この記事のまとめ
- コンピテンシー面接と通常面接は質問内容や流れが異なる
- コンピテンシー面接の質問例を把握することで効率的に対策ができる
- コツを理解してコンピテンシー面接で良い評価を狙おう
- 面接力診断ツール
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就活の面接対策について調べていると、「コンピテンシー面接」という聞き慣れない言葉に驚いた人もいるでしょう。コンピテンシー面接は一部の企業で実施されている選考で、進め方や内容は通常の面接とは異なります。
志望する企業でコンピテンシー面接を実施されたときに落ち着いて対応するには、事前にどのような質問が出るのか、どのように進められるのかなどの知識を深め回答の準備をしておくことが重要です。
この記事では、キャリアコンサルタントの野村さん、瀧本さん、古田さんと一緒に、コンピテンシー面接の質問例や注意点などを解説します。また、企業がコンピテンシー面接を実施する理由も解説するので、企業側の目的を理解したうえで、良い評価を得られるよう対策しましょう。
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コンピテンシー面接は実施目的や評価内容などの深層部を知るのが大切!
コンピテンシー面接は、通常の面接とは実施目的や流れが大きく異なります。そのため、コンピテンシー面接の対策をせずに本番に臨むと、思うような回答ができず満足のいかない結果になることも考えられるのです。
また、情報が少ないことから、「コンピテンシーでどのような質問をされるかわからない」「どのように対策すれば良いかわからない」と不安になる人もいるでしょう。
この記事では、前半でコンピテンシー面接と通常面接の違いや企業がコンピテンシー面接を実施する理由を詳しく解説します。より効果的な対策をするためにも、まずは基本的な知識を身に付けておきましょう。
その後で、コンピテンシー面接で実際に採用担当者から聞かれる質問例を紹介します。記事を最後まで読んで、コンピテンシー面接のコツや注意点を理解することで、効率的に対策を進めましょう。
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3つの観点で比較! コンピテンシー面接と通常面接の違い
コンピテンシー面接と通常面接の違い
- 評価の基準
- 質問内容
- 面接の流れ
前述の通り、コンピテンシー面接は評価の基準や面接の流れなどが通常面接と大きく異なります。事前に対策せずにコンピテンシー面接の当日を迎えてしまうと、採用担当者が求める回答を用意できず選考突破も難しくなるでしょう。
この章では、評価基準や面接での流れなど、コンピテンシー面接と通常面接の異なる部分を詳しく解説します。回答を考えはじめる前に、コンピテンシー面接の基本を理解しておきましょう。
そもそも一般的な面接の流れもよくわかっていないという人は、この記事も併せて確認してみてください。基本的な面接の流れを理解できますよ。
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評価の基準:第一印象や雰囲気は評価基準に含まれない
コンピテンシー面接 | 学生の行動特性が評価の対象になる |
通常面接 | 第一印象や雰囲気も評価に含まれる |
通常の面接では、学生が部屋に入ってきた瞬間から評価が始まるというほど、表情や仕草などの第一印象も評価対象に含まれます。
一方で、コンピテンシー面接では第一印象が評価基準に含まれていません。採用担当者が学生に向けてした質問の回答だけが評価されます。
また、通常面接であれば企業によって評価基準が異なりますが、コンピテンシー面接は評価基準が明確に決まっているのも特徴の一つです。
第一印象や雰囲気を評価基準に入れた面接は、採用担当者によって評価基準が異なる可能性がありますが、コンピテンシー面接を利用することで、企業は採用担当者が変わっても同じ基準のもと学生を評価できるのです。
また、コンピテンシー面接では企業によって理想とする社員像が決められています。理想とする社員に近い学生を探すことで、評価基準の統一をかなえているのです。
コンピテンシー面接では話しているときの様子そのものよりも、話す内容を重視しています。
とはいえ、話し方や態度が気になって内容が入ってこなければマイナス評価になる可能性もゼロではないため注意しましょう。
実績の大きさではなく入社後の再現性を重視
通常の面接であれば、「スポーツの大会で賞をとった」「アルバイトでバイトリーダーをした」といった実績は、評価ポイントになるでしょう。しかしコンピテンシー面接は学生時代に「何をしたのか」ではなく、「何を考えてその行動をしたのか」に着眼した面接になっています。
コンピテンシー面接の評価基準においては、学生が考えた回答が入社後にも活用できるのかが評価されます。志望者の持っているスキルが入社後に活かせると判断されれば、高い評価を得られる可能性が高まるでしょう。
実績の高さよりも、入社後に似た事例が起きた場合に同じように対応できるのか、その対応でトラブルが解決できるのか見られることを把握しておきましょう。
質問内容:過去の出来事に関する質問がされる
コンピテンシー面接 | 過去の出来事に関する質問がされる |
通常面接 | 志望動機や自己PRを質問される |
コンピテンシー面接では、通常の面接で頻出される志望動機や自己PRなどの質問は出題されません。メインとなる質問は、志望者の過去の状況やその際に起きた問題の内容、実際におこなった解決方法などです。
学生に質問するおおまかな流れは決まっており、基本的には流れに含まれない質問は出題されません。
そのため、過去の状況を聞かれたときに面接官が状況を鮮明にイメージできるような回答ができるよう、事前に自分の立ち位置や与えられた役割を確認することが大切です。面接前に自分の状況を思い返しておき、どのシーンの回答を求められてもスムーズに答えられるよう準備しておきましょう。
過去の出来事を整理するためには自己分析が必須です。自己分析のやり方が何もわからないという人は、以下の記事がおすすめです。
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面接の流れ:テーマごとに質問が出題される
コンピテンシー面接 | テーマごとに質問が出題される |
通常面接 | 採用担当者の質問によって流れが異なる |
コンピテンシー面接は、一つのテーマに対して出題される質問の順番が決まっています。基本的に1つのテーマに関する質問を1サイクルとし、複数のテーマに渡って同じような流れで質問が出題されます。一度の面接でいくつのテーマを繰り返すのかはわからないため、1巡目が終わった場合でも気を抜いてはいけないことには注意しましょう。
ただし、順序が変わったり関係のない質問が出てきたりすることはないため、一つの物事に対して何があったか、何を考えて行動したかを整理するなどの対策が可能です。
普段から自分が何を考えて行動しているのかを深掘りすることを癖付けていると、テーマについて質問を繰り返されても焦らずに返答できるでしょう。
面接で複数のテーマが聞かれる場合、通常は2〜4つのテーマが聞かれる傾向があります。
準備段階でそれぞれのテーマについての具体的な例を考え、自分の経験や能力を示すエピソードを用意しておくと良いでしょう。
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知っておくと役立つ! 企業がコンピテンシー面接を実施する理由
企業がコンピテンシー面接を実施する理由
- 即戦力人材を採用するため
- 採用後のミスマッチを避けるため
- 採用担当者による評価基準のブレを防ぐため
通常の面接ではなく、流れも質問も違うコンピテンシー面接を実施することには理由があります。企業の目的を理解しておくことで、企業の狙いを把握でき、企業側が求める回答ができるようになるでしょう。
ここからは、企業がコンピテンシー面接を実施する理由を解説します。採用担当者の立場になって物事を考えることで、的を射た回答ができるようになりますよ。
即戦力人材を採用するため
コンピテンシー面接には、通常の面接と比べて学生の実力を見極めやすいという特徴があります。質問内容は物事に対して学生がおこなった行動にフォーカスしており、曖昧な部分は評価に含まれません。
たとえ学生が質問に対して嘘をついても、深掘りしていくことで嘘が明るみになることもあります。トラブルや困難にどのような対応ができるのか明確になり、入社後も活躍できる人材なのか判断しやすくなるのです。
そのため企業側は即戦力になる学生を探すことを目的に、表情や話し方だけではわからない仕事への考え方やトラブルが起きたときの行動をコンピテンシー面接で見極めています。
採用後のミスマッチを避けるため
通常の面接では、志望動機や自己PRばかりに着目してしまい、考え方や理想の働き方が社風に合わない人材を採用するケースもあります。学生と企業のミスマッチが採用後に発覚すると、双方ともに得ではありません。
一方で、コンピテンシー面接では、企業が採用したいと思っている社員をロールモデルとし、評価基準を決めています。質問内容も、学生が企業の求める人物像に合っているか判断できるよう設計されており、学生が入社したらどのような行動をするかをイメージしやすくしているのです。
学生の行動基準や考え方が明確になることで、企業と学生がマッチしているのか判断しやすくなります。自社にマッチしている人材を採用できれば、早期退職の可能性も低くできるため、ミスマッチを防ぐことを目的にコンピテンシー面接を実施する企業もあるのです。
- コンピテンシー面接の評価基準を事前に把握する方法はありますか?
採用ページや社員へのインタビューなどでロールモデルを調べてみよう
コンピテンシー面接の評価基準は、企業のロールモデル社員の行動特性に基づいて設定されます。
企業はまずハイパフォーマーの社員を特定し、その行動や思考の特性を詳しく分析します。これにより、コンピテンシーモデルと呼ばれる理想的な社員像が作成され、それを基準として面接をおこないます。
企業はこのプロセスを通じて評価基準を統一し、ミスマッチを防ぎつつ、優秀な人材を見極めることができるのです。
このロールモデルを調べるには、企業の公開情報や事例研究を利用するのが有効です。
具体的には、企業の公式サイト、採用情報ページ、そして人事関連の出版物や業界誌などが役立ちます。また直接企業の現職社員やOB・OGにインタビューする方法もあるので、面接までのスケジュールも加味して、状況に合った方法で調べてみましょう。
OB・OG訪問も活用してコンピテンシー面接を攻略したいと考えている人は、以下の記事で手順を確認してから実施しましょう。
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採用担当者による評価基準のブレを防ぐため
コンピテンシー面接では、各質問内容ごとに評価基準が明確に決まっています。面接官もマニュアルをもとに客観的な目線で評価するため学生の印象に左右されづらくなるのです。
一般的な新卒採用では、実務経験がない学生を評価することから、第一印象や面接時の受け答えの様子など、質問に対する回答以外の要素も評価基準に含まれます。そのため、採用担当者によって評価が異なり、求める人物像から離れた人を採用してしまうこともあり得るのです。
一方で、コンピテンシー面接には明確な基準があるため、一日に複数人を面接した場合でも的確な評価ができます。何度も面接をおこなう採用担当者の負担も減り、効果的な採用活動ができるという理由で、採用効率化のために導入する企業もあります。
一般的な面接の評価基準についてもっと詳しく知りたいという人は、以下のQ&Aコンテンツもおすすめです。企業がどのように学生を評価しているのか、キャリアコンサルタントが解説しています。
企業はここを見ている! コンピテンシー面接で評価される3つの内容
コンピテンシー面接で評価される3つの内容
- 人間性や考え方などの本質的な価値観
- 出来事に対する行動のタイプ
- 自社との相性や身に付けている能力
企業がコンピテンシー面接を実施する理由がわかったら、どのような部分が評価されるのかを把握しておきましょう。企業が評価する部分を知っておくと、面接時に企業が求める的確な返答ができます。
ここからは、コンピテンシー面接で評価される内容を詳しく解説します。採用担当者が注目している部分へ理解を深め、自分の回答内容を考える際の参考にしましょう。
①人間性や考え方などの本質的な価値観
コンピテンシー面接では、物事に対して何を考えながら行動したかが問われます。行動を起こす前に感じた気持ちや考えたことからは、学生が物事をどのようにとらえるのかという人間性や考え方など本質的な価値観がわかります。
なお、実際に動き出すまでにどのような思考をしたかを明確にすることが重要です。論理的に考えられている学生であれば、考えと行動のつじつまがあっており採用担当者も納得のできる回答が可能だからです。
また、繰り返して同じような質問される場合もありますが、それは内容の一貫性があるかどうかを判断することが目的です。さまざまな視点から質問をする中で内容に違いがあれば、採用担当者は違和感を感じる可能性があることには注意しましょう。
- 人間性や考え方などの本質的な部分を見られると緊張して素が出せません……。
自己理解や面接準備を徹底すれば自分に自信が持ててリラックスできる
自分の素を出すためには、リラックスして自然体でいられることが重要です。そのためにはまず自己理解が必要です。自分の強みや弱み、興味や価値観を理解し、自信を持つことが大切です。
また、相手とのコミュニケーションを大切にし、心を開いて話すことで相手に素の自分を見せることができます。
最後に、適切な準備をして自信をつけることも重要です。自分の経験や考えを整理し、具体的なエピソードや例を用意しておくと面接中も自然な姿を保つことができます。
自分の強みがわからず自己理解が進まないという人は、以下の記事で自分だけの強みを見つけてみましょう。
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また、面接に対して適切に準備を進めるためにも、この記事を参考にして必須準備を把握しておきましょう。
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②出来事に対する行動のタイプ
課題やトラブルに対して、学生がどのように行動したのかもコンピテンシー面接の評価対象に含まれます。課題やトラブルを乗り越えたことで得た結果も重要ですが、コンピテンシー面接を実施する企業は、主体的に考え行動できたのかどうかに興味を持っています。
コンピテンシー面接の回答は問題の解決に立ち向かう意思を感じる前向きな内容であればベストですが、結果自体は失敗談でも問題はありません。失敗から学べることがあるでしょう。結果的にポジティブな行動ができていれば評価につながるのです。
「学生が成果を出すために行動できる人間なのか」という点に着目した面接方法が、コンピテンシー面接となります。結果ばかりを伝えるのでは評価されないため、内容には注意しましょう。
③自社との相性や身に付けている能力
企業がコンピテンシー面接を実施する場合は、採用の基準となる社員をもとにコンピテンシーモデルを作り上げています。このコンピテンシーモデルに近い学生が高い評価を得られるのです。
コンピテンシーモデルを作る基準
- 理想となる行動特性をもった社員
- 社風に合った社員
採用担当者は質問を繰り返すことで、学生の行動特性を把握しようとしています。行動特性がコンピテンシーモデルに近いと、自社と相性の良い学生と考えられます。
当然ですが、学生が身に付けている能力も重要です。コンピテンシー面接でおこなう質問は、学生の仕事への対応力を測る目的もあります。学生の能力不足に後から気付かないよう、質問では仕事に必要な能力が備わっているかも確認されています。
項目別! コンピテンシー面接でされる質問例
コンピテンシー面接でされる質問例
- Situation(状況):過去出来事での役割や責任範囲などに関する質問
- Task(課題):発生した課題の詳細に関する質問
- Action(行動):課題解決に向けた行動に関する質問
- Result(結果):行動の結果や周りの反応などに関する質問
ここからは、実際のコンピテンシー面接で出題傾向の高い質問を紹介します。コンピテンシー面接は一つの物事を深掘りしていくのが基本のため、質問の傾向を理解しておくと、回答を考えやすくなります。
また、コンピテンシー面接では、Situation(状況)・Task(課題)・Action(行動)・Result(結果)の順番で質問されるのが特徴です。それぞれで何を知りたいのかを理解しておくと、回答作成に役立つでしょう。
- コンピテンシー面接では、学生が質問に答えるのがメインだと聞きました。一通り質問されて、面接時間自体はどの程度かかるのでしょうか?
企業によって異なるが最大1時間前後を想定しておこう
コンピテンシー面接は企業によって質問の数が異なるので、かかる時間も異なります。また、応募者の回答にどこまで掘り下げるための追加の質問をするか、また応募者がその質問に対してどこまで答えるのかによってもかなりかかる時間は変わるでしょう。
また、企業側が一つの面接に対して時間を決めている場合は、その時間いっぱい質問されることもあります。長い場合は1時間前後かかることもあると覚えておきましょう。
Situation(状況):過去出来事での役割や責任範囲などに関する質問
はじめの質問では、学生が過去に置かれていた状況や役割を確認されます。行動特性を見極めるためには、学生の過去の状況や役割などの背景に関する理解が欠かせません。
同じ行動特性を持っている学生でも、与えられている権限や役割によっては行動する内容が変わります。今後の質問で正しい評価ができるよう、状況の確認は重要となります。
Situation(状況)での質問内容は、以下が考えられます。これらの質問が来ても答えられるよう、アルバイトやゼミの環境を事前に思い返しておくのがおすすめです。
Situation(状況)での質問内容の例
- アルバイト先の業種や規模感について教えてください。
- 業務は何をされてましたか?
- どこまで仕事の責任や権限がありましたか?
- アルバイト先はどのような環境でしたか?
- そのアルバイトではどのくらいの期間働いていましたか?
Task(課題):発生した課題の詳細に関する質問
学生の状況が確認できたら、その場面で発生した課題を確認します。採用担当者はこの質問で発生した課題への理解を深め、次の質問で実際の行動特性を知ろうとしているのです。
また、トラブルに限らず、設定した目標やチームが抱える問題に関する質問が出題される可能性もあります。学生時代に経験したトラブルや課題に関する質問の回答は用意しておきましょう。
Task(課題)での質問内容は、以下が考えられます。
Task(課題)での質問内容の例
- 課題は誰が設定しましたか?
- なぜチームに問題があると思いましたか?
- トラブルが発生した理由は何だと思いますか?
- 設定した目標の詳細を教えてください。
- トラブルはいつまでに解決する必要がありましたか?
もし特段トラブルがないという人は、ものごとに取り組む姿勢をアピールすると良いでしょう。
「具体的な大きな課題はありませんでしたが、日常の小さな困難や行動の改善に積極的に取り組みました。」などの前向きな姿勢は評価につながる可能性があります。
Action(行動):課題解決に向けた行動に関する質問
Action(行動)では、学生が課題解決に向けて実際に取った行動を確認します。その行動を選んだ理由や課題解決のためにほかの方法を選ばなかった理由などを深掘りし、学生の考え方や行動特性を見極めるのです。
また、課題解決に向けて過去にどのような行動をとったのかを把握することで、仕事のイレギュラーな場面でどのような判断をするのかも見極められます。
Action(行動)での質問内容は、以下が考えられるます。面接前に、これまで経験したトラブルや課題をどのように解決したのか思い出しておきましょう。
Action(行動)での質問内容の例
- 具体的にどのような行動で課題を解決しましたか?
- 苦労した部分を教えてください。
- 課題解決のために立てた計画を教えてください。
- 順番に行動内容を説明してください。
- なぜその行動をしようと思ったのですか?
Result(結果):行動の結果や周りの反応などに関する質問
最後に、学生が取った行動によってどのような結果が出て、周囲にどんな影響を与えたかを確認します。
そのほかにも、課題解決に向けた行動や反省点を明確にすることで、自社に合った人材か判断できるため、結果に対してどのようなことを感じたのかを聞かれるケースもあります。
Result(結果)での質問内容は、以下が考えられます。自分が起こした行動は周囲にどのように評価されたのか、整理しておくと答えやすくなりますよ。
Result(結果)での質問内容の例
- 行動によってどのような結果になりましたか?
- 行動に対して反省点はありますか?
- 周囲からはどのように評価されましたか?
- 計画通りに進みましたか?
- この経験で得た学びはありますか?
39点以下は要注意!
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就活のプロが解説! コンピテンシー面接で良い評価を得るコツ
ここまでで、コンピテンシー面接で評価される部分や流れについて解説しました。しかし、本番でどのような点に注意すると良い評価が得られるのかはまだよくわからないと悩む人もいるでしょう。
この章では、キャリアコンサルタントの野村さんにコンピテンシー面接で良い評価を得るコツを解説してもらいます。具体的な方法をの知識を身に付けて実践に活かしましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見るコンピテンシー面接では自己分析や準備がカギ
コンピテンシー面接を攻略するためには、まず自己理解を深めることが重要です。自分の強みや弱み、興味や価値観を把握し、それを具体的なエピソードや例で説明できるようにしておくことが必要になります。
また、企業が求めるコンピテンシーに焦点を当て、自分がどのような経験や能力を持っているかを明確に把握しましょう。たとえば、リーダーシップやコミュニケーション能力、問題解決力などが挙げられます。
そして、それぞれのコンピテンシーに関連する経験や事例を用意しておきましょう。面接では、具体的なエピソードや例を交えて話すことで、自分の能力を証明しやすくなります。
また、緊張を和らげるためには、リラックスする方法を見つけることも大切です。深呼吸やリラックス法を使い、自然な姿を保つよう心掛けましょう。
模擬面接を繰り返して自信を持って本番に臨めるよう準備しよう。
最後に、模擬面接やフィードバックを活用して準備を徹底し、自信をつけることも重要です。
自分の強みを理解し、具体的な例を用意し、リラックスして臨むことで、コンピテンシー面接での評価を高めることができます。
自己理解を深めるためにも、マインドマップでの自己分析も試してみましょう。マインドマップを使って自分の強みや弱みを理解したい人は、以下の記事を読みながら実践してみてください。
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事前準備で差がつく! コンピテンシー面接の対策
- 準備編:どんな質問にも回答できるようにしておこう
- 実践編:内容だけでなく話し方まで意識しよう
コンピテンシー面接を成功させるには、事前準備が欠かせません。事前準備せずに面接に臨んだ場合、緊張や焦りから落ち着いて返答できず、せっかくの面接を無駄にしてしまうかもしれません。
コンピテンシー面接の対策は、普段の考え方や企業研究が重要です。採用担当者の立場にたって、どのような社員が求められるか考えてみてください。そして、事前準備や当日意識するべき部分を知っておき、焦らず対応できるよう準備を徹底しましょう。
①準備編:どんな質問にも回答できるようにしておこう
コンピテンシー面接で出題される質問は、「自身が過去にどのような状況だったのか」「アルバイトや学校で与えられた役割は何だったのか」などです。最初の質問がテーマとなるため、どんな質問が来ても答えられるようさまざまなシーンを想定しておきましょう。
コンピテンシー面接は、一つのテーマを深掘りしていくのが基本形式です。テーマに対して答えられれば、後は状況を思い出しながら回答していくだけと考えても問題ありません。
しかし、どのような質問が来るのか想定できていなければ、回答するまでに時間がかかり焦りが生まれます。焦りは正常な考えをにぶらせるため、回答できてもその後の内容に矛盾が出るかもしれません。
どんな質問にも答えられるように、これから紹介する4つは確実に準備しておきましょう。
過去の経験を具体的に答えられるよう整理する
一つひとつのテーマに対して、どのような行動を取ったのか具体的な回答は忘れずに考えておきましょう。
コンピテンシー面接では一つのテーマに対して複数の質問が出題されるので、質問されることが把握できていれば対策は難しくありません。緊張で頭が真っ白にならないように、事前にやりとりを想定しておいて、緊張する場面でも落ち着いて対応できるようにしましょう。
当然ですが、回答内容は事実ベースで作成しましょう。嘘をついても、質問を繰り返され深掘りされることでバレる可能性があります。矛盾のある回答は低評価とされる可能性があるため、結果的に選考突破が遠のくことになるでしょう。
応募しようと考えている企業が、どのような人材やスキルを求めているかを分析し、そこからどういった質問が来るかを予測し、それに対する回答と関連したエピソードを振り返って言語化しておくと良いでしょう。
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企業が求める人材やスキルを理解しておく
コンピテンシー面接では、企業が求める人材をベースとしたロールモデルが決まっています。求められている人材やスキルを理解しておけば、アピールすべき自分の行動基準も企業に合ったものを考えられるでしょう。
このように、コンピテンシー面接は通常の面接に比べて評価基準が明確なため、求めるスキルや人材がわかれば選考を突破できる確率が高まるのです。
企業が求める人材を理解するためには、企業研究が欠かせません。企業のコーポレートサイトや採用ページに目を通し、どのような学生を求めているのか読み解きましょう。
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質問内容を自分で考えてみる
どのような意図で質問をしているのかを理解するためにも、採用担当者の立場になって質問内容を考えて見るのも効果的です。企業が求めている人材を想像し、その人物に聞きたい内容をイメージすれば質問内容が定まるでしょう。
なお、実際の面接では想定外の質問をされることも考えられます。しかし面接官の立場になって練習すれば、質問の意図を考える癖が付き、本番で想定外の質問をされた場合でも、質問をした理由を冷静に考えられるようになります。
採用担当者の立場になって質問内容や回答内容を考えておけば、本番になっても焦らず答えられますよ。
対策本で勉強しておく
コンピテンシー面接では、SPIや玉手箱のように学生向けの対策本は多くありません。しかし、企業向けのマニュアル本を読むことで、対策することが可能です。マニュアル本で何を買うか悩んだときは、下記がおすすめです。
タイトル | 著者 | 特徴 |
コンピテンシー面接マニュアル | 川上真史 | ・コンピテンシー面接のマニュアル本 ・概要から実践まですべてがわかる |
まんがでわかるコンピテンシー面 | 川上真史 齋藤亮三 | ・文章ではなく漫画で説明されている ・より最新の情報が書かれている ・価格が安い |
企業がコンピテンシー面接を取り入れるまでの流れが説明されており、実施の意図や採用担当者がどのような目的を持って質問を作るのかが明確になります。
企業側の考えが理解できれば、採用担当者の立場になって回答内容を考えやすくなります。このように、マニュアル本を活用すれば企業の目的に合った回答が考えられるようになり、面接突破も近付くでしょう。
採用担当者の視点で、採用プロセスや企業の価値観、求める人材像に注目しましょう。
特にコンピテンシー面接の評価基準や質問の傾向、企業の文化やビジョンについて理解し、自分の強みをアピールして選考を成功させる準備をしましょう。
②実践編:内容だけでなく話し方まで意識しよう
コンピテンシー面接の準備ができたら、当日意識するべきポイントも理解しましょう。どんなに事前準備をしっかりしていても、当日焦ってしまえば満足いく結果は残せません。
コンピテンシー面接で焦らないようにするには、通常の面接と同じように練習が重要です。家族や友人に面接の様子を見てもらい、修正すべきポイントがないか確認してもらうのがおすすめです。客観的な意見をもらえれば、採用担当者の評価を得られる可能性も高まりますよ。
コンピテンシー面接本番で良い評価を得られるよう、以下の3つは理解しておきましょう。
面接時は素直に答える
コンピテンシー面接で回答するときは、嘘をつかず素直に答えましょう。採用担当者は質問の回答だけでなく学生が答えた内容にブレがないかも見ており、ブレがあった場合は低評価の対象となる可能性があるからです。
コンピテンシー面接は質問を繰り返していくため、一つの物事を深く考える必要があります。実際には存在しないエピソードや考えを伝えると、質問を繰り返すうちに話のつじつまが合わなくなる可能性があるのです。
そのため、企業の求める人物像に近付けるために、実際には存在しないエピソードや考えを伝えるのはおすすめできません。嘘を付かず、素直な気持ちで答えるようにしましょう。
- テーマに合った内容のエピソードがありません……。
内容よりもあなたの考え方や対応力にフォーカスしよう
まず、自分の経験を見直し、直接関係がないと思われるエピソードでも、面接のテーマに合わせて工夫して話すことが重要です。たとえば、アルバイトや学業、サークル活動などでの経験を関連付けて話すことが可能です。
エピソードがないと感じる場合でも、どのような困難を克服し、どのような学びを得たかを具体的に説明することが大切です。
また、エピソードが本当にない場合は、代わりに理想の状況や過去に学んだことを基に「もしその場にいたらどう対応したか」を説明するのも有効です。
たとえば、「私自身にはその経験がありませんが、もしそのような状況に直面したら、○○のように対処します」と述べることで、問題解決能力や思考力をアピールできます。
これにより、実際の経験がなくても、面接官にあなたの適応力や可能性、将来性を示すことができます。面接で評価されるポイントは、エピソードの内容そのものよりも、あなたの考え方や対応力であるため、落ち着いて自分をアピールするよう心掛けましょう。
前向きな行動で返答する
コンピテンシー面接では学生が持つ行動特性を知りたいため、課題やトラブルに対して取った行動が後ろ向きでは評価が低くなる可能性があります。困難なシーンでも前向きに行動していた姿を説明できれば、入社後も仕事に対して努力しているという印象を与えやすくなるでしょう。
さらに、前向きな行動をしたことで得られた結果や成長できた部分まで伝えられると好印象を残せる可能性が高まります。トラブルを解決し、かつ成長できた点を伝えられれば、「入社後も活躍してくれそう」と期待されやすくなるでしょう。
また、もともと持っている特性が心配性やプレッシャーを感じやすい場合でも、心配する必要はありません。どのような対策をしたのか、乗り越えるために意識していることなどをアピールすれば良い評価を得られますよ。
心配性という性格を前向きに言い換える方法が知りたい人は、この記事がおすすめです。
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わかりやすく簡潔に話す
コンピテンシー面接では、話す内容を重視されがちですが、伝えたい内容をわかりやすく話すのも重要になります。
人は丁寧に説明しようとすると、話の最初から話して長くなりがちです。しかし、長い話は話の主題がわかりづらくなり、伝えたい内容が相手に伝わりづらくなる傾向があります。
面接時も同様で、伝えたい内容は端的に話すことが大切です。結論をはじめに伝えると、採用担当者は学生が話したい内容を理解しやすくなります。
端的に話すことで伝わりやすくなるのは、通常の面接とコンピテンシー面接、どちらでも変わりません。普段意識して話していない人は、この機会にわかりやすく説明する癖を付けましょう。
面接を不安に感じる人は、以下のQ&Aコンテンツで不安を解消する方法を解説しているので、不安を和らげる方法を実践してみてくださいね。
焦らず対応! コンピテンシー面接を受ける際の注意点
コンピテンシー面接を受ける際の注意点
- 学生主体で会話が進むことを認識しておく
- 適性テストが一緒に出される可能性もあるため併せて対策する
- 出題内容は定期的に見直されている変わる可能性がある
- 応募した職種や役職によって質問内容が変わる
コンピテンシー面接の対策を理解したら、実際に受ける日に注意するべきポイントも確認しておきましょう。通常の面接と流れが違うからこそ、注意する部分も異なります。押さえるべきポイントを知っておけば、当日も落ち着いて対応できるでしょう。
この章では、コンピテンシー面接を受ける際の注意点を解説します。面接当日に想定外のことが起きて焦らず済むよう、注意点は網羅的に把握しておきましょう
学生主体で会話が進むことを認識しておく
通常の面接では、採用担当者が質問を考え学生が答えていきます。学生がメインに長々と話すケースは少なく、採用担当者からの質問に端的に答える場合がほとんどでしょう。
一方で、コンピテンシー面接を主体的に進めるのは学生になります。採用担当者は学生が話すエピソードに関する質問を投げ続けるだけです。
自分が話す時間が長くなるからこそ、言葉遣いにも注意が必要です。話す時間が長いからこそ気を抜かず、ビジネスシーンで使う言葉で話すようにしましょう。
回答内容や話すスピードにもよるため一概には言えませんが、1つの質問に対する回答時間は30~40秒程度が適した時間とされています。
これ以上長くなると、面接官が回答内容を理解しにくくなるなどの可能性が出てくるので注意しましょう。
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適性テストが一緒に出される可能性もあるため併せて対策する
企業によっては、コンピテンシー面接と一緒に性格適性テストを実施する場合があります。面接前に性格適性テストをおこない、学生の考え方や強みの情報を得ておくことが目的です。
性格適性テストの結果とコンピテンシー面接内の話で考え方の違いがあれば、学生自身の自己分析が足りない可能性がある、または話の信ぴょう性がないなどと疑われる可能性があります。性格適性テストとコンピテンシー面接の両方で素直な回答を意識することで、内容の相違を減らすことができます。
どちらも企業分析によってわかった求める人物像やスキルを明確にすることで対策可能です。性格適性テストがあった場合も焦らず、分析結果に合わせて嘘のない回答を心掛けてください。
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出題内容は定期的に見直されていて変わる可能性がある
コンピテンシー面接で出題される質問やテーマは、常に見直されている可能性があります。
コンピテンシー面接でどのような質問をされたという情報は、SNSや大学の友人から聞く機会もあるでしょう。しかし、その話を鵜呑みにして、一つのテーマに絞って対策するのはおすすめできません。企業は求める人材を探しやすくなるよう、質問内容の見直しをおこなっている可能性があるからです。
最近の情報であっても、次の面接から新しい質問が取り入れられるかもしれません。得た情報の対策はしつつ、さらに対策の幅を広げることで、どのような質問がきても焦らず対応できるようになりますよ。
コンピテンシー面接の質問内容は、大きく変わるというよりは細かな聞き方が変わることが多いです。
前述のとおり、コンピテンシー面接は過去の行動や経験に基づいて評価するため、質問例としては、たとえば「どのような状況でその行動を選んだのか」という質問から「課題解決のために何をしたのか」などに変わるなどです。
応募した職種や役職によって質問内容が変わる
コンピテンシー面接で出題される質問は、志望する職種によっても異なります。企業は職種や役職によって求める人材が違うため、それぞれのロールモデルを作り質問を考えるのです。
たとえば、正確な数字の入力やコツコツした仕事を求められる経理部と、自分で主体的に考え行動していく必要がある営業部では必要な人材が違います。同じモデルを想定して質問を考えると、採用後のミスマッチにつながりかねません。
企業がコンピテンシー面接を実施するメリットには、質問内容を変えることで求める人物像を変更できることが含まれます。自分が目指す職業だとどのような人材が必要とされているのか考えると、採用担当者が出題する質問を想定しやすくなるでしょう。
- 目指す職業に合わせた質問内容を予測するのにコツはありますか?
その職業の情報収集をして能力を活かせるエピソードを用意しておこう
目指す職業に合わせた質問内容を予測するには、その職種や業界の特性や求められるスキルを理解することが大切です。業界のトレンドや職務内容、企業のビジョンについて情報収集をおこない、そこから想定される人物像や能力を考えます。
また、同じ職種でも企業ごとに求める人物像は異なるため、企業の特性や文化も考慮しましょう。そのうえで、自身の経験や能力を活かせるエピソードを用意しておくことが重要です。
コンピテンシー面接に特化した練習をして選考突破を目指そう!
コンピテンシー面接は、通常の面接と異なり、第一印象や雰囲気が評価に含まれません。採用担当者が決めたテーマに関する行動特性がおもな評価対象となります。
コンピテンシー面接で良い評価を得るには、通常の面接と同じ対策では上手くいきません。自分の過去の経験や行動をしっかり振り返っておき、どのような質問が来ても回答できるようにしておく必要があります。
事前に質問内容の想定や回答内容を考えて、選考突破を目指しましょう。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る面接の目的や意味を理解して等身大の自分をアピールしよう
コンピテンシー面接であっても、通常の採用面接であっても、良い評価を得ることや成功させることが最終目的ではありません。
等身大の自分と、企業が求めている人物像がマッチしているかどうかを確認するのが面接であり、より深掘りした人物像を知るためにおこなうのがコンピテンシー面接です。そこを理解しておかないと、良い評価を得るために自分を偽り、偽った自分とマッチした企業に就職し、短期間で退職する結果を招くことになりかねません。
何のためにコンピテンシー面接をおこなうのか、目的や意味を明確にしておきましょう。
まずは自己分析を徹底して自己理解を深めよう
コンピテンシー面接をうまく活用するためには、まず自分のことをよく知る必要があります。自分自身を理解して言語化できないと、面接官からの質問にうまく答えられなくなるだけでなく、回答し続ける内に矛盾した内容になってしまうことがあります。
面接官に自分のことを理解してもらうためにも、しっかり自己理解と自己分析、企業研究をおこないましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
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