この記事のまとめ
- 「仕事に対する姿勢」は質問の意図を適切に汲み取ることで答えられる
- 4つの準備で適切に「仕事に対する姿勢」を伝えよう
- ブレた回答をしないように2つの注意点を把握しよう
- 面接力診断ツール
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面接の際に「仕事に対する姿勢」を聞かれる場面はよくあります。しかしなんとなくイメージは湧いていても、実際にどう回答したら良いかわからない学生も多いでしょう。
企業が仕事に対する姿勢を聞く意図は、簡単に言うと入社後の働く姿をイメージし、より企業に合った人材かを把握するためです。そのため仕事に対する姿勢を答える際は、企業の社風や求める人材も考慮しつつ、自分らしい強みをアピールしなければなりません。
そこで記事では、キャリアアドバイザーの秋田さん、桒田さん、木原さんのアドバイスを交えつつ「仕事に対する姿勢」の回答方法を解説しています。
面接でよく聞かれる内容であるため、記事を読んで効果的な対策をしておきましょう。
「仕事に対する姿勢」への回答は自分の強みを魅力的に伝えるチャンス
「仕事に対する姿勢」とは、たとえば「失敗を恐れずにさまざまなことに挑戦する」など、仕事に対して前向きな気持ちで取り組む姿勢のことを指します。
前述のとおり、仕事に対する姿勢を考えるうえでは、自分の強みだけでなく企業の社風や求める人材も意識した回答が重要になります。
しかし、「コミュニケーション能力がある」や「積極性がある」など、自分らしい強みは人それぞれなので、まずは自分らしい強みを見つけてから回答を作成するようにしましょう。
この記事では、最初に企業が面接で仕事に対する姿勢を聞く意図を説明します。意図を把握したうえで、仕事に対する姿勢を効果的に回答するための準備やアピール方法を理解していきましょう。
最後に、過去の経験や業種別に基づいた回答方法を例文とともに解説しているので、仕事に対する姿勢を考えるうえで参考にしてみてくださいね。
企業が面接で「仕事に対する姿勢」を聞く4つの理由
企業が面接で「仕事に対する姿勢」を聞く4つの理由
- 仕事で努力ができる人か知りたい
- 仕事で結果を出せる人材か知りたい
- 社風や価値観に相違がないか知りたい
- 入社後の希望するキャリアを知りたい
企業が「仕事に対する姿勢」を聞く理由として、冒頭で入社後の働く姿をイメージし、より企業に合った人材かを把握するためと紹介しましたが、詳しくは上記4つの理由があります。
回答内容に対してマイナスな印象を持たれないためにも、企業がなぜ「仕事に対する姿勢」を聞くのか把握して、的を射た回答ができるようにしましょう。
「仕事に対する姿勢」を考える際は、企業がそれを問う目的を意識しておくことが大切です。
企業は基本的に、価値観の合う仲間を増やしたいと考えています。企業の理念を理解して共感できるポイントをつかみ、仕事にどう取り組むつもりかをアピールしましょう。
仕事で努力ができる人か知りたい
企業は基本的に会社に貢献してくれる人材を採用したいと考えますが、そもそも会社に貢献するためには、今できることをやり続けるだけでなく、向上心を持って学び続ける姿勢や新しいことを吸収する努力が必要です。
なぜなら仕事に対して意欲的でないと、時間が経つにつれてモチベーションを保って仕事ができなくなる可能性が高いためです。
そのため、モチベーションを持ち続けて努力ができる人材なのかどうか、長期的に自社で活躍してくれるのかどうかなどを企業側は面接で判断したいと思っています。
だからこそ、「仕事に対する姿勢」の質問の回答から入社後に伸びしろがある人材かを見極めて、仕事で努力できるのかを判断しているのです。
仕事で結果を出せる人材か知りたい
就職後に結果を出せる人材を採用できるかどうかは、将来的に企業の成長や経営の安定につながるため、採用するうえでも重要視されやすい要素です。
特に新卒の場合、仕事で活躍できるかどうかは仕事に対して前向きな姿勢で取り組めるかが大きく左右されます。やはり前向きな人は、優れた業務効率でチーム全体の姿勢にも良い影響をもたらしやすいのです。
このように仕事に対して前向きな姿勢で取り組める人は、将来的に優秀な社員として成長してくれる可能性があるため、面接官からも期待が大きくなるといえるでしょう。
- どのように答えれば「結果を出してくれそう」と思ってもらえるのでしょうか?
「逆境でも決して諦めない」のようなエピソードは好印象
どんな問題でも、解決できないからとすぐに諦めてしまうと結果はついてきません。そのため、仕事に対する姿勢についての質問でも、課題に対して諦めずに取り組んだという内容は好印象を残せる可能性があります。
アピールする際は、問題が発生したときに「自分がどう思ったか」「どのように乗り切ってきたか」を伝えるようにしましょう。
また、結果を出すには失敗から学ぶことも多くあります。もし成功したエピソードがなかったとしても、「どうにか成功させようと努力した」という事実が大切です。
そして一人だけの力で解決をしようとせずに「周囲の協力を得ようとしたか」も大切な部分です。あらゆるリソースを活用して「結果を出してくれそうだ」と思わせれば、ミッション成功ですよ。
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社風や価値観に相違がないか知りたい
学生が自社の社風や価値観に相違がないか知ることは、入社後の意欲低下や離職率の低下を防ぐ対策にもなります。
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」によると、転職者が勤め先を離職した理由を20代の年齢別に見ると、特に20代前半の若者は人間関係などの社風に悩む人が多いようです。
20〜24歳 | 25〜29歳 | |
1位 | 人間関係 38.4% | 仕事内容に不満足 31.4% |
2位 | 仕事内容に不満足 25.2% | 低賃金 31.3% |
3位 | 低賃金 23.8% | 労働条件(賃金以外)への不満 25.5% |
たとえば、黙々と1人で仕事を進めたい人が、チームでわいわい楽しく仕事を進める企業に入社してしまえば、社風が合わない可能性が高いでしょう。社風が合わずに孤立してしまうと、退職理由でも多くの割合を占める人間関係の悪化にもつながります。
しかし社風をあらかじめ把握しておけば、社風が自分と合わないという事態は招きにくいでしょう。
とはいえ、実際に働いてみないと企業の雰囲気はわからないものです。実際に企業へ出向いてみたり、口コミサイトを見て情報収集すると、企業のサイトではわからない情報が得られるためおすすめします。
入社前の「期待」と入社後に経験する「現実」とのギャップによる心理的ショックを小さくするためには、なるべくリアルな情報を集めることが大切です。
企業のホームページ(HP)だけではなく、社内の雰囲気や働きやすさについて、可能なら実際に働いている先輩の話を聞いてみるのも有効です。
また、面接時などに具体的な仕事内容や役割、成長機会とキャリアパスなどを確認して働くイメージを明確にしておくこともおすすめです。
社風という概念がよくわからない人は、社風について詳しく解説した記事があるので以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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社風が良いとは? 納得して働ける企業の見分け方をプロが解説!
社風とは、企業独自の雰囲気や価値観のことです。記事では自分に合う社風を知るための自己分析のコツや、簡単にできる社風の調べ方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機への活かし方や社風が合わないときの対処法も解説するので、参考にして就活に活かしましょう。
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入社後に希望するキャリアを知りたい
「仕事に対する姿勢」の質問は、入社後すぐの活躍だけでなく、数年先のキャリアまで想定したいという意図もあります。
企業の中でも専門分野によって求める人材や仕事内容が異なるように、目指せるキャリアステップも異なります。そのため学生が今後どんな仕事に携わりたいかを把握することで、適材適所の部署へ導き、今後の成長につなげたいと考えているのです。
しっかり自分が「今後どうなりたいか」を明確にしたうえで、就きたい部署や仕事内容も伝えられるように面接前に考えておいてください。
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「仕事に対する姿勢」の回答を考えるうえで必要な4つの準備
「仕事に対する姿勢」の回答を考えるうえで必要な4つの準備
- 企業の社風や求める人材を把握する
- 志望する職種で求められるスキルを把握する
- 自己分析で自分の強みや価値観を見つける
- 価値観と企業の特徴をマッチさせ仕事に対する姿勢に結び付ける
ここまで解説したように、「仕事に対する姿勢」という質問は、企業の社風と合うか、活躍できる人材であるか判断するために質問されます。
しかし、実際に企業で働いたことのない学生にとっては、どのように考えて良いかわからない人も多いでしょう。
そこでここでは、「仕事に対する姿勢」を考えるうえでおこなってほしい4つの準備を紹介します。以下の内容を参考に、効率的に準備を進めていきましょう。
①企業の社風や求める人材を把握する
仕事に対する姿勢に関する質問では、面接官に自分の活躍イメージを持ってもらいやすくするためにも、企業の社風や求める人材を把握し、求める人物像に近い強みを述べるようにしましょう。
たとえば志望する企業が、「新しいことに挑戦する社風」だとします。そこで自分の強みの中から「慎重に行動できること」と答えてしまうと、企業の社風と当てはまっていない強みになってしまいますよね。
このように企業の社風とズレた強みにならないよう、あらかじめ企業の社風や求める人材を把握しておく必要があります。
社風や人物像の調べ方としては、企業HPの社長からのメッセージやプロフィールを見るのがおすすめです。代表の考え方や思いなどは、社風に大きく影響していることが多いですよ。
そのほかには、企業のOB・OG訪問で実際に働く社員へ質問して、研究する方法もおすすめです。
それぞれの進め方がわからない人は、以下の記事を参考に実践してみてください。
OB・OG訪問の進め方
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
企業研究ノートの作り方
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説
- 志望する企業の社風と自分の仕事に対する姿勢がうまく合わない場合、その企業は自分に合っていないのでしょうか?
魅力を感じているのであればまったく合わないとは考えにくい
あなたは志望する企業の社風を何からどう理解したのでしょうか。そしてあなたの仕事に対する姿勢とは、そんなに堅固で揺るぎないものなのでしょうか。
その企業を志望しているのであれば、少なからず魅力を感じていることと思います。
具体的にその企業のどこに魅力を感じたのでしょうか。その魅力は少なからず社風を感じ取って生じたものではないでしょうか。
これらのことからまったく合わないということは考えにくいと思います。そして、どこかに寄り添えるポイントがあるはずです。
それをピックアップしてみることで、あらためてその企業の魅力をとらえ直すことができるものです。
その努力をしてから合うか合わないかを判断してみてはいかがでしょうか。
②志望する職種で求められるスキルを把握する
志望企業だけでなく、職種へフォーカスすることも仕事に対する姿勢を考える際は重要です。
たとえば、営業職や販売職を志望していて、求められるスキルとして「顧客とのコミュニケーション能力」や「交渉力」の2つがあるとわかったとします。
それを踏まえて、「相手にわかりやすく伝えることを大切にしている」ということを選考でアピールすることで、より職種に合った自分の強みをアピールできるのです。
ほかにも、職種で求められるスキルを把握することで自分の能力と大幅にかけ離れたスキルを求められるという事態も防げるので、企業とのミスマッチや早期退職のリスクも回避できます。
自分に見合った職種に就くためにも、志望する職種で求められるスキルの把握は重要な作業なのです。
職種ごとの違いを一覧で確認したい人は、以下の記事がおすすめです。職種ごとの例と仕事の特徴を解説しています。
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③自己分析で自分の強みや価値観を見つける
「仕事に対する姿勢」をより説得力のある回答にするには、過去の経験から深掘りして、自分の強みや価値観を見つけるなどの自己分析が重要となります。
たとえば、過去の経験から学生時代に参加したボランティア活動で学んだことや、どのような点を褒められたのか思い返してみましょう。そして学んだことを仕事でどのように活かせるのかを考えることで、経験を通して自分だけの強みをアピールでき、説得力のある内容になります。
さらに、より効果的に自己分析を進められるように、自分史やモチベーショングラフを使うのもおすすめです。
自分史とは自分の半生を振り返る自己分析のことで、過去の経験から自分がどんな人物なのか理解を深めることができます。一方モチベーショングラフは、幼少期から現在まで自分のモチベーションをグラフに書き表す方法で、自分のモチベーションの根源がわかります。
これらを活用することで、自分の強みや価値観を洗い出しやすくなるので、自分に合った方法を選んで実践してみてください。
自己分析では、自分も気が付いていなかった価値観を知ることができます。仕事をするうえで大切にしている価値観が現在の仕事と合致していれば、「仕事に対する姿勢」が前向きになるはずです。
志望先とミスマッチがないかを確認するためにも、自己分析は重要といえますね。
いざ自分史やモチベーショングラフを作ろうと思っても、何もわからない状態だと難しいですよね。書き方を説明した記事があるので参考にしてみてください。
モチベーショングラフ
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自分史の作り方
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④価値観と企業の特徴をマッチさせ仕事に対する姿勢に結び付ける
企業の特徴は、社風以外にも商品の売り方などの業態や国内・海外への展開の有無、企業が利益を得る仕組みなどさまざまあります。
たとえば、海外向けにサービスを展開する企業であれば、語学力が必要になってきます。語学が得意であれば、「仕事に対する姿勢」の回答で「自分の語学力を活かしながら、さまざまな仕事に挑戦したい」とアピールすることも可能です。
語学力とチャレンジ精神など、企業の特徴と自分の強みやスキルと強みを掛け合わせることでほかの学生と差別化でき、面接官の印象にも残りやすくなるでしょう。
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・面接でなぜ落ちたかわからない人
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アピールにおすすめ! 入社後求められることの多い「仕事に対する姿勢」
アピールにおすすめ! 入社後求められることの多い「仕事に対する姿勢」
- 何事もプラス思考でとらえる
- 協調性を大切にしている
- 継続的な努力をする
- 物事を成し遂げる責任感の強さを持つ
仕事に対する姿勢を考える準備が整ったら、実際に回答を作成してみましょう。
とはいえ、急に「仕事に対する姿勢をアピールして」と言われても難しいですよね。そのためここからは、仕事に対する姿勢のアピール方法を解説していきます。
効果的にアピールするには、自分が経験した過去のエピソードを入れながら回答することが必要です。さらに伝え方を工夫することで、より面接官にわかりやすく伝えられるので確認しておいてください。
何事もプラス思考でとらえる
「仕事に対する姿勢」の質問で、何事もプラス思考であることをアピールすると、どんな困難でもへこたれずに立ち向かう力がある印象を残すことができます。
もちろん結果を残すことは大切ですが、ポジティブさがあると仕事に対して不満が生まれにくく、長期的に仕事にやりがいを持って働くことができるため、長く企業に務められると判断されやすいのです。
ポジティブな印象を持ってもらうためにも、表情や姿勢など外見にも注意を向けながら、自分の体験したエピソードでポジティブさをアピールしましょう。
プラス思考をアピールする際には、自信過剰に見えないよう注意が必要です。自信は大切ですが、謙虚な姿勢を示すことも忘れないようにしましょう。
また、ネガティブな部分に蓋をして、単に問題を直視することを避けているだけだと誤解される可能性もあります。
現実的な課題や障害についても認識し、どのように対処して何を学んだかなどを共有し、バランスの取れた姿勢を示せると良いと思います。
以下の記事はポジティブという長所をアピールする際の記事ですが、ポジティブ思考をアピールする際のポイントは共通しているので、併せて確認してみてください。
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協調性を大切にしている
ポジティブさに加えて協調性があることも示せると、入社後に周りを巻き込みながら良い仕事ができる人材というイメージを持ってもらえる可能性が高まります。
なぜなら、一人だけでは仕事はできず、周りとの密な連携が社会人にとって必要なことだからです。
そのため、独りよがりにならずに周囲とコミュニケーションを取りながら成し遂げたエピソードがあると、より具体性があり、仕事に対する姿勢も再現性のあるものとして伝わりやすいでしょう。
- 「仕事に対する姿勢」の回答で、ありきたりなエピソードしか出てきません……。
ありきたりでも常にプロ意識を持っていることは差別化になる
エピソードを特徴的にすることにこだわるのではなく、アルバイトや部活動など日常的なことでも、「何かに取り組むときは常にプロフェッショナルを目指す」というのはどうでしょうか。
プロフェッショナルになるということは、その本質を知る必要があります。足りないものを補うための行動を起こす必要があるということです。
そしてプロフェッショナルな姿勢を意識していることを伝える際は、能動的なかかわり方を意識していることもアピールしましょう。
どんな状況にもしっかりと向き合い能動的にかかわっているということは、どんな仕事に対しても真面目に向き合えるという印象にもつながりますよ。
協調性について、どうしてもありきたりなエピソードになってしまうという人は、以下の記事で差別化のヒントを得ましょう。
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協調性はどの企業でも必要とされる特徴のため、うまく自己PRで伝えられれば高評価をもらえます。企業が求める人物像にリンクした方向性やほかの就活生と差別化されたエピソードを盛り込み、的確にアピールする方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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継続的な努力をする
仕事で結果を出すには、継続的な努力が必要不可欠となります。継続的な努力を意識することでより結果を出しやすくなり、期待される存在になります。
しかし明確な目標がなければ、どのように努力をしたら良いか方向性が曖昧になりやすいですよね。そのため目標に対して、何をどのように頑張ったのか、結果どんな成果につながったのか、詳しい振り返りが大切です。
より面接官にわかりやすく、高い評価につなげるために「PDCAサイクル」を意識した回答をすると良いでしょう。PDCAサイクルを意識した回答をすることで、目標に対してどんな対策や計画をおこなったかをより明確に伝えられるため、ぜひ活用してくださいね。
PDCAサイクル
Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)を繰り返して、業務効率化を改善するフレームワークのこと。
コツコツ努力ができるという面での継続力は、アピール方法を間違えると魅力がうまく伝わらなくなってしまいます。こちらの記事は自己PRの記事ですが、伝え方の工夫は参考になりますよ。
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継続力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。企業が求める継続力を見極めてアピールしましょう。求められる継続力の見極め方やアピール方法、留意点をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。
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物事を成し遂げる責任感の強さを持つ
仕事を楽しむことは大切ですが、遊びと同じようにとらえて責任感がない人材は、企業からは求められません。なぜなら責任感がないと物事を途中で投げ出したり、ミスを人に押し付けたり、失敗を自分ごととしてとらえられなかったりするからです。
面接官へ責任感をアピールするのであれば、責任を持ってやり通したことを具体例に示すことが重要です。そうすることで「仕事に対する姿勢」に対する質問の回答が説得力のあるものになるでしょう。
企業に響く「責任感」とは、目的のために自らがどう努力できたかより、チームの中の役割をきちんと果たせたかが重要です。
チームで結果を出す中で、どんなポジションを担い最後までやり通せたのかが伝わるエピソードを選びましょう。
この記事では、責任感を自己PRする際の注意点を解説しています。例文を参考にしながら考えてみてくださいね。
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責任感の自己PRは安易に使用すると高評価を得られません。注意点を踏まえて内容を考える必要があります。この記事では仕事で求められる責任感か見極める基準や自己PRでアピールする方法、周囲と差別化するコツをキャリアコンサルタントが解説します。
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キャリア支援のプロに聞いてみた! 「仕事に対する姿勢」としておすすめの回答は?
今まで、「仕事に対する姿勢」を面接官が聞く意図や考えるうえでの準備方法、アピール方法をお伝えしました。
しかし、「実際どういう回答を求められているかいまいちわからない」と思っている学生も中にはいるのではないでしょうか。
そこで就職支援のプロであるキャリアアドバイザーの木原さんより、「仕事に対する姿勢」のおすすめの回答方法を解説してもらいます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
アドバイザーコメント
木原 渚
プロフィールを見る「仕事に対する姿勢」は具体的な行動や考え方を示すことが重要
面接官はこの質問から、あなたがどのような仕事観や価値観を持ち、実際にどのような行動を起こすかを知りたいと考えています。
まずは、自分の仕事観や価値観を整理しましょう。仕事に対する意欲や責任感、向上心など、自分が大切にしている価値観を明確にすることが重要です。
自分の価値観を明確にするには自己分析や他己分析が有効
価値観を明確にするとは言いつつも、価値観や仕事観は目に見えず無意識であることがほとんどなので、自分がどんな価値観を持っているかわからないという人も多いのではないでしょうか。自分のことは意外と知っているようで知らないものです。
価値観を明確にするために必要なのが自己分析です。Web上で無料で受けられる自己分析ツールもたくさんあるので、実際の相談でもこういったものを活用することをおすすめしています。
自分では気付いていなかった価値観が明確になったり、弱みだと思っていたところが強みだったりなど、いろいろな気付きを得ることができますよ。
また、周りの人に自分の強みをインタビューしてみたり、これまでの経験を棚卸ししてみたりすることも自分を客観的に理解するのに有効な手法です。
自分の価値観を理解することは、就職活動で仕事に対する姿勢を効果的にアピールできることだけではなく、人生の満足度を高めることにもつながりますよ。
他己分析のやり方がよくわからない人は、以下の記事で手順を解説しています。実際に友人などに頼む前に確認しておきましょう。
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他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
就活ではよく自己分析の重要性が取り挙げられますが、他己分析をすることで自己分析の精度を上げることができます。記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えながら、他己分析をおこなう具体的な方法や質問例、面接への活かし方などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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AIツールで自己分析などの就活対策を進めたい人は、以下の記事もおすすめです。おすすめのAIツールを紹介しています。
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就活はAIを活用することで効率的に進められる一方で落とし穴もあります。AIを活用しつつも失敗せずに就活を進める秘訣について、キャリアコンサルタントとともに解説します。AIツールの特徴や注意点を押さえて、効率的に就活を進めましょう。
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トピック別に紹介! 「仕事に対する姿勢」の回答例文9選
ここまで「仕事に対する姿勢」の回答の作り方について詳しく解説してきましたが、実際に書くとなると、手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。
「仕事に対する姿勢」では、説得力を上げるために過去のエピソードを交えながら、自分の強みをアピールすることが大切です。実際の例文を参考にしながら構成に沿って志望動機を書いていきましょう。
より面接官にわかりやすく伝えるには、PREP法を用いるとより効果的です。
PREP法とは
結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順番で話を展開するフレームワーク。ビジネスシーンで説明や提案をおこなうときにわかりやすく伝える基本的な方法
ここでは「仕事に対する姿勢」を質問された際の回答例を「経験別の回答例文」「業種別の回答例文」に分けて解説していきます。
相手により簡潔的にわかりやすく伝えるためにも、例文を見ながら面接対策に役立ててくださいね。
過去の経験と照らし合わせよう! 経験別の回答例文4選
過去の経験と照らし合わせよう! 経験別の回答例文4選
まずは、過去の経験別の回答例文から紹介します。経験別の回答例文では、自分の過去の経験談から自分の強みをアピールしていきます。
エピソードでは自分の経験を簡潔に述べ、その経験での結果や自分の感情、経験での学びまで説明することが重要なポイントです。そうすることで、より面接官にわかりやすく説得力のある内容を伝えることができます。
部活動やアルバイトなど、同じようなテーマの経験から仕事に対する姿勢をアピールしようと考えている人は、例文を参考にして説得力のあるアピールを目指しましょう。
例文①インターンシップでの経験から向上心をアピール
インターンシップでの経験から向上心をアピールした例文
仕事をするうえで重要なことは、向上心を持って取り組むことだと考えています。
私は、大学3年生の頃にマーケティングのインターンに参加しました。インターンのなかで、実際に自社商品を利用してもらうための数値の分析や改善策の立案をチームで任されました。
何から始めたら良いのかわからず、まずは集めたデータから数値を分析したり、商品がどのように認知され利用されるのかチーム内で話し合ったのですが、思ったほど数値が伸び悩みうまく結果が出せませんでした。
そこで、マーケティング業務を独学で一から勉強し、他社と比較して自社商品の強みやコンセプトの見直しを先輩に教えてもらいながら進めていきました。その結果、自社商品の利用率を3倍までアップさせることに成功しました。
インターンでの経験から、何事にも向上心を持って取り組むことが重要だと学びました。御社に入社後も、現状に満足せず、向上心を持って仕事に取り組みたいと考えています。
就職支援のプロが解説! 向上心のアピールで埋もれないためのコツ
向上心をアピールする場合、複数の人数で成し遂げたエピソードにもかかわらず自分を中心にしてしまうと、面接官のとらえ方もさまざまかと思います。
完成して満足せず、もっと良くできないかと周囲を巻き込んでいくという考え方を向上心に置き換えてアピールしてはどうでしょうか。
向上心をアピールするエピソード選びが難しい人は、以下の記事を参考にしてみましょう。自己PRの記事ですが、エピソード選びのポイントは共通する点もありますよ。
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例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
向上心の自己PRは3ステップで簡単に考えることができます。キャリアコンサルタントとともに向上心の自己PRのコツや例文を解説していくので、向上心をアピールしたい人は参考にしましょう。また自己PRの際の注意点も必見です。
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例文②アルバイトの経験からポジティブさをアピール
アルバイトの経験からポジティブさをアピールした例文
仕事をするうえでは、ポジティブな思考を持って取り組むことが大切だと思っています。
私は大学時代、居酒屋でアルバイトをしていました。飲食店ということもあり、顧客の出入りが多い場合はアルバイトでも残業をすることがありました。
ある日の営業終了後、仕事がまだまだ残っている状態の中、従業員みんなが疲弊しており、雰囲気も暗く業務効率も落ちている場面がありました。
そこで、私はみんなに「あともう少しだから頑張ろう!」など、明るく声掛けをおこないました。結果、徐々に雰囲気も明るくなり和ませることができました。
仕事終わりに店長から「いつも気を遣ってみんなに声掛けしてくれてありがとうね」とお礼を言われたのを今でも忘れません。
この経験から、ポジティブな思考は周りにも良い影響を与えることを学びました。御社に入社後も、持ち前のポジティブさを活かして、社内の雰囲気作りや業務の効率化に貢献していきます。
この記事では、アルバイトでの経験をアピールする方法を解説しています。自己PRの記事ですが、仕事に対する姿勢をアピールする際にも活用できるのでぜひ参考にしてみてください。
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例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
アルバイト経験の自己PRは、かなり効果的です。入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。アルバイト経験の自己PRの構成や、作成時の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。例文10選も紹介するので、アルバイト経験を魅力的に伝え、内定を掴みましょう。
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例文③部活動の経験から責任感をアピール
部活動の経験から責任感をアピールした例文
私は、仕事をするうえで大切なことは責任感だと思います。
私は陸上部に所属していて、マネージャーを担当しておりました。陸上部のマネージャーは、飲み物や物品準備だけでなく、大会の申し込みや部費の管理、車の手配などさまざまな業務を担当していました。
書類業務や金銭管理などは特に責任感のある業務であるため、私には荷が重く感じることもありましたが、選手から「いつもありがとう」の感謝の言葉を伝えられると、マネージャーをしていて良かったと思えました。
振り返れば地味な仕事も多かったですが、同期の選手の引退の際には、彼らの活躍に少しは貢献できたのではないかと思い嬉しかったです。
この3年間の部活動の経験から、小さな仕事でも責任感を持っておこなうことの重要性を体感しました。御社に入社後も、どんな仕事でも必ず当事者意識を持って業務に取り組みます。
- 部活動で大きな成績を残したわけでもなく、これといった誇れるエピソードがありません。その場合はエピソードとして伝えるのはやめたほうが良いでしょうか?
大きな成績を残していなくてもアピールすることは可能
仕事に対する姿勢の回答で大切なのは、成果の大きさではなく自分の姿勢や考え方や行動の一貫性を示すことです。
たとえば、日頃の努力や継続的な取り組み、チームへの貢献、問題解決や工夫、成長意欲なども仕事の姿勢として伝えることができます。
「毎日自主練をして苦手部分の克服に取り組んだ」「チームのサポート役として試合前の準備や後片付け、後輩の指導に積極的に取り組んだ」など、部活動での経験がどれほど小さなものであっても、ポジティブにとらえ直し、それをどのように活かして成長してきたかを示せればしっかりアピールできるでしょう。
部活動で学んだことを効果的に伝える方法は以下の記事を参考にしてみてください。伝える際のコツも解説しています。
部活動で学んだことを伝えるコツ
例文10選|部活動で学んだことの回答で面接をリードするコツ
部活の自己PR
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
例文④ボランティアの経験から主体性をアピール
ボランティアの経験から主体性をアピールした例文
私は、仕事をするうえで主体性が最も重要だと感じています。
私は大学2年生の頃に被災地ボランティアの炊き出しや清掃に参加しました。そのなかで私は、避難所で生活されている人の生活支援を任されました。ご高齢の方も多く、身の回りの生活を支援するなかで、私は積極的に声掛けをおこないました。
お話をしたり心に寄り添うことを意識するなかで、「話を聞いてくれてありがとう」と泣いて喜んでくれたことは忘れられない出来事です。
体験を通して、物理的な支援だけでなく、自分にもっとできることはないかと主体性を持って取り組むことの重要性を学びました。
御社へ入社後も、常に自分にできることは何か、仕事を自分事としてとらえて、主体的に行動していきます。
ボランティアでの学びを効果的にアピールする方法については、以下の記事を参考にしてみてください。
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ボランティアで学んだ事を効果的にアピールする方法|例文付き
ボランティア経験は、学んだ事を適切にアピールすることで高評価につながります。ボランティアで学んだ事を伝える構成やアピールするときの注意点を例文を交えて解説します。キャリアコンサルタントがプロ目線でアドバイスしているので参考にしてください。
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志望先が決まっているなら要チェック! 業種別の回答例文5選
次に、業種別の回答例文を紹介します。業種や企業によって求める人材は変わるため、それぞれの職種で求められる人物像を理解したうえで、自分の強みをアピールする必要があります。
そのためには、企業に関する情報収集をおこなった後に、本当に伝えたい重要な箇所だけを残して文章を添削していく方法が効果的です。志望する業種が決まっている人は、当てはまる例文を参考にしながら考えてみてくださいね。
例文①営業系
営業系の例文
私は仕事をするうえで、チャレンジ精神を大切にしたいと考えています。
これは私が学生時代から意識していたことです。私はもともとあまり目立つことは好きではなかったのですが、大学入学から半年で「待っていてもチャンスはやってこない」ということを実感し、このままでは成長できないと考えました。
そして大学2年生からは研究や長期インターンなどさまざまなことに挑戦しました。特にインターンでは、営業での資料作成を任され、一から自分で制作しました。
最初は作り方に苦戦しましたが、先輩にアドバイスをいただきながら顧客のニーズに合わせた資料作りを意識しました。実際に自分の作成した資料で営業して、資料の見やすさやニーズの汲み取り方を顧客から褒められ契約していただいたこともありました。
このインターンでの経験から、チャレンジすることで自分の自信にも大きくつながることがわかりました。
御社に入社後は、御社の商品を多くの人に知ってもらえるように、さまざまな業務に果敢にチャレンジしながら、貢献したいと考えています。
就職支援のプロが解説! 営業職で評価されやすい「仕事に対する姿勢」はこれ!
営業はうまくいくことばかりではありません。そのため、結果を出すまで諦めずに取り組む姿勢は評価されるでしょう。
また、失敗してもそこから学んで糧にしていける姿勢も良いですね。障害にへこたれない強さをアピールしましょう。
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例文②販売・サービス系
販売・サービス系の例文
私は仕事において、顧客のニーズを最小限の労力で汲み取ることが重要だと考えています。
学生時代は3年間カフェでアルバイトをしていたのですが、もともと私はコミュニケーションを取ることは苦手なほうでした。しかしアルバイトを通して、いろいろな人とお話しすることの楽しさや人との接し方を学べました。
アルバイトの中で特に意識していたことは、お客様からおすすめのメニューを聞かれた際に、できるだけ少ないラリーでぴったりなメニューを提案することです。
おすすめして気に入ってもらえなければリピートの可能性は減ってしまうので、できるだけお客様の負担を減らしてベストな商品を紹介できるよう、表情や何気ない会話から好みを把握するようにしていました。
その結果、新規のお客様の満足度も全体で10%ほど上昇させることに貢献できました。御社に入社後も、言葉にないお客様の要望を満足させられるように、表情や言葉からニーズをつかみ、御社に貢献します。
キャリアコンサルタントが伝授! 販売系の職種で評価されやすい「仕事に対する姿勢」とは
販売・サービス系の仕事に対する姿勢で特に重宝される強みとしては、顧客志向・コミュニケーション能力・柔軟性・適応力といったものが挙げられます。
「アルバイトでは顧客との対話を大切にし、丁寧なヒアリングを通じてニーズを把握することに注力しました。その結果、顧客からの信頼を得ることができ、リピーターを増やすことにつながりました」などの具体的なエピソードは強い印象を与えることができるでしょう。
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例文③専門系
専門系の例文
私は仕事において、チーム力を大切にしていきたいと考えています。
学生時代、ブライダルのアルバイトをしておりました。そのなかで、一つの結婚式に多くのスタッフが携わり連携して、式を成功させることに達成感や充実感を感じておりました。
新郎新婦の思いやこだわりを汲み取って式を成功させるには、チーム内で密な連携を取ることが重要であることを経験から学びました。
私が志望するシステム開発部門では、トラブルを回避するためにもチーム力が必須だと思います。入社後は、チームで一つの目標に向かって、メンバー内でコミュニケーションを取りながら、チーム力の向上に貢献していきます。
就職支援のプロに聞いた! 専門職で重宝される「仕事に対する姿勢」は?
専門職人材には、コミュニケーションを取るのが苦手、コミュニケーションを取りたくないと思っている人が多い傾向があります。
そのため、「コミュニケーションスキル」や「専門性を高めたい向上心」は、他者と差別化できて重宝される強みといえます。
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例文④企画系
企画系の例文
私は仕事において、分析力を大切にしたいと考えています。
私は、学生時代にアルバイトでアイスクリーム屋の新店舗のスタッフとして働いていました。最初の頃はなかなか客足が伸びずに悩んでいたので、店舗のスタッフと「なぜ客足が伸びないのか」と仮説を立てるようにしました。
スタッフみんなで分析を進めるなかで、ほかの店舗との違いを細かく洗い出して、最終的には価格の見直し、店舗内の装飾、広告方法まで一から見直しました。その結果、徐々に多くの顧客に認知されるようになり、客数を3倍ほど伸ばすことに成功しました。
この経験から、顧客に商品を認知してもらうためには分析力が大切だと改めて実感しました。御社に入社後は、マーケティングの知識を学びながら、活躍できるように貢献します。
キャリアコンサルタントが解説! 企画職に必須な「仕事に対する姿勢」
企画職で特に必要な姿勢は「目の前の現象に興味と疑問を持つ」ということです。また、人を観察し仮説を立て、新しい価値を問いかけていく姿勢も必要です。
さらに、誰もやっていないことにチャレンジし、人と違う道を歩む覚悟を持つ姿勢も重宝されるでしょう。
企画職が気になっていても、仕事内容について詳しく知らないという人は、こちらの記事もおすすめです。
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例文⑤事務・管理系
事務・管理系の例文
私が仕事に対する姿勢で意識していることは、素早く正確におこなうことです。
私はもともと、物事に対してかなり慎重に行動する性格でした。大学では、論文を提出する前には声に出しながら読んで見直すことをルーティンにしていました。
しかしある時、見直す時間がなくそのまま論文を提出した際に、教授から「今回も丁寧で誤字脱字もなくて見やすかったよ」と声をかけていただいたことがありました。
自分としては見直しが不十分で不安だったのですが、常に丁寧さを心掛けていたことで、自然と身に付いていたとわかりました。
そこからはむしろ、丁寧さとスピードをどれだけ両立できるかを極めたいと思い、できるだけ見直しを減らして完璧な論文を提出するように努めました。
事務職は数値などを取り扱う仕事であるため、より正確さが求められると認識しています。入社後も効率も大事にしながら、正確にミスがないように貢献していきます。
就職支援のプロに聞いた! 事務系職種で求められる「仕事に対する姿勢」とは?
事務職系の仕事では、データ入力や書類管理など細かい作業が多いため、正確性や注意力が求められます。
また、限られた時間内で多くの業務をこなすために、効率的に作業を進める能力と優れた時間管理スキルも重要なので、これらのスキルは重宝されるでしょう。
以下の記事では、事務職の仕事内容を詳細に説明しています。事務職を志望している人は併せて読んでおきましょう。
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やりがちな失敗! 「仕事に対する姿勢」で説得力が不十分な回答
例文を見て、伝える際のイメージがついた人も多いかもしれませんが、最後に失敗例も見直しておきましょう。
良い例はもちろんですが、NG例を避けてより面接官に対して説得力のある回答ができるように、忘れずに確認しておいてくださいね。
主体性のあるエピソードがない
主体性のあるエピソードがないNG例文
私が仕事をするうえで大切にしていることは、積極的に行動することです。私はもともと消極的な性格で、何事にもなかなか行動せずに終わってしまうことがほとんどでした。
しかし、友人に勧められて参加したボランティアに一緒に参加し、高齢者の介護のサポートを体験させていただきました。
最初は不慣れなことも多かったのですが、施設の人に手順を教わりながらおこなうことで徐々に高齢者の人ともコミュニケーションを取れるようになりました。
この経験からまず行動することの重要性を学びました。御社へ入社後も、本当に人の役に立つことは何か真剣に考えながら積極的な行動がおこなえるように仕事に取り組みます。
主体性のあるエピソードがない場合、面接官に「ただ指示されたことだけをやる人」という印象を持たれてしまう可能性があります。
上記のように自分の意志とは関係なく取り組んだエピソードを紹介することや入社後にやってみたいことが曖昧では、自分の軸がないと判断されてしまうケースもあります。
自分の意志で取り組んだ結果、どのような成果につながったのかまでしっかり伝えられるとより説得力が増します。
- 今までの経験を振り返っても主体的なエピソードが思いつかない場合は、どうすれば良いでしょうか?
これからの仕事への取り組み方を重点的にアピールしてみよう
過去の経験からエピソードを出せなければ、今後どんな姿勢で仕事に取り組みたいか、なぜそう思うのか、何がきっかけでそう考えるようになったか、そのために今何を学んでいるか、入社後にどんな努力をするつもりかなどをできるだけ具体的に洗い出してみましょう。
たとえば、自分のことでなくても、先輩や憧れている著名人のように働きたい、自分もこんな結果が出せる人間になりたいといった思いでも良いです。
できるだけ具体的に、その人のどこに・なぜ魅力を感じたのか述べることで、今後の行動の規範を持っていると伝えることもできます。
そのために今は何をしているかも重要です。ただなりたいという気持ちだけでなく、実際に行動できる人材だと伝えましょう。
過去の経験に関する具体的なエピソードがない
具体的なエピソードがないNG例文
私は仕事をするうえで、明るく前向きに仕事へ取り組むことが重要だと考えています。
なぜなら、ポジティブな思考がないと仕事に対して向上心を持って取り組めないからです。
私は学生時代に、オーストラリアへ海外留学へ行きました。そこではつらい経験もたくさんありましたが、明るく前向きな気持ちでいることでさまざまな経験を果たすことができました。
貴社へ入社後は、明るく前向きな気持ちで仕事へ取り組み周囲へも良い影響を与えられるような存在になりたいです。
上記の例文は、海外留学へ行き明るく前向きな気持ちでいることの重要性を学んだことはわかりますが、どのような経験をしたのか詳しいエピソードがありません。
説得力のある内容にするためにも、過去のエピソードは初めて聞いた人でも情景が浮かぶくらい具体的に説明しながら、自分の学んだことを主張するよう意識しましょう。
この記事は、エピソードを具体的かつ端的に伝えるためのPREP法や、エピソードの構成におすすめのSTAR法を解説しています。実際にエピソードを交えて、回答を考える際の参考にしてみてください。
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自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
伝わる自己PRを書くために重要な構成。構成をしっかり考えることで、採用担当者に響く自己PRが作成できます。今回は構成の組み立て方からエピソードの書き方、さらに自己PRを魅力的にするコツまで幅広く解説しています。最後には例文も豊富に紹介しています。
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「仕事に対する姿勢」は自分の強みを魅力的にアピールし選考を突破しよう!
社会人経験がない学生にとって、「仕事に対する姿勢」はなかなかイメージしづらいものだと思います。
しかし、企業の社風や求める人材に合わせた自身の強みを最大限にアピールできれば、より就職後の働く姿をイメージさせることができ、好印象を残すことも可能です。
記事で解説した内容をしっかり活用し、自分らしい仕事に対する姿勢をアピールして、就職活動を進めましょう。
アドバイザーコメント
秋田 拓也
プロフィールを見る自分が選んだ仕事が好きになれるかは仕事に対する姿勢が影響する
もし仕事選びの際に給与などの条件だけで決めてしまった場合、指示されたことだけをやっていれば良いという考えが強く、仕事に対する姿勢は良いとはいえないでしょう。
ただ、事業内容であったり、企業理念であったり、その企業が好きな場合や帰属意識が高い場合は、どのような仕事に対しても前向きな姿勢で取り組めるはずです。
このように、自分はどのポイントで「仕事に対する姿勢」が前向きになるのかを自己分析してアピールしていきましょう。
「自己成長=企業の成長」だということを忘れないようにしよう
面接の場面では、「企業発展のために貢献します」というような回答をすることがセオリーにもなっています。
これは企業側が貢献してくれる人材を求めているからといえますが、なぜ貢献する人は必要かというと、従業員一人ひとりが成長しないと企業の成長はありえないからです。
私が以前所属していた企業のトップは「会社のために仕事をするな」「自分のために仕事をしろ」と言っていました。自己成長を願って頑張ることが、企業の成長につながっていくということです。
だからこそ「仕事に対する姿勢」をアピールする場合も、企業への貢献だけに目を向けるのではなく、自己成長という視点でアピールすることも悪いことではないと思います。ぜひ自分がしっくりくる方向性で文章を組み立ててみてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Nagisa Kihara◯放送・行政・人財開発など多様な職種を経験する中でキャリア支援に興味を持つ。一人ひとりが楽しく働き、豊かに生きられる社会を目指し、現在はカウンセラーや研修講師として活動中
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている
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