最終面接の合格率を高める6つの対策|頻出質問と回答例文で徹底解説

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この記事にコメントしたアドバイザー

  • 岩﨑 千夏

    HR&Sパートナーズ代表/人事採用コンサルタント 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント SNS:X(旧Twitter)/ブログ

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  • 長谷川 晴美

    Salonにじいろtefu(キャリア相談・セラピーサロン&スクール)代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号21035098)/TOEIC800点/英検準1級/ハングル能力検定4級/TCマスタートレーナー SNS:X(旧Twitter)/Instagram/note キャリコンサーチ

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  • 鈴木 洵市

    ブルーバード合同会社代表取締役 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号21041822) SNS:Instagram/Facebook

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この記事のまとめ

  • 最終面接では「入社後に活躍できる」と思わせる必要がある
  • 企業によって最終面接の意味合いは異なる
  • 最終面接では具体性のある回答が求められる
  • この記事を読んでいる人におすすめ

  • 面接力診断ツール

    【面接前必須】たった3分であなたの面接力がわかる!

いくつもの面接を勝ち抜き、最後の難関ともいえる最終面接。「最終面接まではいけるのに最後で落ちてしまう」という悩みをよく聞きます。最終面接まで残れたからこそ、あと一歩で不採用になってしまうと落ち込んでしまいますよね。

最終面接に対して「意思確認の場」だと思っている就活生も多いですが、能力さえあれば通過できていたこれまでの面接とは違い、ライバルに勝たなければ内定をもらえないのが最終面接です。

スキルや能力として受かるだけの実力があったとしても、他のライバルのレベルが高く採用人数内に入ることができなければ、落ちる可能性も十分にあるのが最終面接だと覚えておきましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの岩﨑さん、長谷川さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ解説します。最終面接を控えている人はぜひ実践してみてくださいね。

最終面接に合格するには最後の難関だからこその対策が必須

最終面接で落ちてしまう人の共通点として、これまでの面接と同じ対策しかしていないということが挙げられます。

これまでの面接を勝ち抜き、最終面接まで残れたということは、それだけのスキルや能力が評価されているということです。しかし、それは最終面接まで残っている他の応募者も同じ。内定を獲得するためには、これまでの面接以上に優秀なライバルたちより突き抜ける必要があります

最終面接で大切なのは、内定を出すための決め手を作ること。内定を出すための決め手とは「入社後に企業に貢献できると思える人材」だと思えることだと言えますね。

この記事では、最終面接の特徴を踏まえたうえで、面接官が「入社後自社に貢献してくれる人材だ」と思えるアピールの仕方やコツを例文を交えて解説していきます。最後の難関の最終面接を突破できるように記事の内容を参考にしながら、気を抜かずにしっかり対策をしていきましょう。

最終面接を受ける人の中には「最終面接はほぼ合格」と考えている人もいると思います。しかしその考えは危険です。以下の記事では最終面接の対策方法を詳しくまとめているのでぜひ参考にしてみてください。

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最終面接は一次、二次面接と実施目的が異なります。そのため、これまでのやり方だと落とされる恐れがあるので注意が必要です。

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一次や二次との違いは? 最終面接の特徴

所要時間基本は30分~1時間程度
面接官基本的に役員以上
面接形式個人面接が一般的
評価ポイント最も大切なのは企業とのマッチ度
通過率企業によって異なる
結果の通知方法合格だと電話が多い
最終面接の主な特徴

これまでの面接と同じ対策では、最終面接まで残った優秀なライバルに勝てません。対策をする前に、まずは最終面接についてきちんと理解しておく必要があります。ここでの的確な理解が、効果的な対策につながりますよ。

一次面接・二次面接についての理解を深めたい人は、以下の記事を参考にしてください。
一次面接を突破する4つの秘訣|頻出質問や落ちる人の特徴も解説
二次面接は深掘り質問に注意! 回答例や失敗する学生の特徴を解説

所要時間:基本は30分~1時間程度

最終面接はある程度、それ以前の面接で評価されてきたことを踏まえておこなわれるので、他の面接よりは若干短い傾向にあります。それでも、30分以内の短い企業もあれば1時間じっくり話す企業もあり、それぞれの場合での面接の位置づけは下記が想定されます。

時間ごとの面接の位置づけ

  • 短い:意思確認や顔合わせ
  • 長い:人材の見極め、企業の魅力付け

面接時間が気になる人は、こちらの記事で詳細に解説しているので、併せて参考にしてください。時間別も対策も解説しています。

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面接官:基本的に役員以上

一次面接は人事、二次面接は現場の社員が担当することが多いですが、最終面接は、部長や役員など役職が高い人が一般的です。

企業にとって、人材を採用するということは会社の未来への投資でもあります。これまでの面接官の評価をふまえつつ、「今後企業に貢献してくれる人材か」を経営者という目線で応募者を見極めているのです。

経営者は、今後の事業展開や企業全体を見ています。そのため、人材を見極めるときも「今後どの事業でどのような役割を果たしてくれそうか」「理念に共感し、企業についてきてくれる考えや価値観を持っているか」などを特に考えているのです

長谷川 晴美

プロフィール

最終面接では多くの企業において役員以上との面談になります。企業役員は会社経営の「意思決定機関」であるため、最終面接では直に役員以上が面談することで「組織の一員になって欲しい人材であるか」を最終確認をしています。また、同時にその人選に置いて責任を持つコミットの場といえます。

これまでの一次面接や二次面接での視点に加え、同じ能力の人であれば自発的に学びを進められる人、上司や会社から何を求められているかを自分で見つけ続けていける人が優先されるでしょう。

面接形式:個人面接が一般的

一次面接や二次面接まではグループ面接もありますが、最終面接は個人面接のほうが多いです。応募者一人ひとりと向き合う時間を作りたいと考えているからです。最終面接の意図は、「意思確認や顔合わせ」「人材の見極め」「企業の魅力付け」の3つがあるとお伝えしました。

人材の見極めの場合はもちろんですが、それ以外の意図であっても応募者個人としっかり話す時間を設ける必要があります。理由としては、顔合わせや意思確認の場合は、短い時間だとしても今後一緒に働きたいと考えているその人としっかり対話しておきたいということが挙げられます。

魅力付けの場合も、会話して考え方や価値観を知ったうえで、その人に響く企業の魅力を伝える必要があるからです。

評価ポイント:最も大切なのは企業とのマッチ度

最終面接まで残れたということは、ある程度のスキルや入社後に活躍できる可能性が評価されたからこそです。

そのため、最終面接ではその人のスキルが十分にあることは前提として、企業と考えがマッチしているのかという部分を重視しています。なぜなら、企業と考えが合わない人が活躍することは難しいからです。また企業と考え方が合わないといずれは居心地が悪くなってしまうかもしれません。

鈴木 洵市

プロフィール

ベンチャー企業・中小企業の場合、大企業よりは最終面接までの難易度は比較的低いです。だからこそ、自社にマッチする学生かを「自社の魅力について理解しているか?」という視点で判断することもよくあります。

企業理解の深さを知ることで、入社後に長く働き活躍してもらえるかを想像しているのです。

せっかく採用するのであれば、長く働いてほしい。長く働くためには、企業と同じ方向を向いて働けるかどうかが重要だからです。

企業とのマッチ度は最終面接以外の面接でも見られていると思います。マッチ度を見るために最終面接だからこそどのような視点で見極めているのでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

未来視点で見極められている

ベンチャー企業の場合、企業とのマッチ度を知るために、自社の考え・価値観に合うかという視点で、「自社の事業に対し、あなたは何ができるか? 何がしたいか?」の未来視点で問われるケースがあります。

中小企業については、中小企業の多くは地域密着型が多いので、「自社で、あなたが会社に貢献できることはもちろんですが、地域にどのような貢献ができるか?」という視点で質問をされることがあります。

通過率:企業によって異なる

最終面接のライバルの数は少なくてもレベルは高い

最終面接の通過率は、企業によって大きく異なります。なぜなら、最終面接の位置づけは企業によって違うからです。採用する人だけを最終面接に残すような意思確認の場だと設定している企業も存在しますが、応募者の半数を落とすような企業もあります。

また、最終面接に残っている人数はある程度絞られています。そのため、これまでの面接でしっかりスキルや能力を評価された人材のなかから、企業が設定する採用人数内に収まるように選定する必要があります。

つまり、内定がでるかどうかはスキルや能力だけでは図り切れないということです。これまでの面接を突破してきたことを自信に還元しつつも、過信しすぎずに念入りに対策してから最終面接に臨みましょう。

鈴木 洵市

プロフィール

最終面接を通過率から考えると、それまでの面接によって選抜が進んでいるので、通過率の数字は上昇します。

しかし、企業側から見た最終面接は、本当に自社に必要な人材をあらゆる点から選抜しているため、難易度は逆に非常に高いものになる傾向があります。

各面接によって通過率は異なります。一次面接の通過率はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。

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結果の通知方法:合格だと電話が多い

最終面接の結果を待つ時間は、これまでの面接の結果待ちのときよりもドキドキするかもしれませんね。結果の通知方法はメールまたは電話がありますが、最終面接は電話での連絡が多い傾向にあります。

結果の通知時期に関しては、企業によって異なりますが、1週間以内に結果が来るのが一般的です。いつ結果がくるのか不安になってしまう人は、面接時に確認しておくのもおすすめです。

アドバイザーコメント

企業の情報を踏まえた自己表現がライバルとの差別化につながる

最終面接は応募者の入社意欲のコミットの場です。役員が面接官となるケースが多いため、企業への愛着心が強く表れる質問をされることもあります。落ち着いて慎重に答えるようにしましょう。

しっかりと応募企業のホームページ(HP)にある企業の方針、最新製品のプレスリリースやIR、競合会社との比較(差別化ポイント)、そして業界に関するニュースにも一通り目を通しておきましょう。

企業のキャリアパスの情報も調べておき、その企業において自身がどのように取り組みたいのかを(その企業で何者になりたいか)、自分の言葉で伝えられるよう中長期のキャリアプランを考えておきましょう。伝えるときは相手を尊重しながら自己表現するように(アサーティブ(Assertive)と言います)意識しましょう。

リラックスして臨んで好印象を残すことも大切

また企業としても、入社後は長く勤めてもらいたいと思っています。健康面も重要視されているので、身なりを整えておくことや、面接前日はたっぷり睡眠を取って当日は顔色も良く心もリラックスできる状態であることも大切なことです。

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最終面接で落ちる人の3つの特徴

「いつも最終面接で落とされてしまう」という悩みがある就活生も多いのではないでしょうか。最終面接では「本当に採用してもいいのか」を最後に見極める場です。

最終面接で落ちてしまう人の共通点に挙げられる3つの特徴を紹介するので、自分に当てはまっていないか確認しながら読んでくださいね。当てはまっていると思った人は、そこを重点的に対策していきましょう。

面接に苦手意識がある人はこちらの記事もおすすめです。苦手意識を払拭できる考えをまとめています。

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面接官と考え方がマッチしていない

最終面接の面接官は役員以上の場合が多いとお伝えしました。企業は、「経営者の考え方=企業理念」であることが基本です。なぜなら経営についてや今後の方針について考えるのが経営者だからです。

そのため、経営にかかわるポジションの人と面接をおこなって、最終面接では面接官と考え方のマッチ度を確かめることが企業にとっても就活生にとっても重要になります

長谷川 晴美

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面接官へマッチ度をアピールしきれていない場合、企業が発している「キーワード」を見逃しているかもしれません。面接官との考え方のマッチ度を伝えるためには、企業研究が欠かせません。

企業について調べる際には、企業がアピールしているキーワードをキャッチするイメージで企業・業界研究をおこなっていきましょう。経営者がHPで発信しているメッセージは必ずチェックすることをおすすめします。

また面接時にアピールできていないという人には「声が小さい」「おとなしい印象」をよく耳にします。とてももったいないことだと思います。自分もそうかなと思ったら、何度も鏡を見ながら実際に声を出して練習を重ねましょう。少しづつでも場慣れすることで当日は自分を信頼して望めるようになります。

普段SNSやオンラインが多く、声を発する機会が少ない人もこの時期はなるべく声を出すように(歌を歌うのも良いです)意識しましょう。

入社意欲が伝わらない

内定を出すために企業は多大な労力をかけているため、内定辞退は企業からすると大きな損失になるのです。そのため「内定を出したら入社してくれるか」ということも一つの観点になります。

これまでの面接以上に、志望度の高さや入社意欲が見極められていますよ。「当社が第一志望ですか」「現在の選考状況を教えてください」など、直接的に入社意欲を確かめる質問をされる場合もあります。特に第一志望の企業の場合は、入社意欲を明確に伝えることを意識してくださいね。

岩﨑 千夏

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アピール次第で優秀さをアピールすることができます。しかし優秀だと評価される一方で、どこでもやっていけそうと思われると、「うちでなくてもいいと思っているのではないか」と思われてしまうというのが、入社意欲を上手くアピールできない場合の一例としてあります。

入社意欲をアピールするためには、他の企業ではなく、「御社で」という気持ちを伝えるようにしてください。だれもが専門性の高い業務からスタートするわけじゃありません。役員クラスには社会問題意識などを話して能力の高さをアピールしていくよりも、若者らしさを訴えていくほうが響く場合もありますよ。

企業研究が浅い

入社意欲を強くアピールする場合、企業についての知識不足だと説得力に欠けてしまいます。また、入社後その企業で自分が活躍できることをアピールするために、より具体的にその企業について知っておく必要があります

岩﨑 千夏

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採用ページなどを一読しただけ、就職ナビに掲載しているメッセージ性の高いものをそのまま志望動機で話すなどは、企業研究が浅いと判断される可能性が高いです。メッセージの1つを全社のビジョンと思い込まず、さまざまな角度から見てくださいね。

また、説明会などで接触した社員の魅力などを前面に話すと、物足りないと感じられる場合もあります。社員の1人ではあっても、入社後に働く先輩はその人だけではありませんよ。

最終面接まで残っているライバルたちも、面接の度に深い企業研究をしてきた人ばかりです。入社後のビジョンまで具体的に描けるくらい企業について調べられていなければ、他の応募者に差をつけられるかもしれませんよ。

アドバイザーコメント

最終面接前には今までの面接内容を確認しよう

面接で落ちてしまうことは、誰でも落ち込みます。落ちてしまった「事実」とその時の「感情」を区別して次の面接の準備をすることに意識を向けることが重要なポイントです。何社も落ちてしまうと、自分自身を否定してしまい、感情の負のループに陥りやすくなってしまいます。

最終面接でよく落ちてしまうと悩んでいる就活生に伝えたいのは、次の3つを確認してほしいということ。最終面接まで進んだ企業について、「今まで準備してきた内容や方向性にズレがないか」「最終面接の前に面談ロープレや不安な点を相談しているか」「自分自身を客観的に分析できているか」を、面接前に改めて確認することをおすすめします。

最終面接に落ちても冷静に次に活かすことが最重要

また、1社落ちてしまったとしても、次の企業面接のために、落ちてしまった原因を考え対策をしておくことが重要です。面接が終わってすぐに、面接内容について、キャリアアドバイザーなど第三者を交えて振り返りましょう。

最終面接前に必ずやっておきたい6つの対策

最終面接前に必ずやっておきたい6つの対策

  • これまでの面接での回答を振り返る
  • 具体的なビジョンを含めた志望動機を作成する
  • 同業他社との違いを調べて企業研究を深める
  • 入社後のキャリアプランを考える
  • 面接官の情報を調べる
  • 面接官に合わせた逆質問を最低5つ考える

最終面接にどうしても受かりたいと考えていても、何をどこまで対策したら万全なのかわからない人も多いかもしれませんね。最終面接ならではの特徴があるように、最終面接だからこそやっておくべき対策があります。

前提としてこれまでの面接の内容を深掘りされる可能性を踏まえて、志望動機と企業研究、将来のビジョンのブラッシュアップを中心におこないましょう。具体的な方法を6つ紹介するので、最終面接を控えている人は実践してみてください。

最終面接に限らず、面接前にやっておきたい準備や対策はこちらの記事で詳しく解説しています。併せて参考にしてください。

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これまでの面接での回答を振り返る

これまでの面接で回答した志望動機や自己PRをブラッシュアップするために、まずは振り返りをおこないましょう。前回の面接の振り返りを見直すだけでも問題ありません。

面接の振り返りのおすすめの方法

  1. 前回の面接での質問と回答を思い出す
  2. 前回の面接で上手く答えられなかった質問をピックアップする
  3. ②で選出した質問の対策をおこなう

最終面接で大切なことの一つとしては、これまでの面接との一貫性です。最終面接だからといって内容を前回の面接から大きく変えてしまうと、回答に信ぴょう性が失われてしまいます。

また、前回の回答内容をもとに最終面接で深掘りをされたときに、うまく答えられなければ準備不足だと評価されてしまうかもしれません。深掘りの質問に対しても問題なく回答できるように、これまでの面接の内容は必ず振り返っておきましょう

鈴木 洵市

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うまく答えられなかったものだけでなく、手ごたえのあった質問も振り返ることをおすすめします。

反応が良かった回答のさらなる魅力アップも重要です。具体的には、その回答に自分の経験を反映させることができないか探ってみましょう。自分の経験談を織り交ぜると回答に強い力が得られて、あなた自身の魅力をアップしてくれます。

この対策のレベル

  • 難易度

    1.0
  • 重要度

    5.0

具体的なビジョンを含めた志望動機を作成する

岩﨑 千夏

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他の企業の志望動機としても使用していそうな、いわゆる使いまわし度の高いものは面接官はいい印象を持ちません。抽象度の高い内容を、選考を通じて具体化できているかどうかもポイントになります。

最終面接前に必ずおこないたいのが、志望動機のブラッシュアップです。面接官から聞いた話を参考にしたり、面接の度に志望動機を少しずつブラッシュアップしてきた人も多いと思います。

ほとんどの応募者がレベルの高い志望動機を作成してきているなかで、最終面接で差をつけるためには「具体的なビジョンまでマッチさせる」という視点でさらなるブラッシュアップをおすすめします。

その企業で実現可能なより具体的なビジョンを含めることで、入社意欲の高さや仕事への熱意を伝えることができます。どの企業でもいえることではなく、これまでの面接の逆質問などで得た情報をもとに、より明確なビジョンを考えてみましょう。

この対策のレベル

  • 難易度

    2.0
  • 重要度

    4.0

面接での志望動機についてこちらの記事で詳しく解説しています。内容や伝え方が適切か確認してみましょう。

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同業他社との違いを調べて企業研究を深める

最終面接では、企業理解の深さをアピールすることも大切です。たとえば、あなた自身も一度話したことなどを相手が覚えておいてくれると関心の高さを感じて嬉しくなった経験があるのではないでしょうか。

企業も同じです。調べられる限り企業について調べておくことが、企業に対する関心や熱意、つまり入社意欲の高さだと捉えられるのです。より企業理解を深めるために、同業他社との違いを調べて言語化しておきましょう。

同業他社と比較する4つの視点

  1. 企業理念や社風
  2. 事業内容
  3. 働く人
  4. 業界内での立ち位置

経営的な判断は企業理念に基づくことが基本です。事業内容と企業理念の結びつきを考えられると、その企業への理解度が上がり、特徴や強みを見つけやすくなります。

また、企業理念が似ている場合はありますが、実際の仕事内容まで完全に同じ企業がほとんどありません。そのため、事業内容を調べるときにはサービス対象や、事業規模ビジネススタイルまで調べたうえで、実際の業務イメージまで持てるようにしておきましょう。

この対策のレベル

  • 難易度

    3.0
  • 重要度

    5.0

アドバイザーコメント

コーポレートカラーに注目することで企業の思いが見えてくる

まずは会社HPや会社説明資料で調べると思いますが、たとえば企業のブランディングの1つである企業ロゴやコーポレートカラーにも注目してみてください。その企業の思いが詰まっています。

企業ロゴやサイトの色合いで青色を基調としている企業は「安心感や誠実さ」を大事にしたい思いが強く、反対に最も人間の視覚に訴える赤色を基調としている場合は「活動的やエネルギー」を大事にする思いなど、一つひとつに意味があります。面接ではその事を話すことはなくても、企業が基調とする色はチェックしておきましょう。

積極的に行動して情報収集を徹底しよう

現在はオンラインセミナーやリアルの展示会にも学生の多くが無料で参加できます。展示会では訪問ブースを細かく決めずに広くまわり、自分の興味にあるテーマにあったブースや企業があれば、その会社や事業の情報を持ち帰り深く調査しましょう。

集めた情報や経験は、企業の具体的な取り組み、ビジネスモデル、他社と差別化している点ごとに、自分なりにノートや資料をまとめておくと良いでしょう。自分でまとめると頭に入りやすく、それを持って「企業で自分自身がどんなことを・どのように取り組めるか」のイメージが湧きやすくもなります。

そして興味ある業界はできるだけ多くの企業の話を聞くようにしましょう。自分で調べられることは調べて、周りに聞けそうな人がいたら自分から積極的にどんどん聞いていくスタイルが業界研究のコツです。

入社後のキャリアプランを考える

入社後どのようなキャリアを歩みたいかも明確にしておきましょう。入社後に企業に貢献できることをアピールするためには、具体的にどのような成長やキャリアアップを望んでいるかも言語化しておく必要があるからです

その企業で経験できることなどを踏まえて、キャリアプランを作ってみてください。

キャリアプランの作り方

  1. 10年後に自分がどんな生活をしていたいかを考え、そのうえでどんなキャリアを想定できるか考える
  2. ①を達成するためにどんなスキルを身に付け、どのような実績が必要かを考える
  3. ②で考えたスキルや実績を得るために必要な経験をリストアップする
  4. 必要な経験をいつまでにすべきかを考えて時系列順に並べる
  5. 3年後、5年後、10年後の目標を明確に立てる
10年後の理想の自分が思い浮かびません……。キャリアプランを考える際のコツがあれば教えてください。

鈴木 洵市

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ロールモデルとなる社員を探そう

自分の将来のイメージが持てない人は、希望企業のロールモデルになる社員を探すと良いですよ。

インターンシップでOB・OGに聞いてみる、会うことはできなくても企業のHPにある、社員インタビューで自分のイメージに合う人物を探す方法があります。

この対策のレベル

  • 難易度

    2.0
  • 重要度

    4.0

こちらの記事では入社後にやりたいことの考え方を解説しているので、併せて参考にしてください。

面接官の情報を調べる

まずは、誰が面接官の可能性があるのかを調べましょう。就活口コミサイトなどで特定できる場合はその人について調べてください。もし特定できない場合は、役員以上のすべての人の情報を調べておくと万全の対策になります。

役員以上のすべての人といっても、人数自体はHPに載っている人だけなので、全員分調べておくことをおすすめします

最終面接の面接官である役員以上の役職の人は、企業のHPに情報の記載があったり、インタビュー記事がある可能性が高いです。個人のFacebookやTwitterを公開している場合もあるため、それ以前の面接官よりは情報を得やすいでしょう。

面接官の情報の4つの調べ方

  1. 企業HPに情報の掲載がないか調べる
  2. 検索エンジンで個人名で検索しインタビュー記事などを探す
  3. 著書がないかを調べてあれば読む
  4. SNSで発信してないか確認する

この対策のレベル

  • 難易度

    3.0
  • 重要度

    5.0

面接官に合わせた逆質問を最低5つ考える

逆質問のコツは面接官に合わせた質問をぶつけることです。答えられない内容を逆質問をしても、時間の無駄になってしまいます。最終面接の場合、経営にかかわっている人だからこそ聞きたい内容を質問することがおすすめです。

面接をする人に合わせて質問を考えることで、その質問に対してより深い回答を得られる可能性が高くなるだけでなく、意欲の高さもアピールできますよ。最終面接の逆質問の時間は、お互い最後の見極めの時間です。

最後のアピールのチャンスだと思って、より企業研究の深さや志望度の高さがアピールできるような質問を最低5つは考えておきましょう。おすすめの質問は後半で紹介するので参考にしてみてください。

最終面接ならではの逆質問を考えたい学生は以下の記事を参考にしてください。内定をつかむ準備方法とNG例も解説しています。

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この対策のレベル

  • 難易度

    4.0
  • 重要度

    5.0

最終面接でよく聞かれる質問10選と回答例文

最終面接で聞かれる質問は、これまでの面接とそこまで大差はありません。しかし、これまでの面接での回答の通りに答えるのでは危険です。

企業にとって最後の見極めのチャンスでもあり、面接官の役職も今までとは大きく違う可能性があります。以前の面接と同じ質問をされたとしても、評価する視点が「経営者として」になるということです。

そのため、最終面接に向けて必ず頻出質問の回答は考え直しておくことが大切ですよ。頻出質問とそれぞれの回答例を紹介していくので、参考にしてみてくださいね。

面接は事前にどれだけ質問を想定できるかがカギとなります。最終面接に限らず面接でよく聞かれる質問はこちらの記事で詳しく解説しています。

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改めて志望動機を教えてください

エントリーシート(ES)や履歴書を含め、これまでの面接でも何度も聞かれた志望動機。志望動機は企業への共感を含めて応募者の価値観や考え方を読み取りやすいので、最終面接で改めて聞かれることもあります。

「なぜ志望したのか」の部分の説得力のある伝え方はこれまでの面接同様に意識しつつ、最終面接では入社後のキャリアプランや実現したいビジョンをより具体的に伝えることを意識しましょう

例文

私は書籍のデジタル化の先駆者として業界を引っ張る御社で、本をより身近なものにして人々の生活を豊かにしたいと思い志望いたしました。

幼少期から読書が好きで、幅広い本を読んできました。いつかは本に携わる仕事がしたいと考えていた一方で、廃刊になる書籍や雑誌を数多く目の当たりにしたことから出版業界の将来性を疑う自分もいました。活字離れが進んでしまっているとしても、本は決してなくならず、また無くしてはいけないと考えています。

また、昔から何度も読み返している愛読書がどんどんぼろぼろになっていくことが、愛着が増えるとともに読みづらさも感じていました。好きな本はこれからも繰り返し読みたいと思い、手軽にいつでも読めるだけでなく、何度読み返しても廃れることがない電子書籍に魅力を感じました。

電子書籍が世の中に受け入れられ始める前からネット上でメディアでの情報発信をしていたり、いち早く電子書籍に参入していた御社の魅力に惹かれました。IT×出版という出版業界の未来につながる事業を推進する貴社において、「面白い」ものをより利用者にとってより身近にそして正確に発信していくことで、出版業界の未来に貢献したいと考えております。

そのためにも、入社後はまずは出版の基礎を学ぶとともに、これまで学んできたマーケティングの知識を活かして電子書籍の魅力をより多くの人に伝えていきたいです。

長谷川 晴美

プロフィール

多くの採用担当は「あなたが何をしたいか」を数分話すだけで見抜きます。どんな動機でも構わないので、時間をかけて調査したことや考え抜いた事を自分の言葉で丁寧に口にすることで、聞く側にも響くでしょう。

例文のようにまず冒頭で「本をより身近なものにして人々の生活を豊かにしたい」と志望動機の結論を述べてから、これまでの経験にはエピソードを含めて、志望の理由につながるように展開して、今後の企業へどのように自分が活躍できるかで締めくくるとすっきりまとまります。

あなたの強みと弱みを教えてください

強みと弱みも一度は聞かれたことのある質問かもしれませんね。強みや弱みの質問は、社風に合っている人材かを判断できる質問です。加えて、最終面接では今後の事業に活かせる人材かを見極める質問でもあります。

求める人物像だけでなく、面接官が一緒に働きたい人材の特徴をインタビューなどで話していないかを調べたうえで、当てはまる部分があればそれをアピールするとより好印象になりますよ

例文

私の強みは行動力があることです。

大学の4年間を一秒たりとも無駄にしないように、勉強はもちろん時間が自由に使えるうちに課外活動や海外留学もおこないました。興味があることに対して一つひとつ挑戦するなかで、自分自身の得意・不得意とも向き合うことができました。また、数多くのことに挑戦した結果、失敗も多くありましたが成功体験も得ることができたため、さらに新しいことに挑戦し続ける自信にもなりました。

また、私の弱みはせっかちなところです。

新しいことにスピード感を持って挑戦することを意識しすぎて、周囲とのコミュニケーションが欠けてしまい、課外活動でおこなっていたフリーぺーパーの作成の際にメンバーと仲たがいをしてしまったことがありました。そこでもっと周りの意見も聞いて進めるべきだと自己反省し、それからは相手の立場に立って発言・行動をするようになりました。

鈴木 洵市

プロフィール

例文の通り、必ず短い文章で一度区切ると良いですね。経験を最初に話す人もいますが、聞き手は、話をまとめる力がないと判断することがあります。弱みは必ず、その後どのように改善したかということを述べてください。

この業界は今後どのようになると予想しますか?

業界に関する知識だけでなく、思考力も確かめている質問です。現在の状況を明確に理解しつつ、そこから課題を見出し解決策まで提案できると良いですね

ただし、面接官は就活生にこの質問に対する「正解」を求めているわけではありません。あくまでもビジネスに活かせる考え方や姿勢があるかを見ている質問なので、回答に至った仮定をしっかり伝えるようにしてください。

例文

今後の人材業界において、IT人材の不足がますます顕著になるため需要は大きく高まると予想しています。

圧倒的に文系出身の人材が多い中で、IT人材の不足に対応していくとなると研修制度を整えていく企業もますます増えるのではないかと考えます。すべての企業が自社での研修を整えることは難しいことが予想されるため、研修と人材を合わせたサービスの需要が高まると考えています。

長谷川 晴美

プロフィール

例文のように関連業界に関する流れを掴んでおき、自分なりに見立てて、学生らしくマクロな観点で述べられると良いでしょう。

企業・業界研究不足は業界の今後を語るときに筋がないものになってしまいます。そのためには、業界にかかわるニュースやトピックをチェックしておくといいですね。

ただ、報道によってはネガティブに伝えられている場合もあるので、ニュースは複数のメディアでチェックして、相談できる社会人がいたらその人の意見を聞いておきましょう。

同業他社ではなく、なぜ当社なのでしょうか?

これは志望動機をさらに深掘りするような内容の質問ですね。同業他社についても受けていることを想定して、そのうえで「なぜ自社で働きたいと思うのか」を聞いて経営者目線で納得がいく理由かを見極めていますよ

例文

私は、御社のサステナビリティな取り組みに大きく感銘を受けたからです。

SDGsや脱炭素などを社会的なテーマとして挙げて、多くの企業がそれを目指していると思います。しかし、出版業界のなかで具体的に事業内容にまで落とし込んで実践されている企業は御社だけでした。

持続可能な社会を実現するために企業も積極的に行動する必要があると考えています。ボランティアなどの社会貢献活動だけでなく、明確に持続可能な社会を目指した事業で、しっかりと収益を得られているということに大きな魅力を感じました。

岩﨑 千夏

プロフィール

まずは情報をしっかり調べて、同業他社との違いを見つけること、また伝えたいメッセージはHPのトップページなどをチェックしてみましょう。行事やイベントを志望理由とすると、「今はそれはやっていない」ということもよくあるため、全体的な普遍性のあるものがおすすめです。

志望動機は自分のこれまでの経験や思考ともつながりを持たせ、納得感のあるものに仕上げてくださいね。

当社が第一志望ですか?

この質問は、率直に志望度を確かめています。入社したいという意思のある人に内定を出したいというのが企業の本音なので、「内定を出したら入社するか」を判断するために質問されることが多いといえます

例文

はい。第一志望です。

面接を通して御社の魅力について深く知ることができ、またどの面接官の方と話しても「一緒に働きたい」と思う方ばかりで、面接を重ねるたびに志望度があがっており、もし内定をいただけるのであればぜひ御社に入社したいと考えております。

長谷川 晴美

プロフィール

その企業が第一志望でない場合は、嘘をついて「第一志望です」と答える必要はありません。「御社が第一志望群です」という伝え方にしてみると良いのではないでしょうか。第一志望は1社のみですが、第一志望群、なら何社あってもいいですからね。

数社受けているのが通常なので、正直に「何社かで迷っています」「今受けてる会社の中で決めたいと思っています」など答えましょう。正直にと言っても「御社が第二志望です」など具体的に答える必要はありません。あくまで正直な態度で質問には答えれば良いのです。

他社の選考状況を教えてください

選考状況に関する質問も、内定承諾をするかどうかを想定するために聞きます。また、志望業界に矛盾がないかなどを確かめることで、応募者の考え方や価値観も見極めている可能性があります

例文

私は現在テクノロジーを通して人々の生活をもっと豊かにしたいと考えているため、IT業界を中心に就職活動をおこなっております。

現在は御社を含めてIT企業を9社受けており、そのうち2社は最終面接の結果待ち、3社は最終選考にを控えている状況です。

岩﨑 千夏

プロフィール

選考中の企業が複数の業界にわたる場合もあるかもしれません。この場合、受けている企業と同じ業界の企業を伝えることをおすすめします。あまりにも一貫性のない業界をつたえてしまうと、「この業界への志望度は低いのかな」と思われる可能性もありますよ。

選考状況を必要以上に隠したり嘘をつくのはよくありませんが、正直に洗いざらい答えすぎるのも、人事担当者としてはその人をあえて選ぶ意味がなくなってしまうので避けたいですね。

次の記事では、他社の選考状況について聞かれたときの回答方法を詳しく解説しています。気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。

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当社で実現したいことは何ですか?

入社後のビジョンを聞く質問です。個人のビジョンと企業で実現できることがマッチしていれば、入社後もモチベーションを持って働ける環境だといえますよね。入社後も意欲的に働けるかどうかを確かめるために質問する場合が多いです。

例文

私は「食」の事業を通じて、人々の健康に貢献したいと考えております。

すべての人の日常にある「食」ですが、健康に直結しているものであるにもかかわらず、健康に良いものを意識して日々の食事を考えることは難しいと感じています。正確な知識がないままなんとなく「健康に良い食事にしたいな」と考えている人が、簡単に栄養バランスの整った食事ができるようにしたいと考えております。

御社の食材のサブスクリプションは、栄養バランスの整った食事が家でできるような工夫がされている素晴らしいサービスだと考えております。入社後は、御社のサービスの認知度の向上に貢献することで、人々の健康に貢献していきたいです。

鈴木 洵市

プロフィール

例文の通り、会社の方向性に合った貢献をしながら自己実現をするという流れが良いです。自己実現は、体験談や社会問題に対して「志望企業×自分」で実現できる可能性として組み立てられると、印象付けられます。

5年後のキャリアプランを教えてください

入社以降の仕事での活躍を見据えるために、どのような目標を持っているかを知るための質問です。5年後だけでなく3年後、10年後など一定の期間の目標を聞かれる場合が多いです

例文

入社3年目までに業務やビジネスモデルの理解の基礎を整え、4年目以降はマネジメントをしつつ新規事業の立ち上げにかかわりたいと考えております。

二次面接をご担当いただいた○○様から、御社では新規事業の立ち上げにおいて、能力さえあれば手を挙げれば担当するチャンスは豊富にあるとお聞きしました。

まずは目の前の仕事に一つひとつ真摯に取り組んで経験を積み、チャンスが舞い込んできたときに掴めるくらいの実力を入社後5年までに得たいと考えております。

岩﨑 千夏

プロフィール

プライベートの話をする人もいますが、入れないほうが無難です。まずは新入社員として、社会人として、何をしていくのか、企業人としてやっていく意思があることを強くアピールすることが重要です。

企業によっては入社5年だとまだ一般メンバーであることも多いので、企業HPに社員紹介などがあれば人事制度も想像しながら考えてみてください。

当社に入社したらどのように貢献できると思いますか?

即戦力で働くための意欲を知ることができる質問です。自分の強みを把握して、それをビジネスに活かそうという意思がある人は、入社後すぐに活躍できる可能性も秘めています。

企業の事業内容の特徴や将来性を踏まえつつ、自分の強みやスキルを活かす方法をより具体的に示しましょう

例文

大学ではマーケティングを学んでおりました。特にゼミではSNSを通じたマーケティングを学んでおり、実際に課外活動の広報でも実践していたため数値的なデータもあります。

御社ではWebサイトや広告を通じた宣伝に比重があり、SNSでのマーケティングに関して課題を感じていると以前の面接でお伺いしました。SNSを通じて日常的に情報を発信していくというところで、より御社のブランディングや商品の周知にも貢献できると考えております。

長谷川 晴美

プロフィール

例文のように大学時代に学んだことや頑張ってきたことから得た強みを経験から語り、企業における取り組みや課題となっている話を交えることで(この場合は以前の面接でキャッチした内容の「SNSでのマーケティングへの課題」)、具体的に企業でどのように取り組み、業務の効率化をおこなえるかをアピールしましょう。

また、この会社に入ってどうなりたいか、何を成し遂げたいかを伝えることも大切です。たとえば、これまで学んだことや経験を活かして企業の業務の効率化のやり方を提案するのも良いでしょう。入社後の自分の活躍と成長ストーリー、シナリオがあると「よく考えているな」と評価につながります。

最後に伝えておきたいことはありますか?

この質問は、最後にアピールするチャンスを与えることで、その場での対応力から人柄などを知りたいという意図があります。「ありません」と伝えるよりは、感謝の気持ちに加えて、その面接を通して何を学びどう思ったのかを伝えられると好印象です

例文

本日は、面接の機会をいただきありがとうございました。

○○様のお話をお伺いするなかで、物流業界を新しいテクノロジーで先導する御社で、さらに最先端の技術を駆使してさらに人々の生活を豊かにするサービスに貢献したいと考えております。

これまで学んできたシステムエンジニアリングの分野についてさらに知識を深めるとともに、現場も経験しつつ効率化を目指したアイディアを考えていきたいと考えていきます。

改めまして、本日はお忙しい中貴重なお時間をいただきありがとうございました。

岩﨑 千夏

プロフィール

せっかく最後に話をするチャンスが貰えたのであれば、再度、志望動機や熱意は伝えておきましょう。いくらかあなたのことを面接官に伝えることができたかもしれませんが、時間は十分ではなかったはずです。

調べてきたこと、これまで出会った社員の人たち、魅力に感じている部分など自分の熱意を念押ししましょう。

面接で最後に一言を求められた場合の対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せて参考にしてください。

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ここまで最終面接でよく聞かれる質問を解説しました。以下の記事ではよく聞かれる質問の回答のコツと最終面接の逆質問で聞いておきたい質問もまとめているので参考にしてみてください。

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39点以下は要注意!
あなたの面接力を診断してください

内定獲得のためには、面接での印象が大きなポイントとなります。あなたは自分の面接に自信を持っていますか?

少しでも不安に感じる人はたった30秒で面接力を把握できる「面接力診断」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、“あなたの強み”“改善点”が明確になります。

もし39点以下だった場合は要注意です。今すぐ診断で面接力をアップし、就職で失敗する可能性をグッと下げましょう。

こんな人に「面接力診断」はおすすめ
・まだ面接を受けたことがない人
・面接でなぜ落ちたかわからない人
・自信を持って、面接に臨みたい人

逆質問はアピールのチャンス! 最終面接で聞くべき15の質問

面接では「何か質問はありますか」のように、逆質問を最後に求められることが多いです。面接官が逆質問を求める意図としては、その人の興味関心を知るためなどがあります。

企業とのマッチ度を重要視する最終面接では、逆質問の質問内容からもその人の価値観や考え方を知りたいと考えています。逆質問は、自分の知りたいことを聞くチャンスでもあり、最後のアピールチャンスでもあります。

ジャンル別の質問例を紹介していくので、参考にして逆質問の機会を有効活用していきましょう。

会社の方針についての5つの逆質問

最終面接では、より会社の方針などの大きな質問をしてみるのもおすすめです。日頃から経営にかかわっている役員以上の面接官の場合、企業の今後についても見据えている可能性が高く、企業に対する理解も深まりますよ

また、その企業の現在だけでなく今後について質問することで、入社後まで明確に考えられていることがアピールでき、入社の意欲も伝えられます。

会社の方針についての逆質問

  • 企業理念で「〇〇」とありますが、それを実現するために何を大切にしていますか。
  • 直近で掲げている企業としての目標を教えてください。
  • 御社の○○事業について、2025年までに業界トップシェアを目指すという方針をお伺いしましたが、具体的にどのように取り組んでいるかお教えいただけないでしょうか。
  • ○○業界におけるリーディングカンパニーだと認識しておりますが、御社の成長の背景を教えていただけますでしょうか。
  • 入社させていただいたら、○○の仕事にも挑戦したいと考えておりますが、挑戦の機会はありますでしょうか。

事業内容に関する5つの逆質問

事業内容についての質問は、その企業への関心が高いことがアピールできるのでおすすめです。しっかりと事前に調べたうえで、気になる点を質問しましょう。調べたらわかることを質問すると、企業研究が足りていないと評価が下がる可能性があります。

また、事業内容について質問するときは、ある程度回答も予想しておいたほうが良いです。なぜなら、「あなたはどのように考えますか?」と質問が返ってくる可能性もあるからです。事業内容について質問するのであれば、企業研究は綿密におこないましょう。

事業内容に関する逆質問

  • 主力事業は○○だと思いますが、今後の展開があれば可能な限りで教えていただけますでしょうか。
  • ○○事業について、業界全体で海外展開を進める動きがありますが、御社も今後は海外市場の開拓をされる予定でしょうか。
  • 新規事業の立ち上げに興味があるのですが、今後機会があれば参加することは可能でしょうか。
  • 御社の○○のサービスについて、魅力と課題を教えていただけますでしょうか。
  • ○○事業における企業の課題解決において、どのような視点やスキルが必要だと思いますか。

面接官の価値観に関する5つの逆質問

面接官と自分の価値観がマッチしているかも重要なポイントです。経営者の考え方そのものが企業の方針にも直結している可能性が高いため、自分が共感できるかを確かめるためにも面接官個人に対する質問はおすすめです

ただ、あまりにもプライベートな内容にはならないようにしましょう。あくまでも仕事や会社に対する価値観や考え方を聞く質問をしてくださいね。

面接官の価値観に関する逆質問

  • ○○様が一緒に働く人に求めるものやスキルはなんでしょうか。
  • 御社に入社する場合、学生のうちに今から準備できることはありますか。
  • ○○様の今後のキャリアやビジョンを教えていただけますでしょうか。
  • ○○様が御社に入社しようと思った決め手を教えていただけますでしょうか。
  • ○○様が考える御社の魅力と課題をそれぞれ教えてください。
何か質問はありますかと逆質問のチャンスをもらったときに、聞かないほうがいい質問はどのようなものがありますか?

岩﨑 千夏

プロフィール

「熱意のなさ」「志望度の低さ」が垣間見える逆質問はNG

逆質問で配属のエリアを細かく聞くのは辞めたほうがいいでしょう。気になっているのなら、選考開始前の説明会のタイミングやOB・OG訪問の場でしておくと良いと思います。

「熱意のなさ」「志望度の低さ」と判断されることもあるので、前向きな質問に限る方がおすすめです。将来のビジョンなども経営層によっては必ずしもいいイメージを抱くものばかりではないので、気を付けてくださいね。

その他の逆質問の例についてはこちらの記事で紹介しているので、さらに質問を用意しておきたい人は参考にしてください。

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最終面接以外の面接のコツも気になるという人はこちらの記事を参考にしてくださいね。ほぼすべての面接を通過するコツを一挙公開しています。

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逆質問で面接官に質問しない方が良いことはほかにもあります。次の記事では、その一つである「前向きに検討します」と面接官に言われたときについて解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

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これって合格・不合格フラグ? 最終面接の結果を予想する方法

最終面接後は、結果の通知まで不安な気持ちになりますよね。最終面接でよく相談される4つの事象に対して合格・不合格フラグのどちらなのかを予想する方法を解説するので、参考にしてみてください。

ただし覚えておきたいのが、就活において重要なのは最終面接後に不安になって立ち止まるよりも、次の面接に向けて準備することです。

最終面接が終わって結果が不安な気持ちもわかりますが、面接を振り返ったうえで次の面接に活かすことを優先することが就活の成功にもつながりますよ。

事象①面接で緊張して上手く話せなかった

緊張して上手く話せなかった場合、落ちてしまうのではと不安になってしまいますよね。しかし、面接では上手く話せているかだけが評価基準ではないと覚えておいてください。緊張して上手く話せなかったとしても、合格である場合ももちろんあります。

自分ではうまく話せなかったと感じていても、話した内容が評価されている場合や、少し緊張しながらもしっかり話そうとする姿勢から一所懸命さが伝わっている場合もあります

ただし緊張しながら伝えた内容に対して、あまり深掘りされなかったり面接官の反応が悪かったりすると、その回答自体に問題がある可能性があり、良い結果は期待できないかもしれませんね。

面接ではいつも緊張してしまいます。緊張してしまう性格でも最終面接をうまく乗り切る秘訣ってあるのでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

「あと少し頑張ってみようか」と自分に問いかけよう

まずは、緊張することは誰もが共通であることを理解すると良いと思います。

そして他人と自分は同じ就活生でも、環境・友人・経験などさまざまなことが異なるということを、心に留めておくことで自分自身を客観的に見つめることができます。

また、最終面接まで進んだ自分を振り返り、最終面接まで進んだのだから、「あと少し頑張ってみようか」と自分に問いかけてみると少し安心した気持ちになると思います。

自分を認めてあげることで緊張感は和らぎますよ。あなたが最終面接まで進んでいること自体、まぎれもない事実です。自信を持って臨みましょう。

事象②面接であまり話が盛り上がらなかった

一次面接や二次面接では、面接官との相性も良く話が盛り上がったのに、最終面接ではあまり話が盛り上がらず不安に思う人もいるかもしれません。

面接で話が盛り上がらない要因としては2つ考えられます。まずは、面接での回答が企業側の考えとマッチしていなかったりあまり印象が良くない場合です。この場合は、不採用になってしまう可能性が高いですね。

2つ目は、最終面接が意思確認の場合です。この場合、特に話を深掘りされるわけでもなく簡潔に終わる可能性もあります。この場合は採用の可能性が高いといえます。話を深掘りされなくても、面接官の反応が良かったら合格しているかもしれません。

話が盛り上がらない時の要因が2つあるとわかりました。でも自分が合格なのか不合格なのかは全然予想できません。どっちのパターンで話が盛り上がらなかったのかを見分ける方法ってありますか?

岩﨑 千夏

プロフィール

態度に出す面接官は少ないため見分けるのは難しい

話が盛り上がったかどうかと合否は直接関係ないと思いますが、不安になりますよね。就活生の手ごたえとは別に、面接官の場数やそもそもの人となりが大いに関係していることもあります。

たとえば、面接の経験が少なく定型的になってしまったり、元々口数の少ない職人気質の人など。また、一次や二次面接で十分に話が聞けていれば、外せないポイントのみ確認するといったことも考えられます。

あからさまに態度に出す面接官はあまりいないため見分けるのは難しいですが、表情が曇る、深堀りをほとんどされないということはあるかもしれません。相性もあるので気にしすぎないようにしましょう。

事象③面接時間が短かった

面接の長さは最終面接の位置づけや面接官によって異なります。

面接時間が短い場合に予想されるのは2つのパターンがあります。1つ目はそれまでの面接の評価が高く、短い時間の中でその評価の高さを確認できた場合です。採用する理由が短い時間の中で明確になった場合、長々と面接をする必要はないと判断される可能性があります

2つ目は、企業にあまりマッチしていないと序盤で判断された場合です。面接官が見て、この応募者は自社には合わないと印象で判断された場合、面接は長引きません。

つまり、面接時間の長さで、合否を予想することは難しそうですね。面接官の回答に対する反応のほうが、判断材料になりますよ。

鈴木 洵市

プロフィール

最終面接の面接官との質疑応答は就活生にとって大変気になる部分です。時間が短すぎるから不合格、長かったから合格とも断言しがたいのが事実。

必ずそうだとは言えませんが、これまでの傾向的に回答に対し、「この会社でどう強みを発揮して活躍してくれるか?」など前向きな質問がでてくるケースが、合格フラグとして1つ挙げられるかもしれませんね。

事象④結果の通知が前回の面接時より遅い

一次面接や二次面接は面接の次の日には結果が来ていたのに、最終面接は数日待っても結果が来なければ不安になりますよね。選考結果の通知のタイミングは、同じ時期の応募者と比較している可能性もあり、その中で誰を採用するか調整しているかもしれません。

これまでの面接と違って、最終面接では「内定」という大きな判断を下さなければならないため、企業側も少し慎重になっている可能性もあります。面接の結果が前回から遅いからといって、不合格だと落ち込むのは早とちりかもしれませんよ。

1週間以上経っても結果が来ず結果が気になる場合は、メールや電話で問い合わせてみても良いでしょう。

長谷川 晴美

プロフィール

最終面接では慎重に人選がおこなわれます。採用時に企業側は必ず「理想としている人材像」があります。

面接時には「当社にふさわしい人物」だと判断されていたとしても、その後の社内会議では健康面やメンタル面の懸念が浮上して「すぐに辞めてしまわないか」など、最終決定までは何度も会議を繰り返す企業も少なくありません。そのために結果の通知が遅れてしまうケースがあります。

アドバイザーコメント

面接の結果以外にも目を向けよう

志望度の高い企業の最終面接後は、緊張感からの解放と、結果への期待と不安が入り混じり、精神的にも疲れることがあるかもしれません。ただ、必ず採用となることばかりではないので、ある程度休息をとったら、次に目を向け、また確実に卒業できるよう単位習得にも気を配りましょう。稀に卒業ができずに内定見送りとなる学生も見られます。

最終面接を受けた企業にはお礼の連絡(メール)を送り、一旦区切りをつけ、それまでの面接で聞かれた質問と回答を整理したり、履歴書やESの中身をブラッシュアップしたりしながら、他にも選考を受けたい企業がないか調べてみるのもおすすめです。

新たに募集が始まる企業も見てみよう

通年採用をしている企業や、春と秋で目標数を定めている企業、内定辞退が出て再度募集を始める企業などさまざまなので、募集が新たにはじまったタイミングで一度目を通してみるのも良いですよ。新たな業界にも目を向けるのなら、四季報を読んでみるなど、就活時期にしかできないことも考えてみましょう。

最終面接での合格・不合格は気になりますよね。最終面接の合格フラグについてまとめた記事があるので併せて参考にしてみてください。

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最終面接が終わったらお礼メールを送ろう

長谷川 晴美

プロフィール

お礼メールは「挨拶」の位置づけです。お礼メールをしたからプラスの効果というよりも、しなかった場合のマイナスの印象を避ける狙いがあります。

どのような企業であっても、採用する側も、受ける側以上に労力が掛かるものです。特に面接の後は受けた自分だけではなく、実は採用側もクタクタに疲れているものです。

その辺りを配慮した気遣いの言葉があれば受け取る側も嬉しいですよね。社会人になるために必要な礼儀・マナーとしてもお礼メールを送りましょう。

最終面接が終わったあと、お礼メールを送るべきかどうか悩みますよね。直接評価には関係しない可能性が高いです。しかし、これまでの複数の面接に時間を割いてもらったことに対してお礼を伝えるという誠意のある行動は、良い印象にはつながります

志望度の高い企業であれば、お礼メールを送ることをおすすめします。お礼を始めに伝えたうえで、面接の中で何を感じ、学んだのかを簡潔に伝えましょう。例文を参考に、実際に自分でも作成してみてください。

送信メッセージ

TO〇〇〇〇@theport.jp

CC

件名〇月〇日最終面接のお礼/〇〇大学港太郎

株式会社○○
人事部長 ○○様

お世話になっております。
本日、最終面接を受けさせていただきました○○大学の港太郎と申します。

ご多忙の中、お時間をいただき誠にありがとうございました。
○○様の会社に対する思いや事業に対する考え方を深く知ることができ、
一緒に働きたいと率直に感じ、貴社への志望度が高まりました。

もし貴社に入社できましたら、自分の力で貢献できるように尽力しつつ、
さらに日々精進し成長していきたいと思います。

取り急ぎ面接の御礼を申し上げます。

ご多忙かと存じますので、返信は不要です。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――

面接マナーは不採用理由になりやすいです。お礼メール以外にも面接でのマナーが気になる人はこちらの記事がおすすめです。

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最終面接を突破して自分に合った企業に就職しよう!

最終面接は最後の難関です。あと一歩のところまできて油断してしまう人もいますが、最後まで気を抜かずに対策をすることが就活の成功への近道です。まずは、最終面接の特徴を踏まえたうえで、これまでの選考を活かして対策をしていきましょう。

最終面接まで残れたことは、しっかり評価されたと自信を持つべきです。そして、その自信を糧に最後まで熱意や意欲を伝えて、内定を勝ち取りましょう。

アドバイザーコメント

最終面接で不安に感じるのは当たり前

最終面接は、自分の希望する企業に就職できるかできないかが決まる面接です。

もしあなたが不安に思っている状況であれば、それは当たり前のことです。その不安はどこから来ているのでしょうか。それは、自分が希望する企業に入社できるかもしれないという「自分に対する期待値や夢の大きさ」「自分自身が認めてもらえるものなのか?」という感情からではないでしょうか。期待値が大きい程、不安感は比例して大きくなると思います。

まずは、その不安感があなたの中から出ているということを認識することが大事です。不安に思うことは悪いことではありません。そもそも不安がなければ、準備や練習を十分におこなわなくなってしまうからです。

就活は自分のペースで一歩ずつ

今回のアドバイスで、もっと深く準備する為には何をすれば良いのか悩んでいる一人ひとりの就活生の役に立てればと思っています。

就職活動はあなた自身のペースで。人それぞれの個性・方法があるので、自分を理解してあなたらしさを活かした就職活動につなげてくださいね。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了
全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-220824001-02942)
国家資格キャリアコンサルタント

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