この記事のまとめ
- 面接でよく見られるお祈りフラグ5選を紹介
- 面接でお祈りフラグを察知したら3つの対処で切り抜けよう
- 次の面接を合格のチャンスに変える3つの方法も解説
- 面接力診断ツール
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就活の選考のなかでも、面接という企業の採用担当者の反応が直接見える場では、お祈りフラグが立たないか不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
また面接中だけでなく、面接を受けた後に手ごたえが感じられないときも、「不合格にされてしまうのかな?」とお祈りフラグがあったか気になってしまいますよね。
そこでこの記事では、キャリアコンサルタントの村谷さん、冨永さん、板谷さんの3人とともに、面接でのお祈りフラグの詳細と、具体的な対処法について解説していきます。どんなサインがお祈りにつながってしまうのかよくわからない人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
面接のお祈りフラグは適切に対処すれば挽回できる可能性は十分ある
面接では、緊張や不安などの影響で面接官の一挙手一投足が気になり、お祈りフラグが立ってしまわないか心配になることもありますよね。
しかし、面接中のお祈りフラグは過剰に気にしなくても問題ありません。落ち着いて対処することで状況を挽回できる可能性は十分にあるため、適切な対処について理解を深めておきましょう。
そこでこの記事では、面接中の5つのお祈りフラグについて詳しく解説します。まずは挽回が必要な良くないサインについて把握しておきましょう。
次は、お祈りフラグが立ってしまったときに状況を好転させるための3つの対処法について解説します。お祈りフラグが立ったことに動揺してしまうのではなく、臨機応変に対処して巻き返しを図りましょう。
最後は、お祈りフラグが立ってしまった面接を振り返り、次の面接を合格につなげるための3つの方法についても解説します。過ぎてしまった面接のお祈りフラグばかり気にするのではなく、そこでの失敗を次のチャンスに変えていってくださいね。
面接の途中でネガティブな評価だったとしても、最後の印象を良いものに保つことができれば、面接官の評価を覆すことができるかもしれません。
採用の人数を確保することも面接官の仕事です。ほかの応募者との兼ね合いにより滑り込むことができる可能性もあります。最後まで諦めずに取り組みましょう。
そもそもお祈りフラグとは? 改めて意味をおさらいしよう
この記事を読んでいる人の中には、そもそも「お祈りフラグ」という言葉の意味がよくわからないという人もいるのではないでしょうか。
就活における「お祈り」というのは不採用を意味する言葉で、企業が選考後の学生に不採用を通知する際、「〇〇様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。」といった一言を最後に添えることが由来とされています。
そして「フラグ」というのはプログラミング用語の一つで、何らかの前触れがあることを示す言葉です。
これら2つの言葉が合わさることでできたのが「お祈りフラグ」という言葉であり、不採用の前触れやサインという意味があります。つまり、この「お祈りフラグ」が面接中に立ってしまうと、その面接で不採用になってしまう可能性があるのです。
企業側が意識的に「お祈りフラグ」を立てることはかなりまれです。多くの場合、企業は公平な選考を心掛けています。
選考途中で採用の可能性が低いと判断したとしても、応募者に悟られないように最後まで丁寧に対応するケースがほとんどでしょう。
こんなサインがあったら要注意! 面接のお祈りフラグ5選
こんなサインがあったら要注意! 面接のお祈りフラグ5選
面接は普段のコミュニケーションの場と異なる点も多いため、具体的にどんなサインがお祈りフラグなのかわからないという人もいますよね。
そこでここからは、不採用になる学生の面接で見られがちな5つのお祈りフラグについて解説します。面接の状況や採用担当者の様子を振り返り、お祈りフラグが立っていなかったか確認してみてください。
①面接官の反応が悪い
不採用になってしまう面接のわかりやすいサインの一つとして、面接官の反応が悪いことが挙げられます。
そもそも面接は、選考ではあるものの企業と学生が互いにコミュニケーションを取る場です。そのため、学生の話を聞くなかでおもしろい話や興味深い発言があれば、会話が盛り上がったり、良いリアクションをしてもらえたりします。
反対に、企業から見て魅力を感じられなかった学生に対しては、必要最低限の受け答えや反応だけにとどまってしまいやすいのです。
そのため、面接中に相手がどんな反応をしてくれているかは、その後の合否を予想するために見ておきたい要素の一つといえます。
面接官の言動にも個人差があるため、残念ながら学生に対して失礼な態度を取る人もます。
またスキルや条件がマッチしていないとみなされた、ほかに有力な学生の採用が決まっていた、応募者と会話がスムーズに進まなかったなどのケースも、面接官の反応が悪くなる要因の一つです。
しかし合否については最後までわからないので、自分のペースは崩さずに臨みましょう。
②基本的な質問だけで深掘り質問をされない
仲良くなりたい人や気になっている人のことをよく知りたいと思ったとき、質問を工夫した経験がある人は多いのではないでしょうか。
これは面接でも同じことがいえ、企業は興味を持った学生に対しては相手をさらに知るためにいろいろな質問を投げかけます。
逆にこれ以上知りたいことが見つからない学生や、魅力を感じられなかった学生に対しては、あらかじめ用意してある基本の質問を順番に聞いていくだけになってしまうことが多いです。
そのため、面接でいつまでも形式的な質問しかされなかったり、自分の回答を受けてそれを深掘りするような質問をされなかったりしたときは、お祈りフラグを立てられている可能性があります。
- 集団面接で、ほかの人のときはたくさんメモを取っていたのに、私のときはほとんど取っていませんでした……。
たくさんメモを取っているかどうかは合否には関係ない
集団面接で自分のときだけメモを取っていなかったとのことですが、メモの量が直接合否に作用することはないので、安心してください。
たとえば、ほかの人の回答時にたくさんメモを取っていたのは、その人のエントリーシート(ES)に欠けている面があり、面接での質問で補足すべきことをメモしていただけかもしれません。
あなたの場合はすでに、ESにきちんと過不足なく記載されていたため、追加でメモをする必要がなかったという可能性も十分にあり得ます。
この例のような状況であれば、あなたのほうが面接で優位ととらえることもできますよね。
面接中はどうしても面接官の動作が気になってしまうものですが、状況に飲まれることなく、自分自身のベストを尽くして「やり切った」と自分に声を掛けてあげられるように取り組んでいってください。
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③面接の最後にもアピールを求められる
面接の最後は「何か質問はありますか?」と、企業から逆質問を求められることが一般的ですが、ここで逆質問を求める質問に加えて「最後に何か言い残したことはありませんか?」という質問を投げかけられた場合は要注意です。
面接において企業は、質問を通して学生の持つ強みや人間性を理解しようとしています。しかし、企業の質問に対して想定していたほどの回答が得られず、その学生についてあまり理解できなかった場合、最後にもう一度アピールを求められる場合があるのです。
まれにお祈りフラグとは関係なく、親切心でアピールのチャンスを与えてくれる面接官もいますが、企業側が学生から知りたい情報を十分に得られていれば、わざわざ聞く必要はありません。
つまり、最後にアピールを求められた時点で面接官が持つあなた自身への印象は薄く、そこでの回答次第ではお祈りフラグを立てられてしまう可能性があるといえます。
④面接の時間が余る
面接では基本的に、予定された面接時間に応じてどのような質問をどれくらいするのかが決められていて、企業側は会話の流れや学生の回答に応じて臨機応変に質問をおこないます。
それにもかかわらず、質問の数が少なく、追加の質問などもあまりされずに大幅に時間が残った状態で面接が終了してしまった場合は、不合格のサインかもしれません。
企業は新卒採用において多くの学生の選考をおこなうことになるため、面接で直接学生と話す機会は企業にとって貴重な時間です。それにもかかわらず面接時間を早めるということは、それだけその学生に対して魅力が感じられず、見切りをつけたともとらえられるでしょう。
⑤就活に対して励ましや応援の言葉をかけられる
面接が終了し学生が退室するときには、企業側から挨拶や感謝の言葉を投げかけられますよね。その際、「今後の就活も頑張ってください」などと就活への励ましや応援の言葉をかけられてしまった場合は、不採用のサインと考えられます。
なぜなら、企業側が選考をおこなうのは自社に合う優秀な人材を見つけることが目的であるため、良いと思った人材は他社に取られる前に内定を出したいと考えるからです。
それにもかかわらず、その学生のこれからの就活を応援するのは、言い換えれば「我が社で採用するつもりはない」ということになります。
そのため、面接が終了したばかりなのに、今後の就活に対して励ましの言葉をかけられてしまったら、遠回しに採用の意思がないことを示されているともいえるのです。
元採用担当者に聞いた! 合格させたい応募者に企業が見せる反応とは
ここまでは、面接で企業が見せるお祈りフラグについて解説してきましたが、逆に合格フラグにはどんなものがあるのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこでここからは、約20年の採用経験があるキャリアコンサルタントの村谷さんに、企業は合格させたい応募者にはどんなフラグを見せるのか聞いてみました。村谷さんの解説を参考に、良い結果が見込める面接ではどのようなサインが見られるのか理解していきましょう。
アドバイザーコメント
村谷 洋子
プロフィールを見る企業が採用したい学生に見せる合格フラグは5つ
企業が内定を出したい応募者に見せる「合格フラグ」は、おもに5つ挙げられます。以下にそれぞれの例を紹介するので参考にしてみてください。
面接時間が延長される
面接官があなたに興味を持ち、もっと話を聞きたいと考えているサインである可能性があります。
具体的な将来像を企業側から提示される
「将来はこんな仕事もできそうですね」といった発言は、あなたの入社後の可能性を評価していることを示唆します。
自社の従業員との類似性に関してコメントされる
「活躍している社員と雰囲気が似ていますね」とか「うちの会社に居そうですね」といったことです。企業カルチャーとのフィット感が良いと判断されたと推測できます。
社内見学や先輩社員との交流を提案される
これらは仲間になってもらいたいという気持ちの表れかもしれません。
社内イベントへの誘いがある
「よろしければ、次の社内イベントに参加してみませんか?」などと言われた場合には、あなたをすでに組織の一員として見ているといえるでしょう。
上記は最終的な結果を保証するものではありませんが、これらのサインに気付くことで、自信を持って選考に臨むことができますよ。
面接でお祈りフラグが立ったら? 面接状況を挽回する3つの対処法
面接でお祈りフラグが立ったら? 面接状況を挽回する3つの対処法
先でも解説したように、面接中にお祈りフラグが立ったからといって焦る必要はありません。臨機応変に対処することで、本当に不合格になってしまうのを回避できる可能性があります。
とはいえ、面接中のお祈りフラグに気付いた時、具体的にどう対処すれば良いのかわからないという人もいますよね。そこでここからは、お祈りフラグが立ってしまった状況を挽回するための3つの対処法について解説します。
いざというときに落ち着いて軌道修正できるように、しっかりチェックしておいてくださいね。
①逆質問の際に再度アピールさせてもらえないか聞く
前述の通り、面接中のお祈りフラグとして採用担当者の反応が悪くなったり質問が淡泊になったりすると、会話が弾まず面接のなかで自分をしっかりアピールすることができません。
そのため面接の途中でお祈りフラグが立ってしまったと感じた場合には、逆質問のタイミングで一言アピールさせてもらえないか申し出て、伝えたいことを言い切れるようにしましょう。
その際には、まず企業側への逆質問を済ませてから許可を取ることが重要です。
お祈りフラグが立って焦っていることで、「何か質問はありますか?」という問いに対して自分のアピールを先に希望してしまうと、「自社に興味はないのに自分の主張はしたがっている」と失礼な印象を与えてしまいます。
逆にきちんと企業への興味を示した逆質問の後にアピールを申し出ることで、最後まで諦めない姿勢や入社への熱意を伝えられるのです。
逆質問後のアピールの例
自分:
(逆質問が終わった後に)最後に少しだけアピールを述べさせていただいてもよろしいでしょうか?
面接官:
かまいませんよ。
自分:
ありがとうございます。
先ほども申し上げたように、今回貴社を志望したのは御社のブランドコンセプトに魅力を感じたためです。
私は就活前から貴社の製品に憧れがありましたが、説明会で〇〇さんからブランドストーリーを聞き、嗜好品としてだけではなく、日常的なストレスケア用品という、顧客にとってなくてはならない商品を目指している点に感銘を受けました。
もし今後ご縁をいただき入社できた際には、そのブランドストーリーを心に刻み、私の強みである協調性の高さを活かした顧客一人ひとりに寄り添う接客で、御社に貢献したいと考えています。
最後に貴重なお時間をいただきありがとうございました。
- 最後のアピールをお願いして断られてしまった場合は諦めるしかないのでしょうか?
最後のアピールができなかった場合でもほかに方法はある
最後のアピールをお願いして断られてしまったからといって、必ずしも不合格が決まったという訳ではありません。
最後に質問をするチャンスがあれば、ここまでの面接を通しての印象やフィードバックを求めるのも一つの方法です。自分自身では気付いていなかった良さや改善点を教えてもらうことができるかもしれません。
また、面接官にあなたの印象をフィードバックしてもらうことで、面接官側の印象に残ることができるという利点もあります。
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②面接の最後に今日の面接の感想や感謝を丁寧に伝える
上述のように、逆質問のタイミングで再度アピールを申し出るのは勇気がいりますよね。中には、「自分から希望しておいてうまくアピールできなかったらどうしよう」と不安に思ってしまう人もいるかもしれません。
そんな人は面接が終了してから退室までのタイミングに、今回の面接の感想や感謝をより丁寧に伝えるように意識してみましょう。
具体的には、逆質問で得た採用担当者からの回答に対する自分なりの感想や、面接内での採用担当者との交流によって企業に対する思いがどう変化したかなどを、自分の言葉で伝えてみてください。
そうすることで、自分のアピールがうまくできなかった場合でも、面接中にも企業理解を深めようとしていた姿勢をアピールでき、誠実な印象を与えることができます。
面接の最後にどんなことを伝えるべきなのかよくわからない人は、以下の記事をチェックしてみましょう。面接の最後の一言で人事を惹き付けるポイントを、キャリアコンサルタントが解説しています。
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面接での「最後に一言」は、アピールのラストチャンスです。好印象につながる内容だけでなく、失敗パターンもキャリアコンサルタントが解説します。面接での「最後に一言」に答えるときのポイントや回答例文を参考にして、合格の後押しをしましょう。
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③面接後すぐにお礼メールを送る
面接でお祈りフラグが立ってしまった場合、面接の最中にアピールの機会を増やすことも重要ですが、面接が終わった直後にお礼メールを送ることで、さらにお祈りを回避できる可能性が高まります。
お礼メールは、面接官に対して面接の時間を割いてくれた感謝を伝えるもので、企業から強制されるものではありませんが、適切な内容のお礼メールを送ることができれば、面接の結果に良い影響を与えることができるかもしれません。
もし面接でお祈りフラグが立ってしまっているかもしれないと思った場合は、お礼メールを送る際に、感謝の言葉とともに改めて自分の企業に対する思いを記載してみてください。
そうすることで、企業はあなたの熱意を再確認することができるため、「通すべきか迷う人材だったけど、こんなに熱意があるなら通過させてみよう」などと期待してもらいやすくなるのです。
また、お礼メールを送る際には送る時間帯に気を付けつつ、なるべく面接当日中に送るようにしましょう。面接終了が夜遅い場合は、翌日の企業の勤務時間内に送るようにしてくださいね。
- 言いそびれたことをお礼メールで全部書くのは良くないですか?
アピールは全体の2割程度にとどめてお礼を中心にしよう
お礼メールはあくまで「お礼」のためのメールです。言いそびれたことを長々書き込んでも、思いをそのまま受け取ってもらえるとは限りません。
とはいえ、アピールを書くことで企業への熱意を伝えることはできるため、選りすぐった内容を端的にまとめてみましょう。お礼の言葉8割、アピール2割程度が読みやすい配分です。
具体的には、応募した職種への意欲や応募先企業への自分自身の考えなどを記載することで、面接官が面接時のことを思い出し、「もう一度会ってみようかな」と考えを変えてくれる可能性があります。
お祈りフラグが立つ理由とは? 面接で不採用になるときの4つの原因
お祈りフラグが立つ理由とは? 面接で不採用になるときの4つの原因
- 身だしなみやマナーが不十分で第一印象が良くない
- 自己分析不足で企業側にしっかりアピールが伝わっていない
- 企業理解が不十分で企業と自分の相性や意欲が伝わっていない
- 練習不足で企業側にわかりやすい受け答えができていない
ここまでは面接のお祈りフラグと、それらに気付いたときの対処法について解説してきましたが、お祈りフラグを立てられたり、そこからそのまま不採用になったりしてしまうのにはきちんと理由があるのです。
その理由を理解し、良くなかった部分を改善していかなければ、次の面接でも同じ理由でお祈りフラグが立ってしまいかねません。
そこでここからは、面接でお祈りされてしまうときに考えられる4つの原因を解説します。面接でお祈りフラグを立てられた気がするものの、何が悪かったのかよくわからないという人は、ぜひ参考にしてみてください。
①身だしなみやマナーが不十分で第一印象が良くない
面接では、人事担当者だけでなく現場の社員や役員などさまざまな部署や階級の人と対峙することになります。これらの企業側の採用担当者は、面接時に初めて出会うことになる人たちがほとんどのため、第一印象がとても重要になるのです。
そこで、面接時の身だしなみが乱れていたり、社会人として基本となるビジネスマナーができていなかったりすることで、第一印象を大きく下げてしまいます。
そのため、マナーが良くない人や身だしなみに清潔感がない人は、企業から「社会人に相応しくない人材」ととらえられるため、面接中にあまりリアクションを取ってもらえなかったり、面接を早く切り上げられたりしてしまうのです。
面接でのマナー全般についてもう一度確認しておきたいという人は、以下の記事がおすすめです。就活の専門家であるキャリアコンサルタントとマナーの専門家が、好印象を与える振る舞いについて解説しています。
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②自己分析不足で企業側にしっかりアピールが伝わっていない
面接が始まると企業からの質問に答えていくわけですが、ただ聞かれたことだけ答えれば良いというわけではなく、回答の中で自分自身についてアピールしていく必要があります。
しかし面接で不採用になってしまう人の中には、自己分析が十分にできていない人も多く、それが原因で企業に対し自分のことをしっかり伝えられていないのです。
自分の強みは何か、企業でどんなことがしたいかなど、自分自身への理解を深めたうえでのアピールができなければ、企業の印象に残ることができません。
その結果、面接の最後にもアピールを求められるなどのお祈りフラグを立てられ、それでも挽回できない場合はそのまま不採用になってしまいます。
- 面接で不採用になる人は具体的にどんな自己分析が足りていないことが多いですか?
自己分析が不十分な人は過去から未来までの自己理解に一貫性がない
面接で不採用になる人の中でも自己分析が不十分な人は、過去・現在・未来の一貫性が欠如している傾向があります。
自身の経験や行動を、将来のキャリアイメージや志望企業でのビジョンに明確に結びつけられていないケースが多いのです。
また自己PRの根拠が曖昧だったり、具体性に欠けていたりする点もよく見られます。自分の得意なことやスキル、過去の経験などを明確に把握し、それらを企業でどう活かせるかを分析することが重要です。
自分の自己分析のやり方に自信が持てない人は、以下の記事もチェックしてみましょう。就活の専門家であるキャリアコンサルタントが、自己分析をマスターする方法を徹底解説しています。
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③企業理解が不十分で企業と自分の相性や意欲が伝わっていない
就活において企業は、いかに学生が企業についてきちんと理解しているかを重視しています。面接などの選考を通過すれば、その学生はその企業で働くことになるかもしれないため、働く場所や仕事に対する理解は必要不可欠だからです。
そのため面接においても、企業研究が不十分なことは不採用の原因の一つになり得ます。
具体的には、企業の特徴を熟知したうえで、いかに企業と自分がマッチしているか、入社後にどんな形で貢献したいのかなどが面接の回答から伝わらなければ、「この学生は自社に興味がない」とみなされるのです。
その結果、「わざわざ自社で採用しなくても良い」と判断されれば、次の就活について応援されたり、形式的な質問だけで面接を終えられたりなどとお祈りフラグが立ってしまいかねません。
企業研究は初対面の相手を知ることと同じです。業界研究と募集職種の理解、業界内の立ち位置、同業他社との違いなどをしっかり調べておきましょう。
また、その企業の理念、実績などホームページ(HP)を読み込み、「ここで働きたい」と思えたポイントをスムーズに話せるようにまとめておくことも忘れないでください。
業界研究や企業分析のやり方について改めておさらいしたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。自分に合った業界・企業を見極めて内定につなげる秘訣をキャリアコンサルタントが解説しています。
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④練習不足で企業側にわかりやすい受け答えができていない
面接では質問への答えを前もって準備しておく必要がありますが、ただ回答を用意するだけでは準備不足です。面接は企業の採用担当者と学生とのコミュニケーションの場であり、企業側の質問に応じた答え方をする必要があるため、しっかり練習しておくことが重要になります。
しかし練習が不十分なことで、用意した答えをただなぞるだけの回答になってしまったり、相手にわかりやすく伝えられなかったりしてしまうと不採用の原因になるのです。
特に面接は普段の日常会話とは違うため、緊張などで思うように実力が発揮できないこともあります。
そのため面接では、しっかり練習してきた人とそうでない人との差が出やすく、練習不足の人は面接での印象を大きく下げてしまうのです。
面接でうまく答えられないと悩んでいる人には、以下の記事がおすすめです。面接で答えられなかったときの対処法について、キャリアコンサルタントが解説しています。
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面接のお祈りフラグが不安なときこそ就活対策を見直すことが成功のカギ
面接ではその場の自分の受け答えによって企業が見せる反応も変化するため、お祈りフラグを知っておくことで柔軟に軌道修正できるようになります。
しかし先でも解説したとおり、面接のお祈りフラグを気にしすぎても心配を大きくしてしまい、面接のパフォーマンスに支障をきたしてしまいかねません。
そもそもお祈りフラグが過剰に気になってしまうのは、何かしら自分の就活対策に不安を抱えているからではないでしょうか。その場合は、お祈りフラグが何なのかを気にするのではなく、今一度自分の就活対策を振り返ってみましょう。
自己分析や企業研究はこれだけで大丈夫か、面接で準備した回答に自信のない部分はないかなど、一つひとつ見直して、不安であればどう改善すべきか考えてみてください。そうすることで、お祈りフラグが気にならないくらいに自信を持って面接に臨めるようになるはずです。
面接でのお祈りフラグを気にしすぎてしまうと、不安な気持ちが強くなり、本来の自分の良さをのびのびとアピールできなくなってしまう可能性があります。
まずは、目の前の面接に集中して最善を尽くすことを意識してくださいね。
次の面接で合格を狙おう! お祈りフラグをチャンスに変える3つの方法
次の面接で合格を狙おう! お祈りフラグをチャンスに変える3つの方法
お祈りフラグが立ってしまった面接があったとしても、そのときのフラグばかりを気にして落ち込んでいては、次の選考にも前向きに取り組めません。
そのため、お祈りフラグがあった面接も過剰に気にするのではなく、反省点を振り返り、次の選考の合格につなげていきましょう。
そこでここからは、面接のお祈りフラグを次のチャンスに変えるための3つの方法について解説します。次の面接こそはお祈りフラグをもらわずに通過したいという人は、ぜひ参考にしてみてください。
①面接の内容を振り返って改善すべきポイントを明確にする
面接を受けた後、「お祈りフラグが立ってしまったかも」「あまり手ごたえが感じられなかった」などと感じた場合は、改めて面接の内容を振り返って、何がうまくいかなかった原因なのかを突き止めることが大切です。
具体的には、上記の画像のフォーマットを参考にして面接の詳細を書き出してみましょう。振り返る際は、面接官の反応が悪かった回答や、伝えたいことを100%言葉にできなかった部分なども細かく思い返してみることがポイントです。
そうすることで一つの質問の回答の中でも、自分が話すのが苦手な部分やもっと具体的に述べるべき点などを見つけることができます。
面接内容を記録する面接ノートの作り方は、以下の記事でも詳しく解説しています。面接の反省点を次に活かせるようにするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
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面接ノートは、書き方のコツを押さえることで内定に向けて大きく活用できます。この記事ではキャリアコンサルタントとともに面接ノートに書くべき11項目と、内容を深める5ステップを解説します。ぜひ参考にして内定につなげましょう。
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②改善点に対して改めて対策し直す
面接を振り返ったことで、課題となる部分が見つかったら、実際に対策を見直して改善に移っていきましょう。
たとえば、面接を振り返った結果、どの質問でもエピソードの部分がうまく話せていないということに気が付いたとします。
その場合、伝えたいことと関連性の高いエピソードをもう一度洗い出すSTAR法を活用して、エピソードの状況を簡潔に伝えられるように回答を改良する、などの改善策を取ることができるのです。
STAR法とは
Situation(状況)、Target & Task(目的・課題)、Action(行動)、Result(結果)の4つの頭文字からなる言葉で、過去の出来事やエピソードをわかりやすく伝えられるフレームワークのこと
このように、面接のなかでうまくいかなかったポイントごとに少しずつ修正を加えていくことで、面接全体のクオリティをアップさせることができます。
③面接練習をおこなって次の面接への不安を払拭する
面接内容を見直して細かい修正が加えられた後は、面接に対する不安が解消できるまで練習をおこないましょう。
面接練習をおこなう際のポイントは、本番の面接を意識した状況で練習することです。
先でも解説したように、面接では企業の採用担当者とコミュニケーションを取ることが求められるため、準備した回答を頭に入れつつも、その場の状況に応じてわかりやすく調節しながら受け答えをする必要があります。
また面接では、学生の回答に対して企業が追加で深掘り質問をすることも多いです。そうした答えを準備していない質問の場合でもしっかり答えられるようにするためにも、事前の練習で面接でのコミュニケーションに慣れておきましょう。
- 本番を意識した練習がしたくても面接官役がいません。良い面接練習の方法を教えてください。
撮影や鏡を使うこともできるが面接官役を探してみよう
一人でもできる面接対策としては、以下のような4つの方法があります。
・面接の質問に答える姿を動画撮影して振り返る
・鏡で自分の表情を見ながら面接練習をする
・面接対策動画を活用し、画面に向かって話すことで練習する
・模擬面接をしてくれるWeb就活ツールを活用する
しかしまずは、上記のような方法を試す前に本当に面接官役がいないかを考えてみましょう。面接相手は生身の人間です。その場の雰囲気や流れというものがあります。
家族や友人、学校のキャリアセンターや就職支援サービスを活用するなどして、面接官役を探してみてください。行動することもまた、就職活動において大切な要素だからです。
面接練習のコツについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
効果的な面接練習
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
一人で面接練習するポイント
一人でできる面接練習の方法|効果を劇的に高めるコツ6選
模擬面接のやり方
模擬面接の効果を発揮させる6つのコツ|準備から進め方まで一挙解説
以下に、面接についてキャリアコンサルタントが解説した記事を集めました。各面接で不安な部分がある人はチェックしておきましょう。
面接対策の基本
面接対策の基本を就活のプロが徹底解説! 質問実例集やマナーなど
一次面接
一次面接を突破する4つの秘訣|頻出質問や落ちる人の特徴も解説
二次面接
二次面接は深掘り質問に注意! 回答例や失敗する学生の特徴を解説
最終面接
最終面接の合格率を高める6つの対策|頻出質問と回答例文で徹底解説
キャリアコンサルタント3人が直伝! 面接に臨むうえで大切な心構えとは
皆さんの中には、面接に臨む際にもお祈りフラグを立てられてしまわないか心配で、なかなか自信を持てなくなっている人もいるかもしれません。
そこでここからは、これまで多くの学生の就活と向き合ってきたキャリアコンサルタントの3人に、面接に臨むうえで大切な心構えを解説してもらいました。
企業側の立場も知るキャリアコンサルタントからのアドバイスを参考に、面接に自信を持って臨めるようにマインドセットしていってくださいね。
人事・採用を約20年経験し社労士も務める村谷さんのアドバイス
面接官の反応がいまいちだと感じても、彼らの内心では「文句なしにすごく良い!」と思っている場合もあります。勝手にネガティブにとらえず、お祈りフラグに縛られないようにしましょう。
しっかりと自己分析と企業研究をおこなって面接に臨めば、きっと結果はついてきます!
学生の就活から社会人の転職まで幅広く支援する冨永さんのアドバイス
面接官の反応を気にし始めると、自分の言いたいことに集中できなかったり、質問の意図を理解できなかったり、落ちつきがなくなったりしてしまいます。
肝心なことは、面接に集中することです。自己分析と企業研究の結果を熱意を持って伝えることに集中するほうが良いでしょう。
ベンチャー企業での活躍やNPO設立経験を持つ板谷さんのアドバイス
面接は一方的に企業から評価される場所ではなく、お互いの理解を深め、ともに歩めるかどうかという、未来の可能性を確認する場です。
企業とマッチしているかを評価するとともに、面接官との会話を楽しむことのできる心の余裕が持てるようになると、楽になると思います。
お祈りフラグにかかわらず、面接への不安や自信のなさから「面接が怖い」と思ってしまう人には以下の記事がおすすめです。面接に対する恐怖心を克服する方法をキャリアコンサルタント解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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面接は、採用担当者と学生の相性を見極める場であるため、学生の印象や振る舞い方によっては採用担当者の見せる反応も変化し、不採用の可能性が高まれば「お祈りフラグ」が立ってしまう可能性があります。
しかしお祈りフラグというのは、あくまで不採用の前ぶれというだけで、まだ不採用と決まったわけではないため、落ち着いて対処し巻き返しを図ることが大切です。
また、お祈りフラグが立ってしまった面接を後から気にしすぎるのは良くありません。終わってしまった面接のことでネガティブになるよりも、頭を切り替えてしっかり振り返ることで、次の成功につなげてくださいね。
そのうえで、どんな面接に対しても自信を持って臨めるようになり、面接でのお祈りフラグに負けず、自分らしい振る舞いや回答ができるようになりましょう。
アドバイザーコメント
冨永 実希
プロフィールを見る採用側は合否を悟られないようにするため気にしすぎないほうが良い
応募者の立場としては、面接官の一挙手一投足が気になるのは当然のことだと思います。しかしながら、その空気感ですべてが決まっているかといえばそうではありません。
面接官によっては、心の中で思っていることがそのまま態度に出てしまう人もいますが、採用担当としては見せないのが鉄則です。
そのため、とても楽しく話が盛り上がったり、話すことすべてに笑顔で「へぇ! そうなんだ。それは素晴らしいですね」など、何を話しても深掘りせず盛り上げてくれたりするときもあります。実はこのようなときこそ要注意だったりするのです。
つまり、面接でのお祈りフラグというのは、応募者からは見えないものとして気にしないほうが良いといえます。
面接の認識を改めて自信を持って臨めるように準備しよう
面接は自分を知ってもらう場であり、応募意志をアピールする時間であると再認識し、自分の伝えたいことを後悔のないよう、思う存分アピールすることに全集中してください。
しっかりと準備をすると自信を持つことができます。自信を持つことで、面接でも堂々と落ち着いて話すことができ、相手の細かい点は気にならなくなるはずです。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/むらや社労士事務所代表
Yoko Muraya〇上場企業を含む民間企業での人事・採用経験約20年。就職支援や転職相談に従事し多くの求職者を支え、セミナー講師も務める。社労士の専門知識を活かし温かい雰囲気で各人に寄り添う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/fc-styling代表
Mitsuki Tominaga〇ファッション業界にてスーパーバイザーや採用、お客様相談員を経て独立。大学生の就職支援や高校生向けキャリア講座、中途採用の転職支援事業など幅広い世代の就労支援に従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
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