この記事のまとめ
- 航空業界の志望動機は各企業・職種の特徴を理解することが重要
- 航空業界で共通する「求める人物像」に沿った志望動機を作成しよう
- 航空業界の18の職種別で志望動機例文を紹介
- 志望動機作成ツール
たった3分で選考通過率の高い志望動機が完成!
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世界中で活躍することができる航空業界は、その華やかなイメージから多くの人が一度は憧れを持った経験があるのではないでしょうか。しかし人気な業界のため、職種によっては就職倍率が20〜100倍になるほど厳しい選考になることもあります。
このような難易度の高い業界だからこそ、「どんな志望動機を作れば評価されるのかわからない」「志望動機がうまくまとめられない」など、悩みを抱える人も多いでしょう。
そのうえ、航空業界は一般的に想像しやすいパイロットや客室乗務員以外にも、たくさんの職種によって成り立っています。似たような分野の仕事も多いので、それぞれの仕事内容や特徴を詳しく把握しなければ、面接官に刺さる志望動機を作成することはできないのです。
この記事では、キャリアコンサルタントの柴田さん、吉田さん、桒田さんと一緒に航空業界の志望動機の書き方やコツを例文付きで解説します。航空業界を目指す際、志望動機は非常に重要になるのでぜひ参考にしてください。
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憧れを現実に! 航空業界を理解して好印象な志望動機を作成しよう
航空業界の選考を突破するには、まずは航空業界の各職種のビジネスモデルや仕事内容、求める人物像などの特徴を理解することが重要です。
この記事では、前半で航空業界の基本情報や求める人物像など前提となる情報を解説します。志望動機を作成するうえで必要な情報なので必ず押さえておきましょう。
そして記事後半では、志望動機の例文や志望動機を作成する際のポイント、NG例、思いつかないときの自己分析の方法を解説します。最後まで読むことで、企業が求める人物像を満たし、かつ独自性のある志望動機が作成できるようになりますよ。
事前に確認! 航空業界の基本情報
事前に確認! 航空業界の基本情報
- ビジネスモデル
- 職種と仕事内容
- おもな就職先
航空業界の志望動機を作成するにあたって、ビジネスモデルや各職種の仕事内容などの基本的な情報を把握していないと、的外れな内容の志望動機を作成してしまう可能性があります。
そのため、まずは航空業界の基本情報を解説します。航空業界に関する知識に少しでも不安がある人は確認しておきましょう。
ビジネスモデル
航空業界は、人や物を目的地まで安全に運ぶのがビジネスの大枠です。人や物を運ぶ手段としては自動車や鉄道などもありますが、航空機をメインで使用しているのがこの業界です。そして、航空機の利用者から利用料を支払ってもらうことで売り上げを立てている仕組みになっています。
とはいえ、実際はより複雑です。航空機を作る人や航空機に関連するあらゆる物事を整備・管理する人など、さまざまな役割が存在して航空業界は成り立っています。
自分が志望する職種がビジネスモデルのどこに位置するかは把握しておきましょう。
以下の記事では鉄道業界の選考フローについて詳しくまとめています。航空業界ではなく交通インフラに興味のある人は参考にしてみてください。
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職種と仕事内容
航空業界は、同じような役割でも担当範囲によってさまざまな職種の人がいます。自分が思い描く働き方に最も近い仕事は何なのかを把握したうえで職種を選ぶ必要があります。
航空業界のおもな職種とその仕事内容は以下のとおりです。
職種 | 仕事内容 |
---|---|
客室乗務員 | 機内で乗客のお世話、乗客の安全を守るための保安要員などの役割を持つ |
グランドスタッフ | チェックインや搭乗、ラウンジでの接客などを務める |
空港館内案内スタッフ | 空港内の案内所で館内案内や、空港内の巡回などを務める |
航空会社総合職 | 航空会社の基幹社員として営業や管理などを務める |
空港運営会社 | 旅客サービス業務やターミナル内での物販など、空港の運営に関するあらゆる業務を担当する |
航空関連商社 | 航空機に関する機械や部品などの調達や販売など、貿易業務を務める |
航空関連IT会社 | 航空機の通信機器や設備、情報システムの開発・展開・保守・運用などを務める |
パイロット | 旅客機を安全に操縦する |
運航管理業務スタッフ | 飛行プランを作成したり、天候をパイロットに伝達したりする |
整備士 | 飛行機の点検や整備など、飛行機が安全に運航するための作業を務める |
グランドハンドリング | 飛行機が空港に駐在している際に、整備や誘導、燃料補給、清掃などをおこなう |
空港施設保守・点検・給油施設関連会社 | 航空機のメンテナンス施設や給油施設などの設計・工事、国内外の空港への技術支援などをおこなう |
航空機関連メーカー | 飛行機だけでなく宇宙関連、防衛関係のメーカーがあり、エンジンや内装などに携わる |
ビジネスジェット運航支援 | ビジネスジェット機の着陸許可や領空通過許可など、運航する際に必要なあらゆる許可申請をおこなう |
公務員 | 飛行ルートを監視する管制官や税関が当てはまる |
旅行会社 | 自社便を利用してツアーの企画や実施をおこなう |
ケータリング・スタッフ | 機内食の調理や機内への搭乗などをおこなう |
航空貨物 | 世界中から運ばれる貨物の仕分けや運搬などをおこなう |
このように航空業界にはさまざまな職種が存在し、それぞれ仕事内容も大きく異なります。自分がどの職種に就きたいのかを明確にし、仕事内容を自分なりにまとめて、その職種に合わせた志望動機を作成するのが大切です。
各職種のキャリアプラン例
志望動機を作成する際は、将来的にどんな仕事をしたいかを見据えて考えるのが重要です。将来を見据えているかどうかで、あなたが長く働き続けられそうかの評価が変わるからです。
しかし、当然ですが職種によってキャリアプランは異なります。たとえば、客室乗務員であればビジネスクラスを担当したり、管理職になったりなどが考えられます。また、航空会社に勤務した場合はリーダー職やチーフなど、より経営に近い立場に携わるキャリアプランが考えられます。
それぞれの職種のキャリアプランは、各社採用ページやホームページ(HP)の社員インタビューや職種紹介に掲載されていることもあります。掲載されていない場合もOB・OG訪問を活用して聞く方法もあるので、時間に余裕がある場合は試してみましょう。
長く働き続け、会社に貢献することをアピールするためにも、志望動機を考える際はキャリアプランも提示するようにしてくださいね。
OB・OG訪問のやり方については、以下の記事で詳しく解説しています。
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- 職種によっては調べてもキャリアプランがわからなくて、働くイメージがつきません……。
各企業のサイトや航空関連の書籍・雑誌を調べてみよう
航空会社や空港関連の仕事に関しては、各企業のウェブサイトなどに詳しく紹介されているのでよく読んでおきましょう。
ただ、自前で提供してある情報には客観性がないと感じるのであれば、航空関連の雑誌や書籍を読んでおくのが良いです。
航空機の写真や各社のサービスを中心に紹介しているものが多いですが、中にはパイロットや客室乗務員(CA)以外の専門職についても数多く取り上げているものもあります。
興味のある職種が特集されているバックナンバーなどを取り寄せてみるのもおすすめです。
おもな就職先
職種 | 就職先の例 |
---|---|
客室乗務員 | ANA JAL エミレーツ航空 |
グランドスタッフ | ANA JAL エミレーツ航空 |
空港館内案内スタッフ | 成田国際空港 関西国際空港 羽田空港 |
航空会社総合職 | ANA JAL |
空港運営会社 | 日本空港ビルデング ANAスカイビルサービス |
航空関連商社 | JALUX 三菱商事 三井物産 |
航空関連IT会社 | JALインフォテック ANAシステムズ |
パイロット | ANA JAL |
運航管理業務スタッフ | CKTS エスエーエス ANA JAL |
整備士 | ANAベースメンテナンステクニクス JALエンジニアリング |
グランドハンドリング | Aリリーフ JALグランドサービス スイスポートジャパン CKTS |
空港施設保守・点検・給油施設関連会社 | 成田空港給油施設 日本空港給油 三愛オブリ |
航空機関連メーカー | 三菱重工業 日本飛行機 住友精密工業 |
ビジネスジェット運航支援 | 朝日航洋 エアロワークスインターナショナル アイ・エー・エス・エス |
公務員 | 税関職員 入国審査官 入国警備官 |
旅行会社 | 日本旅行 エイチ・アイ・エス JTB |
ケータリング・スタッフ | ANAケータリングサービス ジャルロイヤルケータリング 双日ロイヤルインフライトケイタリング |
航空貨物 | ジェットスター・ジャパン スターフライヤー スカイマーク |
前述で紹介した各職種の就職先の例はこちらです。表からもわかるように、ANAやJALのような大手航空会社は募集職種も多く、選択肢も豊富にあるので、まだ職種に迷っている人はまずは大手の航空会社の職種を調べてみても良いでしょう。
また職種がすでに決まっている人は、企業によってどのように働き方が違うのかを見比べてみてください。企業の規模やビジョンによっても大きく変わるので、どの環境なら自分に合っているのか考えながら調べてみましょう。
航空会社への就職を考えている人はこちらの記事もおすすめです。
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- 憧れの航空会社があるのですが、会社ベースで合格できそうな職種を選ぶのは良くないでしょうか?
ダメではないがもったいない! 思い切って挑戦してみよう
もちろん、ダメではありません。現実的に内定が出やすそうな会社を受けておくことも必要でしょう。しかし、せっかくの新卒での就職活動で、チャレンジしないのはもったいないと感じます。
今後就職したら、転職活動は何回でもチャンスはありますが、新卒の就活は一生のうちに一度しかありません。
ましてや、転職はある程度の実績がないとキャリアアップは難しいですが、新卒就活はポテンシャル採用なので、「今何ができるか」より「これからどれだけ伸びるか」が見られています。
見方を変えると、志望先に挑戦できる最大のチャンスかもしれませんよ。
企業視点もチェック! 航空業界が求める人物像の基本
企業視点もチェック! 航空業界が求める人物像の基本
- 何事も責任感を持って取り組める人
- チームで協力し合える人
- リーダーシップ能力が高い人
- 多様な文化や価値観を受け入れられる人
航空業界は何人もの命を預かる責任重大な仕事なので、職種によっては厳しい募集基準を設けている場合もあります。そのため求める人物像を押さえることが、ほかの業界よりも重要なのです。
ここからは、航空業界が求める人物像の基本を解説します。詳細は企業や職種によって異なりますが、これから紹介する人物像はどこでもアピール可能なため、把握しておきましょう。
何事も責任感を持って取り組める人
航空業界は人の命や顧客の大事な荷物を預かる仕事であり、少しの妥協が大事故につながってしまうため、どんなに小さなミスも許されません。
そのため、安全かつ確実に仕事を進めるためにも強い責任感を持っていることが求められます。
これまで一切妥協をしなかった経験や、強い責任感を発揮した経験などをアピールすると、高評価を得られる可能性が高まります。
航空業界では小さな妥協が大きな事故につながり、人命を左右します。
パイロットや管制官はもちろんですが、飛行機の整備、搭乗案内や機内食の手配に至るまで、いい加減な仕事をすれば大混乱になることは想像に難くないでしょう。
責任感を効果的にアピールしたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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チームで協力し合える人
一回のフライトだけを見ても、空港内での案内から機内での対応、着陸後の整備など、さまざまな職種や役割の人が携わっています。航空業界の仕事は多くの人の協力があって成り立っているので、チームで協力し合うことに抵抗がないことが求められます。
一方で、人と協力し合うことが苦手だったり、単独で判断したりしてしまう人は航空業界は向いていないでしょう。一つの連携のズレが大きなミスにつながる可能性があるからです。
これまでの学生生活や部活動などでチームワークを発揮した経験がある人は、志望動機で積極的にアピールしましょう。
チームワークの高さをアピールしたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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リーダーシップ能力が高い人
前述のとおり、航空業界はチームワークを発揮できることが必須です。チームで仕事を進める際、さまざまな職種の人や関係者を取りまとめ、業務を遂行しなければいけません。そのため、リーダーシップ能力が高く、チームを取りまとめられる人が求められる傾向にあります。
また、客室乗務員など顧客とのコミュニケーションが必要な職種でもリーダーシップ能力は必要です。トラブルや悪天候などの問題が発生した際、客室乗務員が先頭に立って問題を解決しなければいけないからです。
このように、航空業界のあらゆる職種でリーダーシップ能力が求められます。学生時代に自らメンバーを率いてリーダーシップ能力を発揮したことがある人は、そのエピソードをアピールするのがおすすめです。
航空業界では特に、客室乗務員/地上職を問わず日々多くの顧客に対応するため、トラブルが後を絶ちません。
その中で顧客を率いていく必要があるため、新人・ベテラン関係なくリーダーシップは必要となります。また周りに流されないようなセルフリーダーシップも求められるでしょう。
リーダーシップを発揮したエピソードを伝えたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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面接でリーダーシップを発揮した経験を回答するときは、人柄や価値観を多面的にアピールできるチャンスです。この記事では、リーダーシップを発揮した経験をアピールにつなげるための原則や、リーダーシップの6つの種類をキャリアコンサルタントと解説します。
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多様な文化や価値観を受け入れられる人
航空業界では、国や宗教、文化の違いなどによってさまざまな価値観を持った顧客と直接コミュニケーションを取る仕事も少なくありません。そのため、多様な文化や価値観を受け入れることが求められます。
たとえば、空港や飛行機の中で、日本人の価値観や慣習とは異なる要求をされるケースもあるでしょう。その場合でも、顧客が安全かつ楽しく旅ができるように文化・価値観を受け入れて対応する必要があります。
特に顧客と直接かかわる機会が多い客室乗務員やグランドスタッフは、この異なる価値観を受け入れる姿勢が必要といえるでしょう。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見る航空業界で活躍するには柔軟性・向上心・判断力が重要
航空業界に国境はありません。顧客は世界中からやってきて、スタッフも多様な文化・価値観を持つ多国籍企業です。
そのため常に多様性に寛容であるとともに、良い点は積極的に取り入れていく度量の広さや知識欲、好奇心も求められます。
また天候不良・事故・犯罪など、常に想定外の事態に備えるため、自分のスキルや知識を高め、その能力を現場に活かそうとする貢献意欲の高さや、物事を客観的に見て最適な行動を選択できる判断力を持ち合わせることも重要です。
立場や職種にかかわらずリーダーシップも求められる
さらに、安全に対する意識の高さ、安全運航の維持に必要なチームワーク、チームを動かすリーダーシップなども必要です。
組織では役割分担が当たり前のように思われますが、航空業界においては、シビアな判断が要求される事態がさまざまな現場で起こります。時間が限られる場合も多く、スタッフ全員がリーダーとして考えながら、同時にチームビルディングをして動いていく必要があります。
自分が責任者であればどう判断するか、自分の一挙一動がどんな結果につながるか、常にシミュレーションしつつ動ける人材が求められるでしょう。
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携わる業務別! 航空業界の志望動機の例文18選
携わる業務別! 航空業界の志望動機の例文18選
航空業界の基本情報や求められる人物像などを解説しましたが、「具体的にどんな志望動機を書けば良いかわからない」と悩む人もいるでしょう。
ここからは、航空業界の志望動機の例文を携わる業務別で紹介します。例文のエピソードや志望理由を見て、自分ならどう書くかを考えていきましょう。
空港や飛行機での接客にかかわる仕事の志望動機例文
空港や飛行機での接客にかかわる仕事の志望動機例文
空港や飛行機での接客にかかわる仕事は、特にコミュニケーション能力が求められます。また、顧客のニーズを満たすまで対応しつづける責任感も重要になるでしょう。
空港や飛行機で接客している姿をイメージして、どのような能力が求められるか考えながら志望動機を作成することが大切です。
例文①客室乗務員
客室乗務員の志望動機の例文
私が貴社の客室乗務員を志望する理由は、すべての乗客が安心安全で楽しい空の旅ができるようお手伝いしたいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、幼少期に利用した際の経験があります。私の父が海外赴任や出張が多い関係で、私もよく国際便を利用していました。
しかし、幼少期は飛行機が苦手で、離陸前後はいつも泣いていました。周りのお客様にも迷惑をかけていたと思います。
そして、6歳の頃に乗った飛行機でいつものように泣いていたのですが、その飛行機を担当していた貴社の客室乗務員の方が、私ができる限り楽しめるよう全力でサポートしてくださいました。そのおかげで泣かずに目的地まで到着し、周りのお客様にも迷惑をかけずに済みました。
この経験から数年経ち、将来のことを考えるようになったときに真っ先に思い浮かんだのが6歳の頃に乗った飛行機の客室乗務員の方のことです。
貴社は特に丁寧な対応でお客様満足度が業界でも高いことが特徴なので、将来的には私もあの客室乗務員の方のように、どんな状況の人でも楽しめる空の旅を提供できる客室乗務員になりたいと考えています。
アドバイザーが解説! 客室乗務員の志望動機のポイント
客室乗務員といえば華やかなイメージがありますが、乗客の手荷物を運ぶ、急病人のケアをするなど体力がなければ務まらない業務も多々あります。
また事故の際には、保安要員として自らの危険を後回しにして乗客を守らなければなりません。決して憧れだけでは務まらない、こうした厳しい部分も承知のうえで志望している点をアピールしましょう。
以下のQ&Aコンテンツでも客室乗務員の志望動機について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
例文②グランドスタッフ
グランドスタッフの志望動機の例文
私が貴社のグランドスタッフを志望する理由は、旅のすべてを楽しめるようサポートしたいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、大学1年生のときの海外旅行の経験が挙げられます。
大学1年生のときに友人とヨーロッパに行きました。初めての海外旅行で、日本発の飛行機に乗る前は少し不安だったのですが、飛行機に乗り込む際のグランドスタッフの方の対応が非常に丁寧かつスムーズで、そのおかげで不安よりワクワクした気持ちで出発することができました。
また、旅行が終わって日本に到着した際、日本のグランドスタッフの方の「お帰りなさいませ」という言葉にとても安心したのを今でも覚えています。このように、グランドスタッフの言葉や対応によって旅の印象が大きく変わると思います。
貴社は、グランドスタッフの教育に力を入れていると説明会で伺いました。私が貴社に入社させていただいた際には、8日間のOJTで現場で活きる力をしっかりと身に付けて、誰もが旅のすべてを楽しめるような行動を心掛けて、お客様の満足度向上に貢献していきたいです。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
文章構成は良いですね。一方で、エピソードは誰もが体験できそうな内容だったので、「なぜグランドスタッフなのか」という動機が少し弱くも感じます。
初めての海外がどんなに不安だったか、それをどんな言葉で和らげてくれたか、もう一度思い出してみて具体的に書きましょう。
例文③空港館内案内スタッフ
空港館内案内スタッフの志望動機の例文
私が貴社の空港館内案内スタッフを志望する理由は、海外の方々でも安心して空港内を楽しめるようサポートしたいからです。
このように思った背景には、海外の友人からの言葉があります。私にはアメリカ人の友人がいて、毎年夏に日本で会っています。その友人は毎回〇〇国際空港に到着しているのですが、いつも出口に迷ってしまうそうです。しかし、まったく不安にならないと言っていました。
その理由を聞くと「日本には丁寧に案内してくれるスタッフがいることがわかっているから」と言っていました。
このように、案内スタッフが丁寧な対応を取ることで、海外の方々がいかなる状況でも安心して行動できるとわかりました。この話を聞いてから、私も友人のように日本に来る人が安心して空港内を利用できるような案内スタッフになりたいと思いました。
貴社に入社後は、迷っている方には自ら声をかけ、一人でも多くの人が日本を楽しめるようサポートしたいです。
アドバイザーが解説! 似た業務内容の職種の書き分け方法
グランドスタッフと空港館内案内スタッフは、志望動機を書き分けるのが難しいかもしれませんが、それぞれ「逆の職種ではダメな理由」をしっかり検討して、志望動機を深めておきましょう。
グランドスタッフであれば、「空港館内案内スタッフではダメな理由」、空港館内案内スタッフであれば「グランドスタッフではダメな理由」があると、説得力が増します。
飛行機や空港の運営にかかわる仕事の志望動機例文
飛行機や空港の運営にかかわる仕事では、企画や提案、営業、管理などの業務に携わることになります。そのため、コミュニケーション能力や責任感だけでなく、論理的に戦略を考えられたり、納得感のある提案をしたりできることが求められるのです。
ここからは、飛行機や空港の運営にかかわる仕事の志望動機の例文を紹介します。現場ではなく、管理側として飛行機や空港の運営をしたいと考えている人は参考にしてください。
例文①航空会社総合職
航空会社総合職の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、経営の観点から貴社を支え、未来永劫に続く企業の一つにしたいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、新型コロナウイルス感染症の蔓延が挙げられます。
2020年に新型コロナウイルスが蔓延し、貴社も大きなダメージを受けたと思います。その頃私は大学生で、観光系の企業でアルバイトをしていました。当然ながら自粛の流れでアルバイトのシフトには入れず、結局現在は閉業という形になってしまいました。
規模も小さくない企業だったため、正直このような事態になるとは想像もしていませんでした。この経験から、どんなに安定していそうな会社でも不測の事態は起こりうるということを学びました。
そのような中、貴社はV字回復を遂げ経営を続け、今に至ります。その忍耐力や戦略に非常に感銘を受け、私もこの経営に憧れを持ちました。
貴社に入社後は、世の中がどんな状況になっても顧客にとって身近かつ特別な存在になれるよう顧客に価値を届ける方法を模索し続け、貴社に貢献したいと考えています。
- 総合職の志望動機を書く際、どんなエピソードが良いのか迷ってしまいます。
航空業界の最近の動向から求められる姿勢を考えてみよう
近年、航空会社のサービス内容やビジネス戦略は実に多角化しています。LCCの台頭などで、レガシーキャリアと呼ばれる昔からある大手航空会社は、より質の高いサービスを求められるようになりました。
加えて、新型コロナウイルスの蔓延以降は、リスク回避のために各社が路線運航以外のビジネスにも手を広げています。
したがって総合職の志望動機では、より広がっていく航空会社のビジネスを開拓できるといったチャレンジ精神をアピールすると良いでしょう。
新しいアイデアを実行に移した、または行動力を発揮したようなエピソードを伝えられれば、差別化につながるでしょう。
check! 航空会社の3つの分類
- FCM(フル・サービス・キャリア)
レガシーキャリアとも呼ばれ、手厚いサービスを提供するJALやANAなどの航空会社が該当する - MCC(ミドル・コスト・キャリア)
サービスの手厚さも価格もFCMとLCCの中間に位置する。スカイマークなどの航空会社が該当する - LCC(ロー・コスト・キャリア)
最低限のサービスを提供することにより低価格を実現している格安航空会社。ジェットスターなどの航空会社が該当する
例文②空港運営会社
空港運営会社の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、これまで数多くの空港を見てきた経験を活かして、貴社管轄の空港をさらに魅力的なものにしたいと考えているからです。
私は大学3年生で1年間休学し、世界一周の旅に行きました。世界一周をするにあたってさまざまな空港で乗り降りしたのですが、やはり日本の空港が一番きれいで便利だと感じました。
とはいえ、「日本にもこれがあったらいいな」と思うことは多々ありました。貴社は積極的に海外の空港の技術を取り入れていると説明会で伺ったので、自分の実体験を少しでも活かして、海外の人から見てもさらに魅力的な空港にできるのではと思いました。
貴社に入社後は、これまでの経験に加えてさらにさまざまな空港の知識をつけて、貴社管轄の空港が世界一を誇れるよう努めたいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
さまざまな海外の空港に関する見聞を入社後に役立てたいという点はアピールできています。
さらに、特に印象的だった海外の空港とそのポイントを挙げておくと、その見聞がどの程度役に立つのかが志望先にもさらに伝わりやすくなります。簡潔な事例を述べてみましょう。
例文③航空関連商社
航空関連商社の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、安心かつ安価な飛行機の部品を調達し、多くの人にとって飛行機での移動が身近なものになるようにしたいと考えているからです。
このような思いを持った背景には、幼少期の経験があります。
私は幼少期から飛行機での移動が好きで、海外だけでなく国内の移動も両親に懇願して飛行機に乗っていました。しかし、友人にこの話をすると「飛行機は高いイメージがあるからほとんど乗らない」と言っていました。
安全面や体調面など、飛行機に乗らない人にはさまざまな理由があると思います。しかし、値段が理由で飛行機に乗れず、飛行機の魅力が伝わらないのはもったいないと感じました。
そこで、安心して使用できる部品をより安価に調達できれば、より多くの人が飛行機に乗る機会を増やせるのではないかと思いました。
この思いから航空関連の商社を中心に就職を進めていて、貴社のビジョンと自分のやりたいことが最もマッチしていると感じたので志望しました。
決して簡単なことではないことは承知のうえですが、貴社のビジョンをかなえるために、航空部門の知識をより身に付けて、論理的な提案をして貢献していきたいと考えています。
- 航空部門を持つ総合商社の場合、自分が携わりたい分野を前面に押し出すのはダメでしょうか?
ダメではないが自分の希望だけを押し付けない伝え方にしよう
一概にダメとは言えません。携わりたい分野があるなら、自分がなぜその分野を選んだか、その分野でどんなことを成し遂げたいのかしっかりとした内容を伝えましょう。
それによって業界や会社にどのようなメリットをもたらし、どんな貢献ができるまで伝えることが大切です。
一つの分野でそれだけの熱意とビジョンを持ち得るのであれば、別の分野でも活躍できるだろうと考えてもらえるかもしれません。またさまざまな分野を経験させて育ててみようと思われる可能性もあります。
いずれにせよ、目指すところがあるのなら、堂々と自分の論をぶつけ、通じなかったらそれだけの度量の会社だと思えるくらいの割り切りを持てるかどうかです。
自問してみて、それほど真剣に目指せるのなら道は開けるはずです。
ほかの分野も含めて商社の志望動機を見てみたいという人は、こちらの記事もおすすめです。
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総合商社・専門商社別の志望動機例文10選|必須の対策4選も解説
毎年、就活生に人気の商社ですが、選考を突破するために徹底した業界・企業研修を実施したうえで志望動機を作成する必要があります。記事では、キャリアアドバイザーの解説を交えながら、商社の志望動機を作成するうえで押さえておくべきポイントや注意点を解説します。総合商社・専門商社の志望動機も交えて解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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例文④航空関連IT会社
航空関連IT会社の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、ITの観点から貴社の事業を支え、いかなる状況でも貴社の安全なフライトを守る一員になりたいと考えているからです。
私は小さい頃から飛行機が好きで、よく両親に空港に遊びに連れて行ってもらっていた子どもでした。
当時は、飛行機はパイロットがいれば飛べると思っていましたが、歳を重ねて航空業界のことを調べるようになってから、運航スケジュールや航空券の予約などを支える仕事があることを知りました。
学生時代から誰かのサポートをして喜んでもらうことが好きで、それが行動の原動力になるタイプでした。将来就職するなら誰かを陰で支える縁の下の力持ちのような仕事がしたいと思っていたので、自分が小さい頃から好きだった業界を自分の力で支えたいと思うようになりました。
貴社に入社後は、まずは目の前の仕事に全力で取り組み、少しでも顧客の安全で快適なフライトを支えたいと思います。
そして将来的には運航管理システムなどフライトに直結するシステムの管理を担い、どんな状況でも安全な旅ができる状態の維持に貢献したいです。
アドバイザーが解説! 航空関連IT会社の志望動機のコツ
航空関連IT会社の志望動機を作成する際には、IT企業の中でも、特に航空関連である必然性を明確に述べることが必要です。
そこをきちんとアピールしておかないと、ほかの業界でも良いではないかということになりかねず、志望動機が弱い印象になります。
そもそもIT業界についての知識が足りないと感じる人は、以下の記事も併せて確認しておきましょう。
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IT業界は目まぐるしく変化しているため研究が必要です。この記事ではIT業界の今後の動向や事業、専攻対策などを研究しました。IT業界を網羅的に把握できるようになります。
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安心安全に飛行機を飛ばすための仕事の志望動機例文
安心安全に飛行機を飛ばすための仕事の志望動機例文
飛行機を安全に飛ばすのにかかわる人はパイロットだけではありません。そのほかにもたくさんの人がそれぞれの役割を果たして、飛行機を安全に飛ばすことができます。
安心安全に飛行機を飛ばすための仕事は、専門的な知識・技術に加えて、マルチタスクをこなす能力やチームワーク、リーダーシップなどが求められる傾向にあります。志望動機ではこれらの能力をアピールするのがおすすめです。
例文①パイロット
パイロットの志望動機の例文
私が貴社のパイロットを志望する理由は、世界中の人々の交流をより安全なものにしたいという思いからです。
このような考えを持った背景には、幼少期からの旅行経験があります。私はこれまで20カ国以上の国を訪れてきました。
世界中の人と交流することは、これまでなかった体験ができることに加え、自身の価値観を大きく変えるチャンスにも恵まれるので、素晴らしいことだと思っています。
しかし、近年でも大規模な飛行機事故があり、飛行機を使って世界に旅立つことに不安を感じている人も多くいます。実際に私の母も海外旅行が好きだったのに、歳を重ねるごとに「何かあったら怖いから」と旅行を避けるようになりました。
このような背景から、飛行機の安全性を高めることに自分も貢献したいと思いました。機体の安全性などももちろん大切ですが、飛行機事故を一番近くで防ぐことができるのはパイロットです。
そして貴社は世界的に見ても大規模で、乗客数も国内トップを誇っていることが強みです。そのため貴社のパイロットとして働くことで、より多くの人に安全で安心な空の旅を提供することにつながると考えました。
貴社に入社後は、まずはパイロットとして一人前になれるように必要なことはすべておこない、お客様が笑顔で旅行を楽しめるように尽力したいです。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
パイロットを目指す背景や安全性を高めていきたい思いは伝わる文章になっています。しかし、国内トップの会社で働きたいという部分の動機についてはまだ練れると思います。
前半と後半のつながりが弱い印象なので、なぜ国内トップの会社で働きたいのか、そしてそこでどのように貢献できるのかをもう少し言語化してみましょう。
以下のQ&Aコンテンツでも、パイロットの志望動機のコツを解説しているので、併せて確認してみましょう。
例文②運航管理業務スタッフ
運航管理業務スタッフの志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、地上からパイロットをサポートする仕事がしたいと考えているからです。
私の父はパイロットとして働いていました。仕事柄一緒に過ごす時間は短かったのですが、私も父のようにパイロットとして働くことに憧れていました。
しかし、年齢を重ねるごとに、本当に父の背中を追うだけで将来を決めてしまって良いのか迷うようになりました。
航空業界は好きだったので、将来の仕事について父に相談したところ、「空の仕事はパイロットだけではない。むしろ地上から指示してくれる人がいることでパイロットの仕事ができる」と話してくれました。
この話を聞いてから航空関連の仕事を詳しく調べるようになり、パイロットが安心安全に飛行機を飛ばせるようサポートする運航管理業務スタッフに憧れを持つようになりました。その中でも国内最大級の規模を誇る貴社を志望いたしました。
貴社に入社後は、事故がゼロであることを当たり前とし、さらにパイロットが操縦しやすくなるようサポートしたいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
例文のような書き方だと、パイロットが無理そうだからほかの職種を探したという印象になってしまう可能性もあります。
実際に運航管理業務スタッフはそのようなきっかけで志望する人は少なくないと思われるので、より具体的な業務に触れるなど、仕事理解をしたうえで志望していることをアピールしましょう。
例文③整備士
整備士の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、誰もが安心安全な空の旅を楽しめるように、事前に事故を防げる部分はすべて防ぎたいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、私の友人の経験があります。私の友人が飛行機に乗った際、エンジントラブルにより途中で着陸地点に戻ったという経験をしたことがあります。
事故には至らなかったものの、それ以来飛行機を避けるようになるほど大きな恐怖心があったとのことです。この話を聞いて、「自分が乗っているときに起きたらどうしよう」と気が引き締まったのを覚えています。
そこから機体の整備について調べるようになり、徐々に私自身が飛行機の整備士になり、乗客やその関係者が一切悲しむことがないよう整備に取り組みたいと考えるようになりました。
貴社は航空会社の中でもとくに乗客数が多いので、入社後は目の前の業務だけでなく、乗客が搭乗した後のこともイメージして、細部までこだわって作業し、安心安全な空の旅を楽しめるよう取り組みたいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
友人の体験から整備に興味を持ったという動機は良いのですが、自分に整備士の資質があるのか、そのために何を学んできたかがわからないため、具体的にアピールしてみましょう。
またこの会社を選んだ理由が述べられていないので、その企業だけの価値も志望動機に盛り込めると良いですね。
例文④グランドハンドリング
グランドハンドリングの志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、自身のチームワーク力を活かして空港の安全安心を守りたいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、部活動の経験と空港が好きという思いの2つがあります。
私は幼少期からバスケットボールに取り組んでいて、チームワークに重きを置いてプレーしてきました。ずっとチームスポーツをしていたことから、社会人になってもチームワークが求められる仕事に就きたいと考えています。
そして、幼少期から空港が好きでよく両親に連れてきてもらっていました。その際、窓の中から滑走路付近にいるグランドハンドリングの方々に手を振ると振り返していただき、憧れを持つようになりました。
このような2つの経験から、グランドハンドリングとしてチームワークを発揮し、誰もが安心して利用できる空港にしたいと考えるようになりました。
貴社に入社後は、まずはかかわる人の仕事内容を把握して、自分がどうサポートできるかを考え、行動したいと思っています。
アドバイザーが解説! グランドハンドリングは新卒でもなれる?
グランドハンドリングや貨物ハンドリングの業務を志望する場合は、まず求人サイトの内容にその業務内容が書かれているかを確認しましょう。新卒でも募集している会社はあるので安心してください。
またどんな職種にせよ、「なぜその仕事をやりたいのか」を明確にしないと内定は難しいです。しっかりと準備しておきましょう。
機体の設計や製造・整備にかかわる仕事の志望動機例文
機体の設計や製造・整備にかかわる仕事の志望動機例文
機体の設計や製造・整備にかかわる仕事には、空港施設保守・点検・給油施設関連会社や航空機関連メーカーが考えられます。これらの仕事は表に立つことは少ないですが、飛行機が安全でスムーズに運航するにはなくてはならない存在です。
ここからは、そんな機体の設計や製造・整備にかかわる仕事の志望動機の例文を紹介します。飛行機の運航を裏から支えたいと考えている人は参考にしてください。
例文①空港施設保守・点検・給油施設関連会社
空港施設保守・点検・給油施設関連会社の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、飛行機にかかわるすべての人が一切不安なく運航できるようサポートしたいと考えているからです。
このような考えを持つようになった背景には、私自身が機械・電気関連を学んでいることと、飛行機に携わる仕事をしたいことの2点があります。
私は幼少期から飛行機に乗ることや見ることが好きで、よく空港に通っていました。幼少期はパイロットだけが飛行機にかかわる仕事だと思っていたのですが、勉強する中で保守や点検、給油も飛行機の運航になくてはならない仕事だとわかりました。
このことを知ってから飛行機の運航を裏方として支えたいと思うようになり、大学では機械や電気について学びました。
特に貴社は技術力と品質向上への意欲が高いことを説明会で感じ、貴社のような環境で自分の技術力を磨いていきたいと感じました。入社後は、パイロットや乗客などすべての人が一切不安にならないまで徹底して点検し、貢献したいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
航空機の運航に関して、専門性を活かしながら空の安全を守りたいという意思が伝わってくる内容です。
ただし、特定の会社の志望動機の中に技術力や品質向上の意欲を述べるのであれば、具体的に何に対してどう捉えているかを詳しく述べたほうが良いでしょう。
例文②航空機関連メーカー
航空機関連メーカーの志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、自らが携わった飛行機で、人や物などの安心安全な移動に貢献したいと考えているからです。
このような考えを持った背景には、父の姿への憧れがあります。
私の父も航空機関連のメーカーで飛行機の部品作りをしています。幼少期の私には小さな部品を作っているようにしか見えなかったため、「仕事の何が楽しいの?」と質問したことがあります。
そのとき父は「ただ部品を作っているわけではない。世界中の人の安心と安全を背負っているんだ」と答えていて、こんな小さな部品でも多くの人に影響を与えるものなのかと驚きました。
そのときから、できあがった飛行機が利用されていることをイメージしながら働く父の姿に憧れ、私も航空機関連メーカーで働きたいと考えるようになりました。
その中でも貴社はジェットエンジンなどの部品も取り扱っていて、飛行機の安全性への影響が大きいと考えました。入社後は、どんな部品を扱うときも、乗客をイメージしながら、目の前の仕事に懸命に取り組みたいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
しっかりした良い例文です。結論から入り、エピソード、会社を選んだ理由、今後のビジョンと続き、文章構成が明確ですね。
特に、父親から影響を受けたエピソードは具体的で印象深く、納得感の高い内容に仕上がっています。
メーカーの志望動機の書き方について詳しく知りたい人は、以下の記事も併せて確認してみましょう。
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飛行機関連の管理に携わる仕事の志望動機例文
飛行機関連の管理に携わる仕事の志望動機例文
飛行機を運航するにはあらゆる管理も重要になります。そして、飛行機関連の管理に携わる仕事には、ビジネスジェット運航支援や公務員などがあります。
ここからは、飛行機関連の管理に携わる仕事の志望動機の例文を紹介します。公務員として航空業界を目指す道もあるため、視野を広げるという意味でも確認してみましょう。
例文①ビジネスジェット運航支援
ビジネスジェット運航支援の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、自身の語学力やコミュニケーション能力を活かして、世界中から来日する著名人の対応をし、日本の良さを知ってもらいたいと思っているからです。
私はカナダで生まれ育ち、英語力には自信があります。また、中国語の勉強もおこなっていて、実践レベルでの語学力も身に付けております。
そして、これまで語学力をさらに伸ばすために、世界中でさまざまな人とコミュニケーションを取ってきました。この経験から、語学力とコミュニケーション能力に自信を持てるようになりました。
また、これまでいろいろな国を訪れましたが、その中でも日本は素晴らしい国だと感じています。著名人の方々にこの素晴らしさを体験していただき、発信していただくことが日本のさらなる発展につながるのではないかと思いました。
貴社に入社後は、「日本は素晴らしい」と思ってもらえるような対応をして、貴社と日本のさらなる発展に貢献したいと考えています。
アドバイザーが解説! ビジネスジェット運航支援の仕事の特徴
一般的に、ビジネスジェット機の着陸許可や領空通過許可など、運航する際に必要なあらゆる許可申請をおこなうのがビジネスジェット運航支援です。
運航管理業務とは、飛行プランを作成したり、天候をパイロットに伝達したりすることを指します。
会社によって仕事内容が違うケースもあるので、その会社でどんな業務をして、何を求められるのかという企業理解をすることが大切です。
例文②公務員
公務員の志望動機の例文
私が貴庁を志望する理由は、税関として人や物の移動を適切におこない、安心して生活できる世の中にしたいと考えているからです。
私が初めて税関に憧れたのは、小学生のときに空港で不正薬物の取り締まりをおこなっている場面を見た際です。
最初はただかっこいい仕事としか認識していませんでしたが、税関の仕事について調べれば調べるほど、業務の範囲も広く、仕事のやりがいもたくさんある仕事だとわかりました。
そして実際に説明会に参加した際も、皆さんの雰囲気がとてもあたたかく、そして仕事に使命感を持っている人ばかりで、この環境で働けば自分を高めながら成長ができると確信しました。
大学では法学部で法律を学んでいたので、専攻の知識も業務に活かせると思います。そして何より税関の仕事の重要性を理解し、責任感を持って業務に携われると自負しています。
貴庁に採用していただいた際には、まずは必要な知識をつけて、現場で力をつけていきたいと考えています。将来的には「○○さんに任せれば安心」と信頼される税関になりたいと思っています。
アドバイザーが解説! 公務員として航空分野を目指す際のポイント
例文に示されているように、航空の分野で活躍する公務員の責務にはどのようなものがあるのかをしっかり示しておきましょう。
航空分野に限らず、公務員を志望する人は何かと「安定」を志望動機に述べてしまいがちですが、大切なのはその仕事をやる意欲があるかどうかです。
志望動機に「安定している」という理由を入れるリスクについては、以下のQ&Aコンテンツで解説しています。
乗客の快適な空の旅をサポートする仕事の志望動機例文
乗客の快適な空の旅をサポートする仕事の志望動機例文
航空業界には、安心安全な運航であることを前提に、さらに快適に過ごしてもらえるようサポートする仕事もあります。これらの仕事はコミュニケーション能力に加え、相手のニーズを瞬時に読み取る力なども求められます。
ここからは、乗客の快適な空の旅をサポートする仕事の志望動機の例文を紹介します。人に喜んでもらうのが好きな人は特に向いている可能性がありますよ。
例文①旅行会社
旅行会社の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、貴社のように海外でも安心して旅行ができるツアーを企画したいと考えているからです。
私は大学1年生のときに初めて海外旅行に行きました。初めてで不安もあったため、飛行機やホテル、現地での行動はすべてツアーを組んで行くことにしました。
ツアーを紹介してくれた方が優しかったのはもちろんのこと、ツアーガイドの方も旅行会社が面接して合格した人だけが案内してくれる仕組みになっていたため、現地でも安心して楽しむことができました。
貴社はこのような海外旅行のプランをいくつも企画していて、他社に比べてもユーザーファーストの精神が飛び抜けて高いと感じています。
私のように、初めての海外で不安でいっぱいな人はまだまだいると思います。そのため貴社に入社後は、不安が一切ない状態で海外旅行をし、現地で100%楽しめるツアーを企画して、多くの人が海外の楽しさを味わえるように努めたいです。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
良い例文ですが、1点「旅行会社=ツアー」となっているところが気になります。
旅行会社にはツアー以外にもさまざまな商品があり、最近はツアーを利用しない客も増える傾向にあります。そのような社会情勢も踏まえた内容にすると、より良くなるでしょう。
旅行会社への志望動機の例文をもっと見たいという人は、この記事も併せて確認してみましょう。
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旅行会社の志望動機は「旅行が好きだから」「英語力を活かしたいから」など、ありきたりな内容になりがち。そこで、差別化できる内容を生み出す方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文6選も参考にして、魅力的な志望動機を作成しましょう。
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例文②ケータリング・スタッフ
ケータリング・スタッフの志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、見た目や味などすべてを楽しめる機内食を提供したいと考えているからです。
私は機内食が好きで、飛行機に乗る際は毎回楽しみにしています。しかし、友人は「機内食は楽しいけど、味に期待しているわけではない」と言っていて、機内食が好きな身としては悔しい一言でした。
貴社は日本の機内食を提供する企業の中でも、先駆者といわれるポジションを築いていて、安全性とおいしさ、見た目の良さをすべて両立した機内食を提供しています。
そんな環境で私も機内食のおいしさを研究し、もっと機内食を楽しめるように貢献していきたいと考えています。
入社後は、学園祭実行委員で鍛えた企画力と分析力を発揮して、積極的に新メニューの企画・提案をし、多くの人が機内食を楽しく、かつおいしくいただけるよう努めたいと考えています。
アドバイザーからの例文の評価とアドバイス
単にやりたい理由だけではなく、どんなスキルで貢献できるのかまで言及できているのはとても良いです。
しかし、「新メニューの企画・提案」という点にしか触れられていないのは少し残念に感じます。もっと本質的な部分で企業に貢献できる方法に言及していくと、より良い志望動機になるでしょう。
例文③航空貨物
航空貨物の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、柔軟な発想を活かして航空貨物の事故を減らしたいという思いがあるからです。
このような考えを持った背景には、父の仕事が関係しています。父は海外向けに商品を販売する仕事をしていて、発送する際に航空貨物をよく利用します。商品が無事に到着するかどうかは航空貨物次第と言っていました。
この話を聞いてから、依頼主の愛着のある商品を無事に海外に届けることは責任重大であり、同時にやりがいも感じられると思いました。
私は幼少期から発想力には自信があり、荷物を詰めたり降ろしたりする際も活かせると考えています。貴社に入社後は発想力を活かして、依頼主の大切な物を確実に届けられるよう丁寧に仕事に取り組みたいと考えています。
アドバイザーが解説! 航空貨物の志望動機のポイント
航空に限らず、交通機関の貨物部門の志望動機で注意してほしいのは、旅客との違いをしっかり理解できているかどうかです。
得てして旅客系は倍率が高いので、「貨物の方が入りやすいかも」などと思っていたら、入社後に「こんなはずではなかった」となりがちです。
採用担当者にそこを疑われないように、しっかり違いを把握しておきましょう。
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航空業界の志望動機を考える際に押さえておきたいポイント
航空業界の志望動機を考える際に押さえておきたいポイント
- 航空業界を志望したきっかけを具体的なエピソード付きで伝える
- その企業・職種でなければいけない理由を伝える
- 入社後に自分がどう貢献するかを伝える
ここまで航空業界の志望動機の例文を紹介しましたが、「自分の志望動機を作成しようとしたら、どう文章を作成したら良いかわからなかった」と悩む人もいるでしょう。
ここからは、航空業界の志望動機を考える際に押さえておきたいポイントを解説します。このポイントを押さえることで、より熱意や人柄を伝えられるようになります。志望動機の作り方に悩んでいる人は参考にしてください。
①航空業界を志望したきっかけを具体的なエピソード付きで伝える
航空業界の志望動機を作成するにあたって、志望するきっかけとなった具体的なエピソードを伝えることは重要です。エピソードを伝えることでその志望動機の信ぴょう性を高められたり、人柄が伝わりやすくなったりするからです。
一方で、具体的なエピソードのない志望動機は「航空業界である必要がないのではないか」「どの業界でも同じことを言っているのではないか」などと判断され、熱意や人柄を十分に伝えることができません。
熱意や人柄を十分に伝えるためにも、航空業界を志望するきっかけとなった具体的なエピソードも伝えるようにしましょう。
②その企業・職種でなければいけない理由を伝える
航空業界の志望動機を作成する際は、その企業・職種でなければいけない理由を伝えることも重要です。航空業界にはさまざまな職種があります。そして、同じ職種でも募集している企業が多くあります。
このような状況で、どの職種・企業にでも言える内容を伝えると、「当社である必要はないのではないか」とマイナスの印象を持たれる可能性があるのです。
企業側は自社で長く働き、貢献してもらいたいと考えています。この思いを実現させるためにも、自社への熱意やモチベーションが高い人を採用したいと考えるのは当然でしょう。
航空業界の志望動機を作成する際は、その企業にしかない強みや特徴などを分析し、その強み・特徴と自身の能力や人柄がマッチしていることを伝えるのが効果的です。
企業研究のやり方については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析には自分に合った企業が見つかるなどのメリットが多くあります。また集めた企業情報をうまく活用することで、就活を効率的に進めることができますよ。この記事では、企業分析の正しいやり方から効率化のコツまでキャリアコンサルタントとともに徹底解説します。
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- 職種にこだわりがあって、その企業である必要性が見つかりません……。
「その企業が良い理由」がなぜ必要なのかをあらためて考えよう
一つの戦術として、そのまま勝負することもありでしょう。
あなた自身の能力や専門性が高いのであれば、企業にこだわりがないと本音を伝えたとしても、内定を出す企業はあります。実際にそのように内定を勝ち取った学生を何人も見てきました。
しかしその一方で、非常に限られた人にしか使えない戦術でもあります。恋愛にたとえると、「イケメンで高学歴であれば誰でも良い」と言っているようなものです。
あなたは良いかもしれませんが、果たして相手はあなたを良いと思ってくれるでしょうか。そこまでの自信がないのであれば、しっかりと相手を研究し、マッチングしている理由や根拠を述べるようにしましょう。
③入社後に自分がどう貢献するかを伝える
航空業界の志望動機を作成する際、その職種・企業への熱意やこれまでの経験だけを伝えても不十分です。面接官はあなたを採用した場合、どう貢献してくれるかまでイメージして、採用するかどうかを検討します。
自分がどう貢献するかを鮮明にイメージしてもらうためにも、入社後の目標ややりたいこともできるだけ具体的に伝えましょう。
しかし、どんな将来像でも良いわけではなく、その企業の特徴に沿っていなかったり、自身の経験や特徴から大きく逸れていることを伝えるのは効果的とは言えません。入念に企業分析や自己分析をして本当に実現したいことを見つけ、面接官がその姿を鮮明にイメージできるように伝えることが大切です。
会社に貢献できることの書き方のコツは、以下の記事で詳しく解説しています。
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例文5選|「会社に貢献できること」を魅力的に伝えて差別化する秘訣
面接で「会社に貢献できることは何ですか?」と聞かれた際や、自己PRや志望動機で貢献できることをアピールするとき、どのように貢献の仕方を伝えれば良いのか、キャリアコンサルタントとともに解説します。
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特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
無料の「志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みをいかして採用したいと思わせる志望動機が3分で完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
(IT業界の場合)
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る航空業界の志望動機はありきたりになりがちなので要注意!
航空業界は子どもの頃から憧れ続けて志望する人が多いので、そこを強調しすぎるとありきたりになってしまいます。
適性を考えず、ただ「コミュニケーション能力が高いのでCAの業務に向いていると思います」「体力があるのでパイロットとしてやっていけます」など、誰にでも言えそうなことだけしか伝えられなければ、採用担当者の興味関心を引くことはできません。
そこでしっかりやってほしいのが、「自己理解」と「仕事理解」です。
それでは結局ほかの業界と同じだと思うかもしれませんが、誰もが憧れ、倍率が高い業界だからこそ、自分のどんなところが航空会社のどの職種に活かせるのか、具体的に述べられなければほかの応募者と差をつけることはできません。
自分の強みと希望職種を的確に結びつけて説得力を持たせよう
強みと職種、どちらが先でも構いません。洗い出した自分の強みを航空会社のどの職種で活用できるのかを分析する、あるいは「これだ!」と思った職種に必要な要素を徹底的に洗い出し、複数ある自分のどの強みに紐付けられるかを考えましょう。
志望動機に単なる憧れだけではない客観性と説得力を持たせることができれば、より印象に残るものになるでしょう。
注意しよう! 航空業界の志望動機のNGパターン
航空業界の志望動機では憧れが強いゆえに「自分をアピールしなければ」と思いすぎて、面接官にマイナスのイメージを持たれるアピールをしてしまう可能性もあります。このようなNG例は事前に知っておき、志望動機を作成する際に避けられるようにしなければいけません。
ここからは、航空業界の志望動機のNGパターンを解説します。志望動機を作る過程で、「うまくいかない」「しっくりこない」など不安や悩みを抱える人は、NGパターンを参考にして視野を広げるのもおすすめです。
航空業界への憧ればかりが先行している
航空業界への憧ればかりが先行している例文
私が貴社を志望する理由は、幼少期から持つ航空業界への憧れを実現するためです。
私は幼少期から飛行機に乗ったり見たりすることが好きで、将来は航空業界で働きたいと考えていました。飛行機に乗っているときもCAの方に注目し、15年ほど憧れを抱いてきました。
貴社に入社することで幼少期からの憧れを実現できます。入社後は幼少期からの憧れを実現できている自分に誇りを持ち、顧客が安全で楽しく空の旅ができるよう精一杯努めたいと考えています。
航空業界を目指す人の中には、職種への憧れが一番の志望理由な人も多いでしょう。憧れを持つこと自体は決して悪くありませんが、志望動機を伝える際にこれまでの経験や行動よりも憧れが先行してしまうと、「実務が想定できていないのではないか」とマイナスのイメージを持たれる可能性があります。
憧れも大切ですが、志望動機では実際の行動とその行動で培った知識・能力を活かしてどう貢献するかが見られます。憧れを実現するためにどのような行動をしたか、どう行動していくかをアピールしましょう。
憧れは行動の原動力にもなりますが、ともすると自己中心的な印象を抱かれかねません。
憧れをきっかけに、自分をどう成長させ、身に付けたスキルや知識を顧客や業界・会社にどう還元していくつもりかを具体的に伝えることが必要です。
熱量をアピールしすぎて採用するメリットが伝わっていない
熱量をアピールしすぎて採用するメリットが伝わっていない例文
私が貴社を志望する理由は、貴社で働くことに熱量と高いモチベーションがあるからです。
私は幼少期から貴社への入社に憧れを持っていました。この憧れを実現するために、大学入学と同時に企業研究をはじめ、貴社への理解を深めてきました。貴社に関する理解度は誰よりも高いことに自信があります。
この知識を活かして、貴社に貢献できるよう努めてまいります。
前述のとおり、企業によっては就職倍率が20〜100倍となり、選考に突破するのが非常に難しい場合があります。
選考を突破するにはほかの人と差別化を図ることが大切ですが、熱意だけをアピールするのはNGです。熱意だけをアピールしても、企業側が採用するメリットが伝わりにくくなってしまうでしょう。
企業に「採用したい」と思ってもらうためにも、培った経験や知識・技術をエピソード付きで伝えたり、入社後にどう貢献するかを具体的に伝えたりすることが大切です。
基本的に、熱量だけでは志望動機はまったく響きません。企業がほしいのは、ファンではなく仲間だからです。
特に航空業界は、毎年数千〜数万の人が応募する業界であり、思いはみな同じく強いので熱量だけではまったく差別化できません。それがわかっていないと、内定は厳しいでしょう。
思いつかない人向け! 航空業界の志望動機を考えるための自己分析方法
思いつかない人向け! 航空業界の志望動機を考えるための自己分析方法
- 航空業界に興味や情熱を持ったきっかけを思い出す
- 航空業界で求められることと自身を照らし合わせる
- 航空業界で活かせる経験やスキル、性格を洗い出す
航空業界の志望動機を作成するにあたって、自分なりの内容が思いつかないと悩む人もいるでしょう。志望動機が思いつかずに悩む場合は、自己分析をやり直すのがおすすめです。自己分析をすることで、本当の思いややりたいことが明確になるからです。
ここからは、航空業界の志望動機を考えるための自己分析の方法を解説します。志望動機の作成につまずいている人は、再度自己分析をやってみましょう。
自己分析を一からやり直したいと考える人は、こちらの記事を参考にしてください。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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①航空業界に興味や情熱を持ったきっかけを思い出す
最初に航空業界に興味や情熱を持ったきっかけを思い出しましょう。きっかけを思い出すことで、思いやエピソードなどを伝えられ、熱意のある志望動機を作成できるようになります。
なかには、周りの人の影響などで物心ついたときには憧れを持っていた人もいると思います。しかし、そのような人でも「就職したい」と明確に考えるようになったきっかけがあるはずです。その瞬間のエピソードを思い出し言語化することで、志望動機に反映できるようになります。
過去の出来事を思い出すのには自分史を活用するのがおすすめです。自分史の作成方法は以下の記事で紹介しています。
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自分史を作成することで自己理解が深まり、自分に合った企業の見分け方が明らかになったり、選考での質問にも備えられます。キャリアコンサルタントとともに自分史の作り方や活かし方を徹底解説します。
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②航空業界で求められることと自身を照らし合わせる
多くの企業は採用ページに求める人物像という項目を記載しています。記事でも航空業界に共通して求められやすい人物像を紹介しましたが、企業ごとに少しずつ特色があります。
そのため、志望先の求める人物像に記載されていることと自身の人柄や能力などを照らし合わせ、マッチしている部分を探しましょう。
航空業界は人の命や大切な物を預かる仕事であるため、厳しい採用基準が設けられているケースがあります。この基準を満たすためにも、まずは求める人物像と自身がマッチしていることをアピールするのが重要なのです。
この作業をおこなうためには、企業分析だけでなく、自身の強みや人柄を深掘りして言語化する必要があります。とにかく自分について紙に書き出して強みや人柄を再認識する方法もおすすめですよ。
- どの企業も求める人物像に同じようなことを書いている気がします……。
その企業独自の価値や存在意義を分析して特徴をつかもう
企業に共通する目的はチームで成果を出すことなので、同じような人物像を求める傾向はたしかにあります。
しかし、その企業独自の目的は何か、またその企業が存在することの社会的意義は何かを明確に理解することで、その企業が特に必要とする人材が見えてきます。
その企業が社会にどんな価値を提供しているかを調べてみましょう。その企業の理念や代表の言葉の中にもヒントがあります。
企業研究はノートを活用すると進めやすくなります。企業研究ノートの作り方は以下を参考にしてみてください。
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企業研究ノートは企業選びと選考対策に有効! 就活は情報戦で情報を収集するだけでなく、いかに活かせるかが重要です。記事では企業研究ノートの作り方、必須の情報16項目から情報収集の方法まで、キャリアコンサルタントのアドバイスも交えて解説しています。企業研究ノートで情報を整理し、企業研究を効率的に進めましょう。
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③航空業界で活かせる経験やスキル、性格を洗い出す
航空業界に情熱や興味を持ったきっかけを振り返り、求められることと自身を照らし合わせたら、志望先でどう貢献できるかを考えましょう。
貢献する方法を考えるためにも、自身の経験やスキル、性格を洗い出すことが重要です。まずは自分は何をできるかというスキルセットを把握しなければ、貢献する方法が考えられないからです。
大切なのは、どう貢献するかの前に自分は何ができるかを考えること。自分ができることを明確にしたら、貢献する方法を具体的に考え、志望動機の締めとして伝えましょう。
航空業界を目指す人に必ず備わっていなければならない要素として、時間とルールを厳守できるというものがあります。
航空機の定時性はどこの会社も極力確保する努力をしているのに加えて、公共交通機関という性質上、ルールを簡単に逸脱するような人には務まらないからです。
これらの要素が自分に備わっているかどうかを今一度よく振り返っておきましょう。
航空業界の志望動機は自己分析と企業分析の徹底で内定に近付こう
学生の中には、憧れの気持ちから航空業界の選考を受けている人も少なくないでしょう。しかし、憧れの企業の内定を勝ち取るには熱意だけで突き進もうとするのではなく、その企業を志望したきっかけやどう貢献するかなどをエピソード付きで具体的に伝えなければいけません。
そのために必要なのが徹底した自己分析と企業分析です。まずは自己分析と企業分析を徹底して自分と企業について知り、面接官に刺さる志望動機を作成して内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見る航空業界は狭き門! 企業研究や自己分析を深めて志望動機に備えよう
航空業界の志望動機を考えてみて、どうでしたか。ドラマや映画などでも舞台になるほど、多くの人が憧れを持つ人気業界であり、職種によっては倍率が20〜100倍になるほど厳しい選考が待っています。ここを突破するには、しっかりとした企業研究、そして自己分析が重要です。
それと同時に、事故やトラブルがないよう常に責任感を持った行動力、チームワークやコミュニケーション能力、主体的に考えるリーダーシップといった能力も求められます。
これらの能力に自信がない人は、ぜひ日常的にこういった能力を意識して、養うようにしていきましょう。
トラブルやリスクが身近な世界でもある! どんな業界にしたいか考えよう
私も海外旅行が好きで、これまで45カ国ほど海外を訪れましたが、本当にさまざまなトラブルに見舞われました。
たとえばエジプトでスーツケースごと空港でスラれてしまったり、インドで乗り換える飛行機を間違えて乗れなくなってしまったり、ニューヨークで豪雪の影響により空港で50時間以上足止めをくらったり。
はたまたチリでスーツケースに入れていた果物が持ち込み禁止のもので取り調べを受けたり、イスラエルでスパイと疑われて取り調べを受けたり……。
毎度トラブル続きですが、そんな中優しく対応してくれたのが航空業界の人々です。利用者にとって便利で安心な乗り物である一方で、場合によっては危険と隣り合わせの環境だと想像しておいてほしいと思います。
これからの皆さんの行動によって、航空業界の未来が明るくも暗くもなります。ぜひしっかりと航空業界のビジョンを考え、選考に臨んでいってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
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