この記事のまとめ
- 集団面接の質問は回答内容だけでなく答え方も見られる
- 集団面接でよくある質問11選と回答例を解説
- 集団面接の質問を攻略できる5つのポイントを押さえよう
集団面接では一体どんな質問をされるのか気になる人も多いでしょう。個人面接と雰囲気も内容も異なるので、質問の受け答えに不安がある人もいるかもしれません。
集団面接の質問はそれほど数が多くなく、基本的なものが中心のため、事前の対策が十分可能です。しかし集団面接ならではの回答のコツや見られるポイントを知らないと、思わぬミスをする可能性もあります。
この記事では集団面接で聞かれる質問11選を、重要度付きでキャリアアドバイザーの瀧本さん、遠藤さん、小関さん、マナー講師の樋口さんと解説します。短時間で周囲と差をつける5つの秘訣も解説するので、ぜひ最後まで確認して万全の態勢で集団面接に臨んでください。
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集団面接の質問は学生をふるいにかけるためのシンプルなものが多い
集団面接は一般的に選考の序盤で実施されることが多く、たくさん集まった応募者を絞り込むためにおこなわれます。
そのため質問内容は基本的なものが多い一方で、企業は回答だけでなくコミュニケーション力やマナー、参加中の態度などそのほかの基本的な能力にも目を光らせています。集団面接では短い時間の中で好印象を残さなくてはなりません。
この記事ではまず集団面接を突破するための基礎となる3つの前提を紹介した後、必ず対策したい質問11選と回答例を解説します。集団面接の回答にはコツがあるので、例文を参考に頻出質問を攻略して、通過率を高めましょう。
後半では、集団面接ならではの高評価を得るポイントを5つ解説するので、短時間で周囲と差をつける方法をつかんでください。この記事で集団面接に必要な力を身に付けて、確実に突破しましょう。
集団面接の特徴や基本的な知識に不安がある人はこちらの記事で確認しましょう。3つの落とし穴についても解説しています。
グループ面接を確実に攻略する8つの極意! 陥りがちな失敗も解説
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集団面接の質問対策をする前に押さえたい3つの大前提
集団面接の質問対策をする前に押さえたい3つの大前提
- 1人当たりの回答時間が短い
- 回答の順番が前後したり挙手制になったりする
- 態度も回答もほかの学生と比較される
集団面接の質問をいきなり対策しようとしても、集団面接ならではの特徴や注意点を理解しておかないと、せっかくの準備が効果を発揮せず本番でしどろもどろな受け答えになる可能性があります。
ここでは集団面接に臨むに当たって必ず知っておきたい3つの大前提を解説するので、まずは集団面接を突破するために必要な、土台となる知識をしっかり固めましょう。
1人当たりの回答時間が短い
集団だからこそ一生懸命アピールしなければいけないと思う人もいるかもしれませんが、集団面接で長く話しすぎるのは危険です。
集団面接は平均的に学生3〜4人で30〜40分程度、質問数は10個前後です。つまり1人当たりの持ち時間は合計で10分程度であり、1つの回答には30秒〜1分程度で答える必要があります。
「1分程度で回答してください」というように時間を指定されることも多いため、伝えたいことをコンパクトにまとめる必要があるのです。
集団面接の準備をする際には回答をPREP法で作り、結論から答える練習をしましょう。PREP法とは「結論、理由、具体例、結論」の順で伝えるビジネスコミュニケーションの手法であり、面接官に自分の話をわかりやすく伝えることができます。
ちなみに1分間で話せる文字数は約300字と言われているため、回答を用意するときの目安にしてください。
集団面接は回答時間が短いため、質問の内容を的確に理解し、長々とした説明は避けて、聞かれたことだけに対して結論からズバリと回答するのがコツです。
さらに自分の強みや経験を簡潔にアピールして、独自性や特色を強調できると効果的です。
回答の順番が前後したり挙手制になったりする
集団面接では席順に決まった順番で回答していくことも多いですが、すべての質問が順番通りに回ってくるとは限りません。面接官のその場の判断でバラバラに指名されたり、挙手制になったりすることもあります。
そのため「自分は最後だから」というように安心するのではなく、緊張感を保ってどの質問にもすぐ回答できる心構えをしておく必要があります。
挙手制のときはほかの学生の出方を伺ったり遠慮したりせずに、積極的に手を挙げましょう。遅れると消極的に見えて評価が下がりやすいだけでなく、言おうとしていたことを先に言われてしまい自分が悩む可能性もあります。
- 集団面接では1人に質問が集中することもあると聞きましたが、なぜなのでしょうか?
より深く話を聞きたいというポジティブな理由が多い
面接官がその人の特定の能力や経験に興味を持った場合や、その人の回答がほかの応募者と比較して際立っているために、さらに深く掘り下げたい、知りたいと感じて質問が集中する場合もあります。
そのため質問が集中することは必ずしも悪いことではありません。面接官があなたのことをより深く知りたいと感じている証拠だからです。
もし自分だけに質問が集中した際は、冷静に自分の意見や考えをしっかりと伝えることが大切です。焦らず、自分の経験やスキルをアピールする良い機会だと捉えて、ポジティブに対応できると良いですね。
集団面接が初めての面接だという人もいますよね。面接は事前にしっかり準備することで着実に通過率を高められるので、こちらの記事を読み込んでさらに力をつけましょう。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
態度も回答もほかの学生と比較される
集団面接では学生が横一列で並んで回答するので、面接官からは学生同士の差や違いがよくわかります。そのため個人面接と異なり相対評価によって合否が決まってしまうこともあるので、どんな点を比較されるのか把握しておきましょう。
集団面接でほかの学生と比較されるおもなポイント
- コミュニケーション力
- 明るさや笑顔、声の大きさ
- 面接中の態度や姿勢
- 回答内容や時間
たとえば笑顔でしっかり目を合わせて答える学生と、自信がなさそうにぼそぼそと答える学生ではまったく印象が違いますよね。また自己PRやガクチカなどの基本的な質問にさえしっかり答えられない学生と、ハキハキ答えて準備の量が伝わる学生とでも歴然の差があります。
このように、面接官に比べるつもりがなくても学生同士で明確に差が出てしまうのが集団面接です。自分一人ではないからといって気を抜かずに、事前にきちんと準備することが大切です。
発言内容や姿勢の良さなどに加え、ほかの学生が発言しているときの態度も見られています。
そのためほかの学生の回答のときでも、「次は自分の番だ」「何を話そう……」と気もそぞろになることがないように、きちんとほかの人の話を聞けているか、周りが見えているかということに気を配ってください。
集団面接ではルールやマナーをきちんと守れているかも見られています。慣れない状況では思わぬミスをしてしまう可能性もあるので、以下の記事で本番までに基礎知識を固めてください。
面接マナー
絶対に落とせない面接のマナー! 「即不合格」にならないための作法
面接ルール
面接ルールを知らないまま本番を迎えると不合格の可能性大!
面接の服装
面接の服装に迷う就活生必見! 基本マナーから私服対策まで完全網羅
集団面接ならではのマナーとして、協調性を大切にすることがポイントです。具体的には、以下の3つを特に意識してください。
・入退室などの動きはスムーズにし、ほかの学生の妨げにならないようにする
・ほかの学生の話をきちんと聞き、よそ見をしたりそわそわしたりしない
・時間配分に気を配り、長々と発言してほかの学生の発言時間を奪うことがないようにする
集団面接に苦手意識がある人はこちらのQ&Aコンテンツもおすすめです。集団面接のポイントをキャリアアドバイザーが解説しているので、要点をつかみましょう。
集団面接でよくある質問11選と回答例! 重要度とポイントも解説
集団面接でよくある質問11選と回答例! 重要度とポイントも解説
集団面接を通過するための3つの基礎知識を解説しました。重要なポイントを把握できたら、さっそくどんな質問をされるのか具体的に見ていきましょう。
ここでは集団面接で頻出の質問11選を紹介します。質問ごとに面接官が重視する度合を★で表したので、★が多いものは特に重点的に対策すると効果的です。また回答例とポイントもキャリアアドバイザーとともに解説するので、参考にして質問対策を進めてくださいね。
集団面接の質問①自己紹介
自己紹介は面接の基本ですが、集団面接では特に重要です。最初の自己紹介からしっかり準備してきた気合が伝わる学生がいたら、面接官はその学生の話をよく聞きたいと思うものです。
反対に自己紹介で自信のなさが伝わると、それだけでほかの参加者から遅れを取ってしまいます。
集団面接の自己紹介は30秒〜1分程度が理想的なので、以下の情報を簡単に伝えて自分を印象付けつつも短くまとめるのがおすすめです。
集団面接の自己紹介の構成
- 大学・学部名・学年と氏名
- 学生時代に主に取り組んできたこと
- 応募したきっかけや意気込み
- 「よろしくお願いします」という挨拶
自己紹介の回答例
〇〇大学〇〇学部〇年の港太郎と申します。
大学では経済学を中心に学び、吹奏楽サークルでの活動に力を注いできました。また居酒屋でのアルバイトを3年半続けており、バイトリーダーも務めています。
これまで培ってきたチームワークと主体的な行動力が御社での営業職に活かせるのではないかと思い、この度応募させていただきました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
簡潔にまとまっていて、「どのような人物か」のイメージが面接官に湧きやすい内容で良いと思います。
吹奏楽サークルや居酒屋バイトのリーダーの話も、メンバーと一緒に目標を達成していく協力的な姿勢を感じますね。
自己紹介は面接での印象を左右する、非常に重要な要素です。自己紹介で失敗しないためのポイントはこちらの記事で把握しておきましょう。
面接の自己紹介の作り方・伝え方|やってはいけないNG例も紹介
1分間で自己紹介をする方法や作り方はこちらの記事で詳しく解説しています。自己紹介が長すぎると評価が下がる可能性があるので、併せて確認してください。
自己紹介は1分で印象付けられるかが鍵! まとめ方や例文を徹底解説
自己紹介は明るく話すのが大切なので、笑顔が苦手な人は自然な笑顔の作り方を練習しましょう。こちらのQ&Aコンテンツでキャリアアドバイザーが面接での笑顔の作り方を解説しています。
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集団面接の質問②自己PR
自己PRとは自分の一番の魅力やアピールポイントを企業に伝えることです。自分はどんな人間で、どのように企業に貢献できるのかを伝える大きなチャンスになります。以下の構成で自己PRを作ると説得力のある内容になります。
自己PRの構成
- 自分が一番アピールしたいポイント
- その根拠となるエピソード
- その強みをもとに企業にどう貢献できるか
集団面接では短時間で面接官に自分を印象付けることが重要です。そのためあれこれ強みを挙げると印象に残りにくいため、あまりおすすめしません。アピールしたいポイントの中から、その企業の社風にマッチしたものや、その企業での業務に活かせるものを選んでください。
自己PRの回答例
私のアピールポイントは、チームの課題を見つけて自ら提案ができることです。この強みは特に書店でのアルバイトで発揮しました。
本のPOP作成は私たちアルバイトの役割だったのですが、たくさん作っていても本当に効果があるのかどうかわからないことを疑問に感じていました。
そこでどんなPOPが効果的なのかわかれば、より意味のあるPOPを作れると思ったので、店内で特に売れている本のPOPを分析したいと社員に提案しました。
するとアルバイト5人でPOPの調査を任され、魅力的なPOPの特徴を調べたところ、共通点が見えてきてマニュアルを作成することができました。
しかしそれだけではクオリティが安定しなかったので、マニュアルをもとにアルバイト全員にPOP作成のレクチャーをすることを提案したところ、苦手だった人にもやっとコツをつかめたと言ってもらえました。目立たない場所の本の売り上げにも変化があったと社員から褒めていただいています。
この積極的な提案力は、チームワークと自主性を求めている御社で特に発揮できるのではないかと考えています。
良い点は、具体的な経験をもとにした積極的な提案力を強調し、その経験を仕事に活かす方法を明確にしているところです。
改善点として、問題の具体的な内容や解決策の詳細をもう少し聞きたいことと、応募先の特性や業務内容に合致する理由の具体性がやや足りない点が挙げられます。
自己PRは短い時間で自分を印象付けるための大きなチャンスです。こちらの記事で面接官をさらに惹きつける秘訣を確認しましょう。
面接官を惹きつける自己PRの答え方|例文12選
集団面接では自己PRを長く話しすぎても逆効果になります。こちらの記事で1分間で自分の魅力を伝え切る方法をつかんでください。
例文12選|1分の自己PRで魅力を伝え切る必勝法
集団面接の質問③強みと弱み
「強みと弱み」「長所と短所」というように、性格や人柄の特徴を聞く質問も集団面接で多くされます。こうした質問は単純に人柄だけを見ているのではなく、自分を客観的に分析できているか、良く見せようとして自分を偽っていないかなどの自己評価の正確さも見られています。
たとえばチームでの経験が乏しいのにコミュニケーション力やチームワークを強みとしてアピールすると、自分の能力を客観的に評価できていない印象があります。すると仕事でも強みを活かしたり短所をカバーしたりといったバランスを取ることができず、成果を出せない可能性があると考えられます。
そのため自分の特徴を正しく捉えていることが重要なのです。見栄を張るのではなく、正直な自分の人柄を答えることで、より自分らしさも表現できて周囲の学生との差別化につながります。
強みと弱みの構成
- 強みが何かという結論
- その強みが特に表れたエピソード
- 弱みの具体例や特徴
- 弱みをどうカバーしているのかという対処法や心掛け
強みと弱みの回答例
私の強みは、計画的に行動できることです。
授業の課題や期末レポートなども直前に取り組むのではなく、いつも前々から計画を立てて早めに取り組むようにしています。
反対に、計画にこだわりすぎてしまう完璧主義なところが弱みだと思っています。何のための計画なのかを忘れず、イレギュラーな事態があっても計画を柔軟に変更することを最近は意識するようにしています。
計画的に行動できる長所と、こだわりの強さという短所をどうカバーしているかが伝わってきます。
ただ両方とも「計画」というキーワードが含まれているので、短所のイメージが強く残る可能性があります。計画以外の観点から完璧主義を説明してみてはいかがでしょうか。
自分の長所と短所は自分ではなかなか見つけにくいものです。何をアピールすべきかわからない人は、こちらの記事で自分らしい長所と短所を探しましょう。
「長所と短所がわからない」の脱出方法10選|例文や伝え方も紹介
上記の例では計画性をアピールしていますが、こちらの記事でさらに詳しく計画性の自己PRのコツを解説しています。ぜひ併せて活用してください。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!
39点以下は要注意!
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「面接に自信がない」「今のままで選考通過できるか不安」そんな就活生は自分の面接力を知ることからはじめましょう!
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集団面接の質問④学生時代に力を入れたこと
学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)は非常によく聞かれる質問です。この質問で企業はその学生の興味関心、目標設定の高さ、行動力、結果を振り返る力などさまざまな能力を見極めています。
そのため成果を伝えるだけでなく、以下の構成を参考にストーリーとして伝えることを意識しましょう。
ガクチカの構成
- 学生時代に特に力を入れたことの概要
- 取り組んだ理由やきっかけ
- 取り組むうえでの課題や目標
- 具体的に取り組んだ行動内容
- 取り組みの結果や成果
- ガクチカから得た学びと今後への抱負
集団面接ではほかの学生よりインパクトのあるガクチカにしようと思ったり、周囲のガクチカを聞いて自信をなくしたりすることがあるかもしれません。
しかし大切なのはエピソードの大きさではなく、取り組みから結果までの振り返りがきちんとできていることです。ストーリーに説得力がないと話を盛っていると思われるうえに、面接官によってはガクチカの反省点や改善点を聞いてくることもあります。
そのため自信を持って話せる内容でないと自分の足を引っ張る事態になるので、ほかの学生と競うのではなく、自分らしい人柄や能力が伝わるエピソードを選んでください。
ガクチカの回答例
私が学生時代に力を入れたことは、学業で優秀な成績を修めることです。
大学が家から遠く、通学に時間がかかったのでサークルを3カ月で辞めてしまったことがきっかけでした。その代わりに何かに取り組みたいと思い、成績優秀者を目指すことにしました。
具体的には授業の予習復習はもちろん、朝早く家を出て図書館で勉強したり、空き時間は教授のところへ行って気になることを何でも質問したりしました。TOEICも授業で必要だったため、電車の中では英語の勉強に取り組みました。
その結果、1年次の2学期以降はすべてB評価以上になり、3年次には成績優秀者に選ばれることができました。TOEICも目標だった800点に到達しています。
この経験から目標に対しコツコツと取り組む力を得たので、入社後も自分から学んでいき着実に成長していきたいと思います。
成績優秀者を目指した理由、そのためにどんな努力をしたのか、どんな結果を得られたのかがまとまっていて、とても良いと思います。真面目で努力家の性格や自信も伝わります。
特にB評価以上、TOEIC800点などと評価や数字も入っているので説得力がありますね。
ガクチカは内容だけでなく伝え方にも注意が必要です。こちらの記事で面接官にうまく伝わる作り方を確認しましょう。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
「面接で話せるようなガクチカがない……」と悩む人もいますが、ガクチカは誰でも見つける方法があります。こちらの記事で例文16選も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
例文16選|ガクチカがない悩みから必ず抜け出せる3つの方法!
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
集団面接の質問⑤大学で学んでいること
企業は学生の人柄や能力を知るために、学業で学んだことや専攻内容について質問することもあります。自分が専攻していたことをしっかり伝えられないと、本分である学業を疎かにしていたという印象を持たれることもあるので必ず対策しましょう。
大学で学んでいることの構成
- 大学で学んでいることの結論
- その中で自分が特に専門的に取り組んでいること
- その学業の魅力や身に付いた力
- 学業で得たスキルや知識をどう活かすかという抱負
答える際は、専門的な用語を使いすぎないことに注意してください。面接官は当然文系の場合も理系の場合もあり、自分の学業内容に詳しいとは限りません。
また集団面接では深掘り質問をされる時間があまりないので、専門的すぎる内容を話すとどんなことを学んでいるのか一度で伝わらないというリスクも考えられます。誰が聞いても理解できるように、わかりやすく説明することがポイントです。
大学で学んでいることの回答例
私は大学で日本の古典文学を中心に研究していました。具体的には源氏物語や万葉集、和歌などです。
ゼミでは源氏物語の中に出てくる花や植物に着目し、物語の中でどんな役割を担っているのかについて発表やディスカッションをしています。物語のストーリーだけでなく要素を分析して、構造的に読み解く力が身に付きました。
そのおかげで現代の小説も含めて、今まで何となく読んでいた作品を別の角度で読めるようになり、好きな読書をさらに楽しめるようになったのが大きな収穫だと思います。
日本の古典文学の研究において、独自の視点で物語の要素を深く分析し、構造的な読解力を身に付けられたとしている点は良いですね。
この研究や読解力がビジネスシーンや職種にどのように活かせるのかを明確に伝えると、より良くなると思います。
大学で学んだことはどう伝えるべきか悩む人もいますよね。こちらの記事で学部別の例文13選を紹介しているので、アピール方法の参考にしてください。
例文13選|就活の「大学で学んだこと」は3ステップで必ず見つかる
集団面接の質問⑥志望動機
志望動機は必ずといって良いほど聞かれる重要な質問です。企業は学生とのマッチ度や意欲の高さを志望動機から見ています。
志望動機を作る際に大切なのが、誰でも話せるようなことではなく自分なりの原体験を伝えることです。たとえばIT企業のエンジニアを志望する理由が「成長している業界の需要が高い仕事だから」だと誰でも言えてしまい、その企業でなくてはならない理由もないですよね。
また集団面接の時点では企業研究がまだ浅い学生も多く、企業ホームページ(HP)に書いてある内容から作った、似たような志望動機になりがちです。その中で自分なりのきっかけや実際に努力してきたことが伝わる志望動機を話す学生がいると、一際目立って見えるものです。
以下の構成と例を参考に、自分なりのストーリーと、なぜその企業が良いのかという根拠を伝えて説得力のある志望動機にしましょう。
志望動機の構成
- なぜこの企業を志望するのかという結論
- きっかけとなる経験やエピソード
- 企業にマッチする理由や活躍の根拠となるこれまでの取り組み
- どのように活躍したいかという抱負
志望動機の回答例
私が御社を志望する理由は、「本当に良いものを作る」という技術力にこだわりを持たれていることです。
私は地方に祖母が1人で住んでいて、いつも電話でしか声を聞けないのが心配の種でした。大学生になってからタブレットを買ってプレゼントしてあげたところ、顔を見て話せるようになり安心したのはもちろん、とても喜んでもらえたのがうれしく、技術で人の生活を変えられることに感動しました。
それからIT技術に興味を持ち、大学では独学でプログラミングを勉強してITパスポートも取得しました。IT企業は日本にたくさんありますが、御社は特に「真に人の役に立つものを作る」という理念を持っておられ、非常に共感いたしました。
そのような環境で本当に良い製品を作るエンジニアになりたいと思い、御社を志望いたします。
自身の体験談を踏まえて、企業の理念に共感していることや、IT分野の自己啓発をしてきたことが伝わってきます。
一方、「真に人の役に立つもの」や「良い製品」といった抽象的な表現が多いので、あなたなりの解釈や思いを聞いてみたいと思います。
志望動機は特に企業への意欲やマッチ度を伝えられる重要な質問です。答え方に不安がある人はこちらの記事でさらに詳しいアドバイスを確認しましょう。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
志望動機を短い時間でまとめるコツはこちらの記事でも解説しています。集団面接では端的に説得力のある志望動機を伝えることが大切なので、ぜひ併せて確認してください。
面接の志望動機の最適な長さは? 時間別の例文付きで解説
上記の例文ではITパスポートについて触れていますが、実際はどのような企業・職種で有利なアピールになるのでしょうか。特にIT業界に興味がある人はこちらの記事で確認しましょう。
ITパスポートで就職が有利に? 必要性や活用方法を徹底解説
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。
簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
- 自分の面接の改善点を知りたい人
- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
集団面接の質問⑦入社後にやりたいこと・キャリアビジョン
入社後にやりたいことからは、学生が企業のことをしっかり調べているか、学生のやりたいことが本当にその企業で実現できるかなどがわかります。そのためただ希望を伝えるのではなく、その企業だからこそ叶えられることを伝えてマッチ度や熱意を示しましょう。
「特にないのでまずは言われたことを頑張ります」というように目標が明確にないと、意欲が低いという印象を持たれかねません。反対に「すぐにリーダーになって本社に異動したい」というような無茶なキャリアビジョンも、仕事への考えが甘いと判断される可能性もあるので注意してください。
企業HPや採用サイトなどに先輩社員のインタビューなどが載っていることが多いので、実際にどんなキャリアがあり、どのように歩んでいくのかという実態を事前に確認しておきましょう。よく調べて企業を理解していることが伝わると、周囲の学生との差別化につながります。
入社後にやりたいこと・キャリアビジョンの構成
- どんなことをしたいか・どうなりたいかという結論
- なぜそれに挑戦したいのかというきっかけや理由
- そのために入社後は具体的にどう行動していくのか
キャリアビジョンの回答例
私は求職者の可能性を広げられるようなキャリアアドバイザーになりたいと思っています。
私自身、就活を始めたときはやりたいことも自分の適性もわからずとても悩んでいました。何度も失敗する中でようやく自分の本音や強みがわかってきて、そこからは就活がスムーズに進むようになりました。
このように自分のことを正しく理解するのは難しく、苦手な人も多いと思うので、私と同じように悩んでいる人を救えるキャリアアドバイザーになりたいと思います。
就活という実体験を通した実感が伝わる、良い回答だと思います。自分がしてほしかったこと、されたら嬉しかったことを人にしたいという、仕事に対する姿勢ややりがいも面接官に伝わります。
もしキャリアアドバイザーに実際に会っていたなら、そこで得た良さなども伝えると良いですね。
入社後にやりたいことをイメージするのはなかなか難しいですよね。悩む人はこちらの記事で高評価を得るポイントをつかみましょう。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
集団面接の質問⑧最近関心のあるニュース
時事問題として、最近関心のあるニュースというのも集団面接でよく聞かれる質問です。きちんと答えられないと社会に関心のない学生という印象を持たれてしまうので、普段からニュースサイトやアプリなどでニュースをチェックして、自分なりに興味を持てるものを見つけておきましょう。
話題として小さすぎるものや地元のローカルニュースなどは面接官がまったく知らないこともあるので避けるのが無難です。また集団面接ならではの落とし穴として、ほかの学生と情報感度や社会動向への洞察などから差が付きやすいテーマでもあるので、エンタメニュースなど娯楽的な話題もおすすめしません。
これらの注意点を踏まえてニュースを選んだら、以下の構成を参考に自分らしい答えを作ってみてください。
最近関心のあるニュースの構成
- 関心のあるニュースの概要
- なぜ関心があるのかという理由や感想
- ニュースの解釈や今後の自分の行動との紐づけ
最近関心のあるニュースの回答例
私が注目しているのは海外観光客の増加です。
これまで有名だった東京や大阪・京都以外にも、全国各地に外国人客が増えていると感じます。これにより観光地の活性につながったり国際交流が活発になったりすると、地方の経済にもプラスの影響が出るのではないかと思います。
一方で人手不足の問題もあり、ホテルの予約が取れない、飲食店が値上がりしたなどの影響も出始めていると聞きました。
日本は観光が産業の中心の地域もたくさんあるので、そうした地方が生き残るには今後うまく環境を整えていく必要があると思い、注視しています。
ニュースを選ぶ際は、宗教や政治に関するニュースは意見が分かれることが多いため、面接の場では避けた方が良いでしょう。
また思想や信条、ギャンブルやプライベートに関することも、憲法の「内心の自由」にかかわることなので、面接で答えるのは適切ではありません。
時事について話すときは、テーマ選びだけでなくもちろん話の内容も重要です。どう話せば良いかわからない人は、こちらの記事で魅力的な回答にするコツをつかんでください。
例文10選|面接で最近のニュースを話すなら「自分の意見」が重要!
時事問題は面接で質問させることもあります。以下の記事では時事問題の答え方を解説しているので参考にしてみてください。
面接で時事問題に答えるための5ステップ! 業界別の例文12選付き
集団面接の質問⑨他社の選考状況
他社の選考状況はどう答えれば良いのか悩む人が多いかもしれません。企業としては、自社の志望度がどれくらいなのか、また志望動機で話した内容と一貫性があるかなどを見ようとしています。
業界を絞っているならやりたいことと行動に一貫性があるので、その中で何社受けているのかストレートに伝えて問題ありません。ただし滑り止めだと思われると高評価につながりにくいので、あくまでもその企業が第一志望だと伝えて理由も簡単に添えるようにしましょう。
幅広い業界を受けている場合は、面接官によっては将来をよく考えていない、もしくは有名企業を手当たり次第に受けているというような印象を抱く可能性があります。受けているそれぞれの企業が自分のやりたいこととどうつながるのかという筋の通った理由を伝えることが大切です。
他社の選考状況の構成
- どんな業界を何社受けているのかという概要
- この企業が第一志望(群)という旨とその理由
- 他社の具体的な選考状況
集団面接ではほかの学生の選考状況が順調だったり、すでに内定を持っていたりすると焦ってしまうかもしれません。ただし話を盛ると次の選考時に整合性が取れなくなってしまうので、嘘をつくのはやめましょう。
一方で順調に他社選考が進んでいる場合でも、どの段階なのか伝えることで自分の選考フローを早めてもらえる可能性があるので、正直に伝えてくださいね。
他社の選考状況の回答例
私は広告業界を中心に7社受けていて、特に自分の経験を活かせるSNSマーケティングに強い御社を第一志望とさせていただいております。現在2社が一次面接を通過したところで、ほかは結果待ちの状況です。
筋の通った企業選びをしていることが伝わってくるうえに、進捗状況についても簡潔に伝えられていて良いと思います。
「差し支えなければ具体的な社名を教えてください」と聞かれることもあるので、そこで答えに詰まらないように心構えをしておきましょう。
他社の選考状況は、どのように答えるべきかが特に難しい質問ですよね。こちらの記事で例文を交えてさらに詳しく解説しているので、ベストな答え方をつかみましょう。
例文付き! 面接で他社の選考状況を質問されたときの答え方
集団面接の質問⑩ほかの学生の発言への意見
集団面接ならではの質問として、ほかの学生の発言への意見や感想を求められるというものがあります。
これは志望動機や自己PRなどと違い事前に準備することができないため、より学生の本音や考える力が見えるという理由で聞く企業が多いです。もしくはほかの学生の話をしっかり聞いていたかを確認する意図で聞くこともあるので、自分の順番以外も集中して聞くようにしましょう。
答える際は「賛成です」「反対です」だけだとよく考えていない印象になってしまうので、自分なりの感想も併せて伝えるようにします。たとえば同じ意見ならなぜ賛成するのか、自分の経験や考えを交えて一言追加しましょう。発言の中の特にどの部分に賛成したのかを伝えるのも、話しやすくておすすめです。
意見が異なる場合はただ否定するだけだと入社後も社内外の人と気持ちの良いコミュニケーションが取れないかもしれないと思われる可能性があります。そのため、なぜ反対するのかという根拠をしっかり伝えるようにしましょう。
「ほかの学生の発言への意見」を聞くことで、学生に自分の意見があるか、それをどのように相手に伝えるかというスキルを企業は見ています。
企業で仕事をする中では「自分で考えて動く」「他者と上手にコミュニケーションが取れる」という能力が、成果を上げることにつながるからです。
ほかの学生の発言への意見の例①
私は〇〇さんの、働くうえでは結果が何より大切という意見に同意します。
私は評価されるからという視点しかなかったのですが、〇〇さんの「本気で結果を出そうとしないと成長できないから」という理由は部活動の実体験から述べられていて説得力があり、勉強になりました。
ほかの学生の発言への意見の例②
私は〇〇さんとは少し違う意見で、働くうえでは過程も大切だと思います。たしかに結果を求められるのが仕事ですが、それだけが目標になってしまうと無茶な働き方をしたり不正をしたりする社員がどうしても出てくると思います。
そのため、結果だけでなく過程にも目を向けたほうが、本当の意味で仕事の能力は高まると考えています。
ほかの学生への意見が聞かれるように、面接では変わった質問をされることがあります。こちらの記事では実際にあったおもしろい質問50選と切り抜け方を解説しているので、ぜひ確認しましょう。
本当にあった面接でのおもしろい質問50選! 印象アップする答え方を解説
集団面接の質問⑪逆質問
集団面接の最後には学生側から質問する時間が設けられることがあります。ただし、個人面接ほど逆質問の時間は多くないので、全員に順番に聞いてくれるとは限りません。
質問がないと企業への熱意もあまりないという印象になりかねないので、質問を準備しておくのはもちろん、積極的に自分から手を挙げましょう。ただし1人で話しすぎると周囲に配慮できていないと判断される可能性もあるので、一度質問したら周囲の様子を見つつ、多くても2回程度にするのがおすすめです。
また用意した質問をほかの学生に先にされてしまうこともよくあります。そのため逆質問は3つほど用意しておくと、当日焦ることがなく安心です。
逆質問の例
- 〇〇職で活躍するために、入社前にやっておくべき勉強があれば教えていただきたいです。
- 入社後すぐに活躍されている社員の特徴があれば教えてください。
- 私は御社の〇〇という理念にとても共感しているのですが、△△さん(面接官)が働く中で実際にその理念を感じたことはありますか?
- 御社の社員に共通する特徴はありますか? またほかにもこんな人材が欲しいという特徴があれば教えていただきたいです。
- △△さん(面接官)は転職されて御社に来られたとのことですが、どんな理由で入社されたのでしょうか?
- 集団面接で逆質問しないと評価は下がりますか? 特に疑問点がないので何を聞くべきかわかりません。
無理にする必要はないがした方が意欲や興味は伝わる
集団面接における逆質問の有無が評価にどれほど影響するかは、企業や面接官によって異なります。
一般的には、逆質問をしないことが直接的に評価を下げる要因とはなりません。そのため特に疑問点がない場合は無理に質問を考える必要はないでしょう。
一方で、逆質問はあなたが企業に対してどれだけ真剣に興味を持っているのか、どれだけ情報を収集してきたのかを示せる機会にもなります。
そのため面接の流れや雰囲気をより良くしたいなら、企業の文化や働き方、研修制度など、自分の将来像をイメージしながら質問すると良いでしょう。重要なのは、質問の内容よりも、あなたの姿勢や興味を示すことです。
逆質問の機会を、自分の価値観や考えを伝えるチャンスと捉えて、自分らしい質問をするように心がけてみてください。
せっかく逆質問を用意してもほかの学生と被ってしまうこともあります。こちらの記事では逆質問の例を66選紹介しているので、参考にして複数用意するようにしましょう。
面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
さらに想定質問の対策をしたい人は、こちらの記事で面接で聞かれる質問150選を参考にしましょう。答え方のコツも解説しています。
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
アドバイザーコメント
小関 珠緒
プロフィールを見るほかにも課題活動やチーム経験がよく問われる
集団面接では上記以外にも、「サークル活動は何をしていましたか」「どんなアルバイトをしていましたか」「チームで何か取り組んだことはありますか」といった質問をされることが多いです。
いずれの質問も、どのようなことをするチームで、どういった立場でどんなことをして、どういう結果が得られたのかを、端的に答えられるようにまとめておきましょう。
面接官は学生の人柄や考え方から仕事への取り組みを見ている
また「座右の銘はありますか」と聞かれることもあります。もしなければ1つ決めておきましょう。この質問には「なぜその言葉が良いと思うのか」「どんなときに使っているか」などの答えを準備しておくと良いです。
どんな経験を得て、学生生活(大きくいえば人生)にどう活かせたのかを面接官は知りたいと思っています。その回答から、人柄、考え方、仕事への取り組み方などを理解しようとしているのです。
集団面接では、一緒に受けるほかの学生と比較されてしまうものです。ほかの学生の答えを聞いて、焦ったり自信を失ったりしないよう、面接でよく聞かれることは回答を考えておき、堂々と答えられるようにしましょう。
座右の銘の答え方はこちらの記事で詳しく解説しています。迷ったときに使える25選も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
面接に使える座右の銘25選! 好印象を残すコツを例文付きで解説
ここで差がつく! 集団面接の質問を攻略する5つの極意
ここで差がつく! 集団面接の質問を攻略する5つの極意
集団面接でよくある質問と回答例を解説しました。質問のイメージがついたと思いますが、集団面接を勝ち抜くにはただ聞かれた質問に答えるだけでなく、企業に評価されるポイントを知っておく必要があります。
ここでは集団面接ならではの注意点やライバルと差をつける方法を5つ紹介するので、最後にコツを押さえて面接力を大幅にレベルアップさせましょう。
①自己紹介に特に力を入れる
第一印象は3秒で決まると言われているように、面接のスタートである自己紹介は非常に重要であり、集団面接では特に大切です。
個人面接は30〜60分ほど使って自分をアピールできますが、集団面接の1人当たりの持ち時間は10分ほどです。自分を印象付けて面接官にアピールするためにも、自己紹介でできるだけインパクトを残す必要があります。
また面接官も、冒頭の自己紹介から熱意や素敵な人柄が伝わる学生がいたら、「この学生は良さそうだ」とその人に特に注目して集団面接を進めることもあります。
このように自己紹介はその後の集団面接の流れを左右すると言えるので、特に以下のポイントを意識しましょう。堂々と自己紹介できるように、鏡の前や動画を撮るなどして何度も練習するのがおすすめです。
自己紹介のポイント
- 表情
明るく笑顔で話す。口をきちんと開いて口角を上げると自然な笑顔になり声も出やすい。 - 姿勢
椅子に深く座り、背もたれに寄りかからない。背筋を伸ばして手は膝の上でにぎるか両手を重ねる。足は開きすぎずまっすぐ下ろす。 - 声
明るく大きな声ではっきりと話す。 - 話し方
語尾を濁すと自信がないように聞こえるので、最後まではっきり話し切る。「えっと」「あの」などは言いすぎると準備不足に聞こえるので、できるだけ控える。 - 目線
面接官の目を見るようにして、緊張するなら自己紹介の最初と最後だけでも目を合わせる。目線を泳がせずに面接官の眉間や鼻のあたりを見ると自然。
緊張すると、「えー」や「あー」などの言葉をつい多様してしまうかもしれません。その癖がある人は、こちらのQ&Aコンテンツでキャリアアドバイザーからのアドバイスを確認しましょう。
集団面接の自己紹介は、その自己紹介が企業の求める人材像と合致しているかどうかがポイントとなります。
自分がその企業に適している理由や魅力に感じる部分を簡潔に伝え、自分の強みや経験をアピールしながら、ほかの応募者と差別化するための独自の視点を盛り込むようにしましょう。
- 集団面接で、自己紹介以外にも特に力を入れるべきポイントはありますか?
パーソナルな違いが出る質問はしっかり準備しよう
集団面接は選考の早い段階でおこなわれることが多いものです。そこではまずあなた自身がどういう人か、企業にとって魅力的かということを企業に伝えていく必要があるので、ガクチカや自己PRといったパーソナルな質問に答えられるよう準備をしておくと良いと思います。
必要以上に話を盛る必要はありませんが、どこにでもいそうな人という薄い印象にならないように、あなたの人柄が伝わるよう心を込めて話しましょう。志望動機も気を抜かずに準備しておいてくださいね。
②回答内容に一貫性を持たせる
集団面接は周りの学生の発言につい影響されてしまいがちです。もっと良いことを言わなければと話を脚色したり、優秀な学生の発言に寄せたくなったりするかもしれませんが、むしろ評価を下げる可能性があるので注意しましょう。
それよりも、面接では回答内容に一貫性があることが大切です。
たとえば自己PRがその企業の求める人材に則したものでも、ガクチカからはその強みがまったく感じられないと、自己PRで自分を偽っているのだろうと思われる可能性があります。
無理に周囲と競ったり気にしすぎたりせず、伝えるべき自分の魅力や意欲を整理して、そこからぶれないようにしましょう。
回答内容に一貫性を持たせるには、自己分析を深めて自分の強みややりたいことを明確にする必要があります。こちらの記事を参考に自己分析にも取り組んでおきましょう。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
③回答は丸暗記せず要点を伝える
先述の通り、集団面接では回答時間が短いため端的に答えるための練習が不可欠です。しかし、だからといってすべての回答を丸暗記していると、本番でうまくいかない可能性があります。
よくある不合格理由が「台本を読んでいるように聞こえた」「演技しているようだった」というものです。回答を暗記しているとどうしてもそれを復唱するような答え方になってしまい、面接官には響きません。
また丸暗記していると、質問の仕方を少し変えられたときや想定外の質問が来たときににどう答えれば良いのかわからず頭が真っ白になることもあります。
丸暗記はこのようにリスクが高いので、丸暗記ではなく要点を押さえて、面接官と会話するつもりで自然に答えることが大切です。
④回答が周囲と似てしまっても無理に差別化しない
集団面接ではほかの学生と回答が似てしまうことがよくあります。そのときに焦って別の回答を考えようとして、的を得ない回答をしてしまう学生もいますが無理に差別化する必要はありません。
面接官はそれぞれの学生の人柄や能力を知りたいと思っているので、嘘をついてまで違う回答をしないようにしましょう。むしろ集団面接では相対的に評価される側面もあるので、回答が変に尖っていると一人だけ浮いてしまうリスクもあります。
もし一緒の回答になってしまったら、「〇〇さんと似た回答になってしまいますが」というように前置きをすることで自然な受け答えにするのがおすすめです。
前置きをしたうえでさらに、「私も〇〇さんと似た経験があります。ただ、△△といった点が違っていました」というような言い方もあります。
たとえば同じようなチェーンのカフェのアルバイトの話でも、店舗やメンバーが違うはずです。その自分なりの点を意識すると、落ち着いて対処できますよ。
- 集団面接でほかの学生と似た回答をすると、面接官はどんな印象を持ちますか?
それほど気にしていないので焦らず堂々と答えよう
似ている回答だったとしても、面接官はそれほど気にしていません。回答内容だけで評価するというより、学生それぞれの総合的な印象やコミュニケーション能力、表現力、洞察力などを評価しているからです。
自分より先に似たような回答をされたとしても、無理に回答を変える必要はなく、自分自身が考えてきたことを、自分らしく答えると良いでしょう。
⑤周囲に圧倒されず自分から場の空気を作る
集団面接では場合によって回答が挙手制になることもあり、積極的な学生がいると勢いに圧倒されてしまうかもしれません。しかしそこで萎縮して消極的になってしまうと、ますますほかの学生と差がついてしまいます。
集団面接ではほかの学生の話を聞くことは大切ですが、遠慮する必要はないので、自分のアピールは後悔のないように積極的にしましょう。先に発言すれば「言おうと思っていたことを言われた」という事態も避けられます。
集団面接はどうしても緊張するものですが、緊張しているのは周りの学生も一緒です。周囲をライバル視しすぎず、自分から発言してみんなが話しやすい空気を作るくらいの心意気でいると、のびのびとアピールできます。
質問を攻略するコツを把握できたら、事前に面接練習に取り組みましょう。特に効果のある練習方法をこちらの記事で解説しています。
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
時間がないと一人で面接練習をせざるを得ないこともありますよね。一人でもできる練習方法や効果を高めるコツはこちらの記事で確認してください。
一人でできる面接練習の方法|効果を劇的に高めるコツ6選
個人面接とは違い複数人で行う集団面接で緊張してしまう人もいると思います。以下の記事では面接で緊張しない方法をまとめているので参考にしてみてください。
面接で緊張しない方法を徹底解説|本領を発揮して選考を突破しよう
ここまで解説した以外にも意識すべきポイントとして、集団面接ではほかの学生と必ず比較されます。そのため「この学生は、ウチの会社の文化・価値観に合いそうだ」と思われると強いです。
面接の前に応募する企業の文化や価値観について十分にリサーチしておきましょう。その企業に合わせた回答をするように心がけることが大切です。
集団面接は「質問の意図に沿う×周りに流されない」回答で突破しよう
集団面接でよくある質問とその答え方を解説しました。集団面接はアピールできるチャンスが限られているため、事前に頻出質問への回答をしっかり準備して、堂々と受け答えすることが大切です。
また集団面接では回答以外の要素も面接官に注目されています。頻出質問を押さえるだけでなく集団面接ならではの評価ポイントを把握する必要があるので、この記事で紹介した5つの極意を実践して、ぜひ集団面接を突破してくださいね。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る周囲の回答を気にしすぎず面接官に誠実に向き合えば良い
集団面接は選考の早い段階でおこなわれることが多いので、面接慣れしていない人は特に不安を感じるかもしれませんが、それはほかの学生も同じです。
まずはエントリーシート(ES)が通過し、企業の人と話す機会がもらえたことに自信を持って、面接に臨んでください。
面接会場では学生が複数いるうえに面接官も複数いて、広い面接会場ならなおさら緊張感が高まります。しかし面接はお互いを知るための会話をおこなう場なので、やるべきことはシンプルです。
自分の番が来たら、質問をしてきた面接官の目を見て素直に答えていけば良いだけです。ほかの人の答えがすごいときはすごいなあと感心するに留め、「その上を行こう」「とてもかなわない」などと自分で上下をつける必要はありません。
集団面接は回答内容だけでなく全体で勝負することが大事
社会人になると、大学受験のようにテストの点数だけで合否が決まるのではなく、取り組みのプロセスも評価の対象になります。
就活の面接もそれと似ていて、エピソードの内容で合否が決まるのではなく、話の組み立てや伝え方、印象が良く誠実さが感じられるか、入社後頑張ろうという意欲があるかなど、さまざまな角度から判断されます。
ぜひ入社したいという強い気持ちを集団面接で伝えてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ヒトノビ代表
Tamao Koseki〇就職時は準備不足で苦労するも大手企業に入社。転職して実用書の編集者を10年経験し、独立。キャリアコンサルタント資格を取得し、現在は強みを引き出して活かす人材育成をおこなう
プロフィール詳細マナー講師/アカデミー・なないろスタイル代表
Chikako Higuchi〇元資生堂ビューティーコンサルタント。現在は全国の企業・自治体でマナーとコミュニケーションの研修を実施。月間約1000人の新入社員に、社会人に必要なビジネスマナーを伝授
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