公務員のインターンは行かないとダメ? 就活のプロが重要性を解説

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  • キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

    Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう

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  • キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

    Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

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  • キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャルプランニング技能士

    Tomomi Tsukamoto〇航空会社CAとして育成担当を経験。その後複数大学でキャリアセンター相談員を務め、就活サイトの講師も担当。採用代行や新入社員研修講師、転職支援など幅広い就活領域で活躍

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現在大学生で就活を見すえる人のなかには公務員志望の人もいると思います。公務員として働くには公務員試験や面接などの選考を突破するのが必要不可欠。できるだけ有利な状態で参加したいですよね。

そこで、選考に有利になるのか、それとも選考に何も影響しないのかわかりづらいのがインターンシップへの参加ではないでしょうか。「面倒くさい」や「時間がない」などの理由で、できるだけインターンには行かないという選択肢を取りたい人もいるでしょう。

この記事では、公務員のインターンに行かないという選択肢をした場合に選考やキャリア選択にどのような影響を及ぼすのか、キャリアコンサルタントの瀧本さん、塚本さん、野村さんと一緒に解説します。公務員のインターンに行くか、行かないか迷っている人は参考にしてください。

目次

公務員のインターンに行かないかどうかは自分の状況から判断しよう

公務員の選考を受けるにあたって、インターンの参加は必須条件ではありません。参加しなくても選考を受けることはできます。ただ、公務員のインターンに参加することには多くのメリットがあり、選考で採用担当者に好印象を残すことができる可能性が高まるのです。

一方で、人によっては公務員のインターンに参加しなくても本選考に大きな影響がないケースもあります。

この記事では、前半で公務員のインターンの特徴や参加するメリットなどを解説します。公務員のインターンの内容を把握できていない人は、まずは全貌をつかみましょう。

そして、記事後半で、公務員のインターンに参加しなくても良い人の特徴や参加する際の注意点、インターン不参加のハンデを払拭する方法などを解説します。参加を決めた人はインターン選考に受かる方法を把握し、参加しないと決めた人はそのハンデを払拭する方法を理解するという流れでチェックしていきましょう。

あなたがインターンに参加しない方がいい企業をチェックしよう

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結論を解説! 公務員のインターンに行かないのはあり?

公務員のインターンに行くべきか、行かないべきかという疑問に対して、できる限りインターンには参加するべきというのが結論です。その理由は、インターンに参加せずに入職した場合、イメージとのギャップによって後悔する可能性があるからです。

以下の表はマイナビが実施したマイナビ 2024年卒大学生公務員イメージ調査の結果です。

公務員のインターンに参加した後の変化

上記の表から、公務員のインターン参加後の志望度について「上がった」もしくは「下がった」と回答した人が少なくないことがわかります。つまり、インターンに参加したことで公務員に対する認識に何らかの変化があったということです

このようにインターンに参加することで、これまで知らなかった公務員の実情を知ることができると言えます。

公務員のインターンに参加すべき理由の詳細は後ほど解説します。まずは公務員のインターンとはどのようなものか概要を見ていきましょう。

瀧本博史

プロフィール

公務員のインターンに参加することで、「実際の職場の雰囲気を知り、業務への理解を深めることができた」「職員全員が明るくて、印象が変わった」「ほかの参加者との交流やグループワークを通じて、自分の知識をアウトプットする機会が得られたことが大変貴重だった」という感想を耳にしたことがあります。

多くの参加者は、インターンを通じて仕事に対する不安が解消され、公務員として働く意欲が高まったと感じているようです。

まずは基本を理解しよう! 公務員のインターンの特徴

公務員のインターンの特徴

  • 実施時期:夏や冬/通年などさまざま
  • スケジュール:2週間以内の短期がほとんど
  • 実施内容:座学もしくは体験型

公務員のインターンに行くか、行かないかを決める前に、まずはその特徴を把握しておきましょう。公務員のインターンがどのようなものか把握していなければ、そもそも行きたいのか、行きたくないのかが判断できないからです。

ここからは、実施時期やスケジュール、実施内容に分けて特徴を解説します。具体的な特徴は自治体や職種によって異なりますが、ここでは大枠の特徴をつかみましょう。

そもそもインターンについてあまり理解できていない人は、こちらの記事を確認しておきましょう。

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実施時期:夏や冬/通年などさまざま

公務員のインターンの実施時期は、自治体や各省庁によって異なりますが、夏季のサマーインターン、冬季のウィンターインターンなど大学の長期休暇に合わせて開催されることが多いです。また、通年でインターンが開催されるケースもあります。

志望する自治体や省庁がある人は、公式ホームページ(HP)からあらかじめ実施時期を調べ、「行く」と決断した際に参加できる状態を作っておくことが大切です。リサーチを怠ると、「行きたい」と思ったときにすでにインターンが終わっているという可能性があるからです。

まずは自治体や省庁によって実施時期が異なることを理解し、そのうえで志望先がインターンをいつ実施しているのかを調べましょう。

「ここだ」という自治体や省庁が決まっていません。どのようにしてインターンを探すのが良いのでしょうか。

野村 芳克

プロフィール

自治体や省庁が決まっていない場合は幅広く情報をリサーチしよう

各自治体や省庁の公式ホームページを定期的にチェックし、公務員向けの合同説明会やキャリアフェアに参加して情報を集めましょう。大学のキャリアセンターも有益な情報源です。

また、SNSやオンラインコミュニティで現役公務員やインターン経験者から直接情報を得るのも良い方法です。公務員試験の準備を進めながら、並行してインターンの情報収集をおこなうことで、志望する自治体や省庁が明確になることもあります。

スケジュール:2週間以内の短期がほとんど

公務員のインターンのスケジュールは短期であることがほとんどです。具体的には2日〜2週間ほどの日程で開催されるケースが多いです。

民間企業の場合は数カ月〜1年といった単位でインターンに参加し、戦力として実際に仕事をする場合があります。一方で、公務員のインターンは職業体験を目的としているため、入職後にどのような仕事をすることになるのか触れてみるという内容であるケースが多いです

このように、公務員のインターンは短期間でしか開催されないことが多いため、公務員試験の勉強や大学の授業、アルバイトに大きく影響することはないと言えます。

短期インターンの特徴を詳しく把握しておきたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

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実施内容:座学もしくは体験型

公務員のインターンの内容は、座学または体験型であるケースが多いです。

座学の場合は1〜2日程で実施されるケースが多く、内容は実際に働く職員が仕事内容や職場の雰囲気を説明したり、職員を交えたグループディスカッションなどをおこなったりするなどです。実際に働く人から直接話を聞けるため、短時間で仕事への理解を深めることができます。

一方で体験型の場合、2日〜2週間ほどで実施されるケースが多く、実際の業務を体験することができます。たとえば、窓口対応や住民との交流会など、入職後に実際にやるであろう仕事をあらかじめ体験しておくことが可能です。

どちらの内容で実施するかは自治体や省庁によって異なります。希望する内容があれば、実施内容から自治体・省庁を探してみるのも一つの手段です。

塚本 智美

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実際の例を紹介すると「コンビニ交付サービス利用促進について考える」や「スポーツイベントを企画する」、「SDGsの観点から街づくりを考える」といったテーマでインターンをする市もありました。

省庁では、異なる省庁の職員同士がペアになり、公務員になったきっかけをインタビューしあうなどのイベントも開催されています。

インターンの探し方はこちらの記事を参考にしてください。

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あなたに適性がある職業を知って、インターンに活用しよう!

インターンでは、自分が適正のある企業を選ぶことが大切です。向いていない企業のインターンに参加しても、無駄な時間を過ごしてしまうため適性のあるインターンに参加しよう!

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どんな意味がある? 公務員のインターンに参加する6つのメリット

「公務員のインターンの内容はわかったけど、参加することにメリットはあるのか」と気になる人もいると思います。公務員のインターンに参加するということは時間や労力を使うことになるため、メリットがなければ参加したくないと思う人もいるでしょう。

ここからは、公務員のインターンに参加するメリットを6つ解説します。「なぜ公務員のインターンに参加する必要があるのだろう」と疑問を感じる人は、参加するメリットを確認してみましょう。

①志望する職種の業務内容を把握できる

公務員のインターンでは、実際に働く職員の人から話を聞ける座談会や、職業体験などを実施しています。参加することで、志望する職種の業務内容を把握することができるのです。

入職までに具体的な業務内容を把握しておくのは非常に重要です。なぜなら、業務内容を知らずに入職すると「思っていた仕事と違った」と後悔し、早期退職の可能性が高まってしまうからです

入職前に業務内容が自分に合うのか、合わないのか把握することで、自分に合った仕事に就きやすくなります。入職後の後悔を避けるという意味でも、インターンに参加して公務員の業務内容を把握しておくことが大切です。

野村 芳克

プロフィール

公務員の業務や職種は多様で、特殊な点も多くあります。そのため、入職してから後悔しないためには、仕事内容や職場の雰囲気を直接体験し、長期的なキャリア形成を見通して自分に合った職種を見極めることが重要です。

②職場の実際の雰囲気を肌で感じられる

どれだけ業務内容が自分と合っていても、職場の雰囲気が合わなければ長く続けることは難しいでしょう。人間の悩みの大半は人間関係と言われていて、職場の雰囲気は人間関係によって作られます。そのため、入職前に職場の雰囲気が合うかどうかを肌で感じておくことが大切なのです

また、そこで働く人たちは未来のあなたの姿とも言えます。暗い雰囲気やギスギスとした雰囲気で仕事をしている職場の場合、あなたもその一員となるということです。そのような未来を避けるためにも、入職する前に職場の雰囲気を肌で感じておくのがおすすめです。

③インターンに参加したからこその志望動機が書けるようになる

インターンに参加することで、その職場の雰囲気や実際の業務内容など、インターネットには掲載されていない一次情報をつかむことができます。

一次情報とは

自身が実際に体験して得た情報のこと

志望動機を書く際、「ありきたりのことしか書けない……」「ほかの人と差別化する方法がわからない」などと悩む人もいると思います。自分ならではの志望動機を書くにあたって、インターンに参加して得た情報が役に立つのです

志望動機や面接でほかの人との差別化を見すえている人は、インターンに参加して生の情報を得るのがおすすめです。志望理由の説得力が増したり、仕事への理解度が高いことをアピールできたりするなどのメリットがありますよ。

市役所や県庁の志望動機の書き方は以下の記事を参考にして理解しましょう。

市役所
例文7選|市役所の志望動機が誰でもスラスラ書けるコツ! 注意点も

県庁
例文7選|説得力のある県庁の志望動機で周囲より一歩リードする方法

④本選考で志望度の高さをアピールできる

公務員の本選考を受けるにあたって、「なぜその自治体・省庁・職種でなければならないのか」という熱意をアピールし、「実際に熱意からどのような行動に移したのか」というエピソードを伝えることが選考突破の鍵となります。

熱意を言葉で伝えることは誰でもできますが、その熱意をどう行動に移したかということまでアピールできれば、説得力が増します

その際、インターンに参加したという事実は志望度の高さをアピールする材料となります。インターンに参加したことをアピールすると、採用担当者は「インターンに参加して業務内容を知ろうとしている」や「仕事に前向きである」と学生の意図をイメージすることができるからです。

このように、インターンへの参加が本選考に直結しなくても影響を与えるケースが大いにあります。最大限熱意を伝えたいと考える人は、インターンに参加するのがおすすめです。

瀧本博史

プロフィール

公務員のインターンに参加することで、地域の具体的な取り組みや職場の雰囲気を深く理解でき、それを元に志望動機を作成することができます。

たとえば、「地域住民と直接かかわる機会が多く、住民の声を政策に反映する姿勢に共感しました。この経験を通じて、住民の生活向上に貢献したいと強く感じました」というような具体的なエピソードを交えた志望動機が書けるようになるのです。

⑤公務員を目指す人・働いている人の人脈が作れる

就活は情報戦とも言われます。その中で、幅広く、かつ役立つ情報を得るには人脈を広げるのが有効的です。そして、公務員のインターンに参加することで、公務員を目指す人や実際に働いている人との関係性を構築することができます

公務員を目指す人のなかには、「自分と同じように公務員を目指す人が周りにいない」や「実際に働いている人が周りにいない」などの悩みを抱える人もいるでしょう。そのような人は、公務員のインターンに参加して、新たな人脈を作るのがおすすめです。

塚本 智美

プロフィール

公務員のインターンに参加することで現場の職員とつながって情報収集できることはもちろん、学外の「就活仲間」作りは、情報共有だけでなく、切磋琢磨できることにつながります。

自分だけでは得られない情報が入ってきたり、モチベーションが下がってしまったときも仲間の頑張りに勇気づけられたりすることもあるでしょう。

⑥イメージとのギャップをなくして早期退職を防げる

自治体・省庁にとって、新入社員の早期退職は避けたいものです。なぜなら、一人を採用するだけでも莫大なコストがかかり、すぐに退職されるとその時間や費用を無駄にしてしまうからです。

また、新入社員にとっても、経験を積まずスキルのない状態での転職活動をすることになるため、早期退職は避けたいものでしょう

このような早期退職の原因の一つに、イメージとのギャップがあります。イメージしていた仕事内容や職場の雰囲気と違ったとなれば、イメージに近い環境を求めて転職したいと考えることもあるかもしれません。

このようなイメージのギャップをなくすためにも、インターンに参加するのが重要なのです。

アドバイザーコメント

公務員のインターンに参加すると多方面でメリットがある

公務員のインターンに参加するメリットは大いにあります。まず一つは、業務内容や職場の雰囲気を事前に自ら肌で感じることができ、入職後のギャップを防いで、長期的なキャリア形成をイメージすることに役立つ点です。

実際の業務体験や職場の雰囲気を把握することで、自分に合った職場かどうか現実感と感情的な両面で見極めることができます。

インターンに参加することで熱意も伝えられる

また、インターン参加を通じて得られる具体的なエピソードや経験は、志望動機や面接でのアピールに大いに役立つことも挙げられます。自分の志望動機をほかの候補者と差別化でき、熱意を具体的に示す材料となるのです。採用担当者は、実際にインターンに参加して熱意を示した学生を評価しやすい傾向があります。

さらに、公務員を目指す人や現職の人たちと直接かかわることができ、人脈を築ける点も大きなメリットです。ネットワーキングを通じて貴重な情報を得たり、アドバイスを受けたりすることができます。

職場のイメージとのギャップを減らし、早期退職を防ぐためにも、インターンへの参加は非常に有益です。したがって、可能であればぜひ参加をおすすめします。

あなたがインターンに参加しない方がいい企業を確認してください!

インターンでは、自分が適正のある企業を選ぶことが大切です。向いていない企業のインターンに参加しても、学べることは少なく、無駄な時間を過ごしてしまいます。

そんな時は「適職診断」を活用して、自分が適性のある企業をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断を活用して有意義なインターンを過ごし、就活を成功させましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
インターンの志望先を決められない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

公務員のインターンに行かなくても良い人の特徴

ここまで解説した内容を踏まえても、公務員のインターンに行く必要性やメリットを感じられない人もいるかもしれません。たしかに公務員のインターンは参加必須ではなく、行かなくても良い人には共通する特徴があります。

ここからは、公務員のインターンに行かなくても良い人の特徴を解説します。まだ行くべきか、行かないかで迷っている人は行かなくても良い人の特徴を把握し、自分はどちらに当てはまるか判断しましょう。

すでに公務員の業務内容や雰囲気を理解している人

インターンに参加する大きな目的は、公務員の業務内容や職場の雰囲気を把握し、自分に合った仕事を選べるようにすることです。業務内容や職場の雰囲気を理解しておくことで、自分に合った仕事を選べるようになり、早期退職のリスクを軽減できます。

そのなかで、すでに公務員の業務内容や職場の雰囲気を理解している人は、インターンに参加しなくても問題ありません。インターンで得られる情報をすでに理解している状態であるからです。

ただ、「ある程度情報は理解しているけど、まだ知らないことがあるのではないか」と不安を抱える人はインターンに参加しておくのがおすすめです

入職前にすべての情報を得ることはできませんが、現時点で最大限の情報を理解しているかどうかを見極めて、インターンに参加すべきかどうかを判断しましょう。

親が公務員で仕事の話を聞いているので理解しているつもりです。それでもインターンに参加するべきでしょうか?

瀧本博史

プロフィール

公務員の仕事内容をある程度理解している場合でも積極的に参加しよう

インターンでは、実際の職場環境や具体的な業務内容を直接体験できるため、机上の知識だけでは得られないリアルな経験を積むことができます。特に、公務員の仕事には多岐にわたる業務が含まれ、その一部を体験することで、自分の適性や興味を確認することができます。

またインターンで得た経験は面接や志望動機の具体化に役立ち、公務員試験の際にアピールポイントとなるでしょう。インターンは報酬がない場合が多く、交通費や食費も自己負担となることが一般的ですが、それ以上に得られる情報や経験は貴重です。

たとえ希望の部署でなかったとしても、他部署での経験を通じて新たな視点を得ることができ、希望の部署への理解が深まることもあります。総じて、インターンに参加することで得られる知見や経験は、公務員を目指すうえで大きな財産となるので、積極的に参加することをおすすめします。

民間企業の選考やインターンを優先したい人

公務員と民間企業を併願する人もいると思います。併願する人のなかで民間企業の方が志望度が高く、民間企業の選考やインターンを優先したいと考える人は、公務員のインターン参加の優先順位は低くなります。

自治体や省庁によって異なりますが、公務員のインターンに参加するにあたって選考があり、2日〜2週間ほどの活動が求められます。その間はほかの活動に時間を充てるのが難しいため、民間企業の志望度が高い人にとっては時間のロスとなる可能性もあるのです

このように、時間を費やしてしまうという観点から、民間企業の選考やインターンを優先したい人は、公務員のインターンには参加せず、志望度の高い企業の選考突破に向けた活動に注力するのがおすすめです。

公務員と民間企業の併願を検討している人は、以下の記事を参考にして両立のコツを把握しておきましょう。

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公務員と民間企業の併願で共倒れ? 状況別で両立のコツを解説

公務員と民間企業の併願は可能です。まずは併願するメリットデメリットを理解しましょう。この記事では公務員と民間企業を併願するためのコツをキャリアコンサルタントが解説します。

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野村 芳克

プロフィール

「自治体の活動や政策に強い関心を持ち、自主的に関連書籍を読んだり、ニュースや講演を通じて個人やサークル等で研究をおこなったりしている人」もインターンに参加しなくても問題ありません。

既に知識が豊富で、公務員の職務に対する理解度が高いからです。

就活のプロに聞いた! インターンに参加しなくても公務員試験には受かる?

公務員試験を受けるにあたって、インターンの参加・不参加が試験の合否にどのような影響を与えるのか気になる人もいると思います。参加しなかった場合でも試験に合格できるのか不安になりますよね。

そこで、キャリアコンサルタントの塚本さんに、インターンに参加しなくても公務員試験に受かることができるかどうかを聞いてみました。公務員のインターンに参加するかどうかの最終的な判断をするにあたって、塚本さんの意見を参考にしてください。

アドバイザーコメント

参加せずとも通過は可能だが、後悔のない選択のためには参加がおすすめ

公務員の場合は民間企業のようにインターン後に「早期選考」があるわけではないので、必ずしもインターン参加は必須とは言えません。選考通過の可否だけなら、参加せずとも合格する人はいます。

ただ、より具体的な「仕事を理解したうえでの志望動機が話せる」という点では、自分の経験に勝るものはなく、自身の体験を言語化して伝えることが自分らしさにつながります。

インターンに参加することで解像度が高い志望動機を話せるようになる

よく「利益を追求したくない」と言う人がいますが、公務員は税金で成立しているという観点からは、民間よりも予算に関してはよりシビアな面もあります。

さらに民間であれば、より深く追究できる可能性があるのに、公務だからこそ「公平と平等」というジレンマを抱えることもあるかもしれません。

そのようなことも勘案して、一部分の側面だけではなく仕事の本質を理解し、それでもなぜ公務員なのかや、なぜその省庁・自治体なのかが語れる材料をつかみにいくと良いと思います。

公務員に限らず、必ずしもインターン参加の有無だけで判断されるのではなく、結果的に参加した人のほうが、こういう本質的な部分を話せるため、採用につながることが多いのです。

インターン参加前必須!
性格診断で自分の強みを確認しよう!

インターン前は自分の強み・弱みを把握して、職業適正を知ることが大切です。しっかり自己理解をしないと自分に向いていないインターンに参加することになりかねません。

そんな時は「性格診断」を活用してください簡単な質問に答えるだけで、あなたの性格を分析して、ぴったりの職業を診断できます。

性格診断を活用して有意義なインターンを過ごし、就活を成功させましょう。

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公務員のインターンに行くと決めたら! 参加する場合の注意点

公務員のインターンに行くと決めたら! 参加する場合の注意点

  • 大学から推薦状が必要な場合がある
  • 給料が発生しない場合が多い
  • 希望する部署に配属されない可能性がある
  • 選考を突破しなければいけない

ここまで読んで参加の必要性を感じ、公務員のインターンに行くと決めた人もいるのではないでしょうか。ただ、公務員のインターンに参加するにあたって、いくつか注意すべき点があります。

ここからは、公務員のインターンに参加する際の注意点を解説します。参加後に後悔したり、参加したくてもできなかったということがないよう注意点を事前に把握しておきましょう。

大学から推薦状が必要な場合がある

公務員のインターンに参加するにあたって、大学や教授からの推薦状が必要になる場合があります。自治体や省庁によっては、推薦状を用意できなければインターンに参加できないケースもあるのです。

推薦状は、教授や大学のキャリアセンターで相談することで手に入れられます。まずは自身が参加したい自治体・省庁のインターンで推薦状が必要かどうかを調べ、必要であれば教授やキャリアセンターの窓口に相談しましょう。

瀧本博史

プロフィール

推薦状が必要な場合、どこにその情報が掲載されているのでしょうか。補足をお願いいたします。

推薦状については、まずインターンの募集要項を見て必要な書類や手続きを確認してください。推薦状の発行が必要な場合は、大学のキャリアセンターへ早めに相談し、余裕を持って推薦状発行を進めることが重要です。

給料が発生しない場合が多い

民間企業のインターンは、時給が発生するケースが多い一方で、公務員のインターンは給料が発生しないケースが多くなっています。

民間企業のインターンで時給が発生する理由は、労働力としてインターン生を採用しているためです。一方で、公務員のインターンは座談会や職業体験など、労働力というよりは仕事内容を知るためのプログラムという位置付けで開催されているケースが一般的です。そのため、給料が発生しない場合が多くなります。

公務員のインターンに参加している期間は、時間の面でアルバイトをするのは難しい場合もあるでしょう。給料が発生しないことを前提に、アルバイトや授業などとどう両立させるかを考えてくださいね。

インターンの給料の詳細については以下の記事を参考にしてください。

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希望する部署に配属されない可能性がある

「公務員として入職後にこの部署で働きたいからインターンで経験しておきたい」と考える人もいるかもしれませんね。しかし、インターンにおいては必ずしも希望する部署に配属されるというわけではありません。

インターンの募集要項で「〇〇コース」や「〇〇職種」と限定されている場合は、希望の部署を体験することが可能です。一方で、「全体で〇名」という募集要項の場合は、希望する部署を体験できないケースも考えられます。

募集要項をよく読み、希望する部署に配属されない可能性がある場合は、ほかの自治体で仕事を体験してみるのもおすすめです

塚本 智美

プロフィール

希望するインターンに参加するためには、早めの行動と情報収集が必要不可欠です。

「自身の居住地以外にも、収集の幅を広げてみる」「ナビサイトで職種コースから探してみる」「ゼミの先生などに相談してみる」など、さまざまな方法でインターンを探してみましょう。また、民間企業希望者向け合同説明会に自治体も出展していることがあります。

選考を突破しなければいけない

公務員のインターンは選考が設けられているケースがあり、自治体や省庁によっては倍率の高い厳しい選考となる場合があります。

特に国家公務員のインターンは数名しか受け付けていないケースもある一方で、応募人数が多い傾向にあります。そのため、インターン選考を突破するための対策が必要になるのです。

インターン選考の対策は、本選考の対策時にも役立ちます。インターンの選考段階でできる限りの対策をしておくことで、本選考で自分の実力を最大限発揮できることも期待できますよ

インターンの選考対策をしっかり取り組みたい人は、こちらの記事を読んでから取り組むのがおすすめです。

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公務員のインターンの選考内容

公務員のインターンの選考は以下の内容で実施されるケースが多いです。

公務員のインターンの選考内容

  1. 推薦状・エントリーシート(ES)・論文の提出
  2. 面接

このように、大きく分けて書類選考と面接選考の2種類が実施されます。公務員試験はないものの、インターン選考の内容は本選考と大きく変わりません。

そのため、本選考の練習と思いながらインターン選考の対策に臨むのがおすすめです。インターン選考時に自己PRや志望動機などをまとめておくことで、本選考ではさらにブラッシュアップした内容のアピールができるようになります。

インターン選考のESや面接の対策は、以下の記事を参考にして取り組みましょう。

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インターンシップ エントリーシート
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公務員のインターン選考を突破するためのコツ

公務員のインターン選考を突破するためのコツ

  • 公務員を志望する理由を明確にしておく
  • その省庁や自治体でなければならない理由も言語化する
  • インターンで学びたいことを明確にして伝える
  • 計画的に小論文と面接対策を進めておく

前述のとおり、公務員のインターンに参加するには選考を突破しなければいけません。ただ、自治体や省庁によっては倍率が高いケースもあり、徹底的な対策が必要になります。

そこでここからは、公務員のインターン選考を突破するためのコツを解説します。公務員のインターンへの参加は本選考にも良い影響を与えます。公務員として働くという目標を達成させるためにも、まずはインターン参加という最初の壁を突破しましょう。

野村 芳克

プロフィール

選考のない公務員インターンもあります。たとえば、職場見学や座談会形式のプログラムで、事前選考なしで参加できる場合が多いです。公務員としての仕事内容や職場の雰囲気を体験することがそのおもな目的です。

公務員を志望する理由を明確にしておく

公務員のインターンの選考を突破するにあたって、「そもそもなぜ公務員を志望するのか」という理由や目的を明確にすることが必須です。自治体や省庁側は、できる限り公務員として働きたい人をインターンに採用したいと考えます。なぜならば、理由や目的がある人の方がモチベーション高く仕事をしてくれると期待できるからです。

自治体や省庁がインターンを開催する目的は、学生に公務員としての仕事内容や働き方、雰囲気を教えて自分が働くイメージを持ってもらうことであり、選考ではその目的を理解し、満たしていることをアピールする必要があります

また実際に働く際、理由や目的がある人とない人では仕事へのモチベーションが異なります。理由や目的がある人の方が目指したいイメージが明確であるため、意欲的に取り組む傾向があるのです。

このように、公務員を志望する理由を明確にすることは採用担当者への良いアピールとなります。自己分析を徹底して、なぜ公務員を志望し、何を目指しているのかなどを明確にしましょう。

公務員になりたい理由がまだ明確になっていないと感じる人は以下の記事を読んで、自分なりの理由を深掘りしましょう。

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インターンの志望動機の作り方は以下の記事を参考にしてください。

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その省庁や自治体でなければならない理由も言語化する

志望動機を考える際、その自治体・省庁でなければならない理由も明確にしましょう。

前述のとおり、採用担当者はモチベーションが高く、意欲的に取り組める人を採用したいと考えます。それはインターンであっても同様で、意欲的に学習しようとする人に参加してもらいたいと考えるのです。

そして、選考では募集人数に対して数多くの学生が応募するため、その自治体・省庁に入職する可能性が高い人を採用したいと考えます。その際、どの自治体・省庁でも言える志望動機を述べる人よりも、そこならではの内容を述べる人の方が「志望度が高い」という印象を持たれやすい傾向にあります。そのため、その自治体・省庁でなければならない理由を述べた方が採用される可能性が高まるのです。

その自治体・省庁ならではの理由を回答するためには、その自治体や省庁について徹底的に研究する必要があります。インターネットの情報だけでなく、実際にそこで働く人の声を聞いてみるのもおすすめです。

正直、自治体や省庁にこだわりはありません。そこでなければならない理由はどう考えたら良いでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

自分の学びや興味に関連する自治体や省庁を探してみよう

社会福祉、子育て支援、防災などの自身の学びや興味を生かせる内容を、インターンのテーマとして扱っている自治体や省庁から選ぶのも一案です。既にボランティアなどでその分野の活動に参加していれば、そこでの気づきや学びをアピールすることができるでしょう。

さらにはインターンに参加したことを機に、その分野に興味を持ち始めるということもあるかもしれません。インターンシップを契機に自身の興味のある分野を開拓することで、のちの志望動機につながります。

インターンで学びたいことを明確にして伝える

インターンの選考を受けるにあたって、学びたいことを明確にし、それを採用担当者に伝えるようにしましょう。

自治体・省庁もインターンを開催するのに時間や人件費などのコストがかかります。そのため、自治体・省庁にとってもできる限り実りのあるインターンにしたいと考えるのです。

そして、前述のとおり、同じことをするにあたって、理由や目的がある人の方がモチベーション高く、意欲的に取り組む傾向があります。そのため、実りのあるインターンにするためにも、インターンに参加する目的や理由がある人に参加してもらいたいと考えるのです

また、学生にとっても学びたいことが明確でないインターンは時間の無駄となってしまいます。自分の成長や納得のいく就職のためにも、インターンで学びたいことは明確にしておきましょう。

計画的に小論文と面接対策を進めておく

公務員のインターンの選考は、小論文の提出が求められたり、面接を実施したりします。突破できる可能性を高めるためにも、小論文と面接の対策は計画的に進めましょう。

選考対策の計画を立てるにあたって、インターンの実施や選考の時期を把握しなければいけません。そのため、ずは志望する自治体・省庁のインターン情報を確実に把握しておくことが大切です

そのうえで、選考日から逆算していつどんな対策をすべきかを考えて、対策を進めましょう。

小論文の書き方がわからない、不安が残っているという人は以下の記事を参考にして小論文対策も進めておきましょう。

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瀧本博史

プロフィール

3年生の3月から採用試験をおこなう自治体もあるので、論文は遅くても3年生の12月から対策を進めましょう。

また動画選考をする自治体もあるので、面接対策は3年生の2月頃から準備を開始し、大学のキャリアセンターやオンライン講座などを活用して練習を重ねることをおすすめします。

どうしても参加しない場合は? インターン不参加のハンデを払拭する方法

インターン不参加のハンデを払拭する方法

  • OB・OG訪問を実施してできるだけ現場の話を聞く
  • 公務員試験対策を早めに進めて実力で差をつける
  • 模擬面接を繰り返して熱意を伝えられるようにする

ここまで、公務員のインターンに参加することのメリットや本選考への影響について解説しました。

ただ、都合が合わなかったり、他企業との選考との兼ね合いだったりで参加できない人もいるでしょう。参加できない人のなかには「インターンに参加している人よりもハンデとなってしまうのではないか」と不安に思う人もいると思います。

そこでここからは、インターン不参加のハンデを払拭する方法を解説します。公務員のインターンに参加できない可能性がある人は確認しておきましょう。

OB・OG訪問を実施してできるだけ現場の話を聞く

インターンに参加できない人は、公務員として働いているOB・OGに話を聞くのがおすすめです。

インターン参加の目的は人それぞれですが、実際の仕事内容や職場の雰囲気を知りたいという人が多いと思います。インターンに参加して実際に見るのが一番良い方法ですが、OB・OGに話を聞くことで現場の情報を理解することが可能です

知り合いに志望する自治体や省庁で働く人がいれば、連絡を取ってみましょう。知り合いがいない人は、大学のキャリアセンターに相談してみるのがおすすめです。

OB・OG訪問について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

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公務員試験対策を早めに進めて実力で差をつける

公務員のインターンに参加できない人は、切り替えて本選考の準備を始めるのがおすすめです。

本選考は筆記試験と面接に分けられますが、特に筆記試験対策は早めに始めて、実力を付けておきましょう。筆記試験はやればやるほど実力が身に付き、本番で高得点を獲得できる可能性が高まります。そして、インターンの参加・不参加にかかわらず、高得点を獲得できれば一次試験を突破できるため、早めに対策を進めておくことが大切なのです

具体的には大学2〜3年のうちから始めておくのがおすすめです。できるだけ早く、かつ計画的に学習して、ほかの学生と差をつけましょう。

塚本 智美

プロフィール

筆記試験対策が間に合わない場合は、SPIや小論文で受検可能な自治体もあります。また民間企業の選考経験は、面接対策になります。

公務員専願の人は筆記試験対策に重きを置きがちのため、自己分析はじめ面接対策が疎かになりがちです。そこで差がつけられてしまうので、注意して準備しましょう。

模擬面接を繰り返して熱意を伝えられるようにする

筆記試験はインターンへの参加・不参加にかかわらず、実力で合否が分かれます。一方で、面接はインターンに参加している人の方が、具体的な仕事内容や職場の雰囲気を理解したうえで回答できるため、回答内容に差が生まれてしまうのです。

ただ、その差は熱意をうまく伝えることで埋めることができます。まずは自身の熱意を言語化し、それが採用担当者にわかりやすいように伝えましょう。そして、伝えたいことを十分伝えられるようにするためにも、何度も模擬面接を繰り返すことが大切なのです。

一人で模擬面接をするのでも問題ありませんが、友人などと練習することでフィードバックを得られてより早いスピードで成長することができますよ

模擬面接をより効果的なものにするためにも、以下の記事を参考にしてコツや正しいやり方を理解しておきましょう。

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公務員選考の自己PRをどう回答すれば良いかわからない人は、こちらの記事も読んでおきましょう。

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行く価値はあり! 公務員のインターンに参加して本選考を有利に進めよう

結論を言えば、公務員のインターンに行くか行かないか迷っている人は参加するのがおすすめです。実際の仕事内容や職場の雰囲気を理解でき、その情報を本選考に活用できたり、入職後のミスマッチを防げたりするからです。

行くと決断した場合はインターンの選考があるため、選考対策に取り組みましょう。一方で、行かない人はそのハンデを払拭する方法もあるので、この記事を参考にして本選考突破に向けて動き始めましょう。

アドバイザーコメント

公務員のインターンに参加することで得られるメリットは多方面にある

インターンに参加することで、実際の業務内容を体験し、公務員としての仕事に対する理解を深めることができます。また職場の雰囲気を直接感じることもできるため、自分に合った職場かどうかを判断する良い機会となるでしょう。

さらに、先輩職員との交流を通じて人脈を広げることができ、就職活動や将来的なキャリアにおいて有益なアドバイスを得ることができます。

積極的に情報収集をおこない納得のいくキャリア選択をしよう

なお、職員採用試験の合否には関係しませんが、インターンの経験は志望動機を具体的に書く際にも役立ちます。実際にかかわったプロジェクトや政策について具体的に述べることで、面接官に対して強い印象を与えることもできるのです。

また、インターンを通じて得た知識や経験は、公務員試験のモチベーションアップにもつながります。一方で、インターンの選考は競争が激しく、参加するためには準備が必要です。まずは募集要項をしっかり確認し、必要な書類を準備しましょう。また、各自治体や官公庁ごとにインターンのルールや内容が異なるため、事前にしっかりと調査することが求められます。

総じて、公務員のインターンは貴重な経験となり得ますが、自分の進路や目標に合致しているかをよく考え、積極的に情報収集をおこなったうえで決断することが大切です。インターンに参加することで得られる知見は、将来のキャリア選択において大きな助けとなるでしょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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