新卒でライターになるには? 学生のうちにやるべき3つの準備を紹介

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この記事にコメントしたアドバイザー

  • 若林 宏美

    一般社団法人テツナグ代表理事/クリエイティブチームRutsubo代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号21086984) SNS:Instagram

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  • 小関 珠緒

    ヒトノビ代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16107779)/キャリア・デベロップメント・アドバイザー(登録番号141909)/日本マインドセット協会認定インストラクター/一般社団法人成れる会認定ビジネス解析士 SNS:X(旧Twitter)/Instagram/Facebook

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  • 小西 一禎

    オフィスKK代表 保有資格:キャリアコンサルタント(登録番号 17052511)/ケアストレスカウンセラー(登録番号 JC-150081)/産業カウンセラー(登録会員番号 16020290)/GCS認定コーチ(認定番号2102KJ2850)/保育士(登録番号 東京都-127428) SNS:X(旧Twitter)/ブログ

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この記事のまとめ

  • 新卒からライターになるには「文章を書くのが好き」だけではNG
  • ライターになりたい人はまず適性を見極めよう
  • 企業に勤める場合「ライティングのみ」の仕事を見つけるのは難しい

文章を通じて人の心をつかむ仕事として、ライターに憧れる学生は多くいます。「文章を書くのが好き」「将来はライターとして独立してみたい」と考える人もいるでしょう。

しかし、新卒でライターとして企業に入社する難易度は実は高め。ライターは経験者採用がメインなので、新卒の募集は狭き門なのです。しかし、諦めなければ新卒でもライターを目指す方法はあります。

この記事では、ライティングや編集にかかわった経験があるキャリアアドバイザーである若林さん、小関さん、小西さんが、ライターの仕事内容や適性などを解説します。併せて新卒でライターになる方法も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

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新卒でライターになるには「文章を書くのが好き」だけでは難しい?

「文章を書くのが好き」という理由でライターになりたい人も多いでしょう。しかし、新卒からライターになるには、単に「文章を書くのが好き」というだけでは不十分です。

新卒からライターになるには、選考を突破し「企業のライター」として活躍できることを面接官に印象付ける必要があります。

記事では、ライターの定義や種類を解説したうえで、新卒からライターになるための具体的な方法に触れていきます。さらに、新卒でライターを目指す際の注意点やライターのキャリアパスについても紹介します。最後には、ライターの志望動機の深掘りポイントも解説しているので、自分の志望動機とぜひ照らし合わせてみてくださいね。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
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・時間をかけずに自己分析をしたい人

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

そもそもライターとは?

ライターとは、文章を書くことで収入を得る人です。しかしライターと一口に言っても、どのような文章を書くかによって仕事内容はさまざまです。

たとえば、新聞や雑誌の記事を書くライター、Webサイトのコンテンツを書くライター、広告の文章を書くライター、書籍の文章を書くライターなど、ライターの仕事は多岐にわたります。

また、文章を書くことが好き、文章を書くことに自信がある、文章を書くことで人々に何かを伝えたいなど、ライターになりたい理由は人それぞれです。しかし、ライターの仕事は文章を書くことだけではありません。

取材や調査、原稿の校正など、文章を書く以外の仕事もライターの業務に含まれるケースもあります。また、自分の文章が読者に伝わるように、読者のニーズを理解するスキルも求められます。ライターを目指すのであれば、「文章を書く」以外の仕事内容や必要なスキルを正しく理解したうえで、就活を進めましょう

まずはライターの種類を知っておこう

ライターにはさまざまな分野やスタイルが存在し、それぞれの特徴と要求されるスキルが異なります。自分の興味や得意な分野、書くジャンルに対する意欲を考えながら、自分に合ったライターの道を探求してみましょう。

①コピーライター

コピーライターは広告や宣伝文を制作するライターです。商品やサービスの魅力を伝えるために、効果的なキャッチコピーを作り出す能力が求められます。また、場合によっては深いユーザーへの理解やマーケターに近い視点での市場調査が必要になる仕事でもあります。

書く仕事の中でも、クリエイティブなアイデアを生み出し、短文でも読んだ人の心をつかむ印象的な文章を書く仕事が、コピーライターです。

若林 宏美

プロフィール

私の経験上、コピーライターには、良い意味で自分の文章にこだわりがない、癖がない人が向いています。

なぜならコピーライターの仕事はクライアントやユーザーといった自分以外の視点が重要で、自分の癖を抑えられない人は、第三者の希望に叶う文章を書くのが難しいからです。

コピーライターについてもっと知りたい人は、広告業界の仕事を深掘りしてみましょう。広告業界については以下の記事で詳しく解説しています。
例文7選|広告業界で勝ち抜く志望動機の書き方と差別化のコツ

②シナリオライター

シナリオライターは映画やドラマ、アニメなどの脚本を執筆するライターです。キャラクターの心情やストーリーの展開を巧みに描く力が求められます。

シナリオだけでなく、物語の箱書き(シーンごと要点を分けてまとめたもの)を任されることもあるので、想像力を駆使して物語の展開を考える仕事でもあります。

シナリオライターには、魅力的なキャラクター造形や緻密なプロット構築の力が重要です。またストーリーの破綻がないかを考える論理的思考力、情景を豊かに描写する表現力の両方が求められます

アニメにかかわる仕事を志望している人は以下の記事も参考にしてみてください。仕事内容を詳しくまとめています。
アニメにかかわる仕事を網羅! 各仕事の魅力・就職する方法とは

小関 珠緒

プロフィール

シナリオとは会話だけで進んでいく文章です。人に興味がある人、空想するのが好きな人、複数の立場から考えられる人、物語の構成力がある人が向いています。

たとえば、演劇の台本を自分で書いた経験があるという人は向いているかもしれませんね。

③フリーライター

フリーライターは自由なスタイルで文章を書くことに特化しています。記事、エッセイ、ブログなど、幅広いジャンルで執筆活動が可能です。

担当する分野が決まっているライター職よりも、フリーライターは幅広いテーマに対応し、読者に響く文章を書く力が求められます。独自の視点や書く人ならではの経験からの学びを活かして、魅力的なコンテンツを生み出すことが重要です。

小西 一禎

プロフィール

好奇心が旺盛であらゆることに関心を抱く、何かを人に伝えたいという情熱、記事を批判されてもめげない精神力、マルチタスクの仕事を同時進行できる器用さ。

ざっと言えば、こうした点を備えている人がフリーライターに向いています。文章を考えるのも大事ですが、一番大事なのは行動力ですよ。

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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

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④ゴーストライター

ゴーストライターは、ほかの人の代わりに文章を書くライターです。一般的に、著名人や有名人が自分の名前で本を出版する際に、実際の執筆をゴーストライターに依頼することがあります。

ゴーストライターは相手の話し方やスタイルに合わせた文章を書き、本人が書いたものとして記事をサポートします。自分の顔や名前を出さずに、他者のメッセージを力強く表現するスキルが求められます。

若林 宏美

プロフィール

ゴーストライターの仕事には、相手の文章や話し方の癖をとらえて、あくまでもクライアントが書いた文章のように仕上げるスキルが必要です。

そして自分の仕事だと他者に言いふらさないように、守秘義務を守れるように自己を制することも求められます。

⑤スピーチライター

スピーチライターは、演説やプレゼンテーションのためのスピーチを執筆するライターです。政治家やビジネスパーソンなどが公の場でのスピーチをおこなう際に、スピーチライターに助けを借りることがあります。

スピーチライターは相手のメッセージやスタイルを把握し、鮮やかな表現や説得力のあるストーリー構成を通じて、聴衆に感銘を与えるスピーチを作成します。コミュニケーション能力や洞察力だけでなく、人々の共感を呼ぶ文章力が求められます。

小関 珠緒

プロフィール

スピーチライターは、スピーチをする人と一緒にスピーチ原稿を作る仕事です。聴衆の心をつかむため、ロジカルな文章と感情に訴える文章の両方を書く力が求められます。

スピーチをする人へのヒアリングのほか、話し方のアドバイスもできる人が向いています。

⑥テクニカルライター

テクニカルライターは、専門的な知識や技術に基づいた情報をわかりやすく伝えるライターです。おもにマニュアルや技術文書、ソフトウェアのドキュメンテーションなどを執筆します。

テクニカルライターには、複雑な技術や専門用語を一般の人にも理解しやすい形で説明する能力が求められます。正確な情報をもとに、言葉をかみ砕いて説明できるように工夫する必要があるといえます。

小西 一禎

プロフィール

情報を扱う業界は、スピード感に溢れ、日々状況が変化することもあり得る業界です。常にアンテナを四方八方に張り巡らせながら、感度を高くしていくことが求められます。

そうした最新情勢を巡り、ほとんどの人に知られていないような言葉をわかりやすい言葉に置き換えつつ、かみ砕いて説明できる人が向いています。

⑦ルポライター

ルポライターは、実際の場所や人々の取材を通じて、現実の出来事や社会の動向をリポートするライターです。ルポライターは、新聞や雑誌などの報道メディアで活動することが一般的で、取材のスキルや客観的かつ詳細な記事を書く能力が求められます

ルポライターは調査やインタビューを通じて事実を明らかにし、読者に興味深い情報や深い洞察を提供します。文章を通じて、社会の変化や人々の声を伝える重要な役割をはたしているともいえるでしょう。

若林 宏美

プロフィール

ルポライターの仕事は、緻密な情報収集能力が求められます。さらに集めた情報がボツになってしまう場合もあるため、忍耐強さも必要でしょう。

そして情報提供者から話を聞きだすコミュニケーション能力も必要なので、ライターの中でもやりがいがある分、大変な職種です。

かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

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企業に勤める場合「ライティングのみ」の仕事を見つけるのは難しい

企業では多くの場合、ライティング業務はほかの役割や職種と連携しているため、「ライティングのみ」に特化した仕事を見つけることは難しい場合があります。

たとえば、マーケティングチームでは広告やプロモーションのためのコンテンツを作成したり、営業チームでは提案書やプレゼンテーション資料の作成が求められることもあるでしょう。

ライティングは情報を効果的に伝える手段の一つですが、あくまでほかの業務との両立が求められるため、純粋な「ライティングのみ」の仕事を見つけるのは難しいのです。出版社や制作会社ですら、ほとんど見つからないと言っても過言ではありません。

しかしながら、さまざまな職種や業務でライティングスキルが求められる場面は豊富にあります。また「書く仕事」の比重を増やす、という視点で職業を選ぶのであれば、比較的見つかりやすくなるでしょう。

アドバイザーコメント

ライティングに限らず企業に勤めてやりたいことだけをやるのは難しい

「一企業の社員として、やりたい仕事だけしかやらない」という地位、立場にいる人は、どれほどいるでしょうか。そうした人はほとんどいないのが実情でしょう。

いろいろな仕事や部署を経験し、ゼネラリストを養成するということこそが、日本企業が長年続けてきた労働慣行です。急激に変わることは今後も考えにくいので、好きなことだけ、やりたいことだけをこなして、給料をもらえるような人は、ごくごく稀です。

「書く」だけがライティングではない

では、「ライティングのみ」の仕事をする人に限りなく近付くにはどうすれば良いかを考えてみましょう。「書く」ということは、話すことと同様に表現をする形態の一つに位置付けられます。企画書を作成するにしても、プレゼンをするにしても、まずは書くことから始まります。

そのため、書くということだけに焦点を当てるのではなく、表現力と書く力をセットで考えてみてください。

「わかりやすい企画書を書いて、プレゼンをほぼ完璧にこなす」などの実績を積み重ねていけば、表現力に対するあなたの評価は高まることでしょう。

ただ「書きたい」ということだけを言い続けるのではなく、表現力を磨いて成果を蓄積すれば、ライティングの仕事の比重が自ずと増えていく可能性は十分にありますよ。

「書く仕事」に就きたい! 新卒からライターになるには

新卒でライターになる方法

「書く仕事」に就きたいと考える学生は多いものです。しかし、新卒からライターになる道がなかなか見つからずに困っている人もいるでしょう。

新卒からライターになるには、大きく分けて就職か独立かの2つのルートがあります。ライティングに携わる仕事に就きたいと考えているなら、次の方法を検討してみましょう。

文章を書く仕事にはさまざまな種類があります。以下の記事では文章を書く仕事16選と特徴をまとめているので参考にしてみてください。
文章を書く仕事16選をやりたいこと別に解説! 活躍する人の特徴も

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

①ライティング業務のある企業に就職する

ライティング業務のある企業には2種類の企業が存在します。

まずは出版社や新聞社など、ライティング業務の比率の大きい企業です。たとえば出版社では、新しい本の執筆や編集作業がおこなわれており、あなた自身の高い文章スキルが要求される場合もあります。

一方、ライティングがメインの業務ではなくとも、ライティング業務を担当する部署やポジションが存在する仕事もあります

広報、マーケティング、広告などの部署では、企業の情報発信において、適切な文章を作成しなければなりません。プレスリリースや企業のニュース記事の執筆、商品やサービスの説明文など、ライティングが求められる場面は多岐にわたります。

企業のウェブサイトや求人情報を調べ、ライティング業務のある企業を見つけましょう。

新聞社

新聞社は、ニュース記事や特集記事を執筆するライターを採用しています。新聞社での就職を目指すなら、報道やジャーナリズムに興味を持ち、新聞記事の特徴やスタイルを学ぶことが重要です

学生新聞や地域の情報誌への寄稿など、実践的な経験を積むことも役立ちますよ。

小関 珠緒

プロフィール

新聞社は競争率が高く、就職するのが比較的難しいものです。学生時代に新聞社でアルバイトをして経験を積む、インターンシップ制度(インターン)や職場体験イベントに参加しておくなど、つながりを作っておくと良いでしょう。

各新聞社のサイトで新卒採用の募集要項をチェックするのも忘れないようにしてくださいね。

出版社

出版社は、書籍や雑誌などの編集・執筆・校閲業務をおこなっています。出版社でのライター職を目指すなら、文章力や表現力を磨くとともに、出版業界のトレンドや読者の嗜好についても理解を深めましょう

また、自身のポートフォリオを持つことや編集プロダクションでのインターン経験も就職活動にプラスとなります。

小西 一禎

プロフィール

各出版社のサイトをチェックするのはもちろんのこと、出版社が出している雑誌に自社の求人告知を掲載していることもあるので要チェックです。

出版社に限らず、新聞社・通信社、テレビ局への就職希望者のバイブル『マスコミ就職読本』も必見ですよ。

出版社への就職を叶えるなら5つの事前準備が必須です。次の記事で対策をしておきましょう。
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説

編集プロダクション

編集プロダクションは、広告やPRコンテンツ、Web記事などの制作を手がける会社です。ライターとして編集プロダクションで働くなら、顧客の要望に沿ったコンテンツを作成するスキルが求められます。また、目を引くサムネイルの制作やSNSの活用など、デジタルマーケティングの知識も重要です。

特に編集プロダクションの場合、媒体が紙かWebかによっても業務内容が変わるケースがあるので注意しましょう。

若林 宏美

プロフィール

私の知っている編集プロダクションでは、SNSでのインターンからの採用、アルバイトからの採用も意外と多い印象を受けます。

一般的な就活サイトにも情報が出ていることもあるので、気になっている編集プロダクションのSNSをフォローするのがおすすめです。

Web関連企業に就職する

インターネットやデジタルメディアの発展により、Web関連企業でもライティングやコンテンツのSEO対策に力を入れる企業が増えてきました。Web関連企業の中には、Webサイトやブログの記事、SNSコンテンツなど、幅広いコンテンツの制作をおこなっている企業もあります

ライターとして、このようなコンテンツ制作会社に新卒で就職するのも一つの手でしょう。

小関 珠緒

プロフィール

Web関連企業に入社しても、ライターの仕事がある部署に配属になれば良いですが、入社してみないとわからないことが多いので注意が必要です。

企業側からすると、一人前のライターとして育てるのは労力が要り、ライターは経験者に任せたいと思うことが多いためです。

Web業界といってもサービスはさまざまです。まずはWeb業界がどのような仕事をしているのかを知るためにも、以下の記事を参考に調べてみましょう。
Web業界の全貌を徹底調査|選考突破の秘訣や自己PR例文も解説

②業務委託でライターとして働く

業務委託とは

企業や個人からライティングの仕事を受けて請け負う形態

デメリットに注意する必要はありますが、大学卒業後に業務委託でライターとして働く道もあります。業務委託のライターの場合、自分のスケジュールや作業量を柔軟に調整できるため、自分のペースでライティングの経験を積むことができます

しかし、詳しくは後ほど解説しますが、スキルがないまま独立してしまうと後々困るケースも。ここからは業務委託でライターとして働く道を解説しますが、実際に行動に移す際は慎重に判断しましょう。

副業

新卒でライターとしての就職が難しい場合、会社の許可が降りている場合は副業としてライティングの仕事を始めることも一つの選択肢です

現在では、Web上で仕事を受けられるプラットフォームやクラウドソーシングサイトがあります。自分の得意なジャンルやテーマに合わせてライティングの仕事を見つけられれば、収入に困ることなく、経験を積みながらスキルを向上させることができますよ。

どうしてもライティングの仕事がしたいのですが、副業OKかどうかは面接の場で聞いても良いのでしょうか。

小西 一禎

プロフィール

面接よりはOB・OG訪問や口コミサイトを活用するのがおすすめ

世の中の流れとして、副業を認めている企業・団体は増加の一途をたどっています。

副業に対する抵抗感やマイナス評価が薄れており、「本業にプラスになるのであれば問題ない」とのスタンスを取る傾向が目立ち始めているのは、決して悪いことではありません。

とはいえ、新卒面接の場で正面から副業のことをたずねるのは勇気を要することになるかもしれません。聞き方によっては、入社に対する本気度について疑問を持たれる恐れがあります。

面接の場で質問しなくても、サイトなどに情報が溢れている可能性もあります。OB・OG訪問で聞くのも一つの手なので、面接以外の場も活用してみましょう。

OB・OG訪問をする際は、質問内容をしっかり考えてから臨むことでより有意義な時間になりますよ。以下の記事で質問例を確認しましょう。
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介

専業フリーランス

ライティングに特化して自分でスキルを磨き、専業のフリーランスとして働くことも一つの道です。自分自身をブランド化できれば、顧客や企業から直接仕事を受けることができます

ただし、専業フリーランスは企業に属さないため、継続して仕事が受注できない場合、生活が成り立たない可能性もあります。 フリーランスへの道を歩むのであれば、このような企業に属さないリスクを理解しておく必要があるでしょう。

フリーランスとしての活動では、顧客のニーズに合わせたコンテンツ制作やマーケティングが重要となります。独立するには自己管理やマネージメントスキルも求められますが、企業で働くよりも自分のスタイルでライティングの仕事に取り組むことができます。

ライターになるなら新卒カードを活かせる選択肢がおすすめ

先ほど専業フリーランスや副業での働き方を解説しましたが、これらの働き方にはリスクもあります。そのため、新卒でライターになるなら、企業に就職する選択肢を検討することをおすすめします。

新卒の段階でフリーランスになっても、実務経験の浅さから成果物の品質を担保できない可能性があります。一定のレベルで記事の品質を保てない場合、顧客からの信頼を得にくいケースもあることは押さえておきましょう。

またフリーランスとして働く場合、仕事に加えて営業や契約管理などの管理業務も自身でおこなわなければなりません。特に副業の場合は、時間と体力が奪われ、本業の仕事の品質や効率に影響を与える可能性もあります。

まずは新卒カードを活かして、経験とスキルを積みながら自身のライティングの才能を磨いていけば、より充実したキャリアを築くことができます。それぞれのリスクを踏まえたうえで、慎重にライターになる方法を考えましょう。

アドバイザーコメント

フリーライターや副業にはリスクやデメリットも付き物

元々フリーライターで、現在はライターやカメラマン、イラストレーターなどを抱える事務所を経営している私の私見になりますが、最初から独立するのは危険です。

私が考えるリスクやデメリットは以下の3つです。

社会経験が不足している

皆さんはアルバイトやインターンで、社会経験があると思うかもしれません。ですがアルバイトやインターンと決定的に違うのは、「フリーランスや副業は誰も守ってくれない」という点です。

何かトラブルが起きたときに全てを自分で解決する必要があるので、社会経験がないとどうしても自分が不利になったり、トラブルを収められないこともあります。

そもそも顧客がいない

収入が安定しないフリーランスや副業では、そもそも顧客獲得が大変です。最初からフリーランスor副業では「未経験」という扱いになり、満足のいく仕事があまりありません。

アドバイスを受ける相手がいない

これも結構重要な要素で、最初からフリーになってしまうと自分の仕事の仕方、文章などについてアドバイスをしてくれる人がいません。となると、自分の欠点に気付く機会もないため、なかなかスキルが向上しないのです。

ライターになりたい人は適性も見極めよう

「文章を書くことが好き」という気持ちは、ライターにとって何よりも大切ですが、好きを仕事にするとなると適性も必要になります。ライターが書く文章は、学校で書くような文章とは大きく違います。ライターの仕事は、読者が知りたい情報をまとめ、簡潔にわかりやすく書くことです。

自分の思いや感情を言葉にするのが好きな人は、ライターを始めると「想像していたものと違った」と思うかもしれません。仕事として自分にライターの適性があるのかどうかは吟味すべき要素なので、事前に確認しておきましょう。

ライターに向いている人の特徴

ライターについては新卒の就活市場では情報が少なく、自分に向いてるのかどうか判断がつきにくいかもしれませんが、ライターに向いている人には、共通する特徴があります。ここからは、ライターに向いている人の特徴を解説します。

文章を書くのが好きな人

前提として、文章を書くことが好きな人はライターに向いているといえます。

ライターを目指す学生の中には、言葉を選び、文章を通じて情報やメッセージを伝えることに喜びを感じる、という人もいるでしょう。自分の思いや考えを言葉にできる喜びを感じられる人は、ライターとしての適性があるといえます

正確に作業を進めることが得意な人

ライターの仕事は、情報収集や調査をおこない、それをもとに正確かつ体系的な文章を作成することが求められます。誤字脱字の確認はもちろん、顧客に指定されたとおりのフォーマットを守ることも大切です。

正確さと細部への注意を怠らずに作業を進めることが得意な人は、ライターとしての適性がありますよ

修正依頼をされても気にしない人

ライターの仕事では、編集者や顧客からの修正依頼や指摘を受けることがあります。そのような場合でも修正を受け入れ、柔軟に対応できることが求められます。また一つひとつの修正依頼にくよくよしないメンタルの強さも必要です。

自身の文章を客観的に見つめ、改善点を受け入れることができる人は、ライターに向いています

メンタルの強さは忍耐力とも言い換えられます。ライターに必要な忍耐力をアピールする方法は、以下の記事で解説しています。
例文17選! 自己PRで企業が求める忍耐力をアピールするコツ

納期を守れる人

どんな原稿にも、基本的には納期があります。ライターの仕事は、納期を守ることが特に求められます。複数のプロジェクトや依頼を同時に進める場合もあり、時間管理や計画性が重要です。

納期を守り、効率的に仕事を進めることができる人は、ライターとして信頼されやすいでしょう

情報収集が好きな人

ライターは情報収集が欠かせない仕事です。幅広いトピックについての情報を収集し、信頼性の高い情報源を見極める能力が求められます。さらに高い情報リテラシーを持って、人を不快にさせない表現やリスクのともなう文脈を避ける力も重要でしょう。

情報に対する好奇心や探究心を忘れず、新しい情報にも敏感にアンテナを張ることができる人は、ライターとしての適性があるといえるでしょう。

小西 一禎

プロフィール

世に溢れている情報を的確に整理し、必要なものを取捨選択したうえで、わかりやすく伝えることができる人も向いています。

今の時代、情報を得るだけなら誰でもできます。情報の優劣を自分なりに判断し、情報の真偽を見極められることも大事です。

ライターに必要な能力

ライターという仕事は、「文章を書くのが好き」という人にとっては天職のような仕事かもしれません。しかし、好きなだけでは長く仕事としてやっていけないのも事実。ライターはあくまで仕事として文章を書きます。仕事では、趣味での創作やブログのように好きに自分の考えを書けるわけではありません

ここからは、仕事として文章を書くライターに必要な能力を解説します。

文章力

ここでの文章力とは、おもに適切な言葉選びや表現力、文法的な正確さなど、読み手に伝わりやすく魅力的な文章を作成する能力を指します。ライターにとって文章力は最も重要な能力です。端的なわかりやすさだけでなく、仕事に応じて文章の雰囲気を変える力も求められるでしょう。

言葉の力で情報やメッセージを伝えるためにも、正確で響きのある文章を書けるように努力しましょう

相手の意図を汲み取るコミュニケーション能力

ライターは、顧客や読者の要望や意図を正しく理解し、それを文章に反映する必要があります。そのため相手のニーズや要求を的確に把握し、適切なコミュニケーションを図る能力が求められます。

対話や質問を通じて相手の意図を汲み取り、それを文章に反映するスキルを養いましょう

上記で紹介したコミュニケーション能力以外にも、ライターの仕事に活きるコミュニケーション能力はあります。次の記事を読んで、自分の強みを的確に表現する言葉を見つけてみましょう。
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき

計画力

ライターは複数のプロジェクトや依頼を同時に進めることがあります。そのため、効率的なスケジュール管理やタスクの優先順位付けが重要です。

基礎的な文章力はもちろん大切ですが、「書く力」以外のタイムマネジメントやプロジェクト管理のスキルを磨くことも大切です。計画力を持ち、納期を守りながら効率的に作業を進める能力も養っておきましょう

ライターに必須の計画性ですが、アピール方法によってはマイナスイメージになってしまうことも。次の記事では、企業に刺さる計画性の自己PRの作成法を紹介しています。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!

情報収集力

ライターは幅広いトピックについて記事を執筆することがあります。そのため信頼性の高い情報を収集し、正確な情報を記事に盛り込む能力が求められます。

プロのライターなら、どの記事も一定のクオリティで情報の正確性や客観性を保つことが重要になります。情報収集のスキルやリサーチ方法を磨き、信頼性の高い情報源を見極める力を養いましょう。

ライターに必要な能力の中で、一番重要なものはなんですか?

若林 宏美

プロフィール

一言でいえば「センス」

センスの良い人は、取材をしながらでも相手が言葉に出していない考えや価値観を読み取ることができます。さらに取材をしながら文章構成を組み立て、足りない部分を補足として聞くなども、できるできないはその人のセンス次第です。

以前は、「文章なんて小学生の頃からみんな作文を書いていたのだから、誰でも書ける」と思っていました。ですが文章にもやはりセンスがあるのです。

私の事務所ではゼロからスタートした主婦ライターや学生ライターがいますが、何度指摘しても意図を汲み取れない、センスのない人は正直向いていない可能性が高いので、一度体験してみるのが有効かと思います。

憧れだけで目指すのは危険! ライターへのよくあるイメージと実態

憧れだけで目指すのは危険! ライターへのよくあるイメージと実態

  • 1人で黙々と作業できる
  • 好きな文章を好きなように書ける
  • すぐに安定的な報酬を稼げるようになる

パソコン1台で働くことができるという側面から、ライターに対して「人とかかわらなくても良い仕事」と認識している人もいるかもしれません。このようなイメージはライターにつきものですが、実は実態からかけ離れているイメージもあります。

ここからは、ライターへのよくあるイメージと実態を解説します。勝手な想像や憧れだけでライターを目指すのは危険です。働きはじめてからギャップを感じることがないように、しっかりと読んでおきましょう。

1人で黙々と作業できる

ライターの仕事は、1人で黙々と作業する仕事だとイメージしている人も多いでしょう。実際、ライターの仕事は単独でおこなうこともありますが、顧客や編集者とのコミュニケーションが頻繁に必要になることがほとんどです

ライターは執筆の過程で、顧客や編集者のフィードバックを元に、修正の作業をおこなうことがよくあります。そのため、1人で文章に没頭する時間だけがライターの日常とは言いがたいでしょう。

むしろ企業の場合はチーム単位で仕事をおこなうケースも多く、1人で作業を進める時間の方が短い可能性もあるのです。

人とコミュニケーションを極力取らない仕事に魅力を感じる人は、以下の記事で自分の理想の条件に合う仕事を探してみましょう。
人とかかわらない仕事35選! 求める条件別におすすめの職種を紹介

一人でできる仕事を探している人は以下の記事を参考にしてみてください。失敗しない選び方もまとめています。
一人でできる仕事50選|失敗しない仕事選びの3ステップも解説!

好きな文章を好きなように書ける

ライターは自分の好きな文章を書けるというイメージもありますが、実際には顧客や読者の要求に合わせた文章を作成することが多いです。テーマやトーン、スタイルなど、依頼主の要望に応えるために自分のスタイルを柔軟に変える必要があります。

そのため、「あなたが書きたいもの」を好きなように書けることは、ほとんどないと思った方が良いでしょう。ライティングは自己表現の場でもありますが、企業での仕事においては顧客のニーズを優先する場面が多いということは覚えておきましょう。

好きな文章を好きなように書けるような楽しい仕事を求めている人には、こちらの記事もおすすめです。
楽しい仕事20選|3ステップで自分にぴったりの仕事を見つけよう

すぐに安定的な報酬を稼げるようになる

ライターに対して、すぐに安定的な報酬を稼げるようになるイメージを持っている方もいるかもしれません。もちろん企業に勤めるライターとして給料を得る場合、毎月安定した報酬を得ることができるでしょう。

しかし、フリーランスライターとして活動する場合には話が異なります。初めはテストライティングとして報酬が少ない場合や、依頼の受注に時間がかかることもあり、すぐに安定的な報酬を稼ぐのは難しい可能性があるからです

また、フリーランスとして活動する場合は、顧客の獲得や契約の維持にも努力が必要です。安定的な収入を得るまでには時間と努力がかかるのです。

アドバイザーコメント

ライターとして活躍するために必要な仕事力は3つ

ライターに憧れる人は多く、「クリエイティブで華やか」「パソコン1台あれば楽に働ける」「文章が上手であれば良い」と思われがちです。そのイメージだけで仕事に就くと、現実を知って「こんなはずではなかった」と落胆するかもしれません。

私の経験からになりますが、実際のライターに必要な仕事力を3つあげます。

①読者目線・クライアント目線での文章作成力

文章が上手というだけでは、実はライターとして不足です。求められているのは、読者やクライアントが喜ぶ文章、役に立つ文章です。読者目線に立ち、クライアントの希望にも応えられるなど、複数の立ち位置から文章を書く必要があります。

②コミュニケーション力

文章を書くだけではなく、クライアントへの取材、チーム内の調整など、コミュニケーション力が求められます。相手の要望をきちんと理解し、それを文章として表現できる力が必要になります。

③地味で地道な努力

文章力が必要なのはもちろん、取材力、構成力、著作権法や薬機法など法律の理解力、推敲力など、目に見えない部分での地味な努力が必要です。これらを積み重ねてブラッシュアップしていける人は向いています。

ライターになるならその後のキャリアも知っておこう

ライターのその後のキャリアの例

長期的にキャリアを考えるなら、ライターとしてのキャリアを築くだけでなく、その後のキャリアパスも知っておくことは重要です。自身の興味や目指す方向性に合わせて、ライターの経験を活かしたキャリアを模索していきましょう。

ここからは、ライターを活かしたその後のキャリアの例を3つ紹介します。

①セミナー講師やコンサルとして人に教える

ライターとしての経験や知識を活かし、セミナーやワークショップの講師として人に教える道もあります。自身の専門知識や執筆スキルを活かして、ほかの人に情報を提供し、指導することで新たなキャリアパスを築くことができます

セミナーやワークショップでは、自身の経験や専門知識を活かしながら、参加者に有益な情報やスキルを提供し、学びの場を提供することが求められるでしょう。

また、コンサルタントとして活躍することも選択肢の一つです。自身の専門分野や経験を活かして、顧客の課題解決やビジネス支援に貢献できますよ。

若林 宏美

プロフィール

単純なことから言うと著作が売れる、有名なキャッチコピーを考えたなど実績を積めば、講師やコンサルの仕事があります。

私の場合ですが、キャリアコンサルタントの資格と合わせて大学で講義をしたり、これまでの企画力を買われてコンテンツ専門のコンサルをしたりなどのキャリアパスもありますよ。

②編集者になる

ライターの経験を積んだ後、編集者に転身することも可能です。編集者は執筆内容の校正や改善、記事の企画立案など、執筆プロジェクト全体の管理や編集作業を担当し、ライターの視点を持ちながら、執筆者と連携しながら記事のクオリティを向上させる役割を果たします

編集者は記事の内容や一貫性を確保するために重要な存在であり、出版社やメディア企業で活躍できるでしょう。編集者としての仕事はライターとのコミュニケーションやデッドライン管理などが求められ、執筆にかかわるプロジェクト全体を統括する責任も担います。

小関 珠緒

プロフィール

文章力がおもに求められるライターと違って、企画全体を俯瞰する力や、売る(広く読まれる)ためのマーケティング力、さまざまな専門家をまとめていく管理力が必要になります。

私自身はマーケティングを学び、それがキャリア形成にはとても役立ちました。

③フリーランスとして独立する

ライターとしての経験を積み、独立してフリーランスとして働く道も魅力的でしょう。自己管理能力や営業スキル、契約交渉などのビジネススキルも求められますが、自分の時間を自由に使い、自身のライティングを最大限に活かすことができます

ライティングの中でも得意ジャンルがある場合や専門的な資格を持っている場合には、高単価でクライアントと契約できるかもしれません。

フリーランスとして独立する場合、収入の安定性や顧客の確保など、経済的なリスクや不確定性も考慮する必要があります。しかしスキルを磨いたうえで、デメリットを上回るメリットがあると感じたなら挑戦する価値はあるでしょう。

小西 一禎

プロフィール

組織から離れることにより、立場が不安定になり、不安に陥ることもあるでしょう。打ちひしがれることなく、強靱なメンタルを持ち続けることが必要です。

また、同時に複数の仕事を進行できるように、マルチタスクをこなせるスキルも大事です。心身ともに健康を維持することも重要ですね。

ライターとしてのキャリアをどのように描いたら良いか迷っている人は、以下の記事から自分だけのキャリアを描くヒントを見つけましょう。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう

ライバルに差をつけよう! 学生の時からできるライターになるための準備

ライバルに差をつけよう! 学生の時からできるライターになるための準備

  • ライティングを学べる会社のインターンに行く
  • アルバイトや業務委託でライティングを始める
  • 基礎的なPCスキルを身に付けておく

中途や経験者からの募集がメインとなっているライターですが、学生のときから実務経験を積むことも実は可能です。ポートフォリオを作ることができれば、就職活動でほかの学生と差別化を図ることもできるでしょう。

ここからは、学生のときからできるライターになるための準備を紹介します。

ライティングを学べる会社のインターンに行く

ライティングを学ぶためには、とにかく実践の場で「書く」経験を積むことが不可欠です。学生でも、ライティングに関連する会社やメディアでのインターンに参加することで、実際の仕事に触れながらスキルを磨くことができます。

ライティングのプロセスや編集の流れを学びながら、自身の文章力を向上させましょう。

若林 宏美

プロフィール

私は大学で教えている生徒の中から、ライターに興味のある学生を有償インターンとして数名引き受けています。

同じようにライターのプロダクション、編集プロダクション、一部出版社でもライターのインターンがある場合があります。

インターンにいつから参加すべきか迷っている学生もいるでしょう。次の記事ではインターンに参加するベストな時期を解説しているので、読んでみてくださいね。
インターンはいつから参加? 応募から選考までのスケジュールを解説

アルバイトや業務委託でライティングを始める

学生時代からアルバイトや業務委託でライティングの仕事に携わることで、ライティング経験とスキルを積み重ねることが可能です。Webメディアや学内の団体など、ライティングのチャンスがある場所で働くことで、自身の文章力を向上させることができます

また、文章力だけでなく、ライターに必要なデッドライン管理や顧客の要望に応えるスキルも身に付けることができるでしょう。学生がアルバイトや業務委託でライティングを始めるには以下の3つの方法があります。

求人サイトから探す

求人サイトから探す方法は、学生がライティングの仕事を効率的に見つけるために有効な手段です。自分のスキルや経験に合った案件を見つけるために、積極的に求人サイトを活用しましょう

検索機能やフィルター機能を使って、自分に合った条件の案件を絞り込むことができます。たとえば、経験やジャンル、報酬などの条件を設定して、自分に最適な案件を見つけることができます。

ライティング案件を探すのにおすすめの求人サイト

さらに、求人サイトの新着案件にも注目しましょう。新着案件はまだ応募が集まっていない可能性が高く、競争が少ないです。早めに応募することで、チャンスを逃さずに仕事を獲得することができます。

小関 珠緒

プロフィール

求人サイトでのライター募集では、「未経験者歓迎」と表記されているかチェックしましょう。ライターは経験者を募集しているところがほとんどであるためです。

私自身、事務から編集業に転職しましたが、募集要項に「未経験者歓迎」と書いてある会社を選びました。

クラウドソーシングサイトを使う

クラウドソーシングプラットフォームは、ライターとしての仕事を探す際に有用なツールです。クラウドソーシングでは企業がさまざまな案件に対応できるライターを募集しています。自分が得意な仕事を選んで進められるので、苦手分野の仕事はする必要がありません。

登録してプロフィールを充実させ、自分の得意分野や経験をアピールすれば、スカウト機能によって企業から仕事が来るケースもあります。顧客からの依頼を受けて記事を執筆することで、実績を積み重ねることも可能です。

気になるサイトに営業をかけてみる

自分が興味を持つWebメディアや出版社など、気になるサイトがあれば直接営業をかけてみることも一つの方法です。

自身のポートフォリオや実績をまとめ、企業に対してライティングの提案や協力を申し出ることで、新たな仕事のチャンスをつかむことができます

実際に営業をかける方法としては、サイトの問い合わせフォームに連絡をしたり、運営会社に直接電話をかけたりなどが挙げられます。勇気のいる方法かもしれないですが、働きたいという熱意があるなら一度試してみてください。

基礎的なPCスキルを身に付けておく

ライターとして活躍するためには、基礎的なPCスキルを身につけておくことも重要です。

文章の執筆や編集にはワープロソフトや画像編集ソフトなどの利用が必要となります。WordやExcel、画像編集ソフトの使い方を学び、効率的な作業をおこなえるようにしましょう

事前に身に付けておくと良いPCスキル

  1. パソコン自体を操作するスキル(起動と終了/マウス/キーボード/印刷など)
  2. Officeソフトを操作するスキル(Word/Excel/PowerPointなど)
  3. インターネットやITに関するリテラシー

PCスキルが身に付いていることの証明として、資格を取得することも有効です。PCスキル以外にも就職に有利な資格を知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説

どうしてもライターになりたいです。ライターになるために学生のうちにやっておいた方が良いことはありますか。

小関 珠緒

プロフィール

とにかくたくさん文章を書いてみることが大切

ブログでも、人から依頼されたものでも構いませんので、とにかく文章を書き続けて文章力を上げておきましょう。

ブログであれば、誰かの役に立つ記事を書くと良いでしょう。たとえば、好きなお店の紹介、おすすめの本や映画の紹介など、読んだ人から「この記事いいね」「保存したくなるね」と思われる内容が良いです。

また、友人のスピーチ原稿を一緒に作る、好きな人にインタビューをして記事をまとめるなど、取材して文章化するという経験を積んでおくのもおすすめです。

「文章を書いて誰かを喜ばせる、誰かの役に立つ」ということがライターの役割です。小さくても良いので、そのような経験を多岐に渡って積んでおくと良いでしょう。

選考前の人必見! ライターになるには志望動機の深掘りが必須

選考前の人必見! ライターになるには志望動機の深掘りが必須

  • なぜライターなのか
  • なぜその会社なのか
  • なぜそのコンテンツなのか

どんな職業にも通じる点ですが、志望動機は就職活動において非常に重要なポイントです。特にライターとしての志望動機は、ただ「文章が好き」と伝えるのではなく、仕事としての視点でその企業で働きたい旨を明確に伝える必要があります。

ここからは、志望動機の深掘りに必要な3つの視点について解説します。

深掘り①なぜライターなのか

まずは、志望動機の中でライターを志望する理由が具体的に明示されているかを確認しましょう。文章を通じて情報を伝えることに喜びややりがいを感じるのか、人々の心に響くストーリーを作り出すことに魅力を感じるのかなど、なぜライターになりたいのかを具体的に語りましょう

「私は貴社の発行されている雑誌『〇〇』でファッションの楽しさを知り、たった1冊の本が人生に影響を与えることを実感しました」など、具体的な書籍やメディアの名前をあげるのもおすすめです。

ストレートに「文章が好き」というのも悪くはありませんが、ほかの学生と被る可能性もあるので、できれば避けた方が無難かもしれません。

小西 一禎

プロフィール

ライターを目指す理由として、「文章が好き」だけを語るのは避けたほうが良いでしょう。

前提として文章が好きでないと日々の仕事は務まらないので、ほかの学生との差別化にならないどころか、仕事に対する本気度を疑問視される可能性もあります。

そのためどうしても「文章が好き」ということを志望動機に書くのなら、どういう文章が好きなのか、どういうジャンルが好きなのかなど深掘りして書きましょう。

深掘り②なぜその会社なのか

次に、志望する会社は何が魅力的であり、自身の成長やキャリア形成にどのような価値を見出しているのかを明確にしましょう。

その会社がどのようなコンテンツを提供しているのか、そのビジョンや文化に共感を抱くのか、自身のスキルや興味を活かせる環境が整っているのかなど、具体的な理由を述べましょう。企業の運営しているサイトや出版物の具体的な名前を出すのも効果的です。

その会社だけの価値を見つけるためには、企業研究が必須です。企業研究の効率的なやり方は以下の記事で解説しています。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!

深掘り③なぜそのコンテンツなのか

最後に、志望するコンテンツの何が魅力的であり、なぜ自身がそのコンテンツにライターとしてかかわりたいのかを述べましょう。

そのためには、競合他社との比較分析や、そのコンテンツならではの魅力を言語化する必要があります。企業のコンテンツを徹底的に調べて、自分の言葉で良さを書き出してみましょう

これらを意識しても「志望動機が書けない」という場合は、必ずなにか理由があります。次の記事では、書けるようになるための3ステップを解説しているので参考にしてくださいね。
「志望動機が書けない」から確実に卒業する3ステップ|例文付き

志望動機を深掘りして自分の強みを活かせるライターを目指そう

ライターになるためには、志望動機を深く掘り下げ、自分の強みを活かすことが重要です。

まずは自分自身の得意分野や興味があるテーマを見つけ、どんなライターになりたいのか、なぜその企業でなければならないのかを明確にしましょう。また、自身のライティングスキルや知識を磨くために、インターンやアルバイトで実務経験を積むことも効果的です。

新卒からライターを目指すのは狭き門ですが、道は必ずあります。この記事を参考にして、自分の強みを活かしたライターとしてのキャリアを築くことを目指してみてくださいね。

アドバイザーコメント

ライターは狭き門! しかし苦労して目指すに値する仕事

個人的には「文章の仕事っておもしろい!」と思います。

自分が書いた雑誌や書籍が店頭に並んでいると、今でもついニヤニヤしてしまいますし、実際に手に取ってレジに向かうお客さんがいると本当にうれしいです。

ですが一方で、すぐにライターになるのは難しいのも現実です。

学生からも「ライターになりたいので、出版社や広告代理店を志望しています」という相談を受けることがあります。しかし、ライターの職種がある企業でも、入社後の適性試験や配属によってはライターとして働けないケースも多々あります。

まずは実務経験を積もう

Webデザイナーや服飾デザイナーなどと比較すると、学生時代からスキルを磨くのが難しい職種という点もライターになりづらい理由かもしれません。

もし本当にライターを目指したいなら、今日からライタープロダクションや編集プロダクションにコンタクトを取るか、クラウドソーシングなどでライターとしての実務を積んでください。

そうすると就活の場でもガクチカとして発表でき、入社後もライターとして採用してもらえる確率が上がりますよ。

普段は出会えないような人と出会え、全国や世界を旅することもできるライター。目指したい人はぜひ挑戦してみてください!

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了
全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-220824001-02942)
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