この記事のまとめ
- やりたくない仕事への向き合い方をキャリアコンサルタントの経験談を交えて解説
- 仕事がやりたくなくなる6つの原因に向き合って対処しよう
- やりたくない仕事に前向きになるには12の方法がおすすめ
- 適職診断
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この記事を読んでいる人に
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やりたくない仕事を任されて、辟易してしまう人は多いでしょう。「やりたくない仕事を上手に断りたい」「やりたくないけれど前向きに頑張る方法はあるのだろうか」などと悩むと思います。
やりたくないという消極的な気持ちで仕事を進めると、ミスが増えたり、精神的な負担を感じてストレスになってしまいます。そのため、やりたくない気持ちをそのままにせず対処することが肝心です。
記事では、キャリアアドバイザーの小松さん、永田さん、柴田さんとともにやりたくない仕事の断り方や前向きに続ける方法など、向き合い方を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
やりたくない仕事は一定の判断基準を持って断ろう
やりたくない仕事を任されてしまい、断りたいけど断れないと悩む人もいるかもしれません。仕事を断ることに抵抗があるかもしれませんが、一定の基準で判断すれば、やりたくない仕事は断っても問題ありません。自分を守るためにも、断るべきか、受け入れるべきかしっかり考えましょう。
記事では、まずはさまざまな社会人経験を持つキャリアコンサルタントのやりたくない仕事への向き合い方を紹介します。断ったのか、受け入れたのか、受け入れたとしたらどのように対処したのか、社会人のリアルな意見を参考にしてみましょう。
そのうえで、多くの社会人が仕事をやりたくないと感じる6つの原因と、効果的な15の対処法を解説します。やりたくないと感じる仕事を無理に続ける必要はないので、ここで解説する内容を参考にしてストレスを軽減させましょう。
やりたくない仕事を断るリスクや、断って良いのかの判断基準も解説します。自分を守れるのは自分しかいないので、ここで解説する内容を参考に、納得のいく方法で仕事を進めてくださいね。
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やりたくない仕事があるのは誰しも同じ! まずは自分を責めないようにしよう
やりたくない仕事がある人の中には、自分を責めてしまっている人もいるのではないでしょうか。「前向きに仕事を頑張っている人もいるのに情けないな」などと仕事をしたくないと考える自分に嫌気が差してしまうかもしれませんね。
しかし、仕事をやりたくないと感じるのは誰しも同じです。会社員であれば誰しも、やりたい仕事ばかりを任されるわけではありません。ほとんどの人が一度は「この仕事はやりたくないな」と悩んだことがあるのです。
前向きに見える人も、実際はやりたくないという感情を持っているかもしれません。まずはやりたくない仕事がある自分を責めないようにしましょう。
しばしば「やりたいことを仕事にしよう」と言われますが、これは多くの場合、目的や最終目標のことを指しています。日常のタスクレベルで、やりたいことだけをできている人はさほど多くないでしょう。
「やりたいこと」を実現するためには「やるべきこと」を積み重ねる必要があります。そして、「やるべきこと」の中には、必ずしも自分がやりたくないことが含まれる場合もあります。
キャリアコンサルタントの経験談! やりたくない仕事にはどう向き合った?
やりたくない仕事を渡されると精神的なストレスを大きく感じ、仕事に行きたくなくなるかもしれません。そのようなストレスのある仕事を、社会人はどのように乗り越えているのでしょうか。
ここからは、キャリアコンサルタントの小松さん、永田さん、柴田さんそれぞれの、やりたくない仕事に向き合った体験談を紹介します。
やりたくない仕事は断ったのか、やり続けたのか、結果的にどんなメリット・デメリットがあったのかや、やりたくない仕事への考え方など、社会人の先輩の意見を参考にしてみましょう。
小松さんの場合
小松さんは営業企画・マーケティング・情報システム・総務・人事・経営企画室などの幅広いキャリア経験を持ち、現在はキャリア形成や能力開発に向けた企業研修などをしています。
やりたくない仕事に対しどのように考えているか確認しましょう。
アドバイザーコメント
小松 茂樹
プロフィールを見る「やりたくないこと」は将来の力になる! 近視眼的に楽な方を選ぶのは避けよう
会社勤めをしていた頃、当時の恩師(経営者)から授かった教えに「迷ったら難しい方を選べ」という言葉があります。
「やる」か「やらないか」であれば、やる方を選ぶ。簡単な道と困難な道があれば、困難な方を選ぶ。自らハードコースを選んでいけば、自ずと成長し続けられるのです。
誰にとっても職業人生は長く、働き続ける中で幾度となくキャリアの転機が訪れます。異動や転勤、あるいは転職、起業。
自分のステージが変わった際には、それまでの仕事で培ってきた仕事の経験の幅と深さが求められます。
当然、多様な経験、ハードな経験をしてきた方が、物事に対する対応力が上がるのです。今自分がやっていることが、将来の自分にとってどのような意味を持つのかは、今の時点ではわかりません。
自分の環境と状況が変化した時に「あの時に、あれをやっておいて良かった」と思うものです。意味が「ある」か「ない」か。「やりたい」か「やりたくない」かを、現在の視点だけで近視眼的に考えてしまうと、楽な方を選んでしまいます。
しかし、安易な道を選び続けている限り、そこで得られるものは少なく、その時の経験が将来の力にならないのです。
やりたくないことも詳しく知れば「おもしろい」に変わる可能性がある
現在ではなく、将来の自分にとって価値があるかないかで考えれば、一見すると「やりたくないこと」にも意味があります。
誰しもやりたくないことは避けたいものです。やりたくないと感じるということは、現在の自分にとって難しそうに見えたり、意味を感じなかったりするものですが、それは「よく知らない」「やったことがない」というだけで、何事も詳しく知ってできるようになればおもしろくなっていきます。
やりたくないことにこそ、自分の能力の幅と深さを広げるチャンスが潜んでいます。そう自分に言い聞かせて、難しい方の選択肢を選ぶようにしていきましょう。
ただし、必ずしも無理をする必要はなく、期限や品質を担保できる範囲での約束をすることも必要です。
永田さんの場合
永田さんは、自動車部品、アパレル、福祉企業での勤務経験があり、YouTubeやブログでのカウンセリング、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動もおこなっています。
永田さんのやりたくない仕事への向き合い方を確認しましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見るやりたくないことを一定期間我慢すると「もっとやりたい」に変わった
20歳前後の頃、アパレル販売員として働いている時期がありました。その頃は、自分がやりたくて飛び込んだ業界だけにガムシャラに言われたことをこなして、新しいことはとにかく何でもチャレンジという気持ちでやっていました。
しかしそんな中、ある程度慣れてくると自分が得意なことと苦手なことがハッキリしてきて、やりたくない仕事も出てくるようになりました。
一番苦手だったのが「本部にいるバイヤーへ電話をする」という仕事です。商品を店舗に仕入れるために売り場の状況を伝えたり、近況報告をするのですが、自分よりもベテランの人ばかりで関係性も薄いので、いつもしどろもどろでした。
そのため、店長から「ちょっと電話してきて」と言われるたびに「やだなぁ……」と感じていました。ですが私の場合は断ったり、うまくかわしたりするのが苦手だったので選択肢として受け入れるしかありません。
やりたくない仕事を乗り越えた経験は今の自分の支えになっている
そのため緊張して嫌々ながらも毎日やっていたのですが、どこからか急に電話相手との関係性が築ける瞬間があり、そこから「もっと話したい、伝えたい」と思うようになりました。
そこで学んだことは「嫌なことでも続けていれば乗り越えられる瞬間がくるんだな」ということです。
この経験はその後のさまざまな場面で自分を助けてくれているような気がします。
柴田さんの場合
柴田さんは損害保険会社、自動車業界を中心とした大手企業での海外サプライヤーや現地工場との折衝、翻訳、人材教育などの経験があります。
現在は製造業を中心とした大手、中小企業において、従業員のキャリア形成、職場の課題改善を支援しています。
柴田さんのやりたくない仕事への向き合い方をチェックしましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るやりたくない仕事で結果を出せなければ仕事ではないと考える
私は大学生のころ、羽田空港の航空会社カウンターでアルバイトをしていました。そこでは、パイロット訓練生が会社の業務を広く知るために、実習として航空券の販売を担当していました。
「飛行機を飛ばすためにこの会社に入ったのにチケットを売るなんて」とその仕事を嫌がっていた訓練生も結構いて、私は「パイロットにとってこういう仕事ってやりたくないだろうから仕方ないか」などと考えていました。
しかし、その中でもAさんだけは違っていました。いつも笑顔で顧客と接し、カウンターで発券するチケット枚数も圧倒的に多かったのです。
Aさんはいつもこう言っていました。「自分のやりたい仕事をうまくできるのは当たり前。そうでない業務も進んでやり、結果を出せなければちゃんと仕事をしたとは言えない」
やりたくない仕事も進んで取り組めばどんなことも楽しめるようになる
それから数十年、私はやりたくない仕事に直面したときはいつもこのAさんの言葉を思い出します。
やりたくない仕事だと思っていることをまったく感じさせず、進んで手がけて高いクオリティを出す。
そんな気持ちで仕事に向き合うとどんなことも楽しんでやれるようになり、成果も残せる。Aさんの言葉がどれだけ正しかったかを毎日のように実感しています。
どんな仕事をやりたくなくなる? 仕事のやる気が起きない7つの原因
どんな仕事をやりたくなくなる? 仕事のやる気が起きない7つの原因
- 量やレベルが能力を超えている
- 待遇が悪い
- プレッシャーや責任が大きい
- 仕事仲間の協力体制がない
- 会社や社会に貢献している実感がない
- 強みを活かせない
- 自分の倫理観に反する
社会人のやりたくない仕事に対処した体験談を紹介しましたが、人それぞれ自分に合う方法は異なるので、自分にマッチするやり方を見つけていきましょう。
やりたくない仕事のストレスを軽減させるには、そもそもなぜその仕事をやりたくないと感じるのか、原因を突き止めなければ効果的な対策はできません。
ここからは、仕事のやる気が起きない6つの原因を解説します。自分に当てはまるものを探して、対処法を考えましょう。
①量やレベルが能力を超えている
仕事の量やレベルが自分の能力や対応できる時間を超えていると大きなストレスを感じ、やりたくなくなってしまいますよね。長時間残業したり、休日にも仕事をしたりするような、日常生活が侵食される状況になるとよりやりたくないという感情が強まると思います。
心理学者のアブラハム・マズローが、人間の欲求は5段階で構成されていると唱えました。これを「マズローの欲求5段階説」と言います。人間には5段階の欲求があり、1つ下の欲求が満たされると次の階層の欲求を満たそうとするという内容です。
マズローの欲求5段階説
- 第1段階:生理的欲求
生きていくために必要な、食事や睡眠、排せつなどの基本的な欲求 - 第2段階:安全の欲求
心身ともに健康で経済的にも安定した生活への欲求 - 第3段階:社会的欲求
友人や家庭、会社などの組織から受け入れられたい欲求 - 第4段階:承認の欲求
他者から尊敬されたい、認められたい欲求 - 第5段階:自己実現の欲求
自分の世界観・人生観に基づいて「あるべき自分」になりたいと願う欲求
量やレベルが能力を超えていて日常生活も侵食する場合、第1段階の生理的欲求や、第2段階の安全の欲求が満たされず、ストレスを感じ、仕事をやりたくないと悩むと考えられます。
②待遇が悪い
給与が低い、有給休暇が取れない、仕事をするにあたり自費負担が多いなど、待遇が極端に悪い場合も、日常生活に支障を来たします。その結果、生理的欲求や安全の欲求が満たされずに、ストレスを感じ仕事をやりたくないと感じてしまうと考えられます。
どんなに仕事がおもしろくても、待遇が悪く自身への還元がないと感じられると、「自分は何のために働いているのだろう」と虚無感を覚え、仕事をやりたくないと思ってしまうのです。
長引く経済低迷の影響もあって、近年では給与などの経済的な報酬よりも、自分のライフスタイルを維持したいと望む人が増えています。
労働時間や休暇、転勤の有無などが重視されているといえるでしょう。仕事は生活を構成する要素の一つに過ぎません。自分の望む生活が送れなくなると、仕事へのモチベーションも低下していってしまいます。
③プレッシャーや責任が大きい
仕事に慣れてきたり、上司からの信頼を得たりすると、より責任が大きい仕事を任されるようになります。そのような仕事を重荷に感じ、やりたくないと考える人も多いと思います。
他者を巻きこんだり、会社の利益に直接影響するような責任が大きい仕事には「絶対に失敗できない」という緊張感があり、気が休まらず、やりたくないと感じますよね。
また、「失敗したら見限られるのではないか」という危機感からもストレスを感じると考えられます。
プレッシャーが大きく働くのが怖いと感じる人は、こちらの記事で恐怖心の克服方法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
働くのが怖い人必見! 怖いと感じる原因と脱却するための方法を伝授
④仕事仲間の協力体制がない
会社という組織では、仕事は周囲と協力し合って進めていくことが不可欠です。しかし、仕事仲間から協力を得られないと上手く進められず、ストレスを感じてしまうかもしれません。
周囲に協力を仰いでも手伝ってもらえなかったり、相談しても邪険に扱われてしまったりと、トラブルがあっても1人で進めていかざるを得ない状況の場合、その仕事をやりたくないと考えてしまいますよね。
精神的な支えがなく、安全の欲求が満たされなかったり、組織に属しているという社会的欲求が満たされず、ストレスを感じてしまうと思います。
⑤会社や社会に貢献している実感がない
自分の仕事が何の役に立っているかわからず、会社や社会に貢献している実感がない場合、仕事をする意義を見失いやりたくないと感じるかもしれません。
特に大企業では、大きな業務を細分化しているため、一人ひとりが担当する仕事は細かく、それゆえ何の役に立っているかが見えづらいケースが多くあります。
また、誰でもできる仕事であったり、AI(人工知能)がやっている仕事を自分が担当している場合なども、「自分がこの仕事をする必要はないのでは」と虚無感に襲われてしまうのではないでしょうか。
この場合、社会的欲求が満たされずに、ストレスを感じると考えられます。
⑥強みを活かせない
「仕事を上手く進められない」「いつもミスばかりで怒られてしまう」という人は、自分の強みを活かせていないかもしれません。
たとえばアイディアを出すことが得意で事務仕事のような細かい作業が苦手な人が、一般事務の仕事に就いてしまった場合、自分の強みを発揮できずミスを連発し、自己肯定感が下がってしまいます。その結果「この仕事をやりたくない」と消極的な気持ちになってしまうでしょう。
強みを活かせないと、その組織に貢献している実感が持てず、自分の存在意義を疑ってしまうかもしれません。社会的欲求や承認欲求が満たされず、苦しい思いをすることになってしまいます。
- 強みを活かせないと感じてはいるものの、努力不足な気もします。
できていないことと自分の強みが結び付くか考えよう
今できていないことについて、現状把握をしてみましょう。何ができていないのかを洗い出し、それをどう解決すべきかの方策を考えます。
その方策に自分の強みとリンクさせることが可能かどうか、あるいはそれとは別の努力が必要かどうかを一つひとつ考えてみます。
また、自分なりに出した現状と方策を上司や先輩に提示し、フィードバックをもらうのも良いでしょう。客観的なコメントをもらうことで、強みをどう活かすのか、あるいはあと何を努力すれば良いかを見出します。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
⑦自分の倫理観に反する
会社の命令でその仕事をしているものの、自分の倫理観に反していると、「本当にこの仕事を続けて良いのだろうか」とやりたくなくなってしまうのではないでしょうか。
たとえば顧客獲得のためにオーバーなセールストークをするよう命じられた際は、たとえ売上目標を達成したり会社から評価されたとしても、心のどこかに罪悪感を感じ、やりたくなくなってしまうかもしれません。
倫理観に反する仕事をしていると、自分の価値観に基づいた「あるべき自分」になりたいという自己実現の欲求が満たされず、ストレスを感じると考えられます。
- 会社のやり方が倫理観に反しているのは一定受け入れる必要がありますか?
自分の許容範囲に照らし合わせて考えよう
これは難しい問題ですよね。私もかつてこの矛盾に直面し悩みながら働いてた時期があります。
この「価値観のズレ」というものがどの程度自分の理想と乖離しているのかしっかり推し量る必要があると思います。
たとえば、このまま勤めていれば自分の精神が病んでしまうほどの状態だと感じるのであれば転職を視野に入れた方が良いでしょう。ある程度許容できるレベルなのであれば「これも経験だ」と割り切って乗り越えることも可能だと思います。
いずれにしても、上司や会社の社風に流されないために、自分なりの倫理観の軸をしっかりと持っておくことが大事ですね。
やりたくない仕事を回避する3つの方法
やりたくない仕事を回避する3つの方法
- 引き受ける時間の余裕がないことを伝える
- 力不足であることと代わりにできることを伝える
- 周囲に迷惑を掛けるリスクを伝える
やりたくないと考える仕事を無理に続けると、精神的なストレスが積み重なり、最終的に早期離職につながってしまうかもしれません。
そうなる前に対策することで、自分にとっても周囲にとっても良い方向に物事を進めることができます。
ここからは、やりたくない仕事を断る3つの方法を解説します。ぶしつけに断ってしまうと、人間関係にひびが入るなど今後に悪影響を及ぼすリスクがあるので、ここで解説する内容を参考に丁寧に対応しましょう。
①引き受ける時間の余裕がないことを伝える
仕事を多く抱えていて新しい仕事を引き受ける余裕がない場合は、正直にその旨を伝えましょう。
断ることに抵抗があるかもしれませんが、対応できる余裕がないにもかかわらずその仕事を引き受けてしまい、結局対応できなかった場合はもっと迷惑をかけてしまいます。
現在の仕事にどれくらいの時間がかかるか数字で示すことで、説得力を持たせて断ることができます。
引き受ける時間の余裕がないことを伝える例文
現在〇〇さんから提案書の作成の仕事を依頼されていて、〇日までかかる予定のため、申し訳ございませんが今は新しい仕事を引き受けられない状況です。
なお、可能であれば「〇日からならお受けできるのですがいかがでしょうか」などと対応可能な日を伝えられると、前向きな姿勢を示せるため好印象です。
所要時間の見積もりが難しい場合でも、仕掛かり中の別件があることは伝えられます。
すぐに取り掛かれる状況でないこと、先の見通しが立ちにくいことを正直に伝えたうえで、「どうやったらお互いの要求を満たせるのか」を相手と話し合いましょう。
また、自分で判断が難しい場合は上司に相談するのも良いでしょう。優先順位の判断をしてくれたり、別の人と分担したり、引き渡したりしたりなどの指示を出してくれるはずです。
②力不足であることと代わりにできることを伝える
自分のスキルや知識のレベルを把握していない上司の場合、自分の能力以上の仕事を割り振ることがあるかもしれません。そのような仕事は責任やプレッシャーが大きく、やりたくないと感じる人もいると思います。
その場合は、力不足であることと、代わりに何ができるのかを述べて断る方法がおすすめです。
力不足であることと代わりにできることを伝える例文
申し訳ございませんがその仕事は私の現在のスキルでは対応が難しく、ご迷惑をお掛けしてしまうかもしれません。調査結果のレポートの作成であればお手伝いできるかと思います。
力不足の場合、最初から断るのではなく相談するのもおすすめです。「このような経験がなく、この業務を期限内にやり遂げられる自信がないのですが、問題ないでしょうか」などと聞いてみましょう。
相手に悪い印象を残さない仕事の断り方として、やみくもに断らず代替手段を示すなどかかわる姿勢があることを示すのは効果的です。
たとえば、時間がなくて今対応できないときは「明日なら取り掛かれます」、自分がスキル不足でその仕事をこなせないと判断した時は「全部は無理ですがここまでならできます」や「〇〇さんがその仕事に詳しいですよ」などといえば依頼者を気にかけていることが伝わります。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
③周囲に迷惑を掛けるリスクを伝える
自分がその仕事をすることで周囲に迷惑を掛けるリスクを伝えると、得意な人にその仕事を回すという判断をされるかもしれません。
周囲に迷惑を掛けるリスクを伝える例文
ご依頼いただきうれしく思いますが、私はこのような仕事が苦手で、かえって部署の方にご迷惑をかけてしまう可能性があります。大変心苦しく思いますが、私には荷が重いかと思います。
会社は組織なので、迷惑を掛けるリスクがあるのであれば他の人に回すという判断をされることがあります。ただし、若手の人材には成長を望み、苦手でもやってもらいたいと考える会社も多くあります。
その場合「迷惑を掛けても良いからやってほしい」と頼まれるかもしれませんが、そのような場合は自分のレベルを上げるためだと考え、周囲に協力を仰ぎつつ進めてみましょう。
やりたくない仕事を断る際に気を付けたいこと
やりたくない仕事を断ると、仕事を采配する人は再調整が必要となり、一定の迷惑をかけてしまいます。だからこそ、断る行為は慎重にしたいものです。
ここからは、やりたくない仕事を断る際に気を付けたい2つの留意点を解説します。仕事を断る際は、これを念頭に丁寧に断りましょう。
早い段階から伝える
仕事を任せる側の立場になって考えてみましょう。上司も役員や社長など、上の立場の人から仕事を任されていて、それを遂行するために仕事を割り振っています。
そこで一定期間が経過してから仕事を断ってしまうと、全体の進捗が遅れてしまい、迷惑がかかります。あなた一人の遅延が部署全体の成績を下げることにもなりかねません。
そのため、その仕事に対応できないと考えるなら、早い段階から伝えることが不可欠です。そうすれば、上司も別の人に早い段階で仕事を回し、全体の進捗を守ることができます。
断ることに抵抗がある人は、つい先延ばしにしてしまうかもしれませんが、周囲に迷惑をかけないためにも断ることが決定しているのであれば、依頼されてから24時間以内の早い段階で伝えましょう。
仕事を断るタイミング
仕事を依頼されてから24時間以内
上司の立場として、2、3日経過した後にやっぱりできないと断られると、「どうしたんだろう?」という気持ちが出るかと思います。評価には直結しないと思いますが心配になりますね。
ある程度できると判断して任せているはずなので、どんな理由があるのか気になります。どうしても時間が経過してしまった場合は理由もしっかり説明しましょう。
自分本位の断り方をしない
「やりたくないから」「自信がないから」「自分の成長につながらないから」など、自分のことしか考えずに断るのは避けましょう。会社は組織であり、協力して仕事を進める場所です。そのため、自分が楽をした分は誰かに負担が回ってしまい、迷惑をかけてしまいます。
また、会社員は会社に貢献することが求められています。そのため、会社に迷惑をかけるような自分本位な考え方の人は、周囲に敬遠されてしまいかねません。
そのため、仕事を断る際は、断るに至る客観的な理由と、「別の仕事で貢献したい」という前向きな姿勢を見せることがベストです。仕事を断る理由は、数字や事実に紐づけて伝えましょう。
仕事を断る際の客観的な理由の例
- 今任されている業務が〇時間かかり着手できない
- 類似している仕事で上手く進められず迷惑を掛けた
- 知識がなく知識の習得までに時間がかかり締め切りに間に合わなさそう
「今他のことで手一杯だから」「それよりも重要な仕事があるから」など、別件を優先する表現は相手の指示や依頼を軽視している印象を与えてしまいます。
また、「気が乗らない」「やりたい仕事ではない」「自信がない」など、仕事に対して消極的な表現は、組織への貢献意欲が低く、全体の都合よりも個人の都合を優先する身勝手な人という印象につながります。
やりたくない仕事を断るリスク
やりたくない仕事を断るリスク
- 評価されにくくなる
- やりたい仕事をするチャンスを失いやすい
- 人間関係が悪くなる可能性がある
やりたくない仕事を断ると精神的な負担は軽くなりますが、その後リスクも生じます。もし単に「楽をしたい」という理由で断ろうとしているのであれば要注意です。
ここからはやりたくない仕事を断る3つのリスクを解説します。ここで解説する内容を踏まえて、気になる内容があればすぐに断らずに頑張ってみても良いかもしれません。
評価されにくくなる
仕事を断る回数が多いと、上司は「あの人に仕事を任せてもどうせ断られるだろう」と考え、仕事を回してこなくなります。その結果、評価の対象が少なくなることから、査定が低くなるため要注意です。
断った理由に合理性が感じられなければ評価は下がるかもしれません。組織では好きなことだけやっていれば良いということはなく、誰でも希望にそぐわないことを分担してやらなければなりません。
自分の「やりたくない」という気持ちだけでそれを断っているのなら、組織内でやっていく能力や積極性がないと判断され、評価はおのずと下がります。
ただし、客観的な理由があって断っているのであれば必ずしも評価されにくくなるわけではありません。評価のためにどんな仕事でも受け入れようとすると心身を崩してしまうことにもなりかねないので注意しましょう。
やりたい仕事をするチャンスを失いやすい
上司は「絶対に成果を残してくれるだろう」「この仕事を通して成長してくれるだろう」と信頼していたり、期待している人に仕事を任せようと考えます。その点、仕事を断る人は、仕事に消極的な人というマイナスなイメージが付き、やがて仕事が回ってこなくなってしまいます。
その結果、たとえ「やりたい」と思える仕事があっても、それができるチャンスが巡りにくくなってしまうのです。
チャンスをつかめるのは目の前の仕事をコツコツ頑張っている人であり、仕事を選り好みして何度も断っている人には魅力的なチャンスが回ってこなくなってしまいます。
嫌な仕事だから、できないから、と断って何となく会社にいることはできるかもしれませんが、そういう人物には「やりたかった仕事」すらも回ってこなくなります。
残るのは誰でもできるような単純な作業だったりするので、やりがいという面では満足いかない結果につながる可能性があります。
人間関係が悪くなる可能性がある
上司にもいろいろな人がいます。仕事を断られたことに対して何も思わない人もいれば、「なめられているのではないか」などと自分を否定されたような気になる人、「生意気だ」などと憤る人もいるかもしれません。
もしくは、若手のうちはどんな仕事も頑張るべきだと考えている上司であれば、自身の考え方とのミスマッチを感じ関係がぎくしゃくしてしまう可能性があります。
仕事を積極的にやる人は、上司にとっても一緒に仕事をする人にとっても助けられる存在であり、人望が集まります。もちろん無理難題を受け入れて都合の良い人になる必要はありませんが、良好な人間関係を築くためにもまずはやってみることも大切です。
そもそも断って良い? やりたくない仕事を拒否をすべきかの判断基準
そもそも断って良い? やりたくない仕事を拒否をすべきかの判断基準
- 私生活に悪影響を及ぼしているか
- その仕事を相談できる上司や先輩がいるか
- 長期的に見てメリットがあるか
ここまで仕事を断るリスクを解説しましたが、これを踏まえて本当に仕事を断るべきか、無理をするべきか悩んでしまった人もいるかもしれません。
ここからは、やりたくない仕事を拒否すべきかの判断基準を解説します。ここで解説する基準を参考に、自分のストレスや今後を考えて最も良い選択をしましょう。
私生活に悪影響を及ぼしているか
食事や睡眠などの基本的なことが十分にできていなかったり、心身の健康や経済的な面で安定していなかったりと、私生活に悪影響を及ぼしているのであれば、仕事を断ることをおすすめします。
体は資本であり、健康・健全な生活を送ることが何より大切です。人にとって基本的な生理的欲求や安全の欲求が満たされなければ、さらに上位の承認欲求や自己実現欲求などが満たされることはなく、ストレスが大きくなってしまいます。
私生活に悪影響を及ぼしている状況を放置していると、精神的な病気になってしまいかねないので、生活に支障が出るならその仕事を断りましょう。
その仕事を相談できる上司や先輩がいるか
やりたくない仕事であっても、相談できる上司や先輩がいれば比較的ストレスが少なく進められると考えられます。
もし相談できる人がいないのであれば、その仕事を完成させるのは難しく、引き受けると部署に迷惑を掛けてしまうリスクがあります。その点相談できる人がいるのであれば、協力を仰げば完成させられるので、その仕事を引き受けたとしても迷惑はかかりません。
記事のやりたくない仕事を断るリスクで解説したとおり、仕事を断るにはリスクがあるので、もし相談できる人がいて達成できる見込みがあれば、引き受けることをおすすめします。
長期的に見てメリットがあるか
やりたくない仕事をやるのはどうしてもモチベーションが下がりますよね。しかし、「やりたいこと」をするにも、その過程でやりたくないことをする必要があります。
たとえば、大きな仕事を任せてもらいたいと考える人は、小さな仕事から評価を積み重ねることが不可欠です。小さな仕事の中にはやりたくない仕事もあるでしょう。
「大変な仕事だけど、成果を出せば査定が上がり、給料も上げられる」「苦手な仕事だけど、これを乗り越えれば部署で唯一無二のスキルを身に付けられる」などと長期的にメリットが感じられるのであれば仕事を引き受けることをおすすめします。
知識や技術が身に付けられる、他では得難い貴重な経験を積めるなど、自分の成長につながる機会となる場合には、進んで引き受ける価値があるといえるでしょう。
あるいは、やや打算的ですが、上司や同僚に対して「貸し」を作れたり、高い評価を得られたりなど、今後の社内での人間関係を優位に進められる機会になる場合も、引き受けても良いかもしれません。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るやりたくない仕事は断らずにやってみると新たな自分に出会える
一般論として、やりたくない仕事だからといって断るのはもったいないと考えます。
たとえば洋服を買う時、いつも自分の好みのものを誰のアドバイスも聞かずに決めていると、気づけばクローゼットの中は同じような色の、同じようなデザインの服ばかりで埋め尽くされます。
また、それらは自分に似合うのかというと、そうでもなかったりします。しかし、店員さんや誰かから勧められて自分の好みとはまったく違う服を試着してみると、予想外に似合って驚くこともあります。
仕事もそれと同じで、自分の好きなものばかりを選んでいたら、本当に自分に合ったものや、強みを活かせるものを見逃してしまうかもしれません。
抵抗があるなら一部のみでもやってみると新たな可能性が見つかるかも
自分の中に秘められた可能性を見出すためにも、やりたくない、気の進まない仕事にも時には手を広げてみると良いでしょう。これまで気づかなかった自分の能力を見つける良い機会になるかもしれません。
着手する段階で抵抗感があるのなら、その仕事を依頼してきた人などにサポートを頼み、ハードルを下げてもらうと良いでしょう。また、すべてを請け負うのではなく、一部だけかかわらせてもらうのも良い手です。
選考通過率がグッと上がる!
就活対策で悩んだらプロンプト集がおすすめ!
✓チャットでできる!模擬面接プロンプト
✓自己PRで使える強み診断プロンプト
会社員であれば一定やりたくない仕事をやる必要がある
やりたくない仕事を任されて悩む社会人は多いものですが、会社員であれば一定やりたくない仕事をやる必要はあります。
会社が求めることと自分がやりたいことがいつでもマッチしているということはありません。
会社の売り上げを上げるために、自分のやりたいこととは異なる仕事を任されることがあるかもしれませんが、会社員は基本的に会社に貢献することが求められるので、一定引き受ける必要があるのです。
特にやりたい仕事がある人は、やりたくない仕事を任されて悶々とするかもしれませんが、やりたい仕事をするための基盤づくりだと考え、一定割り切って引き受けることをおすすめします。
- 本当にやりたいことだけやるとしたら、どんな道がありますか?
本当にやりたいことだけができる仕事は基本的にない
やりたいことが明確にあり、できる限りそれだけを仕事にしたいと願うのであれば、方法の一つとして起業することも選択肢として挙げられます。
ただし、起業にはリスクがともないます。組織に勤める場合と異なり安定的な収入が得られないので、売り上げの変動にともなって自分の生活をコントロールする(時には生活水準を落とす)覚悟も求められます。
加えて、多くの起業家が直面する大きな課題の一つが「顧客の獲得」です。どんなビジネスをするにしても、顧客を安定的に確保できなければ事業を継続できず、実際多くの事業が顧客(受注)不足によって廃業を余儀なくされます。
やりたいことを仕事にしたとしても、その仕事の機会そのものを得るためにはマーケティングと営業が避けられません。
これが「やりたくないこと」である場合、起業したことでむしろ、やりたくないことが増えてしまうという本末転倒な結果に陥ります。
同様に、会計や行政機関への届出、社会保険の手続きなど、どんな事業をする場合でも避けられない事務作業が多数あります。
その意味では、起業するよりも組織に勤務した方が「やりたいこと」に集中できる場合もあります。
いずれにせよ、どのような選択肢をとるにしても、やりたくないことから完全に解放される仕事は現実的にほとんど存在しません。やりたいことを実現するためには、やるべきことを一定以上引き受けなければならないのが仕事の世界だと捉えましょう。
やりたくない仕事のストレスを軽減させる7つの方法
やりたくない仕事は一定割り切って引き受けようと解説しましたが、ただ引き受けるだけではストレスを増やし、日常生活に支障を来たすリスクがあります。
そのため、やりたくない仕事には工夫して向き合いましょう。ここからは、やりたくない仕事のストレスを軽減させる7つの方法を解説します。難易度別に解説するので、できることから始めてみましょう。
①仕事仲間と積極的にコミュニケーションを取る
仕事をやりたくないと感じる原因の一つに、仲間の協力体制がないことが挙げられます。そのため、協力してもらいやすい体制を取ることで、仕事が進みやすくなり、ストレスを軽減できますよ。
そこで、一緒に仕事をする仲間と積極的にコミュニケーションを取ることがおすすめです。仲が深まれば、仕事の相談をする際のハードルも低くなり、協力してもらいやすくなります。
目を見て挨拶したり、雑談をしてみたり、軽い相談を持ちかけたりして、コミュニケーション量を増やしてみましょう。
ただし、仕事が忙しい時に話しかけるとかえって関係が悪化することもあるので、お昼休憩時や個人作業をしている時などタイミングを見計らいましょう。
- 仕事自体はおもしろいのですが仕事仲間が苦手です……。対処法を教えてください。
仕事仲間をよく知ろうと努力してみよう
仕事仲間とうまく人間関係が構築できないと業務が進めづらいですよね。そのような時はあえてその仲間と今一度よく話してみてはどうでしょうか。
苦手だと思っていた相手も、会社の外でお酒を飲みながら話してみると意外と気が合った、という話をよく聞きます。
相手のことをよく知らないからこそ、何を考えているのかがわからず、かかわり方も見い出せないのかもしれません。
じっくり話してみて、共通の目標や話題などがないか確かめてみると良いでしょう。そういったものが見つかれば、苦手意識も払拭できるのではないでしょうか。
②やりたい仕事を伝える
やりたい仕事があるのであれば、積極的にそれをやりたい気持ちを伝えてみましょう。やりたい仕事に割く時間が増えれば、その分やりたくない仕事は避けられる可能性が高まります。
当然、会社の都合によってやりたい仕事が必ずしもできるわけではありませんが、部署やチームの中の仕事であれば調整しやすいため、挑戦できる可能性が高いです。「〇〇さんの仕事に関心があるので少しお手伝いさせていただけないでしょうか?」などと聞いてみましょう。
すでにある仕事ではなくても問題ありません。若手の発想力を求める企業は多くあります。「こんな仕事を思いついたのだがどうか」などと提案してみても良いのです。
関心のある仕事なら、その分スキルアップもしやすく将来の可能性が広がるので、やりたい仕事があれば伝えてみましょう。
③生活リズムを改善する
自律神経が乱れていると、不眠や疲労感、頭痛、肩こりがあったり、イライラしたり不安を感じやすくなります。そのため、ストレスを軽くするなら、生活リズムを整えることも効果的です。
生活リズムの整え方
- 栄養バランスの良い食事をとる
- 7、8時間以上の睡眠をとる
- 1日15分以上の適度な運動をする
生活リズムを整えることで、ストレスへの敏感さが軽減されます。仕事が忙しくても、週に2回は実践する、どれか1つは毎日やるなどと決めて実践してみてくださいね。
③副業を始める
本業で感じるストレスは副業で解消するようにしてみるのもおすすめです。本業で不満を感じても「副業があるから良いか」と気楽に捉えられるようになります。
たとえば、今の仕事で社会に貢献している実感がないと感じているなら、副業では社会貢献につながるビジネスを探してトライしてみましょう。
ただ、仕事を増やして本業に支障が出てしまっては元も子もありません。あくまで自分の負担にならないように副業を選びましょう。副業用の求人サイトやクラウドソーシングなどを利用してみてくださいね。
クラウドソーシングとは
企業が不特定多数の人に業務を発注する業務形態
副業のメリットは、副業の収入が本業を超えてくれば会社への依存度も下がり精神的に楽になることでしょうか。
一方でデメリットとしては、自由な時間が削れるということです。本業で疲れて帰っても義務的にやらなければいけない作業がある場合は疲弊してしまうことも考えられます。
⑤待遇の改善を訴える
上司はあなたが仕事にストレスを感じていることに気付いていないかもしれません。そこで、上司に待遇の改善を訴えるのも一つの手です。ただし、特に大手企業などは、労働者一人の意見は通りにくい傾向にあります。
そこでおすすめなのは労働組合に意見を提出し、代弁してもらう方法です。
労働組合とは
労働条件の維持や改善、地位の向上を目的とする労働者が主体の団体
労働組合は労働者が主体となり、会社の人事部に意見を提示します。従業員満足度を向上させるために、多い意見であれば会社の運営に反映されることもあります。
一人の意見を聞いてもらいにくい状況であれば、労働組合を利用して待遇の改善を訴えてみましょう。
労働組合がなければ、会社の評価面談など、上司が十分な時間を確保して相談できる場で訴えてみてください。
- 上司に不満をぶつけるのに抵抗がありますが、良い伝え方はありますか?
信頼関係を築きアサーティブ・コミュニケーションをしよう
言いにくいことを伝えるためのコミュニケーション技法として「アサーティブ・コミュニケーション」があります。
自分の意見や感情を明確に伝える技法で、対人関係の衝突を避け、尊重と理解をもとにしたコミュニケーションをとることができます。
とても重宝する考え方なので、興味のある人は学んでみると良いでしょう。とはいえ、コミュニケーションの技術よりももっと重要なのは、相手との関係性です。
上司から信頼を得て、良好な関係性が構築できていれば、あなたの言い分に耳を傾けてもらえるでしょう。
信頼を得る方法はシンプルで「日頃からやるべきことをきちんとやっているか」どうかです。
責任を果たさずに不満だけぶつけてしまうようでは、ただのワガママになってしまいます。
不満をぶつけたいのであれば、まずは耳を傾けるに値する人になれるように、やるべきことをはたして信頼を積み上げていきましょう。
⑥休職する
目の前の仕事でいっぱいいっぱいになり、冷静に考えられていない状況であれば、休職するのも一つの方法です。休職することで時間と心に余裕ができ、本当にこの仕事を続けて良いのか、落ち着いて考えることができます。
また、休んでいる間にモチベーションが上がってくることもあります。心の整理をしたら、以前よりも前向きに仕事ができるかもしれません。
ここまで頑張ってきた自分を休ませてあげるために、休職を検討してみましょう。
ただし休職には、その期間の収入が下がったり、昇進のスピードが遅くなったりするリスクがあることには注意してください。
⑦異動・転職する
今の部署や会社で仕事のストレスを減らせないのであれば、異動や転職など、環境を変えてみることがおすすめです。今感じているストレスがない環境に身を置けば、前向きに仕事ができるかもしれません。
たとえば、量やレベルが能力を超えていると感じているのであれば、残業時間が少ない部署への異動希望を出したり、仕事の難易度が自分に合っている職種に転向するのがおすすめです。
異動や転職をする際は、今感じているストレスを明確にしましょう。そうではなくなんとなく環境を変えてしまうと、同じ問題に当たり後悔してしまう可能性があります。
異動したい場合は、上司との面談などで、理由も明確にして相談してみてくださいね。
転職の方法はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてください。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
- 今の仕事をやりたくないからといって異動や転職をしたりするのは逃げではありませんか?
努力では補えないことであれば逃げではない
やりたくない、の理由にもよると思います。
その業務をこなすために欠かせない要素、たとえば体力や能力が著しく不足していて、努力だけでは補えないと考える場合などは無理して続けたところで身体に影響が出てしまうでしょう。
ただし、能力の場合は本人が無理だと感じていても、やり方次第では身に付く場合もあります。
異動や退職を願い出る前に、今の気持ちを上司や先輩に伝え、どうにかやっていく方法はないのか一緒に考えてもらうのがおすすめです。
メンタルが弱くストレスを感じやすい人は、こちらの記事でメンタルの弱さを克服したり、メンタルが弱い人におすすめの仕事を解説しているので、参考にしてください。
メンタルが弱い人に合う仕事とは? 無理せず納得の道を見つける方法
やりたくない仕事のモチベーションを上げる5つの方法
やりたくない仕事のモチベーションを上げる5つの方法
- 仕事後のご褒美を作る
- 仕事をゲームだと考える
- 仕事の目的や背景を考える
- その仕事をすることのメリットを書き出す
- ロールモデルを見つける
やりたくない仕事も、やり方を変えれば楽しめる可能性もあります。今までは仕事に対しマイナスに捉え過ぎていただけかもしれません。
ここからは、やりたくない仕事のモチベーションを上げる5つの方法を解説します。すぐには環境を変えられなかったり、仕事を引き受けざるを得ない場合は、ここで解説する内容を参考にモチベーションを上げてくださいね。
①仕事後のご褒美を作る
もっとも簡単なモチベーションの上げ方は仕事後にご褒美を作ることです。たとえば同じ仕事でも、休日明けにやるのと休日前にやるのでは、休日前の方が、休日を楽しみにモチベーション高く仕事に取り組めるのではないでしょうか。
仕事後のご褒美の例
- 仲の良い友人や家族とご飯に行く
- 好きな映画を見る
- 好きな本や漫画を買う
- 服や雑貨を買う
- 社会人サークルに行く
この方法ではモチベーションを長期的に維持することは難しいですが、どうしても腰が重い仕事がある日などは、盛大なご褒美タイムを作っておくことでひとまず乗り切れるのでおすすめです。
②仕事をゲームだと考える
仕事をつらいものだと考えていると、当然やりたくないという感情になります。そこで、仕事を楽しいゲームだと考えるのがおすすめです。
たとえば、ノルマがきつい仕事をやりたくないと感じていても、「ノルマを達成するゲーム」だと捉えると、「ゲームを攻略するための方法を考えよう」と楽しんでノルマに向き合うことができるのではないでしょうか。
「上司を納得させられるかな」と不安に思っているのであれば「上司を納得させるゲーム」、「仕事仲間が苦手」と感じているのであれば「仲間と仲良くなるゲーム」と捉えてみましょう。少しワクワクしてくるかもしれません。
ゲームだと思えなくても、「楽しもう」と考えるだけでも自然に楽しめるようになるものです。前向きに取り組めた方がスキルアップも早くなるので、まずは意識的に楽しむようにしてくださいね。
見方を変えると、案外今の仕事は楽しいのかもしれません。以下の記事で楽しい仕事を解説しています。自分の仕事の楽しい一面を見つけるためにも参考になるので、ぜひチェックしてみてください。
楽しい仕事20選|3ステップで自分にぴったりの仕事を見つけよう
③仕事の目的や背景を考える
自分の価値観に反していたり、会社や社会に貢献している実感がないと感じている人は、仕事の目的や背景を考えてみることでモチベーションが上がりやすくなります。
どんな仕事にも必ず目的があります。特に貢献意識が強い人は、自分の仕事が何かの役に立っていると実感すれば、やる気が上がりやすいのではないでしょうか。
仕事の目的や背景を考えてモチベーションが上がった経験として、自動車部品の製造ラインでの仕事の体験があります。
誰でもできるような単純作業でやりがいを感じられず苦痛だったものの、自分が任された部品製造の機械のエリアは「会社側も信頼できる人にしか任せられない」と聞いたときに悩みが消え、仕事に打ち込めるようになりました。
仕事の目的や背景は、その仕事を依頼してきた上司に聞いてみましょう。「方向性をすり合わせたいので、どんな背景があってこの仕事が必要になるのか教えていただけないでしょうか」などと聞いてみてくださいね。
④その仕事をすることのメリットを書き出す
その仕事をやりたくないと感じる人は、仕事の嫌な部分にばかり目が向いているかもしれません。そこで、あえて仕事のメリットを書き出すのも有効な方法です。
たとえば待遇が悪く不満を感じている仕事も、仕事内容に目を向けるとやりがいや面白さがあったり、スキルの成長が見込まれたりと、他の仕事にはない良い面がたくさんあるかもしれません。
すべての希望を完璧に満たす仕事などありません。その仕事のメリットとデメリットを書き出して、メリットの方が多かったり、自分が優先したい条件はかなえられているのであれば、その仕事のありがたみを感じ、前向きに取り組めるようになると考えられます。
⑤ロールモデルを見つける
仕事自体に面白さややりがいを感じないのであれば、職場にあこがれとなるロールモデルを見つけるのもおすすめです。仕事でつらいことがあっても「あの人に近づくために頑張ろう」とモチベーションになります。
また、ロールモデルを見つけ、その人から仕事を教えてもらうことで成長が早くなります。本などで勉強するよりも、人から聞いた方が押さえるべきポイントがわかりやすく、覚えやすいためです。
仕事ができるようになれば、その分楽しく感じやすくなります。何かができるようになるとさらに一段上のレベルの仕事ができ、どんどん成長するので、長期的に仕事のモチベーションを維持できるのです。
アドバイザーコメント
小松 茂樹
プロフィールを見る仕事の大義を見いだせた時にモチベーションが上がりやすい
モチベーションを上げるためには、仕事の意義や目的、全体像を捉えることが効果的です。
個々の作業レベルで捉えると「おもしろくない」「つまらない」「退屈だ」と思える仕事でも、その全体像を理解することで、作業の意味や意義を見出し、やりがいを感じることができるようになります。
人間は誰しも、価値や大義のあることをしたい、人々や社会に貢献したいという欲求を持っています。自分のやっていることが尊い仕事だと自覚できた時、仕事に対する情熱や意欲が湧いてくるのです。
作業単体ではなく目的・背景・価値を理解しよう
たとえば、建設現場で重たい資材を運んだり、単調な作業を何日も繰り返したりする光景をイメージしてください。その作業だけを考えると、つらくてきつい仕事だという印象があるでしょう。
しかし、それが歴史に残るような偉大な建造物であったり、多くの人々の注目や期待を集めるようなビッグプロジェクトだったりした場合、その建築に携われたこと自体をむしろ誇りに思えるようになります。
作業自体の内容ではなく、その目的や背景、価値を理解する。その仕事は誰の、何のためにおこなっていることで、それが実現するとどうなるのか。
自分の仕事に大義が見出せた時、仕事は尊く、誇らしく、そして楽しくなっていくのです。
仕事に行きたくないときの対処法はこちらの記事でも解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
仕事に行きたくないときの対処法22選|心が軽くなる方法を解説
やりたくない仕事があっても突発的に辞めるのは避けよう
やりたくない仕事があると、逃げ出したくなりますよね。そのような場合も、突発的に辞職するのは避けましょう。突発的に仕事を辞めるのは以下のデメリットがあります。
仕事を突発的に辞めるデメリット
- 会社の人に迷惑をかける
- 給与がなくなる
- 転職で不利になりやすい
会社を辞めると、誰かが代わりにあなたの仕事を担当することになりますが、引き継ぎが不十分な場合は、かなり手間をかけてしまいます。
また、転職活動でも突発的に辞職したことがわかると、「自社に入社したとしてもすぐにやめてしまうのではないか」と懸念されるリスクがあります。
まずは記事で解説した方法を試し、それでも辞めたいと感じるのであれば上司に相談しましょう。
- 1日でも早く辞めたいのですが、突発的でなくても、最速で辞めるとしたらどのような方法がありますか?
まずはできるだけ早く上司に意向を伝えよう
どんなに急に会社を辞めたくても、引継ぎやさまざまな手続きもあるため、即日というわけにはいきません。
まず、退職の意思を上長や人事担当者に伝えるときに、できるだけ早く辞めたいという意志表示をしましょう。
退職の意思を示した日を明確にしておく必要があるので、辞表を用意しておくと良いでしょう。
その後最速でいつなら辞められるのかよく話し合って双方の合意を得るようにします。ハラスメントなどでその会社に出勤し続けることがつらければ、有休消化や欠勤扱いにしてもらえるかも交渉してみましょう。
そもそも働くことに向いていないのではと考える人は、こちらの記事でその悩みを解消する方法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
働くことに向いていない原因|不安を完全に取り除く考え方・行動
仕事をすぐ辞めると転職活動への影響が気になる人もいると思います。以下の記事では仕事を辞める際に迷わないためのポイントを専門家が詳しく解説しているので参考にしてみてください。
専門家が解説|仕事をすぐ辞めることへの迷いを解消する7ステップ
割り切りも重要! やりたくない仕事は前向きになれる工夫で乗り切ろう
やりたくない仕事を無理に続けるとストレスが大きくなり、最悪の場合精神的な病気になってしまうことがあります。そのため、どうしても対応できない場合は記事で解説した方法で仕事を断りましょう。
ただし、会社員はやりたくない仕事も避けられないのが現状です。長期的にやればメリットがあるのか、やりたいことをするためには避けては通れないのかなどを考えて、やらざるを得ない場合は前向きになれる工夫で乗り切りましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見るやりたくない仕事には自分の性格も踏まえバランス良く臨もう
この記事では「やりたくない仕事があるけどどうしよう」と悩んでいる人にとっては非常に重要なことがたくさん詰まった内容になっていると思います。
この記事でも述べられている通り、自分が望んでいない仕事に積極的に取り組んでいればいつかチャンスが巡ってきます。
しかし、たくさんの業務を抱えているにもかかわらずNOといえない性格がゆえに、さらに仕事を抱え込んでしまうというパターンもあるので適度なバランスが重要です。
具体的な目標から仕事の意義を見出すと乗り越えやすい
もし、やりたくない仕事に対してどうしてもモチベーションが上がらない場合は「目標を具体的に描く」ということをすると良いかもしれません。
今自分の置かれた状況や振られる業務に意味を見いだせない場合の多くは、自分が求めているこの先の理想像に関連づけて考えられていない場合が多々あります。
「今やっている仕事は必ずどこかで役に立つ」と思えればこれほど強いことは
ありません。
物事は捉え方次第でいかようにも変化するので、自分でメンタルコントロールできるようになれば前向きに考えられるようになると思います。ほどほどに頑張ってくださいね。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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中小企業診断士/キャリアコンサルタント
Shigeki Komatsu○営業企画・マーケティング・情報システム・総務・人事・経営企画室など幅広いキャリア経験を持つ。現在はキャリア形成や能力開発に向けた企業研修や個人面談などを提供している
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細