この記事のまとめ
- GPAとは大学の成績を数値化したもの
- GPAの数値からは専門知識や勉強に取り組む姿勢を測られる
- GPAが低い/高い別に就活で効果的なアピールをするコツを解説
- 面接力診断ツール
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「大学の成績のGPAとは?」「GPAは就職にどのように影響するの?」などと疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。またGPAの数値が平均より低かった場合は、就活で不利になってしまうのか気になりますよね。
就活では選考過程でGPAについて問う企業があります。GPAの数値が何を表しているのかを把握していないと、正当な受け答えができないため、伝え方や企業が何を見ているのかを理解する必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの小西さん、瀧本さん、渡部さんのアドバイスを交えつつ、GPAの実態や進学、就活に及ぼす影響について解説します。GPAの数値別に選考で役立つアピール方法も詳しく解説しているので、この記事を参考にGPAの結果に応じた対策に役立ててください。
GPAは就活で無視できない!数値に応じた対策で選考を乗り越えよう
就活には成績は大きな影響はありません。しかし、企業によっては就活生の人柄や業務に必要なスキルを判断するために、成績について問う場合があります。
この記事では、まずGPAの意味についてや平均値、算出方法を解説します。GPAについての理解を深めて、自分の成績を把握するとともに就活で上手く活用していきましょう。
その後GPAが進学や就職にどのような影響があるのかを重要度別に分けて解説しているので、今後の学生生活や就活の参考にしてください。選考で特に重視される5つのケースも取り上げているので、該当する人はGPAの数値に応じた対策を立てましょう。
またGPAが平均より低かったとしても、選考に向けて対策を行えば十分に挽回できます。GPAが平均より高い人は、より効果的に自分をアピールできるコツを掴んで周りとの差をつけられるチャンスです。
記事後半では、GPAの数値に応じた選考でのアピール方法を解説しているので、自分に合った方法で内定を目指しましょう。
大学の成績「GPA」とは?まずは算出方法や平均を把握しよう
大学の成績「GPA」とは?まずは算出方法や平均を把握しよう
- GPAの意味
- GPAの算出方法
- GPAの平均値
大学の成績評価ではGPA制度を導入しているケースが多く、就活の選考でもGPAの数値を聞かれる場面があります。GPAは成績を数値化して実績やスキルを判断する材料となるため、就活で上手に活用すれば企業へ効果的にアピールできる武器になります。
自分のGPAの数値が平均より高いのか、低いのか気になる人も多いですよね。就活で活用するために、まずは自分のGPAの数値を把握して自己分析を深めましょう。ここでは、GPAの意味や算出方法、平均値について解説します。
GPAの意味
GPA(Grade Point Average)とは成績指標値と呼ばれ、学生が履修した科目の成績を点数化し、算出された1単位あたりの平均点です。GPAは学生の学習意欲を高め、適切な修学指導に役立てることを目的に導入しています。
欧米の高校や大学では一般的に使われていて、日本では2000年代初頭にGPA制度を導入する大学が増えてきました。
文部科学省が平成29年に発表した国内大学のGPAの算定及び活用に係る実態の把握に関する調査研究によると、92.2%の大学がGPA制度を導入しています。
GPAは学期ごとに更新され、良い成績を取った人ほど数値が高く評価されます。大学院への進学や卒業の要件となったり、奨学金制度や留学の選考の指標となったりするなど、大学生活を送るなかで重要となるのがGPAです。
自分のGPAの数値を把握し、学校生活や就活でどのように活用できるのか理解を深めましょう。
多くの大学がGPAを成績の付け方として採用するようになった背景には、世界の潮流を受ける形で、学生間の比較が容易となるGPAが数値指標として重宝されるようになってきた経緯があります。
学生の本分はやはり学業です。それを忘れることなく学問に邁進してきた学生を評価するにあたり、GPAは大きな意味を持つと言えます。
GPAの算出方法
大学では試験の結果やレポート内容、出席状況など各大学の評価基準をもとに、総合的に判断されて100点満点で成績が評価されます。
日本の大学では一般的に5段階で評価され「S、A、B、C、D」もしくは「秀、優、良、可、不可」で成績表や履修履歴に記載されます。
成績評価の段階数は4段階から13段階までありますが、文部科学省の同調査では、81.5%の大学が5段階評価を採用しています。
5段階評価の点数に応じた評価は、以下を参考にしてください。
評価区分 | GP | 点数 |
S/秀 | 4 | 90〜100点 |
A/優 | 3 | 80〜89点 |
B/良 | 2 | 70〜79点 |
C/可 | 1 | 60〜69点 |
D/不可 | 0 | 60点未満 |
空欄 | 0 | 評価なし |
評価区分を把握したら、各履修科目の成績よりGP(Grade Point)を確認します。GPとは各履修科目の評価区分に応じた点数です。各履修科目のGPと単位数を使ってGPAを算出します。
多くの大学ではGPAの最高数値を4.00、最低数値を0.00としています。
GPAの算出方法
GPA=(GP×履修科目の単位)の総和÷履修科目の合計単位
AさんのGPAの算出方法の例
科目①:評価区分S…GP4、2単位
科目②:評価区分D…GP0、1単位
科目③:評価区分A…GP3、2単位
科目①はGP4×2単位=8点
科目②はGP0×1単位=0点
科目③はGP3×2単位=6点
3科目の合計は8+0+6=14点
総単位数は2+1+2=5単位
GPA=14点÷5単位=2.8
AさんのGPAは2.8
※GPAの数値は小数点第3位を四捨五入とする。
GPAの平均値
2008年にベネッセ教育総合研究所で実施された大学生の学習・生活に関する意識・実態調査報告書によると、GPAの平均値は2.7とされています。
しかし、2021年度の駒澤大学のGPAの平均値は2.3、2021年度の九州国際大学のGPAの平均値は2.2です。
このように最初に説明したGPAの平均値2.7は目安であり、大学や学科によって平均値が異なることを念頭に置いて自分のGPAと比較しましょう。
GPAの数値による評価は以下を目安にしてください。
GPA | 評価 |
3.5〜4.0 | 大変優秀な成績 |
2.4〜3.4 | 優秀な成績 |
1.6〜2.3 | 平均的な成績 |
1.0〜1.5 | 努力を要する成績 |
0.0〜0.9 | より一層の努力を要する成績 |
参照:芦屋大学
- どれくらいのGPAだと企業は優秀な学生だと思いますか?
企業が求める「優秀さ」は学業成績だけに限らない
GPAの評価基準も大学によって異なるため、数値をそのまま判断材料にはできない部分もあります。
しかし、これから新しい仕事を覚えてもらうにあたっての理解力や基礎学力は一定のレベルが必要であり、スコア化されたGPAはその目安としてわかりやすいため、おもに応募者の相対評価に使われます。
企業や人にもよりますが、GPAで優秀さをアピールするとしたら企業側から見ると3.0を超えていないと説得力が乏しいでしょう。
少なくとも平均値付近ではアピールにはならないので、「優秀」という判断を得たいならば、最低でも全体の上位3分の1くらいまでに入るスコアから上になると思います。
GPAの平均が気になる人は、こちらの記事もおすすめです。平均値や数値ごとのアピール方法を詳しく解説しています。
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GPAの評価基準は大学・学部によって異なる
大学や学部によって授業の難易度や、成績評価の基準は教授によってもそれぞれです。評価基準がゆるい大学はGPAの平均値が高くなり、評価基準が厳しい大学はGPAの平均値が低くなる傾向にあります。
GPAが2.7以上であっても、GPAからスキルや実績のある人材なのかは正確に判断できません。このことから、企業はGPAの数値だけで採用を判断する可能性は低いと考えられます。
また、ベネッセ教育総合研究所のアンケート調査によると、GPA数値が3.1以上の学生は34.5%でした。GPAが3.1以上であれば、一般的に優秀な成績と判断されると考えられます。
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GPAの使い道はさまざま! 進学・就職への影響や重要性をチェック
GPAの使い道はさまざま! 進学・就職への影響や重要性をチェック
- 影響度「大」:進級や卒業の要件となる
- 影響度「中」:ゼミの選考や大学院の推薦枠の基準となる
- 影響度「中」:留学や奨学金制度の選考基準となる
- 影響度「中〜小」:就活時の採用基準の一つとなる
ここからはGPAが進学や就職へ与える影響度別に解説していきます。GPAの使い道はさまざまあり、就活だけでなく学校生活を送るうえで重要となる場面が多々あります。
そもそもGPAが何に使われるのかわからない人も多いのではないでしょうか。GPAの使い方や重要性を把握したうえで、上手に活用していきましょう。
また、就職については必ずしもGPAが重要となる訳ではありません。GPAに対する企業の見方も解説しているので参考にしてください。
影響度「大」:進級や卒業の要件となる
進級や卒業のためには取得が必須となる総単位数があることは知っている人も多いでしょう。GPA制度を導入している大学の場合、総単位数に加えてGPAの数値が最低基準を満たしていることが進学や卒業の要件となるケースがあります。
GPAが一定の数値以下の場合は、進級や卒業を認めず退学勧告の指導をおこなうこともあります。進学や卒業の要件となるGPAの最低基準値は大学によって異なるため、通っている大学のシラバスを確認しましょう。
企業は内定を出した学生が卒業できずに入社を辞退した場合、多大な採用コストを失うことになります。そのためGPAを聞く企業の中では、卒業できる成績なのかを把握するために問うこともありますよ。
卒業時に必要な単位が足りなくて卒業認定されず、内定取り消しとなったケースは複数あります。内定とは卒業後に採用することを条件に出される労働契約なので、卒業できないなら内定取り消しが原則となります。
影響度「中」:ゼミの選考や大学院の推薦枠の基準となる
大学のゼミに入る際にGPAの数値を考慮して選考されるケースがあります。一般的に、ゼミの選考は志望理由書の提出や面接でおこなわれます。しかし、応募者が多く定員を超過した場合は、GPA数値の高い人から優先的に配属が決まる場合が考えられるでしょう。
大学院の推薦枠から入試を希望する際は、一定のGPA数値が必要です。出願資格の要件として「GPA数値が在籍大学の学部内で成績上位◯%以上」というように成績を指標に審査されます。
GPAは大学生活や進学に影響を与える機会が多くあります。希望のゼミに入りたい場合や推薦入試で大学院を目指しているのであれば、GPAを上げて成績の維持に努めましょう。
影響度「中」:留学や奨学金制度の選考基準となる
アメリカの大学や大学院に留学する際は、成績を審査するうえでGPAが重要となります。一般的にアメリカの大学ではGPA2.0以上、大学院ではGPA3.0以上と最低ラインを設けて、合否の判断基準にしているためです。
しかし、GPA数値が最低ラインを上回っていなくても、留学できる場合があります。アメリカの大学の審査要件はGPAだけでなく、大学側が要求する出願書類を含めて総合的に審査します。
大学によって推薦状や表彰、論文などの提出を要求されるため、学業以外のアピール内容を十分に整えれば留学できる可能性があります。GPAは留学の合否を決める指標となるものと理解したうえで、自分のGPAの数値を把握しておきましょう。
奨学金制度の選考にもGPAは指標になります。多くの大学ではGPAの最低ラインを設けて前年度のGPAをもとに審査されます。応募人数が多い場合は、GPAが高い人から優先的に選考されるケースがあるため、奨学金制度を希望する人は大学のプログラムを事前に確認しましょう。
影響度「中〜小」:就活時の採用基準の一つとなる
GPAは採用基準の一つとなります。しかし、GPAを重視する企業は少なく、成績よりも人柄や入社への熱意が重視される傾向にあります。企業がGPAを重視するケースは、業務に必要な知識やスキルがあるかを把握したい場合が挙げられるでしょう。
しかし、企業が成績を確認するなら、GPAよりも履修履歴を重要とする場合が多いと考えられます。履修履歴からは学生がどんな分野に興味があるのか、どの科目に注力して真面目に取り組んだのかが伺えるからです。
また、企業はGPAをもとに採用時に応募者をふるいにかける場合があります。応募人数が定員を超過した場合は、GPAの高い人を優先的に採用するケースがあるためです。
- どういう企業だとGPAを重視していますか?
外資系企業はGPAを重視する傾向にある
大学での成績を重視する海外に本拠を置く外資系企業では、日本企業とは異なる採用形式を取っているため、GPAが採用に占める割合は高いと言えます。
世界で活躍する海外駐在員を数多く抱える大手商社も、GPAを重視する傾向が強いです。
一方、大学で学んだ知見が企業でほぼそのまま生かせる理系の研究職など専門性を問うような企業でも、成績は大いに評価されます。
就活ではGPAが高い人が評価される?企業の目線を理解しよう
GPAが高い人は効果的に自分をアピールできます。しかし、必ずしもGPAが高い人だけが評価される訳ではありません。企業は成績の良し悪しで採用を決定している訳ではなく、就活生の人柄を見て判断しているためです。
就活みらい研究所の就職白書2024によると、企業が採用基準に重視する割合は「人柄」が93.9%、「自社への熱意」が76.5%なのに対し、「成績」は13.5%でした。このことから、採用基準として成績より人柄や入社意欲を重視する企業が多いことが分かります。
GPAが高い人からは真面目に勉強に向きあう姿勢や、やり切る力が測り取れるため採用担当者からの評価が高くなる傾向にあります。しかし、学業以外で力を注いだことや、それから得た実績や成果などがあれば、GPAが低い人でも挽回のチャンスは十分にありますよ。
GPAは試験の点数だけでなく定性的な評価も含まれることがあり、厳密な客観的基準とは言えない部分があります。
専門的な勉強をしてその分野で就職する人ならば、ある程度信頼性が高いのですが、そうでない場合は重視されないことも多いです。
GPAと就活の関係は今後どうなる?最近の動向を就職のプロが解説
就活では、成績よりも人柄や入社への熱意を重視されると説明してきました。しかし、今後はより学業を重視して採用をおこなうような動きも出てきていて、面接でのアピール方法に変化が予想されます。
ここでは、今後の就活で企業が成績についてどのような評価をしていくのか、最近の動向をキャリアアドバイザーの瀧本さんに聞いていきます。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る近年の日本の就職活動ではGPAの重要性が増してきている
GPAの重要性が増加しているとはいえ、その影響度は業界や企業によって異なります。多くの日本企業は依然としてGPAを選考の一部として利用していますが、その重視度は低い傾向にあります。
特に外資系企業や研究職を目指す場合にはGPAが重要視されることがあります。これは、学業成績が高い学生が職場でも優秀であると考えられるためです。
一方で日本の企業ではGPAだけで判断することは少なく、履修履歴や専攻科目、学業への取り組み方を総合的に評価する傾向があります。これにより、どのような知識やスキルを持っているかが把握されます。
GPAだけでなく多角的に自分を磨くことを意識しよう
GPAが高いことはアピールポイントになりますが、それだけでなく自己分析や志望動機、エントリーシート(ES)の質、面接でのパフォーマンスなども重要です。企業は総合的な人間性やスキルを見ているので、GPAが平均的であっても他の部分でしっかりとアピールすることが大切です。
学業に集中することも確かに重要ですが、インターンシップやボランティア活動、クラブ活動などを通じて多様な経験を積むことも有利になります。これらの経験は、自己PRや面接での具体的なエピソードとして活用できるからです。
GPAが就活において一定の役割を果たすことはありますが、全体の評価の一部に過ぎません。多角的に自分を磨き、幅広い視点で準備を進めることが成功の鍵となるでしょう。
要チェック!GPAが選考で特に重視される5のケース
要チェック! GPAが選考で特に重視される5のケース
ここまで、GPAは就活に大きな影響がないと説明してきました。しかし、ある条件を求められた場合や業界によっては、GPAが重視され、採用の合否に影響する可能性があります。
ここからは選考で特に重視される5つのケースについて解説します。事前に把握しておくことで選考の対策ができ、内定を狙うことも可能なので、しっかりと重要事項を確認しておきましょう。
また記事の後半では、GPAの数値ごとに選考での具体的なアピール方法も紹介しているので、こちらも併せて参考にしてください。
①大学推薦で選考を受ける場合
就活の中では大学推薦で選考を受ける方法もあります。大学推薦とは、企業側から大学側へ推薦枠を用意し、大学で推薦を受けられた人だけが選考へ進める制度です。
推薦者を決定する際は、希望者の中からGPAを判断材料として選抜します。平成29年に発表された文部科学省の国内大学のGPAの算定及び活用に係る実態の把握に関する調査研究によると、GPAを就職等の推薦基準とすることに対して「有効」が30.5%、「やや有効」が31.6%でした。
このことから、大学が推薦者を選抜するうえでGPAは重要な判断材料だとわかります。大学によって推薦を受けられるGPAの最低基準値や、成績上位◯%以上などの条件は異なるため事前に確認が必要です。
②GPA記載の成績証明書やGPA証明書を求められた場合
選考過程でGPAを問う企業は、重要度の高さは違えど選考の評価対象になります。就活生の優劣をつけるための判断材料として、GPAが用いられるケースがあるためです。
たとえば、最終面接後に採用に迷った人材が数人いた場合、GPAを考慮して数値の高い人材を採用する可能性があります。採用を悩んだ人材の実力が僅差であるときに、採用の判断材料としてGPAが使われるケースが十分に考えられるでしょう。
またGPA記載の成績表からは、成績の良さだけでなく学業に取り組む姿勢や知識レベルがどの程度なのかを把握できます。仕事に真摯に向きあい、企業にマッチする人材なのかを測るためにGPA記載の成績表を要求されます。
企業で求められるGPAの水準については、企業秘密にかかわる情報なので水準を公表している企業はほとんどないと思われます。
ただし、大半の日系企業とは異なり大学での成績を重視する外資系企業においては、GPA3.5以上あれば無難との見方もあるようです。
③専門知識が必要な職種に応募する場合
専攻学部によっては専門知識が必要な職種ではGPAが重視されるケースがあります。研究職や開発職などの専門性のある職種は、大学で学んだ知識が直接的に仕事に役立つ場合があるためです。
専門性のある職種ではGPAの高さで高度な知識や技術を測られ、即戦力となる人材だと期待されます。GPAに最低ラインを設ける職種もあり、GPAの重要度はほかの職種より高くなると考えられます。
しかし、成績が著しくない場合でも研究成果や論文、参加したプロジェクトで得た実績やスキルをアピールできれば採用につながる可能性もありますよ。面接では研究への熱意や、その企業でなければならない理由を志望動機とつなげて伝えましょう。
- 教養科目・選択科目などの専攻と関係がない授業については、成績が低くても問題ないでしょうか?
極端に成績が低い場合はマイナスになることもある
仕事の場では自分がやりたいことだけをやれるわけではありません。
そのため、専攻以外の成績があまりにも悪すぎると、企業側の視点では「関心が向かないことは頑張れない人なのではないか」「意欲にムラがあり教育に苦労する人なのではないか」といった懸念や不安を感じてしまいます。
多くの企業の新卒採用は、専門職採用ではなくメンバーシップ型の総合職採用なので、成績のばらつきが大きすぎる場合は選考で不利に働くことが多いと思われます。
研究職を目指している人は併せてこちらの記事もチェックしてみてください。研究職に就くコツや、志望動機の書き方について紹介しています。
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④金融業界の企業を受ける場合
金融業界の企業は選考でGPAを重視する傾向があります。ポートが2022年に実施したGPAに関する調査では、選考でGPAを聞かれた企業の中で金融業界の企業が19.5%と企業の中で最も高い割合でした。
金融業は入社後に金融に関するさまざまな資格所得が必要となり、日々の業務と並行して資格の勉強が必須になります。そのため、企業はGPAから学業に取り組む姿勢や忍耐力を測り、入社後も真摯に業務へ向き合える人材であるかを見極める狙いが考えられます。
同調査によると、金融業界の中でもGPAを聞かれたという回答があった企業は、以下のとおりです。
就活生に人気のある業界の一つが金融業界です。金融業界の業種の紹介や向いている人の特徴なども解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
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⑤外資系の企業に応募する場合
外資系の企業に応募する際もGPAは重要です。GPAはもともと欧米で発展した成績評価システムであるため、日本の企業と比べて外資系の企業の方がGPAを重視しやすいと考えられます。
欧米の大学ではGPAの成績を重視し、GPA2.0(評価区分C、70点以下)を下回ってしまった学生は退学勧告を受ける場合があります。
このような背景から、外資系企業は「GPAが高い人=仕事に真摯に向き合える人」という思考が根強いため、GPAを重視しやすいと考えられるでしょう。企業によっては、応募条件を「GPA3.7以上」のように高い評価基準を設けているケースも珍しくありません。
外資系企業の選考ではGPAは重要な評価指標の一つとされています。特に、学業成績が優秀な学生は基礎的な能力が高いと評価され、ポテンシャル採用の際に有利になることが多いです。
GPAが高い学生は苦手な分野を持たず継続的に成果を上げる能力があると見なされるため、外資系企業では基礎学力を確認するためにGPAを重視することが一般的です。
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アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るGPAの就活への影響度は欧米と比較してかなり少ない
欧米を見本にして導入が進んできたGPAですが、多くの学生がまず専門知識を身に付けてその業界で働く欧米と、予備知識の少ない学生を一括採用し社内で教育する日本とでは、GPAの活用度は大きく異なるのが現状ではないかと思います。
また大学や学部で運用の違いがあるという段階で、客観的、合理的な判断基準になっていない部分があり、企業側での使われ方にもまだまだ差があります。就活に使う場合は、成績の良い人が強みの一部として使うものという考え方で良いのではないでしょうか。
影響は少ないが良い成績が有利になることには変わりはない
企業側から見ても、現状GPAより面接での評価の方が採否への影響は大きいと考えられます。
言い変えれば、GPAが高い学生には「若干プラスの印象を持つけれど、まだ決定的な差にはなっていない」、GPAが低めの学生には「さほどマイナスの評価もしていないし、採否はほかの項目で判断しよう」というくらいの扱いではないかと思われます。
低すぎるのはダメですが、平均的な数値であれば大きな問題にはならないと思います。
ただ今後GPAがより客観的な基準として機能するようになってくれば、面接官の主観などに比べ、より信頼性の高いデータとして活用されていく可能性もあります。当然ながら、しっかり成績を上げるに越したことはありません。
39点以下は要注意!
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- GPAが低い訳を納得感のある理由で説明できるようにする
- 学業以外に力を入れたことをアピールする
- 企業研究を深めて仕事への意欲を強く伝える
GPAの低さで選考が不利にならないように事前の対策は必須です。企業が採用を決めるうえで重視している点は、人柄や入社への熱意であり、その点をアピールできるような内容を伝えましょう。
成功だけが必ずしも評価される訳ではありません。企業としては、失敗から得た学びやそれをどう乗り越えようとしたかが重要だからです。GPAが低かったとしても、選考で挽回できる次の3の方法を実践してください。
①GPAが低い訳を納得感のある理由で説明できるようにする
GPAが低い理由を聞かれた際は、自己都合や環境を言い訳に学業に専念しなかったことを伝えるのは避けて、納得感のある理由で説明しましょう。採用担当者は選考で就活生の人柄を把握し、企業にマッチする人材なのかを見極めたいためです。
「忙しさから学業をおろそかにしていた」や「先生が厳しくて成績が悪くなった」などは言い訳に聞こえてしまい、選考で悪い印象を与えてしまいます。
また、成績が悪い理由を他責にしてしまうと、入社後に問題が起こった際にも自分で問題解決ができない人だと判断されかねません。
成績が良くない理由は自分の責任であることを素直に説明しましょう。成績をカバーするためにおこなったこと、努力したことを加えて説明し誠実さを伝えるとなお良いでしょう。
企業が選考でGPAが低い理由を聞く際は、低いことを責めたり、追及したりするために尋ねるわけでは決してありません。
マイナス材料をめぐり、面接官を納得させるに足る理由をしっかりと説明できる学生なのか否かという点について、冷静に見定めているのです。
②学業以外に力を入れたことをアピールする
大学生活の中では学業以外のことに取り組む機会がたくさんありますよね。学業以外で力を入れたことを深掘りし、自分が一番注力したことをアピールしましょう。
企業は就活生が目的を持って取り組む姿勢や、経験からどのような学びを得たのかを把握したがっているためです。アピール内容から就活生の人間性や人柄を把握し、企業が求める人物とマッチするのかを確認します。
部活やボランティア活動、アルバイトなど普段の経験からアピール内容を選びましょう。「アルバイトに力を入れ、売り上げや業務向上のためにマニュアルを作成した」のように、目標に対してどのような努力をおこなったのか、結果に結びつくまでのプロセスを伝えましょう。
ガクチカは4つのステップで作成できます。ガクチカでさらに高評価を得られるポイントも紹介しているので、併せてチェックしてくださいね。
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例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
ガクチカは企業での再現性があるエピソードを伝えることが重要です。ガクチカの作成ステップや高評価を得るポイント、NGパターンをキャリアコンサルタントと解説します。再現性が伝わるガクチカを作成し、内定を掴み取りましょう。
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③企業研究を深めて仕事への意欲を強く伝える
企業研究を深めて、採用担当者に入社意欲や熱意を伝えましょう。企業について深く理解している人は入社意欲が高いと見られ、採用担当者に良い印象を与えられるためです。
志望動機を伝える際は、企業研究をもとに「なぜその業界で、なぜその企業で、なぜその仕事をしたいのか」を明確に伝えましょう。さらに、他社と比べた際に志望企業でなければならない理由を明確に伝えられると良いでしょう。
企業研究を深めるためには、企業説明会やインターンシップの参加、OB・OG訪問がおすすめです。実際に企業に訪れることで社員から会社の魅力を聞けて、入社後のイメージがつきやすくなり、入社意欲を強くアピールできますよ。
説得力のある志望動機の作り方は、こちらの記事で解説しています。10例文付きなのでぜひ参考にしてください。
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面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
面接の志望動機は、書類よりも深掘りをした内容にすることが重要です。面接で志望動機を答えるための3つの構成を理解し、4ステップで面接の志望動機を考えましょう。回答例文や伝え方のコツを踏まえてキャリアコンサルタントが解説します。
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- 優秀だが企業研究できていない人と、GPAは低いが企業とのマッチ度をしっかり伝えられる学生がいたとき、実際後者の方を良いと思う企業は多いですか?
企業によって評価基準は異なるため一概には言えない
就職活動において、GPAの高さと企業研究の深さのどちらが評価されるかについては、企業によって異なる評価基準があります。
多くの企業ではGPAが高い学生は学業に真摯に取り組んだ姿勢が評価され、特に外資系や理系専門職で重要視される傾向があります。
一方で、GPAが低い学生でも、自分の強みや企業とのマッチ度をしっかりと伝えられる場合には十分に評価されることが多いです。
特に日本企業の多くはGPAをそれほど重視しないため、企業研究を深くおこない、具体的な志望動機や企業との適合性を明確に伝えることが有効です。
そのためGPAが低い場合でも、徹底的な企業研究をもとにした志望動機を作成していれば、好印象を残すことができます。何よりも、自分の強みや適性をアピールすることが重要となるのです。
説明会やインターン、OB・OG訪問は、事前の準備も重要です。以下の記事でマナーや当日意識すべきポイントをつかんでおきましょう。
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GPAが高い人はさらに差をつけよう! 就活で効果的にアピールするコツ
GPAが高い人はさらに差をつけよう! 就活で効果的にアピールするコツ
- 成績を上げるために努力したことを整理しておく
- 専攻科目や注力した研究について選考で積極的に伝える
- 入社後に活かせる能力や取り組みを伝える
GPAが高い人は積極的にアピールしていきましょう。学生生活の中では学業以外の取り組みが増え、学業をおろそかにしてしまう人も多いものです。その中で、自分を律して学業に真面目に取り組む姿勢は、立派なアピールポイントになります。
「アピールポイント=華やかしさ」ととらえる人も多いと思います。しかし、企業が重視するのは物事に対して真面目にコツコツと取り組める姿勢です。次の3つのアピールのコツを参考にして選考であなたの強みを説明しましょう。
①成績を上げるために努力したことを整理しておく
成績について問われた際に、成績を上げるために努力したことも併せて伝えられるように内容を整理しておきましょう。成績が良かったことだけでは、採用担当者へ効果的にアピールができないためです。
目標に向けて真面目に取り組める姿勢をアピールすると、入社後もコツコツと努力を続けられる人材だと見られます。企業からは継続してやり切る力や、計画性を持って物事に取り組む力は高く評価されますよ。
成績を上げるためにどのように工夫して取り組んだのか、結果が出るまでのプロセスを伝えることが重要です。今まで取り組んできたことを整理して、GPAの高さを効果的にアピールしましょう。
学業に力を入れたということをストレートにアピールする学生が比較的少ないため、GPAが高い学生からそういうアピールをされると新鮮に感じます。
本来大学は学ぶところなので当たり前のことなのですが、稀少性は常に差別化の武器になります。
GPAの高さはガクチカとしてアピールできます。この記事では、学業をガクチカとしてアピールするポイントと例文を用いて詳しく解説しています。
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②専攻科目や注力した研究について選考で積極的に伝える
専攻科目や研究で得た学びやスキルは積極的に伝えましょう。専攻と志望企業が関係性の近い場合は即戦力と判断されやすく、採用担当者に強くアピールできるためです。
伝える内容は知識だけにならないように注意しましょう。学びや研究から得たスキル、たとえば情報分析や資料作成能力などを、仕事でどのように活かせるかを具体的に伝えることが重要です。
また、面接ではアピール内容を誰が聞いても理解できるように、専門用語は簡単な言葉に言い換えるようにしましょう。採用担当者は専攻科目や研究に詳しい訳ではないため、内容を理解できず上手く伝わらない可能性があります。
面接前には第三者が聞いても理解できる内容なのか、家族や他学部の友人に確認してもらうのがおすすめです。
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③入社後に活かせる能力や取り組みを伝える
自分の強みを入社後にどのように活かせるのかを明確に示して、自分が入社するイメージを強くアピールすることは大切です。入社意欲が高いと評価され、入社後には仕事に向上心を持って取り組める人材であると判断されやすいからです。
そのためには、自分のスキルや能力が具体的にどう活かせるのか、仕事への再現性を高めて伝えましょう。過去の経験を踏まえて、なぜその強みを持っているのか根拠と併せて説明すると説得力が生まれます。
自分の強みは、企業があなたを採用するベネフィットになります。企業が採用したいと思えるように、入社後に活躍するイメージができる強みを伝えましょう。
成績が優秀な学生は、学業への真摯な取り組みや継続的な努力をアピールすることができます。たとえば、成績優秀者として認められたことを示すことで、問題解決能力や効率的な学習方法を身に付けていることを強調できるでしょう。
また、アルバイトや課外活動と学業を両立させた経験を通じて、時間管理能力やマルチタスク能力をアピールするのも効果的ですよ。
自分の強みを見つけられずに悩んでる人は多いのではないでしょうか。自己分析の方法や自分の強みをどのように仕事へつなげれば良いのか分からない人は、ぜひ参考にしてください。
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GPAの数値にとらわれず自分をアピールする要素として上手に活用しよう
大学の成績を示すGPAは、進学や卒業時の条件にされるだけでなく、就活でも評価材料の一つとして使われます。ただし、成績だけで評価が決まるわけではありません。
GPAが高い人は積極的にアピールして、成果が出るまでのプロセスを伝えましょう。成績を上げるために身に付けたスキルを、仕事にも活かせることもしっかり伝えてくださいね。
GPAが低い人は学業以外で力を入れたこと、そこから得た学びや成果を具体的に伝えましょう。企業は人柄と仕事への熱意を重視します。あなたが努力したことや誠実さが伝われば、GPAが低かったとしても良い印象を与えられますよ。
企業は選考では自己PR、志望動機、ガクチカなどのさまざまな質問から就活生の強みやスキルを評価します。GPAも採用の判断材料の一つに過ぎないため、数値にとらわれずに自分の強みをアピールしましょう。
アドバイザーコメント
小西 一禎
プロフィールを見る大学でのGPAを重視する企業の数は極めて低いのが現状
現状はGPAを重視する企業が少ないですが、今の状況がこのまま続くとは誰も言い切れません。グローバルスタンダードの流れを受け、日系企業もGPAに重きを置くことに舵を切る恐れもあります。GPAを巡る情報については、注視しておく必要があるでしょう。
仮に、現時点では外資系企業を志望していなくても、どこかで方向転換する可能性は十分に考えられます。
その時点でGPAが低かったとしても、そこから挽回できれば構わないのですが、「いざ」というときに慌てないために、良い成績を取っておくことに越したことはありません。一つのリスク管理です。
学生の本分は勉強だということをしっかりと理解しておこう
就職でGPAが重要視されないと言えども、年数回の試験前にはアルバイトやサークル活動は小休止して、なりふり構わず勉強することを強くおすすめします。
私事になりますが、学生時代は大学院進学や留学を考えたことは一度もありませんでした。ところがその後、考え方や価値観も変化し、米国留学を目指しました。
その際、志望していた大学院が求めるGPAに至らず、断念した苦い思い出があります。長い人生、何が起きるか分かりません。GPAは低いよりも高い方が、後々身を助けることもあるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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ジャーナリスト/キャリアコンサルタント
Kazuyoshi Konishi〇大手メディア政治記者を経て、配偶者の海外転勤に伴いキャリアを一時中断。現在は大学院でキャリア形成を研究する一方、プロの文章力を活かし各メディアで幅広く記事を執筆。
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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