仕事が見つからない悩みは脱出できる! プロに聞く4つの突破口

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー

    Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

    Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている

    プロフィール詳細

求職活動中に「仕事が見つからない……」と悩む人は多いものです。自分が求めている仕事が見つからない人や、なかなか選考がうまくいかずに希望の仕事にたどり着けない人もいますよね。

仕事が見つからない悩みは、正しい手段と順番で行動すれば抜け出すことができます。ただしやってはいけないことをしていたり、大事なポイントを知らなかったりすると悩みが長引く可能性があるため注意が必要です。

この記事では仕事が見つからない状況を着実に抜け出すステップを、キャリアアドバイザーの柴田さん、古田さん、秋田さんとともに解説します。よくある悩みにも専門家が回答するので、理想の就職を実現させましょう。

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目次

仕事が見つからないときはNG行動を避けた正しい対策で解決しよう

仕事が見つからないときに、やみくもに行動してさらに落ち込んだ経験がある人も多いのではないでしょうか。時間ばかりが過ぎて生活に不安を感じている人や、求職活動のモチベーションが下がってしまった人もいるかもしれません。

この記事ではまず仕事が見つからないときによくある理由を解説し、専門家が悩みに回答します。自分の現状を把握して、仕事が見つからない原因を見極めましょう。

後半では仕事を見つける具体的な方法を4ステップで解説します。無料のツールや相談先も紹介するので、効率的にゴールに近づけます。

最後に求職活動を無事に終わらせるための心構えや生活に困ったときの対処法も解説するので、不安をなくして確実に希望の仕事を見つけてくださいね。

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仕事がなかなか見つからないときによくある4つの理由

仕事がなかなか見つからないときによくある4つの理由

  • 仕事の条件の理想が高い
  • 仕事の探し方が不十分
  • 自分が何をしたいかわからない
  • 選考で落ちる原因に気付いていない

仕事探しがうまくいかないときに、まずは行動を振り返って理由を見極めないと、同じ理由で何度も失敗してしまう可能性があります。

ここでは仕事が見つからないときによくある4つの原因を解説するので、なかなか仕事が見つからないという人は必ず確認して、自分の現状を把握しましょう。

①仕事の条件の理想が高い

応募したいと思える求人が見つからない人や、たくさん応募しているのに落ちてしまうという人は、仕事の理想の条件が高すぎるのかもしれません。

仕事内容だけでなく勤務地や残業時間など多くの観点から仕事を探すのは当たり前のことですが、憧れの仕事だけにこだわっていたり、未経験なのに高い給料を求めていたりすると、うまくいかない可能性が高くなります

条件の良い求人や人気の業界・職種はそれだけライバルも多く、これまでの経験や成果からシビアにチェックされるからです。そのため一度に多くの条件を叶えようとしたり、自分の経験や知識とかけ離れた求人ばかりに応募したりするのは危険だと認識しておきましょう。

秋田 拓也

プロフィール

仕事が見つからない場合、何を基準に仕事を探しているかもポイントになってきます。

「やりたいこと」と「できること」の自己理解ができていなかったり、労働条件だけを重視して探していたりしませんか。

このような状況では、仕事を探すポイントが広すぎて絞りきれていないことが、仕事が見つからない原因になることもあります。

②仕事の探し方が不十分

それほど多くの条件を求めていないのに応募できる求人が見つからないという人は、仕事探しの範囲が狭い可能性があります。

仕事を探すには以下のようにさまざまな手段があるため、自分に合った方法を選べているか確認しましょう。

仕事探しのおもな手段

  • 求人サイト
    タウンワークIndeedなどが例。プロフィールなどを登録すればすぐに求人情報を見られるのがメリット。ただし正社員だけでなくアルバイトや契約社員の求人も多い
  • 転職エージェント
    リクルートエージェントdodaなどが例。担当アドバイザーが求人を紹介し、内定まで選考対策もしてくれる。求人サイトでは探せない非公開求人も多い
  • ハローワーク
    全国500カ所以上に展開する、厚生労働省が運営する雇用サービス機関。無料で求人紹介や選考サポートなどを受けられる。求人数は少なめだが地域に特化した情報を得られる
  • スカウトサービス
    ビズリーチなどが例。経歴や求める条件を登録すると企業側からスカウトが来て選考に進める。マッチした求人に出会いやすいが、ハイクラス向けがメインでハードルは高め
  • 折り込み広告
    新聞の折り込みチラシに入っている求人情報。特に地方では求人サイトやエージェントでは探せない企業もあるため、併せて確認すると効果的
  • 伝手・紹介
    知人に求人を紹介してもらう。面接まで進める可能性が高いが、内定が出た場合は辞退しにくいことに注意が必要

手段によっては自分が求めている業界や職種に強くなかったり、そもそもの求人数が少なかったりすることもあるため、求職活動では自分に適した手段を複数組み合わせることが効果的です

転職エージェントやハローワークの使い方については後ほど詳しく解説します。

柴田 登子

プロフィール

ほかにも仕事を探す手段として、近年話題になっているのが「リファラル採用」です。

企業が自社の従業員にどんな人物像を採用したいかを伝え、それに沿ったスキルや経験を持つ知り合いを自社に紹介してもらうものです。

応募者の人となりが採用前から明らかな点や、知人の紹介なので定着率も高いことなどから、IT業界などを中心に広まりつつあります。

このリファラル採用のチャンスも逃さないように、求職活動中はできるだけ周囲の知人に仕事を探している旨を伝えておくと良いでしょう。

③自分が何をしたいかわからない

仕事がなかなか見つからない人の中には、まだ自分が何をしたいかよくわかっていない人もいるかもしれません。

自分がしたいことがわからないと、求職活動に身が入らないだけでなく、選考でも意欲が伝わらず落ちてしまう可能性が高くなります。

自分のやりたいことがわからない人は、まずは条件から優先順位を付けてみたり、これまでの経験や強みが活かせる仕事を考えてみたりすると、求職活動がスムーズに進みやすくなりおすすめです

詳しい方法は後ほど解説するので、目標をしっかり定めて応募数を増やしていきましょう。

やりたいことがわからないときの対処法はこちらの記事でも解説しています。今すぐ見つけたい人はぜひ参考にしてください。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動 

自分が何の仕事がしたいのかわからない……と悩む人もいると思います。以下の記事では仕事探しのコツをまとめているので参考にしてみてください。
仕事で何がしたいかわからない人必見|未来を切り拓く1stステップ

やりたいことの他にも自分に向いている仕事がわからないと悩んでいる人もいると思います。以下の記事では自分の能力や適職を把握できるGATBについて解説しているので参考にしてみてください。
GATBとは? 問題の特徴や結果の活用方法を例題付きで解説

④選考で落ちる原因に気付いていない

応募はすでにたくさんしているが落ちてしまうという人は、選考で落ちる原因がわかっていない可能性があります。なぜ落ちるのか正しく把握できていないと、何度も同じ理由で落ちてしまうのです。

選考で落ちるおもな原因

  • これまでの経歴や人柄とマッチしない求人に応募している
  • 履歴書や職務経歴書の内容が不十分
  • アピールすべき能力や強みが企業の求める内容とずれている
  • 適切な面接対策ができていない

選考に落ちる理由はさまざまありますが、「自分の原因はこれだ」と勘違いしている人も多くいます。

そのため履歴書を人に見てもらったり、エージェントなどを利用して面接練習をしてもらったりして、第三者から客観的な意見をもらうのがおすすめです。原因がわかると一気に解決することもありますよ。

古田 文子

プロフィール

上記の原因以外にも、自己PRや志望動機をどの企業でも通じるような内容にしている人もよく見かけます。

採用担当者は「使い回し」「手抜き」「意欲が感じられない」と感じてしまい、書類選考で除外する傾向があります。もう一度見直してみましょう。

中には、本音では「働くのが怖い」と感じている人もいるかもしれません。不安で求職活動に力が入らない人はこちらの記事で解決策を確認しましょう。
働くのが怖い人必見! 怖いと感じる原因と脱却するための方法を伝授

あなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

仕事が見つからない人によくある悩みに専門家が回答! 

仕事が見つからない人によくある悩みに専門家が回答! 

  • 「仕事が全然見つからないので疲れてしまった」
  • 「正社員の仕事が見つからないならアルバイトや派遣も検討すべき?」
  • 「やりたいことがわからなくて仕事が見つからない!」

仕事が見つからないおもな原因を解説しましたが、いざ頑張ろうと思ってもさまざまな悩みがあってモヤモヤしてしまう人や、スムーズな行動に移せない人もいますよね。

ここでは仕事が見つからないときに抱きがちな3つの悩みに、キャリアアドバイザーが回答します。自分も共感できるものがあれば参考にして、回答から行動のヒントを得ましょう。

「仕事が全然見つからないので疲れてしまった」

たくさんの仕事に応募したものの、まったくうまくいかずに疲れてしまったという人もいるでしょう。仕事探しがあまりにも進まず、もう嫌になった、辞めてしまいたいと考えている人もいるかもしれません。

ここではキャリアコンサルタントとしての経験に加えて心理相談員や上級心理カウンセラーの資格も持つ古田さんに、仕事が見つからなくて疲れてしまったという悩みへのアドバイスを聞きました。今つらくて苦しんでいる人はぜひ参考にしてください。

アドバイザーコメント

まずはしっかり休息を取って心を落ち着けよう

就職や転職活動にはエネルギーが必要です。まずはしっかり休息を取り、英気を養いましょう。

また疲れてしまう原因は気持ちの焦りにもあります。焦っても良いことはないので、頼れる人やものは活用し、気持ちにゆとりを持てるようにしましょう。

見方を変えたり自己分析をしたりして新しい可能性を開こう

仕事探しが嫌になると、自分のやりたいことも見えなくなるものです。しかしやりたいことがわからなくても、「やりたくないこと」なら答えられませんか?

「立ち仕事はイヤ」「手や服が汚れる仕事はちょっと……」など、やりたくないことを紙に書き出しましょう。それらに該当しない仕事なら、やってみようと思えるかもしれません。

今の探し方で仕事が見つからないなら、やり方を変えてみることも必要です。

「経験があるから」というだけで仕事を探すと、応募できる求人が限られます。これまでの経験を棚卸しして、そこから自己分析をすると、自分では気づかなかったスキルを発見できることがあります。

自己理解が深まれば選択肢が広がり、未経験の仕事にも興味が持てるようになるかもしれません。ぜひやってみてください。

「正社員の仕事が見つからないならアルバイトや派遣も検討すべき?」

仕事探しをする中で、正社員の仕事に落ち続けたり、応募資格がある正社員求人がなかなか見つからなかったりして、「正社員になるのは難しいのかな」と悩んでいる人もいるかもしれません。

正社員の仕事が見つからないとき、アルバイトや派遣、契約社員などを検討した方が良いのはどのような場合なのでしょうか。ここでは若者自立支援センターや公共職業訓練校での就職支援を経験してきたキャリアコンサルタントの柴田さんに、アドバイスを聞きました。

アドバイザーコメント

派遣で働くこともその後のステップアップにつながる

正社員の仕事を探しているから派遣の仕事なんて考えられない、と思っていませんか? 正社員を狙っていても、派遣で働くことにはさまざまなメリットがあります。

これから未経験の職種に応募するというとき、いきなり正社員を目指すと書類選考すら通らないということはよくあります。また採用されたとしても、未経験者なので給与が低く抑えられてしまいます。

そのようなときは、まず派遣社員としてその職種を1年以上経験しましょう。

派遣の仕事は同じ業務でも細かく担当分野が分かれていることが多いため、未経験OKの案件が多いです。派遣で経験を積み上げた後に改めて正社員に挑戦すると、未経験時よりも良い案件をゲットできるようになるはずです。

正社員前提の「紹介予定派遣」という選択肢も検討しよう

また、紹介予定派遣という「正社員前提の派遣」という案件もあります。

紹介予定派遣は3〜6カ月の一定期間を派遣社員として勤務するものです。契約終了前に派遣スタッフ・派遣先企業の双方が合意すれば、正社員などの直接雇用として勤務することがあらかじめ条件とされています。

この制度なら、正社員求人だと比較的難易度の高い企業にもアプローチしやすいです。

また正社員で採用されるとすぐに退職しづらいことがありますが、紹介予定派遣だと気に入らなければ派遣期間だけで終了させれば良いというメリットもあるので、是非チャレンジしてみましょう!

こちらのQ&Aでは、「大卒から契約社員になるのはもったいない?」という質問にキャリアコンサルタントが回答しています。気になる人は併せて参考にしてください。

39点以下は要注意!就活の弱点を克服するために今すぐ診断しよう

就活では気をつけるべきことが多いです。いざという時に「その対策はしていなかった…」と後悔したくないですよね。

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「やりたいことがわからなくて仕事が見つからない!」

仕事を早く見つけたくても、自分が何をやりたいのかよくわからない人も多いものです。やりたいことがわからないと、求人を検索してもあまり興味を持てなかったり、どのように求職活動を進めていけば良いか迷ったりしてしまいますよね。

仕事を探したいが自分のやりたいことがわからないという場合は、どのような行動を取れば良いのでしょうか。ここでは企業の採用担当を7年間務め、独立後も産業カウンセラーとして多くの人の悩みに答えている秋田さんにアドバイスを聞きました。

アドバイザーコメント

自分のことをどれだけ理解していますか?

自分のやりたいことがみつからない原因の多くは、「自分のことを理解していない」です。ここが最初の入口の部分になります。

まずは、これまでの過去を振り返ることから始めてみてください。

「幼少期からどんなことに興味があったか」「どんなことをしているときが楽しいのか」「どんなことができるのか」「どんなことをやってきたのか」など、詳細に言語化して文字にして書き出しましょう。

「見える化」することで、自分の「興味・関心」に気づきがあるはずです。

仕事探しで重視したいポイントを整理しよう

加えて仕事探しのポイントを整理しないと、探す範囲が絞りきれずに曖昧な探し方になってしまいます。仕事をするうえで重視したいものを言語化して、文字に書き出してみましょう。

たとえば「給与」「休日」「資格取得」「専門スキルが身に付く」「プライベートとの両立」「独立開業の準備」などと、できるだけ考えつくことをたくさんピックアップしましょう。あとは、それらに優先順位を付けていきます。

そうすることで、仕事を選ぶときも優先順位のどこまでを満たす仕事なのかが明確になり、やりたいことかどうかの判断基準になります。結果的にそれは志望理由にもつながりますよ。

こちらの記事ではニートから就職を目指す方法を解説しています。うまくいかず悩んでいる人はぜひ活用してください。
ニートから就職は可能! 成功に導く3つの方法を解説

やりたいことがわからない人の中には、大学を中退した人もいるかもしれません。こちらの記事でハンデを覆して内定を取る方法をまとめているので、ぜひ確認しましょう。
大学中退者の就職成功ロードマップ|内定を勝ち取る面接対策も解説

仕事が見つからないときにやってはいけないこと

仕事が見つからないときにやってはいけないこと

  • 全部の条件を一度に叶えようとする
  • 一人で解決しようとする
  • うまくいかない未来を想像して落ち込む

仕事が見つからないときは、原因を探ることに加えて、やってはいけない行動も理解する必要があります。対処法だけを調べても、肝心のNG行動を把握していないと、知らないうちに自分の足を引っ張ってしまう可能性があるからです。

ここでは仕事が見つからないときにやってはいけない3つの行動を解説するので、自分の現状と照らし合わせて最適な状態に変えていきましょう。

全部の条件を一度に叶えようとする

自分の理想の仕事が一度で見つかることは稀で、すでに自分のやりたい仕事に就いている人でさえ、給料や勤務時間、通勤時間などに不満を抱えていることはあります。我慢すべきというわけではなく、自分の優先順位に沿って、叶えられることから叶える方が実現しやすいのです

たとえばアパレル業界に入りたいと思っていても事務職の経験しかないなら、まずは販売や営業の仕事から幅広く探して、自分で売上を立てる実績を積み、それからもう一度転職活動をするということも十分可能です。

今回の求職活動だけでその後のキャリアが決まってしまうわけではないので、特にお金の不安などで早く仕事を見つけたい人は、一度にすべての条件を叶えようとするのは避けましょう。

柴田 登子

プロフィール

優先順位を考えるにしても、仕事内容は間違いなく譲るべきではありません。

一日のうちに費やす時間が最も長いのが仕事です。自分の望まないもの、合わないものを選んでしまうと毎日がつらくなってしまいます。

そのためにも自分が何をしたいのか、何ができるのかを明確にしておきましょう。

ちなみに厚生労働省の一般職業紹介状況(令和5年7月分)によると、パートなどを除いた常用の求人数が多い業界は以下のとおりです。求人が多いほどチャンスも多いので、参考にしてみてください。

求人数が多い業界ランキング

  1. 医療・福祉
  2. 建設
  3. 製造
  4. サービス
  5. 卸売・小売

39点以下は危険!就活の弱点を克服するために今すぐ診断しよう

就活では気をつけるべきことが多いです。いざという時に「その対策はしていなかった…」と後悔したくないですよね。

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一人で解決しようとする

仕事がなかなか見つからない人の中には、一人で悩みを抱えて抜け出せなくなっている人も多くいます。自分の力で頑張ろうとする心意気はもちろん大切ですが、一人で抱え込むことにはデメリットがたくさんあります。

一人で解決しようとする場合のデメリット

  • 悩みや不安を抱え込んでストレスが溜まる
  • 有益な情報やアドバイスをもらえない
  • 応募書類や面接の改善点を見つけにくい
  • お金の悩みなど複雑な問題を相談できない

反対に、転職エージェントやハローワークなどの適切な相談機関を利用すれば、無料で求職活動のサポートを受けられるだけでなく、自分では見つけられない求人に出会えたり、誰かに不安を吐き出すことで気分も楽になったりします。

自分一人だけで行動しているとつい気分がふさぎ込んだり焦りが大きくなったりするので、外部に頼ることも一つの戦略として大切です

秋田 拓也

プロフィール

仕事が見つからなくて誰かに頼りたいときでも、自分が「やりたいこと」「やりたい仕事」の方向性が明確になっている場合は、少し注意が必要です。

タイミング良く仕事が見つかることは少なく、チャンスを待つくらいの余裕が必要だからです。

焦りは禁物なので、「自分の軸」がブレることがないような仕事選びをしてほしいと思います。

うまくいかない未来を想像して落ち込む

仕事が見つからないときは、つい「自分だけがうまくいっていない」「もうだめだ」というように落ち込んでしまいがちですが、仕事探しは時間がかかるものであり、仕事探しを頑張っている人はほかにもたくさんいるので安心してください

総務省統計局の労働力調査 (基本集計)によると、2023年8月時点で完全失業者(就職活動をしている失業者)は186万人もいます。また転職活動の平均的な期間は3カ月程度といわれているので、数カ月以上かかるのも普通で、これより長い人も当然います。

また厚生労働省の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率は2023年7月時点で1.29倍と、求職者よりも求人数の方が多い売り手市場なのです。

そのため焦るよりも今行動できていることに自信を持ち、着実にゴールに近づいていると考えましょう。どうしても先のことを想像して不安になるなら、後ほど解説するセーフティーネットを確認して、安心材料を持っておくのがおすすめです。

仕事が見つからない人の中には、ひきこもりを脱したくて悩んでいる人もいるかもしれません。以下の記事ではひきこもりを脱出するステップや仕事探しのコツを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

自立までのステップ
ひきこもりから脱出したい人へ|自信を持って自立できる5ステップ

仕事を見つける方法
引きこもりの人が不安なく仕事を見つける方法|おすすめの仕事22選

仕事が見つからない状態を着実に脱する4ステップ! 

仕事が見つからない状態を脱する4ステップ

仕事が見つからない原因やNG行動を解説してきました。自分の状況を整理して注意点を理解できたら、ここからは実際にどんな行動を取っていけば良いかを確認していきましょう。

ここでは仕事が見つからない状態を脱する方法を4ステップに分けて解説します。ステップに沿って行動することで、自分に合う仕事で内定を得られる可能性が高まります。順に確認して、一つずつ丁寧に実践してみてください。

こちらの記事では20代に特化して、転職がうまくいかないときの対処法を解説しています。20代には若手ならではの注意点やコツがあるので、ぜひチェックしてみてください。
転職がうまくいかない20代必見! 状況に応じた対処法14選を解説

①計画:仕事を見つけるための具体的な計画を立てる

まずはいきなり求人に応募するのではなく、仕事を見つけるまでの具体的な計画を立てましょう。計画がないと行き当たりばったりの行動になってしまい、ゴールまでいち早くたどり着けません

ここでは計画を立てるための2つのポイントを解説するので、必ず事前にチェックして、効果的な計画を立てましょう。

計画で大切な2ステップ

  1. 優先順位を付けてゴールを明確にする
  2. 期限を決めて行動の計画を立てる

優先順位を付けてゴールを明確にする

計画を立てるうえで重要なのが、単に「仕事に就く」だけでなく、どんな条件でどんな仕事に就くのかを具体的に決めておくことです。

求職活動のゴールが明確にないと、理想を追い求めて結果が出なかったり、内定が出ても求職活動を終えて良いのかわからなくなったりすることがあるためです

ゴールを決める際は、先ほど解説したように一度に全部の条件を叶えようとするのではなく、優先順位をもとに考えましょう。

仕事を選ぶ条件の例

  • 業界・職種
  • 勤務地
  • 給料・福利厚生
  • 会社規模・知名度
  • 勤務時間・勤務体系

仕事を選ぶ条件には上記のようにさまざまな要素があります。以下の例のようにまずは思い付く希望をすべて書き出して、そこから絶対に譲れない条件を上位3つほど絞ってみると、目指す基準が明確になりおすすめです。

優先順位を付けてゴールを明確にする例

理想の条件
・前職よりたくさん稼げる
・簿記の資格を活かして経理に挑戦できる
・通勤は家から片道1時間半以内
・従業員同士の仲が良く雰囲気が良い
・月平均の残業が35時間以内
・設立10年以上
・福利厚生がしっかりしている


優先順位から絞った条件
・家から片道1時間半以内
・事務職などいずれ経理に挑戦できる職種
・残業があっても前職より稼げる

どれも譲れなくて、優先順位を付けられません!

柴田 登子

プロフィール

ある程度絞った段階でとりあえず受けてみるのも一つの手

少し手荒な手段ですが、優先順位が付けられないときはある程度まで条件を絞り、それを満たす会社に片っ端から応募してみるようにしましょう。

条件だけであれこれ考えたり、実際に企業の様子を直接見る前に選ぼうとしたりしても、なかなか優先順位を正確に決められるものではありません。

面接を受けて企業に出向き、採用担当者と話をするうちに、自分が何を大切にしているのかはおのずと見えてくるはずです。

内定が出ても納得がいかなければ辞退すれば良いので、とにかくあちこちの会社を実際に見てみることをおすすめします。

仕事選びの基準で「稼げる仕事」を優先している人も多いと思います。できるだけ楽して稼ぎたいですよね。以下の記事では楽して稼げる仕事と選び方を解説しているので参考にしてみてください。
楽して稼げる仕事25選! 後悔しない選び方を就活のプロが徹底解説

期限を決めて行動の計画を立てる

優先順位からゴールを整理できたら、その目標をいつまでに達成するかという期限と行動計画を決めましょう。スケジュールがないとダラダラ行動してしまったり、反対に急がなくても良いのに変に焦ってしまったりするからです。

転職活動の期間は平均的に3カ月程度なので、すでに離職中で自由に動ける人でもそれくらいは時間がかかると見ておきましょう。

企業側が忙しいとなかなか返事が来なかったり面接日がかなり先になったりすることもあるため、余裕を持ったスケジュールにすることがポイントです。

期限を決めて行動の計画を立てる例

  • 最初の2週間:証明写真の撮影をして履歴書を作成する
  • 次の2週間:求人検索と応募を進める
  • その次の1~2カ月:面接を受けていく

計画を立てたら、そのスケジュールに沿って行動していきます。焦る必要はありませんが、期限までは行動を止めずに、1社面接が決まっても定期的に求人を探して気になる求人には応募を続けることが大切です。1社ずつだと計画通りに進まないリスクがあるので注意しましょう。

履歴書に貼る証明写真についてなぜ貼る必要があるのか疑問に思った人は以下の記事を参考にしてみてください。証明写真の重要性を解説しています。
履歴書を写真なしで提出すると落ちる? 重要性や4つのリスクを解説

求職活動はどれくらい時間をかけるべきですか? 早すぎても良くないのでしょうか?

古田 文子

プロフィール

短くても問題はないが自分に合った期間を決めよう

最初に立てた計画が短期間でも、その間にマッチする企業に出会えれば問題ありません。

しかし求職活動は「縁」や「運」もあります。選考は相手(企業)ありきなので、計画通りに事が運ぶとは考えにくいです。

またじっくり時間をかけたいと思っても、経済的な余裕など、自分が置かれた状況も考える必要があります。

焦りやプレッシャーで選考に失敗する可能性もあるため、自分の性格に合わせた期間にしましょう。

「どれくらい時間をかけるべきか」ではなく、貯金や失業保険の受給期間などを考慮し、可能なら前職に在籍したまま転職活動を始めるなど、自分に合った活動期間を決めることが大切です。

②準備:自分に適した仕事が見つかる準備をする

仕事を見つけるための計画の目安がついたら、次は具体的にどんな求人に応募すれば良いかを考えていきましょう。

先述のとおり、仕事が見つからない人は自分のアピールポイントを誤解していたり、強みや経験とマッチしない求人に応募していたりすることがあります。ここで解説する2ステップで、自分に適した仕事を見つける準備をしましょう。

このステップをおこなうことで、選考がスムーズに進みやすくなるだけでなく、就職後も自然と力を発揮しやすくなりますよ

準備で大切な2ステップ

  1. 自分の経験を棚卸してアピールポイントを見つける
  2. アピールポイントにマッチした仕事を考える

自分の経験を棚卸してアピールポイントを見つける

自分に合う仕事を見つけるには、まずやりたいことや興味から考えるよりも、これまでの経験から自分の特性を明らかにしてみましょう。新卒採用以外のキャリア採用では、基本的に過去の経験から何ができるか、どんなふうに貢献できるかが見られるからです

経験を棚卸してアピールポイントを見つける例

  • 前の仕事の内容
    駅前や街中で人に声をかけ、商品に対するアンケートをもらう営業
  • 頑張った点
    足を止めてもらえるように声掛けのセリフを工夫した。
    世間話や笑ってもらえる話を先にすることで警戒心を解くようにした。
    無視されても落ち込まず、時間を無駄にしないよう切り替えるマインドを持った。
  • 仕事の成果
    20人ほどのチームの中でアンケート回収数が1位になることが数回あった。
  • アピールできる経験や強み
    知らない人に話しかけるのをためらわないこと
    相手の警戒を解いて打ち解けてもらえること
    目標達成のために量をこなせること

上記のように経験を分析して、課題を乗り越えた方法や、目標のために工夫したことなどを見つけてみましょう。そこに自分ならではの得意とすることや強みがあるはずです。

もし仕事の経験があまりない人は、以下のような人生全体を振り返るツールを使って、これまでの人生で頑張ったことなどを分析してみると、同じようにアピールポイントを見つけられます。

過去の経験を振り返るおもな方法

  • 自分史
    中学校、高校、社会人1年目というように過去の時間を節目ごとに区切り、それぞれ頑張ったことや大変だったこと、興味を持っていたことなどを書き出すことで価値観や強みを探る手法
  • モチベーショングラフ
    これまでの人生をモチベーションの起伏で表して、上下している部分の出来事や理由を振り返ることでやりがいや価値観を探る手法
  • マインドマップ
    「これまでの人生で特に力を入れたこと」のようにテーマを決めて紙の中央に書き、思い付いたことを何でも派生させて書いていくことで強みや能力を見つける手法

上記の3つの手法は、以下の記事でそれぞれ詳しい使い方を解説しています。どれも時間をかけずにできるものなので、ぜひ積極的に活用してみてください。

自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説

モチベーショングラフ
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ

マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説

こちらの記事ではアピールポイントの見つけ方を詳しく解説しています。新卒向けですが、長所一覧も載っているので強みを探す参考にしてください。
長所一覧表50選|自分に合うアピールポイントを受ける職種別に解説

アピールポイントにマッチした仕事を考える

自分らしいアピールポイントや経験に裏付けされた強みを見つけられたら、そこにマッチした仕事を考えていきましょう

仕事がなかなか見つからないときは、今までとまったく異なる仕事に挑戦するよりも、自分のアピールポイントをそのまま活かせる仕事に応募した方が成功の確率は高まります。

また未経験の仕事に挑戦する場合でも、アピールポイントが活かせるかどうかという視点で考えることが大切です。

アピールポイントにマッチした仕事を考える例

小売業の経験がある場合

<経験をそのまま活かすなら>
→同じ販売職の仕事、対個人の営業やコールセンター、ホテルなどのサービス業などに応募する

<未経験の仕事に挑戦するなら>
例:バックオフィス
→「エクセルでデータを分析するのが得意」という強みをもとに、事務職に応募する

上記のように、自分の経験や強み・能力をどんな場面で活かせるかを考えて、マッチした仕事をピックアップしてみてください。

今までの仕事はどれもすぐに辞めてしまい、特にアピールできるポイントがありません。

柴田 登子

プロフィール

その仕事から何を学んだかを考えてみよう

どんなに短い期間でも仕事をしたのであれば、誰でも役に立つ部分が多少はあるものです。

ほかの人があまりしたことのない業務を経験しただけでも、大いにアピールポイントになります。

また珍しいことでなくとも、その仕事の中から何を学んだかを伝えるのも大切なことです。

しかし自分の良さは自分でなかなか見つけられるものではありません。そのようなときは身近なキャリアコンサルタントに相談し、自分の強みを見つけてもらうと良いでしょう。

各都道府県のキャリア形成・学び直し支援センターでは、1回のみですが無料でキャリア面談を受けることができますよ。

自分に向いている仕事がよくわからない人は、こちらの記事もおすすめです。適職の見つけ方を図でわかりやすく解説しています。
向いてる仕事がわからない……図解で読み解く適職の見つけ方

③応募:マッチした求人に応募していく

自分の能力や経験を発揮できる仕事を見つけたら、さっそく求人に応募していきましょう。

仕事が見つからなくて悩んでいる人は、この「求人を見つけて書類選考を通過する」という段階で行き詰まることが特に多いです

しかし求人に応募する際も、マッチした仕事をうまく見つけて通過率を高めるポイントはあるので、ここで紹介する2ステップを実践してくださいね。

応募する際に重要な2ステップ

  1. アピールポイントが伝わる応募書類を作る
  2. エージェントやハローワークを利用して幅広い求人を見つける

アピールポイントが伝わる応募書類を作る

応募する前には履歴書や職務経歴書などの書類を作成する必要がありますが、応募書類はただこれまでの経験を羅列するだけでなく、内容もしっかり工夫することが不可欠です。

面接に呼ばれるには「この人の話をもっと詳しく聞いてみたい」と思ってもらう必要があるため、なぜ自分の経験やスキルがこの仕事で発揮できると考えたのかを書類でアピールすることが大切です

その際、自分の経験を棚卸してアピールポイントを見つけるで整理した内容が参考になります。経験から見つけた強みをもとに、志望企業へのアピールポイントを以下のように書き出していきましょう。求人ごとに前職との共通点や業務で工夫していたことを活かせる部分を見つけて、積極的に伝えてください。

応募書類でアピールポイントを伝える例

「駅前や街中で人に声をかけ、商品に対するアンケートをもらう営業」の経験者が、ほかの営業職に挑戦する場合

応募書類で伝えると良いポイント
・顧客によって話し方や話題を変えてアプローチできる
・目標達成のために自ら行動を工夫できる
・ノルマなどの数値目標を追うことに抵抗がない
・人と話すのが好きで新しい人と関係を築くことが得意

書類すら通らないのですが、何を改善すれば良いのかわかりません。

秋田 拓也

プロフィール

熱意や自分の意志が伝わる内容になっているか確認しよう

応募書類が通過しない原因を検討する必要があります。応募書類の内容が抽象的な表現になっていませんか。

第三者に確認してもらうのも一つの方法です。自分では気づかなかった部分を指摘してもらえます。

実は同じような経歴の応募者でも、応募書類の伝え方によっては面接に進めたりします。重要なポイントは、応募書類から伝わる「熱意」や「自分軸」です。

この応募が応募者にとってどのような意味があるのか。そこに担当者が興味を持つことにつながれば、一度会って話を聞いてみようと思ってもらえるはずです。

反対にどれだけ立派な経歴であっても、「熱意」や「自分軸」を感じない場合、企業側はすぐに辞めてしまいそうだと感じます。いかに「担当者に興味を持たせるか」という視点で、応募書類を作成してみてください。

こちらは新卒向けのQ&Aですが、「書類にまったく通らない」という悩みにキャリアコンサルタントが回答しています。同じ悩みがある人はぜひ確認してください。

履歴書のアピールポイントの書き方のコツは、こちらの記事でも詳しく解説しています。新卒向けの記事ですが、例文30選もあるのでぜひ参考にしてください。
厳選例文30選! 履歴書が映えるアピールポイントの書き方のコツ

中には正社員の経験がない人もいますよね。こちらの記事ではアルバイト経験を職務経歴書に書く際のポイントや例を解説しているので、併せて確認してみましょう。
アルバイト経験を職務経歴書に書く方法|すぐ書けるフォーマット付き

エージェントやハローワークを利用して幅広い求人を見つける

アピールポイントが伝わる応募書類を作れたら、実際に求人に応募していきます。その際は自分一人で探すのではなく、できるだけエージェントやハローワークなどを利用して、幅広く求人を見つけることが大切です

エージェントやハローワークでは求人を探せるだけでなく、応募書類の添削をしてくれたり、面接練習をしてくれたりします。特に書類は応募前に一度誰かに読んでもらうと改善すべきポイントが見えてくるので、こうした支援機関は早めに活用しましょう。

またエージェントは「第二新卒向け」「IT専門」「医療・介護専門」というように、特化型のものもあります。希望の業界が決まっている人であれば、総合エージェントと特化型エージェントを組み合わせてみると、さらにチャンスが増える可能性があるためおすすめです。

おすすめのエージェントやハローワークの概要

  • ジェイック
    ニートやフリーターに特化した就職支援を18年以上おこなうエージェント。独自の「就職カレッジ」で社会人の基本スキルや就活の進め方を無料で学べ、受講後は書類選考なしで最大20社と面接が可能
  • ハタラクティブ
    第二新卒やフリーター、既卒向けの支援が充実しているエージェント。未経験OKの求人が多く、就職成功率は80%以上
  • キャリアパーク! For20’s
    最短一週間から内定を目指せる、既卒・第二新卒向けのエージェント。年間1,000名以上と面談をするプロのアドバイザーが内定までサポート
  • リクルートエージェント
    転職を決定した人のうち4割が30代以上と、年齢を問わず使いやすいエージェント。非公開求人が10万件と最多クラス
  • わかものハローワーク
    全国21カ所にある、正社員での就職を目指す若者(おおむね35歳未満)を支援する専門のハローワーク。キャリアコンサルタント有資格者などの専門職員が、マンツーマンで就職活動をサポートする

柴田 登子

プロフィール

ハローワークは手軽に利用できるのがメリットである一方、情報量が少ないため、求人票だけではどのような企業なのかを把握しづらいのが難点です。

求人票だけでどのような仕事・会社なのかわからないときは、その企業のウェブサイトを確認するなどして情報を収集しましょう。

④選考:面接練習を繰り返して選考を受けていく

求人に応募し、書類選考を通過すると面接が始まります。面接に臨む際も必ず事前に練習することが大切です。本番で予想外の質問をされたり、緊張でうまく答えられなかったりする事態もよくあるからです。

せっかく書類選考を通過しても、面接対策が不十分なせいで落ちてしまうのはもったいないですよね。ここで解説する2つのポイントを押さえて、効果的な面接対策を実施しましょう。

選考対策で重要な2ステップ

  1. 通過率を高める面接対策をする
  2. 就労支援機関のサポートを活用する

通過率を高める面接対策をする

すでに自分なりにきちんと対策しているという人もいるかもしれませんが、それでも仕事が見つかっていないなら、今一度面接練習の方法を確認する必要があるかもしれません。

以下が通過率を高めるために重要な面接対策のポイントなので、練習方法を改善してみてください。

通過率を高める面接対策のポイント

  • 企業ホームページ(HP)を読み込んで企業理解を深める。疑問点があれば書き留めて、逆質問として用意していく
  • YouTubeで面接対策を解説している動画を見る
  • 録画したり鏡を使ったりして、自分が話している様子を面接官になったつもりでチェックする
  • 家族や友人、エージェントなど第三者に協力してもらって模擬面接をする。フィードバックをもとに受け答えを改善する

また面接練習は一度だけで終わらせず、何度も繰り返して、自己紹介や志望動機などのよくある質問にはスラスラと自信を持って答えられるようにしましょう。毎回の面接後も振り返って、改善点を見つけることが大切です。

模擬面接のやり方にはコツがあります。こちらの記事で効果を発揮する模擬面接のポイントを把握しましょう。
模擬面接の効果を発揮させる6つのコツ|準備から進め方まで一挙解説

前職を辞めた理由は面接でよく聞かれますが、うまく説明できない人もいますよね。こちらの記事では転職理由で好印象をつかむ方法と例文を詳しく解説しています。
転職理由の10例文|面接官を納得させて好印象をつかむ伝え方を解説

書類は通過するのに、なぜかいつも面接で落ちてしまいます……。

古田 文子

プロフィール

マイナスな発言をしていないか? 未来に向けた前向きな回答をしよう

面接では、退職理由や転職しようと思ったきっかけなど、応募書類に書かれていないことも質問されます。

ここで、「スキルアップのため」「さらなる経験を積みたい」「新しいこと(以前から興味があったこと)に挑戦してみたい」など、未来に目を向けた回答ができるなら良いのです。

しかし、「評価に不満があった」「上司と合わなかった」「自分の意見が通らなかった」というような、過去についての不満や愚痴、上司の陰口に聞こえる回答をついしがちです。

すると面接官は、「同じ状況になったら辞めるだろう」「退職後、他社にこの会社を悪く言われるかもしれない」と考えて、不採用にすることがよくあります。

したがって面接では過去は水に流して、前向きな回答を心がけることで好印象を残してください。

こちらのQ&Aでも、二次面接以降に通らないという悩みにキャリアコンサルタントが回答しています。新卒向けですが、面接で重要なポイントを解説しているので参考にしてください。

就労支援機関のサポートを活用する

上記で解説したとおり、面接を通過するには自分一人で頑張ろうとせず、エージェントなどの相談機関を活用しましょう。求人ごとの選考のコツを教えてもらったり、模擬面接をしてもらったりすることは仕事を見つけるのに非常に効果的です

すでに解説したエージェントとハローワーク以外にも、以下のような就労支援機関を無料で利用できるので、悩んでいる人はぜひ活用してみてください。もちろん面接対策だけでなく、求職活動全般の悩みや困りごとについても相談に乗ってもらえます。

相談できる就労支援機関の例

  • 地域若者サポートステーション
    働きたいけれど悩みを抱えている15~49歳を対象に、厚生労働省が運営するサポート機関。キャリアコンサルタントによる相談、コミュニケーション訓練などのステップアップ、協力企業への就労体験などを受けられる
  • ジョブカフェ
    若者の就職支援をワンストップでおこなう、都道府県の施設。地域の特色を活かした就職セミナーや職場体験、カウンセリングなどを受けられ、場所によってはハローワークも併設されている
  • (第二新卒の場合)大学のキャリアセンター
    卒業して3年以内などの第二新卒の場合、大学によってはキャリアセンターの支援をもう一度受けられる場合がある。キャリアコンサルタントによる相談や就職先の紹介などがおもなサポート内容

アドバイザーコメント

丁寧な自己理解と仕事理解でやりたい仕事を明確にしよう

ここまで解説した仕事を見つけるための4ステップについて、重要なポイントや注意点をおさらいしましょう。

①計画
転職・就職活動をする意味を明確にすることが大切です。ここが明確になればなるほど、何をするべきかが理解できて次の行動計画が見えてきます。

活動する時期や方法を検討することがファーストステップです。

②準備
「自己理解」と「仕事理解」をベースに準備をすることが重要なポイントになってきます。深まれば深まるほど「やりたい仕事」を絞ることができ、仕事を探しやすくなります。

この準備期間で得られたことは、将来の自分自身のキャリアの方向性にも影響するので、時間をかけてでも深める必要があります。

③応募
「自分が重視したいもの」を満たしている仕事を中心に、応募先を選定していきましょう。

応募していくうえで方向性が変わることもあります。そのときは方向性を見直すことも視野に入れて、活動を進めてください。自分軸がブレたのではなく、自己理解が深まったということです。

④選考
やりたい仕事への疑問が少ない状態で選考に臨むことが重要です。自分の中でこの選択が「腑に落ちる」状態にできるだけ近づけてから、選考を受けてください。

ただし、理想との少しくらいの乖離は仕方がないという気持ちが必要な場合もあります。

以上が4ステップのポイントです。最後に、これまでの手順で進めてきたことに自信を持ちましょう。担当者に「熱意」と「自分軸」がきっと伝わるはずです。

こちらの記事でも、転職が決まらない人に向けて対処法を解説しています。ビジュアルでわかりやすく読めるので、ぜひ併せて参考にしてください
転職が決まらないと悩む人へ|ビジュアルでつかむ転職成功へのカギ

仕事が見つからなくて不安なときに心掛けたいこと

仕事が見つからなくて不安なときに心掛けたいこと

  • 1社ずつではなく複数企業を同時に受けていく
  • 視野を広く持って積極的に情報を収集する
  • 自分なりのストレス発散方法を持つ

仕事が見つからない状況を脱するステップを解説しましたが、面接などは慣れるまでに時間がかかることもあり、すぐにはうまくいかない可能性もあります。またこれまでうまくいかなかった経験があり、不安を感じている人もいますよね。

求職活動というのは自分と企業のマッチングであるため、当然求人によっては残念な結果になることもあります。そのためすべてを完璧にこなそうとするのではなく、あらかじめうまくいかなかったときの対処法を知っておくことが必要です。

ここでは不安を感じたときに意識すべき大切な3つのポイントを解説するので、頭に入れてモチベーションを保つヒントにしてください。

1社ずつではなく複数企業を同時に受けていく

仕事探しが難航すると、つい怖くなったりモチベーションが下がったりして、応募企業数が少なくなってしまうかもしれません。

しかし1社ずつ受けているような状態だと、その1社に不採用になればまたゼロからのスタートになり、時間がかかるばかりか余計に不安が大きくなってしまいます

仕事が見つからなくて不安なときこそ、積極的に求人への応募を続けて、常に複数社の選考が同時進行している状態を作ることを心掛けましょう。

そうすると効率的に求職活動が進んで勢いも付くので、「できるだけ短期間で終わらせよう」と集中力を保って取り組むことができますよ。

古田 文子

プロフィール

複数企業に応募するのは重要ですが、あまりやみくもに受けるのも注意が必要です。

マーケティング用語に「選択回避の法則」というものがあるように、人は選択肢が多すぎると選べなくなってしまう生き物だからです。

選びやすい数の代表は「3」でしょう。そのため最初に3社エントリーして、状況に応じて1社ずつ追加していくのが一つの目安です。

視野を広く持って積極的に情報を収集する

自分が知っている業界や職種だけにこだわってしまうと、自分に合ったほかの求人を見逃すかもしれません。自分の可能性をできるだけ広げるためにも、まずは幅広い仕事を視野に入れてみましょう

その際は、たとえば1つのエージェントだけを使っているならあと1~2つエージェントに登録したり、地域のハローワークにも登録したりして、情報収集の媒体を増やすことが効果的です。非公開求人といって特定の機関でしか扱っていない求人もあるためです。

どんなふうに視野を広げれば良いかわからなかったら、これまで紹介したエージェントやハローワーク、サポートステーションなどを利用すれば無料で相談ができます。

知り合いに求人を募集しているところがないか聞いてみるだけでも、新しい情報を得られる可能性があります。一人で抱え込まず、いろいろな人の意見や知識を取り入れていきましょう。

幅広く見るとはいえ、避けた方が良い求人もあると思うので、特徴を教えてほしいです。

柴田 登子

プロフィール

求める条件が多いのに給与が低い求人は要注意

何をもって良い求人、悪い求人と判断するかは人によって基準が変わってくるため、一概には言えません。

しかし総じて避けた方が良いと思われるのは、求めるスキルや経験に比べて給与や福利厚生などの条件があまり良くない求人です。

語学力や専門性、果てはヒューマンスキルを事細かく指定し、かつ資格まで求めている案件なのに、給与が低いものがあります。

こうした求人は企業が業務内容を絞り込めていないケースばかりで、入社後に思いもよらない業務を担当させられ、「こんなはずでは」となるパターンが多いと感じています。

自分なりのストレス発散方法を持つ

選考がうまく進まなかったり、行きたかった企業の面接に落ちてしまったりすると、つい落ち込むこともありますよね。

求職活動の疲れが溜まってきたら、無理をせずストレス発散することも大切です。休むことに罪悪感を覚える人もいるかもしれませんが、疲れを取る目的であればリフレッシュはむしろプラスになります。

あまりストイックに自分を追い詰めてしまうと、メンタルや体調に不調をきたす可能性があり、かえって危険です。ストレス発散方法は以下のようにさまざまあるので、自分に合った方法で定期的にリフレッシュすることを心掛けましょう。

ストレス発散方法の例

  • 友達や家族と話す
  • 散歩に出掛ける
  • 料理をする
  • おいしい食べ物を味わう
  • 温かい湯舟に入る
  • 映画を見る
  • 読書する
  • 好きな音楽を聞く
  • カラオケで思い切り歌う
  • 適度な運動をする
  • 日記をつける

古田 文子

プロフィール

リフレッシュ方法として、私はいつも「頭を空っぽにする」方法をおすすめしています。

たとえば座禅やヨガ、マインドフルネス(瞑想)、水泳、写経、掃除など。天気が良ければ窓際でボーっとするのも、無心になれるので効果的ですよ。

仕事が見つからなくて生活に困ったときのセーフティーネット4選

仕事が見つからないときの対処法や心構えを解説しましたが、中には今すぐお金が必要という人もいるかもしれません。またそうでない人でも、「うまくいかなくてお金が足りなくなったらどうしよう」と不安な人もいますよね。

お金に関する心配で余計なストレスを抱かないためにも、いざ生活に困ったらどうするかというセーフティーネットをあらかじめ把握しておきましょう

ここでは困ったときに頼れる公的支援を4つ紹介します。まだ必要としていない人でも、どんなサポートがあるのか事前に理解して、万が一の際にはすぐに頼れるようにすることが大切です。

おもなセーフティーネット4選

  • 生活福祉資金貸付制度
    失業中の人など生活資金に困っている人が資金援助を受けられ、給付されるまでの一時金も出る。ハローワークで求職登録をしてから、市区町村の社会福祉協議会で手続きをする
  • 生活困窮者自立支援制度
    支援員が一人ひとりの「支援プラン」を作ってくれ、経済的に自立するまでのサポートをしてくれる制度。窓口は自治体ごとに異なり、自立相談支援機関 相談窓口一覧で検索可能
  • 住宅確保給付金
    上記と同じく、各地域の自立相談支援機関で申し込み可能。「離職後2年以内」などの一定の要件を満たした場合、市区町村ごとの定める額を上限に、家賃額が原則3カ月間(最大9カ月間)支給される
  • 求職者支援制度
    再就職を目指す人などが、月額10万円の給付金を受給しながら、ハローワークで無料の職業訓練や就職サポートを受けられる制度。訓練期間は2〜6カ月で、ITや事務などのコースがある
貯金が減ってきて不安なのですが、こうした制度に頼るのも少し抵抗があります……。

秋田 拓也

プロフィール

万全の状態で勝負するためにも利用できるものは利用すべき

仕事が決まらずに長期化すればするほど、「焦り」「不安」が大きくなります。そのうえ自己肯定感も下がっていきます。

自信をなくした状態の応募者はどのように見えますか。そのような状態では、採用される確率も下がってしまうのです。

就職活動では、どれだけ「フラットな状態を維持できるか」が成功の鍵でもあります。そのためにも、利用できる制度は利用しましょう。

冷静な判断ができない状態での就職活動は、間違った判断をしやすく、失敗するリスクが上がります。

長期化してしまっても、自分が納得のいく選択をするための「準備期間」という認識で活動することが大切です。そうすることで、満足度の高い就職につながりますよ。

仕事が見つからない人は「着実な計画×行動」で希望の未来をつかもう

仕事が見つからない悩みを抜け出す方法を解説しました。仕事が見つからなくて困っている人は、まず現状を客観的に見つめ直してうまくいかない原因を取り除きましょう。同時に、焦りや不安を必要以上に感じないことが大切です。

記事では仕事を見つけるために効果的な4ステップも解説しました。できることから丁寧におこなって、着実に状況を脱してください。ストレスや疲れが溜まったときの対処法も参考にしながら、一歩ずつ行動を進めて、希望の仕事にたどり着きましょう。

アドバイザーコメント

今できることをきちんとする基本が大切

自己理解や自己分析、企業研究、市場調査など、やるべきことをしておかないと就職・転職活動はできません。

私は「したこともしなかったことも自分に返ってくる」と思います。面倒だと感じても、今できることをきちんとすることが、納得のいく人生を送ることにつながるのではないでしょうか。

行き詰まったら発想の転換を心がけよう

「仕事が見つからない」とは、「どこか(企業)で勤めなくてはいけない」と思っている人の発言です。働き方は一つではなく、企業に就職することだけが働くことではありません。

最近は50代の人も転職相談に来る機会が増えましたが、かなりの経験や資格を持っているのに、まだ転職先を探す人を見かけます。

そんなとき、「これだけの経験とスキルをお持ちなのに、まだ就職しようとお考えですか?」と尋ねます。するとほとんどの人が目から鱗が落ちた表情になります。独立など選択肢になかったのでしょう。

このように、「こうすべき」と考えていることをときには客観的に見ることも大切です。行き詰まったときこそ、発想の転換をしてみましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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