この記事のまとめ
- 企業説明会では質問を上手く活用してそこでしか得られない情報を手に入れよう
- 聞いておきたい質問30選を参考に自分が気になる欲しい情報を整理してみよう
- 企業説明会で質問をする際に気を付けたい4つのポイントを解説
多くの企業では学生に自社をより理解してもらうための場として、企業説明会を実施しています。そのため企業説明会の終盤では、学生から企業側に質問できる時間が設けられている場合が多いです。しかし、「どんな質問をするべきなのかがわからない」「特に質問したいことが思いつかない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、これまで多くの就活生の支援をしているキャリアコンサルタントの平井さん、渡部さん、谷所さん、野村さん、皆川さんの5名とともに企業説明会での質問内容について解説していきます。
特に、人事を経験したあとNPO支援団体で就活生の進路サポートをしている野村さん、介護事業経営の傍ら月に10名以上との1on1をおこないキャリア支援をしている皆川さんの2名には、企業説明会でするべき質問や注意すべき質問について解説をしてもらいました。これから企業説明会に参加する人はぜひ参考にしてみてください。
PORTキャリア参画アドバイザーの瀧本 博史さん(キャリアコンサルタント/キャリコンリンク代表)による「就職が決まらない時の対処法の解説はこちらです。
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そもそも企業説明会で質問をしたほうが良い?
結論として、企業説明会では積極的な質問姿勢が重要です。質疑応答の時間は、企業に関する必要な情報を収集できる大切な場となります。
企業の実態に近い情報は、説明会やOB・OG訪問、インターンシップなど、直接関わる機会を得なければ把握しにくいのが現状です。
ほかの学生がいる中で質問をするのには勇気がいるかもしれませんが、事前に企業に関する疑問を整理したうえで、聞きたい質問を用意しておくことが大切です。
企業説明会での質問の有無について平井さんが解説!
企業に関する疑問は、ぜひ積極的に質問して解決しましょう。「質問すると選考に有利か」と考えるよりも、応募にあたって明らかにしておきたいことを解決する機会ととらえてください。
質疑応答の時間は、疑問を直接確認できる貴重なチャンスと考えましょう。
企業説明会で質問をしたほうが良いと理解していても、なかなか質問が思いつかない場合もあるでしょう。そんな人は下記のQAを参考にしてみてください。
就活中に企業に質問出来る場として「座談会」もあります。ですが、企業説明会と座談会の違いが曖昧……という人もいるでしょう。下記ではキャリアコンサルタントが2つの違いを解説しているため、参考にしてみてください。
企業説明会で質問しないとどんなデメリットがあるのかいまいち想像できない……という人もいるのではないでしょうか。下記のQAでは「企業説明会で質問しないのはありか」の質問に対してキャリアコンサルタントが解説しています。
目的別! 企業説明会で聞いておきたい質問30選
企業説明会で聞いておきたい質問30選
記事の前半で、企業説明会では積極的に質問すべきことを解説しました。しかし、実際にどのようなことを聞けば良いかわからない人も多いでしょう。
ここでは、企業説明会で聞いておきたい質問30選を目的別に解説していくので、企業説明会で聞きたい質問が思い浮かばない人はぜひ参考にしてみてくださいね。
①具体的な業務内容に関する5つの質問
入社したら毎日おこなうようになる業務内容については、具体的にどのようなことをするのか気になりますよね。
企業説明会で具体的な業務内容について質問することで、企業ホームページ(HP)から見えなかった実際の詳しい業務内容を知ることができます。
具体的な業務内容が見えてくれば、自分に向いているか向いていないかの判断もしやすくなりますよ。
具体的な業務内容に関する質問5選
- 企画職の具体的な業務内容を教えてください。
- マーケティング職の1日の仕事の流れについて教えてください。
- どのようなときに仕事のやりがいを感じますか?
- 仕事をするうえで一番大変だと感じることは何ですか?
- 入社前と入社後で会社に対する印象で変化した点はありますか?
②事業内容やサービスに関する5つの質問
事業内容やサービスは企業HPで調べているうちに、「これはどういうことなんだろう?」と疑問を抱くこともあるでしょう。
ここで感じた疑問を企業説明会で質問することで、事業内容やサービスに関する理解がグッと深まりますよ。
事業内容やサービスの理解が深まれば、選考で聞かれる「競合他社と比べた弊社の事業の強みは何だと思いますか?」「弊社のサービスの課題は何だと思いますか?」などといった質問の対策がしやすくなります。
事業内容やサービスに関する質問5選
- 事業部全体でどのような目標を追っていますか?
- 新規事業の立ち上げや新商品の開発に若手社員も参加できますか?
- 御社のサービスや商品は競合他社と比べてどのような強みを持っていますか?
- 新しいサービスや商品が生み出されるまでの流れについて教えてください。
- 御社のサービスや商品が顧客から支持されている理由について教えてください。
上記の質問をさらに良くするためのワンポイントアドバイス!
上記の質問を掘り下げると、「他社と比べた強み→ライバルとなる企業はどこか」「顧客の支持の理由→主な顧客はどのような相手か」というように展開できます。
顧客や市場(競合)、自社の3つは3Cと言い、3Cの理解は事業計画の基本になるほど重要なので、しっかり質問しましょう。
「そもそも事業内容って職務内容と何が違うの?」という人は、以下の記事に目を通してみましょう。
③会社の制度や働き方に関する5つの質問
会社の制度や働き方については、企業HPや求人媒体の情報を見ても「実際のところどうなんだろう?」と気になる人も多いのではないでしょうか。
会社の制度や働き方は、実際にその企業で働く社員が一番よく知っています。だからこそ会社の制度や働き方に関する疑問は、企業説明会の質疑応答で質問して解消しましょう。
会社の制度や働き方に関する質問5選
- ジョブローテーション制度について詳しく教えてください。
- 入社後の配属先はどのような基準で選ばれますか?
- 部署異動や役職変更はどれくらいの頻度でおこなわれますか?
- 育児を両立されている社員さんはどのような働き方をされていますか?
- 年間を通じて繁忙期や閑散期はありますか? ある場合いつ頃でしょうか?
- ブラック企業かどうか見抜くためには、どのようなことを質問すれば良いですか?
特定の質問で「ブラックかどうか」を見抜くのは難しい
学生がイメージする「ブラック企業」は、企業全体の考え方や、あらゆる場面で人を大切にしない行動を取るような企業かと思いますが、そんなわかりやすい企業は稀であり、ほぼ淘汰されてきてもいます。
一方で、大手や知名度の高い企業の中でもブラックな部署や人が存在するので、企業全体を「ブラックかどうか」という基準で見るのはむしろ実態に合わないのではないかと思います。
つまり、企業全体でおこなっている採用活動の中で、特定の質問によって「ブラックかどうか」を見抜くというのは非常に難しいです。
ただ、そういう企業は情や志のような抽象的な概念でこちらを縛ろうとしてくるので、必要以上に情緒やモラルが動かされるような会話があるときは注意しましょう。
ブラック企業の特徴を知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。4つの場面から詳しくまとめています。
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面接でどんな質問がされるか、そして答えられるか不安ですよね。ただ、企業によって何を質問されるか分からない人も多いはず。
そこで活用したいのが無料の「面接回答集」です。この資料があれば、森永製菓や伊藤忠商事、トヨタ自動車などの人気企業の面接で、実際に聞かれた質問とその答え方がわかるようになっています。
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④キャリアパスに関する5つの質問
キャリアパスは企業HPに記載されている場合もありますが、実際に部署ごとに異なる場合も少なくありません。
企業説明会の質疑応答で「実際にどのようなキャリアパスを歩めるのか」を質問することで、キャリアプランを考えるうえで役に立ちますよ。
キャリアパスに関する質問5選
- 入社後、最短何年目でリーダー職に就けますか?
- どのような経験を積むことでリーダー職に就けますか?
- マネジメント以外のキャリアパスはありますか?
- 入社後どのようなステップで昇進するのでしょうか?
- 優秀な社員はどのようなキャリアパスを歩んでいますか?
平井さんおすすめの質問を紹介!
上記の質問以外だと、「会社は新人が入社して3年後、5年後にどのように成長していることを期待されますか」「〇〇のような仕事を任せてもらうには、どのような経験を積めば良いでしょうか」など、自分のキャリアイメージに沿った質問がおすすめです。
キャリアパスに関する質問をするためには、事前にしっかりとキャリア形成について考えておきましょう。以下の記事では、キャリア形成について詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
⑤社風や企業文化に関する5つの質問
社風や企業文化に関する質問は、企業とのミスマッチを防ぐために企業説明会で聞いておくと良いですね。
社風や企業文化はHPに記載されていても、「実際は全然違うんじゃないか?」という疑問を抱く人もいるでしょう。社風や企業文化などのリアルな実態は説明会に参加している人事や現場社員が一番よく知っています。
企業説明会で質問をすることで、企業研究だけではわからなかった実際の社風や企業文化が見えてきます。
社風や企業文化に関する質問5選
- 御社にはどのような人材が多いですか?
- 仕事を通して感じる御社の魅力は何ですか?
- 企業独自の文化と思えるところはありますか?
- 他部署との交流はどのような場面でありますか?
- 職場の風通しは良いですか? 良いと感じる理由は何ですか?
社風や企業文化について質問するのはおすすめ!
社風や企業文化は、時間をかけて形成されてきた独自の価値観です。会社の成り立ちや沿革を聞いていくことで、言語化できない部分がわかることがあります。
また、理念や社訓がある場合には、その由来などを深く聞くのも良いかもしれません。
志望動機に「社風についての内容を盛り込みたい」と考える人もいるでしょう。以下の記事では社風の志望動機を作成する際のコツを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
39点以下は要注意!
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⑥求める人材に関する5つの質問
企業が求める人材を知ることで、入社前に身に付けるべき強みやスキルが明確になります。たとえば企業が英語力が高い人材を求めているなら、入社前にそのレベルの英語力を身に付けられるよう勉強する必要があるのです。
また、求める人材に関する質問をすることで、採用担当者に企業に合った人材になろうとしている姿勢を感じさせることができます。同時に「入社後に活躍できる人材になりたい!」という意欲もアピールできるのです。
求める人材に関する質問5選
- 一緒に働きたいと思える人の特徴を教えてください。
- 仕事を任せたいと思える人の基準を教えてください。
- 御社で活躍している人材の共通点を教えてください。
- 学生時代にどのようなスキルや資格を身に付けておくと良いですか?
- 今後こうなってほしいという理想の若手社員像があれば教えてください。
谷所さんおすすめの求める人材に関する質問を紹介!
上記の質問以外だと、「御社で入社後貢献するために、どういったスキルや知識が必要ですか?」と、入社後に必要な職務能力について質問することもおすすめです。
必要なスキルや知識が明確になることで、面接などでアピールすべきポイントが明確になります。
アドバイザーからワンポイントアドバイス入社後の姿を想像させる質問が好印象のカギ
野村 芳克
プロフィールを見る企業説明会では働き方に関する質問をするとポジティブな印象になる
企業説明会では、ただ質問すること自体よりも、「どんな意図をもって質問するか」が大切です。
個人的におすすめなのは、「入社1年目の社員はどのような仕事を任されていますか?」という質問です。この質問をすることで、実際の業務内容や育成環境を理解しようとしている姿勢をアピールできるうえ、「自分が働く姿を具体的にイメージしている」という前向きな印象を与えることができます。
また、「活躍している社員に共通している特徴はありますか?」という質問も効果的です。企業が重視する行動特性や価値観を知ることで、今後の自己PR作成にもつながります。
事前の企業研究は必須! 主体性をアピールしよう
ただし、質問ばかりに頼る“受け身姿勢”は避けましょう。説明会は「情報をもらう場」ではなく、「自分の価値観と企業の方向性をすり合わせる場」と考えるのが理想です。
そのため、事前に企業のWebサイトやニュースを調べ、自分なりの関心テーマを持って参加することが重要となるでしょう。たとえば「新規事業」、「働き方」、「育成制度」など、自分が気になる視点を整理しておくと、説明を聞く中で自然と質問が生まれます。
企業説明会で印象に残る学生は、“準備してきたうえで質問している”人です。主体的な姿勢こそ、最も強いアピールになります。
要注意! 企業説明会で聞かないほうが良い質問
企業説明会で聞かない方が良い質問
ここまでで、企業説明会で聞いておきたい質問30選を紹介しました。しかし、企業説明会では聞かないほうが良い質問もあるので注意しましょう。
ここで解説する質問をしてしまうと、採用担当者に悪印象を与えてしまう可能性が高まります。企業説明会に参加する前に、必ず確認しておいてくださいね。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
①HPなどで調べればわかる質問
HPなどで自分で調べればわかるような情報を質問してしまうと、採用担当者に「企業研究が足りていない学生だ」と思われかねません。悪い意味で顔を覚えられる可能性も高まってしまいます。
企業説明会の質疑応答の時間は、欲しい情報を手に入れることができる貴重な機会です。調べればわかることを質問して、限られた貴重な時間を無駄にしてしまわないようにしましょう。
HPなどで調べればわかる質問の例
- 初任給はいくらですか?
- 御社の年間休日は何日ですか?
- どのようなサービスや商品を扱っていますか?
質問を準備する際の注意点を平井さんが解説
HPなどで調べればわかることを質問すると、減点評価になってしまいます。「そんなことも調べていないのか」「HPを読んでないのか」と思われてしまうのです。
応募の本気度を疑われてしまわないように、聞きたいことがあれば「公開情報にその回答がないか」を今一度確認しておきましょう。
②採用担当者が回答しにくい質問
採用の裏側にかかわる質問やプライバシーにかかわる質問などをしてしまうと、「デリカシーのない人」という印象を与えかねません。
デリカシーのない質問をすることで、採用担当者に「採用したら取引先にも失礼なことを言ってしまいそう……」と不安を抱かせてしまい、その後の選考に悪影響を与えてしまう恐れもあります。そのため、採用担当者が回答しにくい質問は避けましょう。
採用担当者が回答しにくい質問の例
- 現時点で休職している人は何人いますか?
- 選考時に学歴フィルターはありますか?
- 入社してからいくら昇給しましたか?
③自信のなさが伝わる受け身な質問
学生は社会人経験がまだないので、仕事に関する知識や実力がないのは当然です。しかし、自信のなさが伝わってしまったり他人任せととらえられるような質問は、ネガティブな印象を与えてしまうので避けましょう。
具体的には、「スキルがないのですが、入社後に会社が育ててくれますか?」などといった質問が挙げられます。
もしスキルに関する質問をする場合は、「今は未熟でもこれから自発的に勉強していく」という前向きな姿勢を示したうえで質問をしましょう。
自信のなさが伝わる受け身な質問の例
- 入社後の研修で実力は付きますか?
- 資格を取得するのは入社後でも大丈夫ですか?
- 入社後にサポートしてくださる社員の方はいますか?
アドバイザーのリアル・アドバイス!質問の形を借りた意見表明・要求・PRは避けよう
渡部 俊和
プロフィールを見る企業説明会は会社側としてはあくまでも情報提供の場と考えています。そのため、基本的には質問にNGはなく「何でも聞いてください」というスタンスで臨んでいるはずです。
また、会社説明会での質問が評価に大きく影響するということはあまりないのですが、ときどき質問という形で発言したのにもかかわらず自分の意見を語り出したり、「〇〇の場合は~をしてくれるのか」というような要求になってしまっていたりすることがあります。
すると、本来の質疑応答の目的とかけ離れてしまうので注意してください。
企業説明会で質問をする際はTPOをわきまえよう
また、質問の返答の際に「私は日頃から〜と考えて行動しているのですが」などさりげなく自己PRを入れてくる人もいます。
これはキャリアセンターかどこかでそういう指導を受けてしまっているのかもしれませんが、会社説明会のTPOとはズレてしまいます。またほかの人の時間を奪ってしまうので、私としてはあまり良い印象は受けません(採用担当者によって意見は異なるかもしれません)。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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④福利厚生に関する踏み込んだ質問
福利厚生に関する踏み込んだ質問をしてしまうと、採用担当者に「条件しか見ていないのではないか」とネガティブな印象を与えてしまうので要注意です。仮に採用担当者の印象に残ってしまうと、その後の選考で不利になる可能性が高まってしまいます。
福利厚生に関する質問は、口コミサイトを参考にしたり、OB・OG訪問などで聞くようにして企業説明会では聞かないようにしましょう。
ただし、口コミサイトは匿名で書き込めることから、100%正しい情報というわけではないので、参考程度に留めておいてくださいね。
福利厚生に関する踏み込んだ質問の例
- 残業をした分残業代は出ますか?
- 社員の平均年収はいくらくらいですか?
- 有給を連続で取って旅行に行くことは可能ですか?
- どのような福利厚生の質問なら聞いて良いですか?
積極的に働く姿勢を示せば質問しても問題ない
福利厚生の質問は、条件しか興味がないという印象を与えてしまう可能性があるので、質問をする場合は積極的に働く姿勢などを示したうえで質問すると良いでしょう。
たとえば「残業時間は多いですか?」とダイレクトに質問をすると、残業をやりたくない学生だと受け取られるので、「積極的に残業をおこないたいと考えていますが、残業時間はどのくらいですか?」と質問をすると良いでしょう。
また「育児休暇は取れますか?」と質問をするのではなく、「長く仕事をしていきたいと考えていますが、御社で育児休暇を取られている方はいらっしゃいますか?」と質問すれば大丈夫です。
アドバイザーからワンポイントアドバイス準備が大切! 企業理解を深めて差別化しよう
皆川 敬
プロフィールを見る企業研究が足りていない質問や条件面の質問はマイナスな印象につながる
企業説明会は、単なる情報収集の場ではなく、あなたが企業をどう理解し、主体的に考えているかどうかを示す場です。
たとえば「御社の強みは何ですか?」のように、HPを見ればわかる質問は、企業研究をしていない印象を与え、「準備不足」「受け身」と評価されてしまいます。
また「残業は多いですか?」「昇給はどれくらいですか?」など、条件面ばかりに焦点を当てる質問は、待遇を優先して仕事を選ぶ人、あるいは入社後にギャップを感じやすい人という懸念を持たれるでしょう。採用担当者にとっては、意欲より安定を求める姿勢として警戒されるタイプです。
どうしても質問が思いつかなければ説明会を通しての感想を伝えよう
「特に質問がない」場合、無理に何かを聞こうとする必要はありません。表面的な質問は、かえって印象を下げてしまいます。
その代わり「説明の中で共感した点」や「自分の強みが活かせると感じた部分」を一言伝えるだけでも、主体性は十分に伝わるでしょう。
説明会での質問は、企業研究と自己理解の掛け算で生まれるものです。HPや資料を丁寧に読み込み、「自分ならどう貢献できるか」を考えて臨むことが、最良の準備であり、良い印象を残す方法となります。
事前にチェック! 企業説明会で質問をする際の4つのポイント
企業説明会で質問をする際の4つのポイント
企業説明会で聞く質問が決まったら、実際に当日に質問する際に気をつけておきたい4つのポイントを押さえましょう。
これらのポイントをしっかり押さえられれば、第一印象アップにつながるだけでなく、自信を持って質問することができるようになりますよ。
①大学名と名前を名乗る
自分が質問をするタイミングになったら、まず席を立ちます。そして、「〇〇大学の△△と申します」と自分の所属している大学名と氏名を伝えましょう。
社会人になるとオフィシャルな場での発言に責任を持たなければいけません。発言に責任を持つという意味を込めるためにも、質問をする前に自分の名前を名乗るのがマナーです。
ただし、時間を短縮するために「大学名や名前を名乗る必要はありません」と企業側より要望があるケースもあります。この場合は、大学名と名前を名乗らずに質問から話すようにしましょう。
②質問は具体的で簡潔な内容にする
まずは、以下の質問例を見てください。
NGな質問例
どうすればリーダー職に就けますか?
↓
OKな質問例
新卒3年目までに、リーダー職に就きたいと考えています。リーダー職に就くためには、いつまでにどのような結果を残す必要がありますか?
NGな質問例は「どうすれば」と漠然としているため、採用担当者から抽象的な回答が返ってくるかもしれません。
しかし、OKな質問例は「いつまでに」「どのように」と聞きたいことがはっきりしているため、具体的な回答を聞くことができるでしょう。
このように、採用担当者から具体的な回答を得たいなら質問を具体的にすることが大切です。一度、自分の質問内容が抽象的になっていないか確認してみてくださいね。
③ハキハキと聞き取りやすい声で質問する

話し方は、意外と見落としがちなポイントです。質問内容が前向きで入社意欲を感じさせるものでも、小さな声でオドオドと質問しては「コミュニケーションを取るのが苦手なのかな」と悪印象を与えかねません。
一方で、明るくハキハキと話すことができれば、それだけで前向きで明るい印象を与えることができます。
上記のメラビアンの法則を見ると、言葉と表情、態度が矛盾している場合、いくら話の内容が良くても、採用担当者の意識は表情や態度のほうに行ってしまうことがわかります。第一印象を良くするためには、話の内容だけでなく話し方や表情などにまで気を配れるとベストです。
メラビアンの法則とは?
コミュニケーションを取る際に言葉と表情、態度が矛盾していると、話し手が聞き手に与える影響は「視覚情報:55%」「聴覚情報:38%」「言語情報:7%」の割合で伝達されるという心理学上の法則。
具体的には、採用担当者の目を見てハキハキと話すことができると、「しっかりコミュニケーションが取れる学生だな」と好印象を与えることができますよ。
聞き取りやすい声に対して面接官が抱く印象を谷所さんが解説
採用担当者は、質疑応答がハキハキと聞き取りやすい声だと、「入社意欲が強そう」「仕事ができそう」といった良い印象を持ちます。
一方覇気がない小さな声で話せば、採用担当者は良い印象を持ちません。話す内容だけでなく話し方や表情で、採用担当者に与える印象が変わります。
④回答をもらえたら感謝の言葉を伝える

採用担当者から回答をもらえたら、しっかりと目を見ながら「ご回答いただきありがとうございます」と感謝の言葉を伝えましょう。目が合わないと自信なさげになり、良い印象が残りません。
企業説明会の質疑応答に限らず、質問の回答が得られたら相手に感謝の言葉を伝えるのがビジネスの基本マナーです。相手が自分のために時間を割いて、質問に答えてくれていることを忘れないでくださいね。
感謝の言葉を伝えた後にお辞儀をすると、より丁寧な印象を与えることができますよ。ビジネスシーンで感謝を示すお辞儀の角度は45度なので意識してみてくださいね。
会社説明会のマナーについては、以下のQ&Aでキャリアコンサルタントが詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
なぜ重要? 企業説明会で質問する3つのメリット
企業説明会で質問する3つのメリット
- 企業への理解が深まる
- 質問次第では企業選びの参考になる
- 採用担当者の印象に残りやすい
なぜ企業説明会で質問することが重要なのか、その前提をきちんと理解していないと、的外れな質問をしてしまうリスクが高まるので要注意です。
ここでは企業説明会で質問する3つのメリットを解説していくので、これから企業説明会に参加する予定のある人は必ず目を通しておいてくださいね。
①企業理解が深まり選考対策になる
企業理解がしっかりとできていないと、回答を深掘りされたときに採用担当者から見抜かれてしまうので要注意です。
面接で企業に関する質問を深掘りされても答えられるようになるためには、企業理解を深めることが必須となります。企業説明会の質疑応答の時間を上手く活用すれば、企業に関する疑問を解消することができるでしょう。
②質問次第では企業選びの参考になる
企業説明会で質問をすることで、実際に企業で働く社員による生の声を聞けるのも大きなメリットです。
企業HPや求人媒体の情報は、企業の良い面ばかりが押し出されているケースも多々あります。
しかし、企業説明会で一歩踏み込んだ質問ができれば、表面的ではない企業の実態を知ることにつながるので、企業選びの参考にすることができますよ。
③採用担当者の印象に残りやすい
説明会を担当しているのは、基本的に人事や採用担当者になります。そのため、企業説明会後に控えている面接で面接官として再会する可能性も0ではありません。
企業説明会の質疑応答で鋭い質問や印象に残るような質問をすれば、顔と名前を覚えてもらえる可能性があります。特に小規模の説明会では、人事や採用担当者との距離も近いので印象に残る可能性が高くなりますよ。
- 企業説明会で質問をすることで選考に何か影響しますか……?
良くも悪くも質問次第で採用担当者の印象に残る
質問をすると、良くも悪くも印象に残ります。選考に影響するかどうかはわかりませんが、質問をするなら良い印象になるようにしたいものです。
「良い質問というと何を聞けば良いのかわからない」という人もいると思います。
質問例などを参考にしても良いのですが、できれば自分の望む働き方と仕事内容を突き合わせて、本当に解決したいことを聞くようにしましょう。
私がおすすめするのは、質問の回答について一言前向きな感想を述べてお礼を言うことです。簡単なことではありませんが、自己分析と企業研究をしっかりしている印象を持たれます。
本命企業なら、ぜひ取り入れてみてください。
企業説明会の質問を考える3ステップ
企業説明会の質問を考える3ステップ
- 企業研究を万全におこなう
- 疑問や気になることを書き出す
- 聞きたい質問の優先度を整理する
ここでは、企業説明会の質問を考える前に実践してほしい3つのステップを解説します。
このステップを踏むことで疑問が整理されて、自分が本当に聞きたい質問が見つけやすくなります。ぜひノートとペンを用意してやってみてくださいね。
①企業研究を万全におこなう
始めに、企業の概要について企業HPや求人媒体などを見ながら調べていってください。具体的には、「企業情報」「経営理念」「事業内容」「業績」「将来性」「企業の強みや課題」「競合他社」などをノートにまとめていきましょう。
企業研究の際に調べること
- 企業情報
- 経営理念
- 事業内容
- 業績
- 将来性
- 企業の強みや課題
- 競合他社
業界について調べる際は、業界地図や就職四季報などを活用することがおすすめです。書籍の情報はネットよりも多くの人の目を通して出版されるので、より信頼性のある情報が掲載されている傾向にあります。
また、社風や給与、福利厚生など企業HPでは見抜けないリアルな情報を知りたい場合は、以下のような学生向けの口コミサイトをチェックしてみましょう。
学生向けの口コミサイト
企業研究を進めていくうちに、「これはどういうことなのだろう」という疑問が沸いてくるので、企業説明会で質問したいことが明確になっていきます。また、企業について事前に詳しく調べておけば、説明会当日の話を深く理解することができるでしょう。
興味のある企業を調べる際は、ノートにまとめることをおすすめします。以下の記事では企業研究ノートのまとめ方を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
就職四季報の活用方法は以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてくださいね。
- 企業説明会の質問の準備に役立つ企業研究のやり方を教えてください。
調べたことを項目ごとに書き出すのがおすすめ
求人情報や企業のHP、学生向け口コミサイトなどを漠然と読むのではなく、事業内容や社風、働き方、求める人材、入社後のキャリア、福利厚生・待遇面などの項目に分類し書き出してみると、知りたい疑問点が鮮明になってきます。
他社も同様に分類して比較をすることで、聞きたい質問が明確になるでしょう。
企業説明会の質問の準備であれば、働き方や求める人材、入社後のキャリアなど、働いている社員だからこそ答えられる質問をすると良いですね。
②疑問や気になることを書き出す
企業研究をおこなう途中で「これはどういうことだろう?」などと疑問や気になることが出てくるはずです。その際に、思い浮かんだ疑問を箇条書きで書き出してみましょう。この時、きれいに書く必要はありません。思いつく限り書き出してみることが大切です。
書き出すことで企業に関する疑問が可視化されるため、企業説明会で聞いてみたい質問が明確になっていきますよ。
企業に関する疑問を箇条書きする例
- 〇〇職の具体的な業務について知りたい
- 〇〇業界においてどのようなポジションなのか知りたい
- HPにあるジョブローテーション制度について詳細に知りたい
- マネージャーになるためには最短で何年かかるのか知りたい
会社に対する疑問が思い付かない場合は、自分が就職の際に重視する項目が明確になっているかで考えてみましょう。
たとえば「裁量権が大きいこと」を重視している人で、その会社の裁量権の大きさの情報を明確に持っていないのであれば、「どれくらいの裁量で仕事を任せられるのか知りたい」と疑問を考えられます。
就職の際に重視する項目が明確になっていない人は、以下の記事で企業選びの軸、就活の軸の定め方を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
企業選びの軸
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説
就活の軸
就活の軸一覧90選! 納得できる企業選びの基準の見つけ方も解説
③聞きたい質問の優先度を整理する
企業説明会で質問できる数には限りがあります。説明会の規模にもよりますが、1〜2個ほどしか質問できない場合が多いことを念頭に置きましょう。
「本当に聞きたかったことがあったのに、違う質問をしてしまった……」とならないように、前もって質問に優先順位をつけて整理してくださいね。
質問の優先順位のつけ方がわからない人は、以下のマトリックス表を活用してみてください。「必ず知りたい情報かつその企業説明会でしか聞けない情報」が企業説明会で聞くべき優先度の高い質問となります。

実際にマトリックス表に質問を振り分けた例が以下になります。

企業説明会で聞けない質問は、OB・OG訪問に参加して先輩に質問するのも一つの手です。
「OB・OG訪問の質問が思い浮かばない……」という人は、以下のおすすめ質問100選を参考にしてみてください。
企業説明会の質問でしか得られない情報を手に入れて就活に役立てよう!
この記事では、企業説明会での質問内容について解説してきました。どんな質問をするべきなのか、当日どのように伝えれば良いのかなど、一連の流れを理解できたのではないでしょうか。
企業説明会は、選考に進む前に企業に直接質問できる貴重な機会です。HPや事前にもらった資料などに記載がある情報を聞くのではなく、企業説明会でしか聞けない質問を用意して、有益な情報を手に入れるようにしましょう。
そのためには、説明会に参加する前に企業に関する疑問を整理して、何を聞くべきかを明確にしておくことが大切です。質問選びの際は、今回紹介したおすすめ質問30選もぜひ参考にしてみてくださいね。
アドバイザーのリアル・アドバイス!企業説明会は事前に質問をしっかりと準備したうえで臨もう
平井 厚子
プロフィールを見る企業説明会は人事担当者や先輩社員と直接コミュニケーションを取る機会なので、「ここでの言動が選考に影響するのではないか」と気にする気持ちはとてもよくわかります。
まずは、マイナスの印象や減点評価を持たれないように準備をしましょう。特に、調べればわかることを聞くのは要注意です。また、名前を名乗らないなどのマナーにも気をつけましょう。かといって、質問でプラスの印象や加点評価を狙う必要はありません。
選考に影響するかを気にしすぎずに自分の疑問解決を優先しよう
選考に関係することを気にするよりも、会社を選ぶにあたっての疑問を解決することが重要です。「ここがはっきりしないと応募するかどうか決められない」「第一志望群にするかどうか迷っている」などの疑問があれば、積極的に質問して解決しておきましょう。
真剣さのない小手先の質問テクニックや点数稼ぎの質問は、人事担当者にはわかります。どうしても質問がなければ、無理に発言しなくても大丈夫です。
また、他の学生が質問しているときの聞き方も見られています。自分が聞きたいことを質問したら、後の人の質問には関心を示さずに上の空では困ってしまいます。
最後まで提供される情報を理解することに集中し、他学生の質疑応答もしっかり聞いて、会社理解を深めてきてくださいね。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

















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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
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Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
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Takashi Minagawa〇450名規模の介護事業を経営し、人材育成とコーチングに携わる。社外でも月に平均10〜20本の1on1を実施。クライアントに寄り添う支援がモットー
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Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
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