内定に必要なPCスキルはどのくらい? 6つの資格で即差別化しよう

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー

    Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 学生が押さえておきたいPCスキルは6つにわかれる!
  • PCスキルを習得したいなら資格取得がおすすめ
  • 例文6選! 就活の自己PRでPCスキルをアピール

デジタル化が進む現代のビジネスシーンで、PCスキルは新入社員に必須の能力となっています。「PCスキルに自信がない」「どのレベルまで求められているのかわからない」など、学生からの悩みの声も多く聞かれます。

PCスキルは、「苦手な人」と「得意な人」で明確な差が出やすい要素です。しかし、苦手な人でも適切な学習方法と準備期間があれば、十分なレベルまで習得できます。時間をかけて着実に身に付けられる能力だからこそ、早めの対策が重要といえるでしょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの古田さん、隈本さん、柴田さんのアドバイスを交えながら、就活に必要なPCスキルとその習得方法を解説します。特に、職種別に求められるスキルレベルや効果的な学習方法、アピールのポイントについて詳しく説明します。

【完全無料】
大学3年生(27卒)におすすめ!
就活準備で必ず使ってほしい厳選ツール

1位:適職診断
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

2位:面接力診断
39点以下は要注意!あなたの面接力を今のうちに診断しましょう

3位:自己分析ツール
選考で使えるあなたの強み・弱みがわかります

4位:WEBテスト対策問題集
SPI、玉手箱、TG-WEBなどの頻出問題をこれ1つで効率的に対策できます

5位:内定者ES100選
大手内定者のESが見放題!100種類の事例から受かるESの作り方がわかります

【併せて活用したい!】
選考前に必ず使ってほしい厳選ツール

自己PR作成ツール
自己PRがまとまらない人は、ツールを活用して自己PRを完成させよう

志望動機作成ツール
5つの質問に答えるだけで、受かる志望動機を自動で作成します

目次

就活での評価ポイントを知ることがPCスキル対策の近道

PCスキルに苦手意識を持っている人の多くが、企業が求めているスキルレベルを具体的に理解していない傾向があります。意外にも、必要な力量を調べてみると「この程度ならできるかも」と思うこともあるでしょう。各職種で必要とされるスキルを理解し、それに合わせた準備をおこなうことが、内定獲得への近道です。

記事では、まず就活におけるPCスキルの重要性と、企業が具体的に何を見ているのかを解説します。続いて、職種別に求められるスキルレベルを詳しく説明し、基本的なPCスキルの具体的な内容と習得方法を紹介します。

特に重要な「6つの基本スキル」については、実践的な視点から詳しく解説。さらに、PCスキルを効果的にアピールするための準備方法や、資格を取得して客観的な評価を得るための方法まで、具体的に説明します。

また、現時点で「PCスキルに不安のある人」のために、短期間で効果的にスキルアップするための方法も紹介しているので、自分の状況に合わせて必要な対策を選んでください。

この記事を読んで実践することで、就活に必要なPCスキルを着実に身に付け、自信を持ってアピールできるようになるはずです。

面接が上手くいかないときは、面接回答集を活用してください

面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。

そこで、活用したいのが無料の「面接回答例60選」です。この資料があれば、伊藤忠商事や森永製菓、トヨタ自動車などの人気企業の面接でもよく聞かれるような質問とその答え方60通りが一目でわかります。

どんな質問が来ても確実に回答できるようになれば、面接はもう怖くありません。今すぐ活用し、面接を突破するのに役立てましょう!

これらの質問に一目で答えられる!(一部)
【伊藤忠商事】
・あなたの強み・長所を教えてください。
・あなたの夢を教えてください。
【花王株式会社】
・この職種を希望する理由を教えてください。
・あなたにとって仕事とは何ですか。
【森永製菓】
・あなたの強みを当社でどう生かせますか。
・当社の業界を志望する理由を教えてください。

就活のプロに聞いた! PCスキルはアピールポイントになる?

近年、企業のデジタル化が加速するなかで、新入社員に求められるPCスキルの水準は年々高まっています。「基本的なPCスキル」という言葉の意味も、時代とともに大きく変化してきました。オンライン面接が一般化し、テレワークも当たり前となった今、PCスキルは就職活動から入社後まで、ビジネスパーソンに欠かせない能力となっています

そんななか、就活においてPCスキルはアピールポイントになるのでしょうか。キャリアアドバイザーの隈本さんに話を伺いました。

アドバイザーコメント

企業の求めるPCスキルをクリアできればアピールポイントになる

就活において、PCスキルは十分なアピールポイントになります。企業は業務の効率化やテレワークの普及を背景に、即戦力となる人材を求めています。基本的なPCスキルが高ければ、業務の習得が早く、ミスも減るため、企業にとって重要な評価基準の一つです。

ただし、ビジネスのデジタル化が進む現代では、企業が求める「基本的なPCスキル」の水準も高まっています。多くの企業では、ワードでの文書作成、エクセルでの表計算やデータ整理、パワーポイントでのプレゼン資料作りなど、オフィスソフトの操作が求められます。

自分のPCスキルをアピールする際は具体的なエピソードで伝えよう

また、コミュニケーションツールの操作も求められます。ビジネスメールの送受信や、ZoomやTeamsなどのビデオ会議ツールの使い方は、今や基本的なスキルです。企業側は、入社後にこれらPCを使った基本的な業務に対応できるかを、事前に把握したいと考えています。

PCスキルをアピールする際にも、「大学のゼミでデータ分析をおこない、エクセルでグラフや表を作成した経験がある」「アルバイトでパワーポイントを使ってプレゼン資料を作った」など、具体例を出すとPCスキルが伝わりやすくなります。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

PCスキルが特に重要視されやすい職種は?

職種必要なPCスキル概要
事務・営業職Excel、Word、PowerPoint書類作成、データ入力、提案資料作成、顧客情報管理など。
IT・エンジニア系職種プログラミング言語(Javaなど)アプリやシステム開発に必要な基本的コード記述など。
マーケティング職データ分析ツール(Excel、GAなど)マーケティング施策の効果測定や売上分析、広告運用、Webサイト最適化など。
PCスキルが特に重要視されやすい職種は?

近年のデジタル化の加速により、新入社員にも高度なPCスキルが期待されるようになってきました。また、テレワークの普及により、入社直後からPCを使用した業務やコミュニケーションが求められることも少なくありません。

企業が新入社員に期待するPCスキルのレベルは年々高まっており、特にいくつかの職種では、入社前からある程度のスキルを身に付けていることが望まれることもあります。PCスキルと一概に言っても、基本的な操作からプログラミング、資料作成まで、内容は多岐にわたります。

そのため採用情報やOB・OG訪問、インターンシップなどを通じて、実際の現場で必要とされるスキルを具体的に把握し、就職活動に向けて準備を進めていくことが大切です。この章では、PCスキルが特に重要視されやすい職種を紹介します。

事務・営業職

事務職では、日常的な業務のほとんどがPCを使用しておこなわれます。書類作成やデータ入力、メール対応など、基本的なオフィスソフトの操作スキルを必須としている企業も多いです。特にExcelでの請求書作成や売上管理、Wordでのビジネス文書作成は、頻繁に求められるスキルです。場合によっては社内独自のツールやシステムの操作も必要となるため、新しいソフトウェアへの適応力も求められるでしょう。

同様に、顧客管理システムの操作やPowerPointでの提案資料作成を多くの場面で要するのが営業職です。営業職では、商談後の報告書作成や売上データの分析なども日常的におこないます。

リモートワークが増えた現在では、顧客との信頼関係を構築するために、オンライン会議ツールの使用にも習熟していることやメールでのコミュニケーション能力も重視されるでしょう

古田 文子

プロフィール

PCスキルを活かす職種には、Web関連の仕事があります。ライターやデザイナー、ECサイトの運営などです。専用ソフトを使用したものになると、動画編集やCADオペレーターといった仕事があります。

事務職、営業職に興味のある人はこちらの記事も読んでみてくださいね。

事務職
例文17選|事務職の自己PRで差別化するなら4要素を盛り込もう
事務職の仕事内容が丸わかり! 必要なスキルや就職のコツも

営業職
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

合わせて活用したい!
自己PRジェネレーター
たった3分で自己PRが完成!スマホで簡単に作れるお役立ちツールです。

IT・エンジニア系職種

IT業界では、より専門的なPCスキルが求められます。プログラミング言語の知識はもちろん、開発環境の構築やバージョン管理ツールの使用、テスト手法の理解なども必要です。また、チーム開発で使用するコミュニケーションツールやプロジェクト管理ツールの操作もおこないます。

特に新入社員に求められるスキルとしては、基本的なプログラミング言語(Java、Python、HTMLなど)の理解、データベースの基礎知識、開発ツールの基本的な操作などが挙げられます。入社後の研修でスキル習得のサポートをしてくれる会社は多いものの、技術の進歩が速い業界のため、新しい技術や開発手法を学び続ける姿勢が欠かせません。クラウドサービスの活用も一般的となっており、AWSやGCPなどの基礎知識があるとなお良いでしょう。

IT・エンジニア系職種 を志望している人はこちらの記事も読んでみてくださいね。

IT
IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説
IT営業の仕事内容や魅力をプロと解説! 業界経験者による生の声も

エンジニア
未経験でも安心! インフラエンジニアの志望動機の作り方を徹底解説

プログラミングは未経験から応募できる企業が多いため、ほかの応募者との差別化が重要です。

事前にプログラミングの基礎を学んでおくと、IT業界だけでなく金融やサービス業など幅広い分野での選択肢が広がります。自分で作成した成果物をポートフォリオとして示せれば、企業へのアピールにもつながるでしょう。

マーケティング職

デジタルマーケティングの重要性が高まるなか、PCを使用したデータ分析や効果測定のスキルを求める企業も増えています。そうした会社では、Excelでの高度なデータ分析、GoogleアナリティクスなどのWeb解析ツールの使用、SNSマーケティングツールの操作など、さまざまなデジタルツールの活用が求められます。

また、マーケティング施策の企画・提案では、PowerPointでの資料作成スキルも重要です。デザインセンスや視覚的な表現力が問われるため、基本的なデザインツールの操作スキルがあると、より効果的な提案ができるでしょう。

さらにデジタル広告の運用やコンテンツマーケティングの実践では、CMSの操作やSEOの基礎知識も必要です。マーケティング職の場合は、顧客データの分析やターゲティング精度の向上のため、単なるPCやツールの操作スキルだけでなく、得たデータを課題解決につなげる力も同時に求められます

マーケティング職の仕事内容は企業によって大きく異なります。PCスキル以外のスキルも押さえておきましょう。

関連記事

マーケティング職に就くには? 仕事内容から対策まで徹底解説

マーケティング職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また、ほかの学生との差別化のコツも押さえておきましょう。この記事ではマーケティング職に向いている人の特徴やマーケティング職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。

記事を読む

マーケティング職に就くには? 仕事内容から対策まで徹底解説

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

学生が押さえておきたい6つのPCスキル

多くの企業の募集要項には「基本的なPCスキル」という項目が記載されていますが、具体的にどのようなスキルが求められているのか、不安に感じる学生も多いのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の影響でデジタル化が加速し、オンライン面接やウェブ会議が一般的となった今、入社前から確かなPCスキルを身に付けておくことは、就職活動を円滑に進めるためにも役立つでしょう。

ここでは、学生が最低限身に付けておくべき6つのPCスキルについて、実践的な視点から解説します。基本的なPC操作から、文書作成、データ処理まで、一つずつ確実に習得し、就職活動をよりスムーズに進めましょう。

①基本的なパソコン操作スキル

ビジネスの現場では、PCの基本操作を「できて当たり前」と考える企業がほとんどです。特に重要なのが、タッチタイピングのスキルです。目視せずにキーボードを打てることで、業務効率が大幅に向上するだけでなく、画面に集中できることで作業の正確性も高まります。

タイピング以外にも、基本的なWindows操作は必須です。ファイルやフォルダの作成、移動、削除、名前の変更など、日常的な操作を迷わずおこなえることが求められます。また、意外にできない人が多いのがショートカットキーの活用です。コピー&ペーストやアンドゥなど、基本的なショートカットは必ず覚えておきましょう。

基本的なパソコン操作スキルの例

  • タイピング:ブラインドタッチ
  • ファイル管理:フォルダ作成、保存、コピー、圧縮・解凍
  • インターネット検索:効率的な検索、信頼性のある情報の選別
  • オフィスソフト操作:Word、Excel、PowerPointの基本機能使用
  • メール操作:送受信、添付ファイル管理、フォルダ整理

さらに、基本的なブラウザ操作とウェブ検索、メールの作成・送受信、プリンターなどの周辺機器の操作も欠かせません。情報セキュリティの基礎知識として、ウイルス対策や適切なパスワード管理についての理解も、ビジネスパーソンとして必要不可欠なスキルとなっています。

②ワード(Word)の文書作成スキル

ビジネス文書の作成は、職種を問わず必要となるスキルです。Wordでまず求められるのは、ビジネス文書の基本フォーマットを理解し、適切な書式で文書を作成できる能力です。文字の入力、文章の編集、書式設定はもちろん、段落の設定、インデント、行間隔の調整なども、基本スキルとして押さえておく必要があります。

レイアウトやデザインの面では、表の作成と編集、画像や図形の挿入と配置、ヘッダー・フッターの設定、ページ設定なども日常的に使用する機能です。

ビジネス文書では、見やすさと統一感が特に重視されます。より実践的なスキルとしては、以下も押さえておきましょう。

ビジネス文書の作成スキルの例

  • スタイルの活用による文書の統一ができるか
  • 目次の自動作成は問題ないか
  • テンプレートの作成と活用ができるか
  • 校閲機能の使用できるか

社内文書や企画書、報告書など、文書の種類に応じた適切なフォーマットを選択し、効果的に活用できることがポイントです。就職活動では、エントリーシートや履歴書の作成にも、これらのスキルが直接活きるでしょう

柴田 登子

プロフィール

Googleドキュメントは学校などで多く活用されるようになりましたが、ビジネスではまだまだWordが主流です。

オフラインで作業ができる、高度な編集機能が備わっているなどの点があるため、できればGoogleドキュメントとWordの両方を用途に応じて使い分けられるようになった方がよいでしょう。

あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!

職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみよう!

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

③エクセル(Excel)のデータ処理スキル

Excelは、現代のビジネスに不可欠なツールとして広く認知されています。基本操作としては、セルの入力、編集、書式設定から始まり、行・列の操作、シートの操作まで、確実にマスターしておく必要があります。数式の入力や基本的な四則演算ができることは最低限の要件となるでしょう。

特に重要なのが、実務でよく使用される関数の活用です。SUM(合計)、AVERAGE(平均)、COUNT(データの個数)、MAX(最大値)、MIN(最小値)などの基本関数は必須です。さらに一歩進んで、IF関数による条件分岐やVLOOKUP関数によるデータ検索、CONCATENATE関数による文字列の結合なども、実務では頻繁に使用されます。

データの視覚化も重要なスキルです。目的に応じて適切なグラフを選択し、作成・編集できることが求められます。より実践的なスキルとしては、ピボットテーブルを使ったデータ分析や、条件付き書式を活用した見やすい資料作成なども覚えておくと良いでしょう。就職活動中も、企業研究や業界分析でこれらのスキルを活用する機会が多くあります。

④パワーポイント(PowerPoint)の資料作成スキル

PowerPointは、プレゼンテーション資料作成の標準ツールとして、ビジネスの現場で広く使用されています。基本的なスライドの作成や、効果的なレイアウトデザインの選択は、最低限押さえておくべきスキルです。テキストの入力と編集はもちろん、図や表の挿入、グラフの作成など、基本操作を確実にマスターしておく必要があります。

見やすく、説得力のある資料を作成するためには、スライドマスターを活用したデザインの統一や、SmartArtを使った情報の図式化なども有効です。アニメーション効果やスライド切り替えなどの動的な表現は使いすぎると逆効果になりますが、適度に活用することでプレゼンテーションの効果を高めることができます。

特に大切なのが、相手に伝わりやすい資料構成を考え、視覚的な情報を効果的に配置できる能力です。文字の大きさやコントラスト、情報量のバランスなど、プレゼンテーションの基本的な要素も意識する必要があります。就活で使う企業もゼロではないため、基本的な操作は必ずマスターしておきましょう。

古田 文子

プロフィール

パワポの基礎レベルとして求められるのは、
・既存のテンプレートを使って統一感があるプレゼン資料を作成できる
・プレゼンテーションモードを使ってスライドショーをスムーズに進行できるなどです。

上記のようなスキルがあれば「パワポのプレゼンが得意」といえるでしょう。

就活準備で悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!

今すぐダウンロード


✓自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
✓チャットでできる!模擬面接プロンプト
✓自己PRで使える強み診断プロンプト

⑤ビジネスメールの作成スキル

ビジネスメールは、現代のビジネスコミュニケーションにおいて重要なツールの一つです。特に就職活動中は、企業の採用担当者とのやり取りを通じて、あなたのビジネスマナーやコミュニケーション能力が評価されます。

基本的なマナーとして、適切な宛名や署名の設定、わかりやすい件名の付け方、本文の基本的な構成を理解しておくことが不可欠です。特に重要なのが、ビジネスの場面にふさわしい丁寧な言葉遣いと、簡潔かつ正確な文章力です。長すぎず、要点を押さえた文章で相手に確実に情報を伝えることが求められます。

また、CCやBCCの適切な使用、添付ファイルの扱い方など、メールソフトの基本機能についても確実に使いこなせるようにしておく必要があります。受信メールの未読・既読管理や、返信の優先順位付けなど、効率的なメール処理のスキルも、ビジネスパーソンには欠かせません。

Q:今の時代はメールよりチャットやSlackが主流の社内ツールではないのでしょうか?

柴田 登子

プロフィール

グループウェアに移行しているがメールも活用されている

社内や関連会社、取引先とのコミュニケーションはSlackやTeams、Chatworkなどグループウェアに移行しつつあります。

メールでのやりとりではセキュリティに疑問があるのと、大きなファイルのやり取りが難しい、オンライン会議などの機能と連携できるなど、その理由はさまざまです。

だからといってメールの活用がなくなるわけではありません。新規の顧客などと簡単にやり取りのできるツールとして依然活用もされているので、グループウェアと併せて活用できるようにしておきましょう。

⑥ファイル管理・データ保存のスキル

整理された環境で仕事を進めることは、業務効率の向上だけでなく、情報セキュリティの観点からも重要です

基本的なスキルとして、わかりやすいフォルダ構造の作成や、ルールにもとづいたファイル名の付け方を身に付ける必要があります。

たとえば、作成日や種類、プロジェクト名などを含むファイル名の付け方や、階層化されたフォルダでの効率的な保存方法などです。また、重要なデータの定期的なバックアップや、誤削除を防ぐための適切なファイル管理も欠かせません。

近年では、クラウドストレージの活用も一般的となっています。OneDriveやGoogle Driveなどのオンラインストレージサービスの基本的な使用方法を理解し、チームでのファイル共有やバージョン管理ができることも重要です。

特に注意が必要なのが、機密情報の取り扱いです。情報セキュリティへの意識を持ち、適切なアクセス権限の設定やパスワード管理ができることが求められます。

ビジネスシーンでは、ファイル管理・データ保存が適切にできないと、業務効率の低下につながります。またそれだけでなく、保存ミスによるデータ紛失や情報漏えいリスクを高めるでしょう。

ビジネスパーソンとして求められる必須の基本スキルとして覚えておいてください。

PCスキルを効果的にアピール! 外せない3つの準備とは

PCスキルを効果的にアピール! 外せない3つの準備とは

  • 企業ごとに求められるPCスキルを事前にリサーチ
  • 業務で活かせる具体例を挙げられるようにする
  • PCスキル以外の関連スキルも併せて磨く

就職活動では、PCスキルを効果的にアピールすることで、自身の強みを面接やエントリーシート(ES)で的確に伝えることができます。特に近年は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、あらゆる業界でPCスキルの重要性が高まっています。

PCスキルは、就職活動中からエントリーシートや提出書類の管理を通じて実践的に身に付けることができます。また、内定後の入社前研修や、配属後の業務でも必ず活用する機会があるため、基本的な操作は確実にマスターしておきましょう。

ここでは、企業にPCスキルをアピールするために必要な準備について解説します。確実な準備をおこなうことで、面接官に自身のスキルをしっかりと伝えることができるはずです。

① 企業ごとに求められるPCスキルを事前にリサーチ

職種必要なスキル
総務・事務職Word(社内文書作成)、Excel(データ入力・集計)、メール対応、スケジュール管理
営業職PowerPoint(提案資料)、Excel(売上管理)、CRM操作、メール・スケジュール管理
経理・財務Excel(財務分析・関数)、会計ソフト、基幹システム操作、帳票作成
企画・マーケティングPowerPoint(企画書)、Excel(データ分析)、プレゼンツール、SNS運用
IT・エンジニアプログラミング言語、開発環境、コミュニケーションツール、プロジェクト管理
広報・PRPowerPoint(広報資料)、画像編集ソフト、CMS操作、SNS運用
人事Excel(人事データ管理)、Word(規定文書)、人事システム、勤怠管理
コンサルタントPowerPoint(提案資料)、Excel(分析)、プロジェクト管理、ビジネスツール全般
カスタマーサポートCRM操作、メール対応、情報管理システム、チャットツール
研究開発Excel(データ解析)、専門分析ソフト、文書作成、プレゼンツール
企業ごとに求められるPCスキル一覧表

企業によって必要とされるPCスキルは大きく異なります。あくまで表は一例なので、採用情報や企業のホームページ、求人票などから業務の内容を把握し、その企業が新入社員に求めるPCスキルをイメージしておきましょう。業界研究を通じて、業界特有のソフトウェアやシステムについても把握できます。

インターンシップや企業説明会でも、実際の業務でどのようなPCスキルが必要とされているのか、現場の声を直接聞くことができるでしょう。さらに、OB・OG訪問では、入社後の具体的なスキルの活用場面やスキルアップの方法について聞いてみるのも良いですね。

Q:事務職志望です。どのレベルのスキルが求められるのか、企業に直接問い合わせるのは失礼になるでしょうか。

古田 文子

プロフィール

問い合わせは積極的な姿勢をアピールできて評価につながる

企業に直接問い合わせることは、決して失礼ではありません。むしろ、積極的に情報を収集し、自分のスキルを確認する姿勢は評価されることが多いです。

ただし、問い合わせる際には丁寧な言葉遣いやビジネスマナーを心掛け、貴重な時間を割いてもらっていることを意識して、質問はあらかじめまとめておくと良いでしょう。

また、電話では相手の都合のよい時間帯などがわかりにくいため、メールで問い合わせるのがおすすめです。メールのほうが、質問内容を箇条書きにまとめやすいので、担当者にも伝わりやすくなります。

② 業務で活かせる具体例を挙げられるようにする

PCスキルは、単に「使える」というだけでは効果的なアピールになりません。実際の業務でどのように活用できるのか、具体的なイメージを持って説明しましょう。

たとえば、エクセルのVLOOKUP関数を使用した経験があれば、それを活用してどのような業務効率化が可能なのか、具体的な場面を想定して説明します。アルバイトやサークル活動、学校の課題などでPCスキルを活用した経験があれば、それらのエピソードを整理し、業務に置き換えて説明できるように準備します。

特に、数値データの分析や資料作成など、実務に直結する経験は積極的にアピールしましょう。たとえば、アルバイト先での売上データ分析や、サークルでの予算管理表の作成、学園祭での企画書作成など、具体的な成果に結びついた経験が効果的です。

PCスキルを活用して課題を解決した経験や、新しい提案をおこなった経験なども、印象的なアピールポイントになるでしょう

③ PCスキル以外の関連スキルも併せて磨く

PCスキルはほかのビジネススキルと組み合わせて活用されます。たとえば、データ分析には論理的思考力や問題解決能力が必要で、数値からトレンドを読み取り、解決策を提案するまでの思考力が求められます。プレゼンテーションでは、スライド作成だけでなく、分かりやすく伝えるための構成力や質疑応答への対応力も大切です。

情報収集力も重要なスキルの一つです。インターネットやデータベースから必要な情報を効率的に収集し、整理・分析する能力は、さまざまな業務の基礎となります。また、複数のタスクを同時に進める際のタイムマネジメントや、チームでの協働に必要なコミュニケーション能力も、PCスキルを効果的に活用するために欠かせません。

基本的なビジネスマナーや文書作成のルールを理解していることも大切です。正しい敬語の使用や、ビジネス文書の基本フォーマットの理解があってこそ、PCスキルを実務で活かすことができます。これらのスキルを総合的に高めることで、新入社員としての価値を高められるでしょう。

柴田 登子

プロフィール

PCでおこなう作業は、それができなければ仕事にならないのも事実です。しかし、もっと大切なのはそれを使って「何をするか」の部分です。

PCがうまく扱えるだけでは、結局いつまでも誰かのアシスタントなどサポート的な仕事しか与えられません。自分にしかない強みや専門性を持てるようにしましょう。

以下のスキルはどんな会社でも求められるスキルです。アピール方法をよく調べて対策しましょう。

コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき

問題解決能力
自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法

働きかけ力
例文10選|「働きかけ力」の自己PRで差別化を狙え! 定義も解説

未経験からでもOK! PCスキルを身に付ける方法

未経験からでもOK! PCスキルを身に付ける方法

  • 書籍やオンライン教材で独学する
  • スクールに通って実践的に学ぶ
  • 資格取得を目標にスキルを磨く

PCスキルは、正しい方法で学習すれば、誰でも着実に身に付けることができます。どんなスキルを身に付けたいのかにもよりますが、多くの場合、インターネット上の教材や書籍などで十分に勉強できる環境を整えられます。

つまり、金銭的にスクールに通う余裕のない人でも、独学でPCスキルを身に付けられるということです。就職活動を控えた人は、早めに学習を始めることで、余裕を持ってスキルを磨くことができるでしょう。

ここでは、PCスキルを効率的に習得するための3つの方法について解説します。自分の学習スタイルや目標に合わせて、最適な方法を選んでみましょう。

書籍やオンライン教材で独学する

独学での学習は、自分のペースでじっくりと取り組める柔軟な方法です。特に最近は、基本的なPC操作からExcelやWordまで、さまざまな学習教材が充実しています

書籍では体系的な知識を得られる一方、YouTubeなどの動画教材では、実際の操作を目で見て学ぶことができます。また、Udemyなどの学習プラットフォームでは、ステップバイステップで学べる体系的なカリキュラムが用意されており、効率的なスキルアップが可能です。

学習環境も整っており、Office365やGoogle Workspaceの無料プランを活用すれば、実践的なスキルを身に付けられます。また、プログラミングに興味がある方なら、Progateやドットインストールといった学習サイトで、基礎から無料で学習できますよ。

スマートフォンアプリを活用すれば、通学時間や休憩時間などの隙間時間も有効活用できるでしょう。自分の都合に合わせながら効率的に学習を進められることが、独学の大きな魅力です。

スクールに通って実践的に学ぶ

PCスクールの特徴は、プロの講師から直接指導を受けられることです。わからない点はその場で質問でき、即座に解決できるため、効率的な学習が可能です。また、実務を想定した課題に取り組むことで、就職後すぐに活かせる実践的なスキルを身に付けることができます。

特に大手のスクールでは、企業の現場で必要とされるスキルを熟知した講師陣から、実践的なノウハウを直接学べます。グループレッスンでは、同じ目標を持つ受講生との交流を通じて、モチベーションを高く保ちながら学習を進められるのも魅力です。一方で、個別指導コースを選べば、自分の目標やペースに合わせたカリキュラムで学ぶことも可能です。

多くのスクールでは、充実した就職支援サービスも提供しています。スキルアップと並行して就職活動のサポートも受けられるため、効率的なキャリア形成が可能です。また、修了後も質問や相談ができる体制が整っているスクールも多く、継続的な学習をバックアップしてくれます。

Q:学生なのでお金があまりないのですが、お金を貯めてでもスクールに行くメリットはありますか?

企業から高評価を得られるスキルの習得や成果物を作成できる

スクールに通うと、基本的なPCスキルだけでなく、プログラミングやデザインなどの専門的なスキルを基礎から応用まで体系的に学べるため、就職市場での評価が高められるでしょう。

また、就職支援をおこなうスクールもあるため、求人紹介や面接対策を受けられる点もメリットです。

さらに、スクール内のプロジェクトや課題を通して成果物(ポートフォリオ)を作成できるため、就職活動の際に実績として具体的にアピールできます。特にIT業界では、ポートフォリオの有無が内定に直結する場合が多いため重要です。

ただし、受講費用は高額になることもあるため、目的や予算を考慮し、無料のオンライン講座や低額の学習リソースと比較検討しましょう。

資格取得を目標にスキルを磨く

資格取得を目指すことで、明確な目標を持って学習に取り組むことができます。特におすすめなのが、Microsoft Office Specialist(MOS)資格です。WordやExcelのスキルを公式に証明できる国際資格として、多くの企業で高く評価されています。

MOSには、Word、Excel、PowerPointの3つの試験があり、それぞれ一般レベルとエキスパートレベルに分かれているため、自身のスキルレベルに合わせてチャレンジできます。

また、IT全般の基礎知識を身に付けるなら、ITパスポートやCompTIA ITファンダメンタルズなどの資格がおすすめです。これらの資格では、PCスキルだけでなく、情報セキュリティやネットワークの基礎知識なども問われるため、より幅広い知識を習得できます。さらに、資格取得のための学習を通じて、体系的な知識を身に付けることができます。

資格は就職活動において具体的なアピールポイントとなるだけでなく、自身のスキルレベルを客観的に示す指標にもなるでしょう

PCスキルに限ったものだけでなく、就職に役立つ資格はたくさんあります。こちらも読んでみてくださいね。

これからの時代に役立つ資格23選! プロが注目する資格や選び方も
就職に有利な資格33選! 業界・状況別であなたに合った資格を解説

学生必見! PCスキルの証明に役立つおすすめ資格6選

就職活動で役立つPC関連の資格は数多くありますが、企業からの評価が高く、学習効果も期待できる資格を6つ紹介します。履歴書やエントリーシートでアピールできるだけでなく、資格取得の過程で実践的なスキルが身に付くため、何からすればいいのかわからない人におすすめです。

また、資格取得後も継続的な学習を通じてスキルを磨き続けることで、社会人としての成長にもつながるでしょう。資格を通じて何を学び、どのようなスキルを身に付けたのかを具体的に説明できると就活のエピソードにも役立てられます。自身のキャリアプランに合わせて、計画的に資格取得を目指しましょう。

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

MOSは、Officeソフトの実践的なスキルを証明できる、世界的に認知された資格です。試験にはアソシエイト(基礎)レベルとエキスパート(上級)レベルがあり、特にエキスパートレベルは企業での評価が高いです。実務でよく使用する機能が出題されるため、試験対策を通じて即戦力となるスキルを磨くことができます。

Word、Excel、PowerPoint、Accessなど複数のソフトに対応しており、各アプリケーションで独立した試験が用意されています。試験は実技形式で、実際のソフトウェアを使って課題に取り組みます。単なる知識の暗記ではなく、実践的な操作スキルが求められるため、実務で活きる力が身に付くでしょう。

履歴書やエントリーシートには、取得した資格の種類とレベルを明記することで、具体的なスキルをアピールできます。複数の資格を取得することで、総合的なOfficeスキルの高さを証明できるのも魅力です。

古田 文子

プロフィール

MOS資格は幅広い職種や業界で役立ちます。就活中の人にはもちろんおすすめですが、キャリアアップを目指す社会人や、事務職・経理職をきわめたい人、学校や職業訓練施設でPCスキル講師を目指す人にもおすすめの資格です。

P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)

P検は、現代のビジネスシーンで必要とされる情報活用能力を総合的に評価する検定試験です。1級から5級までのレベル設定があり、初心者でも無理なく段階的に学習を進められます。PCの基本操作から情報セキュリティまで幅広い内容を体系的に学べるのが特徴です

文部科学省後援の資格として、教育現場でも広く認知されているのも大きな特徴です。試験は知識分野と実技分野に分かれており、情報モラルやセキュリティの理解も総合的に問われます。

実技分野では実際のアプリケーションを使った問題解決力が評価され、企業が求める即戦力としてのスキルを証明できます。

就職活動でP検を活かすなら、最低でも3級、できれば2級以上を目指しましょう。2級は「企業内でのリーダー的な役割」を担えるレベルとされ、IT系や事務職など、PCスキルが重視される職種なら特に有利になるでしょう。

日商PC検定

日商PC検定は、日本商工会議所が主催する実務直結型の資格試験です。文書作成、データ活用、プレゼン資料作成の3分野があり、それぞれ1級から3級までのレベルが設定されています。特に中小企業からの評価が高く、実際のビジネスシーンで必要とされるスキルを習得できる資格です

試験では実務を想定した実践的な問題が出題され、即戦力となるスキルを身に付けることができます。知識科目と実技科目の両方が設けられており、ビジネス文書の基本からデータ処理の考え方まで幅広く学べます。

上位級では業務効率化や問題解決能力も問われるため、より実践的なビジネススキルの向上が期待できますよ。

ITパスポート

ITの基礎知識を幅広く問う国家資格として、多くの企業で注目されているITパスポート情報セキュリティ、ネットワーク、データベースなど、現代のビジネスパーソンに必要なIT知識を体系的に学ぶことができます

PCスキルだけでなく、情報システムやマネジメントの知識も問われるため、総合的なITリテラシーを証明できる資格として評価されています。

試験範囲は「ストラテジ(戦略)」「マネジメント」「テクノロジ」の3分野で構成されており、ビジネスに必要なIT知識を幅広く習得できます。近年のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速により、その重要性はいっそう高まっています。

IT業界はもちろん、一般企業でも高く評価される資格として、就職活動での強みとなるでしょう。

Q:ITパスポートを持っている人は多いかと思いますが、それでも差別化になりますか?

古田 文子

プロフィール

取得過程での学びや経験を仕事でどう活かすかを伝えよう

ITパスポートは多くの人が取得している資格ですが、工夫次第で就活において差別化を図ることができます。

たとえば、ITパスポートを取得する過程で学んだことや、それを活かした経験を具体的に説明して、努力や向上心をアピールしましょう。

そして、「セキュリティの知識を活かし、社内の情報管理体制を強化したい」のように、どのように仕事に活かすかを具体的に説明することで差別化につながります。

また、ITパス単体ではアピール力が弱い印象があるため、関連するほかの資格と組み合わせることで、他者とは異なるアピールができるのではないでしょうか。

VBAエキスパート

VBAエキスパートはExcelの業務自動化に欠かせないVBA(Visual Basic for Applications)のスキルを証明する専門資格です。

VBAとは

Microsoftオフィスのエクセルで使用できるプログラミング言語

スタンダードとベーシックの2つのレベルが設定されており、業務効率化やデータ処理の自動化に関する実践的な知識が評価されます。プログラミングの基礎を学べることから、IT関連職種を目指す方にも人気の高い資格となっています。

試験では実際のプログラミング問題が出題され、実践的なコーディング能力が問われます。多くの企業でExcelを使った業務改善が求められるなか、作業効率化に直結するVBAスキルは高い評価を得ています。また、このスキルは専門的なIT資格取得への足がかりとしても有効で、キャリアアップを目指す学生にとって魅力的な資格といえるでしょう。

サーティファイ認定試験

サーティファイ認定試験とは、情報処理技術を幅広く評価する民間資格です。Webクリエイター、プレゼンテーション、ビジネス統計スペシャリストなど、多彩な試験が用意されています。

実務に即した実践的な内容が特徴で、職種や目的に応じた具体的な業務スキルを証明することができます。オンラインでの受験にも対応しており、自分のペースで学習を進められる環境が整っています。

試験の種類が豊富なため、目指す職種や業界に合わせて必要な資格を選択できます。特に、デジタルマーケティングやウェブデザインなど、近年需要が高まっている分野の資格も充実しています。実技試験では実際の業務を想定した問題が出題されるため、即戦力として求められるスキルを効率的に習得することができるでしょう。

複数の試験を組み合わせることで、より総合的なPCスキルをアピールすることも可能です。

例文6選! 就活の自己PRでPCスキルをアピール

就職活動で自己PRを書く際、PCスキルをどのように表現すれば効果的にアピールできるのでしょうか。単なるスキルの列挙ではなく、実践的な経験や具体的な成果と結びつけることで、より説得力のある自己PRを作ることができます。

また、そのスキルを入社後どのように活かせるのかまで言及することで、企業側により具体的なイメージを持ってもらえるでしょう。

さらに、自身の強みを明確に示し、それを裏付ける経験や数値を具体的に説明することで、説得力のあるアピールとなります。ここでは、職種別の効果的なPCスキルのアピール例を6つ紹介します。

例文①:事務・営業職

例文①:事務・営業職

「私の強みは、ExcelとPowerPointを活用した効率的な資料作成能力です。大学のゼミ活動で、100名規模のイベント運営を担当した際、Excelでの参加者管理や予算管理を一任されました。

特に参加費の管理では、VLOOKUPなどの関数を駆使して複数のデータを連携させ、入金状況を効率的に管理しました。その結果、前年比2倍の参加者数にもかかわらず、確認作業の時間を3分の1に短縮することができました。

この経験を活かし、貴社の営業事務職では、商談資料の作成や顧客データの管理業務で即戦力として貢献したいと考えています。また、業務効率化の提案なども積極的におこなっていきたいと思います」

柴田 登子

プロフィール

上記の例文は、ExcelやPowerPointをどのように活用し、そのことから成果を上げられたかについて数字を用いてわかりやすく伝えているため、説得力があります。

さらに、培ったスキルを入社後にどのように活用していけるかを具体化できているため、高評価が得られるでしょう。

例文②:事務・営業職

例文②:事務・営業職

「私の強みは、データ分析に基づく課題発見と解決提案力です。アルバイト先の居酒屋で、来客データの分析と販促施策の提案をおこないました。

3年分の売上データをExcelで分析し、時間帯別の来客傾向をグラフ化して、PowerPointで分かりやすく資料をまとめました。そのうえで新たな割引施策を提案し、平日夜の来客数が20%増加という成果を上げ、店長から高い評価をいただきました。

このような数値分析とプレゼンテーションのスキルを活かし、貴社の営業職として、顧客のニーズを的確に把握し、効果的な提案活動をおこなっていきたいと考えています。貴社が注力されているデータ活用型の営業スタイルにおいて、私のスキルを存分に発揮したいと思っています」

古田 文子

プロフィール

営業職の自己PRでPCスキルをアピールすることはとても有効です。デジタル化が進む環境では、PCスキルが営業活動の効率化や成果向上に大きく貢献することが多いので、そうした点で評価に繋がるでしょう。

例文①:IT・エンジニア系職種

例文①:IT・エンジニア系職種

「私の強みは、プログラミングスキルを活用した業務効率化の提案力です。文化祭実行委員会では、Pythonを使って参加団体の申請フォームと管理システムを作成しました。

従来は手作業でおこなっていた申請受付と集計作業を自動化することで、委員会のメンバー全員の作業時間を1日あたり2時間削減することができました。また、システムの使い勝手について利用者からフィードバックを集め、UIの改善も重ねてきました。

このような経験を活かし、貴社のシステム開発部門では、ユーザー目線を大切にしながら、基幹システムの刷新プロジェクトにおいて、私の技術力を存分に発揮したいと思います」

上記の例文は、業務改善の取り組みが、具体例と数値成果で示されている点が良いです。また、UI改善への取り組みから課題解決力も伝わると思います。

さらに、企業の事業内容やプロジェクトとの関連性を盛り込むと、志望度の高さを示せるでしょう。

例文②:IT・エンジニア系職種

例文②:IT・エンジニア系職種

「私の強みは、チーム開発における円滑なコミュニケーション能力とプログラミングスキルです。大学のプログラミングサークルでは、5人チームのリーダーとしてWebアプリケーションの開発プロジェクトを主導しました。

GitHubを活用したバージョン管理や、Slackでの進捗報告の仕組みを整備し、メンバー間の情報共有を円滑におこなえるようにしました。その結果、予定通りの期間でプロジェクトを完遂し、学内コンテストで優秀賞を受賞することができました。

この経験で培ったチーム開発のスキルを活かし、貴社のソフトウェア開発部門で活躍したいと考えています。貴社が重視されているアジャイル開発の手法は、私の経験と親和性が高く、即戦力として貢献できると確信しています」

柴田 登子

プロフィール

IT・エンジニア系職種でPCスキルをアピールしたいときは、使用してきた言語やツールなどについては、何をどの程度、どのぐらいの期間扱っていたかを明確にしましょう。

それらを用いて何を開発し、どう活用されているかも併せて具体的に伝えます。また、その経験で培った能力についても述べておくとよいでしょう。

例文①:マーケティング職

例文①:マーケティング職

「私の強みは、データ分析に基づくマーケティング施策の立案力です。学生団体でSNSマーケティングを担当した際、Google AnalyticsとSNSの分析ツールを活用して、投稿の反応データを詳細に分析しました。

その結果、フォロワーの年齢層や興味関心に合わせたコンテンツ制作をおこない、半年間で前年比で200%のフォロワーを増加させることができました。また、ExcelとTableauを使用してデータの可視化もおこない、チーム全体でPDCAを回せる仕組みを構築しました。

この経験を活かし、貴社のデジタルマーケティング部門で、データドリブンな施策立案をおこなっていきたいと考えています。貴社が注力されているSNSマーケティングの領域で、私の分析スキルを存分に発揮できると確信しています」

古田 文子

プロフィール

上記の例文は、具体的な実績や、使用ツールの明示がされていたり、チーム全体でPDCAサイクルを構築したことなどが盛り込まれていて、企業への貢献意欲が伝わる良い内容です。

企業が注力しているSNSマーケティングの取り組みにも触れているところもは評価されるでしょう。

例文②:マーケティング職

例文②:マーケティング職

「私の強みは、PCツールを駆使したマーケティングリサーチ能力です。大学のゼミでは、某食品メーカーとの産学連携プロジェクトに参加し、若者向け新商品の市場調査を担当しました。

Google FormsとExcelを活用して500名規模のアンケート調査を実施し、クロス集計による詳細な分析をおこないました。その結果を PowerPointでわかりやすく視覚化し、顧客企業へプレゼンテーションをおこなったことで、実際の商品開発に活用していただくことができました。

このようなリサーチとプレゼンテーションのスキルを活かし、貴社のマーケティング部門で、消費者インサイトにもとづく提案活動をおこなっていきたいと思います。貴社が進めている顧客データ分析プロジェクトや競合との差別化において、私の経験を存分に活かせると考えています」

マーケティング職でPCスキルをアピールする際は、業務に直結する具体的な成果と結びつけてみましょう。

たとえば、Excelでのデータ分析、パワーポイントでのプレゼン資料作成、Google Analyticsなどのマーケティング関連ツールの使用経験などです。

PCスキルを身に付けて就活突破のための武器にしよう

PCスキルは、現代のビジネスシーンにおいて必須の能力として位置付けられています。この記事では、学生が押さえておくべきPCスキルの種類や習得方法、効果的なアピール方法について詳しく解説しました。

ただし、繰り返しにはなりますが、PCスキルは単に「使える」というだけでは不十分です。実際の業務でどのように活用できるのか、具体的なイメージを持って説明できることが大切です。また、資格取得やスクール通学など、自分に合った方法でスキルアップを図ることも欠かせません。

就職活動では、企業が求めるPCスキルのレベルを事前にリサーチし、それに合わせた準備を進めることをおすすめします。PCスキルは入社後も継続的な学習が必要となりますが、それだけに企業側も意欲的に学ぶ姿勢を高く評価します。今のうちからしっかりとスキルを磨き、就活を有利に進めていきましょう。

アドバイザーコメント

学生のうちに身に付けたPCスキルは大きなアピールになる

現代社会において、どのような業界・職種でもPCをまったく使わないということはほぼなくなりました。たとえば、製造現場などでは報告書を作成したり不具合データをまとめたりしますし、サービス業でも売上管理や市場分析にPC操作は欠かせません。

ですから、できれば学生のうちにPCスキルを充分に身に付けておいたほうが良いでしょう。就活の際にPCをどのように駆使し、何に役立てていたかは大きなアピールになります。また、実際に就職した後も、抵抗なく業務に取り組むことができるでしょう。

今まで経験が無い人は簡単な操作方法から練習することで十分間に合う

最低限MicrosoftのOfficeは使えるようにしておきましょう。それだけでも十分ですが、何らかのグループウェアを用いてコミュニティの活動をしていた、あるいはこのプログラミング言語が理解できる、ウェブサイトの作成ができるなどもアピールできるとさらに高評価につながります。

とはいえ、これまでまったくそれらの経験がないから心配という人もいるでしょう。そのような場合は今からでも遅くありません。Officeだけでも少しずつ練習しておきましょう。

Excelの簡単な操作方法やプレゼンテーションスライドの作り方はYoutubeなどから無料で学べます。まだまだ実務には程遠くても今から練習しています、という前向きな姿勢を示せるようにしておきましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

> コンテンツポリシー

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

> メッセージを読む

関連Q&A

記事カテゴリー

Q&Aカテゴリーはこちら

関連Q&A

目次

おすすめ対策ツール・資料

TOP

PORTキャリア