも特徴です。
たとえば、メガベンチャーでは2年目から子会社の取締役や事業責任者に就任するケースも増えてきており、企業によっては若手を積極的に登用する文化が根付いています。
このように、若手のうちから裁量のある仕事にかかわっていることは転職市場で高く評価されています。そのため、今はやりたいことが見つからないけど、若手のうちから将来の幅は広げておきたいという人にとっては向いている環境です。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るスキルがあればその分仕事も多く任される
メガベンチャーでは、プロジェクトに合ったスキルを持った人が中心となって、新しいプロジェクトを遂行していきます。
また、重要な役割を担うことが多く、そのプロジェクトの内容について理解をしていなければならないということは当然です。
しかし、それ以上に自分自身がプレイヤーとしても活躍できる能力がないと、少人数で任されているプロジェクトのような場合、期限が迫っても完成・納品させることができなくってしまうケースが多々起こりえます。
このようなことから、メガベンチャーにはスキルを身に付けた人に仕事が任されることが多いという特徴があります。
入社後活躍するために身につけておくべきスキルを押さえておこう
メガベンチャーに興味がある人は、自分が志望するメガベンチャーについて、どのようなスキルを身に付けておけば、入社して早くに活躍することができるのかをOB・OG訪問などを通じて事前に確認しておくことがおすすめです。
将来的に起業したい人
メガベンチャーでは若手のうちから裁量権も大きく、1つの職種に留まらずキャリアの幅を広げることができるため、「将来的に起業をしたい」「経営者になりたい」という人におすすめの環境と言えるでしょう。
加えて、新規事業を多く生み出すため、起業に必要な数値管理や事業立ち上げの経験をできる機会が多くあります。また、社内起業なども盛んにおこなわれている場合もあります。
そもそもメガベンチャーは、起業や独立に寛容です。したがって、最近のスタートアップや急成長しているベンチャー企業はメガベンチャー出身の人も多くいます。
もちろんベンチャーやスタートアップ、大手企業から起業を目指すことも可能ですが、メガベンチャーは起業家を多く輩出していることから、「有名なメガベンチャー出身」ということで、起業時の名刺がわりにもなります。
メガベンチャーで得られた人脈は、独立創業時はもちろん、その後の経営におけるさまざまなフェーズにおいて強力なリソースとなり得ます。一緒に働く人たちとの相互の信頼関係を丁寧に築くことが将来役に立つでしょう。
上昇志向が高い人が多い環境で働きたい人
起業家を多く輩出していることともつながりますが、メガベンチャーでは将来のビジョンや会社でやりたいこと、キャリアプランなどが明確な社員が多く、上昇志向の高い社員が多数働いています。
そのため、社外で自己学習などをしている社員も多く、ハイレベルな環境であるといえるでしょう。そのため、権力争いや派閥争いといったものは少なく、業務で結果を出せるかどうかで評価が決まるので、常にモチベーションを維持できるのも特徴です。
社会に役立ちたいという上昇意識が高い人にとっては、働く目的がベンチャー企業の目標と一致することが多く、結果を出すことが自己実現となり、会社の発展と自分の成長を実感することができます。
社会に変革をもたらす仕事がしたい人
今はスマートフォンで欲しい情報が手に入り、買い物もネットショップで購入することができます。最近では当たり前になってきましたが、これらの多くはメガベンチャーがこれまでにないビジネスモデルやサービスを提供することで実現してきました。
また、メガベンチャーのほとんどが多角的に事業を展開しており、更なる新しい当たり前を創出しようとしています。
したがって、社会に変化をもたらすサービスを自分が中心となって提供していきたい人にとって、メガベンチャーはおすすめの環境であると言えます。
これらはスタートアップ企業やベンチャー企業でも実現できるかもしれませんが、メガベンチャーであれば、豊富な資金力とノウハウを持って事業に携わることができるので、社会により大きなインパクトを残すことができるでしょう。
自分のおこなったことで世の中にインパクトを残すことができるという観点で物事を考えている人は、メガベンチャーの環境が合っていると言えます。
メガベンチャーが向いていない人
メガベンチャーが向いている人について解説してきましたが、自分に合っていそうと感じるものがあった人もいるかもしれません。
一方で、安定的に成長していきたい人や一定ルールがあった方が成果を出しやすい人などは、メガベンチャーに向いていない可能性があります。ここでは、メガベンチャーに向いていない人の特徴について解説していくのでぜひ参考にしてみてくださいね。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
安定志向の人
段階的に成長していきたい人にとっては、メガベンチャーは不向きな環境と言えるでしょう。前述の通り、メガベンチャーは若手のうちから裁量権を与えられて、成果を出していくことが求められます。また、変化が激しく、挑戦的な社風です。
したがって、環境の変化が苦手だったり、挑戦をするよりも目の前のことを着実にこなしていく安定思考の人にはメガベンチャーは不向きな環境かもしれません。
ベンチャーと反対に「昔からあり生活になくてはならないもの」を提供している企業は、社会から安定性を求められます。交通・生活インフラや公的機関など「社会インフラ」と言われる業界は、安定志向の人に向いていると言えるでしょう。
ルールやマニュアルの中で言われたことを着実にこなしていきたい人
大手企業の場合、仕事は上層部や上司から降りてくることが多く、与えられた仕事をあらかじめ設定されたルールの中で、ミスなくこなしていくことが求められます。
一方で、メガベンチャーの場合、上から降りてくる仕事もありますが、同時に自ら仕事を作っていくことも求められます。また、ルールやマニュアルも整備されていない、もしくはない場合がほとんどです。
このようにメガベンチャーでは、前例のない中で主体的に動いていくことが求められるため、決められたルールやマニュアルの中で求められたことを着実にこなしていきたい人には不向きな環境でしょう。
年功序列の評価体制を好む人
メガベンチャーは基本的に実力主義なので、仕事を通じた実績や成果に応じて評価が異なります。そのため、在籍期間が長くても実力が伴わない場合は、給与面の安定性は低いといえます。
そのため、年功序列で段階的にステップアップしていき、安定した給与をもらいたい人にとっては厳しい環境であるでしょう。
- 終身雇用が廃止されていく中で、年功序列の企業を選択することはリスクだと思うのですが、年功序列のメリットはあるのでしょうか?
将来、管理やメンテナンス業務を長く続けたい人にはメリット
創業期から事業規模が拡大していくと、企業の多くは安定期へ移行します。安定期に入った企業は成熟した大手企業とも言えますが、このような企業に終身雇用が残っています。
安定期に入った大手企業は、ルーティーンワークが多かったり、過去に経験を積んだ人が管理業務などをおこなうため、モチベーションは下がっていく傾向にあります。
終身雇用において若い時に右肩上がりの仕事をして、その後、メンテナンス型の仕事を長く続けたいのであれば、年功序列型の体制は大きなメリットがあります。
より自由度の高い環境で幅広い経験を積みたい人
前述の通り、メガベンチャーは大手企業と同様の規模を持っています。そのため、創業時の風土が残っているものの、創業時と比較すると規模が大きくなるにつれてスピード感が遅くなっているのも事実です。
前提として、メガベンチャーでも幅広い業務を担えたり、役員を目指すことは可能ですが、スタートアップやベンチャーと比較すると道のりは長く、チャンスも限定的です。
一方で、スタートアップやベンチャーでは常に幅広い業務を担うことが求められたり、役員や管理職のポストもまだない場合があるので、メガベンチャーと比較するとチャンスを掴みやすいです。
したがって、より自由度が高く幅広い経験を積みたい人にはスタートアップやベンチャーがおすすめと言えるでしょう。
スタートアップとは
ベンチャーが中長期的な成長を目指して事業の展開を目指しているのに対して、これまでにないビジネスモデルやサービスで、短期間での急激な成長を目指す企業。
ベンチャー企業は給与基準も高いといわれています。事業に対して、未来への投資・可能性への投資があるからです。
一方で、短期間で結果を出すことを常に求められます。そのため常にチャレンジ、試行錯誤をしなければなりません。
失敗してもチャレンジし続けなければならないため、体力的にも精神面でもハードであることが要求されます。
メガベンチャーの労働環境を知って働き方をイメージしよう
メガベンチャーは起業をしたい人や若手のうちからスキルを高めていきたい人など、優秀な人材が多くいます。
大企業と同等の規模といえど、創業時の社風からベンチャー気質な部分があるため、働き方などに不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
入社後に「こんなはずではなかった……」と感じないために、メガベンチャーの働き方はどんなものなのか、しっかりと押さえておきましょう。
成果主義なので報酬は実力次第
大企業では勤続年数に応じて、役職や給与が上がっていくのが一般的ですが、メガベンチャーの評価制度は基本的に成果に応じています。したがって、給与や賞与などの報酬は自分自身の成果によって変動します。
また、多くの企業で裁量労働制を導入しています。
裁量労働制
労働時間が長くても短くても、実際に働いた時間に関係なく、定められた労働時間分を働いたことにする制度
たとえば、定められた労働時間が8時間の場合、実際の労働時間が5時間であろうと10時間であろうと8時間働いたことになり、給与に反映されます。
以上のことから、成果を残せないと給与が上がらなかったり、労働時間と給与がイコールにならない場合があります。
言い換えれば、メガベンチャーは実績次第で青天井に上がる可能性を秘めています。報酬は金銭でもあり、株式でもあり、自由度が高いベンチャーの良い側面が見受けられるのが特徴的です。
多忙なものの福利厚生が充実している
どの会社も事業を伸ばしていくために、創業時はハードな働き方をしている会社がほとんどです。メガベンチャーの創業時も同様です。
その名残からメガベンチャーの多くは多忙で、残業時間が長い会社もありますが、福利厚生は充実しています。
たとえば、リフレッシュ休暇として有休と別に毎年5日間の休暇を取得できる制度や、勤務しているオフィスの最寄駅から各線2〜3駅圏内に住んでいる社員に対して家賃補助を支給するなどが挙げられます。
それ以外にも女性の場合、結婚後も引き続き働くことができるように育休制度や時短勤務なども整っています。
上記はすべての企業に共通するわけではありませんが、紹介した以外にもさまざまあるので、志望する企業の福利厚生にはどのようなものがあるか、ぜひチェックしてみてくださいね。
他にも保育料補助、副業促進制度、自己啓発補助、社内カフェ・マッサージなどのリフレッシュ設備などが挙げられます。
多様な人材が自律的に働くため、モチベーションの維持に有効と考えられる工夫がユニークな福利厚生にあらわれていますよ。
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社員の挑戦を応援してくれる
メガベンチャーは、時代の変化に応じたサービスを展開することで会社を拡大してきたので、新規事業の創出に積極的です。そのため、社内で新規事業のコンペをおこなう企業も多く、コンペで採用された提案は実際に事業化することができます。
また、個人のやりたいことや成長、挑戦に対しても寛容で、一定の条件を満たせば、自分の行きたい部署やグループ会社に異動することができるといった制度を持つ企業も多くあります。
このように、メガベンチャーでは人材の成長が事業や会社の成長につながるという考え方のもと。社員の「能力向上」や「やりたいことの実現」といった新しいチャレンジに対して、積極的に応援してくれる施策が整っています。
一例として、トラスコ中山という工具の物流をおこなっている企業を紹介します。
物流業界はもっともハードな業界といわれている中で、この会社は有給休暇を無期限で貯めることができるという大きな発想の転換をおこないました。これによって従業員の働くことに対して大きな意識変化が表れました。
多くのメガベンチャーも結果を出すことに対して、全社一丸となり、会社の発展と個人の成長やチャレンジを支援するマインドを持っていることが多いです。
メガベンチャーはさまざまな特徴があり、自分に向いているかどうか悩んでしまう人もいるかと思います。次の記事では、就職先を決めるうえで必要な観点や就職先の決め方について解説しています。悩んでいる人はぜひ参考にしてみましょう。
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メガベンチャーが提供しているサービスはCMなどの広告で見たことのあるものだったり、私たちが普段使うような身近なものも多く存在します。
企業が出している有価証券報告書の情報をもとに、主要なメガベンチャーをいくつか紹介していくのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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リクルートホールディングス
リクルートホールディングスは、江副浩正によって1963年に創立されたメガベンチャーです。
当初は求人広告を中心とした人材サービスを展開していましたが、現在では、ITを駆使して、結婚・住宅・飲食などライフイベントやライフスタイルに関連するメディアを提供しています。
主なサービスとしては、「リクナビ」「リクルート キャリア」「ゼクシィ」「SUUMO」「ホットペッパーグルメ」などが挙げられます。
リクルート出身者から起業家を多数輩出していることも特徴で、リクルートでスキルや能力を高めてた後に、転職したり、起業することを「卒業」と呼ぶなど、ユニークな社風も特徴です。
設立 | 1963年8月26日 |
資本金 | 100億円 |
時価総額 | 7.67兆円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 51,757名(2022年3月31日時点) |
平均年収 | 約950万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
Zホールディングス
Zホールディングスは、1996年に米Yahoo!と日本のソフトバンクグループの合併により誕生したヤフー株式会社を起源とするメガベンチャーです。
当初はポータルサイト「Yahoo!JAPAN」を運営していましたが、最近ではLINEとの経営統合によりLINEも傘下に入りました。Yahoo!JAPANで培った会員データとLINEの会員データを合わせて、社会に新しい価値をもたらすことが期待されています。
主なサービスとしては、「LINE」「Yahoo!Japan」「PayPay」「ZOZOTOWN」などを展開しています。
設立 | 1996年1月31日 |
資本金 | 2377億24百万円(2021年3月31日現在) |
時価総額 | 3.29兆円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 22,531名(2021年3月31日時点) |
平均年収 | 約1,079万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
エムスリー
エムスリーは2000年にソニーグループのソニーコミュニケーションネットワークの出資により創業したメガベンチャーです。
国内30万人以上、世界600万人以上の医師が利用する医療情報ポータルサイト「m3.com」を運営しており、2000年創業以降で唯一、日本の株式市場の代表的な株価指数日経225に選出されています。
主なサービスとしては、医療従事者向けのポータルサイト「m3.com」や、一般の人が健康についてインターネットで気軽に医師に相談できるQ&Aサイト「AskDoctors」などを提供しています。
設立 | 2000年9月29日 |
資本金 | 290億36百万円(2021年3月31日現在) |
時価総額 | 2.56兆円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 8,249名(2021年3月31日時点) |
平均年収 | 約870万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
楽天グループ
楽天グループは1996年に創業し、ECモール「楽天市場」の運営から「楽天カード」「楽天銀行」など、EC・金融・不動産などさまざまな業種でインターネット関連サービスを提供しているメガベンチャーです。
また、プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」やプロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」などのスポーツチームを運営したり、最近では第4のキャリアとして携帯電話事業「楽天モバイル」を展開するなど、インターネット関連サービスに留まらず事業を展開しています。
設立 | 1996年2月7日 |
資本金 | 2896億73百万円(2021年12月31日現在) |
時価総額 | 1.13兆円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 28,261名(2021年12月31日時点) |
平均年収 | 約774万円(2021年12月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
サイバーエージェント
サイバーエージェントは1998年に創業したインターネット広告事業やインターネットメディアなどを展開するメガベンチャーです。
インターネット広告では国内2位の売上を誇り、現在では、インターネットテレビ&ビデオオンデマンドサービス「ABEMA TV」やスマートフォン向けゲームを提供しています。
新規事業の創出に積極的で社内で新規事業コンペなどをおこなったり、人材の育成に力を入れている背景から20代で子会社社長を何人も作るなど、個人として能力を高めることができる環境です。
設立 | 1998年3月18日 |
資本金 | 72億3百万円(2021年9月30日現在) |
時価総額 | 7014億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 5,944名(2021年9月30日時点) |
平均年収 | 約771万円(2021年9月30日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
カカクコム
カカクコムは、1997年に設立され、電気製品を中心とした比較サイト「価格.com」やグルメサイト「食べログ」などを運営するメガベンチャーです。
現在では、映画ポータルサイト「映画.com」や求人情報の一括検索サイト「求人ボックス」の企画・運営を実施しています。
設立 | 1998年3月18日 |
資本金 | 9億16百万円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 4900億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,238名(2022年3月31日時点) |
平均年収 | 約688万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
メルカリ
メルカリは2013年に設立され、当時まだ主流ではなかったシェアリングエコノミーの先駆けとして、フリマアプリ「メルカリ」を運営するメガベンチャーです。QRコード決済などができる非接触型決済サービス「メルペイ」も展開しています。
また、子会社にはプロサッカーチーム「鹿島アントラーズ」があり、スポーツチームの運営もおこなっています。
設立 | 1998年3月18日 |
資本金 | 400億13百万円(2021年6月30日時点) |
時価総額 | 3,254億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,826名(2021年6月30日時点) |
平均年収 | 約920万円(2021年6月30日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
GMOインターネット
GMOインターネットは、インターネットインフラ事業を中心にインターネット広告やメディア、インターネット証券、レンタルサーバー事業などを展開するメガベンチャーです。
1991年に創業しましたが、現在ではグループ会社9社が上場しています。
主なサービスとしては、GMOクリック証券やお名前.comなどが挙げられます。
設立 | 1991年5月24日 |
資本金 | 50億円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 2,827億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 7,042名(2022年3月31日時点) |
平均年収 | 約638万円(2021年12月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
エス・エム・エス
エス・エム・エス(SMS)は2003年に創業したメガベンチャーで「高齢社会×情報」という切り口で介護や医療、ヘルスケアの領域で40以上もの多種多様なサービスを提供しています。
具体的には介護・医療業界の人材紹介や経営支援、SaaSの提供などをおこなっており、事業創出に強みがあります。また、海外展開も積極的に実施しており、現在ではアジア・オセアニアなど13カ国で事業を展開しています。
設立 | 2003年4月4日 |
資本金 | 23億1,022万円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 2,495億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 3,303名(2022年3月31日時点) |
平均年収 | 約530万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
ディー・エヌ・エー
ディー・エヌ・エー(DeNA)は1999年にオークションサイトの運営をおこなう目的として創業しました。その後、ソーシャルゲームやWebメディア、ライブ配信アプリなどを運営するメガベンチャーです。
創業以来、インターネット関連の事業が中心でしたが、最近ではプロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」やプロバスケットボールチーム「川崎ブレイブサンダース」などの運営をおこなっています。
また、起業家を多く輩出しており、「メモの魔力」の著者でコメンテーターとして活躍している前田裕二氏は社内起業でSHOWROOMを立ち上げていたり、スマートフォンゲームなどを展開しているアカツキの創業者である塩田元規氏もDeNAの出身です。
設立 | 2003年4月4日 |
資本金 | 103億97百万円(2021年3月31日時点) |
時価総額 | 2,495億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 2,100名(2021年3月31日時点) |
平均年収 | 約821万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
ビジョナル
ビジョナルは求人者課金型のハイクラス向け転職サイト「ビズリーチ」の運営会社として、2009年に設立されたメガベンチャーです。現在では、「キャリトレ」や「HRMOS」「ビズリーチ・キャンパス」など、インターネットを活用した人材サービスを提供しています。
設立 | 2007年8月 |
資本金 | 225億36百万円(2021年7月31日時点) |
時価総額 | 2,056億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,271名(2021年7月31日時点) |
平均年収 | 約1,119万円(2021年7月31日時点) |
上場市場 | 東証グロース |
ガンホー・オンライン・エンターテイメント
ガンホー・オンライン・エンターテイメントは1998年にソフトバンクとアメリカの大手オークションサイトOnSaleとの合弁会社として、オークション事業の運営を目的に設立されました。その後、オンラインゲーム事業への事業転換し、「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)などのソーシャルゲームを運営しています。
設立 | 1998年7月1日 |
資本金 | 53億38百万円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 2,203億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,391名(2021年12月31日時点) |
平均年収 | 約656万円(2021年12月31日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
マネーフォワード
マネーフォワードは個人・法人向けに金融系のウェブサービスを提供しているメガベンチャー企業です。
2012年に設立され、個人向け資産・家計管理ツール「マネーフォワードME」や事業者向けSaaS型プラットフォームの「マネーフォワード クラウドシリーズ」を提供しています。
設立 | 2012年5月18日 |
資本金 | 42億33百万円(2021年11月30日現在) |
時価総額 | 1,708億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,248名(2021年11月30日時点) |
平均年収 | 約648万円(2021年11月30日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
ミクシィ
ミクシィはIT系の求人サイト「Find Job!」の運営会社として、1997年に設立されました。その後、現在では国産ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)である「mixi」や「モンスターストライク」などオンラインゲームが主力事業となっています。
また、プロサッカーチーム「FC東京」やプロバスケットボール「千葉ジェッツふなばし」などスポーツチームの運営などもおこなっています。
設立 | 2000年10月25日 |
資本金 | 1895億90百万円(2021年3月31日現在) |
時価総額 | 1,699億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,168名(2021年3月31日時点) |
平均年収 | 約735万円(2021年3月31日時点) |
上場市場 | 東証グロース |
freee
freeeは事務管理を効率化するためのSaaS型クラウドサービス「freee」を運営するフィンテックに特化したメガベンチャーです。
中小企業をはじめとした法人や個人事業主向けに会計業務を効率化するためのクラウド会計ソフト「会計freee」や、労務管理や給与計算を効率化するためのクラウド会計ソフト「人事労務freee」などを運営しています。
設立 | 1998年7月1日 |
資本金 | 468億72百万円(2021年6月30日現在) |
時価総額 | 1,632億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 656名(2021年6月30日時点) |
平均年収 | 約705万円(2021年6月30日時点) |
上場市場 | 東証グロース |
グリー
グリーはSNS「GREE」を運営するメガベンチャーで、2004年に設立されました。
世界初のモバイルソーシャルゲームを開発するなど、日本のモバイルゲーム業界を牽引し、現在ではゲーム事業のみならず、メディアやメタバースなどの事業を展開しています。
設立 | 2004年12月7日 |
資本金 | 1202億12百万円(2021年6月30日時点) |
時価総額 | 1,598億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,543名(2021年6月30日時点) |
平均年収 | 約761万円(2021年6月30日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
エン・ジャパン
エン・ジャパンは、インターネットを利用した転職サイトの運営を目的として2000年に設立されたメガベンチャーです。そのため、創業以来、転職情報に強みを持っています。
現在では、「エン転職」や「iroots」「engage」など個人・法人向けにテクノロジーを駆使した人材サービスを提供しています。また、最近ではグローバル展開にも視野を入れており、ベトナムなどアジアにも進出しています。
設立 | 2000年1月14日 |
資本金 | 11億9,499万円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 1,598億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 2840名(2022年6月9日時点) |
平均年収 | 約462万円(2022年6月9日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
UTグループ
UTグループは1995年に設立されたエンジニアの派遣事業やアウトソーシングなどをおこなうメガベンチャーです。
日本国内における半導体・電子部品を中心とした環境・エネルギー、自動車関連業界などの人材派遣に強く、雇用形態は全国に転勤を伴う正社員(全体の約7割)と契約社員に別れています。
設立 | 1995年4月 |
資本金 | 6.8億円(2021年9月30日現在) |
時価総額 | 982億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 38,527名(2022年6月9日時点) |
平均年収 | 約516万円(2022年6月9日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
コロプラ
コロプラは2008年に創業したオンラインゲームの開発・運営をおこなうメガベンチャーです。
位置情報ゲーム「コロニーな生活」が発祥となっており、現在ではVR事業や投資事業など、ゲームの枠組みを超えた事業を展開しています。
設立 | 2008年10月1日 |
資本金 | 65億87百円(2022年3月31日現在) |
時価総額 | 834億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 1,375名(2022年6月9日時点) |
平均年収 | 約616万円(2022年6月9日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
サイボウズ
サイボウズは1997年に愛媛県松山市で創業したソフトウェア開発を手がけるメガベンチャーです。
企業などの組織に所属する人々のコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化を推進するためのソフトウェア「サイボウズ Office」や「kintone」などを提供しています。
「チームワークあふれる社会を創る」というミッションもと、「100人いたら100通りの働き方」があって良いと考え、従業員向けにユニークな制度がたくさんあるのも特徴です。
設立 | 2008年10月1日 |
資本金 | 6億13百円(2021年12月31日現在) |
時価総額 | 540億円(2022年6月9日時点) |
従業員数(連結) | 969名(2022年6月9日時点) |
平均年収 | 約611万円(2022年6月9日時点) |
上場市場 | 東証プライム |
- メガベンチャーにはさまざまな企業があることはわかりましたが、これらをどのような観点で選んでいけばいいのでしょうか?
まずはその企業の個性と自分が合うのか考えてみよう
メガベンチャーは、企業の個性が際立っている企業が多いことから、まずはその企業の個性が自分に合うのかという適性を綿密に考えてみることが必要です。
この点に関しては他の企業選択とも同様ですが、個性が合わない企業に勤めることであなたの良い部分を発揮できなくなることも考えられます。
したがって、自己分析と企業分析を徹底的におこなっていくことが大事です。
メガベンチャーは人気が高いからこそ入念な対策が必要
メガベンチャーは自由な働き方ができたり、自己成長の環境が用意されているため、毎年就活生には人気の業界となっています。だからこそ、就活の選考難易度も高く、入念な準備が必要です。
では、具体的にメガベンチャーの選考準備は何をすれば良いのでしょうか。メガベンチャーの採用方法はユニークなものが多く、選考を突破するためにも必要なことを押さえて臨んでいきましょう。
まずはメガベンチャーの採用方法を押さえておこう
メガベンチャーの採用は難易度が高いですが、採用方法としては一般的な採用活動でおこなわれているものがほとんどです。ここでは、具体的な採用方法について解説していきます。
これからメガベンチャーを受ける人はぜひ参考にしてみてくださいね。
一般的なメガベンチャーの採用までの流れ
一般的なメガベンチャーの採用までの流れ
- 説明会
- エントリー
- グループワーク選考
- Webテスト
- 面接(複数回)
- 社長 or 役員面接
- 内定
メガベンチャーの採用では、面接やグループワークなど、どの企業でもおこなわれているものを実施しています。ですが、企業によっては夏季インターンへの参加が必須になっていたりするなど、早期からの動き出しが必要です。
早期から選考を実施しているということもあり、選考倍率の高い大企業を第一志望に据えている学生が面接に慣れるために、メガベンチャーの選考に参加するケースもあります。そのため、優秀な学生も多く、グループワークや書類選考の通過率も低い場合があります。
一方で、新卒一括採用という枠組みをやめて、新卒・既卒・中途問わず、30歳未満の人を年間通して採用する企業も増えています。
このように採用までの流れは企業ごとに異なるので、あらかじめ志望しているメガベンチャーの選考フローを調べて、必要なことを準備しておきましょう。
- メガベンチャーはなぜ早期から選考を開始するのでしょうか?
優秀な学生を確保するために、早期から選考を実施している
適性のある優秀な学生とできるだけ早期に接点を持つことは、メガベンチャーにとって他社との採用競争に勝ち抜くための有効な手段の1つです。
メガベンチャーが求める人材の特徴として「スピード感」「行動力」「決断力」が挙げられます。早期にエントリーができる学生は、これらの能力が備わっていると評価できるでしょう。
加えて、情報への感度が高く「計画性」を伴う学生と出逢える可能性が高いことも企業にとって利点となります。
また早期から選考を開始することで、まだ就活に本腰を入れていない学生も含め、より多くの学生への周知が期待できます。
1人でも多くの学生に魅力を伝える機会を得ることは、採用にとどまらないマーケティングの効果も期待できると言えるでしょう。
ユニークな選考やイベントもある
メガベンチャーの採用では、企業によって選考フローが異なるという特徴がありますが、就活における従来の選考と一線を欠いたユニークな選考やイベントをおこなう企業もあります。
インターンは3ヶ月? 長期インターン制度 (楽天)
楽天市場や楽天モバイルなどのサービスを展開する楽天では、楽天のオフィス内で実際に社員とともに実業務を3ヶ月間おこなえる長期インターンシップを実施しています。
このインターンでは、実際の業務を通して、楽天の理解が深められるだけではなく、プロジェクトのスピード感や自分自身のキャリアを改めて見直すことができるものとなっています。
また、実際に報酬が支払われ、福利厚生として社内のカフェテリアを無料で利用できるという特典もあります。
アドバイザーコメント
三好 真代
プロフィールを見る企業としても長期インターンは学生のポテンシャルを測る良い機会
長期インターンシップを通して、企業と学生の両方が抱える「実際に働いてみたら違った」というミスマッチのリスクを軽減することが期待できると言えるでしょう。
インターンシップは、社員としての動きを求められる点でアルバイトとは大きく違っています。自律的な人材が活躍するメガベンチャーにとって、一人の社員の動きが企業活動全体に与える影響は、良くも悪くも大きなポテンシャルを含んでいます。
書類選考や面接試験など、一般的な選考では学生が「対策」をおこなってくることは企業も十分に理解しています。その中で、学生のポテンシャルを見立てるための特性や本質などを見極めることは至難の業です。長期インターンシップはそういった観点で学生を評価する判断材料を得る機会として、とても有効なのです。
自身の成長を意識して参加しよう
同時に学生にとっても自分の「社会人としての働きぶり」をより正確に知ることができる機会となります。自らの社会人基礎能力を客観的に評価し、企業に必要とされる意識や行動の変革に気づくことができるでしょう。
長期インターンシップはこのように、学生の皆さんのその後の就職活動・社会人人生に大きな影響を与える可能性があります。参加する企業を志望するかどうかにかかわらず「自分の成長」を意識して参加しましょう。
訪問の必要がない「公開OB・OG訪問」(サイバーエージェント)
Abema TVなどのサービスを展開するサイバーエージェントでは、コロナ禍で対面でのOB・OG訪問が難しくなったことを踏まえ、OB・OG訪問をYouTubeのライブ配信で実施しています。
活躍している社員や内定者がライブ配信を通じて、「就職活動」「入社の決め手」「仕事内容」「将来の夢」などをリアルタイムで質問できるようになっています。
(参考)
CAMON!LIVE~CyberAgent Meetup Online~(サイバーエージェント)
メガベンチャーの選考を突破するために必要なこと
さまざまな採用イベントや選考方法を実施しているメガベンチャーですが、人気のため、選考難易度は高いのが特徴です。したがって、選考を突破するためには入念な準備が必要不可欠と言えます。
選考を突破して内定を勝ち取るためにも、必要なことを押さえて、準備して臨みましょう。
早いうちから動き出す
一般的なメガベンチャーの就活スケジュールは以下の通りです。
メガベンチャーの就活スケジュール
- サマーインターン選考:3年次6月〜7月
- サマーインターン開始:3年次8月〜9月
- ウィンターインターン対策:3年次10月〜11月
- ウィンターインターン・会社説明会:3年次12月〜
- 本選考・内定獲得:3年次12月〜4年次3月
上記は全ての企業に共通しているわけではありませんが、早期から採用を実施しているので、早ければ3年生の12月に内定が出る場合があります。
就職活動は早期化が進んでいるものの、面接開始は4年生の6月以降の企業が多い中で、大学3年の12月時点で内定が出ているのは早いと言えます。
まだ選考に参加できず、遅れてしまっているという人でも、メガベンチャーは1年間を通して採用活動をしている会社がほとんどのため、自分が志望する会社は採用を実施しているか確認しましょう。
- 出だしに遅れてしまい、インターンに参加できませんでした……。周りよりも遅れてしまっていると思うのですが、するべきことはありますか?
日頃から好奇心をもち発想力を鍛えておこう
ベンチャー企業は、持っている「スキル」よりも、人物重視で採用するといえます。
なぜならば、既存の知識やスキルでは通用しない新しいものの考え方や発想に期待しているからです。このような人物像は、就活や企業研究で得られるものではありません。
日頃から、多くの失敗を経験し、チャレンジマインドを培いつつ、既成概念に囚われない発想をするトレーニングが重要です。また、さまざまなものに好奇心を向け、視点を豊かにする努力も必要です。
スタートラインは就活よりももっと前にあったはずです。遅れたと気にする必要はありません。就活がはじまったら、解説したような視点の感度を上げて選考に臨んでいきましょう。
目標に対してやりきった経験を見つける
メガベンチャーに向いている人として、「裁量の大きい仕事をしたい人」「若手のうちから活躍したい人」が挙げられますが、これらは共通して、決めたことに対してやりきった力が求められます。
したがって、過去の部活やアルバイト、サークル活動で目標に対してやりきった経験を探してみましょう。
やりきった経験と聞くと、大きな目標に対して何かを成し遂げた経験と勘違いしてしまいがちですが、目標の大小は関係ありません。メガベンチャーでの携わることができる裁量の大きな仕事に対して、周囲と協業しながら、目標を達成していきます。
次のようなポイントを押さえた経験を探してみましょう。
目標に対してやりきった経験で押さえるべきポイント
- 立てた目標に対して最後までやり遂げたか
- 目標を達成していく過程で失敗を振り返り、成功に導くことができたか
- 目標を達成していく過程で周囲に意見を求め、素直に実践できたか
目標を持つには、現状の課題を発見する能力が必要です。何となく過ごしている日常にどのような「課題感」を持ち、それをいかに「言語化」「見える化」できるかが問われます。このような分析の過程を通して、メガベンチャーで求められる力が培われますよ。
入社後に何を実現したいかを明確にする
メガベンチャーは求められる基準が高く、裁量があるからこそ大きな責任も伴います。また、創業当初のベンチャーマインドを持っているため、仕事量が多い場合もあります。
したがって、「なんとなくかっこよさそうだから」といった憧れだけで入社すると、入社後にギャップに苦しむことになるでしょう。一方で、自分のビジョンと会社のビジョンが一致していれば、入社後の辛い仕事でも、ビジョンのためと考えれば、やりがいを持って望めるはずです。
入社後にやりたいことの見つけ方として、自分がワクワクすることを書き出してみるのがおすすめですよ。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見るやりたいことを見つけるには他者から客観的な意見を聞くのもあり
20代の「やりたいこと」が天職であるケースは多くはありません。
多くの人たちは社会に出て3年ほど経ってから新たな「やりたいこと」を発見しているようです。そしてやりたいことに自分の持っている強み(特性)が活かされることが成長につながる選択となりますが、学生時代には自分の特性についても、自分自身では気づいてないことが多いです。
そのため、自己分析が非常に重要なのですが、自分では気づいていない未知の特性を発見するためには、大学のキャリアセンターの担当者やキャリアコンサルタントにアドバイスを受け、他者視点から客観的なチェックを受けるのもとても有益です。
6領域からやりたいことを考えるのも効果的
「やりたいこと」とは、もちろん企業名ではありませんが、業種や職種あるいは作業と混同してしまうケースが見られます。ここでは職業興味検査で示されている6つの興味領域をご紹介します。
– 現実的興味領域(Realistic):機械や物体を対象とする具体的で実際的な仕事や活動の領域
– 研究的興味領域(Investigative):研究や調査のような研究的、探索的な仕事や活動の領域
– 芸術的興味領域(Artistic):音楽、芸術、文学などを対象とするような仕事や活動の領域
– 社会的興味領域(Social):人と接したり、人に奉仕したりする仕事や活動の領域
– 企業的興味領域(Enterprising):企画・立案したり、組織の運営や経営などの仕事や活動の領域
– 慣習的興味領域(Conventional):定まった方式や規則、習慣を重視したり、それに従っておこなうような仕事や活動の領域
このような領域別に自分のやりたいことを探っていくと、本当にやりたいことを発見しやすくなります。大学のキャリアセンターで適職診断などを実施してもらい、アドバイスをもらってください。
これまで働いたことのない皆さんにとっては、入社後にやりたいことと言われてもすぐに見つけづらいかもしれません。この記事では、「入社後にやりたいこと」の見つけ方や面接での回答方法について解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
一度は耳にしたことのある「天職」ですが本当の意味やどれだけの人が天職に就いているのか気になっている人もいると思います。天職については以下の記事で詳しく解説しているの参考にしてみてください。
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天職の本当の意味|仕事を生きがいにすることと幸せをつかむ秘訣
「天職」という言葉の本来の意味、適職との違い、さらに天職と出会う方法について、キャリアコンサルタントの体験談を交えながら詳しく解説。天職を追い求めることはリスクも伴うため、記事を参考に仕事との距離感を測りながら、自分がもっとも幸せになれる方法を見極めましょう。
記事を読む
キャリアプランを明確にする
入社後に実現したいことと同様に重要なのが、自分が将来どのようなステップでキャリアを構築していくかというキャリアプランです。
キャリアプランとは
自分の将来の理想像を明確にし、理想の実現を目指して構築された具体的な行動計画
前述のように、メガベンチャーは将来的に起業や独立をしたい人や自分で事業を立ち上げたい人など、将来的に何をしたいかが明確な人が多くいます。このような人たちはメガベンチャーに入社して、会社でどのような経験を積んでいきたいかが明確です。
また、会社側も「自分の夢を実現する手段として会社がある」という認識が強く根付いています。どのようなステップを踏んでいくかを具体的にすることで、企業側・学生側が双方にメリットがある状態で働くことができます。
キャリアプランを明確にするためには、将来自分が成し遂げたいことから逆算して考えていくと良いでしょう。
たとえば、起業したいのであれば「何歳までに起業したいのか」「〇〇歳で起業するために、どのようなことをしておくべきなのか」といったように、目標や夢から逆算して、考えていきましょう。
- キャリアプランはどのくらい具体的だと良いのでしょうか? また、フワッとしてしまっている場合、どのように具体的にしていけばいいですか?
キャリアプランは「終わりの期限」から逆算して考えると考えやすい
キャリアプランに関しては、成し遂げたいファクトをいつまでに終えるかという観点で考えられると良いです。
過去の実績を洗い出して、自分の夢や成功を実現していくかを描いてみてください。また、フワッとしてしまっている場合は、ライフプランから考えることもおすすめです。
自分の人生設計の一部に仕事があるという考え方から、人生プランから仕事のプランに落とし込んでいくことも良いと思います。
実際に働いている人の話を聞く
「入社後に自分が実現したいことが見つからない」や「キャリアプランが明確にならない」といった悩みを抱える人もいるかと思います。
そんな人は、まず企業の採用サイトやオウンドメディア(広報サイト)に掲載している社員インタビューを参考にしてみましょう。入社理由や現在おこなっている業務、実現したいことなどが書いてあります。
メガベンチャーのおすすめ広報サイト
- en soku! (エン・ジャパン)
- CyberAgentWay(サイバーエージェント)
また、OB・OG訪問もおすすめです。OB・OG訪問では、実際にメガベンチャーで働く先輩から業務内容や将来実現したいことなどを聞くことができます。
OB・OG訪問を実施したいけど具体的にどのような手順でどのような準備をすればいいかわからないという人もいるかと思います。次の記事では、OB・OG訪問の手順や準備、当日使える質問集などを解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
OB・OG訪問は社員のリアルな声を聞ける貴重な機会です。万全の準備をして最大限に活用しましょう。この記事ではOB・OG訪問の準備方法やマナーなどについてキャリアコンサルタントが解説します。OB・OG訪問を実施し、就活を成功させましょう。
記事を読む
やりたいこと別! メガベンチャーの志望動機例文3選
メガベンチャーの志望動機について、例文を用いて解説していきます。
入社後にやりたいこと・実現したいこと別に3種類の例文を紹介していきます。ここで紹介したものは、現在作成している志望動機をブラッシュアップしたり、内容を考えるうえで参考にするなどしてみてくださいね。
裁量の大きい仕事をしたい人
裁量の大きい仕事をしたい人向けの志望動機
私は日本の伝統文化を活用した新しいエンターテイメントを創出したいです。そのためにも世界で通用する人材になる必要があると考えます。そして、それに必要なスキルは「新しいテクノロジーに精通していること」、「規模の大きな仕事に携わった経験があること」と定義しています。
これらを実現するためには成長の機会が必要不可欠ですが、OB・OG訪問を通して、〇〇さんから、貴社は「時代に合わせたビジネスを展開し、かつ手を上げれば年次に関係なく仕事を任せてもらえる」と伺いました。
このことから、若手のうちから裁量権を持ってプロジェクトに取り組みたいと考えます。特に貴社はエンターテイメント事業にも積極的に投資していることから、貴社で働くことで自己実現をできると考え、貴社を志望します。
どんな窮地に陥っても最後は自分の力で責任を全うするという本気度を示していけると良いですね。活躍することが想像できるような過去のエピソードを盛り込んでいきましょう。
若いうちからスキルを身に付けたい人
若いうちからスキルを身に付けたい人向けの志望動機
私が貴社を志望する理由は、若手のうちからスキルを高めていきたいと考えるからです。
私は14年間サッカーを続けていますが、その過程でさまざまな挑戦をしてきました。個人として自分が「うまくなりたい」という想いから続けることができましたが、結果としてインターハイ出場など、さまざまな成功を収めることができました。
このことから社会人になってからは、若手のうちからスキルを高め、自己成長を続けていくことで、目標達成を積み重ねることができると考えます。
貴社は人材の成長に力を入れていることから、常に挑戦できる環境があり、若手のうちから自己成長を続けていくことができると考え、貴社を志望します。
自分の目標設定や会社でおこないたいことを志望動機の中に織り込まれるともっと志望動機の内容が具体化され、さらに良くなると思います。
社会に変革をもたらす仕事がしたい人
社会に変革をもたらす仕事がしたい人向けの志望動機
私が貴社を志望する理由は、学生時代のカフェでのアルバイトを通して、新しい当たり前となるサービスを創出し、現状に満足できていない人にきっかけを与えたいからです。
私が働いていたカフェではマニュアルがなく、新しくバイトになったメンバーがうまく仕事を進められずに、離職してしまうということが続いていました。バイトの定着率が悪いことで負担も大きくなってしまっていたことから、店長と相談し、私がマニュアルを作成することにしました。
マニュアル作成は無事に作成することができたのですが、そのマニュアルが浸透したことにより、バイト先の離職率は低下し、新しいバイトでもスムーズに働くことができるようになりました。
貴社は新規事業コンペなど、積極的に新規事業に投資していることから、入社後は周囲と協業していきながら、新しい当たり前となるサービスを提供し、現状に満足できていない人にきっかけを与えたいと考えます。
未来創造を感じるとても希望に満ちた志望動機ですね。あなた自身の実績も伝わる内容です。
一方で「なぜそれをしたいと思ったか」の熱意が加わるともう少し良い内容になりますね。「なぜあなたがそれをやり遂げることができたのか」が伝えられないとギャップを感じてしまいます。
能動的に取り組んだ素晴らしい経験を企業に十分に伝えていきましょう。
メガベンチャー企業はインターネットやWebなど、IT企業が多く存在します。次の記事では、IT業界の志望動機について書き方や押さえるべきポイントなど、例文を交えて解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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しっかりと選考対策をしてメガベンチャーで自己実現をしよう!
メガベンチャーは自由な社風や充実した福利厚生、若手のうちからスキルや能力を伸ばしていくことができるため、就活生には人気の企業です。
社会に新しい価値をもたらすサービスを展開しているからこそ、なぜその会社で働くのか、将来的に何をしたいのかという「WILL」をみられるため、しっかりと準備して臨む必要があります。
今回紹介した例文や盛り込むべき要素をぜひ選考突破の参考にしてくださいね。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るメガベンチャーとはどのような企業か、十分理解して選考に臨もう
メガベンチャーにこれから挑戦をしようと考えている人は、メガベンチャーという企業特性について十分に理解を深めて挑戦することをおすすめします。
メガベンチャーは、ベンチャー企業としての特性が強いので、企業特性が際立っている会社が多いです。この企業特性を事前リサーチしておかないと、入社できたとしても、その後仕事を進めていく中で非常に苦労するケースが多いです。このようなことから、綿密な企業分析を必ず実施してください。
綿密な企業分析と自己分析が自分に合ったメガベンチャー企業の発見に役立つ
また、企業分析をすることで、自分に合ったメガベンチャーに出会うことができるようなプラスの面もあります。
そして、自己分析についても深く実施しておくことがおすすめです。企業特性が強いメガベンチャーに就職するということは、自己理解を深めておかないと、企業の個性と自分の個性をすり合わせながら仕事を進めていくことが難しくなります。
自己分析を実施し、自分の強みや弱みを正しく理解しておくことで、仕事の場面で実力をどのように発揮することができるか理解できます。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/atWill代表
Masayo Miyoshi〇幅広い領域においてキャリアコンサルティングの経験を積み、行政や企業向けのキャリア研修PG開発、講師業などにも携わる。対個人・対組織の支援を両輪でおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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