この記事のまとめ
- 縁の下の力持ちの自己PRで重要なのは具体的なエピソード
- 縁の下の力持ちの自己PRはネガティブなイメージに注意
- 縁の下の力持ちの自己PR例文12選を紹介
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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自己PRを考える際に、縁の下の力持ちとして目立たなくても陰で努力してきた人は「縁の下の力持ちが強みだけれど特筆すべき功績はないのでアピールになるのだろうか」「縁の下の力持ちであることを具体的にどうアピールすれば高評価を得られるんだろう」と悩む人もいるでしょう。
縁の下の力持ちは、たしかに目立った活躍や成果をアピールできないかもしれませんが、伝え方次第で立派なアピール材料になります。縁の下の力持ちの効果的な伝え方を習得して、内定をつかみましょう。
この記事では、縁の下の力持ちの自己PR方法について、キャリアアドバイザーの谷所さん、柴田さん、小峰さんのアドバイスを交えつつ解説していきます。
縁の下の力持ちは企業のニーズを理解してアピールしよう
縁の下の力持ちは一見目立たず、アピールの効果も弱いのではないかと思われがちですが、企業のニーズを理解して効果的に伝えることができれば魅力的な自己PRになります。
この記事では、まず縁の下の力持ちの5つの特徴を確認します。あなたが縁の下の力持ちに当てはまるのか、特徴を理解すると明確にイメージできるようになります。
その後は、自己PRする前に把握しておきたい長所と短所や、縁の下の力持ちが発揮できる仕事について解説します。
実際の自己PR作成のコツや注意点、経験別の例文も紹介しているので、縁の下の力持ちのアピール内容に迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
そもそも縁の下の力持ちとは?
縁の下の力持ちとは、「陰で他人を支える努力や苦労をする人」という意味です。
表舞台に立ったり目立ったりしなくても、見えないところで頑張れる縁の下の力持ちの人は、会社においても日常生活においても重要な働きをしているといえます。
しかし、伝え方によっては「責任を負いたくない」「主役になりたくない」といったネガティブな印象を持ちかねないので、伝え方に注意が必要です。
会社の組織を構成するメンバーには、必ず役割があります。メンバー全員が、表に出る役割を担うわけではありません。
それぞれが自分の役割を理解し、組織の一員としてその役割を果たすからこそ、組織の目標が達成できます。
自分の能力や適性をしっかり自己理解したうえで、担いたい役割をアピールできると良いですね。
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あなたは縁の下の力持ち? 5つの特徴を確認しよう
縁の下の力持ちの特徴
- 献身的な努力ができる
- 自ら進んで役割を引き受ける
- 周囲をよく観察している
- 謙虚な姿勢で物事に取り組んでいる
- 人をサポートすることが好き
縁の下の力持ちをアピールしようと考えていても、漠然としていてはっきりしない人もいるのではないでしょうか。
まずはあなたが縁の下の力持ちなのか見極める基準として、特徴を確認しましょう。
特徴をつかめると、明確なイメージがしやすくなります。あなたにあてはまるものがあるか確認してみてください。
縁の下の力持ちの特徴①献身的な努力ができる
縁の下の力持ちの人は、他の人のために努力ができる人です。
目立たないところで他の人のためにする努力は、感謝されたり評価されたりしづらい面もあります。しかし縁の下の力持ちの人は、自分の成果に固執することなく「誰かのためになりたい」という気持ちで他の人に貢献することができます。
献身的な努力ができる人の特徴
- 面倒見が良い
- 我慢強い
- 真面目
真面目に努力できることをアピールしたい人は、こちらの記事も参考にしてください。真面目さを効果的にアピールする方法がわかります。
12例文|真面目さの自己PRでやりがちな3つの失敗パターンと対策
縁の下の力持ちの特徴②自ら進んで役割を引き受ける
他の人がやりたがらないことでも、率先して行動できる人も縁の下の力持ちといえます。
「みんなが敬遠するが、誰かがやらなくてはならないこと」を、縁の下の力持ちの人は自分もやらない選択肢を取るのではなく、他の人やチームの成功のために進んで行動に移す選択をすることができます。
自ら進んで役割を引き受ける人の特徴
- 主体性がある
- 積極的である
- 人のことを放っておけない
どんな役割でも自ら進んで引き受ける人は、幅広いスキルを誰よりも早く身に付けることができます。また、そのような積極的な姿勢は早いうちに顔と名前を覚えてもらえる絶好の機会を多数獲得できます。
縁の下の力持ちの特徴③周囲をよく観察している
縁の下の力持ちの人は、自分の置かれている状況や周囲の人についてよく観察しているといった特徴があります。
周囲の状況がよく見えているため、自分がどのような役割を果たすべきか、チームでの立ち位置を考えて行動することができます。
周囲をよく観察している人の特徴
- 視野が広い
- 観察力がある
- 日頃から周囲に気を配っている
周囲に気配りができることをアピールしたい人は、こちらの記事も併せて参考にしてください。
自己PRの「気配り」は一工夫が必要! 効果的にアピールする秘訣
観察力があることはビジネスシーンでどう役に立つのかイメージがつかない人もいると思います。以下の記事では観察力の重要性についてまとめているので参考にしてみてください。
観察力は必須スキル? ビジネスにおける重要性を徹底解説!
縁の下の力持ちの特徴④謙虚な姿勢で物事に取り組んでいる
縁の下の力持ちの人は、自分が目立つことや自分の成果にこだわるのではなく、周囲に貢献しようと謙虚に物事に取り組む特徴があります。
一方で、謙虚さは「消極的で率先して何かに挑戦する力が弱い」というイメージにもなりかねないので伝え方には注意が必要です。
謙虚な姿勢で物事に取り組んでいる人の特徴
- 地位や名声に左右されない
- 物事を素直に受け止められる
- 環境や人のせいにしない
謙虚と謙遜の違いについて、意識しておきましょう。
謙虚とは、自分の役割をしっかり果たしつつも、本心から控えめな態度であり、他者への感謝を忘れない気持ちです。
一方、謙遜は、自分を低く見せて、役割を担おうという意思が見えづらく、自分を卑下するような態度です。謙虚さが謙遜にならないように注意しておくと良いと思います。
縁の下の力持ちの特徴⑤人をサポートすることが好き
目立たないところで他の人を支えることができる人も、縁の下の力持ちといえます。
目立つことが苦手でも、裏方のポジションだと力を発揮できる場合や、他の人をサポートすることにやりがいを感じる場合もあります。
人をサポートすることが好きな人の特徴
- 協調性がある
- 傾聴力がある
- チームに貢献する意識が高い
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自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
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面接官の心をつかむ! 縁の下の力持ちをアピールできる長所
縁の下の力持ちをアピールできる長所
- 他の人のために行動できる
- 協調性がある
- 責任感がある
- 視野が広い
縁の下の力持ちの特徴について解説しましたが、具体的にはどのようなところが企業でアピールできる長所になるのでしょうか。
企業に求められている縁の下の力持ちを正しくアピールしなくては、面接官に良い印象を残すことができません。
また、それぞれアピールの仕方も変わるので、効果的に伝えるためにあなたがどの長所にあてはまるのかをチェックしてみてください。
他の人のために行動できる
企業で働くうえで、1人では働くことができず、周りの人と協力して仕事を進めることになります。そのため、「他の人のために行動できること」は働くうえで重要な資質です。
マネージャー経験やアルバイトでの後輩指導経験など、他の人のために考えて行動した経験を伝えると、入社後縁の下の力持ちとして企業で働く姿をイメージしやすくなります。
企業ではチームワークや協調性が求められるので、他の人のために行動できる学生は好感を持たれます。ただし具体的にどのように他の人のために行動し、結果どうなったのかまで伝えないと、信ぴょう性を疑われる可能性があるので注意してください。
協調性がある
縁の下の力持ちの人は、一緒に働く人の意見や価値観を尊重することができる「協調性」があります。
チームで協力して目標を達成することを掲げている企業は多く存在します。協調性は多くの企業で求められる特徴の一つといえるため、アピールすると好印象を残せます。
仕事では、多様な意見や価値観を持った人と一緒に働くことになりますが、縁の下の力持ちの人は「周囲の人と上手にやっていけそうだな」「困っている人を助けてくれそうだな」といったイメージにつながります。
協調性をアピールするなら、こちらの記事を参考にしてください。協調性の自己PRの作り方、伝え方を解説しています。
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
責任感がある
縁の下の力持ちの人は、チームの成功のために努力を惜しまない「責任感」があります。
「自分だけが成功すればいい」と自分本位に考えるのではなく、チームに対して責任感を持って「自分には何ができるのか」と考えて行動できるとアピールしましょう。「チームに貢献してくれそう」「主体的に働いてくれそう」と良いイメージにつながります。
責任感をアピールしたい人はこちらの記事も併せて参考にしてください。
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
視野が広い
縁の下の力持ちの人は、目の前のことに没頭するのではなく、チームでの自分の役割を見つけて行動することに長けているので「視野が広い」とも言えます。
常に周りの人が仕事をしやすいように考えて動き、困っている人や作業の遅延にもいち早く気がつくことができるため、効果的にアピールできれば、「問題を解決する力がありそう」「広い視野を持って仕事に取り組んでくれそう」と良いイメージにつながります。
視野が広い人物は、物事を判断するときの基準を数多く持っているともいえます。したがって、広い視野を持つ学生には自分の感覚や好みなどに振り回されず、その場その場で求められる適切な行動が期待できそう、と見てもらえるでしょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る縁の下の力持ちは協調性やチームプレーへの適性がアピールできる
縁の下の力持ちをアピールすることで、自己中心的で協調性に欠けるといった企業が懸念する特徴をクリアにすることができます。目先のことに捉われず他人のために親身に行動ができる人材として、採用担当者は好印象を抱きます。
また、他人への気配りができる印象を与えるので、配属後チームワークを築き成果を挙げることができる人材だといったポジティブな印象を持ちます。
積極性や自主性に欠ける印象を残さないように注意
企業ではチームワークを重視する仕事や、他の人のサポートをする仕事が多くあるので、縁の下の力持ちがポジティブな印象を与える一方、ただ縁の下の力持ちだとアピールするだけでは、積極性がなく自主的に行動できない学生だといったマイナスのイメージを与えてしまう可能性があります。
縁の下の力持ちだけでなく、縁の下の力持ちとして責任感を持って相手のために行動できるなど、より具体的な言葉を添えて説明してみてください。
縁の下の力持ちとしておこなった具体的な行動、そこから学んだこと、さらに成果まで伝えることで、採用担当者は縁の下の力持ちからよりポジティブな印象を持ち、入社後に活躍する姿を具体的にイメージすることができます。
事前に把握しておこう! 縁の下の力持ちのネガティブな印象
縁の下の力持ちは、企業にとって魅力的な長所といえます。しかし「長所と短所は表裏一体」と言われているように、深く考えずにアピールしてしまうと、ネガティブな印象を与えてしまう恐れがあります。
縁の下の力持ちのネガティブな印象を理解して、アピールがかえって逆効果にならないよう注意しましょう。
主体的でない
縁の下の力持ちとして、他の人のために行動した経験が「主体性がない」といった印象を与えないように注意しましょう。
「自ら考えて行動できる力」は働くうえで重要な要素のため、面接官もチェックしています。
「消極的で目立たない役割を選んだのか」「何か指示しなくては動けないのか」と思われてしまわないように、「サポートするために目立たなくとも、積極的に自ら考え行動に移した」など、行動力があることも示すと良いです。
統率力がない
縁の下の力持ちの人は、自分が目立って活躍しないため「周りの人を引っ張る力が弱い」といった印象を与えてしまう可能性もあります。
周りを引っ張ることが苦手だったとしても、「チームの一員としてどう貢献できたか」を伝えるようにしましょう。
統率力というのは、リーダーのようなメンバーの先頭に立って引っ張っていくイメージが強いかもしれませんが、これからの時代は、メンバーの意見を聞いたり、調整したり、チームを下から支えるサポーターのような力も必要とされてきます。
そのため、統率力の捉え方を自分の適性に合わせて、チームへの貢献力と捉えてアピールしていくと良いでしょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る「サーバントリーダーシップ」を強調しよう
縁の下の力持ちを強調する人は、リーダーシップをとりたくないのであえてそのような役割に徹しているのではないか、という疑念を持たれてしまいます。近年では管理職になりたがらない若年層が多く、企業は頭を抱えています。
しかし、縁の下の力持ちだからこそ発揮できるリーダーシップの形もあるので、それをアピールすれば好印象を与えることも可能です。
皆さんはサーバントリーダーシップという言葉をご存じでしょうか。一般的にリーダーシップと言われると、強い上司が部下に指示して組織をまとめていくことを想像するかもしれませんね。このような形はオーセンティックリーダーシップと呼ばれています。
これからはメンバーの個性や能力を活かすリーダーシップが求められる
一方で、相手に奉仕し、一緒に考えながら物事を進めていくのがサーバントリーダーシップです。
年功序列が当たり前ではなくなり多様化した社会では、オーセンティックよりもサーバントなリーダーシップの方が一人ひとりの個性や能力を発揮できるため、重宝されるようになってきました。
縁の下の力持ちとしての経験は、ゆくゆくこのサーバントリーダーシップとして活用できる、と伝えてみましょう。
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しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
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どんな企業で評価されやすい? 縁の下の力持ちを発揮できる仕事
どんな長所も、それが求められる環境で伝えなければ、的外れな印象になってしまいます。そこで、縁の下の力持ちが評価されやすい環境を把握することが重要です。
ここからは、縁の下の力持ちを発揮できる仕事を解説します。志望している仕事にあてはまる人は積極的にアピールしていきましょう。
また志望している仕事がなかったとしても、縁の下の力持ちとして人や会社をサポートできる、適性のある仕事の可能性があります。参考にして、職種選択の視野を広げましょう。
企業を支えるバックオフィスの仕事
企業を支えるバックオフィスの仕事
- 営業事務
- 人事事務
- 経理事務
- 総務事務
- 法務事務
企業を支えるのに欠かせない事務職の仕事は、縁の下の力持ちの長所を発揮できる環境といえます。
事務職といっても書類を作成するだけでなく、さまざまな仕事内容があります。誰を支える仕事かによって、縁の下の力持ちとして発揮できる資質ややりがいが異なるため、部門別の特徴を捉えることが重要です。
ここから事務職の部門別の仕事内容と、どのように縁の下の力持ちを発揮できるのか解説するので、ぜひ参考にしてください。
事務職を志望している人はこちらの記事もおすすめです。職種別・業界別に仕事内容を解説しています。
例文20選|事務職の志望動機を職種別・業界別に徹底解説
営業事務
営業事務は営業にまつわる事務業務をサポートする仕事です。営業職の人が営業活動に専念できるように、資料の作成やスケジュール管理などをおこないます。
複数の営業を担当してサポートし、営業の不在時は顧客対応をおこなうこともあり、他の事務職に比べて顧客サービスや対人サービスの知識が必要です。
注目されることや目立った成果が出にくい仕事が中心ですが、営業の人を支えるため縁の下の力持ちであることが重要になります。
「営業が売上を伸ばすことを支えて、企業に貢献したい」といった気持ちを持っている人におすすめといえます。
営業事務の仕事の例
- 書類の作成、チェック
- スケジュール管理
- 顧客管理
- メール・電話応対
- 在庫管理
- 受注出荷管理
- 備品管理
営業事務の大きな役割は、営業担当者が営業活動に専念できるようにサポートすることです。
ただ資料を作成するのではなく、使い手の立場になり読みやすい資料を迅速に作成するなど、営業担当者がより仕事がしやすいサポートをおこなうことで、縁の下の力持ちを発揮できます。
営業事務に興味がある人は以下の記事を参考にしてみてください。向いている人の特徴や仕事内容など詳しくまとめています。
営業事務に向いてる人の特徴5選! 意外な魅力や日々の仕事も解説
人事事務
人事事務は、採用活動や人材配置、研修などの人事部が担当する仕事を、書類の作成や手続き業務などを通してサポートする仕事です。
人の成長をサポートすることにもつながるため、「人」の面で企業を支える縁の下の力持ちとして働くことができます。
人事事務の仕事の例
- 入社手続き
- 退職手続き
- データ作成
- 社員情報の管理
- 教育・育成業務サポート
- 採用・雇用業務サポート
- 電話・メール応対
- 来客対応
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経理事務
経理事務の仕事は、お金の入出金を管理する仕事です。お金を扱うことになるため、大きな責任がともないます。
会社の収支に目を向けて会社の経営状況を報告する業務をおこない、会社全体のお金を管理することになるため、「金融」の面で会社を支えている存在といえます。
経理事務の仕事の例
- 伝票の起票・整理
- 仕分け入力
- 現預金管理
- 経費処理
- 月次・年次決算
企業の経理事務以外にも、金融業界の事務職を志望している人はこちらの記事も参考にしてみてください。
金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖
総務事務
総務事務の仕事は、会社によって業務内容が大幅に異なることが特徴として挙げられますが、共通しているのは「社員が働きやすいように環境を整える」仕事です。
企業内のほぼすべてにかかわる業務のため、幅広い多くの人をサポートできます。
業務が多岐にわたり、地味な業務も多いですが「全社員を支える存在になる」といった気持ちを持っている人におすすめです。
総務事務の仕事の例
- 備品の管理
- 社内行事の企画・運営
- 株主総会のサポート
- オフィスの環境整備
- 重要文書の管理
- 郵便物の管理
以下の記事では総務事務の仕事内容や志望動機の書き方を解説しています。志望している人は参考にしてみてください。
例文付き|総務事務の志望動機に大事な4要素と注意点を解説
法務事務
法務事務の仕事は、法律にかかわる事務の仕事をおこないます。法律と関係のない仕事は存在しないため、すべての部署とかかわりを持つことになります。
大きな売上を達成したり、商品を開発したりといった目立った成果を出すことはありませんが、細かなところまで配慮して作り上げた契約書が大きな契約につながったり、法的トラブルのスムーズな解決をサポートしたりと活躍できます。
法務事務の仕事の例
- 法的案件に関連する事務業務
- 法的トラブルへの対応
- 顧問弁護士とのやりとり
- 社内規定の作成
- 相談窓口の設置・運営
- 関連法改正時の見直し
- 事務職で縁の下の力持ちタイプの人は多そうですが、その中でもどのような人が活躍していますか?
プラスアルファの工夫ができる人材
事務職で縁の下の力持ちとして活躍している人といえば、仕事を指示通りにやることに加えて、自分なりに考えて創意工夫している人ですね。
その工夫を自分のためだけではなく、相手のためにもやれる人は、周りからも信頼されていきます。そのような人は、仕事の質や生産性も高まっていき、組織にとって貴重な存在として成長していく人材だと思います。
顧客をサポートする仕事
顧客をサポートする仕事
- コンサルタント
- システムエンジニア
- プログラマー
- プランナー
顧客をサポートできる仕事も、縁の下の力持ちの活躍の場といえます。
顧客の問題を解決するためや、顧客の要望を実現するためにサポートができる仕事は、縁の下の力持ちの「目立たなくても他者のために努力できる」長所を活かせます。
また、縁の下の力持ちの人は、人をサポートするのが好きといった面もあるため、人をサポートして喜んでもらうことにやりがいを持って働くことができます。
コンサルタント
コンサルタントは、顧客である企業の経営課題を明らかにし、解決に向けて支援やアドバイスをする仕事です。
コンサルタントと一口にいっても、戦略系、総合系、IT系、シンクタンク系、ハンズオン系、中小企業向けなどさまざまな領域の専門家がいます。
顧客企業の抱える課題や問題に対して、自分ごととして寄り添い問題を解決しようとする献身的な姿勢が必要です。
「企業の問題を解決する」「企業の健全な経営を支える」ことができるため、顧客企業の縁の下の力持ちとして活躍することができます。
コンサルタントの仕事の例
- 顧客企業の現状分析による課題の把握
- 課題に関する情報収集
- 課題解決のためのビジョンを計画
- 課題解決のための具体的な実行支援
- 資料作成
コンサルティング業界を志望する人はこちらの記事もあわせて参考にしてください。
例文12選|コンサルの志望動機で必須のアピール内容とNG例を解説
コンサルタントは依頼主に対し、大いなる「改善」をもたらすのが仕事です。
地道に現状を調査・分析し、より実りある方向性を示すという大変な役割ではありますが、決して自分が表舞台に立つことはありません。そのため縁の下の力持ちになるのをいとわない人が向いていると言えます。
システムエンジニア
システムエンジニアは、顧客から要望をヒアリングして顧客の問題解決のためにシステム設計図を作る仕事です。
ユーザーが使いやすいようなシステム開発をしたり、トラブルをスムーズに解決したりすることで、ユーザーの業務の効率化や会社の業績向上を支えることができます。
さまざまなIT技術の基礎設計や改善を担う存在のため、目立つことはありませんが社会にとって欠かすことのできない存在といえます。
システムエンジニアの仕事の例
- 要望のヒアリング
- 要望の整理・検討
- 基本設計
- 詳細設計
- プログラム作成後のテスト
- システム改修・アップデート
- 障害対応
- スケジュール管理
エンジニアを目指していて、エンジニアスクールについて知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
厳選エンジニアスクール22選! 選び方や注意点も解説
プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが作成した仕様書に沿ってプログラムコードを書く仕事です。
世の中で便利に使われているものや、ネットサービスなどはプログラミングが使用されています。
悩みを抱えている人をシステムで助ける仕事や、誰かの便利を作る仕事と考えられ、縁の下の力持ちとしてのやりがいを感じて働くことができます。
プログラマーの仕事の例
- プログラミング
- データベースの構築
- プログラム作成後のテスト
- プログラミング修正
- バージョン管理
IT業界を志望する人はこちらの記事もあわせて参考にしてください。
未経験からIT業界に就職する秘訣とは? 必要なスキルまで徹底解説
プログラマーは、仕様書に基づいてプログラミングをする仕事なので、リーダータイプの人より、コツコツと自分の仕事に注力したいタイプの人に向いていると思います。
よって、縁の下で人を支えたいタイプの人に適性があるといえますね。
プランナー
プランナーとは、さまざまな分野で専門的な知識をもとに企画をする人のことです。
顧客の要望を柔軟に対応するプランナーは、クリエイティブさを求められるように思われますが、同時に顧客をサポートする縁の下の力持ちであることも重要になります。
たとえばウェディングプランナーであれば、顧客である新郎新婦の最高の1日を作るために働くことが仕事です。結婚式を挙げる顧客の「こんな式にしたい」といった理想を形にする、顧客のサポート役になります。
プランナーの例
- ファイナンシャルプランナー
- ウェディングプランナー
- ゲームプランナー
プランナーの仕事の例
- ヒアリング・提案
- スタッフや備品の手配
- トラブル・ハプニング対応
- 営業活動
こちらで紹介した以外にも縁の下の力持ちの資質を活かせる仕事はたくさんあります。以下の記事からどのような業界や職種があるのかを理解して、志望企業を選ぶ際に参考にしてみてください。
業界
就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!
職種
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る縁の下の力持ちの存在が欠かせない仕事は多数
多店舗展開している事業では、総務、人事、経理の他、商品企画、販売企画、広告宣伝などが後方部門(バックオフィス)として店舗をバックアップする役割を担っています。
新商品の企画、広告戦略の立案、キャンペーン戦略など、後方部門として店舗の売り上げを上げるためのバックアップ業務は、まさに縁の下の力持ちとしての仕事だと言えます。また製造、保守整備、配送部門などの仕事も、縁の下の力持ちとして活躍できます。
その他、病院の医療事務は、患者や医療従事者のために縁の下の力持ちとして仕事をおこないます。
サービス業の裏側にも縁の下の力持ちの存在は不可欠
空港における保安、グランドスタッフ、グランドハンドリングなどの業務は、安全で快適な運航ができるために縁の下の力持ちとして活躍できる仕事であり、ホテル業務ではフロント、ベルアテンダント、清掃スタッフなども、顧客が快適に過ごせるためにチームワークを発揮しながらおこなう仕事です。
人をサポートする、人のために働く仕事という視点で捉えれば、多くの仕事が縁の下の力持ちとしての取り組みが求められており、活躍できます。
顧客とは少し違いますがタレントをサポートする芸能マネージャーも縁の下の力持ちを発揮できる仕事です。以下の記事では芸能マネージャーの仕事内容と志望動機の書き方を解説しているので参考にしてみてください。
11例文|芸能マネージャーの夢をかなえる志望動機の書き方を解説
要注意! 縁の下の力持ちをアピールしない方がいい仕事
縁の下の力持ちは「視野が広そう」「協調性がありそう」とポジティブな面もありますが、企業によってはネガティブに捉えられてしまう可能性もあります。
アピールするのを避けた方が良い仕事を理解して、他に自分のアピールできる部分はないか検討したり言い回しを変えたりすることをおすすめします。
また、就活は就職することがゴールではなく、そのあと納得度高く働けることが重要なので、無理に合わせることはできる限り避けましょう。自分の能力を発揮できる場所を選ぶことで、納得できる仕事が見つかります。
積極性が求められる仕事
縁の下の力持ちは、サポート力は高いのですが、積極的に行動して成果を出すという面では弱い印象を残します。
たとえば個人で取引先に商品やサービスを売り込む営業職では、積極的に前に出て結果を残すことが求められています。
積極性が求められる仕事では、縁の下の力持ちとして誰かを支えるために行動に移したエピソードを「行動力がある」といった切り口でアピールするなど工夫が必要です。
積極性に自信がなく、営業に向いていないかも? と考えている人は、こちらの記事もあわせて確認してみてください。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
- 積極性が求められそうな営業職を志望しています。志望先を変更すべきでしょうか?
顧客サポートの要素が強い営業職を検討しよう
個人の顧客を相手に商品をおすすめする場合などには、確かに積極性や押し出しの強さは必要です。しかし営業職には縁の下の力持ち的な役割を求められるものもあります。
たとえば、損害保険・生命保険会社では代理店、商社やメーカーでは販売店などが顧客と直接取引をします。そのため、これらの会社の営業職はサポーターとしての役割が強くなります。
積極的に売り込む力よりも、どのように代理店や販売店を支援していくのか、むしろ縁の下の力持ち的な要素が求められるため、そのような事業形態を持つ業界に挑戦してみましょう。
リーダーシップが求められる仕事
縁の下の力持ちは、自分が前面に立って集団を率いることは苦手と捉えられてしまう可能性があります。
たとえばアパレル業界は、店舗で接客業務をおこなうとともに、アルバイトの育成も業務内容に含まれます。リーダーシップを発揮して、チームをまとめて目標売上を達成することが求められています。
リーダーシップが求められる仕事では、リーダーとして活躍した経験はなくても、チームのために考えて行動できる「行動力」や周囲の意見をしっかり聞いて解決に導くことができる「傾聴力」などをアピールするのもおすすめです。
アパレル業界でも、縁の下の力持ちである資質を活かせることもあります。アパレル業界に興味のある人は、求められるスキルや仕事内容を確認してみましょう。
例文11選|アパレル業界の志望動機に必須の準備と書き方を解説
営業職と同様にプレイヤーとして売上が求められる店舗などの販売職、入社後管理職や店長候補としてリーダシシップが求められる仕事、講師などの指導的な役割を担う仕事では、縁の下の力持ちはアピールしない方が良いでしょう。
縁の下の力持ちの自己PRの伝え方3ステップ
縁の下の力持ちの自己PRの伝え方3ステップ
- 強みが縁の下の力持ちであるという結論
- 縁の下の力持ちを発揮した具体的なエピソード
- 入社後の活かし方のアピール
実際に縁の下の力持ちをどのように伝えるべきか、縁の下の力持ちの自己PRの構成を解説します。
面接官は多くの学生の自己PRを聞いているため、わかりやすい伝え方でなければ印象に残らない可能性があります。
今から解説する3つのステップを意識して、効果的な自己PRを作成しましょう。コツをつかめば、誰でも面接官の印象に残る自己PRが作れるので、チェックしてくださいね。
縁の下の力持ちに限らず、基本的な自己PRの考え方や伝え方はこちらの記事を参考にしてください。
例文12選|面接必勝の自己PRはエピソードが最重要!
- 縁の下の力持ちをアピールできる企業はたくさんありそうですが、1つ自己PRを作って全部の企業で使いまわして良いのでしょうか?
各業種や職種で必要とされている縁の下の力持ちの性質を正しく汲み取とろう
できればそれぞれの業種・職種に合わせて個別に準備しておいた方が良いでしょう。
たとえば、コンサルタント的な職に就く場合は、同じ縁の下の力持ちと言っても指導・指揮的な役割を担うことが多く「縁の下の力持ち=リーダーシップ」というアピールが効果的です。
一方で事務職やアシスタントなどの業務ではリーダーなど他者に対する細やかな気配りや地道な事務作業の積み上げが必要なため「縁の下の力持ち=フォロワーシップ」が求められます。
このように、同じ縁の下の力持ちでも性質が正反対の場合もあります。すべて同じ自己PRという訳にはいかないでしょう。
ステップ①強みが縁の下の力持ちであるという結論
自己PRを書くときに重要なのは、結論から述べることです。結論から伝える方法をPREP法と言います。
PREP法
結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論の頭文字をとった文章構成
結論を最初に伝えてからエピソードを述べていくことで、面接官も何をアピールしたいのかが明確になり、要点を理解しながらあなたの話を聞くことができます。
結論が見えないと、何を伝えたいのかが伝わりづらく、その先のエピソードが入ってこなかったり、印象に残らなかったりする可能性もあるので注意してください。
自己PRの冒頭で面接官に興味を持ってもらうには、ただ単に「強みは縁の下の力持ちであることです」だけでなく「縁の下の力持ちとして何ができるのか」も具体的に伝えると、面接官も明確にイメージを持つことができます。
具体的な結論の例
- 私は縁の下の力持ちとして、チームが円滑に活動できるようサポートできます。
- 私は縁の下の力持ちとして、自分の役割を見つけて全うできます。
自己PRの書き出しについてはこちらで詳しく解説しています。差別化するコツや注意点もわかるので、以下の記事を参考に書き出しを考えてみましょう。
自己PRは書き出しで命運が決まる! 人事を惹き込むコツを大解剖
自己PRをわかりやすくまとめるにはこちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
例文12選|1分の自己PRで魅力を伝え切る必勝法
ステップ②縁の下の力持ちを発揮した具体的なエピソード
結論の後に、その結論の理由や具体例を述べます。
「私の強みは縁の下の力持ちであることです」と伝えても、面接官はすぐには納得できません。面接官に納得してもらうために、なぜ縁の下の力持ちといえるのか、エピソードを具体的に伝えて根拠や理由を提示する必要があります。
「どんな状況で」「どう考えて」「どのように行動したのか」「結果どうなったのか」の過程を重点的に伝えることでわかりやすいエピソードになります。
具体的なエピソードが思い浮かばない人はこちらの記事を参考にしてみてください。
自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見るネガティブな側面をカバーできるようなアピールにしよう
縁の下の力持ちをアピールするエピソードで気をつけたいポイントは、伝えたい特徴をポジティブに表現すること、ネガティブな面を自分の伸び代として理解し、成長意欲があるということを付け加えることです。
特徴には必ず両面があるので、ネガティブに取られるリスクも踏まえて対策しておきましょう。
人間性の特徴には必ずプラスとマイナスの両側面がある
たとえば、部活の大会などで相手チームのデータを分析することで勝利に貢献した、というようなエピソードの場合。
情報を整理してデータを分析し、わかりやすく表現する力がある、とアピールすることに付け加え、それを活かして戦略を立てる力も今後はつけていきたいなど、成長意欲を含めて伝えられるといいですね。
これによって、自分の良いところを主体的に活かしながらも、自分を謙虚に客観視できて、自律的に成長させていくことができる人材だとアピールできるので、好印象が残せると思います。
ステップ③入社後の活かし方のアピール
最後に縁の下の力持ちとしての長所を、企業でどう活かすのかを伝えましょう。単に自分の強みをアピールするのではなく、その企業で活躍するイメージを具体的に伝えることができれば、入社意欲が伝わり好印象です。
OB・OG訪問で先輩社員に話を聞いたり、企業のコーポレートサイトで仕事内容を確認したりして、企業でどのように活かせるかイメージしてみてください。
企業研究の際のOG・OB訪問のやり方や質問例はこちらで解説しています。参考にしてみてくださいね。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
- 縁の下の力持ちをアピールしたいのですが、それを企業でどのように活かして活躍するのかイメージできません。どのように考えるべきでしょうか?
働いている社員の姿から活躍イメージを抱こう
求人情報や会社説明会、OB・OG訪問による先輩社員の話などから、仕事内容を理解するとともに活躍している社員をイメージしてみてください。
縁の下の力持ちという言葉がイメージできなくても、多くの活躍する社員は、協調性があり、責任感を持って他人のために積極的に行動する人物像がイメージできるはずです。
活躍する社員と関連する縁の下の力持ちとしての能力を、別の言葉に置き換えてみると、入社後の活かし方が明確になるでしょう。
より効果的に! 縁の下の力持ちのアピールでプラスの印象を残すコツ
縁の下の力持ちのアピールでプラスの印象を残すコツ
- 縁の下の力持ちの言い換え表現も検討する
- 数字を使って具体的に説明する
- チームに与えた影響を伝える
- 主体的にサポート役を担ったことを伝える
縁の下の力持ちのアピールは、「周囲をサポートして成功に導いた」といった単調なアピールになりやすいという懸念点があります。
これから解説するプラスの印象を残すコツを理解して、あなたの魅力をアピールできるようにしてください。
縁の下の力持ちの言い換え表現も検討する
縁の下の力持ちという言葉は具体的なイメージが湧きづらい可能性があるため、伝えたいことがより明確に伝わる言い換えの表現はないか検討しましょう。
言い換え表現の例
- サポート力がある
- 自分の役割を考えて行動できる
- 困っている人のために行動できる
- 協調性がある
- 気配り上手
類義語である「陰の立役者」や「内助の功」は、他の人からの評価で使うことが多いため、使用は避けましょう。
単語としては「バイプレーヤー」「名脇役」などがあります。表現としては「フォロワーシップを心得ている」などが、上司にとって信頼できる部下になってくれそう、という期待を持たせることができるでしょう。
数字を使って具体的に説明する
数字を使って説明できるとイメージがわきやすく、面接官の印象にも残りやすくなります。
数字で表せる経験がないという人でも、数字に落とし込んで具体的に説明できる場合もあります。
たとえば、「ゼミのプレゼン大会の練習に励んだ」と伝える場合、「授業の合間に週10時間以上練習した」と伝えると具体的なイメージがわきやすいです。
チームに与えた影響を伝える
自分がどのように行動したかだけでなく、その結果どのようにチームに影響を与えたのかを伝えましょう。
チームメイトから掛けられた言葉や、チームで達成した成果などを取り入れて、縁の下の力持ちとしてチームに良い影響を与えたことをアピールすると、客観的な要素が含まれるため説得力が増します。
面接官もチームの中での役割をイメージしやすくなるため、「職場でどのように活躍し周囲に影響を及ぼすのか」「どの部署に適性がありそうか」などを考えやすくなります。
- 縁の下の力持ちとして、目に見えてチームに何か影響を与えられたことがありません……。
成果が出たプロセスを論理的に説明することが重要
チームの成果や結果であれば定量的に見えてきますが、そこに至るプロセスというのはなかなか外からはわかりにくいものです。ましてやチームへ与えた影響となると表にはほぼ出てきません。
そのため、表に現れてくる成果や結果を紐解き、プロセスに分解して、そのプロセスがうまくいった要因を深掘りしましょう。
そして自分が貢献したこととつなげていくことができると、チームにどう影響を与えて、その影響がどのようにプロセスとして機能し、成果や結果につながっていったのかを論理的に説明することができるでしょう。
主体的にサポート役を担ったことを伝える
サポート役としてチームを支えたとアピールする際に、「目立ちたくない」「プレッシャーを感じたくない」ため裏方に回ったと捉えられないよう注意しましょう。
目立ちたくないのではなく、「チームの中での自分の役割を客観視した結果、積極的にサポート役を担った」のように言うと魅力的に伝わります。
チームの活動に対して積極的に参加し、主体的にサポート役を担ったということを伝えて、ネガティブに捉えられないようにしましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る縁の下の力持ちからつながった成果を具体的に述べると効果的
縁の下の力持ちとして具体的におこなったことに加えて、どのような結果をもたらしたかまで伝えることで、信ぴょう性のある自己PRになります。
たとえばレストランのアルバイトで気配りをしながらサービスを提供したではなく、メニューがわからず困っている外国人向けに英語、中国語のメニューを作り、顧客から感謝の言葉だけでなく売上が1.5倍伸びたなど、具体的な内容を伝えることで採用担当者の印象に残ります。
具体的なエピソードは採用担当者の印象に残りやすい
さらに求められている人材を見極めたうえで、縁の下の力持ちとして入社後どのように貢献できるかを具体的に伝えることで、周囲と差別化できます。
気配り上手であれば、チームのメンバーの気持ちを汲み取ったうえで、チームワークを強化して成果につなげるなど、縁の下の力持ちとして何ができるかまで伝えると良いでしょう。
また、求められている仕事に応じて、役割を考えて行動できる、協調性がある、気持ちを汲み取れるなどの言葉を置き変えて伝えてみてください。
主観的ではなく組織内での評価や実績を盛り込んだ客観的なアピールの方が、より採用担当者の理解が得られるアピールになることがあります。
縁の下の力持ちをアピールする際の注意点
縁の下の力持ちをアピールする際の注意点
- 他の回答と矛盾しないようにする
- ネガティブなイメージをカバーする
- 自分が取り組んだことばかり話さない
縁の下の力持ちをアピールする際、押さえておきたい注意点もあります。同じ出来事でも伝え方次第で、面接官の印象を大きく左右することもあります。
縁の下の力持ちをアピールする際の注意点を理解して、アピールが逆効果にならないか確認してくださいね。
他の回答と矛盾しないようにする
志望動機や長所、短所など他の回答と自己PRが矛盾しないように注意しましょう。他の回答と矛盾していると、いずれの内容も説得力がなくなってしまいます。
面接官はあなたの働く姿をイメージしづらくなり、自己分析が不十分であると捉えられてしまう可能性があります。
面接の準備をする際に、伝える内容に整合性があるか確認するようにしてください。具体的に以下の内容は縁の下の力持ちと矛盾していると思われる可能性があるため、注意が必要です。
縁の下の力持ちと矛盾しやすい言葉
- 周りに振り回されない
- 目立ちたがり
- スタンドプレイヤー
- 舵取り役
回答や説明に矛盾を感じると、誠実さを疑ってしまいます。受かりたい一心で嘘をついたり、自分を飾っていたり、という印象にもつながるかもしれません。自己分析の結果をベースに、素直な在り方で自分という人間を伝えていきましょう。
面接でどのような質問がされるのかはこちらの記事で解説しています。回答が矛盾しないように確認しましょう。
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
ネガティブなイメージをカバーする
前述したとおり、縁の下の力持ちには「主体的でない」「統率力がない」などのネガティブなイメージもあります。
せっかくアピールしようとしているのにマイナスな印象を残してしまってはもったいないですよね。ネガティブな要素が含まれることを理解して、それを払拭できるようにカバーしてアピールを考えましょう。
主体的でない印象をカバーするには、チームを支えるためにどのような働きをしたのか、積極的に行動した面をアピールしましょう。
統率力がない印象をカバーするには、リーダーシップはなくても、チームを支える面で貢献していることを伝えましょう。自分の意見をしっかり持って伝えられることも併せてアピールできるとネガティブな印象を払拭できます。
自分が取り組んだことばかり話さない
面接は、縁の下の力持ちとして取り組んだことをアピールするだけの場ではありません。縁の下の力持ちは誰かの役に立って力を発揮するため、自分のことばかりでなく「周囲」に気を配り、冷静に今後を見つめたエピソードでなければ、縁の下の力持ちであることの説得力がありません。
縁の下の力持ちの自己PRで伝えたい要素
- 他の人のどのような課題や弱みに役に立ったのか
- 組織でどのような役割を果たせたのか
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る主体性や行動力に欠けると思われないように注意が必要
縁の下の力持ちの役割を果たす人は、得てして自分の意見を主張できずに他者の考えばかりを優先しているのでは、と思われがちなので注意が必要です。会社で仕事をするときには、自分の考えをしっかり伝えることはとても大切なことだからです。
このような印象を持たれないためにも、自分が縁の下の力持ちであっても、あるいは縁の下の力持ちだからこそ、言わなければならないことははっきり言える、というエピソードも用意しておくと良いでしょう。
ネガティブなイメージを払拭できるエピソードを準備しておこう
公の場で何らかの発表など、人前で華やかに話すものは他人に譲っても問題ないでしょう。しかしたとえば隣のビルの騒音にクレームを入れにいく、気難しい顧客の担当として相手をする、など誰もがやりたがらないことは人に押し付けるべきではありません。
このようなケースに対し「人が好まない行動だからこそまず自分が率先して行動し、言いにくいことをはっきり伝えてきた」などのエピソードがあれば縁の下の力持ちが持つ「言いたいことを言えずにいる」というネガティブイメージを払拭できます。
またそのような性質を持っているからこそ、人任せにせず自分で処理をするのだというアピールにつなげることができます。
経験別! 縁の下の力持ちの自己PR例文12選
縁の下の力持ちのOK例文
解説してきた縁の下の力持ちの自己PR作成のポイントをもとに、実際に自己PRを作成してみましょう。
経験別に紹介するので、自分の経験に近いものから参考にしてみてください。自分なりにアレンジできないか考えながら見ていきましょう。
OK例文①サークル活動
OK例文①サークル活動
私は縁の下の力持ちとして、困っている人をサポートできることが強みです。
所属しているブラスバンドサークルでは発表会が近くなると、練習量も増えサークルの雰囲気にも緊張感があります。あるとき下級生のメンバー数名の表情が暗くなったように感じ、練習についていけるようにサポートをおこないました。
練習開始前に早めに音楽室に入り一緒に練習したり、サークル長が曲の解釈や演奏方法を説明する際に、理解が難しそうな点は後からポイントを共有してフォローしたりしました。
下級生の練習も発表会に間に合い、全体的に一体感のある演奏を作り出すことができました。この経験を通して、目立たなくても誰かの役に立つことにやりがいを感じました。
御社では、チーム制を導入して協力して売り上げを達成していると伺いました。チームの課題や問題を見つけてサポートすることで、メンバーの力になりたいと考えています。
発表会に向けての下級生への気配り、サポート内容と結果、サポートから得たことまで具体的に伝えており、とても好感が持てます。さらに応募企業向けの貢献内容から活躍する姿がイメージでき、インパクトのある内容になっています。
OK例文②部活動(プレイヤー)
OK例文②部活動(プレイヤー)
私の強みは、縁の下の力持ちとしてチームで成果を挙げるために行動できるところです。学生時代テニス部で怪我をして練習に参加できなくなった際に養うことができました。
怪我のため長期的に練習に参加できなくなり、悔しい気持ちはありましたが、部員の力になりたいという思いで、自分のできることをすることにしました。
サポートできることや改善できることはないか考え、部員が練習しやすいように部室を整えたり、長年テニスをしてきた知識や人脈を活かして試合相手の情報を集めて分析したりしました。
その結果部員からは「部活をやめないでくれてよかった」「一緒に頑張ってくれてありがとう」と声をかけてもらい、試合で活躍しなくてもチームの役に立つことにやりがいを感じました。
働くうえで、思うように成果が出ないなど困難なこともあるかと思いますが、自分には何ができるかを常に考え、チームの成果を挙げるためにひたむきに行動して貢献したいと考えています。
自身が怪我という困難に見舞われても、引き続き部活にかかわり続けた点をわかりやすく説明できています。
たとえ自分はテニスができなくてもサポートする、という経験で縁の下の力持ちの詳細を示し、かつ逆境にも負けない強さをアピールできています。
部活経験を自己PRしようと考えている人は、以下の記事も参考にしましょう。
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
自己PRで部活動の学びをアピールしようと考えている人は、以下の記事も参考にしてみてください。
例文10選|部活動で学んだことの回答で面接をリードするコツ
OK例文③部活動(マネージャー)
OK例文③部活動(マネージャー)
私の強みは、縁の下の力持ちとして自分の役割を全うできるところです。
学生時代、バスケットボール部のマネージャーとして選手を支えてきた経験で発揮してきました。
練習中の選手のサポートはもちろん、練習試合の相手校とのやりとりや体育館の確保、部員勧誘やイベントの開催までさまざまな役割を果たしました。
一つひとつは目立たず、地味な作業ですが選手の役に立ちたい思いで丁寧にこなした結果、部員からも「欠かせない存在」として評価してもらいました。
御社に入社した際も、この経験を通して、自分の役割を理解し行動することで、顧客の支えになれるよう努めたいと考えています。
素晴らしいところは「役割をまっとうできる」ということをアピールポイントにしている点だと思います。さらに補強するとしたら、どのようにしてその役割を理解し、まっとうしてきたのか、という視点を追加するとさらに良くなると思います。
OK例文④ボランティア
OK例文④ボランティア
私の強みは縁の下の力持ちとして、自分の役割を考えて行動できるところです。
小学校の夏休み期間中の学童ボランティアに参加し、子どもたちの宿題のサポートをおこないました。
学童には遊びに行きたくてやる気を失ってしまう子どもや、つまらなそうな顔をしている子どもが多くいました。ボランティアの仲間は教員免許の勉強をしている人が多くいましたが、自分にできることを考えて行動しました。
具体的には、教室を折り紙で作った装飾で飾り付けしたり、宿題を1つやるごとにスタンプがもらえる「宿題スタンプラリー」を作成したりして、学童を楽しく学べる場所にしました。
勉強を教えるなどの直接的な宿題サポートではありませんが、子どもたちの笑顔や楽しく宿題に取り組む様子を見て、自分のできることをコツコツおこない、人に喜んでもらうことにやりがいを感じました。
御社でも、自分の役割を考えて行動できる力を活かし、事務のエキスパートとして会社で働く人を支える存在になりたいです。
ボランティアとしてコツコツと自分にできることをおこない、子供たちに楽しく過ごしてもらいたいという温かい気持ちが伝わってきます。自分の役割を考えた行動で、働く人を支える人材として活躍が期待できる内容になっています。
ボランティア経験を自己PRしようと考えている人は、以下の記事も参考にしましょう。
ボランティアで学んだ事を効果的にアピールする方法|例文付き
OK例文⑤留学
OK例文⑤留学
私の強みは縁の下の力持ちとして、相手の負担を考えてサポートできるところです。
カナダに1年間留学した際、同じ大学から留学中の仲間と日本について、カナダの大学のクラスメイトに発表する機会がありました。カテゴリー別に調べる担当を決めて、私は日本の食について調べました。
当初は発表原稿を作る予定はなかったのですが、英語で発表する友人の負担を考えて、発表する際の参考資料を作成することにしました。
咄嗟に確認できるように図を入れて見やすく書いたり、大事なところは色を変えたりするなど細かいところにも気を配り、友人に渡したところ「心強い」ととても喜んでくれました。
発表は無事スムーズにおこなうことができ、カナダ人のクラスメイトたちにも好評でした。
御社に入社後も、営業の人の負担を考えてサポートし、売上に事務職として少しでも貢献したいと考えています。
自身がスポットライトを浴びることはなくとも、グループ全体がスムーズに発表できるように配慮し、他の人をカバーしてきた点がまさに縁の下の力持ちというワードの根拠となっています。その能力を入社後にどう再現するかも伝えきれています。
OK例文⑥アルバイト(レストラン)
OK例文⑥アルバイト(レストラン)
私の強みは、縁の下の力持ちとして、周囲を見る力があることです。
私がアルバイトをしているレストランでは、新人スタッフがまとめて入ったこともあり、お昼休みの混雑時にミスが多発して、顧客に迷惑をかけてしまうといったことが多発していました。
そこで私は自分が担当する顧客だけでなく、店内全体を見回して、顧客の要望がないかや、新人スタッフが困っていないかに気を配ってみるようにしました。
また、新人スタッフがミスをしてしまった際は、空き時間に必ず改善方法や意識するポイントを伝えて、フォローする声掛けをするようにしました。
結果徐々に混み合う時間帯もスムーズに営業することができ、ミスゼロで1日の営業を終える日が大半となりました。
御社でも、周りをよく見て、問題が生じた場合は、自分のできることを考え行動し、チームを支える存在として活躍したいです。
上記の例文の良いところは、縁の下の力持ちを自分の役割以外にも視野を広げて、組織全体を支えながら貢献しているところです。
組織の課題を意識して、主体的に対応が取れる人材として貴重なポテンシャルを感じますね。さらに良くするなら、新人への声掛けなど、具体的な事例を付け加えるとより良くなると思います。
アルバイト経験を自己PRしようと考えている人は、以下の記事も参考にしましょう。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
OK例文⑦アルバイト(塾講師)
OK例文⑦アルバイト(塾講師)
私は縁の下の力持ちとして、人の成長を陰で支えることができます。
塾講師のアルバイトでは、成績向上のために勉強を教えるのはもちろん、子どもたちの集中力が続くように環境づくりにも力をいれました。
静かに落ち着いて勉強ができるよう、きれいに掃除をして机の配置を変え、窓の外を見て気が散らないように窓ガラスに透かしのシートを貼りました。また、子どもの集中力は長く続かないため、休憩中はリラックスできる雰囲気作りにも気を配りました。
その結果、子どもたちの授業態度は変化し、平均点が10点以上あがった子どもが10人中6人もいました。
この経験を通して、自分の行動で誰かの成長を支援することで味わえる喜びを知り、社会に出ても「誰かのために働きたい」と考えるようになりました。
御社でも、自分にできることは何か考え行動し、営業のサポートをすることで、売り上げを伸ばすことに貢献していきたいと考えています。
アルバイト経験を通じて、社会に出ても誰かのために働きたいと考えるようになった気持ちが伝わってきます。営業サポートとして具体的にどんなことで貢献できるかまで伝えるとさらにインパクトがある内容になるでしょう。
OK例文⑧アルバイト(アパレル)
OK例文⑧アルバイト(アパレル)
私は縁の下の力持ちとして、全体を考えて行動できることです。
アパレル販売員としてのアルバイトで、売り上げ目標達成にむけて顧客の声が知りたいと考え、アンケートの集計をおこないました。その際に「インターネットで見てほしいと思った服が見つからなかった」といった声を目にし、商品が整理されていなくて探しづらかったり、在庫不足でほしいときにほしいものが手に取れなかったりすると、せっかくの商品の魅力も伝わらないと気が付きました。
それからは顧客のニーズを捉えて要望に沿った商品を提供することはもちろんですが、在庫管理や店内清掃にも力を入れることにしました。在庫管理は表を作成し視覚化することで在庫不足や在庫過多を防ぎ、店内清掃はいつもより10分早く店内に到着して掃除をし、顧客が見やすい店内を意識することにしました。
その結果、見やすい店内や適切な在庫管理により、スムーズな商品提供ができるようになり、店長からも感謝の声をいただきました。
御社でも、自分の成果を追い求めるだけでなく、顧客満足度向上のために何ができるかも考えて行動し、売り上げに貢献していきたいと考えています。
縁の下の力持ちとは「陰で他人を支える努力や苦労をする人」を意味します。
この書き方では顧客目線よりも自分の商品の良さを知ってもらいたい、という気持ちが前に出ているので、縁の下の力持ちという単語とマッチしない印象です。もう少し、顧客のどのようなニーズにどう答えたのかを伝えましょう。
OK例文⑨インターン
OK例文⑨インターン
私の強みは縁の下の力持ちとして、自分が何をすべきか考え行動できることです。
ゲームアプリを制作している会社でインターンシップに参加し、他のインターン生とチームを組んで、体験会を担当することになりました。
体験会の準備をする中で、ゲームの遊び方の説明や魅力のポイントを伝える準備はできていましたが、環境が整っていないことに気が付きました。
そこで私は、体験会の開催をしてもらうショッピングモールの担当者とこまめに連絡を取り合い、通信環境やショッピングモール全体の混雑状況、想定外のことが起きた場合の対応方法など細かな点を確認し、環境面での準備を万端にしました。
体験会当日、想定よりも多くの人が体験しに来てくれて、席数が足りなくなることがありましたが、担当者と細かなコミュニケーションを取っていたためスムーズに対応することができました。
御社でも、目的を達成するために何をすべきか考え行動し、チーム運営や日々のサポート業務に活かしていきたいと考えています。
上記の例文の良い点は、チームのメンバーが誰も気がついていないことを縁の下の力持ちとしての視点によって、大事なことに気がつくことができた、というところにあると思います。
さらには、どのような視点で気づくことができたのか、という観点で補足できるとより良くなると思います。
OK例文⑩ゼミ(メンバー)
OK例文⑩ゼミ(メンバー)
私は縁の下の力持ちとして、チームのために着実に努力を積み重ねることができます。
私は学生時代ゼミ活動の一環で論文発表大会に出場しました。「住宅価格上昇」について発表することになり、ゼミメンバーと協力して論文の中身を完成させることはもちろんですが、加えて細かな点に気を配りました。
具体的には、「発表内容の参考文献の収集」、「教授からアドバイスいただいた箇所の修正」、「発表原稿の誤字脱字チェック」、「大会エントリーに必要な書類の作成、提出」などです。どれも一つひとつは地味な作業ですが、小さなことでもチームの役に立ちたいという気持ちで取り組みました。
論文発表大会は無事に成功し、審査員をしてくださった住宅メーカーの方からも高評価をいただきました。
仕事をするにあたって、地道で小さな課題解決を積み重ねていく業務も多く存在すると思います。そのようなときでも、縁の下の力持ちである長所を活かして、チームのために着実に努力を積み重ねて貢献していきたいと考えています。
細かな点への気配りや地味な作業でも積極的に取り組んでいく姿勢を感じ好感が持てます。
どういった点が審査員から高評価だったのか簡潔に伝えても良いでしょう。入社後の仕事についても縁の下の力持ちとして、チームのために努力を重ねていく人材だとイメージできます。
OK例文⑪ゼミ(副ゼミ長)
OK例文⑪ゼミ(副ゼミ長)
私の長所は、縁の下の力持ちとして自分の立場でするべきことを考え、行動できるところです。
私は学生時代、ゼミで副ゼミ長としての役割を担っていました。ゼミを統率するという使命があるゼミ長とは違い、副ゼミ長の具体的な仕事内容は決まっていませんでした。
そこで自分が何をすべきか考え、ゼミのホームページの作成やゼミ生募集のチラシづくり、合宿の企画やスケジュール調整、研究テーマの参考になる結婚式場への見学企画など、ゼミ員同士が活発に交流できる場を作るように努めました。
ゼミ生同士が交流を深めた結果、意見が出しやすい雰囲気を作り出すことができました。
御社でも、チームのために何をすべきか考え、行動することでチームに貢献していきたいと考えています。
ゼミの現状をつぶさに把握し、自分が副ゼミ長として何をすべきか自ら判断しながら行動していた点がよく伝わっています。
ただしそれが縁の下の力持ちなのかどうかの疑問が残ります。ゼミ長との違いを、統率ではなく下から支えることが自らの役割であると一言で良いので添えておきましょう。
OK例文⑫学園祭実行委員
OK例文⑫学園祭実行委員
私の強みは、縁の下の力持ちとして事前の準備を怠らず、どんな仕事でも全力でやり遂げるところです。
私は学園祭実行委員として野外フェスの運営に携わり、出演者の募集から当日のスケジュール管理などをおこないました。
特に大変だったことは時間管理です。リハーサルの段階で時間が押しやすいことを把握していたので、司会者や演出担当者と連携を取りながら、タイムテーブルに遅れが出ないように時間配分を調整しました。また、進行が遅れてしまったときはどのように対応するかも事前に確認し、万全の準備で当日を迎えました。
その結果、途中進行が遅れてしまうこともありましたが、想定内の範囲で対処でき、予定通りに終了することができました。無事にイベントが成功し、フェスに来てくれた人の楽しそうな顔を見て、裏方の仕事にやりがいを感じました。
御社でも、縁の下の力持ちという強みを活かし、事前の細かな準備を怠らずにどんな仕事もやり遂げます。
上記の例文の良い点は、縁の下の力持ちとして、事前に課題や想定リスクを抽出し対策を講じて、本番での想定外事象を考えうる範囲で迎えているところですね。さらには、具体的にどのような対策を講じたのか一例を補足すると、より良くなると思います。
NG例! 縁の下の力持ちの自己PR例文
自己PRを作成する際にNGパターンも知っておくと、失敗を未然に防ぐことができるためおすすめです。
自分が作成した縁の下の力持ちの自己PR文と照らし合わせて、確認してみてください。
NG例文①具体的なエピソードがない
NG例文①具体的なエピソードがない
私の強みは縁の下の力持ちのところです。
大学の部活では副部長として、周囲のサポートをすることを意識しました。サポートすることにやりがいを感じるため、誰も見ていなくても困っている人を助けたり努力したりすることができます。
この強みを活かして、御社でも周囲の助けになるような業務をおこないたいと考えています。
副部長として部活で具体的にどのようなサポートをおこない、結果がどうだったのかを伝えていないため、抽象的な内容になっています。そのため入社後強みを活かした姿も漠然としており、活躍する姿がイメージできません。
NG例文②ネガティブな印象を与えてしまう
NG例文②ネガティブな印象を与えてしまう
私の強みは縁の下の力持ちとして、人をサポートすることができます。
所属しているサークルでは、サークル長に指名してもらい会計の業務をしています。はじめは会計の知識がなく難しいこともありましたが、徐々に会計業務を習得して、サークル長から「皆が嫌がることを引き受けてくれて助かった」と感謝の言葉をもらうことができました。
入社後も、仕事を確実にこなすために努力し、チームをサポートしていきたいと考えています。
「皆が嫌がることを引き受けてくれて助かった」とありますが、述べられている内容だけでは、それを自ら買って出たのか、仕方なくだったのかがわかりません。
みんなが嫌がるからこそあえて喜んで引き受けたと伝えてこそ、縁の下の力持ちであることの説得力が増します。
NG例文③やって当たり前のことをアピールしている
NG例文③やって当たり前のことをアピールしている
私の強みは、縁の下の力持ちのところです。
大学では副ゼミ長を務め、チームを支える役割を果たしました。
具体的にはゼミ長のサポートや、意見が割れた際の仲裁などをおこない、ゼミの活動が円滑に進むように尽力しました。
御社でも縁の下の力持ちである長所を活かし、会社で働く人をサポートする仕事をしていきたいと考えています。
縁の下の力持ちが強みであれば、副ゼミ長として具体的にどのような仲裁をおこない円滑に進むようになったのかまで伝えないと、抽象的な内容であり強みが伝わりません。
入社後についても縁の下の力持ちとして、どのようなサポートをおこないたいのか伝えた方が良いでしょう。
縁の下の力持ちとしてチームを支えた経験をアピールして選考突破を目指そう
ここまで、縁の下の力持ちを自己PRするときの方法、注意点、例文を解説してきました。
縁の下の力持ちはアピールの方法を間違えてしまうと、ネガティブな印象を残してしまう可能性もあります。
面接官が、あなたがどのような人で、どのように企業で活躍するのかイメージしやすいように、具体的なエピソードを交えて伝えることが重要です。
縁の下の力持ちは、企業のニーズを理解して効果的に伝えることができれば魅力的な自己PRになります。この記事で解説したポイントや例文を参考に、好印象を残して選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る多様な人材の1人としてチームに貢献できることを示そう
企業では、リーダシップや統率力など、組織を引っ張っていくタイプが目立つ傾向にはありますが、これからのVUCAやSDGsと言われる時代では、企業や組織も変化や多様性が求められていきます。
ということは、組織を引っ張っていく個の能力ももちろん大事ですが、縁の下の力持ち的な力も、より求められるようになるのです。
今後は、多様な人材が一つのチームとなり、新たな変化やイノベーションを創っていくことが注目されていきます。
縁の下の力持ちとして組織に貢献できるように、主体的に役割を担えるようアピールしていきましょう。
自分の特性や過去のエピソードとじっくり向き合おう
縁の下の力持ちをアピールする前に、今一度、自己分析を振り返り、本当に自分が縁の下の力持ちタイプなのかどうかを確認しつつ、その特徴を客観的に把握していけると良いと思います。
縁の下の力というのは、チームや組織を支え、サポートする力で、その支え方、サポートの方法はたくさんあります。自分の特性と企業が求める価値観を踏まえて、アピールするポイントを決めていけるとより良くなるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
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