将来の目標の例文10選! 職種別アピール術をキャリアのプロが解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/公認心理師

    Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士

    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • まずは将来の目標を企業が質問する理由を理解することが大切
  • 職種別で将来の目標の例文を参考にして選考に備えよう
  • 選考に備えること以外にも将来の目標を考えるメリットがある

就活で将来の目標を聞かれて「具体的に決まっていない」「どのように考えればいいかわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

しかしこの質問は、採用担当者が応募者の計画性や、自社での成長の可能性を見極めるためにおこなう重要なものです。将来の目標を効果的に伝えることができれば、面接における大きなアピールポイントになります。

この記事では、キャリアアドバイザーの吉野さん、杉原さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ、将来の目標の考え方や効果的な伝え方について解説します。職種別の例文も紹介するので、自分に合った目標設定や面接での伝え方のヒントを見つけるために、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

将来の目標はキャリア形成にも役立つ! 例文を参考に適切に言語化しよう

将来の目標を考える際は、自身のキャリアプランと志望企業の求める人物像を照らし合わせることが重要です。自分がやりたいことと企業が求めることを一致させた回答をすることで、自身に適性があることを効果的にアピールできます。

この記事では将来の目標を考える3つのメリットや、効果的な設定方法などを解説します。まずは将来の目標の考え方を理解して、具体的な目標を設定するようにしましょう。

また将来の目標を通じて評価されやすい強みも解説します。自身の強みのなかからアピールすべきことを押さえて、説得力のある目標を設定しましょう。

さらに記事の後半では、職種別の将来の目標の例文を紹介します。自身の目標をどのように言語化すればいいか考える際の参考にしてみてくださいね。

将来の目標を考える際は、キャリアビジョンを明確にすることも重要です。こちらの記事では就活のプロがキャリアビジョンを描く必要性を解説しているので、チェックしておきましょう。

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【花王株式会社】
・この職種を希望する理由を教えてください。
・あなたにとって仕事とは何ですか。
【森永製菓】
・あなたの強みを当社でどう生かせますか。
・当社の業界を志望する理由を教えてください。

意図を理解しよう! 将来の目標を企業が聞く理由

意図を理解しよう! 将来の目標を企業が聞く理由

  • 企業の方向性とマッチしているか確認するため
  • 計画性があるのかを確認するため
  • 仕事へのモチベーションを確認するため

就活で将来の目標を聞く企業は、単なる興味本位で質問しているのではなく、明確な意図を持っています。将来の目標を聞くことで、あなたの価値観や意欲、そして企業との相性を見極めようとしているのです。

ここでは企業が将来の目標を聞く理由について解説していきます。企業側の意図を理解することで、より効果的な回答がしやすくなります。将来の目標をどのように伝えれば良いか考えるヒントにもなるので、しっかりチェックしていきましょう。

将来の目標は、面接でよく聞かれる質問の一つです。面接での質問に備えたい人は、以下の記事もチェックしておきましょう。面接の質問例と答え方のポイントを解説しています。

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企業の方向性とマッチしているか確認するため

企業の方向性と応募者の将来の目標がマッチしているかは、採用担当者にとって重要な点です。たとえば、グローバル展開を目指している企業であれば、海外で活躍したいという目標を持つ人材を求めます。一方、地域密着型のサービスを展開する企業は、地元への貢献や長期的な地域でのキャリアを重視する応募者が高く評価されています。

学生の将来の目標と企業の方向性が一致していないと、早期退職につながる可能性があるため、採用担当者は企業の方向性とマッチしているかを慎重にチェックしているのです

企業の方向性と自身の将来の目標が関連していない場合、応募は避けるべきですか?

杉原 美佐子

プロフィール

そこで働きたい意思があるのならば諦める必要はない

必ずしも業界や職種に関連している必要はありませんが、その場合は採用の可能性が低くなるかもしれません。それでも、どうしても行きたい企業があるならば、ぜひチャレンジしてみるべきです。

一方で、「とりあえず内定を獲得したい」という目的であれば、採用の可能性が低い企業に労力をかけるよりも、可能性が高い企業に注力する方が効率的です。

企業と自分の方向性が大きく異なる場合、入社後の居心地が悪くなる可能性も考えられます。しかし、企業との相性が悪いからといって、必ずしも挑戦を諦める必要はありません。

実際に働くことで、企業の方向性に触発され、自分の価値観が変わることもあり、社会情勢の変化に伴い企業の方針が変わる可能性もあるからです。

まずは、なぜその企業に行きたいのかその理由をよく考えましょう。

計画性があるのかを確認するため

企業は将来の目標を応募者に聞くことで、計画性があるかを確認し、業務で成果を上げられるポテンシャルがあるかをチェックしています。計画性がある人は、ゴールに向けて段階的にスキルや経験を積み上げ、確実に成長していけるため、企業にとっても頼もしい存在です

たとえば「5年後にはチームリーダーになりたい」という目標に対して、そのために必要なスキルや経験を得るための具体的なプランを説明できれば、計画性の高さをアピールできます。

一方、漠然とした目標しか持っていなかったり、目標達成のための道筋が曖昧だったりすると、計画性が乏しいと判断される可能性があります。

採用担当者に計画性をアピールしたい人は、以下の記事もチェックしておきましょう。計画性を言い換えた表現をして、選考でほかの応募者と差別化する方法を解説しています。

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仕事へのモチベーションを確認するため

企業が応募者に将来の目標を考える理由の一つは、応募者が仕事に対してどれだけ高いモチベーションを持っているか確認するためです。明確な目標を持っている人は、それを達成するために日々の業務に真剣に取り組む可能性が高いと考えられます

たとえば「業界のトップ営業マンになりたい」という目標があれば、自己研鑽に励み、常に高いパフォーマンスを発揮しようとするでしょう。

また、目標が企業の事業や理念と結びついていれば、「事業に貢献したい」という高いモチベーションを持って働くことが期待されます。つまり、企業は将来の目標を聞くことで、あなたの仕事に対する姿勢や意欲がどれくらいかを判断し、入社後の働く姿まで想定しているのです。

そもそも将来が不安で目標まで考えづらい人は、こちらのQ&Aを参考にしましょう。将来を考えたときに生じる就活の悩みについてキャリアコンサルタントが解説しています。

これで見つかる! 将来の目標を考える3ステップ

これで見つかる! 将来の目標を考える3ステップ

具体的な将来の目標が思い浮かばないことで、焦りを感じている人も多いのではないでしょうか。適切な手順を踏んで自身の考えを言語化すれば、あなたらしい将来の目標を考えやすくなります。

ここでは将来の目標を考えるための3つのステップを解説していきます。これらのステップを順番に進めて、自分自身の価値観や興味、企業や業界の特性を踏まえた、説得力のある目標を設定しましょう。

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①自己分析をおこなって価値観の優先順位をつける

自己分析をして、自身の価値観や興味・強み・弱みを深く理解することで、本当にやりたいことが見えてきます。まずは、これまでの経験を振り返り、どんなときに充実感や達成感を得たかを考えてみましょう

続いて自分が働くうえで大切なことに優先順位をつけます。たとえば、社会貢献や自己成長・経済的な安定などの価値観のうち、何を最も重視するかを決めるのです。

この優先順位が、あなたの目標設定の土台となります。そのうえで職種や自身のやりたいことと組み合わせていくことで、将来の目標を具体的に考えやすくなります。

柴田 登子

プロフィール

価値観の優先順位をつける際は、それぞれの価値観を示すエピソードを思いつくだけ書き出してみましょう。エピソードが多ければ多いほど、その価値観があなたの行動の源泉になっているものと言えます。

エピソードの多いもの順に並べ、上位3つぐらいをピックアップすると良いでしょう。

これから自己分析をする人は、こちらの記事もチェックしておきましょう。自己分析の基本的な流れや、選考での活かし方まで解説しています。

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②企業研究で業界のトレンドや課題を理解する

自己分析をして価値観の優先順位がつけられたら、志望業界や職種の未来を見据えた企業研究をおこないます。ここでは現在の状況だけでなく、5年後、10年後の業界の姿を想像することが重要です。

たとえば、IT業界への就職を目指しているなら、AI(人工知能)のような新しい技術や、業界を変革する可能性のあるものに注目してみましょう。

企業研究の具体的な方法は、専門家の予測記事を読み込んだり、業界セミナーに参加したりして、将来のトレンドや課題を把握するのがおすすめです。そして、それらの課題に対して自身がどのように貢献したいかを考えます。

これにより、単なる野心的な目標ではなく、志望企業の事業の発展に寄与する目標を設定しやすくなります。

これから企業分析をする人は、こちらの記事もおすすめです。興味のある企業同士を比較・分析する方法や、企業分析のやり方を3ステップで解説しています。

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③将来の姿を3つの観点から言語化する

将来の姿を3つの観点から言語化する

  1. すぐに実現できそうなものから考える
  2. 憧れている人から考える
  3. やりたくないことから考える

価値観の優先順位をつけたり、企業研究をしたりしても、将来の目標をまだ明確に決められないという人もいるでしょう。さまざまな角度から考えていくことで、将来の姿を描きやすくなります

ここでは将来の姿を言語化していくための3つの観点について解説するので、それぞれの観点を理解し、自分に合った方法で将来の目標を具体化していきましょう。

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すぐに実現できそうなものから考える

将来の姿を言語化する際、短期で実現できそうなものから考えることで、長期的な目標へのステップを明確にしやすくなります。たとえば「半年以内に簿記2級を取得する」「2年以内にプロジェクトリーダーを務める」といった短期〜中期で達成可能なものを考えましょう。

これにより、目標達成の過程で自信を持てるだけでなく、小さな成功体験を積み重ねることで、より大きな将来の目標に向かうモチベーションが生まれやすくなります。また自分の現在の立ち位置や能力を客観的に評価することにもつながるのです。

このように短期で実現できる目標を設定して、より大きな将来の目標につなげていくことで、長期目標を描きやすくなります。

憧れている人から考える

将来の目標を言語化する際、憧れる人物を参考にすることで、自身の将来の姿を具体的に考えやすくなります。たとえば、業界の著名人のキャリアパスや価値観などから魅力的に感じる部分と、自身が描く理想の将来の姿を照らし合わせます。

ただし、ここで重要なのは単なる模倣にしないことです。憧れの人の魅力的な点を参考にしつつ、自身の個性や強みを活かした独自の目標を設定することが大切です

たとえば「〇〇さんのように不動産営業で全国営業成績1位を達成し、事業に貢献したい」のように、憧れの要素と自身のやりたいことを組み合わせた目標を立てるのがおすすめです。

キャリアの目標となるような憧れている人がいない場合、改めて決めたほうが良いですか?

杉原 美佐子

プロフィール

徐々に価値観を把握していけば憧れの人が決まっていなくても問題ない

憧れの人を無理に決める必要はありません。目標を持つことは大切ですが、キャリアのスタート地点では、まだ方向性が定まっていないことが普通です。焦らず、徐々に明確にしていけば良いでしょう。

それよりも、まずは「人に憧れる理由」を考えてみましょう。そこに自分の価値観が映し出されているからです。

たとえば、車いすテニスを社会的に認知させた国枝慎吾さん、一代でグローバルな事業を展開したユニクロの柳井正さん、国連初の日本人女性事務次長となった中満泉さんなど、見習いたい人物はたくさんいます。

大切なのは、彼らの現在の肩書ではなく、そのキャリアの歩みにどこに共感を感じるかです。なお、厚生労働省のルールで「尊敬する人を聞く」ことを禁止しています。

面接で差別的な発言を受けた場合は、厚労省の通報窓口に相談することができます。自分の価値観をしっかり把握しつつ、適切な手段で自分を守ることも大切です。

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39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。

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  • もうすぐ初めての面接がある人
  • 自信のあった面接に落ちてしまった人
  • 面接への不安を和らげたい人

やりたくないことから考える

将来の目標を考える際は、やりたくないことから考えると自身の目標を具体的にしやすくなります。自身がキャリアで避けたい状況や、苦手な業務を明確にすることで、本当に実現したいことが見えてくるかもしれません

たとえば「デスクワークが中心の仕事は避けたい」と考える場合、「顧客との対人コミュニケーションを重視できるキャリアを築きたい」という潜在的な目標を言語化することにつながります。

このように否定的な要素を排除していくことで、自身がキャリアで本当に大切にしたいものが明確になります。そして最終的には、肯定的な将来の目標に転換して考えていきましょう。

業務で避けたいことが多く、将来に不安を抱えている人は、こちらの記事もチェックしておきましょう。キャリアをみすえて将来の不安を解消する方法や、プロがよく相談を受けた将来の不安について解説しています。

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将来の不安を解消したい! 人生を豊かにするキャリア形成のコツ

多くの人が一度は感じたことのある将来の不安において、その要因や具体的な解消法をキャリアコンサルタントとともに解説します。自分の人生の解像度を高めて、将来への不安を払拭していきましょう。

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職種別! 将来の目標の例文10選

将来の目標を3ステップで考えられたところで、例文を参考に将来の目標の質を高めたい人もいるのではないでしょうか。将来の目標は職種によって効果的な目標の考え方や表現方法が異なるので、それぞれチェックすることが重要です。

ここでは、おもな職種別に将来の目標の例文を紹介します。これらの例文を参考にすることで、自身の志望職種に合わせた、より具体的で説得力のある目標を設定するヒントが得られるでしょう。

例文①営業職

例文①営業職

私の将来の目標は、顧客から信頼される営業のスペシャリストになることです。この目標を持つきっかけとなったのは、インターンシップでの経験です。

そこで、顧客の課題を深く理解し、最適な解決策を提案することの重要性を学びました。また顧客との信頼関係を築き、それを維持することが長期的な成功につながることも実感しました。

入社後は、商品知識を徹底的に習得するとともに、コミュニケーションスキルの向上に努めます。5年後には、自社製品を通じて顧客の業績向上に貢献できる営業担当になりたいです。

さらに10年後には、若手の育成にも携わり、チーム全体の成果を最大化できるリーダーを目指します。御社の「顧客第一」の理念は、私の目標と合致しているため、御社の事業に貢献しながら、営業のスペシャリストとなるキャリアを築きたいです。

吉野 郁子

プロフィール

独自の将来の目標を考える際は、これまで自分が努力してきたことと結び付けて考えましょう。信頼関係構築を、学生時代からどのように大切にし、習慣にしたり行動してきたのかを具体的に伝えられると、個性と独自性が出てきます。

面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう

不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。

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こんな人に「面接力診断」はおすすめ
  • 近く面接本番を控えている人
  • 自分の面接の改善点を知りたい人
  • 過去の面接で力を発揮しきれなかった人

例文②エンジニア・技術職

例文②エンジニア・技術職

私の将来の目標は、革新的な技術を用いて社会課題を解決するエンジニアになることです。この目標を立てたのは、大学での研究活動で、AIを活用した環境モニタリングシステムの開発に携わった経験がきっかけでした。

人手不足が社会問題となるなか、最新技術が解決の糸口となり得ることに感銘を受け、私も業界の力になりたいと思いました。

入社後は、まず御社の基幹技術を徹底的に学び、3年以内に自社製品の開発に貢献したいと考えています。さらに5年後には、新規プロジェクトのリーダーとして、チームを率いて革新的な製品開発に挑戦したいです。将来的には、技術と経営の両面から、事業の発展に貢献できる技術責任者を目指します。

杉原 美佐子

プロフィール

将来の目標やキャリアパスを考えるのは、とても良いことです。一方、技術や実力を無視した目標は、職業理解不足と捉えられます。

ITの知識ゼロで、3年後にはプロジェクトマネージャーになりたいとなるとそれは無謀といえます。

例文③企画・マーケティング職

例文③企画・マーケティング職

私の将来の目標は、顧客のニーズを的確に捉え、革新的な製品やサービスを生み出すマーケティングのプロフェッショナルになることです。

この目標を立てたのは、大学での消費者行動論の研究中におこなった実験がきっかけです。SNSを活用した新商品のプロモーション戦略を立案し、消費者の行動の変化を目の当たりにしたときに、マーケティングの力と可能性に強く魅了されました。

御社の「顧客中心主義」の理念に強く共感し、御社の事業に貢献しながら自己実現を図りたいです。入社後は、デジタルマーケティングのスキルを磨き、3年以内に新規プロジェクトを立ち上げたいと考えています。

5年後には、市場分析と戦略立案のエキスパートとして、会社の成長に貢献したいです。将来的には、グローバル市場を見据えたマーケティング戦略を立案し、御社の更なる発展に寄与することを目指します。

柴田 登子

プロフィール

自身の目標をアピールする際、漠然としたやりたいことを伝えるのではなく、「3年後」「5年後」といった具体的なマイルストーンを設定することが効果的です。

ただこうなりたいと伝えるよりも、目標達成までの期限を数字で示すことで、熱意がより強調され、聞き手にも納得感を与えられます。

例文④事務職

例文④事務職

私の将来の目標は、組織の効率化と生産性向上に貢献できる事務のスペシャリストになることです。この目標は、NPO団体で事務職のアルバイトをした経験から生まれました。

そこで、私が提案した新しいファイリング方法によって業務効率が改善し、スタッフから感謝の声をいただいたことが大きな転機となりました。この経験を通じて、効率的な事務処理が組織の成功に不可欠であることを実感し、より専門的にこの分野で貢献したいと強く感じるようになりました。

入社後は、業務プロセスの理解と改善提案に努め、3年以内にデジタルツールを活用した業務効率化を実現したいです。さらに5年後には、部門を横断するプロジェクトに参加し、組織全体の業務改善に貢献したいと考えています。

将来的には、事務部門のリーダーとして、チーム全体の生産性向上を目指し、御社の発展に貢献していきたいです。

事務職としての具体的な将来の目標が思いつきません……。

杉原 美佐子

プロフィール

自分がどのようなリーダーになりたいのかを逆算して考えてみよう

事務職といっても、会社によって仕事内容は多岐にわたり、スキルアップが可視化しにくいため、目標を立てるのが難しいかもしれません。そのため、スキルに焦点を当てるのではなく、職場での立ち位置を基準に目標を考えてみましょう。

就職当初は新入社員として指導や指示を受けながら業務をおこないますが、2年目や3年目になると後輩の指導が加わり、4年目や5年目には指導する後輩の数が増え、次第に仕事を指示する立場に変わっていくでしょう。

自分が先輩や上司になったとき、どのような上司・先輩でありたいかを考え、それに向けて人材育成の知識を習得することを目標に掲げてみるのも一つの方法です。

例文⑤接客職

例文⑤接客職

私の将来の目標は、お客様の人生に寄り添えるホテルコンシェルジュになることです。この目標を考えたきっかけは、外資系ホテルでのアルバイトです。そこで、多様なニーズを持つお客様一人ひとりに合わせたサービスを提供する難しさと喜びを学びました。

特に印象に残っているのは、海外からのビジネス客に地元の隠れた名店を紹介し、大変喜んでいただいた経験です。この経験から、お客様の期待を超える提案ができるコンシェルジュを目指したいと思いました。現在は、地域の歴史や文化について学び、外国語のスキルアップにも励んでいます。

入社後は、まず社内のさまざまな部署を経験して基礎を学び、3年後にはジュニアコンシェルジュ、5年後には正式なコンシェルジュとして活躍したいと考えています。

吉野 郁子

プロフィール

独自の将来の目標を考える際は、その仕事が本質的に何を提供しているのか、自分の言葉で表現してみましょう。

たとえばホテル業における「旅」や「非日常」「安らぎ」、「満足」や「笑顔」の意義を自分の言葉で伝えることができれば、それは独自性のある表現となります。

例文⑥コンサルタント職

例文⑥コンサルタント職

私の将来の目標は、クライアントの事業成長を支援する戦略コンサルタントになることです。大学でビジネスコンテストに参加した際、企業の課題を分析し、解決策を提案する過程に魅力を感じました。

特に印象深かったのは、地元の老舗企業の再生プロジェクトです。伝統と革新のバランスを取る難しさを実感しましたが、提案が採用され、実際に業績改善につながったときの達成感は忘れられません。

入社後の具体的な計画としては、まず幅広い業界知識と分析力の習得に励みます。5年後にはプロジェクトのリーダーを務め、5チーム全体のパフォーマンス向上に貢献したいと考えています。将来的には、新興国市場に特化したコンサルティングサービスの立ち上げを目指したいです。

杉原 美佐子

プロフィール

上記の例文は、5年後の目標が具体的な点が評価できます。5年といえば一人で仕事ができる頃で、多くの仕事を任せられます。

その際のなりたい姿が明確で、また挑戦したいことも決まっているので、仕事に対する意欲を感じます。

コンサルタント職を目指している人は、こちらの記事もチェックしておきましょう。コンサルの志望動機で差をつける方法や、コンサル業界で求められるスキルを解説しています。

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コンサル業界は志望する学生が多いため、周囲と差別化できる志望動機を作れるかがポイントです。この記事では、まずコンサル業界の魅力を解説。そのうえで、それを盛り込んだ志望動機を作成する方法を説明します。ほかにもアピールすべき要素や避けたい点など、キャリアコンサルタントとともに解説するので、参考にして周囲と差別化しましょう。

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例文⑦デザイナー職

例文⑦デザイナー職

私の将来の目標は、ユーザーの生活を豊かにするWebデザイナーになることです。インターンシップでECサイトの開発に携わり、使いやすさと美しさを兼ね備えたインターフェースの重要性を実感し、デザインの力で人々の購買体験を変える可能性に魅了されました。

入社後は、最新のデザインツールやトレンドの習得に励みます。3年後にはプロジェクトのリードデザイナーを務め、5年後にはデザインチームのマネジメントにも携わりたいと考えています。

御社の「最新技術を活用して人々の生活を豊かにする」という理念は、私の目標と重なっているため、御社の事業に貢献しながら、Webデザイナーになるキャリアを歩みたいです。

柴田 登子

プロフィール

デザイナー職はすぐにデザインの仕事に取り掛かれるわけではない場合が多いので、まずは短期的な目標を設定し、ここ数年でどのようなスキルを身に付けるのかを明確にします。

それらを得られたものと仮定して、それ以降の中長期的な目標を設定し、デザイナーとしてどのような制作を手掛けたいかをピックアップしましょう。

例文⑧経理職

例文⑧経理職

私の将来の目標は、企業の健全な成長を財務面からサポートする経理のエキスパートになることです。この目標を立てたのは、学生団体の会計を担当して、限られた予算で最大の効果を出すことの難しさと重要性を実感したことがきっかけです。

入社後は、まず基本的な経理業務のスキルを磨きます。3年後には財務分析のスペシャリストとして、経営判断に貢献できるレポートを作成できるようになりたいです。5年後には国際会計基準にも精通し、御社が中期目標として掲げているグローバル展開のサポートを目指します。

将来的には、御社の経理システムをすべて網羅して、業務効率化と経営の透明性向上に貢献したいと考えています。

吉野 郁子

プロフィール

経営における「金」の苦労について、企業評伝や経営者の著作などを読み、イメージを深めましょう。すると、予想外のトラブルや波乱万丈があることがわかります。

そういった企業経営の苦労にともに立ち向かう決意を述べると力強さがアピールできます。

例文⑨人事職

例文⑨人事職

私の将来の目標は、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、組織全体の成長に貢献する人事のプロフェッショナルになることです。大学でキャリアカウンセリングのボランティア活動をしたことで、人々の潜在能力を引き出す喜びを感じた経験から、この目標を立てました。

入社後は、採用や教育研修などさまざまな人事業務に携わり、3年後には新卒採用のリーダーを務めたいと考えています。5年後には、社員のキャリア開発プログラムを企画・実施し、社員の成長と会社の発展の両立を目指します。

将来的には、ダイバーシティの推進責任者として、多様な人材が活躍できる職場環境の構築に尽力したいです。

杉原 美佐子

プロフィール

人事職の注意点は、人に寄り添いすぎると会社の経営を圧迫してしまうことです。

経営戦略の一環に人材戦略があるにすぎません。人を大切にすることは大事ですが、会社があってこその人事です。経営方針を理解するように努めましょう。

例文⑩研究開発職

例文⑩研究開発職

私の将来の目標は、環境に配慮した革新的な材料を開発する研究者になることです。大学で環境化学を専攻したことがこの目標の原点です。特に、生分解性プラスチックの開発プロジェクトで、技術革新が環境問題解決に貢献できる可能性を実感しました。

入社後は、まず既存の研究プロジェクトに携わり、3年以内に自身の研究テーマを持ちたいと考えています。5年後には、チームリーダーとして新素材の開発プロジェクトを率いることを目指します。

将来的には、大学や他企業との共同研究を通じて、より広範な環境問題の解決に貢献したいです。また、若手研究者の育成にも力を入れ、研究開発部門全体の活性化にも尽力できるような研究開発職になりたいです。

柴田 登子

プロフィール

研究開発職も社歴の若いときの下積みが必要な職種です。

入社して数年間にどのような知識やスキルを身に付け、それを数年後にどう活かし、最終的にはどのような研究開発で会社や社会に貢献するのか、短期と中長期的な目標に分けて伝えられるようにしましょう。

面接官を惹きつける! 将来の目標を効果的に伝える5ステップ

将来の目標を考えたら、面接でうまく伝えられるように準備することが重要です。将来の目標を適切な手順で説明することで、面接官に自身の考えをより深く理解してもらい、印象に残る応答をしやすくなります。

ここでは将来の目標を効果的に伝えるための5つのステップを解説していきます。それぞれのステップをしっかり理解して、面接での回答に活かしていきましょう。

面接での自己表現力を高めたい人は、こちらの記事もチェックしておきましょう。面接で企業が評価するポイントやよくある質問への回答のコツを解説しています。

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面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説

面接のコツをつかむには、評価されるポイントを理解することが不可欠です。さらに、種類別の面接のコツをつかめば差別化できます。この記事では、面接を突破するための質問への回答方法や立ち振る舞いなどをキャリアコンサルタントと解説します。

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面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説

ステップ①結論である「将来の目標」を端的に述べる

まず初めに将来の目標を端的に述べることで、面接官が自分の将来の姿をイメージしやすくなります。「〇〇になりたい」「〇〇を実現したい」といった形で、具体的に将来の姿を示しましょう。ここでは抽象的な表現は避け、面接官が明確にイメージしやすい言葉を選ぶことがポイントです

たとえば、「グローバル人材になりたい」ではなく、「アジア地域の営業責任者として活躍したい」というように具体的に述べることで、より明確な目標が伝わります。また、この段階では、詳細な説明は必要ありません。最初にシンプルに将来の目標を述べることで、面接官の興味を引き、次の説明への期待を高めることが目的であることを意識しましょう。

将来の目標が複数ある場合、どのように優先順位をつけて企業に伝えるべきでしょうか?

吉野 郁子

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今の自分が最も情熱をこめて語れる目標を優先的に伝えよう

熱意があるほどに、言葉にも説得力が出ます。言葉だけでなく、表情、目の輝き、声の強さなど、非言語が面接官の心を打ちます。

一つの目標を深く語るほうが、分かりやすさと意欲伝達に効果的です。目標はあとから変わっても構わないものです。

仮目標でも、深掘りして考え、言語化を整える経験が、今後も目標を考える際に役立つでしょう。

ステップ②将来の目標を掲げた理由を説明する

目標を述べた後は、なぜその目標を掲げたのかという理由を説明して、将来の目標に説得力を持たせましょう。ここでは自身の経験や価値観、そして社会のニーズなどを踏まえて説明することが大切です

たとえば、「インターンシップで外資系企業の経営戦略立案に携わり、グローバルな視点の重要性に気付いた」「幼少期に家族で海外赴任した経験から、異文化コミュニケーションに興味を持ち続けてきた」といった具体的なエピソードを交えると良いでしょう。

このように将来の目標を掲げた理由を説明することで、単なる思いつきではなく、自身の経験や深い考えに基づいて考えられた目標であることをアピールできます。

将来の目標を話す際、自分の弱みや課題にも触れるべきでしょうか?

柴田 登子

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自分の課題に触れるのであれば改善策まで明確に伝えよう

将来の目標に向かって取り組む際に、自分の弱みや課題を克服することが必要であれば、それについて触れても問題ありません。

その場合は、弱みや課題が目標達成にどのように関係しているのか、弱みや課題に対策を施すことがどう目標達成に効果的なのかなどを明確にしましょう。

そうすることで、目標達成へのプロセスがより具体化され、実現性の高さをアピールできます。

一方、弱みや課題が目標達成と大きな関係がない場合は、あえて言及する必要はありません。関連がある場合にのみ触れるようにしましょう。

ステップ③短期・長期で目標を分けて説明する

将来の目標を短期と長期に分けて説明することで、より具体的で実現可能性の高いプランをアピールできます。短期目標は入社後3〜5年程度、長期目標は10年後や最終的なキャリアの姿として決めることがおすすめです

たとえば、以下のように具体的なステップまで説明することが重要です。

短期・長期で目標を分けて説明する例

3年後には公認会計士の資格を取得し、5年後には財務分析チームのリーダーとして活躍したいと考えています。そして10年後には経営企画部門の責任者として、当社の海外進出戦略の立案と実行を主導したいです。

具体的なキャリアパスが想像しづらい職種や業界では、各段階でどのようなスキルを身に付け、どのような成果を上げたいのかも併せて説明して、説得力を増すことを心掛けましょう。

ステップ④その企業で目標を実現できる根拠を伝える

目標を達成するためのプランを説明した後は、なぜその企業で目標を実現したいのかを明確に伝えて、その企業での長期的なキャリアを築きたいことをアピールしましょう。

まず企業の特徴や強み、事業内容と自身の目標との関連性を具体的に説明します。たとえば「御社のAI開発部門で経験を積み、最先端技術を学びたい」や「御社の海外研修制度を活用し、グローバルな視点を養いたい」といった形で、企業の特徴と自身の目標を関連させます。

特にその企業でしか得られない経験や、企業の成長戦略と自身の目標の一致点などにも触れられると、入社後に自身が活躍する姿を採用担当者からイメージしてもらいやすくなります。

ステップ⑤将来の目標に向けてやっている努力を述べる

最後に、目標実現に向けて現在取り組んでいる努力を述べて、目標達成に向けて着実に行動していることをアピールします。

たとえば、「英語力向上のために週に2回、オンライン英会話を受講している」「業界の最新動向を把握するために、専門誌を定期購読している」などの具体的な行動を挙げましょう。

また、これらの努力を通じて得た気付きや成果についても触れることで、より将来の目標の説得力が増します。このように、自主的に学ぶ姿勢や目標に向けた熱意や企業の事業発展に貢献し続けられる人材であることをアピールしましょう。

杉原 美佐子

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いきなりハードルの高い目標設定はやめましょう。自分が無理なくできる範囲で考えてください。毎日の生活を規則正しくする、学びを深めるために読書をするなどは、地味ですが社会人生活に必要な基礎行動です。

就活のプロが教える! 面接官の心に響く将来の目標の伝え方

将来の目標を面接で効果的に伝える方法について解説しましたが、「自分の目標は魅力的なのだろうか」「面接官は具体的に何を評価しているのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

そこでここでは、多くの就活生を支援し、企業の採用プロセスに精通しているキャリアコンサルタントに、面接官の心に響く将来の目標の伝え方について聞きました。実際の面接で活かせるアドバイスを得ることで、より効果的に自分の将来像をアピールできるようにしましょう。

アドバイザーコメント

嘘のない気持ちをわかりやすい言葉で伝えよう

「本当のことを語る」ほど、相手の心に響くことはありません。独自性を出そうするあまり、奇をてらったり、聞きかじった意味のわかっていない難解な言葉を使ったりすると、空回りしがちです。

「やる気だけは絶対に負けません」と虚勢を張っても、非言語から言葉の真実味は、面接官にありありと伝わるものです。

凡庸であっても真実の言葉は胸に響く

以前、損害保険会社に応募した学生で、「安心は生きていくうえで大切なことだから」と話した人がいました。

彼は学生時代のフードデリバリーのアルバイト経験を踏まえ、「運転は危険が伴う業務だからこそ、保険という安心が必要だ」と、自分の言葉で「安心」の大切さを語りました。

さらに、海外戦略に力を入れる応募先企業に対し、「安心を世界に広げること」を自分の目標として述べていました。

この学生の言葉は平凡かもしれませんが、一貫性があり、嘘がなく、等身大の気持ちが伝わってきました。

不採用を恐れて、相手に合わせて嘘をつくことは決しておすすめできません。

たとえ平凡であっても、嘘のない自分の気持ちを、わかりやすい言葉でまとめておくことが、意義ある面接のためには重要です。

面接で答えられるだけじゃない! 将来の目標を考える3つのメリット

面接で答えられるだけじゃない! 将来の目標を考える3つのメリット

  • 自分の価値観や優先順位が明確になる
  • 長期的な視点でキャリアを設計しやすくなる
  • モチベーションの維持と向上につながる

将来の目標を考えることは、単に就活の面接で答えるためだけのものではありません。目標設定には自己理解を深め、キャリアを充実させるための重要な役割もあります。

ここでは、将来の目標を考えることで得られる3つの重要なメリットについて解説します。これらのメリットを理解することで、目標設定の意義をより深く認識し、自身のキャリア形成に活かしていきましょう。

①自分の価値観や優先順位が明確になる

将来の目標を設定する過程では「何を成し遂げたいのか」「どんな人生を送りたいのか」といった本質的な問いに向き合うことになります。

たとえば「社会貢献」「自己成長」「ワークライフバランス」など、自身のキャリアにとって重要な要素が明確になり、これらの価値観を整理することで、今後の意思決定や行動の指針となる軸が定まります。

また、自身の強みや興味と設定した将来の目標との関連性も見えてくるため、より自分らしいキャリアパスを描くことにつながります。自己理解が深まることで、就職活動だけでなく、人生のさまざまな場面での選択がしやすくなるかもしれません。

自身の価値観をさらに深掘りしたい人は、以下の記事がおすすめです。大切にしている価値観を選考で回答する方法や、価値観の分類を紹介しています。

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②長期的な視点でキャリアを設計しやすくなる

将来の目標を設定することで、目の前の就職活動だけでなく5年後や10年後、さらには定年後まで見据えたキャリアプランを考えることにつながります。

たとえば「30代でプロジェクトマネージャーになる」「40代で海外拠点の責任者を務める」といった具体的な目標を設定することで、そこに至るまでに必要なスキルや経験が明確になるのです。

これにより、日々の業務や自己啓発の方向性が定まり、効率的にキャリアを積みやすくなります。また、長期的な視点を持つことで、一時的な挫折や困難を乗り越える力にもなります。

5年や10年後のキャリアの目標まではなかなか考えられません……。どうすれば長期的な視点で目標を考えられるようになりますか?

柴田 登子

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将来の自分が納得できる選択肢を考えてみよう

私がキャリアコンサルティングをする際に、いつも伝えているのは「60歳になったときにどのような自分になっていたら、私の人生そう悪くなかったかもと思えるのかを想像してみましょう」ということです。

キャリアのゴールを先に設定して、そこから少しずつ逆算すれば、中長期の目標を設定できます。さらに言えば、その中長期目標をさらに逆算していけば、短期レベルの目標設定もできます。是非一度試してみてください。

③モチベーションの維持と向上につながる

明確な将来の目標を持つことで、日々の業務や学習に意味を見出しやすくなります。たとえば「海外支店のリーダーになる」という目標があれば、日々の英語学習や海外ニュースをチェックすることに積極的に取り組めるでしょう。

また目標達成に向けた小さな進歩を実感することで、自己効力感が高まり、さらなる成長への意欲が湧きます。困難な状況に直面しても「この経験は将来の目標達成につながる」と物事を前向きに捉えやすくなります

さらに目標を周囲に共有することで、サポートやアドバイスを得やすくなり、孤独感を感じずに前進できます。このように、将来の目標は日々の行動に意味を与え、継続的な成長と挑戦を支える重要な要素となるのです。

説得力を上げる! 将来の目標を選考で伝える際の注意点

将来の目標を考え、面接での伝え方を練習したものの、「このままで本当に大丈夫だろうか」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

実は将来の目標を選考で伝える際には注意点があり、これらを理解せずに面接に臨むと、面接の評価が下がってしまう可能性があります。

ここでは、将来の目標を選考で伝える際の5つの注意点について解説します。面接前に目を通して、自身の将来の目標を着実にアピールできるように準備しましょう。

現実味のない目標にしない

選考で将来の目標を伝える際、「現実味がない」と捉えられてしまうような目標を語るのは避けましょう。

たとえば「世界を変革する画期的な発明をする」「5年後にはこの企業を上場させる」といった規模が大きすぎる発言は、実現可能性に欠けるため、信頼性を損なう可能性があります。

面接官は、あなたの熱意だけでなく、現実的な判断力や自己認識の正確さも評価しているのです。そのため、自身の能力や経験を踏まえたうえで、「5年後にはプロジェクトリーダーとして新規事業の立ち上げに携わりたい」といった現実的な目標を取り上げましょう。

吉野 郁子

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目標達成のために現在努力していることをセットで伝えられると、良い目標サイズになります。

画期的な発明という目標の裏付けとして、大学院で研究してることをセットで話せたら説得力があるくらいのイメージです。

プライベートな目標は避ける

選考で将来の目標を聞かれたら、あくまでもキャリアの目標に焦点を当てて回答しましょう。

「結婚して幸せな家庭を築くために働きたい」「世界一周旅行のために資金を貯めたい」といったプライベートな目標は、選考の場では適切ではありません。

ただし、仕事とプライベートのバランスについて触れることは可能です。たとえば「充実した職業生活を送りながら、地域社会にも貢献したい」といった形で、仕事を中心に据えつつ、個人の価値観をアピールする程度にしておきましょう。

柴田 登子

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キャリアに関連しない将来の目標ばかりが思い浮かんでしまう場合は、お金を稼ぐためには現実的に何をするべきか考えてみましょう。

お金を得るためには何らかの労働が必須なので、自分にできることをあぶりだしていくのです。稼ぎ方が見つかれば、おのずと自分のキャリアの方向性が見出せるはずです。

面接用に取り繕った目標を設定しない

面接のためだけに作り上げた、本心とは異なる目標をアピールしても、面接官に通用しない可能性があります。好印象を与えようと思い「御社の〇〇事業で世界No.1を目指します」といった大げさな目標を掲げても、その真意は伝わりません

面接官は、あなたの発言や表情から、その目標が本当にあなたのものなのかを見抜こうとしています。重要なのは、自身の価値観や強み、興味関心に基づいた真摯な目標を設定することです。そのため自己分析を十分におこない、自分が本当にやりたいことは何か、どんなキャリアを歩みたいのかを深く考える必要があります。

たとえば「技術革新を通じて社会課題の解決に貢献したい」といった目標であれば、なぜそう思うのか、そのために何をしてきたのかなどを考えることで、具体的なエピソードと共に語りやすくなります。

本音の目標こそ面接官の心に響き、あなたの魅力を最大限に引き出せるのです。

面接で自身の発言に説得力を持たせたい人は、こちらの記事がおすすめです。挫折経験を魅力的にアピールする方法や、学生時代の活動別に挫折経験をアピールする際の例文を紹介しています。

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起業したいという目標は避ける

就職活動中に「将来は起業したい」という目標を掲げるのは、長期的に企業で勤務しないことを示してしまうため、避けましょう。多くの企業は長期的に貢献してくれる人材を求めているため、早々に独立を目指す候補者は避ける傾向があります

起業への興味は積極性の表れとして評価されることもありますが、それ以上に「すぐに辞めてしまうのではないか」という懸念を抱かせるリスクがあるのです。

将来起業を考えているなら、その企業での経験を通じて身に付けたいスキルや達成したい目標に焦点を当てましょう。たとえば「新規事業の立ち上げに携わり、事業開発のノウハウを学びたい」といった形で、起業家精神を活かしつつ企業内でのキャリアを描くことが可能です。

将来的に起業を考えているとしても、まずはその企業でどのように成長し、貢献したいかを具体的に語ることが重要です。

ほかの企業でも通用する内容にしない

将来の目標は、応募した企業に特化した内容にすることが大切です。「グローバルに活躍できる人材になりたい」「業界のリーダーを目指したい」といった目標は、どの企業にも当てはまってしまうため、その企業への志望度の低さを印象づけてしまう可能性があります。

面接官は、応募者が企業の特徴や強みをどれだけ理解して、入社にどのように貢献しようとしているのかを見極めようとしています。そのため、企業研究を徹底的におこない、その企業特有の事業内容、企業文化、将来のビジョンなどを理解したうえで目標を設定しましょう

たとえば「御社の環境技術を活かして、持続可能な社会の実現に貢献したい」「御社の海外拠点で新興国市場の事業拡大に携わりたい」といった具体的な目標なら、その企業への理解と熱意が伝わります。

その企業独自の将来の目標を考えるためには、どうしたら良いでしょうか?

吉野 郁子

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企業の立ち位置や考え方を理解したうえで将来の目標を設定しよう

企業が自社の将来を考える判断材料には、世界の経済・政治・社会情勢の変動があります。科学技術の進化、戦争や天災、さまざまな要素の影響を受けながら、企業活動は持続を目指します。

どの企業も環境問題に配慮し、高齢化する日本社会に対応していくのは、社会全体の要請に応えるためであり、それができなければ企業の存続が危ぶまれることになります。

地道に新聞を読み、ニュースの背景を知り、社会への広い視野を持って応募先企業をとらえることで、企業の立ち位置や考え方も理解できるでしょう。

そのうえで「それぞれの企業の努力と目標」に焦点を当て、志望動機を組み立てると、独自性のあるアピールができるようになります。

将来の目標を通じて自己成長をアピールして内定を勝ち取ろう!

選考で将来の目標を聞かれた際は、入社後のキャリアビジョンまで想定した内容を伝えることが重要です。目標を立てた理由を深掘りして質の高い回答ができれば、企業への志望度の高さをアピールしやすくなります。

記事では将来の目標を考える際のステップや、面接官に評価されやすい目標の特徴も解説したので、面接前に再度チェックしてくださいね。

志望先の企業が決まったら、徹底的な企業研究をして理解を深めていくことが大切です。その企業が応募者に何を求めているか、どのように将来活躍する人材が欲しいかまでを考えてみてください。

そして志望先企業で実現できる将来の目標を設定し、効果的に伝える練習を重ねて、内定獲得を目指しましょう。

アドバイザーコメント

実現性のある将来の目標を描き企業で活躍する意思をアピールしよう

就活で将来の目標を効果的に伝えたければ、以下の3点を意識してみましょう。

① 節目の目標設定

漠然と「こんな風になりたい」と夢を語るだけでは、仕事理解が不足していると評価されることがあります。3年後や5年後にどのようなスキルや経験を身に付け、それをどう活かしたいのかを具体的に示しましょう。

② スキル向上、経験の蓄積

設定した目標を達成するために、スキルや経験をどのようなプロセスで身に付けるのかを明確にします。業務を通じて得られること、社内外での学習で習得することなど、自分なりのプランを具体的に考えましょう。

③ 自身のキャリア形成と会社の事業とのマッチング度

どんなにスキルや経験が身に付いたとしても、それが会社の事業に役立つものでなければ意味がありません。企業理念や経営理念、今後の事業展開に照らし合わせて、それぞれに合致するような目標設定を意識しましょう。

大きな目標を掲げるのは良いことですが、実現性を伴わせることが重要です。具体的なプランを示し、あまりにも現実離れした内容は避け、自分に合った目標を意識して伝えるようにしましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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