この記事のまとめ
- 面接や自己紹介で使える苦手なこと一覧を紹介
- 苦手なことは対処法や改善策を練ることで武器になる
- 3つのNGを避けた「苦手なこと」の回答で面接官に好印象を残そう
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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この記事を読んでいる人に
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就活では応募書類や面接などで自分の苦手なことを聞かれる場面が多々あります。「苦手なことを正直に伝えると評価が下がるのでは?」と疑問に思ったり、「何を伝えれば良いかわからない」と悩んだりする人も多いでしょう。
苦手なことをそのまま答えるのみでは評価が下がり、選考で不利になる可能性があります。自分の苦手を理解して、どのように答えるかが評価の分かれ道になるのです。
この記事ではキャリアコンサルタントの野村さん、高尾さん、柴田さんとともに、苦手なことの回答例20選や自分の苦手の分析方法を解説します。自分のマイナスな面をプラスの評価材料に変換するコツも解説するので、ぜひアピールの参考にしてください。
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苦手なことは伝え方次第で選考に有利な武器になる!
苦手なことを答える際は、「〇〇が苦手です」で終わらせず、自分がどのように苦手なことと向き合っているか積極的にアピールすることがポイントです。
苦手なことのみで回答を終了させると、面接官から「苦手なことを対処する気がないのかな?」とマイナスの評価につながることがあります。
しかしアピールするといっても、そもそも自分の苦手なことがまだわからない人も多いでしょう。本記事ではまず苦手なこと一覧を紹介しつつ、現時点で苦手なことが曖昧でも、苦手を探す方法ついて解説します。
後半では、実際に苦手なことを慌てずに回答できるように、答え方のステップや評価を下げやすい行動について解説します。ポイントを一つずつチェックしていくことで、面接官に好印象を残しつつ周囲と差をつけられる回答でき上がります。
最後に実際の面接で活用できる例文も8選紹介するため、この記事で苦手なことの伝え方をつかんで、より評価される自己アピールを目指しましょう。
企業が学生に苦手なことを聞く3つの理由
企業が苦手なことを聞く3つの理由
- 苦手を客観的に分析できる能力があるか知りたい
- 苦手との向き合い方を知りたい
- 社風や業務にマッチしているか知りたい
そもそもなぜ企業側が学生の苦手なことを知りたがるか、意図がわからない人も多いでしょう。企業は学生を困らせる質問がしたいのではなく、本当に学生の苦手なことを知りたいがために質問しています。
まずは苦手なことを質問する意味や背景を知って、面接に備えましょう。
どのような仕事も得意なことや好きなことばかりやるわけにはいきません。苦手なことにも向き合うのは必須です。
やりたくないから、できないからと逃げずに向き合い、そこから学びを得て苦手なことを乗り越える。それができるかどうかを確かめるために、面接では苦手なことについても質問するのです。
苦手を客観的に分析する能力があるか知りたい
面接官は、学生の苦手なことそのものよりも、自分の苦手を客観的に分析できる能力を観察しています。
自分の苦手なことを把握して対処法を確立している学生は多くありません。面接対策で自分の弱みを答えられるように準備している人は多いですが、自分の苦手なことをはっきりと答えるには、事前に苦手を理解して分析する能力が求められます。
事前に苦手を客観視できていれば、入社後に苦手な業務を担当することになっても対処しやすくなるでしょう。その姿を見て、上司も安心して業務を任せられます。
そのため苦手なことについて深く考えたことのない人は、まずは自分の苦手を探してみましょう。苦手なことに気付くための方法は、後半で解説しています。
②苦手との向き合い方を知りたい
面接では、苦手の対処法を自分で把握できているかチェックされています。日常生活であれば苦手なことから逃げても問題ないことも多いですが、業務中に苦手なことに直面した際は、苦手な仕事を避けたり先延ばしにしたりなどはできません。
とはいえ苦手なことに長時間向き合っても、何も解決せず時間だけが過ぎていくこともあるでしょう。そのため、たとえ自分が対応できないとしても、放置せず適切に対処する必要があります。
過去に苦手なことを解決できなかった人も、過去はなぜ解決できなかったのか、現在であればどのように対処するかなど、一度苦手と向き合うことで企業の意図を汲み取った回答が作りやすくなります。
また、客観的に分析して対処法や改善策を確立していれば、いざ業務で苦手なことに直面した際も慌てずに解決しやすくなるため、自分にとってプラスの要素になることはもちろん、選考時でも「自力で苦手な問題を解決できる人」と思われて評価が上がるでしょう。
企業は学生の苦手な質問への回答内容から、おもに以下の3つの力を評価します。
①自己理解力:自分の弱点を客観的に把握し、分析する能力
②問題解決力:苦手なことにどう対処しているか、具体的な方法や対策
③適応力:業務上の困難にどう対処し、適応する力
③社風や業務にマッチしているか知りたい
苦手なことが社風や業務にマッチしていない場合は、どんなに苦手なことを分析していて対処法も完璧だとしても、選考の評価が下がる可能性があります。
業務内容が苦手なことと合致してしまうと離職率も上がり、企業から見てもマイナスな要素になります。たとえば接客業の面接に来ているのに「人と話すことが苦手」となると、対処法がある場合でもマイナスな印象になりがちです。
チームワークを大切にしていたり、一人で行動できることが求められたりなど、社風によって苦手なことが活かされることもあります。一方で苦手なことが求められる社風である場合は、適性が低いと評価される可能性があるため、応募時には社風や業務内容などを考慮して苦手を考えていくことが大切です。
就活をしていると目にする「社風」ですが重要性がわからない人もいると思います。以下の記事では社風について解説しているので参考にしてみてください。
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社風とは、企業独自の雰囲気や価値観のことです。記事では自分に合う社風を知るための自己分析のコツや、簡単にできる社風の調べ方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機への活かし方や社風が合わないときの対処法も解説するので、参考にして就活に活かしましょう。
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苦手なこと一覧を一挙紹介! 面接や自己紹介の参考にしよう
「苦手なこと」の質問に備えるためには、まず自分の苦手に気付くことが第一歩です。ここからは面接や自己紹介で利用できる苦手なことを一覧で紹介します。
具体的な文章が思い浮かばない人でも、まずは一覧を参考にして自分に当てはまる苦手がないか、いくつかピックアップしてみてください。
仕事に関する苦手なこと10選
仕事に関する苦手なこと10選
- 単純作業が苦手
- マルチタスクが苦手
- コツコツ続けることが苦手
- 仕切ることやリーダー役が苦手
- 集団行動やチームでの業務が苦手
- 緊張感のある環境が苦手
- 締め切りを守ることが苦手
- 競争することが苦手
- 行動を始めることが苦手
- 計画を立てることが苦手
仕事に関する苦手なことは業務と直結するため、対処法を考えなければ「適性が低い」とされやすい部分です。たとえば「締め切りを守ることが苦手」の場合は、ただ苦手を伝えるのみでなく確立した対処法をうまく答えないと「だらしなくて期限を守れない人」という印象になってしまいます。
また「早起きが苦手」や「人の気持ちを考えることが苦手」といった、仕事に関係はないけれど業務に支障が出る可能性があるものは避けるのが無難です。
自分がもし面接官であったら、早起きが苦手という人が面接に来たら、「遅刻が頻発するのではないか?」と思うのではないでしょうか。なるべくマイナスのイメージを持たれない回答を考えてみてください。
本当に苦手なことを伝えることも大切ですが、面接時の対策としてはわかりやすいエピソードや対処法がある苦手を選びましょう。
文章を作るのが苦手な人にオススメの自己PR作成方法!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
そこで活用してほしいのが、「Chat GPT 自己PR作成ツール」です。簡単な質問に答えるだけで、Chat GPTが選考で活用できる自己PRを自動で作成します。
自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
性格上の苦手なこと10選
性格上の苦手なこと10選
- 意見を発表する場が苦手
- 環境の変化が苦手
- 決断する場面が苦手
- 断ることが苦手
- 完璧にすることが苦手
- 一人で考えることが苦手
- 積極的な行動が苦手
- 初対面で話すことが苦手
- 空気を読むことが苦手
- 周りのペースに合わせることが苦手
仕事にかかわる苦手以外では、性格そのものの苦手を伝えるという手もあります。性格上の苦手なことを回答すれば、どのような人柄か面接官にも伝わりやすく、共感性の高い内容にもしやすいです。
よく見られる性格上の苦手には、人に話しかけることや複数人の前で自分の意見を発表することが挙げられます。たとえば自分から話しかけることが苦手な人は、「初対面で話すことが苦手」や「空気を読むことが苦手」に当てはまります。
面接で性格上の苦手なことを伝える際は、ついへりくだって自分の評価を下げるようなネガティブな発言になりがちですが、マイナスの印象を持たれないように努力や工夫で対処していることも併せて伝えましょう。
- 苦手なことがたくさんある場合は、選び方にポイントはありますか?
乗り越えようと努力しているものを選ぼう
就職してからは苦手でもこなさなければならないことがたくさん出てきます。そこから逃げたり避けたりしていては仕事になりません。そのため、面接では「苦手なこと」への質問をするのです。
単に何が苦手なのかを把握し、配属などでミスマッチを防ぐためにするのではありません。普段からそのことにどう向き合い、克服しようしているのかを聞きたいのです。
そのため、もし苦手なものがたくさんあるのなら、最も苦手なものを述べるなどではなく、改善のために努力しているわかりやすいエピソードがあるものをピックアップしましょう。
苦手なことは、弱みや短所からも探すことができます。以下の記事では弱みや短所の一覧を紹介しているので、併せて参考にしてみてください。
弱み
就活で使える弱み100選! 短所を悪印象なくプラスに見せる秘策
短所
短所一覧と例文60選|面接の印象をぐんと上げる短所の伝え方のコツ
キャリアコンサルタントに聞いた! 印象に残った苦手なことの回答
苦手なことは人それぞれですが、いざ自分の苦手を把握しても、その苦手が面接でどのような評価につながるかわからず不安な人も多いと思います。苦手なことに正解や不正解はありませんが、実際どのような「苦手なこと」のエピソードが面接官の印象に残りやすいのでしょうか。
そこで今回は、職に関するプロフェッショナルで学生や求職者の就職をサポートするキャリアコンサルタントに「印象に残った苦手の回答」を聞いてみました。まだ自分の苦手がわからない人も、どのような回答がプロ目線で印象に残りやすいか、ぜひ参考にしてください。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る「苦手なこと」は具体的に改善の努力をしているかが重要
面接指導などの経験から、印象に残った「苦手なこと」の良い回答の例を紹介します。
ある学生は「プレゼンテーションが苦手です」と答え、その後に具体的な対策を詳細に説明しました。
大学時代に少人数の勉強会で頻繁に発表し、フィードバックをもらうことで自信を付けただけでなく、スピーチクラブにも参加して外部の評価を受けることで進歩を確認したそうです。最終的には学内の大きなイベントで成功したとのことで、面接官に強い印象を与えました。
逆に、評価を下げた回答の例もあります。ある学生は「時間管理が苦手です」と答えましたが、その後の説明が不十分でした。「大学の課題の締め切りを守れなかった」と述べるだけで、具体的な改善策や現在の取り組みについての説明が欠けていたのです。
「苦手なこと」への向き合い方で成長性を知ろうとしている
面接官からの評価を下げた例の回答は、本人も問題を認識しているものの、対策を講じていないため、結果としてネガティブな印象のみが残ります。
総じて、苦手なことを話す際には、その克服のための具体的な行動や成果を示すことが重要です。これにより、前向きで成長意欲のある人物だという印象を与えられます。
苦手がわからなくても大丈夫! 自分らしい答えを見つける方法
苦手がわからなくても大丈夫! 自分らしい答えを見つける方法
「一覧を見ても自分の苦手なことがピンとこない……」と思っていても、心配ありません。ここからは自分らしさのある苦手の探し方を解説します。
一覧にある苦手から回答を選ぶことも一つの方法ですが、自分に少ししか当てはまらないような苦手を選んでしまうと、エピソードや対処法などの肉付けが難しくなるため、「面接でアピールしやすい」かつ「自分らしい」苦手を探す必要があります。
まずは自分らしい苦手の探し方を知って、ぜひ一つずつ試してみてください。
些細なことでも苦手と思うことを書き出す
自分が少しでも苦手だと思ったことは、箇条書きでも文章でもノートに書いてみましょう。直接的に苦手と思わないような「あまり好ましくない」ことでもかまいません。たとえば「数学が好きではなかった」のであれば、計算が苦手なのか公式を覚えることが苦手なのかなど、より細かい苦手を探すこともできるでしょう。
小さいころから現在までを振り返りつつ書き出していくことも良い方法です。書き出した数が多ければ多いほど自分の傾向も知れて、深く分析できるようになります。
次に、書き出した苦手から対処法が考えられるものや克服できたものを抜き出して、さらに深く掘り下げます。そうして絞った苦手なことから、面接や自己紹介の際に利用できそうなものを決めましょう。
苦手に思うことがなかなか出てこない場合は、自己分析が足りないのかもしれません。こちらの記事で自己分析のステップを解説しているので参考にしてみてください。
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自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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過去に失敗したことや短所を書き出す
「苦手なこと」として考えても思い浮かばない場合は、過去の失敗や自分の嫌いなことを書き出してみてください。苦手なことは、失敗しやすいことや短所と関連性が強いため、書き出しているうちに自分の苦手が見つかりやすいです。
同じ失敗を何度も繰り返している場合は、自分で気づいていなくても潜在的に苦手なことである可能性があります。たとえば、いつも欲しいものを迷っているうちに売り切れて買えない経験が多い人は、決断することが苦手といえるでしょう。
失敗した経験や短所を複数書き出して、一貫性のある苦手やエピソードが出てきたら、面接に備えられる武器となります。
- 器用で失敗経験もあまりなく、苦手なことが本当にわかりません……。
「やりたくないこと」は「苦手なこと」に言い換えられる
苦手なことがあまりなく、それを質問されても何を答えれば良いかわからない、という人は「好きではないこと」を探してみましょう。
好きではないこと、やりたくないことを挙げてみて、それらがなぜ好きではないのか、やりたくないのかをピックアップします。大抵の場合、それは「苦手なこと」として置き換えられます。
結果としてできていることであっても、進んでやりたくないのであればそれは「苦手」にほかならないからです。やりたくない、好きではないという気持ちをどのように克服するかも、併せてまとめておくと良いでしょう。
家族や友人に聞いてみる
自分で考えてもいまいちわからないという人は、他己分析も試してみましょう。他己分析とは、他人に自分のことを質問して、それをもとに分析することを指します。
大勢の知人に聞くよりも、自分のことを本気で応援してくれる家族や友人に聞くことで、良い点はもちろんお世辞抜きの本当の意見も知れるはずです。
今回は、家族に聞いてみたい他己分析の質問を3つ紹介します。
家族に聞く他己分析の質問例
- 私が大きく成長したのはどんなこと?
- 私が普段何気なく取り組んでいることは?
- 私が小さい頃は何に集中している子どもだった?
また家族のみでなく、長年ともに歩んできた友人に聞くことも良い方法です。他己分析で自分の苦手を知るために、ぜひ聞いてみてください。
他己分析のより詳しい方法はこちらの記事で解説しています、質問例20選付きなので、併せて確認してみましょう。
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他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
就活ではよく自己分析の重要性が取り挙げられますが、他己分析をすることで自己分析の精度を上げることができます。記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えながら、他己分析をおこなう具体的な方法や質問例、面接への活かし方などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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得意なことの裏返しを考える
どうしても苦手なことが思い浮かばない場合は、自分のネガティブな面ではなく、得意なことや好きなことなどを考えてみましょう。苦手は得意の裏返しであることが多いため、苦手なことを探す大きなヒントとなります。
たとえば、一つのことに集中して物事を完了させることが得意な人は、複数の作業を同時にこなすマルチタスクが苦手かもしれません。何事も自分で考えて行動している人は行動力が高いといえますが、一方で周囲に合わせることが苦手である可能性もあります。
得意なことは面接でよく聞かれる質問の一つですが、周りに差をつけたい場合は苦手というネガティブな質問にもしっかり対応できるように用意しておきましょう。
苦手なことを分析するための一番のおすすめは「日常生活に目を向ける」です。
生活のなかで無意識に避けていることや、人とのかかわりのなかでつい選んでいることはありませんか?
たとえば、「満員電車に乗るのが苦手だな」と思ったら、なぜ苦手なのか? 何が苦手なのか? と頭の中で深掘りをしていくことができます。日常の些細なシーンから、自分の得意/苦手を探してみましょう。
得意なことの見つけ方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて活用してみてください。
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「得意なことがない……」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。この記事では、得意なことの見つけ方に加えて、得意なことから「自分に合った仕事」を見つける方法をキャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
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自分の苦手を見つけたら? ポイントを押さえて回答を深めよう
自分の苦手が見つかったら、いざ面接で的確に回答するためのブラッシュアップに移ります。
苦手をすべて正直に答える必要はありませんが、自分が本当に苦手と思うことを伝えたほうが、適性のない仕事に就いて早期退職を考えるといった事態を避けられるため、正直に苦手を伝えることをおすすめします。
まずは面接官に伝わりやすい内容にするために、ここで紹介する2つのポイントを踏まえて回答を深めましょう。
苦手のみでなく具体的な対処法も伝える
面接官は苦手そのものよりも、その苦手にどのように向き合って対処しているかを知りたがっています。そのため、面接では「〇〇が苦手です」で終わらせず、いざ苦手と向き合った際の対処法や、どのようにして改善できたかなど、ポジティブな要素を伝えましょう。
苦手なことの質問は、学生の問題解決能力や自己分析能力を確認するためであり、「どうして良いか悩んでいます」といった曖昧な答えは禁物です。いざ問題と直面した際に放置してしまうのではないかと思われてしまいます。
うまく答えられないと、問題解決能力が低いとされて評価に影響する可能性もあるため、もしポジティブなアピールができないと思った際は、面接時に答える苦手なことを変えても良いでしょう。
- 苦手をまだ改善できていない場合はどう伝えるべきですか?
改善しようと努力している姿勢を示そう
苦手をまだ改善できていない場合も、面接では前向きな姿勢を示すことが重要です。
以下に考え方と表現を3つのポイントでまとめました。現状で改善しきれていなくとも、改善のための前向きな姿勢と具体的な策を示すことで、面接官に成長意欲と問題解決能力をアピールできます。
①現状認識と分析:「〇〇が苦手です」とまず正直に述べ、自分がその問題を認識していることを示します。
②改善への取り組み:現在どのように改善に取り組んでいるかを具体的に説明します。たとえば、「プレゼンが苦手なため、定期的に友人と練習を重ねています」といった具体的な行動を示しましょう。
③今後の計画:今後どのようにして克服しようとしているかの計画も伝えます。「今後は、スピーチクラブに参加してさらにスキルを向上させる予定です」など、将来の計画を明確にします。
問題解決能力は、選考で特に重視される力の一つです。こちらの記事で鍛え方や選考でのアピール方法を解説しているので、併せて確認しておきましょう。
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面接官が共感しやすいエピソードを盛り込む
苦手の対処法が考えられたら、次は面接官に伝わりやすいようなエピソードを盛り込んでみましょう。苦手にまつわるエピソードがあることでスッと頭に入りやすく、面接官の印象にも残りやすくなります。
苦手を放置して損した経験だったり、苦手のまま放置してはいけないと気づいて改善に向かったりしたエピソードを考えてみましょう。また苦手であることの理由や背景といったエピソードのみでなく、苦手に対する自分の考え、感情などを付け足すことで、より面接官に人柄や性格を理解してもらいやすくなります。
話すことがだらだらと長くなってしまうといけませんが、なるべく具体的で共感性の高いエピソードを意識して考えてみてください。
伝え方で差がつく! 選考で苦手なことを答える際の3ステップ
選考で苦手なことを答える際の3ステップ
- 苦手なことを結論から伝える
- 苦手にまつわるエピソードを具体的に伝える
- 対処法をポジティブに伝える
苦手なことを伝える文章がまとまったら、面接で答える際のステップを押さえておきましょう。伝えたいことはステップを踏んで話さないと、大事なことを話せなかったり面接官の印象に残りにくい話になったりなど、マイナスな評価につながりがちです。
たとえ内容は同じでも、ちょっとした工夫を加えることで、印象やわかりやすさをガラッと変えることができます。苦手というネガティブなことだからこそ、悪い印象を持たれないような答え方をここで知っておきましょう。
ステップ①苦手なことを結論から伝える
苦手なことを質問されたら、まず結論から答えましょう。先に結論から伝えて、次に結論に至る理由と具体例、そして最後に再び結論を述べることを「PREP法」といいます。
PREP法は聞き手が話を理解しやすいのみでなく、話し手も先に考えを整理してから話す必要があるため、物事を頭で整理する癖をつけられます。
以下はPREP法にもとづいた例文なので、ぜひ参考にしてください。
PREP法を利用した例文
Point(結論):私は複数の選択肢や考えがある際、一つを選ぶことが苦手です。
Reason(理由):以前ゼミで研究テーマを決める際も「もっと良いアイディアが出るかもしれない」と思い、期限一歩手前まで悩んでしまいました。
Example(具体例):このままでは大事な局面に立っても決断できないと思い、私は人に話を聞くことや文献から情報収集することを心がけました。
Point(結論):その結果、自分が納得できる最善の結果を期限内に出せるようになったので、現在も大きな決断をする際は徹底した情報収集を心がけています。
エピソードを盛り込んで話す際は、つい最初に「私はゼミで研究テーマを決める際に~」などと背景から話してしまいがちですが、面接官に「何が言いたいかわからない」と思われないために、PREP法を意識して先に結論から話すことを意識してみましょう。
「苦手なこと」のような一見簡単な質問でも、結論から答えることの重要性を強調していただきたいです。
人は誰でも、これから聞く話の方向性がわからなければ「何の話をするのだろう」と頭の中であれこれ考え始めます。それでは面接官の注意をこちらに引き付けることはできません。
最初に結論を述べ、何について話すのかを示し、面接官に「聞く態勢」を持たせることを意識しましょう。
ステップ②苦手にまつわるエピソードを具体的に伝える
エピソードは面接官の共感を得られやすいよう、具体的に伝えましょう。面接官は具体的なエピソードから、学生がどのように問題を解決したかチェックしています。
エピソードの内容にはその時に思ったことや感情を盛り込むことで、人柄や性格に関しても同時に伝えられます。難しく回りくどい内容にはせず、誰が聞いてもわかりやすく共感できるようにはっきりと答えることが大事なポイントです。
具体的なエピソードの例文
「自分が動くことで迷惑にならないだろうか」と考えることがあり、率先してするべき行動が遅れてしまうことがありました。
このような内容であれば、短くまとまっていて面接官の共感も得られやすいでしょう。
ステップ③対処法をポジティブに伝える
最後に押さえておきたいポイントは、対処法を答える際プラスの印象になるよう、ポジティブに伝えることを心がける点です。
「解決できていない」で終わらせず、解決できるように取り組んでることを伝えるとプラスの印象を持たれやすくなります。
さらに「長所でカバーしている」といった内容を盛り込めば、苦手なことと同時に長所もアピールできます。そして対処した結果まで伝えることで、さらにポジティブな印象になるでしょう。
対処法をポジティブに伝える例文
私は大きな決断をすることが苦手で、日頃から何度も間違っていないか確認してしまい、つい行動が遅れてしまいます。
限られた時間のなかで動くために、すべての決断を完璧にする必要がないことを意識しつつ、日々の生活の小さな決断を素早くおこなうことを心がけました。
上記のような例文であれば、対処法のみでなく「慎重な性格」という長所についてもアピールできます。
慎重な性格をアピールしたい人は、こちらの記事もおすすめです。効果的な伝え方や自己PR例文を紹介しています。
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- 苦手なことの回答はどれくらいが適切ですか? エピソードや対処法を伝えると長くなってしまいます。
口頭なら2分、文字数なら150~300字程度を意識しよう
苦手なことの回答方法として、結論から簡潔に話す「PREP法」は口頭でも文章でも有効です。
①結論(P):まず、「〇〇が苦手です」と結論を述べる。「人前で話すのが苦手でした」
②理由(R):次に理由を簡潔に説明する。「その場の全員から注目される緊張感で頭が真っ白になるからです」
③具体例(E):そのあと、具体的なエピソードを1つ紹介する。「大学のゼミでプレゼンの機会が多く、最初はとても緊張してまったく話せませんでした」
④対処法(P):最後に、どう対処したかを伝える。「どうにか克服したいと思い、スピーチクラブに参加し、練習を重ねることで完全ではなくても少しずつ自信を持てるようになりました」
適切な長さは2分程度、文字数にして150~300字を目安に、ポイントを簡潔に伝えることが大切です。
面接で苦手なことを伝えるコツは、こちらの記事でも詳しく解説しています。例文付きなので併せて参考にしてみましょう。
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要チェック! 苦手なことの回答で評価を下げやすいNG行動
面接で評価を下げやすいNG行動
- 苦手なことと仕事の関連性が薄い
- 話がネガティブなことで終わっている
- 苦手の原因を他人や環境のせいにしている
ここからは苦手なことを伝える際に気を付けておくべき点を3つ紹介します。苦手なことというネガティブな内容だからこそ、さらに悪い印象にならないよう事前に良くない行動を知っておき、工夫して答える内容を構成しましょう。
仕事に関係のない苦手なことを伝えている
人にはさまざまな苦手がありますが、面接時には仕事に関係のない苦手を答えるのは避けるべきです。印象には残るかもしれませんが、そのような回答は質問の意味が汲み取れていないと捉えられてしまいます。
強い苦手意識があっても、たとえば「蜘蛛が苦手」や「心霊現象が苦手」などは仕事に関係ありません。それでは業務の適性や問題解決能力がわからないため、面接官が評価しやすい内容を意識することがポイントです。
ネガティブなことだけで話が終わっている
苦手なことを伝える際に避けたい対処法や改善策
- 苦手なことは避けている
- 他人に任せている
- 苦手だとあらかじめ人に伝えている
苦手というネガティブな話である分、対処法や改善策などのエピソードはポジティブな印象を持たれるように工夫しましょう。素直であるのは良いことですが、「対処した結果、あまり変わらず今も悩んでいます」といった内容になると、「暗い人」や「自分に自信がない人」と思われることもあります。
たとえば先に挙げた例を対処法としてしまうと、面接官によっては「改善に向けて努力していない人」だと思われ一緒に働くことを不安視されるリスクもあるため、苦手なことを話す際は悪い部分を強調しないように意識しましょう。
たとえば人見知りで人に話しかけることが苦手な場合でも、「あえて接客業のアルバイトをしている」「自分から積極的に話しかけるようにしている」などポジティブな対策を伝えることで、苦手なことでも頑張れる前向きな人といった印象になりやすいです。
もしネガティブなことしか思い浮かばない場合は、面接で答える苦手なことを変えることをおすすめします。
- より人柄を表現したいので、苦手は2つくらいなら伝えても良いですか?
面接官は「あなた」を知ろうとしているので複数伝えても良い
面接の場は、あくまであなた自身のことを知ってもらうことが目的です。そのため、人柄を表現するために苦手を伝えることや、それが複数になること自体は問題ありません。
ただし、苦手なことをそのままにしているのではなく、苦手を払拭するために積極的に取り組んだ姿勢や、自分なりの対処法や改善策をアピールすることが重要です。
こうした努力や改善策を伝えることで、前向きなイメージを持ってもらえるようにしましょう。
また、話の終わりには必ず前向きな締めくくりを入れることを忘れないでください。これにより、面接官に対して誠実さ、柔軟性、そして積極的な姿勢をアピールすることができます。
苦手の原因を他人や環境のせいにしている
苦手の原因を自分ではなく他人や環境のせいにするのは、責任転嫁の印象になりやすいです。責任転嫁する癖がある人と思われてしまっては、入社後もミスを他人に押し付けたり逃れようとしたりする可能性があるとされ、評価に大きく響きます。
たとえば家庭環境や親の教育など、本当に他人や環境のせいで苦手なことが生まれた納得できるようなエピソードがあっても、ネガティブな側面が強くなりマイナスな印象が残りやすくなります。
無意識のうちに、他人や環境に起因する苦手を選んでいる可能性もあるため、改めて、その苦手なことは自分の弱みとして受け止めたうえで分析して対処しているものであるかチェックしてみましょう。
「苦手なこと」の回答として、以下に3つの注意点をまとめたので、こちらも押さえましょう。
①長所と矛盾しない:たとえば長所として「リーダーシップがある」と言っておきながら、「人前で話すのが苦手」と答えると、面接官は混乱するでしょう。
②具体的な事例や対処法を示す:抽象的な回答は相手への信頼性を欠く可能性を持ちます。
③長期間改善していない苦手は避ける:いつまでも向上心がないと見なされる恐れがあります。
苦手なことを伝える例文8選! 自分の苦手なことを当てはめてみよう
苦手なことを回答する例文8選
自分の苦手なことを分析できても、いざ面接でどのように回答すべきかわからない人も多いでしょう。
ここからは、実際に苦手なことを答える際の例文を8選紹介します。まずは自分の苦手に近い内容の例文を見て、構成を参考にしつつ自分のエピソードに変換し、伝え方のイメージを膨らませてみてください。
例文①初対面の会話や発言が苦手な場合
初対面の会話や発言が苦手な場合の例文
私は初対面の人と話すことが苦手です。
話しかけようと思っても、いつも尻込みしてしまい、積極的に話せずにいます。相手から話しかけてもらえても変によそよそしくなってしまうため、改善策を立てて実施しました。
具体的には、いつ話しかけられても良いように自己紹介や初対面の方に話せる内容を事前に考えて、普段の自分通りに接するよういつも心がけていました。
自分から話しかける際も、まずは会話の糸口を探してから話しかけることで、以前よりスムーズに会話できるようになりました。
上記の例文を選考で使った場合、具体的なエピソードの共有を求められたり、改善策の詳細、成果や変化の内容や、今後の対策、職場での活用などについて深掘りされることが予想されます。
具体的には、以下のような質問です。
「初対面の人との会話がうまくいくようになった具体的なエピソードを教えてください」
「自己紹介や初対面の方に話せる内容を準備するうえで、工夫したことはなんですか?」
「その改善策を実施して、どのような成果や変化がありましたか?」
「今後、初対面の人とのコミュニケーションをさらに改善するために、どのような対策が考えられますか?」
「この経験を職場でどのように活かしていきたいですか?」
例文②プレゼンや自己紹介など発表が苦手な場合
プレゼンや自己紹介など発表が苦手な場合の例文
私は緊張しやすく、特にプレゼンや自己紹介など発表の場が苦手です。
高校生の頃、用意していたことがうまく話せず壇上で沈黙が続いてしまった経験があってから、発表がある日の前日から不安や緊張を抱くようになってしまいました。
ずっと克服したいと思っていたため、大学に入学してからは場数を踏んで発表に慣れることが重要だと思い、授業での発表や人前でのスピーチの機会があれば積極的に手を挙げるようにしています。
そして発表がある前日までに準備を完璧に整えることで不安を和らげ、以前よりはスムーズに自分の意見を発言できるようになりました。
人前で上手に話せる人は、たいてい普段からコメントを求められたときに何をどう伝えるべきか、頭の中にネタをストックしています。つまり、その場で自由自在に言葉を操っているわけではないのです。
また、準備する時間があれば原稿をきっちり書いて整理している人も多くいます。日常生活から「人前で話すこと」を意識して準備しましょう。
例文③環境の変化が苦手な場合
環境の変化が苦手な場合の例文
私は引っ越しや進学など、環境の変化が苦手です。
これまで環境の変化でストレスを感じたり落ち込んだりすることも多かったため、このまま社会人として働くことに不安を抱えていました。
そこで私はできるだけ早く環境に順応できるよう、ただ変化を受け入れるのではなく自分から行動を起こそうと決めました。たとえば新たに出会った人とは積極的にコミュニケーションを取ったり、その環境での楽しみを見つけるようにしたりすることを心掛けています。
その結果、最近では授業やアルバイトにおいても、以前よりも早く環境に慣れるようになりました。
この例文は、環境の変化に対する具体的な対処法を示しています。自己課題を認識し、積極的な対策を講じる姿勢に好感が持てますね。
他者とのコミュニケーションや新しい環境の中に楽しみを見つける努力をしている点も、適応能力の向上に取り組んでいると評価されるでしょう。
適応力をアピールするコツは、こちらの記事でも詳しく解説しています。就活での武器にしたい人はぜひ参考にしてみてください。
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例文④一点集中型でマルチタスクが苦手な場合
一点集中型でマルチタスクが苦手な場合の例文
私は複数の作業を並行しておこなうマルチタスクが苦手です。
そのため、マルチタスクが求められる作業はつい人任せにしてしまうこともありましたが、社会人として複数の業務を担当できないことは致命的だと思い、タスクを分割することを心掛けるようになりました。
具体的にはタスクを分割して日々のスケジュールに割り当てることで、シングルタスクとして集中できるようになり、効率よく物事を進められるようになりました。一つの作業に集中して時間をかけずに終わらせることは得意であるため、対策ができてから困ることは少なくなったと思います。
この例文に対しては、エピソードの共有を求められたり、改善策の詳細、自分自身の変化や気付き、今後の対策などについて深掘りされることが予想されます。具体的には以下のような質問です。
「人任せにするのではなく、タスクを分割しようと思ったきっかけは?」
「シングルタスクに分割するようになったことで成功した具体的なエピソードを教えてください」
「タスクをどのように分割し、どのように日々のスケジュールに組み込んでいるのか、具体的な方法を教えてください」
「改善を通じて、自分自身の中にどのような変化や気付きがありましたか?」
「マルチタスクをさらに改善するために、今後取り組みたいと考えている方法はありますか?」
例文⑤リーダーになることが苦手な場合
リーダーになることが苦手な場合の例文
私は率先してリーダーシップを取ることが苦手です。
もとから目立つことに抵抗があり、部活やサークル活動でもサポート役に回るなどして、なるべくリーダーになることを避けていました。
しかしこれまでサポート役に回っていた分、支える立場には自信があります。そこで私は、もしリーダーとして任命された際は、みんなを引っ張るリーダーではなく、メンバーへの支援を徹底するリーダーになろうと考えています。
今まではただ補助するのみでしたが、チームの中で自分がするべきことを考えた結果、自分なりの貢献の仕方を見つけられたと思います。
この例文は好例です。職場ではチームで仕事をするのが主流である現在、フォロワーシップを持ち合わせている点も評価されるようになってきました。
単に苦手なことが何かを挙げるだけでなく、そこからリフレーミングして、今求められている能力をアピールできている点に好感が持てます。
サポート力がある人は、縁の下の力持ちともいえます。こちらの記事でアピールの秘訣を解説しているので併せて参考にしてみてください。
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例文⑥周りのペースに合わせるのが苦手な場合
周りのペースに合わせるのが苦手な場合の例文
私は周りのペースに合わせることが苦手です。
自分では気づかなかったのですが、中学生の頃先生に「協調性が足りない」と指摘され、もしかして自分は周りに合わせることが苦手でマイペースかもしれないと思い始め、それからは自分のことだけに集中するのではなく、周囲をよく見るよう意識するようになりました。
自分ではなかなか改善できているのかわからず、自信がありませんでしたが、アルバイト先の上司から「〇〇さんは周りを見て動いてくれて助かる」と言っていただくことができ、少しずつ改善できていると感じます。
つい自分のことだけに集中してしまうこともありますが、就職後も自分の軸は持ちつつ、周囲の状況をよく観察して臨機応変に行動していきたいと思います。
周りのペースに合わせることは仕事でも重要です。伝える際に注意したいのは、自己中心的ではなくチームプレーヤーとしての姿勢を強調することです。
また自己中心的なイメージを与えないよう、周囲との調和を重視し、柔軟性や協調性をアピールすることが大切です。
柔軟性や協調性をアピールしたい人は、以下の記事もおすすめです。それぞれの差別化のコツや自己PR例文を紹介しています。
柔軟性の自己PR
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協調性の自己PR
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
例文⑦コツコツ継続することが苦手な場合
コツコツ継続することが苦手な場合
私は物事をコツコツと継続することが苦手です。
昔から好奇心旺盛なのですがその分飽き性で、物事を継続できた経験が少ないことがコンプレックスでした。
そこで対策を考えた結果、短い期間ごとに課題や目標を立てることにしました。たとえば「今月はこれをできるようになる、来月はこれを克服する」といった具合で、自分なりのPDCAを回すことを試してみました。
その結果、目的意識を持てるようになり、大学生になってから始めたアルバイトは3年経った今も継続できていて、現在はTOEICの勉強も自主的に取り組んでいます。
この例文はまず、アルバイトの継続やTOEICの勉強など、実際の成果を具体的に示している点が素晴らしいです。自分の弱点を認識し自己分析を行い、具体的な対策を講じている点も評価できます。
また、PDCAサイクルを活用して短期間の目標設定を積み重ね、コツコツと継続することを克服しようとする姿勢も好印象を与えるでしょう。
例文⑧どうしても苦手なことが思い浮かばない場合
苦手なことを質問されている以上、「苦手はありません」で済ませることは避けるべきです。苦手なことは何もないと答えると「自己分析能力が低く客観視できていないのでは?」と思われてしまうため、どうしても思い浮かばない場合は自分の長所を言い換えて苦手にすることも一つの方法です。
どうしても苦手なことが思い浮かばない場合の例文
私は特定の分野で苦手なことはありません。苦手意識を持たず、常に物事をポジティブに捉えて取り組むことを意識しています。
しいて言えば、このようにポジティブすぎることで、周りを置いて一人で突っ走ってしまうことがあるかもしれません。仕事ではポジティブ思考を発揮しつつ、自分の考えを押し付けないことを意識したいと思います。
この例文は、聞かれた質問に対し「回答はない」と切り捨てるのではなく、あえての回答を見出しながら、自分のことを再度振り返ってみようとする姿勢に大変好感が持てます。
質問内容に適切な回答が見出せなくても、極力それに近い回答を結び付けるのはコミュニケーション力のアピールにもつながります。
苦手なことは向き合う姿勢でアピールポイントに変えて選考を突破しよう
企業は学生の苦手なことを聞くことで、自己分析能力や対処能力、入社後の適性を見定めています。自分のネガティブな面に向き合い認めることは決して簡単ではありませんが、選考時の評価に差をつけたいのであれば自己分析は必須です。
まだ自分の苦手が見つからずに困っている人は、今回紹介した苦手なこと一覧や苦手の見つけ方から、自分らしい苦手を分析してみてください。
苦手なことの回答は、伝え方にもコツがあります。解説した伝え方のステップを踏まえて、人柄や魅力が伝わる文章を作り、選考突破につなげましょう。
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見る「苦手なこと」の回答は問題解決力を仕事で発揮できるかの証明
学生の皆さんは、面接での「苦手なこと」の質問に対して、どのように答えるべきか悩んでいるかもしれません。自分の弱みをさらけ出すことに不安はつきものです。
しかし実は、この質問は、皆さんの自己分析能力や対処能力を評価するための重要なものなのです。
「苦手なこと」を通してポジティブな人柄をアピールしよう
まずは自己分析を徹底的におこない、また周囲の人にもヒアリングをおこなうなどを通じて、自分でも気付かなかった苦手を見つけてみましょう。
苦手が見つかったら、次にそれをどのように克服し、どのように対処してきたのかを、ポジティブな結果や学びを強調して締めくくります。このときには具体的な説明を心掛けてください。全体の結びとして、苦手なことを克服した経験をどのように職場で活かしていくかを伝えます。
しっかりと準備をして、苦手なことに向き合い、それを克服するために努力してきた姿勢を伝えれば大丈夫です。面接官や企業に対して誠実さや柔軟性といった人柄や成長意欲、積極的な姿勢をアピールすることができるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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