この記事のまとめ
- 最後までやり遂げる力を伝えるエピソードには3つの要素が必要
- 最後までやり遂げる力の自己PRは5ステップですぐ作れる
- 6例文を参考にして最後までやり遂げる力の自己PRを完成させよう
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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最後までやり遂げる力をアピールしようとして、そのエピソード作りに悩む人は多いのではないでしょうか。「ただ伝えるだけではありきたり?」「良い言い換え方法を知りたい!」など、周りと差をつける自己PRの作り方が気になる人もいるかもしれません。
最後までやり遂げる力は、たしかにほかの学生と被ることもあるテーマですが、エピソードの伝え方を工夫することで一気に魅力が増し、面接官に響く自己PRにすることが可能です。
この記事ではキャリアコンサルタントの谷所さん、柴田さん、吉野さんとともに、「最後までやり遂げる力」の自己PRの最適な作り方を解説します。エピソードのテーマ別に6例文も紹介するので、ぜひ参考にして選考突破につながる自己PRを作成しましょう。
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最後までやり遂げる力の自己PRはエピソードの説得力がカギ!
最後までやり遂げる力はアピールしやすい強みのように見えて、実は伝え方に注意が必要な題材です。エピソードの内容次第では自分の魅力が企業に十分伝わらないばかりか、長所として評価してもらえない可能性もあります。
記事ではまず、企業が求める「最後までやり遂げる力」とはどのような能力なのか説明したうえで、自己PRに必ず含めたいポイントと注意したいNG例を解説します。どのようなエピソードなら強みを印象付けられるのか理解しましょう。
後半では、コツを踏まえて自己PRを作成する方法を5ステップで解説します。誰でもスムーズに説得力のある自己PRを書き出せますよ。
最後に例文6選も紹介するので、この記事で最後までやり遂げる力を強力な武器にするポイントをつかみ、魅力的な自己PRで選考を通過しましょう。
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まず確認! 企業が求める「最後までやり遂げる力」とは
最後までやり遂げる力の自己PRで高評価を得るためには、まず企業が求める「最後までやり遂げる力」とは何なのかを理解し、それが伝わる内容にする必要があります。
ここでは最後までやり遂げる力を3パターンに分け、それぞれ仕事で重宝される理由を解説します。自分がどれに当てはまるか考えてみましょう。
また内容をもとに、最後までやり遂げる力を自分らしく言い換えるのもおすすめです。具体的に表現することで、より自己PRの納得感が増しますよ。
自己PRの内容が企業が求めている人物像と大きく異なれば、自社にマッチングしない人材だと判断される可能性があります。
企業が求めている最後までやり遂げる力を見極めて、企業目線で長所が仕事でどのように活かせるかまで伝えることが大切です。
壁にぶつかっても諦めない根気強さ
困難な状況に直面しても落ち込まずに打開策を探したり、コツコツと努力を続けて乗り越えたりできるのは、最後までやり遂げられる人ならではの強みです。大きな失敗やトラブルに対しても動揺せず、諦めずに行動を起こせる人はこのタイプに当てはまるでしょう。
仕事でもいつもうまくいくとは限らず、壁にぶつかることは誰にでもありえます。そのためこうした根気強さがある人は、選考でも頼もしいと評価されやすいのです。
自分がこのタイプだと感じた人は、ぜひその打たれ強さを強調してアピールしてみましょう。
このタイプの最後までやり遂げる力は、忍耐力や粘り強さとも表現できます。以下の記事でそれぞれ自己PRを作るコツを解説しているので、併せて参考にしてみてください。
忍耐力
例文17選! 「忍耐力」の自己PRで企業に最大限アピールするコツ
粘り強さ
例文11選|粘り強い性格の自己PRで知らないと損する注意点
一度決めたことをやり抜く継続力
たとえ自分でやると決めたことでも、途中で飽きてしまったり、もう無理だと限界を感じたりして、最後までやり遂げるのが難しいこともあるでしょう。
そのため有言実行で決めたことを確実に継続したり、目標を達成するまで諦めずに努力を重ねたりできる人は、選考でもその力が大きなアピールになります。仕事でも自分の役割に責任を持ち、確実にやり遂げてくれる人だと期待されるでしょう。
こうした逃げずに続けることが強みだという人は、その継続力に焦点を当ててみるのもおすすめです。
仕事におけるほとんどの作業は、昨日今日着手してすぐにできるようになるものではありません。それなりに経験を積み重ね、何度も繰り返したからこそ自分のスキルになることがほとんどです。
そのため、今はうまくできなくても一度やると決めたらやり抜くという継続力は、大変重要になります。
最後までやり遂げる力は継続力や持続力とも似ていますが、それぞれ少しずつ違いがあります。気になる人は以下の記事で理解を深めて、自分の強みを正確に表せるようにしましょう。
継続力
例文13選|継続力の自己PRはどう伝える? 書き方や注意点を解説
持続力
持続力の自己PR例文9選! 好印象を残すコツとNGパターンを解説
丹念な仕事をする責任感
最後までやり遂げる力は、必ずしも何かを継続している状態だけではなく、一つひとつの物事を完成度高く、丁寧にやり抜く力ともいえます。
慣れてきて手を抜いたり、ほどほどの力で終わらせたりしそうになるところを、毎度100%の力でやり遂げられる人はこのタイプかもしれません。
こうした人は、周囲にその綿密な仕事ぶりが感謝されるだけでなく、実際に結果を出しやすかったり、顧客にも真剣な態度が伝わって信頼を勝ち取ったりと、入社後も活躍することが期待されます。
したがって何事にも手を抜かない人、自分の役割にプライドを持って真摯にやり遂げられる人は、その責任感の強さをアピールするのも一つの手です。
責任感を強調したい人は、こちらの記事も併せて活用しましょう。例文6選と注意すべきポイントを解説しています。
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
文章を作るのが苦手な人にオススメの自己PR作成方法!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
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自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
- 自分の「最後までやり遂げる力」がどのタイプかよくわかりません……。必ず言い換えるべきですか?
先にエピソードを考えてからマッチする表現を当てはめるのがおすすめ
まずは「最後までやり遂げる力」の具体例となるエピソードを書き出してみましょう。その後に、一言で表すにふさわしい「〇〇力」の言葉を見つけていくと、言い換えもうまくいくはずです。
投げ出さなかったことの原動力は人によってさまざまなので、表現の幅を広げることで、個性が出てきます。
「この思いがあったから頑張れた!」という力の源を、自分らしい言葉で伝えてみましょう。
最後までやり遂げる力を伝えるには? エピソードで必須の3原則
最後までやり遂げる力を伝えるには? エピソードで必須の3原則
- やり遂げたことの難しさを客観的に表す
- 最後までやり遂げた理由を明確にする
- やり遂げるために工夫したことを伝える
企業に求められる「最後までやり遂げる力」を理解できたら、自己PRを作る前に、もう一つ重要であるエピソードのポイントを確認しましょう。
最後までやり遂げる力を書類や面接などの短い時間でわかりやすく伝えるには、必ず押さえたい3つの要素があります。
順に詳しく解説していくので、高評価を得るにはどんなエピソードを伝えれば良いのか、具体的にイメージできるようになりましょう。
①やり遂げたことの難しさを客観的に表す
自分では最後までやり遂げる力を精一杯アピールしたつもりでも、面接官にはそれをやり遂げたことがどれくらいすごいことなのか、うまく伝わらないことがあります。
そのため自己PRに説得力を持たせるためには、初めて話を聞く人でも納得できるような背景やそのときの課題など、取り組んだ内容に加え、難しさも示すことが大切です。
たとえば部活の大会で1位になったエピソードを伝えたいなら、どんな大会で何チーム出場したのか、今までの部の成績はどれくらいだったのかなど、優勝したことのすごさを誰が聞いても納得できるように書きましょう。
数字などを用いて客観的な根拠を伝えることがポイントです。
②最後までやり遂げた理由を明確にする
すばらしい成果だったとしても、やり遂げようと思った理由や意図まで伝えないと、考え方や能力が企業には十分伝わらず、せっかくの自己PRの効果が半減してしまいます。
企業はやり遂げた成果だけを聞きたいわけではなく、あなたが物事をどう捉えてどんなアクションを起こせるのかという内側の部分を見ています。そうした人によって固有の部分は、学生時代でも仕事でも関係なく再現できる強みであり、かつ人柄がよく出る部分だからです。
そのため、たとえば「こういう壁があったが、こう考えて行動した」などやり遂げようと思った背景まで明確にすることが大切です。そのときの感情や考えを示すことで、より自分らしい強みをアピールできますよ。
成果が出るかどうかは環境次第な面があります。たとえばスポーツの大会で優勝したのは、競技人口が少なく、単にライバルがいなかったからかもしません。
そのため自己PRでも、成果自体ではなく、頑張った本人に着眼点を置いて、企業は評価するのです。
③やり遂げるために工夫したことを伝える
最後までやり遂げる力を効果的にアピールするには、エピソードの中で特に工夫したことを伝えることも重要です。
たとえば「学園祭実行委員として学園祭を成功させた」ということをテーマにする場合、その規模や内容に焦点を当てがちですが、その中での自分の役割や工夫した行動まで伝えないと、たまたま成功しただけの印象になったり、本当に自分の成果なのかと疑われたりすることがあります。
きちんと実力を評価してもらうには、やり遂げるまでにどのような戦略を立ててどう行動したのか、自分なりの工夫を必ず伝えましょう。
エピソードにそうしたプラスアルファの肉付けができれば、自分の努力によって最後までやり遂げられたという成果が企業にもよく理解してもらえます。
過去に私がかかわった学生の中で、大学1年生の時点でTOEICのスコアが400点以下だったのに、800点以上を目標にしてやり遂げたという人がいました。
勉強に必要な時間を確保するため、アルバイト後に毎日90分の勉強を自分に課して、勉強方法も工夫し、4年生になる前に850点のスコアを取得したとのことでした。
具体的な取り組みがわかる、「やり遂げるために工夫したこと」の良い例だと思います。
同じように英語力を伸ばしたエピソードを使いたい人は、こちらの記事を参考にしましょう。自己PRで英語力を効果的にアピールするコツを解説しています。
自己PRで英語力を最大限アピールするには? 英語面接対策も解説
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自己PRは就活において必要です!
しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
そんな就活生に活用していただきたいのが、最新の「AI 自己PR作成ツール」です。作成ツールでは、AIが自己PRを自動生成してくれるためネタがなく悩んでいたり、忙しい就活生にはぴったりです!
(継続力が強みの場合)
こんなエピソードはNG! 最後までやり遂げる力が評価されないパターン
こんなエピソードはNG! 最後までやり遂げる力が評価されないパターン
- 長く続けたことを伝えるだけのエピソード
- つらいことを我慢しただけのエピソード
- 誰でもやり遂げられるようなエピソード
最後までやり遂げる力のエピソードに欠かせない要素を理解できたら、いきなり自己PRを書き出す前に、よくあるNGパターンも確認しておきましょう。
最後までやり遂げる力の自己PRには、学生がついやりがちなミスが3つあります。これらを避けて自己PRを作るだけでも、説得力が増して周囲と差をつけることが可能です。必ず事前に目を通して、もったいない失敗を避けてくださいね。
長く続けたことを伝えるだけのエピソード
部活や習い事などについて、「〇〇を何年間続けた」と長く続けた経験をアピールする人は大勢います。そのため単に継続したことをアピールするだけでは、ほかの多くの学生に埋もれてしまいがちです。
また、続けたことの長さだけを伝えても単なる経歴の紹介になってしまい、最後までやり遂げる力の証明にはならないため注意しましょう。
これまで解説したように、やり遂げるまでにどんな壁があり、どう乗り越えたのかなど、強みが発揮された部分に焦点を当てることが大切です。
- 好きで続けていたので、特に壁もなかったです……。
やり遂げるまでの過程を細かく振り返って工夫を見つけよう
最初から「好きだから苦にならなかった」と言い切らずに、プロセスを詳細に説明することから取り掛かってみましょう。
続けてきた過程には、本来ならば多少混乱するような出来事もあったかもしれません。その中でいかに工夫を凝らし、気持ちのうえでもポジティブに捉えつつ行動してきたかをアピールします。
そのうえで、「結果的に特に問題なくこなすことができた。これも一度決めたらやり遂げる力があるからである」とまとめれば、高評価を得られるでしょう。
つらいことを我慢しただけのエピソード
たとえ最後まできちんとやり抜いたことであっても、「嫌だったけど親に辞めさせてもらえなかった」「メンバーが足りずに自分が続けるしかなかった」など、続けた理由に自主性がないと、つらいことを我慢しただけという印象になり、自己PRとして十分ではありません。
社会人になるとつらいことを我慢しなければならない局面もあるため、一定の評価は得られるかもしれませんが、目的意識もなくただやり過ごしただけという場合は、強みが見えにくいため注意が必要です。
したがって、なぜ続けたのか、どんな目的があったのか、そこから何を得られたかなど、ポジティブなエピソードとして伝えるように意識してみましょう。すると、つらいことさえ成長材料にして乗り越えられる人材だとアピールできますよ。
- 特に辞める理由がなかったのでアルバイトを続けたのですが、どうすればうまくアピールできますか?
辞めなかった理由が1つはあるはず! 丁寧に振り返ろう
特に辞める理由がなかったアルバイトでも、辞めずに継続してきたことはアピール材料になります。
辞める理由がなかったことは、言い換えればアルバイトにやりがいや面白さが少なからずあったのではないでしょうか。
たとえばアルバイトを長く続けていることで、周囲から期待や信頼をされているなど、辞めない理由が何かあるはずです。
また長くアルバイトを続けているのであれば、その経験から得られたことも整理してみると良いでしょう。
辞めずに継続してきた過程を思い起こして、継続力や責任感など、仕事で活かせるエピソードを自己PRで打ち出してみると良いですね。
誰でもやり遂げられるようなエピソード
エピソードを選ぶ際にもう一つ避けたいのが、「普通はみんなそうする」と思われるような、誰でもやり遂げられることを実績として挙げることです。
たとえば授業にすべて出席した、課題の提出物の期限を守ったなど、当たり前にやるべきことをアピールしてしまうと、「それがどうすごいの?」と面接官は疑問を感じてしまいます。
できるだけその難しさや大変さが、面接官に伝わりやすいエピソードを選びましょう。もし良い題材が見つからなければ、もしかすると最後までやり遂げる力以外に、より自分を表す強みがあるかもしれません。
ただし自分ではエピソードの判断が難しいこともあるため、友人や家族などに客観的な意見を聞いてみるのもおすすめです。
中には、「最後までやり遂げたエピソードとして高校時代の話はあり?」と気になっている人もいるかもしれません。こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントが解説しているので、ぜひチェックしておきましょう。
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アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る後から振り返って「やり切って良かった」と思うエピソードを伝えよう
企業が最後までやり遂げる力を重視する理由の一つは、早期離職を避けたいからです。「リアリティショック」と言いますが、入社してから「思っていたのと違った、こんなはずじゃなかった」と思う事態が、大なり小なり起こります。
そのときに必要になるのが、「最後までやり遂げる力」です。逃げずに頑張った体験は、「自分ならできる、きっとまた乗り越えられる」と、自己効力感を育ててくれます。
つらいことがあるたび逃げていたなら、逃げ癖がつきます。あなたは、どちらのタイプでしょうか。ぜひ「あのとき逃げずに頑張って良かったなあ」というエピソードを伝えましょう。
最後までやり遂げる力は入社後も大きな糧になる
仕事で結果が出たり、やりがいを感じたりするまでは、それなりに時間がかかるものです。続けていけば、手に負えない難しい事態や、自分の責任ではなくとも逃げられない場面などに出会うことでしょう。
「そのときはつらかったけど、最後にはこんなハッピーエンドにつながった」という経験があれば、仕事でこうした瞬間にぶつかっても乗り越える力が出てきます。
学生時代にそういった経験をしている人は強いです。あなたの強さの秘訣をぜひエピソードから伝えましょう。
5つの構成に当てはめよう! 最後までやり遂げる力の自己PRの作り方
5つの構成に当てはめよう! 最後までやり遂げる力の自己PRの作り方
最後までやり遂げる力の自己PRについて、エピソードのポイントと注意点を解説してきました。ここまで知識が付いたら、さっそく自己PRを作成していきましょう。
これまで解説した内容を網羅するのは大変そうと思う人もいるかもしれませんが、以下で解説する5つの構成に当てはめることで、強みが伝わる文章に仕上げられますよ。ぜひ順番に丁寧に確認してください。
自己PRの最適な構成は、こちらの記事でも詳しく解説しています。さらに理解を深めたい人は併せて参考にしてみましょう。
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
①結論:強みが最後までやり遂げる力であること
自己PRの冒頭は、結論から端的に伝えることが大切です。結論から話を展開する方法はPREP法と呼ばれ、ビジネスでは基本のコミュニケーション手法であるため頭に入れておきましょう。
PREP法とは
結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順番で話を展開するフレームワーク。ビジネスシーンで説明や提案をおこなうときにわかりやすく伝える基本的な方法
最初に自分の強みが最後までやり遂げる力であると示すことで、採用担当者も話の展開を予想しながら次の内容に進むことができ、理解しやすくなります。
例:結論
私の強みは、任されたことを期待以上のクオリティでやり遂げられることです。
その際、上記のように自分らしく言い換えてみると、より人柄を表現できるためおすすめです。言い換え表現が思い浮かばない人は、先述の「企業が求める最後までやり遂げる力」で解説した3つのパターンから、特に自分にマッチする表現を選んでみましょう。
自己PRの書き出しで企業の目を引くコツは、こちらの記事でも解説しています。さらに差別化したい人は併せて参考にしてください。
自己PRは書き出しで命運が決まる! 人事を惹き込むコツを大解剖
②概要:やり遂げたことのテーマや難しさ
結論の次は、エピソードをいきなり書き始める前に、やり遂げたことのテーマを簡単に示しましょう。先に取り組みの概要を伝えないと、採用担当者は話を聞き終わるまでどんな場面で頑張ったのかがつかみにくいためです。
以下のようにその大変さや難しさも一文で伝えることで、より背景が理解しやすくなります。
例:概要
私は書店で3年以上アルバイトを続けているのですが、駅前の忙しい大型店舗のため、バイトメンバーはどうしてもレジミスやクレームが多く、そこをバイトだから仕方ないと思っている雰囲気がありました。
また例のような身近な題材では問題ありませんが、ゼミの研究など、その分野に詳しい人でないと想像するのが難しいものもありますよね。その場合は専門用語をかみくだいて説明するなど、誰でも理解できるように書くことも大切です。
エピソードを文章として書き出す前に、5W1H、つまり「When:いつ、Who:誰が、Where:どこで、What:何を、Why:なぜ、How:どのように」をそれぞれ簡単に整理しましょう。
文章でなく単語ベースで構いません。ここをしっかり整理しておけば、説明がやたらと長くなってしまうことも避けられます。
③詳細:そのときの思考や具体的な行動
テーマを示した次は、やり遂げた過程について具体的な行動を説明しましょう。ここは自己PRのエピソードの核となる部分なので、自分なりに工夫したこと、特に頑張ったことなどをピックアップして書くことをおすすめします。
例:詳細
しかし私は、アルバイトといえどお金をもらっているのだからと、プロ意識を持って業務にあたることを大事にするようにしました。
レジミスが起きやすい部分のお客様への声の掛け方を工夫したり、新刊や話題書のインプットも自ら積極的におこなったりして、問い合わせにもスピーディに対応できるよう取り組みを続けました。
その際、行動したきっかけや理由など、自分の感情や考えも含めることがポイントです。例の場合でも、アルバイトをやり遂げたこと自体は珍しくないテーマですが「なぜ期待以上のクオリティでやり遂げたのか」は自分にしか話せない独自の部分であり、差別化につながります。
自己PRにオリジナリティを出せるだけでなく、よりあなたらしい人柄が伝わりますよ。
- やり遂げるために工夫したことが思い浮かびません!
特別なことでなくても良い! そのときの心の中の考えを振り返ろう
以下のような切り口で、工夫したことを思い出してみてはどうでしょうか?
「周りは××といった態度でしたが、私は〇〇を大切にするよう心掛けました」
「つらくても△△は決してしないように努めました」
「そのときに投げ出さなかった秘訣は××です」
「やり遂げられたのは〇〇のおかげです」
……など。
奇抜さや画期的なことがなくても良いのです。つらい状況でも大切なことを忘れなかった、周囲に迷惑や損害を与えなかったというような、守り抜く姿勢のエピソードを考えてみましょう。
④結果:得られた成果や学び・感じたこと
具体的な行動部分を書けたら、その結果どうなったか、何を得られたかなども忘れずに示します。「最後まで無事にやり遂げた」などと抽象的すぎると、読む側にはどんな成果を得られたのかがわからないため、具体的に書くように意識してください。
例:結果
その結果、レジミスは1人だけ年間ゼロ件を達成し、また社員同等の対応ができていることを評価してもらえ、最終的にアルバイトで過去最高の時給にアップしてもらうことができました。
上記のように、「成功できた」というような主観ではなく、客観的な根拠を含めることも大切です。なぜ最後までやり遂げられたといえるのか、その根拠も交えて結果を伝えることで、自己PRの説得力を固めましょう。
- エピソードがいくつかあり、成果が大きいものか、過程が大変だったもので迷っています!
入社後の業務でも再現性があるかという観点でエピソードを選ぼう
志望企業の風土や希望する職種などにもよりますが、最も重視すべきは成果の大きさや過程の大変さよりも、入社後により再現性があるのはどのようなエピソードかという点ではないでしょうか。
たとえば新人のうちから大きな成果を求められる企業で、過程における頑張りをアピールしてもあまり評価は得られないでしょう。
一方、研究開発などの職種では成果が簡単に出るものではないため、さまざまなプロセスを経て多面的にプランを考え、行動できる人材を望む場合が多いです。
自分の志望先ではどんな頑張りが求められるか、考えてみてください。
⑤抱負:強みの仕事への活かし方
エピソード部分を書き終わったら、自己PRの結びとして、志望企業での業務にどう活かしたいかまで伝えると、貢献する意欲が伝わりさらに魅力的な自己PRになります。
結び部分は自己PRのメインではないため、以下のように簡単に抱負をまとめるだけで構いません。ただし、この文章がある・なしで大きくイメージが変わるため、手を抜かないように注意しましょう。
例:抱負
このように、ささいな業務や慣れた仕事でも決して手を抜かず、丁寧にやり遂げられるのが強みです。入社後も日々の積み重ねが結果につながると思うため、この力を活かして着実に成長し、頼られる人材になりたいと思います。
例のように、自分らしい最後までやり遂げる力をもう一度簡単にまとめ、そのうえで入社後にどんな場面で活かせるかを伝えると流れがスムーズです。
活かし方を想像しにくい場合は、志望企業の採用ページから仕事内容をあらためて調べて、最後までやり遂げる力が必要な場面を考えてみてください。
抱負部分は定型文のようになりやすいため、気にする人もいるかもしれません。
しかし「頑張ります!」という決意にゆらぎがなければ、結果的に似た内容になりがちなものです。自分の言葉に嘘がなければ、読み手の胸にも響くでしょう。
嘘がないというのが大切なので、自己分析・企業研究をしっかりしたうえで自己PRを作成してくださいね。
自己PRはどう締めくくるべきか難しいですよね。こちらの記事で締め方の3つのポイントを解説しているので、併せて参考にしてみましょう。
自己PRの締め方が決まる3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
自己PRの完成例
私の強みは、任されたことを期待以上のクオリティでやり遂げられることです。
私は書店で3年以上アルバイトを続けているのですが、駅前の忙しい大型店舗のため、バイトメンバーはどうしてもレジミスやクレームが多く、そこをバイトだから仕方ないと思っている雰囲気がありました。
しかし私は、アルバイトといえどお金をもらっているのだからと、プロ意識を持って業務にあたることを大事にするようにしました。
レジミスが起きやすい部分のお客様への声の掛け方を工夫したり、新刊や話題書のインプットも自ら積極的におこなったりして、問い合わせにもスピーディに対応できるよう取り組みを続けました。
その結果、レジミスは1人だけ年間ゼロ件を達成し、また社員同等の対応ができていることを評価してもらえ、最終的にアルバイトで過去最高の時給にアップしてもらうことができました。
このように、ささいな業務や慣れた仕事でも決して手を抜かず、丁寧にやり遂げられるのが強みです。入社後も日々の積み重ねが結果につながると思うため、この力を活かして着実に成長し、頼られる人材になりたいと思います。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る構成が重要! 最後までやり遂げる力の自己PRの作り方をおさらいしよう
自己PRの構成は、①結論:最後までやり遂げる力、②概要:やり遂げた内容や難しさ、③詳細:具体的な行動やそのときの思考、④結果:経験から得られたことや学んだこと、⑤抱負:強みの仕事への活かし方という5つの構成に当てはめていくと、強みを的確に伝えることができます。
まず結論として、強みが最後までやり遂げる力であることを伝えたうえで、やり遂げた内容や難しさを説明します。その際、強みはより自分らしい別の言葉に言い換えても構いません。
次に具体的な行動や思考などのエピソードと、そこから得られた成果や学んだことを伝えます。そして最後に、強みをどのように仕事で活かせるかを説明しましょう。
エピソードは行動と成果を具体的に示すことが大切
特に③の具体的な行動と④の経験から得られた成果が抽象的だと、採用担当者は興味を示しません。最後までやり遂げたという事実だけでなく、なぜ最後までやり遂げることができたのか、そしてその経験からどういった強みを得たかまでしっかり伝えることが大切です。
解説したように、企業は最後までやり遂げる力から、壁にぶつかっても諦めない根気強さ、一度決めたことをやり抜く継続力、丹念な仕事をする責任感などを求めています。それらを踏まえて、仕事でどう活かしていくかを最後に伝えましょう。
自己PRを書類に記入する際、文字数に制限があることが多いです。以下の記事ではよくある400字、200字の場合にそれぞれ自己PRをまとめるコツを解説しているので、併せてチェックしておきましょう。
400字
例文20選|400字の自己PRで人事の心をつかむ戦略
200字
自己PRを200字でまとめる要点整理術|ジャンル別15例文
テーマ別! 最後までやり遂げる力の自己PR例文6選
テーマ別! 最後までやり遂げる力の自己PR例文6選
最後までやり遂げる力の自己PRの作り方を解説しましたが、まだうまくまとまらない人や、自分のエピソードに自信がない人もいるかもしれません。
ここでは自己PRが構成通りに作れているか、またこれまで解説したポイントを押さえられているかを一人でチェックできるように、完成例を6つ紹介します。
学業、アルバイト、サークルなどのテーマ別に分かれているので、ぜひ伝え方の参考にして、自己PRを見直してみましょう。
学業のエピソードの例文①
学業のエピソードの例文①
私の強みは、難しいことでも投げ出さずに最後までやり遂げられることです。
私は大学から未経験でダンスに挑戦したのですが、2年生の秋に先輩方から次期部長に推薦されました。
経験抱負なメンバーもいる中で部長をやるのはプレッシャーが大きく、就任後はうまく指示を出せなかったり、強く言えなかったりと非常に苦労しました。また「前の部長の方が良かった」という声を聞いてしまい泣くこともありました。
しかし「任されたのは自分なのだから何が何でもやり抜こう」と思い、マネジメントや人間関係の本を10冊ほど読んで、できることを取り入れていきました。また上からまとめるのは苦手だと気付き、先輩をまねするのではなく自分なりのリーダー像を模索していきました。
その結果、徐々に部長としての姿勢が身に付き、メンバーが団結していくのを感じました。最後には顧問から「あなたに任せて正解だった」という言葉もいただくことができました。
このような自分の役割に責任を持ってやり抜く力を活かし、仕事でもできないと遠慮したりためらったりせず、自分にできる行動を続けることで組織に貢献してまいります。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
うまくいかなくても挫折せず、自分の立場を理解したうえで自己啓発したこと、また考え方を変えて困難を乗り越えていったという経験は、ビジネスでも活かせる有効なアピールです。
最後までやり抜く力を発揮して、結果につなげた点も評価できます。
学業のエピソードの例文②
学業のエピソードの例文②
私の強みは、困難に直面しても決して投げ出さずに最後までやり遂げられることです。
大学の専門科目で電子回路設計の授業を履修しましたが、最初は聞きなれない用語や複雑な概念に戸惑い、まったく歯が立ちませんでした。
先輩たちからも単位を落とす人が多いと聞いていましたが、私は「失敗は成功の母である」という言葉を胸に、真剣に取り組むことを決意しました。
まずは授業外で数多くの参考書やオンラインリソースを利用し、精一杯基礎知識を習得する努力をしました。また同じ授業の仲間に不明な点を教えてもらったり、先生のオフィスアワーを利用して質問したりして、理解を深めることに注力しました。
その結果、当初の状態から脱し、試験でも高い成績を収めることができました。A評価を得たのはクラスで5人だけだったと聞き、逃げずに取り組んだ成果を実感しました。
貴社に入社後も難しいプロジェクトや課題に直面するかと思いますが、この困難に真正面から向き合う強みを活かし、確実に業務を遂行してまいります。
学業のエピソードを使う人に注意してほしいのが、単に「理解した」「できるようになった」とするだけでは抽象的で、成果の度合いがあまり伝わらないことです。
その点、成績などの具体的な指標による評価は客観性があり、説得力が増します。
またその結果、指導担当者からどのようなポジティブコメントを得られたかも伝えておくと良いでしょう。
ゼミを題材にして最後までやり遂げる力をアピールしたい人は、こちらの記事もおすすめです。例文付きで差別化のコツを解説しています。
自己PRでゼミはアピール可能? 人事の印象に残る秘訣を解説
アルバイトのエピソードの例文①
アルバイトのエピソードの例文①
私の強みは、一度決めたことを最後までやり抜く継続力です。
私は1年生の半ばから地元の眼鏡店でアルバイトをしています。最初の数カ月は、お客様とのコミュニケーションや在庫管理など多くのミスに直面し、挫折しそうになったことが多々ありました。
しかし私は、始めたからには一人前になるまで続けようと心に決め、頼られるスタッフになれるよう努力しました。
たとえば毎日の業務で不明な点は先輩に納得するまで質問し、理解を深めることに徹しました。また最初は怖かったお客様からの質問も、まずは自分から一声お掛けして、積極的に問い合わせを受けることで成長スピードを上げていきました。
その結果、半年を過ぎた頃から「あなただから買いたい」と言ってくださるお客様もでき、店舗の売り上げを伸ばすことにも貢献できました。
貴社でも、この諦めずに目標に向かっていく粘り強さを活かし、責任を持って業務を遂行してまいります。
※「AI自己PR作成ツール」
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アルバイト経験から自己PRを作成するコツは、こちらの記事で解説しています。参考にできる例文10選付きなのでぜひ確認してみてください。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
アルバイトのエピソードの例文②
アルバイトのエピソードの例文②
私の強みは、目標に向かって不断に努力し続ける持続力です。
大学1年生のときに、初めてのアルバイトとしてカフェで働き始めました。最初の数週間は多忙な環境や接客業務の複雑さに圧倒され、注文の取り間違いやピーク時の忙しさに対応しきれない自分に対して、情けなさと虚しさで一杯でした。
しかし私は「やってやれないことはない、やらずにできるわけがない」と決して諦めず、改善を繰り返しました。まずはピーク時のオペレーションをケース別にイメージしながら、本番に対応できるように家でイメトレをしました。
またミスしたときは何が悪くて、どう改善したら良いのかを店長に相談し、自作の「失敗ノート」に書き込みました。
その結果、3カ月目には店長から「覚えが早い」と褒められ、お客様からも「良いアルバイトが入ったね」という声を聞くなど、高い評価を受けることができました。
貴社の仕事でも、目標に向かって持続的に、かつ丁寧に取り組む姿勢で困難を打開し、成果を出していきたいと思います。
アルバイトはビジネスと最も近い体験です。売り上げ・利益といった数値で成果が出ていたら、その具体的な数字を入れてアピールすると効果的になります。
また顧客や職場の社員、店長など、周囲からの評価や褒め言葉も入れると、より自己PRに説得力が出ますよ。
部活・サークルのエピソードの例文①
部活・サークルのエピソードの例文①
私の強みは、綿密な仕事をする責任感です。特に所属していた吹奏楽部で、常に細部まで入念に取り組む姿勢を貫きました。
吹奏楽部では、楽器の管理や演奏会の準備、部員の指導などさまざまな役割がありますが、私は一番重要である演奏の完成度の高さを妥協しないことを大事にしていました。
たとえば演奏会やコンクールに向けての準備では、楽譜の確認や練習の効率化に加えて、全体練習と個別練習をバランス良く組み合わせたり、リハーサルプロセスを改善したりして、常に「昨日より成長していること」を追求しました。
また求めるレベルに達していないときには、メンバー間でオープンに意見を出し合うなど、それぞれの考えを共有することで、調和を図る努力も怠りませんでした。
その結果、最後の演奏会で金賞を受賞できたのは、部員同士の結束力の成果であり、私自身のこだわってやり遂げる力も発揮されたと考えています。
貴社でもこの強みを活かし、自分の仕事に責任を持って取り組むことで、チーム全体のパフォーマンスを向上させ、目標達成に貢献したいと考えています。
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部活・サークルのエピソードの例文②
部活・サークルのエピソードの例文②
私の強みは、ゴールに向かう貫徹力です。
大学時代、文芸サークルの幹部として、文化祭での発表作品の準備を取りまとめた経験があります。
作品の選定に始まり、その後の制作段階でも構成やデザイン面など、あらゆる場面でメンバー間の意見の相違があり、なかなか計画通りには進みませんでした。
プロジェクトを管理するリーダーの立場として、つい多数派の意見や自分の考えでまとめたくなる場面もありましたが、それでは部としての発表の意味がないと自分を律し、出てくる意見について議論を重ね、最終的には一致した方向性を見いだしていきました。
その結果、段々と意見の精度も上がっていき、プロジェクトも前進して無事に締め切りに間に合わせることができました。
文化祭での発表は成功を収め、参加者からの満足の声とともに、チーム内での結束力が高まった感触を覚えました。楽な方に流されず、一人ひとりの意見をしっかりと聞いて納得のいく話し合いを進めたことで絆が深まったように感じています。
入社後に困難な状況に直面した際も、この経験で得た貫徹力を持って取り組むことで、確実に目標を達成してまいります。
部活やサークルは数年単位で続ける人が多いので、継続力だけを伝えてもアピールにはならないことをあらためて意識しましょう。
例のように、部活で困難なことを乗り越えた経験や、継続して取り組むことで得た成果などを盛り込み、根気強さや責任感などを仕事をしていくうえでの強みとして伝えることが大切です。
自己PRの例文をさらに見たい人は、こちらの記事がおすすめです。強み別に17例文を紹介し、言い換え表現も解説しています。
強み別の自己PR例文17選|63の言い換えも活用して選考突破
最後までやり遂げる力は理由と手段で差をつけて内定につなげよう
最後までやり遂げる力の自己PRは、エピソードの説得力が評価を大きく左右します。まずは解説した3つの必須要素とやりがちなNG例を押さえて、どのような自己PRが企業に評価されるのか理解することが大切です。
また自己PRは、文章の流れを工夫することで周囲と差をつけることができます。記事で解説した5段階の構成に当てはめて、最後までやり遂げる力を効果的にアピールしましょう。
最後に紹介した例文も参考にして、最後までやり遂げる力から魅力的な自己PRを作成し、内定につなげてくださいね。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る最後までやり遂げる力はすごいエピソードである必要はない
最後までやり遂げる力というと、「どうしてもすごいことを言わなければならない」「でもそんな経験したことない……」と戸惑う人が多いことでしょう。
しかしそんなすごいことは、学生時代にそうそう経験できるものなのでしょうか。
そもそも社会人でも、自分で「すごいことをやり遂げました」と言える人はそう多くはありません。そしてその「すごいこと」は、ほとんどの場合稀有な体験です。
誰にでも起こり得ることではないので、印象は強くても共感が得やすいとは言えないのです。
困難や工夫を具体的に伝えて共感を得られる自己PRにしよう
人は、「共感」にこそ興味関心を持ちます。雑談においても、自分にも同じ経験があって同じことで苦労した、ということに関しては話が盛り上がりますよね。
「そうそう、そこが大変なんだよね」と思わせて、「でもそんなふうに工夫したんだ」「ちゃんと続けられたんだ」と感じさせると、大いに共感を得られます。
自己PRはすごいことをやっていればそれだけで高評価、というわけではありません。大切なのは、自分が最後までやり遂げたことをどれだけ詳細に、具体的に伝えられるかです。
そしてそれを入社後にどのように活用できるかを伝えられれば、「すごいこと」でなくても好印象を与えられるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
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