30秒で読める!AI要点まとめ
「大切にしている価値観」の重要性と企業意図
- 価値観は人生の指標となりキャリア形成に役立つ。
- 企業は人柄や相性、将来のビジョンを把握したい。
- 価値観を明確にすると企業選びの軸になる。
価値観の発見方法と回答作成ステップ
- 価値観は6つのタイプに分類され自己理解に役立つ。
- 企業が求める価値観を調査し共通点を探す。
- モチベーショングラフなどで自分の価値観を見つける。
価値観を伝える際のポイントと注意点
- PREP法で結論から具体例を交え端的に伝える。
- 給料や勤務時間など条件面ばかりにこだわらない。
- 抽象的な表現を避け、無理に自分を偽らない。
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※AIの特性上、間違いが含まれている場合があります。記事本文と併せてご確認ください。
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面接で「大切にしている価値観」を聞かれて、「回答をどうやってまとめれば良い?」「価値観なんて正直ない……」と悩む人もいるでしょう。
この質問で企業が知りたいのは、あなたの行動や考え方の根底にある本音です。取り繕った回答では、回答の嘘や矛盾を見抜かれてしまうため注意が必要です。
この記事では、4人のキャリアコンサルタントと「大切にしている価値観」の答え方を解説します。価値観の回答から活躍の可能性を示すことが重要です。
価値観のタイプ別一覧や例文を参考に、自分の価値観をうまくアピールできる回答を作りましょう。
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そもそも「大切にしている価値観」とは何か
「大切にしている価値観」とは、自分が物事を判断・行動する際の根本的な基準や信念のことを指します。
就活においてこの質問は、志望動機や自己PRでは見えにくい「あなたの人間性の核心」を問うものです。
そのため、ビジネス的に聞こえる言葉を並べるよりも、これまでの経験から自然と形成された自分だけの本音を、具体的なエピソードとともに語ることが求められます。
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企業が「大切にしている価値観」を質問する理由
企業が質問する理由
「大切にしている価値観」を聞く企業は、社風に合うかを重視する企業や、個人の自律性・裁量が大きい企業に多い傾向があります。
スキルや経歴だけでは測れない「その人の根本的な思考・行動パターン」を知ることで、入社後のミスマッチを防ぎたいと考えているケースが多いです。
ここでは、企業がこの質問をする2つの理由を解説します。企業がこの質問をする理由を理解して、回答を作る準備を進めましょう。
学生の人間性を知りたい
企業は「大切にしている価値観」を通じて、あなたの人柄が社風や既存メンバー、志望職種と合うかどうかを確認しています。
なぜなら、どれだけ優秀な人材でも、組織の文化や一緒に働くメンバーとの相性が合わなければ、長期的な活躍は難しいからです。
特に、顧客とコミュニケーションをとることが多い職種では、その学生が持つ価値観が仕事の質や成果に影響を与えることがあります。
価値観が与えうる影響の例
学生の持つ価値観:
「目先の数字よりも、相手の悩みにじっくり寄り添って信頼関係を築くことを最重視する」
仕事への影響:短期的な営業成績の伸びはゆっくりになることも。しかし、丁寧なヒアリングによって顧客からの深い信頼を得られる可能性が高い。
補足: 逆に「とにかく数字が大事」という価値観の場合、成果が出る速度が速い傾向にある。しかし、配慮に欠けたコミュニケーションが顧客離れにつながることも。
そのため、表面的なスキルよりも「どんな信念を持って行動する人なのか」を重視して見極めようとしているのです。
小論文講師・大場さんのアドバイス
どの会社にも固有の社風があり、外部から見ている以上に共通認識のようなものが色濃くあります。
それとマッチしている人材であるかどうかは一緒に仕事をしていくうえでは大切なことです。
目指す目標が一致しているか確認したい
企業はこの質問を通じて、あなたが目指す方向性と企業のビジョンや理念が一致しているかを確認したいと考えています。
価値観がずれたまま入社すると、ミスマッチが生じて早期離職につながるリスクがあるためです。
ミスマッチな例
学生の価値観:
「仲間と協力しながら、チーム全体で成果を上げたい」
会社の価値観:
「完全インセンティブ制。個人ごとの売上数字がすべてで、社員同士はライバル」
ミスマッチを感じる瞬間:
周りの社員が自分の数字にしか興味がなく、殺伐とした雰囲気にギャップを感じることも。
自分の目指す働き方ができずに、精神的なつらさを感じ早期離職につながる可能性も否定できない。
だからこそ、この質問では取り繕った回答よりも自分の本音を語ることが求められます。
企業の掲げる価値観と自分の本音がどうしても合致しない場合は、その企業へのエントリー自体を再検討することも視野に入れましょう。
アドバイザーのリアル・アドバイス!企業の価値観は、企業理念に表現されている
人は人生を通じてさまざまな経験を積むなかで、「自分が大事だと感じるもの」=「価値観」が形作られていきます。
企業という組織でも同じで、それは多くの場合「企業理念」として表現されます。
企業は、従業員一人ひとりがその価値観を共有することでパフォーマンスが大きく上がると考えているため、面接で「大切にしている価値観」を質問するのです。
本心で答えることで入社後のミスマッチを防げる
企業理念や求める人材像に自分がぴったりだと答えるのが無難に思えますが、それが本心から外れていると、入社後に価値観のギャップに苦しむことになります。
「良い企業に入ること」よりも「自分らしいキャリアを歩むこと」を重視するなら、できる限り本心を答えましょう。
本心を答えて採用されたということは、あなたの価値観が企業と合致した証拠です。そのような就職は、双方にとって幸せなものになる可能性が高いと、私は思います。
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タイプ別|「大切にしている価値観」の一覧
「大切にしている価値観」の一覧
大切にしている価値観は人によって異なりますが、シュプランガーの価値理論によると、人の価値観は概ね6つのタイプに分かれると言及されています。
シュプランガーの価値理論とは
人間の心の中に潜む価値観を6つのタイプに分類する理論
この理論は自己理解や人生における選択の根拠を見つけるために役立ちます。自分がどのタイプに近いかを把握することで、価値観を言語化しやすくなります。
まずは自分に当てはまるタイプを見つけるところから始めてみましょう。
① 理論型「データや筋道を重視すること」
論理的に物事を考えることが好きで、知識の探求や専門性の追求に喜びを感じる人は理論型です。新しい経験や学びを重視し、自己成長を大切にします。
たとえば、データや根拠をもとに意思決定したい人や、研究や開発に情熱を注ぎたい人はこのタイプに該当します。
理論型:価値観の例
- 価値ある知識を学ぶ、または生み出すこと
- 理性と論理に従うこと
- 仕事を極めること
- 自分の意見や信念を正しく伝えること
- 人生の意味や目的を持つこと
現役キャリアコンサルタント・三好さんのアドバイス
理論型の学生は、事実に対し「なぜ」と問う欲求を持ち、事象を理解したり説明されたりするときに根拠を求めます。
その分、自分の理解を相手に押し付けがちな面もあるので、相手の意見を聴く力があることもアピールしましょう。
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②経済型「利益や成果を重視すること」
物質的な豊かさや経済的な成功を重要視する経済型の人は、お金や地位の獲得に価値を感じます。
経済的な安定が幸福の要因であり、成功と物質的な報酬を追求するという特徴のが特徴す。
たとえば、将来の安定を大切にしている学生や、ビジネスの成長や利益の拡大に強い関心を持つ人がこのタイプに該当します。
経済型:価値観の例
- なにかを達成すること
- リスクを取ってチャンスを手に入れること
- 他者に依存しないで生きること
- 自分で意思決定すること
- 経済的に豊かで安定した生活を送ること
小論文講師・大場さんのアドバイス
経済型の人は一次的な感情に流されず、現実的な視点でメリット・デメリットを分析したうえで将来性も視野に入れながら判断できます。
慎重な面もあり、計画性も持ち合わせている戦略家ともいえるでしょう。
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③ 社会型「他者との調和を目指すこと」
社会型の人は、他者とのかかわりや社会的なつながりを大切にします。友人や家族との絆が幸せの源であり、社会でのつながりを大切にするタイプです。
たとえば、チームで物事を進めることが好きな学生や、社会課題の解決や地域貢献に関心を持つ学生はこのタイプに当てはまります。
社会型:価値観の例
- 他者と協力すること
- 周囲の環境と調和しながら生きること
- 親密で助け合える友人を作ること
- 自分と違う存在を尊重して受け入れること
- プライベートな体験を他人とシェアすること
メンタル心理カウンセラー・永田さんのアドバイス
社会型はとにかくエネルギッシュで、周囲の人間を巻き込んで笑顔にしていくような特徴があります。
ボランティアや海外支援などに取り組んでいるイメージがありますね。
④利他型「人の役に立つこと」
他者の幸福や利益を重視し、人々の役に立つことに喜びを感じる人が利他型に当てはまります。利他型の人は、善行を積むことや他者を支援することが幸せの源です。
たとえば、ボランティア活動に積極的に取り組む学生や、社会福祉・医療など人を支える仕事に携わりたい学生はこのタイプに該当します。
利他型:価値観の例
- 他者を心配して助けること
- 誰かに奉仕すること
- 他者の面倒をみること
- 他人を心遣うこと
- 自分のものを他人に与えること
現役キャリアコンサルタント・三好さんのアドバイス
利他型には、積極的にかかわっていく能動タイプと、残された仕事を嫌がらずに引き受ける受動タイプがいます。
「働く」とは周りを楽にすることとも言われるため、どんな仕事にも適性があるでしょう。ただし、「利他」と「自己犠牲」は異なる点に理解が必要です。
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- 近く面接本番を控えている人
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- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
⑤美的型「感性を大事にすること」
美的型の人は、美や芸術、感性を大切にし、美的な体験や創造的な表現に喜びを感ます。
「美しいデザインに惹かれる」といった美的な体験や、「ライブやスポーツ観戦で、圧倒的なパフォーマンスに興奮する」という感動が幸せの源であり、芸術的な創造や表現を大切にするのが特徴です。
たとえば、デザインやアートを仕事にしたい人や、美的感覚を活かしてクリエイティブな分野で活躍したい人は美的型に当てはまります。
美的型の価値観の例
- 身のまわりの美しいものを味わうこと
- 新しくて斬新なアイデアを生むこと
- なんらかの発想や活動に深い感情を抱くこと
- 新たな体験や発想に心を開くこと
- シンプルでミニマルな暮らしをすること
小論文講師・大場さんのアドバイス
美的型の人は美意識へのこだわりが明確で、美を追求し実現していくとき、損得を無視した決断や行動をする傾向があります。
感覚が鋭い分繊細な面もある一方、周りに流されない一面もありそうです。
⑥権威型「社会的地位を得ること」
権威型の人は、指導的な立場や影響力を追求し、リーダーシップを発揮することを重視します。
自己の影響力を広げることや地位を築くことに喜びを感じやすいのが特徴です。
たとえば、組織をまとめる立場に就きたい人や、将来的に経営や政策立案など社会に大きな影響を与える仕事を目指したい人は、権威型に含まれます。
権威型:価値観の例
- 他者に対して責任を持って指導すること
- 広く名前を知られ、存在を認められること
- 責任を持って行動すること
- 成長すること
- 自分に自信を持つこと
メンタル心理カウンセラー・永田さんのアドバイス
学生のうちに自分で起業してビジネスをするような人は、権威型の学生の特徴に当てはまるのではないでしょうか。
他者に上手に協力してもらいながら、常にリーダーシップを発揮するタイプといえます。
「価値観」の回答を作成する手順
「大切にしている価値観」の回答は、自分の本音を把握したうえで企業との接点を見つけ、言語化することが重要です。
なぜなら、この質問はカルチャーマッチを見極めるためのものであり、自分と企業の価値観がどれだけ重なっているかが評価の軸になるからです。
ここでは、回答を作成するための手順を解説します。
①企業が求める価値観を調べる
まずは志望企業がどのような価値観を重視しているかを調査しましょう。
企業の採用サイトには求める人物像が掲載されているケースがほとんどですが、求人サイトや社長インタビューからも把握できます。
たとえば、企業のコーポレートサイトに「顧客第一主義」や「チームワーク」といったキーワードが掲げられている場合、それらの価値観を持つ人材を求めていると考えられます。
採用サイトだけではなく、複数の情報源を組み合わせることで、企業が本当に大切にしている価値観をより正確に把握できます。
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- 大切にしている価値観を企業の求めている人物像に重ねすぎると嘘っぽくなったりしませんか?
自分自身の価値観が明確なら堂々とアピールしよう
まず企業の価値観の前に、自分自身の価値観を明確にしておきましょう。明確になった自分の価値観が企業が求めている人物像に重なった場合は、正々堂々とそのことを伝えればOKです。
「嘘っぽい」と思うかどうかは採用担当者次第です。あなた自身が正直であることのほうが大事ですよね。
企業が求める価値観に寄せていく必要はないですし、もし企業が求める価値観と明らかに違うと感じた場合は、ミスマッチだということでしょう。
②自分の価値観のタイプを理解する
前述したシュプランガーの価値理論を参考に、自分の価値観のタイプをおさえておくことが重要です。
なぜなら、自分の価値観タイプを理解することで、就活における軸が明確になり、企業との相性を判断しやすくなるためです。
タイプが複数に当てはまる場合、面接では価値観を一言で端的に表現することが求められるため、自分が最も大切にしているものを一つに絞りましょう。
軸を絞ることで、面接で一貫した回答をしやすくなります。
③自分の価値観と企業の求める人物像の共通点を探す
次に、企業が求める価値観と自分の価値観タイプを照らし合わせて、共通点を見つけましょう。
この共通点こそが、面接で語るべき「大切にしている価値観」の核心になります。
共通点の作り方
自分の価値観:
「人の役に立つことが最優先」(利他型)
企業の理念:
「顧客第一主義」
共通点:「人の役に立つことを大切にしているため、顧客の課題解決に全力で向き合いたい」とつなげるられる
共通点を探すには、「企業の理念」と「自分が過去に頑張れた理由」が重なる場所を見つけるのがコツです。
共通点の作り方を参考に、企業が大切にしている姿勢と、自分の過去の行動パターンを並べて接点を一言で言い表せるようにしましょう。
どうしても共通点が見つからない場合は、就職のミスマッチを起こす可能性があるため、エントリー自体を再検討してみてください。
④仕事への活かし方まで考える
自分の価値観と企業との共通点を見つけたら、その価値観を入社後の業務にどう活かすかまで考えることが大切です。
なぜなら、企業はあなたの価値観が将来の活躍にどうつながるかを見たいと考えているからです。
価値観を語るだけで終わってしまうと、「その企業で何をしたいのか」が伝わりません。具体的な業務と結びつけて語りましょう。
仕事の活かし方
自分の価値観:
「人の役に立つことを大切にしている」
↓業務に変換
仕事の活かし方:
「顧客の課題に粘り強く向き合い、最適な提案をし続けることで貢献したい」
仕事への活かし方を考えるには「その事業のなかで、自分の価値観が『どんな行動』になって表れるかをイメージすること」が必要です。
志望職種や企業の事業内容を踏まえたうえで、価値観が仕事の場でどう発揮されるかをイメージしながら言語化してみてください。
⑤PREP法で端的にまとめる

最後に、①〜④で整理した内容をPREP法を使って端的にまとめましょう。
PREP法
説明や提案をわかりやすく伝えるためのフレームワーク。結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順に話を展開する。
大切にしている価値観の質問はテーマが抽象的なので、構成なしで話すと面接官に「結局何が言いたいのか」と思われてしまうリスクがあります。
以下の例を参考に、PREP法を活用して回答を作りましょう。
PREP法の活用例
- P(結論):私が大切にしている価値観は、人の役に立つことです。
- R(理由):アルバイトで顧客に感謝された経験から、誰かの力になれる瞬間に最もやりがいを感じると気づいたためです。
- E(具体例):その経験を活かし、困っているお客様に対して積極的に声をかける取り組みを続けた結果、リピーターが増えました。
- P(結論):御社でも、この価値観を活かして顧客一人ひとりに寄り添いながら貢献したいと考えています。
こちらのQ&Aでは「価値観」を聞かれた際の答え方について、キャリアコンサルタントが解説しています。
どんなことを話すべきか迷っている人は、参考にしてみてください。
大切にしている価値観の答え方の例文
大切にしている価値観の答え方の例文
自身が大切にしている価値観は理解できても、面接でどのように回答すれば良いかわからない人もいるのではないでしょうか。
ここでは価値観のタイプ別に例文を紹介します。自分の価値観に近い例文を見つけて、自分のエピソードや言葉を置き換えながら参考にしてみましょう。
①「知的好奇心を持つこと」
例文:理論型
私が大切にしている価値観は、常に知的好奇心を持ち続けることです。
これは新しい知識を追求し、問題解決に向けて学び続けることが自分の原動力になっていると感じているためです。
大学のゼミでは、環境問題をテーマにした研究に取り組むなか、データの読み方一つで結論がまったく変わることに気づきました。
その経験から、表面的な情報に満足せず、根拠を徹底的に掘り下げる習慣が身につきました。仮説を立てては検証を繰り返すなかで、ゼミの教授から「問いの立て方が鋭い」と評価いただいたことも、この価値観をさらに大切にするきっかけになっています。
御社の研究職においても、この知的好奇心を活かして仮説検証を粘り強く繰り返し、既存の枠にとらわれない視点から研究に貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①データによる結論の変化から、根拠を掘り下げる行動へつなげた具体的なエピソードが示されている点。
②教授からの「問いの立て方が鋭い」という評価により、客観的な説得力を持たせている点。
②「何事に対しても学ぶ姿勢」
例文:理論型
私が大切にしている価値観は、何事に対しても学ぶ姿勢を持ち続けることです。
理由は、知識は量よりも、体系的に理解して初めて意味を持つと考えているからです。表面的な情報を集めるだけではなく、「なぜそうなるのか」という問いを持ちながら根本から理解することを、学ぶ際に最も大切にしています。
大学では新しいプログラミング言語を独学で習得する際、まず全体の構造を把握してから細部に入るという順序で学習を進めました。
この方法によって、応用問題に直面しても体系的な理解をもとに自分で解決策を導き出せるようになり、ゼミのプロジェクトでも「論理的な説明がわかりやすい」と評価をいただきました。
御社でも、業界知識や専門スキルを体系的に吸収しながら、論理的な思考力を活かして課題解決に貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①「全体構造の把握→細部」という具体的なプログラミング学習の手順を示し、入社後の学び方のイメージが湧く点。
②単なる知識獲得ではなく、「体系的理解」という独自の定義とメリットが明確に言語化されている点。
③「経済的に豊かな暮らしを目指すこと」
例文:経済型
私が大切にしている価値観は、経済的に豊かな暮らしを目指すことです。
これは経済的な安定があってこそ、自分や周囲の人が本当にやりたいことに挑戦できると考えているからです。
そのため、お金に関する知識を深め、合理的な判断力を身に付けることを常に意識しています。
大学の経済学科では、株式市場の値動きを分析するゼミに所属し、実際に少額の模擬投資を通じて市場の動きを肌で学んできました。
教科書で学んだ理論が実際の市場でどう機能するかを検証するなかで、景気指標一つの変化が企業の株価に与える影響を具体的に理解できるようになりました。この経験から、データを読み解き、先を見越した判断を下す力が身についたと感じています。
御社に入社後も、この経済的な視点と分析力を活かしながら、顧客の資産形成に貢献できる専門家を目指したいです。
✔例文の評価ポイント
①模擬投資や市場分析で、理論を現場で検証・学習した行動力がある点。
②単なる個人の欲求にならず、「顧客の資産形成に貢献する」という業務への応用に落とし込めている点。
④「組織全体の価値を高めること」
例文:経済型
私が大切にしている価値観は、組織全体の価値を高めることです。
個人の成果にとどまらず、チーム全体が成長することで生まれる成果こそが、真の意味での価値だと考えているためです。
組織全体の価値を高めるためには、市場の変化に敏感であることが重要であると考えています。そのため、顧客のニーズや競合状況を把握しながら、組織の強みを活かす戦略を考えることに強い関心を持っています。
大学のゼミで、新規事業の立案プロジェクトに取り組む際も、チームメンバーそれぞれの強みを引き出す役割を担いました。
意見が対立した場面でも、各自の視点を整理しながら全員が納得できる方向性を導き出したことで、最終発表では教授から「チームとしての完成度が高い」と評価をいただきました。この経験から、個人の力を束ねることで生まれる成果の大きさを実感しています。
御社に入社後も、チームメンバーと協力しながら組織全体の競争力を高め、企業の成長に貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①個人成果にとどまらず、市場・競合・戦略の視点から組織の価値向上を考えている点。
②対立する意見を整理し全員が納得する方向性を導くという、具体的な調整力が伝わる点。
⑤「協力とチームワーク」
例文:社会型
私が大切にしている価値観は、協力とチームワークです。
個々の力を結集し、お互いの長所を活かし合うことで、一人では到底達成できない目標を実現できると考えているためです。
大学のサークル活動で、メンバー間の意見の対立が原因で活動が停滞した時期がありました。そこで私は、対立しているメンバーそれぞれと個別に話し合う機会を設け、お互いの主張の背景にある思いを整理したうえで、全員が納得できる共通の目標を言語化しました。
その結果、メンバーの役割分担が明確になり、以前よりも活発に意見が飛び交うようになりました。この経験から、チームワークとは単に仲良くすることではなく、一人ひとりの強みと思いを丁寧に引き出すことで生まれるものだと実感しています。
御社に入社後も、チームの一員として誠実なコミュニケーションを大切にしながら、メンバー全員が力を発揮できる環境づくりに貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①サークルの対立に対し、個別の対話と共通目標の言語化という具体的な解決策をとれている点。
②単に仲良くすることではなく、「個の強みを引き出すことが重要」と本質的な定義づけができている点。
以下のQ&Aでは「人とのつながり」を大切にしている価値観として答えるコツを、キャリアコンサルタントが解説しています。
自身の価値観を言語化するために参考にしてみてください。
⑥「知識やスキルの伝承」
例文:社会型
私が大切にしている価値観は、知識やスキルを伝承することです。
人の可能性を広げるために必要なのは、知識を一方的に与えることではなく、相手の理解度や興味に合わせて届け方を工夫することだと考えています。
個別塾のアルバイトでは、同じ内容でも生徒によって理解のつまずきポイントが異なることに気づき、授業前に必ず前回の理解度を確認したうえで説明の順序や例え方を変える工夫を続けました。
その結果、半年間苦手意識を持ち続けていた生徒が定期テストで20点以上点数を伸ばし、「初めて数学が楽しいと思えた」と言ってくれた瞬間は、この価値観を確信した経験になっています。
御社に入社した後は、この経験を活かしてカリキュラムの改善に取り組みたいと考えています。
具体的には、生徒一人ひとりの理解度データを分析し、つまずきやすいポイントを特定したうえで、個別最適化された学習プログラムの開発に貢献したいです。
✔例文の評価ポイント
①生徒の理解度に合わせて「説明の順序や例え方を変えた」という具体的で誠実な行動がある点。
②入社後に、データの分析と個別最適化プログラムの開発に取り組みたいという明確な意欲が伝わる点。
⑦「喜びを共有・支援すること」
例文:利他型
私が大切にしている価値観は、他者の喜びを共有し、支援することです。
自分自身の幸福だけではなく、周囲の人々が幸せになることに貢献できたとき、最もやりがいを感じます。
ボランティア活動で外国の子どもたちとかかわった際、言葉が通じなくても、相手の表情や仕草に寄り添いながら丁寧にコミュニケーションを取ることで、心を開いてもらえた経験がありました。
その瞬間、言葉ではなく姿勢や思いやりこそが人と人をつなぐ本質だと実感しました。この経験から、特に言語や文化の壁によって支援が届きにくい外国にルーツを持つ子どもたちの教育環境の改善に、強い関心を持つようになりました。
御社に入社後は、多様な背景を持つ人々が平等に機会を得られる社会の実現に向けて、現場での支援活動だけではなく、課題の根本にアプローチできる仕組みづくりにも携わりたいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①言語の壁があるボランティア現場で、姿勢と思いやりに着目して信頼関係を築いたというエピソードの深さ。
②現場の支援にとどまらず「課題の根本にアプローチできる仕組みづくり」という高い視点を提示できている点。
⑧「他者の幸福に貢献すること」
例文:利他型
私が大切にしている価値観は、他者の幸福に貢献することです。
社会的な課題に目を向け、その解決に向けて行動することに最もやりがいを感じます。
ただし、社会貢献だけでは組織は成り立たないことも理解しています。持続的に社会へ貢献し続けるには、事業として経済的な成果を上げることが前提になると考えています。
現在は学生団体が主催するボランティア活動に参加し、地域の子ども食堂の運営サポートに取り組んでいます。活動を続けるなかで、善意だけでは継続が難しいという現実に直面し、資金調達のために企業への協賛提案を自ら担当しました。
この経験から、社会貢献と事業の持続性を両立させる視点の重要性を実感しています。
御社に入社後も、教育や貧困といった社会課題の解決に直接携わりながら、事業としての成果も意識した取り組みを推進することで、長期的に社会に価値を提供し続けたいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①善意だけでなく「持続性には事業・経済的成果が必要」というビジネス感覚を打ち出せている点。
②子ども食堂の運営資金を得るため、自ら企業へ協賛提案をおこなった行動力と交渉力の高さ。
以下のQ&Aでは、大切にしている価値観を「思いやり」と答えるコツをキャリアコンサルタントが解説しています。
特に利他型の人が回答を作る際の参考になるため、目を通しておきましょう。
⑨「創造性」
例文:美的型
私が大切にしている価値観は、創造性を発揮して新たな価値を生み出すことです。
この価値観を大切にしている理由は、既存の枠にとらわれない発想こそが、人々に新しい体験や感動を届ける原動力になると考えているためです。
大学祭の広報担当として、従来のポスター掲示だけに頼らず、各出店サークルの「こだわりのストーリー」に焦点を当てたSNSコンテンツを企画しました。
出店者へのインタビューを動画にまとめてInstagramで週2回発信した結果、アカウント開設から1ヵ月でフォロワーが800人を超え、当日の来場者数は前年比150%を達成しました。
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①「フォロワー800人超」「来場者数前年比150%」など、創造的な取り組みの結果が数字で裏付けられている点。
②ポスターからSNS動画へと手法を変え、「物語のある表現」という独自の軸で成果を出した点。
⑩「芸術表現に触れること」
例文:美的型
私が大切にしている価値観は、芸術表現に触れ、その感動を人々と共有することです。
美術、音楽、映像など多様な芸術に触れてきたなかで、自分が最も心を動かされるのは「動きと音が重なった瞬間に生まれる感情の揺れ」だと気づきました。
これは静止した絵画や文章とは異なり、映像は時間の流れとともに感情を動かせる唯一の表現手段だと感じているのが理由です。
街角の花や季節の移り変わりなど、日常のなかにあるささやかな美を切り取ることを習慣にしており、大学では自主制作の短編映像作品を制作してきました。
「何気ない日常なのに、なぜか泣けた」という感想をもらったとき、映像が持つ感情を揺さぶる力を改めて実感し、この道で人々の心に触れる作品を届けたいという思いが確信に変わりました。
御社に入社後は、日常に潜む美しさを映像で表現することで、見た人の心をそっと豊かにするような作品づくりに貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①映像の魅力を「動きと音が重なる感動」と自らの言葉で言語化できている点。
②日常の観察習慣から短編映像を制作し、他者の感情を動かした成功体験が示されている点。
⑪「メンバーファーストのリーダーシップ」
例文:権威型
私が大切にしている価値観は、メンバーファーストのリーダーシップです。
真のリーダーシップとは、自らが前に立つことよりも、メンバー一人ひとりの力を最大限に引き出すことにあると考えているため、この価値観を大切にしています。
大学のゼミでグループ発表のリーダーを務めた際、最初は自分の意見を押し通そうとしてしまい、メンバーの意欲が下がってしまった経験があります。
その反省から、まず全員の意見を丁寧に聞き、それぞれの強みを活かした役割分担を再設計しました。メンバーが自分の得意なことで貢献できる環境を整えた結果、発表の完成度が大きく上がり、教授から「チームとしての一体感が際立っていた」と評価をいただきました。
この経験から、リーダーシップとはポジションではなく、周囲へのかかわり方で発揮されるものだと学びました。
御社に入社後は、まずメンバーとしての役割を全うしながら現場を深く理解することを優先します。そのうえで、将来的にはチーム全体の成長を支えられるリーダーとして貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①過去の「意見を押し通した失敗」を包み隠さず出し、成長の糧にできている点。
②入社後まずは現場理解とメンバーとしての役割に専念するという、現実的で誠実な段階を踏んでいる点。
リーダーシップ力をアピールしたい人は、以下の記事を参考にしましょう。自己PRでリーダーシップ力を効果的に伝える方法を例文とともに解説しています。
⑫「変革や革新を忘れない心」
例文:権威型
私が大切にしている価値観は、変革や革新を忘れない心です。
現状に満足せず、常により良い方法を模索し続けることが、組織の成長と自分自身の成長につながると考えているため、この価値観を大切にしています。
アルバイト先のカフェで、注文ミスが頻発するという課題に気づき、店長に改善策を提案した経験があります。当時はオーダーを口頭で厨房に伝える方式だったため、まず問題の原因を分析し、伝達方法をデジタル化するよう提案しました。
導入にあたってはスタッフへのヒアリングを重ね、現場の意見を反映させながら運用ルールを整備した結果、注文ミスが月平均10件から2件に減少し、顧客満足度アンケートのスコアも向上しました。この経験から、変革は大きなアイデアよりも、現場の課題を丁寧に拾い上げることから始まると実感しています。
御社に入社後も、現状に疑問を持ち続ける姿勢を大切にしながら、業務プロセスの改善や新たな取り組みの提案を通じて、組織の成長に貢献したいと考えています。
✔例文の評価ポイント
①アルバイト先の注文ミスに着目し、デジタルの運用ルールまで落とし込んで成果を出した点。
②一方的な提案ではなく、現場スタッフへのヒアリングを重ねて運用を定着させた巻き込みの丁寧さ。
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面接では「大切にしている価値観」と似た、以下のような質問がされることがあります。面接で回答できるように、対策しておきましょう。
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「人生のターニングポイントとは」
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大切にしている価値観を探す方法
「大切にしている価値観」をいざ考えようとしても、なかなか言葉にできないと悩む人もいるのではないでしょうか。
価値観を見つける際は、さまざまな方法を試すことでスムーズに見つかる可能性があります。
ただし、どの方法を使うにしても大切なのは「自分の内側にある本音を言葉にする」ことです。それらしい正解を探すべきではありません。
自分の手で導き出した価値観こそが、今後の選択で迷ったときの揺るぎない軸になるからです。ここでは、価値観を探す4つの方法を紹介します。
モチベーショングラフを作る

モチベーショングラフとは、過去の自分自身の出来事・体験を振り返り、時系列でのモチベーションの揺れ動きをグラフで表したものです。
以下の手順で作成してみましょう。
モチベーショングラフの作り方
- 縦軸に「モチベーション」・横軸に「時間」を設定する
- 幼少期から現在までの出来事とモチベーションの推移を書く
- 出来事ごとの思考や行動を振り返る
- グラフの「山」と「谷」の共通点を抽出する
- モチベーションを上下させる要素を言語化する
グラフの起伏の共通点を並べることで、自分の価値観の軸が見えてきます。
なお、誰かに見せるものではないため、ネガティブな経験も含めて正直に書くことでより質の高い分析がしやすくなります。
あくまで自己理解のためのツールとして、気軽に取り組んでみましょう。
モチベーショングラフの作り方は、以下の記事でより詳しく解説しています。質の高い回答を作るために、チェックしておきましょう。
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ノートを活用した自己分析
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- モチベーショングラフを作成するときの注意点を教えてください。
人にどう思われるかは考えずに正直に作成することが重要
モチベーショングラフは、自己理解を深めるためのツールであり、他者に見せるものではありません。
誰かに見られても良いようにと当たり障りなく書いてしまうと、ネガティブな部分や小さなことを無視してしまったり、自分のポジティブな面だけにフォーカスしてしまったりと、自分の本質に迫ることができないので注意してください。
ネガティブな要素を見つけても参考程度に考えるのが大切
また、過去を振り返っていくうちにつらい体験や嫌だった記憶が甦って、自己嫌悪に陥ってしまうこともあるでしょう。
しかし、モチベーショングラフは自己分析ツールなのであくまでも主観的なデータにすぎず、「自分でそう感じているだけ」という場合もあるので、それらがすべて正しいデータとは限りません。
あくまで参考資料として役立てるくらいの気持ちで取り組む方が良いかもしれませんね。
モチベーショングラフでわかった挫折経験についても、面接の回答で役に立つことがあります。こちらの記事も併せて参考にしてみてください。
尊敬する人や親しい友人との関係性を振り返る
尊敬する人や親しい友人との関係性を振り返ることで、価値観のヒントが得られます。
「なぜその人を尊敬するのか」「その人とのかかわりで何を感じるか」を言語化してみましょう。
振り返りの例
尊敬する人:
どんなに忙しくても、地味な準備を絶対に手を抜かない職場の先輩
理由:
成果や実績が注目されがちな職場で、誰も見ていないような事前準備やチェックを愚直にこなす姿を見て、事への誠実さに惹かれた
自身の価値観:
自分自身も「目立つ成果よりも、嘘のない誠実なプロセス」を大切にしたいと思っている可能性がある
人の評価に振り回されず、自分の美学に従って動く人に魅力を感じている
「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、尊敬する人が持つ価値観のなかに、自分が大切にしているものが隠れているかもしれません。
価値観リストに優先順位をつける
うまく言語化できないときは、価値観リストから自分に当てはまるものを10個ピックアップし、優先順位をつける方法が効果的です。
優先順位の付け方
価値観のリスト:
挑戦・成長
誠実さ
安定・安心
自由・自律
人への貢献
質問①「挑戦」と「安定」のどちらか片方しか選べないとしたら?
⇒安定を捨ててでも、自分がワクワクできる挑戦がないと、心が折れてしまいそう……
質問②「誠実さ」と「自由」なら?
⇒自由が得られても、誰かを騙したり自分の信念に反する不誠実なやり方なら、まったくやりたくない。
1位:誠実さ
2位 挑戦・成長 ……..
順位をつける作業を通じて、自分が本当に大切にしているものが自然と浮かび上がってきます。
頭のなかだけで考えるよりも、書き出して視覚化することで、自分の価値観の優先順位を客観的に把握しやすくなります。
第三者に話を聞く
自分では気づきにくい価値観も、第三者の視点から明らかになることがあります。親や友人、キャリアコンサルタントに「自分の強みや魅力」を聞いてみましょう。
自分が当たり前だと思っていることのなかに、実は大切にしている価値観が潜んでいるケースは多くあります。
第三者からの言葉をきっかけに、自分の内なる価値観をより深く理解することができるかもしれません。
上記以外にも、就活に関する相談先はたくさんあります。誰に話を聞いた方が良いのか迷った場合は、以下の記事から探してみてください。
アドバイザーからワンポイントアドバイス「キャリアアンカー」の8つの指標から考えてみるのもおすすめ
キャリアにおける自身の価値観を知るための方法として、「キャリアアンカー」という理論があります。
マサチューセッツ工科大学のエドガー・H・シャインという組織心理学者が構築し、個々人の価値観を測ることができるものです。
実際に私もクライアントと接する際に問題解決の方策として、参考にしながら取り組んでいるものでもあります。
自分が譲れない価値観や特性を確認できる
キャリア・アンカー(船のいかりのように譲れない価値観)はおもに8つあり、「管理能力」「技術的・機能的能力」「安全性」「創造性」「自律と独立」「奉仕・社会献身」「純粋な挑戦」「ワーク・ライフバランス」です。
これらの詳細な説明は省きますが、「キャリアアンカー 診断」とパソコンなどで調べると、自身のことについて簡易的に診断できる無料ツールがいくつか出てくるので一度試してみましょう。
これをもとに「自分にはこういう特性があったのか」と知ることもできれば、これまで自分で気付いていた価値観の再確認もできるはずです。
自分の大切な価値観を知っておく3つのメリット
大切な価値観を知るメリット
「大切にしている価値観」は、就活対策のためだけでなく、今後のキャリアを通じて向き合い続けるべき問いです。
模範回答を探すのではなく、自分自身で深く考えておくことで、長期的なキャリア形成の指針となります。
また、「企業に評価される価値観」を演じて内定を得ても、入社後に自分の本音とのギャップで苦しむのはあなた自身です。
ここでは、自分の価値観を知っておく3つのメリットを解説します。
①企業選びの軸になる
自分の価値観を把握することで、企業選びの明確な軸が生まれます。
これは企業の理念や社風と自分の価値観が一致しているかどうかを判断できるようになり、長く働きやすい環境を選びやすくなるためです。
たとえば、「人の役に立つこと」を大切にしている人が、利益追求を最優先とする企業に入社した場合、仕事へのやりがいを感じにくくなるリスクがあります。
価値観という軸を持つことで、こうしたミスマッチを事前に見極めることができるのです。
また、新卒での就活だけではなく、将来の転職やキャリアチェンジの際にも同じ軸を参考にできるため、長期的な視点での企業選びにも役立ちます。
- 大切にしている価値観から企業選びの軸につなげるのが難しいです。
自分の価値観が評価ややりがいにつながるかを考えてみよう
たとえば、大切にしている価値観が、「新しいことにも積極的にチャレンジし開拓していくこと」であるとします。
この場合、企業選びの軸は「チャレンジ精神を重んじるような社風や理念を持った企業」になるでしょう。あるいは新規事業に力を入れるなど拡大や成長を重視している企業も考えられます。
そのような企業であれば、社員のチャレンジしようとする提案にも積極的に耳を傾け、合意を得られれば理解と協力のもと、成功させるチャンスも与えてくれます。そのため、評価ややりがいにつなげていける可能性が高いです。
このように、自分の大切にする価値観が、企業が大切にしている考え方や姿勢、ビジネス形態に合致しているかどうかが企業選びの軸になります。
企業選びの軸の見つけ方は、こちらの記事でも解説しています。大切にしている価値観からうまくつながらなかった場合は、以下も参考にしてみてください。
②人間関係を構築する際のヒントになる
自分の価値観を理解することで、人間関係の構築においても役立ちます。
なぜなら、価値観が近い人とは自然なつながりが生まれ、共通の目標に向かって協力しやすい関係を築けるためです。
一方で、価値観が異なる人に対しても、「この人は自分とは違う軸で物事を判断している」と客観的に理解できるようになります。
感情的な対立に発展させることなく、互いの違いを尊重しながら円滑なコミュニケーションが取りやすくなる点も、価値観を知っておくメリットです。
③長期的なキャリアパスを考えやすくなる
自分の価値観が明確になることで、長期的なキャリアパスを考える際の指針が生まれます。
これは「何を重視して働きたいのか」「どんな環境で力を発揮できるのか」が言語化されていると、目先の条件に左右されず、自分らしいキャリアの方向性を見極めやすくなるためです。
また、仕事をするうえでの価値観はプライベートで大切にしたいことにもつながるので、働き方を考える際の判断基準にもなります。
価値観という軸を持つことで、キャリアの節目ごとに一貫した選択ができるようになるでしょう。
メンタル心理カウンセラー・永田さんのアドバイス
たとえば、システムエンジニア志望の人が「黙々と作業することが一番大事」という価値観を持っているとします。
こうした価値観があれば、経験を積みディレクター職などのまとめ役を打診された際にそれを断り、さらに個人スキルを高める方向への軌道修正ができます。
キャリア形成についてもっと深く考えたい人は、以下の記事も確認してみてください。キャリア形成のやり方を4ステップで解説しています。
選考で「大切にしている価値観」を答えるときの注意点
選考で「大切にしている価値観」を答えるときの注意点
「大切にしている価値観」は回答の自由度が高いからこそ、回答の方向性を誤らないように注意が必要です。
ここでは、「大切にしている価値観」を答えるときの注意点を解説します。事前に注意点を把握して、回答の質を高めていきましょう。
給料や勤務時間などの条件ばかりにこだわらない
給料や勤務時間などの待遇面を価値観として伝えることは避けるのがおすすめです。
なぜなら、条件面へのこだわりは、仕事そのものへの意欲や熱意が低い人材という印象を与えてしまうリスクがあるためです。
待遇を重視すること自体は自然なことですが、面接の場では仕事を通じて実現したいことなど、前向きな価値観を伝えることを意識しましょう。
現役キャリアコンサルタント・三好さんのアドバイス
社会情勢や業界の動きは流動的なので、労働環境などの不確定なことを絶対条件として約束するのは難しいというのが企業の本音でしょう。
そのため、条件面を重視しすぎる学生にはミスマッチを感じる可能性もあります。
抽象的な表現は避ける
「誠実さ」「思いやり」など、誰にでも当てはまるような抽象的な表現だけでは、あなたの価値観が面接官に伝わりにくくなります。
この質問でカルチャーマッチを見極めようとしている企業ほど、具体性のない回答は「自己分析が浅い」と判断するリスクがあるのです。
そのため、必ず具体的なエピソードと結びつけ、その価値観がどのような経験から生まれたのかを添えて語るようにしましょう。
無理に自分を偽らない
「大切にしている価値観」の質問は、あなたの人柄や本質を見極めるためのものであるため、自分の本音を表現することが重要です。
取り繕った回答をしたりほかの質問との矛盾が生じたりすると、面接官に「一貫性のないミスマッチな人材」と判断されてしまうリスクがあります。
企業の求める人物像に無理に合わせようとするよりも、自分の本音を誠実に語ることが、長期的に満足度の高い就職につながります。
小論文講師・大場さんのアドバイス
多くの学生を見ている採用担当者は、嘘を見抜く勘をある程度持ち合わせています。疑わしいと思われた時点でアウトでしょう。
仮に嘘をついて一時的なメリットを得ても、入社後の生活という長い目で見れば、決して良い結果にはなりません。
【就活QA集】「大切にしていること」に関する質問を見る(タップで開閉)
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ここまで紹介した回答時の注意点は、ほかの質問でも同様に言えることです。
自分の回答が本心に基づいているか不安に感じる人は、以下の記事で面接の基礎的なポイントを改めて見直しておきましょう。
面接の質問150選
面接の質問150選!回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
新卒面接の質問と回答例
新卒の面接の質問&回答例15選! 3つの必須対策も解説
面接の自己PR
面接の自己PRの作り方|大手内定者の例文と面接官の評価基準も公開
6つのタイプから大切にしている価値観を見つけて企業にアピールしよう
大切にしている価値観を考えることは、一時的な選考対策だけではなく、将来のキャリアを考えるための軸にもなります。
もし大切にしている価値観が見つからない学生は、シュプランガーの価値理論を参考にしてみるのも一つの手です。
6つのタイプから自分を見つめ直すことで、客観的な視点で大切にしている価値観がわかります。
就活が終わっても人生は続きます。この就活をきっかけに、大切にしている価値観を明確にして、企業選びや人間関係について今一度深く考えてみましょう。
アドバイザーからあなたにエール誰にでも自分ならではの大切にしている価値観がある
「大切にしている価値観」がよくわからないという学生は多くいます。
ただ、誰もが無意識に「自分の価値観」の影響を受けてさまざまに物事を判断したり、感じたりしているものです。それが自分の「価値観」だと気付いていないだけなのです。
自分の中にある大切に温めているものは、ほかの誰にも傷つけられないようにたくさんのガードで守られているものかもしれません。
他者に受け入れられなかったり、拒否されたりすることを怖れて、無意識に表に出さないようにしている場合もあるでしょう。
自分自身に問いかけて少しずつ価値観を見つけていこう
また、「価値観」には長い間ずっと変わらない価値観と、短い期間で変わっていく価値観があります。どちらの価値観も「今」のあなたを構成する大切なものです。
これからの人生の過程で「今」のあなたがどのような価値観を持っているのか、自分自身に興味を持って探索してみましょう。これはあなたにしかできない作業です。
なぜそのような価値観を持つようになったのか、なぜ今その価値観を大切にしているのか、「本当はどうなの?」と自分に問いながら、少しずつ自分の価値観を表現する言葉を見つけていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi















4名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/atWill代表
Masayo Miyoshi〇幅広い領域においてキャリアコンサルティングの経験を積み、行政や企業向けのキャリア研修PG開発、講師業などにも携わる。対個人・対組織の支援を両輪でおこなっている
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
Keisuke Yamada〇沖縄県職員として18年間務めた後、キャリアコンサルタントに転身。お金や仕事に関するセミナーや個別指導などで、のべ3,000人を超える受講者や学生のキャリア支援をおこなう
プロフィール詳細