面接の自己紹介のOK・NG例|好印象を残せる3つのコツも解説

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    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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    Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう

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面接で一番最初に求められる自己紹介。採用担当者とはじめて会話をする場面で好印象を持ってもらいたいからこそ、「何を話したら良いかわからない」「簡単に済ませても良いのだろうか」と悩む人も多いでしょう。

面接の自己紹介は、ただ基本情報を言うだけでなく、何か自分のアピールとなる要素を1つだけ入れることでより魅力的になります。

この記事では、キャリアアドバイザーの降幡さん、高尾さん、遠藤さんとのアドバイスを交えつつ、面接の自己紹介の作り方を解説します。どのような内容を話せば良いか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

面接での自己紹介は自分を知ってもらう最初のアピールポイント!

自己紹介は、面接での一番初めのアピールになるため、学生の第一印象を決める大きなポイントになります。第一印象はこの後の面接の内容を左右する可能性もあり、少しでも良くしておきたい人が多いでしょう。

そこでこの記事では、はじめに面接官が自己紹介を求める理由や、自己紹介で伝えるべき項目を解説します。印象の良い文章を作るために、必要な知識を身に付けておきましょう。

そして記事後半では、面接の自己紹介のOK例文とNG例文、面接時にやりがちな失敗例も併せて紹介します。記事を最後まで読んで、どのような人が面接時に良い印象を残せるのか理解して、自分らしい自己紹介作りに役立てましょう。

高尾 有沙

プロフィール

面接での自己紹介は、単なる形式的なプロセスではなく、自分の個性と能力を効果的にアピールする大事なチャンスです。採用担当者に良い印象を残すことができれば、面接成功への第一歩となります。

また、自己紹介の成功には準備が何より大切です。事前にしっかりと自己紹介の内容を練習し、自信を持って伝えられるよう準備しておきましょう。

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知っておくと役立つ! 面接官が自己紹介を求める理由

面接官が自己紹介を求める理由

  • 学生の緊張をほぐすため
  • コミュニケーション能力を測るため
  • 人柄が自社にあっているか確認するため

面接の自己紹介を考える前に、採用担当者がどのような理由で自己紹介を求めているのか理解しましょう。採用担当者の気持ちを理解することで、伝わりやすい自己紹介の内容が考えられますよ。

先に述べたように、自己紹介は第一印象を左右する重要なものです。しっかり意図を理解して、準備しましょう。

履歴書の内容を確認するため

面接の自己紹介では、自分の名前だけでなく通っている大学や学部も伝えます。履歴書に書いてある内容を改めて説明することにはなりますが、実際に口頭で内容を聞くことで、印象が変わったり話が膨らんだりする可能性もあります

また、履歴書の内容に誤りがないかも確認しています。万が一履歴書の内容に間違いがあれば、採用担当者に面接開始直後から不信感を与えてしまう可能性があります。提出前に履歴書はしっかり確認しておき、基本情報に間違いがないようにしましょう。

人によっては名前の読み方や経歴から少し会話が始まる可能性もあるため、面接官から質問される可能性も考慮しておいてください。

学生の緊張をほぐすため

面接に臨む学生の多くは、緊張した状態で入室することになります。緊張したまま面接が始まってしまうと、本来の能力が活かせず良い結果が残せない場合もあるでしょう。

採用担当者としても、学生の本来の姿を知りたいと思っているため、緊張したまま面接を進めるのは望んでいない場合がほとんどです。そのため自己紹介をすることで会話のきっかけを作り、面接をスムーズに進めることも目的としているのです

このような目的があるからこそ、面接時に「緊張していますか?」と聞かれる場合もあります。その際の適切な答え方が知りたい人にはこちらのQ&Aコンテンツもおすすめです。

コミュニケーション能力を測るため

自己紹介を踏まえて会話をすることで、学生のコミュニケーション能力を測ろうともしています。

たとえば、学生の話した内容で気になるポイントがあれば、採用担当者は深掘りをおこないます。その際、採用担当者の質問に対して的を射た答えがかえってくるのか、質問の意図を理解しているのかでコミュニケーション能力を判断できるのです

面接時の会話は、志望動機や自己PRなど決められた内容を話す場面も多いです。しかし、準備してきた回答だけでなく、採用担当者の突発的な質問に対応できれば、コミュニケーション能力がアピールできます。

人柄が自社にあっているか確認するため

面接時の自己紹介の話し方や雰囲気も、自社に合った人材なのかの判断材料になります。もちろん履歴書を通して志望動機や自己PRの確認をしてますが、実際の声やしぐさから得る情報で印象が変わるケースもあるのです。短い時間だからこそ、良い印象を与えられれば好感度も高まります。

たとえば営業職なら、自社のサービスを顧客へ効果的にアピールする必要があります。顧客と話せる時間は限られており、その時間の中で最大限のパフォーマンスが求められるのです。

面接の自己紹介営業の仕事と同じように、決められた時間の中で自分が企業に合っていることをアピールできる場面となります。そのため、内容だけでなく話し方まで気を付けて、自分と志望先がマッチしているということを最大限伝えるようにしましょう。

採用担当者は、自己紹介のどのような部分から自社に合っていると判断するのでしょうか?

遠藤 美穂子

プロフィール

採用担当者は自己紹介の際の学生の雰囲気や話し方も見ている

一般的に、自己紹介をするときの学生の雰囲気や話し方と、その内容の両面から学生が自社に合っているか判断します。

たとえば楽しさを提供する企業であれば、明るい笑顔で自分の好きなことなどにも触れていると好印象だったり、きっちりした堅さの求められる企業であれば学業や課外活動などの概要を要領よく伝えられるとスマートな印象を受けます。

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まずは構成を考えよう! 面接の自己紹介で伝える内容

面接の自己紹介のテンプレート構成

自己紹介の内容は、ぶっつけ本番で話すよりも事前に内容を考えておくとスムーズです。事前に内容を考えずに面接に臨んでしまえば、緊張で頭が真っ白になり伝えたい内容が満足に伝えられない可能性もあります。

ここからは、面接の自己紹介で伝える内容を3つ解説します。自己紹介に盛り込む内容を事前に整理して、自分らしい内容にしましょう。

自己紹介で伝える内容についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。併せて参考にしてみてください。

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①基本情報

自己紹介で伝える基本情報

  • 大学名
  • 学部名
  • 学年
  • 氏名

面接の自己紹介で欠かせない内容は、名前や通っている大学などの基本情報です。はじめに名前や大学を伝えると、本人確認の意味となり採用担当者に自分が誰だかを明確に伝えられます

同時に複数人を面接する場合、採用担当者の手元には自分以外の学生が提出した履歴書もあります。自己紹介のタイミングで基本情報をしっかり伝えれば、担当者に自分がどんな人間なのか認識してもらえるでしょう。

また、自己紹介は本人確認以外にも社会人としての基本的なマナーです。社会人になっても自己紹介では基本情報が求められるため、この機会に伝え方を覚えておきましょう。

②一言で自分を印象付けるエピソード

はじめに自分の基本情報を伝えたら、次に自分を覚えてもらえるエピソードを付け加えましょう。伝える内容は、キャッチコピーや自分の強みなどがおすすめです

基本情報だけでは、採用担当者の印象に残りづらくなります。集団面接の場合、自分の後の学生が印象的な自己紹介をすれば、自分が話した内容を忘れられてしまう可能性もあるでしょう。

特に自分を印象付けるエピソードは、事前に用意しておかないと出てこないものです。その場で考えては、何を言いたいのかわからない可能性もあるので、面接前に話す内容を整理しておきましょう。

ただし、自己紹介は自己PRや志望動機ではないため、内容を詰め込みすぎないように注意してください。

一言で自分を印象付けるエピソードの例

  • 私を一言で表すと「有言実行」です。この言葉で表せる理由は、在学中に目的としていた宅地建物取引士の資格を取得したためです。
  • 私は学生時代にサッカー部で部長をしていました。
  • 私の強みは顧客の要望を引き出すヒアリング力です。

高尾 有沙

プロフィール

自己紹介で伝えるエピソードは、短すぎず長すぎず、1分程度のボリュームが最適です。

ポイントは、自分の強みや特徴が伝わる具体的、象徴的な事例を1つ挙げ、簡潔かつ効果的に話すこと。エピソード選びは面接の目的や企業の特性に合わせて調整し、聞き手である面接官にとって興味深く感じられる内容を選ぶことも大切です。

③面接への意気込みや感謝の内容

自己紹介の最後は、面接への意気込みや機会を設けてもらった点に感謝の言葉を伝えましょう。意気込みを伝えることで、企業への志望度の高さも同時にアピールできます

もし内容が思い浮かばないときは、緊張している点を伝えておくのも方法の一つです。

最後は「本日はよろしくお願いします」と伝えれば、自己紹介が終わったということもわかりやすくなりますよ。

面接への意気込みや感謝の内容の例

  • 本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 本日の面接も自身をうまく伝えられるよう真剣に取り組みます。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 緊張していますが、いただいた機会を無駄にしないよう尽力いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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回答作りの参考にしよう! 面接の自己紹介のOK例文とNG例文

自己紹介を求める理由や伝えるべき内容への理解を深めたら、実際に回答例を考えてみましょう。しかし、いざ自分の自己紹介を考えると、何を伝えたら良いか悩む人も多いかもしれません。

そこでこの章では、面接の自己紹介の例文を、OKパターンとNGパターンのどちらも解説します。OKパターンをベースに自分のエピソードを当てはめ、文章を作りましょう。はじめはうまくできなくても、慣れてきたら素敵な自己紹介が作成できますよ。

自己紹介はテンプレート構成に当てはめると簡単に作成できます。作成のやり方はこちらの記事でも解説しているので、併せて参考にしてみてください。

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キャッチコピーを用いた自己紹介例文

採用担当者は多くの学生を面接しているため、強い印象がなければ採用を勝ち取るのが難しいケースもありますが、キャッチコピーを用いた自己紹介であれば、採用担当者に自分を覚えてもらいやすいというメリットがあります。

キャッチコピーは、短い言葉でも自分の魅力を採用担当者に伝えられる特徴があります。さらに具体的なエピソードまでついていると、キャッチコピーだけでなくエピソードまで覚えてもらえ、より印象に残る確率が高まるのです。

ただし、インパクトを与えようとして実在しないエピソードを考えるのはおすすめできません。リアリティがなくなるだけでなく、深掘りされたときに嘘がバレる恐れがあります。嘘偽りのない話を伝えて、採用担当者に自分を印象付けましょう。

キャッチコピーを考えるのが難しいです。どのようにして考えれば良いですか?

降幡 美冬

プロフィール

自分の経験をできるだけ多く振り返って共通点を見つけよう

自己分析をする際に、具体的な経験やエピソードをできるだけ多く振り返ることが、キャッチコピーを考えるヒントになるでしょう。

勉学、部活、アルバイトに関する成功・失敗談など、どのような経験でもかまいません。興味を持ったもの、力を発揮したもの、困難に立ち向かったもの、また皆で取り組んだものであれば自分が担った役割を思い出してみましょう。

それらに共通する特徴や強みを見つけることができれば、そこから違う言葉に例えたり連想したりしてキャッチコピーにつなげられるのではないでしょうか。

また、AI(人工知能)生成を試すのも一つの方法です。どうしても思い浮かばない場合は、家族や友人に自分の特徴を聞いてみるなど客観的視点も活用してください。必ずあなたらしい特徴があるはずですよ。

キャッチコピーを用いたOK例文

キャッチコピーを用いた自己紹介OK例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私を一言で表すとしたら、「周りの人の関係をつなぐ結束バンドのような人間」です。学生時代に演劇サークルに所属しており、役者を担当していました。美術スタッフや衣装スタッフが別々に作業しているときも、裏方スタッフの要望や役者の意見を取りまとめ意見の調和を目指しました。

貴社でも、他部署の連携を良くして企業の発展に貢献できる人材になりたいと思っております。

本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

キャリアコンサルタントからの例文の評価とアドバイス

遠藤 美穂子

プロフィール

この自己紹介を受けて、演劇の話から深掘りしたくなりますね。

また、「結束バンド」は印象に残る言葉ですが、「つなぐ」というより「束ねる」というイメージが一般的です。自分のアピールしたいことと合っているか見直してみてください。

キャッチコピーを用いたNG例文

キャッチコピーを用いた自己紹介NG例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私を一言で表すとしたら、道路に生えている草のような人間です。常に他者のそばに寄り添い、邪魔にならないように意識していました。どのような人にも柔軟に対応できるため、企業に勤めても社風に合わせた人間になれると思っています。

貴社でも、ほかの人の仕事を邪魔せず企業の利益に貢献できるよう意識していきたいと思っております。

本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

上記の例文では、「道路に生えている草」という内容を見て、良い印象を浮かべる人は多くない可能性があります。印象付けようとしたキャッチコピーで、かえって採用担当者にマイナスな印象を与えてしまう可能性もあるので注意しましょう

キャッチコピーを利用する場合は、前向きな印象を与える内容を考えることがおすすめです。

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アルバイト経験を交えた自己紹介例文

大学生だと、多くの人がアルバイトを経験したことがあり、仕事をした経験として面接で話す人も多い内容です。

アルバイトの経験を話すときは、他者と差別化するためにも具体的なエピソードが欠かせません。エピソードなく自己紹介として伝えてしまうと、伝えたい内容がわからず「〇〇のアルバイトをしていたのか」という程度の内容しか記憶に残らないのです。

自己紹介で与えられた時間が長めであれば、印象に残るエピソードを添えて、自分の人間性をアピールしましょう。実際に話すとき焦らないよう、伝えたい内容をメモに書いて構成を考えておくのがおすすめです。

アルバイト経験を交えたOK例文

アルバイト経験を交えた自己紹介OK例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

在学中は飲食店でのアルバイトに力をいれていました。アルバイト先はさまざまな年代のお客様が来るため、普段大学では出会わない年齢層の方を接客するシーンも多かったです。常に相手の立場で考えることを意識し、小さな業務でも誠意を持って対応しました。

貴社でも、この経験を活かしお客様より信頼されるスタッフになりたいと思っております。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

キャリアコンサルタントからの例文の評価とアドバイス

降幡 美冬

プロフィール

さまざまな年代とのコミュニケーションが得意であることがわかる良い自己紹介ですね。

もし付け加えるならば、「小さな業務でも誠意を持って対応」することでどんな結果が得られたのか、ほんの少し具体性を加えるだけでも説得力が増すと思います。

アルバイト経験を交えたNG例文

アルバイト経験を交えた自己紹介NG例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

在学中は飲食店でのアルバイトに力をいれていました。飲食店のアルバイトではキッチンスタッフとして勤めており、大学1年生から勤めていました。キッチンでは皿洗いから始まり、徐々に調理を教えてもらえます。料理経験のなかった私でも4年生になる頃には一人で調理を任せてもらえるようになりました。

貴社でも、ご迷惑をかけながらでも少しずつ成長してお役に立ちたいと思っています。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

上記の内容では、「教えてもらっている」という印象が強くなり、学生自ら考えて成長した様子が感じられません。せっかく学生時代のエピソードを話しているにもかかわらず、「なぜこのエピソードを選んだのだろう」と考えられる可能性もあります。

入社しても努力していく姿を想像させるためにも、主体的に行動する印象になるようなエピソードを選びましょう

アルバイトの経験を自己紹介に盛り込みたい人は、この記事もおすすめです。ガクチカの記事ですが、アルバイト経験を魅力的に伝える方法は応用できますよ。

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趣味を交えた自己紹介例文

自己紹介で趣味を伝えると、自分がどのような人間なのか理解してもらいやすくなります。一方で趣味から得たスキルや学びがアピールできないと、採用担当者の記憶には残りづらくなるので注意が必要です。

趣味を自己紹介で伝える場合には、企業の事業に関係する内容のようなインパクトのある内容を意識しましょう。企業の事業に関係していれば、仕事への興味が強く意欲がある点をアピールできます。

また、趣味だからといっても何でも良いわけではなく、他者から良い印象を持たれづらいギャンブルや宗教活動を伝えるのは避けてください。面接前から悪い印象を与えかねず、その後の内容がどれだけよくても取り返せないマイナスになるかもしれません。

趣味を交えた自己紹介で好印象を残す伝え方を知りたい人は、下記の記事もおすすめです。

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趣味を交えたOK例文

趣味を交えた自己紹介OK例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私は学生時代にサッカー部に所属しており、フォワードを4年間担当していました。スポーツは常に次の行動を考えながら動く必要があるため、臨機応変な対応が鍛えられたと思っています。

部活動はアウトドアな私ですが、趣味は読書とインドアです。休みの日は読書にはげみ、同じ本を読んだ友人と意見の交換をおこなっています。特に、推理小説やサスペンス作品が好きで、次の展開を考えるとワクワクが止まりません。

私は貴社が作られる小説を大変魅力的に思っております。部活動で培った臨機応変な対応とチームワークを活かして、貴社に貢献していきたいと思っております。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

キャリアコンサルタントが解説! 自己紹介で趣味を伝える意義

高尾 有沙

プロフィール

自己紹介で趣味を伝える目的は、面接を通じて自分のパーソナリティや価値観を伝えることや、企業への志望動機につなげることです。

そのため、趣味から学んだスキルや経験がどのように職場で役立つかを明確にし、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。

趣味が職務に直接関係ない場合も、どのようにしてその活動が自分を形成しているかを織り交ぜると良いですよ。

趣味を交えたNG例文

趣味を交えた自己紹介NG例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私は学生時代にアルバイトで喫茶店に勤めており、ホールスタッフを担当していました。喫茶店にはさまざまなお客様が来るため、人に合わせて臨機応変な対応が求められます。

また、趣味は映画鑑賞です。休みの日は1日2本映画を見る場合もあり、ほかの人よりもさまざまな作品に触れていると思っています。特に、アクション映画が好きです。

私は貴社の作るゲームにもとても魅了されています。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

この例文では、映画鑑賞と企業の事業に関連性がなく、エピソードを話した理由が明確でなく、採用担当者に疑問を感じさせてしまう可能性があります。

趣味を交えて自己紹介するのであれば、企業と関係のある内容にして、仕事への興味をアピールしましょう。知識の深さをアピールできれば、就職後も活躍できる人材だと考えてもらえる可能性もありますよ。

また、入社後の展望として、「さまざまな作品を見た経験を活かして新しいゲーム作りに貢献していきたいと思っております。」などと、どう活かすのかを交えるとより良くなるでしょう。

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部活動経験を交えた自己紹介例文

大学以外にも中学や高校時代に、部活動を経験した人は多いでしょう。部活動は、短期的なものではなく長い時間を掛けて取り組むもののため、スキルを身に付けた過程や困難を乗り越えて成長する過程をアピールしやすい要素です

部活動経験を自己紹介で伝える場合は、アルバイト経験と同じく具体的なエピソードを伝えると効果的になります。採用担当者にもその情景が想像しやすくなり、伝えた強みやスキルに説得力を与えられます。

ただし、部活動をただやっていたという内容では、採用担当者としても深掘りが難しくなります。やっていた年数や何をしていたかだけでなく、部活動を通して得た学びを伝えましょう。

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部活動経験を交えたOK例文

部活動経験を交えた自己紹介OK例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私は学生時代にチアリーディング部に所属しており、部長を務めていました。チアリーディングは多くのメンバーで一つの作品を作り上げるため、全員での目的の共通をおこなうよう常に意見交換を意識的におこなっていました。

貴社でも、周囲の意見に耳を傾け常にコミュニケーションを取り続ける人材になりたいと思っております。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

キャリアコンサルタントからの例文の評価とアドバイス

遠藤 美穂子

プロフィール

チアリーディング部の活動を知らない面接官にも、部長としてどのようにメンバーにかかわってきたのかがうかがえる自己紹介ですね。

内容がコンパクトなので、たとえば経験の長さや部の人数なども織り込めると、さらに具体的なイメージを持ってもらえます。

部活動経験を交えたNG例文

部活動経験を交えた自己紹介NG例文

〇〇大学〇〇学部〇年の△△と申します。

私は学生時代に弓道部に所属しており、中学時代から合わせて8年間続けていました。弓道は自身の練習量がそのまま反映されるスポーツのため、自分がどれだけ努力できたのかの指標になります。

学生時代には毎日の部活だけでなく、休みの日も市民館にある弓道場へ足を運びました。情熱を持って取り組めたので、大会では入賞経験もあります。

貴社でも、一つの物事を努力し続け、実績を出せる社員になりたいと思っております。本日は貴重なお時間をくださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

この例文では、部活動においてした努力やその結果の内容が深くないため、何を伝えたいのかわからない自己紹介になっています。エピソードを入れて自己紹介をするのであれば、一つの内容を深掘りしましょう

せっかく大会に入賞した経験があっても、印象が薄くては採用担当者の記憶には残らない可能性もあるので、部活動経験から何を学んだのかを意識的にアピールしてみてください。

就活のプロが解説! 自己紹介で印象を残せる人の共通点は?

ここまで、面接で自己紹介を求められる理由や伝えるべき内容を解説しました。しかし例文をみても、どのような内容を話せば良い印象を残せるのかわからず悩む場合もあるでしょう。

そのため、この章ではキャリアコンサルタントの降幡さんに自己紹介で印象を残せる人の共通点を解説してもらいます。解説された内容を参考に、自分の自己紹介時に取り入れるようにしましょう。

アドバイザーコメント

自己紹介で好印象を残せるのは計画性と対話力がある人

今まで見てきた学生の自己紹介の中で印象に残った人の共通点は大きく2つありました。それは、しっかりと準備してきたことが伝わる人と、面接官とコミュニケーションを取る意欲が感じられた人です。

事前準備は入社への熱意の現れと、入社後の仕事の取組み姿勢にも通じると解釈します。そのため、自己紹介で求められていることを理解することが重要です。

そして相手にわかりやすく簡潔にまとめ、かつ自己PRにつなげられる興味を引く文言も入っていると、しっかりと準備と練習に取り組む人物であることが伝わり好印象です。

丸暗記した自己紹介はNG! 採用担当者とのコミュニケーションを意識しよう

ただ、準備といっても丸暗記した自己紹介の棒読みでは、職場に溶け込めるのか、社風に合うのか疑問に感じてしまいます。

面接といっても相手との対話によるコミュニケーションなのです。相手の目を見て、聞き取りやすい声の大きさやトーンを心掛けてください。

また、用意していた自己紹介が長すぎる人がいますが、その場の雰囲気や面接官の反応をきちんと見ていれば「自分の話が長いかもしれない」と気付いて、切り上げることもできます。

自己紹介を通じて、入社後の社内外とのやり取りやあなたの活躍が想像できるような印象を残すため、しっかりと準備してくださいね。

好印象を狙える! 面接で自己紹介するときのコツ

面接で自己紹介するときのコツ

  • 伝えたい内容を時間ごとに簡潔にまとめる
  • 練習時に録画して声の大きさや表情を確認
  • 原稿は丸暗記しない

面接の自己紹介を良い内容にするために、事前にできることはすべておこなっておきましょう。

事前の練習や準備で自己紹介の印象は大きく変わるので、ここからは面接で自己紹介をする際のコツを解説します。事前に練習せずに本番を迎えてしまうと、緊張で言いたい内容が言えなくなったり思ってもないことを伝えてしまったりする場合もあるので、しっかり確認しておきましょう。

面接官を惹きつけられる自己紹介の作り方や伝え方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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伝えたい内容を時間ごとに簡潔にまとめる

企業によって、自己紹介に与えられる時間は異なります。時間が30秒と短い企業もあれば、3分間と長めに設定している場合もあるのです。時間によって話せる内容は変わるため、その場で調整しては内容に違和感が出る場合もあります。

そのため当日にどの時間を言われても良いように、30秒・1分間・3分間など複数のパターンで伝えたい内容をまとめておく方法がおすすめです。事前に時間配分を意識しておくだけでも、当日焦って時間が大幅にズレる可能性を減らせます。

また、簡潔に内容をまとめておくことで、万が一頭が真っ白になっても練習していた内容を思い出せる可能性が高まります。さまざまなパターンを想定しておき、当日に備えましょう。

まずは1分の自己紹介から作成してみましょう。以下の記事で1分の自己紹介の作り方や伝え方を解説しているので、併せて確認してくださいね。

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練習時に録画して声の大きさや表情を確認

実際の面接を想定して練習する際は、自分が話している様子を録画しておき、練習が終わった後で確認するのがおすすめです。

録画内容を見るときは、声の大きさや表情を見ましょう。面接練習では声が出せても、緊張していると自分が思っているより声が小さくなっている場合もあるので、練習段階では大きな声を意識しておき、本番に備えましょう

また、話しているときの表情も重要な部分です。緊張していても無表情では、採用担当者に良い印象は持たれないかもしれません。練習時にもなるべくにこやかな表情を意識しておくと、本番も笑顔を出しやすくなりますよ。

家族や友人に採用担当者役をやってもらい練習する方法も、より実際と同様の雰囲気で練習できるためおすすめです。

とはいえ、面接まで時間がなく一人で面接練習する方法を知りたいという人には、下記の記事がおすすめです。

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原稿は丸暗記しない

ここまででは、面接の自己紹介で話す内容は事前に考えておくよう伝えました。しかし、原稿の内容を一語一句間違いなく覚える必要はありません。

一語一句すべて覚えてしまうと、頭が真っ白になったときや実際の面接で与えられた時間が想定と違ったときに対応が難しくなります。採用担当者は自己紹介を通じて学生のコミュニケーション能力や対応能力も見ているため、想定外の場面に焦ってしまえば印象が下がる可能性があります

内容を覚えておくときは、丸暗記ではなく要点を覚えておきましょう。伝えたい内容を頭の中で箇条書きにしておけば、実際の面接時は言い回しで時間を調整できます。内容の伝え忘れも防げ、しっかり自分をアピールできますよ。

自己紹介中に頭が真っ白になったらどうすれば良いですか?

高尾 有沙

プロフィール

焦ったときこそ余裕を持って対応することを心掛けよう

頭が真っ白になってしまった場合は、まずは深呼吸をして落ち着きを取り戻しましょう。呼吸を整えると、頭の中が少しずつ整理されてくるはずです。

その後、あらかじめ準備していた要点を思い出し、そのポイントから話を再開しましょう。自己紹介の要点を箇条書きにして覚えておくことで、もし話が途切れても、簡単に本筋に戻ることができます。

もし要点がまったく思い出せない場合は、面接官に「少しお時間をいただいてよろしいでしょうか」などと伝えると良いでしょう。面接官も緊張を理解してくれているはずなので、短い間を置くことで頭を整理できるかもしれません。

それでも話の続きがまったく出てこなくなってしまったら、「申し訳ありませんが、自己紹介の内容はここまでとさせていただきます」と切り上げることも一案です。

焦って無理に話を続けるよりも、落ち着いた対応を心掛けた方が良い印象を与えられるでしょう。

頭が真っ白になったときこそ、余裕を持って対応することが何より重要です。自分自身を追い詰めすぎず、できる範囲で落ち着いて対処することで、危機への対処能力を面接官に示すことができるはずです。

知っておくと避けられる! 面接の自己紹介でやりがちな失敗例

面接の自己紹介でやりがちな失敗例

  • 内容を盛り込みすぎている
  • 自信がなくネガティブな表現になっている
  • 自己PRや志望動機と差別化できていない

面接に向けてしっかり準備したつもりでも、内容によっては良い評価を得られない可能性もあります。自己紹介はただ伝えたいことをまとめるのではなく、採用担当者が理解しやすいよう話の道筋を考え表現を工夫しておく必要があるのです。

ここからは、面接の自己紹介でやりがちな失敗例を解説します。どのような内容が失敗例と捉えられるのか知っておけば自分の自己紹介に盛り込むのを避けられるので、最後の見直しとして確認しておきましょう。

内容を盛り込みすぎている

自己紹介は採用担当者に自分をアピールする場ではありますが、内容を詰め込みすぎると逆効果になる可能性があります。

面接の自己紹介では、あくまで簡潔にまとめることを求められているので、内容を盛り込みすぎては伝えたい内容がわからず、採用担当者からも「まとめる能力が低い学生なのかもしれない」と思われる恐れがあります。

特に当日に内容を増やすと、支離滅裂な内容となる可能性も否定できません。事前に話す内容を整理しておくことで、採用担当者に必要な情報のみ伝えられます

降幡 美冬

プロフィール

内容を盛り込みすぎると「要点をまとめる能力が低い」と思われてしまうほか、コミュニケーション能力も低いと思われかねません。

盛り込みすぎた支離滅裂な話を聴かされる側の立場を思いやったり、察したりする能力も低く、現状を俯瞰することもできない人物との印象を与えてしまう可能性もあるので注意しましょう。

自信がなくネガティブな表現になっている

自己紹介の内容は志望動機や自己PRに比べて選考結果に直結しない可能性が高いものの、ネガティブな内容だと良い評価を得るのが難しくなります。ネガティブな内容だと自信がない印象を与え、採用担当者からも「一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性を減らしてしまうかもしれません

人によっては、採用担当者に自分のキャラクターを知ってほしいという思いから自虐に走るケースも考えられます。しかし面接はビジネスシーンのため、TPOに沿った行動ができないと、マイナスに思われる場合が多いでしょう。

自己紹介で伝える話は、前向きな内容を意識して構成するのがおすすめです。採用担当者に「気になる学生」と思ってもらえれば、採用される確率も高まりますよ。

自己PRや志望動機と差別化できていない

自己紹介の内容を自己PRや志望動機と差別化するためには、それぞれで何を伝えるのか理解しておくとスムーズです。それぞれの項目には、下記のように企業を志した理由を伝えるためや、自分の強みを知ってほしいという目的があります。

自己PR・志望動機とは

  • 自己PR:自分の強みや人柄を企業側に売り込む項目
  • 志望動機:応募した企業で働きたい理由を伝える項目

同じように、自己紹介は自分の基本情報を採用担当者に与え、企業に自分を印象付けるという目的があります。ここで志望動機や自己PRに似通った内容を伝えれば、採用担当者からも「それぞれの質問の意図が理解できてない」という印象を持たれてしまう可能性もあるでしょう。

そのため自己紹介はアピール内容を長々と説明せず、会話のきっかけ程度に盛り込みましょう

ただし、企業によっては自己紹介と一緒に志望動機を求めてくるケースもあります。その場合は柔軟に対応し、伝えるべき内容をまとめましょう。

自己紹介と自己PRの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。企業が見ているポイントの違いも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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自己紹介と自己PRの違いは? わかりやすい例文つきで解説!
自己紹介が志望動機や自己PRと同じような内容になってしまいます。具体的に差別化するためにはどうしたら良いでしょうか?

高尾 有沙

プロフィール

差別化するためにはそれぞれの役割を明確にしよう

自己紹介と志望動機や自己PRを明確に区別するためには、自己紹介では個人の基本的な情報と趣味や興味を軽く触れる程度に留め、志望動機や自己PRでの深い内容につなげる方法が効果的です。

自己紹介では「何をしてきて、どんなことに興味があるか」を簡潔に述べ、志望動機では「なぜこの会社で働きたいか」、自己PRでは「どんな特性があり、どのように貢献できるか」を具体的に伝えてみましょう。

そうすることで、内容が重複せず、それぞれの部分が際立ちます。また、自己紹介では短いエピソードを交えることで、聞き手の興味を引き、後に続く自己PRや志望動機にスムーズにつなげることができます。

これらの工夫により、面接全体の流れが自然かつ印象的なものになり、効果的に自身をアピールすることができるでしょう。

面接前に再確認! 自己紹介時に意識したいポイント

自己紹介時に意識したいポイント

  • 身だしなみ
  • 言葉遣い
  • 振る舞い

自己紹介や志望動機の内容をしっかり作りこんでも、面接時のしぐさや様子で評価が下がるケースもあります。どんなに自信ある内容でも、面接で守るべき基本は押さえておきましょう。

この章では、自己紹介時に意識したいポイントを解説します。面接では基本の部分ですが、改めて見直すことでもったいない減点をなくすことができますよ。

身だしなみ

身だしなみは、面接をおこなう部屋に入室したタイミングから採用担当者が見ている部分です。ボサボサな髪や華美な化粧は採用担当者から見ても良い印象を与えません。

新卒の面接であれば、服装はリクルートスーツが基本です。企業から私服を指定された場合は、企業から求められた服装で向かいましょう。

ただし、どのような服装であっても清潔感は重要になります。朝急いでいたとしても、しわだらけの服や寝癖がついた髪で向かうのはNGです。面接に適した身だしなみを確認しておき、採用担当者から好印象を得ましょう。

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言葉遣い

面接の自己紹介で伝える内容がどれだけ魅力的でも、ビジネスシーンに適した言葉を話せなければ意味がありません。言葉遣いはふとした拍子に素が出やすいため、普段から心掛けておくのがおすすめです

また、丁寧な言葉を意識しすぎて、間違った敬語を使う学生も多くいます。「させていただきます」「お伺いいたします」など、敬語が2つ並ぶと二重敬語になるため注意しましょう。

さらに一人称にも注意が必要です。普段は「僕」「自分」と話している場合でも、面接のシーンでは「わたし」と話しましょう。一人称一つでも印象は大きく変わるため、焦ってついいつもの口調が出ないように練習しておくのが重要です。

降幡 美冬

プロフィール

ビジネスシーンの言葉遣いを身に付けるためには、実際に口に出して使うことが一番の近道です。日頃使っていなければ、本番でもうまくいくはずはありません。書籍や動画などで学んだ後、必ず声に出し周りの人達と練習してみましょう。

また、ニュースを伝えるアナウンサーは正しい言葉遣いをしているので、意識して見たり聞いたりしておくと良いですよ。

振る舞い

面接は、自分の動きすべてを面接官に見られています。多人数の面接では、ほかの人が話している場面でも気を抜いてはいけません。面接官は学生全員に目を配っているため、自分が話していないときの振る舞いも見られている可能性があります

自身が話しているときは、姿勢を正して堂々と話すよう意識しましょう。採用担当者の目を見て話すことで、真剣な思いが伝わりやすくおどおどとした印象にならずに済みます。人の目を見て話すのが苦手な人は、口や鼻のあたりを見て話すと目が合っているように感じられるためおすすめです。

また、表情も意識的に笑顔にしましょう。緊張している面接時は、意識的に笑顔にしないと無表情になりがちです。口角を上げるよう意識しておくと、自然に笑顔を作れますよ。

面接での自己紹介は必要な情報を簡潔にまとめてアピールにつなげよう

面接での自己紹介は、採用担当者に自分を知ってもらう最初のポイントです。第一印象が選考結果に与える影響は大きく、自己紹介の段階でマイナスの評価を受けては選考突破が難しくなるかもしれません。

自己紹介の内容は、必要な情報を簡潔にまとめておくと採用担当者にも伝わりやすくなります。事前にしっかり準備しておき、自信を持って面接に臨みましょう。

アドバイザーコメント

自己紹介では奇をてらいすぎずに等身大の自分を伝えよう

自己紹介は面接の一番初めのパートで、多くの場合「自己紹介をお願いします」という指示があるだけで組み立て方は各人に任されています。

面接官の心をぐっとつかんで印象付けたいという気持ちもわかりますが、奇をてらった内容や普段の自分とかけ離れたテンションで始めると、その後に続く面接がつらくなるので、等身大の自分を伝えるというスタンスがおすすめです。

面接官との会話のキャッチボールを意識して落ち着いて伝えよう

面接官は、自己紹介が長い人はその後も話が長いだろうと身構えてしまいます。「私はこういう人です」「こんな経験、引き出しを持っています」ということの頭出しをすると考え、自己PRや志望動機の内容を詰め込みすぎないように気を付けましょう。

グループ面接の際は特にほかの人との時間配分もあるので「長すぎず短すぎず簡潔に」を心掛けると良いです。ほかの人と内容が重複しても慌てないでください。たとえば同じ「運動部」でも、部の人数や強さ、目標といった違いを簡潔に伝えていけば印象付けられます。

面接は、面接官との会話のキャッチボールの場です。一方通行にならないよう、面接官の目を見て、ゆっくり落ち着いて、笑顔で面接に臨んでくださいね。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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