この記事のまとめ
- 自己PRが思い浮かばない人はステップに沿って考えよう
- あてはめるだけで自己PRが完成するテンプレートを紹介
- たった3つのコツで自己PRを簡単に差別化できる
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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この記事を読んでいる人に
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履歴書やエントリーシート(ES)、自己PR書などで、自己PRはよく出てくる項目の一つ。就活生の中には、「自己PRをどのように書けばいいかわからない……」と悩む人も多いのではないでしょうか。
自己PRは志望動機と並んで採用担当者が最も重視する項目なので、書類選考を突破するためには対策が不可欠です。
この記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、上原さん、横山さんのアドバイスを交えつつ自己PRを書くうえで必要な知識を網羅的に解説するので、書類選考の自己PR対策をおこないたい人はぜひ参考にしてみてください。
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ありきたりはNG! 書類選考の自己PRは3つのコツで簡単に差別化できる!
採用担当者は、選考時にたくさんの書類に目を通しているので、ありきたりな自己PRでは、採用担当者の印象に残ることはありません。
書類選考を突破するためには、自己PRの書き方の基本を押さえたうえで差別化するための工夫が必要となります。
この記事では、はじめに書類選考の自己PRで見られているポイントを解説します。採用担当者が書類選考の自己PRでどこに注目しているかがわかれば、気を付けるべき箇所がわかります。
次に、自己PRの基本の書き方をテンプレートを使って解説します。このテンプレートにある4つのステップにあてはめれば、簡単に自己PRが完成しますよ。
そのうえで、自己PRを差別化する3つのコツを紹介するので、書類選考突破を目指すためにはこちらもしっかりと押さえておきましょう。
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そもそも自己PRとは?
自己PRとは、応募者がどのようなスキルや強みを持っているのか、自ら企業にアピールすることです。
たとえば、「私はこんなことができます」「私はこんなときに役立ちます」などと自分を企業に売り込むことが自己PRになります。
企業側は、「自社にマッチして活躍してくれそうな応募者を採用したい」と考えるので、書類選考でも面接でも自己PRの内容を重要視します。
長所や自己紹介との違い
長所や自己紹介など、自己PRと似たようなニュアンスの言葉は、どれも選考で頻出かつ、同じように捉える学生が多くいますが、異なる役割を持つので注意が必要です。
自己PR、長所、自己紹介のそれぞれの役割は以下のように異なります。
自己PR | 強みや得意分野、実績など、企業からの興味や関心を得るためにアピールするもの |
---|---|
長所 | 性格上でプラスに作用しやすい特徴や優れた性質 |
自己紹介 | 初対面の人に自分のプロフィール情報を簡単に知ってもらうもの |
自己PRは、強みや得意分野、実績など、アピールする内容に指定はなく、「企業で活躍できる」「企業の社風にマッチする」ということを伝え、企業に関心を持ってもらうものです。一方で、長所は、働くうえでプラスに作用するような生まれ持った特徴や優れた性質のことを指します。
自己PRも長所も、「一緒に働きたい」と思ってもらうことがゴールで、両者とも盛り込むべき内容に明確な違いはありません。
以下の記事でも、自己PRと長所の違いを詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
例文12選|自己PRと長所の違いを理解してアピールに活かそう
また、自己紹介は、初対面の採用担当者に「私はこういう人間です」と基本的な情報を伝えるためにおこないます。自己紹介は自分の概要を知ってもらうためにおこないますが、自己PRは自分の魅力をアピールするためにおこなうので、そもそも自己紹介と自己PRは目的が異なります。
就活において自己PR、自己紹介、長所は、それぞれ求められている目的が異なります。それぞれの項目で企業が聞きたいことが異なるので、それをよく理解することが大切です。
面接で使える自己紹介の作り方は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
印象に残る自己紹介
自己紹介は1分で印象付けられるかが鍵! まとめ方や例文を徹底解説
面接での自己紹介
面接の自己紹介の作り方・伝え方|やってはいけないNG例も紹介
自己紹介のテンプレート
自己紹介テンプレート17選|すぐ使える例文をタイプ別で紹介
自己紹介の例
就活の自己紹介で話すべき基本項目4選! 状況別の例文9選も紹介
文章を作るのが苦手な人にオススメの自己PR作成方法!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
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採用担当者が書類選考の自己PRでチェックしている3つのポイント
採用担当者が書類選考の自己PRでチェックしている3つのポイント
- 読み手を考慮した文章で書けているか知りたい
- 強みや経験が自社とマッチするか知りたい
- 入社後に活躍できる人材なのか知りたい
まず前提として、採用担当者が書類選考の自己PRでチェックしている3つのポイントを解説します。
採用担当者がチェックしているポイントがわかれば、自己PRを作成するときに気を付けるべきことが明確になりますよ。
①読み手を考慮した文章で書けているか知りたい
採用担当者は自己PRを見る際に、誰が読んでもわかりやすい文章を書けているかどうかをチェックしています。
わかりやすい文章が書ければ、自分の考えを整理して相手にわかりやすく伝えられることの証明になります。これは、仕事をするようになってからも大切なスキルです。
そのため、採用担当者は自己PRの内容だけでなく、応募者に基礎的な文章力があるかもチェックしているのです。
- 書類選考の自己PRで文章力がないと思われたくありません。どのような部分に気を付ければ、文章力があると思われますか?
結論ファーストを意識しよう
書類選考では限られた短い時間内で読み手が理解できる内容であることが必須なので、読みやすい文章構成で書かれていることが重要です。
結論ファーストを意識して、冒頭には伝えるべき結論を必ず書きましょう。それ以降は、その結論を裏付ける理由やエピソードなどを添えます。
表現力が問われるものではないので、理由の説明は読み手が想像しやすいように具体的に書くことを心がけてください。また、初歩的ながら大切なのは誤字・脱字がないことです。
②強みや経験が自社とマッチするか知りたい
採用担当者は応募者の自己PRから、自社とどれくらいマッチするかを測ろうとします。
早期退職は将来的に企業に多大なリスクをもたらすので、どの企業も長く働いてくれそうな就活生を採用したいと考えています。応募者の持つ強みや経験が自社とマッチするかどうかが事前にわかれば、ミスマッチによる早期退職を未然に防ぐことができるのです。
そのため、採用担当者は応募者の自己PRから「強みや経験が自社とマッチしているかどうか」を判断しようとするのです。
自己PRの強みで何をアピールしたらいいのかわからない……と悩んでいる人は以下の記事をチェックしてください。大学生におすすめな自己PRの強みと伝え方をまとめています。
例文10選|大学生におすすめな自己PRの強み一覧と基本構成を紹介
③入社後に活躍できる人材なのか知りたい
採用担当者は応募者の自己PRから、入社後に活躍できる人材なのかも判断しようとします。
採用担当者は自己PRのエピソードから、応募者が過去にどのような経験をしたのか、経験からどのような力を得たのかなどといった応募者のバックグラウンドを見たいと考えています。
なぜなら、応募者の自己PRのエピソードから、「アピールしている強みやスキルが実際に仕事でも同じように発揮できそうか」を確認したいからです。
「入社後活躍できそう」と感じさせる自己PRは、自分の経験やスキル、強みなどが、入社後にどう活用できるか記載してあるものです。
その強みがどういったシーンで活かせるのかを具体的な事例などと交えて書かれていると、面接官も活躍シーンを想像しやすいでしょう。
書類別! 自己PRの書き方
書類別! 自己PRの書き方のコツ
- 自己PR書
- 履歴書
- ES
自己PR書、履歴書、ESなど、書類によって記載できるスペースやアピールできる項目が異なり、自己PRの書き方にコツがいるので注意が必要です。
ここでは、自己PR書、履歴書、ESで自己PRを書く際のコツについて解説するので、はじめに確認していきましょう。
①自己PR書
一般的に企業から提出を求められる書類は、履歴書とESですが、まれに自己PR書の提出を求められることがあります。
自己PR書とは、一般的なESよりも自由な形式で自分の強みや能力、経験をアピールできる書類の一つです。もし、企業から提出を求められたらしっかりと内容を考えましょう。
自己PR書は履歴書などとは異なり、書くスペースに余裕があります。学業で力を入れたことや学業以外で力を入れたこと、仕事で活かせそうな強みなど、自分のアピールポイントを存分に記載しましょう。
②履歴書
履歴書は書くスペースが限られていることが多いので、自己PRを簡潔に記載する必要があります。
履歴書に自己PRを書く場合、ES用に作成した自己PRの要約文か、ESに記載する自己PRとは異なる強みを簡潔に記載しましょう。
履歴書に自己PRを書くコツは、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
新卒用履歴書の自己PRを書く極意|例文28選を強み・職種別で紹介
また、履歴書は手書きで作成してもPCで作成してもどちらでも問題ありません。以下の記事で、履歴書の作成を手書きとPCで使い分ける方法を解説しているので、こちらも要チェックです。
新卒の履歴書は手書きすべき? PCと効率的に使い分ける方法も解説
履歴書の自己PRは、ESを読んでもらうためのキャッチだと考えると良いと思います。ESに記載する項目のタイトルをイメージして、履歴書には、短く1文章に1項目紹介するような書き方がおすすめです。
採用担当者を惹きつける履歴書の特徴の一つとして、アピールポイントが明確であることが挙げられます。こちらの記事では例文も紹介しているので、履歴書の魅力を上げたい人は必見です。
関連記事
厳選例文30選! 履歴書が映えるアピールポイントの書き方のコツ
履歴書に書くアピールポイントの見つけ方、書き方をキャリアアドバイザーと解説します。他の就活生と差別化してアピールしましょう。
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③ES
ESは、企業に自分を売り込むための重要な書類です。ESを通過するためには、自己PR欄で「この学生はうちに合っていそう」「この学生と面接で話してみたい」と採用担当者に思わせる必要があります。
履歴書の自己PR欄は書くスペースが限られている一方で、ESは書くスペースに余裕があります。ESに自己PRを書く場合は、履歴書以上に人柄が伝わるよう、強みの根拠となるエピソードを詳細に説明することがおすすめです。
自己PRは400字で指定されることが多くあります。まずは、以下の記事を参考にしながら400字の自己PRを考えてみましょう。
例文20選|400字の自己PRで人事の心を掴む戦略
自己PRを200字で指定している場合は以下の記事を参考にしてみてください。
自己PRを200字でまとめる要点整理術|ジャンル別15例文
また、以下の記事では、ESで採用担当者を惹きこむ自己PRのコツを解説しています。これからESに自己PRを書こうとしている人はぜひ参考にしてみてくださいね。
例文15選|エントリーシートの自己PRで人事を惹き込むコツを解説
自己PRが思い浮かばない人向け! 書く内容を考える3ステップ
自己PRが思い浮かばない人向け! 書く内容を考える3ステップ
- 強みを発揮したエピソードや過去の実績を洗い出す
- 応募企業や職種が求めるスキルや人物像を調べる
- ①と②が重なる部分を見つけ出す
いざ書類選考を作成しようとしても、「自己PRに何を書いたらいいか、全然思い浮かばない……」という人も多いのではないでしょうか。
自己PRが思い浮かばない人は、これから紹介する3ステップで考えていきましょう。
これらの3ステップを踏むことで、企業が求めるスキルや人物像にマッチした自己PRを考えることができますよ。
こちらの記事でも「自己PRがない」と悩む人に向けてアピールするエピソードの見つけ方を解説しているので、併せて参考にしてください。
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自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
自己PRがないと思っている人でも、見つけ方さえわかれば誰でも簡単に作成できます。この記事では自己PRを見つける方法だけでなく、わかりやすく伝えるステップを例文を交えてキャリアコンサルタントが解説します。自己PRを見つけて就活を成功させましょう。
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自己PRは就活において必要です!
しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
そんな就活生に活用していただきたいのが、最新の「AI 自己PR作成ツール」です。作成ツールでは、AIが自己PRを自動生成してくれるためネタがなく悩んでいたり、忙しい就活生にはぴったりです!
(継続力が強みの場合)
①強みを発揮したエピソードや過去の実績を洗い出す
まず、これまでの学生生活の出来事を振り返ってみましょう。自己PRは強みをアピールするものなので、学生生活の中でも、強みを発揮したエピソードや実績がないかを洗い出してください。
過去を振り返る方法は自分史がおすすめです。以下の自分史フォーマットに従って、過去を振り返ってみましょう。
強みを発揮したエピソードの例
アルバイト→バイトリーダーとしてリーダーシップを発揮した。リーダーとしての責任感を持ち、アルバイトメンバーの教育もおこなった。店長からは「教えるのが上手い」と褒めてもらった。
サークル→文化祭実行委員で2つの屋台の運営をおこなった。費用計算や物資調達、人員手配など、さまざまな細かいタスクを同時並行でおこなうことができた。
趣味→ゲームのオンラインの大会で、どうやったら勝てるかを事前に入念に分析した。分析をもとに対策した結果、全国3位の成績を収めることができた。
語学→韓国アイドルが好きで韓国語を習得した。そのおかげで、実際に韓国旅行をした際に、標識が読めたり、現地の人と会話ができたりした。
自分史での自己分析に興味を持った人は、ぜひこちらの記事を参考にして自己理解を深めていってください。
関連記事
自分史のテンプレ3選! 例文付きで当てはめるだけで自己理解が深まる
自分史を作成することで自己理解が深まり、自分に合った企業の見分け方が明らかになったり、選考での質問にも備えられます。キャリアコンサルタントとともに自分史の作り方や活かし方を徹底解説します。
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自分史以外でも、モチベーショングラフやマインドマップという方法を使っても強みを見つけることが可能です。以下の記事でそれぞれ詳しく解説しているのでチェックしてみてくださいね。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
②応募企業や職種が求めるスキルや人物像を調べる
強みを発揮したエピソードや過去の実績を振り返ったら、次に応募企業や職種が求めるスキルや人物像を調べましょう。
企業が求めるスキルや人物像は、新卒採用ページや説明会での資料、ナビサイトの求人情報などから探すことができますよ。
応募企業を調べる際には、企業研究ノートにまとめる方法が有効です。以下の記事で、企業研究ノートのまとめ方を解説しているので、参考にしてみてくださいね。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
③①と②が重なる部分を見つけ出す
①で探した自分の強みと②で調べた企業が求める人物像が重なる部分が、自己PRで伝えるべき内容になります。
応募企業が求めていない能力を自己PRとして書いてしまうと、「企業研究が足りていない」「この学生はうちには合っていないな」と判断されかねないので、応募企業が求める能力かつ自分が持っている能力、つまり①と②が重なる部分を自己PRに記載しましょう。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見る強みが見つからない人は親しい友人に聞いてみよう
改まって自己PRと言われると思いつかないかもしれませんが、ほとんどの人が日常生活の中で、自分らしい強みを発揮しています。
最も簡単な自己PRポイントの発見方法は、親しい友人に直接聞いてみることです。きっと多くの強みを挙げてくれると思いますよ。それを整理すると、いくつかの特徴にまとまってきます。その中には実際にやった経験も思い浮かぶので、これを元に書く内容を考えてみましょう。
他人からのフィードバックは多くの気づきを得るチャンス
おそらく、たった一つの経験ではなく、多くの機会に自分の強みが発揮できていたことを知ることができます。また、このように整理することで自分の強みを自分のものにして、自信を持って語れるようになります。
他人からのフィードバックは、強みを発見できるだけでなく多くの気づきを得る最大のチャンスなので、日頃から話し合う場を持ちましょう。特に、就活生同士で相互理解を深めることは非常に有益です。
書類選考の自己PRで使える! 強み一覧表130選
それでも自己PRの内容が思い浮かばない場合は、上記の強み一覧表から「自分に当てはまりそうな強みがないか」探してみるのもおすすめです。
上記の一覧表には130の強みが載っているので、見ているだけでも「こんな強みがあったのか」と、今まで気付けなかった強みを見つけることができますよ。
仕事に活かせそうな強みを探したい場合はスキル面から、性格上プラスに作用するような強みを探したい場合は性格面から、日頃のスタンス・行動の中から強みを探したい場合はスタンス・行動面から、それぞれ強みを探してみてくださいね。
自分の強みを見つけられたら、過去にその強みを発揮したエピソードがないか振り返ってみましょう。
上記のような一覧表から強みを探す際は、強みを活かした自分自身の経験を「具体的に話すことができるか」「詳しく思い起こせるかどうか」がポイントとなります。
なぜなら、応募書類や面接では、強みを示す具体的なエピソードを聞かれるからです。
自己PRと強みは切っても切れない関係ですが、両者の違いを理解していないと、面接での質疑応答などで面接官に違和感を持たれてしまうかもしれません。こちらの記事で自己PRと強みの違いを確認しましょう。
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例文10選|自己PRと強みは違う? 各質問の適切な回答方法を解説
「自己PRをしてください」「あなたの強みは何ですか」。面接で問われたときの的確な回答法をキャリアコンサルタントとともに解説。自己PRで使える強み一覧付き。さらに回答例10選も。
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4つのステップにあてはめるだけ! 自己PRが完成するテンプレート
自己PRで伝える強みやエピソードが決まったからといって、いきなり書き始めるのは避けましょう。わかりやすい自己PRにするためには、何をどの順番で書くか、内容を整理する必要があります。
そこで便利なのが、ここで紹介する自己PRのテンプレートです。4つのステップにあてはめるだけで、わかりやすい自己PRが完成します。ぜひ活用してみてくださいね。
①アピールしたい強みを簡潔に述べる
はじめに、「私の強みは〇〇です」とアピールしたい強みから簡潔に述べましょう。
最初に結論から話すテクニックは、文章構成方法の一つであるPREP法でも用いられています。
PREP法
結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論の頭文字をとった、この順番で話を展開するフレームワーク。
結論から書くことで、採用担当者は話の要点を最初につかむことができます。仮に結論を最後に話してしまうと、採用担当者は要点を探しながら文章を読むことになります。
また、書類選考に限らず社会人になると「結論から伝える」ことが求められるようになるので、今から結論ファーストを徹底できるように意識していきましょう。
自己PRは書き出しが非常に重要です。以下の記事で、採用担当者を引き込む自己PRの書き出しについて解説しているので、こちらも参考にしてみてくださいね。
自己PRは書き出しで命運が決まる!人事を惹き込むコツを大解剖
最初に結論が書かれていなければ、採用担当者は推察しながら全体を細かく読まなければならなくなり、理解に時間がかかってしまいます。
限られた時間で判断しなければならない担当者にとって、結論から書かれていない自己PRはマイナス評価になってしまう恐れがあります。
②強みの根拠となるエピソードを述べる
強みを述べたら、「なぜその強みなのか」がわかる根拠となるエピソードを述べましょう。
就活生の中には、授業もオンラインで部活やサークルも思うように活動できず、ガクチカがなかなか作れていない人がいることを企業側は理解しています。
もし、強みの根拠となるエピソードが大学時代になければ、高校、中学とさかのぼってみましょう。また、自己PRのエピソードはガクチカに限らず、性格面や趣味のエピソードを持ってきても問題ありません。
- 自己PRを他の就活生と差別化するためには、どのようなエピソードを選ぶと良いですか?
あなたの良さが現れる独自のエピソードを選ぼう
まず、一般的なキーワードでは差がつきません。たとえば「私には行動力がある」という具合です。一言で行動力と言っても、あなたの行動力と他人の行動力がまったく同じということはありません。
それが差別化です。あなたの良さが現れる独自のエピソードを選び、具体的にわかりやすく説明することで、あなただけの自己PRにすることができます。
そして、企業が求める人物像に合わせて「自分ならどのような貢献ができるのか」という点で差別化することも大切です。
「ガクチカはどんなものを選べばいいんだろう……?」と悩んでいる人は、以下の記事を参考にしながら考えてみてくださいね。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
行動力をアピールするコツは以下の記事でも解説しています。こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
例文30選! 行動力の自己PRは6つのパターンで勝負しよう
以下の記事では自分の強みや経験が会社に貢献できることをアピールするコツをまとめているので参考にしてみてください。
例文5選|「会社に貢献できること」を魅力的に伝えて差別化する秘訣
③強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べる
強みの根拠となるエピソードの最後に、「△△の経験で〇〇という強みを発揮して、□□という成果(結果)を残すことができました」などと、強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べましょう。
成果や結果は、華々しい実績でなくても大丈夫です。日々工夫したことで得られた結果や、継続したことで得られた成果などを伝えましょう。
実績がない場合:成果を伝えるOK例①
ラクロス部のマネージャーの仕事でさまざまな管理業務をおこなう中で、マルチタスク能力が身に付きました。
実績がない場合:成果を伝えるOK例②
大学1年生からアルバイトを継続したことで任される仕事が増え、今では新人教育など責任のある業務を任せてもらえるようになりました。
④強みを入社後どのように活かしていくかを述べる
強みを発揮したことで得られた成果や結果を述べたら、「私の〇〇という強みを貴社の〇〇に活かしていきたいです」などと、強みを入社後どのように活かしていくかを述べてまとめましょう。
そうすることで、採用担当者が「入社後にあなたがどのように活躍してくれそうか」をイメージしやすくなります。
補足ですが、書類に応募企業のことを書く際は、御社ではなく貴社と書くのが一般的なので注意してくださいね。
御社と貴社を間違えたらどうなる? 就活で役立つ言葉遣いも紹介
最近は自己PRを1分の動画で提出を求める企業もあります。ここまで説明したテンプレートも使用できますが以下の記事では自己PR動画について詳しく解説しているので参考にしてみてください。
自己PR動画を1分にまとめる方法|誰でも魅力的に映るコツとは
以下の記事で、入社後やりたいことを回答するコツを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
自分の強みやアピールポイントは面接官にちゃんと伝えたいですよね。以下の記事では自己PRの構成をわかりやすく解説しているので参考にしてみてください。
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
差別化できる! 採用担当者の印象に残る自己PRを書く3つのコツ
採用担当者の印象に残る自己PRを書く3つのコツ
- キャッチフレーズを使う
- 強みを表す言葉を具体的な言葉に変換する
- 数字や固有名詞を使う
ありきたりな自己PRは書類選考で埋もれてしまい、採用担当者の印象に残りません。では、どのような自己PRが採用担当者の印象に残るのでしょうか。
ここでは、採用担当者の印象に残る自己PRを書く3つのコツを解説します。他の就活生と差別化した自己PRを作成したい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
こちらの記事でも採用担当者や面接官を惹きつける自己PRについて解説しています。例文も豊富に紹介しているので、併せて目を通してみてください。
関連記事
面接官を惹きつける自己PRの答え方|例文12選
面接の自己PRは独自性のあるエピソードが求められます。キャリアコンサルタントが自己PRで盛り込むべき内容や作成方法を例文と解説。記事を参考に独自性のある自己PRを作成し、他の学生と差別化して面接を突破しましょう。
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ChatGPTを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRは就活において必要です!
しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
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(継続力が強みの場合)
①キャッチフレーズを使う
自己PRに強みを書くときに、「私の強みは〇〇です」と簡潔に述べても問題ないのですが、強みがありきたりな場合はややインパクトに欠けるかもしれません。
「私の強みは△△という〇〇です」と強みの前にキャッチフレーズを付けることで、他の就活生と差別化することができますよ。
キャッチフレーズは以下の例を参考に考えてみてくださいね。
キャッチフレーズを用いて伝える例
・私の強みは「年中山登り中」と呼ばれるほどの向上心です。
・私の強みは「皆を導く灯台」と呼ばれるほどのリーダーシップです。
・私の強みは「〇大ラクロス部のお母さん」と呼ばれるほどの面倒見の良さです。
・私の強みは「みんなのお悩み相談窓口」と呼ばれるほど聞き上手なところです。
- キャッチフレーズがなかなか思いつきません。自己PRでキャッチフレーズを考えるコツがあれば教えてください。
伝えるべき強みの前に比喩表現や逆説表現をつけてみよう
あまりに捻りすぎると面接官もその言葉の意味を想像しにくいので、伝えるべき強みの前に、比喩表現や逆説表現をつけることを意識してみましょう。
比喩の場合は「ゾウのようにどっしり構えた落ち着きです」など、強みとなる言葉を連想させる動物や物などを使うと、相手もイメージしやすいでしょう。
逆説表現ならば、「恥ずかしがり屋だけど面倒見のいいところです」など、強みと相反する一面を付け加えて、強みを強調するという方法もあります。
キャッチフレーズの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
キャッチフレーズとは? 就活を制するインパクト抜群の武器の作り方
②強みを表す言葉を具体的な言葉に変換する
先ほど、自己PRを差別化するためには「強みを表す言葉の前にキャッチフレーズを付ける方法が有効」だと解説しましたが、「強みを表す言葉を具体的な言葉に変換する」ことでも差別化できますよ。
たとえば、「私の強みはポジティブなところです」という強みの場合、「どのようにポジティブなのか」が抽象的ですよね。この場合、「私の強みは困難にぶつかっても前向きに取り組めるところです」などと具体的に言い換えましょう。ありきたりな強みよりも、採用担当者の印象に残りやすくなります。
強みを具体的な言葉に変換する際は、ネットなどで調べずに自分で考えた言葉にすることが大切です。実際に以下の具体例を参考に考えてみてくださいね。
強みを表す言葉を具体的な言葉に変換する例
・誠実→締切や約束を破ったことがない
・優しい→周りに細やかな気遣いができる
・冷静→人前でも緊張せずに落ち着いて対処できる
・ポジティブ→困難にぶつかっても前向きに取り組める
- ありきたりな感じがない強みとは、どのようなものでしょうか?
強み自体はどれもありきたり! 具体的な経験を伝えることで差別化しよう
強みのキーワードは、「リーダーシップ」「ポジティブ」「あきらめない」「まじめ」「誠実」など、それほど多くありません。そのため、深掘りをしないとどれも皆同じようなありきたりのものになってしまいます。
ありきたりに感じさせないためには、自分の経験を踏まえてアピールすることと、具体的な事例を挙げるのが良いでしょう。同じリーダーシップでも、その人によって発揮の仕方が異なります。
自己PRは、一人ひとりの個性をアピールすることなので、しっかりと踏み込んだ自己分析をおこなって、自分自身の具体的な経験を伝えることで、自分らしい独自の強みを表現することができます。
ポジティブさや真面目さをありきたりにならないようにアピールするコツは、以下の記事で解説しています。例文も豊富に紹介しているので、併せて確認してみてくださいね。
ポジティブの自己PR
長所「ポジティブ」の自己PR例文6選! 差別化のコツとNGも解説
真面目さの自己PR
12例文|真面目さの自己PRでやりがちな3つの失敗パターンと対策
③数字や固有名詞を使う
まずは、以下の例文を見てみてください。
NGな自己PRの例
私の強みは、「目標達成意欲が高い」ところです。大学時代は営業のインターンをおこない、アポイント数を増やすためにどうすべきかを考えて日々業務に取り組むことができました。その結果、学生インターンの中でもトップのアポイント数を出すことができました。
こちらは極端な例ですが、「トップの売り上げ」を出すために具体的にどのようなことをしたのかがわかりにくくなっています。また、どのようなインターンなのかも不明瞭なので、強みの根拠となるエピソードがイメージしづらくなっています。
他の就活生と差をつけたいなら、以下のように具体的な数字や固有名詞を用いましょう。
OKな自己PRの例
私の強みは、「目標達成意欲が高い」ところです。大学時代は英語の教材を販売する企業で営業の長期インターンに挑戦し、主に見込み客を獲得するためのアポイント架電をおこないました。
アポイント数を増やすために、先輩からコツを聞いて実践したり、上手くいったときに話した内容をトークスクリプトにまとめたり、工夫して業務に取り組みました。
その結果、通常の学生が月に10件しかアポイントが取れない中、私は学生インターンの中でもトップの、月20件のアポイントを獲得することができました。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る応募企業と自分を関連付けた自己PRは採用担当者の印象に残る
企業理念や企業が求めている人柄などの人物像、中長期経営計画の達成目標などの言葉を交えて、自分の人柄を関連づけるのも良いかと思います。
企業理念は、その企業の存在目的を示しているものです。「挑戦する」という言葉が理念にあるならば、「結果を求めて粘り強く挑戦することです」とするなど、直接相関のある言葉を使うと良いでしょう。
企業によっては、必要とする人物像を明記しているところがあります。たとえば、トヨタ輸送ならば、「変化に対応できる」「相手の立場に立って物事を考える」「相互理解と協働を大切にする」などと記載されています。
これらの言葉と絡めながら、「貴社の求める人物像である〇〇につながる△△です」など、自分の強みと相関性を持たせるとわかりやすいでしょう。
自己PRを作る前に企業理念や中長期計画などをリサーチしてみよう
中長期経営計画ならば、企業が目標としている数値などの達成目標に対して、それを達成するために自分の経験やスキルがどう貢献できるかをアピールできると良いでしょう。
これは強みを裏付けるエピソードに加えて説明することになるのでかなり難しいですが、納得感は特に得られやすいと思います。
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
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要注意! 自己PRを書くときの4つのNGポイント
自己PRを書くときの4つのNGポイント
- スカスカあるいは詰め込み過ぎ
- 誤字脱字がある
- アピール内容を複数書いている
- 自分のことを誇張しすぎている
自己PRのNGポイントは、知らず知らずのうちにやってしまう可能性が高いため注意が必要です。
採用担当者に「評価の対象にもならない」などと思われないためにも、自己PRを書くときの4つのNGポイントを事前に押さえておきましょう。
①スカスカあるいは詰め込み過ぎ
文字量がスカスカな自己PRは、採用担当者から「熱意や意欲が低い」と捉えられてしまう可能性が高いです。
反対に、小さな文字がビッシリと書かれている自己PRも、熱意は伝わるかもしれませんが、要点が掴みづらく読みづらいため、最後まで読んでもらえない可能性が高くなります。
自己PRを書く際は、記入欄の8割以上が埋まるように心掛けるだけでなく、文字の間隔を詰めすぎず、文字サイズも小さくなりすぎないように気をつけましょう。
応募書類は企業によっては何千通も届くのですが、担当者は必ず目を通します。ただし、精査する余裕はありません。したがって、印象に残る書き方が重要になります。かといって奇をてらったものはふさわしくありません。
フォントの統一(文章は明朝体、サイズは 10〜12ポイント)、文字間隔は詰めすぎないことなど読み手視点で書いてください。
②誤字脱字がある
せっかく自己PRの内容をじっくり考えても、書類に誤字脱字があってはマイナス評価をつけられてしまいまいます。
履歴書やESなどの書類は、選考時に使う重要な書類です。重要書類にミスをするということは、「採用しても重要な仕事を任せられなさそう」という信用問題にもかかわります。
仮に同じくらいの能力を持つ人が2人いたら、企業は誤字脱字のない人を採用したいと考えるのが自然ですよね。
誤字脱字を防ぐためには、清書する前に下書きを作成したり、書き終わってから音読をしたりすることが有効です。
以下の記事で履歴書に誤字をしたときの対処方法を解説しています。書類選考の誤字脱字を防ぐためにも、必ず目を通しておいてくださいね。
履歴書の誤字を見つけても焦らないで! 挽回できる方法を解説
③アピール内容を複数書いている
「私の強みは〇〇と△△で、✕✕も得意で……」というように自己PRでアピール内容を複数書いている人は要注意です。
アピール内容を複数書いてしまうと、採用担当者は「何が一番言いたいことなのか」がわからなくなってしまいます。基本的に自己PRでアピールする内容は一つに絞りましょう。
もしアピール内容を複数書きたい場合は、箇条書きで記載すると要点がわかりやすくなるのでおすすめです。書き方は以下の例を参考にしてみてください。
自己PRでアピール内容を複数書きたい場合の例
大学時代はラクロス部で副将を務め、リーグ昇格に向けて日々練習に励みました。ラクロス部での活動を通して培った以下3つの強みを、貴社の営業職で活かせると考えております。
・リーダーシップ:部員50名以上のチームを副将として牽引しました
・分析力:敵チームの分析をおこない勝つための戦略を考え実行し、その結果2部リーグに昇格することができました
・忍耐力:リーグ昇格という目標を達成するために、勝利にこだわって粘り強く練習に取り組みました
これらの強みを活かして、貴社の売り上げに貢献できるような営業になりたいと考えております。
自己PRで「忍耐力」をアピールしたい人は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
例文17選! 自己PRで企業が求める忍耐力をアピールするコツ
④自分のことを誇張しすぎている
書類選考の自己PRで、実際の自分より大きく見せすぎることは避けましょう。仮に書類選考が通ったとしても、面接で深掘りされたときに必ずぼろが出てしまいます。
また、仮に採用されたとしても、入社後に実力不足が露呈してしまった場合にがっかりされてしまうだけでなく、実力不足で仕事についていけなくなる可能性もあります。
自己PRを書くときは、誇張せずに等身大の自分を語るように心がけましょう。
担当者はゲタを履かせた自己PRを見抜くことができます。しかし、自分を大きく見せることは必ずしも悪いことではありません。
問題は、面接のときに話す内容が、文章と不一致になってしまうことです。面接では等身大の自分が出てくるので、度を超えた過大評価は慎むべきです。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る自己PRはネットの例文を真似するのではなく自分の言葉で書こう
採用担当者は1日に多くの応募書類に目を通しています。
一般的な表現や、ネットなどの例文を真似しているだけだと、どこかで目にしたのと同じだなと思うだけで目に留まらないかもしれません。応募書類で会ってみたい人だと思ってもらえないと選考を先に進めることはできません。
自分の言葉で自分の経験を交えて自分の特徴を印象づけることが大切です。
自己PRで自分を売り込むには、まずは自己分析で自分の強みを知る必要があります。過去に取り組んだ経験を振り返り、そのときどう考えて行動したのか思い返すことで自分ならではの特徴を見つけていきます。
自己PRを考える前にまずは企業研究をしっかりおこなおう
好印象を持ってもらうには、企業研究で企業が求める人物像を知る必要があります。同じ業界であっても、求める人物像は各社で異なります。企業が求める人物像にマッチした自分の特徴やアピールポイントを探しましょう。
同じ特徴を各社で使い回すのではなく、企業ごとに重視しているものをきちんと確認したうえで自分の特徴を説明していくことが重要です。その際に、どの企業に何を書いたのかわからなくなってしまわないようにきちんと記録しておくことも必要です。
職種別! 書類選考で使える自己PRの例文11選
ここでは、職種別の自己PR例文11選を紹介します。
「〇〇職を受ける時、自己PRは何を伝えれば良いのだろう」と悩んでいる人は、自分が希望する職種の自己PRの例文を参考にしてみてくださいね。
また、志望職種が定まっていない人は、早めに定めておくと就活をスムーズに進められます。以下の記事を参考にしてみてくださいね。
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
①事務・管理系
①事務・管理系
私の強みは、「守破離力」です。
私はマスターズで優勝した松山英樹選手に憧れ、大学からゴルフ部に入部しました。
それまで、まったくクラブを持ったことのない素人だったので、最初は先輩の練習を見て圧倒されました。
しかし、誰もが同じ人間だと考え、監督や先輩の教えを従順に受け止め、基本練習を1日4時間以上、365日休みなくおこないました。
基本練習だけでは限界を感じていたところ、先輩の試合で他の強豪校の選手の振り方やタイミングの取り方などを観察し、いろいろな発見がありました。
そこで、同じような体格や柔軟性、ヘッドスピードの選手の良い部分を自分のスイングに取り入れ、改善していきました。
最終的に大学4年生でスイングを確立し、中四国学生ゴルフ選手権でトップ10に入る上々の成績を収めることができました。
貴社では基本を忠実に守りつつ、自分の強みを活かし、弱点は補完しながら、精度の高い業務運営を目指そうと考えています。
上記の例文は、「守破離」という言葉一つで相手にイメージさせている点がいいと思います。
ただ、「守破離」は取り組み姿勢なので、「守破離力」では言葉に違和感を感じます。素直に「守破離を意識して何事にも取り組むことです」にした方が良いかと思います。
②営業系
②営業系
私の強みは相手の心理を洞察した「先回り力」です。
私は3年間、飲食店でホールスタッフとして働いていますが、お客様から何かを頼まれる前に察知して先に欲求を満たすことを心がけています。
たとえば、子供連れのお客様であれば、取り皿を求められる前に提供したり、お年寄りであれば、手を差し伸べて席まで誘導しています。
先日もお客様から「よく気が利く子だね。おかげで、気持ちよく食事ができるよ」とお褒めの言葉を頂きました。
貴社では、機転を活かした営業でお客様からの信用を勝ち取り、売り上げ拡大に貢献する所存です。
上記の例文は、ホールスタッフの経験により気が利くことが具体的によくわかります。
また、アルバイト経験で得た「臨機応変に対応する力」を「営業の売り上げ拡大に活かしたい」とまとめることで、入社後を見据えていることが伝わってきます。
以下の記事でも、「臨機応変に対応する力」をアピールするコツを詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
例文8選|臨機応変に対応する力の自己PRで印象に残す4ステップ
③企画系
③企画系
私の強みは「奇抜なアイディアで場を活性化する力」です。
私は学生時代に学祭実行委員会に所属していました。例年、学園祭は学生だけが盛り上がり、地域の住民にとっては疎遠の祭りとして終始していました。
地域に開かれた大学を標榜している当校として、学祭で地域の住民参加型のイベントを開催できないかを模索していました。
そこで、企画委員長として「シニア自慢大会」を提案し、地域住民のシニアに熱心に参加をお願いしたところ、当日はけん玉やゴルフのリフティング、カラオケ自慢など沢山の人が参加し、大いに盛り上がりました。
さらに、参加者の家族も応援で合流したことから、イベントは大成功に終わり、地域との接点も醸成されました。
貴社では、そこにない空間を埋める斬新な企画で、業容拡大に努めてまいりたいと考えています。
上記の例文は、なぜ「シニア自慢大会」を提案したのでしょう。そこにあなたらしい視点や問題意識があるのではないでしょうか。
さらに良くするためには、自分の経験や考えを入れることで自分らしい強みを表現してください。
④販売・サービス系
④販売・サービス系
私の強みは、「ルールを守りつつ、人間としての温かみを加味する力」です。
現在、コンビニでアルバイトをおこなっていますが、あまりにもマニュアルが整備され過ぎて、淡々とした表情で仕事をこなす機械的なスタッフが多いことに気付きました。
これでは無人レジと変わらないと考え、笑顔や元気な挨拶、気遣いを通じた思いやりのある接客を心掛けました。
すると、「あなたはいつも元気で、笑顔が良いので、あなたから買いたくて来たのよ」といったお客様が現れたり、店長からも接客態度を賞賛されています。
貴社では規定のマニュアルを厳守しつつ、人間味あふれる温かい接客でリピート率向上に貢献すべく邁進します。
上記の例文は、強みと事例の相関性が高く、わかりやすい自己PRかと思います。
接客業ではルールにないとしても笑顔や挨拶は当然と判断されるので、それ以外に「自分だからこそ人間味のある対応ができた事例」を記載した方が良いでしょう。
接客業の経験は自己PRで有効にアピールできます。以下の記事では作成時の注意点など詳しくまとめています。
接客業経験で自己PRを作成する5ステップ|強み別10例文付き
⑤クリエイティブ系
⑤クリエイティブ系
私の強みは「AR技術を使ったデザイン力」です。
現在、AR技術を使ったデザインは草創期ですが、仮想空間のデザインを見た時の臨場感や視覚に飛び込んでくる迫力に注目が集まっています。
実際に私が作ったフェニックスを風景画の中に差し入れたデザインが30万円で落札されるなど、潜在的な需要とその価値も実感できています。
貴社ではいち早くAR技術の将来性と需要を見込まれ、業界に先駆け、先進的な取り組みをおこなわれているとOB訪問でお伺いしました。
そんな貴社で私の経験とスキルが寄与できると確信しています。
上記の例文からは、AR技術に興味があり、実際に成果も出ていることがわかります。
入社後はAR技術をどのように活用し貢献していきたいのか、具体的な可能性が書けるとより自分を強くアピールできると思います。
⑥IT・エンジニア系
⑥IT・エンジニア系
私の強みは「論理的かつ効率的なプログラムを作る力」です。
私は物心ついた時からアプリに興味を持ち、小学校2年生ではJavaScriptを独学で学びつつ、プログラミングをおこなっていました。
その熱は高校生になっても収まらず、すでにアプリケーションを独自で開発するまでに至っていました。
大学ではC言語やPythonなどの多言語にもチャレンジし、基本情報技術者試験にも合格することができました。
これからますます複雑高度化するプログラム言語において、新しい知識や技術を貪欲に吸収しつつ、自分のスキルを向上させることで貴社の業容拡大に貢献します。
上記の例文は、多くの言語を使いこなせるということ以上に、ものごごろついた時から慣れ親しんだという一つのことを長期に継続してきたことと、プログラム言語を通して新しい知識や技術をどん欲に学んできたという熱意を伝えると良いと思います。
自己PRで「継続力」をアピールしたい人は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
例文13選|「継続力」を魅せる自己PRの鉄則を職種・業界別に解説
⑦医療・介護系
⑦医療・介護系
私の強みは「クールヘッド、ウォームハート」です。
病院のインターンシップを通じて、看護師の仕事は責任感の必要な仕事で生半可な奉仕の気持ちだけではやっていけないことに気付かされました。
心の弱っている患者に対しては労わる温かい包容力が大切ですが、場合によっては患者の甘えを鵜呑みにして対応するのではなく、医療上問題がある要望に対しては冷静に対処することが肝心だと感じました。
ある患者からは「アンタは若い割りにアメとムチを両方使える看護師だねぇ。大したものだ」と感心した面持ちで伝えられました。
ここで得た経験と学んだスキル、そして私の強みを活かして、患者の病院生活を暗いものではなく、快適なものに変えていきたいと考えています。
上記の例文は、全体としては冒頭の強みとつながりがあって良い内容かと思います。
患者の言葉の「アメとムチ」という言葉は「冷静な頭脳と熱い心」という強みの評価とは意味がつながらないので、「若い割にしっかりとした看護師」といった表現の方がシンプルに伝わりやすいでしょう。
⑧教育系
⑧教育系
私の強みは「個人の長所・短所を観察して、教育内容をカスタマイズする力」です。
学校教育をはじめ、一般的な塾ではクラスの平均に合わせる教え方のため、高レベルの学生にとっては物足りない、そうでない学生にとっては追いつけないといった課題があります。
そこで私は塾の講師業を通じて、それぞれの生徒と話し合いながら、教えながら、各人に合った教え方で学習してもらうように心掛けています。
たとえば、「なぜ」がわからないと前に進めない生徒には理由や根拠を徹底的に説明し、「どのように」がわからない生徒には方法論をステップ・バイ・ステップで教えていきました。
すると、次第に各生徒が目を輝かせて前向きに勉強するようになり、クラス8人の5科目の平均点124点が174点に向上し、1年で50ポイントの引き上げに成功しました。
貴社では学習者の何がボトルネックなのかを絶えず追求し、学習の楽しさと達成感を味わえる効果的な教育技法を実地で確立していきたいと考えています。
上記の例文は、塾で生徒を教えた経験を通じて教える際に大切にしていることがよく表現できています。
入社後やりたいことはぼんやりとイメージできますが、考えている効果的な教育技法が会社に受け入れられないかも知れません。
強いこだわりがあるようにとらえられないように注意しましょう。
⑨技術系
⑨技術系
私の強みは「現場ファーストの技術力」です。
貴社の長期インターンに参加して、製造の現場社員の方々といろいろな意見交換をする場に恵まれました。
現場では技術者に言いたくても言えない作りにくさや改善点など、「こうしてくれないかな」「こうなればいいな」といった不満や要望を伺いました。
私自身、技術と製造が一体でなければ、良質な製品を作れないと考えていますので、現場と技術をつなぐ橋渡しができる技術者になる気概を再認識しました。
貴社では現場の意見を真摯に受け止め、現場ファーストの視点で技術力をモノづくりに活かしていきたいと考えています。
上記の例文をより良くするためには、「現場ファーストが現場のために有用な視点である」ということともに、「会社にとってどのようなメリットがあるのか」を踏み込んでアピールしましょう。
採用担当者は必ずしも現場を知っているわけではありません。会社のためにどのように貢献できるでしょうか。視野を会社全体に拡げてみましょう。
⑩研究・開発系
⑩研究・開発系
私の強みは「仮説を論理と検証で真説にする力」です。
現在、「セラミックと銅板を張り合わせたときの強度」を研究テーマとして取り組んでいますが、いろいろなパラメータを変更して実験を重ねても求める強度が得られませんでした。
あらゆる論文を片っ端から読み漁り、教授の助言なども参考にしながら、妥協せずに検証を繰り返しました。
すると、焼成窯で最高温度1,600度に熱した後で、徐々に温度を下げていくと接着強度が増すことがわかりました。
現時点では、まだ望む強度には達していませんが、粘り強く実験を重ねていけば、要求強度を達成できると考えています。
貴社では、論理と諦めない心で難度の高い技術課題に果敢に取り組んでまいります。
上記の例文は、自身の強みを研究経験と合わせてしっかり伝えられている点が良いと思います。ただ、事例には仮説がなく、目標には未到達なので真説にできていません。
また、仮説が常に真説にできるとも限りません。文章の論理が破綻していないことも大切なので、素直に「仮説を実証するために粘り強く検証し続ける力です」の方がわかりやすいでしょう。
⑪金融系
⑪金融系
私の強みは「相手のニーズに沿った最適な提案力」です。
この力は新入生の住居の紹介に加えて、食堂のミールカードやパソコン、研修などの生活環境や学習を支援する新入生サポートセンターで発揮されました。
不安と期待で胸を膨らませた学生と親御さんが毎年センターを訪問されますが、皆さん何から手を付けていいのか迷われています。
したがって、サポート委員からTO DO LISTをお見せしながら、まずは全体像を説明していきます。
その後、大学からの距離やショッピング、騒音や日当たりなど住環境や生活・学習環境のニーズをきめ細かく質問しながら把握し、最適な提案をおこなうように心掛けました。
ある親御さんから「最初は不安だらけだったけど助かりました。ありがとう」と感謝の声を頂いたときは凄くやりがいを感じました。
貴社でも顧客に寄り添った傾聴力とニーズに沿った最適提案で満足度向上に努めてまいりたいと考えています。
上記の例文は、経験談を通じて大切にしていることがよく示されていて、入社後に目指したい姿もイメージしやすいため良いと思います。
「顧客満足度向上に努めることで何が達成できると考えているか」を示せるとなお良いです。
採用担当者の印象に残る自己PRを作成して書類選考を突破しよう!
自己PRは、書類選考で必ず記載が求められるだけでなく、採用担当者が最も重視している項目なので対策が不可欠です。
まずは本記事で紹介している4ステップに沿って自己PRを作成してみましょう。また、採用担当者の印象に残る自己PRを書くために、今回紹介した3つのコツもぜひ使ってみてくださいね。
書く内容に迷ったら、本記事で紹介している例文11選も参考にしてみてください。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見る自己PRは自分のためではなく相手本位で書くという意識が重要
少し極論ですが、ESや履歴書は、次のステップ、面接へ読んでもらうためのきっかけを作るツールだと考えてください。そのポイントは、どれだけ印象的なものを作れるかですね。
現実的には、目を通す採用担当者は、非常に多くの書類に多忙な中で目を通すので、繰り返し熟読されることはまずありません。そのため、印象的な文書にするためには、ポイントを押さえた簡潔でわかりやすい書類であることが重要です。
自己PRはポイントを押さえて簡潔にまとめよう
また、履歴書など定型的なものは、個性を発揮しようとして型を破ると逆効果です。形式は指示があるものに対してはそれに従い、文章の中味は、形式に囚われずに自由に個性を発揮してください。
最後に、応募書類は相手が読んで採否を考える大切な資料になるので、自分のためではなく相手本意で書くという意識を持つことがとても重要です。気持ちを込めて丁寧に書くようにしてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細