この記事のまとめ
- テンプレートを活用して自己PRを簡単に書けるようになろう
- 5分でできる一工夫が周囲の自己PRとの差をつける
- 20の例文を参考にして自己PRで使える表現の幅を広げよう
就活で各企業に送るエントリーシート(ES)の多くに、自己PRという項目があります。しかし「文章で自分の強みを伝えるのが難しい」「企業ごとに書き分けるのは大変……」と悩む学生は多いでしょう。
就活では総じて論理性の高い説明力が求められます。なかでも自己PRは自分の長所をアピールする項目なので比較的自由度が高く、文章構成力に不安のある人や、就活準備を手短に進めたい人にとっては億劫に感じられるかもしれません。
しかし、そんな自己PRもコツをつかんでしまえばすらすらと作れるようになります。志望企業ごとの書き分けも数分の工夫で可能です。効率的に質の高い自己PRを作成できれば、あまった時間をほかの就活準備にあてることができ、内定獲得にもつながります。
この記事では、キャリアアドバイザーの秋田さん、吉野さん、野村さんとともに、自身の魅力を伝える自己PRが簡単に作成できるようになるコツを解説します。自己PRを手早く書き上げたい人はぜひ参考にしてください。
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自己PRは簡単に書ける! コツをつかんで短時間で高品質の文章を作ろう
自己PRは、新卒就活では多くの企業に求められる内容です。多い人は何十社へ自己PRをすることになるので、応募企業ごとに自己PRを作成していたら途方もない時間がかかります。志望動機や面接対策にも時間を割かなくてはならないので、自己PRが簡単に作成できたら便利ですよね。
自己PRは自身の強みや人柄を伝える重要な項目であり、ほかの学生との差別化を図るのに適しています。ほかの学生も限られた時間のなかで自己PRを作成しているので、反対に言えば、質の高い自己PRをより短時間で作れるようになれば差別化できます。
この記事の前半では自己PRのテンプレートや、そこに落とし込む内容を比較的手軽に探せる自己分析の方法を紹介します。まずは自己PRを効率的に作成するための土台を作り上げましょう。
後半では、短い時間で自己PRを応募先ごとに書き分けるコツや、多くの企業で求められる強みについて解説します。前半で作成した自己PRに一工夫を加えれば、採用担当者や面接官をぐっと惹き込むことも可能です。参考にできる20の例文も掲載するので、これらを参考に、自己PRを効率的に作成していきましょう。
「そもそもESや自己PRがわからない」という人は以下の記事で自己PRの基礎知識を身に付けましょう。
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自己PRは就活において必ずといっていいほど必要になります。自己PRが曖昧なまま就活がうまくいかなかったという就活生は多くいます。
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(リーダーシップが強みの場合)
採用担当者が見る4ポイントを凝縮! 誰でも簡単に使える自己PRテンプレート
自己PRでは、自身の強みを初対面の採用担当者や面接官に知ってもらわなくてはなりません。特に学生の自己PRを見比べやすいESでは、論理的な文章で書かれていないと、読みづらいという理由で不合格になってしまう可能性があります。
論理的な文章と聞くと「何だか難しそう」と気おくれする人もいるかもしれませんが、わかりやすい文章には型があります。その型さえ理解できれば、筋道立った文章を書くことは誰にでも可能です。この章では上記のテンプレートに従って、採用担当者に自身の魅力を伝えられる自己PRの簡単な書き方を解説します。
論理的な自己PRがすらすらと書けるようになると、面接官に口頭でプレゼンするときにも相手にとって理解しやすい話し方がわかるようになりますよ。
自己PRの字数を400字以内と指定する企業は多いので、400字以内に収める方法を知りたい人はぜひこちらの記事にも目を通してくださいね。
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①自分の強みを端的に示す
担当者にとって読みやすい自己PRとは、学生の強みが一目でわかるものです。よって、自己PRは「自分の強みは傾聴力です」などと結論から始めましょう。強みが初めに提示されていることで、担当者も「この強みのプレゼンが始まるのだな」と心構えをして自己PRを読み進めることが可能になります。
併せて、強みを簡潔明瞭に表現することも重要です。せっかく結論ファーストで始めた文章も、結論そのものがわかりづらければ効果が薄れてしまいます。ピンポイントで自分の強みを表せるよう、言い換え表現や文章を2文に分けるなどの工夫をしましょう。
たとえば、「相手の話に耳を傾け、相手の要望や悩みを的確に把握できる」という強みをアピールしたい場合、以下のような表現が可能です。
強みが伝わりにくい例文
私の強みはコミュニケーション能力です。
言い換え表現を活用したOK例文
私の強みは傾聴力です。
内容を2文で表したOK例文
私の強みはコミュニケーション能力です。人と話す時、話の内容だけでなく、表情や仕草などにも注意を払うことで相手の考えをより深く理解することができます。
受け取り方が人によって異なる可能性がある表現は避けましょう。2つ目の例文の場合、2文目の補足がなければ社交性が高いとも協調性が高いとも読めてしまいます。
必ずしも結論ファーストでなければ通過率が下がるというわけではありませんが、採用担当者は多くの自己PR文を読むため、理解しやすい文章を好みます。
まずは興味を持ってもらうためにも、結論ファーストの書き方がおすすめです。
「探しても自分の強みが見つからない」と悩んでいる人はこちらの記事も参考にしてください。強みを発見するためのコツが凝縮されています。
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コピペで使える自己PR文がかんたんに作れます
自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?ツールで実際に文章を作成してみてからブラッシュアップする方が効率的に受かりやすい自己PRを作成することができます。
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(リーダーシップが強みの場合)
②強みの根拠となる具体的な過去の成果を伝える
強みを伝えたら、次には「なぜそれが自身の強みなのか」を説明する過去のエピソードをプレゼンしましょう。初対面の採用担当者は、明確な根拠がなくては学生の主張に納得することができないからです。
このとき大切なのは、初対面の相手にも伝わるよう、エピソードを具体的に書くことです。抽象的な話は伝わりにくいだけでなく、書き手の狙いとは異なった読み取り方をされるリスクもあります。具体性を持たせるために、「いつ」「誰と」「何をしたか」を明示しましょう。
そして、「何をしたか」という成果を主張するにも具体性が重要です。数字や他者からの評価を組み込んで、担当者が成果をイメージしやすいように工夫しましょう。
具体的な成果を伝えるOK例文
大学3年生から喫茶店でアルバイトを始めました。紅茶を豊富に扱っていたため、お客様から「おすすめは?」「このケーキに合う紅茶は?」と質問されることが多かったです。
おすすめを押し付けるのではなく、お客様一人ひとりに最適な紅茶を提案するため、まずは店内の紅茶を分類したフローチャートを店長と作成しました。そしてお客様の好みや気分などをヒアリングして店員がフローチャートを辿るようにしました。
お客様のちょっとした仕草や言い回しから迷いなどを汲み取るよう努めた結果、「説明がわかりやすい」「お陰でおいしい紅茶に巡り合えた」といったお言葉をいただき、お客様アンケートにもとづく店員別の接客満足度ランキングでも年間1位になりました。
③成果を出せた理由を論理的に説明する
具体的な成果をアピールする時、成果のためにどのような貢献をしたかが明確に書かれていない場合、採用担当者からの納得は得られません。それどころか、「成果が上がった要因は別のところにあるのでは?」と強みそのものに疑問を持たれるかもしれません。
成果を伝えるときには、自分が「何をしたか」をロジカルに説明することが重要です。ロジカルな自己PRであれば、誰が読んでも「この取り組みがあってこの結果になったのだな」とわかります。自己PRを書き上げた直後は文章を客観的に読み返すのが難しいので、書いてすぐに提出するのではなく、一日程時間を置いてから見直すようにしましょう。
具体的な成果を伝えるOK例文①
お客様のちょっとした仕草や言い回しから迷いなどを汲み取るよう努めた結果、「説明がわかりやすい」「お陰でおいしい紅茶に巡り合えた」といったお言葉をいただき、お客様アンケートにもとづく店員別の接客満足度ランキングでも年間1位になりました。
具体的な成果を伝えるOK例文②
常連のお客様の好みに合う茶葉が入荷した際、お客様のくつろぎを邪魔しないように静かに試飲を提供し続けたた結果、「いつもおいしい紅茶を紹介してくれる」「買ってほしいと言われないとかえって気になった」と、売り上げが前月比25%アップしました。
ビジネス文章は、数学の方程式と同様に一定のフォーマットがあります。情感豊かで個性的な表現を求め過ぎると、かえって書きにくくなります。自己PRも、まずは、PREP法などの「型」を守ることを意識してください。
テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。自己PR作成ツールなら、簡単な質問に答えるだけで誰であっても、分かりやすいテンプレであなたの強みが完璧に伝わる自己PRが完成します。
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(リーダーシップが強みの場合)
④自分の強みを企業で活かせることをアピールする
最後に、自分の強みが応募先の企業でどのように活かせるかも伝えましょう。入社後に強みを活かす道がはっきりしていることで、企業への熱意の高さを示せます。また、一日に大勢の学生の自己PRを見聞きする採用担当者や面接官にとって「入社後にはこんなふうに活躍してくれそうだ」と想像できる自己PRは印象に残りやすいです。
入社後のビジョンが明確になっている学生は、その企業への志望度が高いと見なされやすいです。自己PRは強みだけでなく、企業への熱意を伝えることも可能な項目なのです。さらに、熱意の伝え方でも周囲との差別化を図ることができます。企業は「自社に貢献してくれる人材」を探して採用活動をおこなっているので、自分を採用するメリットを企業にわかりやすく提示することが重要です。
具体的な成果を伝えるOK例文
上記の経験を活かし、入社後はホテルスタッフとしてお客様の悩みや迷いに寄り添います。くつろぎや特別感を重視する貴社ホテルで、お客様の一生の思い出に貢献したいです。
- 企業への熱意は志望動機で伝えるだけではダメですか?
自己PRで企業への熱意に具体性を持たせることが大切
企業への熱意を志望動機だけで伝えるのは不十分です。自己PRの締めくくりでも企業での活躍を具体的にイメージさせることが重要です。
志望動機は「なぜこの企業を選んだのか」を中心に書きますが、自己PRは「自分の強みを企業でどう活かすか」をアピールします。このすみ分けにより、熱意と適性の両方をバランス良く伝えることができます。
たとえば、志望動機で「御社のサービス理念に共感しました」と述べたなら、自己PRでは「お客様対応の経験を活かし、御社のサービス向上に貢献したい」と具体的に述べると効果的です。
自己PRの締めの文章がうまく思いつかない、内容をきれいにまとめられないと悩む人はぜひこちらの記事も参考にしてください。OK例・NG例を掲載しながら、企業から高評価を得られる自己PRの締め方について解説しています。
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自己PRの締め方に必須の3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
自己PRの締め方で採用担当者の印象はがらりと変わります。この記事ではキャリアコンサルタントと自己PRの締め方に必要な3つの要素を解説するので、自己PRの締めに必ず盛り込みましょう。また自己PRの締めに使いやすい6つの型と、やらない方が良い締め方4選も紹介していきます。
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簡潔な自己PRで自分の魅力を伝えるコツは? キャリアアドバイザーが解説
応募企業によっては、自己PRを100~200字程度にまとめるよう指定されることがあります。短い文章では強みを詳細に説明することは難しいため、入れる情報を選択しなくてはなりません。しかし、どの要素は削っても良く、反対にどの要素は入れるべきかなどの判断はなかなか難しいです。
また、ESではなく、面接の場で自己PRをプレゼンする際にも注意が必要です。面接は企業と学生の相互理解の場なので、長い時間一方的に話し続けるとコミュニケーション能力に疑いを持たれてしまうリスクがあります。こういった場面でも自己PRを端的におこなわなくてはなりません。
今回は採用担当者として7年のキャリアを持つキャリアコンサルタントの秋田さんに、簡潔な自己PRで自身の魅力を最大限にアピールするコツについてたずねました。
アドバイザーコメント
秋田 拓也
プロフィールを見る自己PRを簡潔にするには削っても良い箇所の見極めが重要
文字数が限られている場合、文章をまとめるのには苦労する人も多いでしょう。文章を簡潔にするには「事柄の説明は省いてもかまわない場合がある」というポイントを押さえましょう。説明がなくても内容が伝わるのであれば、省いても問題ないということです。
親切心から文字数が多くなり、逆に読みづらいPR文になっているケースは多いです。パーツごとに「ここを削っても内容が伝わるか」を確かめながら文章を構成してください。採用担当者は簡潔にPR文ができるかを試しているととらえるとわかりやすいと思います。
面接では面接官を観察して自己PRにかけるべき時間を割り出そう
また、口頭での自己PRの時間に関しては、面接時間に左右されます。時間の指示がある場合を除いてフリータイムだととらえてください。
そうなるとさじ加減が難しいのですが、話す時間の見計らい方として、面接官の様子を観察することが有効です。面接官が「もっと聞かせてほしい」と思っているのか「そろそろ終わってほしい」と感じているのか、この判断ができればタイミングを見極めることができます。
面接官の返答や態度、顔色を観察してください。こういったスキルは面接の回数を重ねると上達します。短過ぎず長過ぎずを意識して、対人観察のスキルを磨きましょう。
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?
簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。
作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
自己PRテンプレートに入れる内容を整理しよう! 簡単にできる自己分析法3選
自己PRテンプレートに入れる内容を整理しよう! 簡単にできる自己分析法3選
- 感覚的に頭のなかを整理できる「マインドマップ」
- 素早く過去を振り返れる「モチベーショングラフ」
- 客観的な意見を手に入れられる「他己分析」
自己PRを書くには、自分の強みと、その強みが発揮された具体的なエピソードが必要になります。とは言え自分の長所を的確に説明できる人はなかなかいません。いざ文章にしようとすると筆が進まないということもあるでしょう。
そういったときに役立つのが自己分析です。就活では「なぜそう思ったか」「なぜそうしたか」と自分の考えや価値観を言語化するよう求められます。自己PRもその一環です。自分を見つめ直す機会を設けることで、自分への先入観を取り払うことができ、自分の強みを再確認することができます。あるいはこれまで気付かなかった自分の強みを発見できるかもしれません。
ここから手軽に始められる自己分析の方法を3つ紹介するので、自己PRに落とし込む内容が思いつかない、まとまらないと困っている人はもちろん、自分の魅力をより効果的に伝えたい人はぜひおこなってください。
自己分析をじっくりとおこないたい人はこちらの記事を参考にしましょう。すぐに使えるフォーマットも付いているので、活用してくださいね。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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①感覚的に頭のなかを整理できる「マインドマップ」
マインドマップは、自分を構成する要素を感覚的に把握することに秀でた自己分析の手法です。紙とペンのみでおこなえます。紙の中央に「自分」というテーマを置き、そこから連想されることを単語やイラストなどで放射状に表していき、自分の思考回路を書き起こすのです。
連想ゲームのようにおこなうことができるので、自由度が非常に高いという特徴があります。そのほかにも、隙間時間に進められる、後から見返したときにどういった思考でその答えに辿り着いたかが思い出しやすいといったメリットもあります。
「頑張ったこと」「得意なこと」といったキーワードから、自分の強みや強みが発揮された瞬間を掘り起こしていきましょう。
簡単にマインドマップを作成できるツール
マインドマップの内容を自己PRに落とし込む際は、まず中心に置いた「自分」から連なる要素から強みをピックアップし、その強みを裏付ける具体的なエピソードを思い返します。
次に、エピソードの背景や成果を具体的に書き、強みがどのように発揮されたかを具体化していきましょう。
マインドマップをより詳細に説明した記事もあるので、やり方や活用法をより詳しく知りたい人はぜひ参考にしてください。
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②素早く過去を振り返れる「モチベーショングラフ」
モチベーショングラフも紙とペンがあればすぐにおこなえる自己分析の手法です。これまでのモチベーションの上がり下がりから、自分の強みが発揮された瞬間や、強みそのものを探っていきます。
手軽でありながらこれまでの経験を網羅的に振り返ることができる点がモチベーショングラフのメリットです。「高校の頃は充実していたな」「どうしてだろう?」「美術部でコンクール入賞を目指していたからだ」「自分は成長のための努力を惜しまないタイプだ」といったように過去を深掘りしていき、強みを導き出しましょう。
- モチベーションの起伏が小さく、自分の強みを見つけられません。
記憶を刺激するアイテムを用意してから取り組もう
モチベーショングラフがうまく書けない人は、エピソード記憶が苦手なタイプかもしれません。エピソード記憶とは、「個人が経験した出来事に関する記憶」、つまり思い出のことです。
思い出を覚えておくのが得意な人もいれば、苦手な人もいます。いきなりグラフを書くのではなく、通知表、写真アルバム、過去のスケジュール帳など、記憶を呼び起こすアイテムを用意してから取り組んでみてはいかがでしょうか。
それでも難しい場合には、一度ほかの自己分析方法を試してみるのが良いでしょう。
モチベーショングラフについても進め方や活用法を網羅的に解説した記事があるので、やってみたいと感じた人はぜひこちらも参考にしてください。
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③客観的な意見を手に入れられる「他己分析」
自分の強みを客観的に知る他己分析の取り組み例
- 「私にはどんな強みがある?」と質問する
- 自己分析の結果を見せて過不足がないか確かめる
- 「こういった状況だと私はどう振る舞う?」とたずねる
他己分析とは、他者に自分を分析してもらう自己分析の手法です。自分を客観視することが重要な自己分析において、第三者の意見を集めることはとても重要です。基本的には、自己分析を補完するものと思ってください。
他己分析を依頼する相手は、自分に対して率直な意見を言える人が良いです。他己分析は依頼する相手によって内容が大きく異なってしまう可能性もあるので、人選は慎重におこないましょう。または、複数人に頼むのもおすすめです。
第三者の意見を取り入れて、初対面の採用担当者が深く納得する自己PRを作成しましょう。
他己分析では、自分のことをよく知る人にフィードバックをもらいましょう。自分に忖度せず、的確に特徴・傾向を伝えてくれる人に依頼するのがおすすめです。
他己分析では、「なぜその人にこう思われているのか」が大切になります。その理由を深掘りすると、自己理解が進み、自己PRも充実していくでしょう。
「他己分析に興味があるものの、どう頼めば良いか悩む」「返ってきた答えをもっと活用したい」といった人は以下の記事も参考にしてくださいね。
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- 言い換え表現で企業の求める人物像とのマッチ度アップ
- 数字や他者評価を活かして成果をわかりやすくアピール
- 締めの一言で応募先への理解度の高さを強調
自己PRは強みを通して個性や人柄をアピールすることができるため、ほかの学生との差別化を図るのに適した項目です。ここまで自己PRをより効率的に作成するための方法を解説してきましたが、この章では簡単な工夫でライバルとの差をつけるテクニックを紹介します。
いずれも慣れれば5分以内にできる工夫です。自己PRの説得力は一手間でぐっと高められるので、書類選考の通過率アップに役立ててくださいね。
①言い換え表現で企業の求める人物像とのマッチ度アップ
企業のホームページ(HP)や採用ページには、その企業が欲する理想の人材の条件が記載されています。それをどのように定めているかは企業によって異なりますが、その企業で活躍する人材の共通点や、企業風土や既存社員との相性から導かれていることが一般的です。
よって、自己PRの冒頭で示す強みを企業の提示する理想像に寄せた表現をすると、採用担当者が一目で「この学生は自社に合いそうだ」と好印象を抱きやすくなります。
企業の求める人物像 | 自分の強みに合わせた言い換え |
---|---|
コミュニケーション能力が高い人 | 協調性が高い人 |
交渉力がある人 | |
主体性のある人 | リーダーシップがある人 |
積極的に動ける人 | |
チャレンジ精神が強い人 | 成長意欲が高い人 |
好奇心が強い人 |
自分の強みを言い換えることで応募企業と自身の相性の良さを強調しましょう。
- 志望企業の求める人物像が自分とかけ離れています。自己PRに嘘の強みを書いても良いですか?
企業の求める人物像と自身の経験を関連付ける工夫をしよう
自分の強みを偽ることは避けましょう。面接で矛盾が生じる可能性が高く、信頼を損ねる原因になります。企業の求める人物像が抽象的でも、自己PRでは自分の経験をうまく関連付けることが大切です。
たとえば、企業が「主体性」を求めている場合、日常の些細なことでもアピールできます。サークル活動で新しいイベントを提案して実行に移した経験や、授業で積極的に発言してディスカッションをリードした経験などが該当します。
これらのエピソードは「主体性」としてアピールすることが十分に可能です。
また、求める人物像と完全に一致しなくても、自分の成長意欲や学習能力のアピールをするのも効果的でしょう。企業は新卒採用でポテンシャルを重視することが多いため、入社後に理想像に近づく意欲を示すことでも高評価を狙えます。
嘘はつかず、信頼性を保ちながら自分の強みを企業に合わせて表現しましょう。
強みの言い換え表現は以下の記事でも紹介しているので、適切な言い換えが思いつかないといった悩みを抱えている人はぜひ参考にしてください。
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②数字や他者評価を活かして成果をわかりやすくアピール
自己PRテンプレートに入れる内容を整理しよう! 簡単にできる自己分析法3選でも触れたとおり、自己PRで成果をアピールするときには、それがどれほどの成果なのかを初対面の採用担当者にも伝わるように表現を工夫する必要があります。多くのESには字数制限があるうえ、説明が長くなると読みづらさにもつながるので、なるべく端的に成果を伝えなくてはなりません。
よって、成果の程度を表すときは、数字などを活用するのが有効です。たとえば「サークルの運営状況を改善した」場合、「参加者を昨年より200%増やした」と表現したほうが規模感が伝わります。
「研究をやり抜いた」といった数字で表しにくい成果も、「母に『今までで一番熱心に物事に取り組んでいた』と言われた」「教授に『誰よりも多く質問をしに来た』とほめられた」など、第三者から評価を受けたはずです。
数字も他者評価も、自分のことを何も知らない第三者に成果をわかりやすく伝えるテクニックです。自己PRを書く際にはどちらか一つでも組み込む余地がないか検討しましょう。
③締めの一言で応募先への理解度の高さを強調
自己PRは、「入社後にその強みをどう活かすか」で締めくくると文章の論理性が高まります。この締めの一文に応募企業ならではの要素を入れることができると、企業への志望度の高さも同時にアピールできるので、この一手間は大切にしましょう。
たとえばIT企業の営業職を志望する学生が「交渉力」という強みをアピールする自己PRを締める時、以下のような一工夫があると応募企業への熱意が伝わりやすいです。
応募企業への理解度を強調した自己PRの締めくくり
この経験で培った交渉力を、入社後は営業職として活かしたいです。貴社は今後競争の激しくなるAI領域への参入を予定しています。大学での学びと自身の強みを活かして利益を生み、新たな挑戦を続ける貴社の成長に貢献したいと考えています。
NG例文
この経験で培った交渉力を、入社後は営業職として活かしたいです。営業としてお客様とやり取りをし、お客様と貴社双方にとって最大限の利益を生めるよう努めます。
2つ目の例文は内容が悪いのではなく、どの企業の営業職を志望する際にも使えてしまう文言であるために熱意が伝わりにくいです。採用担当者が「自社をよく研究している」と思える自己PRを書いて、書類選考の突破を狙いましょう。
締めくくりは、全体の文字数の1~2割以内を目安にしましょう。人生観や仕事観全体にフォーカスすると、文章の展開がまとまりやすくなります。
企業理念と自分の価値観が一致する点を押さえ、キーワードとして活用していきましょう。
書き分けが簡単に! 自己PR文をストックしてエントリーを効率化しよう
書き分けが簡単に! 自己PR文をストックしてエントリーを効率化しよう
- 自己PRを応募先に合わせて書き分けるための2ポイント
- ストックしておくと便利な自己PRのタイプ2つ
ここまでは一つの自己PRをいかに効率的に書くか、いかに簡単にクオリティを上げるか、という部分に焦点を当ててきました。しかし自己PRは一つ書いたら終わりというわけにはいきません。企業は自社への熱意が高く、自社との相性が良さそうな学生を見極めていくので、自己PRも企業ごとに書き分けが必要です。
ここからは各社へ送る自己PRをいかに簡単に書き分けるかを解説していきます。「書き分けられるほどたくさんの強みがない」「同じ業界・職種に応募するなら自己PRの内容は同じでも良いのでは?」と思う人も、書き分けの必要性を再確認して、以下の解説を参考にしてください。
自己PRを応募先に合わせて書き分けるための2ポイント
自己PRを応募先に合わせて書き分けるための2ポイント
- 応募企業の風土を把握しよう
- 応募職種で求められるスキルを理解しよう
まずは自己PRの書き分けについて解説していきます。応募企業・職種への熱意は基本的に志望動機で述べるものですが、「入社後にいかに活躍できるか」をアピールできる自己PRもまた、企業への熱意を伝えるうえで重要な項目です。
そのために重要なポイントは「企業風土」と「応募職種で求められるスキル」を理解して自己PRに落とし込めているかどうかです。それぞれ例文とともに方法を解説していきます。
大学時代の部活動で培った調整力を例にした書き分けもそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
①応募企業の風土を把握しよう
企業風土とは、その企業で求められる考え方や行動の傾向を包括的にとらえたものです。その企業で求められやすい行動と自分の行動傾向が一致していると、入社後にミスマッチに苦しむ可能性が下がります。企業としても、入社後により長く一緒に働いてくれる学生を探しているので、風土とのマッチ度はとても重要です。
自己PRは学生の個性が強く出る項目なので、採用担当者も学生の人柄を知る手段の一つとして自己PRを読んでいます。たとえばチャレンジ気質の企業に「慎重さ」を、ロジカルな気質の企業に「熱血さ」をアピールしても、採用担当者は既存社員との相性を心配してしまうでしょう。
チャレンジ気質の企業に強みをアピールする自己PR
私の強みは提案力です。立場の違う人の意見をすり合わせて折衷案を出すのが得意です。
大学で所属したアカペラ部は、全国大会を目指す部長と学業を優先したい副部長の方針が合わず内部分裂が起きていました。一体感が重要なアカペラにおいて、全員が同じ目標に向かえていない状況は危機的でした。
私は思い切って二人に今年の部の目標をどう決める予定なのかたずねました。すると、二人ともアカペラでも学業でも上を目指したいと思っていることがわかりました。私はバランスの取り方を話し合ってもらうべく、練習の密度を高めて拘束時間を短くした練習メニューを提案しました。
結果、二人は私の案をもとにメニューの改善を始めました。具体案があることで二人の衝突は生産的になり、学業のための時間を確保しつつ全国大会を目指すメニューが完成しました。
成長への最適解を出すための提案をした経験を活かし、企画職として貴社のチャレンジを推進するアイデアを提案していきます。
エピソード内容が具体的でわかりやすく、提案力をアピールする内容としては良いと思います。文章構成を結論ファーストにすると、読み手の興味を引くエピソード内容になります。
また、事柄の説明が多いと読みづらくなるので、内容を整理して強みのアピールに文量を割いても良かったのではないでしょうか。
とはいえ、一つの企業に同じタイプの社員しかいないわけではありません。大切なのは、自分の強みを志望企業でどう活かせるかを具体的に伝えることです。自分の強みと企業風土の相性が良くないかもしれないと感じた人も、自分の経験を多角的に見て言葉選びや表現を少し工夫するだけで、企業の求める人物像とのマッチ度を高めることができます。
企業風土を知るには、企業研究が欠かせません。加えて、その企業が事業を展開する業界についても把握するとより高い精度で企業を知ることができます。以下の記事を参考に企業・業界研究を進めてくださいね。
企業研究
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
業界研究
業界研究のやり方|業界全体をとらえたうえで気になる業界を研究しよう
②応募職種で求められるスキルを理解しよう
企業風土だけでなく、応募企業への理解も重要なポイントです。職種は実務に直結するので、業務性質との相性は働くうえでのモチベーションに大きくかかわります。
たとえば、営業職は顧客獲得や利益創出といった役目を担っているので、積極性や目標達成力が重視されやすいです。対して技術職は製品の生産・開発などを担う分、丁寧さや集中力によって適性が測られることもあります。
志望職種の具体的な業務を知り、必要になるスキルや、そのスキルを習得する素質が備わっていることをどうアピールすべきか考えましょう。
「調整力」の強みをアピールするシステムエンジニア志望の自己PR
私の強みは調整力です。
大学で所属したアカペラ部は、全国大会を目指す部長と学業を優先したい副部長の方針が合わず内部分裂が起きていました。一体感が重要なアカペラにおいて、全員が同じ目標に向かえていない状況は危機的でした。
思い切って二人それぞれに今年の部の目標をどう決める予定なのかをたずねると、二人ともアカペラでも学業でも上を目指したいと思っていることがわかりました。私はバランスの取り方を話し合ってもらうべく、練習の密度を高めて拘束時間を短くした練習メニューを提案しました。
結果、私は二人とともにメニューの改善を担うことになりました。双方の意見を具体案に落とし込む作業を第三者の私が担うことで、二人の衝突を生産的な議論にすることに成功したのです。そして学業のための時間を確保しつつ全国大会を目指すメニューが完成しました。
エンジニアは、お客様の要望を適切にヒアリングして、システムに落とし込むことが仕事です。複数人の意見を取りまとめて具体案に落とし込んだ経験を活かし、貴社のシステムエンジニアとしてお客様にとって最適な製品の提供に努めます。
自分の強みを書き、それを活かせる手段として職種を述べる流れが良いですね。相手の意見をまず聞くことに努めた点から、人柄が感じられます。
コミュニケーション能力をさらに分解して「調整力」と表現しているのもわかりやすいです。
「職種ってどんなものがあるの?」と疑問に感じた人は、こちらの記事にも目を通してください。新卒向けの求人が多い職種について詳しく解説しています。
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仕事を15種類に分けて、それぞれの特徴や役立つ資格、向いている人の特徴、適職を見つける手順や相性の良い仕事を見つけられないときの対処法を紹介。また、自分に合った仕事を見つけるためのコツをキャリアコンサルタントに質問しているので、ぜひ参考にしてください。
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ストックしておくと便利な自己PRのタイプ2つ
ストックしておくと便利な自己PRのタイプ2つ
- 汎用性の高い能力をアピールできる文章を用意しよう
- 個人の能力をアピールする文章で周囲との差をつけよう
自己PRの書き分けの軸は企業風土や職種だけではありません。強みを複数持っている人は、業界研究・企業研究の内容次第で「あの企業にはチャレンジ精神をアピールしたけれど、この企業には別の強みをアピールしたほうが響きそうだ」と思うこともあるでしょう。
アピールしたい強みが異なれば、エピソードそのものや、エピソードの表現も大きく変わります。そのため、複数の企業に効率的に応募するには強み別の自己PRをいくつかストックしておくことも大切です。
ここからは、ストックしておくとES準備や面接対策が楽になる強みを紹介します。多くの企業で求められる汎用的な強みと、自分ならではの経験を強調できる個人の強みの例を把握して、自分の自己PRの手札を増やしましょう。
- 自己PRを使い回したら企業にバレませんか?
熱意や志望度の高さを追記するステップが必要になる
応募する企業の求める人材に合わせて作成した自己PRを使い回しすると、内容によっては違和感を覚えることがあります。違和感を覚えた部分は、面接の場面で深掘りされるでしょう。
自己PRの内容はそれほど変わりはないと思うので、基本的な自己PRのフォーマットを作成しておいて、応募する企業に合わせて自己PRを追加修正して使い分けるようにすれば良いと思います。
使い回しがバレることで不採用になることはないとは思いますが、応募の熱意や真剣さにおいてはマイナスな印象になるかもしれません。
①汎用性の高い能力をアピールできる文章を用意しよう
多くの企業で求められるのは、社会人として成長するために必要不可欠な、言わば汎用性の高い能力です。一般社団法人日本経済団体連合会が発表した2018年度新卒採用に関するアンケート調査結果によると、企業が新卒採用にあたって重視した上位10項目は以下のとおりです。
82.4% | コミュニケーション能力 |
64.3% | 主体性 |
48.9% | チャレンジ精神 |
47.0% | 協調性 |
43.4% | 誠実性 |
35.2% | ストレス耐性 |
23.6% | 論理性 |
22.1% | 責任感 |
19.8% | 課題解決力 |
17.1% | リーダーシップ |
これらの能力は業界・職種を問わず広く求められるといえます。また、2004年に厚生労働省が発表した『若年者の就職能力に関する実態調査』結果を見ると、当時の企業も若手社員に対して「コミュニケーション能力」「職業人意識」といった基本的なスキルを求めています。
よって、コミュニケーション能力をはじめとする汎用的な能力は時代が変わっても必要とされるきわめて重要な能力であるといえます。これらの能力をアピールする自己PRをストックして、効率的な書き分けを目指しましょう。
このほかに、自己PRの万能ワードとして「体力」「健康」が挙げられます。これがなければ、仕事も学びも継続できないからです。
病気や療養を経験した人は、健康の維持にどう努力しているかをアピールすることで、継続的な生活習慣や自己管理力を伝えることができます。
②個人の能力をアピールする文章で周囲との差をつけよう
先に挙げた汎用的な能力は各企業で必要とされる一方、個性を出すのが難しい側面も持っています。これらの能力以外に自分らしさをアピールできる強みがあれば、加筆修正すれば各企業にも提出できるような自分用の自己PRのひな形をストックしておきましょう。
個性を出しやすい強みの例として以下が挙げられます。
個人の経験・成果・能力をアピールできる強みの例
- 語学力
- 専門領域の研究成果
これまでに鍛えたスキルを活かせる仕事をしたいと考える人におすすめの強みです。しかし、専門スキルのアピールでは将来性を図りきれない場合もあります。
新卒採用では、業務上必要なスキルは入社後に習得しても間に合うと考える企業が多く、そういった企業は現在のスキルよりも伸びしろに着目する傾向にあるからです。伸びしろがあると判断されやすいのが、コミュニケーション能力や成長意欲といった、将来的に活躍する人材になるために欠かせない基礎的な社会人スキルを持っているケースです。
たとえば留学経験にもとづく語学力をアピールする際は、留学先でコミュニケーションを取るためにどのような工夫をしたかなどを盛り込み、スキルと伸びしろの両方を持っていることを示しましょう。
英語力を活かして就活を進める方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、英語を使って仕事をしたいと考えている人は必見です。
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就活において英語は強力な武器になります。英語が採用条件もしくはプラス評価になるケース、求められる英語力などについて現場のプロであるキャリアコンサルタントと解説します。より良いキャリアを選択するためのカギにしてください。
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例文20選! 強み別の例文を参考に自己PRを作成してみよう
例文20選! 強み別の例文を参考に自己PRを作成してみよう
①傾聴力×部活動
傾聴力×部活動
私は傾聴力を活かし、退部率の50%減少に貢献しました。
大学で所属したテニス部は毎年30%の部員が退部していました。そのたびに全体の士気も下がるため、私は副部長となった3年の夏から、全部員と週に1回15分話す場を設けて相談を歓迎する雰囲気作りに努めました。
すると、多くの部員が「プレッシャーがつらい」「レギュラーとの待遇の差を感じる」といった悩みを明かしてくれました。監督の期待が適切に伝わっていないことを部内で相談し、監督から全体への声かけを増やしてもらったり、チーム内でのコミュニケーションを増やすようリーダーへ働きかけたりしました。
結果、監督と各部員のやり取りが増え、チーム内で監督の意見をポジティブに解釈する動きも活発化し、退部率が昨年比の半分になりました。
この経験から、全体の悩みを解決するには一人ひとりの悩みへの寄り添いが必要だと再確認しました。入社後はコンサル営業として、組織課題を解決するための最適な提案をします。
②傾聴力×アルバイト
傾聴力×アルバイト
私の強みは傾聴力です。この強みで勤務先のお客様の悩みに寄り添ってきました。
大学2年生から喫茶店でアルバイトを始めました。紅茶を豊富に扱っていたので、お客様から「おすすめは?」「このケーキに合う紅茶は?」と質問されることが多かったです。
おすすめを押し付けるのではなく、お客様一人ひとりに最適な紅茶を提案するため、まずは店内の紅茶を分類したフローチャートを店長と作成しました。そしてお客様の好みや気分などをヒアリングして店員がフローチャートを辿るようにしました。
お客様のちょっとした仕草や言い回しから迷いなどを汲み取るよう努めた結果、「説明がわかりやすい」「お陰でおいしい紅茶に巡り合えた」といったお言葉をいただき、お客様アンケートにもとづく店員別の接客満足度ランキングでも年間1位になりました。
上記の経験を活かし、入社後はホテルスタッフとしてお客様の悩みや迷いに寄り添います。くつろぎや特別感を重視する貴社ホテルで、お客様の一生の思い出に貢献したいです。
テニス部の例は具体的な成果が明確で説得力がありますが、説明が少し長いためそこを簡潔にするとより効果的です。
喫茶店の例は傾聴力と工夫が詳しく述べられていますが、具体的な成果をもう少し明確にすると良いでしょう。
傾聴力の自己PRについてはこちらの記事でも作成方法を詳しく解説しています。例文も豊富なので、傾聴力をアピールしたい人はぜひ参考にしてください。
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「傾聴力」で自己PRを作成するには、他の学生との差別化が重要です。この記事では、差別化に重要なポイントを例文を交えてキャリアコンサルタントが解説します。あなただけの「傾聴力」の強みをアピールして選考を通過しましょう。
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③協調性×ゼミ
協調性×ゼミ
私の強みは協調性です。
私の所属する社会学ゼミは、4人1組のグループで任意の研究を進め、レポートを各人で提出する仕組みです。そのため、自分が興味のあるテーマで研究を進めたい人同士が衝突することがありました。
私のグループも、テーマのすり合わせである2人の衝突が発生しました。私が2人のテーマの共通点と相違点を紙に書き出し、折衷案を作れないかと提案しました。それまで会話に加わっていなかった1人の意見が鋭かったため、その意見を衝突していた2人にも伝えると、次第に話し合いは収束に向かい、最終的には全員が納得するテーマに落ち着きました。
レポートを提出する頃にはそれぞれが「次もこのメンバーで組もう」と話すまでになり、その経過を見ていた教授も私たちの一体感を高く評価してくださいました。
貴社へ入社後も、全員の納得感を重視して動ける強みを活かし、貴社の営業職としてお客様と貴社双方の利益を追求します。
④協調性×部活動
協調性×部活動
私は協調性を活かし、サッカー部の県大会での成績に貢献しました。
大学のサッカー部は、スポーツ推薦のグループとそうでないグループが完全に分断されていました。私は学業にもサッカーにも力を注ぎたかったので、「サッカー一筋でない人はレギュラーに入れない」という諦めの雰囲気に驚きました。
そこで、まずはサッカー以外で両グループの接点を作ろうと試みました。お互いへの理解が暗い雰囲気を払拭できると思ったからです。私が授業やゼミでレギュラーメンバーとともに勉強に取り組むようになると、次第にその動きが全体に広がり、部活内でも分断がなくなり、全員で同じ目標に向かっている一体感によって両方のグループのパフォーマンスが向上しました。
レギュラーに入れ替わりはなかったものの、部は昨年県大会ベスト4という過去最高の成績を残しました。この経験から立場が違う人同士でも目標を同じくすることの重要性を学んだので、入社後は所属にかかわらず組織全体のパフォーマンスを向上させる働きができるよう努めます。
協調性は、エピソードを通じてアピールしやすく、組織で働くうえでも重要なスキルのひとつです。
ただし、周囲に合わせ過ぎて「自分の意見や主張を持ち合わせていない人」と勘違いされないよう、表現やエピソード選びには注意してください。
協調性の自己PRについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。協調性の高さで周囲と差をつけたい人はぜひ自己PRを作成するときの参考にしてください。
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協調性はどの企業でも必要とされる特徴のため、うまく自己PRで伝えられれば高評価をもらえます。企業が求める人物像にリンクした方向性やほかの就活生と差別化されたエピソードを盛り込み、的確にアピールする方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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⑤主体性×部活動
主体性×部活動
私の強みは主体性です。問題解決のために率先して動くことができます。
私の所属するクイズサークルは年々規模が縮小していて、私がサークル長を継いだ時点ではわずか5名と存亡の危機に直面していました。かつてのように大会出場に向けて切磋琢磨し、サークルの歴史を次の世代へ伝えたいと考え、新入生に限らず学内全体へ参加を募りました。
特にSNSに力を入れ、SNS上でクイズを発表することで宣伝に娯楽性を持たせました。SNSに出すためのクイズを作るためにメンバーと集まる機会が増えると、メンバーも次第に活力を取り戻し、学内での活動や大会参加に向けた練習にも積極的になりました。
これらの活動が功を奏し、現在までの約1年で人数は約4倍に増えました。いずれも熱心に活動に取り組むメンバーで、今年は大会出場を本格的に目指して特訓中です。
自ら率先して動くことで周囲を巻き込む力を活かし、お客様の課題にチーム一丸となって臨むWebマーケターになります。
⑥主体性×アルバイト
主体性×アルバイト
私は主体性という強みを活かし、塾講師のアルバイトで生徒を合格に導きました。
大学入学後から個別塾の講師として、小学生に算数を教えています。小学生は自分の課題や悩みを的確に説明することが難しいので、講師の寄り添いが重要でした。私は生徒一人ひとりのノートや問題を解くスピードを観察し、学習レベルや得手不得手を把握することに努めました。
併せて、生徒を迎えに来た保護者とも積極的にコミュニケーションを取り、生徒の家での様子などを把握して、最適なアプローチを考え続けました。
最終的に、私が担当した生徒の70%が第一志望校に合格でき、何人かの生徒からは感謝の手紙をもらいました。生徒と保護者双方との信頼関係を構築し、生徒を素早くサポートできる体制を作れたことが効果的でした。
この経験から、今度は運営スタッフとして、校舎全体の生徒の学習を支援していきたいと考えています。生徒と保護者それぞれからの信頼を得て、生徒が幅広い選択肢を持てるようサポートしていきます。
クイズサークルの例は、主体性を活かした具体的な改善策が印象的です。SNS活用など、創意工夫が高評価を得られるでしょう。塾講師の例は、生徒一人ひとりに寄り添った主体的な行動の良い実例です。
両者共に主体性を示していますが、改善策や成果をより具体的に表現するとさらに質を高められます。
⑦チャレンジ精神×部活動
チャレンジ精神×部活動
私の強みは演劇部で培ったチャレンジ精神です。
もともと引っ込み思案だった私は、好きな俳優に憧れて中学から演劇部に入りました。初めは舞台に立つのも恥ずかしかったですが、部で一丸となって劇を完成させるのが徐々に楽しくなり、高校ではさらなるチャレンジのために英語演劇部に入りました。
英語での演劇は、セリフを覚えることも役者同士の間の取り方も日本語とはまったく異なっていて慣れるまでに苦労しましたが、部員同士で英語を教え合うことも楽しかったです。その経験から海外に憧れ、高校では交換留学にも手を挙げました。
チャレンジすることの楽しさを教えてくれた演劇部は、英語の魅力にも気付かせてくれました。大学は高校よりも長くたくさんの国をめぐり、新しいものを学ぶ喜びを再確認しました。
このチャレンジ精神を活かし、貴社の海外事業部で新事業立ち上げに貢献したいと考えています。
具体的な記述から、いきいきとした躍動感が伝わります。憧れや喜んでもらいたい気持ちを原動力にしていることが伝わる自己PRですね。
成長意欲が感じられ、より大きなステージで挑戦してほしいと思いました。
⑧チャレンジ精神×アルバイト
チャレンジ精神×アルバイト
私の強みはチャレンジ精神です。この強みでアルバイト先の飲食店の集客に貢献しました。
勤務先は大学近くの定食屋で、休み期間に売り上げが落ち込むことが課題でした。学生に愛される、栄養満点でボリューミーなメニューの魅力をもっと広めたいと思った私は、店主に相談し、SNSでの集客に臨みました。
学生から近所の工場に勤務する人たちにターゲットをシフトし、仕事で消費したエネルギーを安くおいしく取り戻せることを宣伝すると、若い人が店に来てくれるようになりました。さらに、SNSの情報を目にとめた人が離れた地域からも来店するようになりました。
結果、勤務先は閉講期間中の売り上げが前年比150%増となりました。この活動を商店街全体に還元するのが現在の目標です。
可能性を掘り起こしてWin-Winの関係を作る挑戦意欲を活かし、貴社で地方再生というより大きな目的のために働きたいです。
チャレンジ精神の自己PRの作り方やは以下の記事でも詳しく解説しています。例文も豊富に掲載しているので、自身のチャレンジ精神をプッシュしたい人は必見です。
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例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
多くの企業がチャレンジ精神のある人材を求めているため、アピールすること自体は効果的です。しかし、チャレンジ精神をアピールする就活生は多くいるため、差別化が大切です。記事では、周囲と差をつけるチャレンジ精神のアピール方法をキャリアコンサルタントと解説します。
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⑨論理性×ゼミ
論理性×ゼミ
私の強みは論理的な思考ができることです。
私は大学で異文化コミュニケーションを研究するゼミに所属しており、国ごとのコミュニケーション文化の違いを学んでいました。国が違うとどのような障害が起きるのかを研究し発表をしようと決めましたが、メンバー同士の意見が異なりうまくまとまりませんでした。
そこで一人ひとりの意見を聞き、全体の目標と各メンバーの意向のばらつきを分析することで、全員が納得できる形に意見をまとめ上げました。メンバー間がコミュニケーションを取れていないために、意見がまとまらなかったという原因にも気付いたので、全員でのディスカッションを増やす対応もおこないました。
この経験から、問題が解決しないのにはさまざまな人のバックグラウンドが関係しており、人に合わせて考え意見を擦り合わせることの大切さを学びました。
この経験を活かし、貴社で海外旅行に行かれる方のサポートをする際は、利用者様の考えに沿ったツアープランの提案をおこないたいと思っております。
⑩論理性×アルバイト
論理性×ゼミ×アルバイト
私の強みは論理的な思考ができることです。
アルバイト先で良い集客方法がないか相談され、SNSを活用したマーケティング施策を提案し、実行しました。SNSを提案した理由は、アルバイト先の顧客傾向を分析した結果、おしゃれな店舗を好む女性客がターゲットとなることに気付いたからです。
SNSマーケティングの方法を調べ、顧客ニーズに合った投稿作成をおこない、結果的にSNSを見て来店するお客様が10%増加し、売り上げの向上に貢献することができました。
この経験を通じて、データ分析に基づいた論理的なアプローチと、クリエイティブなマーケティング戦略の重要性を実感しました。
貴社に入社させていただいた際は、自分のスキルをさらに磨き、多くの企業の成長をサポートしたいと考えています。
ゼミの例は論理的思考のプロセスは明確ですが、成果が曖昧です。
対してアルバイトの例は、内容が具体的で論理性も高いですが、施策の詳細を加えるとどのように結果に結びついたかが明確になり、さらに説得力が増すでしょう。
⑪社交性×ゼミ
社交性×ゼミ
私の強みは、ゼミで培った社交性の高さです。私のゼミは5人で一つのチームとなり発表をおこないますが、人見知りのメンバーが多くなかなか話し合いが進みませんでした。全員で話し合いを進めるのは時間がかかったため、一人ひとりと交流する時間を作り、考え方や人柄への理解を深めました。
話し合いの合間にそれぞれの良いところを引き出すような会話を心がけ、チーム全体の雰囲気がよくなり、発表も成功しました。この経験から、人と人との関係を築くことの大切さと、個々のニーズや意見を尊重することの重要性を学びました。この経験は、顧客との信頼関係を築くうえで大いに役立つと考えています。
貴社に入社させていただいた際には、この経験を活かし、多くのお客様に信頼される販売員になりたいと考えております。
⑫社交性×アルバイト
社交性×アルバイト
私の強みは、アルバイト経験で培った社交性の高さです。私はアルバイトで飲食店に勤めており、ホールスタッフを担当していました。顧客の方が多い店舗だったため、配膳時にもコミュニケーションを心がけ、雑談ができる関係を築きました。
顧客の方を覚えられるようノートを作り、似顔絵や話した内容をまとめていたら、以前話していた内容を覚えてくれていると喜んでいただけました。天気が悪い日でも、自分に会いに来たといっていただけるリピーターを2%増加させることができました。この経験は、社会人になって学生とかかわる場面でも役立つと考えています。
貴社に入社させていただいた際には、この経験を活かし、学生に相談してもらえるような塾講師になりたいと考えております。
「良いところを引き出すような会話を心がけ」「顧客の方を覚えられるようノートを作り」といった具体的な工夫が素晴らしいですね。
そのような工夫は自分で考えたのですか? それとも、目指すロールモデルがいるのですか? といった質問をしたくなりました。
⑬リーダーシップ×部活動
リーダーシップ×部活動
私の強みは部活動で培ったリーダーシップです。
私はサッカー部のキャプテンを任されており、20人ほどのメンバーを束ねていました。メンバーがそれぞれ異なるプレイスタイルを持っていたため、チーム全体のまとまりが欠けていることが問題点でした。
そこで、私は一人ひとりのプレイスタイルを研究し、試合中に大切にしていることをヒアリングすることで、各メンバーの意見やニーズを把握しました。その結果、チームの統率力が向上し、試合でのパフォーマンスも大幅に改善されました。
この経験から、リーダーとしての役割や責任を理解し、メンバー一人ひとりの個性や強みを活かしてチーム全体の成果を上げる方法を学びました。
貴社に入社させていただいた際もこの経験を活かし、お客様のニーズに合わせたトレーニングプランを提案し、目標達成をサポートしたいと考えております。
⑭リーダーシップ×アルバイト
リーダーシップ×アルバイト
私の強みは、リーダーシップがあることです。
私はアルバイトで飲食店に勤めており、20人ほどのアルバイトの中でバイトリーダーを任されていました。スタッフごとにやり方の違う業務があり新人が困惑していたため、主要メンバーの意見を聞き取りやり方を統一するようにしました。
また、まとめた内容はノートにして、私がいないときも確認できるようにすることで、アルバイトスタッフ全体の能力の底上げをはかりました。
結果的に店長からどのスタッフが出勤していても仕事の質が安定しており、スタッフからも働きやすくなったと感謝されました。
貴社に入社させていただいた際もこの経験を活かし、自分がいないときでもほかのスタッフが同じように対応できる販売員になりたいと考えております。
リーダーシップを強みとする際は、「独りよがりな内容になっていないか」「行動力だけをアピールしていないか」を注意する必要があります。
周囲への気配りや協調性をアピールできる内容にすると、リーダーとしてのマネジメント能力がアピールできます。
リーダーシップのアピール方法は以下の記事でも解説しています。自身がリーダーシップを発揮した瞬間をより魅力的にプレゼンするための参考にしてください。
自己PRの作成方法
例文17選|自己PRでリーダーシップを最強の強みとして伝える方法
経験の回答例
リーダーシップを発揮した経験が伝わる回答例12選! 作り方も伝授
⑮柔軟性×部活動
柔軟性×部活動
私の強みは、柔軟性を持って物事に対応できることです。
私は部活動でチアリーディング部に所属していました。大会直前にメンバーの一人が怪我をしてしまい、急遽そのポジションを担当することになりました。
初めてのポジションでしたが、持ち前の柔軟性を活かして練習に励み、大会では無事に入賞することができました。この経験を通じて、予期しない事態にも迅速に対応し、チームの成功に貢献する能力を身に付けました。
この経験は、急な対応を必要とされる看護師にも役立つと考えています。患者様一人ひとりの状態やニーズに応じたケアを提供し、チームメンバーと協力して最善の医療サービスを提供するために、柔軟な対応力を活かしたいと考えています。
貴院に入社させていただいた際には、患者様に一人ひとりの要望や医師の指示に合わせて柔軟に対応できる人材になりたいと考えております。
⑯柔軟性×アルバイト
柔軟性×アルバイト
私の強みは、柔軟性を持って物事に対応できることです。
私はアルバイトで飲食店に勤めており、キッチンスタッフを担当していました。飲食店では、お客様一人ひとりのアレルギーや好みに合わせて食材を柔軟に変更する必要がありました。食事の印象や味を大きく変えないように意識しつつ、要望を叶える努力をしていました。その結果、お客様よりお礼のお手紙をいただけ、リピーター率も2%上がりました。
この経験は、役員の方のスケジュール変更や指示により柔軟な対応を求められる秘書にも大いに役立つと考えています。
貴社に入社させていただいた際には、この柔軟性を活かし、役員の方のサポートをおこない、スムーズな業務運営に貢献したいと考えています。
部活動の例は柔軟性の発揮がよく表現されていますが、大会での順位やメンバーの反応といった具体的な成果が不足しています。
アルバイトの例は成果が具体的で良いですが、対応した具体的な食材の変更内容を加えると、さらに説得力が増します。
柔軟性の自己PRについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。例文を参考に、自身の柔軟性を効果的にアピールするための最適な自己PR文を作成しましょう。
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13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
柔軟性の自己PRで気を付けたいのは、マイナスイメージを持たれがちなところです。記事では、キャリアコンサルタントと柔軟性の自己PRでしっかり魅力を伝える方法を解説します。
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⑰ストレス耐性×部活動
ストレス耐性×部活動
私の強みはストレス耐性があることです。
学生時代は野球部に所属し、大会で優勝するために毎日ランニングをはじめとした過酷なトレーニングを続けました。厳しい練習や試合のプレッシャーにも負けず、チームと共に努力を重ねた結果、関東大会で3位入賞を果たせました。
この経験から、ストレスを感じても諦めず努力し続ければ、目標を達成できる可能性が高まるとわかりました。また、ストレス耐性と目標に向かって努力する姿勢は、営業として入社した際に常に高い成果を出し続けるために重要だと考えています。
貴社に入社させていただいた際には、決められた目標よりも高い成果を出せるよう、プレッシャーに負けず努力していきたいと考えております。
⑱ストレス耐性×アルバイト
ストレス耐性×アルバイト
私の強みはストレス耐性があることです。
私は学生時代にアルバイトでラーメン屋に勤めていました。年齢や性別もさまざまな方がくるため、ときには納得がいかない叱責を受けるときもありましたが、クレームの原因は私ではないことも多かったため、粘り強く続け4年間勤め上げました。
この経験から、つらい状況が続いても粘り強く続けることは、経験として自身の糧になることを学びました。
コールセンターの仕事は、顧客の方より叱責を受けるケースも多いと考えています。しかし、クレームをくださるのは自社の製品をまだ使いたいと思っていただいており、改善を期待しているからです。
貴社に入社させていただいた際には、持ち前の粘り強さを活かし、顧客の方の意見をしっかり聞き取り、より良い製品開発に活かせるよう尽力していきたいと思っております。
ストレス耐性をアピールする際には、ストレスに対する価値観を明示してください。ストレスとの向き合い方やストレスの発散方法、ストレスそのもののとらえ方を面接官に伝えましょう。
たとえば「寝て忘れる」はインパクトに欠けます。エピソードを交えるとわかりやすくなります。
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例文11選|粘り強い性格の自己PRで知らないと損する注意点
粘り強い性格は多くの企業で求められる一方、自己PRの際に気を付けるべき注意点もあります。キャリアコンサルタントのアドバイスとともに、粘り強い性格で好印象を残す秘訣を解説していきます。エピソードや職種別の例文も参考にしてください。
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⑲課題解決力×部活動
課題解決力×部活動
私の強みは、課題解決力です。
私は部活動で吹奏楽部に所属しており、パートリーダーを勤めていました。コンクール前の合奏がうまくいかず、問題点を洗い出すために一人ひとりの演奏を聞き、改善点を模索しました。
その結果、誰か一人が悪いわけではなく、音の大きさのバランスが悪く、聞いている側が違和感を覚えることがわかりました。問題を解決するために、全員の音量が同じになるよう練習を重ね、コンクールでは入賞も果たせました。
問題点を洗い出すために試行錯誤する経験は、プログラマーとして働くのにも役立つと考えています。
貴社に入社させていただいた際は、持ち前の課題解決力を活かし、問題が起きてもすぐに解決策を導き出してチームに貢献できる人材になりたいと考えております。
⑳課題解決力×アルバイト
課題解決力×アルバイト
私の強みは課題解決力です。
私は学生時代に居酒屋でホールスタッフを経験しており、バイトリーダーを任せられていました。学生が多い職場だったため欠勤や遅刻が多く、シフトが安定しないことが問題でした。
そのため、当日欠勤が起きても対応できるよう人数の調整や、当日欠勤が多いスタッフへ状況のヒアリングをおこない、改善を目指しました。さらに店長へ急遽の出勤時は時給を上げてもらえないか交渉し、了承していただきました。
その結果、急な当日欠勤は少なくなり、かつ万が一欠勤が起きても代わりが見つかりやすい環境が整いました。
貴社に入社させていただいた際には、持ち前の問題解決能力を活かし、製品やサービスが持つ問題を解決し企業の成長に貢献したいと考えております。
部活動の例は課題発見と解決のプロセスが明確で良いですが、音量バランスの改善がどのように入賞につながったかという部分で具体的な話が加わっているとさらに良くなります。
アルバイトの例は具体的な改善策と結果が表現されていて説得力がありますが、スタッフからの反応や具体的な成果を示すとより効果的です。
多くの学生が悩む! 自己PRでつまずきやすいポイントをQ&Aで確認しよう
自己PRにはさまざまな悩みが付きまといます。自己PRの書き方そのものだけでなく、「この内容で大丈夫だろうか」といった不安を生じやすいです。どういった内容にすべきか、どういった書き方であれば採用担当者に好印象を残せるかといった悩みは、就活中の学生の多くに共通するものです。
以下のQ&Aでは、学生らから寄せられた自己PRにまつわる悩みに対し、キャリアアドバイザーが回答しています。似た悩みを持つ人はこれらを参考にして、より良い自己PRを作成してください。
魅力を明快にアピール! 自己PRを簡単に書けるようになって高評価を得よう
自己PRの簡単な書き方、書き分け方について解説しました。大勢のライバルに見劣りしない、採用担当者や面接官の目を引ける自己PRを作成しなくては、と考えると自己PRはとても難しいものに感じられるかもしれません。ましてやそれを各企業に送るとなると気の遠くなる作業に思えます。
しかし、自己PRは自身の強みを志望企業のなかでどのように活かせるかをアピールする項目です。まずはテンプレートを活用して、初対面の相手にも理解してもらえるように自身の強みを伝えることに焦点を当てましょう。
また、強みは自分が持っているものなので、応募先ごとに一から書き直す必要はありません。書き分けや表現の工夫を覚えれば、採用担当者や面接官が「自社で活躍してくれそうだ」「もっと話を聞いてみたい」と思う自己PRを効率的に作成することも可能です。
限られた時間と体力を有効に使って、自分に合った企業からの内定獲得を目指しましょう。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る自己PRは初対面の相手に人柄を端的に伝えるもの
私は、初めて会った人をどう理解すれば良いか迷った時、「血液型は何ですか?」と聞くことがあります。
A型は几帳面、O型はおおらかなど、よく言われる性格カテゴリーに当てはめて、相手を理解するためのきっかけを見つけようとしているのです。非科学的な方法ですが、それでも何とかしてお互いの理解を深めたいからこその試みです。
血液型占いよりも正確な他者理解の方法として、自己PRによる特性の自己申告が、就職活動の慣例になっています。しかし、自己分析をして自己PRを書き進めるうちに、「これは本当の自分だろうか?」と不安になることもあるでしょう。
自分の第一印象を言語化することを意識しよう
実は、就職活動で求められているのは「本当の自分」ではなく、「一番前に出る外面」です。緊張した場面や信頼関係がまだ築かれていない間柄でも伝わる人柄を言語化して伝えるための項目が自己PRなのです。
面接で実際に会ったときに「ああ、やっぱり」「雰囲気と自己PR内容が合致している」と言われたら、自己PRは成功しています。格好つけ過ぎない、丁度良い表現を見つけていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
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