この記事のまとめ
- 仕事についていけないと思ったらまずは自分を客観視してみよう
- 仕事についていけないと感じる要因を立場別で紹介
- 要因別で仕事についていけない状況を対処して悩みを解決しよう
- 自己分析ツール
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この記事を読んでいる人におすすめ
業務をこなしていくなかで、仕事についていけなくてつらいと感じたり、「向いていないから辞めたほうが良いのかな」と思っている人も多いのではないでしょうか。
仕事についていけないと感じる要因はさまざまで、対処法も人それぞれ異なります。自分がもう少し頑張れば良いとやみくもに行動するだけで、仕事についていけないという状況を正しく分析せずにいると、日常の大半である仕事の時間がよりつらいものになってしまいます。
記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、永田さん、吉野さんとともに仕事についていけないと感じる要因や対処法を詳しく解説します。「仕事についていけなくてどうすれば良いのかわからない」と悩んでいる人はぜひ最後まで読んで参考にしてください。
仕事についていけないときの対処には要因の特定が必須
仕事についていけないと感じている要因がわからずにいると、何からやれば良いのかわからず悩みが解決できなくなってしまいます。対処できずにいるとさらに状況が悪化してしまう可能性も考えられるため、要因を特定してすみやかに対応していくことが必須です。
記事前半では、仕事についていけない際によくある要因について解説していきます。会社での立場や状況別で説明するので、自分が置かれている環境に当てはめて要因を特定しましょう。
次に、仕事についていけない悩みの要因別の対処法を詳しく解説します。仕事についていけない場合に転職をして良いかについてもキャリアコンサルタントが解説しているので、自分に適した対処法を知って、悩みを解決できるように参考にしてくださいね。
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本当に「仕事についていけない」状態なの? まずは客観的に自分を見つめ直そう
完璧主義な人は自分に厳しく、少しミスをしたり完成形に近付けなかったりした場合、できなかったと自分を責めてしまうことがあります。
また、周りよりも高い目標を掲げている人はゴールが高い分、達成することが難しくなるため「仕事についていけない」と感じやすくなります。自己評価が低い人も「自分はどうしてこんなにできないんだろう」と考えてしまうことがあるでしょう。
このように完璧主義な人や、目標を高く掲げている人、自己評価が低すぎる人は仕事についていけないと感じやすい傾向にありますが、周りから見ると実際はそんなことはない場合も多くあります。
本当は求められている仕事ができているのに気付かず自分に厳しくしすぎていると、どんどん自分を責めてしまい仕事をすること自体がつらくなってしまいます。
まずは、自分の仕事のレベルがどれくらいなのかを客観的な視点で正しく認識することが重要です。
- 客観的に自分を見るとは言っても、どうしてもできないことが気になってしまいます……。
業務内容や目標をリスト化して達成度を記録することから始めてみよう
たとえば、タスクごとに「完了」「進行中」「未着手」といったステータスを付けるだけでも進捗が見える化できます。
毎日の終わりに振り返りの時間を設け、自分のパフォーマンスについて短いメモを書き留めてみてください。これにより、日々の小さな進歩や課題が見えてきます。
また、上司や同僚に自分の仕事ぶりについてフィードバックを求めることも重要です。第三者の意見は、自分では気付きにくい強みや改善点を教えてくれます。
こういった客観的評価を組み合わせることで、本当に仕事についていけていないのか、それとも自己評価が厳しすぎるだけなのかを見極めることができるでしょう。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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・時間をかけずに自己分析をしたい人
仕事についていけない要因は状況によって異なる! 立場別で根本を分析しよう
仕事についていけないという悩みを持っている人は多くいますが、その要因は置かれている状況や立場によって異なります。そのため、要因がわからないという人は自分の状況や立場から考えてみることで、要因を特定できるのです。
ここでは、入社してから経った期間別で、仕事についていけない要因として考えられるものを紹介していきます。自分がしっくりくる要因がないかチェックしていきましょう。
仕事についていけない状況を放置した際のリスクとして、人事評価に影響する可能性があることは言うまでもないと思いますが、何よりプロジェクトやチームで進めている業務に遅れが生じて自分自身がのちのち苦しい状況に陥ってしまう可能性があります。
入社・転職して経験が浅い人が仕事についていけないと感じる4つの要因
入社・転職して経験が浅い人が仕事についていけないと感じる4つの要因
仕事についていけないと感じる場面は人によってさまざまですが、入社したばかりの人や転職して間もない人は、新しい環境になじむのに苦労して仕事についていけないと感じることが多くあります。
ここでは入社・転職して業務の経験が浅い人が仕事についていけないと感じる要因を4つ紹介します。新しい環境のどの部分が起因して悩みにつながっているのかをチェックしていきましょう。
どんな仕事も最初は学ぶことが多く慣れるまでに時間もかかりますが、それは成長するうえで必要なことでもあります。
焦らずに日々の努力を続けていれば、次第にスキルや知識が身に付き、自信も湧いてくるでしょう。はじめのうちはできなくて当たり前なので、落ち込みすぎる必要はないですよ。
①未経験で知識がない
入社して間もない人や、異業種に転職したばかりで業務が未経験な場合、そもそもの知識がほとんどないことが多いです。
基礎的な知識がほとんどない状態で新しい業務に取り組むことを求められるとどのように進めれば良いのかわからず、仕事についていけないと感じてしまうこともありますよね。
また未経験OKの仕事の場合でも、想像よりも仕事で求められるレベルが高い場合も仕事についていけないと感じることがあります。「未経験でもできるから準備しなくても良いか」と思っていても、想像以上のスキルが求められると自分は仕事ができないと考えてしまうのです。
- 未経験とはいえ、簡単な業務もできない自分が嫌になります。
まずは自分がやれることとやれないことをはっきりさせよう
簡単な業務と言っても幅広く存在するので、自分ができることのなかで、会社で役に立つ業務もあるかもしれません。
たとえば、パソコンの操作スキル、書類作成や整理、機械の操作・運転、コミュニケーションや報連相など誰もができる仕事のうちで自分がどんなことが苦手で何が得意なのかを明らかにしておくと、実際に働く場面になったときでも上司に伝えることができたり、自分自身も精神的に楽になったりもします。
ノートに書き出してみるなどして一度自己分析をしてみると良いでしょう。
「やるべきことがたくさんあるのに仕事が覚えられない」という人はこちらの記事をチェックしてみましょう。状況別に解決策を解説しています。
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仕事が覚えられない原因は人それぞれであり、その人の状況によって解決策が変わっていきます。仕事が覚えられない原因や解決策をキャリアコンサルタントと解説するので、ぜひチェックして仕事のストレスを解消してください。
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②業務に慣れていない
仕事内容に関する知識があっても、業務のやり方や進め方に慣れていない場合はスムーズに業務に取り組むことができない場合があります。初めてやる仕事の場合はそもそもの仕事の進め方がわからなく戸惑うこともあるでしょう。
転職をした人の場合は、前職と同じ仕事や職種でも企業文化が異なることでなじむのに時間がかかり、得意な分野でも始めのうちは仕事を進めることに時間がかかってしまうことがあります。
たとえば、朝のルーティンに置き換えて考えてみるとわかりやすくなります。普段は起床後、特に意識せずともいつもと同じ順番で身支度を済ませている人が大半なのではないでしょうか。
いつもの「歯磨き→洗顔→着替え」の順番を「洗顔→着替え→歯磨き」の順番に変えてみようとすると、順番を考える時間が入るためいつもよりもスムーズにいかないものです。このように、慣れていない業務をするとスムーズに進められず、仕事についていけないと感じることがあります。
自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
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③疑問点を解消できていない
新しい仕事をする際は、当然わからないことばかりです。どんな仕事をするのか、どのように進めていくのか、この業務は何のためにやるのかなど、疑問がたくさん浮かんでくるはずです。
こういった疑問をその都度解消せずに仕事を進めたり、質問を後回しにしたりすることで小さな疑問が積み重なっていきます。その結果、新しいタスクに取り組む際に余計にやり方がわからなくなり、結果的に知識やスキルが身に付かなくなってしまうのです。
また課題に直面した際にも、知識やスキルが不足していることで解決策を見つけるための時間がかかってしまい、作業を効率的に進めることが難しくなってしまいます。
疑問点を解消できないままでいるとさまざまな要因が積み重なり、仕事についていけないと感じるようになるのです。
仕事は基本的に作業を分担しておこなうので、自分の担当作業には前後には別の作業をおこなう人がいます。
そのため、業務で発生した疑問点をすぐに解消しなかった場合、自分のところで業務が止まってしまい、ほかの人もスムーズに業務を進められないという影響を及ぼしてしまう可能性があります。
④教育体制が整っていない
会社の教育体制が整っていない場合、新しく入った従業員は手探りの状態で必要な知識やスキルを学んでいく必要があります。
これは時間だけでなく労力もかかるため、業務に必要な能力を効率的に身に付けることが難しくなります。業務の進捗に影響を与える可能性があるので、「自分に能力がないから仕事についていけないんだ」と感じやすくなるのです。
また体系的な教育体制がないと、自分の改善点がわからず、成長への遅れが生じることも考えられます。新入社員や若手の成長には、適切なフィードバックやサポートが欠かせないのです。
入社・転職して1年以上の人が仕事についていけないと感じる4つの要因
入社・転職して1年以上の人が仕事についていけないと感じる4つの要因
仕事を始めてから1年以上経過していて、ある程度仕事に慣れてきている場合でも仕事についていけないと感じる人は、求められるスキルや人間関係に要因があることが多いため、仕事内容や環境を見つめ直してみることが大切です。
ここでは仕事に慣れた人が仕事についていけないと感じる4つの要因を紹介していくので、苦しい状況を脱却するために要因を見てみましょう。
私自身も、新しいプロジェクトの導入、異動などによる担当業務や人間関係の変化、昇進などによって大きな責任を伴うタスクが増えたときなどは、業務経験が豊富であっても仕事についていけないと感じることがあります。
①業務量が多すぎる
ある程度業務に慣れてできることが増えるにつれて、上司や先輩から任される業務量も自然と増えていきます。自分の能力でこなせる以上の業務量が課されることがあったり、キャパシティがギリギリの業務を任されたりすることもあるでしょう。
このように任される業務量が多くなると、何からやれば良いのかわからなくなってしまうことがあります。目の前の仕事からこなそうと思っても、やらなければならない業務が溢れていることでほかの業務も気になってしまい、仕事についていけないと感じるようになるのです。
また、やるべき業務が多すぎることでタスクが管理できなくなってしまう可能性もあります。終わったと思ってもまだまだ業務が残っていることで終わりが見えないことも、仕事についていけないと感じる要因の一つです。
「業務量が多すぎて仕事がきつい……」と感じている人は、こちらの記事を参考にしてください。放置することのリスクと対処法を詳しく解説しています。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
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そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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・時間をかけずに自己分析をしたい人
②仕事で求められるスピードが早すぎる
仕事にある程度慣れてくると、「スムーズに業務ができる」「できることが増えた」と認識されるため、新人の頃と比べて早いスピードで業務を完了させることが求められます。
そんななかで自分が業務をこなせるスピード以上のものを求められると、どんどん仕事が溜まってしまい仕事についていけないと感じる要因になるのです。
また、仕事で求められるスピードが自分が想定しているものよりも早すぎると、スピードについていこうとするあまり、ミスやエラーが増えて業務の質が低下することにつながります。その結果、自己評価だけでなく他者から評価も下がることになり、仕事についていけないと感じるようになってしまうのです。
③周りに優秀な人が多い
会社で周りに優秀な人が多いと、どうしても自分と比較してしまうことがあるかもしれません。自分と同僚を比べて、自分の能力や仕事の成果が劣っていると感じると、「自分だけができないのだ」と思い、仕事についていないと考えることにつながってしまうのです。
また、優秀な同僚や先輩に囲まれていると、自分にも同じレベル感のパフォーマンスが求められていると感じて、自分よりも能力が高い人と同じ結果を出さなければならないというストレスやプレッシャーが増加してしまうという人もいます。
次第に自分の成長よりも同僚との競争に重点をおいて仕事をするようになってしまい、自分と他者を比較することが精神的な負担となることで、仕事についていけないと感じる要因にもなるのです。
- 自分と優秀な同僚を無意識に比較してしまってつらくなります。
逆に意識的に比較してみるのも一つの方法
これまで自分の能力に自信があった人も、優秀な人ばかりの集団に入ると、自分が劣位になることがあります。たとえば、難関大学に入学した優等生が、大学では成績上位になれずに落ち込むといったことです。
しかし、そこで諦めて学業や仕事を途中で辞めるのはもったいないです。せっかく得た環境で、自分なりの向上を目指すことをおすすめします。
そのためには、意識して比較する相手を見つけるのはどうでしょうか。このことを「ベンチマーク」と言います。「追いつけ、追い越せ」と思える人や、「こうなりたい」と素直に憧れを抱けるロールモデルを見つけましょう。
そう考えることで、周囲を良い方向で観察する意識が働くと思います。
仕事がつらいと、プライベートの時間でも仕事のことを考えてしまい心が休まらないですよね。こちらの記事では仕事がつらいと感じている人に向けて、心が楽になる対処法を解説しています。
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仕事が辛い原因や、対処法をキャリアコンサルタントとともに解説。退職や転職を検討している人へ、辞めるべきかどうかを見極める方法も説明します。仕事が辛い状況は必ず好転させられます。自分を信じて、状況を好転させましょう。
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④会社や上司と価値観が異なる
仕事を進めるうえで、誰にでも自分のやりやすい方法やこだわり、考え方があるでしょう。このような自分なりのやり方や価値観が会社や上司と一致しない場合、仕事に対するモチベーションが低下してしまい、仕事についていけないと感じることがあります。
また、自分が思い描くキャリアの方向性と会社や上司の価値観にズレがあると、自分が理想とする働き方ができず、仕事についていけないと感じる人もいるようです。
たとえば、自分は一つの分野に対して深くスキルを身に付けたい一方で、上司は部下に成長してもらうために多岐にわたる業務を任せている場面を考えてみましょう。一つのことに集中したいのにたくさんの新しい仕事が舞い降りてきたら、仕事についていけないと感じる人も多いのではないでしょうか。
このように、自分と会社・上司との価値観が異なることも、仕事についていけないと感じることの要因になるのです。
仕事に慣れている人が仕事についていけないと感じる要因として、業務の急激な増加や複雑化、新しいスキルや知識が求められる状況、人間関係の問題、過度なプレッシャーやストレスなどが挙げられます。
これらの要因が重なると、自信を失って仕事についていけないと感じることが多くなります。
仕事についていけなくてストレスが溜まっているという人もいるでしょう。こちらのQ&Aではストレスの少ない仕事についてキャリアコンサルタントが回答しているので、参考にしてみてくださいね。
仕事についていけないという理由の転職はアリ? キャリアコンサルタントが解説
「この仕事が向いていないからついていけないと感じるのかな?」と考え、転職を検討をしている人もいるのではないでしょうか。
たしかに、苦手な分野や好きでない分野では能力を伸ばしづらい傾向にあります。しかし、しっかりと考えずに安易に転職をしてしまうと、転職後のギャップがあったり思いがけないリスクがあったりする場合もあります。
実際のところ、「仕事についていけないから」という理由で転職をするのは良いのでしょうか。キャリアコンサルタントの吉野さんに詳しく解説してもらいましょう。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る転職の理由が「逃げ」ではなく「将来のため」であればアリ
無理のない難易度の仕事に転職を試みると、非正規雇用の求人が多く見つかると思います。すぐに覚えられ、スキルアップを求められない仕事は交代可能であり、正社員として雇用する必要がないからです。
非正規労働を安易に選ぶリスクとしては、収入や雇用の不安定さ、職務遂行能力の停滞などが挙げられます。逃げるために辞めるのではなく、将来につながる一手として転職を活用したいものです。
できることを増やしてからのほうが転職は成功しやすい
離職前に検討すべきは、より良い転職の実現可能性についてです。転職準備には職務経歴書の作成が必要です。職務経歴書には、これまでやってきたことや職務を通じて身に付けたことを書きます。
この内容が薄いと、自分でも「これは転職がうまくいかないのでは?」と気付くでしょう。仕事についていけないからという転職動機は、離職後に後悔する可能性があります。
現在の仕事で納得のいく成果や成長を感じてから転職することで、5年後や10年後のビジョンも明るく見えてきます。離職前であれば、より充実した職務経歴書を作るためにも、今の会社で転職時のPR材料を増やすことができますよ。
こちらの記事では、転職の適切なタイミングについて解説しています。「転職をしたいけどいつするべきか良いのかわからない」という人は参考にしてみてくださいね。
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経験が浅い人が仕事についていけないときの4つの対処法
経験が浅い人が仕事についていけないときの4つの対処法
- 基本的な知識を押さえる
- 周りの人の働き方を参考にしてみる
- 疑問を後回しせずに積極的に質問をする
- 質問をする際の工夫をしてみる
経験が浅いことから仕事についていけないという悩みにつながっている場合は、業務への取り組み方を工夫してみることで改善できる可能性があります。
ここでは仕事についていけない場合の対処法について、入社・転職したてで業務経験が浅い人におすすめのものを紹介していきます。
仕事を始めたばかりで「仕事内容がよくわからない……」「何から対処すれば良いのかわからない……」という人は、一つずつ確認して実践してみましょう。
①基本的な知識を押さえる
業務経験が浅い人は、知識やスキルが少ない状態です。そのため、まずは業界知識や必要なスキルなど、仕事をするうえで当たり前な情報である基本的な知識を押さえていきましょう。
仕事を始めたばかりのうちは、基本的な知識以外は実務を通して学んでいくことが多いため、「難しいことができないから仕事についていけない」と心配しすぎる必要はありません。
業界・職種研究を改めてやってみたり、会社にある業務のマニュアルに一通り目を通してみたりして、最低限の知識を押さえられるようにしましょう。
こちらの記事は新卒就活向けですが、改めて業界研究をする際にも大いに役立ちます。業界研究のやり方について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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もし私が新しい仕事を始めるとしたら、まずその仕事に就く前に事前情報として知識のアップデートをおこないます。動画を見たり本屋にて関連書籍をいくつか購入したりして読み漁るような行動を取ると思います。
そのうえで、専門的な知識は実際の業務を通して感覚的に学んでいくような流れを踏みます。
②周りの人の働き方を参考にしてみる
仕事を始めたばかりで業務に慣れていない場合、「どのように仕事をやれば良いのかわからない」「仕事の進め方がわからない」といった状況になりやすいです。そんな場合は、周りの先輩や同僚などの働き方を参考にして、真似してみましょう。
業務に慣れている人であれば、効率的に仕事を進める方法を知っていたり、その人なりのやりやすい方法で仕事を進めたりしていることが多いです。ある程度経験のある人の働き方を参考にすることで、効率的な仕事の進め方や手順がわかり、業務でつまずくことも減るはずです。
自分が進めやすい働き方を見つけるために、一日のスケジュールを聞いてみていろいろな人の働き方を分解してみてください。
こちらの記事では仕事ができる人の特徴を紹介しています。周りの人だけでなく、一般的に仕事ができるとされる人の特徴も参考にして、ぜひ仕事で実践してみてくださいね。
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③疑問を後回しせずに積極的に質問をする
仕事を始めたての人は、覚えることが多く初めて挑戦することに溢れているため、業務に関する質問を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、後で先輩や上司に質問しようと思っていても、どんな質問をしようとしていたのかを忘れてしまったり、そもそも質問すること自体を忘れてしまったりすることがあります。そのため、疑問を後回しにせずに積極的に質問することが大切です。
頭に浮かんだ疑問や不明点は、なるべくその日のうちに解消するようにしましょう。手が離せず質問できないという場合は、疑問点や不明点をメモに残しておくことをおすすめします。浮かんだものを書き残して時間があるときにまとめて質問することで、漏れなく疑問を解消することができます。
仕事についてけなくても積極的に質問しようとしている人に対して、周囲は「頑張っているからもう少し様子を見よう」という印象を抱くと思います。
その評価は新入社員として十分合格ラインです。恥を恐れずにがむしゃらに取り組む姿勢は、先輩社員にも良い刺激を与えます。
④質問をする際の工夫をしてみる
新しい仕事に取り組む場合、「何もわからない」「そもそも自分が何を理解していないのかがわからない」といった悩みに直面することが多くあります。そんな場合は、「何もわかりません」と上司や先輩に丸投げしてしまうのではなく、質問をする際の工夫をしてみましょう。
情報過多の状況であまりにもわからないことが多すぎると、何から解決しなければ良いのかわからずフリーズしてしまいますよね。そんなときはどんなに小さなことでも、わからないと感じていることを書き出してみましょう。一つずつ書き出すことで、自分が何がわからないのか、何を知りたいのかを整理することができます。
質問の要点がわかったら、自分の思考を整理したうえで上司や先輩に質問してみてください。
また、職場が忙しすぎて教育体制が整っていないことで質問しづらいという人もいるかもしれません。そのような場合は気になった際に小出しに質問を重ねるのではなく、質問したいことの要点をまとめて、上司や先輩の時間があるときを聞いたうえで質問してみてください。
仕事についていけないと感じてる人が、先輩や上司に質問をする際にまず一番大切なことは「相手の立場に立って考える」ことです。
話しかけるタイミングや相談を受ける側の気持ちなど最大限考慮し、自分よがりにならないことが重要です。その配慮ができていれば自分が取るべき行動も自ずと見えてくると思います。
ある程度業務に慣れている人が仕事についていけないときの4つの対処法
ある程度業務に慣れている人が仕事についていけないときの4つの対処法
- タスク管理のやり方を工夫する
- 上司に相談して改善を依頼する
- 仕事のやり方を改めてみる
- 異動を検討したうえで転職を視野に入れる
仕事を始めてしばらく経つのについていけないと感じる人は、自分の働き方を工夫することに加えて、周りの協力を仰いでみることが効果的です。
ここではある程度業務に慣れている人が仕事についていけないと感じるときの対処法を4つ紹介していきます。周りに頼りながらできることを行動に移して、自信を持って働けるようにしましょう。
①タスク管理のやり方を工夫する
業務量が増えて何からやれば良いのかわからなくなっている場合、とりあえず目の前のことから片付けていくという人も多いのではないでしょうか。もちろん業務を進めていっていることには変わりはないですが、それでは効率的に進められているとは言えません。
効率的に業務をこなしていくためには、やるべきことに優先順位をつけることが大切です。やみくもに業務を進めるのではなく、業務ごとにタスク化して進める手順を書き出してみましょう。
難しい場合は、仕事を始める前にその日のうちにやるべきことを細分化して、優先度を整理してから着手することをおすすめします。今日は何をやらなければいけないのか、何からやるべきかが可視化されることで、スムーズに業務に取り組むことができるようになります。
業務量が多すぎる時、私はまずやらなければならないタスクを書き出し、「緊急度:高い/低い」と「重要度:高い/低い」の4つの象限に区分することから始めています。
まず取り掛かるべきは、緊急度が高く重要度も高いものです。やらなくて良いこと、他人に任せられることはないかも確認しています。
②上司に相談して改善を依頼する
仕事で求められるスピードや業務量が自分のキャパシティを超えていて仕事についていけない、つらいと感じる場合は、上司にスピード感や業務量について相談してみましょう。
上司は、あなたならできるはずと思っていたり成長してほしいと思ったりする一心で、早いスピードを求めたり、多くの業務量を課すことがあります。できない、つらいと思っている状況を伝えずにいると、「何も相談してこないなら問題ないのかな」と思われる可能性があるため、自分から相談することが大切です。
「どのようなことがつらいのか」という現状に併せて、「どれくらいのスピード・業務量を希望するのか」といった希望も伝えて、状況の改善を依頼してみてください。
③仕事のやり方を改めてみる
仕事をする際は自分が慣れているやり方で進める人が多いですが、そのやり方が必ずしも効率の良いものとは限りません。入社当初に教えてもらったやり方のままの人もいれば、自分なりのやり方で進めている人もいるでしょう。
自分が慣れているやり方をしているのに仕事についていけない、周りに置いていかれていると感じる人は、一度自分のやり方をリセットすることを意識して、仕事ができる人や優秀だと思う人のやり方を参考にしてみることをおすすめします。
新しい方法を学ぶことで、無駄な作業や複雑な手順があったことに気が付いたり、今までよりも自分に合ったやり方が見つけられたりすることがあります。なかなか業務改善ができないという人は初心に戻って、ほかの人のやり方を真似してみてくださいね。
人それぞれ得意・不得意や性格の違いがあるため、優秀な人の仕事の進め方が必ずしも自分に合っているとは限りません。
たとえば、ある人はスピーディな対応が得意なものの、自分は慎重に進めることで高い成果を出せるかもしれません。他人の方法を参考にしつつ、自分に合ったやり方を見つけることが大切ですよ。
④異動を検討したうえで転職を視野に入れる
「何をしても今の状況を改善できない」「上司と価値観が合わなくてつらい」という場合は、他部署に異動して状況が改善されるかを考えてみましょう。部署によって業務の進め方や価値観が異なることがあるため、自分が納得した働き方ができる可能性があります。
それでも仕事についていけないと思う場合は、転職を視野に入れてみてください。誰にでも得意・不得意があるように、向いている仕事や向いていない仕事もあります。もしかしたら、今の仕事が向いていないだけで、違った仕事であれば生き生きと働けるかもしれません。
転職を検討する際は、自分は何が苦手で何が得意なのか、どんなことをしてどんなキャリアを歩んでいきたいのかを明確にしたうえで行動に移していってくださいね。
採用されたということは、業務適性の可能性を評価されたということです。仕事についていけないと感じていたとしても、任された仕事のなかで、叱られなかったこと・普通にできたこと・苦ではなかったことはありますか?
これらを丁寧に振り返って自己分析をすることで、転職をしたり将来の自分のあり方を見つけたりする際に役立ちます。
転職をする際は、自己分析をして自己理解を深めることが必須です。こちらの記事で自己分析の詳しいやり方を解説しているのでぜひ参考にしてください。
関連記事
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
記事を読む
「転職をしたいけど、自分の向き・不向きがわからない」という人はこちらの記事をチェックしてみてください。向いている仕事と向いていない仕事を見つける方法を解説しています。
向いている仕事の見つけ方
向いてる仕事がわからない……図解で読み解く適職の見つけ方
向いていない仕事の見極め方
「仕事が向いていない」と悩む人へ|仕事を辞める前に試すべきこと
思い詰めるのも危険! 心身の疲れによって仕事についていけないと感じることもある
仕事で思い詰めてしまったり心身が疲れて精神的に病んだりしてしまうと、悩みがどんどん増えてしまい頭が回らなくなることがあります。
このような状況に陥ると今までできていたこともできなくなってしまう場合があるため、仕事についていけないと感じることにもつながります。
心と身体が疲れて仕事についていけないという場合は、上司に相談して業務量を調整してもらったり休職を検討したりして心身を休め、リフレッシュすることが大切です。
疲れてしまって仕事に集中できなかったり以下のような症状が出ていたりする人は、まずは心身ともに休めることを心掛けましょう。あまりにも精神的につらい場合は、精神科の受診を検討してみてくださいね。
心身の疲れが出ているサイン
- 常に気分が憂うつですっきりしない
- 仕事が億劫で疲れやすい
- 些細なことにもイライラしてしまう
- 不安になりやすい
- 文章を読んでも内容が頭に入ってこない
- 集中力が低下している
参考元:厚生労働省
下記の表では、どうしても疲れてしまってどうすれば良いのかわからないという人に向けた相談窓口をまとめています。「周りに頼れる人がいない」「誰に相談すれば良いのかわからない」という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
相談窓口 | ツール | 概要 |
---|---|---|
まもろうよ こころ | サイト https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/ | 厚生労働省より、ホットラインのまとめが掲載されている。 |
#いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク) | 電話 0120-061-338 | 「死にたい」「消えたい」「生きることに疲れた」などを、専門の相談員が必要な支援策などについて一緒に考える。 |
よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター) | 電話 0120-279-338 | 暮らしの悩み、セクシュアル関係の悩み、女性の悩み、海外の人の悩みなど、どんな人のどんな悩みにも寄り添い、解決する方法を探す。 |
こころの健康相談統一ダイヤル | 電話 0570-064-556 | 日々のストレスなどで心が疲れている人に向けて、解決方法を探す。(うつ病・アルコール依存症・薬物依存症なども含む) |
特定非営利活動法人東京メンタルヘルス・スクエア | Webチャット https://www.npo-tms.or.jp/public/kokoro_hotchat/ | 主要SNS(LINE、Twitter、Facebook)及びWebチャットから、年齢・性別を問わず相談に応じる。 |
特定非営利活動法人あなたのいばしょ | サイト https://talkme.jp/ | 24時間365日、専用サイト上で誰でも無料・匿名で相談できる。 |
- 精神的に疲れてしまって何も手につかず、仕事についていけません。上司に休職について相談する気力もないです。
上司以外の信頼できる人に相談することも考えてみよう
あなたの感じている疲れや不安は決して異常ではなく、誰にでも起こりうることです。無理に頑張ろうとせず、まずは自分自身を大切にすることを考えてください。
上司に休職について相談する気力が湧かないならば、たとえば、信頼できる同僚や友人に話を聞いてもらうことで気持ちが軽くなることもあります。また、会社のカウンセリングサービスや産業医に相談するのも一つの手です。
自分を責めずに、自己ケアを優先した休息が大切です。心身の健康を最優先に、適度な休息を取りリラックスできる方法を見つけて、少しずつ元気を取り戻していきましょう。
適切な対応で仕事についていけない悩みを解決して自信を持って仕事に取り組もう
仕事についていけないという悩みはどんな人でも抱える可能性があるものです。しかし、悩みの要因や対処方法は一つではなく、人それぞれ異なります。
仕事についていけないからといって落ち込みすぎる必要はありません。適切な対処法を知って、自分にできることを自分のペースで進めることで、悩みの解決につながるからです。
まずは、記事で紹介した立場別の要因と対処方法を参考にして、自分がやるべきことを見つけてみてください。そのうえで次の行動につなげ、自信を持って仕事に取り組めるようにしてくださいね。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る仕事についていけないと感じても落ち込む必要はない
仕事についていけないと感じる瞬間は誰しも経験することだと思います。考えようによっては「自分にこれまでなかったスキルを習得しようとしているからこそついていけていないのだ」と考えることもできます。
おそらく、自分がすでにできることや簡単にこなせるようなことであればこのように悩むことはありません。しかし、悩んでしまうということはこれまでの自分よりも一歩先へ進もうとしているという証であるとも考えることができます。要はチャレンジしているということです。
悩んだときは客観的な視点を持ってみよう
また、客観的に見てみると意外とほかの人からは「できている」というように見られる場合もあります。主観的に自分だけそのように思い込んでしまっていることがあるので、ちょっと悩んでいるかもと感じたときにはすぐに誰かに意見を求めてみると良いかもしれません。
誰しも落ち込んでしまうことはありますが、そこからどのようにして持ち直すかというのが重要です。気持ちは「常に冷静」を心掛けていきましょう。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
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