この記事のまとめ
- パートから正社員になるなら両者の違いを理解することが重要
- パートから正社員になるメリット・デメリットを解説
- 5つの選択肢から自分に合う方法でパートから正社員になろう
「もう少し長い時間働きたい」「福利厚生を充実させたい」などの理由で、パートから正社員を目指そうか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
パートから正社員になると「収入や福利厚生が安定する」というプラスのイメージがある一方、残業や転勤などで生活スタイルの変化を余儀なくされるかもしれません。
正社員になって後悔しないために、自分の人生設計にはどちらが向いているのかじっくり考えましょう。
本記事ではキャリアアドバイザーの柴田さん、桑田さん、若林さんのアドバイスも交えながら、パートから正社員になると変わることについて解説していきます。パートから正社員へのなり方も紹介するので、目指す際の参考にしてくださいね。
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パートから正社員になるなら違いを理解しておくことが重要!
パートから正社員になるなら、働き方や待遇などの違いについて理解しておきましょう。違いを十分理解しないまま正社員を選ぶと、突然の変化についていけず、後悔する原因になるかもしれません。
そこでこの記事ではまず、キャリアコンサルタントともに正社員とパートの違いについて具体的に解説します。そのうえでそれぞれのメリット・デメリットについても紹介するので、自分が正社員に向いているか考えてみましょう。
また多くの人のキャリアを見てきたアドバイザーが、パートのままでいるリスクについても解説するので、リスクを容認できるかも併せて検討してください。
後半では、パートから正社員になるための具体的な方法を説明します。転職だけが正社員になる方法ではないので、しっかり知識を身に付けてから正社員を目指してくださいね。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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・時間をかけずに自己分析をしたい人
そもそも何が違う? 正社員がパートと異なるところ
そもそも、パートと正社員についての違いをどのくらい理解しているでしょうか。「給料が良くてボーナスがある」「出勤日が多い」など漠然としたイメージはあるものの、細かい契約の違いまではわからないという人も多いでしょう。
そこでここからは正社員がパートとどう違うのか解説します。現在の働き方と比較しながら見ていきましょう。
日本の企業では戦後、安定的な労働力の確保のため終身雇用と年功序列が定着していました。
同じ会社で定年まで働くことを前提にした労働環境において、正社員という枠が一般的になったのです。終身雇用がベースになるので、日本の労働法は一度採用した従業員を解雇するのがとても難しくなりました。
そこで、季節や受注の変動に合わせて必要な人材を確保するために、パートタイマーが採用されるようになったという経緯があります。
勤務時間:1日8時間の固定制が多い
正社員の1日の勤務時間は固定制で、7~8時間程度が一般的です。労働基準法32条では1日8時間、1週間で40時間と規定されています。
なおパートの労働時間にも労働基準法が適用されますが、週20時間を超える勤務の場合、社会保険への加入が義務付けられています。
社会保険に加入すると年金や医療の保障が手厚くなる一方で、保険料による支出が増えるデメリットもあるため、パートは自分に合った働き方を選ぶ人が多いようです。
またパートで6時間未満の休憩なしで勤務する人もいますが、6時間以上の勤務が一般的な社会人は、休憩時間の確保が義務付けられています。
たとえば6時間勤務のパートから正社員になると、8時間+休憩1時間で9時間拘束になり、拘束時間としては3時間増えることになるでしょう。
福利厚生・待遇:パートより手厚い
正社員はパートに比べて福利厚生が充実していて、企業から金銭面や待遇面で補助が受けられます。
福利厚生はおもに2種類に分けられ、法律で定められている「法定福利」と企業が独自に定める「法定外福利」があります。健康保険や社会保険、雇用保険、介護保険などはパートでも要件を満たせば加入できます。
一方法定外福利は住宅手当や家族手当など企業によってさまざまです。通勤手当のようにパートにも支給されるものもありますが、正社員のみ適用されるものも多数あります。
正社員は企業にとって重要な仕事を任せる人材で、採用コストも高いため、健康で長く働いてもらうために待遇面が充実しているのです。
正社員が「会社全体の発展」のために働く存在であるのに対し、パートは一定の範囲に限って決まった仕事をする存在です。会社に積極的にかかわり、会社のことを自分事として考える立場の正社員には会社も相応の待遇を約束するからです。
業務内容:パートに比べて多様で責任も大きい
パートと比べて正社員はフルタイムで勤務し、長期雇用が前提となっているため責任の大きな仕事や専門性の求められる仕事を多く任されます。
一方、雇用期間に定めがあるパートは人材の入れ替わりを想定して、事務作業のように未経験でも問題がない・簡単な仕事を任される傾向です。
正社員になると仕事の負担は大きくなりますが、その分自分の興味のある業務ややりがいのある業務ができるかもしれません。
たとえば店舗の販売スタッフのように業種によっては正社員とパートで同じ業務をすることもありますが、基本的にパートは正社員の指示にしたがって業務をおこなうので、正社員の方が責任が大きくなります。
給与:昇給しやすくボーナスも多い
「正社員になると給料が良くなる」というイメージを持つ人も多いでしょう。正社員とパートで給与が違うのは、勤務時間が長いこと、仕事の責任が重いことがおもな理由です。また、各種手当の上乗せの差もあります。
さらに正社員はパートに比べて昇給しやすく、年齢や勤続年数、仕事の成果に応じて昇給していくのが一般的です。
またボーナスの有無でも年収に大きな差が出ます。ボーナスの支給回数、金額は企業によってさまざまですが、正社員の多くがボーナスをもらうのに対し、パートでボーナスが出る企業に勤めている人は少数です。
2021年4月1日に「パートタイム・有期雇用労働法」が制定されました。
同じ労働をしている人は、雇用形態にかかわらず同一の賃金を支払う「同一労働同一賃金」ガイドラインが厚生労働省より出ているため、パートタイムの労働環境改善の動きは活発化しています。
ボーナスを支給する会社は多いですが支給しない会社もあります。以下の記事ではボーナスのない会社の魅力やメリットを解説しているのでボーナスの有無で悩んでいる人は参考にしてみてください。
関連記事
なぜボーナスのない会社がある? 隠れた魅力や転職の基準を解説
ボーナスを支給しない会社と聞くと、年収や業績を心配する人もいるかもしれませんが、実はボーナスがないことで社員が得をすることもあるのです。記事ではボーナスのない会社の本音や、ボーナスを軸にした会社の見極め方をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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雇用期間:定めがない
正社員は無期雇用で長く働くことを前提に雇用されていますが、パートは有期雇用のことも多いようです。有期雇用は半年から1年程度で、継続して勤務する場合は双方の意思確認のもと再契約がおこなわれます。
そのため会社の業績や状況によっては契約打ち切りになる可能性もあり、正社員に比べて不安定です。ただし、改正労働契約法の「無期転換ルール」により、パートでも契約期間が5年を超えたら無期雇用契約への転換を求められます。
無期転換ルールのおかげで、パートのままでも安心して長く働ける環境は整備されています。
- 本当に無期雇用に転換してもらえるのでしょうか? 無期転換ルールを希望すると契約を切られると聞きました……。
正しい知識を身に付けたうえで希望を申し入れよう
無期転換ルールに則って無期雇用の申入れをした場合、会社はそれを断ることはできません。
また、無期転換ルールの適用を避けるという意図をもって、無期転換の申込権が発生する前の契約期間中の解雇や雇止めなどをおこなうことは「有期労働契約の濫用的な利用を抑制し労働者の雇用の安定を図る」という労働契約法第18条の趣旨に照らして望ましくありません。
仮に裁判になれば、無効と判断される可能性は高いです。
しかし、このように法的な整備はされてきたものの、まだ広く認知されているとは言い難い状況です。
「無期転換ルールを希望すると契約を切られる」といった噂に惑わされず、被雇用者もしっかりと法律を学び、ルールに則って行動することが必要だと認識しましょう。
魅力がたくさんある! パートから正社員になる5つのメリット
魅力がたくさんある! パートから正社員になる5つのメリット
正社員とパートの違いはさまざまありますが、「安定」という点の違いが大きいというイメージを持っている人は一定数いるでしょう。実際に、正社員になると給与や待遇、生活などさまざまな面で安定すると言えます。
ここからは、パートから正社員になる5つのメリットについて詳しく見ていきます。正社員を検討している人は、自分が受けられるメリットについてしっかり確認しておきましょう。
①安定した収入が得られる
パートから正社員になる大きなメリットとして思い付きやすいのが、収入の安定ですよね。パートに時給制が多いのに比べて、正社員は月給制です。時給制は労働時間に対して給与が支給されるため、働いた日が短い月は収入が減ってしまいます。
また親や配偶者の扶養に入っているパートの人は、「106万の壁」も問題になります。雇用条件や勤務先によっては年収が106万円を超えた場合、扶養からはずれてしまうため社会保険に加入するひつようがあります。
それにより保険料の負担が発生するので、手取りの年収が下がる可能性もあります。
一方月給制は、労働日が長くても短くても一定の給与が入るため、「今月は収入が少ない…」と悩む必要もなくなるでしょう。また基本的な給与以外にも各種手当やボーナス、退職金など、上乗せが充実しているのも正社員の強みです。
さらに正社員になって長く働くと、昇給や昇進で大きく年収が増えることもあり、長い目で見てもかなりの収入アップになると考えられます。
実際に正社員と正社員以外では年齢が上がるにつれて月給に差が出て、生涯年収が約1億円も違うと言われています。
厚生労働省発表の令和5年賃金構造基本統計調査では、正社員・正職員の平均賃金が33万6,300円に対し、正社員・正職員は22万6,600円と10万円以上の差になっています。
近年では都道府県が定める最低賃金が上昇していいて、かつ物価高の影響で時給を上げざるを得ない状況が続いています。それと相まって106万の壁の対象範囲拡大もあり、パートタイマーの労働時間は現行よりもかなり短く設定されると推察します。
この状況が続くと、パートタイマーとしての雇用は減り、代わりに契約社員や正社員としての採用が増加するでしょう。
②福利厚生が充実する
正社員は各種保険に加入できるだけでなく、手当や休暇などの福利厚生も充実しています。
たとえば手当で言うと家賃補助や食費など生活費が補助されれば、実質的な収入アップです。また資格手当のように、自身のスキルアップにつながる補助を受けられる企業もあります。
さらに、休暇については以下のような違いがあります。正社員の場合は育児休暇、介護休暇などさまざまな休暇を取得する権利があるため、単に収入が増えるだけでなくライフステージが変化しても柔軟に働きやすいと言えます。
正社員 | パート | |
法定休暇 | 有給休暇、看護休暇、育児休暇、生理休暇、妊娠休暇・通院休暇、介護休暇、裁判員休暇 | 有給休暇 (その他の休暇は企業による) |
法定外休暇 | 夏季休暇、年末年始休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇 など | (企業による) |
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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③キャリアアップできる
正社員としてスキルを身に付けると、昇進、転職などのキャリアアップが可能です。
キャリアアップにはおもに社内で功績を残したり、長く勤務したりすることで昇進する方法と、より良い条件の企業に転職する方法の2つがあります。
キャリアアップすると、経済的、時間的、精神的な自由度が高くなるのがメリットです。たとえば経済的な面で見ると、キャリアアップすれば給与やボーナスが増えるため、金銭的な余裕ができ、より良い生活ができるようになります。
リモートワークのある会社や残業時間の少ない会社に転職すれば、自分の時間が増えワークライフバランスが充実すると考えられます。
精神的な自由度が増えるのは、キャリアアップすることによって仕事や働き方を自分で選択する機会が増えるからです。
一方、パートではキャリアアップがしにくく、パートのリーダーを任されることはあっても大幅に待遇が変わることはほぼありません。キャリアアップを考えている人は、早めに正社員になってスキルを磨きましょう。
私個人の見解になりますが、キャリアアップは人生を豊かにする一つの方法だと思います。
キャリアアップすると仕事の選択肢が増えますし、キャリアを活かした副業でさらに金銭的余裕が生まれることも。心にゆとりが生まれ、人生を楽しめると感じます。
④社会的な信用が上がる
正社員は社会的な信用度が高く、ローンを組む際や家を借りる際に審査が通過しやすくなります。正社員の社会的な信用度が高いのは、身分を会社が保障してくれるからです。
正社員は給与が安定していて、社会的地位もあることから返済能力が高いため、金融機関は安心してお金を貸し出せます。なお大企業であるほど倒産する恐れが低いので、信用度はより高くなります。
具体的に社会的信用度が高いのは東証一部上場を果たしている大企業や、倒産することのない公務員などです。また医者や弁護士などの社会的地位が高い人も、信用度が高いと言われています。
一方パートやアルバイトは無期限雇用ではなく、給与も安定しない、ボーナスがないなどの理由で正社員に比べて信用度は低い傾向です。
将来家や車を持ちたいというビジョンがあるなら、パートでいるより正社員を検討した方が良い人もいるでしょう。
- 自分は結婚するつもりも家を買うつもりもないので、社会的な信用はいらないのですが……
環境が急変したときに対処する材料として社会的信用は重要
社会の変革は急速に進んでいます。今は経営が安定している企業でも、数年後にはどうなっているのか全く不透明な時代になりました。今勤務している会社が突然倒産し解散するといった事態は、100%ありえないとは誰も言い切れないのです。
そのような時、これまでパートでの職務経験しか積んでこなかった人を積極的に雇い入れようとする企業はあまり多くないでしょう。
「正社員でいること=社会的に信用できる」と判断される場面は各所で見られます。ローンを組まないから社会的信用など必要ない、と言うわけではないのです。
⑤解雇されにくい
正社員は法律上厳格な規則があるので、簡単には解雇されません。加えて無期雇用の場合は任期満了による解雇というリスクもないので安心です。
一方でパートも、有期労働契約の場合、労働契約法第17条に基づき、やむを得ない理由がある場合を除き、契約期間が終了するまでは解雇ができないことになっています。
一見差があまりないように見えますが、企業側としては人材の価値が高く守りたいのは正社員です。そのためたとえば会社の経営が傾いた場合、先に解雇されるのはパートなどの有期雇用者が一般的です。
正社員もパートも不当な理由で解雇されることはありませんが、より安定した環境で働きたいなら、パートよりも正社員として勤務する方が良いでしょう。
パートは有期契約を更新するため、契約更新のタイミングで双方合意することが必要です。しかし会社側が更新しない方向で話を進め、パート側がそれに抗えず結局契約を更新できなかったという例は珍しくありません。
これは正社員にはありえないことです。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見るパートタイマーの働き方にもメリットは多くある
ここまで、正社員になるメリットが書かれていましたので、ちょっと目線を変えて、パートタイムのメリットを紹介しますね。パートで働くメリットには以下のようなものが挙げられます。
①働く時間、曜日などが自由に調整できる
②配偶者や親などの扶養内で働くことができる
③子育て中、介護中など自分のライフステージによって柔軟な働き方ができる
④責任のある仕事が少ないので、気楽だと感じる人もいる
⑤興味のある分野の仕事をいろいろと経験できる
これはあくまでも私が考えるメリットなので、見方次第ではさらなるメリットを見出すことが可能でしょう。
また、この中に挙げたものの、ライフステージによる柔軟な働き方は、正社員でも休業ができるため、ちょっとメリットとしては弱いかもしれませんね。
パートの一番のメリットは時間の自由度の高さ
パートで働く一番のメリットといえば「自由さ」だと思います。ですが、働かなかった分給料はありませんし、正社員でも長期休暇は取得できるため、どちらが良いとも言えなくなってきています。
将来的に受け取る年金額にもパートと正社員では差があるため、今だけでなく、将来も踏まえてどちらがいいのか検討しましょう。
正社員で働くメリットは、こちらの記事でも詳しく解説しています。さらに理解を深めたい人はぜひ参考にしてください。
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正社員になるとつらい? パートから正社員になる3つのデメリット
正社員になるとつらい? パートから正社員になる3つのデメリット
- ワークライフバランスの調整がしにくい
- 責任が重くなる
- 転勤や異動の可能性がある
正社員は給与面や待遇面などパートと比較して優れた点が多くありますが、それでも「つらい」と言う人も一定数います。
正社員になるメリットに目が行きがちの人もいるかもしれませんが、デメリットも知っておかないと入社後のミスマッチにつながりかねません。
ここからは、正社員になるデメリットについて解説します。デメリットもしっかり理解した上で正社員を目指してくださいね。
①ワークライフバランスの調整がしにくい
正社員は一般的に週5日8時間程度の勤務になることが多く、自由に休みを取るのが難しくなります。
シフト勤務のパートであれば休みの日を比較的自由に決められるため、正社員になってワークライフバランスの調整がしにくく感じる人もいるでしょう。
正社員も有給休暇を使えば休めますが、重要な仕事がありどうしても休めない日はあります。
また正社員は勤務時間が長いので、帰ってきてから家事をする時間や体力がないといった悩みを抱える人もいます。同居人がいて自分が家事を担当している人は、そのまま正社員になると負担が増えるのは確実です。
正社員になってから負担増に苦しまないために、負担をどう軽減するのか事前に検討しておくのがおすすめです。
②責任が重くなる
パートは未経験でもできる比較的簡単な仕事が多いのに対し、正社員になると業務範囲が広がり、責任の重い仕事を任されるようになります。
サービス業の店舗の正社員のように、場合によってはいきなりパートやアルバイトなどの部下を持つこともあるかもしれません。
「業務が多過ぎて覚えられない」「重圧がつらい」といった苦しい経験をする可能性もあります。しかしその分、正社員は給与や福利厚生などの見返りがあるのも事実です。
また責任の重い仕事は、その反面、やりがいも大きく感じられる可能性もあります。仕事をやり遂げた際は達成感も大きいでしょう。
責任と言うと「問題があったときに責任を取る」といったシーンが想起されやすいです。しかし責任には「影響力を持つことや自分の考えで方策を決める」といった要素も含まれています。
裁量権を持った働き方が身に付くと仕事に感じるやりがいも大きくなり、自己肯定感も格段にアップすることでしょう。
③転勤や異動の可能性がある
企業によっては転勤や異動により生活が変わるリスクもあるので、求人を見て応募する際に、転職や異動については必ず確認しておきましょう。
県外に転勤になると、引越しを余儀なくされる可能性もあります。家庭を持っている人には転勤はより大きなリスクとなるでしょう。外資系企業や海外に支社を持っている企業の場合、海外転勤の可能性も考えられます。
部署異動は転勤を伴わないこともありますが、仕事内容が大きく変わるリスクがあります。自分に合わない業務をする部署に異動になってしまうと、仕事がつらくなり退職につながるかもしれません。
また環境が変わると人間関係も構築し直さなければならないので、人付き合いが苦手な人にとってもリスクがあります。
- 正社員になると、転勤や異動はどれくらいの頻度であるのでしょうか? また拒否はできますか?
転勤や異動の頻度は会社によって異なるが拒否は難しい
まず、転勤や異動は、基本的には拒否することができません。ただし、打診を受けた段階で、受けられない正当な理由があるなら、それを伝えることで対象から外されることもあります。
正当な理由の一例としては「雇用契約時の内容から外れている」「親の介護や子どもの病気」「会社側の職権乱用」「給与が下がる」などがあります。
業界の傾向も加味して自分に合った職場を探そう
また、辞令が下る頻度は会社によって違うとしか言えませんが、あくまでも参考としていくつかの業界の傾向を挙げていきます。
いわゆる金融商品を扱う銀行や証券会社、保険会社などは1~2年ごとと比較的高い頻度で転勤・異動になる場合が多いです。対してITや不動産、コンサル系は比較的転勤や異動が少ないと言われています。
とはいえ、会社によりけりなのは変わらないので、気になる人は応募の際に必ず確認してください。
ここまで正社員のデメリットを解説しましたが以下の記事では正社員からアルバイトになる場合のメリットデメリットをまとめています。自分に合った働き方を見つけてみてください。
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キャリアのプロに聞いた! パートのままでいるリスクはある?
正社員になるのを検討した結果、パートのままでいたいと考えている人もいるでしょう。しかしパートのままでいると、将来のキャリアにどんな影響があるのか不安ですよね。
ここではパートのままでいるリスクについて、キャリアコンサルタントとして多くの人のキャリアを見てきた桑田さんに質問しました。パートのままでいるとどうなるのかも知ったうえで決断しましょう。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見るパートで働き続けると将来的な不安が増幅する可能性がある
ここではパートのままでいるリスクを「キャリア」「金銭」「精神」の3つに大別して考えてみましょう。
①キャリア的リスク
キャリア面で成長する、幅を広げるといったチャンスに関しては正社員の方が恵まれています。
パートの場合、さまざまな仕事を経験する機会や会社の費用で学んだり資格を取る機会は正社員より格段に少なくなります。結果的にキャリアアップの可能性も低くなります。
②金銭的リスク
単純に正社員と比べて給与、賞与、手当などは少ないですし、企業年金や持ち株制度に参加できる権利も得られません。
社会保険に入れない場合、将来的な年金は減り、傷病手当や出産手当などの受給もできなくなります。
将来の保障がないとストレスを感じやすい
③精神的リスク
正社員とは精神的余裕に差があります。正社員は一定の給与が保障されますがパートは働いた時間だけの収入です。福利厚生の範囲も限られます。
たとえば女性の場合、「いずれ結婚・出産もあるからパートでも良いや」と考える人もいるかもしれません。しかしパートは育休を取れないため、仕事を完全に辞めることになります。
子どもを抱えての就活にも苦労し、就労しても低い賃金で働くことになりかねません。
正社員であれば、育休後に戻れる場所が確保できるため、精神的に安定した生活が送れるのです。
こちらの記事ではフリーターのままでいるリスクや対処法を詳しく解説しています。パートと共通する部分も多いため、気になる人は併せて参考にしてみましょう。
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正社員になりたい人必見! パートから正社員になるおもな方法は5つ
メリットとデメリットも理解して正社員になりたいと思ったら、次に知っておきたいのはパートから正社員になる方法です。パートから正社員になるには、おもに次の5つの方法があります。
今の会社で正社員になる | ①正社員登用制度を利用する |
今の会社以外で正社員になる | ②これまでの経験を活かせる業界・職種に就職する ③スキルを身に付けて別業界に挑戦する ④未経験でも正社員を目指しやすい業界に挑戦する ➄紹介予定派遣で正社員を目指す |
選ぶ方法によって入れる業界・業種が変わる可能性もあるので、自己分析をして目指すべき道を選択しましょう。続く章で、5つの方法を詳しく解説していきます。
正社員になるコツについてより詳しく知りたい人は、下記の記事で解説しているので、そちらも併せてご覧ください。
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- 正社員になる人はどの方法を取る人が一番多いですか?
経験をそのまま活かせる職種への転職は狙いやすい
現在パートで勤務している会社に正社員登用制度があれば、それを活用する人が多いです。しかし、そういった制度のない会社に勤めているのなら、これまでの経験を活かせる業界・職種で就職するのが最も多いパターンと言えるでしょう。
特に大手企業などでパートとしてある程度の経験を積んでいるのであれば、同業種の中小企業で同職種に応募すれば、採用の可能性は非常に高いでしょう。その場合は、外資系企業なども狙い目です。
今の会社で正社員になるなら? 実現までの4ステップ
今の会社で正社員になるなら? 実現までの4ステップ
- 正社員登用制度があるか確認する
- パートから正社員になった場合の業務や責任の変化も把握する
- 正社員になるためのスキルを磨いたり実績を作ったりする
- 社員登用の選考対策をする
「今の仕事を続けたい」「今の職場の居心地が良いから離れたくない」という人は、転職せずに正社員に昇格する方法があるかもしれません。
そこでここからは、今の会社で正社員になるための方法を4つのステップに分けて解説します。よく確認してチャンスをモノにしてくださいね。
働く姿勢やスキルのレベルが把握できていると人物評価も正確におこなえるため、ミスマッチの危険が少ないというのが、正社員登用をおこなう企業側の大きな利点です。
加えて、パート側が正社員登用に前向きなら、モチベーションアップにつながることもメリットと言えます。
①正社員登用制度があるか確認する
まずは勤務先の企業に正社員登用制度があるか確認しましょう。
正社員登用制度とは
パート・アルバイト・契約社員などの非正規雇用の労働者を正社員雇用に切り替える制度のこと
正社員登用制度はすべての企業が取り入れているわけではありませんが、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律の第3条では、正社員登用制度の積極的な導入を義務化しています。
正社員登用制度を利用するなら、制度の有無だけでなく、条件や登用基準となるものを確認しておくことが重要です。
特に普段の仕事ぶりの評価は大きく影響することが予想されるため、日頃から気を配っておきましょう。
- 今の会社は正社員登用制度はありますが実績がないらしく不安です……。
実績がない背景を考えつつ希望の出し方を検討しよう
制度があるのに正社員登用の実績がない理由はさまざまです。希望者や要件を満たす人材がいないだけかもしれませんし、登用試験のハードルが高すぎて合格者を出せないといったケースもあるでしょう。
また、正社員登用に値する人材がいたとしても、人事的な予算の都合や正社員の空きポストがないなどの理由も考えられます。
「正社員登用されたいけれど前例がない」と悩んでいるときは、その希望を上司に伝えて会社の状況や登用の可能性を調べてもらうと良いでしょう。
②パートから正社員になった場合の業務や責任の変化も把握する
パートから正社員になると、これまでの未経験でもやりやすい仕事から、より責任のある仕事を任される機会が増えます。どう変化するのか把握しておきましょう。
正社員の仕事内容は、周りの正社員や上司に聞くのが手っ取り早くおすすめです。腰がひけるかもしれませんが、業務歴が長い、仕事熱心など、社員からの信頼が厚い人であれば、親身に話を聞いてもらえるでしょう。
正社員とパートの違いや、良いこと・悪いことも漏らさず聞いておいてくださいね。転職の際は企業研究が必要になりますが、実際に働いているのですから研究をする上ではこれ以上ない好条件です。このチャンスを逃さない手はありません。
また話を聞くだけでなく、自分の目で普段の正社員の人の働きぶりを観察することも忘れないようにしましょう。
③正社員になるためのスキルを磨いたり実績を作ったりする
正社員登用に当たっては日々の仕事ぶりも重要ですが、より企業から「正社員として長く勤めて欲しい」と思われるには、スキルを磨いたり実績を作ったりすることも有効です。
必要なスキルや資格は、勤務先企業の求人票を見たり正社員に聞いたりして確認しましょう。
パートで実績を作るのは難しく感じるかもしれませんが、「販売で売り上げを10%アップした」「事務手続きをマニュアル化し業務効率アップにつなげた」など、普段の業務内でできることで大丈夫です。
積極的に企業に貢献できていて、企業が求めるような人物像に当てはまっていれば正社員になれる可能性は高いでしょう。
仕事以外でスキルアップをおこなうこともできます。多いのは資格取得です。
業務で必要な資格を取得すると、正社員登用につながる場合もあるうえ、資格によっては今働いている職場よりも好条件で別の会社に就職できる可能性もあります。
④社員登用の選考対策をする
企業によっては条件を満たし、かつ社員登用試験に合格することを求められる場合もあります。試験内容はレポートや面接が課されるのが一般的です。
特に面接は評価の中でも大きな比重を占める重要な選考なので、しっかりと対策しておきましょう。正社員登用の面接は転職の面接とは違い、面識のある面接官がいたり、正社員登用ならではの質問が予想されたりします。
正社員登用ならではの質問には、以下のようなものがあります。
正社員登用で聞かれやすい質問例
- なぜ正社員になりたいのですか?
- これまでどのように仕事に貢献してきましたか?
- 正社員になったらどのように貢献できますか?
「なぜこの企業で正社員になりたいと思うのか」「この企業でどうなっていきたいか」などの一般的な志望動機でも、より具体的で深い回答ができるように対策してくださいね。
面接が不安な人は、以下で面接対策の基本事項について丁寧に解説しているので、ぜひ併せて確認してください。
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面接対策の基本を就活のプロが徹底解説! 質問実例集やマナーなど
就職活動において避けては通れない面接。この記事では面接で採用担当者を惹き付ける方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。採用側の視点を捉えた対策をマスターして、あらゆる面接で高評価を目指しましょう。
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- 正社員登用制度を使っても、本当に自分がなれるのか不安です……。
前例の有無や社内状況を確認しつつ意気込みを伝えよう
会社によって採用基準は違うので、一般的な話はしづらいです。正社員登用とは、それほど社内の事情が大きなウエイトを占める制度だということを理解しましょう。
もし以前にパートから正社員に登用された先輩がいるなら、その人がどのような経緯で正社員になったのか、その経緯を辿ってみることをおすすめします。その人がどんな人なのかを調べたり、話を聞いてみると良いでしょう。
前例がない場合は、おそらく上司があなたを正社員に推薦するか、上層部があなたについて聞き取りをおこなって正社員へ登用するかどうかを判断することになります。信頼できる上司ならアドバイスをくれるはずです。
後は、正社員になってどのような貢献ができるか、具体的に伝わるようにしっかりと準備することが重要です。情熱を持って働けることをアピールしましょう。
新しい道もアリ! ほかの会社で正社員になる4つの方法を解説
新しい道もアリ! ほかの会社で正社員になる4つの方法を解説
- これまでの経験を活かせる業界・職種に就職する
- スキルを身に付けて別業界に挑戦する
- 未経験でも正社員を目指しやすい業界・職種に挑戦する
- 紹介予定派遣で正社員を目指す
前章では今の会社で正社員になる方法を解説しましたが、さまざまな事情により難しい人もいるでしょう。正社員になるなら、今の勤務先にこだわる必要はありません。ほかの会社を目指すなら転職活動に力を入れる必要はありますが、選択肢は豊富です。
ここからはほかの会社で正社員になるためのおもな方法を4つ紹介します。それぞれかかる時間ややるべきことが大きく違うので、自分の状況を鑑みて選んでくださいね。
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①これまでの経験を活かせる業界・職種に就職する
すぐに正社員になりたい人は、これまでパートで培った経験を活かせる業界・職種を目指す方法があります。特にパート先に正社員登用制度がない場合や、正社員登用後の雇用条件が自分の希望とマッチしない場合におすすめの方法です。
転職市場ではパートの職歴は正社員の職歴と比較すると低く見られがちです。しかし、パートで磨いたスキルや業界・職種への理解は評価してもらえる可能性が高いと考えられます。
自分の職歴に不安があるなら、転職エージェントを利用してキャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。キャリアアドバイザーはこれまでの経験・スキルを考慮して向いている職種を教えてくれるので、自分に合った転職ができます。
以下のようなフリーター特化のエージェントを使うと、未経験OKの求人を紹介してくれるので効率よく正社員を目指せます。
フリーター特化のエージェントの例
- ハタラクティブ:20代のフリーターや既卒・第二新卒に特化していて、未経験OKの求人が約8割
- キャリアスタート:年間40,000人のサポート実績があり、応募者の90%が内定を獲得している
- マイナビジョブ20’s:適性診断やスカウトなどのサービスを活用して就職ができる
- これまでの経験で活かせるものが浮かびません……。
過去の働き方を振り返って自分の強みを明確にしよう
あなたはこれまでどんな仕事をしてきましたか?
たとえば、飲食店で働いた経験があるなら、どんな仕事が得意でしたか? もし接客が得意で、お客さまの笑顔を引き出すのが上手なら、それを活かした接客業のなかで仕事を探してみても良いかもしれません。
このように、自分は何が得意だったのかを考えてみて、そこから連想される職種を考えてみましょう。自分一人で考えられないときは、キャリアコンサルタントに相談したり、転職エージェントを利用するのも一つの方法です。
②スキルを身に付けて別業界に挑戦する
スキルを身に付けてから転職活動を始めれば、選択肢をより増やすことが可能です。パート勤務は時間の融通が利きやすいというメリットがあるので、資格やスキルの勉強をするのに向いています。
スキルや資格は、難易度が高く、市場価値が高いものほど身に付くまでに時間がかかる傾向です。正社員になってからでは学習時間の確保がしにくく、より長い年月がかかってしまうので、パートのうちに習得しておくのも一つの方法だと言えます。
どんな資格を取れば良いのかわからない人は、以下の記事でそれぞれの業界で役立つ資格について解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
取りやすい資格
取りやすい資格25選|取得から就活でのアピールの仕方まで解説
公務員
公務員で有利な資格って? 職種別の資格とアピールのコツも解説
法律関係
法律関係の仕事24選! 仕事内容や必要な資格を徹底解説
エンジニア
エンジニアの種類別のとるべき36の資格|選び方や勉強方法も解説
「とにかく手っ取り早く正社員になりたい!」という場合は医療事務系の資格を取ってクリニックに応募するのが良いでしょう。
医療事務技能審査試験、診療報酬請求事務能力認定試験、医療事務認定実務者などの資格は独学でも取得が可能なので、正社員を目指すならぜひチャレンジしてください。
医療事務に興味がある人はこちらの記事で仕事内容や志望動機の書き方をチェックしてみましょう。
関連記事
例文10選|医療事務の志望動機は2つのポイントを整理して書こう!
医療事務の志望動機の書き方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機を作るにあたって、知っておくべき医療事務の仕事内容や就職先に関してもわかりやすく説明。ケース別の例文8選も参考にして、受かる志望動機に仕上げましょう。
記事を読む
③未経験でも正社員を目指しやすい業界・職種に挑戦する
別業種に挑戦したいなら、未経験でも目指しやすい業界・職種を探しましょう。求人票に「未経験OK」と書いてあるなら、正社員になれる可能性は高いと考えられます。
未経験OKの職を探すなら、転職サイトや転職エージェントで未経験に絞って求人を探すのが効率的です。
以下では正社員を目指しやすい業界・職種についてそれぞれ解説するので、自分のなりたい職業が入っているかチェックしましょう。
正社員を目指しやすい業界
未経験OKの求人が多い業界は、おもに以下の5つです。
正社員を目指しやすい業界
- IT業界
- 介護業界
- 建設・土木建築
- サービス業界
- 運送業界
IT業界は市場の拡大が著しく、慢性的な人材不足という課題を抱えています。そのため未経験でもポテンシャル採用で入社できる企業は多くあります。
介護業界や土木・建築業界も、ニーズが増えているのに対して人材不足です。最初は専門知識も必要ない場合が多く、未経験でも活躍できるでしょう。
サービス業界も人材の入れ替わりが激しく、慢性的な人手不足を抱えているため未経験OKの求人も多い傾向です。入社後のマニュアルが整備されている企業が多いので、未経験からでも働きやすいでしょう。
運送業界はインターネット通販の需要増加を受け、人手不足が課題となっています。運転免許は必須ですが、未経験でも採用されやすいと言えます。
以下の記事ではそれぞれの業界について仕事内容や選考のポイントを詳しく解説しているので、興味がある人はぜひ確認してみましょう。
IT業界
未経験からIT業界に就職する秘訣とは? 必要なスキルまで徹底解説
介護業界
例文7選|介護職の志望動機の書き方4ステップ! ポイントも解説
建設業界
建設業界の全貌がわかる! 課題・動向から仕事内容まで徹底解説
物流業界
例文8選|物流業界の志望動機は2つのコツで差別化しよう
正社員を目指す人に絶対的におすすめできる業界、というものはありません。なぜなら、その人に合わない業界をすすめても意味がないからです。
つまり、人がすすめる業界ではなく、自らが興味の持てる業界を知る方が重要なのです。
正社員を目指しやすい職種
正社員を目指しやすい職種には、以下のようなものがあります。
正社員を目指しやすい職種
- 営業職
- 接客・販売職
- オペレーター
- ITエンジニア
- 医療・福祉関連職
営業職、接客・販売職、オペレーターは特別な資格が必要ないことが多いです。業務内容がマニュアル化されていることも多いので、未経験からでも活躍しやすいでしょう。
ITエンジニアは人材が不足しているという理由から、未経験者も多く採用されます。学習することは多いですが、専門スキルが身に付くので次の転職では市場価値が上がるのが強みです。
医療、福祉関連職も人材不足に悩まされている職種です。そのため未経験でもなることができますが、有資格者に比べて可能業務の範囲が狭いというデメリットもあります。
未経験からの転職なら、転職サイトや転職エージェントで未経験に絞って求人を探すのが効率的です。
上記の職種については以下の記事でも解説しているので、気になった職種があれば併せて参考にしてみてください。
営業職
例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ
接客業
接客業の志望動機はどう書く? 効果的なアピールポイント5つを解説
販売職
販売職の仕事内容や魅力を徹底解剖! 就職するために必要な対策とは
オペレーター
例文8選|コールセンターの志望動機で絶対盛り込むべき4要素
ITエンジニア
ITエンジニア20選! 必要なスキルと業務内容をわかりやすく解説
医療職
医療業界の志望動機を書くなら必見! 6つの職種別例文
未経験の仕事を目指すのであれば、業界や会社に合わせてアピール内容を変えるのがポイントです。
たとえば介護系なら入社後に資格取得の意思がある点を、IT系なら未経験ながら自分で勉強している点をアピールするといった具合です。
業種によって求められる人物像が変わるため、そこにマッチしたアピールを考えてみましょう。ただし、嘘はダメですよ!
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?
そこでおすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの個性や強みに最適な仕事、そして、あなたが就活でアピールできるポイントが分かります。
自分に合った仕事を見つけ、自信を持って就活を進めるためにも、 ぜひ就活を始める前に「適職診断」を試してみてください。
④紹介予定派遣で正社員を目指す
紹介予定派遣とは、派遣先の会社へ直接雇用されることが前提の派遣です。派遣期間は最長6カ月で、その後は直接雇用になるか契約終了となります。
紹介予定派遣の大きなメリットは、ミスマッチの防止です。実際に働いてから入社が決まるため、ミスマッチによる早期離職の心配が軽減されます。
一方で、必ずしも正社員になれるわけではないという大きなデメリットもあります。期間が終了して契約満了になる可能性があるうえに、直接雇用に至ったとしても正社員になれるとは限りません。
確実に正社員になりたい人は、正社員採用の求人に直接応募して選考を受けた方が良いでしょう。
- 紹介予定派遣で正社員になれるのはどんな人ですか? またどんな人におすすめですか?
紹介予定派遣は会社からの期待に的確に応えられる人におすすめ
紹介予定派遣は派遣期間の働きをしっかり査定されるため、具体的に結果を出せる人が合っているでしょう。ある程度自分にプレッシャーをかけることがモチベーションにつながる人には向いていると思います。
しかし、地道に真面目に働くことが良い結果につながる場合もあります。
結局は、会社が求める人材を的確に理解し、それに応えることのできる人であるべきです。それは社会人として求められる資質でもありますね。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る「正社員として会社に貢献するビジョン」の明確化が重要
今の会社で正社員を目指すのであれば、「これまでパートタイマーとして何をしてきたのか」はもちろん重要です。しかし、どれだけパートタイマーとして優秀であっても、同一労働同一賃金の観点から言って、これまでと同じ働きぶりでは正社員登用をする意味がありません。
これまでのパートタイマーとしての経験から、正社員として働くためのどのようなビジョンを持っていて、かつ登用後はどのような実績が挙げられるのかを明確に述べられるように準備しておきましょう。
就活を始める前に方針や目標を定めておこう
また、別の会社で正社員を目指す人は、これまでのスキルを活かして正社員雇用に応募するのか、はたまた「正社員のイス」にこだわって未経験でも受け入れてくれそうな会社を探すのか、最初にポリシーを定めておくことが大切です。
これまでのスキルを活かして正社員雇用を目指す場合は、正社員登用を目指す人と同様に、「パートだったけれど正社員ならこんなこともできる」といった観点からいかに説得力のあるアピールをおこなえるかが重要です。
未経験でも正社員を目指しやすい職種へチャレンジする人は、とにかく学ぶ姿勢とキャリアビジョンを持ちましょう。自分の人生をしっかりと設計したうえで、これまで経験してこなかったものを早急に身に付けられるバイタリティーを示すことが、内定をもらうカギになります。
いずれにしても、「良い案件があれば」とダラダラと応募を続けていてもなかなか結果は付いてきません。この時期までに内定を獲得する、という目標を設定して就活に臨みましょう。
パートから正社員になるか悩んだら自分の環境や希望に合った働き方を選ぼう!
パートから正社員になるメリットや、具体的な目指し方について解説してきました。
正社員になると給与や福利厚生などの安定を得られる一方、拘束時間が長くなったり責任が重くなったりといったデメリットもあります。
なってから後悔しないためには、自分の現在の環境を鑑みてどちらの雇用形態が向いているのか考えることが重要です。
正社員を目指すと決めたら、本記事で紹介した内容を読み返しながら自分に合った方法を取って、新しいキャリアのスタートを切ってくださいね。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る正社員を目指すなら長期的な目線を持つことが重要
パートで働いていて、「正社員になりたいな」と思う理由は人それぞれです。とはいえ、「将来が不安」「子どもが成長して時間ができた」など、自分の価値観やライフステージが変わったときに検討することが多いのではないでしょうか。
かくいう私も子育て中です。似た状況の知人たちから話を聞いてみると「子育てしながら、扶養内でのんびり働きたい」という人もたくさんいます。
しかし、年々物価は上昇しているにもかかわらず、給与はそのままという実態を考えると、パートで働くよりも正社員になりたいという人が今後はさらに増えていくと予想されます。
正社員として働くと将来的な利益を拡大しえる
正社員になると、確かに拘束時間は増えて自由に使える時間が減るかもしれません。ただし、それ以上に安定性があり、福利厚生などの待遇面も充実しています。自分がキャリアアップするための制度もあるため、長期的なキャリア形成という点から考えるとプラスになることが多いでしょう。
「ずっとパートばかりで、正社員になったことがない」「仕事のブランクがある」など、二の足を踏む人もいるかもしれません。しかし、思いきって挑戦してみたら、自分に合った仕事が見付かり、今よりももっと充実した生活を送れる可能性もあります。
これから正社員を目指すみなさん、がんばってください!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
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