この記事のまとめ
- 書類選考で落ちる人には共通点がある
- 書類選考を確実に突破するには基本ポイントを徹底しよう
- 人気企業の書類選考はさらに踏み込んだ対策も必要
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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この記事を読んでいる人に
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就活で最初の関門となるのが書類選考。「書類選考でいつも落ちてしまいます」「なんで落ちるのかわかりません」と悩みの声をよく耳にします。
書類選考で落ちる人には共通した理由があります。その理由を理解しないまま書類選考を受け続けても、いつまでたっても突破できません。最初の関門である書類選考を突破して面接に進むためにも、書類選考で落ちる原因を押さえて対策をしましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの木村さん、早川さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ解説します。書類選考で落ちる人や落ちたくない人はぜひ実践してみてくださいね。
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書類選考で落ちる人は「基本」と「差別化」ができていない可能性あり!
自分の経歴や強み、熱意の高さをアピールして書類選考を突破しようと意気込むものの、なかなか合格につながらない……。そんな就活生の多くは、人事に読まれるための「基本」と評価されるための「差別化」ができていない可能性があります。
記事では、書類選考で落ちる6つの理由と企業が書類選考で見ているポイントを解説。企業の視点から落ちる原因がわかるようになります。
また書類選考を通過するための基本のポイントと差別化のコツを解説するので、それらを実践して人事の目を惹く履歴書やエントリーシート(ES)を作成しましょう。
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書類選考で落ちる確率は?
その年の景気などの影響や業界・企業の採用人数、ライバルとなる他の就活生のレベルによるため、書類選考で落ちる確率は10%〜60%程度などと幅が広く、はっきりとした目安はありません。自分の志望企業の募集人数などを確認してみましょう。
たとえば、応募する学生の人数が多くないA社の書類選考で落ちる確率は20%程度、応募者数は多いができるだけ多くの学生と会いたいと考えているB社では40%程度、学生からの人気が高く厳選して学生と会いたいC社では60%程度などさまざまです。
とはいえ、書類選考でほとんど全ての就活生を落とす企業は少ない傾向にあるため、きちんと対策をすれば書類選考に合格できるとも言えます。
エントリー数は何社が最適なのか悩んでいる人は、以下の記事を参考にしてください正しい選び方と間違った選び方を解説しています。
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もちろん企業によって異なりますが、私が観測する限りでは、応募者が書類選考を通過する確率は一般的に50%程度だと思います。
大手企業や人気の業界の場合はもっと低く、就活生が身近に感じやすい衣食住に関するブランドで人気が集中する企業では、書類通過率が10%未満になることも珍しくありません。
書類選考で落ちる6つの理由
書類選考で落ちても、企業にその理由を聞くことのできる機会はなかなかありません。そのため、書類選考で落ちる理由がわからないまま次の企業の応募書類を作成し、また同じ理由で落ちるという悪循環に陥るケースも。
ここでは書類選考で落ちる6つの理由を解説。自分が作成した書類が、これらの理由に当てはまっていないか確認しながら読み進めてくださいね。自分では気づけなかった書類の弱みが見えてきて、対策するべき箇所を理解できるようになります。
①書類に不備がある
ありがちな書類の不備の例
- 提出締め切りに間に合っていない
- 形式が間違っている
- 書類や写真に不備がある
- 証明写真が指定のサイズでない
- 必要書類がそろっていない
- 修正液や修正テープを使っている
- 消せるボールペンを使っている
- 押印がない
採用担当者は1日に何十枚、何百枚もの履歴書やESなどの書類に目を通すこともあります。そのため全ての書類にじっくりと目を通すのではなく、不備があればその時点で落とす可能性も十分考えられます。
採用担当者が書類をパッと見たときに、間違っていると判断したり、違和感を感じてしまうと内容を読まずに書類を不合格としてしまうのです。
パソコンで応募書類を作成するときに、写真のデータをファイルに貼り付けて印刷する就活生もいますが、これも要注意です。
プリンタでの印刷だと画質が鮮明でない場合があるため、必ず写真館などで現像してもらったものを応募書類に貼り付けるようにしましょう。
履歴書の不備で落ちてしまうのはもったいないですよね。大学院生の学歴・職歴の書き方は注意が必要です。以下の記事では大学院生の学歴・職歴の書き方をまとめているので参考にしてみてください。
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②内容がわかりにくい
内容がわかりにくい応募書類の例
- 誤字脱字がある
- 文字が汚い
- 要点の掴めない文章
- 略語を用いている
文字が汚すぎたり誤字脱字が多いと内容がわかりづらいため、採用担当者が書類を読み進める気持ちがなくなってしまいます。見やすく記載しなければ、そもそも採用担当者に書類を読んでもらうことができずに、内容を評価してもらえません。
また、何を伝えたいのかわからない要点の掴めない文章では、アピールポイントが理解されないだけでなく、入社後もメールのやり取りや資料作成で求められる基本的な文章力がないという印象につながります。
さらに、就活は選考というフォーマルな場であるにもかかわらず略語を使っていると、採用担当者からTPOを理解できない学生としてマイナス評価になりかねません。
就活生が使いがちな略語の例
- 高校→高等学校
- (株)→株式会社
- バイト→アルバイト
- インターン→インターンシップ
- 合説→合同説明会
要点が掴めない文章には特に気を付けてください。要点が掴めないうえ、文章が長かったり、句読点が付いていなかったりすると、採用担当者は読む気にもならないでしょう。
自分が伝えたいことは何なのか、あらかじめ決めてから書くようにすることが大切です。
③求める人物像と合っていない
何社も書類選考を受けるために、時間がなくどの企業にも同じ内容の書類を送っている就活生は案外多いものです。
しかし、新卒就活はポテンシャル採用とも言われているため、企業の求める人物像と自分のアピールする内容が合っていないと採用担当者の評価につながりません。
たとえば、コミュニケーション能力の高い学生を求める人物像として挙げている企業に、「1人で黙々と研究に取り組んだ集中力」をアピールしても響きづらいですよね。
たとえば、企業が求める人物像として「協調性がある人材」を挙げていたとします。
その場合、書類の自己PRや強みとして「独立心が強い」や「開拓精神が旺盛」などを挙げてしまうと、その企業が求める人物像に合っていないと判断される可能性がありますね。
自己PRが思いつかない人は
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自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
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自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
④熱意が伝わっていない
文量が少ないと、熱意が感じられないため書類選考で落ちやすくなります。
たとえば、自己PRが500字で設定されていた時、500字ギリギリまで書いている学生と半分くらいしか書いていない学生がいるとします。この2人の学生を比べると、前者の学生の方が熱意も魅力も伝わりやすくなり、採用担当者は会ってみたいと感じますよね。
また、特に志望動機は熱意があるか否かが伝わりやすい質問です。志望動機の理由や根拠が薄いと熱意が伝わらずに良い印象にはつながりません。
志望動機を個別に書き直すのは大変な作業ですよね。だからといってどの会社にでも当てはまるような内容を書いてしまうと、「就活に対する熱意や真剣さが足りない」と採用担当者に捉えられてしまいます。
忙しくても「転用した」と思われないように、会社ごとに丁寧に書きましょう。
エントリーシートの志望動機が上手く書けないという人は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
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エントリーシートの志望動機は簡潔かつ、「読みたい」と思わせる内容にしなければなりません。キャリアコンサルタントと、惹きつける志望動機を書く4つのステップと、高評価を狙うコツをプロの目線で解説します。
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⑤他の就活生と差別化できていない
自分のアピールポイントを理解しないまま、就活サイトに掲載されている例文と同じような内容を書類に書いてしまうと自分らしさが表現できません。
オリジナリティがないため、その他大勢の就活生の中に埋もれてしまうことになります。
他の就活生と差別化できていないと採用担当者に「この学生もまた同じような内容だな……」と思われてしまい、しっかりと内容を読んでもらえず、不合格の理由ともなります。
よくある他の就活生と差別化ができないケースは、志望理由を書く際に就活サイトやWebサイトに書いてある表面的な会社情報だけを取り上げていることです。
これは就活生なら誰でもアクセスできる情報なので、差別化するならばもっと深堀りして自分や企業のことを書く必要があります。
⑥選考倍率の高い企業ばかり受けている
書類選考で落ちるとき、自分の書類の内容だけに原因があるとは限りません。新卒就活は多くの学生との相対評価で合否を決めています。
そのため、募集人数が少なかったり、有名企業、人気企業などの選考倍率の高い企業ばかり受けていると、書類選考で落ちる確率もあがります。倍率が高い企業では300倍を超えることもありますよ。
つまり、選考倍率の高い企業ばかり受けているとライバルとなる他の就活生も多く、その分優秀な人材も増えるため、落ちる可能性が高くなるのです。
- 書類選考で落ちても、何が原因なのかがわかりません。不採用理由を企業に質問しても良いのでしょうか?
質問しても良いが、教えてもらえるとは限らない
もちろん企業に質問すること自体は全く問題ありませんし、もし理由を説明してもらえれば今後の就職活動に役立てることができますね。
しかし、企業側には不採用の理由を伝えなければならないという法的な義務は発生しません。そのため、理由について説明してもらえないことの方が多い点はあらかじめ理解しておきましょう。
こちらのQ&Aでは書類選考に通らない原因をキャリアコンサルタントが回答しています。併せて参考にしてみてください。
書類選考で企業が見ているポイント
書類選考を突破するために重要なのは、企業や採用担当者が書類から学生の何を見ているかを知ることです。
まずは企業側がどんなポイントを見ているのかを理解すると、どんな対策が必要で何に気を付けるべきかが見えてきます。
今から解説するポイントを押さえて、自分の作成した書類にはこれらの要素がきちんと含まれているか確認してくださいね。
①学生の基本情報
採用担当者は、まず応募をしてきた学生の基本情報を確認します。基本情報とは、学生の氏名や大学名や専攻、経歴、資格などです。
書類選考では一次面接に呼ぶための学生を選びます。言い換えると、会わなくても不合格と判断できる学生を決めることです。
そのため、企業が求める条件を最低限満たしているかを学生の基本情報で確認することもあり、企業によっては留年の有無や学歴などの基本情報で合否を見極める場合もあります。
もちろん学歴だけで書類の合否が決まるとも限りませんが、志望企業の採用実績などからどんな大学からの採用が多いのか調べておくことも有効です。
資格には就職に有利になるものもあります。どんな資格だと就職に有利になるのか押さえたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。
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就職に有利な資格の種類とアピール方法がわかれば武器になります。就職で有利な資格一覧や効果的にアピールする方法をキャリアコンサルタントが解説します。履歴書やESに記載する際の注意点も併せて紹介するので参考にしてください。
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- 書類選考に学歴フィルターがあるとよく聞きますが、本当にあるのでしょうか?
学歴フィルターを利用する企業は一定数存在する
どの企業が学歴フィルターを設定しているかといった情報は公開されていません。しかし、採用された学生の出身校の傾向などから、事実上学歴フィルターが適用されていると推察できます。
企業にとって採用活動は人的・金銭的コストが膨大にかかり、応募者全員に対して均一に労力と時間をかけて選考するのは明らかに非効率です。そのため、応募者の多い人気企業の場合などには、選考プロセスを効率化するための手段の一つとして、学歴フィルターを利用する企業は一定数あるはずです。
特に学歴フィルターを設定していると推察されるのは、医療や化学、法律など、特定の専門知識が求められる企業です。その分野において学術的な実績がある大学の就活生を優先的に選考し、企業の求めるレベル以下の大学の学生に対しては、書類選考の段階でふるいにかけることが考えられます。
学歴フィルターについては、次の記事でより詳しく解説しています。対策方法も解説しています。
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②最低限のマナーや文章力が備わっているか
書類選考には、学生の基本情報を見る以外にも、最低限のマナーや文章力が備わっているかという学生の資質の部分も見られています。
最低限のマナーは少し調べたり対策をすれば解決するにもかかわらず、それが身に付いていない学生に対して面接官は懸念を抱いてしまいます。
また採用担当者が読みづらい文章や支離滅裂な文章では、論理的な思考を身に付けていない学生といったマイナス評価につながりかねません。優れた能力を持ち、良い経験をしてきたとしても、最低限のマナーが備わっていない書類では読み進めてもらえないでしょう。
自己PRを意識し過ぎて、自分の考えを押し付ける印象になってしまっている応募書類が意外と多いので十分注意しましょう。
また回答内容の主張が的を得ていても、企業の立場や現状の事業を暗に否定しているかのように読める文章はマナー違反になるので気を付けてくださいね。
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しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
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(リーダーシップが強みの場合)
③アピール内容が自社にマッチしているか
入社後のミスマッチや早期離職を避けるために、企業は自社に合った学生を採用したいと考えています。そのため、書類選考では、いかにアピール内容が自社にマッチしているかが見られています。
たとえば、企業の求める人物像として「リーダーシップ」を重要な指標として挙げていたとします。それに対して、学生が「縁の下の力持ちとして周囲の人を支えていました」とアピールをするのではマッチしていませんね。
つまり、求める人材の方向性に合っていて、入社後に自社で活躍をしてくれる人材であるかを知りたいと採用担当者は考えています。
最近の企業ホームページ(HP)には求める人物像が記述されているケースが多くあります。
それ以外にも企業理念などをチェックし、自分が企業の求める人物であることや入社後に活躍できることを、企業の方向性に合った具体的なエピソードを示しながら自己PRをしましょう。
ESならではの自己PRを作成し、採用担当者の興味を惹きたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。
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企業に合った自己PRをする具体的な方法はこちらの記事を参考にしてください。効果的な方法をまとめています。
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面接の自己PRは独自性のあるエピソードが求められます。キャリアコンサルタントが自己PRで盛り込むべき内容や作成方法を例文と解説。記事を参考に独自性のある自己PRを作成し、他の学生と差別化して面接を突破しましょう。
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④自社で活躍できる再現性があるか
企業は学生のアピール内容を「今後社会人になっても発揮できそうか」という視点で見ています。新卒就活はポテンシャル採用のため、今現在、実務で活かせるスキルを求められてはいないことが多いです。そのため、過去のエピソードやそこで発揮した強みから、今後自社で活躍できる再現性があるかを見ているのです。
たとえば、学生のアピールポイントが、「甲子園の2アウト満塁で目標だったホームランを打ちました」だけでは面接官は「すごいけど、会社で活かせる場面ないな……」と思い、再現性が無いと感じてしまいます。
しかし、「毎日10㎞走り、自主練習にも取り組んだ結果、甲子園ではホームランを打つことができました。入社後もコツコツと……」といった伝え方であれば、入社後にも目標のために努力ができるだろうと再現性を見出すことができますね。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る特に「入社後活躍できる人材かどうか」は重要な評価基準
上記で解説した「書類選考で企業が見ているポイント」の中でも、企業が特に重視しているのは「④自社で活躍できる再現性があるか」です。
採用担当者は、就活生が将来自社でどのような活躍が期待できそうか、書類に書かれている回答をさまざまな角度からチェックして見極めようとしています。そのため、自己分析と企業分析をしっかりおこなったうえで、企業が求める人物像に近いことを示す回答が必要です。
企業にマッチした人材であることを示そう
さらに「③アピール内容が自社にマッチしているか」もよく見られています。その企業の事業と特長への理解度を示すことが重要です。就活生が目指すキャリアの方向性と自社の事業計画や方針との接点を説得力のある形でアピールすることが求められます。
また「②最低限のマナーや文章力が備わっているか」は書類選考において必須のポイントです。書かれている内容自体は良いのに、回りくどい言い回しや難しい表現を無理して使うと、不自然で読みづらい文章になってしまいます。書類は文章が読みやすいことが必須と考えてしっかり準備しましょう。
書類選考で落ちないために最低限やるべき5つの基本ポイント
企業は1日に何十枚、何百枚もの履歴書やESに目を通すこともあるため、基礎を押さえていないと書類を読んでもらえません。また、読んでもらえたとしても「自社に合っていない」「わざわざ面接に呼びたいと思える学生ではない」と思われてしまうかもしれません。
書類選考では、徹底的に他の就活生と差別化をするというよりも、まずは読んでもらうためにも基本のポイントを押さえることが大切です。今から解説する最低限やるべき5つの基本ポイントを押さえることで、書類選考の通過率がぐっと上がります。
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
①最低限のマナーやルールを守る
採用担当者が書類をパッと見たときに、ミスや違和感があるとそれだけでマイナスの印象になってしまいます。
最低限のマナーやルールを記載したチェックリストを作成すると、抜け漏れなくミスを防ぐことができます。
最低限のマナーやルールを守るためのチェックリスト
- 提出締め切りに間に合っているか
- 書類に空欄が無いか
- 書類に略語を用いていていないか
- 文章量が少なくないか・オーバーしていないか
- 誤字脱字がないか
- 必要書類はすべて揃っているか
- 押印してあるか
- 年月に誤りがないか
- 提出先企業に合った内容になっているか
- 写真の形式に問題が無いか
- 写真は清潔感のあるものか
ときどき「必着」と「当日消印有効」の違いを理解していないために提出締め切りに間に合っていない学生もいます。
「必着」と「当日消印有効」の違いを正しく押さえておきましょう。
必着 | その期日までに企業に書類が届いていなければいけない |
当日消印有効 | 応募締め切りまでに企業に書類が届いていなくても、配達受付の「消印」が応募締め切りに押されていればOK |
またWeb上で提出の場合は、エラーで書類が送れてない可能性もあります。「受け付けました」などの表示やメールが来ているか確認しましょう。
証明写真はなるべく表情が見やすいようにしましょう。前髪が目にかかるのは良くありません。
また基本的に派手な髪型や服装は望ましくないとされるため、地毛や地毛に近い色でスーツ姿が無難とされています。またスマホの自撮り写真や加工しすぎたものはNGです。
履歴書の書き方のマナーやルールがわからない人は以下の記事が参考になりますよ。見落としがちな細かなマナーも解説しています。
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新卒の履歴書は、必要な項目を見落としていたり、マナーが守られていなかったりと、細かな部分のミスが多いです。事前準備をしっかりとおこないつつ、履歴書の書き方をマスターしましょう。この記事では、履歴書の書き方から採用担当者に渡すまでのマナー、失敗パターンなどをキャリアコンサルタントと解説します。
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②わかりやすい文章構成にする
書類の内容をわかりやすくするためには、PREP法を使うことがおすすめです。PREP法は、最初に結論を述べるため、今からどんなアピールが続くのか要点を掴みやすくなります。
PREP法とは?
結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順番で話す手法
さらに、具体例で自分がどのような背景の下、どのような経験をしてきたのかを採用担当者に伝えるため、あなたの話を理解しやすくなります。
また、文章構成に合わせて1文を区切るようにすると要素ごとに内容を理解できるためおすすめです。
NG例文
私の強みは粘り強さで、大学時代のアルバイトの経験で培い、どんな難しい課題に対しても粘り強く取り組み、営業成績で1位を取ったことがあります
OK例文
私の強みは粘り強さです。大学時代のアルバイトの経験で培いました。どんな難しい課題に対しても粘り強く取り組み、営業成績で1位を取ったことがあります
③自己分析をする
書類では、自分の性格や過去の経験、強み、スキルなどを的確にアピールする必要があります。
そのため、自分のことを理解できていないと、言語化して人に伝えることができず、良い書類を作成することはできません。
自分自身についてやアピールポイントを整理するためには、自己分析が必要です。自己分析をすることによって、自分が強調したい部分に軸を置くことができるため、自分の魅力が伝わる文章を作成できます。
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選考に落ちる確率が高い書類の特長の一つは、自己分析が十分にできておらず表面的な自己PRや強みしか書けていない点です。
自分のことを「わかった気になっている」就活生は意外と多いため、自己分析を甘く考えずに、改めて自分の内面と向き合い自己理解を深めてくださいね。
ESに悩んでいる就活生は
大手内定者の「ES回答例100選」を活用しよう!
・内定者のESを参考にしたい
・大手志望で就活準備をしている
④業界・企業研究をする
業界・企業研究をすると、その企業に対する理解度が高まり、どのようなアピールが高評価につながりやすいのか理解できるようになります。
業界研究のやり方
- 業界地図を見る
- 業界に携わる経営者の書籍をチェックする
- 業界に関するニュースをチェックする
- 業界団体のホームページを見る
- 合同説明会に参加する
企業研究のやり方
- 就活四季報を見る
- 企業HPを見る
- インターンシップに参加する
- OB・OG訪問をする
- 会社説明会に参加する
すべての企業に同じ内容の履歴書やESを送るのではなく、その企業に合った書類を作ることで人事に響くアピールにつながります。
業界理解に自信がない人は、こちらの記事で各業界の特徴を詳しく解説しているので、併せて確認しましょう。
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⑤自分の価値観や人柄が伝わる内容にする
新卒就活はポテンシャル採用のため、「もっと話を聞きたい」と採用担当者に思ってもらえるように自分の価値観や人柄が伝わる内容にしなければなりません。
たとえば、自己PRでは強みをアピールしますが、その強みの根拠となる経験を具体的に書かなければ自分の価値観や人柄は伝わりにくいです。
これから解説する3つの要素を盛り込んで、自分自身のことが十分に伝わる内容を心掛けましょう。
必要な3つの要素
自分の価値観や人柄が伝わる3つの要素
- 背景:どのような環境や思いだったのか
- 事実:どのような結果や結論になったのか
- 主張や学び:今後に活かせる学びは何か
「どうしたら自分の価値観や人柄が伝わる内容になるかわからない」という就活生も少なくありません。自分の価値観や人柄が伝わる内容には「背景」「事実」「主張や学び」の3つの要素が盛り込まれている必要がありますよ。
採用担当者はあなたのことを全く知らない状態で書類を読みます。そのため、あなたがどんな環境でどんな思いを持っているかを伝える必要があります。
また、ただ「頑張った」という感情ではなく、「県大会で優勝をした」「売り上げを前年対比で10%アップさせた」など具体的結果を示すことで、あなたの経験を評価しやすくなります。
そして、主張やその学びが入社後にどう活かせるのか再現性を見せましょう。自分の価値観や人柄が伝わり、入社後の活躍イメージも湧く書類となり、採用担当者が面接で会ってみたいと思うようになります。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る応募書類は業界・企業研究で差をつけよう
企業情報の収集で企業のHPを閲覧するのは必須項目であり、企業理念や事業内容の把握は欠かせません。しかし、その内容だけでは他の学生と差のつく志望動機とはならないでしょう。
業界・企業研究で一歩リードするためには、企業の製品やサービスを実際に体感することもおすすめです。たとえば製造業やサービス業など自分が顧客になり得る業界に応募する際、製品を購入し利用する、サービスを受けてみるなどしておきましょう。
志望企業の製品・サービスを他社と比較することがポイント
自分を認めてくれる、または自分の良さを理解してくれる相手に対し、人は好感を持ち距離感も縮まるものです。志望企業の製品やサービスについて、自分がどのように「良い」と感じ、それが志望につながったのかをリアルに伝えましょう。
また、その見解に他社製品・サービスとの比較も盛り込んでください。この場合、他社製品の良くないところを挙げて貶めるのではなく、志望企業の製品が他社のものと比較して、どのようなところが優れているかを挙げましょう。
業界研究がしっかりできているというアピールができると同時に、自身の志望企業への熱意も伝わり、書類選考を突破しやすくなるはずです。
書類選考の通過率をアップさせるための差別化のコツ5選
書類選考の通過率をアップさせるための差別化のコツ5選
- 回答の「書き出し」と「締め」を工夫する
- ESは表現にオリジナリティを持たせる
- 複数応募締め切りがある場合は一次締め切りで応募する
- 郵送の場合は挨拶状を添える
- 第三者に添削をしてもらう
書類選考で落ちないために最低限やるべき基本ポイントを押さえただけでも、書類選考の通過率は高くなります。
しかし、特に人気企業など倍率が高い場合は、通過率をあげるために今から解説する差別化をするためのコツを実践していきましょう。
採用担当者から「この学生はとりあえず書類合格にしよう」と思われるのではなく、「ぜひともこの学生には面接に進んでもらいたい」と思ってもらいたいですよね。差別化のコツを押さえて、高評価で書類選考を突破しましょう。
①回答の「書き出し」と「締め」を工夫する
文章の書き出し部分と締めの部分のインパクトが大きいということを忘れてはいけません。「初頭効果」や「親近効果」が示す通り、人は最初と最後に与えられた情報が記憶に残りやすく、その情報を元に物事に対する印象付けをおこないます。
初頭効果とは?
最初に与えられた情報や印象が記憶に残りやすく、後の相手の印象を決める際に大きな影響を与える効果
親近効果とは?
最後に与えられた情報によってその人の印象が決定されやすいという、 初頭効果と対になる心理効果
そのため、書類でもパッと文章の最初を見て、そして締めくくりの最後の文章を見たときの印象によって書類全体の印象が左右することもあります。
たとえば、自己PRの書き出しで「私の強みはコミュニケーション能力です」というよりも「私は利害関係が異なる人とも協力をできるコミュニケーション能力が強みです」の方が具体的で印象に残りますよね。
また、「締め」は入社後にこれまでの経験や自身の強みをどのように活かせるのかを具体的に伝えて、活躍イメージが湧くようにしましょう。つまり、締めの文章で自分の再現性を採用担当者に見せ、最後の一押しをするイメージです。
自己PRで言いたいことが決まっても書き出しで悩んで知る人もいると思います。自己PRの書き出しについては以下の記事で詳しく解説をしています。
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自己PRは書き出しで差別することが読まれるカギです。この記事では自己PRの書き出しの基本や注意点、差別化するコツを例文を交えて解説します。キャリアコンサルタントがプロの目線で解説していますので、参考にして書類選考を通過しましょう。
記事を読む
- 回答の「書き出し」と「締め」はどうやって工夫すれば良いですか?
書き出しは「同音異義語」、締めは「言い換え」を意識しよう
書類の質問に対する「書き出し」は、すんなりと頭に入りやすく、伝わりやすい表現を用いるようにしましょう。日本語には同音異義語が多くあります。たとえば「仮定」と「過程」はどちらもビジネスではよく使う言葉ですが、発音は同じです。
前後のつながりで判別できる場合もありますが、このような同音異義語が多い言葉を回答の始めに用いると、面接官が混乱するかもしれないので、こうした紛らわしい言葉は使わないようにしましょう。
また、締めの言葉として、面接官が改めて発言の内容を認識できるよう、書き出しの言葉を言い換えてみるのもおすすめです。
②ESは表現にオリジナリティを持たせる
書類選考と一口に言っても、履歴書とESでは表現の方法が少し異なります。
履歴書はシンプルに飾らずに記載するべきですが、ESは表現にオリジナリティを持たせると採用担当者の印象に残りやすくなります。
履歴書とESの違い
- 履歴書:人事データとしても使う公的な書類
→過去の経歴を簡潔に伝える - ES:「どんな人物なのか」を判断する書類
→熱意や将来性をアピールする
たとえば、手書きのESの場合は自由記述欄に絵や写真を加えたりすることもおすすめです。
また手書き・Web両方で使える表現の工夫としては、強みなどのアピールポイントを箇条書きで見出しのように表現するのも良いですね。
ESの工夫の例
- アピールポイントを太字にする
- 3色で色付けをする
- 見出しをつける
- 写真を添える
表現を少し工夫するだけでも、採用担当者の目に留まりやすくなったり、内容の要点が掴みやすくなるためおすすめです。
ESの表現にオリジナリティを持たせるには、会社の商品やサービスを知ったきっかけやその印象について盛り込みましょう。
さらに意外性のあるエピソードやストーリーを入れると他の就活生と差別化ができます。もちろん事実に基づいている必要があるため注意してくださいね。
履歴書を手書きで作成するか悩んでいる人は、手書きのメリット、デメリットや、おすすめのケースなどをこちらの記事で解説しているので参考にしてくださいね。
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③複数応募締め切りがある場合は一次締め切りで応募する
企業によっては一次締め切りや二次締め切り、三次締め切りなど複数の応募締め切りを設けていることがあります。「また後で応募できるからまだ書類を提出しないで良いや」と思う就活生もいるかもしれませんが、志望度の高さや熱意を伝えるためにも一次締め切りで応募するようにしましょう。
三次締め切りなど後半の締め切りで応募をしてきた学生に対しては、「他社で不合格になったから自社に応募をしてきたのかな」と志望度を疑われてしまうかもしれません。相対的に、一次締め切りで応募をする学生の方が熱意が伝わりやすいと言えます。
また、採用人数は決まっているため、早い締め切りで優秀な学生が多かった場合、残りの募集枠が少なくなり難易度が上がる可能性もあります。
- 応募締め切りが複数ある企業に一度落ちたのですが、再応募して良いのでしょうか?
再応募してもOK! ただし不合格理由を明確にする必要がある
絶対にNGというわけではありませんし、うまくいけば熱意が評価される可能性もありますね。
ただし1回目の選考で不採用になっているからには何らかの理由があります。その点が明らかでないまま2回目も同じように応募しても、再び不採用になる可能性が高いでしょう。
できれば再応募するよりも別の企業の選考の準備をすることをおすすめします。
④郵送の場合は挨拶状を添える
意外と多くの就活生が忘れがちなことが、挨拶状を添えることです。送付状とも呼ばれ、同封している中身を記載した書類のことを指します。誰が何のために送ったのか、企業がひと目でわかるようにするものです。
挨拶状を添えたからといって、それが合格につながるとも限りませんが「礼儀正しい学生」として少しでもプラス評価を得られるかもしれません。
特に、学生の応募人数の少ないような中小企業などは一人ひとりをしっかり見る傾向もあるため、このちょっとした気遣いがあなたに対する印象をアップさせることもありますよ。
採用担当者は大量の応募書類を取り扱うため、書類を郵送する場合は「受け取った人が扱いやすいように」という配慮をして送付するようにしましょう。
たとえば、書類を郵送する場合は履歴書には折り目を付けないように封筒に入れる、ホチキスで止めるのではなく新品のクリアファイルに入れるなどの配慮を忘れないでくださいね。
⑤第三者に添削をしてもらう
書類を作成したら、提出前に友人や家族など周囲の第三者に添削をしてもらうようにしましょう。自分だけで書類を確認すると、すでに内容を見慣れているので、間違いや不備に気が付きにくいです。
また、第三者からの視点を入れることで、わかりにくい点などを教えてもらえます。
添削をお願いする相手の例
- 友人
- 先輩
- 家族
- 志望企業のOB・OG
- 大学のキャリアセンターの職員
- 就職エージェントのキャリアアドバイザー
アドバイザーコメント
早川 峻
プロフィールを見る自分を一言で表すことを意識しよう
応募書類を読んだ後に、採用担当者があなたのことを「○○の学生」というように簡単に覚えられるようにすることが望ましいです。
これまでにも述べたとおり、一次選考の時期になると企業には膨大な量の応募書類が届きます。採用担当者は限られた時間でその書類をチェックする必要があるだけでなく、それぞれの学生を評価しなくてはいけません。
応募書類を書く際は、「一言で自分のことをどのように記憶してもらいたいか」を意識して書いてみましょう。たとえば「フィリピンでインターンシップをしていた学生」「関西の○○大学のアメフト部の学生」「有名居酒屋チェーン○○で3年間バイトしている学生」などです。
採用担当者の気持ちを考えると書類に書くべき切り口が見えてくる
本人は一生懸命書類を書いたとしても、採用担当者は何百人という学生の書類を見るので、自分自身のことを担当者に覚えてもらうには一言で表現できるような特徴が必要です。そのため、キャッチコピーを自分で用意するのも有効です。ただしあくまでも他の学生とは違う何かを表現する必要があるので注意しましょう。
面接では「自分を一言で表すと何ですか」と聞かれる場合があります。以下の記事では回答のコツをまとめているので答え方に悩んでいる人は参考にしてみてください。
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それでも書類選考に落ち続けてしまう人の対処法
それでも書類選考に落ち続けてしまう人の対処法
- 受けている業界や企業を見直す
- 就活のプロに相談する
基本のポイントや差別化のコツを押さえても、どうしても書類選考を突破できないと悩んでしまう就活生も中にはいるかもしれません。
そんなときは、今から解説する対処法を試してみてください。今の辛い状況を打破するための手助けとなりますよ。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る書類選考に不合格でもショックを受けすぎないことが大切
書類選考の判断基準や選考方法は、実際のところ企業によって本当にさまざまであり、応募者数やその他の細かい条件によっても変化します。そのため、書類選考に落ちてしまうことは、必ずしも直接的に自分の書類の内容が悪かったとは限らないのが実情です。過度にショックを受けないようにしましょう。
企業の書類選考結果については、一つひとつ理由を知ることは難しいです。落ちてしまった本当の理由がわかったとしても、それは企業の都合であることもあります。そのため、書類選考に一定の割合で落ちることは、避けることができないと割り切って考えることも必要です。
就活は縁だと捉えてポジティブな気持ちで就活を進めよう
不採用通知が届けば誰でも落ち込むものです。人によっては自己肯定感が下がることもあるかもしれません。
そんな学生は、企業への就職は「縁」であると考えてください。その企業の書類選考に通らなかったとすれば、「自分はその企業ではなく別の企業で活躍すべき人間なのだ」というサインと考えることです。
縁という目に見えない理由による結果では、誰も悪くありません。落ち込んだその日は何かポジティブなことで気分転換をしましょう。とはいえ現実逃避になりすぎないように、次のチャンスに集中するようにしてくださいね。
書類選考に落ち続けると、気持ちが沈んで「就活に疲れた」と感じることもあるでしょう。就活への疲れを感じている人は、以下の記事も参考にしてください。
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受けている業界や企業を見直す
倍率の高い企業ばかりを受けているのであれば、他の企業も見てみましょう。今あなたが見ている企業だけがあなたに合った企業とは限りません。
たとえば、一般消費者向け商品を販売する企業などは人気が高い傾向にあります。しかし、企業向けでニッチな商品を販売する企業は知らない就活生も多く、やや選考倍率は低くなるかもしれません。
一度、視野を広げて受けている業界や企業を見直してみると、新たな自分の強みや自分に合っている業界・企業が見つかります。
どんな仕事を選ぶとしても自分が譲れない「要素=就活軸」があるはずです。それが何かをまず確認し、言語化できるようにしてください。ただし、業界も企業も職種も働き方も全てが変わってしまうと、本来やりたい仕事ができない可能性があるので注意しましょう。
就活のプロに相談する
自分では書類選考に突破できる内容の書類ができたと思っていても、事実書類選考に落ちてしまっているのであればどこかに問題があるのかもしれませんね。しかし、自分で書類選考で落ちた原因をはっきりさせることは至難の業です。
そんなときは就活のプロである、大学のキャリアセンターや就職エージェントサービスのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。就活のプロであれば、あなたの書類を企業目線など多角的な視点から落ちた理由を分析し、改善を手伝ってくれます。
就活のプロはこれまでに応募書類を何千件と目にしています。そのため、「どの業界で何を書けば採用担当者の目に留まりやすいか」「自分の特技をどうアピールすれば良いのか」というノウハウを充分蓄積しています。
他の就活生と差別化をするためにも、プロの経験に基づいたチェックを受けておくとより書類選考の通過率が上がるでしょう。
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書類選考に落ちる人は基本を押さえたうえで差別化をして合格を掴もう!
ここまで解説してきた通り、書類選考で落ちる学生には共通の理由があります。その理由を知らないまま対策をしても、合格には結びつきません。理由を知り、「基本」を押さえたうえで「差別化」をすることが書類選考突破の近道となりますよ。
一日にたくさんの書類を読まなければならない採用担当者に評価をしてもらうためにも、採用担当者はどういったポイントで書類を見ているのかを理解し、適切な対策をしましょう。
今回解説した書類選考で落ちないために最低限やるべきことや差別化のコツを押さえて、書類合格を掴みとってくださいね。
アドバイザーコメント
早川 峻
プロフィールを見る書類選考対策はマイナス評価を避けることから始めよう
ここまでの記事を読んで書類選考に受かるためのポイントや、落ちてしまう人に共通する原因については理解できましたか。
記事内で紹介してきたコツをいきなり全て理解することは難しいでしょう。まずはマイナス評価を受けないように、NGとなるポイントを見直すところから始めてください。NGポイントをなくすことができたら、次はプラス評価がもらえそうなポイントを整理しましょう。
書類選考に落ちてしまうなら柔軟に方針転換することも大切
当然のことながら、書類選考はあくまでも面接に呼んでもらうための最初のステップです。書類だけであなたの魅力を全て表現することは不可能なので、まずは他の人とは違う自分のアピールポイントを端的に伝えることに注力してください。
また書類選考で不合格になったからといって自分自身を否定しないようにしてください。採用はあくまでもマッチングなので、落ちたとしても単にその企業に合わなかっただけのこと。柔軟な発想で業界や企業を変えてみるなどして前向きに活動していきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/留学カウンセラー
Shun Hayakawa〇大手就活メディアの営業を経て、現在は留学支援をおこなうアナザーストーリーの代表取締役を務める。キャリアコンサルタントとして学生の強みの発見から選考対策など幅広く支援
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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