この記事のまとめ
- 面接官が「練習のやりすぎだ」と感じる学生の特徴をチェック
- 「やりすぎ」な練習にしないためには時間や回数より質を重視しよう
- 面接練習の効果を本番で発揮するための5つの心得を押さえよう
面接に備えて練習を重ねるなかで、「もしかして面接練習をやりすぎたら逆効果になることってあるの?」と不安を感じる人もいますよね。
あるいは面接本番で面接官から「練習を頑張ったのはわかるが……」「もっと自然体で話してほしい」などとフィードバックされた経験のある人もいるかもしれません。面接本番に向けて時間と労力をかけたにもかかわらず、その準備が逆効果になっていたらショックですよね。
「不安を抱えたまま面接に行くなんて嫌だ」と困ってしまったり、「せっかくたくさん練習したのに」と落ち込んだりしないためには、面接練習をがむしゃらにおこなうのではなく、適切な方法で練習を重ねる必要があります。
この記事では、キャリアコンサルタントの田邉さん、平井さん、野村さんとともに、効果的な面接練習の方法を解説します。「やりすぎ」といわれない練習をおこない、落ち着いた気持ちで本番の面接に臨めるようにしましょう。
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面接練習はやりすぎよりも練習の目的とのズレに注意しよう!
本番に備えてしっかりと準備をしたにもかかわらず「面接練習のやりすぎ」といわれてしまうのは、練習時間の長さや練習量の問題ではなく、企業が面接で学生に求めることと、学生が面接で企業にアピールしていることがズレてしまっていることが原因の可能性が高いです。
就活の結果で社会人としてのスタートが決まるので、緊張や不安を抱えるのは自然なことであり、それを解消するための練習は大切です。しかし、「面接で滑らかに喋る」「事前に決めたことをアピールしきる」ための練習は、企業が面接を通して知りたいと思っていることを悪い意味で見えにくくしてしまいます。
記事の前半では、企業が面接を通して知りたいと思っていることと、それに対応しきれていない学生の特徴について解説します。まずは自分の練習の方向性が間違っていないかを確認しましょう。後半からは適切な面接練習の方法と、練習の効果を高めるためのポイントを解説します。
ぜひ記事の最後まで目を通して、本番で自分らしさを十分に発揮するための面接練習法をマスターしてください。
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面接官に「練習のやりすぎ」といわれてしまう面接の特徴
面接官に「練習のやりすぎ」といわれてしまう面接の特徴
- 回答を丸暗記している
- 長時間一方的に話し続ける
- 特定の質問にしかうまく答えられない
- 型を意識しすぎて質問と答えが微妙にずれる
面接練習は本来、面接本番で自分の力を十分に発揮するための準備ですが、面接練習を間違った形でやりすぎてしまうと、「回答が不自然だな」「練習をやりすぎて変な癖がついているのかな?」などと面接官が違和感を覚える可能性があります。
せっかく練習を重ねたにもかかわらず、そのせいでかえって低評価になってしまうのは避けたいところです。
まずは面接官がどのような面接に違和感を覚えるのかを把握し、自分の面接練習にズレがないかを確認していきましょう。
「対策不足だったらどうしよう」と面接に怖さを感じて練習をやり込んでいる人は、こちらの記事にもぜひ目を通してください。過度な気負いは本番で力を発揮できない原因になるので、怖さを和らげたうえで本番に臨みましょう。
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面接を怖いと感じることは当たり前のことです。まずは面接が怖いと感じる原因を考えましょう。恐怖心を和らげる考え方や対策方法をキャリアコンサルタントと解説するので、恐怖を克服し面接を突破しましょう。
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①回答を丸暗記している
人に審査されるというシチュエーションそのものや、「この面接の結果が将来を左右する」という意気込みによって、面接で過度に緊張してしまう学生は多いです。あるいは「面接をうまくこなせば高評価を得られるに違いない」と考える学生もいるでしょう。
かといって、言葉に詰まったり言うべきことを忘れたりしてしまわないよう、面接でプレゼンしたい内容を一字一句覚えて本番に臨むのは逆効果になりやすいです。
面接官視点では、丸暗記した回答は「エントリーシート(ES)を読むのと変わらない」「棒読みに聞こえて熱意を感じられない」と、面接の意義を感じられないものになる可能性が高いからです。
ただ情報を伝えるだけであればESで十分ですが、あえて面接の場を設けているということは、企業は文章では拾いきれない学生の人となりを知りたいと考えています。
そういった企業の期待に応えるには、ただ文章を丸暗記するのではなく、声に抑揚をつけたり、面接官の反応をキャッチしながら話したりして、面接官とのコミュニケーションを成り立たせることが重要です。
- 面接で話す予定のことを暗記しておかないと、緊張で頭が真っ白になりそうで不安です……。
丸暗記をすると熱量が面接官に伝わらなくなるリスクあり
たしかに、緊張して言葉が出てこなくならないか不安で、丸暗記をしたくなりますよね。しかし、丸暗記をすると「伝えること」ではなく「覚えたことを言うこと」が目的になってしまいます。
そうすると、志望する熱量が伝わりづらくなり、マイナス評価になることもあるのです。
そこで丸暗記の代わりに、伝えたいポイントを箇条書きにして理解することをおすすめします。自分の言葉で話せるようになれば、緊張しても内容を思い出しやすくなりますよ。
また面接官の反応を見ながら話せるので、より自然なコミュニケーションが取れるはずです。
面接でうまく話せないと悩む人は、まずは思うように話せない原因を明確にしましょう。こちらの記事は読みながら原因を探ることができるので、併せて参考にしてみてください。
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②長時間一方的に話し続ける
「準備した内容をきちんとアピールしきらななくては」「一気に言いきらないと緊張で頭が真っ白になってしまう」という思いの強い学生は、面接官に対して一方的なプレゼンをしてしまっているかもしれません。
たとえば、志望動機として「大学での研究内容が活かせると思ったから」と答える際に、研究の詳細まで一気に解説するなどです。
面接は企業と学生のコミュニケーションの場です。一方的に話していると、面接官も「一気にまくしたてられて、内容が頭に入ってこない」「聞き手のことを考えてくれていないな」と感じてしまいます。また「入社後も顧客を困らせてしまわないだろうか」などと懸念されてしまうのです。
面接では、面接官と形式的に目を合わせるだけでなく、面接官が話を理解しやすいように適度に間を取ったり、面接官にとって聞きやすいペースで話せているかを面接官の表情や姿勢を確認したりして、一方的なプレゼンではなく面接官とコミュニケーションを取る意識で回答することが大切です。
また特に、深掘り質問に対してその都度長く回答してしまうと、面接時間を圧迫するだけでなく、「要点を整理するのが苦手」といった印象を持たれるリスクにつながります。会話のリズムにも気を配って、簡潔に回答することを意識しましょう。
③特定の質問にしかうまく答えられない
志望動機や自己PRなど、面接で聞かれやすい質問はある程度決まっています。しかし、すべての面接官が最初から質問内容を固めているわけではありません。
面接官は面接を通して学生の人となりを知り、自社で長く働いてくれる人材かどうかを判断しようとしているので、回答内容次第でその後の質問も変わる可能性があります。
よって、スラスラ答えられる質問とそうでない質問との落差があまりにも激しいと、「基本的な質問にしか備えられていないな」「あまり自社の面接対策には時間をかけなかったのかも」と熱意が不足していると見なされるかもしれないのです。
すべての質問を予測することができない以上、どのような角度からの質問にも答えられるよう、回答の根幹となる自身の価値観や考えを明確にしておくことが大切です。
想定外の質問を投げかけられたときにも、その場で自分なりの回答をおこなえるよう、自己分析を徹底しましょう。
「答えられる質問と答えられない質問がある学生」は面接のパターンを想定して練習してきた感じがします。
反対に、「すべての質問に満遍なく答えられる学生」は核になる自分の考えがあって、質問に応じて自分の考えを話している印象を受けます。
決して流ちょうに話せと言っているのではありません。考えながらでも質問を真摯に受け止めて答えている姿に、面接官は好感を持つのです。
自己分析のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。すぐに活用できるフォーマットもあるので、ぜひ活用して充実した自己分析をおこなってください。
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④型を意識しすぎて質問と答えが微妙にずれる
準備の際に面接練習アプリを使ったり第三者に面接練習を依頼したりすると、定型的な質問に定型的に答える練習になりやすいです。
そういった模擬面接を繰り返していると、「面接ではこういうことを聞かれるはずだ」と質問を最後まで確認しないまま回答したり、「自分の自己PRはここを深掘りされやすい」などと機械的に回答するようになってしまって、質問の内容を精査しきらずに回答する癖がついてしまう可能性があります。
しかし実際の面接では、模擬面接とは異なることを質問されされたり、異なる部分を深掘りされたりすることも十分考えられます。本番に悪い意味での慣れを持ち込んでしまうと、「この学生は質問を誤解している」「あまり質問を聞いていないのかな?」と思われかねないのです。
模擬面接で面接の形式に慣れることは重要ですが、各社で受ける面接がすべて同じように進行するわけではないので、機械的に面接をこなすことが習慣化してしまっている人は面接のとらえ方を変えましょう。
一つひとつの面接を、自分と企業のコミュニケーションの場だと認識し直してください。
面接が迫っている人は、頻出質問の回答例だけでも予習しておこう!
面接でどんな質問がされるか、そして答えられるか不安ですよね。ただ、企業によって何を質問されるか分からない人も多いはず。
そこで活用したいのが無料の「面接回答集」です。この資料があれば、森永製菓や伊藤忠商事、トヨタ自動車などの人気企業の面接で、実際に聞かれた質問とその答え方がわかるようになっています。
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元面接官に聞く! 練習をやりすぎている学生の評価とは
前章で「面接練習のやりすぎ」ととらえられる可能性のある学生の特徴を解説しましたが、そのような学生に対して面接官がどういった評価を下すのか気になりますよね。
今回は民間企業の人事部で約10年間採用に携わり、面接官として多くの学生と向き合ってきた経験を持つキャリアコンサルタントの野村さんに話を聞きました。野村さんの意見を参考に、これまでの自分が面接官にどのように映っていたのかを振り返ってみてください。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る練習のしすぎで型通りの回答をしてしまう学生の評価は良くない
採用面接において、面接官が「練習のやりすぎ」と評価する学生。その背景には、準備が過度に形式的になり、個性が感じられないという特徴があります。
具体的には、回答が丸暗記されていると感じる場合や、質問に対して型通りの反応しかできない時、面接官はその学生が面接を「こなすこと」を目的にしていると見なすと同時に、面接試験をする企業側の意図が理解できていないと感じてしまいます。
企業側は学生の個性や本音を知るために面接の場を設けているのであり、そのコミュニケーションの機会を最大限活用できていない学生は、残念ながらあまり評価されません。
重要なのは、企業が求める人物像に対して自分がどう貢献できるかを、形式にとらわれずに自分の言葉で表現することです。
面接本番で自分の魅力を十分にアピールするための練習を積もう
練習は重要ですが、その目的は自身の強みや適性を効果的に伝えるための準備です。機械的な反応になってしまうのを防ぐためにも、自然なコミュニケーションを心掛けることが求められます。
この記事のアドバイスを参考に、面接で自分の個性や感情をしっかり表現できるよう、練習の方向性を見直していきましょう。
量より質が重要! 面接練習の3つの目的から準備のゴールを決めよう

面接練習の3つの目的
- 面接の形式に慣れて本番の緊張を和らげるため
- 思いを面接官に正しく伝達できる表現を探すため
- 想定外の質問への対応力を養うため
「たくさん練習したにもかかわらず、面接本番で望ましい結果を得られなかった」と悩む人もいますよね。時間や労力を割いて面接練習をしたにもかかわらず結果が伴わないのは、練習で重要なのが量ではないからです。
量をこなすことが練習の目的になってしまうと、かけた時間と成果が釣り合わなくなってしまう可能性が高いです。それを防ぐには、ゴールを見据えた練習をおこない、練習の方向性にズレが出ないようにする必要があります。
以下にて「やりすぎ」と思われない面接練習とは何かを確認し、適切な目的意識を持った練習をおこなえるようになりましょう。
練習の目的①面接の形式に慣れて本番の緊張を和らげるため
面接練習の目的の一つとして、面接の形式に慣れ、本番の過度な緊張を防ぐことが挙げられます。面接の経験が少なかったり、志望度の高い企業の面接を受けたりする際は緊張してしまうものなので、練習を通して面接の流れや雰囲気を身体で覚えることが大切です。
たとえば、緊張感のある場で話すのが苦手な人は、自分が話すところを録画したり、模擬面接を依頼して第三者と一緒に面接シミュレーションをおこなったりすると、誰かに見られながら話すことに慣れることができます。
面接の何が苦手なのかを自覚し、苦手に応じた練習を重ねることで、「これだけ準備したなら本番でも力を出しきれる」と自信を持つことができます。練習を重ねて安心感を持ち、本番の面接では自然体の魅力をアピールしましょう。
形式になれることで「どんな雰囲気なのかな」という不安を解消して面接に臨めますよね。経験が少ないときよりも緊張が和らいで、落ち着いて答えられるようになります。
ただし、慣れすぎて気の緩みが生じないよう注意しましょう。
練習の目的②思いを面接官に正しく伝達できる表現を探すため
面接という緊張感のある場や、相手が初対面の人であるときは、円滑なコミュニケーションを取るのが難しいことがあります。
しかし面接では、そのような状況でも聞き手にとってわかりやすい受け答えをしなくてはなりません。聞き手である面接官が内容を理解できなくては回答の意味がないからです。
たとえば、伝えたい内容が自分のなかでまとまりきっていないと、話の構成も表現も聞き手への配慮が足りないものになってしまいます。
それを防ぐには「どの順番で話すと聞き手がすんなりと内容を理解できるか」「どのように表現すれば自分と聞き手の間にズレが生じにくくなるか」を事前に練習でつかんでおくことが大切です。
聞き手に配慮した受け答えをおこない、熱意をしっかりと伝えましょう。
聞き手が理解しにくい話し方をする学生は、準備不足を感じます。
内容の妥当性は置いておいて、基本的に「結論→根拠→結論」の順で話せば、言わんすることは面接官に伝わります。
聞き手が理解しにくいということは、その組み立ての準備すらできていないという印象になりますね。
練習の目的③想定外の質問への対応力を養うため
面接では準備すべきことがある一方、準備できない部分もあります。その一つが面接官からの深掘り質問です。企業の方針や選考フェーズによっても異なりますが、面接官は学生の話を聞いたうえで気になったこと、さらに聞きたいと思ったことをその場で質問します。
そのため、事前の想定になかった質問を本番でいきなり投げかけられることも大いにありえるのです。
「想定できないことへの対策などできないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、面接官の質問は志望動機や自己PRといった学生自身の回答をもとに考えられているので、自分のプレゼン内容への理解を深めることで対処が可能です。
自分の経験や思いはなかなか説明しづらかったり、自身のことだからこそバイアスがかかっていたりもします。「なぜそう思ったのか」「なぜそのような行動に出たのか」を一つひとつ掘り下げ、言語化することで、どのような角度から質問を受けても対応できるようになります。
想定外の質問にも落ち着いて対処できるよう、練習の段階から自身の考えを掘り下げることを意識していきましょう。
面接官が想定外の質問をする目的は、学生の思考力や対応力、人間性をより深く知るためです。
事前準備だけでは測れない瞬間の反応や柔軟な発想を確認し、企業が求める人物像に合致しているかを見極めようとしているのです。
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目的別5選! 苦手を克服できる面接練習の方法を紹介
目的別5選! 苦手を克服できる面接練習の方法を紹介
面接練習のゴールは本番の面接を表面的にこなすことではなく、面接で企業と適切なコミュニケーションを取り、自分と企業の相性を確かめることです。
よって、苦手なポイントが限定されているのであれば、必ずしも通しでの練習でなくともかまいません。やりすぎな練習にならないよう、苦手に対してピンポイントで対処することも大切です。
ここからは学生が苦手意識を抱きやすいポイント別に、苦手を一点集中で克服するための練習法を紹介します。自分に合った面接練習の方法を見つけ、やりすぎにならない効果的な面接練習をしましょう。
面接練習の方法はこちらの記事でも豊富に紹介しているので、自分に合った練習を見つけたい人は併せて参考にしてみてください。
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動画を撮影:第三者に向けて話すことに慣れる

「話すことへの苦手意識を解消したい」「緊張感のある場所で話すことに慣れたい」といった目的がある人は、自分が話しているところを動画で撮影することで、第三者に向けて話すことに慣れていきましょう。
基礎練習を飛び越えて模擬面接をすると、かえって自信を喪失してしまうかもしれないので、練習を始めたてのうちは一人でできるものを中心におこなうのがおすすめです。
撮影時は環境をなるべく本番に近付けます。撮影に使うカメラやスマートフォンを面接官に見立てて正面に置き、自分は椅子に座ります。そして、自分のペースで面接を再現していってください。
自分で質問を考えるのが難しければ、自己紹介、志望動機、自己PR、ガクチカといった頻出質問をプレゼンするだけでも十分です。
書き言葉をそのまま話すと理解がしづらかったり、間の取り方次第で聞きやすさが変わったりするので、自分が聞き手に配慮した説明をできているのか確かめましょう。
また、本番で着る予定のスーツ類が手元にあれば着用するのがおすすめです。身だしなみやスーツに適した所作ができているかを録画で確認することで、ビジネスマナーの習熟度も高められます。
動画を撮影しながら面接練習をする際は一つの質問に答える時間を意識しましょう。目標は1分前後、長くて2分くらいが目安です。
自分で動画を見るとわかると思いますが、2分はかなり長く感じます。2分で準備するときはPREP法(結論→理由→例→結論)や「結論→根拠」の順で組み立てるなど、構成をしっかり考えてください。
一人でおこなう面接練習の方法についてはこちらの記事でより詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
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面接のマナーは合否をわける重要要素。念入りな対策が欠かせません。面接時の一連のマナーから身だしなみのマナーまでキャリアコンサルタントが徹底解説します。集団面接やWEB面接のマナーも紹介するので、参考にしてください。
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鏡の前で練習:好印象な表情・ジェスチャーを身に付ける
緊張すると表情が硬くなってしまう、肩に力が入ってしまうといった悩みを解消したい人は、鏡の前で表情を作ったりジェスチャーを入れたりする練習をしましょう。
リアルタイムで自分の様子を確認できないと修正がしづらいので、表情の作り方を練習する場合は動画を撮るよりも鏡を見るほうがおすすめです。
練習の際は、自分が座る正面に鏡を設置し、自己紹介などを一通りします。その最中に自分がどのような表情をしているか、動きがあるのかないのか、どこを向いて話しているのかを鏡でチェックしていってください。
面接は学生と面接官が初めて顔を合わせるタイミングなので、表情の作り方一つで「話しやすい学生だ」「不機嫌そうに見える」などと印象が決まってしまいます。
社会人になると顧客や関係者などとも接することになるので、「仕事でかかわる相手に不快感を与えないか」「自社の代表として顧客の前に立てそうか」といった目線で面接官は学生の第一印象を見ているのです。
なお、ジェスチャーは面接に必須ではないものの、有効に使うと聞き手の印象に残りやすくなるので、練習を積んで余裕が生まれた人はぜひ取り入れてください。
- 面接本番だと緊張して表情や動きが硬くなります……。
自然な表情やジェスチャーができるよう本番まで繰り返し練習しよう
面接本番で緊張して表情や動きが硬くなるのは、多くの人が経験することです。緊張を和らげるためには、日頃からの練習が効果的です。
鏡の前で表情や動きを確認しながら練習することで、自分の癖に気付き、修正できます。表情が柔らかいと面接官に親しみやすい印象を与え、自然なジェスチャーは話の内容を強調しやすくします。
重要なのは、鏡を使いながら何度も繰り返し練習し、自然な表情やジェスチャーができるようにすることです。
また深呼吸や肩の力を抜くリラクゼーションも、本番前におこなうと緊張を軽減する効果があります。
面接で好印象を残すジェスチャーのコツはこちらの記事で詳しく解説しているので、挑戦してみたい人はぜひ目を通してくださいね。
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面接では身振り手振りを含めた見え方も対策をしておく必要があります。記事では、キャリアアドバイザーの遠藤さん、谷所さん、柴田さんとともに面接で身振り手振りを効果的に使う方法を解説。具体的な動作も伝授するので誰でも習得可能です。
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YouTubeを活用:適切な時間で話をまとめる
一人で面接練習を重ねていくうちに「実際の面接の流れに合わせて練習していきたい」と感じた人は、YouTubeなどで閲覧できる、面接シミュレーション動画を活用しましょう。
「面接 シミュレーション 新卒」などと検索すると、面接を再現した面接練習用の動画が多く出てきます。動画なので面接官役は一方的に面接を進行します。たとえば面接官役が「自己紹介をお願いします」と言ったら、30秒後には「次に志望動機を教えてください」などと促してくる形です。
面接の進め方や質問事項は企業によってさまざまですが、面接シミュレーション動画では実際の面接のような間隔で次の質問を投げかけられるので、自分の回答の長さが適切かどうかを考える参考になります。
なお、動画を視聴しながらインカメラで様子を撮影しておくのがおすすめです。
近年普及したWeb面接は、面接官が映る画面と自分が映るカメラの位置にズレがあるため、面接官と視線を合わせにくいですが、パソコンで練習の様子を録画しておけば目線がズレていないかも併せてチェックできます。
志望動機や自己PRなどの回答が長すぎると、面接官には「要点をまとめる力が弱い」と評価されてしまいます。一方で短すぎると、「熱意不足」と受け取られることもあります。
面接官がどんな回答を求めているのかを考えて、過不足なく伝えるようにしましょう。
面接アプリを利用:想定外の質問への対応力を養う
「何を聞かれるかわからないから面接が怖い」と悩む人は、さまざまな角度からの質問に慣れるために、面接の質問をランダムに投げかけてくる人工知能(AI)を搭載した面接アプリを活用してみましょう。面接アプリの例として以下などが挙げられます。
AIによるフィードバック機能では、そのときの咄嗟の返答が面接官にどのように評価されるかをAIが試算してくれます。一人の練習でありながら一問一答形式で練習ができるので、質問対策に不安がある人は面接アプリを活用して対応力、瞬発性を磨きましょう。
面接で投げかけられやすい質問をまとめた記事もあるので、併せて質問対策に活用してください。
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新卒の面接では自己PR、ガクチカ、志望動機などのよくある質問以外にもさまざまなことが聞かれるため対策が必須です。この記事では厳選質問110選と対策のポイントをキャリアコンサルタントが解説します。質問への準備を万全にして内定をつかみましょう。
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模擬面接を依頼:場数を踏んでメンタルを鍛える
一人での面接練習を重ね、残すは本番のみという段階になったら、練習の仕上げとして模擬面接を申し込みましょう。
模擬面接とは、面接官役を第三者に頼んで実際の面接のように練習できるものです。大学のキャリアセンターの相談員や就職エージェントに依頼すれば無料で実施してもらえるので、特に本番が近付いている学生はぜひ試してみてください。
模擬面接のやり方は、「一般的な面接を想定する」「特定の企業の面接のシミュレーションをする」の大きく2つに分けられます。前者は基本的な面接力をチェックするもので、後者は質問内容も志望業界・企業に合わせてもらえるので、目的に応じて使い分けましょう。
模擬面接は終わった後に自分の回答内容や企業研究に不足がなかったかを面接官役からフィードバックしてもらえるので、一人では気付けなかった部分への対策もおこなえるようになります。
また面接官役の人は就活に精通していることが多いです。本番で緊張しないコツや、志望企業で高評価を得るために今から何をすべきかなども聞いてみると、一人で練習を重ねるより心の負担も軽くなるはずです。
模擬面接の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、本番に近い環境で練習したい人はぜひ参考にしてください。
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模擬面接の効果を発揮させる6つのコツ|準備から進め方まで一挙解説
模擬面接は、面接の緊張感や雰囲気を体験しながら練習することが大切です。模擬面接の事前準備から実施方法までキャリアコンサルタントが解説します。模擬面接をおこなうメリットを把握し、活用することで選考突破に役立ててください。
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面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
みんなは面接のどこが苦手? 見直しポイントのヒントを得るQ&A
前章で学生が苦手意識を抱きやすいポイントに応じた面接練習を5つ取り上げましたが、「何となく不安になって同じ面接練習を繰り返してしまう」「自覚のない苦手なポイントがある気がして面接練習をやりすぎてしまう」と思った人もいるでしょう。
そういった場合は、ほかの学生が面接のどこに苦手意識を持っているのかを知ると、自分の不安を言語化できたり、練習のやり方を見直せたりするかもしれません。
以下のQ&Aでは面接練習の方法に悩む学生に対して、キャリアアドバイザーがアドバイスをおこなっています。キャリアアドバイザーの回答を参考に、効果的な面接練習ができているか振り返ってみてくださいね。
面接練習はどれくらいやるべき? 就労支援のプロが解説
ここまで面接練習の目的と具体的な方法を解説してきましたが、「結局どこまで練習すれば安心して良いの?」「基準がわからないと練習のやりすぎになってしまいそう」と不安を感じる人もいるでしょう。
そこで今回、民間企業で25年間人材育成に携わった経験を持つキャリアコンサルタントの平井さんに、面接練習はどのくらいおこなうのが適切なのかを聞いてきました。平井さんの意見を参考に、自分が本番で良い結果を出すために必要な練習量を把握しましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る面接練習は自分のキャラクターを明確化できるまで重ねよう
「どれくらい面接練習をすれば良いか」と聞かれたら、「自分のキャラクターが完成するまで」でしょうか。就活のために普段と違う別のキャラクターになるという意味ではありません。
まず応募先を研究して、「どんな貢献をしたいのか」「応募先でどんな自分を実現したいのか」「それはなぜ応募先でしか実現できないのか」を考えます。
次に、「そのために活かせるこれまでの経験や強みは何か」「入社後にどんな経験をして成長したいのか」を考え、最後に「それらを実現したときに自分はどんな一日を過ごしているか」「周りの人からはどんな人だといわれているか」を考えます。
これらを文章だけでなく、自分が映画やドラマの主人公になったつもりでイメージしてみてください。ロールプレイングゲームの主人公でも良いです。
映画やドラマであれば、ディテールまで具体的にイメージできるようにします。ゲームなら、自分の強みや人脈を武器にして、目指す自分になるまでにさまざまな課題をクリアしていくストーリーといった感じです。
自己分析と企業研究にもとづいて自分のキャラクターを組み立てよう
もう気付いている人もいますね。自分のキャラクターを作るには、自己分析と企業研究をしっかりおこない、「なぜこの仕事なのか」「なぜこの会社なのか」「自分はどう貢献できるのか」を明確化する必要があるのです。
それをキャラクターとして360度から設計し、現在から未来の時間軸でイメージすることで、想定問答に頼らない面接準備になります。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。
簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
- 自分の面接の改善点を知りたい人
- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
本番に向けて! やりすぎな面接練習にしないための5つの心得
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ここまで効果的な面接練習の方法を紹介してきましたが、面接官に「練習のやりすぎ」と思われないために、練習するうえで意識すべき点も今一度確認していきましょう。
これから解説する5つの点に注意して練習を重ねていき、選考突破を目指してくださいね。
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面接本番が近付いている人は、当日に何をすべきかも併せてチェックしておきましょう。直前に慌てることのないよう、早め早めの行動を意識してください。
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①本番のようなやり取りを意識する
一人で練習をおこなっていると、「ただの練習だから」「どうせ誰にも見られていないし」などと緊張感がなくなりやすいため、練習に手を抜いてしまうことも考えられます。
しかし練習の目的は、本番の形式に慣れ、本番で限りなく100%に近い力を発揮することです。日頃おこなっていないことを本番でいきなりこなすのは難しく、また緊張していると日頃の習慣や癖がつい出てしまいます。
つまり、日頃の練習で敬語を使っていないと本番でも敬語を忘れてしまったり、表情作りの練習をおこなっていないと本番で無表情になってしまったりといった事態が起こりうるのです。そういったことのないよう、一人で練習するときも常に面接官と話している意識を持って取り組みましょう。
敬語や姿勢、表情などは習慣化されていないと、緊張したときに崩れやすいです。恥ずかしさを感じても、毎回の練習で意識し続けることで、本番で自然に振る舞えるようになりますよ。
「練習以上の実力は本番では出ない」ということを意識して練習に臨みましょう。
②練習の段階から箇条書きで覚えたことをもとに話す
面接で言いたい内容を文章のまま丸暗記すると、「一字一句違わずに言えるか」に意識が集中してしまい、回答に抑揚がなくなったり、内容の一部を忘れた際に何も言えなくなってしまったりする恐れがあります。
それを防ぐためには、志望動機などを「人の助けになる仕事をしたい」「地元の農家の仕事を楽にしたい」「御社の製品を広めて、農作業で身体を痛める人を減らしたい」などと、要素だけを箇条書きのようにして覚えておくのがおすすめです。
箇条書きであれば覚えやすく、内容が飛んでしまってもその場でカバーできます。
その場で文章を組み立てるのが難しいと感じる人は、文章を組み立てながら話すこと自体を練習しましょう。文章を丸暗記しなくては話せない原因の一つに、「エピソードを文章で覚えていて、内容をつかめていない」ことが挙げられます。
話すべきエピソードの内容をつかんでいない人は、文章をなぞることに終始するので、面接官からの深掘りも苦手です。文章を丸暗記するのではなく、エピソードを通して伝えたいことを自分のなかに落とし込み、回答の中で大事な部分を意識しながら話すようにしてみましょう。
- 考えながら話すのが難しいです。コツを教えてください!
面接で話したい内容を「結論と根拠」としてまとめておこう
まず「緊張しないようにする」のをやめましょう。緊張はします。しない人が少数派です。
漁師も船酔いするそうです。大事なことは、「船酔いしても漁の仕事ができること」なんです。
面接も同じで、緊張しても伝えるべきことが伝えられるように準備することが大事です。だからといって、文章を丸覚えすることはおすすめできません。文章で準備するなら、答える内容を「結論と根拠」でまとめておきましょう。
たとえばガクチカで、結論を「ゼミでの学び」、根拠を「ゼミ論のテーマ、学びの核はフィールドワーク体験、ワーク先を確保する苦労、完成したゼミ論の評価」のようにしておきます。
話すときは、根拠のキーワードを思い出して説明するようにしてみてはどうでしょうか。
③想定外の質問をされた場面にも備えておく
面接では、対策してきた質問を投げかけられるとは限りません。企業や面接官のスタンスなどによっては、想定外の質問をされる可能性は十分にあります。たとえば、その企業独自の質問をされたり、業界研究の内容などを掘り下げられることもありえるのです。
本番で想定外の質問をされたことで、何も答えられなかった場合、十分なアピールができずに評価を下げてしまう可能性があります。そういった事態に備え、練習のうちから「もし想定外の質問をされたらどのように対処するか」を考えておきましょう。
模擬面接で、あえて以下のようなマイナーな質問を投げかけてもらえるように依頼しておくと、対応力を養えるのでおすすめです。
想定外の質問の例
- 自分のことを漢字一文字で表すと何になりますか?
- あなたを色でたとえると何色ですか?
- 最近あった嬉しかったことは何ですか?
また特に覚えておきたいのは、すぐに答えを出せない質問を投げかけられた場合、答えを急ぐ必要はないということです。面接官に「少々考えたいので、お時間をいただいてもよろしいでしょうか」と一言断りを入れ、自分のペースで回答しましょう。
たとえ準備を万端にしても、面接官の行動を完全に予想できているわけではありません。想定外のことが起こる前提で本番に臨み、柔軟性と冷静さを発揮してください。
こちらの記事では、想定が難しいユニークな50の質問を紹介しています。一人での練習や、模擬面接の依頼の際に参考にして、対応力を養いましょう。
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④練習のたびに振り返りをおこなう
面接練習をおこなった後は、練習の形式や時間を問わず、必ず振り返りをするようにしましょう。
「今回の練習でできていたこと」「できていなかったこと」をそれぞれノートやメモアプリなどに書き留め、次回の練習で取り組むべき課題を明確化するのです。たとえば以下のような振り返りができます。
今回できていたこと | 今回できていなかったこと | 次回実践すること |
---|---|---|
・入退室の流れを間違えなかった ・笑顔で話すことができた ・想定していた質問にすべて答えられた | ・全体的に早口になってしまった ・面接官の表情まで気が回らなかった ・想定外の質問をされて詰まってしまった | ・一文ごとに一呼吸挟んで、喋る速度を落とす ・話しながら面接官とアイコンタクトを取る ・想定外の質問の際に「少々お時間をください」と申し入れる |
課題の明確化には「できていなかったこと」の深掘りが欠かせません。「なぜできなかったのか」を考え、「どうすればできるようになるか」へ変換することで、次回の練習で何をすべきかがわかります。振り返りの内容を活かし、一つひとつ着実に苦手を克服していってください。
また振り返りで抜け落ちやすいのが、「できていたこと」の振り返りです。ネガティブな面ばかりを見ていると達成感が感じられず、練習のモチベーションが下がったり、自信を喪失したりすることにつながりかねません。
自分の強みを再確認するつもりでポジティブ面もしっかりと振り返り、本番に向けて自信をつけていきましょう。
面接練習の振り返りでは、まず「できたこと」と「できなかったこと」に分けて振り返ることが重要です。
できなかった点は「なぜできなかったのか」を深掘りし、次の練習で具体的にどう改善するかの課題となります。また、できた点も確認することで自分の自信につながります。
⑤複数人からフィードバックをもらう
練習にフィードバックをもらうのは、おもに模擬面接のタイミングです。模擬面接では、練習を一通り終えた後に良かった点・改善点を面接官役からフィードバックしてもらいましょう。
自分一人では気付けなかった点に目を向ける機会になるので、フィードバックを受けたら内容をしっかり記録して次回以降の練習や本番に活かしてください。
ただし、同じ人のフィードバックに頼りきりになると視点が偏るので、複数人からのフィードバックを得るようにしましょう。
大学のキャリアセンターの相談員や就職エージェントは、各企業の情報を持っていたり実際に面接官を担った経験を持っていたりすることも多いですが、一人が気付けることには限りがあるので、より多くの面接官役からフィードバックを受け、自分を多角的に見つめることが重要です。
多くの人の意見を参考に、自分なりの軸を持って本番に臨みましょう。
面接練習はやりすぎよりもやり方に注意! 面接官との対話で内定をつかもう
面接練習をすること自体が本番の面接に悪影響を及ぼすことはありません。練習を重ねることで自信がつき、過度な緊張を感じることなく本番で自分らしく面接を受けることができれば、自分に合った企業とのマッチングがかないます。
しかし、面接を一方的なプレゼンの場や、練習成果をアピールする場としてとらえていると、目の前の面接官とのコミュニケーションがおろそかになりかねません。自分のことを知ってもらうだけでなく、面接官を通して企業のことを知る機会でもあるのが面接です。
面接練習の目的を適切に理解し、面接官と円滑なコミュニケーションを取るための面接練習をおこなうことで、内定獲得を目指しましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る面接が企業と学生の相互理解の場であることを意識して練習をしよう
面接で落ちて内定が取れなかった場合のことを考えると、不安になって面接の練習を突き詰めたくなりますよね。たしかに、思い通りのことが言えなかったら「もっと練習をしておけばよかった」と後悔してしまうかもしれません。
しかし、最も大切なことは「面接に正解はない」ということです。つい不安や焦りから「完璧な答え」を追求してしまいますが、「◯◯ができたら内定」という明確な基準はありません。
むしろ、回答を暗記しすぎると柔軟性を失い、予期せぬ質問に対応できなくなることもあります。面接官との対話を重視している企業もあるため、一方的なプレゼンだとマイナス評価になってしまうこともあるのです。
企業への理解を深めるためのコミュニケーションを心掛けよう
だからこそ、丸暗記をするのではなく、面接官の表情や反応を見ながら説明をすることが大切です。そうすると、「どのようなビジネスシーンでも対応力がある」と高評価が得られます。
面接を「企業のことを知る良い機会」ととらえ、積極的に質問するなど、双方向のコミュニケーションを心掛けてください。そうすることで、「自分が活躍できる企業なのかどうか」も判断しましょう。
このような姿勢で面接に望むと、あなたの魅力が最大限に伝わり内定獲得に近付きますよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
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