この記事を開いた理由は? (クリックして飛ぶ)
PORTキャリア編集部では、2026年卒の本田技研工業の生産管理コース内定者にインタビューを実施し、内定までのプロセスや、選考中に意識したことなどを聞きました。
インタビュー中、「20年前に二足歩行のロボット(ASIMO)を生み出したのはとがっている」「挑戦を続けてきた企業の姿勢と自転車で1000km日本を横断した自分の経験がマッチした」と内定者は語ります。企業の特徴を的確にとらえる内定者は、自身の経験をどう重ね合わせたのでしょうか。実際の回答を見ていきましょう。
ホンダ内定を目指す人が、
この記事で閲覧できる「秘」情報
- 内定者のエントリーシート(ES)実回答
- 二次面接と最終面接を再現した「音声」「トークスクリプト全文」

記事内では、キャリアコンサルタントが内定者の評価点や、今後の志望者へのアドバイスを解説しています。自身の選考対策に活かせないかを考えながら読み進めてください。
※この記事では、本田技研工業内定を目指す人に向けて内定者のリアルな体験談や選考情報を掲載しています。情報については可能な限り一次情報ソースにあたりファクトチェックをおこなっていますが、個人の経験をメインとするコンテンツの特性上、この記事の情報をヒントとして活用いただき、確認や最終的な意思決定はご自身で判断されるようお願いいたします。
知っておきたい本田技研工業の情報
ここでは本田技研工業を志望する人に向けて、本田技研工業の基本情報や採用基準を紹介します。本田技研工業を志望する人が持っておきたい視点についてプロのアドバイス付きです。
1分でわかる本田技研工業
本田技研工業とは
本田宗一郎と藤沢武夫によって創業された、日本発の総合モビリティカンパニー。二輪・四輪のみならず、航空機やロボットなど、先進技術を応用し、幅広いモビリティサービスを世界中すべての人に提供する。
1948年に設立。浜松の町工場からスタートした事業は、1949年8月の本田宗一郎と藤沢武夫の出会いをきっかけに今や世界に広がり、2024年度の全世界総販売台数は2800万台にのぼる。
2023年に再定義された「Power of Dreams」というグローバルブランドスローガンや、Hondaフィロソフィーを掲げ、世界中の人々の移動と暮らしをリードすることを宣言している。
| 会社名 | 本田技研工業株式会社 |
| 設立年月 | 1948年(昭和23年)9月 |
| 代表者 | 取締役代表執行役社長 三部敏宏 |
| 本社所在地 | 〒105-8404 東京都港区虎ノ門2-2-3 虎ノ門アルセアタワー |
| 資本金 | 860億円 |
| 拠点数 | 研究・開発 19拠点 完成機生産 75拠点* 営業・その他 108拠点 (2025年3月31日現在) (*生産拠点は2024年10月現在) |
| 従業員数 | 連結194,173名 単独 32,088名 (2025年3月31日現在) |
| 企業HP | https://www.honda.co.jp/ |
| 新卒採用HP | https://www.honda-recruit.jp/ |
本田技研工業の採用基準
本田技研工業には、学歴フィルターは存在しないと考えられます。
内定者には、旧帝大・難関国立のほか、早慶上理・MARCH・関関同立・地方国公立など、さまざまな大学出身者が存在します。また、全国各地の工業系の大学や大学院の出身者が多いのも特徴です。
実際、本田技研工業の採用に関するFAQという公式HPにも、学歴や性別などの属性にとらわれた採用はしていないことが明記されています。
つまり本田技研工業の選考では、大学名よりも、大学やこれまでの人生でどう考えて何をおこなってきたかが重視されるのです。
- 本田技研工業の求める人材の特徴を教えてください。また、競合と比較した際の本田技研工業の強みは何ですか。
主体性を持って仲間と高めていける人材が求められる
Hondaが求める人材は、自らの意志を起点に「松明は自分の手で(※)」掲げ、未知の領域へ挑戦し続ける人材です。ただの車好きを超え、「あなたはどうしたいか」という問いに対し、社会を動かす独自の夢を語れる主体性が不可欠です。この熱量を、役職を超えて本音でぶつけ合う「ワイガヤ(※)」に投じ、多様な知見と融合させて独創的な価値へ磨き上げることが求められます。
競合と比較した最大の強みは、二輪・四輪から航空機、ロボティクス、エネルギーまで網羅する技術の水平展開力と現場主義です。他社が既存事業の延長で最適化を図るなか、Hondaは二輪事業で培った高い収益性をもとに、空や宇宙といった新領域へも迅速に進出できる独創的な機動力を備えています。
※松明は自分の手で:本田技研工業の掲げるHondaイズムの一つ。
※ワイガヤ:本田技研工業の掲げるHondaイズムの一つ。「ワイワイガヤガヤ」の略と考えられ、夢やあるべき姿について立場にとらわれず議論する文化を指す。
自動車業界やものづくりを志望する人が参考にしたい記事
自動車業界の志望動機
自動車業界の志望動機が作れる5ステップ! 職種別の例文18選付き
ものづくりの志望動機
ものづくりの志望動機例文10選|文系学生も必勝のアピール法!
生産技術職の志望動機
生産技術職の志望動機例文5選|やりがいや他業種との違いも解説!
内定者のプロフィール
| 氏名 | H・Iさん(仮名) |
|---|---|
| 卒年 | 一橋大学 2026年卒 |
| 内定企業 | 本田技研工業、三井住友銀行、三井住友信託銀行、アイシン |
| 就職企業 | 大手化学メーカー |
| 受験業界 | デベロッパー、ゼネコン、総合商社、専門商社、メガバンク、信託銀行、生損保、自動車、自動車部品、化学、非鉄金属 |
| 就活の軸 | ・人間力で勝負するような仕事 ・尖った会社で働く ・挑戦を続ける仲間 |
| 就活開始時期 | 大学3年5月 |

はじめはものづくりがしたくてデベロッパーを見ていましたが、「デベロッパーはそこまでものづくりに携われない」「あなたの特性が見えない軸になっている」といった厳しくも的確なアドバイスからこの軸にたどり着きました。
本田技研工業の選考スケジュール
本田技研工業の選考では、インターンシップ経由での内定が多いことも事実です。一方で、もちろん本選考も開催されており、一般的な本選考は以下のように進みます。
一般的な新卒採用スケジュール
※自社グループ関連サービス就活会議の26卒スケジュールのデータをもとに作成
※正確なスケジュールは、本田技研工業公式HP(採用情報)を参照のこと
Hさんも、1dayインターンに参加したものの、選考直結型ではなかったため、通常の選考ルートで選考を受けました。

6~7割がインターンを通じて内定しているので、インターンに応募することは大切です。
Hさんによると、内定者の多くがインターンを通じて内定しているといいます。そのため、できるだけインターンには応募するのがおすすめです。選考直結型のインターンでなくとも、社員の印象に残れば内定につながる可能性はゼロではありません。
一方で、インターンに落選してもチャンスがあるのは事実です。実際にHさんも選考直結型の5daysインターンは通らなかったものの、本選考で内定を得ました。
本田技研工業のES・Webテスト対策
Hさんの実際のESやWebテストでの得点率から、本田技研工業の選考に向けた対策のコツをつかみましょう。
【内定者の実回答あり】本選考ESの質問と回答
本田技研工業の本選考ESでは、ガクチカやそのなかでの学び、仕事上の価値観やそれを踏まえた志望理由やキャリアプランを聞かれます。
2026卒本選考で聞かれた質問例(事務系)
- 学⽣時代に最も情熱を注いで取り組んだことはなんですか? 情熱を注いだ理由を併せて記⼊してください。(300字程度)
- その取り組みの中で⾃分がやり遂げたこと、⾃分なりの⼯夫やこだわり、何を感じて、何を学んだか、今後それをどう活かしたいのかを記⼊してください。(500字程度)
- あなたが仕事をする上で⼤切にしたいこと(価値観、想いなど)を記⼊してください。(200字程度)
- 上記の⼤切にしたいことを踏まえ、今回応募したホンダの職種で何を実現したいか記⼊してください。(500字程度)
また、技術系職種においては、上記の質問に、学問・研究テーマに関する質問が加わります。
2026卒本選考で聞かれた質問例(技術系)
- 学生生活において、もっとも力を入れて取り組んだ学問・研究テーマは何ですか。
- その学問・研究テーマについて、取り組んだ理由、研究の意義、具体的な研究内容を記入してください。(600字以内)
どの質問も2問で1セットのような構成になっており、多いもので600字の記入が求められていることから、内定者の深い思考プロセスや本気度を見る意図が読み取れます。また、一つの質問で多くの要素を回答する必要があるため、抜け漏れのないことも大切です。
ここからは、事務系職種に応募したHさんの実際のES回答を見ていきます。エピソードの選び方や構成の組み方など、自身が参考にできる点を探しましょう。
学生時代に力を入れたこと
学⽣時代に最も情熱を注いで取り組んだことはなんですか? 情熱を注いだ理由を併せて記⼊してください。(300字程度)
Hさんの回答
私は学⽣時代に⾃転⾞で⽇本を縦断することに注⼒した。
中⾼6年間陸上部で⻑距離に打ち込んだ経験から⼤学で同じく体⼒とメンタルで勝負するスポーツに挑戦したいと思い、サイクリング部へ⼊部を決意した。そして決められたルートを⾛⾏するレース班より、チームで⾃然と闘いながら様々な困難を乗り越えるツーリング班の活動に魅⼒を感じ、所属を決めた。
その中で東京から函館まで1000キロを超える距離を⾃転⾞で⾛破する夏プランに参加し、⾃⼒で⾛り切ることを⽬標に設定し、⾃転⾞の知識を学びながら⽇々練習に打ち込んだ⽣活を過ごした。多くの課題に直⾯していたが、私は情熱をもって周りを巻き込みながら克服し、結果的に2年連続で函館をたどり着き、チームメンバーと共に達成感と成功の喜びを分かち合った。
自分の取り組みと学び
その取り組みの中で⾃分がやり遂げたこと、⾃分なりの⼯夫やこだわり、何を感じて、何を学んだか、今後それをどう活かしたいのかを記⼊してください。(500字程度)
Hさんの回答
その取り組みの中で私は周りを助け合いながら多くの難所を突破したと同時に、チームを無事に⽬的地へ導いた。
縦断は10⽇がかかり、時間も距離も⻑く精神と体⼒にとって⼤きな挑戦である⼀⽅で、様々なリスクに⽴ち向かわないとならない。そのため、出発する前に私はチームと共に練習したり、上級⽣と協⼒し、応急処置や⾃転⾞の修理などを学ぶ整備講習会を開催したりしてしっかり準備していた。
スピードを控えつつ毎⽇の⾃転⾞点検を徹底し、⼤きな事故が発⽣しないように⼼掛けたが、最終⽇に⻯⾶岬を下る際に後輩が砂利で滑って落⾞し、⼤怪我してしまった。⽬的地まであと60キロが残り、その瞬間を⽬の当たりにしてチームが動揺している中、私はひとまず進むことを忘れ、後輩の傷⼝処理を⾏ってからその場で休憩をとった。そしてみんながここまで頑張ってきたことを振り返り、チームの⼠気を⾼めるとともに今後の⾛⾏体制を⾒直し、みんなの不安を解消した。その後、負傷者の具合を確認すると出発再開可能と判断し、私は先頭で⾵を切り開き、負傷者を囲むような体制でゆっくり⾛⾏した結果、無事に全員を⽬的地へ連れて⾏った。
この経験から困難に諦めずにチームで⼒を発揮する姿勢を学び、課題に柔軟に対応する能⼒を⾝につけた。今後の社会⼈⽣活においてそれを活かし、様々な仕事に挑戦したいと考える。
仕事で大切にしたいこと
あなたが仕事をする上で⼤切にしたいこと(価値観、想いなど)を記⼊してください。(200字程度)
Hさんの回答
私は仕事をする上で信⽤を⼤切にしたい。
⽇本縦断の⽬標に対して最初にチームを組む際、⾃分は⾃転⾞の素⼈であるため、メンバーが全く集まらなかった。そこで、私は先輩に修理を学び、積極的に練習に参加することで部員に認識されつつその能⼒も評価され、段々と信頼を得られた。
実際に⾛⾏する中、道や⽅向を間違えたり、悪天候に遭ったりすることが珍しくない。そこで、みんなから疑われることなく、私の判断を信じ、共に頑張って⾛り切った。この経験から、みんなから託された期待に応え、⼈と⼈の信頼を⼤切にしたい。
応募職種で実現したいこと
上記の⼤切にしたいことを踏まえ、今回応募したホンダの職種で何を実現したいか記⼊してください。(500字程度)
Hさんの回答
私は現場で様々な関係者と信頼関係を築き、貴社のものづくりの最前線で学び、未来のモビリティのあり⽅について考えたい。
⼤学では商品企画のプログラムに所属し、教授と共に次世代のモビリティを研究していたことから、⾃動⾞に興味を持った。そして社会のトレンドに応じて⾞のコンセプトを考え、ソフト⾯からアプローチする同級⽣に対して、⼤学の枠に囚われず、⽂理融合の環境で培ってきた⾃分は技術に強い関⼼を持ち、⾞の部品や機能性などのハード⾯から突き進もうとした。
とりわけ、⾃動⾞の座席の形をどう変えるべきかに重点を置き、実際にダンボールを利⽤し、想いを形にする過程が楽しかったと同時に成果報告では教授に評価されたが、⼀⽅で量産への課題など、技術への徹底的な理解が不⾜していることを痛感した。その中で、実際に技術を極めつつ⾃動⾞の⾼機能化を⽬指す貴社に強い関⼼を抱いた。
また、貴社のインターンシップでワイガヤを通じて徹底的に議論し、チームで成果を出すことから貴社で働く楽しさを実感した。そのため、貴社で特に⽣産管理として現場の近くで技術に触れ、現場、取引先と良好な信頼関係を築き、将来的に⼤学時代で想像した未来のモビリティづくりを事務系として実現したい。

苦労したことは採用担当者にとってイメージしにくい活動をどう表現するかです。
部活の先輩にアドバイスをもらって、具体的な数字を入れ込むこととストーリー性を持たせることを意識しました。
- この内定者のESの良い点を教えてください。また、今後の志望者へのアドバイスをお願いいたします。
企業理念と価値観に対するマッチ度が高評価
評価のポイントは「困難な挑戦に主体的に取り組み、仲間を尊重しながらチームで乗り越えた点」にあると考えます。特に事故の場面で、ゴールより後輩の安全を優先し、チームを落ち着かせて再出発した判断は、Hondaの「人間尊重」やチームで価値を生む文化とよく重なります。
また、自分で目標を掲げ準備し挑戦した姿勢は「The Power of Dreams」に通じる主体性として評価されやすい部分でしょう。
HondaのESを書く際は特に「なぜ挑戦したのか」「困難をどう乗り越えたか」「その経験を将来どう活かすか」を、Hondaの理念や価値観と結びつけて言語化することが大切です。
本田技研工業にマッチする自己PRを作成する際に参考にしたい記事
チャレンジ精神をアピールする例文
例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
忍耐力をアピールする例文
自己PRで「忍耐力がある」はOK? 例文17選を職種・経験別に解説
主体性をアピールする例文
例文15選! 主体性を自己PRで伝える3ステップと注意点を解説
実行力をアピールする例文
厳選10例文! 実行力の自己PRで簡単に差別化できる3要素
【内定者に聞く】Webテストの得点率と対策
Hさんの受けた本田技研工業のWebテストはSPIでした。テストセンター式受験では、過去の結果の使い回しができるため、参考書での学習や、志望度の低い企業での練習などを通した徹底的な対策が成功の鍵になります。

とはいえ、もともと点数が高かったわけではありません。むしろ、私がインターン選考から本選考において磨いた点はWebテストです。
時間が足りずに4~5割ほどの得点率だったところから、市販の参考書を買って何度も解くことで問題の形式や回答の仕方に慣れました。
SPI対策を実施する際に参考にしたい記事(クリックして開く)
SPIの勉強法
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
SPIの対策時間について
SPIの勉強期間はどれくらい必要ですか?
SPIの得点率目安について
SPIは7割が合格の目安なのでしょうか?
本田技研工業の面接対策
内定者が受けた面接の様子を知る
本田技研工業の選考では、複数回の面接とGD(※)が課されます。その概要と、Hさんの受けた選考の様子を紹介します。
※一部の技術系職種ではない例もあり
一次面接
本田技研工業の一次面接は複数人の社員が担当することが多いです。組み合わせも人事と現場社員である可能性が高く、場合によってそれぞれの人数が増えることがあります。
Hさんの受けた面接においてもそれは同様です。ガクチカの深掘りを中心に、大学時代の経験や、その選択理由を詳細に問われたといいます。
Hさんが受けた一次面接の様子
- 面接官: 40代中堅クラス2名(人事部1名、担当部門1名)
- 雰囲気: 少し厳しく感じた。
- 形式: オンライン
- 時間:40分程度
- 質問内容:ガクチカの深掘りが中心

結果的には1週間後にメールで合格が知らされました。
GDの案内もあり、志望度も高かったことから一番早い時期を予約しました。
グループディスカッション(GD)
本田技研工業の選考にはGDがあります。これは、選考の比重を大きく占めると考えられるものです。
GDでは約40分の動画を視聴し、さらに40分程度で議論をまとめる必要があります。最後には、社員から一人ひとりに対し5~6分程度でフィードバックがあります。
テーマは、本田技研が世界により広がるために注力すべき施策や製品に関するものが多いと考えられます。
Hさんが参加したGDの様子
- 面接官: 40代中堅クラス2名(人事部1名、国内四輪統括部門1名)
- 雰囲気: 情熱と刺激を感じた。
- 形式: オンライン、5人1グループ
- 時間:2時間程度
- テーマ:ホンダの個性や目指す姿が伝わる施策

私は書記を担い、班員の意見を記録しつつ、自分の意見を出すように心掛けました。
ちなみに、同じ班だった人を最終面接の会場で見かけなかったので、GDが最も厳しく評価されていると思います。
他者の意見を取り入れて柔軟に軌道修正をしたり、意見を集約しつつ、議論を自然に誘導した姿が、厳しいといわれるGDを突破した一因だと考えられます。
この姿勢は、HさんがESでも単語を出している「ワイガヤ」の精神にも通ずるもので、本田技研工業を志望する人にとって欠かせないものかもしれません。
また、企業に対するイメージをあらかじめ持っておけば、GD中もそれを軸に新たな提案をしていけます。まずは、企業の扱っている製品やその広さ、企業が目指す姿から考えて、企業を一言で表してみましょう。
GD参加前に確認しておきたい記事(クリックして開く)
GDでの役割
グループディスカッションの役割完全ガイド! 種類や役割の決め方も
GDの進め方
グループディスカッションの進め方! 一連の流れを動画で解説
GDの時間配分
グループディスカッションの時間配分術! 高評価を得るコツと注意点
最終面接
本田技研工業の最終面接も、一次面接と同様、複数社員が担当します。多くの場合、責任者やベテラン社員で、人事と志望部署の社員という組み合わせです。
Hさんの面接においてもそれは同様でした。
Hさんが受けた最終面接の様子
- 面接官: 50代前半2名(人事部採用リーダー1名、担当部門のベテラン社員1名)
- 雰囲気: 柔らかめで愉快な雰囲気があった。
- 形式: 対面(和光研究所)
- 時間:50分程度
- 質問内容:志望動機と入社後にやりたいことへの深掘りが中心

とはいえ、単なる意思確認のための面接ではなく、結果をしっかりと左右する場です。実際に私の友人は最終面接で不合格となってしまいました。
一次面接・最終面接の再現スクリプト【再現音声あり】
面接再現音声スクリプトを見る
ここでは、Hさんの参加した最終面接を再現しています。一次面接でも同様のことが聞かれたそうなので、一次面接の質問の理解にもつながります。
音声を聞き、本田技研工業の求める受け答えを把握してみてください。

先輩からも「聞かれなかったことを一方的に喋らないようにする」「面接でもなるべく相手と会話するようにする」などが大事だと言われました。

【一次面接・最終面接共通】学生時代の経験について(00:10~)
車を作る経験の詳細(クリックで開く)
大学では商品のプログラムに所属してまして、先生と一緒に未来の自動車について考えたことがあります。その考えたなかでは、同期みんながソフト面からアプローチしてるのに対して、自分は技術面にすごく興味を持ってて、ハードウェアの部分から、どういうふうに未来の自動車を作れば良いか、どういうふうに今の人が求めてる価値を提供すれば良いかで考えて、実際にやっているなかでは、自分の技術力がすごく足りないなというところを痛感しながら、そういった勉強を頑張ってきた結果、ちゃんと同期のみんなも自分の方針に納得してくれまして、一緒に協力してくれて、未来の自動車のちゃんとした商品提案として、出来上がりを教授たちに発表することになりました。
「移動するオフィス」の提案(クリックで開く)
自分が考えたのは、移動するオフィスという形になりまして、車という、今まで移動手段としてしか考えなかった交通手段を、さらに人の住まい・働き・生活の一環として価値提供できれば良いかなと思いました。ずっと同じ場所で働くよりは、移動する車で働くことによって違う景色を楽しみながら、毎日リフレッシュした環境のなかで働いていけば、そういった価値を提供することで、今後、今の人たちのライフスタイルに合うような価値提供ではないかとすごく思いました。
技術の重要性と実現力へのこだわり(クリックで開く)
私は文系の大学に所属しながら、実際は単位互換で理系の大学の授業も受けまして、そういった物事を考える前に、発想は大事ですが、それを実現するための土台と技術がないとそもそも画餅にしかならないですので、そういったところから技術の大切さ、それを知ることの重要さをすごく認識したことから技術をすごく大事にしたいなと思いました。
【一次面接・最終面接共通】学生時代の部活動について(03:00~)
サイクリング部を選んだ理由(クリックで開く)
はい。ひとまず中高6年間ずっと陸上部に所属してまして、個人競技を続けてきましたが、大学入ってから個人競技ではなく、チームワークの経験を積みたくて、自分の体力と、長距離とちょっと似たようなスポーツを選びたいなと思って結果的にサイクリングを選びました。
活動のなかでの努力(クリックで開く)
コロナ禍の2年間、サイクリング部は事実上活動を停止してまして、昔のように毎年の夏と冬に、自転車で東京から函館行ったり、東京から北九州にするようなツーリングの活動がほとんどなかったなかでは、ツーリングを、私が入学した年に緩和されて、そういったツーリング班の活動をどうやって復活させれば良いかっていうところにすごく苦労しまして、そのなかでは旗振りの役割を果たさせていただきました。
サイクリング部の活動での後悔(クリックで開く)
そうですね。ツーリングだけではなく、そういった4年間やり込んだ経験を活かして、ちゃんとしたレースにも1回挑戦してみれば良かったなという点ではちょっと悔しかったというか、これやっとけば良かったとすごく思います。
サイクリング部での困難(クリックで開く)
そうですね。一番困難だったのは、東京から函館ま1000kmがあって10日もかかるなかでは、チームの誰かが思わぬ事故で負傷したり、ちょっと動けなくなった時の緊急処置とチームを取りまとめるところはすごく難しかったなって、そこは大変苦労しました。
【最終面接のみ】入社後にやりたいこと(05:44~)
入社後の抱負と展望(クリックで開く)
はい。生産管理コースでもしご入社させていただくことになりましたら、まず現場と本社のつなぎとして、きちんと役割を果たしながら、自分の人間力を活かして、いろんな人と信頼関係を築きつつ、現場において技術への理解を高めていきたいなと思います。そこで培われた経験を用いて、将来的には会社を世界的なモビリティメーカーへ成長させるような一員になって、現場で培われた専門性を活かして、社内の人だけではなく、社外の人とも世界中の人とも接点を持って、会社をさらに発展させていきたいなと思います。
【最終面接のみ】コースの志望理由(06:47~)
コースの志望理由(クリックで開く)
そうですね。自分の軸を持っていて、人間力で勝負することって何かと言うと、最初に思い浮かぶのは現場と本社をつなぐような生産管理で、ものづくりにも近い立場にあって、そういった理由を持って生産管理を志望することになりました。
【最終面接のみ】自分の強み(07:18~)
自分の強み(クリックで開く)
人間力(信頼関係を築く)という部分に戻りますけど、他者と信頼関係を築き、真摯に向き合って、パートナーシップを結びついて一緒に努力するようなところが自分の強みです。他人の立場に立って他人のために考えるところは自分の思う強みの一つです。
【最終面接のみ】自分の弱み(07:52~)
自分の弱み(クリックで開く)
他人の立場に立って考えるってところは強みですが、逆に他人のために考えすぎると、余計に距離を作ったり、結局他人と親しい関係にはならなかったりするところは自分の弱みではないかと思ってて、それを今後改善していきたいなとすごく思います。
弱みの改善方法(クリックで開く)
相手のために考えすぎると余計に距離を作ってしまって親しい関係にならないこともありますが、仕事においてプライベートを持ち込まないほうが良い側面もあります。実際に相手のためにいろいろ考えるのはすごく大事だなと思いますが、今後はケースバイケースで、場面によってはそんなに深く考えなくても、自分の本当に伝えたいことを伝えればいいんじゃないかというふうに、自分の行動を変えながら生きていきたいと思います。
補足:Hさんがした逆質問
- お二人が抱えた「夢」とは何ですか?
- 仕事のなかで困難を克服したエピソードはありますか?
- 内定者の、面接中の優れた振る舞いを解説してください。また、今後の志望者へのアドバイスをお願いいたします。
理想の実現には何が必要かを考えて行動する主体性が鍵
Hさんの振る舞いで優れているのは、行動要件と自身の行動を結びつけて語れている点です。たとえば、「発想を実現するために技術理解が必要」と考え、文系ながら理系授業を履修した経験はHondaグループの行動要件にある、「理論とアイデアと時間を尊重すること」「不断の研究と努力を忘れないこと」と重なります。
面接官は「理想を語るだけでなく、それを実現するために学び、行動しているか」を会話のなかでチェックしていると考えられます。そのため、事務系志望者であっても、「現場や技術を理解しよう」という主体的な姿勢を見せることが重要です。
内定者が考える「勝因」
内定者の「勝因」
内定者の発言をもとに、今後の志望者が気を付けたい点を解説します。
①挑戦への姿勢
Hさんのこれまでの経験や活動は、本田技研工業の歴史との共通点がありました。

この「挑戦」の姿勢は、不可能を可能にしてきたホンダのカルチャーにすごくマッチしたのだと思います。
本田技研工業を志望する人は、採用担当者が「この学生はホンダにマッチしている」と感じられるように、Hondaフィロソフィーに合致するエピソードを探したり、その要素を押し出すように書き換えてみましょう。
②「夢」の言語化
漠然とした言葉をほかの人にもわかるような言葉に変換できたこともHさんの勝因の一つです。

また、夢についてもその理由とともにストーリーで語ることが大切です。
まずは、本田技研工業の掲げる14個のHondaイズムのなかから、最もピンとくるものを探してみましょう。これが明らかになれば、志望理由や入社後にやりたいことの言語化が楽になるかもしれません。
③製品や事業への理解度
Hさんの勝因は企業へのマッチ度だけではありません。単なる製品理解にとどまらず、歴史や製品の流れまで深く理解しています。

たとえば、「一台の機械を作るにはどういう部門がの協力が必要なのか」「サプライチェーンの一連の供給はどこまでたどり着けばいいか」「その下ろし先はどこになるのか」といった情報を有価証券報告書(※)や社員訪問を通じて確認しました。
一般的に、有価証券報告書は企業HPの投資家情報に記載されています。志望者の多い企業や志望度の高い企業に応募する際は、Hさんのような徹底した下調べが欠かせません。
※本田技研工業の有価証券報告書
- 内定者の勝因を分析してください。また、本田技研工業への内定を目指す人は、自分のストーリーをどのように語るのが良いでしょうか。
粘り強さの証明が企業文化に適合した
内定者の分析は的確です。特に「現場のこだわりを理解し、その価値を形にする姿勢」は、現場主義のHondaにおいて共創の姿勢を示す決定打となったはずです。
さらなる勝因は、サイクリング部での苦難など、困難に直面した際の粘り強さを提示できた点にあります。「失敗を恐れず、何もしないことを恐れる」精神を自身の行動原理で証明し、文化的なマッチ度をより強固に示しました。
今後の志望者は、Hondaの歩みと自身の一歩先を目指す意志をリンクさせることが重要です。たとえば原体験にもとづいた言葉で「過疎地の移動課題に次世代技術を掛け合わせ、自由な移動の喜びを広げたい」のように自身の思いを語ることで、ともに歩む覚悟をより誠実に伝えましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





