この記事のまとめ
- 学生が大手病に陥る原因は大きく4つのパターンに分かれる
- 内定を逃す&ミスマッチ就職の危険も! 大手病の3つのリスク
- 大手病は家族にも? 大手にこだわる親を説得する方法を解説
大手企業には安定性、充実した研修制度、高い社会的評価など、魅力的な要素がたくさんあります。しかし、大手企業ばかりに目が行き、ほかの選択肢を見落としている人は、もしかしたら「大手病」に陥っているかもしれません。
実際に、多くの学生がこの「大手病」の状態に陥る可能性があります。単に本当に志望している企業が大手企業の場合には問題ありませんが、志望企業の魅力よりも「大手企業だから受けたい」という場合には要注意です。
自分に本当に合った企業を見逃すだけでなく、就活そのものにも悪影響を及ぼす恐れがあります。
この記事では、キャリアコンサルタントの吉野さん、板谷さん、永田さんのアドバイスを交えつつ、大手病の原因や影響、そしてそれを避けるための対策について詳しく解説します。記事を参考に、自分の就活状況を見直し、より良いキャリア選択につなげていきましょう。
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就活の大手病は将来の選択肢を狭める危険な病
大手病とは
大手企業に就職することだけにこだわりすぎてしまうこと。その状態
大手企業の知名度や安定性に惹かれ、それ以外の選択肢を十分に検討しないまま就活を進めてしまう人は珍しくありません。
しかし、この状態に陥ると、「大手しか受けたくない」とほかの選択肢を考慮しなくなり、結果として自分のキャリアの可能性を狭めてしまう危険性があります。この傾向は長期的なキャリア形成において大きなリスクとなる可能性があるのです。
この記事では、まず大手病に陥るおもな原因を、就活へのモチベーション低下や働くことへの理解不足、自己分析の不足、業界・企業研究の不足の4つに分けて解説します。「大手以外に目を向けられない」と感じている人は、まずは自分がどのタイプなのかを言語化してみましょう。
次に、大手病がもたらす影響として、内定獲得の機会を逃す可能性や自分に合わない企業を選んでしまうリスク、キャリアの選択肢を狭めてしまう問題などについて説明します。大手病の実態を理解することで、自分に真に合った企業を見つけるチャンスが広がるのです。
さらに、大手病を避けるために、より幅広い視野で自分に合った企業を見つけられるよう具体的な3つの対策を伝授します。大手病を乗り越えて、本当の意味で自分のキャリアプランや価値観にマッチした企業を選びましょう。
記事の本題に入る前に、まずは言葉の定義をおさらいしておきましょう。大手と大企業の言葉の違いが不安な人はこちらを読んでみてくださいね。
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あなたは当てはまる? 学生が大手病に陥るおもな原因4選
あなたは当てはまる? 学生が大手病に陥るおもな原因4選
大手企業にこだわりすぎるあまり、自分に本当に合った企業を見逃してしまう状態を指す「大手病」ですが、実際に多くの学生が一度はこの状態に陥る傾向があります。では、なぜ大手病に陥ってしまうのでしょうか。
大手病の原因を知ることは、自分の就活に対する姿勢や考え方を客観的に見つめ直す機会でもあります。たとえば、自分が大手企業にこだわる理由が単なる安定志向からなのか、それとも周囲の評価を気にしすぎているからなのかを理解することで、本当に自分が求めているものは何なのかを考えられますよね。
原因をしっかりと認識することで、自分の思考の癖を理解し、より良い就活を実現するための具体的なアクションプランを立てることが可能になります。それでは、大手病に陥りやすいおもな原因を見ていきましょう。
①そもそも就活へのモチベーションが低い
大手病の学生に多いのが、「とりあえず有名な会社に入れば間違いない」「周りも大手を目指しているから」という考えに陥り、自分の適性や将来のキャリアを深く考えることなく大手企業だけを目指してしまうタイプです。
就活へのモチベーションが低いため、深く考えることなく知名度の高い大手企業だけを志望企業に選んでしまうのです。
就活へのモチベーションが低い学生の特徴
- 就職することに漠然とした不安がある
- 将来の目標が明確でない
- 社会人になることに抵抗感がある
モチベーションを高めるためには、後ほど詳しく解説しますが、まず自分の将来像を明確にし、仕事を通じて実現したいことを考えましょう。業界研究やさまざまな企業の情報収集を通じて、自分の興味のある仕事や企業が見つかると就活に対してポジティブに向き合えます。
このタイプの人は、まずは自己分析から始めることをおすすめします。自分の得意なこと、苦手なこと、絶対にやりたくないことなどを整理しましょう。
「就職活動が苦手」という自分の個性も含めて、どんな将来が自分にとって幸せかを考えてみると良いですね。
就活へのモチベーションが低い人は、以下の記事も参考になるかもしれません。あっさり内定がほしいときのコツと注意点を解説しています。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
②働くことへの解像度が低い
私たちは日常的に接する広告や身近な人々の就職先から、企業イメージを形成しがちです。特に学生は、実際の社会経験が少ないため、こうした表面的な情報に頼りやすくなります。
大手企業は情報が豊富で、テレビCMや駅の広告、有名な製品など、目に見える情報が多いため、親しみやすく安心感があると感じられることもあるかもしれません。しかし、これらの表面的な情報は、実際の仕事内容や職場環境、企業文化を正確に反映しているとは限りません。
まずはさまざまな企業で働く具体的なイメージを持つことで、表面的な情報だけで判断するのではなく、自分に本当に合った企業を見つけることができるようになります。
働くことへの解像度が低い学生の特徴
- 職種や業務内容の違いがわからない
- 企業の文化や風土についての理解が浅い
- 給与以外の待遇や福利厚生の重要性を認識していない
- キャリアパスのイメージが描けていない
働くことへの解像度を上げるには、インターンシップや企業説明会への参加、OB・OG訪問、業界研究などに積極的に取り組みましょう。以下で詳しく解説しているので、リアルとインターネットでの情報収集をうまく使い分け、働くことの具体的なイメージをつかんでみてください。
まずは親や親戚、先輩など身近で働いている人に、どんな仕事をしているかや仕事のやりがい、なぜその仕事に就いたのかなどを聞いてみることをおすすめします。
働き方にはさまざまな種類があること、そして選択基準もさまざまで、それほど難しくとらえなくても問題ないということを知ってもらえたらと思います。
就活はリアルの場での情報収集が鍵を握ります。インターンや企業説明会、OB・OG訪問をうまく活用して情報を集める方法は、以下の記事で解説しています。
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自己分析が十分できていない
自己分析が不十分だと、自分の強みや価値観、目標が揺らぎやすくなります。その結果、社会的な評価や周囲の意見に流されやすくなり、大手企業のみを志望する学生も少なくありません。
自分自身をよく知ることは、適切な企業選びの基盤をつくるためのファーストステップです。
自己分析が十分できていない学生の特徴
- 自分の長所や短所が具体的に説明できない
- 過去の経験から学んだことを言語化できない
- 自分の価値観や大切にしていることが明確でない
- 将来のキャリアプランが漠然としている
自己分析には、過去の経験を振り返る、自分が大切にしている価値観をリストアップする、性格診断ツールを活用する、周囲の人にフィードバックを求めるなどの方法があります。
何から手をつけたら良いのかわからない学生は、家族や就職エージェントに自己分析を手伝ってもらうのも一つの手です。ときには第三者の視点も借りながら、自分自身への理解を深め、自分に合った企業を見極める力を養いましょう。
次の記事では、自己分析のメリットや具体的な方法、うまくできないときの対処法について解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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業界・企業研究が十分にできていない
十分な業界・企業研究をおこなわないと、大手企業の表面的な魅力だけに目を奪われ、自分のキャリアにとって本当に適した企業を見逃してしまう可能性があります。業界や企業に関する深い理解がないと、表面的な情報や一般的な評判に頼りがちになるからです。
その結果、面接時に企業への理解の浅さが露呈し、志望度が低いと判断されるリスクもあります。
業界・企業研究が十分にできていない学生の特徴
- 志望業界の市場動向や将来性を把握していない
- 企業の強みや弱み、競合他社との違いを理解していない
- 企業の経営理念や社風を深く理解していない
- 中小企業やベンチャー企業の存在や特徴を知らない
業界・企業研究を深めることで、大手企業以外の選択肢にも目を向けられるようになります。
たとえば、ニッチな分野で高いシェアを持つ隠れた優良企業や、革新的な技術やサービスを持つベンチャー企業など、大手以外にも魅力的な企業は数多く存在します。一つの業界の中でも視野を広げてみると、今まで見つけられなかった企業に出会えるかもしれません。
時間が限られた就活という場では、効率的な業界研究・企業研究のやり方を知っているかどうかが結果を左右します。次の記事も併せて読んでおきましょう。
業界研究
業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
企業研究
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
③周囲の評価が就活の軸になっている
就職先を選ぶ際、家族や友人、先輩などの周囲の評価を重視しすぎると、自分の本当の希望や適性を無視してしまう危険性があります。特に危険なのが、「大手企業に入社すれば周りから認められる」という考えです。世間や他人の評価が就活の軸になってしまっていると、大手病に陥りやすくなります。
周囲の評価が就活の軸になっている学生の特徴
- 親や先生の期待に応えるために有名企業を目指している
- 友人や同級生との比較で企業を選んでいる
- 自分の意思よりも他人の意見を重視している
確かに、周囲の意見を参考にすることは大切です。しかしそれに振り回されすぎると、自分の適性や長期的なキャリアプランを見失ってしまう可能性もあります。
周囲の評価を過度に気にする問題点は、それが必ずしも自分の幸福や成功につながらないことです。たとえば、親が安定を求めて大手企業を勧めても、あなた自身は変化の激しい環境で力を発揮するタイプかもしれません。また、友人が目指す業界が自分には合わないことも考えられます。
そもそも現代の多様化した社会では、成功の形も多様化しています。大手企業に入ることだけが成功ではなく、自分らしいキャリアを築き、充実した人生を送ることこそが真の「就活の成功」といえるのではないでしょうか。
- 大手以外でも給料や福利厚生の待遇の良い会社は本当にあるのでしょうか?
企業規模と待遇の良さは別! 小さくても高待遇の企業はある
もちろんあります。高待遇の原資は企業規模ではなく、財務状況、つまり会社がしっかりと儲かっているかどうかにあるからです。
規模が小さくても利益を出せる企業には、以下のような特徴があります。
①技術力が高い
➁独自の製品を持ち、マーケットシェアが高い
③成長が期待される分野で事業を展開している
求人情報にも、「無借金経営」「賞与○カ月分」「○年連続増益増収」など、経営状況の良さを示すアピールが見られます。
企業規模のイメージにとらわれず、一つひとつの求人や企業を丁寧に見ていくことが大切です。
就活の軸が見つからない人は、実際の例を見ながら探してみるのも一つの手です。次の記事では90個の例を掲載しています。
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既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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④大手企業なら安定していると思い込んでいる
学生に多いのが、「大手企業なら安定している」という思い込みを持っているケースです。確かに、一般的に大手企業は経営基盤が安定していることが多いですが、それが必ずしも個人のキャリアの安定につながるわけではありません。
実際には大手企業でも、業績不振による人員整理や部門の統廃合などがおこなわれることがあります。また「大企業病」とも呼ばれる、組織が大きくなるにつれて効率が低下する現象や、個人の裁量が限られるといったデメリットもあります。
大手企業の安定にとらわれている学生の特徴
- 大手企業なら倒産の心配がないと思っている
- 大手企業なら必ず規模の大きな仕事ができると考えている
- 大手企業なら仕事にやりがいがあると思い込んでいる
- 中小企業やベンチャー企業は不安定だと決めつけている
さらには、終身雇用制度の崩壊や成果主義の導入により、大手企業でも個人の能力や実績が重視されるようになっていることもあります。つまり、大手企業に入社しただけでは安定は保障されず、継続的なスキルアップが求められるのです。
加えて「安定」の定義自体も個人によって異なります。給与や居住地の安定を重視する人、部署や職種内容の変更が頻繁にあるかどうかを気にする人など、さまざまなタイプが考えられます。大手企業が提供する安定が、必ずしもあなたの求める安定と一致するとは限りません。
自分にとって、本当に「安定で充実したキャリアを築ける企業」はどんな企業なのか、一度しっかり言語化してみてください。
- 大手企業が絶対に安定しているわけではないとはいえ、ほかの会社はもっと安定していないですよね?
一概にはいえないので自分なりの定義をもとに判断しよう
「安定=企業の売上高」ということであれば、大企業よりも下に位置する中小企業やベンチャー企業などは、「安定していない」という結論に至るでしょう。
しかし、自分が何をもってその企業が「安定している」と見なすかは、人それぞれで異なるはずです。
大手といわれているような企業であっても、離職率が高く、労務関係がずさんで従業員の満足度は低い場合もあれば、零細企業で売上高はさほど高くなかったとしても、利益がよく出ていて社員の働く環境を第一に考えている企業もあります。
このように多種多様な労働環境があるなかで、自分がどのような職場環境を求めるかというのは自分にしかわかりません。
そのため何よりも自己分析、そして企業分析が大切になってくるということですね。
自分にとっての安定した仕事を見つけるには、重視したい項目を明確にすることが重要です。それぞれの項目はこちらの記事で解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
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新卒で大手に入れなかったら終わりなの? キャリアの専門家に聞いてみた
「大手企業に入社できなければ、キャリアが終わる」、そんな考えを持つ学生は少なくないですが、現代の雇用環境において、そのような考え方はもはや時代遅れかもしれません。
新卒で大手企業に入社することが、本当に唯一の成功への道なのでしょうか。今回はキャリアコンサルタントの板谷さんに、大手企業にこだわりすぎることの問題点や、多様なキャリアパスの可能性について話を聞いてました。専門家の解説をもとに自分の進路をあらためて考えてみましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る新卒での就職先がキャリアを決定するわけではない
昨今は結婚・出産後も働き続ける女性が増え、定年も延びているように、働く年数自体が長くなる傾向にあります。新卒で大手企業に入ったとしても、入社してから30年も経てば、企業名は残るとしても主力産業や製品が変わってしまうこともありうるのです。
また近年では転職する人も多く、新卒での就職先が必ずしも人生を決定付けるわけではありません。
ある大手企業では、新卒の際に落ちてしまって、中小企業で力をつけてから改めて転職してくる人のほうが、意欲が高く出世する傾向があるという話を聞いたこともあります。
中小企業にもスピード感のある業務や若手の抜擢など独自の魅力がある
中小企業では、管理職との距離も近いことが多いので早い段階から仕事全体を見渡しながら、業務に取り組むこともできます。若いうちから責任あるポジションを任せてくれることも多いです。
また大手企業であれば、さまざまな部署と調整を要することで時間がかかる意思決定でも、中小企業ではスピード感を持って提案を採用してもらえるという点もメリットです。転勤が少ないという点も人によっては利点となるでしょう。
歴史ある老舗企業や独自の技術、社風がある企業など、さまざまな点で魅力を持つ中小企業があるはずです。視野を広げて探してみてください。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
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まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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知らないと危険! 学生が大手病になったときの3つのリスク
知らなきゃ危険! 学生が大手病になったときの3つのリスク
- 大手企業以外に目を向けられなくなる
- なかなか内定がもらえない悪循環に陥る
- 入社後のミスマッチにつながる
就活で大手病に陥ると、自分に合う企業を見逃したり、就活全体に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。多くの学生が無意識にこの状態に陥りやすく、その影響は深刻になることもあるのです。
大手企業の魅力は確かに大きく、安定性や充実した研修制度、高い社会的評価など、多くの利点があることは事実です。しかし、それらの表面的な魅力に惑わされ、自分自身のキャリアプランや適性を十分に考慮せずに大手企業だけを追い求めてしまうと、結果的に自分に合わない選択をしてしまう可能性が高まります。
どんなリスクがあるのか具体的にイメージできないまま、「大手だから」という理由で就活を進めてしまうのはきわめて危険です。ここでは、大手病になったときのおもなリスクについて詳しく解説します。
①大手企業以外に目を向けられなくなる
大手企業にのみ注目することは、自分に適した中小企業やベンチャー企業の存在を見落としてしまう可能性を高めます。これにより、単に自分に合う企業を見つける機会が減少するだけでなく、さまざまな規模の企業を比較検討する貴重な機会も失ってしまいかねません。
特定の大手企業だけに焦点を当てることで、業界全体の動向や多様な企業の特徴を理解する機会を逃してしまい、結果として業界研究が不十分になる恐れがあります。
特に中小企業やベンチャー企業は、その機動力を活かして業界の最新トレンドに即したサービスを展開していることが多く、これらの動向を把握することも重要なのです。
また大手企業以外に目を向けられなくなることで、自分の可能性を狭め、結果として充実したキャリアを築く機会を逃してしまう可能性もあります。幅広い視野でさまざまな選択肢を検討することが、より満足度の高いキャリア選択につながるということを心に留めておきましょう。
大手企業にしか目を向けないことは、機会損失につながるリスクがあります。中小企業の中でも優秀な会社はたくさんあるのです。
会社のブランドだけではなく、本当に自分が送りたい人生にマッチしているかどうかという視点で調べるのが、結果的に良いキャリアにつながるのではないでしょうか。
一般的に知られている大手優良企業以外にも、優良企業はたくさんあります。次の記事では隠れ優良企業149社を紹介しています。
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②なかなか内定がもらえない悪循環に陥る
大手病にかかると、志望企業を大手企業のみに絞ってしまうため、必然的に高い競争率の採用選考に挑むことになります。大手企業の採用枠は限られていて、選考基準も非常に高くなる傾向があるからです。
このような状況では、必然的に不合格が続く可能性が高くなります。何度も不合格を経験すると、徐々に自信を失い、モチベーションが低下してしまうかもしれません。その結果、次の選考への準備が疎かになり、さらに不合格となる負のループに陥る危険性もあります。
また焦りから、「大手ならどこでも良い」という考えに陥り、志望動機が不明確なまま応募を続けてしまう学生も少なくありません。しかしそのような状態だと、具体的な志望動機のアピールができず選考で不利になってしまい、結局内定から遠のいてしまうのです。
これを繰り返すことで就活期間が長引き、中小企業やベンチャー企業の採用機会も逃してしまうと、余計に「なかなか内定がもらえない」というループにはまってしまうのです。
- 大手の内定が出ません。同じ業界のベンチャー企業や中小企業なら内定は取れると思いますか?
各企業で評価点が異なるため内定が出る可能性はある
ベンチャー企業や中小企業へ志望先を変更することで、内定が出る可能性は大いにあります。
ベンチャー企業や中小企業のほうが、内定辞退の可能性を考慮して募集人数よりも多めに内定を出しているケースがあるのです。
また社員との相性を踏まえて、能力だけでなく個性や強みなどを評価してもらえる可能性もあります。
加えて採用スケジュールが大手と異なり、通年採用している場合もあるため、大手よりもチャンスがあるといえます。優良企業であっても、知名度が低く採用に苦戦している企業も意外と多いのです。
内定が出ないとのことですが、卒業する年の3月に入社が決まるということもあるので、最後まで諦めずに取り組んでくださいね。
内定を獲得して就活を終わらせるには3つのルールを守りましょう。こちらの記事で詳しく解説しています。
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「頑張っているのに就活が終わらない」と悩む学生は少なくありません。周囲が内定を獲得して就活を終わらせるなか、頑張りが報われないのはつらいですよね。なぜ努力が結果に結びつかないのか、どうすれば内定を獲得できるのかをキャリアコンサルタントとともに解説するので、就活を終わらせたい人は参考にしてください。
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あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみよう!
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
③入社後のミスマッチにつながる
大手病にかかると、企業の表面的な魅力や知名度に惑わされ、自分自身との適合性を十分に考慮せずに就職先を選んでしまう可能性があります。
大手企業の持つブランド力や安定性、充実した福利厚生などの魅力に目を奪われ、自分の価値観やキャリアプランとの整合性を見落としてしまうと、入社後のミスマッチにつながる大きなリスクとなるのです。
入社後のミスマッチは、単に仕事が楽しくないという程度の問題ではありません。日々の業務への意欲低下、職場でのストレス増大、キャリア形成の停滞など、さまざまな悪影響をもたらす可能性があります。最悪の場合、思い描いていた活躍ができず、早期離職につながることもあるのです。
具体的には、以下のような問題が生じる可能性があります。それぞれの問題について、詳しく見ていきましょう。
仕事内容が合わない
大手企業の知名度や安定性に惹かれるあまり、実際の仕事内容について深く考えずに入社してしまうケースは少なくありません。
たとえば、クリエイティブな仕事を望んでいたのに、実際は定型的な業務が中心だったり、専門性を磨きたかったのに社内ではゼネラリストとしての人材育成が主流だったりすることはよくあります。
また大手企業では業務が細分化されている場合が多く、自分が担当する業務の範囲が想像以上に狭い可能性もあります。全体の仕事の流れが見えにくく、自分の仕事の意義を感じづらいといった問題が起こりうる可能性もゼロではありません。
このようなミスマッチは、日々の仕事へのモチベーション低下や、キャリア形成の遅れにつながる可能性があります。自分の適性や興味と合わない仕事を続けることは、大きなストレスを感じる要因となり、早期離職の原因にもなりかねません。
また、本来なら伸ばせたはずの能力や可能性を活かせないまま時間が過ぎてしまうリスクもあります。
そのため、できる限り仕事内容を事前に調べておくほか、不安なことは企業説明会で社員に直接質問をしたり、インターンに参加したりするなど、実際の業務の内容をリアルにイメージできるようにしておくことが重要です。
社風が合わない
多くの場合、大手企業には長年培われてきた独自の企業文化や価値観があります。しかし、大手病にかかるとこうした社風との適合性を十分に検討せずに入社してしまう恐れがあります。
たとえば、年齢や立場にとらわれない実力での評価制度を重視する人が、年功序列を重んじる保守的な組織文化を持つ企業に入社してしまう、といったケースです。
また大手企業では往々にして部門間の壁が高く、一定期間のジョブローテーションはあっても、その後の異動や配置転換が難しいことがあります。そのため、自分に合わない部署や職種に配属されても、簡単には状況を変えられない企業もあるのです。
さらに、大手企業に共通する社風として、変革のスピードが遅い傾向にある点も注意が必要です。個人の意見が組織全体に反映されにくいため、価値観の不一致を感じながらも状況を変えることが難しい場合があります。
企業と価値観が合わないとわかった場合に、このような環境で長期間働き続けることは、メンタルヘルスの問題を引き起こすリスクが高まります。
「大企業病」といわれる停滞した社風の例として、部署同士の仲が悪い、形骸化していて目的の曖昧な会議や組織ルールがある、新しいことをやりたがらない前例主義などが挙げられます。
納得して働ける企業を見極めるためには社風を知ることが重要です。見分け方が不安な人は、こちらの記事で確認しておきましょう。
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社風とは、企業独自の雰囲気や価値観のことです。記事では自分に合う社風を知るための自己分析のコツや、簡単にできる社風の調べ方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機への活かし方や社風が合わないときの対処法も解説するので、参考にして就活に活かしましょう。
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勤務場所が合わない
大手企業の多くは、全国や世界各地に拠点を持っています。そのため、たとえば地元で働きたいと考えていた人が、頻繁な転勤を余儀なくされたり、都市部での勤務を希望していた人が、地方の工場勤務になってしまったりすることもあるのです。
また海外勤務の可能性についても、十分に考慮せずに入社してしまうケースもあります。グローバル展開を進める大手企業では、予想以上に早いタイミングで海外赴任を命じられることも考えられるのです。
しかし大手病にかかると、こうした勤務地の問題を軽視してしまい「とりあえず大手に入れるなら」「入社してすぐの転勤はないだろう」と考えた結果、希望しない場所での勤務を命じられ、勤務地の問題がのちにミスマッチとなることもあります。
会社の支社がある場所や過去の転勤の例を調べるなど、情報収集は慎重におこないましょう。
勤務地については企業によって方針が異なるため、自分の希望が何%くらい通るかの断言は難しいですね。
転勤のある企業の場合でも、金融業界の地域限定職では比較的自宅から通える場所に配属されることが多いです。
一方で、小売業や全国に工場がある企業の場合には、見知らぬ土地に配属される場合もあるでしょう。
転勤の多い仕事にはどんなものがあるのでしょうか。こちらのQAで詳しく解説しているので併せてチェックしてみてください。
就活の大手病から抜け出すための3つのマインド
就活の大手病から抜け出すための3つのマインド
- 大手企業が自分に合っているとは限らない
- 待遇や給与のみをモチベーションに働ける人は少ない
- 大手企業だからこそのマイナス面もある
ここまで大手病の危険性を解説してきましたが、実は大手病は一度かかるとなかなか抜け出せない学生も多いものです。いざ中小企業やベンチャーを中心として就活の方向性を定めても、実際に大手企業の内定を手にした友人を見て、羨ましくなってしまった人もいるのではないでしょうか。
もちろん、大手には大手ならではの良さがありますが、大手企業だからこそのマイナス面もあることは押さえておきましょう。
ここでは、大手病から抜け出すための3つの考え方を紹介します。これらを意識することで、自分らしいキャリアを築くチャンスが広がり、より満足度の高い就職活動につながります。
①大手企業が自分に合っているとは限らない
多くの学生は「大手企業に入れば安泰」と考えがちですが、必ずしも大手企業の持つメリットが自分に合うとは限りません。
決められた手順通りに仕事を進める企業風土に物足りなさを感じる人もいれば、自由な発想で新しいことに挑戦したい人もいるはずです。また、大手企業の中でも社風や働き方はさまざまであり、一括りにはできません。
大手企業が合っていないかもしれない人の例
- 新しいアイデアをすぐに試したい、柔軟な環境を求める人
- 幅広い業務経験を短期間で積みたい人
- 成果がすぐに評価に反映されることを求める人
- 会社の意思決定に大きく関与したい人
- 形式や規則にとらわれず、自由な働き方を求める人
大切なのは、自分自身をよく知ることです。自分の強み、大切にしている価値観、将来どんなキャリアを歩みたいのかを考え、それと企業の特徴を照らし合わせることが重要です。
大手企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業も含めて幅広く検討し、自分に最適な環境を見つけることが、長期的なキャリア満足度につながります。
反対に大手企業は、自分の実績・功績を残したいと考える人には向いているかもしれません。
大きなプロジェクトを手がけたい、グローバルに活躍したいと考える人にとっては、大手企業でなければ経験できないこともあるためです。
行動力があり何事にも挑戦していける性格であれば、適性があるといえます。
自分自身がどんな価値観を大事にしているかわからない人は、こちらの記事がおすすめです。価値観を見出して言語化する方法をまとめています。
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②待遇や給与のみをモチベーションに働ける人は少ない
高い給与や充実した福利厚生は確かに魅力的です。事実、お金がないと日々の生活はできず、人によっては給料が働くモチベーションになるかもしれません。しかし、給与だけをモチベーションに、長く働き続けるのは難しいのが現実です。
高給を得ていても、毎日つまらないと感じる仕事では、すぐに燃え尽きてしまう可能性があります。逆に、給料は平均的でも毎日新しい発見があったり、「この人たちとなら」と思える仲間と一緒に目標に向かって頑張れたりする環境なら、長く働き続けられる可能性もありますよね。
新卒の場合、初任給の高さや福利厚生の充実度に目を奪われがちですが、それ以外の要素も慎重に検討しましょう。具体的には以下のような点です。
モチベーションを保って長く働くために大事な要素
- 仕事を通じて成長できるか
- 社会の役に立っている実感を得られるか
- 職場の人間関係は良好か
- 仕事と私生活のバランスはちょうど良いか
これらの特徴が自分の価値観とマッチしているかどうかが、最終的に仕事の満足度を左右します。
給与が高いということは、それに見合った働きや成果が求められるということです。楽して大金を稼げる仕事はありません。
高待遇がどのような「我慢料」として用意されているのか、企業や仕事内容をしっかりと調べることが大切です。
まったり働いて高給を得たいという人は、こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントがアドバイスしているので参考にしてみてください。
③大手企業だからこそのマイナス面もある
大手企業には多くの魅力がありますが、その一方で、大企業ならではの課題もあります。たとえば、意思決定に時間がかかる、若手のうちは裁量権が限られる、業務が細分化されて仕事の全体像が見えにくいなどが挙げられます。
これらの特徴は、大企業の強みでもある一方で、人によっては仕事のやりがいを感じにくい要因にもなりうるのです。そのため「大手しか受けたくない」と考えている学生ほど、一度冷静になって、自分の性格と大手企業のマイナス面との相性を見つめ直すことをおすすめします。
大手企業だからこそのマイナス面の例
- 組織が大きいため、全体における自分の仕事の位置付けが見えにくい
- 役職や年功序列の影響が強く、若手の意見が通りにくい
- 異動や配置転換に時間がかかり、キャリアパスの柔軟性が低い
- 企業規模が大きいため、個人の貢献が認識されにくい
- 既存の事業や慣習にとらわれ、革新的なアイデアが採用されにくい
大手企業を志望する際は、これらのデメリットも考慮に入れ、自分のキャリアゴールや働き方の希望と照らし合わせて判断することが大切です。場合によっては、中小企業やベンチャー企業のほうが、自分の希望する働き方や成長機会を提供してくれる可能性もあります。
企業のWebサイトやプレスリリースを通して、どういった取り組みをしているのかを理解するとともに、口コミサイトやSNSなどで働き方に関する情報収集をしましょう。
その際は極端な意見に惑わされずに、全体像を把握するという意識で調べることが大切です。
対策が肝心! 就活の大手病を回避する3原則
対策が肝心! 就活の大手病を回避する3原則
「大手病」は学生が陥りやすい罠ですが、適切な対策を講じることで回避できます。幅広い視野で企業を見ることで、自分に最適な選択肢を見つけていきましょう。
大手病を避けるコツは、企業の規模や知名度だけでなく、自分の価値観やキャリアプランとの適合性を重視することです。多様な可能性を探ることで、思わぬところに自分にぴったりの企業があるかもしれません。
ここからは、就活の大手病を回避する3原則を紹介します。広い視野を持って臨むことで、長期的な満足度や成長につながる企業選びができるので、自分らしい就職先を見つけるためにも、焦らずじっくりと自分に合った企業を探してみてください。
原則①企業選びを始める前に就活の軸をしっかり固める
自分自身の価値観、興味関心、キャリアゴールを明確にすることで、単なる企業の規模や知名度にとらわれず、本当に自分に合った企業を選ぶことができます。
たとえば、「社会貢献度の高い仕事がしたい」という軸を持つ学生なら、大手企業だけでなく、環境技術を持つ中小企業や、途上国支援をおこなうNPOなども視野に入れて就活をおこなうことができますよね。
視野を広く持つことで、再生可能エネルギー分野で革新的な技術を持つベンチャー企業など、自分の価値観に合った企業に出会える可能性が広がります。
また、長期的なキャリアプランも考慮に入れましょう。まずは3年後、5年後、10年後にどのような立場になっていたいか、そのために必要な経験は何かを考えることで、仕事や企業の選択基準がより明確になります。
就活の軸をしっかりと固めることで、大手企業の知名度や安定性に惑わされることなく、自分に本当に合った企業を見極める力が身に付きます。
就活の軸としてよくあるパターンですが、「福利厚生や待遇」「ネームバリュー」「親が言うから」などは良くないですね。
何のためにその企業に入りたいのかが明確になっていない人は、面接での印象も薄くなってしまいます。
キャリアプランや10年後のイメージは、面接で実際に問われることもあります。以下の記事で描き方や伝え方を解説しているので、併せて確認しておきましょう。
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原則②企業の選択肢を極端に狭めないようにする
大手病に陥りやすい学生の多くは、初めから選択肢を大手企業に限定してしまいがちです。しかし、これでは自分に合った企業を見つける機会を逃してしまう可能性があります。
就職活動は、自分の人生の可能性を最大限に広げるチャンスです。そのチャンスを活かし、幅広い選択肢の中から、自分に最適な環境を見つけましょう。
自分のキャリアプランや価値観に合った企業を見つけるためには、さまざまな企業の特徴や強みを知ることが大切です。まずは以下の3つの方法で、選択肢を広げることを意識してみてください。
中小企業・中堅企業まで選択肢を広げる
中小企業や中堅企業を選択肢に入れることは、キャリアの可能性を大きく広げることにつながります。これらの企業は大手とは異なる独自の強みや成長戦略を持っていることが多く、そこで働くことでユニークな経験を積める可能性があるのです。
たとえば、急成長している中小企業では、会社の成長とともに自身のキャリアも急速に発展させられる可能性があります。また特定の技術や製品に特化した企業では、その分野のスペシャリストとして高度な専門性を身に付けられるかもしれません。
地域に根ざした中堅企業であれば、地域社会への貢献を実感しながら働くことができ、仕事にやりがいを感じやすい環境が多くあるかもしれません。ほかにも、国際展開を図る中小企業なら、グローバルな視点と行動力を培う機会に恵まれる可能性もあります。
こうした企業では、自分のアイデアや行動が会社に直接的な影響を与えやすく、「自分が会社をつくっていく」という実感を持ちやすいのも特徴です。このような環境は起業家精神を育むのに適しているため、将来自分で事業を立ち上げたいと考えている人にとっては特に貴重な経験となるはずです。
- やっぱり大手をなるべくたくさん受けたいので、中小企業や中堅企業とどれくらいのバランスで応募すべきですか?
「大手」の基準を決めて第一志望群の企業を割り振ろう
キャリタス就活が2025卒の大学4年生1,185人にインターネットで調査した学生モニター2025 調査結果によると、2025年卒の5月時点での平均応募社数は23.9社でした。
この数値を参考にしながら、どれくらいの割合を第一志望群に割り振るか考えてみましょう。
半分にするか、3分の1か、あるいは3分の2にするか。また、「大手」といっても従業員数を3,000名以上、1,000名以上、500~1,000名規模と分け、それぞれのバランスも考慮すると良いでしょう。
このように具体的に考えることで、「大手をなるべくたくさん」といった漠然としたイメージから脱し、企業選びをより明確に考えられるようになります。
就活で何社受けるのがおすすめか知りたい人は、こちらの記事もチェックしておきましょう。自分に合うエントリー数を導くことができます。
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大手企業の子会社や関連会社にも目を向ける
大手企業のグループ会社にも、魅力的な選択肢がたくさんあります。これらの企業は、親会社の安定性を背景に持ちながら、より機動的な経営をおこなっていることが多いです。大手企業の名前を冠していなくても、実質的には大手企業グループの一員として働くことができます。
また、将来的に親会社や関連会社への転籍の可能性もあるため、キャリアの幅を広げやすいという利点もあります。グループ内での人材交流も活発な場合が多いので、多様な経験を積むチャンスも豊富です。
さらに、大手企業の子会社や関連会社では、親会社のリソースを活用しつつ、より小回りの利く環境で自身の能力を発揮できる可能性も考えられます。
大手の子会社は4つの方法で探せます。なかなか見つけられずに苦戦している学生はこちらの記事でコツを押さえましょう。
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学生からの知名度があまり高くない企業も視野に入れる
テレビCMや電車の中吊り広告で見かけるような有名企業だけでなく、BtoB企業や地域に根ざした企業なども視野に入れましょう。これらの企業は、一般消費者向けの宣伝をあまりおこなわないため知名度は低いかもしれませんが、業界内では高い評価を得ている場合も多々あります。
特に、専門性の高い分野や特定の地域で強みを持つ企業は、安定性と成長性を兼ね備えていることが多くあります。また、大手企業と比べて採用競争率が低い場合もあるため、自分の能力や個性を十分にアピールできる機会が得られやすいかもしれません。
こうした知名度の低い企業の中には、独自の技術や市場シェアを持つ隠れた優良企業が存在することもあります。志望する企業だけを調べるのではなく、スタートアップやベンチャーなどの競合も含めた業界研究を深めることで、このような企業に出会う確率を高めましょう。
BtoBの企業は、なかなか目が向きにくいのですが、探してみると魅力的な企業が数多く存在しています。
興味のある業界の展示会や業界のメディア、産学連携の取り組みなどからBtoBの企業を探すというのも有効です。
BtoB企業の特徴や魅力をより詳しく知りたい人は、こちらの記事がおすすめです。キャリアコンサルタントとともに定義から探し方まで解説しています。
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原則③表面的な情報ではなく長期的なキャリアプランから逆算して就活を進める
就活を進める際は企業の知名度や初任給などの表面的な情報に惑わされがちですが、本当に大切なのは自分の長期的なキャリアプランと照らし合わせて企業を選ぶことです。この原則は、大手病を回避するだけでなく、より充実したキャリアを築くうえで非常に重要です。
長期的なキャリアプランから逆算して就活を進めるとは、5年後、10年後、さらにその先の自分の姿をイメージし、そこに到達するためにはどのような経験や成長が必要かを考えることを指します。たとえば、将来的に経営者になりたいと考える学生なら、早い段階から経営に近い立場で働ける環境を選ぶことが重要かもしれません。
また特定の専門分野でエキスパートになりたい場合は、その分野で最先端の技術や知識を持つ企業を選ぶことが有利と考えられます。必ずしも大手企業である必要はなく、むしろ中小企業やベンチャー企業の方が、専門性を深める機会に恵まれる可能性もあるのです。
キャリアビジョンの描き方がわからない人は、以下の記事を参考にしてこの機会にぜひ考えてみてください。
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キャリアビジョンは自分らしく就活を進めるために考えておく必要があります。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、キャリアビジョンの意味や必要性を解説します。また、キャリアビジョンの描き方や企業への回答方法も説明するので役立ててください。
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- キャリアプランは転職ありきでつくっても良いのでしょうか?
転職を視野に入れて長期的なキャリアプランを立てるのはアリ
私の個人的な見解としては「アリ」だと思います。なぜなら一つの会社で長く勤めることのほうが、今の時代に即していないと考えるからです。
キャリアプランというと思いつくのが、「自分のキャリア」「自分の職業選択」というイメージが強いと思います。
しかしながら、本当の意味で充実したキャリアを送るためには、周囲の人々の協力が欠かせません。
転職を視野に入れていたとしても、これまでお世話になった人や会社を裏切るように辞めてはもったいないため、”望まれて去る”ほうが自分のためにもなります。
昔の近江商人のような「三方よし」という感覚を大事にしながら長期的なキャリアプランを立てていくことで、たとえ転職を視野に入れていたとしても、応援される人として重宝される人材になることができます。
家族が大手病の場合も! 大手にこだわる親を説得する方法
家族が大手病の場合も! 大手にこだわる親を説得する方法
- 現代の就活事情を説明する
- 長期的なキャリアプランを説明する
- 大手以外の選択肢の良さを伝える
学生本人だけでなく、家族の大手企業志向が強いこともあります。自分の子どもを大切に思うからこそ、安定性を重視し、知名度のある大手企業への就職を推奨することもあるかもしれません。
一方で、現代の就活事情や働き方は、数年単位でも大きく異なっています。たとえば、新型コロナウイルス感染症拡大前と後の就活を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。つまり、皆さんの親の世代の就活と今の就活はまったく違うということです。
大手企業志向の強い親と建設的な対話をおこなうには、互いの考えを尊重しながら、粘り強くコミュニケーションを取ることが大切です。一方的に自分の考えを主張するのではなく、親の心配や不安にも耳を傾けつつ、自分の思いや将来のビジョンを丁寧に説明しましょう。
最終的には、自分のキャリアは自分で決めつつ、親の理解と支援を得られることが理想ですよね。ここでは、大手企業志向の強い親との建設的な対話を進めるための3つの方法を紹介します。
現代の就活事情を説明する
数十年前と現在とでは、就活事情が大きく変化しています。この変化を丁寧に説明することで、親の理解を深めていけるかもしれません。
まず、終身雇用制度の崩壊や雇用の流動化について説明してみましょう。かつては大手企業に入社すれば定年まで安泰というイメージがありましたが、現在では転職が一般的になっています。大手企業であっても、場合によってはリストラや部門の統廃合がおこなわれる可能性はゼロではありません。
また、新しい産業や職種の登場についても触れておきましょう。IT技術の進歩により、親世代には存在しなかった職種が多数生まれています。これらの新しい分野では、むしろベンチャー企業や中小企業の方が最先端の仕事に携わる機会が多いこともあります。
さらに、働き方の多様化についても説明すると効果的です。テレワークやフレックスタイム制など、従来の大企業的な働き方にとらわれない柔軟な勤務形態が増えていることも伝えてみてください。
最近の就活の傾向として、女性が生涯独身の可能性や、結婚・出産後もフルタイムで働き続けることを前提に就職活動をするようになったことも、時代の変化を反映していると思います。
昔のような「いざとなれば結婚すれば良い」という考え方は、今では時代遅れに感じられるでしょう。
長期的なキャリアプランを説明する
あなたの家族は子どもの将来を心配するからこそ、大手企業への就職を勧めるのかもしれません。そこで、自分の長期的なキャリアプランを具体的に説明することで、親の不安を和らげることが可能です。
まず、自分が目指すキャリアの方向性を明確に伝えましょう。たとえば「将来的にはこの分野のスペシャリストになりたい」「起業を視野に入れている」など、具体的な目標を示すことが大切です。
次に、その目標を達成するために、今どのような経験や学びが必要かを説明します。場合によっては、大手企業よりも中小企業やベンチャー企業のほうが早い段階で責任ある仕事を任されたり、幅広い経験を積めたりする可能性があることを伝えてみてください。
また、キャリアは一直線ではなく、さまざまな経験を経て形成されていくものだということも説明するのも良いです。そうすることで、最初の就職先がすべてを決めるわけではなく、必要に応じて転職や学び直しをしながらキャリアを築いていく時代であることを理解してもらえます。
大手以外の選択肢の良さを伝える
最後に、大手企業以外の選択肢にも多くの魅力があることを具体的に説明しましょう。中小企業やベンチャー企業ならではの良さを親に理解してもらうことが大切です。
たとえば、中小企業では早い段階から重要な仕事を任される機会が多いです。大手企業では新入社員が重要な意思決定にかかわることは少ないですが、中小企業では若手社員の意見が直接経営に反映されることもあります。
ベンチャー企業であれば、急成長の機会に立ち会えることや、自分のアイデアを形にしやすい環境があることも説明してみてください。新しい価値を生み出す最前線で働けることは、大きなやりがいにつながります。
また、優良な中小企業やベンチャー企業の具体例を挙げるのも効果的です。世界的に評価される技術を持つ企業や、独自のビジネスモデルで成功を収めている企業など、大手に負けない魅力を持つ企業は数多く存在します。
加えて、自分が志望する企業について、その企業の強みや将来性を自分のキャリアにどう活かせるかを具体的に説明することで、親の理解を得られるように働きかけてみましょう。
説得する際に注意したいのが、親の気持ちも汲んであげることです。親は口うるさく言っているように聞こえるかもしれませんが、あなたにただ幸せになってほしいだけなのです。
逆にいうと、「この会社に行くことが自分の幸せなのだ」と熱く親にプレゼンすれば、きっと理解してもらえると思います。
大手以外の選択肢の良さを理解しきれていない学生は、まずはベンチャー企業ならではの6つのメリットを理解しましょう。
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大手病に振り回されずに自分に合った企業の内定をつかもう
大手病は、多くの学生が陥りやすい落とし穴です。しかしここまで見てきたように、その原因を理解し、適切な対策を取ることで大手病を回避できます。
「安定」や「成功」の定義は人それぞれであり、就職活動は、単に有名企業に入ることが目的ではありません。周囲の評価に惑わされず、自分の価値観や適性に基づいて判断することが納得いく結果をもたらします。
大手企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業など、さまざまな選択肢の中から自分に本当に合った企業を見つけることが、あなたにとっての就活のゴールなのです。
大手病に振り回されることなく、自分らしさを大切にしながら、じっくりと企業研究を進めていきましょう。そうすることで、きっと自分に合った企業の内定をつかむことができるはずです。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る大手企業を志すなら現実の競争の厳しさも知っておこう
就職活動は貴重な機会です。子どもの頃から憧れていた企業を訪問したり、応募してみたりすることは、決して悪いことではありません。
多くの会社を見て回ることで、視野が広がり、大人の「社会科見学」のような体験ができるでしょう。それが将来、働き始めてから役立つこともあるかもしれません。
ただし、採用試験に受かるかどうかは別の話です。大人として経済的に自立した生活を送るためには、単なる「憧れ」だけでは実現できない現実があります。競争は厳しく、シビアに結果を突き付けてくるものです。
会社に幸せをゆだねるのではなく自分自身の行動で人生を切り拓くことが大切
大手企業を第一志望にしている人には、「受かればもちろん良いけど、落ちた場合の次の選択肢も考えておくことが大切」と伝えたいです。応募して憧れがかなわなかったとき、そこからが本当の自分の人生の始まりです。
その場合は大手企業で働くことは諦めざるを得ないかもしれませんが、自分の幸せを諦める必要はありません。
会社があなたを幸せにしてくれるわけではなく、自分で決断し、選び、そして誠実に働いていくことで、幸せは実現するのです。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
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