印刷業界を志望しているけれど、いざ志望動機を書こうとしても「印刷業界ならではの志望動機にならない」「ほかの人との差別化が難しい」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
印刷業界の志望動機は、業界理解を深め、「なぜ印刷業界なのか」を自分の言葉でアピールすることが重要です。
この記事では、キャリアアドバイザーの遠藤さん、加藤さん、増田さんのアドバイスを交えつつ、志望動機を書く前の準備や差別化のコツ、職種別の例文を紹介します。この記事を読んで、選考を突破できる志望動機を完成させましょう。
この記事のまとめ
- 業界の魅力を深掘りして志望動機を差別化しよう
- 印刷業界ならではの志望動機を書くための3ステップを解説
- 印刷業界の志望動機を職種別に例文で紹介
- 志望動機作成ツール
たった3分で選考通過率の高い志望動機が完成!
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印刷業界の志望動機は業界の魅力の深掘りが最重要!
デジタル化が加速し、印刷業界は需要が減少傾向にある業界と思われがちですが、昨今の印刷業界では紙印刷以外のさまざまな事業が展開されています。
印刷業界の志望動機を書くときは、業界の動向を理解したうえで、「なぜ印刷業界なのか」「印刷業界のどこに魅力を感じているのか」を自分の言葉でアピールすることが重要です。
この記事では、印刷業界の基本情報、動向、仕事内容を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
また、志望動機を書く前の準備、構成もステップで紹介します。記事に沿って書くと簡単に志望動機が出来上がります。
さらに、「もっとライバルと差をつけられる志望動機にしたい!」という人のために、差別化のコツも説明しているので、この記事を読んで、人気企業の選考も通過できる志望動機を完成させましょう。
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印刷業界とは? まずは基本情報を押さえよう
初めに、印刷業界の基本情報を解説します。「印刷業界について漠然と理解しているけれど、詳細な内容まで理解しているか自信がない」という人も多いのではないでしょうか。
選考を通過するうえで基本情報の理解は必須です。基本情報は調べればわかることなので、理解不足のまま選考に臨むと、志望度が低いのかな、と思われてしまうかもしれません。業務内容と扱う商品について解説していくので、しっかりと理解して志望動機に活かしましょう。
業務内容
印刷業界とは、印刷製品の製造や取引にかかわる業界のことを指します。
単に印刷をするだけではなく、クライアントの要望を汲み取り、ニーズに合った印刷物を企画し、提案することも業務に含まれます。印刷会社には、印刷技術だけでなく、優れた企画力、デザイン力が求められます。
印刷物は、書籍やチラシ、商品のパッケージ等のことを指し、私たちの生活に密接にかかわっている業界ということがわかります。
印刷業界と一括りにいっても、その内訳はさまざまということを押さえておきましょう。
たとえばテレビCMでよく聞くプリントパックのような、印刷を中心におこなっている会社もあれば、デザインの企画から印刷する紙の選定までをおこない、印刷工程だけは外注している会社もあります。
扱う商品
印刷業界で扱う商品は大きく次の5つに分けられます。
商業印刷 | チラシ、パンフレット、カタログなど一般企業の事業に関わるものの印刷 |
出版印刷 | 書籍、雑誌、教科書など出版社や新聞社が発行するものの印刷 |
証券印刷 | 紙幣、有価証券、郵便切手、印紙など証券に関わるものの印刷 |
事務用印刷 | 請求書、名刺、封筒、伝票など企業事務に関わるものの印刷 |
包装印刷 | 商品パッケージ、ラベル、包装紙など包装に関わるものの印刷 |
昨今は紙の市場が縮小傾向にあるため、ここで紹介したものに加えて、電子書籍などデジタル分野に注力する企業も増えています。
- 紙の市場が縮小傾向になっていても、印刷業界はなくならないんですか?
印刷業界が扱うのは今や紙だけではないためそう単純には考えにくい
たしかに、ペーパーレス化や電子書籍のシェア拡大により、紙媒体の印刷物が減少傾向にあるのも事実です。
しかし印刷業界各社は、デジタル化や事業多角化など、従来とは違う形でビジネスを発展させようと工夫しています。また紙以外のものに印刷する技術の活用や、海外展開などにも積極的に取り組んでいます。
こうした現状の中では、今後さらに印刷業界を盛り上げていく意識を持っている人が求められると認識しておきましょう。
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深い業界理解は志望動機の差別化につながる! 印刷業界の動向
デジタル化が加速する今、印刷業界は大きな転換点を迎えています。志望動機を書くうえで、印刷業界が抱える課題や新たな動きを理解しておくことはとても重要です。
業界理解を深めて、志望動機に説得力を持たせてライバルと差をつけましょう。ここでは、必ず押さえておきたい印刷業界の4つの動向を紹介します。
事業の多角化が加速
印刷業界は、印刷事業だけでは立ち行かなくなりつつあります。大手企業を中心に、急速に事業の多角化が進んでおり、M&Aや他業界との協業の動きが加速しています。
新事業の例として、印刷事業の技術やノウハウを活かしたパッケージや液晶ディスプレイの開発、企業のマーケティングの一端を担う顧客データの管理システムの開発等があります。
私たちに身近でイメージしやすいものでは、電子書籍も新事業の一つです。大手2社は電子書籍サイトを運営していて、大日本印刷のhonto、TOPPANホールディングスのBookLiveは皆さんも知っているのではないでしょうか。
志望する会社がどのような事業に注力しているかよく研究するようにしましょう。
- 志望している会社が注力している事業を調べる方法を教えてください。
ネットに加えてキャリアセンターや会社訪問で聞くこともできる
ある程度大きな会社であれば、ホームページ(HP)の事業内容や会社概要から注力している事業を調べることができます。
また昨今は、SNSを通じた自社の事業の広告宣伝に励んでいる企業も多いので、そこから把握することも可能でしょう。
それでもわからない場合は、学校のキャリアセンターのスタッフに相談してみたり、可能であれば応募前に会社訪問して、注力している事業も含めて社員にインタビューしてみたりするのがおすすめです。
デジタル技術への注力
印刷業界でもデジタル技術の導入が進んでいます。
たとえば、デジタル印刷を導入することで、生産性が向上し、クライアントからのニーズが高い多品種・小ロットに対応することができます。また、環境負荷の軽減や人材不足の解消につながるというメリットもあります。
IoTやAI(人工知能)の活用による印刷物の出荷管理や発送業務などの効率化、需要予測などもデジタル技術を導入している例です。デジタル技術によってどのような課題が解決されるのか、今後どのような展開が検討されているのかを、把握するようにしましょう。
海外展開の拡大
大手企業を中心に、海外市場へも積極的に展開しています。印刷事業だけでなく、デジタル分野など新事業での進出も見られ、地域としては経済成長が著しく事業拡大が見込まれるアジア圏が中心です。
TOPPANホールディングスは、2024年2月時点で海外売上比率約3割、海外拠点数150以上と、海外展開がかなり進んでいることがわかります。大日本印刷も、2023年3月時点で海外売上比率約2割、海外拠点34都市と追随しています。
将来的には海外で働きたいと考えている人は、企業のサイト等で海外の事業内容を詳しく調べてみましょう。
印刷業界で海外で働く場合、必要な言語スキルは一般的な会社と同様です。
ただし従来の印刷業務だけでなく、情報コミュニケーションやコンサルティングなど別分野へ進出している会社も多いため、必要な資格やスキルもそれぞれの会社によって異なります。
企業研究で予想できるスキルや資格もありますが、入社後も必要に応じて積極的に取得するつもりであることを応募書類などで伝えていくのが良いでしょう。
環境問題への対応
環境問題への意識の高まりを受け、印刷業界でも環境に配慮した技術の開発が進められています。
もともと印刷業界では、紙の原資となる森林の伐採や、印刷に使うインクに含まれる有機溶剤、印刷工程で生まれる廃液や排水、製造や配送時のCO2排出など、さまざまな環境負荷が存在していました。
これらの問題に対して、省エネルギー・低排出ガスの印刷機や、リサイクルペーパーや植物性インクを使うなど、各社対応を進めています。今後も環境にやさしいモノづくりの動きは加速していくと予想されます。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る印刷業界だけでなく関連業界の動向まで探ることで今後の展望が見えてくる
印刷業界の将来について考える際には、関連業界にも目を向けると、より広い視野で課題とその解決策を理解することができます。印刷業界のそれぞれの分野について、関連業界の動きを見てみましょう。
出版印刷:出版社と協力した環境対策の推進
書籍の電子化が進む中で、従来通りの紙の書籍や雑誌の印刷の需要は減少傾向にあります。
インクや紙、印刷機械の改良によるカーボンニュートラル対応のほかに、大量印刷・返品・裁断という書籍の流通過程も課題の一つです。
具体的には出版業界と協力し、受発注から印刷までを管理するシステムを開発するなど、環境に配慮したものになるような取り組みがおこなわれています。
商業印刷:広告業界とともにデジタル化への対応
これまで紙のポスターなどを印刷していた企業が、Web広告などへの対応を進めています。広告業界とともにデジタルメディアに対応するため、従業員も新しいスキルを身に付け、変革をおこなっています。
事務用印刷:IT業界と連携した新規事業
オフィスのペーパーレス化やオンライン契約の普及により、帳票類そのものの印刷需要は減少しています。
しかしデータや手続きは残るため、IT業界と連携し、業務効率化のコンサルティングなど新規事業へ取り組む動きもあります。
特殊印刷・包装印刷:金融業界やメーカーとの新規開発
認証・セキュリティ技術をIT業界や金融業界と活用したり、各種メーカーと新商品の開発を共同でおこなったりしています。
こちらの記事では、業界研究のやり方を詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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志望動機の核! 印刷業界の職種別の仕事内容
印刷業界にはどんな職種があるのでしょうか。志望動機では、希望する職種や携わりたい業務に関する内容を必ず書くことになります。職種や仕事内容への理解が不十分だと説得力のある志望動機にならず、企業研究や自己分析が足りていないと判断されかねません。
ここでは職種別に仕事内容を紹介していくので、自分のやりたい仕事はどれか、自分の強みを活かせる仕事はどれかと考えてみてください。仕事のイメージを膨らませて志望動機に役立てましょう。
企画職
企画職は、クライアントの要望に沿った印刷物の内容を考える仕事です。クライアントと共にプロジェクトを進行し、ディレクション全般を担当します。
商品ポスターやチラシ等の印刷では、デザイン、印刷手法等を検討し提案します。顧客ニーズを把握するために市場調査や分析を行うことも業務の一つです。
企画職は、クライアントや社内の関連部署とかかわりながらプロジェクトを進行するため、企画力だけでなく、コミュニケーション力や調整力が必要になります。
- 印刷業界で企画職として働きたいのですが、1年目から配属してもらえるものなのでしょうか?
企業によるため一概にはいえない! 伝え方を工夫しよう
1年目から配属してもらえるかどうかは、会社の規模や考え方によります。企画職に就けたとしても、最初はやはり仕事の進め方やその会社ならではのやり方を会得することから始まるでしょう。
会社によっては、「まずは現場を知ってから」と一通りの業務を体験させたり、先輩に付いて見習いのような期間を作ったりしているところもあります。
新人のうちは、その人にどのくらいの能力があるのかを見極める必要もあるため、細々とした仕事ばかりを担当することになるかもしれません。
むしろ、そういう期間にしっかりと基礎を身に付け、多面的な提案ができる人になろうと考えましょう。
「最初から企画職に就きたい」と主張するより、「さまざまな経験を経て、いずれ企画職で力を発揮したい」という流れの方が現場を理解していることが伝わり、好感が持てます。
企画職を目指している人は、こちらの記事で適性を見極めてみましょう。
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営業職
営業職は自社の商品やサービスを顧客に提案し受注を獲得する仕事です。営業先は、出版社、広告代理店、企業など多岐にわたります。
顧客のニーズを理解して、競合他社に負けない提案をすることが大切です。また、見積もりの作成や納品スケジュールの調整に加えて、継続受注のためのアフターフォローも欠かせません。
そのため、営業職にはコミュニケーション力、プレゼンテーション力が不可欠です。
こちらの記事では、営業職の志望動機のコツを紹介しているので参考にしてみてください。
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研究開発職
研究開発職は、新しい印刷技術の研究・開発がおもな仕事です。社会や人々のニーズにあわせて印刷技術も進化していく必要があります。新技術の開発は、競合他社との差別化につながり、競争力が向上するため、各社研究開発には力を入れています。
昨今では印刷技術だけでなく、デジタル技術の開発や導入も大切な仕事の一つです。
研究開発職には、担当分野の高い専門性はもちろん、トレンドや新知見に対する好奇心やチャレンジ精神も求められます。
こちらの記事では、研究職の志望動機のポイントを解説しています。研究職志望の人は必読です。
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クリエイティブ職
クリエイティブ職は、クライアントの要望に沿った魅力的なデザインを制作する仕事です。企画担当者と共にプロジェクトに参加し、クライアントや企画担当者と密にコミュニケーションを取りながらデザインを完成させます。
クリエイティブ職には、発想力やデザイン力に加えて、コミュニケーション力も必要になります。
印刷業界のおもな職種を紹介しましたが、基本的には文系/理系は問われません。ただ研究開発の業務では理系で専攻した内容が活かしやすいため、技術職で応募する場合はアピールしやすいでしょう。
またクリエイティブ職は、美大や建築系の学科で学んだことなどがアピールできます。
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(IT業界の場合)
誰でも書けるようになる! 印刷業界の志望動機を書くときの3つのステップ
誰でも書けるようになる! 印刷業界の志望動機を書くときの3つのステップ
- 過去の体験をもとに自己分析をしよう
- 徹底的に企業分析をしよう
- 志望動機を誰かに確認してもらおう
いざ志望動機を書こうとしても、何から書けば良いかわからないと悩んでいませんか。志望動機をいきなり書き始めると、支離滅裂になってしまったり、具体性に欠ける内容になってしまったりと失敗につながりかねません。
志望動機を書き始める前に、まずは準備をしましょう。準備をしっかりとすれば、志望動機は各段に書きやすくなります。
ここでは、志望動機を書く前の準備を3つのステップで紹介します。ステップに沿って準備を進めると、頭の中が整理されて、書くべきことが明確になるので、ぜひやってみましょう。
- 3ステップに沿って志望動機を作成すると、ほかの学生と内容が被ってしまいそうで不安なのですが大丈夫でしょうか?
流れが同じでも出てくる内容は人それぞれなので気にせず作成しよう!
3ステップとは下記にも記載していますが、①過去の体験をもとに自己分析をしよう、②徹底的に企業分析をしよう、③志望動機を誰かに確認してもらおうの3つです。
この流れで作成することによって、あなたの頭の中にある思いや応募先の情報について整理でき、志望動機が支離滅裂になることを避けられます。
整理する工程は同じでも、仕事に対する考えや応募先への思いなど、内に抱いているものがまったく一緒ということは考えられません。そのため内容が被るかもしれないという不安は持たなくても良いでしょう。
①過去の体験をもとに自己分析をしよう
自己分析というと難しく聞こえますが、就活や志望動機のことは一旦忘れて、過去の自分について振り返ってみましょう。
頭の中で思い出すだけでなく、紙に書き出すのがおすすめです。紙に書くと情報の整理がしやすく、後になって思い出したことがあればどんどん追加していけます。自己分析ノートを1冊用意するのも良いですね。
振り返るときは、「楽しかったこと」「大変だったこと」「頑張ったこと」を中心に思い出してみましょう。そのときの自分の状況や感情を思い出しながら、1つのエピソードに対して「なぜ」を繰り返して深掘りしていきます。
たとえば、「部活でキャプテンを務めて大変だった」というエピソードに対して、「なぜキャプテンをやろうと思ったの?」「なぜ嫌だったのに断らなかったの?」「なぜ大変だったけど頑張れたの?」というように深掘ることで、自分の価値観や大切にしていること、強みが見えてきます。
- おすすめの自己分析方法はありますか?
自分史などの分析手法や周囲へのインタビューが効果的
就活の自己分析は、自分がこれまでに頑張ってきたこと(=ガクチカ)や、強みや長所(=自己PR)、大切にしている価値観やモチベーションの源を言語化するためにおこないます。
過去の自分を時系列で振り返るためには、自分史、ライフラインチャートなどの枠組みに記入するのがおすすめです。
また客観視するためには、自分をよく知る人にインタビューするといった方法を試してみてはいかがでしょうか。
印刷業界を選んだ理由を明確にする
過去の自分を振り返りながら、印刷業界にかかわりたいと思った理由を明確にしていきます。印刷業界を知ったきっかけや興味を持ったきっかけを考えると、思い出しやすいです。
具体的なエピソードにたどりついたら、「なぜ」を繰り返しながら、そのとき考えたことや思ったことを書き出していきましょう。
印刷業界を選んだ理由は、エピソードと絡めて具体的に語ることで、ほかの就活生と差別化された説得力のある内容になります。エピソードの振り返りが終わったら、文章にしてみて、エピソードと一貫性のある明確な理由になっているか確認しましょう。
あなたの強みにつながる経験を思い出す
強みをアピールするときも、具体的なエピソードやそのときの感情と絡めた方が説得力が増します。
たとえば、「キャプテンを務めた経験からリーダーシップには自信があります」というだけでは不十分です。以下のように、より具体性を持たせることで納得性が高まります。
強みを伝えるエピソードの例
キャプテンになった当時、後輩が意見を言いづらい雰囲気がありました。
その時、自分が率先して動かないとチームは良くならないと思い、チームミーティングの回数を増やし、一人ひとりが意見を言えるように工夫することでチームをまとめることができました。
そのため、リーダーシップには自信があります。
このように、強みにつながる経験を思い出すときも、「なぜ」を繰り返して深掘ることで、具体性を高めましょう。
うまくできていない人に共通するのは、「なぜ」を繰り返しての深掘りが浅いことです。
本人は「なぜ」の深掘りができていると思ってることが多いのですが、まだ、さらに1歩、2歩、3歩と深める必要があります。
自分だけで深められない場合は、キャリアセンターを活用して一緒に深掘りしてもらいましょう!
自己分析の方法は、こちらの記事でも詳しく解説しています。より深く分析したい人は併せて参考にしてみましょう。
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自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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②徹底的に企業分析をしよう
企業分析は徹底的におこないましょう。企業分析が不十分だと、同業他社ではなくなぜその会社なのかを明確に書くことができず、志望度が低いと判断されかねません。
また、入社してからのミスマッチを防ぐためにも企業分析は重要です。採用ページなどを見て、具体的な仕事内容やキャリアプランを把握しましょう。
企業の公式サイトやインターネット記事以外にも、会社説明会や四季報、OB・OG訪問も活用できます。
企業分析では、最低限以下の内容は把握しておく必要があります。
企業分析で把握すべきポイント
- 企業情報
- 事業内容
- 企業理念
- 環境・制度
- 採用情報
それぞれについて、同業他社との違いに着目しながら、その企業の強み・弱みを理解することが大切です。併せて、自分にマッチするかどうかも確認するようにしましょう。
企業分析をしっかりしていないと、採用側に「うちのことをきちんと調べていないな」と気付かれてしまいます。応募書類にどんな良いことが書かれていても、そういった印象でしか見てもらえません。
特に印刷業界は業務形態が多様なので、その企業がどこに力を入れていて、そのためにどんな人材を求めているか、きちんと把握しておきましょう。
携わりたい業務を見つける
志望動機には、入社後に携わりたい業務内容を盛り込む必要があります。企業の採用ページには、社員インタビューが掲載されていることが多く、実際の業務をイメージしやすいので参考にしましょう。
調べるときは、自己分析の結果から見えてきた自分の性格や価値観と合いそうか、自分の強みを発揮できそうか、という点を意識するようにしましょう。
携わりたい業務をイメージできていないと、入社後のミスマッチにもつながりかねません。なんとなく選ぶのではなく、なぜその業務に携わりたいのか理由を説明できるようにすることが大切です。
企業が求める人物像を把握する
企業にはそれぞれ風土があり、人によって馴染める・馴染めないが出てきてしまいます。自分はその企業に馴染めそうか必ず確認しておきましょう。
企業の求める人物像は募集要項や社員インタビューページが参考になります。また、働いている人から話が聞ける機会があれば、ぜひ積極的に参加しましょう。実際に会って話を聞くと、会社の雰囲気がよく分かります。
会社説明会で、その会社ではどんな人が活躍できそうか、どんな人と働きたいかを質問してみるのも良いですね。
できれば、企業として求める人物像だけでなく、職種別の求める人物像も把握しましょう。職種によって求められる力はさまざまなので、職種を選ぶ際の参考にもなります。
- 印刷業界では特にどんな人物像が求められていることが多いですか?
社内外と仕事を進める対人能力やプロジェクトの管理能力が問われる
印刷業界では、関係部署やときには外注先の業社ともやり取りをしながら、案件を進めていきます。
そのため、円滑に仕事を進められるコミュニケーション能力や、顧客がどのような制作物を求めているのかといった細かな部分まで引き出すヒアリング能力が重要です。
また納期の期日などをしっかりと守ったうえで仕事を進める管理能力も備わった人物が求められることが多いでしょう。
OB・OG訪問で仕事のイメージを膨らませる
OB・OG訪問の機会があれば積極的に活用しましょう。OB・OG訪問をすることで、仕事のイメージも膨らみ、自分のイメージしている企業像や仕事像が合っているかを確認することもできます。
また面接など選考の過程で、OB・OG訪問をしたことをアピールすると、熱意が伝わり志望度の高さを印象付けることもできるでしょう。
OB・OG訪問は、企業が機会を設けている場合もあります。企業からの案内がない場合は、大学のゼミの先輩やサークルの先輩など話を聞けそうな人がいないか探してみましょう。
OB・OG訪問は事前準備が重要です。できるだけ多く質問を用意していきましょう。時間が限られているので、優先順位を付けておくことをおすすめします。
OB・OG訪問では、企業のHPに書いてある内容のその先を聞くことができます。
職場の雰囲気や業務内容のほかに、大変なことややりがいは何か、入社前と入社後で仕事の見方がどう変わったかなどを直接聞けることが大きなメリットです。
OB・OG訪問を予定している人は、こちらの記事を読んで準備を進めましょう。
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OB・OG訪問は質問選びが非常に重要です。事前に聞きたいことを準備しておきましょう。この記事ではOB・OG訪問でのマナーや注意点をキャリアコンサルタントが解説します。また、OB・OG訪問でおすすめの質問100選も併せて紹介します。
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こちらのQ&Aでは、OB・OG訪問の際のメールの書き方を解説しているので、参考にしてみてください。
③志望動機を誰かに確認してもらおう
志望動機は、第三者に必ず確認してもらいましょう。準備段階と完成後の2回確認してもらうと良いです。
第三者に確認してもらうことで、客観的な意見をもらえるので完成度が高まります。また、自分では気付かなかった細かいミスやわかりづらい部分も見つかるかもしれません。
確認してもらう相手は、友人や親でも問題ないですが、大学のキャリアセンターの担当者や就活を経験した先輩など、できるだけ就活に詳しい人が望ましいです。就活生側だけでなく、企業側の視点でもアドバイスをもらえる相手だと、より良いでしょう。
自分の熱い思いを応募先の担当者ではなく、それ以外の人にあらためて確認してもらうのは気恥ずかしいと感じてしまうこともありますよね。
ただ、ぶっつけ本番で志望動機を応募先に提出するのはリスキーな面もあります。たとえば自分ではうまく書けていると思っていても、他人から見れば何を伝えているのかわからないことも多々あります。
そうならないためにも、第三者に事前に確認してもらうことは大切です。
印刷業界の志望動機の構成5ステップ
印刷業界の志望動機の構成5ステップ
志望動機は、選考の中でも非常に重要な役割を果たしていて、企業の担当者は、志望動機からその就活生の「人柄」「熱意」「適性」を見ています。書類選考では、書いてある内容からしか判断できないので、判断材料を漏れなく入れ込むことが大切です。
難しそうに聞こえますが、先ほど紹介した3ステップの事前準備がしっかりできていれば問題なく書けます。ここでは、印刷業界の志望動機の構成を5ステップで紹介します。ステップに沿って書くと、必要な情報を漏れなく盛り込めるので、ぜひ参考にしてください。
①印刷業界を選んだ理由
まずは、「なぜ印刷業界を選んだのか」「印刷業界のどこに魅力を感じたのか」を自分の言葉でアピールしましょう。自己分析で深掘りしたエピソードと絡めて書くことで、オリジナリティのある内容になり、説得力が増します。
また、印刷業界の動向を把握したうえで書くことが大切です。印刷業界はデジタル化の波で転換期を迎えているのに、志望動機の内容が紙印刷一辺倒になっていると、勉強不足と判断されかねません。動向をまったく無視した内容になっていないか確認しましょう。
②その会社を選んだ理由
次に、「印刷業界の中でもなぜその会社を選んだのか」「その会社のどこに魅力を感じたのか」を書きます。他社との違いを意識しながら、企業分析の結果からわかったその会社の強みに絡めて書くと良いでしょう。
印刷業界の事業内容は多岐にわたり、各社新しい事業展開を進めています。最新の情報を確認しながら書きましょう。
- どの会社でも似たような内容になってしまいます……。
なぜ印刷業界を選んだのか・どう活躍できるのかなどから考えよう
あなたがこの業界でやりたいことは何でしょうか。単純に考えても、社内で原稿や版を作る人、印刷の現場で機械を動かす人、そして社外でクライアントから仕事を取ってくる人というように、いろいろな仕事があるのが印刷業界です。
自分のやりたいことや強みを活かすことのできる仕事は何か、またそれができる会社はどこかと考え、選んだ理由をしっかり書き込みましょう。
③あなたの強み
自己分析で見つけたあなたの強みを、具体的なエピソードと併せて書きます。強みの内容だけでほかの就活生と差別化するのは難しいですが、具体的なエピソードを絡めることで差別化できます。
また企業側からすると、エピソードからは強みだけでなく、人柄も知ることができます。あなたの強みと人柄が企業の求める人物像とマッチしていたら、選考突破にぐっと近づくでしょう。
強みがなかなか見つからないという人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
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強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
就活で自分の強みを何て答えれば良いかわからない、そもそも自分の強みが浮かばない人に向けて、キャリアコンサルタントが自分の強みを見つける方法やアピールのコツを解説していきます。強みを伝える例文も紹介するので、参考にしてください。
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④強みを活かしてどう貢献できるか
強みを活かして具体的にどのような業務で活躍したいかを書きましょう。企業の担当者が適性を見極める際、志望動機に具体的な業務内容が書かれているとイメージがしやすく、「この会社で活躍してくれそうだ」と思ってもらえるでしょう。
自分の強みをどう具体的な業務につなげれば良いかわからない場合は、社員インタビューのページがヒントになります。業務をするうえで大切にしていること、必要な力を読み取って参考にしてみましょう。
⑤入社後のビジョン
最後に、数年後のビジョンまで書かれていると印象がぐっと良くなります。企業側は採用したら長く会社に貢献してもらいたいと思っているので、ビジョンまで書かれていると安心材料になるでしょう。
ビジョンは、携わりたい職種・業務に関連した内容で、5年後、10年後の少し高めの目標にすると良いでしょう。将来のことまでイメージしていることをアピールすると、志望度の高さや熱意も伝わります。
- 入社後のビジョンがまったく想像できません……。なにか考えるきっかけやコツはありますか?
先輩のインタビューを見たりこうなりたいという人物像から逆算したりしよう
5年後、10年後のイメージをつかむには、採用HPの先輩インタビューを読んでみることをおすすめします。
また業務の中に面白そうだと思うものがあったら、その業務に携わるにはどういう知識や経験が必要か考えてみると、キャリアビジョンを描くことができます。
ほかにも人物像からビジョンを描いてみると、入社2年目からは先輩になり、10年目にはリーダーや役職者になっているかもしれません。たとえば「頼られる人になりたい」と思うのであれば、どういう人なら頼りたくなるか考えてみてください。
志望動機の文字数で悩んだときは、こちらの記事を参考にしてみましょう。文字数別の書き方のコツを紹介しています。
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志望動機のベストな文字数は? 書き方のコツや文字数別の例文も紹介
「志望動機を何文字くらい書けば良いんだろう……」と悩む人も多いでしょう。この記事では、志望動機に記載するベストな文字数について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。また、志望動機の例文も文字数別に紹介するので、こちらも併せて参考にしてみてください。
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人気企業の選考も突破できる! 志望動機の差別化のコツ
TOPPANホールディングスや大日本印刷のような人気企業では、応募数が非常に多いため、面接へ進むだけでも難易度は高いです。人気企業の書類選考を通るためには、志望動機が論理的で読みやすいこと、必要な情報が入っていることに加えて、印象に残る内容であることも重要です。
具体的には、志望動機を読んだ担当者に「印刷業界についてよく理解しているな」「この会社の情報を隅々まで調べたんだな」と思ってもらうことが大切です。志望度の高さや熱意を印象付けることで、面接で会ってみたいと思わせることができます。
ここでは、ほかの就活生と差別化された印象に残る志望動機にするためのコツを紹介します。
差別化された志望動機とは、言い換えてみれば「自分だけが持っている志望動機」ということです。そのためとにかく目立つ文言を書けば良いということではなく、自分に紐付いたエピソードでなければ意味がありません。
「こんなことをやってみたい」と思うことを、多面的に考察してみましょう。
社風を深く理解しマッチ度を伝える
他社ではなくその会社で働きたい理由をさらに深掘りましょう。企業理念を読み込み、その会社の行動指針や社会に対する姿勢、求める人物像への理解を深めて、その中で最も共感した部分、魅力に感じた部分を明確にします。
志望動機では、なぜその部分に共感したのか、魅力に感じたのかを書きましょう。熱心に企業分析をしたことが伝わるうえに、社風への深い理解が評価されます。
企業説明会やOB・OG訪問で話を聞いた時、「この人と働いてみたい」「もっと知りたい」と思えるかが一つの判断基準です。
また企業理念や社長のメッセージを読んで、共感できる・魅力を感じられると思ったのであれば、マッチしているといえるでしょう。
こちらの記事では、社風を志望動機に盛り込む際の注意点を解説しているので、確認しておきましょう。
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「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
安易に社風を志望動機にすると選考通過は難しくなります。社風を志望動機とするメリットを理解し、盛り込むべき内容を押さえて志望動機を作成しましょう。キャリアコンサルタント監修の例文も紹介するので参考にしてください。
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貢献したい事業をバランス良く考える
貢献したい業務を書くときに、自分の志望するひとつの業務に絞らずにいくつかほかの事業をバランス良く入れ込めると良いですね。
印刷業界の事業内容は幅広いので、どれか一辺倒になってしまうと、「そのほかの分野には興味がないのかな」「希望していない分野に配属されても続けられるだろうか」と懸念されかねません。
文字数の制限があるため必須ではないですが、余裕があればバランス良く入れ込むことで差別化につながり、好印象を与えられるでしょう。
職種別に紹介! 印刷業界の志望動機OK例文
ここまでで、印刷業界の特徴や志望動機の書き方について理解が深まったのではないでしょうか。一度、自分なりに志望動機を書いてみましょう。
志望動機を書いてみて、「一応書けたけどこんな感じで良いのかな?」「もっとブラッシュアップすべき点はないかな?」と心配になるかもしれません。ここでは、職種別に志望動機の例文を紹介するので、構成やアピールの仕方などを具体例で確認してみましょう。
志望動機は一度書いて終わりではなく、何度も見直してブラッシュアップしていくことが大切です。ぜひ例文を参考にしてくださいね。
企画職
企画職の例文
私が印刷業界を志望する理由は、印刷物を通して企業とお客様のコミュニケーションを豊かにしたいからです。御社が携わった○○社の商品パッケージのシリーズが大好きで、商品のデザインやメッセージを見るたびに前向きな気持ちになります。
私は、カフェのアルバイトで、教育係を経験しました。短い時間で新人アルバイトを教育する必要があったため、マニュアルを作成することで、私がいないときも自習できる環境づくりに努めました。
この経験を通して、自分が作ったもので感謝される喜びを知ったとともに、相手の立場に立ってニーズを汲み取る力が身に付きました。
企画職は、クライアントや関連部署など多くの人と関わりながら業務を進める必要があると思います。相手の話に耳を傾け、ニーズを汲み取った企画をチーム一丸となって作り上げることで、御社に貢献します。
- 新卒から企画の仕事をするならどのような内容を志望動機に盛り込むべきですか?
ゼロから形にした経験や立場の異なる人と共同して創り上げた経験を探そう
企画職とは、営業がクライアントからヒアリングしてきた内容を具体的な形に落とし込む仕事です。表現力や想像力が必要になります。
学生時代に何らかの企画を作って実行したというアピールが一般的ですが、上記のように、これまで形がなかったものをマニュアルにして見える化することで、相手との意志疎通がスムーズになったという経験も良いでしょう。
また立場の違う人とやりとりをする中で、互いの考えを集約し、新たなものを創り出したというようなエピソードがあれば良いですね。
企画職は、見方を変えれば営業とデザイナーとの間をつなぐ役割もあります。周りの人と円滑なコミュニケーションを取るために、こんなふうに取り組んでいきたいという思いを書くことも大切です。
営業職
営業職の例文
私が印刷業界を志望する理由は、印刷分野に留まらずさまざまな角度からクライアントの事業に貢献し、社会を豊かにすることができると思ったからです。
営業部門の○○様にOB訪問をさせていただいた際、御社が業界でもいち早くデジタル分野に参入し、○○社と共同プロジェクトを成功させたことを教えていただき、既存の枠にはまらず挑戦し続ける御社の姿勢に深く共感しました。
また、積極的に海外市場に展開している点も魅力に感じています。
私は、アメリカ留学中に英語力とコミュニケーション力を磨きました。異文化を理解しながら、相手のペースに合わせて円滑にコミュニケーションを取れることが強みです。
このコミュニケーション力を活かして、クライアントのニーズを把握するだけでなく、強固な信頼関係を築くことで御社の事業に貢献します。
また、クライアントとのコミュニケーションを通じて、新たなビジネスチャンスの発掘にも挑戦したいです。将来的には、英語力を活かして海外のクライアントとのビジネスにも貢献したいです。
営業職の志望動機で大切なのは、応募先企業の業務内容や方針などもしっかりと調べたうえで、自分の強み・能力が印刷業界及び応募先企業での営業職に、具体的にどのように活かせるのか・貢献できるのかを要点を整理してシンプルに書くことです。
それにより何を伝えたいかが読み手の心にスーッと入っていく志望動機になり、他者と差別化できるでしょう。
技術職
技術職の例文
私が印刷業界を志望する理由は、技術力と芸術性の融合によるモノづくりができるからです。
大学のゼミの授業で、最先端の印刷技術に触れる機会があり、技術力に優れた芸術性が加わることで生み出される製品に魅了されました。特に御社は、デジタル印刷に注力しており、高い技術力で新しいモノづくりに挑戦している姿勢に共感しました。
私は大学での研究を通して、柔軟に対応する力を身に付けました。研究は一筋縄ではいかないことばかりで、特に学会発表の直前でデータの差し替えを迫られた経験から、アクシデントに備えて選択肢を複数持っておくことの大切さ、柔軟に対応する姿勢が必要なことを学びました。
私は、日々変化する時代やお客様のニーズに柔軟に対応し、御社の強みであるデジタル技術を駆使したモノづくりに貢献いたします。
- 技術職の志望動機は熱意よりこれまでの実績が重視されますか?
実績はあるに越したことはないが熱意ももちろん重要
これまでに何らかの実績があれば、それは評価の対象になるのでぜひアピールしましょう。とはいえ、大きな実績がなくても心配しないでください。
ゼミや研究室での研究内容をさらに推し進め、実用化に結び付けていくのが入社後のあなたの仕事です。
考え方や動き方、物事へ取り組む姿勢を働く中でどう発揮していくのかがイメージできるよう、熱意とともに伝えてください。
クリエイティブ職
クリエイティブ職の例文
私が印刷業界を志望する理由は、商品パッケージやポスター、パンフレット等、さまざまな接点でお客様に企業や商品の魅力を伝えられるからです。
印刷業界のなかでも御社が、環境にやさしいモノづくりにこだわっている点に大変共感しました。私自身が幼少期に化学物質のアレルギーに悩まされた経験から、人体や環境にやさしい素材・製品で社会に貢献したいという強い思いがあります。
昨年御社のインターンシップに参加し、クリエイティブ職はデザインするだけでなく、チームの一員として主体的にプロジェクトに関わり、意見を出す必要があることを学びました。
大学の卒業制作では、チームのメンバーと密にコミュニケーションを取ることを意識し、率先してアイデアや意見を出すようにしました。御社の開発された環境にやさしい素材を活用して、デザイン性の高い商品を生み出すことで御社に貢献します。
意見するデザイナーとして認知されるくらい、クライアントやチームメンバーと積極的にコミュニケーションを取りながら業務に携わっていきたいです。
クリエイティブ職では、基本的なデザインに関する能力はもちろんのこと、クライアントの希望するイメージを聞き取って的確に形にできる想像力や、曖昧なものを形にしていく発想力も大切です。
相手の伝えたいイメージを上手に聞き取れるヒアリング力もアピールできますね。
印刷業界の志望動機で気を付けたい2つの内容
印刷業界の志望動機は、業界の魅力を深掘りして、「なぜ印刷業界なのか」を明確に示すことが大切です。ほかの業界でも当てはまる内容だと説得力に欠け、選考を通過するのは難しいでしょう。
ここでは、印刷業界ならではの気を付けたいポイントを2つ紹介します。自分ではうまく書けたつもりでも、よく読むと具体性に欠けている、伝わりにくい文章になっているということはよくあります。
志望動機が完成したら、次の内容に当てはまっていないか確認してみましょう。
①「モノづくりに携わりたい」に終始した内容
「モノづくりに携われる」というのは印刷業界の魅力の一つです。しかし、その点だけに終始してしまうと、「メーカーでも良いのでは?」と思われて志望動機を使いまわしている印象を与えかねません。
印刷業界ならではのモノづくりの魅力を深掘りし、モノづくりの中でもなぜ印刷業なのかを明確にしましょう。
②印刷業界で求められる人物像とずれた内容
印刷業界ではデジタルシフトが進み、新事業の展開が加速しています。求める人物像は各社さまざまですが、チャレンジ精神や主体性のある人が求められる傾向にあります。
チャレンジ精神や主体性を無理にアピールする必要はないですが、正反対の内容をアピールすることは避けましょう。適性がないと判断されかねません。
就活のプロが解説! 印刷業界の志望動機で押さえるべき内容とは
アドバイザーコメント
加藤 賀子
プロフィールを見る印刷業界の志望動機では将来像や活かせる強みから真剣さを伝えよう
印刷業界に限らず、志望動機では、どうしてこの業界で仕事をしたいと思ったのか、その中でなぜこの職種に応募したのか、同業他社がある中で応募先を選んだのはなぜかといった内容が欠かせません。
さらにそれらを自分の強みや今までの経験、今度のキャリアプランや貢献したいと感じていることなどと絡めて伝えることが重要です。
印刷業界ならではの押さえるべきポイントとしては、印刷業界のこれまでの歴史を調べ、把握・理解し、これからの展開や展望を含めた視点で書くことです。
それができれば、業界のことをしっかりと調べたうえで応募していることが読み手にもわかり、印刷業界で働きたい真剣さも採用担当者により伝わるでしょう。
志望企業だけでなく業界全体の理解を深めることが重要!
「Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性」の4つの頭文字を取った、VUCA時代という言葉があります。このVUCA時代と呼ばれる現在、どの企業も社会の変化に柔軟に対応していく力が求められています。
その中で、応募先の企業だけを調べるのではなく、業界全体の歴史や動き・今後の展望などを調べたうえで作成できている志望動機は、VUCA時代に必要な人材であると捉えられるはずです。
また応募する本人も、把握している知識の量が多ければ多いほど、自分自身の仕事への価値観や考えの擦り合わせもできた状態での応募になるので、自信を持って選考に挑むことができるでしょう。
業界理解を深めて印刷業界の志望動機を完成させよう
印刷業界は、需要が減少傾向にある業界だと思われがちですが、紙依存から脱却し、どんどん新事業を展開しています。新しいことにチャレンジする機会も多く、やりがいを持って働ける魅力的な業界と言えるでしょう。
志望動機では、業界理解を深めたうえで、「なぜ印刷業界なのか」を具体的なエピソードと併せてアピールすることが大切です。印刷業界で活躍する自分をイメージしながら、選考を突破できる志望動機を完成させましょう。
アドバイザーコメント
増田 綾子
プロフィールを見る印刷業界は変化の時期にある! リアルな情報を知ることが大切
クライアントが印刷を発注してから、実際の製品になるまでに、営業や企画などイメージを固める人、デザイナーなど具体的な版を作る人、機械を動かして印刷をする人、そんなさまざまな役割を果たす人がいるのが印刷会社です。
一人が頑張ればできる仕事とは違い、チーム全体で仕事をする業種と言えるでしょう。
最近の印刷業界は、時代に合わせた変化を求められていて、外から見える情報だけでは不足する部分もあるかもしれません。
企業ガイダンスやOB・OG訪問など、リアルな会社情報を得られる機会を積極的に利用し、その会社ならではの志望動機を考えましょう。
志望動機では印刷業界の社会的な使命や役割を考えてみよう
印刷物は私たちの身の回りのあらゆるところにあり、さまざまな情報を伝えてくれます。
印刷されたものやパッケージ自体が目立つことはあまりありませんが、そういった情報によって、商品価値を上げることができたり、作り手のイメージを消費者に的確に伝えたりすることもできるのです。
そうした社会的使命を果たす会社の一員として働きたいという意志を、志望動機で伝えましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表
Ayako Masuda〇団体職員や子育てを経験後、行政のワーク・ライフ・バランス推進部署で勤務。現在は若者サポートステーションでキャリア支援をするほか、女性や企業向けのキャリア関連講座の講師も務める
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