この記事のまとめ
- 面接とは互いをより深く理解するための選考形式の一つ
- 企業がチェックするのはその志望者が「自社に合っているか?」という点
- 面接は自己分析と企業分析に基づく具体的なアピールが高評価のポイント
就活初期の学生には面接自体の目的や形式、見られているポイントがわからず苦労する人も多くいます。小中学校で英検や入試での面接などを経験したことがない人にとっては、特に難しいものに感じられるでしょう。
しかし、面接はポイントや注意点を押さえれば誰でもうまく受け答えできるようになります。
記事では面接の目的から具体的な形式、流れや対策のポイントまで詳しく解説していきます。キャリアコンサルタントの若林さん、遠藤さん、上原さんの意見も交えながら詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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面接とは互いの理解を深めるために実施される選考方法の一つ
就活における面接について、自分のことを紹介する場面だと思っている人は多いかもしれませんが、正しくは「互いを理解する」ための選考方法です。採用担当者は学生を、学生は企業をより深く理解するために面接が実施されます。
これから受ける面接を成功させるためにも、まずは記事前半で面接の目的や形式、流れを理解しましょう。
また、面接は選考の一部である以上、相手を知ろうとするだけでなく好印象を残す工夫も必要です。記事後半では好印象を残すための意識すべきポイントや対策をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
書類選考を通過して面接に呼ばれたということは「会ってみたい」と思ってもらえたわけです。
自分を良く見せようと必要以上に気負うことはありませんが、相手企業やその業務内容をしっかり研究し、自分の良さを伝えられる準備を徹底しましょう。
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面接と面談の違いとは
面接経験の浅い学生が混同しがちな面接と面談には、大きな違いがあります。面接は企業と学生が互いを知ることが目的となることに加え、志望者が自社の哲学や価値観にマッチしているか見極めるのも大きな目的です。
対して面談は互いの理解を深めるためにおこなわれる情報共有の要素が強くあります。面接のように、選考的な意味合いはないケースが多いのです。
選考ステップに組み込まれている対話のことを面接、関係値を深めることを前提とした情報共有のことは面談と覚えておきましょう。
面談について詳しく知りたい人は、以下の記事で解説しているので併せて確認してくださいね。
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面接のおもな目的5つ! 就活で面接官が見ている要素とともに解説
面接のおもな目的5つ! 就活で面接官が見ている要素とともに解説
面接について知るなら、まずは目的を押さえておきましょう。目的を知らなければ、面接でどのように振る舞うべきか、どう対策すべきかを理解できないためです。
面接は、企業があなたという人物を多角的な視点から評価する重要な選考過程です。具体的には、面接の目的は5つあります。
この項ではその5つについて、面接官の目線も交えながら解説します。まずは目的を押さえ、この先の理解の土台を作りましょう。
①学生が自社の求める人材か
面接において採用担当者は、応募者が自社の求める人材像に合致するかを見極めたいという意図があります。
企業の求める人材と合っていない応募者を採用してしまうと、応募者自身が能力を発揮できずミスマッチを起こすだけでなく、企業にとっても大きなデメリットが生じてしまうのです。
具体的には、自社に合わない人材は仕事における貢献度も低くなるほか、早期退職のリスクにもなり得るため、採用にかけたコストや時間が無駄になってしまうことが考えられます。だからこそ面接では、あなたの価値観や考え方が企業理念や社風とマッチするかを慎重にチェックされています。
面接を通じてマッチ度の高さをアピールできれば、面接で好印象を残せるでしょう。ただしミスマッチを防ぐためにも、面接では自分の素直な考えや価値観に基づいてやりとりすることが重要です。
- 企業側はどのような質問で求める人物像かどうかを判断しているのですか?
失敗経験から短所を見ることがある! リカバリー力を示しアピールしよう
学生の人物像を知るために、「学生時代に失敗したなと思うことは?」といった一見ネガティブな要素から人物像を把握する質問もよく出ます。
良い印象を持ってもらいたくて「特に失敗はありません」と答えてしまう人もいますが、これは避けましょう。
この質問は失敗からどうリカバリーするのか、失敗したときの行動や考え方から人物像をチェックするために聞かれています。
事前にエピソードを決めておき、失敗談でもアピールできるようにしておきましょう。
面接で失敗談を聞かれた際の答え方は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしましょう。
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面接で失敗談を聞かれたときは学びと今後への活かし方を回答することが重要。一見マイナスイメージを与えかねない質問ですが、回答のコツを知れば好印象につながります。失敗談の見つけ方や適切な伝え方をキャリアコンサルタントが解説するので参考にしてください。
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②自社への志望度がどの程度あるか
学生がどのくらい自社に入りたいのかを判断することも、面接の目的の一つです。面接官は学生の志望動機を聞きながら、その理由の深さと具体性をチェックしています。
能力の高い学生が高く評価されるのはもちろんですが、実は志望度の高さもかなり重要視されています。なぜなら志望度が高くない人材は、企業のために真面目に働いてくれなかったり、長く働き続けてもらえなかったりするリスクがあるためです。
特に新卒採用において、面接官は「能力は後からでも身に付けられるが、熱意や姿勢、働くうえでの価値観などを根本的に変えるのは難しい」と考えている傾向にあります。だからこそ、入社の段階では志望度が能力以上に重視される場合があるのです。
また、能力はエントリーシート(ES)のアピール内容からでも読み取れますが、志望度の高さは書類だけでは読み取りづらいのが実情といえます。その点面接ではしぐさや姿勢なども含めてチェックできるため、志望度の高さも併せて見極められているのです。
志望度の高さをアピールする具体的な方法
- 入念なリサーチに基づく適切な企業理解をもとに受け答えする
- 自己分析と企業分析をもとにしたマッチ度の高さを示す
- その企業での具体的な将来像やキャリアプランを明示する
企業の特徴と自身の価値観をすり合わせ、一致している部分を具体的に説明すれば志望度の高さを効果的に伝えられます。
③意欲的に仕事に取り組めそうか
面接官は、あなたが入社後、主体的に業務に取り組めるかどうか面接で判断します。採用には大きなコストがかかるため、面接官は少しでも辞める可能性の低い志望者を採用しようとするのです。
たとえば面接官は、さまざまな質問において以下のようなポイントをチェックしています。
面接官がチェックするポイントの例
- 困難に直面したときどのように対応するのか?
- 目標に向かってどのように努力するのか?
- 失敗・成功に対してどのような反応を示すのか?
具体的なエピソードをもとに、あきらめずに取り組む姿勢や計画を立てて努力できる力を示すことが、面接で高評価を得る秘訣です。
「入社したい」とだけ言われても、入社後にどんな覚悟で働こうとしているのかまったく伝わりません。
この「入社した後にどんな覚悟を持って働くか」を伝えられるかが、志望動機では特に重要です。自分がその会社でどのように成長し貢献したいかを具体的に示す必要があります。
会社の理念や環境に共感し、それが自身のキャリアビジョンと一致していると伝えることで、長く働こうとしている意欲の高さが伝わります。
④一貫した考えや価値観を持っているか
応募者の考え方や価値観に一貫性があるかも面接でチェックされている項目の一つです。一貫した考え・価値観のない学生を採用した場合、チーム内で同じ目標を目指し続けるのが難しくなります。
一貫した判断軸がなく、その場の感情や自分の都合を優先する社員ばかりでは、仕事が円滑に進みません。
そのため面接官は、志望動機やそのほかの質問の受け答えに嘘のない誠実な学生を採用して、社内で発生するトラブルを未然に防ごうとしているのです。
一貫した価値観・考え方があるかをチェックするために見られているポイントはおもに以下の4つです。
面接官が一貫性を判断する際にチェックするポイント
- 価値観と過去の行動が一致しているか
- 将来像と価値観にブレがないか
- 志望動機や受け答えは価値観とブレていないか
- 面接の姿勢や態度に価値観との食い違いがないか
たとえば「どうしても御社に入社したい!」という熱意をどれだけ論理的に説明しても、姿勢がだらしなかったり、面接官への配慮が欠けていたりするとその熱意は伝わりません。一貫した考えや価値観を示す際は、話す内容や態度にも意識を向けておくことが肝心です。
⑤基礎的なスキルやマナーが備わっているか
基礎的なスキルやマナーは、社会人として働くうえでの最低限の要件です。特に一次面接では学生のマナーや基本的な受け答えをチェックし、採用後のトラブルに発展するリスクが低い学生を見極めています。
マナーが身に付いていない志望者を入社させると、上司や同僚に失礼な態度や発言をして部署の雰囲気を悪くするリスクが考えられます。こうした人には基礎的なマナーやビジネススキルを教えることから始めなければいけないため、必要以上の研修時間やサポートの手間が発生し、業務全体の効率が大きく下がるのです。
マナーや基本的なビジネススキルは面接のメインのチェック項目ではないものの、第一印象を決める重要な要素の一つです。その場しのぎではなく、今後一緒に働けるかという視点でマナーをチェックされているということを意識しておきましょう。
面接のマナーや服装などを事前にチェックしておきたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
対面面接のマナー
対面面接のマナー|入退室の流れからミスのリカバリーまで解説
面接のマナー
絶対に落とせない面接のマナー! 「即不合格」にならないための作法
面接には複数の形式がある! 面接の種類とそれぞれの特徴を解説
面接には複数の形式がある! 面接の種類とそれぞれの特徴を解説
- 学生1人:面接官1人(個人面接)
- 学生1人:面接官2〜3人(個人面接)
- 学生複数:面接官複数(集団面接)
就活で一般的な面接の形式は、個人面接と集団面接の2種類です。それぞれの面接形式には目的や特徴があり、企業はこれらを組み合わせることで、より多角的な視点から学生を評価します。
面接形式によって、面接官の人数やほかの学生の有無が異なるため、それぞれの形式に合わせた対策が必要です。この項では3つの異なる面接の特徴や対策のポイントを、一つずつ詳しく解説します。
①学生1人:面接官1人(個人面接)
学生1人に対して面接官が1人で実施する個人面接は、最も一般的な面接形式です。一次面接から最終面接まで広く採用されます。
1対1の面接はじっくり対話ができ、あなたの人柄や価値観を丁寧に伝えられます。また、ほかに面接を受けている学生がいないため、逆質問などで順番を気にせず企業側に質問しやすいという利点もあります。
面接官にとっても、より学生一人ひとりの回答に集中でき、じっくり深掘りしやすい点がメリットといえるのです。
しかし1対1の面接では、より自分に注目が集まる分、表情や姿勢、立ち振る舞いに注意が必要です。深掘り質問が多くなるため、質問の意図を正しく理解して的確な回答を返すことが重要になります。
1対1の面接は注目が集まりやすいため事前に入念な対策が必要な一方、ほかの学生・複数の面接官の目を気にせず話せる点も特徴です。
②学生1人:面接官2〜3人(個人面接)
個人面接には、先で解説したような面接官と応募者の1対1でおこなわれる形式のほか、複数の面接官があなたを評価する形式もあります。この形式では、人事部門の担当者に加え、配属予定部署の社員などが面接官として参加する場合が多いです。
ほかにも管理職など役職の高い面接官が参加するケースもあり、おもに二次面接〜最終面接までの深掘りが中心の面接ではこの形式が採用されることが多くあります。
この形式の特徴は、異なる立場や視点を持つ面接官から、多角的な評価がおこなわれることです。たとえば、人事は基本的な適性を、現場責任者は実務能力を重点的にチェックし、それらを擦り合わせることで会社により適した人材を評価することができます。
つまり、こうした形式の面接では、面接官それぞれで重視しているポイントが微妙に異なっている場合が考えられるのです。そのため、面接官それぞれの立場や見ているポイントを意識して、的確に回答することが求められます。
- 面接官が一人の場合と複数人の場合とでは、面接の通過率や難易度は違うのでしょうか?
形式による通過率や難易度の高さは企業によって大きく異なる
面接の通過率は企業によってかなり異なり、面接官の人数によって厳しさ・通りやすさが変わるとは一概にはいえません。
難易度についても同様で、何をもって「難しい」というかによって異なります。
一対一であれば一人の面接官の視点で深掘りがおこなわれ、じっくり見てもらえます。一方、面接官が複数であればより多くの視点から自分を見てもらうことができる可能性があるのです。
面接官の人数が多くて圧倒されてしまう人がいるかもしれませんが、この人たちの中に自分を良いと思ってくれる人がいるかもしれないと考えると、前向きに臨めるのではないでしょうか。
③学生複数:面接官複数(集団面接)
学生複数に対して面接官が複数参加する集団面接は、おもに選考の初期段階で実施される形式です。効率的に多くの応募者を評価できるため、応募者が多くなりやすい大手企業での採用でよく実施されます。
集団面接には一般的な対話形式のほか、グループディスカッションなど学生同士がかかわる形式もあります。
面接官はこれらの形式の面接を通じて、学生が集団のなかでどのように振る舞うのかチェックします。個人と面接官との間の対話力だけでなく、ほかの応募者に対してどのような振る舞いができるのか、といった協調性なども評価対象となるのです。
またグループディスカッションでは、限られた時間のなかで発言する力や要点をまとめる力も重視されます。
難しいのはほかの学生の存在を意識しながら、適切なタイミングで自分をアピールする必要がある点です。また、発言機会が限られるため、短時間で印象に残る発言が求められます。
- ほかの学生に見られていると、どうしても力を発揮できません。どうしたらグループ面接に慣れることができますか?
自分の思いを相手に伝えることに集中して練習しよう
他人の目を気にしすぎると、自分の本来の強みや考えを十分に伝えられないことがあります。他人の発言を聞いて、「自分も同じくらい良いことを言わなくては」と焦り、言葉に詰まってしまうこともあるかもしれません。
「うまく話そうとせず、他人の意見を気にしないで話せば良い」と言われても、それを実行するのは簡単ではないと思います。
そもそも大切なのは、「自分の思いを相手に伝えること」です。うまく伝えるためには、それを見すえた準備が欠かせません。
自己PRや志望動機を事前にしっかり整理し、伝えたいポイントを具体的に考え抜くことが大事です。
また、面接練習の機会があれば積極的に活用しましょう。それこそ本番を練習だと思い込んで臨むのも一つの方法です。
集団面接、グループワーク、グループディスカッションのコツは以下で解説しているので、併せてチェックしてください。
集団面接
グループ面接を確実に攻略する8つの極意! 陥りがちな失敗も解説
グループワーク
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グループディスカッション
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面接は企業側のためだけではない! 面接における学生側のメリット
面接は企業側のためだけではない! 面接における学生側のメリット
- 職務内容や企業理念を再確認して働くイメージを明確にできる
- 疑問点を解消して入社への意欲を高められる
- 社風や社員の人柄などから企業とのマッチ度をつかめる
就活生の多くが「面接は企業に自分をアピールする場」と考えがちですが、実は面接はあなたが企業を見極める絶好の機会とも言えます。
この項では面接を通じて学生が享受できるメリットを3つ紹介します。
会社選びとは今後の社会人生活を形作る職場環境や、将来のキャリアを左右する重要な一歩を選ぶ機会です。好印象を残すことだけを考えるのではなく、「自らも企業を理解して、自分とのマッチ度を見極める」という姿勢で面接に臨みましょう。
面接が迫っている人は、頻出質問の回答例だけでも予習しておこう!
面接でどんな質問がされるか、そして答えられるか不安ですよね。ただ、企業によって何を質問されるか分からない人も多いはず。
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どんな質問にも自信をもって答えられるようになれば、面接も怖くなくなります。今すぐ活用して、面接突破の力を手に入れましょう!
①職務内容や企業理念を再確認して働くイメージを明確にできる
面接は、Webサイトや企業説明会ではわからない具体的な仕事内容や、実際の職場環境について採用担当者に直接確認できる貴重な機会です。オンラインの併用によって対面のコミュニケーションが減った今だからこそ、直接質問できる面接の重要性は高まっています。
特に新入社員の具体的な1日の業務フローや、社内の人間から見た企業理念やその解釈などはWebサイトや企業説明会では知るのが難しい内容です。
事前にチェックしたいポイントをいくつか絞っておき、面接官との会話のなかで気にかけておきましょう。
面接の最後に設けられる質問の機会を活用して、より具体的な職務内容や企業理念に関する疑問を質問してみるのもおすすめです。
企業がホームページ(HP)や求人サイト、SNSで発信している情報には限りがあります。そこから知りたいことすべてを知るのは難しいため、面接で聞きたいことがあれば、遠慮なく聞いてみてください。
学生から質問することでも「働きたい!」という意欲をアピールできますよ。
②疑問点を解消して入社への意欲を高められる
面接は、ただ自分をアピールして評価してもらうだけでなく、企業研究で感じた疑問や入社に際して感じている不安を解消できる場でもあります。
インターネットで収集できる情報に関する疑問だけでなく、自分のキャリアにかかわる部分も併せてチェックしましょう。
疑問点がある場合は、面接の最後で設けられる逆質問で解消するのがおすすめです。入念な企業分析に基づく質問であれば疑問点の解消だけでなく、志望度の高さをアピールする機会にもなり得ます。
面接で投げかける疑問の例
- 入社後3年間で経験できる具体的な業務や、期待される成長イメージを教えていただけますか?
- 客観的に会社を評価して、どのような部分に課題があると感じられますか?
- 入社後に必要とされるスキルや昇格を見すえた際に欠かせないスキルがあったら教えていただきたいです
論点を絞り、企業でのキャリアを見すえた質問を積極的に投げかけることで、自分の疑問点を解消しつつ、入社のイメージをさらに具体的にしていきましょう。
③社風や社員の人柄などから企業とのマッチ度をつかめる
面接は実際に働く社員の人柄を直接感じ取ることができる重要な機会です。
特に個人面接では、より近い距離で採用担当者や特定の部門の社員と話せます。面接を通じて社員の人柄から社風やその企業の特徴を分析し、自分の理想とマッチしているかを見極めましょう。
社風や人柄をチェックする際は、事前にいくつかチェックするポイントを絞っておくのがおすすめです。
「自分の回答に対してどのような観点からコメントをくれるのか?」「若手を応援するような雰囲気がありそうか?」などのようなポイントを踏まえて採用担当者と話すことで、企業全体の社風や価値観をイメージしやすくなります。
受け答えに終始するだけでなく、「自分も企業とのマッチ度を見極めるんだ」と意識して面接に臨みましょう。
面接を受けるイメージを膨らませよう! 面接の基本の流れ
面接を受けるイメージを膨らませよう! 面接の基本の流れ
ここまでの解説で、面接対策を始める前の準備とも言える、面接の概要の理解はできたと思います。
しかし皆さんのなかには、就活を始めてからまだ面接を受けたことがなく、どのように面接が進んでいくのか具体的にイメージできていないという人もいるかもしれません。
この項ではまず面接の概要を理解するために、具体的な流れを解説します。5ステップで意識すべきポイントや注意点も解説するので、本格的な対策に移る前にチェックして面接対策の基礎を固めましょう。
①挨拶・入室
合図があったら入室し、面接がスタートします。扉を3回ノックして「失礼します」といった後、扉を開けて入室しましょう。
静かに扉を締めたら面接官の方を向き、「本日は面接のお時間をいただき、ありがとうございます」と丁寧に挨拶します。面接官の目を見て、時間を割いてもらっていることへの感謝を伝えましょう。
この入室〜挨拶までの流れは、第一印象を大きく左右します。緊張が伝わる雰囲気ではなく、落ち着いた態度でハキハキと挨拶しましょう。
着席の指示があるまで席には座らないのが、面接の場でのマナーです。着席時は荷物は椅子の隣に置き、背筋を伸ばして正しい姿勢を保ちましょう。
②自己紹介・アイスブレイク
挨拶が終わり着席したら、自己紹介に移ります。大抵の場合、面接官から「〜分程度で簡単に自己紹介をお願いします」と指示があるので、最後まで聞いたうえで自己紹介を始めましょう。
自己紹介では自分のことを相手に知ってもらえるよう、以下を具体的かつ簡潔に述べます。
自己紹介に盛り込むべき要素
- 名前や学校名などの基本情報
- 大学での研究内容や専攻している分野
- 学業以外での活動
- 簡潔な志望動機
- 意気込み・締めの挨拶
なお、自己紹介は自己PRではありません。アピールしたいからといって、指定された時間以上ダラダラと話し続けるのは控えましょう。時間管理能力もチェックされていることを念頭に、簡潔に自分の経歴を伝えてください。
なお、面接官からの自己紹介や、緊張をほぐす目的で選考以外の話題を振ってくれる「アイスブレイク」が設けられる可能性もあります。アイスブレイクも第一印象を判断する項目の一つです。気持ちを落ち着けながらも、マナーを守って礼儀正しく受け答えしましょう。
面接官は、「どんな学生か」と期待しながら学生の入室を待っています。
挨拶の声がはっきり聞こえる、目が合う、笑顔が見られるなど第一印象が良いと、面接官は「感じのいい学生だ」と思いながら面接をスタートするのです。
一方、視線が合わない、姿勢が悪い、ぼそぼそ話すといった学生は、スタート時点で面接官からネガティブな印象を持たれます。
緊張は仕方ないことですが、背筋を伸ばし顔を上げ、視線を合わせようと努力してみてください。印象が一気に良くなりますよ。
③面接官からの質問
自己紹介が終わると、面接のメインパートでもある「面接官からの質問」が始まります。自己分析・企業分析に基づいた面接対策をもとに、自分の魅力を精一杯伝えましょう。
就活の面接でよくある質問例
- 自己PRをしてください。
- 志望動機を教えてください。
- 大学で学んでいることについて詳しく教えてください。
- あなたの長所・短所は何ですか?
- 学生時代に最も頑張ったことは何ですか?
事前に想定質問への基本的な回答は準備しておきましょう。そのうえで、会話の流れに応じて円滑にやりとりできるよう、練習を繰り返しておくことが重要です。
面接でよく聞かれる質問の詳しい説明と答え方の例に関しては、記事の後半で解説するため、併せて参考にしてください。
④逆質問
面接官からの質問が一通り済んだら、逆質問のステップに移ります。逆質問とは応募者である皆さんから面接官へ質問することで、疑問や不安に思っている部分を確認することができます。具体的な業務内容からキャリアに関する質問まで、仕事や企業に関するさまざまことを面接官に投げかけてみましょう。
逆質問の例
- 社員さんから見た御社の魅力や改善すべき点があれば教えていただけますか?
- 入社後のキャリアには、人によってどのくらい差があるのでしょうか?
- 〇〇さんから見た、今の御社に必要な人材像をお伺いしたいです
ただし、逆質問の内容は明確かつ簡潔にまとめ上げ、面接官に聞く価値があるものだけに厳選することが重要です。たとえば、「御社の事業は何ですか?」など調べればわかる疑問や、何を知りたいのかがわからない質問では「企業理解が不十分だ」と判断され、評価が下がってしまうかもしれません。
また、待遇や福利厚生に過度に注目した質問も、面接官に待遇だけで企業選びをしているように見え、印象を下げてしまう可能性があります。どうしても待遇について聞きたい場合は「貴社では長く働き続けたいと考えているのですが」などのように長期的なキャリアを見すえていることを伝えたうえで質問してみましょう。
なお、逆質問をまったくしないのも「熱意が高くないのかな?」と思われる可能性があるため、企業分析をもとにした質問を最低一つは用意しておきましょう。面接中に疑問が解決した場合は、その旨を伝えると逆質問を用意してきたことが伝わります。
逆質問も面接における評価ポイントの一部です。不用意に評価を下げないよう、逆質問の内容も事前にある程度決めておき、面接の内容に合わせて最適な形に整えたものを投げかけましょう。
逆質問についてより詳しく知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。逆質問30例とともに内定につながる逆質問で周りと差別化する方法を解説しています。
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最終面接の逆質問30選! 内定をつかむ必須準備と差別化のコツを解説
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⑤退室
逆質問が終わったら、ほとんどの場合面接は終了です。面接官から伝えられる今後の流れや、結果の通知方法などを聞いて退室しましょう。
扉を開ける前に時間を割いてもらったお礼を述べ、一礼をしてから静かに退室します。案内を担当する社員がいる場合、その社員にもお礼を述べて会社を後にしましょう。
退室後も、面接会場を出るまで評価されていることを忘れてはいけません。すぐにネクタイを外したり、イヤホンをつけたりするなどネガティブな印象を与える行為は控えてください。
高評価につなげよう! 面接中に意識すべき4つのポイント
高評価につなげよう! 面接中に意識すべき4つのポイント
- 企業の求める人材像に合致する要素をアピールする
- 志望度の高さを具体例とともに示す
- 自身の経験をもとに業務での再現性を示す
- 適切なマナーや言葉遣いを徹底する
ここまでの説明で、面接の基本情報については理解できたのではないでしょうか。とはいえ、面接の概要や大枠の流れを把握しただけでは、面接中どのように自分をアピールすれば良いのかわからないという人もいるかもしれません。
そこでここからは、面接で高評価を得るための具体的な方法を解説していきます。手始めに、面接で高評価を得るために意識すべき4つのポイントをチェックしましょう。
企業の求める人材像に近い自分の特徴をうまくアピールできれば、内定獲得に大きく近づけます。
①企業の求める人材像に合致する要素をアピールする
面接では、企業が求める人材像に沿った自己アピールが重要です。企業の求める人材像は、文字通り企業が最も必要としている志望者像で、それに近いほど企業理念に共感して熱心に働いたり、率先して価値を発揮したりしてくれる可能性が高いと考えられるためです。
企業の求める人材像は、企業理念や事業内容、採用情報から読み取れます。あなたの経験や特徴をその人材像に結びつけて伝えることで、採用可能性が高まります。
自分が企業の求める人材像に近いと示す場合、自己PRや強み・長所など自分をアピールできる場面で具体的なエピソードを交えて伝えるのが効果的です。
たとえば企業が「自分で仮説を立てて行動できる人材」を探しているとわかったら、その能力をアピールできる経験をピックアップして、考えたことや具体的な行動などを洗い出しましょう。
実績や成果がある場合、成果や取り組んだ期間などの具体的な数値を交えて語ることで説得力が増します。相手が納得しやすい形で強み・長所をアピールすれば、スキル・マッチ度がともに高い志望者というポジティブな印象を残せます。
②志望度の高さを具体例とともに示す
その企業への志望度の高さを示すことも、内定を勝ち取るために必須の要素です。「ほかではなくこの企業を志望した理由」を明示できれば、採用担当者から熱意のある学生として評価される可能性が高まります。
志望度の高さを示すには、具体的なエピソードや行動を通じてなぜその企業に入りたいのかを明示するのがおすすめです。行動の背景やそのときに考えたことまで具体的に描写すれば、本気でその企業を志望していることが伝わりやすくなります。
また、その企業での将来像や見通しを伝えることも有効な方法の一つです。将来像から逆算した具体的なキャリアプランを示すことで、その企業での将来を真剣に見すえているということをアピールできます。
③自身の経験をもとに業務での再現性を示す
企業の事業領域に関連するスキルや経験がある場合は、自身の経験をもとに再現性を示すのも高評価につながるポイントです。過去の経験をただ語るのではなく、それを入社後の業務にどう活かせるか、具体的に示すことが重要です。
経験だけでなく、それを企業に貢献できる部分として紹介すれば、面接官は入社後のあなたの活躍を想像しやすくなります。経験だけでは想像しがたい具体的な成果まで描写し、言語化能力の高さもアピールしましょう。
経験を効果的に伝えるポイントは以下の通りです。
経験を効果的に伝える3つのポイント
- 具体的な行動の説明:
「何を」「なぜ」「どのように」「どうなった」を明確に説明する - 成果につながったポイント:
意識したポイントや鍵となった工夫や行動を言語化する - 業務への応用方法:
自身の経験・スキルを、具体的な業務でどう活かせるかを論理的に説明する
面接は、自分の魅力をしっかり伝える場です。自信を持って挑みましょう。
会社は教育機関ではないため、「学びたい」という姿勢を伝えるのではなく、自分の経験や強みを活かし、成長しながら会社に貢献したいという意欲を具体的に示すことが大切です。
④適切なマナーや言葉遣いを徹底する
面接でのマナーは、あなたがどれだけ入念に面接対策に取り組んだかを示す指標です。どれだけ内容が良くても、マナーが悪い志望者や適切な言葉遣いができていない学生は採用されません。
適切な態度や言葉遣いは社会人としての基本的な素養だけでなく、コミュニケーション能力の高さにも直結します。
態度やしぐさなどの立ち振る舞いも、コミュニケーションの重要な要素です。相手に合わせた適切なコミュニケーションができなければ、内定を勝ち取るのは難しいでしょう。
面接では内容ばかり重視するのではなく、相手に敬意を込めたマナーや言葉遣い、適切な態度にも注意を払いましょう。
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面接は準備が肝心! マストでやっておきたい6つの対策
面接は準備が肝心! マストでやっておきたい6つの対策
面接の概要や目的、意識すべきポイントが理解できたら、実際に準備を進めていきましょう。どれだけ面接中のポイントを理解していても、面接に必要な準備が完了していないままでは、的確にアピールすることができず、評価にはつながりません。
そのため面接は、準備次第で成功するか失敗するかが決まるといっても過言ではないのです。面接中のポイントをイメージしながら入念な準備をおこない、高評価を狙えるようにしてくださいね。
面接準備は、「自分を知る」「企業を知る」「接点を見出す」という流れで進めましょう。この大枠の流れに沿って6つのステップで準備をおこなうことで、志望動機や自己PRに関する質問はもちろん、想定外の質問にも柔軟に対応できますよ。
この項では、それぞれのステップを具体的な実践方法とともに解説します。
①自己分析を済ませて自身の価値観や強みを言語化する
まずすべきことは、徹底した自己分析です。自分の価値観や考え方、強みを正確に理解していなければ、自身の魅力を人に伝えるのは不可能です。
自分を深く知らないまま面接に臨むのは、よく知らない商品を「これ良いと思いますよ」と人に勧めているのと同じことなのです。自分について理解していないことが多いままでは、自分について質問されても論理的に説明できないため、説得力が出せず、相手の心も動かせません。
自己分析に取り組む際はテーマを決め、それに関連するシーンから共通点・相違点を整理する方法が有効です。
掘り下げるテーマの例
- 頑張ったこと
- 楽しかったこと
- 困難を乗り越えた経験
- 熱中していたこと
- 目標を達成した経験
- 継続しておこなっていること
自己分析は以下の流れで進めるのがおすすめです。
効果的な自己分析の7ステップ
- 過去の経験から掘り下げるテーマを1つ決める
- テーマに関するシーン・経験を洗い出す
- 各場面の自分の行動を「なぜ」で深掘りしてエピソードを具体化する
- 複数のテーマで①~③を繰り返す
- 分析内容を整理して共通点と変化した点を探す
- 過去からの延長線上にある将来像やそこまでの道のりを言語化する
- 他人から見た自分の強み・弱みを整理する
自己分析で自分の価値観や考え方を明確にしておけば、面接でより説得力のあるアピールや円滑なコミュニケーションが可能になります。
自己分析について詳しく知りたい人は以下の記事もチェックしてみてください。詳しい自己分析の方法をステップごとに解説しています。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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②企業研究をして理念や事業への理解を深める
自己分析で価値観や考え方を明確にできたら、次は志望する企業を深掘りしてその特徴や強みを分析します。企業について深く知ってから志望動機を作成すれば、面接でより効果的にアピールでき、ポジティブな印象を残せます。
たとえば面接で、相手の企業を理解せずに「熱意があります! 」と伝えるだけよりも、企業の強みや課題点を理解したうえで「御社にこのような形で貢献できます」と伝えるほうが高く評価されるのは、当然です。
企業分析は、この「企業の強みや課題点を理解する」点で欠かせないステップといえます。企業分析は、以下の3ステップで進めます。
企業分析の3ステップ
- 集めるべき情報を知る
- 就活サイトや口コミなどで情報を集める
- 情報を整理・比較して、各企業の特徴を明確にする
それぞれの企業の情報を整理できれば、それらを比較することで個々の企業の特徴をより深く理解できます。
③ほかではないその企業で働きたい理由を明確にする
面接で好印象を残す際に重要なポイントとなるのは、「ほかではないその企業を志望する理由」の明示です。その企業でなければならない理由を論理的に説明できれば、自分が本気で働きたいという熱意を面接官にアピールできます。
一方、どんなに自分と企業のマッチ度や自分のスキルの高さをアピールできても、「ほかの企業でも良いのでは?」と思われたら好印象は残せません。事前におこなった企業分析を活かし、その企業でなければならない理由を面接官に伝えましょう。
その企業でなければならない理由を簡潔に伝えやすいのは、志望動機のパートです。以下の3ステップで志望動機を練り上げ、説得力のあるものに仕上げておきましょう。
説得力のある志望動機を作るステップ
- 企業理念や事業内容などから自分の就活軸と重なる部分を洗い出す
- リストアップした特徴を、ほかの企業とは異なるものだけに絞り込む
- 上記をもとにその企業でなければならない理由を具体的に言語化する
- 面接練習や滑り止めとして受ける場合であっても、「その企業でなければならない」と嘘をつかないといけませんか?
本命の企業でなくてもそこを選んだ理由を準備しておこう
面接官は「同業他社があるなかで、なぜうちに入社したいのか?」を知りたいものです。
たとえ面接練習や滑り止めだとしても、その企業を選んだ理由があるはずです。
嘘をつくとネガティブにとらえるのではなく、自分と企業のマッチするポイントなどからその企業を選んだ理由を考えて、志望動機を伝えられるようにしておきましょう。
志望動機の作り方についてより詳しく見ておきたいという人は以下の記事がおすすめです。多くの就活生を支援しているキャリアコンサルタントが、志望動機の作り方を例文付きで解説しています。
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人事を唸らせる志望動機の作り方のポイントをキャリアコンサルタントとともに解説します。企業側の視点を理解した説得力のある志望動機を作成したい人は参考にして、人事からの高評価をゲットしましょう。
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④自分の強みやスキルを具体的なエピソードに紐づけて整理する

面接で高評価を得るためには、自分の強みを「具体的な体験」と「数値による成果」で裏付けることが重要です。具体的なエピソードを通じて強みやスキルを伝えることで志望動機に説得力が生まれます。
抽象的な長所を述べるだけか、それを裏付けるエピソードをもとに説明するかで印象は大きく異なります。相手に響くアピール文を作成するためにも、以下の4ステップで強みを明確化しましょう。
自分の強みを魅力的に伝える方法
- 自分の強みを一言で言語化する
- それを最も良く表す経験を1つ決める
- 選んだエピソードの紹介を通じて強みを明示する
- その強みによって企業にもたらせる成果に言及する
エピソードはSTAR法を用いて整理するのがおすすめです。そうすることで、強みをアピールしやすい形でエピソードをまとめられます。
STAR法
Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の4つに分けて説明対象を整理する方法
⑤入社後のビジョンや貢献イメージを明確にする
面接で本気度をより強くアピールするためにも、将来の展望に必ず言及しましょう。過去をもとに志望動機を補強するのと同様に、将来像やキャリアビジョンに触れることで志望動機に説得力を持たせられます。
将来について言及する際は、漠然とした目標ではなく、企業の現状や展望、課題を踏まえた具体的な目標設定が必須です。併せてそこに至るまでのキャリアプランも設計しましょう。
入社後のビジョンや目標の設定方法
- 長期目標(ビジョン)の設定:
5〜10年先のなりたい姿や成し遂げたいことを明確にする - 中期目標の設定:
長期目標を見すえた3〜5年後の姿を、役職やスキルまで含めて具体化する - 短期目標の設定:
中期目標をもとに、1〜3年後の成長目標を細かく言語化する
また、ビジョン設定に加えて自分が企業に与えられる価値にも言及しましょう。企業は価値があると判断した志望者を採用します。自分が与えられる価値を明確にすれば、より面接官からの評価を高められるはずです。
⑥逆質問を用意しておく
ほとんどの場合、面接の最後には「何か質問はありますか?」と逆質問の機会が与えられます。逆質問はあなたの意欲と準備の徹底度合いを示す重要な機会です。面接官を唸らせる質問を投げかけ、より強く印象を残しましょう。
印象に残る逆質問を投げかけるには、深い企業理解と分析、それに対する自分の意見の明示が非常に重要です。実際、リサーチや分析が不十分で的外れな質問をしてしまい、ネガティブな印象を残す学生もいます。
面接を締めくくる逆質問は、特に面接官の印象に残りやすい重要なステップです。徹底した企業分析とそこに対する分析をもとに、「その場で聞くことに意味がある」逆質問を投げかけましょう。
3つ以上の質問を準備しておき、その場で最も話の流れに合う質問を投げかけるのがおすすめです。
面接官に好印象を残すポイントは? キャリアコンサルタントが解説
ここまで面接の目的や具体的な流れ、評価のポイントなどを細かく解説してきました。
この項では重要なポイントを整理しながら、就活のプロであるキャリアコンサルタントに好印象を残すポイントを解説してもらいます。
採用側の視点についても知見のある遠藤さんのアドバイスをもとに、面接への理解をさらに深めましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る短時間で好印象を残すには身だしなみやマナーなどの振る舞いが重要
面接は、対面・オンラインのいずれであっても「実際に顔を見ながら話す」という選考ステップです。
ESはいくらでも時間をかけて書き直して仕上げることができますが、面接は限られた時間で自分のことを伝えなければなりません。
好印象を残すポイントを、➀印象、②内容の2つの視点から見ていきましょう。➀の印象については、身だしなみや入退室のマナー、姿勢、話し方などがあります。
面接=ビジネスシーンということを理解しているか、そして入社後にオフィスで働く場面や顧客と接する場面で立ち居振る舞うことができそうかなどを見ています。
細かいルールよりも、丁寧な所作や姿勢の良さなどを意識してみましょう。
好印象を残すには相手に合わせた伝え方や意図を汲んだ受け答えが肝心!
②の内容については、面接の回答に正解はありません。面接官の質問の意図を汲み、会話のキャッチボールができるかどうかがポイントになります。
用意してきた原稿を暗唱するのではなく、面接官の質問をよく聞いて、それに対する答えをわかりやすく返します。
言いたいことがたくさんある人は、一番言いたいことに絞るとスマートな印象になりますよ。
面接ではどんなことが質問される? 面接全般で頻出の質問を7つ紹介
面接ではどんなことが質問される? 面接全般で頻出の質問を7つ紹介
面接はどの選考でもほぼ必ずおこなわれる重要な選考プロセスの一部です。志望者が企業の求める人材にマッチするかを探るために、企業独自のさまざまな質問が投げかけられます。
しかし、面接で投げかけられる質問自体はどの企業でもほとんど共通しています。
この項では多くの面接で聞かれる一般的な質問を7つ紹介します。自分の志望企業でその質問が投げかけられたらどのように答えるか想像しながら、それぞれチェックしてみてください。
①志望動機を教えてください
面接官が志望動機を聞く意図は、応募者が自社を深く理解したうえで、入社を希望しているか確認することにあります。
特に面接官が注目するポイントは、以下の3点です。
面接官が注目するポイント
- 入社意欲の度合い:
どのくらいの熱量で自社を志望しているのか - 準備の徹底度合い:
どのくらい自社について調べ、面接対策を講じているのか - 表現力の高さ:
どれほど論理的に入社意欲を伝えられているか
高く評価される志望動機を作るには志望企業に対する深いリサーチと、それに基づく深い洞察が欠かせません。
自分なりの分析をもとに強みや課題点を分析し、それに対して自分が貢献できるポイントを明示することで、企業担当者に響く説得力のある志望動機に仕上がります。
志望動機を伝える際の例文
志望動機を伝える際の例文
御社を志望した理由は、自分の作った家具を通じて日本だけでなく海外の人や、この先の世代にも広く価値を提供したいと考えるためです。特に御社の障がいがある方や高齢の方でも使用できるユニバーサルデザインの家具の制作に携わりたいと考えています。
自分は大学で社会福祉学を専攻し、そこで多くの障がいのある方や高齢の方が家具選びに苦労している現実を知りました。ユニバーサルデザインを謳っていても組み立てが難しかったり、ふとした瞬間にささやかな不便を感じるものがほとんどなのです。
そんな時、御社の作る商品を知りました。誰もが快適に使用できる優れた使用感とデザイン性を両立した家具に心奪われると同時に、自分が体験してきたことを制作に活かせばさらに多くの人を満足させられると感じました。
多くの人の生活に欠かせない「家具」を通じて人々の生活を支え、日常に彩りを加えることに自分は大きな価値を感じています。
自身の経験や社会福祉学への理解をもとに、御社でさらに良い家具作りに貢献していきます。
志望動機の答え方については、以下の記事も参考にしてみてください。ESの志望動機との兼ね合いなど細かい部分まで詳しく解説しています。
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面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
面接の志望動機は、書類よりも深掘りをした内容にすることが重要です。面接で志望動機を答えるための3つの構成を理解し、4ステップで面接の志望動機を考えましょう。回答例文や伝え方のコツを踏まえてキャリアコンサルタントが解説します。
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面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
②あなたの長所・短所を教えてください
面接官は「自己分析・自己理解の深さ」をチェックするために長所・短所をたずねています。面接官が特に注目しているのは、以下の3点です。
面接官が特に注目しているポイント
- 自身の特徴をどれだけ客観的に分析できているか?
- 抽象的な性格だけでなく、具体的な行動まで落とし込んで分析できているか?
- 短所に対して、どのような対策や工夫をおこなっているか?
性格の分析だけでなく行動に表れた部分まで併せて分析できていると、より深い自己分析ができていると評価されます。
また、長所を述べるときは成果や実績と結びつけて示せるとより効果的です。短所を述べる際は、改善可能性や克服するための具体的な取り組みを併せて伝えると、問題解決能力の高さをアピールできます。
長所を伝えるときは、他者からの視点を入れるとリアリティがあってより説得力が出ます。
たとえば、努力家という点をアピールしたいなら、「バイトの先輩からも、『わからない部分はきちんと自分で調べて、頑張っているね』と褒めてもらいました」など、他者からの評価を入れると、よりあなたの人物像が伝わりやすくなります。
長所・短所を伝える際の例文
長所・短所を伝える際の例文
自分の長所は、目標をただ漫然と追求するのではなく、目標達成までに必要な時間や努力量、必要な要素などを冷静に分析して着実に成果につなげられる計画性の高さです。
実際、学生時代はサッカーサークルのキャプテンとして学内大会優勝を目標に掲げ、4年の春にはこの目標を達成しました。この時、意識したのは、「毎日の目標達成度の可視化」と「3日に1回のミーティングでの意識合わせ」です。
学内一の目標から逆算して毎日のタスクを定め、練習前には必ず一人ひとりが書き出してから練習に臨んでいました。毎日のミーティングは、すべての活動の意味をメンバー全員に伝え、全員が目標とそこへの活動を常に強く意識している状態を維持するのが狙いです。
ただ、最初の3ヵ月は自分だけが目標に向かって突き進み続けており、孤立していた時期もありました。このように、夢中になると周りが見えなくなりがちな点が自分の短所です。
ただ、キャプテンをした経験から「一人ひとりと定期的に目線を合わせる」ことがその解決策だと気づきました。
実際、ミーティングに加えてメンバーと1対1で話す時間を取り、そのなかで気持ちのギャップを埋め続けた結果、半年後にはすべてのメンバーが率先して練習案やより良い運営に関する意見を出すようになりました。
夢中になりすぎるのが私の短所ですが、それを自覚したうえでうまく付き合っていく方法をこの経験から体得しました。
③自己PRをお願いします
面接官が自己PRを質問するのは、単に学生の強みが何か知りたいという理由だけでなく、自分の強みを相手にわかりやすく伝える力があるか、自己分析で自分の強みをしっかり理解できているか、などをチェックする目的もあります。
また企業は自己PRの回答から、志望者の能力が自社とマッチしているか、実際に強みを発揮して貢献してくれそうかなども評価しているのです。
そのため自己PRの際は、自分の強みが企業の仕事のどんな部分とマッチしているのか、そこでその強みをどう活かしたいのかなどを述べることを意識しましょう。伝え方の具体的な手順は以下の通りです。
魅力的な自己PRを作るためのポイント
- 結論ファーストで簡潔にアピールポイントを明示する
- 結論が説得力を持つような根拠で伝えたいことを補強する
- 具体的な経験や実績を明示する
- 入社後にどう活用するかに言及する
「伝える」という側面においては、限られた時間で要点をピックアップして論理的に説明できているかどうかも重要になります。簡潔な結論と、エピソードによって自分の強みが入社後もきちんと発揮できるものであることを示しましょう。
自己PRで伝えたいのは「仕事で活かせる自分らしさ」です。
無理して企業の求める人物像に寄せるのではなく、どんな場面でどのように貢献できるか意識して、実際のエピソードを交えて自分の強みや長所、人との違い・自分ならではの魅力を伝えましょう。
自己PRの例文
自己PRの例文
自分は学生時代を通じて、変化に適応し続ける力を身に付けました。実際、大学在学中に3ヵ国への留学を経験し、そのなかでどのような環境でも人とのつながりを築けるようになりました。
留学はアメリカ・オーストラリア・トルコの順で訪れたのですが、特に苦労したのはトルコへの留学です。
食事や礼儀などの目に見える文化の違いだけではなく、人とのかかわり合いで生じるあいづちや距離感などの目に見えない部分での文化の違いに非常に苦労しました。
序盤は無意識に失礼な態度・コミュニケーションのせいで周囲と険悪な雰囲気になることもありました。しかしそれを逆手に取ってみたところ、円滑にコミュニケーションを取れるようになりました。
具体的には「日本ではこうするんだよ!」「トルコではこういうときどうするの?」といった方法でコミュニケーションを取ることで、相手も面白がってくれることに気づいたのです。
結果、留学から帰る際には20人の仲間がパーティを開催してくれただけでなく、そのうち5人ほどが定期的に日本を訪れてくれるほど深い仲になりました。
このように常に新しい環境で試行錯誤し、最適な形でその環境に溶け込めるのが自分の特徴です。御社でもこの強みを活かし、チームの活性化や取引先との関係構築に尽力します。
④学生時代に力を入れたことについて教えてください
学生時代に力を入れたことを聞く質問には、目標達成への姿勢や困難なことに対処する力、経験から学びを得る力などをチェックする目的があります。具体的なエピソードを語る際は、上記の3点を意識して努力の過程を語りましょう。
学生時代に力を入れたことを答える際に重要なのは、各場面での課題や力を入れた部分を具体的に伝えることです。重要な部分は具体的に、それ以外の部分は簡潔に述べることで相手を話に引き込めるだけでなく、自分の努力をより効果的に相手に伝えられます。
相手に努力を伝える際に意識すべきポイントは以下の3つです。
効果的に努力したことを伝えられる3つの工夫
- 前提と結果を対比的に伝える
- 具体的な数値を交えて説明する
- 事実で終わらせずにそこから得た学びや仕事に活かせることまで述べる
以下の例文で、効果的な伝え方をチェックしてみてください。
学生時代に力を入れたことを伝える際の例文
学生時代に力を入れたことを伝える際の例文
私が学生時代に最も力を入れたのは、部活動です。私は高校からサッカーを始めたにもかかわらず高校・大学とキャプテンマークを背負い、大学ではチームをリーグ戦準優勝に導きました。
私たちはチームの主導権を先輩から受け継いだ当初から、リーグ戦優勝を掲げて練習に励みました。それまでの最高成績がリーグ戦3位だったこともあり、未知への挑戦として部員一同練習に励みました。
私の大学が抱える最大の課題は部員数の少なさでした。他大学は500人を超えるメンバーが在籍している一方、私の大学には30人程度しかおらず、いかに長いリーグ戦期間を少ない人数で戦い抜くかを主体的に考えました。
結果「リーグ戦までの練習に体力増強のメニューを追加する」こと、「リーグ戦期間中は練習日を半分にする」ことを徹底して戦い抜き、準優勝を手にしました。
目標である優勝には届かなかったものの、この経験から「どうすれば限られたリソースで莫大なリソースを持つ競合に立ち向かうか?」を学びました。
業界3番手の御社でも今あるリソースで売り上げを最大化し、注力事業である〇〇で競合を超えられるような戦略を打ち立て、事業に貢献したいです。
⑤趣味や特技は何ですか?
この質問を通じて面接官は、志望者の人間性や内面的な価値観、そして仕事以外での自己投資や成長に対する姿勢をチェックしようとしています。
また、あえて仕事に関係なさそうな質問をすることで、学生が準備していない状態でどの程度論理的な回答ができるかもチェックされている可能性があるのです。
一見、選考とは直接的に関係なさそうな質問だからと気を抜かず、「なぜそれが趣味・特技だと思うのか?」をかみ砕いて説明しましょう。
ここでも、自分の趣味や特技に説得力を持たせる具体的なエピソードや、それらから得られたプラスの成果や学びなどを明示できると評価が高まります。
- 趣味や特技は企業が求める人物像に合ったものを選ぶべきですか? そのような趣味や特技がない場合はどうすれば良いですか?
企業の求めるものを意識するよりも自分らしさを重視しよう
面接では自分の本来の価値観や人柄を正直に伝えることが、長期的な成功や満足につながります。
たとえ企業が求める人物像と完全には一致しなくても、自分の考えや経験を誠実に伝えるほうが、信頼感や人間性が伝わりやすくなります。
そのうえで、自己表現の際に企業が重視する価値観を意識することは有益です。
趣味や特技にまつわる具体的なエピソードを通じて、自分の考えや行動がどのようにその価値観と結びついているかを伝えることで、無理に自分を変えることなく共感を得られる可能性が高まります。
面接はあくまで「相互のマッチング」の場です。自分の価値観や個性を保ちながら、企業との接点を探る姿勢が望ましいです。
趣味や特技を伝える際の例文
趣味や特技を伝える際の例文
私の特技は相手に合わせた効果的なコミュニケーションを取れることです。4年間カフェでアルバイトをしており、そのなかで初対面の相手との効果的なコミュニケーションの取り方を体得しました。
私の働いていたカフェは1時間に60件以上の取引がある非常に忙しい店舗で、一人ひとりのお客様とかかわる時間は1分以下しかありませんでした。
初めのうちはただ機械的にドリンクを作って渡すだけで精一杯でした。しかし、責任者として働き始めてから「もっと一人ひとりの顧客の笑顔を引き出すにはどうすべきか?」と本気で考えるようになりました。
少ない時間で相手を楽しませる、喜ばせるには、即座に情報を収集してそれをもとにコミュニケーションの糸口を見つける作業が不可欠です。それに気づいた自分は、毎回の取引で相手を深く観察し、得た情報をもとにお客さんとかかわるようになりました。
その結果、初来店の顧客の多くが常連になってくれたうえに、私が辞職する際には10人以上のお客様が見送りに来てくれるほどでした。
このように、初対面の人と効果的にコミュニケーションを取り、そこから深い関係を築けることが私の特技です。
⑥入社後のキャリアプランを教えてください。
将来像やキャリアプランに関する質問は、入社意欲や志望度の高さを測るために多くの面接官が面接で問いかけるものの一つです。
この質問で特に面接官が注目するポイントは以下の3点です。
将来に関する質問回答でチェックされているポイント
- 長期的な自社への在籍や成長を見すえているか?
- 目標に向けて現実的なプランや中期・短期目標を設けられているか?
- 企業の現状や特徴を適切に理解して、そのうえで目標やプランを作成できているか?
緻密な企業分析に基づき、段階的な目標とともに将来を見すえていると、面接官に熱意や分析能力の高さをアピールできます。
前述の通り、将来像やビジョンを決める際は長期・中期・短期の3つのスケールに分けて考えるのがおすすめです。
入社後のキャリアプランを伝える際の例文
入社後のキャリアプランを伝える際の例文
御社に入社したら、海外赴任して資源調達の最前線である現場の指揮に携わりたいと考えています。
現場と本社をつなぎ、双方にとって最適な形を追求しながら利益も最大化できるマネージャーになることが、私の目標です。そのために、まずは2年で自分の仕事を完璧に身に付け、そのうえで海外赴任に必要なスキルを3年以内に体得する所存です。
5年後には海外の採掘現場に携われるように経験を積み、第一線で活躍できる能力を身に付けます。
もし希望の部署に配属されなかった場合でも、この目標を見すえて努力するつもりです。任された分野で最大限の成果を残しながら経験を積み、将来的には資源調達に何らかの形で携われたらと考えています。
⑦何か質問はありますか?
面接官への逆質問は、企業理解を深めながら自分の志望度の高さをアピールする最後のチャンスです。前述した仕事に関する疑問点や、ネット上や企業HPからだけでは読み取れない情報について掘り下げられるような質問をしましょう。
実際にその企業で働く人からのリアルな情報として就活に役立てることで、自分自身のマッチ度を見極めてください。
企業側にとっての逆質問は、あなたの企業理解度や入社意欲の高さ、伝える力をチェックしたいという意図があります。「一応質問しておいたほうが良いかな?」ではなく、「質問を通じて自分の疑問を解消しながら、理解度・志望度の高さもアピールする」という気持ちで質問しましょう。
印象に残る逆質問で面接を締めくくれば、選考突破にぐっと近づきます。
逆質問の例
逆質問はその質が良ければ好印象を残せる一方、浅い質問をするとネガティブな評価につながりやすいのも事実です。この項で紹介するNG質問例・OK質問例をチェックして、良い印象で締めくくれる状態にしておきましょう。
ポジティブな印象を残せるOK質問例 | ネガティブな評価につながりやすいNG質問例 | |
---|---|---|
仕事について | 御社の事業のなかでも、〇〇の分野で特に力を入れているポイントを教えてください。 | ・御社の事業内容を伺いたいです。 ・どのような商品を扱っているのでしょうか? |
会社について | 実際に働いている〇〇さんが考えるこの企業の魅力や、改善すべきポイントをお伺いしてもよろしいでしょうか。 | ・御社の企業理念を教えてください。 ・御社の強みはなんですか? |
キャリアプラン | 若手のうちから発言できる環境が整っていると伺ったのですが、実際に自分の考えを発信する場はあるのでしょうか。 | ・どのくらいで昇進できますか? ・海外赴任したいのですが、どうすれば良いですか? |
待遇・福利厚生 | 私が希望する部署はかなり忙しいと伺ったのですが、仕事外で自己研鑽を積む時間を確保できている方はいらっしゃいますか? | ・有給はどのくらいありますか? ・転勤はありますか? |
面接対策について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。面接準備・対策についてさまざまな角度から解説しています。
集団面接対策
集団面接で対策必須の質問11選! 短い回答で勝ち抜く5つの秘訣も
面接準備
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
面接の志望動機
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
面接当日のチェックリスト! 失敗しないためのポイントを解説
面接当日のチェックリスト! 失敗しないためのポイントを解説
- 忘れ物をしていないか
- 服装や髪型は適切か
- 余裕を持ってスケジュールを組めているか
ここまで面接の特徴から対策方法、面接官がチェックするポイントまで網羅的に解説してきました。実際に面接対策を進めたり、次の面接に向けて行動し始めたりしている人もいるでしょう。
面接について理解できたら、最後に面接当日にチェックすべきポイントに目を通しておきましょう。どんなに入念に準備していても、当日絶対に押さえるべきポイントを疎かにしていると採用は勝ち取れません。
事前にチェックリストを用意して抜け漏れを防ぎ、入念な準備を棒に振らないように対策しておきましょう。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。
簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
- 自分の面接の改善点を知りたい人
- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
忘れ物をしていないか
面接では必要な持ち物を忘れると、大きく評価が下がってしまう可能性があります。緊張感を持って臨むべき面接で忘れ物してしまう人は、入社後も重要な商談やプレゼンの際にも同じようなミスをする可能性があると思われるためです。
忘れ物をしないためにも前日の夜には支度を済ませ、朝にもダブルチェックをしてから面接会場に出発するようにしましょう。
必要に応じて、以下のチェックリストも活用してください。
面接に必要なもの・忘れると評価が下がる可能性があるもの一覧
- A4サイズの書類が入るバッグ
- 応募書類のコピー
- 募集要項や企業案内などの資料
- 筆記用具
- 腕時計
- スマートフォン、携帯電話
- 担当者名・採用担当部署の電話番号がわかるもの
- そのほか、持ってくるよう指示のあったもの
スマートフォンに会社の所在地や担当者名、採用担当部署の電話番号などを登録しておくと、万が一のことがあった場合でも安心です。
- 面接に必要な持ち物を忘れてしまうとやっぱり評価は下がってしまうのでしょうか?
評価が下がるだけでなく企業側に手間をかけさせることになる
持ち物として指定されたものは、忘れる人はいない前提で企業は準備しています。忘れたから即不合格ということはないかもしれませんが、印象は良くありません。
たとえば提出が必要な書類を忘れると、採用担当者にはそのことを記憶しておき、後日提出書類の束に加える手間が発生します。
相手に無駄な手間をかけさせてしまう点はしっかり認識しておきましょう。
自分自身も不安な気持ちになり面接に集中できないなどの影響があるため、前日と当日に、企業からの面接案内を見ながら持ち物をきちんとチェックしてくださいね。
当日の持ち物に関しては、以下の記事でより詳しく解説しています。面接当日に後悔しないよう、事前にチェックしておきましょう。
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面接に必須な持ち物12選! あると役立つアイテムも紹介
面接に持っていくべき持ち物について、キャリアコンサルタントとともに解説。必須の持ち物と、あると便利な持ち物にわけて紹介していきます。
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服装や髪型は適切か
服装や髪型は、面接での第一印象を決める重要な要素です。そのため、必ず適切な状態に整えてから出発しましょう。
それぞれ、以下のポイントを押さえて身支度を整えてください。
注意すべき場所 | チェックポイント |
---|---|
髪型 | ・髪の長さや色に清潔感はあるか? ・ビジネスシーンになじむ髪型にセットされているか? ・顔に髪がかかっていないか? |
顔周り | ・髭は丁寧に整えられているか? ・化粧は厚すぎず、自然か? ・コンタクトやメガネは適切な色か? |
スーツ・ネクタイ | ・ビジネスシーンに適した色、形か? ・シワやほつれ、汚れはないか? ・スカートやパンツの丈は適切か? |
コート | ・ビジネスシーンになじむ色、デザインか? ・自分の体型に合っているか? |
腕時計・靴・かばんなど | ・デザインは派手すぎないか? ・サイズや色は適切か? ・必要な機能が搭載されているか? |
また、髪型や身だしなみは移動中に崩れる場合も多いため、会社に着いたら再度整えて集合場所に向かうのがおすすめです。
到着後に服装や髪型を整え直せるよう、以下で余裕を持ったスケジュール感をチェックしましょう。
面接の服装については、以下の記事で詳しく紹介しています。基本マナーを確実に押さえ、不必要な減点がないようにしておきましょう。
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面接で服装を整えることは最低限のマナー。面接における服装の基本マナーを押さえましょう。この記事では服装の意識すべきポイントや評価に与える影響などをキャリアコンサルタントがプロの現場目線で解説します。
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余裕をもってスケジュールを組めているか
面接では、時間に追われると焦りや緊張が高まり、練習通りの実力を発揮できなくなります。だからこそ、常に落ち着いて行動し、自分の力を存分に発揮できるよう、余裕のあるスケジューリングが重要です。
面接会場に20分前に到着することを目安に行動するのがおすすめです。会場に到着後、再度身だしなみを整える時間を考慮しても約10分前には集合場所に着くことができます。
また、理想的なスケジュールで面接に臨むためにも、事前に会場までの経路をチェックして、使う電車やバスの時間もメモしておきましょう。
なお、車やバス、タクシーなどは道路の混雑状況によって所要時間が大きく異なるので、電車を利用するのがおすすめです。
車やバス、タクシーを利用する場合は、道路の混雑状況も考慮して、さらに余裕をもたせた時間で会場に向かうように計画しておくと、多少の混雑があっても焦らずに済みます。
当日の遅延や不測の事態に備え、移動ルートや時間配分を事前に確認しておきましょう。早めに到着し会場近くのカフェなどで時間を潰すような気持ちの余裕も必要です。
万一のときに企業の担当者に連絡できるように、人事部などの連絡先も忘れないようにしておきましょう。
面接は目的の理解と徹底した対策で選考突破を目指そう!
この記事では面接の目的や役割、基本的な流れから対策法まで具体的に解説しました。面接について深く理解しておけば、事前準備をスムーズに進められるでしょう。
面接で好印象を残すには、事前にどれだけ本番を想定して準備できたかが肝心です。記事で紹介したポイントを押さえて対策を徹底し、本番で淀みなく受け答えできる状態に仕上げておきましょう。
当日のチェックリストも活用しながら、志望企業の内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る面接は敵と相対する場ではなく企業とのマッチング度を測る機会
皆さんに知っておいてほしいのは、「面接官は、あなたを落とすためではなく、合格させるために面接している」ことです。つまり、面接官は敵ではなく、皆さんの味方だととらえて面接に挑むことが大切です。
そして、皆さん自身にも会社を選ぶ権利があり、面接のときに違和感があったり、この会社で働くのは難しいと感じることがあるかもしれません。
そうしたときは、辞退しても問題ありません。ここまで読むと、ちょっと気が楽になりませんか?
失敗を恐れすぎず最善を尽くそうとする気持ちが面接では重要
面接では、自分が想定していなかった質問が出たり、緊張して用意していた答えを忘れてしまうこともあるでしょう。
それに、リモート面接で回線がつながらなかったり、電車が遅延して遅れそうになるなどの思わぬトラブルは、就活中、誰しも一度は体験するものです。
ですが、そんなときこそ落ち着いて対応しましょう。
私が知っている学生のなかには、聞かれた質問に上手に答えられなくても、リモートの回線が途中で切れてしまっても、それ以外の評価が高かったことで内定が出た人もたくさんいます。
「失敗はしてもしょうがない」ぐらいの気持ちで、面接に取り組んでください!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
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